JP2018191500A - 充放電配分制御装置、充放電配分制御システム、および充放電配分制御方法 - Google Patents

充放電配分制御装置、充放電配分制御システム、および充放電配分制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】異なる種類、異なる環境下の各蓄電池の劣化を最小化し、各蓄電池の長寿命化を実現する。【解決手段】電力系統に電力変換器を介して連系接続される蓄電池を含む複数の蓄電ユニットに、充放電要求量を受けて、充放電指令を送信する充放電配分制御装置は、劣化速度導出部と配分率決定部と充放電量算出部と充放電指令部とを備える。劣化速度導出部は、各蓄電池の内部温度と各蓄電池の劣化速度特性に基づいて各蓄電池の劣化速度を求める。配分率決定部は、劣化速度導出部の出力信号を受け、劣化速度がより小さい蓄電池に対してより大きい配分率を設定する。充放電量算出部は、配分率決定部の出力信号を受け、充放電要求量に対し各蓄電池の配分率を乗算して得た各値を各蓄電池の最大充放電量と比較して、各蓄電池の充放電指令値を算出する。充放電指令部は、充放電量算出部の出力信号を受け、複数の蓄電ユニットの各々に充放電指令値による充放電指令を送信する。【選択図】図6

Description

本発明は、充放電配分制御装置、充放電配分制御システム、および充放電配分制御方法に関する。
従来、蓄電池を用いたシステムにおいて、1つの制御装置は1つの蓄電池を制御していた。例えば、制御装置は、充放電に関する依頼に応じて1つの蓄電池の充放電制御を行っていた。
近年、蓄電池システムの大型化により、1つの制御装置が複数の蓄電池を制御するシステムが現れた(特許文献1)。特許文献1に開示されている発明は、1つの制御装置が複数の電池を制御するものである。ここでは、制御装置は、制御対象である各蓄電池の充放電量を個別に制御できる。このとき、各蓄電池に配分される充放電量は、蓄電池の効率と、SOC(State of Charge 充電残量)による電池の劣化状態から判定される。
特開2014―171335号公報
しかし、蓄電池の劣化速度は、SOC以外にその蓄電池の温度による影響も受ける。また上記特許文献における蓄電池システムにおいては、蓄電池は、全て同一種類であると共に、かつ同一地点に設置されている。このため、異なる種類の電池が蓄電池システムにおいて共存する場合には、制御装置は、各蓄電池に対し、その劣化状態に合わせた充放電量の配分を行えない。また、上記特許文献では、蓄電池は同一個所に設置されていることが前提となっており、温度条件等が異なる地点に蓄電池が分散して設置されている場合には、制御装置は充放電量の配分を各蓄電池の状態に合せて行えない。
一方、近年では分散する複数の蓄電池を統合して制御する試みがなされている。この場合において蓄電池は、例えば北海道と九州などのように気候が異なる場所に設置されることもある。これらの蓄電池を一様に制御することにより、比較的気温の高い地域に設置されている蓄電池の劣化が早まる。また、同じ場所に設置された蓄電池であっても、その種類が異なると、同じ温度でも劣化の進行度合いが異なる。また、同じ地点に設置された同じ電池であっても、充放電による内部ジュール熱により温度に差が生じ、劣化速度が変化する。
本発明は、複数の蓄電池を含む蓄電池システムにおける蓄電池の長寿命化を目的とする。
電力系統に電力変換器を介して連系接続される蓄電池を含む複数の蓄電ユニットに、充放電要求量を受けて、充放電指令を送信する充放電配分制御装置は、劣化速度導出部と配分率決定部と充放電量算出部と充放電指令部とを備える。劣化速度導出部は、各蓄電池の内部温度と各蓄電池の劣化速度特性に基づいて各蓄電池の劣化速度を求める。配分率決定部は、劣化速度導出部の出力信号を受け、劣化速度がより小さい蓄電池に対してより大きい配分率を設定する。充放電量算出部は、配分率決定部の出力信号を受け、充放電要求量に対し各蓄電池の配分率を乗算して得た各値を各蓄電池の最大充放電量と比較して、各蓄電池の充放電指令値を算出する。充放電指令部は、充放電量算出部の出力信号を受け、複数の蓄電ユニットの各々に充放電指令値による充放電指令を送信する。
異なる種類、異なる環境下の各蓄電池の劣化を最小化し、各蓄電池の長寿命化を実現できる。
蓄電池の温度と劣化速度との関係の一例を示す図である。 蓄電池の内部温度の推移を示す図である。 第1から7の実施形態に係る充放電配分制御システムの構成の一例を示す図である。 第1、3、4、6の実施形態に係る充放電配分制御装置の機能ブロックの一例を示す図である。 第1から6の実施形態に係る充放電配分制御装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 第1、3から7の実施形態に係る充放電配分制御装置により行われる処理のフローの一例を示す図である。 充放電配分制御装置による配分率決定処理について説明するための図である。 第2から4、6の実施形態に係る充放電配分制御装置の機能ブロックの一例を示す図である。 第2から7の実施形態に係る充放電配分制御装置により行われる処理のフローの一例を示す図である。 充放電配分制御装置による優先順位決定処理について説明するための図である。 蓄電池の内部温度とSOCと劣化速度との関係を平面により表した図である。 第5、6の実施形態に係る充放電配分制御装置の機能ブロックの一例を示す図である。 第6の実施形態における蓄電池情報の一例を示す図である。 第7の実施形態に係る充放電配分制御装置の機能ブロックの一例を示す図である。 第7の実施形態に係る充放電配分制御装置の表示部により表示される画像の一例を示す図である。 第7の実施形態に係る充放電配分制御装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 第8の実施形態に係る充放電配分制御システムの構成の一例を示す図である。 第8の実施形態における上位制御装置及び各下位制御装置の機能ブロックの一例を示す図である。 第8の実施形態に係る上位制御装置または下位制御装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 第8の実施形態に係る上位制御装置及び下位制御装置により行われる処理の一例を示すシーケンス図である。 第8の実施形態における下位制御装置の記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。 第8の実施形態における上位制御装置の記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
(第1の実施形態)
本実施形態に係る充放電配分制御システムは、当該システムが備える複数の蓄電池のうち、他と比較して劣化速度の小さい蓄電池に対し大きい充放電量(充放電の電気量)が割り振られることにより、システム全体として劣化の進行を遅らせるようにするものである。ここで、劣化速度は蓄電池の内部温度によって変化する量であることから、本実施形態に係る充放電配分制御システムにおける充放電配分制御装置は、各蓄電池の内部温度から各蓄電池の劣化速度を求め、これに基づき各蓄電池に対し充放電の配分を行う。
図1は、蓄電池の温度と劣化速度との関係の一例を示す図である。図1に示すように蓄電池の劣化速度は、一般的に内部温度が高くなるほど大きくなる。ここで蓄電池A、B、Cは互いに異なる種類の蓄電池である。図1に示すように蓄電池の種類により同じ温度下でも劣化速度が異なる。また、内部温度の変化に対する劣化速度の変化(勾配)の大きさも、各蓄電池では異なる。なお、図1では各蓄電池の内部温度と劣化速度との関係は1次式で近似されるものとして表しているが、これに限定されず、例えば2次式や3次式で近似されてもよく、または表形式等で表されてもよい。なお、以下では各電池の劣化速度と内部温度との関係は式により表されるものとし、この内部温度と劣化速度の関係式を特性式(または第1の特性式)と称する。この特性式は、後述する充放電配分制御装置が保持する。また、この特性式のように蓄電池の内部温度等と劣化速度の対応付けを劣化速度特性とも称する。特性式は、蓄電池毎に予め定められた既知のものである。
ここで、蓄電池の内部温度の測定方法について説明を行う。本実施形態では、蓄電池が設置されている場所に温度計測装置が配置されているものとする。本実施形態では、蓄電池毎に温度計測装置が配置される場合を考える。ただし、これには限定されず、同一箇所にある複数の蓄電池に対し、1つの温度計測装置が設けられていてもよく、この場合には、蓄電池同士の間隔やシステム内における蓄電池の密度や空調の状態等により、温度計測装置により得られる値を、各蓄電池用に適宜、補正してもよい。
各温度計測装置は、蓄電池に接触するよう設けられ蓄電池の外部温度を測定するものでも、蓄電池と間隔を空けて設けられ蓄電池の周辺環境の気温を求めるものであってもよい。あるいは各温度計測装置は、蓄電池に内蔵され、蓄電池内部の温度を計測するものであってもよい。本実施形態に係る温度計測装置は、蓄電池の周辺環境の気温を計測するものとする。
上述のように、温度計測装置により得られる温度は、蓄電池の内部温度ではない場合がある。しかし、蓄電池の劣化速度に影響を与えるものは蓄電池の内部温度である。このため、各温度計測装置により測定された温度に対し、補正を行うことで、蓄電池の内部温度の推定値を得る。この処理は充放電配分制御装置により行われる。
図2は蓄電池の内部温度の推移を示す図である。図2の上段の図に示されるものは、蓄電池の内部温度の時間的な変化である。図2の上段の図においての計測点温度とは、温度計測装置により計測された、蓄電池の設置箇所の気温である。
図2における下段の図は、任意の蓄電池が、どの期間充放電を行わず、どのタイミングで充放電を開始し、どの期間充放電を継続し、どのタイミングで充放電を終了したかを示す図である。図2の下段の図に示されるように、期間aにおいて蓄電池は充放電を行っておらず、期間aと期間bの境界の時点t0において、蓄電池の充放電が開始されている。また期間bにおいて蓄電池は充放電処理を継続し、期間bと期間cの境界の時点t1において充放電が中止されている。また期間cにおいて蓄電池は充放電処理を実行していない。
図2の下段の図に対応させて上段の図を参照すると、期間aは、蓄電池の内部と周辺環境が熱平衡の状態にある期間であり、蓄電池の内部温度は、計測点温度に近いかそれに等しく、また大きな変動もない。時刻t0において充放電処理が開始されると、蓄電池の内部温度は、内部に発生するジュール熱によって上昇を始める。そして、期間bにおいて蓄電池の内部温度は上昇する。時刻t1において充放電処理が中止されると、蓄電池の内部温度は下降し始め、期間cにおいて当該内部温度は、計測点温度かそれに近い温度になるまで下降し続ける。このため、蓄電池の内部温度を以下の式(1)により定義し、充放電配分制御装置はこの式(1)を用いて蓄電池の内部温度を求める。
蓄電池の内部温度=計測点温度+f(x,y,z1,z2)・・・(1)
ここで、x:最新の充放電開始時点から現時点までの経過時間、y:最新の充放電終了時点から現時点までの経過時間、z1:最新の充放電処理における単位時間当たりの充放電量、z2:前回の充放電処理における単位時間当たりの充放電量、である。
式(1)について詳細に説明する。第1項は、設置環境の気温により蓄電池の内部温度が上昇することから設けられている。第2項の関数fは、蓄電池の種類によって決まる関数であり、後述する充放電配分制御装置による蓄電池の内部温度の算出に先立って決められる。この関数の決め方は後述する。式(1)の第2項について、現時点において充放電を行っている場合とそうでない場合とに分けて説明を行う。
充放電が行われているときは、最新の充放電開始時点から現時点までの時間の長さxに応じて蓄電池の内部温度は上昇する。このため第2項の値は、xの値が大きくなるに従って大きくなる。
また、前回の充放電処理の後に十分時間が経過せず、蓄電池の内部温度が計測点温度に近づいていない場合が考えられる。このことから前回の充放電の終了時点からどれだけ蓄電池の内部が冷却されたかを示す指標としてyが用いられる。このため第2項の値は、y−xの値が大きくなるに従って小さくなる。すなわち、yの値が大きいほど第2項の値は小さくなる。
また、単位時間当たりの充放電量が大きくなるほど、蓄電池の内部温度が上昇するためz1の値が大きいほど第2項の値は大きくなる。なお、パラメータとしてz1の代わりに、充放電開始時点から現時点までに累積された充放電量が用いられてもよい。
また、前回の充放電終了時間から現時点までの間に前回の充放電量の大きさによっては、y−xの期間に蓄電池の内部温度が十分下がらない場合が考えられ、正確に内部温度を求めるためにz2をパラメータとして用いる。z2の値が大きいほど、第2項の値は大きくなる。
一方、現時点において蓄電池において充放電が行われていない場合のx、y、z1、z2について説明する。xは、直前の充放電処理の開始時点から現時点までの時間に対応する。
またyは、直前の充放電処理を終了してから現時点までの経過時間である。この時間が長いほど、内部温度は計測点温度に近い。そのため、yの値が大きいほど、第2項の値は小さくなる。
また、x−yは、直前の充放電処理の継続時間となり、この時間が長いほど蓄電池の内部温度の下降が遅くなるため、xの値が大きいほど第2項の値は大きくなる。
またz1は、直前の充放電処理における単位時間当たりの充放電量である。この値が大きいほど、内部温度の下降は遅くなるため、z1の値が大きいほど、第2項の値は大きくなる。
z2は、最新の充放電処理よりも前の充放電処理における単位時間当たりの充放電量であり、この値が大きいほど蓄電池内部に未だ熱がこもっている場合があり、これにより蓄電池の内部温度が高くなっている可能性がある。そのため、z2の値が大きいほど、第2項の値は大きくなる。
なお、単位時間当たりの充放電量が定格量であるような場合には、fのパラメータはxとyのみでよい。またこれらx、y以外の時間、例えば、「前回の充放電開始時点から現時点までの経過時間」や「前回の充放電終了時点から現時点までの経過時間」等を、fのパラメータに含めてもよい。
各蓄電池の関数fは、充放電処理に先立ち予め決定されている。例えば、fは蓄電池の内部構造を囲む筐体の素材やその体積により求められてもよい。また、一定時間充放電を行った蓄電池の外部温度がどれだけの時間をかけて設置点温度に近づいていくかの、熱平衡にかかる時間を計測し、これを用いてfが決定されてもよい。また、fは次のように決められてもよい。まず、モデルを決めて微分方程式を決定し、これに解いて解曲線を求め、この解曲線を元に基底関数を合成することにより、fを求めてもよい。また、fは図2に示すような温度の推移データに回帰分析を用いることにより決定されてもよい。
