JP7090501B2 - インクジェット記録装置およびその制御方法 - Google Patents

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本発明は、インクジェット記録装置およびその制御方法に関する。
記録媒体の幅に相当する記録幅を持つ、いわゆる、フルライン型の記録ヘッドが設けられたインクジェット記録装置が知られている。このような記録ヘッドを持つインクジェット記録装置においては、記録ヘッドを記録媒体に対して1回相対移動させることにより、記録媒体のほぼ全面に画像を記録できる。 フルライン型の記録ヘッドが設けられた記録装置においては、記録ヘッドの取り付け位置や、複数の記録ヘッド間における相対的な取り付け位置に誤差が生じることがある。この誤差は、記録媒体上でのインク着弾位置(付着位置)にずれを生じさせ、記録品位の低下要因となる。以下、このような、インク着弾位置のずれを補正する処理を、「記録位置調整」と呼称することとする。
例えば、特許文献1に開示された記録位置調整方法では、スキャナー等の読取装置を用いて印刷パターンを読み取り、読み取った画像からテンプレートマッチングを用いてパターン位置を算出する。さらに、パターン間の相対的な位置を算出し、この相対位置に基づいて記録位置調整を行うことが記載されている。
特開2012-166385号公報
しかしながら、テンプレートマッチングを利用した位置検出では、記録媒体の下地色とインク色との輝度値差が十分ではない場合に、記録媒体表面の凹凸やキズなどの影響を受け、パターンの検出精度が落ちる。
本発明では、インクと記録媒体の下地色との輝度値差が小さい場合でも、インクにて記録されるパターンの検出を精度よく行うことで、記録位置調整の精度を向上させることを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明は以下の構成を有する。すなわち、 インクジェット記録方式の記録ヘッドと、読取手段を有するインクジェット記録装置であって、白基準を前記読取手段にて読み取ることにより得られた画像を用いて、第1のシェーディングデータを作成する第1の作成手段と、記録媒体を前記読取手段で読み取ることにより、前記記録媒体の下地の画像を取得する第1の取得手段と、前記記録ヘッドにより前記記録媒体に複数のインクを用いて形成されるチャートを前記読取手段で読み取ることにより、当該複数のインクのうち、所定のインクにて形成された画像を取得する第2の取得手段と、 前記下地の画像と前記所定のインクにて形成された画像とを用いて、第2のシェーディングデータを作成する第2の作成手段と、前記読取手段にて読み取られた前記チャートの画像に対し、第1の色に対応する信号を前記第1のシェーディングデータを用いて補正し、第2の色に対応する信号を前記第2のシェーディングデータを用いて補正する補正手段と、前記補正手段にて補正された信号を用いて、前記チャートの画像における前記複数のインクそれぞれにて形成された領域を特定する特定手段と、前記特定手段にて特定した領域の位置に基づいて、前記記録ヘッドの位置ずれ量を算出する算出手段とを備える。
本発明により、インクと記録媒体の下地色との輝度値差が小さい場合でも、インクにて記録されるパターンの検出を精度よく行うことが可能となる。
記録システムの概要図。 記録ユニットの斜視図。 図2の記録ユニットの変位態様の説明図。 図1の記録システムの制御系のブロック図。 図1の記録システムの制御系のブロック図。 図1の記録システムの動作例の説明図。 図1の記録システムの動作例の説明図。 図1の検査ユニット9Bの概要図(装置上部から) 図1の検査ユニット9Bの概要図(装置正面から) 第1の実施形態に係るヘッド位置ずれ補正用のテストパターンを説明するための図。 第1の実施形態に係るパターンマッチング用パターンの例を示す図。 第1の実施形態に係るパターンレイアウトを説明するための図。 第1の実施形態に係る記録ヘッドのずれ量を算出する方法を説明するための図。 記録チップに対応したパターンの検知マークの検出を説明するための図。 第1の実施形態に係る、ずれ量算出のフローを示す図である。 第2の実施形態に係るヘッド位置ずれ補正用のテストパターンを説明するための図。 第2の実施形態に係るパターンマッチング用パターンの例を示す図。 第2の実施形態に係るパターンレイアウトを説明するための図。 第2の実施形態に係る記録ヘッドのずれ量を算出する方法を説明するための図。
図面を参照して本発明の実施形態について説明する。各図において、矢印XおよびYは水平方向を示し、互いに直交する。矢印Zは上下方向を示す。
[記録システム]
図1は、本発明の一実施形態に係る記録システム1を概略的に示した正面図である。記録システム1は、転写体2を介して記録媒体Pにインク像を転写することで記録物P’を製造する、枚葉式のインクジェットプリンタである。記録システム1は、記録装置1Aと、搬送装置1Bとを含む。本実施形態では、X方向、Y方向、Z方向が、それぞれ、記録システム1の幅方向(全長方向)、奥行き方向、高さ方向を示している。記録媒体PはX方向に搬送される。
なお、「記録」には、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、又は媒体の加工を行う場合も含まれ、人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わない。また、本実施形態では「記録媒体」としてシート状の紙を想定するが、布、プラスチック・フィルム等であってもよい。
インクの成分については、特に限定はないが、本実施形態では、色材である顔料、水、樹脂を含む水性顔料インクを用いる場合を想定する。
[記録装置]
インクジェット記録装置としての記録装置1Aは、記録ユニット3、転写ユニット4および周辺ユニット5A~5D、および、供給ユニット6を含む。
[記録ユニット]
記録ユニット3は、インクジェット記録方式の複数の記録ヘッド30と、キャリッジ31とを含む。図1と図2を参照する。図2は記録ユニット3の斜視図である。記録ヘッド30は、転写体2に液体インクを吐出し、転写体2上に記録画像のインク像を形成する。
本実施形態の場合、各記録ヘッド30は、Y方向に延設されたフルラインヘッドであり、使用可能な最大サイズの記録媒体の画像記録領域の幅分をカバーする範囲にノズルが配列されている。記録ヘッド30は、その下面に、ノズルが開口したインク吐出面を有しており、インク吐出面は、微小隙間(例えば数mm)を介して転写体2の表面と対向している。本実施形態の場合、転写体2は円軌道上を循環的に移動する構成であるため、複数の記録ヘッド30は、放射状に配置されている。
各ノズルには吐出素子が設けられている。吐出素子は、例えば、ノズル内に圧力を発生させてノズル内のインクを吐出させる素子であり、公知のインクジェットプリンタのインクジェットヘッドの技術が適用可能である。吐出素子としては、例えば電気-熱変換体によりインクに膜沸騰を生じさせ気泡を形成することでインクを吐出する素子、電気-機械変換体によってインクを吐出する素子、静電気を利用してインクを吐出する素子等が挙げられる。高速で高密度の記録の観点からは電気-熱変換体を利用した吐出素子を用いることができる。
本実施形態の場合、記録ヘッド30は、9つ設けられている。各記録ヘッド30は、互いに異なる種類のインクを吐出する。異なる種類のインクとは、例えば、色材が異なるインクであり、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、ブラックインク等のインクである。1つの記録ヘッド30は1種類のインクを吐出するが、1つの記録ヘッド30が複数種類のインクを吐出する構成であってもよい。このように複数の記録ヘッド30を設けた場合、そのうちの一部が色材を含まないインク(例えばクリアインク)を吐出してもよい。
キャリッジ31は、複数の記録ヘッド30を支持する。各記録ヘッド30は、インク吐出面側の端部がキャリッジ31に固定されている。これにより、インク吐出面と転写体2との表面の隙間をより精密に維持することができる。キャリッジ31は、案内部材RLの案内によって、記録ヘッド30を搭載しつつ変位可能に構成されている。本実施形態の場合、案内部材RLは、Y方向に延設されたレール部材であり、X方向に離間して一対設けられている。キャリッジ31のX方向の各側部にはスライド部32が設けられている。スライド部32は案内部材RLと係合し、案内部材RLに沿ってY方向にスライドする。
図3は記録ユニット3の変位態様を示しており、記録システム1の右側面を模式的に示した図である。記録システム1の後部には回復ユニット12が設けられている。回復ユニット12は記録ヘッド30の吐出性能を回復する機構を有する。そのような機構としては、例えば、記録ヘッド30のインク吐出面をキャッピングするキャップ機構、インク吐出面をワイピングするワイパ機構、インク吐出面から記録ヘッド30内のインクを負圧吸引する吸引機構を挙げることができる。
