JP2018198344A - レンズ装置、撮像ユニット及び撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】軽量かつコンパクトで焦点深度の深いレンズ装置、撮像ユニット及び撮像装置を提供する。【解決手段】レンズ装置10を構成する第1光学系20及び第2光学系30は、同じ光軸Lを有し、かつ、互いに異なる撮像特性を有する。第2光学系30は、第1光学系20と同軸上に配置可能な環状の光学系Xの一部で構成される。【選択図】 図1
Description
本発明は、レンズ装置、撮像ユニット及び撮像装置に係り、特に互いに撮像特性の異なる第1光学系及び第2光学系を備えたレンズ装置、及び、そのレンズ装置を使用して撮像特性の異なる2枚の画像を同時に撮像する撮像ユニット及び撮像装置に関する。
互いに撮像特性の異なる複数の光学系を組み合わせたレンズ装置を使用して、互いに撮像特性の異なる複数の画像を同時に撮像する撮像装置が知られている。たとえば、特許文献1及び2には、互いに焦点距離の異なる2つの光学系を同心状に組み合わせてレンズ装置を構成し、広角及び望遠の画像を同時に撮像する撮像装置が提案されている。
しかしながら、複数の光学系を同心状に組み合わせてレンズ装置を構成すると、使用するレンズの直径が大きくなり、レンズ装置が大型化するという欠点がある。また、使用するレンズの直径が大きくなると、その面精度を確保するために、使用するレンズの厚さが厚くなり、重量が増すという欠点がある。更に、使用するレンズの厚さが厚くなると、レンズを動かす際に大きな力が必要になるという欠点もある。また、使用する素材の量が増え、コスト高になるという欠点もある。
また、使用するレンズの直径が大きくなると、焦点深度が浅くなるという欠点もある。この場合、中央の光学系は、光束を外周から内周に向けて絞ることで解消できるが、外周の環状の光学系は、同様の方法で光束を絞っても解消できないという問題がある。
更に、環状の光学系は、いわゆる暈けがリング形状になり、被写体によっては、このリング状の暈けが好ましくないという欠点もある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、軽量かつコンパクトで焦点深度の深いレンズ装置、撮像ユニット及び撮像装置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段は、次のとおりである。
(1)第1光学系と、第1光学系と異なる撮像特性を有し、かつ、第1光学系と同心状に配置可能な環状の光学系の一部で構成され、第1光学系と同じ光軸を有する第2光学系と、を備えたレンズ装置。
本態様によれば、レンズ装置が2つの光学系を備える。2つの光学系は、第1光学系及び第2光学系で構成される。第1光学系及び第2光学系は、互いに異なる撮像特性を有する。撮像特性が異なるとは、レンズとしての作用が異なるこという。たとえば、焦点距離や合焦距離が異なる場合などである。第2光学系は、第1光学系と同心状に配置可能な環状の光学系の一部で構成される。同心状に配置可能とは、同じ光軸上に配置できることをいう。第2光学系は、このように第1光学系と同軸上に配置できる環状の光学系の一部で構成される。ここで、環状の光学系の一部とは、環状の光学系の光軸を中心とした周方向の一部を意味する。すなわち、第2光学系は、環状の光学系の周方向の一部を光軸に沿って切り出したものとして構成される。このような構成のレンズ装置は、第2光学系が環状の光学系の一部で構成されるため、全体の構成を軽量かつコンパクトにできる。また、第2光学系を環状の光学系の一部で構成することにより、環状の光学系に比して焦点深度を深くできる。
(2)第2光学系は、光軸と直交する断面において、環状の光学系を扇状に切り出した形状を有する、上記(1)のレンズ装置。
本態様によれば、第2光学系が、光軸と直交する断面において、環状の光学系を扇状に切り出した形状を有する。これにより、第2光学系を容易に製造できる。すなわち、環状の光学系を所望の中心角で扇状に切り出すだけなので、容易に製造できる。
(3)第2光学系は、光軸と直交する断面において、環状の光学系を扇状に切り出し、更に、外周部及び内周部を互いに平行に切り出した形状を有する、上記(2)のレンズ装置。
本態様によれば、第2光学系が、光軸と直交する断面において、環状の光学系を扇状に切り出し、更に、外周部及び内周部を互いに平行に切り出した形状を有する。これにより、第2光学系を構成する個々の光学素子の保持が容易になる。
(4)第2光学系は、光軸と直交する断面において、環状の光学系から光軸を挟んで互いに平行な2本の直線で挟まれる領域を切り出した形状を有する、上記(1)のレンズ装置。
本態様によれば、第2光学系が、光軸と直交する断面において、環状の光学系から光軸を挟んで互いに平行な2本の直線で挟まれる領域を切り出した形状を有する。これにより、第2光学系を構成する個々の光学素子の保持が容易になる。
(5)第2光学系は、光軸と直交する断面において、環状の光学系から光軸を挟んで互いに平行な2本の第1直線、及び、第1直線と直交し互いに平行な2本の第2直線で囲われる領域を切り出した形状を有する、上記(1)のレンズ装置。
本態様によれば、第2光学系が、光軸と直交する断面において、環状の光学系から光軸を挟んで互いに平行な2本の第1直線、及び、第1直線と直交し互いに平行な2本の第2直線で囲われる領域を切り出した形状を有する。これにより、第2光学系を構成する個々の光学素子の形状が、矩形断面を有する形状となり、その保持が容易になる。
(6)第2光学系は、開口部の最大幅が前記環状の光学系の内径以下である、上記(1)から(5)のいずれかのレンズ装置。
本態様によれば、第2光学系の開口部の最大幅が、環状の光学系の内径以下とされる。これにより、環状の光学系に比して、焦点深度を深くできる。なお、開口部とは、光学系において光が通る部分をいう。したがって、光軸と直交する断面において、光を遮るものがない場合は、その断面の全体が開口部となる。光軸と直交する断面において、光学系の最大幅が環状の光学系の内径よりも大きい場合は、遮光部材等で光を遮り、環状の光学系の内径以下にする。これにより、環状の光学系に比して焦点深度を深くできる。
(7)第2光学系が、環状の反射光学系の一部で構成される、上記(1)から(6)のいずれかのレンズ装置。
本態様によれば、第2光学系が、環状の反射光学系の一部で構成される。これにより、第2光学系を望遠レンズで構成する場合に軽量かつコンパクトな構成にできる。
(8)第2光学系が、環状の屈折光学系の一部で構成される、上記(1)から(6)のいずれかのレンズ装置。
本態様によれば、第2光学系が、環状の屈折光学系の一部で構成される。屈折光学系とは、光学素子に鏡を含まない光学系であり、レンズの屈折のみで所望の撮像特性を実現する光学系である。
(9)第1光学系及び第2光学系は、互いに焦点距離が異なる、上記(1)から(8)のいずれかのレンズ装置。
本態様によれば、第1光学系及び第2光学系が、互いに焦点距離が異なる光学系で構成される。これにより、広角画像と望遠画像を同時に撮像できる。
(10)第1光学系及び第2光学系は、互いに合焦距離が異なる、上記(1)から(8)のいずれかのレンズ装置。
本態様によれば、第1光学系及び第2光学系が、互いに合焦距離が異なる光学系で構成される。これにより、たとえば、近距離の被写体に合焦する画像及び遠距離の被写体に合焦する画像を同時に撮像できる。
(11)第1光学系及び第2光学系は、互いに透過波長特性が異なる、上記(1)から(8)のいずれかのレンズ装置。
本態様によれば、第1光学系及び第2光学系が、互いに透過波長特性が異なる光学系で構成される。たとえば、第1光学系を可視光での撮像に適した光学系で構成し、第2光学系を赤外光での撮像に適した光学系で構成する。これにより、1つのレンズ装置で可視光画像及び赤外光画像の両方を撮像できる。
(12)第1光学系を光軸に沿って移動させる第1光学系駆動部を更に備えた、上記(1)から(11)のいずれかのレンズ装置。
本態様によれば、第1光学系を光軸に沿って移動させる第1光学系駆動部が備えられる。これにより、第1光学系の焦点調節ができる。
(13)第2光学系を光軸に沿って移動させる第2光学系駆動部を更に備えた、上記(1)から(12)のいずれかのレンズ装置。
本態様によれば、第2光学系を光軸に沿って移動させる第2光学系駆動部が備えられる。これにより、第2光学系の焦点調節ができる。
