JP2018192947A - サンルーフ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動パネルが全開状態にあるときの開口量をより増加できるサンルーフ装置を提供する。【解決手段】ルーフの開口の車両の幅方向各縁部に設けられるガイドレール13と、可動パネルの車両の幅方向各縁部に連係されガイドレール13に沿って車両の前後方向に移動駆動される摺動部材21とを備え、全閉状態にある可動パネルに対して摺動部材21が車両の前方に移動することでチルトアップ作動してチルトアップ状態への移行が完了するチルトアップ完了状態になり、チルトアップ状態にある可動パネルと一体で摺動部材21が車両の後方に移動することでチルトアップ状態のまま開作動して全開状態になるように構成されており、電磁石51aを有し可動パネルの車両の幅方向各縁部に設けられた第1部材51と、電磁石52aを有して各摺動部材21に設けられ可動パネルがチルトアップ完了状態にあるときに第1部材51に当接又は近接する第2部材52とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、サンルーフ装置に関するものである。
従来、サンルーフ装置としては、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。このサンルーフ装置の可動パネルは、モータにより車両の前後方向に移動駆動される摺動部材(駆動シュー)に連係されており、可動パネルに対して摺動部材が移動することでチルト作動するとともに、可動パネル及び摺動部材が一体で移動することでチルトアップ状態(第2のチルトアップ状態)の姿勢を保持したまま開閉作動する。また、可動パネル及び摺動部材の間には、該摺動部材の移動を機械的に規制する可動範囲の最前方の位置(以下、「規制位置」ともいう)で、可動パネルに対して摺動部材が移動可能な状態と可動パネル及び摺動部材が一体で移動可能な状態とを交互に切り替える係脱切替機構が介設されている。可動パネルに対して摺動部材が移動可能な状態にあるときの係脱切替機構の状態を「離脱状態」といい、可動パネル及び摺動部材が一体で移動可能な状態にあるときの係脱切替機構の状態を「係合状態」という。
図8は、摺動部材の位置を可動パネルの状態と関連付けて説明する模式図である。同図において、可動パネルの全閉状態、チルトアップ状態への移行が完了するチルトアップ完了状態及び全開状態に対応する摺動部材の位置をそれぞれ「全閉位置」、「チルト位置」及び「全開位置」としている。なお、可動パネルの全閉状態では、係脱切替機構は離脱状態にある。
ここで、例えば可動パネルの全閉状態で、該可動パネルに対して摺動部材が全閉位置からチルト位置に向かって車両の前方に移動すると、可動パネルはチルトアップ作動してチルトアップ完了状態になる。続いて、可動パネルに対して摺動部材がチルト位置から車両の前方に更に移動して規制位置に到達すると、係脱切替機構は離脱状態から係合状態に切り替わる。続いて、摺動部材が規制位置から全開位置に向かって車両の後方に移動すると、該摺動部材と一体で車両の後方に移動する可動パネルはチルトアップ状態のまま開作動して全開状態になる。
その後、摺動部材が全開位置からチルト位置に向かって車両の前方に移動すると、該摺動部材と一体で車両の前方に移動する可動パネルはチルトアップ状態のまま閉作動し続ける。そして、摺動部材がチルト位置に到達すると、可動パネルの当該移動が規制される。続いて、可動パネルに対して摺動部材がチルト位置から車両の前方に更に移動して規制位置に到達すると、係脱切替機構は係合状態から離脱状態に切り替わる。続いて、可動パネルに対して摺動部材が規制位置から全閉位置に向かって車両の後方に移動すると、可動パネルはチルトダウン作動して全閉状態になる。
特開2013−184648号公報
