JP2018194094A - ロボット、歯車ユニットおよび歯車ユニットの製造方法 - Google Patents

ロボット、歯車ユニットおよび歯車ユニットの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】歯車装置の噛み合い部から潤滑剤が流出する量を低減することができるロボット、歯車ユニットおよびその製造方法を提供すること。
【解決手段】内歯歯車と、前記内歯歯車に部分的に噛み合う可撓性の外歯歯車と、前記外歯歯車の内周面に接触し、前記内歯歯車と前記外歯歯車との噛み合い位置を周方向に移動させる波動発生器と、前記内歯歯車、前記外歯歯車および前記波動発生器の少なくとも一部を収納しているケースと、を備え、前記ケースの内壁面には、前記内歯歯車の内歯および前記外歯歯車の外歯のうちの少なくとも一方の表面の撥油性よりも高い撥油性を有する撥油部が設けられていることを特徴とする歯車ユニット。
【選択図】図2

Description

本発明は、ロボット、歯車ユニットおよび歯車ユニットの製造方法に関するものである。
少なくとも1つのアームを含んで構成されたロボットアームを備えるロボットでは、例えば、ロボットアームの関節部をモーターにより駆動するが、一般に、そのモーターからの駆動力の回転を減速機により減速することが行われている。
例えば、特許文献1には、ロータ(回転軸)を駆動する回転駆動部と、ロータの回転を減速して出力する減速部とを有するモーターユニットが開示されている。このモーターユニットが有する減速部は、ロータと一体で回転するウェーブジェネレーターと、その外側に配置された外歯を有するフレクスプライン(弾性歯車)と、その外側に配置された内歯を有する剛性環状のサーキュラスプライン(内歯車)とを備える。かかる減速部では、ロータの回転に伴ってウェーブジェネレーターが回転すると、その回転がフレクスプラインを介してサーキュラスプラインに伝達される。これにより、ロータの回転に対してサーキュラスプラインが所定の減速比で減速されて回転する。
また、特許文献1に記載のモーターユニットでは、減速部側から回転駆動部側へのオイルの漏れ出しを抑制するため、減速部と回転駆動部との間にオイルシールや撥油部が設けられている。
特開2012−193822号公報
しかし、特許文献1に記載のモーターユニットでは、回転駆動部側へのオイルの漏れ出しは抑制されるものの、減速部内の外歯と内歯との噛み合い部に位置しているオイルが流出してしまい、その結果、オイルを噛み合い部に長期にわたって保持しておくことが難しいという課題がある。
本発明の目的は、歯車装置の噛み合い部から潤滑剤が流出する量を低減することができるロボット、歯車ユニットおよびその製造方法を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例または形態として実現することが可能である。
本適用例のロボットは、第1部材と、
前記第1部材に対して回動可能に設けられている第2部材と、
前記第1部材および前記第2部材の一方側から他方側へ駆動力を伝達する歯車装置と、
前記歯車装置の少なくとも一部を収納しているケースと、
を備え、
前記歯車装置は、
内歯歯車と、
前記内歯歯車に部分的に噛み合う可撓性の外歯歯車と、
前記外歯歯車の内周面に接触し、前記内歯歯車と前記外歯歯車との噛み合い位置を周方向に移動させる波動発生器と、を有し、
前記内歯歯車、前記外歯歯車および前記波動発生器よりなる群から選択される2つの部材のうちの一方の部材が前記第1部材に対して接続され、他方の部材が前記第2部材に対して接続され、
前記ケースの内壁面には、前記内歯歯車の内歯および前記外歯歯車の外歯のうちの少なくとも一方の表面の撥油性よりも高い撥油性を有する撥油部が設けられていることを特徴とする。
このようなロボットによれば、ケースの内壁面に内歯歯車の内歯および外歯歯車の外歯のうちの少なくとも一方よりも撥油性の高い撥油部を設けることにより、内歯歯車と外歯歯車との噛み合い部等の潤滑対象部から潤滑剤が流出する量を低減することができる。
本適用例のロボットでは、前記撥油部は、前記外歯歯車と対向している部分を有することが好ましい。
これにより、内歯歯車と外歯歯車との噛み合い部から潤滑剤が流出する量を好適に低減することができる。
本適用例のロボットでは、前記外歯歯車は、前記外歯が設けられている筒状の胴部を有し、
前記撥油部は、前記胴部の外周面であって前記外歯とは異なる部分に対向している部分を有することが好ましい。
これにより、内歯歯車と外歯歯車との噛み合い部から胴部の外周面に沿って潤滑剤が流出する量を好適に低減することができる。
本適用例のロボットでは、前記撥油部は、前記波動発生器と対向している部分を有することが好ましい。
これにより、内歯歯車と外歯歯車との噛み合い部および外歯歯車と波動発生器との接触部から潤滑剤が流出する量を低減することができる。
本適用例のロボットでは、前記撥油部は、表面に、撥油性を有するコーティング膜を備えていることが好ましい。
これにより、撥油部の撥油性を優れたものとすることができる。
本適用例のロボットでは、前記撥油部は、表面に、複数の凹部または複数の凸部を有することが好ましい。
これにより、撥油部の撥油性を高めることができる。
本適用例のロボットでは、前記ケースは、前記第1部材または前記第2部材と一体で構成されていることが好ましい。
これにより、ロボットの部品点数を低減し、ロボットの低コスト化および小型化を図ることができる。
本適用例のロボットでは、前記外歯歯車は、前記外歯が設けられている筒状の胴部を有し、
前記胴部の外周面の前記外歯と異なる部分には、前記外歯の表面よりも撥油性が高い部分が設けられていることが好ましい。
これにより、内歯歯車と外歯歯車との噛み合い部から胴部の外周面に沿って潤滑剤が流出する量を好適に低減することができる。
本適用例の歯車ユニットは、内歯歯車と、
前記内歯歯車に部分的に噛み合う可撓性の外歯歯車と、
前記外歯歯車の内周面に接触し、前記内歯歯車と前記外歯歯車との噛み合い位置を周方向に移動させる波動発生器と、
前記内歯歯車、前記外歯歯車および前記波動発生器の少なくとも一部を収納しているケースと、を備え、
前記ケースの内壁面には、前記内歯歯車の内歯および前記外歯歯車の外歯のうちの少なくとも一方の表面の撥油性よりも高い撥油性を有する撥油部が設けられていることを特徴とする。
このような歯車ユニットによれば、ケースの内壁面に内歯歯車の内歯および外歯歯車の外歯のうちの少なくとも一方よりも撥油性の高い撥油部を設けることにより、内歯歯車と外歯歯車との噛み合い部等の潤滑対象部から潤滑剤が流出する量を低減することができる。