(14)上記(1)から(13)のいずれかのレンズ装置と、第1光学系を通過した光を選択的に受光する画素及び第2光学系を通過した光を選択的に受光する画素が規則的に二次元配列されたイメージセンサと、を備えた撮像ユニット。
本態様によれば、第1光学系及び第2光学系を備えたレンズ装置と、いわゆる指向性を有するイメージセンサと、を利用して、撮像特性の異なる2枚の画像を同時に撮像できる。
(15)上記(14)の撮像ユニットと、第1光学系を介して得られる第1画像の画像信号、及び、第2光学系を介して得られる第2画像の画像信号をイメージセンサから取得する画像信号取得部と、を備えた撮像装置。
本態様によれば、第1光学系及び第2光学系を備えたレンズ装置と、いわゆる指向性を有するイメージセンサと、を利用して、撮像特性の異なる2枚の画像を同時に撮像できる。
本発明によれば、軽量かつコンパクトで焦点深度の深いレンズ装置、及び、そのレンズ装置を備えた撮像ユニット及び撮像装置を提供できる。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
《撮像ユニットの構成》
図1は、撮像ユニットの概略構成を示す斜視図である。また、図2は、撮像ユニットの概略構成を示す正面図である。また、図3は、図2の3−3断面図である。
図1は、撮像ユニットの概略構成を示す斜視図である。また、図2は、撮像ユニットの概略構成を示す正面図である。また、図3は、図2の3−3断面図である。
撮像ユニット1は、レンズ装置10及びイメージセンサ100を備えて構成される。撮像ユニット1は、レンズ装置10を通った光をイメージセンサ100で受け、電気信号に変換して出力する。
レンズ装置10は、互いに同じ光軸Lを有する第1光学系20及び第2光学系30を備える。第1光学系20及び第2光学系30は、互いに撮像特性の異なる光学系で構成される。特に、本実施の形態では、第1光学系20及び第2光学系30が、互いに焦点距離の異なる光学系で構成され、第2光学系30が第1光学系20よりも焦点距離の長い光学系で構成される。レンズ装置10の詳細については、後に詳述する。
イメージセンサ100は、いわゆる指向性センサで構成される。指向性センサは、光の入射角に関して指向性を有する画素を規則的に二次元配列して構成される。本実施の形態のイメージセンサ100は、第1光学系20を通過した光を選択的に受光する画素、及び、第2光学系30を通過した光を選択的に受光する画素を規則的に配列して構成される。第1光学系20を通過した光を選択的に受光する画素を第1画素とし、第2光学系を通過した光を選択的に受光する画素を第2画素とすると、イメージセンサ100は、第1画素の電気信号を取得することにより、第1光学系20を介して得られる画像の画像信号を取得できる。また、第2画素の電気信号を取得することにより、第2光学系30を介して得られる画像の画像信号を取得できる。イメージセンサ100の詳細については、後に詳述する。
《レンズ装置》
レンズ装置10は、互いに同じ光軸Lを有する第1光学系20及び第2光学系30を備える。第1光学系20及び第2光学系30は、互いに焦点距離の異なる光学系で構成される。特に、本実施の形態では、第1光学系20が、焦点距離の短い広角レンズで構成され、第2光学系30が、焦点距離の長い望遠レンズで構成される。
レンズ装置10は、互いに同じ光軸Lを有する第1光学系20及び第2光学系30を備える。第1光学系20及び第2光学系30は、互いに焦点距離の異なる光学系で構成される。特に、本実施の形態では、第1光学系20が、焦点距離の短い広角レンズで構成され、第2光学系30が、焦点距離の長い望遠レンズで構成される。
レンズ装置10は、主として、第1光学系20と、第2光学系30と、共通レンズ40と、第1光学系駆動部60と(図7−8参照)、第2光学系駆動部80と(図7、9−10参照)、を備えて構成される。
〈第1光学系〉
図4は、第1光学系の光線軌跡を示す図である。
図4は、第1光学系の光線軌跡を示す図である。
第1光学系20は、焦点距離の短い広角レンズである。図3に示すように、第1光学系20は、3群8枚のレンズで構成され、物体側から順に第1光学系第1レンズ群20A、第1光学系第2レンズ群20B、第1光学系第3レンズ群20Cが、光軸Lに沿って配置される。各エレメントの形状は円形である。
第1光学系第1レンズ群20Aは、4枚のレンズで構成される。第1光学系第1レンズ群20Aは、物体側から順に第1光学系第1レンズ20a、第1光学系第2レンズ20b、第1光学系第3レンズ20c、及び、第1光学系第4レンズ20dが光軸Lに沿って配置されて構成される。
第1光学系第2レンズ群20Bは、1枚のレンズで構成される。第1光学系第2レンズ群20Bは、光軸L上に配置された第1光学系第5レンズ20eで構成される。
第1光学系第3レンズ群20Cは、3枚のレンズで構成される。第1光学系第3レンズ群20Cは、物体側から順に第1光学系第6レンズ20f、第1光学系第7レンズ20g、及び、第1光学系第8レンズ20hが光軸Lに沿って配置されて構成される。
第1光学系20に入射した光は、第1光学系第1レンズ群20A、第1光学系第2レンズ群20B、第1光学系第3レンズ群20Cを通過して共通レンズ40に入射する。
〈第2光学系〉
第2光学系30は、環状の光学系の一部で構成される。この環状の光学系は、第1光学系20と同心状に配置可能に構成される。すなわち、第2光学系30は、第1光学系20と同心状に配置可能な環状の光学系の一部を光軸Lに沿って切り出したものとして構成される。
第2光学系30は、環状の光学系の一部で構成される。この環状の光学系は、第1光学系20と同心状に配置可能に構成される。すなわち、第2光学系30は、第1光学系20と同心状に配置可能な環状の光学系の一部を光軸Lに沿って切り出したものとして構成される。
図5は、第2光学系の構成を説明する斜視図である。
同図において、二点破線で示す環状の光学系Xは、第1光学系20と同心状に配置される光学系である。第2光学系30は、この環状の光学系Xの周方向の一部を光軸に沿って切り出した光学系として構成される。したがって、その光軸は、第1光学系20の光軸と同じである。
本実施の形態のレンズ装置10では、環状の光学系Xを8等分割し、その1つを第2光学系30として使用している。この場合、その光軸Lと直交する断面の形状は、中心角が45°の扇形となり、(図2参照)、第2光学系30を構成する各光学素子の形状も扇形となる。
図6は、第2光学系の光線軌跡を示す断面図である。
第2光学系30は、焦点距離の長い望遠レンズである。第2光学系30は、いわゆる反射光学系で構成され、第2光学系第1レンズ30aと、第2光学系第2レンズ30bと、第2光学系第3レンズ30cと、主鏡30dと、副鏡30eと、を備える。
第2光学系第1レンズ30a、第2光学系第2レンズ30b及び第2光学系第3レンズ30cは、環状のレンズの一部で構成され、物体側から第2光学系第1レンズ30a、第2光学系第2レンズ30b及び第2光学系第3レンズ30cの順で光軸Lに沿って配置される。
主鏡30dは、第2光学系第3レンズ30cの像面側の面に備えられる。主鏡30dは、第2光学系第3レンズ30cの像面側の面の全面に金属又は誘電体の膜をコーティングして、第2光学系第3レンズ30cの像面側の面の全面に備えられる。
副鏡30eは、第2光学系第2レンズ30bの像面側の面に備えられる。副鏡30eは、第2光学系第2レンズ30bの像面側の面の内周部分に金属又は誘電体の膜をコーティングして、第2光学系第2レンズ30bの像面側の面の内周部分に備えられる。
第2光学系30に入射した光は、第2光学系第1レンズ30a、第2光学系第2レンズ30b、第2光学系第3レンズ30cを通過して、主鏡30dに入射する。主鏡30dに入射した光は、主鏡30dで反射し、第2光学系第3レンズ30cを通って副鏡30eに入射する。副鏡30eに入射した光は、副鏡30eで反射して、共通レンズ40に入射する。
〈共通レンズ〉
共通レンズ40は、第1光学系20及び第2光学系30で共用されるレンズであり、光軸L上の一定位置に配置される。共通レンズ40は、イメージセンサ100への光の入射角度を調整するレンズである。第1光学系20及び第2光学系30を通過した光は、それぞれ共通レンズ40を介してイメージセンサ100に入射する。