ところで、特許文献1では、係脱切替機構を離脱状態及び係合状態の間で切り替えるため、チルトアップ完了状態にある可動パネルに対して摺動部材をチルト位置から規制位置まで車両の前方に更に移動させる必要がある。従って、可動パネルとの連携関係を維持したまま当該移動を許容するべく、摺動部材(ガイド溝)を車両の前後方向に大型化する必要がある。この場合、摺動部材が開口の後縁部と干渉することを回避するために全開位置をより車両の前方に設定する必要があり、その分、可動パネルが全開状態にあるときの開口量が減少することになる。
本発明の目的は、可動パネルが全開状態にあるときの開口量をより増加できるサンルーフ装置を提供することにある。
上記課題を解決するサンルーフ装置は、車両のルーフに形成される開口を開閉する可動パネルと、前記開口の車両の幅方向両縁部の各々に設けられるガイドレールと、前記可動パネルの車両の幅方向両縁部の各々に連係され、電気的駆動源により前記ガイドレールに沿って車両の前後方向に移動駆動される摺動部材とを備え、全閉状態にある前記可動パネルに対して前記摺動部材が車両の前方に移動することで前記可動パネルがチルトアップ作動してチルトアップ状態への移行が完了するチルトアップ完了状態になり、前記チルトアップ状態にある前記可動パネルと一体で前記摺動部材が車両の後方に移動することで前記可動パネルがチルトアップ状態のまま開作動して全開状態になるように構成されており、電磁石又は磁性体を有し、前記可動パネルの車両の幅方向各縁部及び前記各摺動部材のいずれか一方に設けられた第1部材と、電磁石を有し、前記可動パネルの車両の幅方向各縁部及び前記各摺動部材のいずれか他方に設けられ、前記可動パネルが前記チルトアップ完了状態にあるときに前記第1部材に当接又は近接する第2部材とを備える。
この構成によれば、前記チルトアップ完了状態で前記電磁石に通電すると、前記第1部材及び前記第2部材が吸着状態になる。そして、前記可動パネル及び前記摺動部材が一体で移動可能な状態となる。従って、この状態で、前記摺動部材が車両の後方に移動すると、前記可動パネルがチルトアップ状態のまま開作動して全開状態になる。この場合、前記チルトアップ完了状態にある前記可動パネルに対して前記摺動部材を車両の前方に更に移動させる必要がない分、該摺動部材を車両の前後方向により小型化できる。これにより、前記摺動部材が前記開口の後縁部と干渉する可能性をより低減でき、前記可動パネルが前記全開状態にあるときの開口量をより増加できる。
上記サンルーフ装置について、前記第1部材は、前記磁性体を有して前記可動パネルの車両の幅方向各縁部に設けられており、前記第2部材は、前記各摺動部材に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、前記電磁石が、前記可動パネルの開閉作動に合わせて車両の前後方向に常に移動する前記各摺動部材のみに存在することで、前記電磁石の通電をより安定的に行うことができる。
本発明は、可動パネルが全開状態にあるときの開口量をより増加できる効果がある。
ルーフを斜め上方から見た斜視図。 サンルーフ装置の一実施形態についてその構造を示す平面図。 同実施形態のサンルーフ装置についてその構造を示す側面図であって、(a)、(b)は、可動パネルの全閉状態及び第2のチルトアップ状態に相当する側面図。 (a)、(b)は、図3の4A−4A線及び4B−4B線に沿った断面図。 ガイドブロック及びその周辺構造を示す側面図。 ガイドブロック及びその周辺構造を示す分解斜視図。 同実施形態のサンルーフ装置についてその電気的構成を示すブロック図。 従来形態について摺動部材の位置を可動パネルの状態と関連付けて説明する模式図。
以下、サンルーフ装置の一実施形態について説明する。なお、以下では、車両の前後方向を「前後方向」という。また、車室内方に向かう車両の幅方向内側を「車内側」といい、車室外方に向かう車両の幅方向外側を「車外側」という。
図1に示すように、自動車などの車両のルーフ10には、略四角形の開口10aが形成されるとともに、サンルーフ装置11が搭載される。このサンルーフ装置11は、前後方向に移動して開口10aを開閉する、例えばガラス板からなる略四角形の可動パネル12を備える。
可動パネル12は、その前側部位を支点に後側部位が上昇するチルトアップ作動及び前後方向へのスライド作動可能に取り付けられている。可動パネル12による開口10aの開閉作動においては、チルトアップ状態のままスライド作動する、いわゆるアウタースライディング式が採用されている。
