JP2018196009A - 車載機及び車両用通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】車載機及び車両用通信システムを提供する。【解決手段】車両に離隔配置された3つ以上の送信アンテナから信号を送信させる車載機であって、3つ以上の送信アンテナのうち、2つ以上の送信アンテナから信号を同時的に送信させる送信制御部と、送信制御部により同時的に信号を送信させる2つ以上の送信アンテナのうち少なくとも1つが異なる送信アンテナを含むように、送信アンテナの組み合わせを順次変更する変更部とを備える。【選択図】図5

Description

本発明は、車載機及び車両用通信システムに関する。
メカニカルキーを用いずに車両ドアの施錠及び解錠を行う車両用通信システムが実用化されている。具体的には、使用者が所持する携帯機を用いた無線遠隔操作により車両ドアの施錠又は解錠を行うキーレスエントリシステム、携帯機を所持した使用者が車両に近づき、又はドアハンドルを握るだけで車両ドアの解錠を行うスマートエントリー(登録商標)システム等が実用化されている。
また、メカニカルキーを用いずに車両のエンジン始動を行う車両用通信システムも実用化されている。具体的には、携帯機を所持した使用者がエンジンスタートボタンを押すだけでエンジンの始動を行うプッシュスタートシステムが実用化されている。
更に、携帯機を所持した使用者が車両に近づいた際、車内灯又は車外灯を点灯させるウェルカムライトシステムが実用化されている。
かかる車両用通信システムにおいて車載機は、携帯機と無線通信を行う。当該無線通信は、車載機の送信アンテナからLF(Low Frequency)帯の電波を用いて各種信号を携帯機へ送信し、当該信号を受信した携帯機がUHF(Ultra High Frequency)帯の電波を用いて応答信号を送信することによって行われる。車載機は、認証及び携帯機の位置確認を行った後に解錠、施錠、エンジン始動、ウェルカムライト点灯等の制御を行う。
ところで、車載機から送信される信号はLF帯であり、当該信号の送信範囲は車両周辺の所定範囲内に限定されている。携帯機の位置を高精度で検出し、あるいは車両に近づく携帯機を早期に検出するためには、携帯機による信号の受信感度を高感度に設定すれば良いが、携帯機を駆動する電池の寿命が短くなる。
特許文献1には、携帯機が車室内又は車両から所定距離以内に存在すると判断された時、携帯機の受信感度を高感度に設定し、携帯機が車室内及び車両から所定距離以内に存在しないと判断された時、携帯機の受信感度を低感度に設定する技術が開示されている。
特開2015−113644号公報
しかしながら、特許文献1においては、携帯機が車両に接近するまで、携帯機の受信感度は低感度のままであるため、車両に近づく携帯機を早期に検出することはできない。また、携帯機が車両から所定距離以内に無いと誤判断された場合、携帯機の受信感度は低感度の状態にあるため、携帯機の位置検出が困難になるという問題点を有する。
本発明の目的は、車載機の送信アンテナから送信される信号の送信範囲を拡大すると共に、携帯機の位置を特定することができる車載機及び車両用通信システムを提供することにある。
本発明の一態様に係る車載機は、車両に離隔配置された3つ以上の送信アンテナから信号を送信させる車載機であって、前記3つ以上の送信アンテナのうち、2つ以上の送信アンテナから信号を同時的に送信させる送信制御部と、該送信制御部により同時的に信号を送信させる2つ以上の送信アンテナのうち少なくとも1つが異なる送信アンテナを含むように、送信アンテナの組み合わせを順次変更する変更部とを備える。
本発明の一態様に係る車両用通信システムは、前述の車載機と、車両に離隔配置された3つ以上の送信アンテナと、前記車載機から送信された前記信号を受信し、受信した前記信号に応じて応答信号を送信する携帯機とを備え、前記車載機は、前記携帯機から送信された前記応答信号を受信する受信部を備え、受信した前記応答信号に応じた処理を実行する。
なお、本願は、このような特徴的な処理部乃至送信部を備える車載機として実現することができるだけでなく、かかる特徴的な処理をステップとする信号送信方法として実現したり、かかるステップをコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現したりすることができる。また、車載機の一部又は全部を実現する半導体集積回路として実現したり、車載機を含むその他のシステムとして実現したりすることができる。
上記によれば、車載機の送信アンテナから送信される信号の送信範囲を拡大すると共に、携帯機の位置を特定することができる。
実施の形態1に係る車両用通信システムの構成例を説明する模式図である。 車載機の構成例を示すブロック図である。 検出装置の構成例を示すブロック図である。 携帯機の構成例を示すブロック図である。 車載機及び携帯機の処理手順を示すフローチャートである。 本実施形態に係る車載機から送信される信号の送信範囲を説明する説明図である。 比較例に係る車載機から送信される信号の送信範囲を説明する説明図である。 LF送信アンテナの組み合わせを切り替えた場合の送信範囲を説明する説明図である。 実施形態2に係る車載送信部の構成例を説明するブロック図である。 実施形態2に係る車載機から送信される信号の送信範囲を示す概念図である。 実施形態3に係る車載機から送信される信号の送信範囲を示す概念図である。 実施形態4に係る車載機が送信する信号の送信タイミングを説明するタイミングチャートである。
本発明の実施態様を列記して説明する。また、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせても良い。
本発明の一態様に係る車載機は、車両に離隔配置された3つ以上の送信アンテナから信号を送信させる車載機であって、前記3つ以上の送信アンテナのうち、2つ以上の送信アンテナから信号を同時的に送信させる送信制御部と、該送信制御部により同時的に信号を送信させる2つ以上の送信アンテナのうち少なくとも1つが異なる送信アンテナを含むように、送信アンテナの組み合わせを順次変更する変更部とを備える。
本態様にあっては、一つの送信アンテナから送信される信号の送信範囲は車両周辺の範囲内であり、前記送信範囲の外にある携帯機は当該信号を受信することができない。そこで、送信部は、2つ以上の送信アンテナから信号を同時的に送信させる。2つ以上の送信アンテナから同時的に送信された信号は重畳され、振幅は大きくなる。よって、車載機の送信アンテナから送信される信号の送信範囲を拡大することができる。また、同時的に送信させる送信アンテナの組み合わせを順次変更するので、車載機からの応答信号が得られた送信アンテナの組み合わせを特定することにより、車載機の位置を特定することができる。
本発明の一態様に係る車載機は、前記複数の送信アンテナからLF帯の前記信号を送信させる。
本態様にあっては、各送信アンテナから同時的に送信される信号はLF帯の信号であるため、車両周辺では該信号の振幅は一様である。つまり、信号の波長は、携帯機の検出が行われるべき車両周辺の範囲の長さに比べて十分に長く、当該車両周辺領域における信号の位相ずれの影響は小さい。従って、複数の送信アンテナから送信された信号が干渉して弱め合うことは無く、各信号は単純に重ね合わされ、信号の振幅は一様に大きくなる。従って、車載機の送信アンテナから送信される信号の送信範囲を拡大することができる。
本発明の一態様に係る車載機は、少なくとも2つの前記送信アンテナは前記車両の走行方向における前後又は左右に離隔配置されており、前記送信制御部は、前後又は左右に離隔配置された前記2つの送信アンテナから前記信号を同時的に送信させる。
