JP2018168950A - ロボット、歯車装置および歯車ユニット - Google Patents

ロボット、歯車装置および歯車ユニット Download PDF

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Abstract

【課題】歯車装置の寿命を長くすることができるロボット、歯車装置および歯車ユニットを提供すること。【解決手段】内歯歯車と、前記内歯歯車に部分的に噛み合う外歯が設けられ、端部に開口部を備える筒状をなす可撓性の胴部を有し、前記内歯歯車に対して回転軸まわりに相対的に回転する外歯歯車と、前記外歯歯車の内周面に接触し、前記内歯歯車と前記外歯歯車との噛み合い位置を前記回転軸まわりの周方向に移動させる波動発生器と、前記外歯歯車と前記波動発生器との接触部に対して前記回転軸に沿った方向で前記胴部の外側に配置され、前記回転軸から離れる方向に沿って延びている面であって前記回転軸に直交する面に対して傾斜した方向を法線とする傾斜面を有し、前記外歯歯車に対して相対的に前記回転軸まわりに回転する回転体と、を備えることを特徴とするロボット。【選択図】図2

Description

本発明は、ロボット、歯車装置および歯車ユニットに関するものである。
少なくとも1つのアームを含んで構成されたロボットアームを備えるロボットでは、例えば、ロボットアームの関節部をモーターにより駆動するが、一般に、そのモーターからの駆動力を減速機により減速することが行われている。このような減速機として、例えば、特許文献1に記載されている波動歯車装置のような歯車装置が知られている。
特許文献1に記載の波動歯車装置は、装置ケースに固定された剛性内歯歯車と、回転テーブルに同軸状に連結されているカップ形状の可撓性外歯歯車と、この可撓性外歯歯車の開口端部に嵌め込まれている波動発生器と、を備えている。ここで、可撓性外歯歯車は、その円筒状胴部、および、その底面部分を規定しているダイヤフラムの少なくとも一方の部位に形成したオイル供給穴を備えている。そして、装置ケースは、外部から潤滑オイルを導入して、可撓性外歯歯車のオイル供給穴に向けて当該潤滑オイルを噴射する。これにより、当該オイル供給穴を介して可撓性外歯歯車の内側に潤滑オイルを強制的に導入して波動発生器のベアリング部分に供給する。
特開2008−223800号公報
しかし、特許文献1に記載の波動歯車装置は、可撓性外歯歯車と波動発生器との間の隙間等を通じて可撓性外歯歯車の内側から外部へ潤滑オイルが流出し、その流出した潤滑オイルは可撓性外歯歯車の内側に再度供給されることがないため、前述したような潤滑オイルの噴射を頻繁に行わなければ、可撓性外歯歯車の内側の潤滑オイル(グリース)の量が減少してしまうという課題がある。
本発明の目的は、歯車装置の寿命を長くすることができるロボット、歯車装置および歯車ユニットを提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例または形態として実現することが可能である。
本適用例のロボットは、第1部材と、
アームを含んで構成され、前記第1部材に対して回動可能に設けられている第2部材と、
前記第1部材および前記第2部材の一方側から他方側へ駆動力を伝達する歯車装置と、を備え、
前記歯車装置は、
内歯歯車と、
前記内歯歯車に部分的に噛み合う外歯が設けられ、端部に開口部を備える筒状をなす可撓性の胴部を有し、前記内歯歯車に対して回転軸まわりに相対的に回転する外歯歯車と、
前記外歯歯車の内周面に接触し、前記内歯歯車と前記外歯歯車との噛み合い位置を前記回転軸まわりの周方向に移動させる波動発生器と、
前記外歯歯車と前記波動発生器との接触部に対して前記回転軸に沿った方向で前記胴部の外側に配置され、前記外歯歯車に対して相対的に前記回転軸まわりに回転する回転体と、を備え、
前記回転体は、前記回転軸に対して、前記回転体が回転する方向側に法線が傾斜していて、前記胴部側を向いている傾斜面を有することを特徴とする。
このようなロボットによれば、回転体が外歯歯車に対して相対的に回転軸まわりに回転することで、外歯歯車と波動発生器との接触部に対して回転軸に沿った方向で胴部の外側にある潤滑剤を回転体の傾斜面により胴部の内側へ押し込むことができる。そのため、外歯歯車の胴部内で潤滑剤が減少することを低減でき、その結果、歯車装置の長寿命化を図ることができる。
本適用例のロボットでは、前記波動発生器は、前記回転軸まわりに回転するカムを有し、
前記回転体は、前記カムに同期して回転することが好ましい。
これにより、回転体を回転させるための機構を別途設ける必要がなく、歯車装置の構成を簡単化することができる。また、例えば回転体を内歯歯車に設ける場合に比べて、回転体の単位時間当たりの回転数を多くすることができ、効率的に潤滑剤を外歯歯車の胴部内へ押し込むことができる。
本適用例のロボットでは、前記回転体は、前記カムと一体で構成されていることが好ましい。
これにより、部品点数を少なくし、歯車装置の構成の簡素化および低コスト化を図ることができる。
本適用例のロボットでは、前記波動発生器は、軸受を有し、
前記回転体は、前記軸受の前記回転軸に沿った方向での位置を規制することが好ましい。
