JP2018192678A - 画像処理装置、制御方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】転写体上の不良領域に対し、記録媒体サイズに対応した転写画像形成領域が重ならないように移動させる場合、転写画像形成領域の内部に不良領域が含まれない位置が存在しない場合の記録効率の低下を抑制することができる画像処理装置を提供する
【解決手段】画像が形成される領域1102の内部に不良領域1104が含まれるかどうかを判定し、判定結果に基づいて転写画像形成領域を移動させる。
【選択図】図11

Description

本発明は、転写体上に形成された画像を記録媒体に転写するための画像処理装置、制御方法及びプログラムに関する。
転写体を介して記録媒体上に画像を転写するオフセット印刷装置やインクジェット印刷装置において、印刷品位に大きな影響を与える要因の1つに転写体の傷や汚れによる転写不良がある。このような転写不良がある場合、印刷を停止して転写体の交換や転写体上の不良領域の清掃を行う必要があり、ダウンタイムが発生してしまう。
特許文献1には、記録媒体のサイズに基づき、転写体上の劣化箇所を用いずにトナー画像を形成する構成が記載されている。
特開2016−170364号公報
特許文献1の構成では、記録媒体のサイズに基づいて転写体上の使用領域を決定する。そのため、大きな記録媒体に小さな画像を印刷する場合等、転写体上の劣化箇所にトナー画像が形成されない場合であっても、その箇所を避けることになり、印刷効率が低下してしまうという課題がある。このような課題を鑑み、本願発明は、転写体上に不良領域がある場合における印刷効率の低下の抑制を目的とする。
本願発明は、画像データに基づいて転写体上の転写画像形成領域に記録材を付与することにより、前記転写画像形成領域内に画像を形成する画像形成部と、前記画像を記録媒体に転写する転写部と、前記画像データと、前記転写体上の不良領域を特定する情報と、に基づいて、前記画像が形成される領域の内部に前記不良領域が含まれるかどうかを判定する第1判定手段と、前記第1判定手段により前記画像が形成される領域の内部に前記不良領域が含まれると判定された場合に、前記画像が形成される領域の内部に前記不良領域が含まれないように、前記転写体上の前記転写画像形成領域の位置の変更が可能かどうか判定する第2判定手段と、前記第2判定手段により変更が可能であると判定された場合に、前記転写体上の前記転写画像形成領域の位置を変更するように前記画像形成部を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
上記構成により、本願発明は、画像の位置によっては、記録媒体のサイズに対応した転写画像形成領域の内部に不良領域が含まれる場合であっても記録動作を継続させることが可能となり、記録効率の低下を抑制することができる。
記録システムの概要図。 記録ユニットの斜視図。 記録ユニットの変位態様の説明図。 記録システムの制御系のブロック図。 記録システムの制御系のブロック図。 記録システムの動作例の説明図。 記録ヘッドのメンテナンス時の動作例の説明図。 転写画像形成領域を移動させる処理のフローチャート。 転写画像形成領域を移動させる場合の説明図。 転写画像形成領域を移動させる場合の説明図。 転写画像形成領域を移動させる場合の説明図。 移動方向判定テーブル。 転写画像形成領域を移動させる場合の説明図。 転写画像形成領域を移動させる場合の説明図。 面付けされた転写画像形成領域を移動させる場合の説明図。 面付けされた転写画像形成領域を移動させる場合のフローチャート。 転写画像形成領域を移動させる場合の説明図。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態を説明する。各図において、矢印X及びYは水平方向を示し、互いに直交する。矢印Zは上下方向を示す。
<記録システム>
図1は、本実施形態に係る記録システム1を概略的に示した正面図である。記録システム1は、転写体2を介して記録媒体Pにインク像を転写することで記録物P’を製造する、枚葉式のインクジェットプリンタである。記録システム1は、記録装置1Aと、搬送装置1Bとを含む。本実施形態では、X方向、Y方向、Z方向が、それぞれ、記録システム1の幅方向(全長方向)、奥行き方向、高さ方向を示している。記録媒体PはX方向に搬送される。
なお、「記録」には、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、又は媒体の加工を行う場合も含まれ、人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わない。また、本実施形態では「記録媒体」としてシート状の紙を想定するが、布、プラスチック・フィルム等であってもよい。
インクの成分については、特に限定はないが、本実施形態では、色材である顔料、水、樹脂を含む水性顔料インクを用いる場合を想定する。
<記録装置>
記録装置1Aは、記録ユニット3、転写ユニット4及び周辺ユニット5A〜5D、及び、供給ユニット6を含む。
<記録ユニット>
記録ユニット3は、複数の記録ヘッド30と、キャリッジ31とを含む。図1と図2を参照する。図2は記録ユニット3の斜視図である。記録ヘッド30は、転写体2に記録材として液体インクを吐出し、転写体2上の転写画像形成領域に記録画像のインク像を形成する。
本実施形態の場合、各記録ヘッド30は、Y方向に延設されたフルラインヘッドであり、使用可能な最大サイズの記録媒体の画像記録領域の幅分をカバーする範囲にノズルが配列されている。記録ヘッド30は、その下面に、ノズルが開口したインク吐出面を有しており、インク吐出面は、微小隙間(例えば数mm)を介して転写体2の表面と対向している。本実施形態の場合、転写体2は円軌道上を循環的に移動する構成であるため、複数の記録ヘッド30は、放射状に配置されている。
各ノズルには吐出素子が設けられている。吐出素子は、例えば、ノズル内に圧力を発生させてノズル内のインクを吐出させる素子であり、公知のインクジェットプリンタのインクジェットヘッドの技術が適用可能である。吐出素子としては、例えば電気−熱変換体によりインクに膜沸騰を生じさせ気泡を形成することでインクを吐出する素子、電気−機械変換体によってインクを吐出する素子、静電気を利用してインクを吐出する素子等が挙げられる。高速で高密度の記録の観点からは電気−熱変換体を利用した吐出素子を用いることができる。
本実施形態の場合、記録ヘッド30は、9つ設けられている。各記録ヘッド30は、互いに異なる種類のインクを吐出する。異なる種類のインクとは、例えば、色材が異なるインクであり、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、ブラックインク等のインクである。1つの記録ヘッド30は1種類のインクを吐出するが、1つの記録ヘッド30が複数種類のインクを吐出する構成であってもよい。このように複数の記録ヘッド30を設けた場合、そのうちの一部が色材を含まないインク、例えばクリアインクを吐出してもよい。
キャリッジ31は、複数の記録ヘッド30を支持する。各記録ヘッド30は、インク吐出面側の端部がキャリッジ31に固定されている。これにより、インク吐出面と転写体2との表面の隙間をより精密に維持することができる。キャリッジ31は、案内部材RLの案内によって、記録ヘッド30を搭載しつつ変位可能に構成されている。本実施形態の場合、案内部材RLは、Y方向に延設されたレール部材であり、X方向に離間して一対設けられている。キャリッジ31のX方向の各側部にはスライド部32が設けられている。スライド部32は案内部材RLと係合し、案内部材RLに沿ってY方向にスライドする。
図3は、記録ユニット3の変位態様を示しており、記録システム1の右側面を模式的に示した図である。記録システム1の後部には回復ユニット12が設けられている。回復ユニット12は記録ヘッド30の吐出性能を回復する機構を有する。そのような機構としては、例えば、記録ヘッド30のインク吐出面をキャッピングするキャップ機構、インク吐出面をワイピングするワイパ機構、インク吐出面から記録ヘッド30内のインクを負圧吸引する吸引機構を挙げることができる。