本態様にあっては、車両の走行方向における前後に離隔配置された2つの送信アンテナから信号が同時的に送信された場合、信号の送信範囲は、例えば車両の左右方向に拡大する。同様に車両の走行方向における左右に離隔配置された2つの送信アンテナから信号が同時的に送信された場合、信号の送信範囲は、例えば車両の前後方向に拡大する。なお、車両の走行方向における前後左右方向に配置された複数の送信アンテナから信号が同時的に送信された場合、信号の送信範囲は、車両の前後及び左右方向に拡大する。
本発明の一態様に係る車載機は、前記2つの送信アンテナから同時的に送信させる信号の位相を制御する位相制御部を備える。
本態様にあっては、同時的に送信させる信号の位相を制御することによって、信号の送信範囲を拡大させる方向を制御することが可能となる。
本発明の一態様に係る車載機は、前記位相制御部は、前記信号の位相を同相又は逆相に交互に切り替え、前記2つの送信アンテナから、同相の信号と、逆相の信号とを交互に送信させる。
本態様にあっては、同時的に送信させる信号の位相を同相又は逆相に交互に切り替えるので、信号の送信範囲が拡大する方向が時間的に切り替わり、携帯機との通信が可能となる領域を拡大することが可能となる。
本発明の一態様に係る車載機は、前記送信制御部は、前記2つ以上の送信アンテナから、携帯機を起動させるための前記信号を同時的に送信させる。
本態様にあっては、携帯機を起動させる信号の送信範囲を拡大することができる。従って、車両からより遠方の携帯機を起動させることが可能になる。
本発明の一態様に係る車載機は、前記2つ以上の送信アンテナから送信した信号に対して前記携帯機から返信される応答信号を受信する受信部と、前記携帯機からの応答信号が得られた送信アンテナの組み合わせを特定することにより、前記携帯機の位置を特定する位置特定部とを備える。
本態様にあっては、携帯機の位置検出に係る信号の送信範囲を拡大することができると共に、携帯機の位置を特定することができる。
本発明の一態様に係る車載機は、前記複数の送信アンテナは、前記車両の複数のタイヤが設けられるタイヤ位置にそれぞれ配されており、前記送信部は、前記複数のタイヤにそれぞれ設けられ、該タイヤの空気圧を検出して得られる空気圧信号を無線送信する複数の検出装置へ、各タイヤ位置に配された前記送信アンテナから前記信号を送信させる。
本態様にあっては、車載機は、複数の送信アンテナを用いて、タイヤの空気圧を検出する検出装置と通信することができ、当該送信アンテナを用いて携帯機と通信するともできる。
本発明の一態様に係る車両用通信システムは、前述の車載機と、車両に離隔配置された3つ以上の送信アンテナと、前記車載機から送信された前記信号を受信し、受信した前記信号に応じて応答信号を送信する携帯機とを備え、前記車載機は、前記携帯機から送信された前記応答信号を受信する受信部を備え、受信した前記応答信号に応じた処理を実行する。
本発明にあっては、車載機の送信アンテナから送信される信号の送信範囲を拡大することができる。従って、車載機は、より遠方の携帯機とも無線通信を行うことができ、無線通信の結果に応じた処理を実行することができる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1は実施の形態1に係る車両用通信システムの構成例を説明する模式図である。本実施形態に係る車両用通信システムは、車体の適宜箇所に設けられた車載機1と、車両Cに設けられた複数のタイヤ3のホイールそれぞれに設けられた複数の検出装置2と、報知装置4と、携帯機5と、車外照明部6とを備え、タイヤ空気圧監視システム及びウェルカムライトシステムを構成している。
車載機1には、第1LF送信アンテナ14a、第2LF送信アンテナ14b、第3LF送信アンテナ14c及び第4LF送信アンテナ14dが接続されている。第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dは、例えば、4つのタイヤ3が取り付けられる車両Cの右前、右後、左前及び左後のタイヤ位置にそれぞれ離隔配置されている。タイヤ位置は、タイヤハウス及びその周辺の位置であり、第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dからそれぞれ送信される信号を、各タイヤ3に設けられた検出装置2が各別に受信できる位置である。
なお、以下の説明において、第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dを区別して説明する必要がない場合、第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dを単にLF送信アンテナとも記載する。
タイヤ空気圧監視システムとして機能する車両用通信システムにおいて、車載機1は、タイヤ3の空気圧情報を要求する空気圧情報要求信号を、第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dからLF帯の電波により各検出装置2それぞれへ各別に送信させる。検出装置2は、空気圧情報要求信号に応じて、タイヤ3の空気圧を検出し、検出して得られた空気圧情報及び自身のセンサ識別子を含む空気圧信号をUHF帯の電波により車載機1へ無線送信する。車載機1は、RF受信アンテナ13aを備え、各検出装置2から送信された空気圧信号をRF受信アンテナ13aにて受信し、該空気圧信号から各タイヤ3の空気圧情報を取得する。車載機1には通信線を介して報知装置4が接続されており、車載機1は取得した空気圧情報を報知装置4へ送信する。報知装置4は車載機1から送信された空気圧情報を受信し、各タイヤ3の空気圧情報を報知する。また、報知装置4はタイヤ3の空気圧が所定の閾値未満である場合、警告を発する。
一方、ウェルカムライトシステムとして機能する車両用通信システムにおいて、車載機1は、車両Cの周囲にある携帯機5を検出するための信号を、第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dからLF帯の電波により携帯機5へ送信させる。携帯機5は、第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dから送信された信号を受信し、受信した信号に応じた応答信号をUHF帯の電波により車載機1へ送信する。車載機1は、携帯機5から送信された応答信号をRF受信アンテナ13aにて受信する。車載機1は、携帯機5との無線通信により、携帯機5の認証に成功すると、車外照明部6を点灯させる。車外照明部6の点灯によって、使用者を出迎えるように車両Cの周囲が明るく照らされる。
なお、本実施形態に係る車両用通信システムにおいて使用するLF帯及びUHF帯は、無線通信を行う際に用いる電波帯域の一例であり、必ずしもこれに限定されない。
図2は車載機1の構成例を示すブロック図である。車載機1は、該車載機1の各構成部の動作を制御する制御部11を備える。制御部11には、記憶部12、車載受信部13、車載送信部14、車内通信部15が接続されている。
制御部11は、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力インタフェースなどを備える。制御部11のCPUは入出力インタフェースを介して記憶部12、車載受信部13、車載送信部14、及び車内通信部15に接続している。制御部11は記憶部12に記憶されている制御プログラムを実行することにより、各構成部の動作を制御し、ウェルカムライト機能及びタイヤ空気圧監視機能に係る処理を実行する。