式(1)により計測点温度から蓄電池の内部温度を求めることができ、各蓄電池の内部温度と第1の特性式から各蓄電池の劣化速度が求まる。各蓄電池の劣化速度に基づいて、各蓄電池の充放電の配分の比率(配分率と称する)が求められる。本実施形態では劣化速度が最も小さい蓄電池に最も大きい配分率が設定される。
なお、本実施形態において蓄電池の内部温度を式(1)により求めるものとしているが、これには限定されない。例えば蓄電池の内部温度は、当該蓄電池から取り出される充放電電力量(充放電の電力の大きさ)や蓄電池の内部抵抗から求められてもよい。ここで、内部抵抗の測定は、例えば蓄電池を満充電させた状態の後に全放電させ、その際に出力される電流と電力を測定することにより行われるものとする。この内部抵抗の測定は、定期的に蓄電池の運用時以外のタイミングで行われる。そして充放電配分制御装置は、蓄電池の運用に先立ち各蓄電池の内部抵抗を取得する。この内部抵抗と運用時に出力される電流とを用いて充放電電力量が求められ、これにより蓄電池の内部温度が求められてもよい。なお、蓄電池の内部抵抗は、測定される電圧と電流を用いて求められてもよい。
(構成要素の説明)
図3に、本実施形態に係る充放電配分制御システム1Aのシステム構成の一例を示す。充放電配分制御システム1Aは、1台の充放電配分制御装置2A、複数の蓄電池3、蓄電池と同数の温度計測装置4、および蓄電池3と同数のPCS(Power Conditioning System)5を備える。なお、各温度計測装置4は蓄電池3毎に設けられ、各PCS5は蓄電池3毎に設けられている。
充放電配分制御装置2Aは、各PCS5を介して各蓄電池3に接続されている。また各蓄電池3は、各PCS5を介して電力系統に接続され、充放電配分制御装置2Aからの指示に基づき、充放電処理を行う。以下、充放電配分制御システム1Aが備える各装置について、より詳細に説明を行う。
充放電配分制御装置2Aは、図3に不図示の上位装置から充放電要求を受け付ける。この際に充放電配分制御装置2Aは、充放電配分制御システム1A全体で充放電しなければならない量(充放電要求量とも称する)を上位装置より取得する。
なお、充放電配分制御装置2Aは、上位装置から充放電要求を受け付けるのではなく、自己の内部に別途存在する制御ロジックにより充放電要求量を決定してもよい。より詳しくは例えば、充放電配分制御装置2Aが、「どの時間にどれだけの充放電要求量が必要か」等の情報を表形式等により記憶しており、これを用いて充放電要求量を決定してもよい。
充放電配分制御装置2Aは、各蓄電池3の関数fを記憶する。また充放電配分制御装置2Aは、各蓄電池3が充放電状態にあるかそうでないかを検知し、各蓄電池3の充放電を行っている時間と充放電を行っていない時間を計測する。また充放電配分制御装置2Aは、この時間の計測によって取得した上述したx、yを記憶する。また充放電配分制御装置2Aは、各蓄電池3の現在の単位時間当たりの充放電量を各PCS5より通信部20(図4)を介して取得してもよい。そして充放電配分制御装置2Aは、各蓄電池3の単位時間当たりの充放電量のうち最新の充放電処理時のものをz1、それよりも1つ前の充放電処理時のものをz2として記憶する。
さらにまた、充放電配分制御装置2Aは、各温度計測装置4から上述した計測点温度を取得する。そして、充放電配分制御装置2Aは、蓄電池3毎の計測点温度とx、y、z1、z2と関数fを用いて、各蓄電池3の内部温度を求める。
充放電配分制御装置2Aは、各蓄電池3の第1の特性式に対し、求めた各蓄電池3の内部温度を代入して各蓄電池3の劣化速度を求める。そして各蓄電池3の劣化速度に基づいて、各蓄電池3の配分率を決定する。この配分率の算出の仕方については後述する。
また後述するように、充放電配分制御装置2Aは、充放電要求量と配分率に基づいて各蓄電池3が充放電する電気量(充放電配分量とも称する)を決定する。
充放電配分制御装置2Aは、充放電配分量が0より大きい蓄電池3に充放電指示(充放電指令とも称する)を行う。充放電指令には、蓄電池3に対し充放電すべき充放電量(充放電指令値とも称する)の情報が含まれる。充放電指令値は、蓄電池3が一定時間(1回に充放電処理にかかる時間)の間に連続的に充放電する充放電量の総量である。なお、本実施形態において、充放電指令値は、後述する充放電量算出部223A(図4)により最終的に決定された充放電配分量と等しい。
充放電配分制御装置2Aは、充放電指令値が0となる蓄電池3も含めた全ての蓄電池3に対し充放電指令を行ってもよい。この場合に充放電配分制御装置2Aは、充放電指令値が0の蓄電池3に対し充放電指令値を0として通知してもよい。
複数の蓄電池3には、異なる種類の蓄電池3が含まれていてもよい。各蓄電池3は、充放電配分制御装置2Aからの充放電指令に応じて充放電処理を行い、充放電配分制御装置2Aからの充放電指令値に応じ充放電の処理を行う。
温度計測装置4は、自己が設けられる蓄電池3の周辺環境の温度(計測点温度)を計測する。そして温度計測装置4は、充放電配分制御装置2Aからの指示に基づき、または自動的に、充放電配分制御装置2Aに対し測定した計測点温度の通知を行う。あるいは温度計測装置4は、式(1)を記憶し、自己が測定した計測点温度に基づき蓄電池3の内部温度を求めて充放電配分制御装置2Aに通知してもよい。
PCS5は、充放電配分制御装置2Aからの充放電指令に基づいて、蓄電池3に充放電を行わせる。PCS5は、蓄電池3が放電する場合、蓄電池3が出力した直流電流を交流電流に変換して、電力系統の図示しない負荷装置に出力する。PCS5は、蓄電池3に充電する場合、電力系統から入力した交流電流を直流電流に変換して、蓄電池3に出力する。
上述のPCS5と蓄電池3の組の全部または一部は、同一の場所に設置されてもよいし、別の1以上の場所に分散され設置されてもよい。
ここで、蓄電池3と電力変換器との組み合わせを蓄電ユニット6とも称する。電力変換器とは、蓄電池3が出力した直流電流を交流電流に変換し、充放電配分制御装置2Aからの充放電指令に基づいて蓄電池3に充放電を行わせるなどの処理を行う装置であり、上記PCS5はその一例である。
なお、充放電配分制御装置2Aは、有線または無線のインターネット、イントラネット等の通信網を介し、蓄電ユニット6に接続されていてもよい。
図4に示されるものは、充放電配分制御装置2Aの機能ブロックの一例を示す図である。充放電配分制御装置2Aは、通信部20、記憶部21、および制御部22Aを備える。また制御部22Aは、時刻計測部220、劣化速度導出部221、配分率決定部222A、および充放電量算出部223Aを備える。
通信部20は、充放電配分制御装置(本実施形態に係る充放電配分制御装置2Aと以下の実施形態に係る充放電配分制御装置)による処理に必要な情報を上位装置や各PCS5や各温度計測装置4等から取得する。
本実施形態において通信部20は、上位装置から充放電要求を受けて、制御部22Aに通知する。
また、通信部20は、各温度計測装置4から計測点温度を取得し、これを制御部22Aに出力する。
また、通信部20は、各蓄電池3から充放電を行っているかいないかの情報を取得し、これを制御部22Aに通知する。
また、通信部20は各蓄電池3から、z1、z2の値を取得する。ただし、各蓄電池3が定格で充放電を行う場合には、この動作は必要ではない。またこの場合、後述する記憶部21は各蓄電池3の定格での単位時間当たりの充放電量を記憶している。
さらにまた、通信部20は、制御部22Aにより決定された各蓄電池3の充放電指令値等に従って、上述した蓄電ユニット6(PCS5)に対して、充放電指令を行う。
なお、充放電配分制御装置(本実施形態に係る充放電配分制御装置2Aや以下の充放電配分制御装置を例とする充放電配分制御装置)から蓄電ユニット6に対し、充放電指令を行う機能を有するものを充放電指令部と称すると、本実施形態における充放電指令部は通信部20に対応する。なお、充放電指令部による蓄電ユニット6への充放電指令の通知方法は、上位装置や温度計測装置4等との間の情報の授受の方法と異なっていてもよく、同じでもよい。
もし充放電配分制御装置2Aが上位装置等と蓄電ユニット6の各々に対し、互いに異なる方法で通信を行うような場合には、本実施形態において通信部20として例示される機能ブロックは、それぞれの方法に対応する複数の通信部(サブ通信部とも称する)を内部に備えていてもよく、またこのサブ通信部のうちの一部を充放電配分制御装置2Aは通信部20の外部に備えていてもよい。このうち蓄電ユニット6に対し、充放電指令を行う機能を有するものが、充放電指令部に対応する。
記憶部21は、各蓄電池3の式(1)や特性式を記憶している。また、記憶部21は各蓄電池3のx、y、z1、z2の値を記憶する。また記憶部21は、充放電要求量を記憶する。また記憶部21は、各蓄電池3の充放電量の上限値である最大充放電量を記憶する。なお、記憶部21は、特性式の代わりに、各蓄電池3の内部温度と劣化速度とを対応付けした、表形式等のデータを記憶していてもよい。当該データの内容は劣化速度特性に含まれる。
次に制御部22Aの各機能ブロックについて説明する。時刻計測部220は、各蓄電池3の充放電処理の時間、および充放電処理を行っていない時間を計測し、求められた各時間を記憶部21に記憶する。この情報とは例えば上述したx、yである。ただし、x、y以外の時間が記憶されてもよい。
また劣化速度導出部221は、記憶部21に記憶される各蓄電池3の式(1)に対し、各温度計測装置4から取得した計測点温度と記憶部21に記憶されるx、y、z1、z2を代入し、各蓄電池3の内部温度を求める。そして劣化速度導出部221は、求めた各蓄電池3の内部温度の値を記憶部21に記憶されている特性式に代入し、各蓄電池3の劣化速度を求める。なお、劣化速度導出部221による各蓄電池3の劣化速度の導出は、特性式に代わり、各蓄電池3の内部温度と劣化速度とを対応付けしたデータ等に基づいて行われてもよい。
配分率決定部222Aは、各蓄電池3の劣化速度に基づき、各蓄電池3の配分率を決定する。この決定処理についてより詳細に説明する。ここで或る蓄電池3の配分率を以下の例1、例2のように定義する。
例1
蓄電池3の配分率=(1/蓄電池3の劣化速度)/{Σ(1/蓄電池3の劣化速度)}
ここで分母は、充放電処理の配分対象となる全ての蓄電池3の各々の「1/蓄電池3の劣化速度」の、これらの蓄電池3の分の総和である。
例2
蓄電池3の配分率=蓄電池3のポイント
ここでポイントとは、充放電処理の配分対象の各蓄電池3に割り当てられる値であり、充放電要求量に対する各蓄電池3の充放電量の割合に対応する値である。そして、劣化速度のより小さい蓄電池3に対し、より大きい値のポイントが割り当てられる。ポイントは、例えば、劣化速度が小さいものから5点、4点、3点・・・のように割り当てる値であり、例えば予め定義されていてもよい。
充放電量算出部223Aは、受け付けた充放電要求量と決定した各蓄電池3の配分率と後述する蓄電池3の最大充放電量とを用いて、蓄電池3の充放電配分量を求める。
図5は、本実施形態に係る充放電配分制御装置2Aのハードウェア構成の一例である。充放電配分制御装置2Aはプロセッサ70とメモリ71と記憶装置72と通信装置73とを備える。
プロセッサ70は、例えばシングルコア、デュアルコア、またはマルチコアプロセッサ等が含まれる。
メモリ71は、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、半導体メモリである。
プロセッサ70が、記憶装置72に記憶されている情報をメモリ71に読み込み、メモリ71内のプログラムを実行することにより、上述した制御部22の機能が実現される。
記憶装置72は、ハードディスクドライブ、光ディスク装置等であり、外部記憶装置や可搬型記憶媒体であってもよい。この記憶装置72により記憶部21の機能が実現される。
通信装置73は、上位装置や各PCS5と、充放電配分制御装置2Aが有線または無線で情報の授受を行うためのものであり、通信のためのインターフェースを含む。また通信装置73は、上位装置等との通信方法と蓄電ユニット6との通信方法が異なる場合などにおいて、それぞれの通信方法に応じた通信装置(サブ通信装置とも称する)を内部に備えていてもよい。また充放電配分制御装置2Aは、これらのサブ通信装置の一部を通信装置73の外部に備えていてもよい。
通信装置73より通信部20の機能が実現される。
なお、充放電配分制御装置2Aは、例えばPLC(Programmable Logic Controller)が好ましい。
(作用)
図6は、充放電配分制御装置2Aにより行われる処理のフローを示す図である。充放電配分制御装置2Aの通信部20は、各蓄電池3の状態に関する情報を収集し(ステップS1001)、当該情報を制御部22へ出力する。この情報には、各蓄電池3の設置点温度が含まれ、また各蓄電池3が充放電処理を行っているか行っていないかの情報が含まれる。またこの情報には上述したz1、z2の情報が含まれてもよい。また、この情報は通信部20を介さずに得られるものでもよく、制御部22が記憶部21から読み込むものであってもよい。また、時刻計測部220により求められたx、y等を制御部22は取得する(ステップS1001)。
劣化速度導出部221は、式(1)を用いて、各蓄電池3の内部温度を求める。また劣化速度導出部221は、各蓄電池3の内部温度と特性式に基づいて、各蓄電池3の劣化速度を求める(ステップS1002)。劣化速度導出部221は求めた各蓄電池3の劣化速度を配分率決定部222Aに出力する。
配分率決定部222Aは、上記例1、2により示したような、劣化速度がより低い蓄電池3に対して、より高い配分率を設定し(ステップS1003)、設定した配分率を充放電量算出部223Aへ出力する。
ステップS1003について以下、図7を用いて詳細に述べる。図7では、理解容易のために3つの異なる蓄電池3が充放電配分制御システム1Aに備わる場合を説明するが、蓄電池3の数はこれに限定されない。図7には、各蓄電池3の内部温度と劣化速度との関係を示す第1の特性式に対応する特性と共に、充放電配分制御装置2Aが求めた現在の各蓄電池3の内部温度が示される。
第1の特性式により表される蓄電池3Aの内部温度に対する劣化速度の勾配は、蓄電池3Bの内部温度の劣化速度に対する勾配よりも大きい。しかし、充放電配分制御装置2Aにより求められている現在の蓄電池3Aの内部温度Tは、蓄電池3Bの現在の内部温度Tよりも低い。これに伴い、充放電配分制御装置2Aにより求められている蓄電池3Aの現在の劣化速度Vは、蓄電池3Bの現在の劣化速度Vよりも小さい。同様にして、蓄電池3A、3B、3Cの各劣化速度の大小関係が求められ、充放電配分制御装置2Aは、最も劣化速度の小さい蓄電池3Aに最大の配分率を設定し、次に劣化速度が小さい蓄電池3Bに次に大きい値の配分率を設定し、最も劣化速度の大きい蓄電池3Cに最小の配分率を設定する。