案内部材RLは、転写体2の側方から回復ユニット12に渡って延設されている。記録ユニット3は、案内部材RLの案内により、実線で記録ユニット3を示した吐出位置POS1と、破線で記録ユニット3を示した回復位置POS3との間で変位可能であり、不図示の駆動機構により移動される。
吐出位置POS1は、記録ユニット3が転写体2にインクを吐出する位置であり、記録ヘッド30のインク吐出面が転写体2の表面に対向する位置である。回復位置POS3は、吐出位置POS1から退避した位置であり、記録ユニット3が回復ユニット12上に位置する位置である。回復ユニット12は記録ユニット3が回復位置POS3に位置した場合に、記録ヘッド30に対する回復処理を実行可能である。本実施形態の場合、記録ユニット3が回復位置POS3に到達する前の移動途中においても回復処理を実行可能である。吐出位置POS1と回復位置POS3の間には予備回復位置POS2がある。り、回復ユニット12は記録ヘッド30が吐出位置POS1から回復位置POS3へ移動している間に、予備回復位置POS2において記録ヘッド30に対する予備的な回復処理を実行可能である。
<転写ユニット>
図1を参照して転写ユニット4について説明する。転写ユニット4は、転写胴41と圧胴42とを含む。これらの胴は、Y方向の回転軸周りに回転する回転体であり、円筒形状の外周面を有している。図1において、転写胴41及び圧胴42の各図形内に示した矢印は、これらの回転方向を示しており、転写胴41は時計回りに、圧胴42は反時計回りに回転する。
転写胴41は、その外周面に転写体2を支持する支持体である。転写体2は、転写胴41の外周面上に、周方向に連続的にあるいは間欠的に設けられる。連続的に設けられる場合、転写体2は無端の帯状に形成される。間欠的に設けられる場合、転写体2は、有端の帯状に複数のセグメントに分けて形成され、各セグメントは転写胴41の外周面に等ピッチで円弧状に配置することができる。
転写胴41の回転により、転写体2は円軌道上を循環的に移動する。転写胴41の回転位相により、転写体2の位置は、吐出前処理領域R1、吐出領域R2、吐出後処理領域R3及びR4、転写画像形成領域R5、転写後処理領域R6に区別することができる。転写体2はこれらの領域を循環的に通過する。
吐出前処理領域R1は、記録ユニット3によるインクの吐出前に転写体2に対する前処理を行う領域であり、周辺ユニット5Aによる処理が行われる領域である。本実施形態の場合、反応液が付与される。吐出領域R2は記録ユニット3が転写体2にインクを吐出してインク像を形成する領域である。吐出後処理領域R3及びR4はインクの吐出後にインク像に対する処理を行う処理領域であり、吐出後処理領域R3は周辺ユニット5Bによる処理が行われる領域であり、吐出後処理領域R4は周辺ユニット5Cによる処理が行われる領域である。転写画像形成領域R5は、転写ユニット4により転写体2上にインク像が形成される領域である。転写後処理領域R6は、転写後に転写体2に対する後処理を行う領域であり、周辺ユニット5Dによる処理が行われる領域である。
本実施形態の場合、吐出領域R2は、一定の区間を有する領域である。他の領域R1、R3〜R6は、吐出領域R2に比べるとその区間は狭い。時計の文字盤に喩えると、本実施形態の場合、吐出前処理領域R1は概ね10時の位置であり、吐出領域R2は概ね11時から1時の範囲であり、吐出後処理領域R3は概ね2時の位置であり、吐出後処理領域R4は概ね4時の位置である。転写画像形成領域R5は概ね6時の位置であり、転写後処理領域R6は概ね8時の領域である。
転写体2は、単層から構成してもよいが、複数層の積層体としてもよい。複数層で構成する場合、例えば、表面層、弾性層、圧縮層の三層を含んでもよい。表面層はインク像が形成される画像形成面を有する最外層である。圧縮層を設けることで、圧縮層が変形を吸収し、局所的な圧力変動に対してその変動を分散し、高速記録時においても転写性を維持することができる。弾性層は表面層と圧縮層との間の層である。
表面層の材料としては、樹脂、セラミック等各種材料を適宜用いることができるが、耐久性等の点で圧縮弾性率の高い材料を用いることができる。具体的には、アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、フッ素含有樹脂、加水分解性有機ケイ素化合物を縮合して得られる縮合物等が挙げられる。表面層には、反応液の濡れ性、画像の転写性等を向上させるために、表面処理を施して用いてもよい。表面処理としては、フレーム処理、コロナ処理、プラズマ処理、研磨処理、粗化処理、活性エネルギー線照射処理、オゾン処理、界面活性剤処理、シランカップリング処理などが挙げられる。これらを複数組み合わせてもよい。また、表面層に任意の表面形状を設けることもできる。
圧縮層の材料としては、例えばアクリロニトリル−ブタジエンゴム、アクリルゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム等が挙げられる。このようなゴム材料の成形時には、所定量の加硫剤、加硫促進剤等を配合し、さらに発泡剤、中空微粒子或いは食塩等の充填剤を必要に応じて配合し、多孔質のゴム材料としてもよい。これにより、様々な圧力変動に対して気泡部分が体積変化を伴って圧縮されるため、圧縮方向以外への変形が小さく、より安定した転写性、耐久性を得ることができる。多孔質のゴム材料としては、各気孔が互いに連続した連続気孔構造のものと、各気孔がそれぞれ独立した独立気孔構造のものがあるが、いずれの構造であってもよく、これらの構造を併用してもよい。
弾性層の部材としては、樹脂、セラミック等、各種材料を適宜用いることができる。加工特性等の点で、各種エラストマー材料、ゴム材料を用いることができる。具体的には、例えばフルオロシリコーンゴム、フェニルシリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、ニトリルゴム等が挙げられる。また、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、スチレンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン/プロピレン/ブタジエンのコポリマー、ニトリルブタジエンゴム等が挙げられる。特に、シリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム、フェニルシリコーンゴムは、圧縮永久ひずみが小さいため、寸法安定性、耐久性の面で有利である。また、温度による弾性率の変化が小さく、転写性の点でも有利である。
表面層と弾性層の間、弾性層と圧縮層の間には、これらを固定するために各種接着剤や両面テープを用いることもできる。また、転写体2は、転写胴41に装着する際の横伸びの抑制や、コシを保つために圧縮弾性率が高い補強層を含んでもよい。また、織布を補強層としてもよい。転写体2は前記材質による各層を任意に組み合わせて作製することができる。
圧胴42は、その外周面が転写体2に圧接される。圧胴42の外周面には、記録媒体Pの先端部を保持するグリップ機構が少なくとも一つ設けられている。グリップ機構は圧胴42の周方向に離間して複数設けてもよい。記録媒体Pは圧胴42の外周面に密接して搬送されつつ、圧胴42と転写体2とのニップ部を通過するときに、転写体2上のインク像が転写される。
<周辺ユニット>
周辺ユニット5A〜5Dは転写胴41の周囲に配置されている。本実施形態の場合、周辺ユニット5A〜5Dは、順に、付与ユニット、吸収ユニット、加熱ユニット、清掃ユニットである。
付与ユニット5Aは、記録ユニット3によるインクの吐出前に、転写体2上に反応液を付与する機構である。反応液は、インクを高粘度化する成分を含有する液体である。ここで、インクの高粘度化とは、インクを構成している色材や樹脂等がインクを高粘度化する成分と接触することによって化学的に反応し、あるいは物理的に吸着し、これによってインクの粘度の上昇が認められることである。このインクの高粘度化には、インク全体の粘度上昇が認められる場合のみならず、色材や樹脂等のインクを構成する成分の一部が凝集することにより局所的に粘度の上昇が生じる場合も含まれる。