なお、制御部11は、上記の構成に限定されるものではなく、シングルコアCPU、マルチコアCPU、マイコン、揮発性又は不揮発性のメモリ等を含む1又は複数の処理回路であればよい。また、制御部11は、時刻を計時するクロック、計測開始指示を与えてから計測終了指示を与えるまでの経過時間を計測するタイマ、数をカウントするカウンタ等の機能を備えていてもよい。
記憶部12は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリである。記憶部12は、制御部11が車載機1の各構成部の動作を制御することにより、ウェルカムライト機能及びタイヤ空気圧監視機能を実現するための制御プログラムを記憶している。
車載受信部13には、RF受信アンテナ13aが接続されている。車載受信部13は、携帯機5又は検出装置2からRF帯の電波を用いて送信された信号を、RF受信アンテナ13aにて受信する。車載受信部13は、受信した信号を復調し、復調された信号を制御部11へ出力する回路である。搬送波としては300MHz〜3GHzのUHF帯を使用するが、この周波数帯に限定するものでは無い。
車載送信部14には、第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dが接続されている。第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dは、フェライトからなる棒状の磁性体コアと、該磁性体コアの外周に巻かれたコイルとを備える。コイルには、コンデンサが接続されており、共振回路を構成している。共振回路は車載送信部14に接続されている。車載送信部14は、制御部11から出力された信号をLF帯の信号に変調し、変調された信号を第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dから同時的に又は各別に、携帯機5又は検出装置2へ送信させる回路である。車載送信部14は、第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dから送信される信号の送信範囲が、車両周辺の一定範囲内になるように、前記コイルに電流を流し、信号を送信させる。送信範囲は、携帯機5による前記信号の受信が可能となる範囲である。なお、搬送波としては30kHz〜300kHzのLF帯を使用するが、この周波数帯に限定するものでは無い。
本実施の形態では、制御部11からの制御により、携帯機5を起動させるためのウェイクアップ信号を車載送信部14に送信させる場合、第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dから選択した2つのLF送信アンテナから同時的にウェイクアップ信号を送信させると共に、同時的にウェイクアップ信号を送信させるLF送信アンテナの組み合わせを時系列的に変更する構成としている。例えば、第1及び第2LF送信アンテナ14a、14bを第1の組み合わせ、第3及び第4LF送信アンテナ14c、14dを第2の組み合わせ、第2及び第4LF送信アンテナ14b、14dを第3の組み合わせ、第1及び第3LF送信アンテナ14a、14cを第4の組み合わせとしたとき、制御部11は、第1乃至第4の組み合わせを順に選択して、それぞれの組み合わせを構成する各LF送信アンテナからウェイクアップ信号を同時的に送信させる。なお、同時的に送信させるLF送信アンテナの組み合わせ及び順序は、例えば記憶部12に記憶されていればよい。制御部11は、記憶部12に記憶された情報を参照することにより、LF送信アンテナの組み合わせを順に切り替えることが可能である。第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dからリクエスト信号又は検出用信号を送信させる場合についても同様である。
なお、車載送信部14は、各タイヤ3の検出装置2を起動させるためのウェイクアップ信号を送信させる場合、又は各検出装置2に空気圧情報要求信号を送信させる場合、第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dから、各別にウェイクアップ信号又は空気圧情報要求信号を各別に送信させる。
本実施の形態では、2つ以上の第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dから同時的に送信される信号が同一である場合を主に説明するが、一例であり、完全に同一の信号である必要は無い。また、2つ以上の第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dから同時的に送信される信号が重畳して振幅が大きくなる限り、各信号の位相がずれていても良い。更に、2つ以上の第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dから送信される信号は、完全に同一タイミングで送信される必要は無く、信号が重畳して振幅が大きくなる限り、各信号の送信タイミングがずれていても良い。
車内通信部15は、CAN(Controller Area Network)又はLIN(Local Interconnect Network)等の通信プロトコルに従って通信を行う通信回路であり、報知装置4及び車外照明部6に接続されている。車内通信部15は、制御部11の制御に従って、タイヤ3の空気圧情報を報知装置4へ送信する。また、車両Cの周囲にある携帯機5が検出された場合、車内通信部15は、制御部11の制御に従って、点灯制御信号を車外照明部6へ送信する。
報知装置4は、例えば、車内通信部15から送信されたタイヤ3の空気圧情報を画像又は音声によって報知する表示部又はスピーカを備えたオーディオ機器、インスツルメントパネルの計器に設けられた表示部等である。表示部は液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ等である。例えば、報知装置4は、車両Cに設けられた各タイヤ3の空気圧情報を表示する。
車外照明部6は、例えばドアミラー又は車両Cのドアに設けられた光源、光源に電力を供給して光源を点灯させる駆動回路、車内通信部15から送信された点灯制御信号を受信する受信回路等を備える。車外照明部6は、車内通信部15から送信された点灯制御信号を受信した場合、光源を点灯させる。車外照明部6が点灯すると、車両Cの周囲が照明される。
なお、本実施形態では、ウェルカムライト機能を実現する照明として、車外を照明する車外照明部6を例示するが、車内を照明するものであっても良い。
図3は検出装置2の構成例を示すブロック図である。検出装置2は、該検出装置2の各構成部の動作を制御するセンサ制御部21を備える。センサ制御部21には、センサ用記憶部22、センサ送信部23、センサ受信部24、及び空気圧検出部25が接続されている。
センサ制御部21は、例えばCPU、ROM、RAM、入出力インタフェースなどを備える。センサ制御部21のCPUは入出力インタフェースを介してセンサ用記憶部22、センサ送信部23、センサ受信部24、及び空気圧検出部25に接続している。センサ制御部21はセンサ用記憶部22に記憶されている制御プログラムを読み出し、各部を制御する。検出装置2は、図示しない電池を備え、当該電池からの電力により動作する。
なお、センサ制御部21は、上記の構成に限定されるものではなく、シングルコアCPU、マルチコアCPU、マイコン、揮発性又は不揮発性のメモリ等を含む1又は複数の処理回路であればよい。また、センサ制御部21は、時刻を計時するクロック、計測開始指示を与えてから計測終了指示を与えるまでの経過時間を計測するタイマ、数をカウントするカウンタ等の機能を備えていてもよい。