図6に戻ると、ステップS1004において、充放電配分制御装置2Aの通信部20は上位装置から充放電要求を取得する(ステップS1004)。
ここで後述するように、蓄電池3の運用時においては、図6に示すステップS1001からステップS1006までのフロー処理は数分毎に繰り返される。そのため今回のフロー処理のステップS1003までに、前回のフロー処理で取得した充放電要求に対応する各蓄電池3の充放電指令値相当の充放電が、各蓄電池3により未だなされていない場合がある。この場合、充放電配分制御装置2Aは後どれだけの充放電量が必要かを再計算する必要がある。この場合、充放電配分制御装置2Aは、各蓄電池3の充放電時間と単位時間当たりの充放電量に係る情報を収集し、現時点で各蓄電池3により充放電された充放電量の総和を求め、これを前回のフロー処理のステップS1004で取得した充放電要求量から差し引いたものを充放電要求量として更新する。そして充放電配分制御装置2Aは、更新した当該充放電要求量に対し、今回のフロー処理のステップS1004において、上位装置から取得した充放電要求量を加算したものを新たな充放電要求量として更に充放電要求量を更新する(ステップS1004)。この処理は、例えば充放電量算出部223Aにより行われる。
ステップS1005において、充放電量算出部223Aは、各蓄電池3の充放電配分量を求める。充放電量算出部223Aは、配分率決定部222Aからの出力信号により取得した各蓄電池3への配分率を用いて、各蓄電池3の充放電配分量を算出する。詳細には、充放電要求量に対し、蓄電池3の配分率を乗算したものを、その蓄電池3の充放電配分量とする。ただし、ここで求められた蓄電池3の充放電配分量が、当該蓄電池3の最大充放電量よりも大きい場合には、充放電量算出部223Aは、その蓄電池3への充放電配分量とその蓄電池3の最大充放電量との差分を求める。そして充放電量算出部223Aは、上記ステップS1003で得た、この蓄電池3を除く他の各蓄電池3の配分率を当該差分に乗算したものを、これらの他の各蓄電池3への充放電配分量に加算する。この処理を差分の分配処理とも称する。なお、充放電量算出部223Aは、充放電配分量が最大充放電量より大きくなった蓄電池3に対する充放電配分量を、当該蓄電池3の最大充放電量に設定する。また、充放電量算出部223Aは、このような差分が生じる間は、当該差分が解消されるまで、または蓄電池3への充放電配分量の総和が充放電要求量と一致するまで、差分の分配処理を繰り返す。
ステップS1005において最終的に算出された蓄電池3の充放電配分量は、当該蓄電池3が充放電すべき電気量(充放電指令値とも称する)となる。充放電量算出部223Aは、算出した各蓄電池3の充放電指令値を通信部20へ出力する。
通信部20は、充放電指令値が0より大きい蓄電池3へ充放電指令を行う(ステップS1006)。なお通信部20は、充放電指令値が0または充放電を行わなくてもよい蓄電池3に対しても、充放電指令値を0として充放電指令を行ってもよい。また、充放電指令がなされる蓄電池3が複数ある場合には、1つの蓄電池3の充放電指令値がステップS1005において求まるたびにステップS1006の充放電指令がなされてもよい。
なお、例えば図7の場合において蓄電池3Aの負荷は、充放電処理をさせるうちに他の蓄電池3の負荷より大きくなる可能性がある。蓄電池3を稼動させ続けることにより、蓄電池3の内部で熱が発生し続け、これにより蓄電池3の内部温度が上昇するためである。このため、充放電配分制御装置2Aの図6に示すステップS1001からS1006までのフロー処理は、数分オーダで繰り返される。
(効果)
上述した充放電配分制御システム1Aによれば、既に製造済みの蓄電池3の内部温度を、蓄電池3を開けることなく求めることが可能となり、多種類の蓄電池3を当該システムに組み入れることが可能になる。また、充放電配分制御装置2Aは、各蓄電池3の内部温度の上昇特性と劣化速度特性を予め取得しておくことにより、素早く正確に各蓄電池3の劣化速度を把握できる。そして充放電配分制御装置2Aが、劣化速度に基づき適切な充放電量を各蓄電池3に割り当てることにより、充放電配分制御システム1A内の各蓄電池3の劣化の進行を遅らせることができる。これにより、充放電配分制御システム1A全体としての劣化の進行を遅らせることが可能となる。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態に係る充放電配分制御装置2Aは、充放電要求に対する各蓄電池3の配分率を設定して充放電配分量を算出し、これを充放電指令値とした。本実施形態に係る充放電配分量制御装置2Bは、各蓄電池3の劣化速度に基づいて、充放電を行わせる各蓄電池3の優先順位を決定し、これに基づき蓄電池3へ充放電指令を行う。
(構成要素の説明)
本実施形態に係る充放電配分制御システム1Bの構成は、図3で例示された充放電配分制御システム1Aにおいて、充放電配分制御装置2Aを本実施形態に係る充放電配分制御装置2Bに置き換えたものに対応する。充放電配分制御システム1Bにおいて充放電配分制御装置2B以外の構成要素は、第1の実施形態に係るものと同様であるため、説明を省略する。
図8は、本実施形態の一例に係る充放電配分制御装置2Bの機能ブロック図である。充放電配分制御装置2Bは、上記充放電配分制御装置2Aにおける制御部22Aに代わり、制御部22Bを備える。制御部22Bは、第1の実施形態における配分率決定部222Aに代わり優先順位決定部222Bを、また充放電量算出部223Aに代わり充放電量算出部223Bを備える。
充放電配分制御装置2Bにおける他の機能ブロックで、充放電配分制御装置2Aにおけるものと同様の処理を行うものについては同一の符号を付し、説明を省略する。ただし、劣化速度導出部221からの劣化速度の出力先は、第1の実施形態では配分率決定部222Aであったが、本実施形態では優先順位決定部222Bである。また、通信部20へ各蓄電池3の充放電指令値を出力するのは、第1の実施形態では充放電量算出部223Aであったが、本実施形態では充放電量算出部223Bである。
制御部22Bの優先順位決定部222Bは、劣化速度導出部221からの出力により取得した各蓄電池3の劣化速度に基づいて、各蓄電池3の優先順位を決定する。ここで優先順位とは、どの蓄電池3に優先させて充放電をさせるかを示す順番を意味する。
制御部22Bの充放電量算出部223Bは、優先順位決定部222Bから取得した各蓄電池3の優先順位に基づき、蓄電池3に対する充放電指令値を算出する。
本実施形態に係る充放電配分制御装置2Bのハードウェア構成は第1の実施形態に係る図5に示すものと同様である。ただし、図5に示すプロセッサ70がメモリ71等からの情報を用いて処理を行うことにより上記実施形態において制御部22Aとして実現された機能に対応する機能は、本実施形態においては制御部22Bの機能である。これ以外は、上記第1の実施形態の場合と同様である。
(作用)
図9は本実施形態に係る充放電制御装置2Bによる処理のフローを示す図である。図9に示すように本実施形態に係る充放電制御装置2Bは、図6を参照して説明した第1の実施形態に係る充放電配分制御装置2AによるステップS1003に代わりステップS1003B、ステップS1005に代わりステップS1005Bを実行する。
ステップS1001、ステップS1002、ステップS1004、およびステップS1006における各処理は、上記第1の実施形態の場合と同様であるので説明を省略する。なお、これらの各処理は、第1の実施形態のフローにおける対応する処理において説明した処理主体と同じ機能ブロックの名称を持つ機能ブロック(符号が異なる場合もある)によりなされるものとする。
優先順位決定部222Bは、劣化速度導出部221からの出力に基づき、各蓄電池3の優先順位を決定する(ステップS1003B)。この決定処理について図10を用いて詳しく説明する。
図10においては、理解容易の為に充放電配分制御システム1Bにおいて3つの蓄電池3A、3B、3Cがあるものとしているが、当該システムにおける蓄電池3の個数は3つとは限らない。図10では、現在の蓄電池3A、3B、3Cの各内部温度は、T、T、Tであり、これに応じ現在の蓄電池3A、3B、3Cの各劣化速度は、V、V、Vである(V<V<V)。優先順位決定部222Bは、蓄電池3Aの劣化速度が最も小さいため、蓄電池3Aに対し最も高い優先順位(優先順位1とする)を設定する。そして優先順位決定部222Bは、次に劣化速度の小さい蓄電池3Bに対し、次に高い優先順位(優先順位2とする)を設定する。充放電の配分対象となるn個の蓄電池3のうち、最も劣化速度の大きい蓄電池3に対し、優先順位決定部223Bは最も低い優先順位(優先順位n)を設定する。図10の場合ではn=3で、蓄電池3Cの劣化速度が最も大きいことから、優先順位決定部223Bは、蓄電池3Cに対し優先順位3を設定する。
優先順位決定部222Bは、決定した各蓄電池3の優先順位を充放電量算出部223Bへ出力する。
図9に戻り、ステップS1005Bにおいて、充放電量算出部223Bは、優先順位決定部222Bからの出力信号に基づき、各蓄電池3への充放電指令値を求める。より詳細には充放電量算出部223Bは、最も高い優先順位(優先順位1)の蓄電池3の最大充放電量が充放電要求量より大きいか否かを判定する。そして充放電要求量が当該最大充放電量以下の場合には、充放電量算出部223Bは、この優先順位1の蓄電池3に対し、充放電要求量を充放電指令値として割り当てる。
一方、充放電要求量が優先順位1の蓄電池3の最大充放電量より大きい場合には、充放電量算出部223Bは、優先順位1の蓄電池3に対し、当該蓄電池3の最大充放電量を充放電指令値として割り当てる。そして充放電量算出部223Bは、充放電要求量と当該優先順位1の蓄電池3の最大充放電量との差分が、次に優先順位の高い蓄電池3(優先順位2の蓄電池3)の最大充放電量より大きいか否かを判定する。そしてこの差分が当該最大充放電量以下の場合には、充放電量算出部223Bは、この優先順位2の蓄電池3に対し、当該差分に相当する充放電指令値を割り当てる。一方、当該差分が、優先順位2の蓄電池3の最大充放電量より大きい場合には、充放電量算出部223Bは、当該差分と当該優先順位2の蓄電池3の最大充放電量との差分を更に求め、この求めた差分が次に優先順位の高い蓄電池3(優先順位3)の蓄電池3の最大充放電量より大きいか否かを判定する。以降、充放電量算出部223Bは、同様の処理を、差分が0になるまで、または蓄電池3に割り当てられる充放電指令値の総和が充放電要求量となるまで繰り返す(ステップS1005B)。
(効果)
本実施形態によれば、充放電配分制御装置2Bが、劣化速度に基づき各蓄電池3の優先順位を決定し、これに基づき各蓄電池3への充放指令値を算出することにより、計算量のさらなる低減を図れると共に、充放電配分制御システム1Bにおける蓄電池3の劣化の進行の抑制を実現できる。
(第3の実施形態)
上述した第1、2の実施形態においては、蓄電池3の劣化速度と温度との関係について述べた。しかし、蓄電池3の劣化速度の大きさは、温度以外に充電残量(以下、SOCとも称する)によっても変化する。本実施形態においては、上記劣化速度の導出においてSOCも考慮に入れる。SOCは、一般に蓄電池3の充放電量の累積を用いて、または電圧を用いて求められる。充放電量の累積を用いてSOCが求められる場合、これによるSOCの推定値は、計測誤差により徐々に実際の値とは一致しないものとなっていく。そこで、例えば2週間に1度、蓄電池3を満充電の状態から全放電の状態に、またはその逆に全放電の状態から満充電の状態にし、SOCの基準値(例えば、0%または100%)を求める。この基準値を用いてSOC推定値を補正することにより、SOCの正確な値が求められる。この処理をSOCの補正処理と称する。
SOCの推定値や基準値のうちの少なくとも一方は、本実施形態に係る充放電配分制御装置2CまたはPCS5により導出されてもよい。PCS5によりSOCの推定値や基準値のうちの少なくとも一方が導出される場合には、PCS5から充放電配分制御装置2Cに、導出されたSOCの情報が伝送される。またSOCの推定値や基準値に係る情報のうちの少なくとも一方は、充放電配分制御装置2Cが外部から取得するものであってもよい。なお、本実施形態においては、充放電配分制御装置2CがSOCの基準値を予め取得しているものとする。そして充放電配分制御装置2Cは、この基準値と充放電量の累積とによりSOCを求めるものとする。
なお、SOCが電圧から求められる場合には、上述のSOCの補正処理は行われない。ここでSOCは、電圧から求められる場合に比べ、上記補正も含めた充放電量の積算により求められるほうが正確な値が得られる場合が多い。そのため、本実施形態と以後の実施形態においては、SOCは充放電量の積算により求められるものとする。
本実施形態では、充放電配分制御装置2Cは、各蓄電池3の内部温度とSOCとにより、各蓄電池3の劣化速度を求める。そしてこの劣化速度に応じて、充放電配分制御装置2Cは各蓄電池3への充放電量の配分を行う。
ここで、蓄電池3の内部温度とSOCは互いに独立であり、劣化速度はこれらにより決まる。充放電配分制御装置2Cは、蓄電池3の内部温度とSOCと劣化速度との関係を近似した第2の特性式を保持する。そしてこの特性式では、内部温度とSOCとがパラメータとなり、これらの各値が一意的に決まることにより、劣化速度が導き出される。この第2の特性式は各蓄電池3の固有の式であり、既知のものである。なお、このような特性式以外にも、制御装置2は、蓄電池3毎の内部温度とSOCと劣化速度の各値が関係付けされた表形式等のデータを保持していてもよい。なお、第2の特性式と当該表形式等のデータは、劣化速度特性に含まれる。
(構成要素の説明)
本実施形態に係る充放電配分制御システム1Cについて、図3を用いて説明する、本実施形態に係る充放電配分制御システム1Cは、第1、2の実施形態に係る充放電配分制御装置2A、2Bに代わり、充放電配分制御装置1Cを備える。その他の構成要素については、上記実施形態の場合と同様であるので説明を省略する。
本実施形態に係る充放電配分制御装置2Cの機能ブロックは、図4、8により示される。充放電配分制御装置2Cは、第1、2の実施形態に係る充放電配分制御装置2A、2Bの記憶部21に代わり記憶部21Cを備える。また充放電配分制御装置2Cは、第1、2の実施形態における制御部22A、22Bに代わり、制御部22Cを備える。制御部22Cは、上記実施形態における劣化速度導出部221に代わり、劣化速度導出部221Cを備える。その他の各機能ブロックは、上記実施形態の場合と同様であるため説明を省略する。
記憶部21Cは、第1の特性式に代わり、または第1の特性式と共に、第2の特性式を記憶する。なお、第1の特性式は、第2の特性式から得られてもよい。また、記憶部21Cは、各蓄電池3のSOCの基準値と、各蓄電池3の充放電量の塁積値を記憶する。また記憶部21Cは、上記実施形態における記憶部21が記憶する、式(1)等の情報を記憶する。