これにより、波動発生器の安定した作動を行うことができる。
本適用例のロボットでは、前記回転体は、前記傾斜面を側面として有する切り欠き部を有することが好ましい。
これにより、比較的簡単な構成で回転体の傾斜面を形成することができる。また、切り欠き部が回転体を回転軸に沿った方向に貫通することとなるため、外歯歯車の胴部の外側にある潤滑剤を、切り欠き部を通じて胴部の内側へ押し込みやすいという利点がある。
本適用例のロボットでは、前記回転体は、前記傾斜面を側面として有する凹部を有することが好ましい。
これにより、比較的簡単な構成で回転体の傾斜面を形成することができる。また、凹部の底部により、潤滑剤が回転軸に沿った方向で外歯歯車の胴部の内側から外側へ移動するのを阻止することができる。
本適用例のロボットでは、前記傾斜面は、撥油性を有することが好ましい。
これにより、回転体の傾斜面が潤滑剤を外歯歯車の胴部の内側へ押し込む機能を高めることができる。
本適用例のロボットでは、前記回転体に対して前記外歯歯車とは反対側に配置されている面を有する相手体を備えることが好ましい。
これにより、例えば、外歯歯車と波動発生器との間の隙間を通じて外歯歯車の胴部の内側から外側へ流出した潤滑剤を相手体上に溜めることができる。そして、その溜まった潤滑剤を回転体の傾斜面により外歯歯車の胴部の内側へ押し込むことができる。
本適用例の歯車装置は、内歯歯車と、
前記内歯歯車に部分的に噛み合う外歯が設けられ、端部に開口部を備える筒状をなす可撓性の胴部を有し、前記内歯歯車に対して回転軸まわりに相対的に回転する外歯歯車と、
前記外歯歯車の内周面に接触し、前記内歯歯車と前記外歯歯車との噛み合い位置を前記回転軸まわりの周方向に移動させる波動発生器と、
前記外歯歯車と前記波動発生器との接触部に対して前記回転軸に沿った方向で前記胴部の外側に配置され、前記外歯歯車に対して相対的に前記回転軸まわりに回転する回転体と、を備え、
前記回転体は、前記回転軸に対して、前記回転体が回転する方向側に法線が傾斜していて、前記胴部側を向いている傾斜面を有することを特徴とする。
このような歯車装置によれば、回転体が外歯歯車に対して相対的に回転軸まわりに回転することで、外歯歯車と波動発生器との接触部に対して回転軸に沿った方向で胴部の外側にある潤滑剤を回転体の傾斜面により胴部の内側へ押し込むことができる。そのため、外歯歯車の胴部内で潤滑剤が減少することを低減でき、その結果、歯車装置の長寿命化を図ることができる。
本適用例の歯車ユニットは、本適用例の歯車装置を備えることを特徴とする。
このような歯車ユニットによれば、歯車装置の長寿命化を図ることができる。
本発明のロボットの実施形態の概略構成を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る歯車ユニットを示す縦断面図である。 図2に示す歯車ユニットが備える歯車装置の正面図である。 図2に示す歯車ユニットが備える回転体の平面図(図2中左側から見た図)である。 図4中のA−A線断面図である。 図4に示す回転体の作用を説明するための図(図2に示す歯車ユニットの部分拡大縦断面図)である。 本発明の第2実施形態に係る歯車ユニットの部分拡大縦断面図である。 図7に示す歯車ユニットが備える回転体を示す平面図である。 図8中のB−B線断面図である。 本発明の第3実施形態に係る歯車ユニットを示す縦断面図である。
以下、本発明のロボット、歯車装置および歯車ユニットを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.ロボット
まず、本発明のロボットの実施形態について説明する。
図1は、本発明のロボットの実施形態の概略構成を示す図である。
図1に示すロボット100は、精密機器やこれを構成する部品(対象物)の給材、除材、搬送および組立等の作業を行うことができる。
ロボット100は、6軸の垂直多関節ロボットであり、基台111と、基台111に接続されたロボットアーム120と、ロボットアーム120の先端部に設けられた力検出器140およびハンド130と、を有する。また、ロボット100は、ロボットアーム120を駆動させる動力を発生させる複数の駆動源(モーター150および歯車装置1を含む)を制御する制御装置110と、を有している。
基台111は、ロボット100を任意の設置箇所に取り付ける部分である。なお、基台111の設置箇所は、特に限定されず、例えば、床、壁、天井、移動可能な台車上などが挙げられる。
ロボットアーム120は、第1アーム121(アーム)と、第2アーム122(アーム)と、第3アーム123(アーム)と、第4アーム124(アーム)と、第5アーム125(アーム)と、第6アーム126(アーム)とを有し、これらが基端側から先端側に向ってこの順に連結されている。第1アーム121は、基台111に接続されている。第6アーム126の先端には、例えば、各種部品等を把持するハンド130(エンドエフェクター)が着脱可能に取り付けられている。このハンド130は、2本の指131、132を有しており、指131、132で例えば各種部品等を把持することができる。
