JP2018191485A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】中性点制御が難しいような状況においても、連続運転状態を継続することが可能な電力変換装置を提供する。【解決手段】電力変換装置1は、2レベルのスイッチング動作と3レベルのスイッチング動作との切り替えが可能な電力変換器2と、電力変換器2の入力側に設けられた第1及び第2の平滑コンデンサC11,C12の電圧を測定する電圧測定部4と、第1の平滑コンデンサの電圧と第2の平滑コンデンサの電圧との差分が所定の閾値をクロスした回数が所定回数以上になったとき、電力変換器2が2レベルのスイッチング動作状態となるように制御するコントローラ5とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、直流入力電力を交流電力に変換する電力変換装置に関する。
3レベルインバータは、高調波を低減できる利点を有する一方で、入力端子間に直列接続された平滑コンデンサ間の中性点が脈動するという課題がある。そこで、特許文献1のように、3レベルインバータの平滑コンデンサの中性点電圧を一定に制御する、いわゆる中性点制御の技術が知られている。このような、中性点制御を行うことで平滑コンデンサの中性点電圧の脈動を抑制することができる。
特開2005−110336号公報
しかしながら、インバータに接続される負荷によって、中性点制御が十分に効果を発揮しない場合がある。例えば、インバータに比較的に軽い負荷が接続された場合には、中性点制御をしているにも拘わらず、平滑コンデンサの中性点電圧が不安定になる場合がある。
対策として、平滑コンデンサのサイズを大きくすることが考えられるが、接続する負荷によって必要なコンデンサの容量が異なるため、汎用性や安定性の確保とコストとの両立を考えた場合に、適切なコンデンサの容量値の設定が困難な場合がある。また、上記のとおり、インバータに接続される負荷によっては中性点制御をしても中性点電圧が不安定になり、電力変換装置から適切な出力が得られないような場合がある。
上記問題に鑑み、本発明は、上記課題を解決し、中性点制御が難しいような状況においても、連続運転状態を継続することが可能な電力変換装置を提供することを目的とする。
本発明の第1態様に係る電力変換装置は、入力端子間に直列に設けられた第1及び第2の平滑コンデンサを有し、2レベルのスイッチング動作と3レベルのスイッチング動作との切り替えができるように構成された電力変換部と、前記第1及び第2の平滑コンデンサの電圧を測定する電圧測定部と、前記電圧測定部の測定電圧に基づいて、前記電力変換部の前記スイッチング動作のレベル切り替えを制御する制御部とを備えている。そして、前記制御部は、所定の計測時間内に前記第1の平滑コンデンサの電圧と前記第2の平滑コンデンサの電圧との差分が所定の閾値をクロスした回数をカウントし、当該カウント数が所定回数以上になったとき、前記電力変換部が2レベルのスイッチング動作状態となるように制御する、ことを特徴とする。
本願発明者らは、検討を重ねた結果、第1の平滑コンデンサの電圧と第2の平滑コンデンサの電圧との差分が所定の閾値をクロスした回数が所定の閾値を超えるような場合に、3レベルのスイッチング動作における中性点制御が困難になることが分かった。そこで、そのような中性点制御が困難になるような状態を検知するようにし、その状態が検知された場合には、制御部が電力変換部を2レベルでスイッチング動作させるようにしている。これにより、中性点制御が難しいような状況においても、電力変換装置を連続運転させることができる。
前記制御部は、前記第1及び第2の平滑コンデンサの少なくとも一方の電圧が、所定の最大許容電圧を超えたとき、前記電力変換部が2レベルのスイッチング動作状態となるように制御するようにしてもよい。
この態様によると、第1及び第2の平滑コンデンサに過大な電圧がかかることを防ぐことができる。また、第1及び第2の平滑コンデンサの少なくとも一方の電圧が所定の最大許容電圧を超えるような場合には、第1の平滑コンデンサと第2の平滑コンデンサとの間の中性点電圧が所望の電圧から逸脱している場合がある。そのような場合に、電力変換部を2レベルのスイッチング動作させることにより、電力変換装置を連続運転させることができる。