案内部材RLは、転写体2の側方から回復ユニット12に渡って延設されている。記録ユニット3は、案内部材RLの案内により、実線で記録ユニット3を示した吐出位置POS1と、破線で記録ユニット3を示した回復位置POS3との間で変位可能であり、不図示の駆動機構により移動される。
吐出位置POS1は、記録ユニット3が転写体2にインクを吐出する位置であり、記録ヘッド30のインク吐出面が転写体2の表面に対向する位置である。回復位置POS3は、吐出位置POS1から退避した位置であり、記録ユニット3が回復ユニット12上に位置する位置である。回復ユニット12は記録ユニット3が回復位置POS3に位置した場合に、記録ヘッド30に対する回復処理を実行可能である。本実施形態の場合、記録ユニット3が回復位置POS3に到達する前の移動途中においても回復処理を実行可能である。吐出位置POS1と回復位置POS3の間には予備回復位置POS2がある。回復ユニット12は記録ヘッド30が吐出位置POS1から回復位置POS3へ移動している間に、予備回復位置POS2において記録ヘッド30に対する予備的な回復処理を実行可能である。なお、回復処理は、複数の記録ヘッド30それぞれ個別に実行可能であってもよいし、いくつかの記録ヘッド30に対してまとめて実行可能であってもよい。
[転写ユニット]
図1を参照して転写ユニット4について説明する。転写ユニット4は、転写ドラム(転写胴)41と圧胴42とを含む。これらの胴は、Y方向の回転軸周りに回転する回転体であり、円筒形状の外周面を有している。図1において、転写ドラム41および圧胴42の各図形内に示した矢印は、これらの回転方向を示しており、転写ドラム41は時計回りに、圧胴42は反時計回りに回転する。
転写ドラム41は、その外周面に転写体2を支持する支持体である。転写体2は、転写ドラム41の外周面上に、周方向に連続的にあるいは間欠的に設けられる。連続的に設けられる場合、転写体2は無端の帯状に形成される。間欠的に設けられる場合、転写体2は、有端の帯状に複数のセグメントに分けて形成され、各セグメントは転写ドラム41の外周面に等ピッチで円弧状に配置することができる。
転写ドラム41の回転により、転写体2は円軌道上を循環的に移動する。転写ドラム41の回転位相により、転写体2の位置は、吐出前処理領域R1、吐出領域R2、吐出後処理領域R3およびR4、転写領域R5、転写後処理領域R6に区別することができる。転写体2はこれらの領域を循環的に通過する。
吐出前処理領域R1は、記録ユニット3によるインクの吐出前に転写体2に対する前処理を行う領域であり、周辺ユニット5Aによる処理が行われる領域である。本実施形態の場合、反応液が付与される。吐出領域R2は記録ユニット3が転写体2にインクを吐出してインク像を形成する形成領域である。吐出後処理領域R3およびR4はインクの吐出後にインク像に対する処理を行う処理領域であり、吐出後処理領域R3は周辺ユニット5Bによる処理が行われる領域であり、吐出後処理領域R4は周辺ユニット5Cによる処理が行われる領域である。転写領域R5は転写ユニット4により転写体2上のインク像が記録媒体Pに転写される領域である。転写後処理領域R6は、転写後に転写体2に対する後処理を行う領域であり、周辺ユニット5Dによる処理が行われる領域である。
本実施形態の場合、吐出領域R2は、回転方向において一定の区間を有する領域である。他の領域R1、R3~R6は、吐出領域R2に比べるとその区間は狭い。時計の文字盤に喩えると、本実施形態の場合、吐出前処理領域R1は概ね10時の位置であり、吐出領域R2は概ね11時から1時の範囲であり、吐出後処理領域R3は概ね2時の位置であり、吐出後処理領域R4は概ね4時の位置である。転写領域R5は概ね6時の位置であり、転写後処理領域R6は概ね8時の領域である。
転写体2は、単層から構成してもよいが、複数層の積層体としてもよい。複数層で構成する場合、例えば、表面層、弾性層、圧縮層の三層を含んでもよい。表面層はインク像が形成される画像形成面を有する最外層である。圧縮層を設けることで、圧縮層が変形を吸収し、局所的な圧力変動に対してその変動を分散し、高速記録時においても転写性を維持することができる。弾性層は表面層と圧縮層との間の層である。
表面層の材料としては、樹脂、セラミック等各種材料を適宜用いることができるが、耐久性等の点で圧縮弾性率の高い材料を用いることができる。具体的には、アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、フッ素含有樹脂、加水分解性有機ケイ素化合物を縮合して得られる縮合物等が挙げられる。表面層には、反応液の濡れ性、画像の転写性等を向上させるために、表面処理を施して用いてもよい。表面処理としては、フレーム処理、コロナ処理、プラズマ処理、研磨処理、粗化処理、活性エネルギー線照射処理、オゾン処理、界面活性剤処理、シランカップリング処理などが挙げられる。これらを複数組み合わせてもよい。また、表面層に任意の表面形状を設けることもできる。
圧縮層の材料としては、例えばアクリロニトリル-ブタジエンゴム、アクリルゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム等が挙げられる。このようなゴム材料の成形時には、所定量の加硫剤、加硫促進剤等を配合し、さらに発泡剤、中空微粒子或いは食塩等の充填剤を必要に応じて配合し、多孔質のゴム材料としてもよい。これにより、様々な圧力変動に対して気泡部分が体積変化を伴って圧縮されるため、圧縮方向以外への変形が小さく、より安定した転写性、耐久性を得ることができる。多孔質のゴム材料としては、各気孔が互いに連続した連続気孔構造のものと、各気孔がそれぞれ独立した独立気孔構造のものがあるが、いずれの構造であってもよく、これらの構造を併用してもよい。
弾性層の部材としては、樹脂、セラミック等、各種材料を適宜用いることができる。加工特性等の点で、各種エラストマー材料、ゴム材料を用いることができる。具体的には、例えばフルオロシリコーンゴム、フェニルシリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、ニトリルゴム等が挙げられる。また、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、スチレンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン/プロピレン/ブタジエンのコポリマー、ニトリルブタジエンゴム等が挙げられる。特に、シリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム、フェニルシリコーンゴムは、圧縮永久ひずみが小さいため、寸法安定性、耐久性の面で有利である。また、温度による弾性率の変化が小さく、転写性の点でも有利である。
表面層と弾性層の間、弾性層と圧縮層の間には、これらを固定するために各種接着剤や両面テープを用いることもできる。また、転写体2は、転写ドラム41に装着する際の横伸びの抑制や、コシを保つために圧縮弾性率が高い補強層を含んでもよい。また、織布を補強層としてもよい。転写体2は前記材質による各層を任意に組み合わせて作製することができる。
圧胴42は、その外周面が転写体2に圧接される。圧胴42の外周面には、記録媒体Pの先端部を保持するグリップ機構が少なくとも一つ設けられている。グリップ機構は圧胴42の周方向に離間して複数設けてもよい。記録媒体Pは圧胴42の外周面に密接して搬送されつつ、圧胴42と転写体2とのニップ部を通過するときに、転写体2上のインク像が転写される。転写ドラム41と圧胴42とを駆動するモータ等の駆動源は、これらに共通とし、歯車機構等の伝達機構により、駆動力を分配することができる。
[周辺ユニット]
周辺ユニット5A~5Dは転写ドラム41の周囲に配置されている。本実施形態の場合、周辺ユニット5A~5Dは、順に、付与ユニット、吸収ユニット、加熱ユニット、清掃ユニットである。
付与ユニット5Aは、記録ユニット3によるインクの吐出前に、転写体2上に反応液を付与する機構である。反応液は、インクを高粘度化する成分を含有する液体である。ここで、インクの高粘度化とは、インクを構成している色材や樹脂等がインクを高粘度化する成分と接触することによって化学的に反応し、あるいは物理的に吸着し、これによってインクの粘度の上昇が認められることである。このインクの高粘度化には、インク全体の粘度上昇が認められる場合のみならず、色材や樹脂等のインクを構成する成分の一部が凝集することにより局所的に粘度の上昇が生じる場合も含まれる。
インクを高粘度化する成分は、金属イオン、高分子凝集剤など、特に制限はないが、インクのpH変化を引き起こして、インク中の色材を凝集させる物質を用いることができ、有機酸を用いることができる。反応液の付与機構としては、例えば、ローラ、記録ヘッド、ダイコーティング装置(ダイコータ)、ブレードコーティング装置(ブレードコータ)などが挙げられる。転写体2に対するインクの吐出前に反応液を転写体2に付与しておくと、転写体2に達したインクを直ちに定着させることができる。これにより、隣接するインク同士が混ざり合うブリーディングを抑制することができる。