基台111には、第1アーム121を駆動する駆動源が設けられている。この駆動源は、サーボモーター等のモーター150と、モーター150からの駆動力を減速する歯車装置1(減速機)を含む歯車ユニット10と、を有する。また、図示しないが、各アーム121〜126にも、それぞれ、モーターおよび減速機を有する複数の駆動源が設けられている。そして、各駆動源は、制御装置110により制御される。
このようなロボット100では、歯車装置1が、基台111(第1部材)および第1アーム121(第2部材)の一方側から他方側へ駆動力を伝達する。より具体的には、歯車装置1が、第1アーム121を基台111に対して回動させる駆動力を基台111側から第1アーム121側へ伝達する。ここで、歯車装置1が減速機として機能することにより、駆動力を減速して第1アーム121を基台111に対して回動させることができる。なお、「回動」とはある中心点に対して一方向またはその反対方向を含めた双方向に動くこと、および、ある中心点に対して回転することを含むものである。
このように、ロボット100は、「第1部材」である基台111と、基台111に対して回動可能に設けられた「第2部材」である第1アーム121と、基台111(第1部材)および第1アーム121(第2部材)の一方側から他方側へ駆動力を伝達する歯車装置1を含む歯車ユニット10と、を備えている。なお、第2〜第6アーム122〜126のうち第1アーム121側から順次任意の数選択したアームを「第2部材」と捉えてもよい。すなわち、第1アーム121、および、第2〜第6アーム122〜126のうち第1アーム121側から順次任意の数選択したアームからなる構造体が「第2部材」であるとも言える。例えば、第1、第2アーム121、122からなる構造体が「第2部材」であるとも言えるし、ロボットアーム120全体が「第2部材」であるとも言える。また、「第2部材」がハンド130を含んでいてもよい。すなわち、ロボットアーム120およびハンド130からなる構造体が「第2部材」であるとも言える。
以上説明したようなロボット100は、歯車装置1の寿命を長くするべく、以下に説明するような歯車ユニット10を備える。
2.歯車ユニット
以下、本発明の歯車ユニットの実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図2は、本発明の第1実施形態に係る歯車ユニットを示す縦断面図である。図3は、図2に示す歯車ユニットが備える歯車装置の正面図である。図4は、図2に示す歯車ユニットが備える回転体の平面図(図2中左側から見た図)である。図5は、図4中のA−A線断面図である。図6は、図4に示す回転体の作用を説明するための図(図2に示す歯車ユニットの部分拡大縦断面図)である。なお、各図では、説明の便宜上、必要に応じて各部の寸法を適宜誇張して図示しており、各部間の寸法比は実際の寸法比とは必ずしも一致しない。また、図3では、説明の便宜上、後述する回転体413の図示を省略している。
図2に示す歯車ユニット10は、歯車装置1と、この歯車装置1を収納しているハウジング5と、を有する。
(歯車装置)
歯車装置1は、波動歯車装置であり、例えば減速機として用いられる。この歯車装置1は、内歯歯車である剛性歯車2と、剛性歯車2の内側に配置されているカップ型の外歯歯車である可撓性歯車3と、可撓性歯車3の内側に配置されている波動発生器4と、を有している。
この歯車装置1では、可撓性歯車3の横断面が波動発生器4により楕円形または長円形に変形した部分を有し、当該部分の長軸側の両端部において可撓性歯車3が剛性歯車2と噛み合っている。そして、剛性歯車2および可撓性歯車3の歯数が互いに異なっている。
このような歯車装置1において、例えば、波動発生器4に駆動力(例えば、前述したモーター150からの駆動力)が入力されると、剛性歯車2および可撓性歯車3は、互いの噛み合い位置が周方向に移動しながら、歯数差に起因して軸線aまわりに相対的に回転する。これにより、駆動源から波動発生器4に入力された駆動力を減速して可撓性歯車3から出力することができる。すなわち、波動発生器4を入力軸側、可撓性歯車3を出力軸側とする減速機を実現することができる。
図2および図3に示すように、剛性歯車2は、径方向に実質的に撓まない剛体で構成された歯車であって、内歯23を有するリング状の内歯歯車である。本実施形態では、剛性歯車2が、平歯車である。すなわち、内歯23は、軸線aに対して平行な歯スジを有する。なお、内歯23の歯スジは、軸線aに対して傾斜していてもよい。すなわち、剛性歯車2は、ハスバ歯車またはヤマバ歯車であってもよい。
可撓性歯車3は、剛性歯車2の内側に挿通されている。この可撓性歯車3は、径方向に撓み変形可能な可撓性を有する歯車であって、剛性歯車2の内歯23に噛み合う外歯33(歯)を有する外歯歯車である。また、可撓性歯車3の歯数は、剛性歯車2の歯数よりも少ない。このように可撓性歯車3および剛性歯車2の歯数が互いに異なることにより、減速機を実現することができる。