本適用例の歯車ユニットの製造方法は、内歯歯車と、
前記内歯歯車に部分的に噛み合う可撓性の外歯歯車と、
前記外歯歯車の内周面に接触して前記内歯歯車と前記外歯歯車との噛み合い位置を周方向に移動させる波動発生器と、
前記内歯歯車、前記外歯歯車および前記波動発生器の少なくとも一部を収納するケースと、を用意する工程と、
前記ケースの内壁面に、前記内歯歯車の内歯および前記外歯歯車の外歯のうちの少なくとも一方の表面の撥油性よりも高い撥油性を有する撥油部を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
このような歯車ユニットの製造方法によれば、潤滑対象部から潤滑剤が流出する量を低減可能な歯車ユニットを製造することができる。
本発明の実施形態に係るロボットの概略構成を示す側面図である。 本発明の第1実施形態に係る歯車ユニットを示す縦断面図である。 図2に示す歯車ユニットが備える歯車装置の正面図である。 図2に示す歯車ユニットの部分拡大縦断面図である。 図4に示す撥油部の部分拡大断面図である。 図2に示す歯車ユニットの製造方法のフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る歯車ユニットを示す部分拡大縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係る歯車ユニットを示す縦断面図である。
以下、本発明のロボット、歯車ユニットおよび歯車ユニットの製造方法を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.ロボット
まず、本発明のロボットの実施形態について簡単に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るロボットの概略構成を示す側面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1中の上側を「上」、下側を「下」と言う。また、図1中の基台側を「基端」、その反対側(エンドエフェクター側)を「先端」と言う。また、図1の上下方向を「鉛直方向」とし、左右方向を「水平方向」とする。
図1に示すロボット100は、例えば、精密機器やこれを構成する部品(対象物)の給材、除材、搬送および組立等の作業に用いられるロボットである。このロボット100は、図1に示すように、基台110と、第1アーム120と、第2アーム130と、作業ヘッド140と、エンドエフェクター150と、配線引き回し部160と、を有している。以下、ロボット100の各部を順次簡単に説明する。
基台110は、例えば、図示しない床面にボルト等によって固定されている。基台110の内部には、ロボット100を統括制御する制御装置190が設置されている。また、基台110には、基台110に対して鉛直方向に沿う第1軸J1(回動軸)まわりに回動可能に第1アーム120が連結している。
ここで、基台110内には、第1アーム120を回動させる駆動力を発生させるサーボモーター等の第1モーターであるモーター170と、モーター170の駆動力の回転を減速する第1減速機である歯車装置1を含む歯車ユニット10と、を有する駆動源が設置されている。歯車装置1の入力軸は、モーター170の回転軸に連結され、歯車装置1の出力軸は、第1アーム120に連結されている。そのため、モーター170が駆動し、その駆動力が歯車装置1を介して第1アーム120に伝達されると、第1アーム120が基台110に対して第1軸J1まわりに水平面内で回動する。
第1アーム120の先端部には、第1アーム120に対して鉛直方向に沿う第2軸J2(回動軸)まわりに回動可能に第2アーム130が連結している。第2アーム130内には、図示しないが、第2アーム130を回動させる駆動力を発生させる第2モーターと、第2モーターの駆動力の回転を減速する第2減速機とを有する駆動源が設置されている。そして、第2モーターの駆動力が第2減速機を介して第2アーム130に伝達されることにより、第2アーム130が第1アーム120に対して第2軸J2まわりに水平面内で回動する。
第2アーム130の先端部には、作業ヘッド140が配置されている。作業ヘッド140は、第2アーム130の先端部に同軸的に配置されたスプラインナットおよびボールネジナット(ともに図示せず)に挿通されたスプラインシャフト141を有している。スプラインシャフト141は、第2アーム130に対して、その軸J3まわりに回転可能であり、かつ、上下方向に移動(昇降)可能となっている。
第2アーム130内には、図示しないが、回転モーターおよび昇降モーターが配置されている。回転モーターの駆動力は、図示しない駆動力伝達機構によってスプラインナットに伝達され、スプラインナットが正逆回転すると、スプラインシャフト141が鉛直方向に沿う軸J3まわりに正逆回転する。
一方、昇降モーターの駆動力は、図示しない駆動力伝達機構によってボールネジナットに伝達され、ボールネジナットが正逆回転すると、スプラインシャフト141が上下に移動する。
スプラインシャフト141の先端部(下端部)には、エンドエフェクター150が連結されている。エンドエフェクター150としては、特に限定されず、例えば、被搬送物を把持するもの、被加工物を加工するもの等が挙げられる。
第2アーム130内に配置された各電子部品(例えば、第2モーター、回転モーター、昇降モーター等)に接続される複数の配線は、第2アーム130と基台110とを連結する管状の配線引き回し部160内を通って基台110内まで引き回されている。さらに、かかる複数の配線は、基台110内でまとめられることによって、モーター170および図示しないエンコーダーに接続される配線とともに、基台110内に設置された制御装置190まで引き回される。
以上のように、ロボット100は、第1部材である基台110と、基台110に対して回動可能に設けられている第2部材である第1アーム120と、基台110および第1アーム120の一方側から他方側へ駆動力を伝達する歯車ユニット10(歯車装置1および後述する歯車装置1の少なくとも一部を収納しているケース5を含む)と、を備える。
なお、第1アーム120および第2アーム130をまとめて「第2部材」と捉えてもよい。また、「第2部材」が、第1アーム120および第2アーム130に加え、さらに、作業ヘッド140およびエンドエフェクター150を含んでいてもよい。
