JP2018193867A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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佳久 塚本
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Abstract

【課題】SCR触媒の昇温に要するエネルギが不要に消費されることを抑制しつつ、SCR触媒の具備する遷移金属イオンの回復を図る。【解決手段】SCR触媒の温度Tscrが回復温度Tresより低く且つ要求回復量ΣAcu+が所定の閾値Threより多い場合において、SCR触媒がリーン雰囲気にあれば、該SCR触媒を回復温度Tres以上へ昇温させるとともに、SCR触媒が回復温度Tres以上となる状態が所定期間継続されるように加熱装置を制御する処理である回復処理が実行される。一方、SCR触媒の温度Tscrが回復温度Tresより低く且つ要求回復量ΣAcu+が所定の閾値Threより多い場合において、SCR触媒がリッチ雰囲気又はストイキ雰囲気にあれば、回復処理が実行されない。【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関し、特に選択還元型触媒(SCR(Selective Catalytic Reduction)触媒)を具備する排気浄化装置に関する。
希薄燃焼運転される内燃機関の排気浄化装置として、排気通路に配置されるSCR触媒と、該SCR触媒へ流入する排気に還元剤又は還元剤の前駆体である添加剤を添加する添加装置と、SCR触媒を加熱するためのヒータと、を備え、内燃機関が始動される直前に、ヒータによってSCR触媒を活性温度まで加熱するように構成されたものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2002−047922号公報
SCR触媒におけるNO還元作用は、該SCR触媒の触媒担体に担持されている遷移金属イオンの働きにより発現する。詳細には、上記遷移金属イオンは、添加装置から供給される還元剤を吸着する。還元剤を吸着した遷移金属イオンのイオン価数がNO還元に必要な価数であれば(以下、このような状態を「基準状態」と称する)、該遷移金属イオンが還元剤と排気中のNOと反応させることで、排気中のNOをNに還元させる。その際、遷移金属イオンのイオン価数がNO還元に必要な価数より少なくなるため、該遷移金属イオンのNO還元能力が低下する(以下、このような状態を「低下状態」と称する)。ただし、低下状態の遷移金属イオンには、上記した還元剤とNOとの反応時にHが吸着する。低下状態の遷移金属イオンに吸着したHが排気に含まれるO等の酸化成分と反応すると、該遷移金属イオンが再酸化されて、該遷移金属イオンのイオン価数がNO還元に必要なイオン価数に回復する。よって、SCR触媒による連続的なNO還元を実現するためには、低下状態に陥った遷移金属イオンのイオン価数をNO還元に必要な価数に回復させる必要がある。
ところで、低下状態に陥った遷移金属イオンのイオン価数の回復(以下、「価数回復」と称する)は、基準状態にある遷移金属イオンによるNO還元が発現し始める温度(活性温度)より高温の雰囲気において発現する。そこで、低下状態に陥った遷移金属イオンの価数回復が必要であると想定されるときに、SCR触媒の温度を価数回復の発現する温度まで昇温させる方法が考えられる。しかしながら、SCR触媒の温度を上記の価数回復が発現する温度まで昇温させた場合であっても、SCR触媒にO等の酸化成分が存在しなければ、低下状態に陥った遷移金属イオンの価数を効果的に回復させること困難であるため、SCR触媒の昇温に要するエネルギが不要に消費される可能性がある。
本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、SCR触媒を具備する排気浄化装置において、SCR触媒の昇温に要するエネルギが不要に消費されることを抑制しつつ、SCR触媒の具備する遷移金属イオンの回復を図ることができる技術を提供することにある。
本発明は、上記した課題を解決するために、以下のような手段を採用した。すなわち、
本発明に係わる内燃機関の排気浄化装置は、内燃機関の排気通路に配置される触媒であって、還元剤を利用して排気中のNOを選択的に還元させるための遷移金属イオンを具備する選択還元型触媒と、前記選択還元型触媒の温度を検出する検出手段と、前記選択還元型触媒を加熱する加熱装置と、前記選択還元型触媒の具備する遷移金属イオンのうち、価数回復が必要な遷移金属イオンの量である要求回復量を推定する推定手段と、前記検出手段により検出される温度が前記遷移金属イオンの価数回復が発現する温度である回復温度より低く且つ前記推定手段により推定される要求回復量が所定の閾値より多いときに、前記選択還元型触媒がリーン雰囲気にあれば、前記選択還元型触媒を前記回復温度以上まで昇温させ且つ前記選択還元型触媒が前記回復温度以上となる状態が所定期間継続されるように前記加熱装置を制御する処理である回復処理を実行し、前記選択還元型触媒がリッチ雰囲気又はストイキ雰囲気にあれば、前記回復処理を実行しない制御手段と、を備えるようにした。