本実施形態では、可撓性歯車3は、軸線a方向での一端(図2中右側の端部)が開口した開口部36を有するカップ状をなし、その開口部36側の端部に外歯33が形成されている。ここで、可撓性歯車3は、軸線aまわりの筒状(より具体的には円筒状)の胴部31(筒部)と、胴部31の軸線a方向での他端部側に接続されている底部32と、を有する。これにより、胴部31の底部32側に比べ開口部36側の端部を径方向に撓み易くすることができる。そのため、剛性歯車2に対する可撓性歯車3の良好な撓み噛み合いを実現することができる。また、胴部31の底部32側の端部の剛性を高めることができる。この底部32には、軸202(例えば出力軸)が接続されている。
このような可撓性歯車3の胴部31の外周面側の空間と内周面側の空間には、図示しないが、それぞれ、潤滑剤が配置されている。胴部31の外周面側の空間に配置されている潤滑剤は、主に、剛性歯車2と可撓性歯車3との噛み合い部の潤滑、および、可撓性歯車3と波動発生器4との接触部の潤滑にそれぞれ供される。また、胴部31の内周面側の空間に配置されている潤滑剤は、主に、可撓性歯車3と波動発生器4との接触部、および、後述する波動発生器4の軸受42内の潤滑に供される。なお、以下では、剛性歯車2と可撓性歯車3との噛み合い部、可撓性歯車3と波動発生器4との接触部、および、軸受42内をそれぞれ潤滑対象部という。
潤滑剤としては、潤滑油、グリース、固体潤滑剤のいずれであってもよい。グリースは、基油および増ちょう剤を含んで構成される。増ちょう剤としては、例えば、カルシウム石けん、カルシウム複合石けん、ナトリウム石けん、アルミニウム石けん、リチウム石けん、リチウム複合石けん等の石けん系、また、ポリウレア、ナトリウムテレフタメート、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、有機ベントナイト、シリカゲル等の非石けん系等が挙げられ、これらのうちの1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、基油としては、例えば、パラフィン系、ナフテン系等の鉱油(精製鉱物油)、ポリオレフィン、エステル、シリコーン等の合成油が挙げられ、これらのうちの1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、グリースは、酸化防止剤、極圧剤、防錆剤等の添加剤、また、黒鉛、硫化モリブデン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の固体潤滑剤等を含んでいることが好ましく、特に、極圧剤を含んでいることが好ましい。これにより、潤滑対象部が極圧潤滑状態となっても、焼き付きやスカッフィングを効果的に防止することができる。特に、極圧剤として、有機モリブデン化合物、ジアルキルジチオリン酸亜鉛を用いることが好ましい。グリースが有機モリブデン化合物を含んでいることにより、潤滑対象部における摩擦を効果的に低減することができる。特に、有機モリブデンは、二硫化モリブデンと同等の極圧性および耐摩耗性を発揮し、しかも、二硫化モリブデンに比べて酸化安定性に優れる。そのため、グリースの長寿命化を図ることができる。
波動発生器4は、可撓性歯車3の内側に配置され、軸線aまわりに回転可能である。そして、図3に示すように、波動発生器4は、可撓性歯車3の開口部(底部32とは反対側の部分)の横断面を長軸Laおよび短軸Lbとする楕円形または長円形に変形させて外歯33を剛性歯車2の内歯23に噛み合わせる。ここで、可撓性歯車3および剛性歯車2は、同一の軸線aまわりに回転可能に互いに内外で噛み合わされることとなる。
本実施形態では、波動発生器4は、カム41と、カム41の外周に装着されている軸受42と、を有している。カム41は、軸線aまわりに回転する軸部411と、軸部411の一端部から外側に突出しているカム部412と、カム部412の軸部411側の端部から外側に突出している回転体413と、を有している。
軸部411には、軸201(例えば入力軸)が接続されている。カム部412の外周面は、軸線aに沿った方向から見たときに、楕円形または長円形をなしている。軸受42は、可撓性の内輪421および外輪423と、これらの間に配置されている複数のボール422と、を有している。ここで、内輪421は、カム41のカム部412の外周面に嵌め込まれ、カム部412の外周面に沿って楕円形または長円形に弾性変形している。それに伴って、外輪423も楕円形または長円形に弾性変形している。また、内輪421の外周面および外輪423の内周面は、それぞれ、複数のボール422を周方向に沿って案内させつつ転動させる軌道面となっている。また、図示しないが、複数のボール422は、互いの周方向での間隔を一定に保つように保持器により保持されている。
回転体413は、板状をなし、図4に示すように、軸線aに沿った方向から見たとき(平面視)、カム部412よりも外側に突出している。本実施形態では、回転体413は、軸部411およびカム部412と一体で構成されている。なお、回転体413は、軸部411およびカム部412と別体で構成されていてもよく、この場合、公知の接合方法、例えば、接着剤による接合方法、ネジ止めによる接合方法等により軸部411またはカム部412に対して固定すればよい。