前記制御部は、前記所定の計測時間内において、前記第1の平滑コンデンサの電圧と前記第2の平滑コンデンサの電圧との差分が所定の閾値を連続して所定の切替判定時間以上超えているとき、前記電力変換部が2レベルのスイッチング動作状態となるように制御するようにしてもよい。
このように、第1の平滑コンデンサの電圧と第2の平滑コンデンサの電圧との差が広がっている状態が継続するのは好ましくないため、そのような場合に、電力変換器を2レベルのスイッチング動作させることにより、電力変換装置の安定した運転を実現することができる。
前記制御部は、3レベルのスイッチング動作をしている場合において、前記第1の平滑コンデンサの電圧と前記第2の平滑コンデンサの電圧との差分が所定の閾値をクロスしたときを前記所定の計測時間の起点とするようにしてもよい。
この構成によると、3レベルのスイッチング動作が安定的に行われている場合には、計測時間及び回数のカウント機能を停止させることができるとともに、より的確にスイッチング動作のレベル切り替えが判断できるようになる。
前記制御部は、前記電力変換部を2レベルのスイッチング動作状態にした後、前記第1の平滑コンデンサの電圧と前記第2の平滑コンデンサの電圧との差分が所定の閾値以内の状態が所定の時間以上継続した場合に、前記変換部を2レベルのスイッチング動作状態から3レベルのスイッチング動作状態にする。
第1の平滑コンデンサの電圧と第2の平滑コンデンサの電圧との差分が所定の閾値以内の状態が継続することが確認できた場合、電力変換部の動作が安定状態になっていると判断できるため、電力変換部を3レベルのスイッチング動作状態に戻すようにしている。スイッチング損失の低減、出力波形形状が正弦波により近くできる等の観点から、2レベル動作よりも3レベル動作の方が好ましく、上記のような制御を行うことにより、3レベル動作期間を長くさせることができるメリットがある。
本発明によると、中性点制御が難しいような状態を検知し、そのような状態が検知された場合に、電力変換部に2レベルのスイッチング動作をさせるようにしたので、中性点制御が難しいような状況においても、連続運転状態を継続することができる。
本実施形態に係る電力変換装置を示す概略構成図である。 本実施形態に係る電力変換装置を示す概略構成図である。 スイッチング動作の切り替え制御フローを示すフローチャートである。 スイッチング動作の切り替え制御フローを示すフローチャートである。 スイッチング動作の切り替え動作の一例を示すタイミングチャートである。 スイッチング動作の切り替え動作の一例を示すタイミングチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
<電力変換装置の構成>
図1及び図2は本実施形態に係る電力変換装置の概略構成図である。図1と図2では、電力変換器2の回路構成が異なっており、それ以外の点で両者は同じ構成となっている。
図1及び図2に示すように、電力変換装置1は、電源PSから入力端子PINに供給された直流入力電力を交流電力に変換する電力変換部としての電力変換器2と、電力変換器2の後段に接続されたフィルタ3と、電圧測定部4と、コントローラ5とを備えている。
電力変換器2は、入力端子PIN間に直列に接続された第1及び第2の平滑コンデンサC11,C12を有し、2レベルのスイッチング動作(以下、省略して2レベル動作ともいう)と、3レベルのスイッチング動作(以下、省略して3レベル動作ともいう)との切り替えができるように構成されている。
なお、電力変換器2は、2レベル動作と3レベル動作とが切り替え可能に構成されていればよく、具体的な回路構成は特に限定されない。具体的に、例えば、図1では、NPC(Neutral-Point-Clamp)方式(I型)の電力変換器21の例を示しており、図2はA−NPC(Advanced-NPC)方式(T型)の電力変換器22の例を示している。図1の構成は、スイッチング素子の耐圧を下げることができるメリットがあり、図2の構成は、スイッチング損失を低減することができるメリットがある。