本発明によれば、SCR触媒の昇温に要するエネルギが不要に消費されることを抑制しつつ、SCR触媒の具備する遷移金属イオンの回復を図ることができる。
本発明を適用する内燃機関とその吸排気系の概略構成を示す図である。 SCR触媒におけるNO還元反応を模式的に示す図である。 内燃機関の運転中における、要求回復量ΣAcu、回復処理要求フラグFlr、SCR触媒の空燃比AFscr、回復処理実行フラグFle、加熱装置の作動状態、及びSCR触媒の温度Tscrの経時変化を示すタイミングチャートである。 要求回復量ΣAcuを推定する際にECUによって実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。 回復処理要求フラグFlr及び回復処理実行フラグFleを切り替える際にECUによって実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。 回復処理が実行される際にECUによって実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。本実施形態に記載される構成部品の寸法、材質、形状、相対配置等は、特に記載がない限り発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1は、本発明に係る排気浄化装置を適用する内燃機関とその吸排気系の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、軽油を燃料とする圧縮着火式の内燃機関(ディーゼルエンジン)である。なお、内燃機関1は、希薄燃焼運転可能な火花点火式の内燃機関(ガソリンエンジン)であってもよい。
内燃機関1には、気筒内から排出される既燃ガス(排気)を流通させるための排気通路2が接続されている。排気通路2の途中には、第1触媒ケーシング3が配置されている。第1触媒ケーシング3より下流の排気通路2には、第2触媒ケーシング4が配置されている。
第1触媒ケーシング3は、筒状のケーシング内にNSR触媒が担持された触媒担体と、パティキュレートフィルタと、を収容している。NSR触媒は、排気の空燃比がリーン空燃比であるときは排気中のNOを吸蔵し、且つ排気の空燃比がリッチ空燃比であるときは吸蔵していたNOを放出させつつ排気中の還元成分(HCやCO等)と反応させることで、Nに還元させる。パティキュレートフィルタは、排気中に含まれるPM(Partic
ulate Matter)を捕集する。
第2触媒ケーシング4は、筒状のケーシング内に、SCR触媒が担持された触媒担体を収容している。前記触媒担体は、例えば、ハニカム形状の横断面を有するモノリスタイプの基材に、アルミナ系又はゼオライト系の触媒担体をコーティングしたものである。そして、前記触媒担体には、遷移金属元素である銅(Cu)や鉄(Fe)等がイオン交換されて担持されている。このように構成されるSCR触媒は、排気中に含まれる還元剤を吸着し、且つその吸着された還元剤を利用して排気中のNOをNに還元させる。なお、本実施形態では、SCR触媒の触媒担体に担持される遷移金属イオンとして、銅イオンを用いるものとする。
また、第2触媒ケーシング4には、SCR触媒を加熱するための加熱装置40が併設されている。加熱装置40は、電気エネルギを熱エネルギに変換することで、SCR触媒を加熱する電気加熱式のヒータである。なお、加熱装置40は、通電により発生する電磁波を利用して、SCR触媒を加熱する電磁加熱器であってもよい。加熱装置40は、SCR触媒を電気加熱式触媒として形成することで実現されてもよい。加熱装置40は、火炎によりSCR触媒を加熱するバーナーであってもよい。
第1触媒ケーシング3と第2触媒ケーシング4との間の排気通路2には、還元剤又は還元剤の前駆体である添加剤を排気中へ添加(噴射)するための添加弁5が配置されている。添加弁5は、ポンプ50を介して添加剤タンク51に接続されている。ポンプ50は、添加剤タンク51に貯留されている添加剤を吸引するとともに、吸引された添加剤を添加弁5へ圧送する。添加弁5は、ポンプ50から圧送されてくる添加剤を排気通路2内へ噴射する。なお、添加剤タンク51に貯留される添加剤としては、NHガス、又は尿素やカルバミン酸アンモニウム等の水溶液を使用することができるが、本実施形態では、尿素水溶液を用いるものとする。