また、本実施形態では、第1減速機が歯車ユニット10で構成されているが、第2減速機が歯車ユニット10で構成されていてもよく、また、第1減速機および第2減速機の双方が歯車ユニット10で構成されていてもよい。第2減速機が歯車装置1で構成されている場合、第1アーム120を「第1部材」と捉え、第2アーム130を「第2部材」と捉えればよい。
また、本実施形態では、モーター170および歯車ユニット10が基台110に設けられているが、モーター170および歯車ユニット10を第1アーム120に設けてもよい。この場合、歯車装置1の出力軸を基台110に連結すればよい。
2.歯車ユニット
以下、本発明の歯車ユニットの実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図2は、本発明の第1実施形態に係る歯車ユニットを示す縦断面図である。図3は、図2に示す歯車ユニットが備える歯車装置の正面図である。図4は、図2に示す歯車ユニットの部分拡大縦断面図である。図5は、図4に示す撥油部の部分拡大断面図である。なお、各図では、説明の便宜上、必要に応じて各部の寸法を適宜誇張して図示しており、また、各部間の寸法比は実際の寸法比とは必ずしも一致しない。
図2に示す歯車ユニット10は、歯車装置1と、この歯車装置1を収納しているケース5と、を有し、ケース5の内壁面には、後述する歯車装置1の剛性歯車2と可撓性歯車3との噛み合い部からの潤滑剤の流出を低減するよう、撥油部6(図4参照)が設けられている。以下、歯車ユニット10の各部を説明する。
(歯車装置)
歯車装置1は、波動歯車装置であり、例えば減速機として用いられる。この歯車装置1は、内歯歯車である剛性歯車2と、剛性歯車2の内側に配置されているカップ型の外歯歯車である可撓性歯車3と、可撓性歯車3の内側に配置されている波動発生器4と、を有している。
本実施形態では、剛性歯車2が前述したロボット100の基台110(第1部材)に対してケース5を介して接続(固定)され、可撓性歯車3が前述したロボット100の第1アーム120(第2部材)に対して接続され、波動発生器4が前述したロボット100のモーター170の回転軸に接続されている。
モーター170の回転軸が回転する(すなわち駆動力が発生する)と、波動発生器4はモーター170の回転軸と同じ回転速度で回転する。そして、剛性歯車2および可撓性歯車3は、互いに歯数が異なるため、互いの噛み合い位置が周方向に移動しながら軸線aまわりに相対的に回転する。本実施形態では剛性歯車2の歯数の方が可撓性歯車3の歯数より多いため、モーター170の回転軸の回転速度よりも低い回転速度で可撓性歯車3を回転させることができる。すなわち、波動発生器4を入力軸側、可撓性歯車3を出力軸側とする減速機を実現することができる。
なお、ケース5の形態によっては、可撓性歯車3を基台110に対して固定し、剛性歯車2を第1アーム120に対して接続しても、歯車装置1を減速機として用いることができる。また、可撓性歯車3にモーター170の回転軸を接続しても、歯車装置1を減速機として用いることができ、この場合、波動発生器4を基台110に対して接続(固定)し、剛性歯車2を第1アーム120に対して接続すればよい。また、歯車装置1を増速機として用いる場合(モーター170の回転軸の回転速度よりも高い回転速度で可撓性歯車3を回転させる場合)、前述した入力側と出力側との関係を反対にすればよい。
図2および図3に示すように、剛性歯車2は、径方向に実質的に撓まない剛体で構成された歯車であって、内歯23を有するリング状の内歯歯車である。本実施形態では、剛性歯車2は、平歯車である。すなわち、内歯23は、軸線aに対して平行な歯スジを有する。なお、内歯23の歯スジは、軸線aに対して傾斜していてもよい。すなわち、剛性歯車2は、はすば歯車またはやまば歯車であってもよい。
また、後述するようにケース5は、本体12および蓋体11を有し、これらを連結固定して構成されている。図4に示すように、ケース5の内壁面111と対向する剛性歯車2の面には、撥油性を有する撥油部7が設けられている。これにより、剛性歯車2と可撓性歯車3との噛み合い部(噛み合う内歯23と外歯33との間の空間、以下同様)から、剛性歯車2とケース5との間の隙間に潤滑剤Gが流れ込むのを低減することができる。このような撥油部7は、後述するケース5の内壁面111に設けられた撥油部6(61)と同様に形成することができる。なお、この撥油部7は、必要に応じて設ければよく、例えば、剛性歯車2とケース5との間の隙間がない場合には、省略してもよい。
図2および図3に示すように、可撓性歯車3は、剛性歯車2の内側に挿通されている。この可撓性歯車3は、径方向に撓み変形可能な可撓性を有する歯車であって、剛性歯車2の内歯23に噛み合う外歯33(歯)を有する外歯歯車である。また、可撓性歯車3の歯数は、剛性歯車2の歯数よりも少ない。このように可撓性歯車3および剛性歯車2の歯数が互いに異なることにより、減速機を実現することができる。
本実施形態では、可撓性歯車3は、軸線a方向での一端(図2中右側の端部)が開口した開口部36を有するカップ状をなし、その開口部36側の端部に外歯33が形成されている。ここで、可撓性歯車3は、軸線aまわりの筒状(より具体的には円筒状)の胴部31(筒部)と、胴部31の軸線a方向での他端部側に接続されている底部32と、を有する。これにより、胴部31の底部32側に比べ開口部36側の端部を径方向に撓み易くすることができる。そのため、剛性歯車2に対する可撓性歯車3の良好な撓み噛み合いを実現することができる。また、胴部31の底部32側にある端部の剛性を高めることができる。この底部32には、軸202(例えば出力軸)が接続されている。
このような可撓性歯車3の胴部31の内側の空間(内部空間)と外側の空間(胴部31とケース5との間の空間)には、それぞれ、潤滑剤G(グリース等の油性の潤滑剤、以下同じ)が配置されている。胴部31の外側の空間に配置されている潤滑剤Gは、主に、剛性歯車2と可撓性歯車3との噛み合い部の潤滑、および、可撓性歯車3と波動発生器4との接触部の潤滑にそれぞれ供される。また、胴部31の内側の空間に配置されている潤滑剤Gは、主に、可撓性歯車3と波動発生器4との接触部、および、後述する波動発生器4の軸受42内の潤滑に供される。なお、以下では、剛性歯車2と可撓性歯車3との噛み合い部、可撓性歯車3と波動発生器4との接触部、および、軸受42内をそれぞれ潤滑対象部という。
潤滑剤Gとしては、液体潤滑剤(潤滑油)、グリース、コンパウンド等の半固体状潤滑剤、二硫化モリブデン、グラファイト等の固体潤滑剤等が挙げられる。ここで、胴部31の外側の空間に配置される潤滑剤Gと、胴部31の内側の空間に配置される潤滑剤との種類は、互いに同じであっても異なっていてもよい。