インクを高粘度化する成分は、金属イオン、高分子凝集剤など、特に制限はないが、インクのpH変化を引き起こして、インク中の色材を凝集させる物質を用いることができ、有機酸を用いることができる。反応液の付与機構としては、例えば、ローラ、記録ヘッド、ダイコーティング装置(ダイコータ)、ブレードコーティング装置(ブレードコータ)などが挙げられる。転写体2に対するインクの吐出前に反応液を転写体2に付与しておくと、転写体2に達したインクを直ちに定着させることができる。これにより、隣接するインク同士が混ざり合うブリーディングを抑制することができる。
吸収ユニット5Bは、転写前に、転写体2上のインク像から液体成分を吸収する機構である。インク像の液体成分を減少させることで、記録媒体Pに記録される画像のにじみ等を抑制することができる。液体成分の減少を異なる視点で説明すれば、転写体2上のインク像を構成するインクを濃縮すると表現することもできる。インクを濃縮するとは、インクに含まれる液体成分が減少することによって、インクに含まれる色材や樹脂といった固形分の液体成分に対する含有割合が増加することを意味する。
吸収ユニット5Bは、例えば、インク像に接触してインク像の液体成分の量を減少させる液吸収部材を含む。液吸収部材はローラの外周面に形成されてもよいし、液吸収部材が無端のシート状に形成され、循環的に走行されるものでもよい。インク像の保護の点で、液吸収部材の移動速度を転写体2の周速度と同じにして液吸収部材を転写体2と同期して移動させてもよい。
液吸収部材は、インク像に接触する多孔質体を含んでもよい。液吸収部材へのインク固形分付着を抑制するため、インク像に接触する面の多孔質体の孔径は、10μm以下であってもよい。ここで、孔径とは平均直径のことを示し、公知の手段、例えば水銀圧入法や、窒素吸着法、SEM画像観察等で測定可能である。なお、液体成分は、一定の形を有さず、流動性があり、ほぼ一定の体積を有するものであれば、特に限定されるものではない。例えば、インクや反応液に含まれる水や有機溶媒等が液体成分として挙げられる。
加熱ユニット5Cは、転写前に、転写体2上のインク像を加熱する機構である。インク像を加熱することで、インク像中の樹脂が溶融し、記録媒体Pへの転写性を向上する。加熱温度は、樹脂の最低造膜温度(MFT)以上とすることができる。MFTは一般的に知られている手法、例えばJIS K 6828−2:2003や、ISO2115:1996に準拠した各装置で測定することが可能である。転写性及び画像の堅牢性の観点から、MFTよりも10℃以上高い温度で加熱してもよく、更に、20℃以上高い温度で加熱してもよい。加熱ユニット5Cは、例えば、赤外線等の各種ランプ、温風ファン等、公知の加熱デバイスを用いることができる。加熱効率の点で、赤外線ヒータを用いることができる。
清掃ユニット5Dは、転写後に転写体2上を清掃する機構である。清掃ユニット5Dは、転写体2上に残留したインクや、転写体2上のごみ等を除去する。清掃ユニット5Dは、例えば、多孔質部材を転写体2に接触させる方式、ブラシで転写体2の表面を擦る方式、ブレードで転写体2の表面をかきとる方式等の公知の方式を適宜用いることができる。また、清掃に用いる清掃部材は、ローラ形状、ウェブ形状等、公知の形状を用いることができる。
以上の通り、本実施形態では、付与ユニット5A、吸収ユニット5B、加熱ユニット5C、清掃ユニット5Dを周辺ユニットとして備えるが、これらの一部のユニットに転写体2の冷却機能を付与するか、あるいは、冷却ユニットを追加してもよい。本実施形態では、加熱ユニット5Cの熱により転写体2の温度が上昇する場合がある。記録ユニット3により転写体2にインクを吐出した後、インク像がインクの主溶剤である水の沸点を超えると、吸収ユニット5Bによる液体成分の吸収性能が低下する場合がある。吐出されたインクが水の沸点未満に維持されるように転写体2を冷却することで、液体成分の吸収性能を維持することができる。
冷却ユニットは、転写体2に送風する送風機構や、転写体2に部材(例えばローラ)を接触させ、この部材を空冷または水冷で冷却する機構であってもよい。また、清掃ユニット5Dの清掃部材を冷却する機構であってもよい。冷却タイミングは、転写後、反応液の付与前までの期間であってもよい。
<供給ユニット>
供給ユニット6は、記録ユニット3の各記録ヘッド30にインクを供給する機構である。供給ユニット6は記録システム1の後部側に設けられていてもよい。供給ユニット6は、インクの種類毎に、インクを貯留する貯留部TKを備える。貯留部TKは、メインタンクとサブタンクとによって構成されてもよい。各貯留部TKと各記録ヘッド30とは流路6aで連通し、貯留部TKから記録ヘッド30へインクが供給される。流路6aは、貯留部TKと記録ヘッド30との間でインクを循環させる流路であってもよく、供給ユニット6はインクを循環させるポンプ等を備えてもよい。流路6aの途中または貯留部TKには、インク中の気泡を脱気する脱気機構を設けてもよい。流路6aの途中または貯留部TKには、インクの液圧と大気圧との調整を行うバルブを設けてもよい。貯留部TK内のインク液面が、記録ヘッド30のインク吐出面よりも低い位置となるように、貯留部TKと記録ヘッド30のZ方向の高さが設計されてもよい。
<搬送装置>
搬送装置1Bは、記録媒体Pを転写ユニット4へ給送し、インク像が転写された記録物P’を転写ユニット4から排出する装置である。搬送装置1Bは、給送ユニット7、複数の搬送胴8、8a、二つのスプロケット8b、チェーン8c及び回収ユニット8dを含む。図1において、搬送装置1Bの各構成の図形の内側の矢印はその構成の回転方向を示し、外側の矢印は記録媒体Pまたは記録物P’の搬送経路を示している。記録媒体Pは給送ユニット7から転写ユニット4へ搬送され、記録物P’は転写ユニット4から回収ユニット8dへ搬送される。給送ユニット7側を搬送方向で上流側と呼び、回収ユニット8d側を下流側と呼ぶ場合がある。
給送ユニット7は、複数の記録媒体Pが積載される積載部を含むと共に、積載部から一枚ずつ記録媒体Pを、最上流の搬送胴8に給送する給送機構を含む。各搬送胴8、8aはY方向の回転軸周りに回転する回転体であり、円筒形状の外周面を有している。各搬送胴8、8aの外周面には、記録媒体P(または記録物P’)の先端部を保持するグリップ機構が少なくとも一つ設けられている。各グリップ機構は、隣接する搬送胴間で記録媒体Pを受け渡されるように、その把持動作及び解除動作が制御される。
二つの搬送胴8aは、記録媒体Pの反転用の搬送胴である。記録媒体Pを両面記録する場合、表面への転写後に、圧胴42から下流側に隣接する搬送胴8へ記録媒体Pを渡さずに、搬送胴8aに渡す。記録媒体Pは、二つの搬送胴8aを経由して表裏が反転され、圧胴42の上流側の搬送胴8を経由して再び圧胴42へ渡される。これにより、記録媒体Pの裏面が転写胴41に面することになり、裏面にインク像が転写される。
チェーン8cは、二つのスプロケット8b間に巻き回されている。二つのスプロケット8bの一方は駆動スプロケットであり他方は従動スプロケットである。駆動スプロケットの回転によりチェーン8cが循環的に走行する。チェーン8cには、その長手方向に離間して複数のグリップ機構が設けられている。グリップ機構は、記録物P’の端部を把持する。下流端に位置する搬送胴8からチェーン8cのグリップ機構に記録物P’が渡され、グリップ機構に把持された記録物P’はチェーン8cの走行により回収ユニット8dへ搬送され、把持が解除される。これにより記録物P’が回収ユニット8d内に積載される。
<後処理ユニット>
搬送装置1Bには、後処理ユニット10A、10Bが設けられている。後処理ユニット10A、10Bは転写ユニット4よりも下流側に配置され、記録物P’に対して後処理を行う機構である。後処理ユニット10Aは、記録物P’の表面に対する処理を行い、後処理ユニット10Bは、記録物P’の裏面に対する処理を行う。処理の内容としては、例えば、記録物P’の画像記録面に、画像の保護や艶出し等を目的としたコーティングを挙げることができる。コーティングの内容としては、例えば、液体の塗布、シートの溶着、ラミネート等を挙げることができる。
<検査ユニット>