添加弁5から尿素水溶液が噴射されると、該尿素水溶液が排気とともに第2触媒ケーシング4へ流入する。その際、尿素水溶液が排気の熱を受けて熱分解され、又はSCR触媒により加水分解される。尿素水溶液が熱分解又は加水分解されると、NHが生成される。このようにして生成されたNHは、SCR触媒に吸着される。SCR触媒に吸着されたNHは、排気中に含まれるNOと反応してNやHOを生成する。
このように構成された内燃機関1には、ECU(Electronic Control Unit)10が併
設されている。ECU10は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM等を備えた電子制御ユニットである。ECU10には、第1NOセンサ6、第2NOセンサ7、排気温度センサ8、空燃比センサ9、クランクポジションセンサ11、アクセルポジションセンサ12、及びエアフローメータ13等の各種センサが電気的に接続されている。
第1NOセンサ6は、第1触媒ケーシング3と第2触媒ケーシング4の間の排気通路2に配置され、第2触媒ケーシング4へ流入する排気のNO濃度に相関する電気信号を出力する。第2NOセンサ7は、第2触媒ケーシング4より下流の排気通路2に配置され、第2触媒ケーシング4から流出する排気のNO濃度に相関する電気信号を出力する。排気温度センサ8は、第2触媒ケーシング4より下流の排気通路2に配置され、第2触媒ケーシング4から流出する排気の温度と相関する電気信号を出力する。空燃比センサ9は、第1触媒ケーシング3と第2触媒ケーシング4との間の排気通路2に配置され、該排気通路2を流れる排気の空燃比に相関する電気信号を出力する。
クランクポジションセンサ11は、内燃機関1の出力軸(クランクシャフト)の回転位置に相関する電気信号を出力する。アクセルポジションセンサ12は、アクセルペダルの
操作量(アクセル開度)に相関する電気信号を出力する。エアフローメータ13は、内燃機関1に吸入される空気の量(質量)に相関する電気信号を出力する。
また、ECU10は、内燃機関1に取り付けられた各種機器(例えば、燃料噴射弁等)に加え、上記した添加弁5、加熱装置40、及びポンプ50等と電気的に接続されている。ECU10は、前記した各種センサの出力信号に基づいて、内燃機関1の各種機器、添加弁5、加熱装置40、及びポンプ50等を電気的に制御する。例えば、ECU10は、内燃機関1の機関負荷や機関回転速度に応じて燃料噴射弁の噴射量や噴射時期を制御する燃料噴射制御や、添加弁5から間欠的に添加剤を噴射させる添加制御等の既知の制御に加え、SCR触媒の回復処理を実行する。ここでいう回復処理は、SCR触媒の具備する銅イオンのイオン価数を、NO還元に必要な価数に回復させるための処理である。以下では、本実施形態における回復処理について説明する。
先ず、SCR触媒におけるNO還元反応について、図2に基づいて説明する。図2は、当該NO還元反応をその説明のために模式的に示した図である。SCR触媒におけるNO還元反応は、触媒担体に担持されている銅イオン上で生じており、それは概略的に4つのステップ(a)〜(d)に分けられると考えられる。先ず、ステップ(a)では、イオン価
数がNO還元に必要な価数(2+)となっている銅イオン(Cu2+)に対してNHが吸着する。続くステップ(b)では、その銅イオンに対してNO(NO)が吸着する。
その結果、ステップ(c)において、NHとNOとの反応が生じることで、NとH
が生成されるとともに、銅イオンのイオン価数が1+に減少する。銅イオンのイオン価数が1+に減少すると、該銅イオンのNO還元能力が低下する(低下状態)。ただし、低下状態の銅イオンCuには、ステップ(c)において生成される水素イオンHが吸着し
た状態となっている。そして、ステップ(d)で、この状態の銅イオンCuに対して酸素
(1/4O)等の酸化成分が供給されると、該銅イオンCuが再酸化される。銅イオンが再酸化されると、銅イオンのイオン価数がNO還元に必要な2+に回復した状態になる(基準状態)。これにより、再びステップ(a)からの反応が順次継続できるようにな
り、SCR触媒による連続的なNO還元が可能となる。
このようにSCR触媒において、連続的なNO還元を実現するためには、前記ステップ(d)における銅イオンCの価数回復(Cu→Cu2+)が必要であると考えられる