図2に示すように、開口10aの車両の幅方向における両側縁部には、一対のガイドレール13が配設されている。各ガイドレール13は、例えばアルミニウム合金の押出材からなり、長手方向に一定断面を有して前後方向に延在する。そして、各ガイドレール13には、これに沿って摺動部材21が前後方向に移動自在に案内・支持されている。各摺動部材21には、可動パネル12の車両の幅方向における両縁部の各々が連係・支持されている。摺動部材21は、前後方向への移動に伴って可動パネル12をチルトアップ作動、チルトダウン作動又はスライド作動させる。
また、両ガイドレール13の車両の前方には、例えば出力ギヤを有する電気的駆動源としてのモータ15が設置されている。このモータ15は、略帯状の一対のベルト16の各々を介して各摺動部材21に連結されており、両摺動部材21を同時にガイドレール13に沿って前後方向に移動させる。
次に、可動パネル12の開閉作動等に係るサンルーフ装置11の構造について説明する。
図4(a)、(b)に示すように、各ガイドレール13には、上方に開口する断面略C字状の第1レール部13aが形成されるとともに、該第1レール部13aの車外側に隣接して第2レール部13bが形成されている。なお、この第2レール部13bは、第1レール部13aの側壁との協働で断面略T字状を呈しており、該側壁に形成された開口において第1レール部13aに通じている。また、各ガイドレール13には、第1レール部13aの車外側部の上方にフランジ状のガイド部17が形成されている。このガイド部17は、第1レール部13aの底壁と平行に前後方向に延びている。
図5及び図6に示すように、ガイド部17には、車両の前方寄りの所定位置で略四角形の切り欠き17aが形成されている。そして、ガイドレール13には、第1レール部13aの車外側部に載置され切り欠き17aにおいてガイド部17に嵌着されたガイドブロック19が固定されている。このガイドブロック19には、ガイド部17の上方から下方に通じる係合溝19aが形成されている。すなわち、係合溝19aは、車両の後方に向かうに従い下方に向かうように傾斜しており、その下端でガイド部17の下方に通じている。
図3(a)、(b)及び図4に示すように、ガイドレール13(第1レール部13a)には、例えば金属板及び樹脂を一体化させた摺動部材21が前後方向に移動可能に装着されている。この摺動部材21は、その前後方向の略全長に亘って縦壁部22を立設する。この縦壁部22には、その車外側端面から車内側に向かって凹むガイド溝22aが前後方向に延びるように形成されている。このガイド溝22aは、基本的に後方に向かうに従い上方に向かうように傾斜している。また、摺動部材21は、縦壁部22の下端部からその前後方向の略全長に亘って車外側に略一定距離だけ突壁部23を隆起する。この突壁部23の長手方向中間部には、その車外側端面から車内側に向かって凹む係入凹部26が形成されている。係入凹部26の後端面は、規制部26aを形成する。
なお、摺動部材21は、突壁部23の後端部から車外側に突設されて第2レール部13b内に進入する複数の延出片(図示略)を有する。これら延出片は、第2レール部13bを前後方向に摺動する前記ベルト16に連結される。摺動部材21は、モータ15によりベルト16がガイドレール13(第2レール部13b)に沿って前後方向に移動させられることで、第1レール部13aに沿って前後方向に移動する。
一方、可動パネル12の下面には、その車両の幅方向各縁部において、前後方向に延在する支持ブラケット31が固着されている。この支持ブラケット31は、可動パネル12の略全長に亘って延在しており、該可動パネル12の下面に垂設される金属板からなる縦壁部32を有するとともに、該縦壁部32の主として下縁部を埋設する樹脂製の成形部33を有する。