吸収ユニット5Bは、転写前に、転写体2上のインク像から液体成分を吸収する機構である。インク像の液体成分を減少させることで、記録媒体Pに記録される画像のにじみ等を抑制することができる。液体成分の減少を異なる視点で説明すれば、転写体2上のインク像を構成するインクを濃縮すると表現することもできる。インクを濃縮するとは、インクに含まれる液体成分が減少することによって、インクに含まれる色材や樹脂といった固形分の液体成分に対する含有割合が増加することを意味する。
吸収ユニット5Bは、例えば、インク像に接触してインク像の液体成分の量を減少させる液吸収部材を含む。液吸収部材はローラの外周面に形成されてもよいし、液吸収部材が無端のシート状に形成され、循環的に走行されるものでもよい。インク像の保護の点で、液吸収部材の移動速度を転写体2の周速度と同じにして液吸収部材を転写体2と同期して移動させてもよい。
液吸収部材は、インク像に接触する多孔質体を含んでもよい。液吸収部材へのインク固形分付着を抑制するため、インク像に接触する面の多孔質体の孔径は、10μm以下であってもよい。ここで、孔径とは平均直径のことを示し、公知の手段、例えば水銀圧入法や、窒素吸着法、SEM画像観察等で測定可能である。なお、液体成分は、一定の形を有さず、流動性があり、ほぼ一定の体積を有するものであれば、特に限定されるものではない。例えば、インクや反応液に含まれる水や有機溶媒等が液体成分として挙げられる 。
加熱ユニット5Cは、転写前に、転写体2上のインク像を加熱する機構である。インク像を加熱することで、インク像中の樹脂が溶融し、記録媒体Pへの転写性を向上する。加熱温度は、樹脂の最低造膜温度(MFT)以上とすることができる。MFTは一般的に知られている手法、例えばJIS K 6828-2:2003や、ISO2115:1996に準拠した各装置で測定することが可能である。転写性及び画像の堅牢性の観点から、MFTよりも10℃以上高い温度で加熱してもよく、更に、20℃以上高い温度で加熱してもよい。加熱ユニット5Cは、例えば、赤外線等の各種ランプ、温風ファン等、公知の加熱デバイスを用いることができる。加熱効率の点で、赤外線ヒータを用いることができる。
清掃ユニット5Dは、転写後に転写体2上を清掃する機構である。清掃ユニット5Dは、転写体2上に残留したインクや、転写体2上のごみ等を除去する。清掃ユニット5Dは、例えば、多孔質部材を転写体2に接触させる方式、ブラシで転写体2の表面を擦る方式、ブレードで転写体2の表面をかきとる方式等の公知の方式を適宜用いることができる。また、清掃に用いる清掃部材は、ローラ形状、ウェブ形状等、公知の形状を用いることができる。
以上の通り、本実施形態では、付与ユニット5A、吸収ユニット5B、加熱ユニット5C、清掃ユニット5Dを周辺ユニットとして備えるが、これらの一部のユニットに転写体2の冷却機能を付与するか、あるいは、冷却ユニットを追加してもよい。本実施形態では、加熱ユニット5Cの熱により転写体2の温度が上昇する場合がある。記録ユニット3により転写体2にインクを吐出した後、インク像がインクの主溶剤である水の沸点を超えると、吸収ユニット5Bによる液体成分の吸収性能が低下する場合がある。吐出されたインクが水の沸点未満に維持されるように転写体2を冷却することで、液体成分の吸収性能を維持することができる。
冷却ユニットは、転写体2に送風する送風機構や、転写体2に部材(例えばローラ)を接触させ、この部材を空冷または水冷で冷却する機構であってもよい。また、清掃ユニット5Dの清掃部材を冷却する機構であってもよい。冷却タイミングは、転写領域R5における転写後、吐出前処理領域R1における反応液の付与前までの期間であってもよい。
[供給ユニット]
供給ユニット6は、記録ユニット3の各記録ヘッド30にインクを供給する機構である。供給ユニット6は記録システム1の後部側に設けられていてもよい。供給ユニット6は、インクの種類毎に、インクを貯留する貯留部TKを備える。貯留部TKは、メインタンクとサブタンクとによって構成されてもよい。また、貯留部TKにおいて、インクの種類ごとに、異なるサイズのタンクが用いられてもよいし、異なる数のタンクが設けられてもよい。各貯留部TKと各記録ヘッド30とは流路6aで連通し、貯留部TKから記録ヘッド30へインクが供給される。流路6aは、貯留部TKと記録ヘッド30との間でインクを循環させる流路であってもよく、供給ユニット6はインクを循環させるポンプ等を備えてもよい。流路6aの途中または貯留部TKには、インク中の気泡を脱気する脱気機構を設けてもよい。流路6aの途中または貯留部TKには、インクの液圧と大気圧との調整を行うバルブを設けてもよい。貯留部TK内のインク液面が、記録ヘッド30のインク吐出面よりも低い位置となるように、貯留部TKと記録ヘッド30のZ方向の高さが設計されてもよい。
[搬送装置]
搬送装置1Bは、記録媒体Pを転写ユニット4へ給送し、インク像が転写された記録物P’を転写ユニット4から排出する装置である。搬送装置1Bは、給送ユニット7、複数の搬送胴8、8a、二つのスプロケット8b、チェーン8cおよび回収ユニット8dを含む。図1において、搬送装置1Bの各構成の図形の内側の矢印はその構成の回転方向を示し、外側の矢印は記録媒体Pまたは記録物P’の搬送経路を示している。記録媒体Pは給送ユニット7から転写ユニット4へ搬送され、記録物P’は転写ユニット4から回収ユニット8dへ搬送される。給送ユニット7側を搬送方向で上流側と呼び、回収ユニット8d側を下流側と呼ぶ場合がある。
給送ユニット7は、複数の記録媒体Pが積載される積載部を含むと共に、積載部から一枚ずつ記録媒体Pを、最上流の搬送胴8に給送する給送機構を含む。各搬送胴8、8aはY方向の回転軸周りに回転する回転体であり、円筒形状の外周面を有している。各搬送胴8、8aの外周面には、記録媒体P(または記録物P’)の先端部を保持するグリップ機構が少なくとも一つ設けられている。各グリップ機構は、隣接する搬送胴間で記録媒体Pを受け渡されるように、その把持動作および解除動作が制御される。
二つの搬送胴8aは、記録媒体Pの反転用の搬送胴である。記録媒体Pを両面記録する場合、表面への転写後に、圧胴42から下流側に隣接する搬送胴8へ記録媒体Pを渡さずに、搬送胴8aに渡す。記録媒体Pは、二つの搬送胴8aを経由して表裏が反転され、圧胴42の上流側の搬送胴8を経由して再び圧胴42へ渡される。これにより、記録媒体Pの裏面が転写ドラム41に面することになり、裏面にインク像が転写される。
チェーン8cは、二つのスプロケット8b間に巻き回されている。二つのスプロケット8bの一方は駆動スプロケットであり他方は従動スプロケットである。駆動スプロケットの回転によりチェーン8cが循環的に走行する。チェーン8cには、その長手方向に離間して複数のグリップ機構が設けられている。グリップ機構は、記録物P’の端部を把持する。下流端に位置する搬送胴8からチェーン8cのグリップ機構に記録物P’が渡され、グリップ機構に把持された記録物P’はチェーン8cの走行により回収ユニット8dへ搬送され、把持が解除される。これにより記録物P’が回収ユニット8d内に積載される。
[後処理ユニット]
搬送装置1Bには、後処理ユニット10A、10Bが設けられている。後処理ユニット10A、10Bは転写ユニット4よりも下流側に配置され、記録物P’に対して後処理を行う機構である。後処理ユニット10Aは、記録物P’の表面に対する処理を行い、後処理ユニット10Bは、記録物P’の裏面に対する処理を行う。処理の内容としては、例えば、記録物P’の画像記録面に、画像の保護や艶出し等を目的としたコーティングを挙げることができる。コーティングの内容としては、例えば、液体の塗布、シートの溶着、ラミネート等を挙げることができる。
[検査ユニット]
搬送装置1Bには、検査ユニット9A、9Bが設けられている。検査ユニット9A、9Bは転写ユニット4よりも下流側に配置され、記録物P’の検査を行う機構である。
本実施形態の場合、検査ユニット9Aは、記録物P’に記録された画像を撮影する撮影装置であり、例えば、CCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子(不図示)を含む。検査ユニット9Aは、連続的に行われる記録動作中に、記録画像を撮影する。検査ユニット9Aが撮影した画像に基づいて、記録画像の色味などの経時変化を確認し、画像データあるいは記録データの補正の可否を判断することができる。本実施形態の場合、検査ユニット9Aは、圧胴42の外周面に撮像範囲が設定されており、転写直後の記録画像を部分的に撮影可能に配置されている。検査ユニット9Aにより全ての記録画像の検査を行ってもよいし、所定数毎に検査を行ってもよい。