。しかしながら、低下状態に陥った銅イオンCuの価数回復は、基準状態の銅イオンCu2+によるNO還元が発現し始める温度(活性温度)より高温の雰囲気であって、且つO等の酸化成分の存在する雰囲気において発現する。そのため、内燃機関1の運転状態によっては、基準状態の銅イオンCu2+によるNO還元が発現するものの、低下状態の銅イオンCuの価数回復が発現しない状態が続く場合があり得る。例えば、内燃機関1の低負荷運転が続いたり、SCR触媒へ流入する排気の空燃比が理論空燃比以下となる状態が続いたりすると、基準状態の銅イオンCu2+によるNO還元が発現するものの、低下状態の銅イオンCuの価数回復が発現しない状態が続く可能性が高い。そのような状態が続くと、低下状態の銅イオンCuの量が多くなると同時に基準状態の銅イオンCu2+の量が少なくなるため、SCR触媒のNO浄化性能が低下したり、SCR触媒による連続的なNO還元が困難になったりする可能性がある。
そこで、本実施形態においては、低下状態にある銅イオンCuの量が所定の閾値より多く、且つSCR触媒の温度が回復温度未満である場合において、SCR触媒がリーン雰囲気であれば回復処理が実行され、SCR触媒がリッチ雰囲気又はストイキ雰囲気にあれば回復処理が実行されないようにした。本実施形態における回復処理は、SCR触媒の温度を回復温度以上まで昇温させ、且つその状態が所定期間継続されるように、加熱装置40を制御する処理である。ここでいう「回復温度」は、前述したように、低下状態の銅イオンCuの価数回復が発現する温度であり、基準状態の銅イオンCu2+によるNO
還元が発現し始める温度(例えば、150℃以上)より高い温度(例えば、200℃以上)である。また、前記所定期間は、低下状態にある銅イオンCuの量が所定の目標値へ減少するまでに要する期間である。
ここで、図3に基づいて、回復処理の実行方法について説明する。図3は、内燃機関1の運転中における、低下状態にある銅イオンCu量(要求回復量)ΣAcu、回復処理要求フラグFlr、SCR触媒の空燃比AFscr、回復処理実行フラグFle、加熱装置40の作動状態、及びSCR触媒の温度Tscrの経時変化を示す図である。
回復処理要求フラグFlrは、要求回復量ΣAcuが所定の閾値Threより多くなったときにonにされて、その後に要求回復量ΣAcuが前記所定の閾値Threより小さな所定の目標値Trgまで減少したときにoffにされるフラグである。回復処理実行フラグFleは、回復処理要求フラグFlrがonである状態において、SCR触媒の空燃比AFscrがリーン雰囲気であり且つSCR触媒の温度Tscrが回復温度Tres未満であるときにonにされ、SCR触媒の空燃比AFscrがリッチ空燃比又は理論空燃比にあるときにoffにされるフラグである。なお、回復処理要求フラグFlrがoffであるときは、回復処理実行フラグFleもoffにされる。ここでいう「所定の閾値Thre」は、要求回復量ΣAcuが該所定の閾値Threより多くなると、SCR触媒のNO浄化性能が低下したり、SCR触媒による連続的なNO還元が困難になったりすると想定される量である。また、「所定の目標値Trg」は、要求回復量ΣAcuが該所定の目標値Trg以下であれば、SCR触媒のNO浄化性能が所望のNO浄化性能となり、且つSCR触媒による連続的なNO還元が可能になると想定される値である。これら所定の閾値Threと所定の目標値Trgとは、実験やシミュレーション等の結果から求めておくものとする。
図3に示すように、内燃機関1の運転中において、要求回復量ΣAcuが所定の閾値Threより多くなったときに(図3中のt1)、回復処理要求フラグFlrがoffからonへ切り替えられる。その際、図3に示す例では、SCR触媒の温度Tscrが回復温度Tres未満であるものの、SCR触媒の空燃比AFscrがリッチ空燃比であるため、回復処理実行フラグFleはoffのままとなり、それに伴って加熱装置40も停止状態のままとなる。その後、SCR触媒の温度Tscrが回復温度Tres未満の状態で、該SCR触媒の空燃比AFscrがリーン空燃比になると(図3中のt2)、回復処理実行フラグFleがoffからonへ切り替えられ、それに伴って加熱装置40がoffからonへ切り替えられることで、回復処理が開始される。回復処理が開始されると、SCR触媒が加熱装置40により加熱されるため、該SCR触媒の温度Tscrが上昇し始める。そして、SCR触媒の温度Tscrが回復温度Tresに達すると(図3中のt3)、低下状態の銅イオンCuの価数回復が発現し始めることで、要求回復量ΣAcuが減少し始める。
また、本実施形態の回復処理では、加熱装置40がSCR触媒を加熱することで、該SCR触媒の温度Tscrが回復温度Tres以上の目標温度Ttrgに達すると(図3中のt4)、SCR触媒の温度Tscrが当該目標温度Ttrgに維持されるように加熱装置40が制御される。例えば、SCR触媒の温度Tscrが目標温度Ttrg以上になると加熱装置40を停止させ、且つSCR触媒の温度Tscrが目標温度Ttrg未満になると加熱装置40を再作動させる処理を繰り返し実行すればよい。なお、ここでいう目標温度Ttrgは、消費電力と価数回復速度とのバランス等を考慮して決定される温度である。ところで、回復処理が開始される時点において、銅イオンの少なくとも一部にNHが吸着している可能性がある。そのため、回復処理の実行中にSCR触媒の温度が過剰に高められると、銅イオンに吸着していたNHが脱離したり、又は酸化したりする可能性がある。よって、前記目標温度Ttrgは、NHの脱離し始める温度(以下、「脱離温度」と称する)未満に制限されるものとする。SCR触媒の空燃比AFscrがリーン空