第1及び第2の平滑コンデンサC11,C12は、図1及び図2の構成で共通であり、入力端子PINに与えられる入力電圧Vin(直流バス電圧Vc)から中性点電圧Vco(例えば、Vco=Vin/2)を形成するためのものである。さらに、第1及び第2の平滑コンデンサC11,C12は、PWM変調における電圧の平滑化を行うためのものである。以下の説明では、第1及び第2の平滑コンデンサC11,C12の間のノードを中性点ノードNcと呼ぶものとする。
図1に示す電力変換器21は、3対のアームが並列接続されたブリッジ構成となっている。各アームは、4つのスイッチング素子SW1が直列接続された構成となっている。なお、図1の4つのスイッチング素子SW1を区別して説明する場合、直流電源の高電位側に接続された素子から直流電源の低電位側に接続された素子に向かって、順に第1、第2、第3及び第4スイッチSW11,SW12,SW13,SW14と呼ぶものとする。
具体的に、電力変換器21において、第2スイッチSW12と第3スイッチSW13との間のノードN23がフィルタ3を構成するインダクタL3に接続されている。さらに、中性点ノードNcとノードN12(第1スイッチSW11−第2スイッチSW12間のノード)との間が順方向のダイオードD11を介して接続されている。同様に、中性点ノードNcとノードN34(第3スイッチSW13−第4スイッチSW14間のノード)との間が逆方向のダイオードD12を介して接続されている。スイッチング素子SW1は、IGBT等の半導体素子と還流ダイオードとの並列接続構造となっており、半導体素子のゲートには、後述するコントローラ5のPWM制御部55から出力されたスイッチング制御信号が与えられている。
図2に示す電力変換器22は、ブリッジ構成が図1の回路と異なっている。具体的には、図2において、各アームは、2つのスイッチング素子SW2が直列接続された構成になっており、スイッチング素子SW2間の中間ノードNmがフィルタ3を構成するインダクタL3に接続されている。また、中間ノードNmと中性点ノードNcの間には、2つのスイッチング素子SW3(互いの還流ダイオードの向きが逆)が直列接続されている。図2においても、各スイッチング素子SW2,SW3は、IGBT等の半導体素子と還流ダイオードとの並列接続構造となっており、半導体素子のゲートには、後述するコントローラ5のPWM制御部55から出力されたスイッチング制御信号が与えられている。
図1及び図2において、電圧測定部4は、第1の平滑コンデンサC11の電圧Vc11(以下、第1電圧Vc11という)及び第2の平滑コンデンサC12の電圧Vc12(以下、第2電圧Vc12という)を測定するためのものである。図1及び図2では、電圧測定部4が、第1及び第2の平滑コンデンサC11,C12のそれぞれから第1及び第2電圧Vc11,Vc12を直接測定する例を示している。なお、電圧測定部4は、入力端子PIN間の電圧(直流バス電圧Vc)と一方の平滑コンデンサ(例えば、C11)の電圧とを測定し、他方の平滑コンデンサ(例えば、C12)の電圧を算出するようにしてもよい。ここで、第1及び第2の平滑コンデンサC11,C12の容量は、互いに等しいものとする。したがって、第1電圧Vc11と第2電圧との間には、以下の式(1)の条件が成り立つ。
Vc11=Vc12=Vin/2 ・・・(1)
コントローラ5は、電力変換器2をはじめとする電力変換装置1全体の動作を制御する機能を有し、判定部51とPWM制御部55とを含んでいる。また、コントローラ5は、3レベル動作のとき、前述の中性点制御を実施する。この3レベル動作における中性点制御は、一般的な従来技術を適用することができる。
判定部51は、変動カウンタ52、リセットタイマ53及び切替判定タイマ54を備えており、電圧測定部4から第1及び第2電圧Vc11,Vc12の測定結果を受け、その測定結果に基づいて、電力変換器2(電力変換装置1)を2レベル動作と3レベル動作とのどちらの動作モードで駆動制御するかを判定する。
変動カウンタ52は、下式(2)で示される差電圧ΔVcが、所定の上側閾値電圧Vth1(Vth1>ΔVc)及び下側閾値電圧Vth2(Vth2<ΔVc)を、第1電圧Vc11と第2電圧Vc12との差が広がる方向(以下、離間方向という)にクロスした回数をカウントし、そのカウント値をPWM制御部55に出力する。
ΔVc=Vc11−Vc12 ・・・(2)