支持ブラケット31は、基本的に摺動部材21の突壁部23の上方に配置されるように縦壁部22の車外側に並設されている。そして、支持ブラケット31の前端には、車内側に向かって屈曲された取付片31aが形成されており、該取付片31aの先端には、略円柱状の従動シュー34が形成されている。この従動シュー34は、摺動部材21の車両の前方で、ガイドレール13の第1レール部13aに対し前後方向に移動可能に装着されている。可動パネル12は、例えば支持ブラケット31が前側部位(従動シュー34)を支点に後側部位が上昇するように回動することでチルトアップ作動するとともに、当該前側部位を支点に後側部位が下降するように回動することでチルトダウン作動する。
また、支持ブラケット31には、成形部33の前端部から車内側に突出して前記ガイド溝22aに移動自在に嵌入される略円柱状の昇降ガイドピン35が一体的に設けられている。図3(a)に示すように、この昇降ガイドピン35は、可動パネル12の全閉状態でガイド溝22aの下端に配置されるように設定されている。従って、この状態で摺動部材21が支持ブラケット31に対して車両の前方に所定距離だけ移動すると、昇降ガイドピン35がガイド溝22aを上がってその中間部に達する。このとき、支持ブラケット31が前側部位を支点に後側部位が上昇するように回動することで、可動パネル12がチルトアップ作動をする(第1のチルトアップ状態)。
続いて、摺動部材21がガイドレール13(第1レール部13a)に沿って車両の前方に更に移動すると、図3(b)に示すように、昇降ガイドピン35がガイド溝22aを更に上がってその終端に達する。このとき、支持ブラケット31が前側部位を支点に後側部位が更に上昇するように回動することで、可動パネル12が更にチルトアップ作動をする(第2のチルトアップ状態)。
なお、成形部33の昇降ガイドピン35よりも車両の前方となる前端部には、車外側に突出する略長円柱状の係止ピン36が一体的に設けられている。
ガイドレール13(第1レール部13a)には、支持ブラケット31の車外側に隣接して、例えば樹脂材からなるスライドチェック41が前後方向に移動可能に装着されている。すなわち、図4(a)に示すように、スライドチェック41は、第1レール部13aの車外側部を摺動するシュー部42を有するとともに、車両の幅方向における支持ブラケット31及びガイド部17間で上方に立設された縦壁部43を有する。スライドチェック41は、シュー部42を第1レール部13aの車外側部に摺動させることで、ガイドレール13に沿って前後方向に移動自在となっている。
図3に示すように、縦壁部43の前端部には、前記係止ピン36が移動自在に嵌入される長孔状の許容孔43aが形成されている。この許容孔43aは、車両の後方に向かうに従い上方に向かうように傾斜する。つまり、スライドチェック41は、許容孔43aに嵌入する係止ピン36を介して支持ブラケット31に連結されている。スライドチェック41は、許容孔43a内で係止ピン36を空走させることで、可動パネル12のチルト作動(チルトアップ作動又はチルトダウン作動)を許容する。また、スライドチェック41は、可動パネル12のチルト作動が規制されているとき、許容孔43aにて係止ピン36(支持ブラケット31)の前後方向の移動を規制する。従って、スライドチェック41は、前後方向に移動することで、支持ブラケット31に支持される可動パネル12を一体で前後方向に移動(スライド作動)させる。
スライドチェック41には、前後方向に中心線の延びる略円柱状の支持軸45が車両の後方に向かって回動不能に突設されている。そして、支持軸45の前端部には、スライドチェック41に隣接して、略円環状の回転チェック46が軸支されている。図4(b)に示すように、この回転チェック46は、支持軸45を中心とする所定角度位置(図示右向きの角度位置)で径方向外側に突出する略鋸歯状の係合突部46aを有するとともに、支持軸45を中心とする所定角度位置(図示左向きの角度位置)で径方向外側に突出する略三角歯状の被押圧部46bを有する。