燃比であるときに、SCR触媒の温度Tscrが上記の目標温度Ttrgに維持されると、低下状態にある銅イオンCuの価数回復を効率的に図ることができる。そして、要求回復量ΣAcuが所定の目標値Trgまで減少すると(図3中のt5)、回復処理要求フラグFlr及び回復処理実行フラグFleがonからoffへ切り替えられるとともに、加熱装置40が停止されることで、回復処理が終了する。
なお、上記の図3に示す例では、t2〜t5の期間におけるSCR触媒の空燃比AFscrがリーン空燃比に保たれているが、内燃機関1の運転状態によっては上記の期間の途中でSCR触媒の空燃比AFscrがリーン空燃比からリッチ空燃比又は理論空燃比へ変化する場合も考えられる。そのような場合は、SCR触媒の空燃比AFscrがリーン空燃比からリッチ空燃比又は理論空燃比へ変化したときに回復処理を中断(回復処理要求フラグFlrをonに維持した状態で、回復処理実行フラグFleをoffにし且つ加熱装置40を停止)して、その後にSCR触媒の空燃比AFscrがリッチ空燃比又は理論空燃比からリーン空燃比に復帰したときに回復処理を再開(回復処理実行フラグFleをonにするとともに、加熱装置40を再作動)すればよい。
上記した方法により回復処理が実行されると、加熱装置40を不要に作動させることなく、低下状態の銅イオンCuの価数回復を図ることができる。また、回復処理の実行中におけるSCR触媒の温度Tscrが脱離温度未満に制限されるため、SCR触媒に吸着していたNHが不要に脱離することも抑制される。
以下、本実施形態における回復処理の実行手順について図4〜図6に基づいて説明する。図4は、要求回復量ΣAcuを推定する際に、ECU10によって実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。この処理ルーチンは、予めECU10のROMに記憶されており、内燃機関1の運転中に周期的に実行される。
図4の処理ルーチンでは、ECU10は、先ずS101の処理において、SCR触媒の温度Tscr、単位時間あたりにSCR触媒へ流入するO量(流入O量)Ao2、及び単位時間あたりにSCR触媒へ流入するNO量(流入NO量)Anoxを取得する。その際、SCR触媒の温度Tscrは、排気温度センサ8の出力信号から推定される。なお、第1触媒ケーシング3より下流の排気通路2に加え、第1触媒ケーシング3と第2触媒ケーシング4との間の排気通路2にも排気温度センサが配置される場合は、2つの排気温度センサの出力信号の差と排気流量(エアフローメータ13により測定される吸入空気量と燃料噴射量との総和)とに基づいて、SCR触媒の温度Tscrが推定されてもよい。流入O量Ao2は、第1触媒ケーシング3に収容されるNSR触媒の温度や内燃機関1の運転条件(例えば、吸入空気量、燃料噴射量、機関回転速度、機関温度等)に基づいて推定される。なお、第1触媒ケーシング3と第2触媒ケーシング4との間の排気通路2にO濃度センサを取り付けて、該O濃度センサの測定値と排気流量とから流入O量Ao2を演算してもよい。流入NO量Anoxは、第1NOセンサ6の測定値と排気流量とに基づいて演算される。ECU10は、該S101の処理を実行し終えると、S102の処理へ進む。
S102の処理では、ECU10は、単位時間あたりに、低下状態から基準状態へ移行する銅イオン量(以下、「回復イオン量」と称する)Acu2+を演算する。前述したように、SCR触媒の温度が回復温度以上であり、且つSCR触媒内にOが存在するときに、低下状態にある銅イオンの価数回復が発現する。よって、回復イオン量Acu2+は、SCR触媒の温度Tscrと流入O量Ao2とに相関すると言える。本実施形態では、それらの相関を実験又はシミュレーションの結果に基づいて求めておくとともに、その求められた相関をマップ化しておくものとする。そして、該S102の処理では、ECU10は、前記S101の処理で取得されたSCR触媒の温度Tscrと流入O量Ao2
とを引数として、前記マップへアクセスすることにより、回復イオン量Acu2+を導出する。ECU10は、S102の処理を実行し終えると、S103の処理へ進む。