また、回転体413の外周部には、側面に開放する複数(図示では4つ)の切り欠き部415が周方向bに等角度間隔で並んで設けられている。これにより、回転体413の外周部には、複数(図示では4つ)の突出部416が周方向bに等角度間隔で並んで設けられている。すなわち、切り欠き部とは厚さ方向に貫通している部分である。本実施形態では、4つの突出部416の先端面(外周面)は、軸線aを中心とする同一円上に沿って円弧上をなしている。なお、突出部416の先端の平面視形状は、図示の形状に限定されず、例えば、直線状であってもよい。また、切り欠き部415の数は、図示の数に限定されず、1つ以上3つ以下、または、5つ以上であってもよい。
ここで、突出部416は、軸線aを中心とする円の半径方向に沿って延びている2つの側面を有し、当該2つの側面は、それぞれ、図5に示すように、回転体413の厚さ方向に対して傾斜している傾斜面414となっている。これにより突出部416は略扇形をなしている。傾斜面414は、切り欠き部415内にある潤滑剤(図示せず)を、回転体413の軸線aまわりの回転に伴って軸受42側に送り込む(押し込む)機能(スクリューにより流体を流動させる作用と同様の機能)を有する。これにより、軸受42内を通じて可撓性歯車3の内側から外部への潤滑剤の流出を阻止したり(以下、「潤滑剤の阻止機能」ともいう)、軸受42に対して回転体413側にある潤滑剤を、軸受42内を通じて可撓性歯車3の内側へ戻したり(以下、「潤滑剤の押し込み機能」ともいう)することができる。そのため、可撓性歯車3の内側の潤滑剤の減少を低減することができる。なお、傾斜面414は、図示では、平坦面であるが、これに限定されず、例えば、凹状または凸状の湾曲面を含んで構成されていてもよい。
回転体413の板面(軸線aに直交する面)に対する傾斜面414の傾斜角度θは、特に限定されないが、例えば、10°以上80°以下であることが好ましく、30°以上60°以下であることがより好ましい。これにより、前述した潤滑剤の阻止機能と押し込み機能とのバランスを優れたものとすることができる。また、1つの突出部416(または切り欠き部415)において、2つの傾斜面414のそれぞれの傾斜角度θは、同一でも異なっていてもよく、その一方は例えば90°または90°超であってもよい。ただし、当該2つの傾斜方向が回転体413の板面に対して互いに逆方向となることで、回転体413がいずれの方向に回転しても、前述したような潤滑剤の阻止機能および押し込み機能を発揮させることが可能となる。
また、傾斜面414の延びている方向は、軸線aを中心とする半径方向に完全に一致していなくてもよく、当該半径方向に対して±45°程度の範囲内で傾斜していてもよいが、傾斜している場合は、切り欠き部415の周方向での幅が軸線aから離れるに従い小さくなるように傾斜していることが好ましい。これにより、切り欠き部415内の潤滑剤が軸線aから離れる方向に流れるのを低減することができる。
また、突出部416の先端(回転体413の最も外周側の位置)は、軸受42の内輪421に対して軸線aとは反対側に位置している。これにより、前述した傾斜面414を軸受42の内輪421と外輪423との間の隙間に潤滑剤を押し込むことができる。
また、突出部416の先端(回転体413の最も外周側の位置)は、外輪423よりも軸線a側に位置している。これにより、歯車装置1の作動に伴って外輪423が撓み変形したとき、外輪423が回転体413と接触することを防止することができる。また、回転体413を可撓性歯車3の内側に配置することができ、その結果、歯車装置1の小型化を図ることができる。なお、突出部416の先端が外輪423に対して軸線aとは反対側に位置していてもよく、この場合、突出部416と外輪423および可撓性歯車3とが接触しないように、突出部416の先端部を、軸線aに沿った方向での外輪423との間の距離が大きくなるような形状とすればよい。
また、内輪421は実質的に変形せずかつ回転体413とともに回転するため、回転体413は、内輪421と接触していてもしていなくてもよい。本実施形態では、回転体413は、内輪421の縁部に係合(接触)し、内輪421が軸線aに沿った方向に移動するのを規制する機能を有する。
このような波動発生器4は、カム41の軸線aまわりの回転に伴って、カム部412の向きが変わり、それに伴って、外輪423の外周面も変形し、剛性歯車2および可撓性歯車3の互いの噛み合い位置を周方向に移動させる。
また、剛性歯車2、可撓性歯車3および波動発生器4は、それぞれ、金属材料で構成されていることが好ましく、特に、機械的特性および加工性に優れ、かつ、比較的安価であることから、鉄系材料を用いることが好ましい。かかる鉄系材料としては、特に限定されないが、例えば、鋳鉄、ニッケルクロムモリブデン鋼、クロムモリブデン鋼(SCM)、マルエージング鋼および析出硬化型ステンレス鋼のうちのいずれか1つであることが好ましい。なお、剛性歯車2および波動発生器4は、それぞれ、実質的な剛体であるため、セラミックス材料等で構成することも可能であるが、可撓性歯車3との強度のバランスから、金属材料を用いることが好ましい。これらの部材の強度差が大きすぎると、強度の低い側の部材が極端に摩耗しやすくなり、その結果、歯車装置1の寿命が短くなってしまう。