共通レンズ40は、第1光学系20及び第2光学系30で共用されるレンズであり、光軸L上の一定位置に配置される。共通レンズ40は、イメージセンサ100への光の入射角度を調整するレンズである。第1光学系20及び第2光学系30を通過した光は、それぞれ共通レンズ40を介してイメージセンサ100に入射する。
鏡筒12には、この共通レンズ40を光軸L上の一定位置で保持する共通レンズ保持枠42が備えられる(図8参照)。
〈第1光学系駆動部〉
第1光学系駆動部60は、第1光学系20の全体を光軸Lに沿って前後移動させる。
第1光学系駆動部60は、第1光学系20の全体を光軸Lに沿って前後移動させる。
図7は、第1光学系駆動部及び第2光学系駆動部の正面図である。図8は、図7の8−8断面図である。
図7及び図8に示すように、第1光学系駆動部60は、第1光学系20を光軸Lに沿ってガイドする第1光学系ガイド機構62、及び、第1光学系20を光軸Lに沿って前後移動させる第1光学系駆動機構64を備える。
第1光学系ガイド機構62は、第1光学系ガイドシャフト66及び第1光学系ガイドスリーブ68を備える。
第1光学系ガイドシャフト66は、丸棒で構成される。第1光学系ガイドシャフト66は、その両端をレンズ装置10の鏡筒12に備えられた第1光学系ガイドシャフト支持部14に支持されて、光軸Lと平行に配置される。
第1光学系ガイドスリーブ68は、第1光学系ガイドシャフト66を挿入可能な筒体で構成される。第1光学系ガイドスリーブ68は、第1光学系ガイドシャフト66に装着されて、スライド自在に支持される。
第1光学系20は、第1光学系第1レンズ群20Aを構成する各レンズ20a〜20dが、第1光学系第1レンズ枠70Aに保持される。また、第1光学系第2レンズ群20Bを構成するレンズ20eが、第1光学系第2レンズ枠70Bに保持される。また、第1光学系第3レンズ群20Cを構成する各レンズ20f〜20hが、第1光学系第3レンズ枠70Cに保持される。第1光学系第1レンズ枠70A、第1光学系第2レンズ枠70B及び第1光学系第3レンズ枠70Cは、それぞれ第1光学系ガイドスリーブ連結アーム68A、68B、68Cを介して第1光学系ガイドスリーブ68に連結される。
第1光学系駆動機構64は、第1光学系駆動ネジ棒72、第1光学系駆動モータ74、及び、第1光学系駆動ナット76を備える。
第1光学系駆動ネジ棒72は、その両端を鏡筒12に備えられた第1光学系ネジ棒軸受部15に回転自在に支持されて、光軸Lと平行に配置される。
第1光学系駆動モータ74は、鏡筒12に備えられる。第1光学系駆動モータ74は、第1光学系駆動ネジ棒72に連結される。第1光学系駆動ネジ棒72は、この第1光学系駆動モータ74に駆動されて回転する。
第1光学系駆動ナット76は、第1光学系駆動ネジ棒72にネジ結合される。第1光学系第1レンズ枠70A、第1光学系第2レンズ枠70B及び第1光学系第3レンズ枠70Cは、それぞれ第1光学系駆動ナット連結アーム76A、76B、76Cを介して第1光学系駆動ナット76に連結される。
第1光学系駆動部60は、以上のように構成される。本構成の第1光学系駆動部60によれば、第1光学系駆動モータ74を駆動すると、第1光学系駆動ナット76が光軸Lに沿って前後移動する。この結果、第1光学系20の全体が光軸Lに沿って前後移動する。
〈第2光学系駆動部〉
第2光学系駆動部80は、第2光学系30の全体を光軸Lに沿って前後移動させる。
第2光学系駆動部80は、第2光学系30の全体を光軸Lに沿って前後移動させる。
図9は、図7の9−9断面図であり、図10は、図7の10−10断面図である。
図7、図9及び図10に示すように、第2光学系駆動部80は、第2光学系30を光軸Lに沿ってガイドする第2光学系ガイド機構82、及び、第2光学系30を光軸Lに沿って前後移動させる第2光学系駆動機構84を備える。
第2光学系ガイド機構82は、第2光学系ガイドシャフト86及び第2光学系ガイドスリーブ88を備える。
第2光学系ガイドシャフト86は、丸棒で構成される。第2光学系ガイドシャフト86は、その両端をレンズ装置10の鏡筒12に備えられた第2光学系ガイドシャフト支持部16に支持されて、光軸Lと平行に配置される。
第2光学系ガイドスリーブ88は、第2光学系ガイドシャフト86を挿入可能な筒体で構成される。第2光学系ガイドスリーブ88は、第2光学系ガイドシャフト86に装着されて、スライド自在に支持される。
第2光学系30は、第2光学系第1レンズ30a及び第2光学系第2レンズ30bが、第2光学系第1レンズ枠90Aに保持される。また、第2光学系第3レンズ30cが、第2光学系第2レンズ枠90Bに保持される。第2光学系第1レンズ枠90A及び第2光学系第2レンズ枠90Bは、それぞれ第2光学系ガイドスリーブ連結アーム88A、88Bを介して第2光学系ガイドスリーブ88に連結される。
第2光学系駆動機構84は、第2光学系駆動ネジ棒92、第2光学系駆動モータ94、及び、第2光学系駆動ナット96を備える。
第2光学系駆動ネジ棒92は、その両端を鏡筒12に備えられた第2光学系ネジ棒軸受部17に回転自在に支持されて、光軸Lと平行に配置される。
第2光学系駆動モータ94は、鏡筒12に備えられる。第2光学系駆動モータ94は、第2光学系駆動ネジ棒92に連結される。第2光学系駆動ネジ棒92は、この第2光学系駆動モータ94に駆動されて回転する。
第2光学系駆動ナット96は、第2光学系駆動ネジ棒92にネジ結合される。第2光学系第1レンズ枠90A及び第2光学系第2レンズ枠90Bは、それぞれ第2光学系駆動ナット連結アーム96A、96Bを介して第2光学系駆動ナット96に連結される。
第2光学系駆動部80は、以上のように構成される。本構成の第2光学系駆動部80によれば、第2光学系駆動モータ94を駆動すると、第2光学系駆動ナット96が光軸Lに沿って前後移動する。この結果、第2光学系30の全体が、光軸Lに沿って前後移動する。
《イメージセンサ》
図11は、イメージセンサの受光の概念図である。
図11は、イメージセンサの受光の概念図である。
イメージセンサ100は、いわゆる指向性センサで構成される。指向性センサとは、各画素が、光の入射角に関して指向性を有するイメージセンサである。
本実施の形態のイメージセンサ100は、第1光学系20を通過した光を選択的に受光する画素、及び、第2光学系30を通過した光を選択的に受光する画素を二次元的に配列して構成される。第1光学系20を通過した光を選択的に受光する画素を第1画素110Aとし、第2光学系30を通過した光を選択的に受光する画素を第2画素110Bとすると、第1画素110A及び第2画素110Bは、交互に配置される。
図12は、イメージセンサを構成する画素の概略構成を示す断面図である。
イメージセンサ100の各画素は、光電変換素子112と、マイクロレンズ114と、遮光マスク116と、を備える。
光電変換素子112は、光を受け、受けた光の強さに比例した電荷を蓄積する。光電変換素子112は、たとえば、フォトダイオードで構成される。
マイクロレンズ114は、光電変換素子112の前方に配置される。マイクロレンズ114は、第1光学系20及び第2光学系30の瞳像を光電変換素子112に結像させる。
遮光マスク116は、マイクロレンズ114と光電変換素子112との間に配置される。遮光マスク116は、マイクロレンズ114を通過した光の一部を遮光する。第1画素110Aの遮光マスク116は、中央に円形の開口を有し、第2光学系30を通過した光を遮光する。また、第2画素110Bの遮光マスク116は、円環状の開口を有し、第1光学系20を通過した光を遮光する。
以上のように構成されるイメージセンサ100は、各画素が光の入射角に応じて異なる感度をもって構成される。すなわち、第1画素110Aは、第1光学系20を介して入射する光を高感度に受光し、第2画素110Bは、第2光学系30を介して入射する光を高感度に受光する構成とされる。
図13は、イメージセンサの第1画素及び第2画素の入射角感度特性を示す図である。
図13において、横軸は、マイクロレンズを通して光電変換素子に入射する光の入射角を示しており、縦軸は光電変換素子の感度を示している。入射角は、光電変換素子の中心に垂直に入射する光を0°としている。
図13において、符号S1が第1画素110Aの入射角感度特性のグラフであり、符号S2が第2画素110Bの入射角感度特性のグラフである。