本実施形態の場合、検査ユニット9Bも、記録物P’に記録された画像を撮影する撮影装置であり、例えば、CCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子(不図示)を含む。検査ユニット9Bは、テスト記録動作において記録画像を撮影する。検査ユニット9Bは、記録画像の全体を撮影し、検査ユニット9Bが撮影した画像に基づいて、記録データに関する各種の補正の基本設定を行うことができる。本実施形態の場合、チェーン8cで搬送される記録物P’を撮影する位置に配置されている。検査ユニット9Bにより記録画像を撮影する場合、チェーン8cの走行を一時的に停止して、その全体を撮影する。検査ユニット9Bは、記録物P’上を走査するスキャナーであってもよい。
[制御ユニット]
次に、記録システム1の制御ユニットについて説明する。図4および図5は記録システム1の制御ユニット13のブロック図である。制御ユニット13は、上位装置(DFE)HC2に通信可能に接続され、また、上位装置HC2はホスト装置HC1に通信可能に接続される。
ホスト装置HC1では、記録画像の元になる原稿データが生成、あるいは保存される。ここでの原稿データは、例えば、文書ファイルや画像ファイル等の電子ファイルの形式で生成される。この原稿データは、上位装置HC2へ送信され、上位装置HC2では、受信した原稿データを制御ユニット13で利用可能なデータ形式(例えば、RGBで画像を表現するRGBデータ)に変換する。変換後のデータは、画像データとして上位装置HC2から制御ユニット13へ送信され、制御ユニット13は受信した画像データに基づき、記録動作を開始する。
本実施形態の場合、制御ユニット13は、メインコントローラ13Aと、エンジンコントローラ13Bとに大別される。メインコントローラ13Aは、処理部131、記憶部132、操作部133、画像処理部134、通信I/F(インタフェース)135、バッファ136、および通信I/F137を含む。
処理部131は、CPU等のプロセッサであり、記憶部132に記憶されたプログラムを実行し、メインコントローラ13A全体の制御を行う。記憶部132は、RAM、ROM、ハードディスク、SSD等の記憶デバイスであり、CPU131が実行するプログラムや、データを格納し、また、CPU131にワークエリアを提供する。操作部133は、例えば、タッチパネル、キーボード、マウス等の入力デバイスであり、ユーザの指示を受け付ける。
画像処理部134は、例えば、画像処理プロセッサを有する電子回路である。バッファ136は、例えば、RAM、ハードディスクやSSDである。通信I/F135は上位装置HC2との通信を行い、通信I/F137はエンジンコントローラ13Bとの通信を行う。図4において破線矢印は、画像データの処理の流れを例示している。上位装置HC2から通信I/F135を介して受信された画像データは、バッファ136に蓄積される。画像処理部134はバッファ136から画像データを読み出し、読み出した画像データに所定の画像処理を施して、再びバッファ136に格納する。バッファ136に格納された画像処理後の画像データは、プリントエンジンが用いる記録データとして、通信I/F137からエンジンコントローラ13Bへ送信される。
図5に示すように、エンジンコントローラ13Bは、制御部14、15A~15Eを含み、記録システム1が備えるセンサ群およびアクチュエータ群16の検知結果の取得および駆動制御を行う。これらの各制御部は、CPU等のプロセッサ、RAMやROM等の記憶デバイス、外部デバイスとのインタフェースを含む。なお、制御部の区分けは一例であり、一部の制御を更に細分化した複数の制御部で実行してもよいし、逆に、複数の制御部を統合して、それらの制御内容を一つの制御部で行うように構成してもよい。
エンジン制御部14は、エンジンコントローラ13Bの全体の制御を行う。記録制御部15Aは、メインコントローラ13Aから受信した記録データをラスタデータ等、記録ヘッド30の駆動に適したデータ形式に変換する。記録制御部15Aは、各記録ヘッド30の吐出制御を行う。
転写制御部15Bは、付与ユニット5Aの制御、吸収ユニット5Bの制御、加熱ユニット5Cの制御、および清掃ユニット5Dの制御を行う。
信頼性制御部15Cは、供給ユニット6の制御、回復ユニット12の制御、および記録ユニット3を吐出位置POS1と回復位置POS3との間で移動させる駆動機構の制御を行う。
搬送制御部15Dは、転写ユニット4の駆動制御や、搬送装置1Bの制御を行う。検査制御部15Eは、検査ユニット9Bの制御、および検査ユニット9Aの制御を行う。
センサ群およびアクチュエータ群16のうち、センサ群には、可動部の位置や速度を検知するセンサ、温度を検知するセンサ、撮像素子等が含まれる。アクチュエータ群にはモータ、電磁ソレノイド、電磁バルブ等が含まれる。
[動作例]
図6は、記録動作の例を模式的に示す図である。転写ドラム41および圧胴42が回転されつつ、以下の各工程が循環的に行われる。状態ST1に示すように、始めに転写体2上に付与ユニット5Aから反応液Lが付与される。転写体2上の反応液Lが付与された部位は転写ドラム41の回転に伴って移動していく。反応液Lが付与された部位が記録ヘッド30の下に到達すると、状態ST2に示すように記録ヘッド30から転写体2にインクが吐出される。これによりインク像IMが形成される。その際、吐出されるインクが転写体2上の反応液Lと混ざりあうことで、色材の凝集が促進される。吐出されるインクは、供給ユニット6の貯留部TKから記録ヘッド30に供給される。
転写体2上のインク像IMは転写体2の回転に伴って移動していく。インク像IMが吸収ユニット5Bに到達すると状態ST3に示すように吸収ユニット5Bによりインク像IMから液体成分が吸収される。インク像IMが加熱ユニット5Cに到達すると状態ST4に示すように加熱ユニット5Cによりインク像IMが加熱され、インク像IM中の樹脂が溶融し、インク像IMが造膜される。このようなインク像IMの形成に同期して、搬送装置1Bにより記録媒体Pが搬送される。
状態ST5に示すように、インク像IMと記録媒体Pとが転写体2と圧胴42とのニップ部に到達し、記録媒体Pにインク像IMが転写され、記録物P’が製造される。ニップ部を通過すると、記録物P’に記録された画像が検査ユニット9Aにより撮影され、記録画像が検査される。記録物P’は、搬送装置1Bにより回収ユニット8dへ搬送される。
転写体2上のインク像IMが形成されていた部分は、清掃ユニット5Dに到達すると状態ST6に示すように清掃ユニット5Dにより清掃される。清掃後、転写体2は一回転したことになり、同様の手順で記録媒体Pへのインク像の転写が繰り返し行われる。上記の説明では理解を容易にするために、転写体2の一回転で一枚の記録媒体Pへのインク像IMの転写が一回行われるように説明したが、転写体2の一回転で複数枚の記録媒体Pへのインク像IMの転写が連続的に行うことができる。
このような記録動作を継続していくと、各記録ヘッド30のメンテナンスが必要となる。図7は、各記録ヘッド30のメンテナンスの際の動作例を示している。図7の構成は、図3にて示した構成に対応する。状態ST11は、吐出位置POS1に記録ユニット3が位置している状態を示す。状態ST12は、記録ユニット3が予備回復位置POS2を通過している状態を示し、通過中に回復ユニット12により記録ユニット3の各記録ヘッド30の吐出性能を回復する処理が実行される。その後、状態ST13に示すように、記録ユニット3が回復位置POS3に位置した状態で、回復ユニット12により各記録ヘッド30の吐出性能を回復する処理が実行される。
図8は、検査ユニット9Bと、その周辺構成を示しており、装置上方側から俯瞰している。図9は、検査ユニット9Bと、その周辺構成を示しており、装置手前側から俯瞰している。
記録媒体Pは、搬送方向801へ搬送され、検査ユニット9Bの近傍で搬送停止し、搬送方向801と直交方向である幅方向803へ走査可能なCCDセンサ802を利用して、撮像を行う。記録媒体Pの先頭をチェーン8cに設置されたグリップ機構906で挟持し、チェーン8cを循環的に走行させることによって、検査ユニット9Bまで搬送する。撮像領域805を撮像する際には、上下方向908に駆動可能な昇降台907を、押さえつけ位置907Bへ移動させることにより、記録媒体PをCCDセンサ802に近接させて撮像する。なお、ここでの撮像においては、搬送を停止する代わりに、CCDセンサ802を搬送方向に直交する方向に沿って配置し、搬送速度を低下させつつ撮像を行うような構成であってもよい。
<第1の実施形態>
[記録ヘッドの位置ずれ補正方法]
図10は、本実施形態に係る記録ヘッドの位置ずれ補正用のテストパターンを説明するための図である。
図10では、記録媒体1001にカット紙を用いて、ヘッド位置ずれ補正のためのテストパターン1002を記録する例を示している。なお、ここで使用するカット紙1枚にテストパターンは収まるものとして説明するが、カット紙のサイズによっては複数回分のテストパターンを記録するような構成であってもよい。ノズル列方向1003は、記録ヘッド30のノズル配列方向を示している。つまり、ノズル列方向1003は、図2におけるY方向に対応する。