搬送装置1Bには、検査ユニット9A、9Bが設けられている。検査ユニット9A、9Bは転写ユニット4よりも下流側に配置され、記録物P’の検査を行う機構である。
本実施形態の場合、検査ユニット9Aは、記録物P’に記録された画像を撮影する撮影装置であり、例えば、CCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子を含む。検査ユニット9Aは、連続的に行われる記録動作中に、記録画像を撮影する。検査ユニット9Aが撮影した画像に基づいて、記録画像の色味などの経時変化を確認し、画像データあるいは記録データの補正の可否を判断することができる。本実施形態の場合、検査ユニット9Aは、圧胴42の外周面に撮像範囲が設定されており、転写直後の記録画像を部分的に撮影可能に配置されている。検査ユニット9Aにより全ての記録画像の検査を行ってもよいし、所定数毎に検査を行ってもよい。
本実施形態の場合、検査ユニット9Bも、記録物P’に記録された画像を撮影する撮影装置であり、例えば、CCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子を含む。検査ユニット9Bは、テスト記録動作において記録画像を撮影する。検査ユニット9Bは、記録画像の全体を撮影し、検査ユニット9Bが撮影した画像に基づいて、記録データに関する各種の補正の基本設定を行うことができる。本実施形態の場合、チェーン8cで搬送される記録物P’を撮影する位置に配置されている。検査ユニット9Bにより記録画像を撮影する場合、チェーン8cの走行を一時的に停止して、その全体を撮影する。検査ユニット9Bは、記録物P’上を走査するスキャナであってもよい。
<制御ユニット>
次に、記録システム1の制御ユニットについて説明する。図4及び図5は記録システム1の制御ユニット13のブロック図である。制御ユニット13は、上位装置(DFE)HC2に通信可能に接続され、また、上位装置HC2はホスト装置HC1に通信可能に接続される。
ホスト装置HC1では、記録画像の元になる原稿データが生成、あるいは保存される。ここでの原稿データは、例えば、文書ファイルや画像ファイル等の電子ファイルの形式で生成される。この原稿データは、上位装置HC2へ送信され、上位装置HC2では、受信した原稿データを制御ユニット13で利用可能なデータ形式(例えば、RGBで画像を表現するRGBデータ)に変換する。変換後のデータは、画像データとして上位装置HC2から制御ユニット13へ送信され、制御ユニット13は受信した画像データに基づき、記録動作を開始する。
本実施形態の場合、制御ユニット13は、メインコントローラ13Aと、エンジンコントローラ13Bとに大別される。メインコントローラ13Aは、処理部131、記憶部132、操作部133、画像処理部134、通信I/F(インタフェース)135、バッファ136及び通信I/F137を含む。
処理部131は、CPU等のプロセッサであり、記憶部132に記憶されたプログラムを実行し、メインコントローラ13A全体の制御を行う。記憶部132は、RAM、ROM、ハードディスク、SSD等の記憶デバイスであり、処理部131が実行するプログラムや、データを格納し、また、処理部131にワークエリアを提供する。操作部133は、例えば、タッチパネル、キーボード、マウス等の入力デバイスであり、ユーザの指示を受け付ける。
画像処理部134は例えば画像処理プロセッサを有する電子回路である。バッファ136は、例えば、RAM、ハードディスクやSSDである。通信I/F135は上位装置HC2との通信を行い、通信I/F137はエンジンコントローラ13Bとの通信を行う。図4において破線矢印は、画像データの処理の流れを例示している。上位装置HC2から通信I/F135を介して受信された画像データは、バッファ136に蓄積される。画像処理部134はバッファ136から画像データを読み出し、読み出した画像データに所定の画像処理を施して、再びバッファ136に格納する。バッファ136に格納された画像処理後の画像データは、プリントエンジンが用いる記録データとして、通信I/F137からエンジンコントローラ13Bへ送信される。
図5に示すように、エンジンコントローラ13Bは、制御部14、15A〜15Eを含み、記録システム1が備えるセンサ群及びアクチュエータ群16の検知結果の取得及び駆動制御を行う。これらの各制御部は、CPU等のプロセッサ、RAMやROM等の記憶デバイス、外部デバイスとのインタフェースを含む。なお、制御部の区分けは一例であり、一部の制御を更に細分化した複数の制御部で実行してもよいし、逆に、複数の制御部を統合して、それらの制御内容を一つの制御部で行うように構成してもよい。
エンジン制御部14は、エンジンコントローラ13Bの全体の制御を行う。記録制御部15Aは、メインコントローラ13Aから受信した記録データをラスタデータ等、記録ヘッド30の駆動に適したデータ形式に変換する。記録制御部15Aは、各記録ヘッド30の吐出制御を行う。
転写制御部15Bは、付与ユニット5Aの制御、吸収ユニット5Bの制御、加熱ユニット5Cの制御、及び清掃ユニット5Dの制御を行う。
信頼性制御部15Cは、供給ユニット6の制御、回復ユニット12の制御、及び記録ユニット3を吐出位置POS1と回復位置POS3との間で移動させる駆動機構の制御を行う。
搬送制御部15Dは、搬送装置1Bの制御を行う。検査制御部15Eは、検査ユニット9Bの制御、及び検査ユニット9Aの制御を行う。
センサ群及びアクチュエータ群16のうち、センサ群には、可動部の位置や速度を検知するセンサ、温度を検知するセンサ、撮像素子等が含まれる。アクチュエータ群にはモータ、電磁ソレノイド、電磁バルブ等が含まれる。
<動作例>
図6は、記録動作の例を模式的に示す図である。転写胴41及び圧胴42が回転されつつ、以下の各工程が循環的に行われる。状態ST1に示すように、始めに転写体2上に付与ユニット5Aから反応液Lが付与される。転写体2上の反応液Lが付与された部位は転写胴41の回転に伴って移動していく。反応液Lが付与された部位が記録ヘッド30の下に到達すると、状態ST2に示すように記録ヘッド30から転写体2にインクが吐出される。これによりインク像IMが形成される。その際、吐出されるインクが転写体2上の反応液Lと混ざりあうことで、色材の凝集が促進される。吐出されるインクは、供給ユニット6の貯留部TKから記録ヘッド30に供給される。
転写体2上のインク像IMは転写体2の回転に伴って移動していく。インク像IMが吸収ユニット5Bに到達すると状態ST3に示すように吸収ユニット5Bによりインク像IMから液体成分が吸収される。インク像IMが加熱ユニット5Cに到達すると状態ST4に示すように加熱ユニット5Cによりインク像IMが加熱され、インク像IM中の樹脂が溶融し、インク像IMが造膜される。このようなインク像IMの形成に同期して、搬送装置1Bにより記録媒体Pが搬送される。
状態ST5に示すように、インク像IMと記録媒体Pとが転写体2と圧胴42とのニップ部に到達し、記録媒体Pにインク像IMが転写され、記録物P’が製造される。ニップ部を通過すると、記録物P’に記録された画像が検査ユニット9Aにより撮影され、記録画像が検査される。記録物P’は搬送装置1Bにより回収ユニット8dへ搬送される。
転写体2上のインク像IMが形成されていた部分は、清掃ユニット5Dに到達すると状態ST6に示すように清掃ユニット5Dにより清掃される。清掃後、転写体2は一回転したことになり、同様の手順で記録媒体Pへのインク像の転写が繰り返し行われる。上記の説明では理解を容易にするために、転写体2の一回転で一枚の記録媒体Pへのインク像IMの転写が一回行われるように説明したが、転写体2の一回転で複数枚の記録媒体Pへのインク像IMの転写が連続的に行うことができる。
このような記録動作を継続していくと、各記録ヘッド30のメンテナンスが必要となる。図7は、各記録ヘッド30のメンテナンスの際の動作例を示している。状態ST11は、吐出位置POS1に記録ユニット3が位置している状態を示す。状態ST12は、記録ユニット3が予備回復位置POS2を通過している状態を示し、通過中に回復ユニット12により記録ユニット3の各記録ヘッド30の吐出性能を回復する処理が実行される。その後、状態ST13に示すように、記録ユニット3が回復位置POS3に位置した状態で、回復ユニット12により各記録ヘッド30の吐出性能を回復する処理が実行される。