図13に示すように、第1画素110Aは、入射角の浅い光、すなわち、レンズ装置10の中央部を通る光を高感度に受光し、第2画素110Bは、入射角の深い光、すなわち、レンズ装置10の周辺を通る光を高感度に受光する。本実施の形態のレンズ装置10は、中央に第1光学系20が配置され、周辺に第2光学系30が配置される。したがって、第1画素110Aは、第1光学系20を通る光を高感度に受光し、第2画素110Bは、第2光学系30を通る光を高感度に受光する。
なお、図13に示すように、2つのグラフS1及びS2に重なり合う領域Zがある場合、第1画素110A及び第2画素110Bには混信が生じる。混信とは、第1光学系20及び第2光学系30の光が混じって受光されることをいう。この場合、第1画素110Aでは、第2光学系30からの光が一部混ざって受光され、第2画素110Bでは、第1光学系20からの光が一部混ざって受光される。
混信が生じる場合は、混信が生じる領域の入射角の光が第1画素110A及び第2画素110Bに入射しないように、第1光学系20及び第2光学系30の開口部を制限する。この場合、第1光学系20及び第2光学系30は、互いの境界が広がるように開口を制限する。これにより、混信の発生を防止できる。
イメージセンサ100は、各画素に蓄積された電荷を読み出して、電気信号として出力する。第1画素110Aに蓄積された電荷の電気信号を取得することにより、第1光学系20を介して得られる画像の画像信号を取得でき、第2画素110Bに蓄積された電荷の電気信号を取得することにより、第2光学系30を介して得られる画像の画像信号を取得できる。
なお、カラー画像を取得する場合には、各画素に所定のフィルタ配列でカラーフィルタが配置される。たとえば、赤(R:Red)、緑(G:Green)、青(B:Blue)の3色からなるカラーフィルタがベイヤー配列で配置される。これにより、カラー画像を取得できる。
イメージセンサ100は、たとえば、CCD(Charge Coupled Devices:電荷結合素子)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor:相補性金属酸化膜半導体)で構成できる。
なお、上記の例では、第2画素110Bの遮光マスク116の開口形状を円環状としているが、第2光学系30の開口形状に対応した開口形状としてもよい。
《撮像ユニットの作用》
本実施の形態の撮像ユニット1は、2つの光学系を備えたレンズ装置10と、各画素が入射角指向性を有するイメージセンサ100と、を備える。
本実施の形態の撮像ユニット1は、2つの光学系を備えたレンズ装置10と、各画素が入射角指向性を有するイメージセンサ100と、を備える。
〈レンズ装置の作用〉
レンズ装置10は、広角の第1光学系20、及び、望遠の第2光学系30を備える。第1光学系20及び第2光学系30は、それぞれ独立して焦点調節される。
レンズ装置10は、広角の第1光学系20、及び、望遠の第2光学系30を備える。第1光学系20及び第2光学系30は、それぞれ独立して焦点調節される。
−第1光学系の焦点調節−
第1光学系20を焦点調節する場合は、第1光学系20の全体を光軸Lに沿って移動させる。第1光学系20は、第1光学系駆動モータ74を駆動することにより、全体が光軸Lに沿って前後移動する。これにより、第1光学系20が焦点調整される。
第1光学系20を焦点調節する場合は、第1光学系20の全体を光軸Lに沿って移動させる。第1光学系20は、第1光学系駆動モータ74を駆動することにより、全体が光軸Lに沿って前後移動する。これにより、第1光学系20が焦点調整される。
−第2光学系の焦点調節−
第2光学系30を焦点調節する場合は、第2光学系30の全体を光軸Lに沿って移動させる。第2光学系30は、第2光学系駆動モータ94を駆動することにより、全体が光軸Lに沿って前後移動する。これにより、第2光学系30が焦点調整される。
第2光学系30を焦点調節する場合は、第2光学系30の全体を光軸Lに沿って移動させる。第2光学系30は、第2光学系駆動モータ94を駆動することにより、全体が光軸Lに沿って前後移動する。これにより、第2光学系30が焦点調整される。
〈イメージセンサの作用〉
イメージセンサ100は、第1光学系20を通過した光を選択的に受光する第1画素110A、及び、第2光学系30を通過した光を選択的に受光する第2画素110Bを有する。
イメージセンサ100は、第1光学系20を通過した光を選択的に受光する第1画素110A、及び、第2光学系30を通過した光を選択的に受光する第2画素110Bを有する。
第1光学系20を介してイメージセンサ100の受光面上に結像された被写体の光学像は、第1画素110Aで撮像される。したがって、第1画素110Aからの電気信号を取得することにより、第1光学系20で撮像される画像の画像信号を取得できる。
一方、第2光学系30を介してイメージセンサ100の受光面上に結像された被写体の光学像は、第2画素110Bで撮像される。したがって、第2画素110Bからの電気信号を取得することにより、第2光学系30で撮像される画像の画像信号を取得できる。
このように、本実施の形態の撮像ユニット1によれば、広角及び望遠の2つの光学系を備えたレンズ装置10と、各画素が入射角指向性を有するイメージセンサ100と、を使用することにより、広角及び望遠の2つの画像を同時に撮像できる。
また、撮像ユニット1を構成するレンズ装置10は、第2光学系30が、環状の光学系の一部で構成されるため、全体の構成を軽量かつコンパクトにできる。特に、個々の光学素子を小型化できることにより、大幅な軽量化及び低コスト化が可能になる。すなわち、直径の大きな環状の光学系をそのまま使用した場合、その面精度を確保するために、光学素子の厚さを厚くする必要があるが、小型の光学素子を使用できることにより、光学素子の厚さを薄くできる。これにより、軽量化が可能になる。また、使用する素材量も少なくて済むので、製造コストも低減できる。また、個々の光学素子が軽量になることにより、その駆動に使用するエネルギも少なく済み、駆動部の小型化も可能になる。
また、第2光学系30を環状の光学系の一部で構成することにより、焦点深度を深くできる。これにより、広範囲で鮮鋭度の高い画像を取得できる。
《レンズ装置の変形例》
レンズ装置を構成する第2光学系は、第1光学系と同心状に配置可能な環状の光学系の一部で構成される。上記実施の形態では、第1光学系20と同心状に配置可能な円環状の光学系Xを8等分割し、その1つを用いて第2光学系30を構成している。第2光学系の構成態様は、これに限定されるものではない。以下、第2光学系の構成態様を変えたレンズ装置について説明する。
レンズ装置を構成する第2光学系は、第1光学系と同心状に配置可能な環状の光学系の一部で構成される。上記実施の形態では、第1光学系20と同心状に配置可能な円環状の光学系Xを8等分割し、その1つを用いて第2光学系30を構成している。第2光学系の構成態様は、これに限定されるものではない。以下、第2光学系の構成態様を変えたレンズ装置について説明する。
〈レンズ装置の第1の変形例〉
図14は、レンズ装置の第1の変形例を示す正面図である。
図14は、レンズ装置の第1の変形例を示す正面図である。
本例のレンズ装置10は、第1光学系20と同心状に配置可能な円環状の光学系Xを4等分割した光学系で第2光学系30を構成している。すなわち、円環状の光学系Xを4等分割し、その1つを第1光学系20と同じ光軸上に配置することにより、レンズ装置10を構成している。
このように、円環状の光学系Xを分割して、第2光学系30を構成する場合、その分割数は特に限定されるものではない。
なお、本例のレンズ装置のように、環状の光学系を複数に等分割して、第2光学系を構成することにより、第2光学系の製造を容易にでき、かつ、低コスト化が図れる。すなわち、環状の光学系を複数に等分割して、第2光学系を構成する場合、第2光学系を構成する各光学素子は、環状の光学素子を直線的にカットするだけなので、各光学素子の製造を容易にできる。また、等分割することにより、1つの環状の光学素子から複数の光学素子を取り出すことができ、元となる光学素子を無駄なく利用できる。
〈レンズ装置の第2の変形例〉
図15は、レンズ装置の第2の変形例を示す正面図である。
図15は、レンズ装置の第2の変形例を示す正面図である。
本例のレンズ装置10は、第1光学系20と同心状に配置可能な円環状の光学系Xを扇状に切り出した光学系で第2光学系30を構成している。