なお、以下の説明では、差電圧ΔVcが上側閾値電圧Vth1または下側閾値電圧Vth2を離間方向にクロスすることを「差電圧ΔVcが閾値をクロスする」と呼び、差電圧ΔVcが閾値とクロスした時間を「差電圧ΔVcの閾値クロス時間」と呼ぶものとする。さらに、差電圧が閾値をクロスする回数を「差電圧ΔVcの閾値クロス回数」と呼ぶものとする。
リセットタイマ53は、変動カウンタ52によるカウント期間を規定するためのタイマである。具体的には、リセットタイマ53は、電力変換器2が3レベル動作で運転している期間(以下、3レベル動作期間という)において、初めに差電圧ΔVcが閾値をクロスしたときを起点に、所定のリセット時間Trsをカウントする。そして、所定のリセット時間Trsが経過すると、変動カウンタ52のカウント値をリセットする。
切替判定タイマ54は、電力変換器2が2レベルのスイッチング動作をしている期間(以下、2レベル動作期間という)において、3レベル動作に切り替えるかどうかを判定するためのタイマである。具体的には、切替判定タイマ54は、電力変換器2の2レベル動作期間中において、差電圧ΔVcが上側閾値電圧Vth1と下側閾値電圧Vth2との間にある時間をカウントする。そして、所定の切替判定時間Tcxを経過すると、PWM制御部55に対して判定トリガ信号TGを出力する。
PWM制御部55は、変動カウンタ52から差電圧ΔVcの閾値クロス回数を、切替判定タイマ54から判定トリガ信号TGを受け、これらに基づいて、電力変換器2のスイッチング素子SW(図1ではSW1、図2ではSW2及びSW3)に対して、対応する動作モードのスイッチング制御信号を出力する。
具体的には、図1の電力変換器21を2レベル動作させる場合、PWM制御部55は、第1及び第2スイッチSW11,SW12を2レベル動作に係る上側のバルブ、第3,4スイッチSW13,14を2レベル動作に係る下側のバルブとして動作させる。具体的なスイッチング制御信号は、一般的な2レベル動作に係る制御信号と同様であり、ここではその詳細な説明を省略する。図1の電力変換器21を3レベル動作させる場合における各スイッチング素子SW1の駆動制御方式は、一般的なNPC方式に係るPWM制御と同様であり、ここではその詳細な説明を省略する。
次に、図2の電力変換器21を2レベル動作させる場合、PWM制御部55は、中間ノードNmと中性点ノードNcの間に接続された両スイッチング素子SW3をオフ制御する。これにより、一般的な2レベルのスイッチング動作をする電力変換器と同様の構成となり、PWM制御部55は、アームを構成する2つのスイッチング素子SW2に対して、一般的な2レベル動作に係る制御信号と同様の信号を出力する。図2の電力変換器22を3レベル動作させる場合における各スイッチング素子SW2,SW3の駆動制御方式は、一般的なA−NPC方式に係るPWM制御と同様であり、ここではその詳細な説明を省略する。
−スイッチング動作の切り替え制御−
次に、本実施形態に係る電力変換装置1の2レベル動作と3レベル動作との切り替え制御について、図3から図6を用いて詳細に説明する。ここで、コントローラ5は、スイッチング損失の低減等の観点から、電源投入後に、電力変換装置1に3レベル動作をさせるものとする。また、以下の切り替え制御の説明において、特に明記していない場合における制御の主体はコントローラ5であるものとする。
−3レベル動作から2レベル動作への切り替え制御−
まず、電力変換装置1の3レベル動作から2レベル動作への切り替え制御について、図3のフローチャート及び図5のタイミングチャートを用いて具体的に説明する。
図3に示すように、電力変換装置1の3レベル動作期間中において、第1電圧Vc11及び第2電圧Vc12が両方ともに所定の最大バス電圧Vcmax未満で(S10でYES)、かつ、差電圧ΔVcが上側閾値電圧Vth1と下側閾値電圧Vth2との間にある場合(S11でNO)、電力変換装置1は3レベル動作を継続する。一方で、第1電圧Vc11または第2電圧Vc12の少なくとも一方が、所定の最大バス電圧Vcmax以上になった場合(S10でNO)、コントローラ5は、PWM制御部55を介して、電力変換装置1(電力変換器2)の動作を3レベル動作から2レベル動作に切り替える(S17)。