また、潤滑剤Gとしては、潤滑対象部に留まりやすい等の理由から、グリース(半固体状潤滑剤)を用いることが好ましい。グリースは、基油および増ちょう剤を含んで構成される。基油としては、例えば、パラフィン系、ナフテン系等の鉱油(精製鉱物油)、ポリオレフィン、エステル、シリコーン等の合成油が挙げられ、これらのうちの1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、増ちょう剤としては、例えば、カルシウム石けん、カルシウム複合石けん、ナトリウム石けん、アルミニウム石けん、リチウム石けん、リチウム複合石けん等の石けん系、また、ポリウレア、ナトリウムテレフタメート、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、有機ベントナイト、シリカゲル等の非石けん系等が挙げられ、これらのうちの1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、グリースは、酸化防止剤、極圧剤、防錆剤等の添加剤、また、黒鉛、硫化モリブデン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の固体潤滑剤等を含んでいることが好ましく、特に、極圧剤を含んでいることが好ましい。これにより、潤滑対象部が極圧潤滑状態となっても、焼き付きやスカッフィングを効果的に防止することができる。特に、極圧剤として、有機モリブデン化合物、ジアルキルジチオリン酸亜鉛を用いることが好ましい。グリースが有機モリブデン化合物を含んでいることにより、潤滑対象部における摩擦を効果的に低減することができる。特に、有機モリブデンは、二硫化モリブデンと同等の極圧性および耐摩耗性を発揮し、しかも、二硫化モリブデンに比べて酸化安定性に優れる。そのため、グリースの長寿命化を図ることができる。
また、図4に示すように、本実施形態では、胴部31の外周面であって外歯33とは異なる部分(言い換えれば、胴部31の外周面の外歯33が形成されていない部分)には、撥油性を有する撥油部8が設けられている。これにより、剛性歯車2と可撓性歯車3との噛み合い部から胴部31上に沿って潤滑剤Gが流出する量を低減することができる。特に、後述するケース5の内壁面121に設けられた撥油部6(特に胴部31の外周面に対向している撥油部62)との相乗効果により、潤滑剤Gが当該噛み合い部から胴部31上に沿って流出する量を的確に低減することができる。
撥油部8は、胴部31の外周面であって少なくとも外歯33に隣接する部分に設けられていればよく、胴部31の外周面であって外歯33とは異なる部分の全域にわたって設けられていてもよいし、胴部31の外周面の一部に設けられていてもよい。ここで、撥油部8は、剛性歯車2と可撓性歯車3との噛み合い部から潤滑剤Gが流出する量を効果的に低減する観点から、胴部31の外周面であって周方向で繋がるように設けられていることが好ましい。このような撥油部8は、外歯33よりも高い撥油性を有すればよく、後述する撥油部6と同様の撥油処理によって形成することができる。
なお、胴部31の外周面以外(胴部31の内周面、底部32の内表面および外表面)にも撥油部8のような撥油処理を行ってもよいが、胴部31の内周面および底部32の内表面には、そのような撥油処理を行わないことが好ましい。これにより、胴部31内に配置した潤滑剤が過度に流動することを低減することができる。そのため、当該潤滑剤が潤滑対象部から離れた位置に偏在することによる潤滑不良を低減することができる。また、撥油部8は、必要に応じて設ければよく、例えば、後述する撥油部6によって剛性歯車2と可撓性歯車3との噛み合い部からの潤滑剤の流出を十分に低減することができる場合には、省略してもよい。
図2および図3に示すように、波動発生器4は、可撓性歯車3の内側に配置され、軸線aまわりに回転可能である。そして、図3に示すように、波動発生器4は、可撓性歯車3の開口部(底部32とは反対側の部分)の横断面を長軸Laおよび短軸Lbとする楕円形または長円形に変形させて外歯33を剛性歯車2の内歯23に噛み合わせる。ここで、可撓性歯車3および剛性歯車2は、同一の軸線aまわりに回転可能に互いに内外で噛み合わされることとなる。
本実施形態では、波動発生器4は、カム41と、カム41の外周に装着されている軸受42と、を有している。カム41は、軸線aまわりに回転する軸部411と、軸部411の一端部から外側に突出しているカム部412と、を有している。
軸部411には、軸201(例えば入力軸)が接続されている。カム部412の外周面は、軸線aに沿った方向から見たときに、楕円形または長円形をなしている。軸受42は、可撓性の内輪421および外輪423と、これらの間に配置されている複数のボール422と、を有している。ここで、内輪421は、カム41のカム部412の外周面に嵌め込まれ、カム部412の外周面に沿って楕円形または長円形に弾性変形している。それに伴って、外輪423も楕円形または長円形に弾性変形している。また、内輪421の外周面および外輪423の内周面は、それぞれ、複数のボール422を周方向に沿って案内させつつ転動させる軌道面となっている。また、図示しないが、複数のボール422は、互いの周方向での間隔を一定に保つように保持器により保持されている。
このような波動発生器4は、カム41の軸線aまわりの回転に伴って、カム部412の向きが変わり、それに伴って、外輪423の外周面も変形し、剛性歯車2および可撓性歯車3の互いの噛み合い位置を周方向に移動させる。
また、剛性歯車2、可撓性歯車3および波動発生器4は、それぞれ、金属材料で構成されていることが好ましく、特に、機械的特性および加工性に優れ、かつ、比較的安価であることから、鉄系材料を用いることが好ましい。かかる鉄系材料としては、特に限定されないが、例えば、鋳鉄、ニッケルクロムモリブデン鋼、クロムモリブデン鋼(SCM)、マルエージング鋼および析出硬化型ステンレス鋼のうちのいずれか1つであることが好ましい。なお、剛性歯車2および波動発生器4は、それぞれ、実質的な剛体であるため、セラミックス材料等で構成することも可能であるが、可撓性歯車3との強度のバランスから、金属材料を用いることが好ましい。これらの部材の強度差が大きすぎると、強度の低い側の部材が極端に摩耗しやすくなり、その結果、歯車装置1の寿命が短くなってしまう。
(ケース)