光軸と直交する断面の形状が扇状である点で上記実施の形態のレンズ装置と同じであるが、本例のレンズ装置10では、第2光学系30の幅Wが、環状の光学系Xの内径rと同じになるように切り出している。この幅Wは、第2光学系30の幅が最大になる部分の幅である。第2光学系30を扇状に切り出す場合、外周の絃の長さが、最大幅Wに相当する。したがって、この例では、外周の絃の長さが、円環状の光学系Xの内径rと同じになるように、第2光学系30を切り出している。
このように、最大幅Wが、環状の光学系Xの内径rと同じになるように第2光学系30を切り出すことにより、環状の光学系で第2光学系を構成する場合に比して、焦点深度を深くできる。この点について説明する。
図16は、レンズの形状と、その光束の形状との関係を示す図である。同図(A)は、円形のレンズの光束を示しており、同図(B)は、円環状のレンズの光束を示している。
一般的な円形のレンズL1、すなわち、円形の開口を有するレンズL1の場合、図16(A)に示すように、焦点近傍の光束は、中身の詰まった円錐を2つ向かい合わせにしたような形状となる。
一方、円環状のレンズL2、すなわち、円環状の開口を有するレンズL2では、図16(B)に示すように、焦点近傍の光束は、中空の円錐を2つ向かい合わせにしたような形状となる。
レンズを通して得られる点像の暈けの大きさは、円錐の断面の大きさとなる。この円錐の断面の大きさは、レンズの開口の大きさと、焦点からのズレ量とに概ね比例する。
一般的な円形のレンズの場合、開口部の径を小さくすると、光束が絞り込まれ、光束を細長い円錐形状とすることができる。したがって、焦点位置からのズレ量が同じであっても、暈けの大きさを抑制できる。すなわち、焦点深度を深くする効果が得られる。
図17は、円環状のレンズにおいて、開口部の径を段階的に小さくした図である。すなわち、円環状のレンズL2a〜L2cの外径を段階的に小さくした図である。同図(A)に示すレンズL2aの開口部が最も大きく、同図(C)に示すレンズL2bの開口部が最も小さい。
図17に示すように、円環状のレンズL2a〜L2cの場合、開口部の径は、円環の内径よりも小さくすることができない。したがって、円環状のレンズの場合、円環の内径以下には、光束を細めることができない。
本例のレンズ装置10は、図15に示すように、第2光学系30の最大幅Wが、環状の光学系Xの内径rと同じ長さで構成される。これにより、環状の光学系では実現し得ない深い焦点深度の光学系を構成できる。
本例では、第2光学系の最大幅を環状の光学系の内径と同じ長さにしているが、第2光学系の最大幅を環状の光学系の内径以下とすることにより、環状の光学系では実現し得ない深い焦点深度の光学系を構成できる。
一般に光学系は、開口が小さくなるに従って、光量が低下する。また、回折効果により解像度も低下する。したがって、第2光学系の開口のサイズについては、光量及び回折効果による解像度低下を考慮して決定することが好ましい。このうち光量の低下に関しては、使用するイメージセンサの感度との組み合わせで解消することが可能である。したがって、回折効果による解像度低下を起こさない範囲で第2光学系の開口のサイズを決定することが好ましい。一般に、絞り値がF32以下になると、回折効果による解像度低下が顕著に現れるので、第2光学系の開口のサイズは、絞り値でF32を下回らない範囲内とすることが好ましい。したがって、第2光学系は、最大幅が、環状の光学系の内径以下であり、かつ、絞り値でF32を下回らない開口とすることが好ましい。
なお、一般に絞り値Fは、光学系の開口幅(レンズの口径)をD、焦点距離をfとすると、F=f/Dにより求められる。
〈レンズ装置の第3の変形例〉
図18は、レンズ装置の第3の変形例を示す正面図である。
図18は、レンズ装置の第3の変形例を示す正面図である。
本例のレンズ装置10は、第2光学系30が、光軸Lと直交する断面において、環状の光学系Xを扇状に切り出し、更に、扇の外周部及び内周部を互いに平行に切り出した形状を有する。この場合、図18に示すように、第2光学系30の形状は、光軸Lと直交する断面において、台形となる。
このような構成の第2光学系30は、各光学素子の外周部及び内周部が平面状に構成されるため、各光学素子を保持するための機構を簡素化できる。また、第2光学系駆動部の構造も簡素化できる。
本例の場合も、第2光学系30は、その最大幅Wが環状の光学系Xの内径r以下となるように構成することにより、焦点深度を深くできる。
〈レンズ装置の第4の変形例〉
図19は、レンズ装置の第4の変形例を示す正面図である。
図19は、レンズ装置の第4の変形例を示す正面図である。
本例のレンズ装置10は、第2光学系30が、光軸Lと直交する断面において、環状の光学系Xから光軸Lを挟んで互いに平行な2本の直線m1、m2で挟まれる領域を切り出した形状を有する。
本例の場合も、第2光学系30は、その最大幅が環状の光学系の内径以下となるように構成することにより、焦点深度を深くできる。
〈レンズ装置の第5の変形例〉
図20は、レンズ装置の第5の変形例を示す正面図である。
図20は、レンズ装置の第5の変形例を示す正面図である。
本例のレンズ装置10は、第2光学系30が、光軸Lと直交する断面において、環状の光学系Xから光軸Lを挟んで互いに平行な2本の第1直線m1、m2、及び、第1直線m1、m2と直交し互いに平行な2本の第2直線n1、n2で囲われる領域を切り出した形状を有する。この場合、図20に示すように、第2光学系30の形状は、光軸Lと直交する断面において、矩形状となる。
このような構成の第2光学系30は、各光学素子が矩形状となるため、各光学素子を保持するための機構を簡素化できる。また、第2光学系駆動部の構造も簡素化できる。
本例の場合も、第2光学系30は、その最大幅が環状の光学系の内径以下となるように構成することにより、焦点深度を深くできる。
〈レンズ装置の第6の変形例〉
図21は、レンズ装置の第6の変形例を示す正面図である。
図21は、レンズ装置の第6の変形例を示す正面図である。
本例のレンズ装置10は、第2光学系30が、環状の光学系Xの一部を楕円形状に切り出した構造を有する。
本例の場合も、第2光学系30は、その最大幅W、すなわち、楕円形の長径が環状の光学系Xの内径r以下となるように構成することにより、焦点深度を深くできる。
なお、本例では、環状の光学系Xの一部を楕円形状に切り出す構成としているが、円形状に切り出す構成とすることもできる。また、多角形状に切り出す構成とすることもできる。
第2光学系30を切り出す形状、すなわち、第2光学系30の開口の形状については、元となる環状の光学系の収差等を考慮して決定することがより好ましい。すなわち、レンズの収差や屈折力等は、サジタル方向及びメリディオナル方向で異なるので、均等な方向の点像特性が得られるように切り出すことがより好ましい。
〈レンズ装置の第7の変形例〉
上記のように、第2光学系は、その最大幅を環状の光学系の内径以下とすることで、焦点深度を深くできる。このような効果は、第2光学系の開口部を規制することで得られる。すなわち、最大幅が環状の光学系の内径以下となるように、第2光学系の開口部を規制することでも、同様の効果が得られる。したがって、たとえば、第2光学系の最大幅が、環状の光学系の内径よりも大きい場合であっても、その開口部を規制することで、同様の効果が得られる。
上記のように、第2光学系は、その最大幅を環状の光学系の内径以下とすることで、焦点深度を深くできる。このような効果は、第2光学系の開口部を規制することで得られる。すなわち、最大幅が環状の光学系の内径以下となるように、第2光学系の開口部を規制することでも、同様の効果が得られる。したがって、たとえば、第2光学系の最大幅が、環状の光学系の内径よりも大きい場合であっても、その開口部を規制することで、同様の効果が得られる。
なお、開口部とは、光学系において光が通る部分をいう。したがって、光軸と直交する断面において、光を遮るものがない場合は、その断面の全体が開口部となる。
図22は、第2光学系の開口部を規制したレンズ装置の一例を示す正面図である。
本例のレンズ装置10は、第1光学系20と同心状に配置可能な円環状の光学系Xを4等分割し、その1つを第1光学系20と同じ光軸上に配置することにより、第2光学系30を構成している。そして、本例のレンズ装置10では、第2光学系30が、円環状の光学系Xの内径rよりも大きな幅W1を有している。
このように第2光学系30が円環状の光学系Xの内径rよりも大きな幅を有する場合は、第2光学系30の開口部32を規制する。すなわち、開口部32の最大幅W2が、円環状の光学系Xの内径r以下となるように、開口部32を規制する。