また、ステップS11において、第1電圧Vc11と第2電圧Vc12との差電圧ΔVcが上側閾値電圧Vth1及び下側閾値電圧Vth2を離間方向にクロスしたとき(S11でYES)、コントローラ5は、リセットタイマ53をON制御してリセット時間Trsのカウントを始める(S12)。図5では、上記差電圧ΔVcが上側閾値電圧Vth1を離間方向(電圧が高くなる方向)にクロスするように変動した後、差電圧ΔVcが上側閾値電圧Vth1を超えた状態と下側閾値電圧Vth2を下回った状態との間で、所定の期間X1にわたって往復変動している例を示している。
ステップS13からステップS15において、コントローラ5は、リセットタイマ53がリセット時間Trsになるまでの間に、変動カウンタ52のカウント値が所定のカウント数N(Nは任意の整数)以上になるか否かを判定する。すなわち、リセット時間Trsが経過するまでの間に、差電圧ΔVcの閾値クロス回数があらかじめ定められた所定のカウント数N以上になるかどうかを判断する。ここで、所定のリセット時間Trs及び所定のカウント数Nは、電力変換装置1の実機評価やシミュレーション等で得られた数値等に基づいてあらかじめ設定され、コントローラ5のメモリ(図示省略)等に記憶されている。また、電力変換装置1を構成した後に、外付けの入力操作部(図示省略)等からリセット時間Trs及び所定のカウント数Nの入力・変更等ができるようにしてもよい。なお、図5及び図6では、説明及び図示の便宜上、所定のカウント数Nは6回以上であるものとして説明する。ただし、所定のカウント数Nは6回未満であってもかまわない。
図5に示すように、リセットタイマ53がON制御されてからリセット時間Trsが経過するまでの間(S14でNo)に、変動カウンタ52が所定のカウント数Nになった場合(S15でYes)、コントローラ5は、PWM制御部55を介して、電力変換装置1(電力変換器2)の動作を3レベル動作から2レベル動作に切り替える(S17)。
一方で、図6に示すように、変動カウンタ52が所定のカウント数Nになる前に(S15でNO)、リセット時間Trsが経過した場合(S14でYES)、コントローラ5は、変動カウンタ52をリセットし、電力変換装置1に3レベル動作を継続させる。また、リセットタイマ53をリセットするとともにオフ制御して、リセット時間Trsの計測を終了し、フローはステップS10に戻る。
なお、ステップS13において、隣接する「差電圧ΔVcの閾値クロス時間」の時間間隔が所定の最小時間Tcmin未満のものは、変動カウンタ52で計数しないようにしてもよい。これにより、例えば、上側閾値電圧Vth1または下側閾値電圧Vth2の近傍の電圧において、差電圧ΔVcがそれらの閾値電圧Vth1、Vth2をまたぐように細かく変動し、変動カウンタ52のカウント数が急増することを防ぐことができる。
−2レベル動作から3レベル動作への切り替え制御−
次に、図4のフローチャート及び図5のタイミングチャートを用いて、2レベル動作から3レベル動作への切り替え制御について詳細に説明する。
コントローラ5は、3レベル動作から2レベル動作への切り替え制御の後(ステップS17の後)、中性点電圧Vcoの変動がおさまったか否かを継続的に観察し、中性点電圧Vcoの変動がおさまった場合には、3レベル動作に戻す制御を行う。
図4では、差電圧ΔVcが閾値をクロスしない状態で所定時間が経過したか否かに基づいて、中性点電圧Vcoの変動がおさまったか否かを判断している例を示している。以下において、図4及び図5を参照しながら詳細に説明する。
まず、図4のステップS20では、図3のステップS10と同様に、第1電圧Vc11及び第2電圧Vc12が両方ともに所定の最大バス電圧Vcmax未満であるか否かを確認する。また、ステップS21では、差電圧ΔVcが上側閾値電圧Vth1と下側閾値電圧Vth2との間にあるか否かを確認する。
そして、第1電圧Vc11及び第2電圧Vc12が両方ともに所定の最大バス電圧Vcmax未満であり、かつ、差電圧ΔVcが上側閾値電圧Vth1と下側閾値電圧Vth2との間にある場合(S20及びS21でYES)、フローはステップS22に進む。
ステップS22では、切替判定タイマ54がオン制御される。切替判定タイマ54は、差電圧ΔVcが上側閾値電圧Vth1と下側閾値電圧Vth2との間にある切替判定時間Tcのカウントを開始する。