制御部22Cの劣化速度導出部221Cは、記憶部21Cに記憶されているSOCの基準値と充放電量の累積値から各蓄電池3のSOCを求める。また、各蓄電池3の内部温度と共にSOCを第2の特性式に代入して、各蓄電池3の劣化速度を求める。
また本実施形態に係る充放電配分制御装置2Cのハードウェア構成は、上記第1、2の実施形態と同様、図5に例示される。ここで、記憶装置72は記憶部21Cの機能を実現することができる。またプロセッサ70が、メモリ71の情報を用い、または記憶装置72からの情報をメモリ71に読み込み、処理を行うことにより上記制御部22Cの機能が実現される。その他の点は上記実施形態において説明したものと同様であるので、説明を省略する。
(作用)
本実施形態に係る充放電配分制御装置2Cによる処理のフローは、図6、9により示される。本実施形態においてはステップS1001に代わりステップS1001C、ステップS1002に代わりステップS1002Cの処理が行われる。
ステップS1001Cにおいて、上記実施形態でのステップS1001の処理が実行すれる以外にも、制御部22C(劣化速度導出部221C)により記憶部21Cに記憶されたSOCの基準値と充放電量の累積値が読み出される。
ステップS1002Cにおいて劣化速度導出部221Cは、上記実施形態のときと同様、式(1)を用いて各蓄電池3の内部温度を求める。また劣化速度導出部221Cは、SOCの基準値と充放電量の累積値から現在のSOCを求める。劣化速度導出部221Cは、求めた各蓄電池3の内部温度とSOCと各蓄電池3の劣化速度特性(ここでは第2の特性式)を用いて、各蓄電池3の劣化速度を求める(ステップS1002C)。
ここで、図11を用いて、ステップS1002Cにおける劣化速度の導出処理について、より詳細に説明を行う。図11は、蓄電池3の内部温度とSOCと劣化速度との関係を2次元平面で表したものである。上述した第1の特性式により表される図11中の各蓄電池3の特性は、SOCの変化により勾配等が変化する。また各蓄電池3の特性は、SOCが小さいほど勾配が小さい。
図11に示すように、蓄電池3A、3B、3Cの現在の各SOCを、30%、30%、50%とする。また蓄電池3A、3B、3Cの現在の各内部温度を、T、T、Tとする。このとき図11に示す通り、蓄電池3A、3B、3Cの現在の各劣化速度は、V、V、Vと求まり、蓄電池3Bの劣化速度が最も小さく、蓄電池3Cの劣化速度が最も大きいことがわかる。
図6、9に戻り、劣化速度導出部221Cにより求められた各蓄電池3の劣化速度は、配分率決定部222Aまたは優先順位決定部222Bへ出力される。
以降の処理は上記第1、2の実施形態のものと同様なので説明を省略する。なお、これらの各処理は、上記実施形態のフローにおける対応する処理において説明した処理主体と同じ機能ブロックの名称を持つ機能ブロック(符号が異なる場合もある)によりなされるものとする。
(効果)
本実施形態に係る充放電配分制御システム1Cによれば、各蓄電池3の内部温度だけではなくSOCも考慮に入れるため、上記実施形態の場合よりも正確に劣化速度が求められる。そしてこれに応じ各蓄電池3の劣化の進行を遅らせるためのより適切な充放電指令値が算出される。これにより、充放電配分制御システム1Cにおける各蓄電池3の劣化の進行をより遅らせることができる。
(第4の実施形態)
上記の実施形態では、各蓄電池3の劣化速度の導出に際し、現在の蓄電池3の内部温度、または現在の蓄電池3の内部温度とSOCとの組み合わせが用いられた。本実施形態においては、所定時間経過後の各蓄電池3の内部温度、または所定時間経過後の蓄電池3の内部温度とSOCとの組み合わせを用いて、所定時間経過後の各蓄電池3の劣化速度が求められ、これを用いて各蓄電池3への配分率や各蓄電池3の優先順位が決定されるものとする。なお、以下では、この蓄電池3の内部温度とSOCをまとめて制御用パラメータとも称する。
以下、より詳細に説明する。各蓄電池3には、一定時間、充放電を行うことにより内部発熱が生じている。本実施形態に係る充放電配分制御装置2Dは、各蓄電池3の現時点から所定時間後の制御用パラメータの値を予測して、この予測値に基づいて劣化速度を求める。これにより、現在の制御用パラメータの値を用いて劣化速度を求めている間における制御用パラメータの値に変化によって発生する劣化速度の誤差をより小さくできる。なおこの場合、現在の劣化速度の導出は行われなくともよい。
また蓄電池3に対して、所定時間、充放電を行わせる場合に、当該所定時間後の制御用パラメータの予測値に基づく劣化速度が、上限値以上となるような場合がある。充放電配分制御装置2Dは、このような蓄電池3に対し配分率を少なく設定したり、時間経過と共に小さくなるような配分率を設定したりしてもよい。また充放電配分制御装置2Dは、このような蓄電池3に対し劣化速度が上限値となる時点等で優先順位を下げるようにしてもよい。
蓄電池3の内部温度の予測値は、例えば充放電電流と内部抵抗とを用いて充放電電力量を求めることにより、求められてもよい。また、式(1)により内部温度の予測値が求められてもよい。ここで式(1)を用いる場合には、xを「最新の充放電開始時点から現時点までの経過時間」ではなく、「最新の充放電開始時点から予測時点までの経過時間」と置き直し、yを「最新の充放電終了時点から予測時点までの経過時間」と置き直す。
SOCの予測値は、現時点のSOCを元にして予測時点までに充放電がされる充放電量から求められる。
内部温度とSOCの各予測値は、現時点から例えば数分後のものが求められる。各蓄電池3の劣化速度は、内部温度の予測値を第1の特性式に代入するか、内部温度とSOCの予測値を第2の特性式に代入すること等により求められる。以下説明する本実施形態においては、内部温度とSOCの予測値が求められ、これらにより蓄電池3の劣化速度が求められるものとする。
(構成要素の説明)
本実施形態に係る充放電配分制御システム1Dのシステム構成は図3に示され、充放電配分制御システム1Dは、上記実施形態に係る充放電配分制御装置2A、2B、2Cに代わり、充放電配分制御装置2Dを備える。その他の各構成要素は上記実施形態の場合と同様である。
また本実施形態に係る充放電配分制御装置2Dの機能ブロックは図4、8に示され、充放電配分制御装置2Dは、上記実施形態の記憶部に代わり記憶部21Dを備え、上記実施形態の制御部に代わり制御部22Dを備える。また制御部22Dは、上記実施形態における劣化速度導出部に代わり劣化速度導出部221Dを備える。その他の各機能ブロックは図4、8に示す上記実施形態の場合と同様であるため説明を省略する。
記憶部21Dは、上記実施形態に係る記憶部において記憶した情報以外に各蓄電池3の一定時間当たり(例えば配分率や優先順位の決定処理のサイクル時間当たり)のSOCの累積値を一定値または一定の式等により近似したもの(これらをまとめて一定時間当たりのSOCの累積値と称する)を保持する。
制御部22Dの劣化速度導出部221Dは、記憶部21Dに記憶された一定時間当たりのSOCの累積値を読み込み、所定時間経過後のSOCの予測値を求める。また劣化速度導出部221Dは、上述したように、充放電電力量を求めることにより、または式(1)により、所定時間経過後の内部温度の予測値を求める。劣化速度導出部221Dは、これら予測値から所定時間経過後の劣化速度を求める。
本実施形態に係る充放電配分制御装置2Dのハードウェア構成は、上記実施形態と同様、図5に例示される。ここで、記憶装置72は記憶部21Dの機能を実現することができる。またプロセッサ70が、メモリ71の情報を用い、または記憶装置72からの情報をメモリ71に読み込み、処理を行うことにより上記制御部22Dの機能が実現される。その他の点は上記実施形態において説明したものと同様であるので、説明を省略する。
(作用)
本実施形態に係る充放電配分制御装置2Dの処理のフローについて、図6、9を用いて説明する。充放電配分制御装置2Dによるフローには、上記実施形態に係るフローにおけるステップS1001、S1001Cの処理に代わりステップS1001D、またステップS1002、S1002Cの処理に代わりステップS1002Dの処理が含まれる。
劣化速度導出部221Dは、通信部220を介し、または記憶部21Dから、各蓄電池3の状態に関する情報を収集する(ステップS1001D)。ここで収集される情報は上記実施形態におけるステップS1001、S1001Cにおいて収集された情報に加え、各蓄電池3の一定時間当たりのSOCの累積値を含む。
S1002Dにおいて、劣化速度導出部221Dは、充放電電流と内部抵抗とを用いて充放電電力量を求めることにより、または現時点を予測時点に置き換えたx、yを式(1)に代入することより、各蓄電池3の内部温度の予測値を求める。また、劣化速度導出部221Dは、各蓄電池3の現時点のSOCと、一定時間当たりのSOCの累積値を用いて、SOCの予測値を求める。そして劣化速度導出部221Dは、これらの各蓄電池3の内部温度とSOCの各予測値を用いて予測時点における各蓄電池3の劣化速度を求める(S1002D)。この予測時点における各蓄電池3劣化速度は、配分率決定部222Aまたは優先順位決定部222Bに出力される。
図6におけるステップS1003において配分率決定部222Aは、劣化速度導出部221Dからの、予測時点における各蓄電池3の劣化速度に基づいて、各蓄電池3の配分率を設定する。なお、ステップS1003の配分率決定部222Aにおける処理は、用いられる劣化速度以外、上記実施形態におけるものと同様である。
また図9におけるステップS1003Bにおいて優先順位決定部222Bは、劣化速度導出部221Dからの、予測時点における各蓄電池3の劣化速度に基づいて、各蓄電池3の優先順位を決定する。なお、ステップS1003Bの優先順位決定部222Bにおける処理は、用いられる劣化速度以外、上記実施形態におけるものと同様である。
その他の処理は上記実施形態における処理と同様であるため、説明を省略する。なお、これらの各処理は、上記実施形態のフローにおける対応する処理において説明した処理主体と同じ機能ブロックの名称を持つ機能ブロック(符号が異なる場合もある)によりなされるものとする。
(効果)
本実施形態に係る充放電配分制御装置2Dによれば、現在の制御用パラメータを用いて劣化速度を求めている間に、制御用パラメータの値に変化があるような場合でも、その変化後の各蓄電池3の劣化速度が求められる。これにより、劣化速度の変化に応じた適切な充放電指令が各蓄電池3に割り振られる。また、制御用パラメータの予測値から所定時間後の蓄電池3の劣化速度が求められることにより、これに応じた充放電指令の割り振りが可能となる。
(第5の実施形態)
上記実施形態に係る充放電配分制御システムにおいては、各蓄電池3の充放電指令値は劣化速度に基づいて求められた。しかし、劣化速度が大きくとも劣化の度合いの小さい蓄電池3が存在したり、劣化速度が小さくとも劣化の度合いの大きい蓄電池3が存在したりする場合がある。そのため、導出された劣化速度が小さいが、劣化の度合いが進行した蓄電池3に対し大きな充放電指令値が割り当てられる場合が存在する。これにより、蓄電池3の寿命が短くなる虞がある。
本実施形態では、各蓄電池3の劣化の度合いも考慮に入れて、劣化の度合いが大きい蓄電池3の優先順位を後ろにずらしたり、充放電配分の対象から外したりするような場合を考える。
本実施形態において、各蓄電池3の劣化度の測定は以下のようにして行われる。本実施形態に係る充放電配分制御装置2E、PCS5、または外部装置は、第3の実施形態において述べたようなSOCの補正処理の際などに、各蓄電池3の満充電時の充電量を求める。なお、PCS5や外部装置が満充電時の充電量を取得する場合には、この値は充放電配分制御装置2Eへ通知される。
劣化の度合いを示す指標となる劣化度は以下に定義される。
劣化度=満充電時の充電量/定格の充電量・・・(2)
この劣化度は、値が小さいほど劣化の度合いが大きく、値が大きいほど劣化の度合いが小さい量である。
充放電配分制御装置2Eは式(2)を用いて、各蓄電池3の劣化度を求める。本実施形態では、充放電配分制御装置2Eにより劣化の度合いが自動的に測定されるものとする。
各蓄電池3の劣化は、内部抵抗が大きいほど進行しているため、劣化度は上記方法以外に内部抵抗から求められてもよい。また、各蓄電池3の劣化度は劣化速度の時間積分として求められてもよい。
充放電配分制御装置2Eは、上記実施形態の場合と同様な処理により、各蓄電池3の充放電の配分率または優先順位を決定し、また劣化度を参照して配分率または優先順位に対し重み付け等を行い、配分率または優先順位を変更させる。また蓄電池3の劣化度が下限値以下であれば、当該蓄電池3を充放電処理の対象から外してもよい。
(構成要素の説明)
本実施形態に係る充放電配分制御システム1Eのシステム構成は、図3に示され、上記実施形態における充放電配分制御装置に代え、充放電配分制御装置2Eを備える。充放電配分制御装置以外の構成要素については、上記実施形態におけるものと同様であるため説明を省略する。
図12は、本実施形態に係る充放電配分制御装置2Eの機能ブロックの一例を示す図である。充放電配分制御装置2Eは、上記実施形態における記憶部に代え記憶部21Eを備え、上記実施形態における制御部に代え制御部22Eを備える。
記憶部21Eは、上記実施形態における記憶部が記憶している情報に加え、各蓄電池3の定格の充電量を記憶し、充放電配分制御装置2EがSOCの補正処理等において取得する各蓄電池3の満充電時の充電量を記憶する。あるいは満充電時の充電量については、記憶部21Eがこれを記憶する代わりに、後述する劣化度検出部224がSOCの補正処理等においてこれを直接取得してもよい。
また記憶部21Eは、劣化度検出部224により算出された各蓄電池3の劣化度を記憶する。
制御部22Eは、上記実施形態に係る劣化速度導出部に代え劣化速度導出部221Eを備え、上記実施形態に係る配分率決定部または優先順位決定部に代え配分率/優先順位決定部222Eを備え、さらに劣化度検出部224を備える。
劣化度検出部224は、上述した式(2)を用いて各蓄電池3の劣化度を算出する。ここで、劣化度検出部224は記憶部21Eから各蓄電池3の定格の充電量を読み込む。そして劣化度検出部224は、各蓄電池3の定格の充電量と、SOCの補正処理等の際に取得された各蓄電池3の満充電時の充電量を用いて、式(2)より各蓄電池3の劣化度を算出する。劣化度検出部224により求められた各蓄電池3の劣化度は記憶部21Eに記憶される。なお、これらの処理は、蓄電池3の運用の際の充放電処理とは独立して行われる。
劣化速度導出部221Eは、各蓄電池3の劣化度を記憶部21Eから読み込む。そして劣化速度導出部221Eは、各蓄電池3の劣化度が下限値以下か否かを判定し、劣化度が下限値より大きい蓄電池3の劣化速度を求める。また劣化速度導出部221Eは、劣化度が下限値以下の蓄電池3の劣化速度を求めなくともよいし、求めてもよい。