センサ用記憶部22は不揮発性メモリである。センサ用記憶部22には、センサ制御部21がタイヤ3の空気圧検出及び空気圧信号の送信に係る処理を行うための制御プログラムが記憶されている。また、自身と、他の検出装置2とを識別するための固有のセンサ識別子を記憶している。
空気圧検出部25は、例えばダイヤフラムを備え、圧力の大きさによって変化するダイヤフラムの変形量に基づき、タイヤ3の空気圧を検出する。空気圧検出部25は検出したタイヤ3の空気圧を示す信号をセンサ制御部21へ出力する。センサ制御部21は、制御プログラムを実行することにより、空気圧検出部25からタイヤ3の空気圧を取得し、空気圧情報及び検出装置2に固有のセンサ識別子等を含む空気圧信号を生成し、センサ送信部23へ出力する。
なお、タイヤ3の温度を検出し、検出した温度を示す信号をセンサ制御部21へ出力する温度検出部(不図示)を備えても良い。この場合、センサ制御部21は、空気圧情報、温度情報、センサ識別子等を含む空気圧信号を生成し、センサ送信部23へ出力する。
センサ送信部23には、RF送信アンテナ23aが接続されている。センサ送信部23は、センサ制御部21が生成した空気圧信号をUHF帯の信号に変調し、変調した空気圧信号を、RF送信アンテナ23aを用いて送信する。
センサ受信部24には、LF受信アンテナ24aが接続されている。センサ受信部24は、車載機1からLF帯の電波を用いて送信された空気圧情報要求信号を、LF受信アンテナ24aにて受信し、受信した空気圧情報要求信号をセンサ制御部21へ出力する。
図4は携帯機5の構成例を示すブロック図である。携帯機5は、該携帯機5の各構成部の動作を制御する携帯制御部51を備える。携帯制御部51は、例えば一又は複数のCPU、マルチコアCPU等を有するマイコンである。携帯制御部51には、携帯機用記憶部52、携帯送信部53、及び携帯受信部54が設けられている。携帯機5は、図示しない電池を備え、当該電池からの電力により動作する。
携帯制御部51は、携帯機用記憶部52に記憶されている後述の制御プログラムを読み出し、各構成部の動作を制御することにより、正規の携帯機5が車両Cの周囲に存在することを確認する処理を実行する。
携帯制御部51は、消費電力が小さい休止状態と、消費電力が大きい起動状態とを有している。休止状態において、携帯機5が、車載機1から送信されたウェイクアップ信号を受信した場合、携帯制御部51は休止状態から起動状態へ移行し、動作を開始する。起動状態において、所要の処理を終えた後、携帯機5が車載機1からの信号を受信すること無く所定時間が経過した場合、再び、休止状態へ移行する。
携帯機用記憶部52は、記憶部12と同様の不揮発性メモリである。携帯機用記憶部52は、携帯制御部51が携帯機5の各構成部の動作を制御することにより、正規の携帯機5が車両Cの周囲に存在することを確認するための処理を実行するための制御プログラムを記憶している。
携帯送信部53はRF送信アンテナ53aに接続されており、携帯制御部51の制御に従って、車載機1から送信された信号に応じた応答信号を送信する。携帯送信部53はUHF帯の電波を用いて応答信号を送信する。なおUHF帯は信号を送信する電波帯域の一例であり、必ずしもこれに限定されない。
携帯受信部54は受信信号強度検出部55を介してLF受信アンテナ54aに接続されており、車載機1からLF帯の電波を用いて送信された各種信号を受信し、携帯制御部51へ出力する。LF受信アンテナ54aは例えば3軸アンテナであり、車両Cに対する携帯機5の向き又は姿勢に拘わらず、一定の受信信号強度が得られる。
受信信号強度検出部55は、LF受信アンテナ54aが受信した信号の受信信号強度、特に携帯機5の位置を検出するための検出用信号の受信信号強度を検出し、検出した受信信号強度を携帯制御部51へ出力する回路である。受信信号強度は、車両Cに対する携帯機5の位置を検出する際に利用される。
図5は車載機1及び携帯機5の処理手順を示すフローチャートである。車載機1の制御部11は、車両Cのイグニッションスイッチがオフ状態でドアが施錠された後の適宜のタイミングにて以下の処理を実行する。制御部11は、内蔵のカウンタの値をN=1にセットした後、N番目(N=1〜4の整数)のLF送信アンテナの組み合わせを選択し、車載送信部14を制御することにより、選択したLF送信アンテナの組み合わせからウェイクアップ信号を同時的に送信させる(ステップS11)。制御部11は、1番目のLF送信アンテナの組み合わせを選択する場合、例えば、車両Cの走行方向における前後方向に隣り合う第1LF送信アンテナ14a、14bを選択する。ウェイクアップ信号は携帯機5を起動させるための信号であり、ウェイクアップ信号の送信は定期的に行われる。
携帯機5は、休止状態においても外部から送信される信号を監視しており、車載機1からウェイクアップ信号が送信されると、携帯受信部54にてウェイクアップ信号を受信する(ステップS12)。ウェイクアップ信号を受信した携帯機5の携帯制御部51は、休止状態から起動状態へ移行し(ステップS13)、自身の識別子を含む応答信号を携帯送信部53にて車載機1へ送信する(ステップS14)。
ステップS11の処理によってウェイクアップ信号を送信した車載機1の制御部11は、所定の待ち受け時間内に携帯機5から送信された応答信号を、車載受信部13にて受信したか否かを判定する(ステップS15)。応答信号を受信したと判断した場合(S15:YES)、制御部11は、応答信号が得られたLF送信アンテナの組み合わせの情報を記憶部12に記憶させる(ステップS16)。応答信号を受信していないと判断した場合(S15:NO)、制御部11は、後述するステップS17の処理を実行する。
応答信号が得られたLF送信アンテナの組み合わせの情報を記憶部12に記憶させた場合、又は、応答信号を受信しなかった場合、制御部11は、LF送信アンテナの組み合わせが終了したか否かを判断する(ステップS17)。LF送信アンテナの組み合わせに関して、前述した第1乃至第4の組み合わせが設定されている場合、制御部11は、第1乃至第4の全ての組み合わせを用いてウェイクアップ信号を送信した否かを判断することにより、組み合わせが終了したか否かを判断する。
LF送信アンテナの組み合わせが終了していないと判断した場合(S17:NO)、制御部11は、カウンタの値Nを1だけ繰り上げ(ステップS18)、処理をステップS11へ戻す。
LF送信アンテナの組み合わせが終了したと判断した場合(S17:YES)、制御部11は、携帯機5を検出したか否かを判断する(ステップS19)。LF送信アンテナの何れかの組み合を用いて送信したウェイクアップ信号に対し、携帯機5から送信された応答信号を受信した場合、制御部11は、携帯機5を検出したと判断することができる。携帯機5を検出していない場合(S19:NO)、カウンタの値Nを1にリセットした上で、処理をステップS11へ戻す。
携帯機5を検出したと判断した場合(S19:YES)、制御部11は、ステップS16で記憶させたLF送信アンテナの組み合わせの情報に基づき、携帯機5の位置を特定する(ステップS20)。例えば、第1及び第2LF送信アンテナ14a、14bから同時的に送信させたウェイクアップ信号に対してのみ、携帯機5からの応答信号を受信し、他の組み合わせから送信させたウェイクアップ信号に対しては応答信号が得られなかった場合、制御部11は、第1及び第2LF送信アンテナ14a、14bを同時的に使用した場合の送信範囲内であって、他の組み合わせを用いた場合の送信範囲を含まない領域に携帯機5が存在すると判断することができる。また、第1及び第2LF送信アンテナ14a、14bから同時的に送信させたウェイクアップ信号と、第1及び第3LF送信アンテナ14a、14cから同時的に送信させたウェイクアップ信号と対し、応答信号を受信し、他の組み合わせから送信させたウェイクアップ信号に対しては応答信号が得られなかった場合、制御部11は、第1及び第2LF送信アンテナ14a、14bを同時的に使用した場合の送信範囲と、第1及び第3LF送信アンテナ14a、14cを同時的に使用した場合の送信範囲とが重なる領域に携帯機5が存在すると判断することができる。