ステップS23及びS24において、コントローラ5は、差電圧ΔVcが閾値をクロスしない状態が所定の切替時間Tcx以上、継続するか否かを判定する。例えば、所定の切替時間Tcxが経過する前(S24でNO)に、差電圧ΔVcが閾値電圧Vth(上側閾値電圧Vth1または下側閾値電圧Vth2)をクロスした場合(S23でYES)、フローはステップS25に進む。ステップS25では、コントローラ5は、切替判定タイマ54をオフ制御(切替判定時間Tcのリセットを含む)して、フローはステップS20に戻る。
一方で、差電圧ΔVcが閾値電圧Vthをクロスしない状態が所定の切替時間Tcx継続した場合(S23でNoかつS24でYes)、コントローラ5は、PWM制御部55を介して、電力変換装置1(電力変換器2)の動作を2レベル動作から3レベル動作に切り替える(S26)。図5の期間X2では、3レベル動作から2レベル動作になった後、直流バス電圧Vcの変動がおさまって電力変換装置1の動作が2レベル動作から3レベル動作に制御された例を示している。そして、その後、フローは図3のステップS10に戻る。
なお、所定の切替時間Tcxは任意に設定することができる時間である。例えば、平滑コンデンサC11の容量値やフィルタ3を構成するコンデンサC3の容量値に応じて定めることが可能な値であり、例えば、数秒程度の値である。この所定の切替時間Tcxは、リセット時間Trs等と同様に、コントローラ5のメモリ(図示省略)等に記憶されていてもよいし、外付けの入力操作部(図示省略)等から入力・変更等ができるようにしてもよい。
本願発明者らは、検討を重ねた結果、所定のリセット時間Trsの間に、差電圧ΔVcの閾値クロス回数が所定回数以上になった場合に、3レベル動作では、電力変換装置1の動作が不安定になり、中性点制御が困難になることが分かった。そこで、本実施形態では、上記閾値クロス回数が所定回数以上になった場合に、3レベル動作から2レベル動作に切り替えるようにしている。これにより、電力変換装置1の連続運転状態を維持することができる。
このように、本実施形態では、直流バス電圧Vcの変動量と、所定の変動量での変動回数の両方を満たした場合に、電力変換装置のレベルを変換するようにしたので、判断精度を高めたレベル変換が可能となる。換言すると、本開示の技術では、電力変換装置1に、3レベル動作をより長く継続させることができるメリットがある。具体的には、例えば、直流バス電圧Vcが大きく変動した場合(例えば、差電圧ΔVcが上側閾値電圧Vthを超えた場合)でも、電力変換装置1の動作が安定している場合があり、そのような場合に、3レベル動作をより長く継続させることができる。スイッチング損失の低減の観点や、出力波形形状が正弦波により近くできる等の観点から、2レベル動作よりも3レベル動作が継続できた方が好ましく、本開示の技術は、3レベル動作をより長く継続させることができるメリットがある。
さらに、本実施形態では、直流バス電圧Vcの変動量と変動回数に加えて、第1及び第2の平滑コンデンサC11,C12の少なくとも一方の電圧が、所定の最大許容電圧を超えたときに、2レベル動作を実施するようにしている。これにより、平滑コンデンサC11,C12に過大な電圧がかかることを防ぐことができる。さらに、例えば、3レベル動作における中性点制御が機能しなくなった場合(例えば、第1電圧Vc11と第2電圧Vc12とのバランスが大きく崩れるような場合や、中性点電圧がVin/2の値から逸脱するような場合)に、速やかに2レベル動作に移行させることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態及びその変形例について説明したが、本開示に係る技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え等を行った実施の形態にも適用可能である。また、上記実施形態及びその変形例で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
例えば、コントローラ5は、3レベル動作期間中において、所定のリセット時間Trsの間に、(1)差電圧ΔVcが上側閾値電圧Vth1を超えている状態、または、(2)差電圧ΔVcが下側閾値電圧Vth2を下回っている状態が、連続しており、かつ、その連続状態が所定の切替判定時間以上になっている場合に、電力変換器2を2レベル動作に移行させるようにしてもよい。差電圧ΔVcが上側閾値電圧Vth1と下側閾値電圧Vth2との間から逸脱した状態が継続するのは好ましくないため、そのような場合に、電力変換器2を2レベルのスイッチング動作させることにより、電力変換装置1の安定した運転を実現することができる。