図2に示すように、複数の記録ヘッド30が備えられる。各記録ヘッドは、記録媒体1001の搬送方向下流から、K(ブラック)、M(マゼンタ)、C(シアン)、Y(イエロー)、クリアインクの5色に対応しているものとする。記録ヘッド30の色順は変化してもよいし、G(グレー)、LM(ライトマゼンタ)、LC(ライトシアン)等の他色に対応したヘッドが増えたり、変化したりしてもよい。
検査ユニット9Bは、記録ヘッド30に対して、記録媒体1001の搬送方向の下流側に配置する。検査ユニット9Bは、記録ヘッド30の位置ずれ量を検出するために、記録媒体1001に記録されたテストパターン1002を読み取る。
1の記録ヘッド30は複数の記録チップで構成されており、記録チップの1つ分が記録チップ1004である。本実施形態において、1の記録チップは、平行四辺形の形状にて構成された例を示す。本実施形態において、記録ヘッド30に、36個の記録チップ1004がノズル列方向1003に沿って配置されているが、記録チップ数が変化してもよい。ノズル列方向1003は、図8の幅方向803に対応する。記録チップ1004には、複数のノズル列1005が配置されている。本実施形態において、記録チップ1004に、24列のノズル列1005が配置されているが、列数が変わってもよい。また、本実施形態では、図10に示すように、記録チップ1004において、ノズル列1005が搬送方向に対して所定の角度となるように配列されている。また、ノズル列1005の端部は、搬送方向に対して傾きが生じるように配置されている。
ヘッド位置ずれの種類について説明する。いずれも、記録ヘッド30のチップやノズルの造形誤差、もしくは、記録ヘッド30の設置誤差等に起因する。ずれの種類として、記録チップ1004内のノズル列1005間の列間ずれ、記録チップ1004間の記録チップ間ずれ、記録ヘッド30間の色間ずれ等がある。このようなずれがある場合、インクの打滴位置が理想位置からずれるため、記録画像の品位が悪化する。ヘッド位置ずれ補正は、記録チップ1004のインク吐出タイミング、または、吐出を行うノズルを変化させることで、インクの打滴位置を補正する機能である。
本実施形態では、ノズル列方向1003と直交方向(搬送方向801)のずれについては、記録ヘッド30を構成する記録チップ1004それぞれの吐出タイミングを変化させることにより位置ずれを補正する。ノズル列方向1003方向のずれについては、吐出データを変化させることによって位置ずれを補正する。記録ヘッド30の傾きについては、記録ヘッド30を回転させることで位置ずれを補正する。ここでの回転とは、記録ヘッド30の転写体41に対する吐出方向(転写体41の法線方向)を制御する動作に相当する。
テストパターン1002は、記録ヘッド30のヘッド位置ずれ補正をするためのテストパターンである。テストパターン1006は、記録ヘッド30間のずれ量を算出するためのテストパターンである。テストパターン1006については、図12を用いて詳細に説明する。
本実施形態において、テストパターン1007は、記録ヘッド間のずれ量を算出するためのテストパターンであり、テストパターン1006を拡大した図である。なお、テストパターン1007に示す構成において、記録ヘッド30の種類によるテストパターンとインク色の対応関係は変更してもよい。テストパターン1007において、黒色で表現されている領域は、対応するインクで記録した領域である。また、白色で表現されている領域は、記録媒体1001の下地色であり、インクで記録されていない領域である。
本実施形態に係る記録ヘッド30は、複数の記録チップ1004がノズル列方向1003に沿って直線的に並べられた構成である。記録ヘッド30を構成する記録チップ1004の中から記録チップを選択して、テストパターン1007が記録される。
記録ヘッド間のずれ量を算出するためのテストパターン1007の構成と記録方法について説明する。テストパターン1007は、検知マーク1008、アライメントマーク1009、1010、およびパターンマッチング用パターン1011、1012を含んで構成される。検知マーク1008は、画像解析処理により、記録ヘッド間のずれ量を算出する際にテストパターン1007を検出するためのパターンである。検知マーク1008は、図10に示すような矩形領域の形状にて記録されるパターンである。本実施形態では、上述したように、記録チップは、複数のノズル列で構成されている。検知マーク1008は、複数のノズル列による打滴によって記録される。複数のノズル列を使用して記録することで、不吐ノズルが存在する場合でも、他のノズル列のノズルによって打滴されるため、不吐ノズルによる検知パターンの欠損が軽減される。よって、画像解析処理において、安定して検知マークを検出することができる。
アライメントマーク1009、1010は、画像解析処理により、パターンマッチング用パターン1011、1012の解析領域の基準位置を算出するために用いられる。アライメントマーク1009、1010は、図10に示すような矩形領域の形状にて記録される。アライメントマーク1009、1010は、ノズル列に対応したパターンマッチング用パターン1011、1012ごとに、複数列のノズル列の打滴によって記録される。パターンマッチング用パターン1011はアライメントマーク1009に対応し、パターンマッチング用パターン1012はアライメントマーク1010に対応する。
パターンマッチング用パターン1011、1012は、画像解析処理により、記録ヘッド30の位置ずれを検出するためのパターンである。記録色や算出するずれ量の種類に応じて、パターンマッチング用パターン1011、1012が使い分けられる。
クリアインクで形成するパターンは記録媒体1001の下地色と記録色(透明色)の輝度値の信号差が出づらい。つまり、下地とインクとの輝度値の差を検出しにくい。そのため、本実施形態では、クリアインクに対しては、パターンマッチング用パターン1011よりも大型化したパターンであるパターンマッチング用パターン1012を用いて位置ずれが検出される。詳細については、図12を用いて後述する。
図11は、パターンマッチング用パターン1011、1012の詳細レイアウトを示す図である。1101はパターンマッチング用パターン1011の縦方向の画素数を示し、1102は横方向の画素数を示す。1103はパターンマッチング用パターン1012の縦方向の画素数を示し、1104は横方向の画素数を示す。
本実施形態において、パターンマッチング用パターン1011における1101は搬送方向801と平行方向であり、1102はノズル列方向1003と平行方向であり、どちらも1200DPI(dot per inch)単位で82画素である。また、パターンマッチング用パターン1012における1103は搬送方向801と平行方向であり、1104はノズル列方向1003と平行方向であり、どちらも1200DPI単位で210画素である。なお、各パターンマッチング用パターンを構成する画素数は上記に限定するものではなく、変わってもよい。図11に示すように、パターンマッチング用パターン1011の方が、パターンマッチング用パターン1012よりも小さいサイズとなる。
図12は、記録ヘッド間のずれ補正計算を行うテストパターンと記録ヘッドと記録チップの対応について示す図である。テストパターン1201は、記録ヘッド30同士の位置誤差を算出するためのテストパターンである。これは、1202に示す、各記録色の記録ヘッドでパターンが記録される。各記録ヘッドにおいて、パターンの記録に使用する記録チップ1004が1つ選択され、ここでは、各記録ヘッドにおける記録チップ1203の位置の記録チップとする。本実施形態において、記録チップ1203を使って、パターンを記録する。テストパターン1201は、黒色で表現されている箇所が、対応の記録色(インク)で記録したパターンの箇所であり、白色で表現されている箇所が、記録媒体1001の紙白(下地)の箇所を示す。
本実施形態において、K、C、M、Yのインクについては、パターンマッチング用パターン1011を使用する。クリアインク(Tにて示す)については、パターンマッチング用パターン1012を使用する。クリアインクに対しパターンマッチング用パターン1012を用いる理由は、クリアインクで形成するパターンは記録媒体1001の下地色の輝度値との信号差が出づらいため、より検出の精度を向上させるためである。レイアウト1202に示すように、Kを基準ヘッドとしてパターンを記録し、各記録ヘッドの位置ずれを算出する。基準ヘッドのパターンは、ずれを算出する対象の記録色のパターンマッチング用パターンと同様のパターンを使用する。色によって対応するパターンマッチング用パターンは、図11や図12に示すものに限定するものではなく、異なるパターンが用いられてもよい。
記録ヘッド30間の色間ずれを算出するために用いられるテストパターン1201は、記録媒体1001への記録タイミングが、記録ヘッドの色間ずれの最大ずれ量を超えるように、記録している。このように各記録ヘッドの記録タイミングをずらすことで、テストパターンの重なりが生じないようにしている。
(記録ヘッド間のずれ量算出)