そして、図4(b)に2点鎖線で描いたように、回転チェック46は、例えば可動パネル12の全閉状態において、係合突部46aがガイド部17の上方でガイドブロック19の係合溝19aに係入するとともに、被押圧部46bが第1レール部13aの底面及び突壁部23の車外側面に当接又は近接する。従って、可動パネル12の全閉状態では、回転チェック46は、係合突部46aがガイドブロック19の係合溝19aに係入する状態で、第1レール部13aの底面等により回動規制されている。これにより、回転チェック46の前後方向への移動が規制され、該回転チェック46と共にスライドチェック41の前後方向への移動が規制される。そして、スライドチェック41に許容孔43a等を介して連結された支持ブラケット31の前後方向への移動も規制されることで可動パネル12は、全閉状態からチルトアップ状態への移行のみが許容される。ガイドブロック19、スライドチェック41及び回転チェック46等は、チェック機構40を構成する。
既述のように、摺動部材21の突壁部23には、係入凹部26が形成されている。そして、摺動部材21の車両の前方への移動に伴い、係入凹部26が被押圧部46bに到達すると、回転チェック46は、係入凹部26内で回動が許容される。従って、この状態で、摺動部材21と共に回転チェック46が車両の後方に移動すると、該回転チェック46は、係合突部46aが係合溝19aに案内されることで、図4(b)に実線で描いたように時計回りに回動する。そして、係合突部46aは、第1レール部13aとの間に挟まれるようにガイド部17の下方に進入する。これにより、回転チェック46の回動が規制される。同時に、被押圧部46bは、係入凹部26に係入される。このとき、被押圧部46bは、規制部26aの車両の前方でこれに当接又は近接する。
図3(a)に示すように、支持軸45の回転チェック46を貫通する後端部には、電磁石51aを有する第1部材51が回動不能に固着されている。一方、摺動部材21には、電磁石52aを有する第2部材52が第1部材51の車両の後方でこれに対向するように設置されている。第2部材52は、可動パネル12が全閉状態から第1のチルトアップ状態へと移行する際に相当する摺動部材21の位置では第1部材51から離間されている。また、図3(b)に示すように、第2部材52は、可動パネル12がチルトアップ状態としての第2のチルトアップ状態への移行が完了するチルトアップ完了状態に相当する摺動部材21の位置で第1部材51に当接又は近接する。第1部材51及び第2部材52が当接又は近接する状態で両電磁石51a,52aが互いに逆極性(N極、S極)になるように通電されると、第1部材51及び第2部材52が一体で移動可能な吸着状態に切り替わる。あるいは、第1部材51及び第2部材52が当接又は近接する状態で電磁石51a,52aへの通電が共に停止されると、第1部材51を残置したまま第2部材52が車両の後方に移動可能な解除状態に切り替わる。第1部材51及び第2部材52は係脱切替機構50を構成する。
このような構成であることで、例えば可動パネル12の全閉状態において、支持ブラケット31に対して摺動部材21が車両の前方に前記所定距離だけ移動すると、係止ピン36がスライドチェック41の許容孔43aに沿って上昇するように該許容孔43aを空走するとともに、昇降ガイドピン35がガイド溝22aを上がってその中間部に達する。これに伴い、可動パネル12が第1のチルトアップ状態に移行する。このとき、第1部材51及び第2部材52が前後方向に離間されていることは既述のとおりである。
可動パネル12の第1のチルトアップ状態で、摺動部材21が車両の後方に移動すると、係止ピン36がスライドチェック41の許容孔43aに沿って下降するように該許容孔43aを空走するとともに、昇降ガイドピン35がガイド溝22aを下がってその終端に達する。これに伴い、可動パネル12が支持ブラケット31の前側部位を支点に後側部位が下降するチルトダウン作動をして全閉状態に移行する(復帰する)。
一方、可動パネル12の第1のチルトアップ状態で、摺動部材21が支持ブラケット31に対して車両の前方に更に移動すると、係止ピン36がスライドチェック41の許容孔43aに沿って更に上昇するように該許容孔43aを空走するとともに、昇降ガイドピン35がガイド溝22aを上がってその終端に達する。これに伴い、可動パネル12が第2のチルトアップ状態への移行を完了する。また、摺動部材21の車両の前方への移動に伴い、被押圧部46bに係入凹部26が到達することで、回転チェック46の回動が許容される。このとき、第1部材51及び第2部材52が当接又は近接することは既述のとおりである。