携帯機5の位置を特定した後、制御部11は、車載送信部14によって、車両Cの走行方向における前後左右に隣り合う2つの第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dからリクエスト信号を同時的に送信させる(ステップS21)。このとき、ステップS20で特定した携帯機5の位置を送信範囲に持つLF送信アンテナの組み合わせを用いてリクエスト信号を同時的に送信させてもよい。リクエスト信号は、例えば乱数によって作成された認証用の第1チャレンジコード、受信した携帯機5の識別子等を含む。
ステップS13で起動した携帯機5は、所定時間の間、起動状態で待機しており、車載機1から送信されるリクエスト信号を、携帯受信部54にて受信する(ステップS22)。なお、携帯制御部51は、リクエスト信号に含まれる識別子が自身の識別子と一致しているか否かを判定することによって、自身へ送信されたリクエスト信号であるか否かを判断する。自身へ送信されたリクエスト信号を受信すること無く所定時間が経過した場合、携帯制御部51は休止状態へ移行する。自身へ送信されたリクエスト信号を受信した携帯機5の携帯制御部51は、受信した第1チャレンジコードに対して所定の論理演算を行うことにより、車載機1が携帯機5を認証するために必要な第2チャレンジコードを作成し、該第2チャレンジコードを含む応答信号を携帯送信部53にて車載機1へ送信する(ステップS23)。
ステップS21においてリクエスト信号を送信した車載機1は、所定の待ち受け時間内に携帯機5から送信された応答信号を、車載受信部13にて受信したか否かを判定する(ステップS24)。応答信号を受信していないと判定した場合(S24:NO)、制御部11は、LF送信アンテナの組み合わせを変更し(ステップS25)、処理をステップS21へ戻す。
応答信号を受信したと判定した場合(S24:YES)、応答信号に含まれる第2チャレンジコードに基づいて携帯機5の認証を行い、認証に成功したか否かを判定する(ステップS26)。具体的には、制御部11は、ステップS21で送信した第1チャレンジコードに対して、携帯機5と同様のアルゴリズムの論理演算を行って得られたコードと、携帯機5から送信された第2チャレンジコードとが一致しているか否かによって、携帯機5の認証を行う。認証に失敗したと判定した場合(S26:NO)、制御部11は、本フローチャートによる処理を終了する。認証に成功したと判定した場合(S26:YES)、制御部11は、点灯制御信号を車外照明部6へ送信することによって、車外照明部6を点灯させ(ステップS27)、処理を終える。
なお、車外照明部6は、一定時間が経過し、又は車両Cのドアが開くまで継続的に点灯する。車載機1は、車外照明部6の点灯処理を終えると、再び図5に示す処理を実行する。
ここまで本実施形態に係る信号送信方法をウェルカムライト機能に適用する例を説明したが、携帯機5の位置検出を行う通信処理にも適用することができる。位置検出処理において、携帯機5へウェイクアップ信号を送信し、携帯機5を起動させる処理は、ステップS11〜ステップS15と同様である。携帯機5を起動させた車載機1は、車両Cの走行方向における前後左右に隣り合う2つの第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dの組を順次選択し、選択された2つの第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dから同一の検出用信号を同時的に送信させる。車載機1は、使用する第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dの組み合わせを切り替え、同様にして検出用信号を送信させる。携帯機5は、各組の第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dから送信された検出用信号を受信し、受信した各検出用信号の受信信号強度を測定する。そして、携帯機5は、測定して得た受信信号強度を含む応答信号を車載機1へ送信する。車載機1は、携帯機5から送信された応答信号を受信し、応答信号に含まれる受信信号強度に基づいて、携帯機5の位置を検出する。携帯機5の位置を検出した車載機1は、携帯機5の位置に応じた所要の処理を実行する。
次に、本実施形態に係る車載機1による信号送信方法の作用を説明する。
図6は本実施形態に係る車載機1から送信される信号の送信範囲を説明する説明図、図7は比較例に係る車載機1から送信される信号の送信範囲を説明する説明図である。図6Aは、本実施形態に係る第1LF送信アンテナ14a及び第2LF送信アンテナ14bから送信される信号の送信範囲7a、7b、7abを概念的に示している。図6Bは、本実施形態に係る第1LF送信アンテナ14a及び第2LF送信アンテナ14bから送信される信号のタイミングチャートである。横軸は時間であり、四角で囲まれた「信号」は、信号の送信タイミングを示している。
同様に、図7Aは、従来の制御方式によって第1LF送信アンテナ14a及び第2LF送信アンテナ14bから送信される信号の送信範囲7a、7bを示している。図7Bは、従来の制御方式によって第1LF送信アンテナ14a及び第2LF送信アンテナ14bから送信される信号のタイミングチャートである。
図7A及び図7Bに示すように、従来の制御方式によって単独の第1LF送信アンテナ14aから送信される信号の送信範囲7aは、当該第1LF送信アンテナ14aを中心に平面視で楕円形状の所定範囲内にとどまる。同様に単独の第2LF送信アンテナ14bから送信される信号の送信範囲7bは、当該第2LF送信アンテナ14bを中心に平面視で楕円形状の所定範囲内にとどまる。従って、走行方向における車両Cの前後方向中央部における信号の強度は弱く、図7Aに示すような位置にある携帯機5は、第1及び第2LF送信アンテナ14a、14bから送信される信号を受信することができない。
これに対して、図6A及び図6Bに示すように、第1及び第2LF送信アンテナ14a、14bから同時的に送信される信号の送信範囲7abは、単独の第1及び第2LF送信アンテナ14a、14bから送信される信号の送信範囲7a、7bに比べて拡大する。第1及び第2LF送信アンテナ14a、14bから送信される信号はLF帯であるため、車両Cの周囲においては、当該信号の振幅は一様であり、第1及び第2LF送信アンテナ14a、14bからそれぞれ送信された信号は干渉によって打ち消されること無く重ね合わされ、振幅が増大する。
図8はLF送信アンテナの組み合わせを切り替えた場合の送信範囲を説明する説明図である。本実施の形態では、前述した第1乃至第4の組み合わせを順に選択し、それぞれの組み合わせを構成する2つのLF送信アンテナからウェイクアップ信号を同時的に送信させる。
第1及び第2LF送信アンテナ14a、14bの組み合わせが選択された場合、ウェイクアップ信号の送信範囲7abは、車両Cの右側において前後方向に延びる領域となる。同様に、第3及び第4LF送信アンテナ14c、14dの組み合わせが選択された場合、ウェイクアップ信号の送信範囲7cdは、車両Cの左側において前後方向に延びる領域となる。また、第2及び第4LF送信アンテナ14b、14dの組み合わせが選択された場合、ウェイクアップ信号の送信範囲7bdは、車両Cの後側において左右方向に延びる領域となる。更に、第1及び第3LF送信アンテナ14a、14cの組み合わせが選択された場合、ウェイクアップ信号の送信範囲7acは、車両Cの前側において左右方向に延びる領域となる。