S103の処理では、ECU10は、単位時間あたりに、基準状態から低下状態へ移行する銅イオン量(以下、「低下イオン量」と称する)Acuを演算する。基準状態の銅イオンCu2+によるNO還元は、SCR触媒の温度Tscrが前記活性温度以上であり、且つNOがSCR触媒へ流入するときに発現する。よって、低下イオン量Acuは、SCR触媒の温度Tscrと流入NO量Anoxとに相関すると言える。そこで、本実施形態では、それらの相関を実験又はシミュレーションの結果に基づいて求めておくとともに、その求められた相関をマップ化しておくものとする。そして、該S103の処理では、ECU10は、前記S101の処理で取得されたSCR触媒の温度Tscrと流入NO量Anoxとを引数として、前記マップへアクセスすることにより、低下イオン量Acuを導出する。
S104の処理では、ECU10は、前記S103の処理で求められた低下イオン量Acuから、前記S102の処理で求められた回復イオン量Acu2+を減算することにより、低下状態にある銅イオン量の単位時間あたりの変化分ΔAcu(=Acu−Acu2+)を演算する。ここで、低下イオン量Acuが回復イオン量Acu2+より多ければ、前記変化分ΔAcuが正の値となるが、回復イオン量Acu2+が低下イオン量Acuより多ければ、前記変化分ΔAcuが負の値となる。
S105の処理では、その時点において低下状態に陥っている銅イオン量(要求回復量)ΣAcuを演算する。詳細には、ECU10は、要求回復量の前回値ΣAcuoldに、前記S104の処理で算出された変化分ΔAcuを加算することにより、要求回復量ΣAcuを算出する。このようにして算出された要求回復量ΣAcuは、内燃機関1の運転停止中もデータを保持可能なバックアップRAMに記憶される。
上記したように、ECU10が図4の処理ルーチンを実行することにより、本発明に係わる「推定手段」が実現される。
図5は、回復処理要求フラグFlr及び回復処理実行フラグFleのon/offを切り替える際に、ECU10によって実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。この処理ルーチンは、予めECU10のROMに記憶されており、内燃機関1の運転中に周期的に実行される。
図5の処理ルーチンでは、ECU10は、先ずS201の処理において、低下状態にある銅イオンCuの量である、要求回復量ΣAcuを取得する。具体的には、ECU10は、前述した図4の処理ルーチンで推定された要求回復量ΣAcu+を、バックアップRAMから読み出す。ECU10は、該S201の処理を実行し終えると、S202の処理へ進む。
S202の処理では、ECU10は、S201の処理で取得された要求回復量ΣAcuが所定の閾値Threより多いか否かを判別する。該S202の処理において肯定判定された場合は、ECU10は、S203の処理へ進む。
S203の処理では、ECU10は、回復処理要求フラグFlrをonにする。その際、回復処理要求フラグFlrが既にonであれば、ECU10は、該回復処理要求フラグFlrを引き続きon状態に維持すればよい。ECU10は、該S203の処理を実行した後に、S204の処理へ進む。
S204の処理では、ECU10は、SCR触媒の空燃比AFscrを取得する。本実施形態では、SCR触媒の空燃比AFscrとして、空燃比センサ9の出力信号(SCR触媒へ流入する排気の空燃比)を用いるものとする。なお、空燃比センサ9の代わりに、第2触媒ケーシング4より下流の排気通路2に空燃比センサが配置されている場合は、ECU10は、その空燃比センサの出力信号(SCR触媒から流出する排気の空燃比)を用いてもよい。また、ECU10は、内燃機関1の運転状態や第1触媒ケーシング3のNSR触媒の状態等に基づいて、SCR触媒の空燃比AFscrを推定してもよい。S204の処理を実行し終えると、ECU10は、S205の処理へ進む。
S205の処理では、ECU10は、前記S204の処理で取得された空燃比AFscrがリーン空燃比であるか否かを判別する。該S205の処理において肯定判定された場合は、ECU10は、S206の処理へ進む。
S206の処理では、ECU10は、SCR触媒の温度Tscrを取得する。SCR触媒の温度Tscrは、前述した図4におけるS101の処理と同様の方法によって取得される。なお、ECU10が該S206の処理を実行することにより、本発明に係わる「検出手段」が実現される。ECU10は、該S206の処理を実行し終えると、S207の処理へ進む。
S207の処理では、ECU10は、前記S206の処理で取得された温度Tscrが回復温度Tres未満であるか否かを判別する。該S207の処理において肯定判定された場合は、ECU10は、S208の処理へ進む。