図13は、各記録ヘッド間のずれ量の算出方法を説明するための図である。本実施形態において、搬送方向801の下流側から数えて最初の記録ヘッドを、インク色BKを用いる記録ヘッドKとし、以後、記録ヘッドC、記録ヘッドM、記録ヘッドYと呼称する。また、クリアインクで記録する記録ヘッドを、記録ヘッドTと呼称する。テストパターン1201に対応するレイアウト1202に従って、記録されたパターンのスキャン画像を用いた、記録ヘッド間のずれ量(以後、「色間ずれ」と呼称する)の算出方法を説明する。
テストパターン1201は、色間ずれ量を算出するために用いられるテストパターンである。レイアウト1202に示される所定の色に対応した記録ヘッド30の所定の位置にある記録チップ1203を使って、テストパターン1201を記録する。ここでの所定の位置にある記録チップ1203として、本実施形態ではチップ18を用いる。記録パターン1301~1310は基準ヘッドで記録され、本実施形態では記録ヘッドKにて記録されたパターンである。 それ以外の記録色のパターンはそれぞれ、記録ヘッド間の位置ずれの算出対象である色である。本実施形態では、これらのパターンは、C、M、Y、T(クリアインク)のパターンとしているが、記録色の数は増減してもよい。本実施形態において、他の記録ヘッドによるパターンが入る領域を確保している。本実施形態では、C、M、Yは、図11に示すパターンマッチング用パターン1011の構成を用いて記録する。また、これらに対応する基準パターンのKの記録パターン1301~1306もパターンマッチング用パターン1011の構成を用いて記録する。
本実施形態ではクリアインクによる記録パターン1317は、図11に示すパターンマッチング用パターン1012の構成を用いて記録する。よって、これに対応する基準パターンのKパターンである記録パターン1307~1310もパターンマッチング用パターン1012の構成を用いて記録する。基準ヘッドと色間ずれの算出対象ヘッドは、同種のパターンマッチング用パターンを使用する。
本実施形態では、記録ヘッドK(基準ヘッド)と、他の記録ヘッドとの間のずれ量を算出する際に、各記録ヘッドに対して同様の方法を用いて算出する。ここでは、その例として記録ヘッドKと記録ヘッドT(クリアインク)間のずれ量を算出する方法について述べる。記録パターン1320は記録パターン1307に対応し、記録パターン1321は記録パターン1308に対応する。これらは、記録ヘッドKのチップ18で記録した基準ヘッドのパターンである。記録パターン1322は記録パターン1317に対応し、記録ヘッドTのチップ18で記録パターンであり、ずれ量の算出対象の記録ヘッドにて記録された記録パターンである。
記録ヘッドKと記録ヘッドTで各記録パターンを記録した時に、吐出されたインクの着弾位置ずれが全くない場合は、記録パターン1320と記録パターン1321を結ぶ直線上に記録ヘッドTの記録パターンが記録されるようにパターンを配置している。吐出されたインクの着弾位置ずれが全くない理想位置で記録した記録ヘッドTの記録パターンの位置を記録パターン1324で示す。一方、実際の記録位置を記録パターン1322で示す。
本実施形態では、スキャン画像における記録パターン1322と記録パターン1324との間のずれは、記録ヘッドKに対して記録ヘッドTに相対的な位置ずれが生じているとし、そのずれ量をずれ量1325とする。ずれ量1325は、記録パターン1320と記録パターン1321を結ぶ直線に対して直交する、記録パターン1322に対して引いた垂線の長さである。よって、ずれ量1325は、記録パターン1320、記録パターン1321、記録パターン1322の位置から求めることができる。また、記録パターン1320と記録パターン1321を結ぶ直線に対して、記録パターン1322を通る直交する線と、記録パターン1324を通る直交する線との距離を求める。これにより、記録パターン1324と記録パターン1322のずれ量1326を求めることができる。本実施形態では、記録ヘッドの位置ずれ量の計算は、ヘッド位置ずれ量1325と直交する方向についても補正量の計算を行う。よって、ヘッド位置ずれ量は、ずれ量1325とずれ量1326についての両方向について補正量の計算を行う。
以上に示した方法を適用すれば、基準ヘッドに対して、記録ヘッドK以外の各記録ヘッドの色間ずれ量を、それぞれ求めることができる。
(マーク検出処理)
図14は、記録チップ1004に対応したマーク検出処理を説明するための図である。本実施形態において、ズレ量算出のテストパターンの読取画像から、記録チップ1004に対応した各パターンの検知マークを検出する処理について説明する。図14は、図12のテストパターン1201で示した、記録ヘッド間のずれ量の計算を行うためのテストパターンを示しており、このパターンを用いてマーク検出処理について説明する。
マーク検知処理は、大きく分けて3つのステップがある。第1ステップでは、検知マーク1008を検出する。検知マーク1008の検出位置に基づいて、テストパターン1201の位置を推定する。第2ステップでは、前述のテストパターン推定位置に基づいて、アライメントマーク1009、1010を検出する。図14では、アライメントマーク1009の例として、アライメントマーク1403を示す。アライメントマーク1009、1010の検知処理は同様のステップが行われるため、ここでは、アライメントマーク1009の例であるアライメントマーク1403を用いて検知処理について説明する。アライメントマークは、各パターンマッチング用パターンの近傍に記録されているため、アライメントマークの検出位置から対応するパターンマッチング用パターンの位置を推定することができる。アライメントマーク1403の位置から、対応するパターンマッチング用パターンの位置を推定する。第3ステップでは、第2ステップにおけるパターンマッチング用パターンの推定位置に基づいて、パターンマッチングを用いたパターンの位置検出を行う。
第1ステップにおける、検知マーク1008を検出する処理を説明する。本処理は、検査ユニット9Bによって読み取られた読取画像のRGBの3つのチャンネルのうち、検出対象のパターンの記録ヘッドの記録色で最も濃度が高くなるチャンネルの輝度値を使用する。例えば、濃度が最も高い色が、C(シアン)の場合はRチャンネルを使用し、M(マゼンタ)の場合はGチャンネルを使用し、Y(イエロー)の場合はBチャンネルを使用する。なお、K(ブラック)のように、全てのチャンネルで高い濃度となる記録色の場合は、いずれかのチャンネルを指定して使用する。
1405は、検知マーク1008の一部を拡大した図である。検知マーク1008は、読取画像の所定領域の平均濃度に基づき検出する。検知マーク検出領域1406は、平均濃度を取得する領域である。検知マーク検出領域1406にて取得された平均濃度が所定濃度以上の場合、その領域を検知マーク領域として特定し、その中心位置を検知マーク検出位置1407とする。検知マーク検出領域の範囲や閾値として用いられる所定濃度は変更してもよい。
続いて、検知マーク1008の左上端位置と右上端位置を検出する。1408は、検知マーク1008の左上端部の周辺、1410は右上端部の周辺をそれぞれ拡大した図である。検知マーク検出位置1407から所定濃度以上の領域を走査し、所定濃度以上の領域の左上端部を検知マーク左上端位置1409とする。同様に、その所定濃度以上の領域の右上端部を検知マーク右上端位置1411とする。検知マーク左上端位置1409に基づき決定した位置を起点として、所定領域の濃度重心を計算することでアライメントマーク検出範囲を推定する。図10のテストパターン1007の検知マーク1008を検出することで、田尾テバ、アライメントマーク1403の検出範囲を推定することができる。アライメントマーク1403の検出処理についても、検知マーク1008の検出処理と同様で、所定濃度以上の領域を走査し、領域に対する濃度重心の計算により、アライメントマーク1403の位置を検出する。
続いて、パターンマッチング用パターンの位置を推定する。領域1404はパターンマッチング用パターンの左上端位置を示す領域である。また、検知マーク1008の検知結果が、このパターンはどの記録ヘッドのどのチップに対応するテストパターンであるかの判断に使用される。パターンマッチング用パターンは上記の処理によって、大まかな位置を決めた後、パターンマッチング処理を含む位置検出処理を行うことによって、最終的な画像上の位置が検出される。このパターンマッチング用パターンの画像上の位置が、ヘッド位置ずれ量の計算で使用する距離を算出する位置である。ここでの各種ずれ量とは、ノズル列間の製造誤差、記録チップ間の製造誤差、記録ヘッドの傾き、記録ヘッド間の位置ずれなどが該当する。
[処理フロー]
図15は、本実施形態に係る各パターンの読取と、パターンの解析の手順を説明するためのフローチャートである。つまり、図15は、記録媒体1001に記録したヘッド位置ずれ補正のためのテストパターン1002を用いて行う、補正を行うためのヘッド位置ずれ量の算出処理のフローチャートである。これらの処理フローは、エンジンコントローラ13Bが備える各制御部が連携して処理を行うものとする。本処理が開始された際には、すでに、記録媒体1001上にテストパターン1002が記録されているものとする。