劣化速度導出部221Eは、求めた蓄電池3の劣化速度を配分率/優先順位決定部222Eに出力する。
配分率/優先順位決定部222Eは、上記劣化速度導出部221Eにより出力された各蓄電池3の劣化速度に基づき、各蓄電池3の配分率または優先順位を決定する。なお、配分率/優先順位決定部222Eは、劣化速度導出部221Eにおいて劣化速度が求められなかった蓄電池3の配分率と優先順位は決定しなくともよい。そして決定しない配分率または優先順位について、配分率/優先順位決定部222Eは、充放電量算出部(223A、223B)に出力しなくともよい。
配分率/優先順位決定部222Eは、劣化速度導出部221Eより劣化度が下限値以下の蓄電池3の劣化速度を取得する場合、記憶部21Eより各蓄電池3の劣化度を読み込んでもよい。そして配分率/優先順位決定部222Eは、劣化度が下限値以下の蓄電池3の配分率または優先順位を決定しなくともよい。または配分率/優先順位決定部222Eは、劣化度が下限値以下の蓄電池3の配分率または優先順位を劣化速度から求めてもよい。そして配分率/優先順位決定部222Eは、求めた配分率をより小さい値にしたものを当該蓄電池3の新たな配分率としてもよいし、求めた優先順位の値をより大きい値にしたものを当該蓄電池3の新たな優先順位としてもよい。
なお、配分率/優先順位決定部222Eは、配分率の総和が1となるように、または優先順位の値が小さいものから連番になるように(とびとび値の優先順位とならないように)決定する。
配分率/優先順位決定部222Eは、決定した蓄電池3の配分率または優先順位を、それぞれ充放電量算出部223Aまたは充放電量算出部223Bに出力する。
その他の機能ブロックについては、上記実施形態の場合と同様であるので、説明を省略する。
本実施形態に係る充放電配分制御装置2Eのハードウェア構成は、上記実施形態と同様、図5に例示される。ここで、記憶装置72は記憶部21Eの機能を実現することができる。またプロセッサ70が、メモリ71の情報を用い、または記憶装置72からの情報をメモリ71に読み込み、処理を行うことにより上記制御部22Eの機能が実現される。その他の点は上記実施形態において説明したものと同様であるので、説明を省略する。
(作用)
本実施形態の処理のフローを、図6、9を用いて説明する。本実施形態におけるフローにおいては、上記実施形態におけるステップS1001、S1001C、S1001Dの処理に代えステップS1001Eの処理が行われ、ステップS1002、S1002C,S1002Dの処理に代えステップS1002Eの処理が行われ、ステップS1003、S1003Bに代えステップS1003Eの処理が行われる。これらの処理について以下説明する。
ステップS1001Eにおいて、劣化速度導出部221Eは、上記実施形態に係る劣化速度導出部の処理に加え、記憶部21Eより各蓄電池3の劣化度を取得する(ステップS1001E)。劣化速度導出部221Eは、各蓄電池3の劣化度が下限値以下か否かを判定する。計算量の低減のため、本実施形態における劣化速度導出部221Eは、劣化度が下限値以下の蓄電池3を劣化速度導出の対象から外し、残りの蓄電池3の劣化速度を求める(ステップS1002E)。ただし、劣化速度導出部221Eは、劣化度が下限値以下の蓄電池3の劣化速度を求めてもよい。
劣化速度導出部221Eは、導出した各蓄電池3の劣化速度を配分率/優先順位決定部222Eに出力する。
ステップS1003Eにおいて配分率/優先順位決定部222Eは、劣化速度導出部221Eより取得した劣化速度に基づき、各蓄電池3の配分率または優先順位を決定する。本実施形態における配分率/優先順位決定部222Eは、劣化度が下限値より大きい蓄電池3の劣化速度の出力を劣化速度導出部221Eより受け、これらの蓄電池3についての配分率または優先順位を決定する(ステップS1003E)。ただし、劣化度が下限値以下の蓄電池3の劣化速度の出力を劣化速度導出部221Eより受ける場合には、配分率/優先順位決定部222Eは記憶部21Eから各蓄電池3の劣化度を読み込み、劣化度が下限値以下の蓄電池3については配分率または優先順位を決定しなくともよいし、これら劣化度が下限値以下の蓄電池3についての配分率または優先順位を劣化速度に基づき決定した後に配分率をより小さく設定したり、優先順位をより低く設定したりしてもよい。
配分率/優先順位決定部222Eは、決定した配分率を充放電量算出部223Aに出力、または優先順位を充放電量算出部223Bに出力する。
図6、9に示される以降の処理については上記実施形態の各処理と同様であるので、説明を省略する。なお、これらの各処理は、上記実施形態のフローにおける対応する処理において説明した処理主体と同じ機能ブロックの名称を持つ機能ブロック(符号が異なる場合もある)によりなされるものとする。
(効果)
本実施形態によれば、劣化の進んだ蓄電池3に充放電処理を行わせないようにすることより、例えば蓄電池3の交換時期に合わせ劣化度を調整することができ、また各蓄電池3の寿命を長くすることができる。
(第6の実施形態)
上記実施形態においては、劣化速度に基づいて各蓄電池への配分率または優先順位が決定された。このため、例えば第2の実施形態においては、複数の蓄電池3が同一優先順位になる場合が生じうる。また蓄電池3について劣化速度や劣化度以外にも考慮しなければならない項目が存在する。本実施形態は劣化速度や劣化度以外に蓄電池3のより詳細な情報を元にして、充放電の配分を行う。
(構成要素の説明)
本実施形態に係る充放電配分制御システム1Fは、上記同様、図3により示される。本実施形態に係る充放電配分制御システム1Fは、上記実施形態に係る充放電配分制御装置に代わり、充放電配分制御装置2Fを備える。その他の構成要素については上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態に係る充放電配分制御装置2Fの機能ブロックは図4、図8、または図12に示され、充放電配分制御装置2Fは上記実施形態における記憶部に代わり記憶部21Fと、上記実施形態における制御部に代わり制御部22Fを備える。その他の機能ブロックについては、上記実施形態におけるものと同様であるので説明を省略する。
ここで、本実施形態においては記憶部21Fには、上記実施形態において記憶された情報に加え、図13に一例が示される情報(蓄電池情報とも呼ぶ)が記憶される。
図13について説明すると、記憶部21Fは各蓄電池3の、一意的に与えられた識別番号、最大充放電量、内部温度、SOC、劣化度、およびメンテナンス後の累積使用時間、累積充放電量等の各項目についての情報を記憶する。図13の上段に示されるのは、各蓄電池3の識別番号、最大充放電量、最大および最小のSOC(それぞれを最大SOC、最小SOCとする)、現在のSOC、およびメンテナンス後の使用時間等である。また図13の下段に示されるのは、各蓄電池3の識別番号、最大充放電量、内部温度の上限下限、現在の内部温度、劣化度の下限、現在の劣化度、および累積充放電量等である。なお、図13に示されるこれらの項目以外にも蓄電池情報には別の項目が存在してもよく、また蓄電池情報には図13に示すこれら項目のうちの一部がない場合があってもよい。また図13の上段、下段のそれぞれに示す項目の組み合わせ以外の組み合わせが、蓄電池3毎に記憶されていてもよい。また、蓄電池3毎にこれらの項目が関係付けられていれば、図13に示す表の代わりに表形式以外のデータが記憶部21Fに記憶されていてもよい。
制御部22Fは、上記実施形態における劣化速度導出部に代えて劣化速度導出部221Fを備える。また制御部22Fは、上記実施形態における配分率決定部、優先順位決定部配分率/優先順位決定部に代えて配分率/優先順位決定部(配分率決定部または優先順位決定部)222Fを備える。
制御部22Fは、上記蓄電池情報を参照し、例えば蓄電池3の現在の内部温度が内部温度の上限を上回る場合には、当該蓄電池3を充放電処理の対象とはしない。まず劣化速度導出部221Fは、記憶部21Fを参照し、蓄電池3の各種情報(現在の内部温度や現在のSOCなど)を読み込む。そして劣化速度導出部221Fは、例えば、内部温度がその上限よりも高い、現在の劣化度が下限値(劣化度下限)以下、または現在のSOCが最大SOCより大きい等の蓄電池3の劣化速度を求めなくともよい。また、例えば図13の下段の表の識別番号2の蓄電池3について見てみると、現在の内部温度の値は30であり、内部温度上限の値は25である。この場合、劣化速度導出部221Fは当該蓄電池3の劣化速度を求めなくともよい。これにより、制御部22Fは識別番号2の蓄電池3を充放電指令の対象とはせず、これを外した蓄電池3の中で配分率や優先順位を決定してもよい。
また例えば、配分率/優先順位決定部222Fは、メンテナンスから所用期間が過ぎている蓄電池3の配分率や優先順位を下げてもよいし、メンテナンス予定日が近い蓄電池3の配分率を大きくしても優先順位を上げてもよい。なお、図13のメンテナンス後の使用時間については、メンテナンス時の時刻を記憶部21Fが記憶し、これに基づいて時刻計測部21が求めたものを蓄電池情報中に随時更新しながら格納する。また、メンテナンス後の使用時間に代えて、最終メンテナンス時が記憶されてもよい。
蓄電池情報には、蓄電池3の種類が格納されてもよく、配分率/優先順位決定部222Fは、例えば劣化速度が極めて小さく寿命の長いレドックスフロー電池には大きい配分率や高い優先順位を与えるなど、蓄電池3の種類によって配分率または優先順位を変えてもよい。
なお、劣化速度導出部221Fと配分率/優先順位決定部222Fの各処理は上述したものに限定されない。
図13の、内部温度の上下限値、SOCの最大値および最小値、最大充放電量等は以下の処理に先立ち、記憶部21Fに記憶されている。
本実施形態に係る充放電配分制御装置2Fのハードウェア構成は上記実施形態のものと同様であり、各ハードウェアと各機能ブロック(符号は上記実施形態におけるものと異なっても機能ブロック名が同じもの)の対応も上記と同様であるため説明を省略する。
(作用)
本実施形態に係る充放電配分制御装置2による充放電配分処理は、上記同様図6、9を用いて説明される。ただし、ステップS1001、S1001C、S1001D、S1001Eに代えて以下に説明するステップS1001Fの処理が実行される。またステップS1002、S1002C、S1002D、S1002Eに代わり以下に説明するステップS1002Fの処理が実行される。またステップS1003、S1003B、S1003Eの処理に代わり、ステップS1003Fの処理が実行される。
ステップS1001Fにおいて劣化速度導出部221Fは、上記実施形態に係る劣化速度導出部が行う情報の収集に加え、各蓄電池3の蓄電池情報を記憶部21Fより収集する。
ステップS1002において、劣化速度導出部221Fは求めた上記制御用パラメータの値(現在のSOC、現在の内部温度等)を記憶部21Fの蓄電池情報に格納する。劣化速度導出部221Fは、各蓄電池3の蓄電池情報を参照すると共に、求めた制御用パラメータの値を用いて、蓄電池3の中から充放電処理の配分を行わないものを選択する。続いて、劣化速度導出部221Fは、充放電処理の配分の対象とする蓄電池3の劣化速度を上述した方法により求める。
配分率/優先順位決定部222Fは、劣化速度導出部221Fにより求められた各蓄電池3の劣化速度に基づいて配分率または優先順位を決定し、蓄電池情報を参照し適宜、重み付けを行って配分率または優先順位を補正する。
その他の各処理は上記実施形態に係る処理と同様であるので説明を省略する。なお、これらの各処理は、上記実施形態のフローにおける対応する処理において説明した処理主体と同じ機能ブロックの名称を持つ機能ブロック(符号が異なる場合もある)によりなされるものとする。
(効果)
本実施形態により、各蓄電池3の詳細な情報に基づく適切な優先順位の決定と充放電の配分が行われる。
(第7の実施形態)
上記実施形態における各蓄電池3への配分処理は充放電配分制御装置により行われていた。本実施形態に係る充放電配分制御システムは、ユーザが各蓄電池3の状態を参照し、これに基づいて配分処理を行うための画面と入力装置を備えるもの、またはユーザが充放電配分制御装置により適切な充放電処理の配分がされているかを確認するための画面を備えるものである。
(構成要素の説明)
本実施形態に係る充放電配分制御システム2Gは、図3により表され、上記実施形態に係る充放電配分制御装置に代わり、充放電配分制御装置2Gを備える。当該システムにおけるその他の構成要素は上記実施形態におけるものと同様であるので説明を省略する。
充放電配分制御装置2Gの機能ブロックは図14に示され、上記実施形態における制御部に代わり制御部22Gを備え、またさらに表示部23、入力部24、入力処理部25、および表示処理部26等を備えるものとする。充放電制御装置2Gにおけるその他の機能ブロックは上記実施形態におけるものと同様であるので説明を省略する。なお、充放電配分制御装置2Gは記憶部21Fを備える。
なお、表示部23や入力部24等は、充放電配分制御装置2Gとは別個に、充放電配分制御システム1G内に備えられてもよい。
入力部24は、ユーザからの入力を受け付け、ユーザによる手動での優先順位の決定や、後述する画像を表示部23に表示させるためのユーザからのコマンドの入力を受け付ける。
入力処理部25は、入力部24に読み込まれたコマンドを処理する。例えば、ユーザから入力部24により読み込まれたコマンドが、各蓄電池3の情報(表示用蓄電池情報とも称する)の表示である場合には、入力処理部25は表示処理部26にこれを通知する。表示用蓄電池情報については後述する。
入力処理部25は、入力部24に読み込まれたコマンドが各蓄電池3の配分率または優先順位の変更である場合には、制御部22Gに対し、これを通知し、当該コマンドに基づいた配分率や優先順位にて充放電指令値を算出するよう指示する。
表示処理部26は、記憶部21Fに記憶された蓄電池情報等の、各蓄電池3の状態を示す情報を参照し、当該情報を表示部23に表示するための処理を行う。
表示部23は、表示処理部25からの指示に基づき、表示用蓄電池情報を表示する。
制御部22Gは、上記実施形態に係る制御部と同様の機能ブロックを備える。ただし、上記実施形態における配分率決定部、優先順位決定部、または配分率/優先順位決定部の有する機能に加え、入力部24から各蓄電池3の配分率または優先順位の決定の変更指示を受けた場合に、当該指示に応じた配分率または優先順位に変更する機能を有する配分率決定部、優先順位決定部、または配分率/優先順位決定部を備える。
図15は、表示部23により表示される表示用蓄電池情報の一例を示す。ユーザは表示用蓄電池情報を参照し、各蓄電池3の、例えば現在の充放電量、SOC、内部温度、劣化度、優先順位、SOCの上下限、温度の上限等を知ることができる。なお、図15に示される項目以外の項目についても表示されてもよい。また図15に示される項目の全てが表示される必要はない。