図2に示すケース5は、軸受13を介して軸201(例えば入力軸)を支持している略板状の蓋体11と、軸受14を介して軸202(例えば出力軸)を支持しているカップ状の本体12と、蓋体11および本体12の内壁面111、121に設けられている撥油部6(61、62)と、を有する。ここで、蓋体11と本体12との間には、前述した歯車装置1が収納されている。また、蓋体11および本体12の少なくとも一方には、前述した歯車装置1の剛性歯車2が例えばネジ止め等により固定されている。
蓋体11の内壁面111は、可撓性歯車3の開口部36を覆うように軸線aに直角な方向に拡がる形状をなしている。また、本体12の内壁面121は、可撓性歯車3の外周面および底面に沿った形状をなしている。このようなケース5は、例えば、金属材料で構成され、前述したロボット100の基台110に対し固定的に設置されている。ここで、蓋体11は、基台110と別体であって例えばネジ止め等により基台110に固定されていてもよいし、基台110と一体であってもよい。
図4に示すように、撥油部6は、蓋体11の内壁面111に設けられている撥油部61と、本体12の内壁面121に設けられている撥油部62と、を有する。
撥油部61は、撥油性を有し、剛性歯車2と可撓性歯車3との噛み合い部(以下、単に「噛み合い部」ともいう)にその全周にわたって対向している。これにより、潤滑剤Gが油性の潤滑剤である場合、撥油部61は、当該噛み合い部から蓋体11の内壁面111側(図4中右側)へ流出しようとする潤滑剤Gを当該噛み合い部に留めるようにはじくことができる。また、撥油部61の撥油性は、剛性歯車2の内歯23および可撓性歯車3の外歯33のうちの少なくとも一方の表面(歯面)の撥油性よりも高い。これにより、蓋体11の内壁面111に潤滑剤Gがあったとしても、その潤滑剤Gが剛性歯車2と可撓性歯車3との噛み合い部に進入しやすいという利点もある。
ここで、撥油部61の位置は、噛み合い部からの潤滑剤Gが流出する量を低減できればよく、前述した位置に限定されず、例えば、剛性歯車2と可撓性歯車3との噛み合い部に部分的に(例えば断続して)対向していてもよいし、後述する第2実施形態のように噛み合い部に対向する位置からずれた位置に設けられていてもよい。また、撥油部61は、蓋体11の内壁面111の全域にわたって設けられていてもよく、また、蓋体11の内壁面111および外壁面を含む表面全域を撥油処理(コーティング)することで設けてもよい。
また、軸線aが延びる方向における撥油部61と噛み合い部との間の距離g1は、剛性歯車2に対する可撓性歯車3および波動発生器4が軸線aまわりに回動することが許容可能であればよいが、0.5mm以上10mm以下の範囲内であることが好ましく、1mm以上8mm以下であることがより好ましく、1mm以上5mm以下の範囲内であることがさらに好ましい。これにより、噛み合い部と撥油部61との間には必要量の潤滑剤Gを留めておきながら、噛み合い部から蓋体11側へ潤滑剤Gが流出する量を低減することができる。
撥油部62は、撥油性を有し、剛性歯車2と可撓性歯車3との噛み合い部近傍で、可撓性歯車3の胴部31の外周面にその全周にわたって対向している。これにより、撥油部62は、当該噛み合い部から胴部31の外周面に沿って底部32側(図4中左側)へ流出しようとする潤滑剤Gを当該噛み合い部に留めるようにはじくことができる。また、撥油部62の撥油性は、剛性歯車2の内歯23および可撓性歯車3の外歯33のうちの少なくとも一方の撥油性よりも高い。これにより、胴部31の外周面の外歯33以外の部分上に潤滑剤Gがあったとしても、その潤滑剤Gが剛性歯車2と可撓性歯車3との噛み合い部に進入しやすいという利点もある。
ここで、撥油部62の位置は、噛み合い部から潤滑剤Gが流出する量を低減できればよく、剛性歯車2と可撓性歯車3との噛み合い部近傍のみに設けられていてもよいし、胴部31の外周面にその周方向で部分的に(例えば断続して)対向して設けられていてもよい。また、撥油部62は、本体12の内壁面121の全域にわたって設けられていてもよく、また、本体12の内壁面121および外壁面を含む表面全域を撥油処理(コーティング)することで設けてもよい。
また、軸線aに垂直な方向における撥油部62と胴部31の外周面(撥油部8)との間の距離g2は、剛性歯車2に対する可撓性歯車3が軸線aまわりに回動することが許容可能であればよいが、1mm以上10mm以下の範囲内であることが好ましく、2mm以上8mm以下であることがより好ましく、3mm以上5mm以下の範囲内であることがさらに好ましい。これにより、胴部31の外周面上に必要量の潤滑剤Gを留めておきながら、噛み合い部から胴部31の外周面に沿って底部32側へ潤滑剤Gが流出する量を低減することができる。
また、軸線aが延びる方向における撥油部62と噛み合い部との間の距離は、できるだけ小さいほうがよく、本実施形態では、0mmであるが、撥油部62と噛み合い部とが軸線aが延びる方向に離間していてもよく、この場合、当該距離は、10mm以下であることが好ましく、8mm以下であることがより好ましく、5mm以下であることがさらに好ましい。
なお、撥油部61、62のうちの一方を省略しても、噛み合い部から流出する潤滑剤Gを低減することが可能であるが、撥油部61、62の双方を設けることで、噛み合い部から流出する潤滑剤Gの量を低減する効果を高めることができる。また、撥油部61、62の撥油性の程度は、互いに同じであっても異なっていてもよい。
前述したように、撥油部61、62の撥油性は、前述した剛性歯車2の内歯23および可撓性歯車3の外歯33のうちの少なくとも一方の表面(歯面)の撥油性よりも高ければよい。すなわち、剛性歯車2の内歯23および可撓性歯車3の外歯33のうちの少なくとも一方の表面が所定の撥油性を有していたとしても、その撥油性よりも高い撥油性を撥油部61、62が有していればよい。ただし、剛性歯車2の内歯23および可撓性歯車3の外歯33のうちの少なくとも一方の表面が親油性を有していること(撥油性が低いこと)が好ましく、これにより、剛性歯車2と可撓性歯車3との噛み合い部に潤滑剤Gを留めやすくしたり戻りやすくしたりすることができる。また、内歯23および外歯33の歯面が親油性を有する場合、これらの歯面に微細な複数の凹部または複数の凸部を設けることで、当該歯面の親油性を高め、これにより、剛性歯車2と可撓性歯車3との噛み合い部に潤滑剤Gを留める作用を高めることもできる。