図8に示すように、2つの送信範囲7ab、7acが重なる領域内に携帯機5が存在する場合、車載機1の制御部11は、第1の組み合わせを構成する第1及び第2LF送信アンテナ14a、14bからウェイクアップ信号を同時的に送信した場合、第4の組み合わせを構成する第1及び第3LF送信アンテナ14a、14cからウェイクアップ信号を同時的に送信した場合の双方において、携帯機5からの応答信号を受信することになる。この場合、制御部11は、2つの送信範囲7ab、7acが重なる領域内(すなわち、車両Cの右前方付近)に携帯機5が存在すると判定することができる。
一方、1つの送信範囲7ab内に携帯機5が存在し、他の送信範囲7cd、7ac、7bd内には携帯機5が存在しない場合、車載機1の制御部11は、第1及び第2LF送信アンテナ14a、14bの組み合わせを選択してウェイクアップ信号を送信した場合にのみ、携帯機5からの応答信号を受信することになる。この場合、制御部11は、送信範囲7abが他の送信範囲7cd、7ac、7bdと重ならない領域(すなわち、車両Cの右側面付近)に携帯機5が存在すると判定することができる。
以上のように、車載機1の制御部11は、携帯機5からの応答信号を受信した際に用いたLF送信アンテナの組み合わせを特定することにより、携帯機5の位置を特定することができる。
このように構成された車載機1及び車両用通信システムによれば、車載機1の第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dから送信される信号の送信範囲を拡大することができる。特に、走行方向における車両Cの前後に離隔配置された第1及び第2LF送信アンテナ14a、14bから同一の信号を同時的に送信させることによって、車両Cの右側における信号の送信範囲を拡大することができる。同様に、走行方向における車両Cの前後左右における信号の送信範囲も拡大することができる。
また、本実施の形態に係る車載機1及び車両用通信システムによれば、同時的に送信させるLF送信アンテナの組み合わせを順次変更する構成であり、携帯機5からの応答信号が得られたLF送信アンテナの組み合わせを特定することにより、携帯機5の位置を特定することができる。
なお、本実施形態では、タイヤ空気圧監視システムを構成する第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dを用いてウェルカムライト機能を実現する構成を説明したが、言うまでもなくスマートエントリー(登録商標)、その他の任意にシステムを構成するLF送信アンテナを用いてウェルカムライト機能を実現しても良い。
また、本実施の形態では、2つのLF送信アンテナの組み合わせから同一信号を同時的に送信させる例を説明したが、言うまでもなく、3つ以上のLF送信アンテナの組み合わせから同一信号を同時的に送信させるように構成しても良い。
更に、本実施の形態では、各タイヤ位置にそれぞれLF送信アンテナを配置した構成としたが、LF送信アンテナの配置は各タイヤ位置に限定されるものではない。例えば、各タイヤ位置に加え、車両の後部にLF送信アンテナが配置される構成であってもよく、また車両の右側面、左側面、後部の3箇所にのみLF送信アンテナが配置される構成であってもよい。
更に、主にウェルカムライト機能を実現するシステムに本発明を適用する例を説明したが、本発明が適用される用途は特に限定されるものでは無い。ウォークアウェイクローズ機能、スマートエントリー(登録商標)機能、その他、携帯機5との通信が必要な任意のシステムに本発明を適用することができる。
更にまた、本実施形態では、車載機1がLF帯の電波を用いて信号を送信させる例を説明したが、携帯機5との通信が必要な範囲において、2つのLF送信アンテナから送信される信号が干渉して打ち消し合うことが無ければ信号の周波数は特に限定されるものでは無い。
(実施形態2)
実施形態2では、2つのLF送信アンテナから同時的に送信させる信号の位相を逆相に制御する構成について説明する。
図9は実施形態2に係る車載送信部14の構成例を説明するブロック図である。車載送信部14は、第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dから送信するLF帯の信号をそれぞれ生成する第1乃至第4送信部140a、140b、140c、140dを備える。なお、実施形態2において、第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dは、フェライトからなる棒状の磁性体コアと、磁性体コアに巻かれたコイルとを備え、磁性体コアに巻かれたコイルの巻線方向は互いに同一であるとする。
第1送信部140aは、信号生成回路141a及び移相回路142aを含む。信号生成回路141aは、制御部11から入力される信号(例えばウェイクアップ信号)の信号波を搬送波(キャリア)に重畳して、LF帯の信号に変調する。なお、搬送波は、図に示していないRC発振回路、水晶発信回路等により生成される。移相回路142aには、信号生成回路141aにて変調された信号波(被変調波)が入力される。移相回路142aは、入力された信号波(被変調波)の位相を、例えば制御部11から入力される移相制御信号に基づいて制御する。第1送信部140aは、移相回路142aによって位相が制御された信号波を、第1LF送信アンテナ14aを通じて外部へ送信する。
第2乃至第4送信部140b、140c、140dの構成についても第1送信部140aの構成と同様である。すなわち、第2送信部140bは信号生成回路141b及び移相回路142bを備え、第3送信部140cは信号生成回路141c及び移相回路142cを備え、第4送信部140dは信号生成回路141d及び移相回路142dを備える。第2乃至第4送信部140b、140c、140dは、制御部11から入力される信号(例えばウェイクアップ信号)の信号波を搬送波に重畳してLF帯の信号に変調した後、制御部11から入力される移相制御信号に基づいて位相を制御し、位相が制御された信号波を、第2乃至第4LF送信アンテナ14b、14c、14dから外部へ送信する。
図10は実施形態2に係る車載機1から送信される信号の送信範囲を示す概念図である。図10Aは、実施形態2に係る第1LF送信アンテナ14a及び第2LF送信アンテナ14bから送信される信号の送信範囲7a、7b、7abを概念的に示している。図10Bは、実施形態2に係る第1LF送信アンテナ14a及び第2LF送信アンテナ14bから送信される信号のタイミングチャートである。横軸は時間であり、四角で囲まれた「信号」は、信号の送信タイミングを示している。
実施形態2では、第1LF送信アンテナ14a及び第2LF送信アンテナ14bから送信させる信号波の位相が逆相となるように、制御部11は、各信号波の位相を制御する移相制御信号をそれぞれ移相回路142a、142bへ出力する。移相回路142a、142bは、制御部11からの移相制御信号に基づいて、各信号波の位相を制御し、位相を制御した信号波を出力することにより、逆相の信号波を第1LF送信アンテナ14a及び第2LF送信アンテナ14bから同時的に送信させる。
実施形態1で説明したように、第1LF送信アンテナ14aを単独で用いた場合の信号の送信範囲7aは、第1LF送信アンテナ14aを中心に平面視で楕円形状の範囲内にとどまる。同様に、第2LF送信アンテナ14bを単独で用いた場合の送信範囲7bは、第2LF送信アンテナ14bを中心に平面視で楕円形状の範囲内にとどまる。