S101にて、検査ユニット9Bは、記録媒体1001に記録されたヘッド位置ずれ補正用のテストパターン1002を読み取る。このとき、検査ユニット9Bは、複数の方法で作成したシェーディングデータで補正して画像を読み取る。本実施形態では、検査ユニット9Bは、白基準である白色基準板(不図示)を読み取り、これに基づいて第一のシェーディングデータを作成する。更に、検査ユニット9Bは、記録媒体1001の下地色と「記録媒体の下地色とインク色との輝度値差が小さい」インク色とを読み取り、これに基づいて第二のシェーディングデータを作成する。なお、本実施形態では、「記録媒体の下地色とインク色との輝度値差が小さい」インク色とはクリアインクであるものとして説明を行う。第二のシェーディングデータの値は下地色を読み取って得たデータとクリアインクを読み取って得たデータとの間の値とする。データが輝度値である場合は、下地色のデータ>クリアインクのデータである。
そして、検査ユニット9Bは、読み取ったテストパターン1002のうち、RチャンネルとGチャンネルの信号を第一のシェーディングデータで補正し、これらの読取画像とする。また、検査ユニット9Bは、テストパターン1002のうち、Bチャンネルの信号を第二のシェーディングデータで補正し、これの読取画像とする。このように、S101では、複数の方法で作成した複数のシェーディングデータを用いて、RGBチャンネルのそれぞれに対して1つを選択し、画像の補正に用いる。この補正では、シェーディングデータの値よりも低い値のデータは最低輝度の値(ここでは0)となるように補正する。下地色のデータ>シェーディングデータ>クリアインクであるとすると、クリアインクの読み取りデータの値は最低輝度に対応する値となる。こうすることで、クリアインクの画像の色が黒に近づくように補正がされる。この構成により、読取画像のBチャンネルでは記録媒体1001の下地色とクリアインクとの輝度差が発生するようになり、パターンの正確な記録位置の検出ができる。
検査ユニット9Bがテストパターン1002の読み取りを開始するタイミングは、テストパターン1002の記録の開始から所定量の時間を待った後に、読取り開始してもよい。または、テストパターン1002の記録の終了からの所定量の分だけ記録媒体1001を搬送した後に読み取りを開始してもよい。読み取りを終了するタイミングは、読み取り開始から所定の副走査ライン数を読み取った際に終了する。
S102にて、検査制御部15Eは、読取画像のRチャンネルで記録ヘッド30の位置ずれ補正用のパターンを検出する。検出するパターンは、記録ヘッド30間の位置ずれ用のテストパターン1201である。本実施形態では、Rチャンネルは白色基準板(不図示)を読み取って作成したシェーディングデータ(第二のシェーディングデータ)で補正したチャンネルであるため、このパターンの位置を検出することができる。
S103にて、検査制御部15Eは、S102で検出した記録ヘッド30間の位置ずれ用のテストパターン1201から、記録ヘッドの位置ずれ量の計算をしていない記録ヘッド30のパターン位置を推定する。位置ずれの補正対象の記録ヘッド30は「記録媒体の下地色とインク色との輝度値差が小さい」インク色であり、本実施形態ではクリアインクが相当する。また、記録ヘッド30の位置ずれ補正の基準ヘッドは本実施形態ではKの記録ヘッドであるため、クリアインクとKの記録ヘッドで記録したパターン位置が推定される。
本実施形態に係るパターン位置推定について、図を用いて説明する。図12に示すテストパターン1201が、記録ヘッド30の位置ずれ補正用のパターンである。そして、レイアウト1202は、テストパターン1201に含まれるパターンマッチング用パターンそれぞれが、どの記録ヘッドにて形成されるかを示している。上述したように、S103における本実施形態に係る位置ずれ補正対象の記録ヘッド30のパターンは、クリアインクに対応する記録パターン1317である。基準ヘッドであるKのパターンは記録パターン1307と記録パターン1308である。Kのパターンは、白色基準板(不図示)から読み取ったシェーディングデータ(第一のシェーディングデータ)で補正するRGB信号のRチャンネルでパターンを検出できる。そして、クリアインクは、下地色に基づくシェーディングデータ(第二のシェーディングデータ)で補正するRGB信号のBチャンネルでパターンを検出できる。
また、図14で説明した検知マーク1008とアライメントマークは、記録ヘッド30の位置ずれ補正のテストパターン1201では基準ヘッドである記録ヘッドKでパターンを記録する。本実施形態では、テストパターン1201の検知マーク1008の検出から、基準ヘッドKの記録パターン1307、1308と、補正対象ヘッドクリアインクの記録パターン1317両方の大体の位置の領域を推定する。そして、推定された領域を基に、テストパターン1201の位置ずれ補正を行う画像の画素に対して、記録ヘッドのインクに適したRGB信号のチャンネルの画素を選択して、各チャンネルに対応した画像を作成する。この画像が各パターンの検出に用いられる。これにより、基準ヘッドKと補正対象の記録ヘッドであるクリアインクの記録ヘッドの両方について、パターンマッチングを用いたパターン検出により記録ヘッドの位置ずれ補正が可能になる。
S104にて、検査制御部15Eは、クリアインクの記録ヘッド30の位置ずれ補正に対応するパターンを選択し、記録ヘッドの傾き量の解析を行う。ここでの解析方法は、図13を用いて説明した方法である。ここで解析を行う記録色は、S103でパターン位置を推定し、推定結果に応じて記録色に対応するチャンネルで検出した記録ヘッドの記録色である。S104の完了により、記録ヘッド30のクリアリンクを含む対象とした記録ヘッドの位置ずれ量の算出が完了する。
以上により、テストパターンを読取手段で読み取った画像で、一部の記録色のパターンが記録媒体の下地色と記録色の輝度値差が少ない場合でも、パターンそれぞれの正確な記録位置を検出できる。また、S102の処理により、同一パターンについて、複数回の読取をすることなく、1回の読取で実現することができる。そして、上記の処理により得られたずれ量に基づき、記録ヘッドの位置制御や、インクの吐出制御が可能となる。
上記では、白色基準板の読取で作成したシェーディングデータ(第一のシェーディングデータ)と、記録媒体1001の下地色と記録色とを読取作成したシェーディングデータ(第二のシェーディングデータ)の両方を用いて画像のRGB信号値を補正する。そして、補正したRGB信号値を用いて、パターンを検出する。この方法により、白色基準板で補正した読取のRGBチャンネルのいずれかを使って読み取る各記録色と、記録媒体の下地色の輝度値差が少ない記録色の両方のパターンの正確な記録位置を1回の読取で検出できる。これにより、同一印刷パターンについて複数回の読取を実施する場合と比べ、処理時間が少なくなる。また、異なる読取画像間で、記録位置調整を行う際の読取ごとの読取誤差によるパターンの記録位置検出精度への影響が無くなるという効果もある。
<第2の実施形態>
本実施形態では、第1の実施形態にて述べた構成に対し、更にクリアインクで記録したパターンの視認性を向上させるために、クリアインクで記録するテストパターンを変更した例を示す。テストパターン以外の構成は、第1の実施形態と同様とし、重複する説明は省略する。
図16は、本実施形態に係る記録ヘッドの位置ずれ補正用のテストパターンを説明するための図である。第1の実施形態にて述べた図10との差分は、記録ヘッド間の色間ずれ量を算出するためのテストパターン1007のうち、アライメントマーク1610とパターンマッチング用パターン1612が変更になっている点である。クリアインクの視認性を高めるために、アライメントマーク1610、およびパターンマッチング用パターン1612を、第1の実施形態の図10とは白黒反転している。白黒反転することにより、クリアインク部の記録面積が増える。黒い部分は、クリアインクを用いて記録される部分である。白い部分は、未印刷部、すなわち、記録媒体1001の下地部分である。パターンマッチング用パターン1612では、白い未印刷の部分と黒いクリアインクを記録している箇所でパターンを認識することができる。
パターンマッチング用パターン1612の詳細を図17に示す。1703はパターンマッチング用パターン1612の縦方向の画素数を示し、1704は横方向の画素数を示す。これは、第1の実施形態の図11にて示したパターンマッチング用パターン1012と同様である。