図16は、充放電配分制御装置2Gのハードウェア構成の一例を示す。本実施形態に係る充放電配分制御装置2Gは、上記実施形態におけるハードウェアに加え、入力装置74と表示装置75を備える。
入力装置74は例えば操作ボタンやマウスやタッチパネル等である。入力部24の機能は入力装置74により実現される。
表示装置75は、例えば液晶パネルやブラウン管装置等である。当該表示装置25により表示部23の機能が実現される。
プロセッサ70が、メモリ71に各種情報を読み込み、処理を行うことにより、制御部22G、入力処理部25、および表示処理部26の機能が実現される。
(作用)
本実施形態に係る充放電配分制御装置2Gの処理は、図6、9により示される。ただし、上述したステップS1003、S1003B、S1003E、S1003Fに代わり、ステップS1003Gの処理が実行される。
ステップS1003Gにおいて、制御部22Gは、入力部24を介し配分率または優先順位の設定の指示があった場合に、これに応じて配分率または優先順位を設定する。
その他の処理は、他の実施形態と同様であるので説明を省略する。なお、これらの各処理は上記実施形態において同様の名称(符号は異なっていてもよい)を持つ機能ブロックにより行われる。
(効果)
ユーザは、蓄電池3の状態を監視することができると共に、適宜、各蓄電池3の充放電処理の配分率または優先順位を変更することができる。
(第8の実施形態)
上記実施形態における各蓄電池3への充放電要求量の配分処理は1つの充放電配分制御装置により行われていた。
第8の実施形態に係る充放電配分制御システムは、充放電配分制御装置を上位制御装置と下位制御装置とに階層化し、各蓄電池3への充放電要求量の配分処理を上位制御装置と下位制御装置とで分担して行うことで、配分処理の高速化を図る。
図17は、第8の実施形態に係る充放電配分制御システムの構成の一例を示す図である。
充放電配分制御システム1Hは、充放電配分制御装置2Hと、複数の蓄電池グループG(蓄電池グループG1〜Gn)とを備える。なお、蓄電池グループGの数は特に限定されない。また、nは2以上の自然数とする。
充放電配分制御装置2Hは、上位制御装置Uと、蓄電池グループGと同数の下位制御装置L(下位制御装置L1〜Ln)とを備える。
蓄電池グループG1は、複数の蓄電池3(蓄電池3−11〜3−16)と、蓄電池3と同数の温度計測装置4(温度計測装置4−11〜4−16)と、蓄電池3と同数のPCS(Power Conditioning System)5(PCS5−11〜5−16)とを備える。同様に、蓄電池グループGnは、複数の蓄電池3(蓄電池3−n1〜3−n6)と、蓄電池3と同数の温度計測装置4(温度計測装置4−n1〜4−n6)と、蓄電池3と同数のPCS5(PCS5−n1〜5−n6)とを備える。なお、各蓄電池グループG内の蓄電池3の数は6つに限定されない。
上位制御装置Uは、充放電配分制御システム1H全体の充放電要求量を上位装置(不図示)から受け付ける。なお、上位制御装置Uは、上位装置から充放電要求量を受け付けるのではなく、自己の内部に別途存在する制御ロジックにより充放電要求量を決定してもよい。より詳しくは、例えば、上位制御装置Uが、「どの時間にどれだけの充放電要求量が必要か」等の情報を表形式等により記憶しており、これを用いて充放電要求量を決定してもよい。
また、上位制御装置Uは、蓄電池グループG毎に劣化速度(以下、グループ劣化速度という)を求め、その求めた各グループ劣化速度を用いて、各蓄電池グループGにそれぞれ対応する優先順位(以下、グループ優先順位)を設定し、その設定した各グループ優先順位を用いて、上位装置から受け付けた充放電要求量をグループ充放電要求量として各蓄電池グループGに配分する。ここで、グループ劣化速度とは、蓄電池グループの劣化特性から求まるグループ全体の劣化速度を表す。また、グループ優先順位とは、蓄電池グループ毎に評価される評価値であり、グループ単位でみた場合の優先順位を表す。
各下位制御装置Lは、対応する蓄電池グループG内の蓄電池3毎に劣化速度(以下、蓄電池劣化速度という)を求め、その求めた各蓄電池劣化速度を用いて、各蓄電池3にそれぞれ対応する優先順位(以下、蓄電池優先順位)を求め、その求めた各蓄電池優先順位を用いて、グループ充放電要求量を充放電指令値としてさらに各蓄電池3に配分する。
各温度計測装置4は、対応する蓄電池3の周辺環境の温度(計測点温度)を計測する。そして、温度計測装置4は、対応する下位制御装置Lからの情報取得要求に基づき、または自動的に、対応する下位制御装置Lに対し測定した計測点温度の通知を行う。あるいは温度計測装置4は、上記式(1)を記憶し、自己が測定した計測点温度に基づき蓄電池3の内部温度を求めて、対応する下位制御装置Lに通知してもよい。
各PCS5は、対応する下位制御装置Lからの充放電指令値に基づいて、蓄電池3を充電または放電させる。また、各PCS5は、対応する蓄電池3を充電させる場合、太陽光発電装置や風力発電装置などが接続される電力系統から入力される交流電力を直流電力に変換して、蓄電池3に出力する。また、各PCS5は、対応する蓄電池3を放電させる場合、その蓄電池3から出力される直流電力を交流電力に変換して、電力系統に出力する。
なお、蓄電池3とPCS5(電力変換器)との組み合わせを蓄電ユニットとする。また、充放電配分制御装置2Hは、有線または無線のインターネット、イントラネット等の通信網を介し、蓄電ユニットに接続されていてもよい。
図18は、上位制御装置U及び下位制御装置L1〜Lnの機能ブロックの一例を示す図である。
上位制御装置Uは、通信部U−1と、記憶部U−2と、制御部U−3とを備える。
通信部U−1は、上位制御装置Uによる処理に必要な情報を上位装置や各下位制御装置Lから取得する。すなわち、通信部U−1は、上位装置から充放電要求量を受けて、制御部U−3に通知する。また、通信部U−1は、各下位制御装置Lから蓄電池グループGの状態を示す情報を取得し、記憶部U−2に記憶させる。
制御部U−3は、上位劣化速度導出部U−31と、上位優先順位設定部U−32と、上位充放電要求量算出部U−33とを備える。
上位劣化速度計算部U−31は、各蓄電池グループGにそれぞれ対応するグループ劣化速度を求め、記憶部U−2に記憶させる。
例えば、上位劣化速度計算部U−31は、グループ温度とグループSOCとグループ劣化速度との関係を近似した第3の特性式(劣化速度特性)に、下位制御装置Lから取得されるグループ温度とグループSOCを代入することによりグループ劣化速度を求める。なお、第3の特性式は、蓄電池グループG毎の固有の式であり、蓄電池の種類によって使い分けるように、記憶部U−2に記憶されているものとする。また、グループSOCは、グループ内の蓄電池の定格容量[kWh]を分母とし、グループ内の蓄電池を実際に蓄電したときに蓄電池に供給される電力量[kWh]を分子として計算される、グループ全体のSOCを表す。
または、上位劣化速度計算部U−31は、蓄電池グループG毎のグループ温度とグループSOCとグループ劣化速度の各値が関係付けされた表形式のデータ(劣化速度特性)を参照して、下位制御装置Lから取得されるグループ温度とグループSOCとに対応するグループ劣化速度を求めてもよい。なお、グループ温度とグループSOCとグループ劣化速度との各値が関係付けされた表形式のデータは、蓄電池グループG毎の固有のデータであり、記憶部U−2に記憶されているものとする。
上位優先順位設定部U−32は、各蓄電池グループGに対応するグループ優先順位を設定し、記憶部U−2に記憶させる。
例えば、上位優先順位設定部U−32は、グループ劣化速度の小さい順(昇順)に、グループ優先順位を低くしていく。言い換えると、上位優先順位設定部U−32は、グループ劣化速度がより小さい蓄電池グループGに対してより高いグループ優先順位を設定する。これにより、劣化速度が遅い蓄電池3を多く含む蓄電池グループGに対して優先的に充放電容量が配分されるため、劣化速度が速い蓄電池3を多く含む蓄電池グループGに対して充放電容量が配分されることを抑制することができる。その結果、蓄電池全体として、劣化の進行度合いを遅くすることができる。
上位充放電要求量算出部U−33は、蓄電池グループG毎に、充放電要求量と、グループ優先順位と、蓄電池グループGの出力電力の上下限値とを用いて、グループ充放電要求量を算出し、記憶部U−2に記憶させる。
例えば、上位充放電要求量算出部U−33は、グループ出力電力上限値を上限値として、グループ優先順位の小さい順(昇順)に、充放電要求量を各蓄電池グループGに配分することにより、各蓄電池グループGに対応するグループ充放電要求量を算出する。
下位制御装置L1〜Lnは、それぞれ、通信部L−1と、記憶部L−2と、制御部L−3とを備える。
通信部L−1は、制御部L−3により算出される各蓄電池3の充放電指令値に従って、上述した蓄電ユニット(PCS5)に対して、充放電指令を行う。なお、充放電配分制御装置2Hから蓄電ユニットに対し、充放電指令を行う機能を有するものを充放電指令部と称すると、本実施形態における充放電指令部は通信部L−1に対応する。
また、通信部L−1は、上位制御装置Uから情報取得要求を受けると、制御部L−3に通知する。制御部L−3は、情報取得要求を受けると、対応する蓄電池グループGの各PCS5から送られてくる蓄電池3の内部温度の積算値を蓄電池3の合計数で除算することにより、その蓄電池グループGに対応するグループ温度を求め、通信部L−1を介して上位制御装置Uに送信する。また、制御部L−3は、情報取得要求を受けると、対応する蓄電池グループGの各PCS5から送られてくる蓄電池3のSOCの積算値を蓄電池3の合計数で除算することにより、その蓄電池グループGに対応するグループSOCを求め、通信部L−1を介して上位制御装置Uに送信する。
また、通信部L−1は、上位制御装置Uから情報取得要求を受けると、対応する蓄電池グループGの各PCS5から蓄電池3の状態を示す情報を取得し、記憶部L−2に記憶させる。
また、制御部L−3は、下位劣化速度導出部L−31と、下位優先順位設定部L−32と、下位充放電指令値算出部L−33とを備える。
下位劣化速度導出部L−31は、各蓄電池3にそれぞれ対応する蓄電池劣化速度を求め、記憶部U−2に記憶させる。
例えば、下位劣化速度導出部L−31は、蓄電池温度と蓄電池SOCと蓄電池劣化速度との関係を近似した第2の特性式(劣化速度特性)に、PCS5から取得される蓄電池温度と蓄電池SOCを代入することにより蓄電池劣化速度を求める。なお、第2の特性式は、蓄電池3毎の固有の式であり、記憶部L−2に記憶されているものとする。
または、下位劣化速度導出部L−31は、蓄電池温度と蓄電池SOCと蓄電池劣化速度との各値が関係付けされた表形式のデータ(劣化速度特性)を参照して、PCS5から取得される蓄電池温度と蓄電池SOCとに対応する蓄電池劣化速度を求めてもよい。なお、蓄電池温度と蓄電池SOCと蓄電池劣化速度との各値が関係付けされた表形式のデータは、蓄電池3毎の固有のデータであり、記憶部L−2に記憶されているものとする。
なお、第4の特性式や蓄電池温度と蓄電池SOCと蓄電池劣化速度との各値が関係付けされた表形式のデータの例として、蓄電池温度が高い程、かつ、蓄電池SOCが高い程、蓄電池劣化速度が大きくなるものが考えられる。
または、第4の特性式や蓄電池温度と蓄電池SOCと蓄電池劣化速度との各値が関係付けされた表形式のデータの他の例として、蓄電池温度が高い程、かつ、蓄電池SOCが低い程、蓄電池劣化速度が大きくなるものが考えられる。
下位優先順位設定部L−32は、各蓄電池3に対応する蓄電池優先順位を設定し、記憶部L−2に記憶させる。
例えば、下位優先順位設定部L−32は、蓄電池劣化速度の小さい順(昇順)に、蓄電池優先順位を高くしていく。言い換えると、下位優先順位設定部L−32は、蓄電池劣化速度がより小さい蓄電池3に対してより高い蓄電池優先順位を設定する。これにより、劣化速度が遅い蓄電池3に対して優先的にグループ充放電容量が配分されるため、劣化速度が速い蓄電池3に対してグループ充放電容量が配分されることを抑制することができる。その結果、蓄電池全体として、劣化の進行度合いをさらに遅くすることができる。
下位充放電指令値算出部L−33は、蓄電池3毎に、グループ充放電要求量と、蓄電池優先順位と、蓄電池3の出力電力の上下限値とを用いて、充放電指令値を算出し、記憶部L−2に記憶される情報D2に格納する。
例えば、下位充放電指令値算出部L−33は、蓄電池出力電力上限値を上限値として、蓄電池優先順位の小さい順(昇順)に、グループ充放電要求量を各蓄電池3に配分することにより、各蓄電池3に対応する充放電指令値を算出する。
図19は、第8の実施形態に係る上位制御装置Uまたは下位制御装置Lのハードウェア構成の一例である。
上位制御装置Uまたは下位制御装置Lは、プロセッサ80と、メモリ81と、記憶装置82と、通信装置83とを備える。
プロセッサ80は、例えばシングルコア、デュアルコア、またはマルチコアプロセッサ等が含まれる。
メモリ81は、例えばROM、RAM、半導体メモリである。
プロセッサ80が、記憶装置82に記憶されている情報をメモリ81に読み込み、メモリ81内のプログラムを実行することにより、制御部U−3または制御部L−3の機能が実現される。
記憶装置82は、ハードディスクドライブ、光ディスク装置等であり、外部記憶装置や可搬型記憶媒体であってもよい。この記憶装置82により記憶部U−2または記憶部L−2の機能が実現される。
通信装置83は、有線または無線により、上位装置や各下位制御装置L、または、上位制御装置UやPCS5と情報の授受を行うためのものであり、通信のためのインターフェースを含む。この通信装置83により通信部U−1または通信部L−1の機能が実現される。
なお、上位制御装置Uまたは下位制御装置Lは、PLCにより構成されてもよい。
図20は、第8の実施形態に係る上位制御装置U及び下位制御装置L1〜Lnにより行われる処理の一例を示すシーケンス図である。図20は、上位装置から上位制御装置Uに充放電要求量が送られ、上位制御装置Uから各下位制御装置Lに情報取得要求が送られた後、上位制御装置U及び下位制御装置L1〜Lnにより行われる処理を示すものとする。
まず、下位制御装置L1〜Lnは、それぞれ、PCS5から蓄電池3の状態を示す情報を取得し(ステップS1001H)、その取得した情報を記憶部L−2に記憶させるとともに、その取得した情報を用いてグループ温度及びグループSOCを求め上位制御装置Uに送信する(ステップS1002H)。
図21は、記憶部L−2に記憶される情報D1の一例を示す図である。