<特徴構成>
次に、図8を用いて、本実施形態の特徴構成について説明する。本図は、制御ユニット13により制御される、記録動作中の処理を示すフローチャートである。本実施形態では、記録動作開始とともに本処理が開始され、記録物に対して随時検査を行うが、本処理は、所定のタイミングで定期的に実行する構成であってもよい。
まず、ステップS801において、検査ユニット9Aによる検査結果に基づいて、記録物P’の転写不良の有無を判定する。具体的には、制御ユニット13が記録物P’に形成するために記憶部132に記憶した画像と、その画像データに基づいて記録物P’に形成され、検査ユニット9Aによって記録物P’を撮影した画像と、を比較する。本実施形態では、比較方法として公知の領域ベースマッチングを用いるが、これに限定されない。領域ベースマッチングには、SAD(Sum of Absolute Differences)やSSD(Sum of Squared Differences)等の手法があり、これらにより二つの画像間の相違度を算出する。検査結果が転写不良なし、すなわちステップS801の判定結果がNoである場合は、ステップS807に移行して記録動作を継続する。一方、検査結果が転写不良あり、すなわちステップS801の判定結果がYesである場合は、ステップS802に移行する。
ステップS802において、転写不良が、転写体2に起因したものであるか否かを判定する。転写体2に因る転写不良とは、例えば、転写体2上に傷や汚れ等が存在することにより、その領域における転写性が低下する場合である。その他の転写不良としては、転写体2に因る場合の他に、記録ヘッド30の吐出不良や周辺ユニット5A〜5Dに起因したものが考えられる。ここでの判定方法の一例として、転写体2の一周分の記録物P’を比較する方法が挙げられる。記録ヘッド30の吐出不良に起因した転写不良の場合には、複数の転写体2において記録物P’が記録不良となるため、その判定が可能である。また、周辺ユニット5A〜5Dに起因した転写不良の場合には、複数の転写体2に、且つ、1つの転写体2内でも部分的にではなくX方向またはY方向に一律に記録不良が生じるため、その判定が可能である。ここでは、上記2つの要因に当てはまらない場合に、転写不良の要因が転写体2であると判定するが、判定方法はこれに限定されない。そして、判定結果がNoの場合には、ステップS807に移行し、記録動作を継続する。判定結果がYesの場合には、ステップS803に移行する。
転写不良が転写体2に因るものであると判定された場合、ステップS803において、転写体上の不良領域の位置を特定し、不良領域の位置が、記録媒体Pの転写画像形成領域の範囲内であるか否かを判定する。ここで、図10(a)及び(b)を用いて、転写体2と記録媒体P及び記録画像の関係について説明する。図10(a)及び(b)は、転写胴41の外周面に帯状に形成された転写体2を、平面上に広げた状態を示す模式図である。本実施形態では、転写体2は間欠的に4つのセグメントに分けて設けられている場合を記載する。尚、各セグメントは連続的に設けられていてもよく、また、その数は4に限られるものではない。
1001は転写体2を平面上に広げた状態を示しており、転写体2上に4つのセグメント1002〜1005が間欠的に設けられている。記録ユニット3によりインク像が形成可能であるのはセグメント上のみであり、各セグメントの間の斜線部は、画像が形成できない記録不可領域である。1006〜1009は、セグメント1002〜1005と記録媒体Pが対応する転写画像形成領域である。すなわち、各セグメントの転写画像形成領域上にインク像が形成され、記録媒体Pがその位置にニップされることでインク像が転写される。この転写画像形成領域のサイズは記録媒体Pのサイズに対応する。本実施形態では、前述の記録不可領域を除くセグメント上の任意の位置に、転写画像形成領域を設定することができる。1010〜1013は、各セグメント上に形成されるインク像であり、1014は、セグメント1003上に生じた不良領域を示している。
図8に戻り、ステップS803において、不良領域1014が記録媒体Pの転写画像形成領域1006〜1009の範囲内に位置するかどうかを判定する。転写画像形成領域の範囲外、すなわち判定結果がNoである場合は、ステップS807に移行し、そのまま記録動作を継続する。転写画像形成領域の範囲内、すなわち判定結果がYesである場合には、ステップS804に移行する。図10(a)の例では、セグメント1003において、記録媒体Pの転写画像形成領域1007と不良領域1014が重なっている。このため、ステップS803での判定結果はYesとなり、ステップS804に移行する。
ステップS804及びステップS805では、セグメント1003に形成すべきインク像を、不良領域を回避した位置で形成可能かどうかを判定する。まず、ステップS804では、転写体2のセグメント1003における転写画像形成領域1007をX方向に移動させることで、転写画像形成領域の内部に不良領域が含まれない位置が存在するかどうかを判定する。判定結果がNoの場合はステップS805に移行し、判定結果がYesの場合はステップS806に移行する。ステップS805では、転写体2のセグメント1003における転写画像形成領域1007をY方向に移動させることで、転写画像形成領域の内部に不良領域が含まれない位置が存在するかどうかを判定する。判定結果がNoの場合はステップS808に移行し、判定結果がYesの場合はステップS806に移行する。
ステップS806では、ステップS804及びステップS805の判定結果に応じて、転写画像形成領域1007をX方向またはY方向に移動させる処理を行う。ここで、図10を用いて、ステップS804において判定結果がYesであった場合について説明する。図10(b)は、セグメント1003の範囲内で、転写画像形成領域1007の全てが不良領域1014と重ならないように移動させることが可能な場合を示す図である。1015は、図10(a)の状態から、転写画像形成領域1007を移動させた距離であり、1016は、移動後の転写画像形成領域1007の位置を示している。移動が可能であると判定された場合、制御ユニット13は、上位装置HC2に対し、不良領域が存在する転写体のセグメント番号、移動方向、移動距離を通知する。そして上位装置HC2は、制御ユニット13から通知されたセグメントを使用する原稿データに対して、制御ユニット13から通知された移動方向及び移動距離に基づいて画像データを生成し、制御ユニット13に送信する。その際、次に制御ユニット13に送信する画像データから生成してもよいし、送信済みの画像データを再生成してもよい。本実施形態では、転写画像形成領域のサイズに合わせた画像データを生成するが、セグメントのサイズに合わせた画像データを生成する形態であってもよい。
尚、本図のように、セグメント1003の範囲内で不良領域1014と重ならずに転写画像形成領域1007を移動させることができる場合、記録媒体Pのサイズが同じであれば、以降の記録データに対しても転写画像形成領域を移動させることで対応可能である。本実施形態では、4つのセグメントのうち、セグメント1003以外のセグメント1002、1004、1005を用いる記録データに対しては、転写画像形成領域を移動させる処理を行わない。このため、処理負荷を低減することができる。尚、いずれかのセグメントに対して転写画像形成領域の位置を移動させる場合に、全てのセグメントの転写画像形成領域の位置を移動させる構成とすることも可能である。
尚、転写画像形成領域1007の位置を移動させる処理は、制御ユニット13のメインコントローラ13Aまたはエンジンコントローラ13Bのいずれかで行ってもよく、上位装置HC2で行ってもよい。また、どこで実行するかによって、移動開始タイミングを変えてもよい。例えば、エンジンコントローラ13Bで行う場合には検知直後の記録動作から移動させ、上位装置HC2で行う場合には次に上位装置HC2から制御ユニット13へ送信する画像データから移動させる等である。さらには、メインコントローラ13A、エンジンコントローラ13B、上位装置HC2各々が保持している画像データ及び記録データに対し、各々が移動処理を実施してもよい。そうすることで、移動による処理の負荷が分散されるというメリットがある。