本実施形態の撥油部6(61、62)は、コーティング膜で構成されているのが好ましい。かかるコーティング膜の構成材料としては、撥油性を発揮できれば特に限定されないが、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂およびセラミック材料等が挙げられ、これらのうちの1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができ、これらの中でも、フッ素系樹脂を用いることが好ましい。フッ素系樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、エチレン・四フッ化エチレン共重合体(ETFE)、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)等が挙げられる。
このように撥油部6(61、62)がフッ素を含む材料で構成されていることで、撥油部6の表面自由エネルギーを低下させることができる。そのため、撥油部6における潤滑剤の撥油性を高めることができる。具体的には、フッ素を含む材料で構成されていることで、撥油部6の表面自由エネルギーを10mJ/m以上25mJ/m以下程度にすることができる。
また、図5に示すように、蓋体11の内壁面111は、複数の微細な凹部を有している。そして、コーティング膜で構成されている撥油部61は、内壁面111の複数の微細な凹部に追従して設けられている。そのため、撥油部61の外表面は、複数の微細な凹部611を有している。これにより、撥油部61における潤滑剤Gの接触角をさらに大きくすることができる。そのため、撥油部61における撥油性をさらに高めること(例えば潤滑剤の接触角を90°以上120°以下程度とすること)ができる。なお、撥油部61は、複数の凹部611に代えて、複数の凸部を有していてもよく、また、複数の凹部および複数の凸部を有していてもよい。また、複数の凹部611の配置はランダムであってもよいし、規則的であってもよい。また、図示しないが、撥油部62の表面も、同様に複数の凹部または複数の凸部を設けることで、撥油性を高めることができる。また、複数の凹部611は、必要に応じて設ければよく、省略してもよい。
撥油部6(61、62)の表面粗さRa(JIS B 0601)は、特に限定されないが、0.01μm以上10.0μm以下の範囲内であることが好ましく、0.03μm以上7.0μm以下の範囲内であることがより好ましく、0.05μm以上5.0μm以下の範囲内であることがさらに好ましい。これにより、撥油部6における撥油性を効果的に高めることができる。
なお、本実施形態では、撥油部6をコーティング膜で構成しているが、これに限定されず、例えば、ケース5の内壁面にフッ素プラズマ処理を施すことによっても撥油部6を形成することが可能である。
以上のように、歯車ユニット10(または歯車ユニット10を備えるロボット100)は、基台110(第1部材)および第1アーム120(第2部材)の一方側から他方側へ駆動力を伝達する歯車装置1と、歯車装置1の少なくとも一部(本実施形態では全部)を収納しているケース5と、を備える。歯車装置1は、内歯歯車である剛性歯車2と、剛性歯車2に部分的に噛み合う可撓性の外歯歯車である可撓性歯車3と、可撓性歯車3の内周面に接触し、剛性歯車2と可撓性歯車3との噛み合い位置を周方向に移動させる波動発生器4と、を有する。そして、剛性歯車2、可撓性歯車3および波動発生器4よりなる群から選択される2つの部材(本実施形態では洞性歯車2および可撓性歯車3)のうちの一方の部材(本実施形態では剛性歯車2)が基台110に対して接続(固定)され、他方の部材(本実施形態では可撓性歯車3)が第1アーム120に対して接続されている。特に、ケース5の内壁面には、剛性歯車2の内歯23および可撓性歯車3の外歯33のうちの少なくとも一方の表面の撥油性よりも高い撥油性を有する撥油部6が設けられている。
このような歯車ユニット10(または歯車ユニット10を備えるロボット100)によれば、ケース5の内壁面111、121に剛性歯車2の内歯23および可撓性歯車3の外歯33のうちの少なくとも一方の表面よりも撥油性の高い撥油部6を設けることにより、剛性歯車2と可撓性歯車3との噛み合い部等の潤滑対象部から潤滑剤Gが流出する量を低減することができる。
ここで、可撓性歯車3(外歯歯車)は、外歯33が設けられている筒状の胴部31を有しており、撥油部6は、胴部31の外周面であって外歯33とは異なる部分に対向している部分である撥油部62を有する。このように、撥油部6は、可撓性歯車3(外歯歯車)と対向している部分である撥油部62を有する。これにより、剛性歯車2と可撓性歯車3との噛み合い部から潤滑剤Gが流出する量を好適に低減することができる。特に、撥油部62が胴部31の外周面であって外歯33とは異なる部分に対向していることで、剛性歯車2と可撓性歯車3との噛み合い部から胴部31の外周面に沿って潤滑剤Gが流出する量を好適に低減することができる。
本実施形態では、可撓性歯車3(外歯歯車)は、前述したように外歯33が設けられている筒状の胴部31を有しており、胴部31の外周面であって外歯33と異なる部分には、外歯33の表面(歯面)よりも撥油性が高い部分である撥油部8が設けられている。これにより、撥油部62の作用効果と相まって、剛性歯車2と可撓性歯車3との噛み合い部から胴部31の外周面に沿って潤滑剤Gが流出する量を好適に低減することができる。
また、撥油部6は、波動発生器4と対向している部分である撥油部61を有する。これにより、剛性歯車2と可撓性歯車3との噛み合い部および可撓性歯車3と波動発生器4との接触部から潤滑剤Gが流出する量を低減することができる。
本実施形態の撥油部6(撥油部61、62)は、表面に、撥油性を有するコーティング膜を備えている。これにより、撥油部6の撥油性を優れたものとすることができる。なお、撥油部61、62の撥油性の程度は互いに同じであっても異なっていてもよい。
このようなコーティング膜で構成されている撥油部6(撥油部61、62)は、図5に示すように、表面に複数の凹部611を有することが好ましい。これにより、撥油部6の撥油性を高めることができる。
また、ケース5は、基台110と一体で構成されていてもよい。この場合、ロボット100の部品点数を低減し、ロボット100の低コスト化および小型化を図ることができる。なお、モーター170および歯車ユニット10を第1アーム120に設けた場合、ケース5を第1アーム120と一体で構成することができる。
(歯車ユニットの製造方法)
以下、本発明の歯車ユニットの製造方法について、歯車ユニット10を製造する場合を例に説明する。
図6は、図2に示す歯車ユニットの製造方法のフローチャートである。
図6に示すように、歯車ユニット10の製造方法は、[1]可撓性歯車3等を用意する工程S1と、[2]撥油部6、7、8を形成する工程S2と、[3]潤滑剤を配置する工程S3と、[4]組立工程S4と、を有する。以下、各工程を順次説明する。