また、波動発生器4が有する回転体413の表面の少なくとも傾斜面414には、撥油処理が施されていることが好ましい。すなわち、傾斜面414は、撥油性を有することが好ましい。これにより、回転体413の傾斜面414が潤滑剤を可撓性歯車3の胴部31の内側へ押し込む機能を高めることができる。
このような撥油処理としては、例えば、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂等の撥油性材料を回転体413の表面に成膜することが挙げられ、特に、フッ素系樹脂を用いることが好ましい。フッ素系樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、エチレン・四フッ化エチレン共重合体(ETFE)、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)等が挙げられる。
(ハウジング)
図2に示すハウジング5は、軸受13を介して軸201(例えば入力軸)を支持している略板状の蓋体11(相手体)と、軸受14を介して軸202(例えば出力軸)を支持しているカップ状の本体12と、を有し、これらの間には、前述した歯車装置1が収納されている。ここで、蓋体11および本体12の少なくとも一方には、前述した歯車装置1の剛性歯車2が例えばネジ止め等により固定されている。
このようなハウジング5の蓋体11は、可撓性歯車3の開口部を覆うように軸線aに直角な方向に拡がる板状をなしている。そして、蓋体11には、前述した第1シール部材が接触している内壁面17を有する。このようなハウジング5は、例えば、金属材料で構成され、前述したロボット100の基台111の内壁面に設けられている。ここで、蓋体11は、基台111と別体であってもよいし一体であってもよい。
以上のように、歯車装置1は、内歯歯車である剛性歯車2と、外歯歯車である可撓性歯車3と、波動発生器4と、回転体413と、を備える。ここで、可撓性歯車3は、剛性歯車2に部分的に噛み合う外歯33が設けられ、端部に開口部を備える筒状をなす可撓性の胴部31を有し、剛性歯車2に対して軸線a(回転軸)まわりに相対的に回転する。波動発生器4は、可撓性歯車3の内周面に接触し、剛性歯車2と可撓性歯車3との噛み合い位置を軸線aまわりの周方向に移動させる。回転体413は、剛性歯車2と波動発生器4との接触部に対して軸線aに沿った方向で胴部31の外側に配置され、可撓性歯車3に対して相対的に軸線aまわりに回転する。特に、回転体413は、軸線aに対して、軸線aを中心とする円の円周方向側に(回転体413が回転する方向側に)法線方向が傾斜していて、胴部31側を向いている傾斜面414を有する。
このように、回転体413が可撓性歯車3に対して相対的に軸線aまわりに回転することで、可撓性歯車3と波動発生器4との接触部に対して軸線aに沿った方向で胴部31の外側にある潤滑剤(図6に示す潤滑剤G)を回転体413の傾斜面414により胴部31の内側へ押し込むことができる。そのため、可撓性歯車3の胴部31内の潤滑剤の減少を低減することができ、その結果、歯車装置1の長寿命化を図ることができる。あるいは、潤滑剤の補充頻度を少なくすることができる。
前述したように、可撓性歯車3の胴部31の内側の空間には、潤滑剤が配置(充填)されるが、この潤滑剤は、前述したような歯車装置1の作動時の可撓性歯車3の径方向での撓み変形(可撓性歯車3の開口部の開閉運動)に伴って、図6中の矢印αで示すように、主に可撓性歯車3と波動発生器4との間の隙間を通じて可撓性歯車3の外側に流出する。本実施形態では、この流出した潤滑剤は、蓋体11上に潤滑剤Gとして一時的に溜まる。従来、この潤滑剤Gは、図6中の矢印βで示すように、剛性歯車2と可撓性歯車3との間の隙間を通じて、胴部31の外周側の空間へ移動していた。これに対し、本実施形態の歯車装置1では、回転体413の傾斜面414がこの潤滑剤Gを、例えば、図6中の矢印γで示すように、軸受42内の空間を通じて胴部31内へ押し込む。これにより、可撓性歯車3の胴部31内の潤滑剤の減少を低減することができる。
このように、歯車装置1は、回転体413に対して可撓性歯車3(外歯歯車)とは反対側に配置されている内周面17を有する相手体である蓋体11を備える。これにより、例えば、可撓性歯車3と波動発生器4との間の隙間を通じて可撓性歯車3の胴部31の内側から外側へ流出した潤滑剤を蓋体11上に溜めることができる。そして、その溜まった潤滑剤Gを回転体413の傾斜面414により可撓性歯車3の胴部31の内側へ押し込むことができる。
また、波動発生器4は、前述したように、軸線a(回転軸)まわりに回転するカム41を有しており、回転体413は、カム41に同期して回転する。これにより、回転体413を回転させるための機構を別途設ける必要がなく、歯車装置1の構成を簡単化することができる。また、例えば回転体413を剛性歯車2に設ける場合に比べて、回転体413の単位時間当たりの回転数を多くすることができ、効率的に潤滑剤を可撓性歯車3の胴部31内へ押し込むことができる。
本実施形態では、回転体413は、カム41と一体で構成されている。これにより、部品点数を少なくし、歯車装置1の構成の簡素化および低コスト化を図ることができる。