ステップS806において転写画像形成領域の位置を移動させた場合、その移動方向や移動距離に応じて、搬送制御部15Bは、記録媒体Pの搬送タイミングや搬送位置を変更する。その後、ステップS807に移行し、制御ユニット13の記録制御部15Aが記録ヘッド30を制御し、転写画像形成領域の位置に合わせてインク像を形成することで記録動作を継続し、本処理を終了する。
次に、図9、図11、図13及び図17を用いて、ステップS804及びステップS805において、転写画像形成領域1007をX方向及びY方向のいずれに移動させても、不良領域が含まれない位置が存在しないと判定された場合について説明する。前述したように、ステップS804及びステップS805の両方において判定結果がNoである場合、ステップS808に移行する。
図9は、ステップS808の記録画像判別処理の示すフローチャートである。ステップS804及びステップS805では、セグメント内で転写画像形成領域と不良領域が重ならない位置が存在するかどうかを判定したが、ここでは、転写画像形成領域内のインク像と不良領域が重ならない位置が存在するかどうかを判定する。
図11(a)において、1101は、転写体2におけるセグメントの一つであり、不良領域が生じたセグメントである。1102は、記録媒体Pに対応する転写画像形成領域、1103はセグメント1101に形成されるインク像、1104は、セグメント1101上の不良領域を示している。ここで、前述のステップS806と同様に、転写画像形成領域1102の内部に不良領域1104が含まれないように、1105に示す距離を転写画像形成領域ごとX方向に移動させることを考える。すると、図11(b)に示すように、移動後の転写画像形成領域1106はセグメント1101の範囲内からはみ出してしまう。同様に、Y方向に移動させても転写画像形成領域の内部に不良領域が含まれない位置は存在せず、セグメント1101の範囲内での移動ができない。
このような場合に、ステップS808、すなわち図9に示す記録画像判別処理を行う。具体的には、転写画像形成領域の内部に不良領域1104が含まれる位置であったとしても、インク像1103の内部に不良領域1104が含まれない位置、すなわち転写画像形成領域内の余白領域と不良領域が重なる位置が存在すれば、移動が可能であると判定する。この判定方法としては、まず、セグメント1101に形成すべき記録画像の画像データに基づいて、余白領域を検出する。本実施形態では、制御ユニット13が上位装置HC2から受信し、バッファ136に格納された画像データに対して余白領域の検出を行う。この画像データは、RGBデータである。そして、転写画像形成領域に対応する画像データにおいて、(R,G,B)=(255,255,255)の白画素を検出する。そして、転写画像形成領域がセグメント内からはみ出さず、且つ、不良領域の全ての画素が白画素に対応する位置が存在するかどうかを判定する。存在する場合には、セグメント内で転写画像形成領域が移動可能であると判定する。これは、(R,G,B)=(255,255,255)の白画素であれば、セグメント上にインクが付与されないため、不良領域と重なっても転写後の記録画像への影響がないためである。そして、判定結果に基づいて、移動方向及び移動距離を決定する。
尚、前述したように、転写画像形成領域の内部に不良領域が含まれない位置に移動させることが可能な場合には、同じサイズの記録媒体に対して記録を行う限り、同じ処理を行えばよい。しかしながら、ここで説明したように、インク像が形成される領域の内部に不良領域が含まれない位置に移動させる場合には、画像データによって余白領域の位置が異なるため、各ページの画像データに対して移動可能かどうかをそれぞれ判定する必要がある。
図9に戻り、ステップS901では、変数Nに、不良領域が検出されたセグメント番号を設定する。変数Nは、図11の4つのセグメントを左から1、2、3、4とした場合に、不良領域が存在するセグメントの位置を示すものであり、本実施形態では「2」が設定される。
次に、ステップS902では、現在処理が行われているジョブのN番目(Nページ目)の画像において、不良領域とインク像が重なっているかどうかを判断する。具体的には、前述したように、画像データ中の白画素を検出し、不良領域に対応する全ての画素において白画素ではない画素が含まれるかどうかを判定する。ここで、判断がYesの場合、すなわち白画素ではない画素が含まれ、不良領域とインク像が重なっている場合には、ステップS903に移行する。一方、判断がNoの場合、すなわち不良領域に対応する全ての画素が白画素であり、インク像と重なっていない場合には、ステップS906に移行する。
ステップS903〜ステップS905では、転写画像形成領域内でインク像が不良領域を回避する位置、すなわち、前述したような不良領域が余白領域と重なる位置が存在するかどうかを判定する。ステップS903ではX方向への移動、ステップS904ではY方向への移動、ステップS905では回転によって、上記位置を探す処理を行う。
図11(c)は、ステップS903においてX方向への移動が可能であると判定された場合の図であり、図11(a)の状態から、インク像1103と不良領域1104が重ならないよう、1107に示す距離をX方向に移動した状態である。ここでは、前述したように不良領域1104の全ての画素が余白画素と重なっており、且つ、転写画像形成領域1108がセグメント1101の範囲内に収まっている。従って、ステップS903において移動が可能であると判定される。
同様に、図13は、ステップS904においてY方向への移動が可能であるかを判定する処理を説明するための図である。図13(a)の1301は不良領域が存在するセグメント、1302は転写画像形成領域、1303はセグメント上に形成されるインク像、1304はセグメント上の不良領域である。図13(b)は、図13(a)の状態から、Y方向に1305で示す距離を転写画像形成領域ごと移動させた図であるが、図11(b)と同様に転写画像形成領域1306がセグメント1301からはみ出してしまい、転写画像形成領域ごとの移動はできないことがわかる。これに対し、図13(c)は、図13(a)の状態から、インク像1303が不良領域1304と重ならないよう、1307に示す距離を移動させた状態を示している。このとき、不良領域1304の全ての画素が余白画素と重なっており、且つ、転写画像形成領域1308がセグメント1301の範囲内に収まっている。従って、ステップS904において移動が可能であると判定される。
同様に、図17は、ステップS905においてインク像を回転させることで不良領域の回避が可能であるかを判定する処理を説明するための図である。図17(a)の1701は不良領域が存在するセグメント、1702は転写画像形成領域、1703はセグメント上に形成されるインク像、1704はセグメント上の不良領域である。図17(a)において、インク像1703が不良領域1704と重ならないように位置を変更するのは、X方向Y方向ともに不可能である。このため、ステップS903及びS904では移動はできないと判定される。そして、図17(b)は、図17(a)の状態から、不良領域1704を避けて90度回転した状態である。インク像1703を回転させることにより、不良領域1704が余白領域と重なり、且つ、転写画像形成領域1705がセグメント1701の範囲内に収まっている。従って、ステップS905において回転可能であると判定される。
尚、ステップS903〜ステップS905の各ステップでの判定結果は、記憶部132またはバッファ136に保存される。その後、ステップS906に移行する。
ステップS906では、変数Nにセグメント数を加算する。本実施形態では転写体を4つのセグメントに分けているため、ここでは4を加算する。そして、ステップS907に移行し、Nの値が、現在処理しているジョブの記録枚数を超えたか否かを判定する。判定結果がNoの場合はステップS902に戻って繰り返しステップS902〜S907の処理を行い、判定結果がYesの場合はステップS908に移行する。