[1]可撓性歯車3等を用意する工程S1
まず、可撓性歯車3、剛性歯車2、波動発生器4およびケース5を用意する。
これらを用意する方法としては、既製品を購入してもよいし、材料から形成してもよい。これらの形成方法としては、特に限定されず、各種機械加工および各種成形方法を用いることができる。また、可撓性歯車3、剛性歯車2、波動発生器4およびケース5の構成材料としては、前述した材料が挙げられる。
また、必要に応じて、剛性歯車2、可撓性歯車3、ケース5の表面のそれぞれの必要箇所には、例えばショットピーニング処理を施す。これにより、これらの表面に凹部(例えば撥油部6の凹部611を形成するための凹部)を形成したり、これらの表面の硬さを高めたりすることができる。
[2]撥油部6、7、8を形成する工程S2
次に、ケース5の蓋体11の内壁面111に撥油部61を形成し、また、ケース5の本体12の内壁面121に撥油部62を形成する。これにより撥油部6が得られる。また、本実施形態では、剛性歯車2の側面に撥油部7を形成し、また、可撓性歯車3の胴部31の外周面に撥油部8を形成する。
撥油部6、7、8(コーティング膜)の形成方法としては、特に限定されないが、例えば、化学蒸着(CVD)法、物理蒸着(PVD)法等の気相成膜法や、ディッピング、スピンコーティング、スプレー塗装等の各種液相成膜法、フィルムの接合等が挙げられる。
[3]潤滑剤を配置する工程S3
次に、可撓性歯車3の胴部31の外周面上に、潤滑剤Gを塗布して配置する。また、可撓性歯車3の内部にも、潤滑剤Gを配置する。
[4]組立工程S4
次に、前述した剛性歯車2、可撓性歯車3、波動発生器4およびケース5(蓋体11および本体12)を組み立てて、歯車ユニット10を得る。より具体的には、可撓性歯車3の内側に波動発生器4を挿入しておき、可撓性歯車3および剛性歯車2を互いに内外で噛み合わせる。また、本体12の内側に可撓性歯車3を挿入し、本体12を剛性歯車2に固定する。そして、蓋体11を本体12に固定する。
以上説明したようにして歯車ユニット10を製造することができる。
以上のように、歯車ユニット10の製造方法は、前述したように、工程S1と、工程S2と、を含む。ここで、工程S1は、前述したように、内歯歯車である剛性歯車2と、剛性歯車2に部分的に噛み合う可撓性の外歯歯車である可撓性歯車3と、可撓性歯車3の内周面に接触して剛性歯車2と可撓性歯車3との噛み合い位置を周方向に移動させる波動発生器4と、剛性歯車2、可撓性歯車3および波動発生器4を収納するケース5と、を用意する工程である。また、工程S2は、ケース5の内壁面111、121に、剛性歯車2の内歯23および可撓性歯車3の外歯33のうちの少なくとも一方の表面の撥油性よりも高い撥油性を有する撥油部6を形成する工程である。
このような歯車ユニット10の製造方法によれば、潤滑対象部から潤滑剤が流出する量を低減することが可能な歯車ユニット10を製造することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図7は、本発明の第2実施形態に係る歯車ユニットを示す部分拡大縦断面図である。
本実施形態は、撥油部の形成領域が異なること以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図7において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図7に示す歯車ユニット10Aは、歯車装置1と、この歯車装置1を収納しているケース5Aと、を有する。ケース5Aは、蓋体11(相手体)と、本体12と、蓋体11および本体12の内壁面111、121に設けられている撥油部6Aと、を有する。撥油部6Aは、蓋体11の内壁面111に設けられている撥油部63、64と、本体12の内壁面121に設けられている撥油部62と、を有する。
撥油部63は、波動発生器4のカム41に対向する位置に設けられている。また、撥油部64は、剛性歯車2の側面に対向する位置(本実施形態では撥油部7に対向する位置)に設けられている。ここで、撥油部63と撥油部64とは互いに離間しており、これにより、撥油部63と撥油部64との間から蓋体11の内壁面111の一部が露出している。この内壁面111の露出した部分は、撥油部63、64よりも撥油性が低いか、または、親油性を有する。これにより、撥油部63、64の撥油性も相まって、当該部分に局所的に潤滑剤Gを留めやすくすることができる。
以上説明したような第2実施形態によっても、歯車装置1の噛み合い部から潤滑剤が流出する量を低減することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図8は、本発明の第3実施形態に係る歯車ユニットを示す縦断面図である。
本実施形態は、外歯歯車の構成およびそれに伴うケースの構成が異なること以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図8において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図8に示す歯車ユニット10Bは、歯車装置1Bと、歯車装置1Bを収納しているケース5Bと、を有する。歯車装置1Bは、剛性歯車2の内側に配置されているハット型の外歯歯車である可撓性歯車3Bを有している。この可撓性歯車3Bは、筒状の胴部31の一端部に接続され軸線aとは反対側に突出しているフランジ部32B(接続部)を有する。フランジ部32Bには、図示しない出力軸が取り付けられている。
ケース5Bは、軸受13を介して軸201(例えば入力軸)を支持している略板状の蓋体11Bと、前述した可撓性歯車3Bのフランジ部32Bに取り付けられているクロスローラーベアリング18と、蓋体11Bおよびクロスローラーベアリング18の内壁面151に設けられている撥油部6Bと、を有する。
ここで、蓋体11Bは、剛性歯車2の一方(図8中右側)の側面に対して例えばネジ止め等により固定されている。また、クロスローラーベアリング18は、内輪15と、外輪16と、これらの間に配置されている複数のコロ17と、を有する。そして、内輪15は、可撓性歯車3Bの胴部31の外周に沿って設けられ、剛性歯車2の他方(図8中左側)の側面に例えばネジ止め等により固定されている。一方、外輪16は、前述した可撓性歯車3Bのフランジ部32Bの胴部31側の面に例えばネジ止め等により固定されている。
また、蓋体11Bの内壁面111Bは、可撓性歯車3Bの開口部36を覆うように軸線aに直角な方向に拡がる形状をなしている。また、クロスローラーベアリング18の内輪15の内壁面151は、可撓性歯車3Bの胴部31の外周面に沿った形状をなしている。