また、波動発生器4は、軸受42を有しており、回転体413は、軸受42(より具体的には内輪421)に係合(接触)し、軸受42の軸線a(回転軸)に沿った方向での位置を規制する。これにより、波動発生器4の安定した作動を行うことができる。
また、回転体413は、傾斜面414を側面として有する切り欠き部415を有する。これにより、比較的簡単な構成で回転体413の傾斜面414を形成することができる。また、切り欠き部415が回転体413を軸線aに沿った方向に貫通することとなるため、可撓性歯車3の胴部31の外側にある潤滑剤を、切り欠き部415を通じて胴部31の内側へ押し込みやすいという利点がある。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図7は、本発明の第2実施形態に係る歯車ユニットの部分拡大縦断面図である。図8は、図7に示す歯車ユニットが備える回転体を示す平面図である。図9は、図8中のB−B線断面図である。
本実施形態は、回転体の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図7ないし図9において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図7に示すように、本実施形態の歯車ユニット10Aは、歯車装置1Aと、この歯車装置1Aを収納しているハウジング5と、を有する。歯車装置1Aが有する波動発生器4Aは、カム41Aと、カム41Aの外周に装着されている軸受42と、を有している。カム41Aは、軸線aまわりに回転する軸部411と、軸部411の一端部から外側に突出しているカム部412と、カム部412の軸部411側の端部から外側に突出している回転体413Aと、を有している。
回転体413Aは、板状をなし、軸線aに沿った方向から見たとき(平面視)、カム部412よりも外側に突出している。また、回転体413Aの一方の面には、複数(図示では4つ)の凹部417が周方向に等角度間隔で並んで設けられている。凹部417は開口部と底部とを有していて、開口部が胴部31側を向いている。
ここで、凹部417は、軸線aを中心とする円の円周方向に沿って並んでいる2つの側面を有し、当該2つの側面は、それぞれ、図8に示すように、回転体413Aの厚さ方向に対して傾斜している傾斜面414となっており、傾斜面414の法線は軸線aに対して円周方向側に傾斜している。なお、凹部417の平面視形状は、前述したような傾斜面414を有していればよく、図示の形状に限定されず、任意である。また、凹部417の数は、図示の数に限定されず、1つ以上3つ以下、または、5つ以上であってもよい。
このように、回転体413は、傾斜面414を側面として有する凹部417を有する。これにより、比較的簡単な構成で回転体413Aの傾斜面414を形成することができる。また、凹部417の底部418により、潤滑剤が軸線aに沿った方向で可撓性歯車3の胴部31の内側から外側へ移動するのを阻止することができる。すなわち、潤滑剤が胴部31内から蓋体11に流出する単位時間当たりの量を少なくすることができる。
また、回転体413Aの外周縁は、外輪423よりも軸線a側に位置している。これにより、歯車装置1Aの作動に伴って外輪423が撓み変形したとき、外輪423が回転体413Aと接触することを防止することができる。また、回転体413Aを可撓性歯車3の内側に配置することができ、その結果、歯車装置1Aの小型化を図ることができる。なお、回転体413Aの外周縁が外輪423に対して軸線aとは反対側に位置していてもよく、この場合、回転体413Aと外輪423および可撓性歯車3とが接触しないように、回転体413Aの形状を適宜設定すればよい。
以上説明したような第2実施形態によっても、歯車装置1Aまたは歯車ユニット10Aの長寿命化を図ることができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図10は、本発明の第3実施形態に係る歯車ユニットを示す縦断面図である。
本実施形態は、外歯歯車の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図10において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図10に示す歯車ユニット10Bは、歯車装置1Bと、蓋体11と、を有する。歯車装置1Bは、剛性歯車2の内側に配置されているハット型の外歯歯車である可撓性歯車3Bを有している。この可撓性歯車3Bは、筒状の胴部31の一端部に接続され軸線aとは反対側に突出しているフランジ部32B(接続部)を有する。フランジ部32Bには、図示しない出力軸が取り付けられている。
このような歯車装置1Bは、前述した第1実施形態の歯車装置1と同様、回転体413を有する。
以上説明したような第3実施形態によっても、歯車装置1Bまたは歯車ユニット10Bの長寿命化を図ることができる。
以上、本発明のロボット、歯車装置および歯車ユニットを、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