ジョブに含まれる記録枚数全てに対して、ステップS902〜ステップS905の判定を行った後、ステップS908では、ステップS903〜S905で保存した判定結果を参照し、そのジョブの全記録画像が不良を回避可能であるかどうかを判定する。図12は、記録枚数が20枚、不良転写体のセグメント番号が2、セグメント数が4の場合の判定結果を保存したテーブルの例である。ステップS903の判定結果が「X方向に移動可能」、ステップS904の判定結果が「Y方向に移動可能」、ステップS905の判定結果が「回転可能」の列であり、これらのうちいずれかに「〇」がつけば、そのページについては記録が可能であると判定する。一方、これらのうち全てが「×」がつけば、そのページについては記録ができないと判定する。そして、全てのページ(本図では20ページ)について記録が可能である場合には、ステップS909に移行し、記録ができないページが1ページでもある場合にはステップS912に移行する。
ステップS909では、ステップS903〜S905の判定結果に基づいて、転写画像形成領域の移動方向を決定する。移動方向の優先順位は、制御の容易さから全てX方向に移動、全てY方向に移動、回転、X方向Y方向回転の混在、の順とするが、これに限定されない。移動距離などに基づいて判断してもよい。尚、図12の例は全てX方向に移動可能なため、ステップS909において、X方向に移動することが決定される。
そして、ステップS910では、ステップS909の決定に基づき、転写画像形成領域の位置、すなわち形成されるインク像の位置を移動する処理を行う。また、転写画像形成領域の位置の移動方向及び移動距離に応じて、搬送制御部15Bは、記録媒体Pの搬送タイミングや搬送位置を変更する。
ステップS911では、「記録動作継続OK」とする。一方、ステップS912では、「記録動作継続NG」とし、そのジョブについては記録を行わない。そして本フローチャートを終了する。
図8に戻り、ステップS809では、「記録動作継続OK」かどうかを判定する。判定結果がYesの場合には、ステップS807に移行して記録動作を継続し、判定結果がNoの場合には、ステップS810に移行して、記録動作を停止して本フローチャートを終了する。このステップS810においては、記録動作の停止と同時に、操作部133に転写体2の不良状態を表示し、ユーザに転写体2の交換または清掃を促してもよい。
尚、本実施形態では、ステップS908において、あるジョブに含まれる全記録画像の記録が可能ではない場合に「記録動作継続NG」とした。しかし、不良が存在するセグメントについてのみNGとし、不良が存在しないセグメントを用いて記録動作を継続するよう制御してもよい。また、転写画像形成領域を移動させるタイミングを、次に上位装置HC2から制御ユニット13へ送信する画像データからとする場合には、転写画像形成領域の移動前は不良があるセグメントを使用せず、移動後のデータから全てのセグメントを使用するよう制御してもよい。
このように、本実施形態では、転写体2に傷や汚れなどの不良が存在し、且つ、セグメントの範囲内で転写画像形成領域ごと移動させることができない場合であっても、画像データの余白領域を検出し、余白領域と不良領域が重なるように移動を行う。これにより、セグメント上の不良の影響を受けずに記録動作を継続することが可能となり、記録効率を上げることができる。
(その他の実施形態)
図14は、転写画像形成領域の画像データを解析し、インク像の中に位置する余白領域と不良領域が重なる位置に転写画像形成領域を移動することで、移動が可能であると判定される場合の例である。図14(a)において、1401は不良領域が存在するセグメント、1402は転写画像形成領域、1403はインク像、1404はセグメント上の不良領域である。本図において、インク像1403は白抜き画像であり、円の中の白い部分はインクを吐出しない白画素、すなわち余白領域であると判断される。従って、前述の図9のステップS903において、図14(b)に示すように、1405に示す距離を移動させることで、インク像1403が不良領域1404と重ならず、且つ、セグメント内で転写画像形成領域を移動可能であると判定する。その他の処理は、前述の実施形態と同様のため、説明を割愛する。
図15及び図16は、記録媒体1枚に対し、複数の記録画像が面付けされる例を説明するための図である。図15(a)において、1501は転写体2上のセグメントの1つであり、図15(b)及び(c)は、セグメント1501の拡大図である。図15(b)において、1502は転写画像形成領域、1503〜1506はセグメント上に形成されるインク像、1508はセグメント上の不良領域である。本図の例では、転写画像形成領域1502内に4つのインク像が面付けして形成され、転写画像形成領域1502が1枚の記録媒体Pへ転写される。そして、転写された後に、トンボ1507に基づいて断裁される。転写画像形成領域1502内の各インク像の四隅にある同形状のしるしは、全てトンボを表している。尚、トンボの形状は一例であり、この形状に限定されない。また、本実施形態では、同じインク像を複数枚記録する場合について説明するが、これに限定されない。
本例の場合、図8のフローチャートにおいて、ステップS801、S802、S803、S804、S805、S808と順に遷移し、ステップS808において、図16の記録画像判別処理が実行される。ステップS1601では、セグメント1501の不良領域が、面付けされたインク像のいずれかと重なっているかどうかを判定する。ここでも、インク像を形成するための画像データを参照し、不良領域の全ての画素が余白領域(白画素)と重なっているかどうかを判定する。図15(b)の場合は、不良領域1508はインク像1505と重なっているため、判定結果はYesとなり、ステップS1602に移行する。判定結果がNoの場合はステップS1606に移行し、「記録動作継続OK」とする。ステップS1602及びステップS1603では、インク像と不良領域とが重ならないように転写画像形成領域をX方向及びY方向に移動可能であるかを判定する。ここでは、不良領域1508と重なっているインク像1505の移動に伴い、他のインク像1503、1504、1506及びトンボ1507も、セグメント1501の範囲内で移動可能かを判定する。本図の例では、ステップS1602においてX方向に移動可能であると判定され、ステップS1604に移行する。
ステップS1604では、ステップS1602及びS1603の判定結果に基づいて、転写画像形成領域の位置を移動させる。図15(c)は、図15(b)の状態から、インク像1505が不良領域1508と重ならないよう、1510に示す距離をX方向に移動させた状態を示している。その際、転写画像形成領域全体を移動させるため、インク像1505の移動に伴い、インク像1506も1510に示す距離をX方向に移動し、インク像1503及び1504も1511に示す距離をX方向に移動することになる。さらに、各インク像に付帯するトンボもX方向に移動する。そして、ステップS1606に移行し、「記録動作継続OK」とし、本フローチャートを終了し、図8に戻る。一方、移動ができないと判定された場合は、ステップS1605に移行して「記録動作継続NG」とし、本フローチャートを終了し、図8に戻る。
このように、1つの記録媒体に複数の記録画像が面付けされている場合でも、記録画像の位置に基づき記録位置を移動することで、記録動作を継続することが可能になり、記録効率を上げることができる。
尚、不良領域と重ならないように転写画像形成領域を移動させる処理を行う場合、転写体2上の不良領域に対し、記録動作において通常処理とは異なる処理を行ってもよい。例えば、記録ヘッド30が記録画像の有無にかかわらず転写画像形成領域の全面にクリアインクを吐出する場合であっても、不良領域に対してはクリアインクを吐出しないように制御する等である。また、記録システム1で製造した記録物P’に、切断や製本等の処理を行う場合には、不図示の後加工機に対して転写位置を移動させたことを示す情報を通知し、それに応じた制御をさせてもよい。