図22に示すように、本実施の形態のレンズ装置10では、第2光学系30を構成する光学素子の一部に遮光膜34をコーティングしてマスクすることにより、第2光学系30の開口部32を規制している。そして、本実施の形態のレンズ装置10では、第2光学系30の開口部32を周方向の両側を遮光膜34でマスクすることにより、第2光学系30の開口部32の最大幅W2を環状の光学系Xの内径rと同じにしている。本構成の第2光学系30の場合は、外周の絃の長さが最大幅となるので、この絃の長さが環状の光学系Xの内径rと同じになるようにしている。
このように、第2光学系自体のサイズが円環状の光学系の内径よりも大きい場合は、第2光学系の開口部32を規制することにより、焦点深度を深くできる。
なお、本例では、光学素子の一部に遮光膜をコーティングして開口部を規制する構成としているが、開口部を規制する方法は、これに限定されるものではない。絞り等の遮光部材を光路上に設置して、開口部を規制する構成とすることもできる。
また、図22に示す例は、扇状に形成された第2光学系の外周の絃の長さが、環状の光学系の内径よりも長い場合であるが、扇状に形成された第2光学系の外径及び内径の差が大きく、その対角線の長さが環状の光学系の内径よりも大きくなる場合は、第2光学系の開口部を径方向で遮光して、最大幅が環状の光学系の内径以下となるようにする。この場合、第1光学系20との境界が広がるように、すなわち、径方向の内側から遮光することにより、指向性センサで構成されるイメージセンサで使用した場合に混信を効果的に抑制できる。
図23は、第2光学系の外径及び内径の差が環状の光学系の内径よりも大きい場合の開口部の遮光例を示す図である。
同図に示すレンズ装置10では、第2光学系30の外径及び内径の差が大きく、その対角線の長さW1が、環状の光学系Xの内径rよりも大きい。このため、第2光学系30を構成する光学素子の一部に遮光膜34をコーティングして、開口部32の最大幅W2が環状の光学系Xの内径rとなるように遮光している。特に、本例では、第1光学系20との境界が広がるように、径方向の内側から外側に向かって遮光領域が拡大するように、第2光学系30の開口部32を遮光している。これにより、指向性センサで構成されるイメージセンサで使用した場合に混信を効果的に抑制できる。
なお、第2光学系30の外周の絃の長さが環状の光学系の内径より大きく、かつ、対角線の長さも環状の光学系の内径より大きい場合は、周方向及び径方向の少なくとも一方から開口部32を遮光して、開口部32が環状の光学系の内径以下とする。
図24は、第2光学系の開口部の遮光の他の一例を示す図である。
同図に示す例では、第2光学系30の開口部32を周方向及び径方向の双方から遮光して、開口部32の最大幅W2が、環状の光学系Xの内径r以下となるようにしている。特に、本例では、開口部32の形状が矩形状となるように、第2光学系30を構成する光学素子を遮光膜34でコーティングして、開口部32を規制している。
図25は、第2光学系の開口部の遮光の他の一例を示す図である。
同図に示す例では、第2光学系30の開口部32が円形状となるように、第2光学系30を構成する光学素子を遮光膜34でコーティングして、開口部32を規制している。このように、開口部32の形状は、特に限定されるものではなく、種々の形態を採用できる。
〈レンズ装置の第8の変形例〉
上記実施の形態のレンズ装置では、第2光学系を反射光学系で構成しているが、第2光学系は屈折光学系で構成することもできる。
上記実施の形態のレンズ装置では、第2光学系を反射光学系で構成しているが、第2光学系は屈折光学系で構成することもできる。
ここで、屈折光学系とは、構成要素に鏡を含まない光学系であり、レンズの屈折のみで所望の撮像特性を実現する光学系である。
図26は、第2光学系が屈折光学系で構成されたレンズ装置の概略構成を示す断面図である。
同図に示すように、レンズ装置10は、第1光学系120及び第2光学系130を備える。第1光学系120及び第2光学系130は、同じ光軸Lを有し、かつ、共に屈折光学系で構成される。
−第1光学系−
第1光学系120は、4群7枚の広角レンズで構成され、物体側から順に第1光学系第1レンズ群120A、第1光学系第2レンズ群120B、第1光学系第3レンズ群120C、第1光学系第4レンズ群120Dが、光軸Lに沿って配置される。
第1光学系120は、4群7枚の広角レンズで構成され、物体側から順に第1光学系第1レンズ群120A、第1光学系第2レンズ群120B、第1光学系第3レンズ群120C、第1光学系第4レンズ群120Dが、光軸Lに沿って配置される。
第1光学系第1レンズ群120Aは、2枚のレンズで構成される。第1光学系第1レンズ群120Aは、物体側から順に第1光学系第1レンズ120a、第1光学系第2レンズ120bが光軸Lに沿って配置されて構成される。
第1光学系第2レンズ群120Bは、1枚のレンズで構成される。第1光学系第2レンズ群120Bは、光軸L上に配置された第1光学系第3レンズ120cで構成される。
第1光学系第3レンズ群120Cは、2枚のレンズで構成される。第1光学系第3レンズ群120Cは、物体側から順に第1光学系第4レンズ120d、第1光学系第5レンズ120eが光軸Lに沿って配置されて構成される。
第1光学系第4レンズ群120Dは、2枚のレンズで構成される。第1光学系第4レンズ群120Dは、物体側から順に第1光学系第6レンズ120f、第1光学系第7レンズ120gが光軸Lに沿って配置されて構成される。
第1光学系120を構成する各レンズは、円形のレンズで構成される。
第1光学系120に入射した光は、第1光学系第1レンズ群120A、第1光学系第2レンズ群120B、第1光学系第3レンズ群120C、第1光学系第4レンズ群120Dを通って、イメージセンサ100に入射する。
−第2光学系−
第2光学系130が、2群5枚の望遠レンズで構成され、物体側から順に第2光学系第1レンズ群130A、第2光学系第2レンズ群130Bが、光軸Lに沿って配置される。
第2光学系130が、2群5枚の望遠レンズで構成され、物体側から順に第2光学系第1レンズ群130A、第2光学系第2レンズ群130Bが、光軸Lに沿って配置される。
第2光学系第1レンズ群130Aは、3枚のレンズで構成される。第2光学系第1レンズ群130Aは、物体側から順に第2光学系第1レンズ130a、第2光学系第2レンズ130b、第2光学系第3レンズ130cが光軸Lに沿って配置されて構成される。
第2光学系第2レンズ群130Bは、2枚のレンズで構成される。第2光学系第2レンズ群130Bは、物体側から順に第2光学系第4レンズ130d、第2光学系第5レンズ130eが光軸Lに沿って配置されて構成される。
第2光学系130は、環状の屈折光学系の一部で構成される。本例のレンズ装置10では、円環状の光学系を8等分割した1つで構成される。したがって、第2光学系130を構成する各レンズは、扇形状を有する。
第2光学系130に入射した光は、第2光学系第1レンズ群130A、第2光学系第2レンズ群130Bを通って、イメージセンサ100に入射する。
このように、第2光学系は、屈折光学系で構成することもできる。なお、図26に示すレンズ構成は、一例であり、目的に応じたレンズ構成が採用される。
〈レンズ装置の第9の変形例〉
上記実施の形態のレンズ装置では、第1光学系を広角レンズで構成し、第2光学系を望遠レンズで構成しているが、その逆の構成とすることもできる。すなわち、第1光学系を焦点距離の長い望遠レンズで構成し、第2光学系を焦点距離の短い広角レンズで構成することもできる。
上記実施の形態のレンズ装置では、第1光学系を広角レンズで構成し、第2光学系を望遠レンズで構成しているが、その逆の構成とすることもできる。すなわち、第1光学系を焦点距離の長い望遠レンズで構成し、第2光学系を焦点距離の短い広角レンズで構成することもできる。
図27は、第1光学系が望遠レンズで構成され、第2光学系が広角レンズで構成されたレンズ装置の概略構成を示す断面図である。
このレンズ装置10は、第1光学系220、第2光学系230、及び、共通レンズ240を備える。第1光学系220及び第2光学系230は、同じ光軸Lを有し、かつ、共に屈折光学系で構成される。