これに対し、実施形態2では、逆相の信号波を第1LF送信アンテナ14a及び第2LF送信アンテナ14bから同時的に送信させるので、第1LF送信アンテナ14aと第2LF送信アンテナ14bとの間の離隔方向における中心付近では、各信号波による磁界の向きが同一方向となる。この結果、第1及び第2LF送信アンテナ14a、14bからそれぞれ送信された信号は干渉によって打ち消されること無く重ね合わされ、合成磁界により定まる送信範囲7abは車両Cの前後方向の中心付近にて左右方向に広がる。
図示しないが、同様にして、第3及び第4LF送信アンテナ14c、14dから逆相の信号波を同時的に送信させることによって、車両Cの前後方向の中心付近にて信号波の送信範囲を左右方向に拡大することができる。
また、第1及び第3LF送信アンテナ14a、14cから逆相の信号波を同時的に送信させることによって、車両前部の左右方向の中心付近にて信号波の送信範囲を前後方向に拡大することができる。
更に、第2及び第4LF送信アンテナ14b、14dから逆相の信号波を同時的に送信させることによって、車両後部の左右方向の中心付近にて信号波の送信範囲を前後方向に拡大することができる。
以上のように、実施形態2では、車両Cの前後方向又は左右方向の中心付近にて信号波の送信範囲を拡大することができる。当該構成を用いて、例えば携帯機5を起動させるためのウェイクアップ信号の送信範囲を拡大することにより、ウェルカムライトシステムにおいて、車両Cに近づく携帯機5をより早期に検出し、車外照明部6を点灯させることができる。また、携帯機5の位置を検出するための検出用信号の送信範囲も拡大することができ、車両Cからより遠方の携帯機5の位置を検出することができる。
なお、実施形態2では、第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dを構成するコイルの巻線方向を同一としたため、逆相の信号波を送信させることによって送信範囲を拡大する構成としたが、例えば、第1及び第2LF送信アンテナ14a、14bを構成するコイルの巻線方向が逆向きである場合には、これらの第1及び第2LF送信アンテナ14a、14bから同相の信号波を送信させることによって送信範囲を拡大する構成としてもよい。
(実施形態3)
実施形態3では、2つのLF送信アンテナから同時的に送信させる信号の位相を同相に制御する構成について説明する。
図11は実施形態3に係る車載機1から送信される信号の送信範囲を示す概念図である。実施形態3に係る車載機1の内部構成は実施形態2と同様である。すなわち、車載機1の車載送信部14は、第1乃至第4送信部140a、140b、140c、140dを備え、第1乃至第4送信部140a、140b、140c、140dにおいて位相を制御したLF帯の信号を生成し、生成したLF帯の信号を信号波として第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dから外部へ送信する。なお、第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dは、フェライトからなる棒状の磁性体コアと、磁性体コアに巻かれたコイルとを備え、磁性体コアに巻かれたコイルの巻線方向は互いに同一であるとする。
実施形態3では、例えば第1LF送信アンテナ14a及び第2LF送信アンテナ14bから送信させる信号波の位相が同相となるように、制御部11は、各信号波の位相を制御する移相制御信号をそれぞれ移相回路142a、142bへ出力する。移相回路142a、142bは、制御部11からの移相制御信号に基づいて、各信号波の位相を制御し、位相を制御した信号波を出力することにより、同相の信号波を第1LF送信アンテナ14a及び第2LF送信アンテナ14bから同時的に送信させる。
図11Aは、実施形態3に係る第1LF送信アンテナ14a及び第2LF送信アンテナ14bから送信される信号の送信範囲7a、7b、7abを概念的に示している。図11Bは、実施形態3に係る第1LF送信アンテナ14a及び第2LF送信アンテナ14bから送信される信号のタイミングチャートである。横軸は時間であり、四角で囲まれた「信号」は、信号の送信タイミングを示している。
実施形態1で説明したように、第1LF送信アンテナ14aを単独で用いた場合の信号の送信範囲7aは、第1LF送信アンテナ14aを中心に平面視で楕円形状の範囲内にとどまる。同様に、第2LF送信アンテナ14bを単独で用いた場合の送信範囲7bは、第2LF送信アンテナ14bを中心に平面視で楕円形状の範囲内にとどまる。
これに対し、実施形態3では、同相の信号波を第1LF送信アンテナ14a及び第2LF送信アンテナ14bから同時的に送信させるので、第1LF送信アンテナ14aと第2LF送信アンテナ14bとの間の離隔方向における中心付近では、各信号波による磁界の向きが逆方向となり、車両Cの前部及び後部付近では、各信号波による磁界の向きが同一となる。この結果、第1及び第2LF送信アンテナ14a、14bからそれぞれ送信された信号は、車両Cの前後方向の中心付近では弱まるものの、車両Cの前部及び後部付近では干渉によって打ち消されること無く重ね合わされ、合成磁界により定まる送信範囲7abは車両Cの前部及び後部付近にて前後方向に広がる。
図示しないが、同様にして、第3及び第4LF送信アンテナ14c、14dから同相の信号波を同時的に送信させることによって、車両Cの前部及び後部付近にて信号波の送信範囲を前後方向に拡大することができる。
また、第1及び第3LF送信アンテナ14a、14cから同相の信号波を同時的に送信させることによって、車両Cの前部付近にて信号波の送信範囲を左右方向に拡大することができる。
更に、第2及び第4LF送信アンテナ14b、14dから同相の信号波を同時的に送信させることによって、車両Cの後部付近にて信号波の送信範囲を左右方向に拡大することができる。
以上のように、実施形態3では、車両Cの前部及び後部付近にて信号波の送信範囲を拡大することができる。当該構成を用いて、例えば携帯機5を起動させるためのウェイクアップ信号の送信範囲を拡大することにより、ウェルカムライトシステムにおいて、車両Cに近づく携帯機5をより早期に検出し、車外照明部6を点灯させることができる。また、携帯機5の位置を検出するための検出用信号の送信範囲も拡大することができ、車両Cからより遠方の携帯機5の位置を検出することができる。
なお、実施形態3では、第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dを構成するコイルの巻線方向を同一としたため、同相の信号波を送信させることによって送信範囲を拡大する構成としたが、例えば、第1及び第2LF送信アンテナ14a、14bを構成するコイルの巻線方向が逆向きである場合には、これらの第1及び第2LF送信アンテナ14a、14bから逆相の信号波を送信させることによって送信範囲を拡大する構成としてもよい。
(実施形態4)
実施形態4では、2つのLF送信アンテナから同時的に送信させる信号の位相を同相又は逆相に交互に切り替える構成について説明する。
実施形態4に係る車載機1の内部構成は実施形態2と同様である。すなわち、車載機1の車載送信部14は、第1乃至第4送信部140a、140b、140c、140dを備え、第1乃至第4送信部140a、140b、140c、140dにおいて位相を制御したLF帯の信号を生成し、生成したLF帯の信号を信号波として第1乃至第4LF送信アンテナ14a、14b、14c、14dから外部へ送信する。