また、上記実施形態では、記録ユニット3が複数の記録ヘッド30を有するが、一つの記録ヘッド30を有する形態であってもよい。記録ヘッド30はフルラインヘッドでなくてもよく、記録ヘッド30をY方向に走査させながらインク像を形成するシリアル型のインクジェット記録方式であってもよい。記録媒体Pの搬送機構は、ローラ対によって記録媒体Pを挟持して搬送する方式等、他の方式であってもよい。ローラ対によって記録媒体Pを搬送する方式等においては、記録媒体Pとしてロールシートを用いてもよく、転写後にロールシートをカットして記録物P’を製造してもよい。
また、上記実施形態では、転写体2を転写胴41の外周面に設けたが、転写体2を無端の帯状に形成し、循環的に走行させる方式等、他の方式であってもよい。また、記録物P’の記録動作中に、検査ユニット9Aを用いて転写体2の不良の有無をチェックする場合を記載したが、これに限定されず、検査ユニット9Bを用いて、テスト記録動作時に不良チェックを行ってもよい。その際、テスト記録動作で記録する画像パターンとの比較用画像をあらかじめ記憶部132等に保存しておいてもよい。また、テスト記録動作時に不良チェックを行った場合は、次に上位装置HC2から制御ユニット13へ送信する画像データから転写画像形成領域を移動させることが望ましい。
また、上記実施形態では、記録媒体Pを片面記録する場合を記載したが、両面記録する場合も適用可能である。両面記録する場合は、不良が存在するセグメントを使用する記録物の裏面に記録するインク像に対しても位置を移動させてもよいし、位置は変えずに搬送装置1Bの制御で調節してもよい。また、セグメント上に不良箇所が複数ある場合は、全ての不良を回避して記録可能な場合、一部の不良は回避不可能な場合等の場合分けを行い、不良の優先度をつけて移動するかどうかを決定してもよい。
また、上記実施形態では、1つのセグメントに対して1つの記録媒体Pが対応するものとして説明したが、1つのセグメントに対して複数の記録媒体Pが対応してもよい。
また、上記実施形態では、X方向、Y方向及び回転のそれぞれについて移動可能であるかを判定したが、記録媒体Pの搬送制御方法に応じて少なくとも1つについて判定する形態であってもよい。
また、上記実施形態では、画像データがRGBデータであるタイミングにおいて画像データ中の余白領域を検出する例を説明したが、本発明はこの形態に限るものではない。RGB以外の複数の色にそれぞれ対応する複数の要素を含む画像データであってもよい。また、前述したように、通信I/F135を介して受信した画像データに対して画像処理部134による画像処理が施され、プリントエンジンが用いる記録データとなる。この記録データは、具体的には、記録ヘッド30からインクを付与するかどうかを示す、インク色毎の付与データである。余白領域の検出は、この付与データに基づいて行ってもよく、その場合には、いずれの色のインクも付与されない画素を白画素として検出してもよく、色材を含むインクが付与されない画素を白画素として検出してもよい。
また、上記実施形態では、インクジェット記録方式の記録装置を例に説明したが、本発明はインクジェット記録方式に限られるものではない。例えば、トナーを用いた電子写真方式等の記録方式であっても適用可能である。その場合にも、転写体上にトナー像等の画像が形成される位置と不良領域の位置とが対応するかどうかについて判定することにより、記録動作の継続が可能となる。
また、本発明は上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムをネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
2 転写体
3 記録ユニット
13 制御ユニット
30 記録ヘッド

Claims (11)

  1. 画像データに基づいて転写体上の転写画像形成領域に記録材を付与することにより、前記転写画像形成領域内に画像を形成する画像形成部と、
    前記画像を記録媒体に転写する転写部と、
    前記画像データと、前記転写体上の不良領域を特定する情報と、に基づいて、前記画像が形成される領域の内部に前記不良領域が含まれるかどうかを判定する第1判定手段と、
    前記第1判定手段により前記画像が形成される領域の内部に前記不良領域が含まれると判定された場合に、前記画像が形成される領域の内部に前記不良領域が含まれないように、前記転写体上の前記転写画像形成領域の位置の変更が可能かどうか判定する第2判定手段と、
    前記第2判定手段により変更が可能であると判定された場合に、前記転写体上の前記転写画像形成領域の位置を変更するように前記画像形成部を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記第1判定手段は、前記不良領域に対して前記記録材が付与されない場合に、前記不良領域の位置と前記画像が形成される位置とが対応しないと判定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記画像データは、複数の色にそれぞれ対応する複数の要素を含むデータであることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記画像データはRGBデータであり、前記第1判定手段は、(R,G,B)=(255,255,255)である画素に対して前記記録材が付与されないと判定することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記画像データは前記記録材を付与するかどうかを示すデータであることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  6. 前記記録材は色材を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記第1判定手段による判定及び前記第2判定手段による判定は、各ページについて行われ、前記第2判定手段により変更が不可能であると判定されたページが含まれるジョブについて、前記制御手段は画像を形成しないように前記画像形成部を制御することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. ユーザに前記転写体の不良を示す情報を表示する表示手段をさらに有し、
    前記第2判定手段により変更が不可能であると判定された場合に、前記制御手段は前記表示手段に前記情報を表示させることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像処理装置
  9. 前記転写体は複数のセグメントを有し、
    前記制御手段は、前記複数のセグメントにおいて不良領域が存在しないセグメントが含まれる場合、当該不良領域が存在しないセグメントを用いて画像の形成を継続するように前記画像形成部を制御することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  10. 画像データに基づいて転写体上の転写画像形成領域に記録材を付与することにより、前記転写画像形成領域内に画像を形成する画像形成部と、
    前記画像を記録媒体に転写する転写部と、
    を備える画像処理装置のための制御方法であって、
    前記画像データと、前記転写体上の不良領域を特定する情報と、に基づいて、前記画像が形成される領域の内部に前記不良領域が含まれるかどうかを判定する第1判定工程と、
    前記第1判定工程において前記画像が形成される領域の内部に前記不良領域が含まれると判定された場合に、前記画像が形成される領域の内部に前記不良領域が含まれないように、前記転写体上の前記転写画像形成領域の位置の変更が可能かどうか判定する第2判定工程と、
    前記第2判定工程において変更が可能であると判定された場合に、前記転写体上の前記転写画像形成領域の位置を変更する変更工程と、
    を備えることを特徴とする制御方法。
  11. 請求項10の制御方法に記載の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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