図18は、本実施形態に係る記録ヘッド間の色間ずれ補正計算を行うテストパターンと記録チップ1004の対応について示す図である。K,C,M,Yについては、第1の実施形態にて述べた図12と同様である。テストパターン1810は、記録ヘッド30同士の位置誤差を算出するテストパターンが1801である。これは、レイアウト1802に示す、各記録色の記録ヘッドでパターンが記録される。レイアウト1802に示すように、Kを基準ヘッドとしてパターンを記録し、各記録ヘッド30の位置ずれを算出する。Kとクリアインク間の位置ずれを算出するパターン1803では、パターンマッチング用パターン1612を使用する。黒い部分が、対応の記憶色(インク)で記録されるパターンの箇所である。白い部分が未印刷部(すなわち、記録媒体1001の下地)である。本実施形態では、白黒反転したパターンマッチング用パターン1612を用いることで、第1の実施形態よりもクリアインク用のテストパターンの視認性を高めている。なお、基準ヘッドのパターンは、ずれを算出する対象の記録色のパターンマッチング用パターンと同様のパターンを使用する。色によって対応するパターンマッチング用パターンは変わってもよい。
図19は、本実施形態に係る記録ヘッド間のずれ量の算出方法を示す図である。本実施形態において、C、M、Yのパターンおよび基準パターンのKパターンである記録パターン1301~1306、色間ずれの算出方法は、第1の実施形態にて述べた図13と同様である。本実施形態において、クリアインクによる記録パターン1917は、図17のパターンマッチング用パターン1612で記録する。よって、これに対応する基準パターンのKパターン1907~1910もパターンマッチング用パターン1612で記録する。
上記のように、本実施形態では、視認されにくいクリアインクによって記録されるテストパターンを白黒反転のマッチングパターンとすることで視認性を向上させる。さらに、第1の実施形態の図15に示したようなシェーディング処理を合わせて実行することによって、クリアインクの検出の精度を向上させながら、同一パターンについて、複数回の読取をすることなく、1回の読取で実現することができる。
本実施形態では、インク色においてクリアインクの視認性を高めるためにマッチングパターンを白黒反転のパターンにした。しかし、インク色においてはこれに限定されるものではなく、記録媒体の下地色と記録色の輝度値差が少ない場合、例えば淡インクなどにおいても同様の効果を発現する。また、パターンにおいて画像を形成する位置を反転することにより、クリアインクの領域が大きくなり、視認性が向上している場合には、パターンマッチング用のサイズを、カラーインクとクリアインクとが同じになるように構成してもよい。
<その他の実施形態>
上記の実施形態では、記録ユニット3が複数の記録ヘッド30を有するが、一つの記録ヘッド30を有してもよい。記録ヘッド30はフルラインヘッドでなくてもよく、記録ヘッド30を着脱自在に搭載するキャリッジをY方向に移動させながら記録ヘッド30からインクを吐出してインク像を形成するシリアル方式であってもよい。
記録媒体Pの搬送機構は、ローラ対によって記録媒体Pを挟持して搬送する方式等、他の方式であってもよい。ローラ対によって記録媒体Pを搬送する方式等においては、記録媒体Pとしてロールシートを用いてもよく、転写後にロールシートをカットして記録物P’を製造してもよい。
また、上記の実施形態では、転写体2を転写ドラム41の外周面に設けたが、転写体2を無端の帯状に形成し、循環的に走行させる方式等、他の方式であってもよい。
また、本発明は上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムをネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
9B…検知ユニット、13A…メインコントローラ、13B…エンジンコントローラ、14…エンジン制御部、15A…記録制御部、15E…検査制御部、30…記録ヘッド、1001…記録媒体、1004…記録チップ、1005…ノズル列

Claims (11)

  1. インクジェット記録方式の記録ヘッドと、読取手段を有するインクジェット記録装置であって、
    白基準を前記読取手段にて読み取ることにより得られた画像を用いて、第1のシェーディングデータを作成する第1の作成手段と、
    記録媒体を前記読取手段で読み取ることにより、前記記録媒体の下地の画像を取得する第1の取得手段と、
    前記記録ヘッドにより前記記録媒体に複数のインクを用いて形成されるチャートを前記読取手段で読み取ることにより、当該複数のインクのうち、所定のインクにて形成された画像を取得する第2の取得手段と、
    前記下地の画像と前記所定のインクにて形成された画像とを用いて、第2のシェーディングデータを作成する第2の作成手段と、
    前記読取手段にて読み取られた前記チャートの画像に対し、第1の色に対応する信号を前記第1のシェーディングデータを用いて補正し、第2の色に対応する信号を前記第2のシェーディングデータを用いて補正する補正手段と、
    前記補正手段にて補正された信号を用いて、前記チャートの画像における前記複数のインクそれぞれにて形成された領域を特定する特定手段と、
    前記特定手段にて特定した領域の位置に基づいて、前記記録ヘッドの位置ずれ量を算出する算出手段と
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記特定手段は、
    前記第1のシェーディングデータを用いて補正された前記第1の色に対応する信号を用いて、前記第1の色の領域を特定し、
    前記第1の色の領域の位置と前記チャートの構成に基づいて、前記所定のインクにて形成された領域を推定し、当該推定された領域に対し、前記第2のシェーディングデータを用いて補正された前記第2の色に対応する信号を用いて、前記所定のインクにて形成された第2の領域を特定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記第1の色は、赤であり、
    前記第2の色は、青である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記所定のインクは、前記記録媒体の下地色との輝度値の差が所定の閾値よりも小さいインクであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記チャートは、前記所定のインクにて形成される第1のパターンと、前記所定のインクとは異なるインクにて構成される第2のパターンを含んで構成され、
    前記第1のパターンのサイズは、前記第2のパターンより大きいことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記第1のパターンと前記第2のパターンとは、インクにより形成される位置と形成されない位置とが反転されていることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記所定のインクは、クリアインクであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記算出手段にて算出された位置ずれ量を用いて、前記記録ヘッドの位置ずれを調整する調整手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記調整手段による位置ずれ補正は、記録ヘッド間の位置ずれ補正、記録ヘッドが備える記録チップ間の位置ずれ補正、記録チップにおけるノズル列間の位置ずれ補正のうちのいずれかであることを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記記録ヘッドは、複数が備えられることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  11. インクジェット記録方式の記録ヘッドと、読取手段を有するインクジェット記録装置の制御方法であって、
    白基準を前記読取手段にて読み取ることにより得られた画像を用いて、第1のシェーディングデータを作成する第1の作成工程と、
    記録媒体を前記読取手段で読み取ることにより、前記記録媒体の下地の画像を取得する第1の取得工程と、
    前記記録ヘッドにより前記記録媒体に複数のインクを用いて形成されるチャートを前記読取手段で読み取ることにより、当該複数のインクのうち、所定のインクにて形成された画像を取得する第2の取得工程と、
    前記下地の画像と前記所定のインクにて形成された画像とを用いて、第2のシェーディングデータを作成する第2の作成工程と、
    前記読取手段にて読み取られた前記チャートの画像に対し、第1の色に対応する信号を前記第1のシェーディングデータを用いて補正し、第2の色に対応する信号を前記第2のシェーディングデータを用いて補正する補正工程と、
    前記補正工程にて補正された信号を用いて、前記チャートの画像における前記複数のインクそれぞれにて形成された領域を特定する特定工程と、
    前記特定工程にて特定した領域の位置に基づいて、前記記録ヘッドの位置ずれ量を算出する算出工程と
    を有することを特徴とするインクジェット記録装置の制御方法。
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