ここで、前記S207の処理で肯定判定された場合は、回復処理要求フラグFlrがonである状態において、SCR触媒の空燃比AFscrがリーン雰囲気であり且つSCR触媒の温度Tscrが回復温度Tres未満であることになる。そのため、S208の処理では、ECU10は、回復処理実行フラグFleをonにする。その際、回復処理実行フラグFleが既にonであれば、ECU10は、該回復処理実行フラグFleを引き続きon状態に維持すればよい。ECU10は、該S208の処理を実行し終えると、該処理ルーチンの実行を一旦終了する。
また、前記S205の処理において否定判定された場合は、回復処理要求フラグFlrがonであるものの、SCR触媒の空燃比AFscrがリッチ空燃比若しくは理論空燃比であったるため、回復処理を効率的に行うことが困難となる。よって、前記S205の処理において否定判定された場合は、ECU10は、S209の処理へ進み、回復処理実行フラグFleをoffにする。その際、回復処理実行フラグFleが既にoffであれば、ECU10は、該回復処理実行フラグFleを引き続きoff状態に維持すればよい。ECU10は、該S209の処理を実行し終えると、該処理ルーチンの実行を一旦終了する。
前記S207の処理において否定判定された場合は、ECU10は、S210の処理へ進み、回復処理実行フラグFleが既にonにされているか否かを判別する。つまり、S210の処理では、回復処理(加熱装置40によるSCR触媒の加熱)が既に開始されていることに起因して、SCR触媒の温度Tscrが回復温度Tres以上に上昇しているか否かを判別する。該S210の処理で肯定判定された場合は、ECU10は、S208の処理へ進み、回復処理実行フラグFleをon状態に維持する。一方、該S210の処理で否定判定された場合は、ECU10は、S209の処理へ進み、回復処理実行フラグFleをoff状態に維持する。
また、前記S202の処理で否定判定された場合は、ECU10は、S211の処理へ
進む。S211の処理では、前記S201の処理で取得された要求回復量ΣAcuが所定の目標値Trg以下であるか否かを判別する。該S211の処理において肯定判定された場合は、ECU10は、S212の処理へ進む。
S212の処理では、ECU10は、回復処理要求フラグFlr及び回復処理実行フラグFleの双方をoffにする。その際、上記した2つのフラグのうち、既にoffにされているフラグがあれば、ECU10は、そのフラグを引き続きoffに維持すればよい。該S212の処理を実行し終えると、ECU10は、本処理ルーチンの実行を一旦終了する。
また、前記S211の処理において否定判定された場合は、ECU10は、S213の処理へ進む。S213の処理では、ECU10は、回復処理要求フラグFlrがonであるか否かを判別する。該S213の処理において肯定判定された場合は、回復処理が既に開始されているものの、要求回復量ΣAcuが所定の目標値Trgまで減少していないとみなすことができるため、ECU10は、S204の処理へ進む。一方、該S213の処理において否定判定された場合は、前回の回復処理の終了後において、要求回復量ΣAcuが所定の閾値Threを超えるまで増加していないとみなすことができる(すなわち、回復処理要求フラグFlr及び回復処理実行フラグFleの双方がoffであるとみなすことができる)。よって、該S213の処理において否定判定された場合は、ECU10は、本処理ルーチンの実行を一旦終了する。
図6は、回復処理が実行される際にECU10によって実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。この処理ルーチンは、予めECU10のROMに記憶されており、内燃機関1の運転中に周期的に実行される。
図6の処理ルーチンでは、ECU10は、先ずS301の処理において、回復処理実行フラグFleがonであるか否かを判別する。該S301の処理において否定判定された場合は、回復処理を実行する必要がないため、ECU10は、S305の処理へ進み、加熱装置40をoffにする。その際、加熱装置40が既にoffにされている場合は、ECU10は、加熱装置40のoff状態を維持する。
前記S301の処理において肯定判定された場合は、ECU10は、S302の処理へ進み、SCR触媒の温度Tscrを取得する。SCR触媒の温度Tscrは、前述した図4中のS101の処理、及び図5中のS206の処理と同様の方法によって取得される。該S302の処理を実行し終えると、ECU10は、S303の処理へ進む。
S303の処理では、ECU10は、前記S302の処理で取得された温度Tscrが目標温度Ttrgより低いか否かを判別する。目標温度Ttrgは、前述したように、回復温度Tres以上且つ脱離温度未満の温度範囲において、消費電力と価数回復速度とのバランス等を考慮して決定される温度である。