この状態で、両電磁石51a,52aが互いに逆極性になるように通電されると、第1部材51及び第2部材52が吸着状態に切り替わってそれらが一体で移動可能になる。従って、その後、摺動部材21が第2部材52と共に車両の後方に移動すると、該第2部材52に吸着された第1部材51と共にスライドチェック41及び回転チェック46が一体で車両の後方に移動しようとする。これに伴い、係入凹部26内で回動が許容されている回転チェック46は、係合突部46aが係合溝19aに案内されることで、係合突部46aをガイド部17の下方に進入させるように回動する。そして、回転チェック46は、この状態で回動規制される。これにより、スライドチェック41の車両の後方への移動規制が解除され、該スライドチェック41に許容孔43a等を介して連結された支持ブラケット31の車両の後方への移動規制も解除される。同時に、被押圧部46bは、係入凹部26内に進入して、規制部26aの車両の前方でこれに当接又は近接する。
従って、摺動部材21が車両の後方に移動すると、吸着状態にある第1部材51及び第2部材52を介してスライドチェック41が支持ブラケット31及び回転チェック46と共に一体で車両の後方に移動する。このとき、支持ブラケット31に支持される可動パネル12は、第2のチルトアップ状態のまま車両の後方に移動、即ち開作動して全開状態になる。可動パネル12の全開状態への移行が完了すると、両電磁石51a,52aの通電が共に停止されて第1部材51及び第2部材52が解除状態に切り替わる。
可動パネル12の開状態では、回転チェック46は、前述したように係合突部46aがガイド部17の下方に進入する状態で回動規制されている。そして、被押圧部46bは、規制部26aの車両の前方でこれに当接又は近接している。従って、この状態で、摺動部材21が車両の前方に移動すると、規制部26aが被押圧部46bを押圧する。同時に、電磁石51a,52aの通電・非通電に関わらず、第1部材51と当接状態にある第2部材52が第1部材51を押圧する。これらにより、回転チェック46及び第1部材51がスライドチェック41及び支持ブラケット31と共に一体で車両の前方に移動する。このとき、支持ブラケット31に支持される可動パネル12は、第2のチルトアップ状態のまま車両の前方に移動、即ち閉作動する。
可動パネル12の閉作動に伴い、該可動パネル12が第2のチルトアップ状態に移行した当初の状態(チルトアップ完了状態)に近付くと、回転チェック46は、係合突部46aが係合溝19aに案内されることで、被押圧部46bを係入凹部26から外しつつ係合突部46aをガイド部17の上方に進入させるように回動する。これにより、回転チェック46の前後方向の移動がスライドチェック41及び支持ブラケット31と共に規制される。そして、可動パネル12はチルトアップ完了状態になる(復帰する)。
この状態で、両電磁石51a,52aの通電が共に停止されていると、第1部材51及び第2部材52が解除状態であることで第1部材51を残置したまま第2部材52が車両の後方に移動可能になる。従って、その後、摺動部材21が車両の後方に移動すると、回転チェック46、スライドチェック41及び第1部材51を残置したまま、摺動部材21が第2部材52と共に車両の後方に移動する。
このとき、係止ピン36がスライドチェック41の許容孔43aに沿って下降するように該許容孔43aを空走するとともに、昇降ガイドピン35がガイド溝22aを下がってその終端に達する。これに伴い、可動パネル12がチルトダウン作動をし、第1のチルトアップ状態を経て全閉状態に移行する(復帰する)。
次に、可動パネル12の開閉作動等に係るサンルーフ装置11の電気的構成について説明する。