第1光学系220は、第1の画角αを有する望遠レンズで構成される。第1光学系220は、光軸Lに沿って像面側から第1光学系第1レンズ220a、第1光学系第2レンズ220bが配置されて構成される。第1光学系220を構成する各レンズは、円形状のレンズで構成される。
第2光学系230は、第2の画角βを有する広角レンズで構成される。第2光学系230は、光軸L上に配置された第2光学系第1レンズ230aを有する。第2光学系第1レンズ230bは、環状のレンズの一部で構成される。本例のレンズ装置10では、円環状のレンズを8等分割した1つで構成される。したがって、その外形は扇形状を有する。
共通レンズ240は、第1光学系220及び第2光学系230で共用されるレンズであり、光軸L上の一定位置に配置される。共通レンズ240は、イメージセンサ100への光の入射角度を調整する。
第1光学系220及び第2光学系230を通過した光は、それぞれ共通レンズ240を介してイメージセンサ100に入射する。
このように、レンズ装置は、第1光学系を望遠レンズ、第2光学系を広角レンズで構成することもできる。
〈レンズ装置の第10の変形例〉
上記実施の形態のレンズ装置は、互いに焦点距離の異なる光学系によって第1光学系及び第2光学系を構成しているが、第1光学系及び第2光学系は、異なる撮像特性を備えていればよい。
上記実施の形態のレンズ装置は、互いに焦点距離の異なる光学系によって第1光学系及び第2光学系を構成しているが、第1光学系及び第2光学系は、異なる撮像特性を備えていればよい。
図28は、互いに合焦距離の異なる光学系で第1光学系及び第2光学系が構成されたレンズ装置の概略構成を示す断面図である。
このレンズ装置10は、互いに合焦距離の異なる第1光学系320及び第2光学系330を備える。
第1光学系320は、近距離の被写体に合焦する光学系で構成され、第2光学系330は、遠距離の被写体に合焦する光学系で構成される。
第1光学系320を構成する光学素子は円形状を有する。第2光学系330を構成する光学素子は、第1光学系320と同心状に配置可能な光学系の一部で構成される。
このように、レンズ装置10は、合焦距離の異なる光学系で第1光学系320及び第2光学系330を構成できる。この他、たとえば、互いに透過波長特性の異なる光学系によって第1光学系及び第2光学系を構成することもできる。たとえば、第1光学系は可視光による撮影に適した透過波長特性を有する光学系で構成し、第2光学系は赤外光による撮影に適した透過波長特性を有する光学系で構成する。これにより、第1光学系で可視光画像、第2光学系で赤外線画像を撮像できる。
〈レンズ装置のその他の変形例〉
上記のレンズ装置は、本発明の一例である。特に、各光学系のレンズ構成については、その光学系に要求される機能に応じて、適宜変更されるものである。
上記のレンズ装置は、本発明の一例である。特に、各光学系のレンズ構成については、その光学系に要求される機能に応じて、適宜変更されるものである。
また、レンズ装置には、必要に応じて、フィルタ等の光学素子を含めることができる。たとえば、赤外線カットフィルタや、イメージセンサを保護するカバーガラスなどを配置することもできる。
《レンズ装置の製造方法》
第1光学系についは、一般的なレンズの製造方法と同じである。したがって、ここでは、第2光学系の製造方法について説明する。
第1光学系についは、一般的なレンズの製造方法と同じである。したがって、ここでは、第2光学系の製造方法について説明する。
円環状の光学系をn等分割した1つで第2光学系を構成する場合、第2光学系は、次のように製造する。
まず、第2光学系を構成する各光学素子について、円形の光学素子を製造する。次に、その円形の光学素子の中央に穴を開け、円環状に加工する。次に、円環状に加工された光学素子をカットして、n等分割する。得られた光学素子を組み立てて、第2光学系を完成させる。
このように、円環状の光学系をn等分割した1つで第2光学系を構成する場合、1つの円形の光学素子から複数の光学素子を取得でき、1台あたりの製造コストを低減できる。
《撮像装置》
次に、上記撮像ユニットを備えた撮像装置について説明する。
次に、上記撮像ユニットを備えた撮像装置について説明する。
〈撮像装置の構成〉
図29は、撮像装置のシステム構成を示すブロック図である。
図29は、撮像装置のシステム構成を示すブロック図である。
撮像装置400は、主として、撮像ユニット1と、レンズ駆動制御部401と、イメージセンサ駆動制御部402と、アナログ信号処理部403と、デジタル信号処理部404と、表示部405と、内部メモリ406と、メディアインターフェース407と、システム制御部408と、操作部409と、を備えて構成される。
撮像ユニット1は、レンズ装置10及びイメージセンサ100を備えて構成される。ここでは、図1に示す構成の撮像ユニット1が使用されるものとする。
レンズ駆動制御部401は、システム制御部408からの指令に基づき、レンズ装置10の駆動を制御する。レンズ駆動制御部401は、第1光学系20の駆動を制御する第1光学系駆動制御部、及び、第2光学系30の駆動を制御する第2光学系駆動制御部を備える。第1光学系駆動制御部は、システム制御部408からの指令に基づいて、第1光学系駆動部60を制御し、第1光学系20を光軸Lに沿って前後移動させる。第2光学系駆動制御部は、システム制御部408からの指令に基づいて、第2光学系駆動部80を制御し、第2光学系30を光軸Lに沿って前後移動させる。
イメージセンサ駆動制御部402は、システム制御部408からの指令に基づき、イメージセンサ100の駆動を制御する。すなわち、イメージセンサ100からの画像信号の読み出しを制御する。
アナログ信号処理部403は、イメージセンサ100から出力される画素ごとのアナログの画像信号を取り込み、所定の信号処理を施した後、デジタル信号に変換して出力する。
デジタル信号処理部404は、画像信号取得部の一例である。デジタル信号処理部404は、デジタル信号に変換された画素ごとの画像信号を取り込み、所定の信号処理を施して、画像データを生成する。この際、デジタル信号処理部404は、イメージセンサ100の第1画素110Aの画像信号に基づいて、第1画像データを生成し、第2画素110Bの画像信号に基づいて、第2画像データを生成する。第1画像データは、第1光学系20を介して撮像される広角画像の画像データであり、第2画像データは、第2光学系30を介して撮像される望遠画像の画像データである。
表示部405は、たとえば、液晶モニタで構成され、撮像済みの画像や撮像中の画像(いわゆるライブビュー画像)を表示する。また、表示部405は、必要に応じてGUI(GUI: Graphical User Interface)として機能する。
内部メモリ406は、たとえば、RAM(RAM: Random Access Memory)で構成され、ワークメモリとして機能する。
メディアインターフェース407は、システム制御部408から指令に基づいて、メモリーカード等の外部メモリ410に対して、データの読み書きを行う。
システム制御部408は、撮像装置全体の動作を統括制御する。システム制御部408は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Member)、RAMを備えたマイクロコンピュータで構成され、所定の制御プログラムを実行して、撮像装置400の全体を制御する。制御に必要なプログラム及び各種データは、ROMに格納される。
操作部409は、電源ボタンやシャッターボタン等の各種操作ボタン、及び、その駆動回路を備えて構成される。操作部409の操作情報は、システム制御部408に入力される。システム制御部408は、操作部409からの操作情報に基づいて、各部を制御する。
〈撮像装置の作用〉
本実施の形態の撮像装置400において、焦点合わせは手動で行われる。撮影者は、操作部409を介して、第1光学系20及び第2光学系30を個別に移動させ、所望の被写体に焦点を合わせる。
本実施の形態の撮像装置400において、焦点合わせは手動で行われる。撮影者は、操作部409を介して、第1光学系20及び第2光学系30を個別に移動させ、所望の被写体に焦点を合わせる。
画像を記録するための撮像は、測光後に行われる。測光の指示は、シャッターボタンの半押しで行われる。測光が指示されると、システム制御部408は、イメージセンサ100から得られる画像信号に基づいて、EV値(exposure value)を求め、露出を決定する。露出は、光学系ごとに決定する。