そして、蓋体11Bの内壁面111Bおよび内輪15の内壁面151には、撥油部6Bが設けられている。
以上説明したような第3実施形態によっても、歯車装置の噛み合い部から潤滑剤が流出する量を低減することができる。
以上、本発明のロボット、歯車ユニットおよび歯車ユニットの製造方法を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
前述した実施形態では、ロボットが備える基台が「第1部材」、第1アームが「第2部材」であり、第1部材から第2部材へ駆動力を伝達する歯車装置について説明したが、本発明は、これに限定されず、第n(nは1以上の整数)アームが「第1部材」、第(n+1)アームが「第2部材」であり、第nアームおよび第(n+1)アームの一方から他方へ駆動力を伝達する歯車装置についても適用可能である。また、第2部材から第1部材へ駆動力を伝達する歯車装置についても適用可能である。
また、前述した実施形態では、水平多関節ロボットについて説明したが、本発明のロボットは、これに限定されず、例えば、ロボットの関節数は任意であり、また、垂直多関節ロボットにも適用可能である。
また、前述した実施形態では、歯車ユニットをロボットに組み込む場合を例に説明したが、本発明の歯車ユニットは、互いに回動する第1部材および第2部材の一方側から他方側へ駆動力を伝達する構成を有する各種機器に組み込んで用いることができる。
1…歯車装置、1B…歯車装置、2…剛性歯車(内歯歯車)、3…可撓性歯車(外歯歯車)、3B…可撓性歯車(外歯歯車)、4…波動発生器、5…ケース、5A…ケース、5B…ケース、6…撥油部、6A…撥油部、6B…撥油部、7…撥油部、8…撥油部、10…歯車ユニット、10A…歯車ユニット、10B…歯車ユニット、11…蓋体、11B…蓋体、12…本体、13…軸受、14…軸受、15…内輪、16…外輪、17…コロ、18…クロスローラーベアリング、23…内歯、31…胴部、32…底部、32B…フランジ部、33…外歯、36…開口部、41…カム、42…軸受、61…撥油部、62…撥油部、63…撥油部、64…撥油部、100…ロボット、110…基台、111…内壁面、111B…内壁面、120…第1アーム、121…内壁面、130…第2アーム、140…作業ヘッド、141…スプラインシャフト、150…エンドエフェクター、151…内壁面、160…部、170…モーター、190…制御装置、201…軸、202…軸、411…軸部、412…カム部、421…内輪、422…ボール、423…外輪、611…凹部、G…潤滑剤、J1…第1軸、J2…第2軸、J3…軸、La…長軸、Lb…短軸、S1…工程、S2…工程、S3…工程、S4…組立工程、a…軸線、g1…距離、g2…距離

Claims (10)

  1. 第1部材と、
    前記第1部材に対して回動可能に設けられている第2部材と、
    前記第1部材および前記第2部材の一方側から他方側へ駆動力を伝達する歯車装置と、
    前記歯車装置の少なくとも一部を収納しているケースと、
    を備え、
    前記歯車装置は、
    内歯歯車と、
    前記内歯歯車に部分的に噛み合う可撓性の外歯歯車と、
    前記外歯歯車の内周面に接触し、前記内歯歯車と前記外歯歯車との噛み合い位置を周方向に移動させる波動発生器と、を有し、
    前記内歯歯車、前記外歯歯車および前記波動発生器よりなる群から選択される2つの部材のうちの一方の部材が前記第1部材に対して接続され、他方の部材が前記第2部材に対して接続され、
    前記ケースの内壁面には、前記内歯歯車の内歯および前記外歯歯車の外歯のうちの少なくとも一方の表面の撥油性よりも高い撥油性を有する撥油部が設けられていることを特徴とするロボット。
  2. 前記撥油部は、前記外歯歯車と対向している部分を有する請求項1に記載のロボット。
  3. 前記外歯歯車は、前記外歯が設けられている筒状の胴部を有し、
    前記撥油部は、前記胴部の外周面であって前記外歯とは異なる部分に対向している部分を有する請求項2に記載のロボット。
  4. 前記撥油部は、前記波動発生器と対向している部分を有する請求項1ないし3のいずれか1項に記載のロボット。
  5. 前記撥油部は、表面に、撥油性を有するコーティング膜を備えている請求項1ないし4のいずれか1項に記載のロボット。
  6. 前記撥油部は、表面に、複数の凹部または複数の凸部を有する請求項5に記載のロボット。
  7. 前記ケースは、前記第1部材または前記第2部材と一体で構成されている請求項1ないし6のいずれか1項に記載のロボット。
  8. 前記外歯歯車は、前記外歯が設けられている筒状の胴部を有し、
    前記胴部の外周面の前記外歯と異なる部分には、前記外歯の表面よりも撥油性が高い部分が設けられている請求項1ないし7のいずれか1項に記載のロボット。
  9. 内歯歯車と、
    前記内歯歯車に部分的に噛み合う可撓性の外歯歯車と、
    前記外歯歯車の内周面に接触し、前記内歯歯車と前記外歯歯車との噛み合い位置を周方向に移動させる波動発生器と、
    前記内歯歯車、前記外歯歯車および前記波動発生器の少なくとも一部を収納しているケースと、を備え、
    前記ケースの内壁面には、前記内歯歯車の内歯および前記外歯歯車の外歯のうちの少なくとも一方の表面の撥油性よりも高い撥油性を有する撥油部が設けられていることを特徴とする歯車ユニット。
  10. 内歯歯車と、
    前記内歯歯車に部分的に噛み合う可撓性の外歯歯車と、
    前記外歯歯車の内周面に接触して前記内歯歯車と前記外歯歯車との噛み合い位置を周方向に移動させる波動発生器と、
    前記内歯歯車、前記外歯歯車および前記波動発生器の少なくとも一部を収納するケースと、を用意する工程と、
    前記ケースの内壁面に、前記内歯歯車の内歯および前記外歯歯車の外歯のうちの少なくとも一方の表面の撥油性よりも高い撥油性を有する撥油部を形成する工程と、を含むことを特徴とする歯車ユニットの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2024024115A1 (ja) * 2022-07-29 2024-02-01 株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズ 波動歯車装置

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