図7に示すように、サンルーフ装置11は、モータ15及び両電磁石51a,52aに電気的に接続されてそれらモータ15及び両電磁石51a,52aを個別に駆動制御するECU(電子制御装置)61を有する。また、サンルーフ装置11は、ECU61に電気的に接続され可動パネル12の開操作又は閉操作を検知する操作スイッチ62と、同じくECU61に電気的に接続されモータ15の回転量を検出する回転センサ63とを有する。ECU61は、回転センサ63により検出されたモータ15の回転量に基づいて、前後方向における摺動部材21の位置を検出する。
そして、ECU61は、操作スイッチ62により可動パネル12の開操作又は閉操作が検知されると、そのときの摺動部材21の位置等における開作動又は閉作動に合致する前後方向に摺動部材21を移動させるべくモータ15に通電する。あるいは、ECU61は、摺動部材21が可動パネル12の全開状態又は全閉状態に相当する位置に到達したことが検出されたとき、モータ15の通電を停止する。また、ECU61は、例えば可動パネル12の全閉状態からのチルトアップ作動に伴い、摺動部材21が可動パネル12のチルトアップ完了状態に相当する位置にあることが検出されたとき、第1部材51及び第2部材52を吸着状態に切り替えるべく両電磁石51a,52aに通電する。あるいは、ECU61は、可動パネル12の開作動に対応する摺動部材21の車両の後方への移動に伴い、摺動部材21が可動パネル12の全開状態に相当する位置に到達したことが検出されたとき、第1部材51及び第2部材52を解除状態に切り替えるべく両電磁石51a,52aの通電を停止する。
次に、本実施形態の作用とともに、その効果について説明する。
(1)本実施形態では、チルトアップ完了状態で両電磁石51a,52aに通電すると、第1部材51及び第2部材52が吸着状態になる。そして、可動パネル12及び摺動部材21が一体で移動可能な状態となる。従って、この状態で、摺動部材21が車両の後方に移動すると、可動パネル12が第2のチルトアップ状態のまま開作動して全開状態になる。この場合、従来例のように、チルトアップ完了状態にある可動パネル12に対して摺動部材21を車両の前方に更に移動させる必要がない分、該摺動部材21を前後方向により小型化できる。すなわち、図3(b)に2点鎖線で描いたように、従来例の摺動部材91では、支持ブラケット31(可動パネル12)との連携関係を維持するためのガイド溝92がガイド溝22aよりも車両の後方に延伸する水平区間92aを有しており、その分、摺動部材91が前後方向により大型化していることが確認される。
ここで、ガイドレール13よりも上方に突出する摺動部材91の後端面93は、摺動部材21の同様の後端面27よりも車両の後方に位置する。これら後端面27,93は、その移動軌跡上に開口10aの後縁部が位置することで、全開状態にある可動パネル12の開口量を実質的に決定するものである。このように、摺動部材21の後端面27が相対的に車両の前方に位置することで、摺動部材21が開口10aの後縁部と干渉する可能性をより低減でき、可動パネル12が全開状態にあるときの開口量をより増加できる。
(2)仮に、従来例のように、可動パネル12の閉作動に伴いチルトアップ完了状態に復帰した可動パネル12に対して摺動部材21を前後方向に進退移動させると、係入凹部26が回転チェック46の車両の前方に位置する区間が生じる。従って、当該区間を車両の後方に移動する摺動部材21の係入凹部26が回転チェック46に到達するとき、例えば摺動部材21及びスライドチェック41の間に生じる摩擦力が回転チェック46によるスライドチェック41の移動規制の力を上回ると、該スライドチェック41が車両の後方に移動し始めてしまう。このとき、係合溝19aに案内される係合突部46aがガイド部17の下方に進入して、即ち回転チェック46によるスライドチェック41の移動規制が解除されて、片噛みという作動不良に陥る。しかしながら、本実施形態では、可動パネル12の閉作動に伴いチルトアップ完了状態に復帰した可動パネル12に対して摺動部材21はそのまま車両の後方に移動するため、このような作動不良に陥ることを自ずと解消できる。そして、チェック機構40の信頼性、ひいては装置全体としての信頼性をより向上できる。