実施形態4では、例えば第1の組み合わせを構成する第1LF送信アンテナ14a及び第2LF送信アンテナ14bから信号を同時的に送信する場合、信号波の位相が同相となる信号波、信号の位相が逆相となる信号波を順に送信する。このとき、制御部11は、各信号波の位相を制御する移相制御信号をそれぞれ移相回路142a、142bへ出力する。移相回路142a、142bは、制御部11からの移相制御信号に基づいて、各信号波の位相を制御し、位相を制御した信号波を出力することにより、同相の信号波と逆相の信号波とを第1LF送信アンテナ14a及び第2LF送信アンテナ14bから順に送信させる。同相の信号波と逆相の信号波とを切り替える周期(時間間隔)は例えば600msecであるが、600msecに限定されるものではなく、車載機1の消費電力、携帯機5を検出すべきタイミング等を考慮して適宜設定され得る。第2乃至第4の組み合わせを構成する2つのLF送信アンテナから同時的に信号を送信する場合についても同様である。
図12は実施形態4に係る車載機1が送信する信号の送信タイミングを説明するタイミングチャートである。横軸は時刻であり、四角で囲まれた「信号」は、信号の送信タイミングを示している。図12の例では、車載機1は、時刻T1において、第1及び第2LF送信アンテナ14a、14bを用いて同相の信号を同時的に送信し、続く時刻T2において、逆相の信号を同時的に送信することを示している。また、車載機1は、時刻T3において、第3及び第4LF送信アンテナ14c、14dを用いて同相の信号を同時的に送信し、続く時刻T4において、逆相の信号を同時的に送信することを示している。更に、時刻T5において、第1及び第4LF送信アンテナ14a、14dを用いて同相の信号を同時的に送信し、続く時刻T6において、逆相の信号を同時的に送信することを示している。更に、時刻T7において、第1及び第3LF送信アンテナ14a、14cを用いて同相の信号を同時的に送信し、続く時刻T8において、逆相の信号を同時的に送信することを示している。
実施形態4では、同相の信号波と逆相の信号波とを各LF送信アンテナの組み合わせから順に送信する構成としている。第1の組み合わせを用いた場合、同相の信号波による送信範囲7abは、車両Cの右側にて前後方向に広がり、逆相の信号波による送信範囲7abは、車両Cの前後方向の中心付近にて左右方向に広がる。同様に、第2の組み合わせを用いた場合、同相の信号波による送信範囲7cdは、車両Cの左側にて前後方向に広がり、逆相の信号波による送信範囲7cdは、車両Cの前後方向の中心付近にて左右方向に広がる。
また、第3の組み合わせを用いた場合、同相の信号波による送信範囲7bdは、車両Cの後部付近にて左右方向に広がり、逆相の信号波による送信範囲7bdは、車両Cの後部付近にて前後方向に広がる。更に、第4の組み合わせを用いた場合、同相の信号波による送信範囲7acは、車両Cの前部付近にて左右方向に広がり、逆相の信号波による送信範囲7acは、車両Cの前部付近にて前後方向に広がる。
よって、実施形態4では、同相の信号波又は逆相の信号波を単独で用いる場合と比較して、信号波の送信範囲を拡大することができる。当該構成を用いて、例えば携帯機5を起動させるためのウェイクアップ信号の送信範囲を拡大することにより、ウェルカムライトシステムにおいて、車両Cに近づく携帯機5をより早期に検出し、車外照明部6を点灯させることができる。また、携帯機5の位置を検出するための検出用信号の送信範囲も拡大することができ、車両Cからより遠方の携帯機5の位置を検出することができる。
なお、本実施の形態では、各組み合わせにおいて同相及び逆相の信号を連続的に送信する構成としたが、各組み合わせにおいて同相(又は逆相)の信号のみを送信し、その次に各組み合わせにおいて逆相(又は同相)の信号のみを送信する構成としてもよい。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車載機
2 検出装置
3 タイヤ
4 報知装置
5 携帯機
6 車外照明部
7a,7b,7ab 送信範囲
11 制御部(送信制御部、変更部)
12 記憶部
13 車載受信部(受信部)
13a RF受信アンテナ
14 車載送信部(送信部)
14a 第1LF送信アンテナ(送信アンテナ)
14b 第2LF送信アンテナ(送信アンテナ)
14c 第3LF送信アンテナ(送信アンテナ)
14d 第4LF送信アンテナ(送信アンテナ)
15 車内通信部
21 センサ制御部
22 センサ用記憶部
23 センサ送信部
23a RF送信アンテナ
24 センサ受信部
24a LF受信アンテナ
25 空気圧検出部
51 携帯制御部
52 携帯機用記憶部
53 携帯送信部
53a RF送信アンテナ
54 携帯受信部
54a LF受信アンテナ
55 受信信号強度検出部
140a 第1送信部
140b 第2送信部
140c 第3送信部
140d 第4送信部
141a,141b,141c,141d 信号生成回路
142a,142b,142c,142d 移相回路(位相制御部)
C 車両

Claims (9)

  1. 車両に離隔配置された3つ以上の送信アンテナから信号を送信させる車載機であって、
    前記3つ以上の送信アンテナのうち、2つ以上の送信アンテナから信号を同時的に送信させる送信制御部と、
    該送信制御部により同時的に信号を送信させる2つ以上の送信アンテナのうち少なくとも1つが異なる送信アンテナを含むように、送信アンテナの組み合わせを順次変更する変更部と
    を備える車載機。
  2. 前記複数の送信アンテナからLF(Low Frequency)帯の前記信号を送信させる
    請求項1に記載の車載機。
  3. 少なくとも2つの前記送信アンテナは前記車両の走行方向における前後又は左右に離隔配置されており、
    前記送信制御部は、
    前後又は左右に離隔配置された前記2つの送信アンテナから前記信号を同時的に送信させる
    請求項1又は請求項2に記載の車載機。
  4. 前記2つの送信アンテナから同時的に送信させる信号の位相を制御する位相制御部
    を備える請求項3に記載の車載機。
  5. 前記位相制御部は、前記信号の位相を同相又は逆相に交互に切り替え、
    前記2つの送信アンテナから、同相の信号と、逆相の信号とを交互に送信させる
    請求項4に記載の車載機。
  6. 前記送信制御部は、
    前記2つ以上の送信アンテナから、携帯機を起動させるための前記信号を同時的に送信させる
    請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の車載機。
  7. 前記2つ以上の送信アンテナから送信した信号に対して前記携帯機から返信される応答信号を受信する受信部と、
    前記携帯機からの応答信号が得られた送信アンテナの組み合わせを特定することにより、前記携帯機の位置を特定する位置特定部と
    を備える請求項6に記載の車載機。
  8. 前記複数の送信アンテナは、
    前記車両の複数のタイヤが設けられるタイヤ位置にそれぞれ配されており、
    前記送信部は、
    前記複数のタイヤにそれぞれ設けられ、該タイヤの空気圧を検出して得られる空気圧信号を無線送信する複数の検出装置へ、各タイヤ位置に配された前記送信アンテナから前記信号を送信させる
    請求項1〜請求項7のいずれか一つに記載の車載機。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか一つに記載の車載機と、
    車両に離隔配置された3つ以上の送信アンテナと、
    前記車載機から送信された前記信号を受信し、受信した前記信号に応じて応答信号を送信する携帯機と
    を備え、
    前記車載機は、
    前記携帯機から送信された前記応答信号を受信する受信部を備え、受信した前記応答信号に応じた処理を実行する車両用通信システム。
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