測光後、画像を記録するための撮像が実施される。画像を記録するための撮像の指示は、シャッターボタンの全押しで行われる。
記録用の撮像が指示されると、システム制御部408は、測光により求めた露出でイメージセンサ100を露光させ、記録用の画像を撮像する。
撮像により得られた画素ごとの画像信号は、イメージセンサ100からアナログ信号処理部403に出力される。アナログ信号処理部403は、イメージセンサ100から出力された画素ごとの画像信号を取り込み、所定の信号処理を施した後、デジタル信号に変換して出力する。
アナログ信号処理部403から出力された画素ごとの画像信号は、内部メモリ406に取り込まれ、その後、デジタル信号処理部404に送られる。デジタル信号処理部404は、得られた画像信号に所定の信号処理を施して、第1画像データ及び第2画像データを生成する。すなわち、イメージセンサ100の第1画素110Aの画像信号に基づいて第1画像データを生成し、第2画素110Bの画像信号に基づいて第2画像データを生成する。生成された第1画像データ及び第2画像データは、メディアインターフェース407を介して外部メモリ410に記録される。
このように、本実施の形態の撮像装置400によれば、一回の撮像で広角及び望遠の2つの画像を撮像できる。
《撮像装置の変形例》
撮像装置は、単体のカメラとして構成することもできるが、他の機器に組み込むこともできる。たとえば、スマートフォンやタブレット型コンピュータ、ノート型コンピュータに組み込むこともできる。
撮像装置は、単体のカメラとして構成することもできるが、他の機器に組み込むこともできる。たとえば、スマートフォンやタブレット型コンピュータ、ノート型コンピュータに組み込むこともできる。
また、撮像装置としての用途も特に限定されず、通常のカメラ用途の他、監視カメラや車載カメラなどの用途に用いることもできる。
また、第1画素の画像信号及び第2画素の画像信号を個別に読み出せる構成のイメージセンサを使用した場合、撮像装置は、第1画素の画像信号及び第2画素の画像信号を個別に読み出す構成とすることもできる。
1…撮像ユニット、10…レンズ装置、12…鏡筒、14…第1光学系ガイドシャフト支持部、15…第1光学系ネジ棒軸受部、16…第2光学系ガイドシャフト支持部、17…第2光学系ネジ棒軸受部、20…第1光学系、20A…第1光学系第1レンズ群、20B…第1光学系第2レンズ群、20C…第1光学系第3レンズ群、20a…第1光学系第1レンズ、20b…第1光学系第2レンズ、20c…第1光学系第3レンズ、20d…第1光学系第4レンズ、20e…第1光学系第5レンズ、20f…第1光学系第6レンズ、20g…第1光学系第7レンズ、20h…第1光学系第8レンズ、30…第2光学系、30a…第2光学系第1レンズ、30b…第2光学系第2レンズ、30c…第2光学系第3レンズ、30d…主鏡、30e…副鏡、32…開口部、34…遮光膜、40…共通レンズ、42…共通レンズ保持枠、60…第1光学系駆動部、62…第1光学系ガイド機構、64…第1光学系駆動機構、66…第1光学系ガイドシャフト、68…第1光学系ガイドスリーブ、68A…第1光学系ガイドスリーブ連結アーム、68B…第1光学系ガイドスリーブ連結アーム、68C…第1光学系ガイドスリーブ連結アーム、70A…第1光学系第1レンズ枠、70B…第1光学系第2レンズ枠、70C…第1光学系第3レンズ枠、72…第1光学系駆動ネジ棒、74…第1光学系駆動モータ、76…第1光学系駆動ナット、76A…第1光学系駆動ナット連結アーム、76B…第1光学系駆動ナット連結アーム、76C…第1光学系駆動ナット連結アーム、80…第2光学系駆動部、82…第2光学系ガイド機構、84…第2光学系駆動機構、86…第2光学系ガイドシャフト、88…第2光学系ガイドスリーブ、88A…第2光学系ガイドスリーブ連結アーム、88B…第2光学系ガイドスリーブ連結アーム、90A…第2光学系第1レンズ枠、90B…第2光学系第2レンズ枠、92…第2光学系駆動ネジ棒、94…第2光学系駆動モータ、96…第2光学系駆動ナット、96A…第2光学系駆動ナット連結アーム、96B…第2光学系駆動ナット連結アーム、100…イメージセンサ、110A…第1画素、110B…第2画素、112…光電変換素子、114…マイクロレンズ、116…遮光マスク、120…第1光学系、120A…第1光学系第1レンズ群、120B…第1光学系第2レンズ群、120C…第1光学系第3レンズ群、120D…第1光学系第4レンズ群、120a…第1光学系第1レンズ、120b…第1光学系第2レンズ、120d…第1光学系第4レンズ、120e…第1光学系第5レンズ、120f…第1光学系第6レンズ、120g…第1光学系第7レンズ、130…第2光学系、130A…第2光学系第1レンズ群、130B…第2光学系第2レンズ群、130a…第2光学系第1レンズ、130b…第2光学系第2レンズ、130c…第2光学系第3レンズ、130d…第2光学系第4レンズ、130e…第2光学系第5レンズ、220…第1光学系、220a…第1光学系第1レンズ、220b…第1光学系第2レンズ、230…第2光学系、230a…第2光学系第1レンズ、230b…第2光学系第1レンズ、240…共通レンズ、320…第1光学系、330…第2光学系、400…撮像装置、401…レンズ駆動制御部、402…イメージセンサ駆動制御部、403…アナログ信号処理部、404…デジタル信号処理部、405…表示部、406…内部メモリ、407…メディアインターフェース、408…システム制御部、409…操作部、410…外部メモリ、L…光軸、L1…レンズ、L2…レンズ、L2a…レンズ、L2b…レンズ、X…環状の光学系
Claims (15)
- 第1光学系と、
前記第1光学系と異なる撮像特性を有し、かつ、前記第1光学系と同心状に配置可能な環状の光学系の一部で構成され、前記第1光学系と同じ光軸を有する第2光学系と、
を備えたレンズ装置。 - 前記第2光学系は、前記光軸と直交する断面において、前記環状の光学系を扇状に切り出した形状を有する、
請求項1に記載のレンズ装置。 - 前記第2光学系は、前記光軸と直交する断面において、前記環状の光学系を扇状に切り出し、更に、外周部及び内周部を互いに平行に切り出した形状を有する、
請求項2に記載のレンズ装置。 - 前記第2光学系は、前記光軸と直交する断面において、前記環状の光学系から前記光軸を挟んで互いに平行な2本の直線で挟まれる領域を切り出した形状を有する、
請求項1に記載のレンズ装置。 - 前記第2光学系は、前記光軸と直交する断面において、前記環状の光学系から前記光軸を挟んで互いに平行な2本の第1直線、及び、前記第1直線と直交し互いに平行な2本の第2直線で囲われる領域を切り出した形状を有する、
請求項1に記載のレンズ装置。 - 前記第2光学系は、開口部の最大幅が前記環状の光学系の内径以下である、
請求項1から5のいずれか1項に記載のレンズ装置。 - 前記第2光学系が、環状の反射光学系の一部で構成される、
請求項1から6のいずれか1項に記載のレンズ装置。 - 前記第2光学系が、環状の屈折光学系の一部で構成される、
請求項1から7のいずれか1項に記載のレンズ装置。 - 前記第1光学系及び前記第2光学系は、互いに焦点距離が異なる、
請求項1から8のいずれか1項に記載のレンズ装置。 - 前記第1光学系及び前記第2光学系は、互いに合焦距離が異なる、
請求項1から9のいずれか1項に記載のレンズ装置。 - 前記第1光学系及び前記第2光学系は、互いに透過波長特性が異なる、
請求項1から9のいずれか1項に記載のレンズ装置。 - 前記第1光学系を光軸に沿って移動させる第1光学系駆動部を更に備えた、
請求項1から11のいずれか1項に記載のレンズ装置。 - 前記第2光学系を光軸に沿って移動させる第2光学系駆動部を更に備えた、
請求項1から12のいずれか1項に記載のレンズ装置。 - 請求項1から13のいずれか1項に記載のレンズ装置と、
前記第1光学系を通過した光を選択的に受光する画素及び前記第2光学系を通過した光を選択的に受光する画素が規則的に二次元配列されたイメージセンサと、
を備えた撮像ユニット。 - 請求項14の撮像ユニットと、
前記第1光学系を介して得られる第1画像の画像信号、及び、前記第2光学系を介して得られる第2画像の画像信号を前記イメージセンサから取得する画像信号取得部と、
を備えた撮像装置。
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