前述した実施形態では、ロボットが備える基台が「第1部材」、第1アームが「第2部材」であり、第1部材から第2部材へ駆動力を伝達する歯車装置について説明したが、本発明は、これに限定されず、第n(nは1以上の整数)アームが「第1部材」、第(n+1)アームが「第2部材」であり、第nアームおよび第(n+1)アームの一方から他方へ駆動力を伝達する歯車装置についても適用可能である。また、第2部材から第1部材へ駆動力を伝達する歯車装置についても適用可能である。
また、前述した実施形態では、6軸の垂直多関節ロボットについて説明したが、本発明は、可撓性歯車を有する歯車装置を用いるものであれば、これに限定されず、例えば、ロボットの関節数は任意であり、また、水平多関節ロボットにも適用可能である。
1…歯車装置、1A…歯車装置、1B…歯車装置、2…剛性歯車(内歯歯車)、3…可撓性歯車(外歯歯車)、3B…可撓性歯車(外歯歯車)、4…波動発生器、4A…波動発生器、5…ハウジング、10…歯車ユニット、10A…歯車ユニット、10B…歯車ユニット、11…蓋体(相手体)、12…本体、13…軸受、14…軸受、17…内壁面、23…内歯、31…胴部、32…底部、32B…フランジ部、33…外歯、36…開口部、41…カム、41A…カム、42…軸受、100…ロボット、110…制御装置、111…基台、120…ロボットアーム、121…第1アーム、122…第2アーム、123…第3アーム、124…第4アーム、125…第5アーム、126…第6アーム、130…ハンド、131…指、132…指、140…力検出器、150…モーター、201…軸、202…軸、411…軸部、412…カム部、413…回転体、413A…回転体、414…傾斜面、415…切り欠き部、416…突出部、417…凹部、418…底部、421…内輪、422…ボール、423…外輪、G…潤滑剤、La…長軸、Lb…短軸、a…軸線、α…矢印、β…矢印、γ…矢印、θ…傾斜角度

Claims (10)

  1. 第1部材と、
    アームを含んで構成され、前記第1部材に対して回動可能に設けられている第2部材と、
    前記第1部材および前記第2部材の一方側から他方側へ駆動力を伝達する歯車装置と、を備え、
    前記歯車装置は、
    内歯歯車と、
    前記内歯歯車に部分的に噛み合う外歯が設けられ、端部に開口部を備える筒状をなす可撓性の胴部を有し、前記内歯歯車に対して回転軸まわりに相対的に回転する外歯歯車と、
    前記外歯歯車の内周面に接触し、前記内歯歯車と前記外歯歯車との噛み合い位置を前記回転軸まわりの周方向に移動させる波動発生器と、
    前記外歯歯車と前記波動発生器との接触部に対して前記回転軸に沿った方向で前記胴部の外側に配置され、前記外歯歯車に対して相対的に前記回転軸まわりに回転する回転体と、を備え、
    前記回転体は、前記回転軸に対して、前記回転体が回転する方向側に法線が傾斜していて、前記胴部側を向いている傾斜面を有することを特徴とするロボット。
  2. 前記波動発生器は、前記回転軸まわりに回転するカムを有し、
    前記回転体は、前記カムに同期して回転する請求項1に記載のロボット。
  3. 前記回転体は、前記カムと一体で構成されている請求項2に記載のロボット。
  4. 前記波動発生器は、軸受を有し、
    前記回転体は、前記軸受の前記回転軸に沿った方向での位置を規制する請求項1ないし3のいずれか1項に記載のロボット。
  5. 前記回転体は、前記傾斜面を側面として有する切り欠き部を有する請求項1ないし4のいずれか1項に記載のロボット。
  6. 前記回転体は、前記傾斜面を側面として有する凹部を有する請求項1ないし4のいずれか1項に記載のロボット。
  7. 前記傾斜面は、撥油性を有する請求項1ないし6のいずれか1項に記載のロボット。
  8. 前記回転体に対して前記外歯歯車とは反対側に配置されている面を有する相手体を備える請求項1ないし7のいずれか1項に記載のロボット。
  9. 内歯歯車と、
    前記内歯歯車に部分的に噛み合う外歯が設けられ、端部に開口部を備える筒状をなす可撓性の胴部を有し、前記内歯歯車に対して回転軸まわりに相対的に回転する外歯歯車と、
    前記外歯歯車の内周面に接触し、前記内歯歯車と前記外歯歯車との噛み合い位置を前記回転軸まわりの周方向に移動させる波動発生器と、
    前記外歯歯車と前記波動発生器との接触部に対して前記回転軸に沿った方向で前記胴部の外側に配置され、前記外歯歯車に対して相対的に前記回転軸まわりに回転する回転体と、を備え、
    前記回転体は、前記回転軸に対して、前記回転体が回転する方向側に法線が傾斜していて、前記胴部側を向いている傾斜面を有することを特徴とする歯車装置。
  10. 請求項9に記載の歯車装置を備えることを特徴とする歯車ユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020118200A (ja) * 2019-01-22 2020-08-06 住友重機械工業株式会社 被駆動装置
WO2023071232A1 (zh) * 2021-10-25 2023-05-04 美的集团股份有限公司 谐波齿轮装置、谐波齿轮装置的制造方法、机器人用关节装置和齿轮部件

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