前記S303において肯定判定された場合は、ECU10は、S304の処理へ進み、加熱装置40をonにする。その際、ECU10は、SCR触媒を流れるガス量に応じて、加熱装置40の通電量を調整してもよい。すなわち、SCR触媒を流れるガス量が少ない場合は多い場合に比べ、加熱装置40の通電量を少なくしてもよい。これは、SCR触媒を流れるガス量が少ない場合は多い場合に比べ、SCR触媒からガスへ放熱される熱量が少なくなるため、より少ない通電量でSCR触媒を昇温させることができるからである。一方、前記S303の処理で否定判定された場合は、ECU10は、S305の処理へ進み、加熱装置40をoffにする。
上記した図6の処理ルーチンに従って回復処理が実行されると、回復処理実行フラグFleがonである状態において、SCR触媒の温度Tscrが目標温度Ttrg以上になると加熱装置40をoffにし、その後にSCR触媒の温度Tscrが目標温度Ttrg未満へ低下すると加熱装置40をonにする処理が繰り返されることになるため、SCR触媒の温度Tscrを目標温度Ttrgに維持することが可能となる。
以上述べたように図4〜図6の処理ルーチンに従って回復処理が実行されると、要求回復量ΣAcuが所定の閾値Threより多く且つSCR触媒の温度Tscrが回復温度Tresより低い場合において、SCR触媒の空燃比AFscrがリーン空燃比であれば回復処理が実行されるが、SCR触媒の空燃比AFscrgがリッチ空燃比又は理論空燃比であれば回復処理が実行されないため、加熱装置40の不要な作動に伴うエネルギ消費量の増加を抑制しつつ、低下状態にある銅イオンCuの価数回復を図ることが可能になる。
なお、ECU10が図5〜図6の処理ルーチンを実行することにより、本発明に係わる「制御手段」が実現される。
<他の実施形態>
前述した実施形態では、内燃機関1の運転中に回復処理を行う例について述べたが、内燃機関1の運転中に加え、内燃機関1の運転停止直後に回復処理が行われてもよい。例えば、内燃機関1の運転停止時における要求回復量ΣAcuが所定の閾値Threより多く且つSCR触媒の温度Tscrが回復温度Tres未満である場合において、運転停止直前のSCR触媒の空燃比AFscrがリーン空燃比であれば回復処理を運転停止直後に実行し、運転停止直前のSCR触媒の空燃比AFscrがリッチ空燃比又は理論空燃比であれば回復処理を運転停止直後に実行しないようにすればよい。
また、前述した実施形態では、SCR触媒に担持される遷移金属イオンとして、銅イオンを用いる例について述べたが、鉄イオンがSCR触媒に担持される場合においても、同様の方法によって回復処理を実行することができる。鉄イオンを具備するSCR触媒においては、NO還元に必要なイオン価数(3+)を有する鉄イオンFe3+に吸着したNHと排気中のNOとが反応することで、該鉄イオンの価数が3+から2+に減少する。このようにして低下状態に陥った鉄イオンFe2+は、該鉄イオンFe2+に吸着した水素イオン(H)と酸素(1/4O)とが反応する際に再酸化されて、該鉄イオンのイオン価数がNO還元に必要なイオン価数(3+)に回復する。よって、銅イオンが担持されたSCR触媒においても、前述した実施形態と同様の方法で回復処理を実行することで、低下状態に陥った鉄イオンFe2+の略全量の価数回復を図ることができる。ただし、鉄イオンの価数回復が発現する温度は、銅イオンの価数回復が発現する温度より高いため(例えば、約300℃)、それに適合するように目標温度Ttrgを定めればよい。
1 内燃機関
2 排気通路
3 第1触媒ケーシング
4 第2触媒ケーシング
5 添加弁
6 第1NOセンサ
7 第2NOセンサ
8 排気温度センサ
9 空燃比センサ
10 ECU
13 エアフローメータ
40 加熱装置

Claims (1)

  1. 内燃機関の排気通路に配置される触媒であって、還元剤を利用して排気中のNOを選択的に還元させるための遷移金属イオンを具備する選択還元型触媒と、
    前記選択還元型触媒の温度を検出する検出手段と、
    前記選択還元型触媒を加熱する加熱装置と、
    前記選択還元型触媒の具備する遷移金属イオンのうち、価数回復が必要な遷移金属イオンの量である要求回復量を推定する推定手段と、
    前記検出手段により検出される温度が前記遷移金属イオンの価数回復が発現する温度である回復温度より低く且つ前記推定手段により推定される要求回復量が所定の閾値より多いときに、前記選択還元型触媒がリーン雰囲気にあれば、前記選択還元型触媒を前記回復温度以上まで昇温させ且つ前記選択還元型触媒が前記回復温度以上となる状態が所定期間継続されるように前記加熱装置を制御する処理である回復処理を実行し、前記選択還元型触媒がリッチ雰囲気又はストイキ雰囲気にあれば、前記回復処理を実行しない制御手段と、
    を備える内燃機関の排気浄化装置。
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