図21に示す情報D1には、蓄電池3−11〜3−16のそれぞれの状態を示す情報などが格納される。すなわち、図21に示す情報D1には、「蓄電池名」、「蓄電池温度[℃]」、「蓄電池出力電力[kW]」、「蓄電池SOC[%]」、「蓄電池出力電力上限値[kW]」、「蓄電池出力電力下限値[kW]」、「蓄電池SOC上限値[%]」、「蓄電池SOC下限値[%]」、「蓄電池劣化速度」、「蓄電池優先順位」、及び「充放電指令値[kW]」の各項目にそれぞれ対応する情報が格納される。なお、PCS5から取得される蓄電池3の状態を示す情報とは、「蓄電池名」、「蓄電池温度[℃]」、「蓄電池出力電力[kW]」、及び「蓄電池SOC[%]」の各項目にそれぞれ対応する情報とする。また、「蓄電池名」の項目に対応する情報は、蓄電池3を識別するための情報である。また、「蓄電池温度[℃]」に対応する情報は、蓄電池3の現在の温度を示す情報である。また、「蓄電池出力電力[kW]」に対応する情報は、蓄電池3の現在の出力電力を示す情報である。また、「蓄電池SOC[%]」に対応する情報は、蓄電池3の現在のSOCを示す情報である。また、「蓄電池出力電力上限値[kW]」に対応する情報は、蓄電池3の出力電力の上限値を示す情報である。また、「蓄電池出力電力下限値[kW]」に対応する情報は、蓄電池3の出力電力の下限値を示す情報である。また、「蓄電池SOC上限値[%]」に対応する情報は、蓄電池3のSOCの上限値を示す情報である。また、「蓄電池SOC下限値[%]」に対応する情報は、蓄電池3のSOCの下限値を示す情報である。また、「蓄電池劣化速度」に対応する情報は、上記蓄電池劣化速度を示す情報である。また、「蓄電池優先順位」に対応する情報は、上記蓄電池優先順位である。また、「充放電指令値[kW]」に対応する情報は、蓄電池3毎に算出される充放電指令値である。
次に、図20に示すシーケンス図において、上位制御装置Uは、グループ温度及びグループSOCをすべての下位制御装置Lから受信したと判断すると(ステップS1003H:Yes)、グループ温度及びグループSOCを記憶部U−2に記憶させた後、それらグループ温度及びグループSOCを用いて、蓄電池グループG毎にグループ劣化速度を求め、それら各グループ劣化速度を用いて、各蓄電池グループGにそれぞれ対応するグループ優先順位を設定する(ステップS1004H)。
図22は、記憶部U−2に記憶される情報D2の一例を示す図である。
図22に示す情報D2には、蓄電池グループG1〜G6のそれぞれの状態を示す情報などが格納される。すなわち、図22に示す情報D2には、「蓄電池グループ名」、「グループ温度[℃]」、「グループ出力電力[kW]」、「グループSOC[%]」、「グループ出力電力上限値[kW]」、「グループ出力電力下限値[kW]」、「グループSOC上限値[%]」、「グループSOC下限値[%]」、「グループ劣化速度」、「グループ優先順位」、及び「グループ充放電要求量[kW]」の各項目にそれぞれ対応する情報が格納される。なお、下位制御装置Lから上位制御装置Uに送信される情報とは、「蓄電池グループ名」、「グループ温度[℃]」、「グループ出力電力[kW]」、及び「グループSOC[%]」の各項目にそれぞれ対応する情報とする。また、「蓄電池グループ名」の項目に対応する情報は、蓄電池グループGを識別するための情報である。また、「グループ温度[℃]」の項目に対応する情報は、蓄電池グループG内の各蓄電池3のそれぞれの現在の温度の平均値を示す情報である。また、「グループ出力電力[kW]」の項目に対応する情報は、蓄電池グループG内の各蓄電池3のそれぞれの現在の出力電力を積算した値を示す情報である。また、「グループSOC[%]」の項目に対応する情報は、蓄電池グループG内の各蓄電池3のそれぞれの現在のSOCの平均値を示す情報である。また、「グループ出力電力上限値[kW]」の項目に対応する情報は、蓄電池グループG内の各蓄電池3のそれぞれの出力電力の上限値を積算した値を示す情報である。また、「グループ出力電力下限値[kW]」の項目に対応する情報は、蓄電池グループG内の各蓄電池3のそれぞれの出力電力の下限値を積算した値を示す情報である。また、「グループSOC上限値[%]」の項目に対応する情報は、蓄電池グループGに対応するSOCの上限値である。また、「グループSOC下限値[%]」の項目に対応する情報は、蓄電池グループGに対応するSOCの下限値である。また、「グループ劣化速度」の項目に対応する情報は、上記グループ劣化速度である。また、「グループ優先順位」の項目に対応する情報は、上記グループ優先順位である。また、「グループ充放電要求量[kW]」の項目に対応する情報は、上記グループ充放電要求量である。
次に、図20に示すシーケンス図において、上位制御装置Uは、充放電要求量及び各グループ優先順位などを用いて、蓄電池グループG毎にグループ充放電要求量を算出し(ステップS1005H)、その算出した各グループ充放電要求量を、対応する下位制御装置Lに送信する(ステップS1006H)。
次に、下位制御装置L1〜Lnは、それぞれ、グループ充放電要求量を受信すると(ステップS1007H:Yes)、蓄電池劣化速度を用いて、各蓄電池3にそれぞれ対応する蓄電池優先順位を設定し(ステップS1008H)、グループ充放電要求量及び各蓄電池優先順位などを用いて、各蓄電池3にそれぞれ対応する充放電指令値を算出し(ステップS1009H)、対応する各PCS5に充放電指令値を送信する(ステップS1010H)。
ここで、図22に示すように、蓄電池グループG1に対応するグループ劣化速度が「0.005」、蓄電池グループG2に対応するグループ劣化速度が「0.003」、蓄電池グループG3に対応するグループ劣化速度が「0.010」、蓄電池グループG4に対応するグループ劣化速度が「0.002」、蓄電池グループG5に対応するグループ劣化速度が「0.009」、蓄電池グループG6に対応するグループ劣化速度が「0.007」である場合を想定する。このような場合、蓄電池グループG4に対応するグループ優先順位が「1」、蓄電池グループG2に対応するグループ優先順位が「2」、蓄電池グループG1に対応するグループ優先順位が「3」、蓄電池グループG6に対応するグループ優先順位が「4」、蓄電池グループG5に対応するグループ優先順位が「5」、蓄電池グループG3に対応するグループ優先順位が「6」となる。また、充放電配分制御システム1H全体に対する放電要求量を「2900[kW]」とする。
まず、上位充放電要求量算出部U−33は、充放電要求量「2900[kW]」のうち、グループ優先順位が「1」である蓄電池グループG4のグループ出力電力上限値と同じ値の充放電要求量「1200[kW]」を、蓄電池グループG4に対応するグループ充放電要求量として情報D2に格納する。
次に、上位充放電要求量算出部U−33は、残りの充放電要求量「1700[kW]」のうち、グループ優先順位が「2」である蓄電池グループG2のグループ出力電力上限値と同じ値の充放電要求量「1200[kW]」を、蓄電池グループG2に対応するグループ充放電要求量として情報D2に格納する。
次に、上位充放電要求量算出部U−33は、残りの充放電要求量「500[kW]」が、グループ優先順位が「3」である蓄電池グループG1のグループ出力電力上限値「1200[kW]」よりも小さいと判断すると、その充放電要求量「500[kW]」を、蓄電池グループG1に対応するグループ充放電要求量として情報D2に格納する。
次に、上位充放電要求量算出部U−33は、残りの充放電要求量が「0[kW]」になったと判断すると、その充放電要求量「0[kW]」を、グループ優先順位が「4」、「5」、「6」である蓄電池グループG6、G5、G3にそれぞれ対応するグループ充放電要求量として情報D2に格納する。
そして、上位制御装置Uは、グループ劣化速度が比較的小さい蓄電池グループGに対応する下位制御装置L2、L4にグループ充放電要求量「1200[kW]」を送信し、下位制御装置L1にグループ充放電要求量「500[kW]」を送信し、グループ劣化速度が比較的大きい蓄電池グループGに対応する下位制御装置L3、L5、L6にグループ充放電要求量「0[kW]」を送信する。
また、図21に示すように、蓄電池3−11に対応する蓄電池劣化速度が「0.009」、蓄電池3−12に対応する劣化速度が「0.010」、蓄電池3−13に対応する蓄電池劣化速度が「0.006」、蓄電池3−14に対応する劣化速度が「0.008」、蓄電池3−15に対応する蓄電池劣化速度が「0.007」、蓄電池3−16に対応する蓄電池劣化速度が「0.004」である場合を想定する。このような場合、蓄電池3−16に対応する蓄電池優先順位が「1」、蓄電池3−13に対応する蓄電池優先順位が「2」、蓄電池3−15に対応する蓄電池優先順位が「3」、蓄電池3−14に対応する蓄電池優先順位が「4」、蓄電池3−11に対応する蓄電池優先順位が「5」、蓄電池3−12に対応する蓄電池優先順位が「6」となる。なお、下位制御装置L1に対するグループ充放電要求量を「500[kW]」とする。
まず、下位充放電指令値算出部L−33は、グループ充放電要求量「500[kW]」のうち、蓄電池優先順位が「1」である蓄電池3−16の蓄電池出力電力上限値と同じ値のグループ充放電要求量「200[kW]」を、蓄電池3−16に対応する充放電指令値として情報D1に格納する。
次に、下位充放電指令値算出部L−33は、残りのグループ充放電要求量「300[kW]」のうち、蓄電池優先順位が「2」である蓄電池3−13の蓄電池出力電力上限値と同じ値のグループ充放電要求量「200[kW]」を、蓄電池3−13に対応する充放電指令値として情報D1に格納する。
次に、下位充放電指令値算出部L−33は、残りのグループ充放電要求量「100[kW]」が、蓄電池優先順位が「3」である蓄電池3−15の蓄電池出力電力上限値「200[kW]」よりも小さいと判断すると、そのグループ充放電要求量「100[kW]」を、蓄電池3−15に対応する充放電指令値として情報D1に格納する。
次に、下位充放電指令値算出部L−33は、残りのグループ放電要求量が「0[kW]」になったと判断すると、そのグループ充放電要求量「0[kW]」を、蓄電池優先順位が「4」、「5」、「6」である蓄電池3−14、3−11、3−12にそれぞれ対応する充放電指令値として情報D1に格納する。
そして、下位制御装置1は、PCS5−13、5−16に充放電指令値「200[kW]」を送信し、PCS3−15に充放電指令値「100[kW]」を送信し、PCS5−11、5−12、5−14に充放電指令値「0[kW]」を送信する。これにより、PCS5−13は、蓄電池劣化速度が最も小さい蓄電池3−15を200[kW]で放電させ、PCS5−16は、蓄電池劣化速度が2番目に小さい蓄電池3−16を200[kW]で放電させ、PCS5−15は、蓄電池劣化速度が3番目に小さい蓄電池3−15を100[kW]で放電させる。また、PCS5−11、5−12、5−14は、蓄電池劣化速度が比較的大きい蓄電池3−11、3−12、3−14を放電させない。
このように、第8の実施形態に係る充放電配分制御システム1Hによれば、複数の蓄電池3のうち、劣化の速度が遅い状態の蓄電池グループGや蓄電池3を優先して充電または放電させることができるため、各蓄電池3の長寿命化を実現することができる。
また、第8の実施形態に係る充放電配分制御システム1Hによれば、充放電要求量の配分処理により充放電配分制御装置にかかる負荷を、上位制御装置Uと下位制御装置Lとに分散させることができるため、1つの充放電配分制御装置に配分処理を行わせる場合に比べて、配分処理にかかる時間の短縮を図ることができる。
また、第8の実施形態の係る充放電配分制御システム1Hでは、複数の蓄電池3を複数のグループに分け、充放電要求量を各グループに配分し、充放電指令値を各グループでそれぞれ並行して算出することができるため、蓄電池全体の大容量化を図るために蓄電池3の数が増大したとしても、充放電指令値の算出にかかる時間の増加を抑えることができる。
なお、第8の実施形態に係る充放電配分制御システム1Hにおいて、上述の構成では、蓄電池3の劣化速度により設定される優先順位を用いて充放電要求量を配分する構成であるが、第1の実施形態に係る充放電配分制御システム1Aのように、蓄電池3の劣化速度により設定される配分率を用いて充放電要求量を配分するように構成してもよい。このように構成する場合、図18に示す上位優先順位設定部U−32の代わりに、グループ劣化速度がより小さい蓄電池グループGに対してより大きいグループ配分率(各蓄電池グループGの充放電要求量の配分の比率)を設定する上位配分率設定部を上位制御装置Uに備える。また、上位充放電要求量算出部U−33は、充放電要求量にグループ配分率を乗算した結果を蓄電池グループGの充放電量の上下限値と比較して、グループ充放電要求量を算出する。また、このように構成する場合、図18に示す下位優先順位設定部L−32の代わりに、蓄電池劣化速度がより小さい蓄電池3に対してより大きい蓄電池配分率(各蓄電池3のグループ充放電要求量の配分の比率)を設定する下位配分率設定部を下位制御装置Lに備える。また、下位充放電指令部L−33は、グループ充放電要求量に蓄電池配分率を乗算した結果と、蓄電池3の充放電量の上下限値とを比較して、充放電指令値を算出する。その他の構成は、図18に示す構成と同様である。このように構成しても、各蓄電池3の長寿命化を実現することができるとともに、配分処理にかかる時間の短縮を図ることができる。
また、第8の実施形態に係る充放電配分制御システム1Hの他の変形例として、上位制御装置Uにおいて蓄電池3の劣化速度により設定されるグループ配分率を用いて充放電要求量を配分し、各下位制御装置Lにおいて蓄電池3の劣化速度により設定される蓄電池優先順位を用いてグループ充放電要求量を配分するように構成してもよい。このように構成する場合、図18に示す上位優先順位設定部U−32の代わりに、グループ劣化速度がより小さい蓄電池グループGに対してより大きいグループ配分率を設定する上位配分率設定部を上位制御装置Uに備える。また、上位充放電要求量算出部U−33は、充放電要求量にグループ配分率を乗算した結果を蓄電池グループGの充放電量の上下限値と比較して、グループ充放電要求量を算出する。その他の構成は、図18に示す構成と同様である。このように構成しても、各蓄電池3の長寿命化を実現することができるとともに、配分処理にかかる時間の短縮を図ることができる。