また、上記の実施形態では、差電圧ΔVcが上側閾値電圧Vth1及び下側閾値電圧Vth2を離間方向にクロスしたときリセットタイマ53をON制御するものとしたが(図3のS11,S12参照)、これに限定されない。例えば、リセットタイマ53を常時稼働し、所定の時間毎に、差電圧ΔVcが上側閾値電圧Vth1及び下側閾値電圧Vth2をクロスする回数を変動カウンタ52でカウントするようにしてもよい。
例えば、上記の実施形態では、コントローラ5は、第1電圧Vc11と第2電圧Vc12との差電圧ΔVcの閾値クロス回数に基づいて、スイッチング動作のレベルの切り替えを制御するものとしたが、これに限定されない。例えば、上記差電圧ΔVcの振幅と周期に基づいて、スイッチング動作の切り替え制御を行うようにしてもよい。具体的には、コントローラ5は、直流バス電圧が所定の周期で変動し、かつ、直流バス電圧の変動成分の振幅が所定の閾値より大きい状態が、所定の期間以上継続することに基づいて、電力変換装置1(電力変換器2)の動作を3レベル動作から2レベル動作に切り替えるとよい。上記所定の周期は、あらかじめ定められていてもよく、複数回の往復変動に基づいて算出するようにしてもよい。
本発明に係る電力変換装置及びそのレベル制御方法は、中性点制御が難しいような状況においても、連続運転状態を継続することができるので、極めて有用である。
1 電力変換装置
2 電力変換器(電力変換部)
4 電圧測定部
5 コントローラ(制御部)
C11 第1の平滑コンデンサ
C12 第2の平滑コンデンサ

Claims (5)

  1. 入力端子間に直列に設けられた第1及び第2の平滑コンデンサを有し、2レベルのスイッチング動作と3レベルのスイッチング動作との切り替えができるように構成された電力変換部と、
    前記第1及び第2の平滑コンデンサの電圧を測定する電圧測定部と、
    前記電圧測定部の測定電圧に基づいて、前記電力変換部の前記スイッチング動作のレベル切り替えを制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、所定の計測時間内に前記第1の平滑コンデンサの電圧と前記第2の平滑コンデンサの電圧との差分が所定の閾値をクロスした回数をカウントし、当該カウント数が所定回数以上になったとき、前記電力変換部が2レベルのスイッチング動作状態となるように制御する
    ことを特徴とする電力変換装置。
  2. 請求項1記載の電力変換装置において、
    前記制御部は、前記第1及び第2の平滑コンデンサの少なくとも一方の電圧が、所定の最大許容電圧を超えたとき、前記電力変換部が2レベルのスイッチング動作状態となるように制御する
    ことを特徴とする電力変換装置。
  3. 請求項1記載の電力変換装置において、
    前記制御部は、前記所定の計測時間内において、前記第1の平滑コンデンサの電圧と前記第2の平滑コンデンサの電圧との差分の絶対値が所定の閾値を超えた状態が所定の切替判定時間以上連続しているとき、前記電力変換部が2レベルのスイッチング動作状態となるように制御する
    ことを特徴とする電力変換装置。
  4. 請求項1記載の電力変換装置において、
    前記制御部は、前記電力変換部が3レベルのスイッチング動作をしている場合において、前記第1の平滑コンデンサの電圧と前記第2の平滑コンデンサの電圧との差分が所定の閾値をクロスしたときを前記所定の計測時間の起点とする
    ことを特徴とする電力変換装置。
  5. 請求項1記載の電力変換装置において、
    前記制御部は、前記電力変換部を2レベルのスイッチング動作状態にした後、前記第1の平滑コンデンサの電圧と前記第2の平滑コンデンサの電圧との差分が所定の閾値以内の状態が所定の時間以上継続した場合に、前記電力変換部を2レベルのスイッチング動作状態から3レベルのスイッチング動作状態にする
    ことを特徴とする電力変換装置。
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