(3)本実施形態では、両電磁石51a,52aの磁力を利用した構造の係脱切替機構50を採用したことで、従来例のように回転運動を利用した構造(回転カム、固定カム、コイルスプリング等)の係脱切替機構に比べて部品点数及び質量を低減でき、ひいてはコストを削減できる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態において、電磁石51aに代えて磁性体を採用してもよい。この場合、電磁石52aが、可動パネル12の開閉作動に合わせて前後方向に常に移動する各摺動部材21のみに存在することで、電磁石52aの通電をより安定的に行うことができる。また、通電を要する電磁石52aが各摺動部材21のみに存在することで、サンルーフ装置11の電気的構成をより簡略化できる。
・前記実施形態において、電磁石52aに代えて磁性体を採用してもよい。つまり、各スライドチェック41(可動パネル12の車両の幅方向各縁部)及び各摺動部材21に第2部材及び第1部材を配設してもよい。この場合、通電を要する電磁石51aが各スライドチェック41(可動パネル12の車両の幅方向各縁部)のみに存在することで、サンルーフ装置11の電気的構成をより簡略化できる。
・前記実施形態においては、チェック機構40による可動パネル12の移動規制・解除を、回転チェック46の回動に伴う係合突部46a及び係合溝19aの係脱によって切り替えた。これに対し、適宜のチェックを車両の高さ方向又は幅方向に移動させることで、可動パネル12の移動規制・解除を切り替えるチェック機構を採用してもよい。つまり、チェック機構の配置・構造等については任意である。
・前記実施形態においては、スライドチェック41及び第1部材51を一体に連結したが、これらは個別に可動パネル12の車両の幅方向各縁部に連結されていてもよい。
・前記実施形態においては、可動パネル12の開状態から閉作動させる際、規制部26aで回転チェック46の被押圧部46bを押圧したが、規制部26a(係入凹部26)及び被押圧部46bを省略してもよい。つまり、可動パネル12の開状態から閉作動させる際、第2部材52で第1部材51を押圧するのみであってもよい。
・前記実施形態においては、回転チェック46及び係脱切替機構50(第1及び第2部材51,52)を前後方向に並設したが、それらを車両の高さ方向又は幅方向に互いにずらして配置してもよい。
10…ルーフ、10a…開口、11…サンルーフ装置、12…可動パネル、13…ガイドレール、15…モータ(電気的駆動源)、21…摺動部材、41…スライドチェック、51…第1部材、51a,52a…電磁石、52…第2部材。

Claims (2)

  1. 車両のルーフに形成される開口を開閉する可動パネルと、
    前記開口の車両の幅方向両縁部の各々に設けられるガイドレールと、
    前記可動パネルの車両の幅方向両縁部の各々に連係され、電気的駆動源により前記ガイドレールに沿って車両の前後方向に移動駆動される摺動部材とを備え、
    全閉状態にある前記可動パネルに対して前記摺動部材が車両の前方に移動することで前記可動パネルがチルトアップ作動してチルトアップ状態への移行が完了するチルトアップ完了状態になり、前記チルトアップ状態にある前記可動パネルと一体で前記摺動部材が車両の後方に移動することで前記可動パネルがチルトアップ状態のまま開作動して全開状態になるように構成されており、
    電磁石又は磁性体を有し、前記可動パネルの車両の幅方向各縁部及び前記各摺動部材のいずれか一方に設けられた第1部材と、
    電磁石を有し、前記可動パネルの車両の幅方向各縁部及び前記各摺動部材のいずれか他方に設けられ、前記可動パネルが前記チルトアップ完了状態にあるときに前記第1部材に当接又は近接する第2部材とを備えた、サンルーフ装置。
  2. 請求項1に記載のサンルーフ装置において、
    前記第1部材は、前記磁性体を有して前記可動パネルの車両の幅方向各縁部に設けられており、
    前記第2部材は、前記各摺動部材に設けられている、サンルーフ装置。
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