また、第8の実施形態に係る充放電配分制御システム1Hのさらに他の変形例として、上位制御装置Uにおいて蓄電池3の劣化速度により設定されるグループ優先順位を用いて充放電要求量を配分し、各下位制御装置Lにおいて蓄電池3の劣化速度により設定される蓄電池配分率を用いてグループ充放電要求量を配分するように構成してもよい。このように構成する場合、図18に示す下位優先順位設定部L−32の代わりに、蓄電池劣化速度がより小さい蓄電池3に対してより大きい蓄電池配分率を設定する下位配分率設定部を下位制御装置Lに備える。また、下位充放電指令部L−33は、グループ充放電要求量に蓄電池配分率を乗算した結果と、蓄電池3の充放電量の上下限値とを比較して、充放電指令値を算出する。その他の構成は、図18に示す構成と同様である。このように構成しても、各蓄電池3の長寿命化を実現することができるとともに、配分処理にかかる時間の短縮を図ることができる。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態および変形が可能とされるものである。また、上述した実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲内およびそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形も、本発明の範囲内とみなされる。
1A、1B、1C、1D、1E、1F、1G、1H 配分システム
2A、2B、2C、2D、2E、2F、2G、2H 制御装置
3 蓄電池
4 温度計測装置
5 PCS
6 蓄電ユニット
20 通信部
21、21C、21D、21E、21F 記憶部
22A、22B、22C、22D、22E、22F、22G 制御部
23 表示部
24 入力部
25 入力処理部
26 表示処理部
70 プロセッサ
71 メモリ
72 記憶装置
73 通信装置
74 入力装置
75 表示装置
220 時刻計測部
221、221B、221C、221D、221E、221F 劣化速度導出部
222A、222F 配分率決定部
222B、222F 優先順位決定部
222E、222F 配分/優先順位決定部
223A、223B 充放電量算出部
224 劣化度検出部
U 上位制御装置
L 下位制御装置
G 蓄電池グループ

Claims (18)

  1. 充放電要求量を受けて、電力系統に電力変換器を介して連系接続される蓄電池を含む複数の蓄電ユニットに、充放電指令を送信する充放電配分制御装置であって、
    各蓄電池の内部温度と前記各蓄電池の劣化速度特性に基づいて前記各蓄電池の劣化速度を求める劣化速度導出部と、
    前記劣化速度導出部の出力信号を受け、前記劣化速度がより小さい蓄電池に対してより大きい配分率を設定する配分率決定部と、
    前記配分率決定部の出力信号を受け、前記充放電要求量に対し前記各蓄電池の前記配分率を乗算して得た各値を前記各蓄電池の最大充放電量と比較して、前記各蓄電池の充放電指令値を算出する充放電量算出部と、
    前記充放電量算出部の出力信号を受け、前記複数の蓄電ユニットの各々に前記充放電指令値による充放電指令を送信する充放電指令部と、
    を備える充放電配分制御装置。
  2. 前記充放電配分制御装置は、前記各蓄電池の劣化度を検出する劣化度検出部をさらに有し、
    前記配分率決定部は、前記劣化度により劣化が進行していると判定される蓄電池に対しより小さい配分率を設定することを特徴とする請求項1に記載の充放電配分制御装置。
  3. 充放電要求量を受けて、電力系統に電力変換器を介して連系接続される蓄電池を含む複数の蓄電ユニットに、充放電指令を送信する充放電配分制御装置であって、
    各蓄電池の内部温度と前記各蓄電池の劣化速度特性に基づいて前記各蓄電池の劣化速度を求める劣化速度導出部と、
    前記劣化速度導出部の出力信号を受け、前記劣化速度がより小さい蓄電池に対してより高い優先順位を設定する優先順位決定部と、
    前記優先順位決定部の出力信号を受け、前記優先順位と前記各蓄電池の最大充放電量と前記充放電要求量とに基づいて、前記各蓄電池の充放電指令値を算出する充放電量算出部と、
    前記充放電量算出部の出力信号を受け、前記複数の蓄電ユニットの各々に前記充放電指令値による充放電指令を送信する充放電指令部と、
    を備える充放電配分制御装置。
  4. 前記充放電配分制御装置は、前記各蓄電池の劣化度を検出する劣化度検出部をさらに有し、
    前記優先順位決定部は、前記劣化度の値が小さい蓄電池の優先順位をより低く設定することを特徴とする請求項3に記載の充放電配分制御装置。
  5. 前記優先順位決定部は、
    前記複数の蓄電ユニットが含む蓄電池のうち、前記優先順位が同一の前記蓄電池が複数存在する場合に、前記優先順位が同一の蓄電池の各々の周辺温度、製造年月、種類、サイクル寿命、点検日からの日数、点検予定日までの日数のうちの少なくとも1つを用いて優先順位を決定する、
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の充放電配分制御装置。
  6. 劣化速度導出部は、さらに前記各蓄電池の充電残量を検出し、前記各蓄電池の前記充電残量と前記内部温度と前記劣化速度特性とに基づいて、前記各蓄電池の劣化速度を求める請求項1から5のいずれか1項に記載の充放電配分制御装置。
  7. 前記各蓄電池の前記内部温度は、前記充放電要求量を受けた時点の前記各蓄電池の内部温度であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の充放電配分制御装置。
  8. 前記各蓄電池の前記内部温度は、前記充放電要求量を受けた後、所定時間経過後の前記各蓄電池の内部温度であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の充放電配分制御装置。
  9. 前記充放電配分制御装置は、さらに、
    前記各蓄電池の温度、充電残量、劣化度、優先順位、充電残量上限、充電残量下限、温度上限のうちの少なくとも1つを含む蓄電池情報を表示する表示装置を備える、
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の充放電配分制御装置。
  10. 電力系統に電力変換器を介して連系接続される蓄電池を含む複数の蓄電ユニットと、充放電要求量を受けて前記複数の蓄電ユニットに充放電指令を送信する充放電配分制御装置と、
    を備える充放電配分制御システムであって、
    前記充放電配分制御装置は、
    各蓄電池の内部温度と前記各蓄電池の劣化速度特性に基づいて前記各蓄電池の劣化速度を求め、
    前記劣化速度がより小さい蓄電池に対してより大きい配分率を設定し、
    前記充放電要求量に対し前記各蓄電池の前記配分率を乗算して得た各値を前記各蓄電池の最大充放電量と比較して、前記各蓄電池の充放電指令値を算出し、
    前記複数の蓄電ユニットの各々に前記充放電指令値による充放電指令を送信する、
    ことを特徴とする充放電配分制御システム。
  11. 電力系統に電力変換器を介して連系接続される蓄電池を含む複数の蓄電ユニットと、充放電要求量を受けて前記複数の蓄電ユニットに充放電指令を送信する充放電配分制御装置と、
    を備える充放電配分制御システムであって、
    前記充放電配分制御装置は、
    各蓄電池の内部温度と前記各蓄電池の劣化速度特性に基づいて前記各蓄電池の劣化速度を求め、
    前記劣化速度がより小さい蓄電池に対してより高い優先順位を設定し、
    前記優先順位と前記各蓄電池の最大充放電量と前記充放電要求量とに基づいて、前記各蓄電池の充放電指令値を算出し、
    前記複数の蓄電ユニットの各々に前記充放電指令値による充放電指令を送信する、
    ことを特徴とする充放電配分制御システム。
  12. 前記充放電配分制御装置と前記複数の蓄電ユニットとは、ネットワークを介して通信可能に接続されることを特徴とする請求項10または11に記載の蓄電池の充放電配分制御システム。
  13. 充放電要求量を受けて、電力系統に電力変換器を介して連系接続される蓄電池を含む複数の蓄電ユニットに充放電指令を送信する充放電配分制御方法であって、
    各蓄電池の内部温度と前記各蓄電池の劣化速度特性に基づいて前記各蓄電池の劣化速度を求め、
    前記劣化速度がより低い蓄電池に対してより高い配分率を設定し、
    前記充放電要求量に対し前記各蓄電池の前記配分率を乗算して得た各値を前記各蓄電池の最大充放電量と比較して、前記各蓄電池の充放電指令値を算出し、
    前記複数の蓄電ユニットの各々に前記充放電指令値による充放電指令を送信する、
    充放電配分制御装置により実行される充放電配分制御方法。
  14. 充放電要求量を受けて、電力系統に電力変換器を介して連系接続される蓄電池を含む複数の蓄電ユニットに充放電指令を送信する充放電配分制御方法であって、
    各蓄電池の内部温度と前記各蓄電池の劣化速度特性に基づいて前記各蓄電池の劣化速度を求め、
    前記劣化速度がより低い蓄電池に対してより高い優先順位を設定し、
    前記優先順位と前記各蓄電池の最大充放電量と前記充放電要求量とに基づいて前記各蓄電池の充放電指令値を算出し、
    前記複数のユニットの各々に前記充放電指令値による充放電指令を送信する、
    充放電配分制御装置により実行される充放電配分制御方法。
  15. 充放電要求量を受けて、電力系統に電力変換器を介して連系接続される蓄電池を含む複数の蓄電ユニットに、充放電指令値を送信する充放電配分制御装置であって、
    上位制御装置と、複数の下位制御装置とを備え、
    前記上位制御装置は、
    蓄電池グループの温度と前記蓄電池グループの劣化速度特性に基づいてグループ劣化速度を求める上位劣化速度導出部と、
    前記グループ劣化速度がより小さい蓄電池グループに対してより大きいグループ配分率を設定する上位配分率設定部と、
    前記充放電要求量に前記グループ配分率を乗算した結果を前記蓄電池グループの充放電量の上下限値と比較して、グループ充放電要求量を算出する上位充放電要求量算出部と、
    前記下位制御装置に前記グループ充放電要求量を送信する上位充放電指令部と、
    を備え、
    前記複数の下位制御装置は、それぞれ、
    前記蓄電池の温度と前記蓄電池の劣化速度特性に基づいて蓄電池劣化速度を求める下位劣化速度導出部と、
    前記蓄電池劣化速度がより小さい蓄電池に対してより大きい蓄電池配分率を設定する下位配分率設定部と、
    前記グループ充放電要求量に前記蓄電池配分率を乗算した結果と、前記蓄電池の充放電量の上下限値とを比較して、前記充放電指令値を算出する下位充放電指令値算出部と、
    前記蓄電ユニットに前記充放電指令値を送信する下位充放電指令部と、
    を備える充放電配分制御装置。
  16. 充放電要求量を受けて、電力系統に電力変換器を介して連系接続される蓄電池を含む複数の蓄電ユニットに、充放電指令値を送信する充放電配分制御装置であって、
    上位制御装置と、複数の下位制御装置とを備え、
    前記上位制御装置は、
    蓄電池グループの温度と前記蓄電池グループの劣化速度特性に基づいてグループ劣化速度を求める上位劣化速度導出部と、
    前記グループ劣化速度がより小さい蓄電池グループに対してより高いグループ優先順位を設定する上位優先順位設定部と、
    前記充放電要求量と、前記グループ優先順位と、前記蓄電池グループの出力電力の上下限値とを用いて、グループ充放電要求量を算出する上位充放電量算出部と、
    前記下位制御装置に前記グループ充放電要求量を送信する上位充放電指令部と、
    を備え、
    前記複数の下位制御装置は、それぞれ、
    前記蓄電池の温度と前記蓄電池の劣化速度特性に基づいて蓄電池劣化速度を求める下位劣化速度導出部と、
    前記蓄電池劣化速度がより小さい蓄電池に対してより高い蓄電池優先順位を設定する下位優先順位設定部と、
    前記グループ充放電要求量と、前記蓄電池優先順位と、前記蓄電池の出力電力の上下限値とを用いて、前記充放電指令値を算出する下位充放電指令値算出部と、
    前記蓄電ユニットに前記充放電指令値を送信する下位充放電指令部と、
    を備える充放電配分制御装置。
  17. 充放電要求量を受けて、電力系統に電力変換器を介して連系接続される蓄電池を含む複数の蓄電ユニットに、充放電指令値を送信する充放電配分制御装置であって、
    上位制御装置と、複数の下位制御装置とを備え、
    前記上位制御装置は、
    蓄電池グループの温度と前記蓄電池グループの劣化速度特性に基づいてグループ劣化速度を求める上位劣化速度導出部と、
    前記グループ劣化速度がより小さい蓄電池グループに対してより大きいグループ配分率を設定する上位配分率設定部と、
    前記充放電要求量に前記グループ配分率を乗算した結果を前記蓄電池グループの充放電量の上下限値と比較して、グループ充放電要求量を算出する上位充放電要求量算出部と、
    前記下位制御装置に前記グループ充放電要求量を送信する上位充放電指令部と、
    を備え、
    前記複数の下位制御装置は、それぞれ、
    前記蓄電池の温度と前記蓄電池の劣化速度特性に基づいて蓄電池劣化速度を求める下位劣化速度導出部と、
    前記蓄電池劣化速度がより小さい蓄電池に対してより高い蓄電池優先順位を設定する下位優先順位設定部と、
    前記グループ充放電要求量と、前記蓄電池優先順位と、前記蓄電池の出力電力の上下限値とを用いて、前記充放電指令値を算出する下位充放電指令値算出部と、
    前記蓄電ユニットに前記充放電指令値を送信する下位充放電指令部と、
    を備える充放電配分制御装置。
  18. 充放電要求量を受けて、電力系統に電力変換器を介して連系接続される蓄電池を含む複数の蓄電ユニットに、充放電指令値を送信する充放電配分制御装置であって、
    上位制御装置と、複数の下位制御装置とを備え、
    前記上位制御装置は、
    蓄電池グループの温度と前記蓄電池グループの劣化速度特性に基づいてグループ劣化速度を求める上位劣化速度導出部と、
    前記グループ劣化速度がより小さい蓄電池グループに対してより高いグループ優先順位を設定する上位優先順位設定部と、
    前記充放電要求量と、前記グループ優先順位と、前記蓄電池グループの出力電力の上下限値とを用いて、グループ充放電要求量を算出する上位充放電量算出部と、
    前記下位制御装置に前記グループ充放電要求量を送信する上位充放電指令部と、
    を備え、
    前記複数の下位制御装置は、それぞれ、
    前記蓄電池の温度と前記蓄電池の劣化速度特性に基づいて蓄電池劣化速度を求める下位劣化速度導出部と、
    前記蓄電池劣化速度がより小さい蓄電池に対してより大きい蓄電池配分率を設定する下位配分率設定部と、
    前記グループ充放電要求量に前記蓄電池配分率を乗算した結果と、前記蓄電池の充放電量の上下限値とを比較して、前記充放電指令値を算出する下位充放電指令値算出部と、
    前記蓄電ユニットに前記充放電指令値を送信する下位充放電指令部と、
    を備える充放電配分制御装置。
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