JP2018189273A - コージェネレーションシステム及びその運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】バックアップボイラの使用を可能な限り避けつつ、ユーザの給湯需要に応えること。【解決手段】本開示のコージェネレーションシステム(100)は、発電装置(11)、貯湯タンク(21)、バックアップボイラ(22)及び制御装置(60)を備えている。湯張り運転が強制的に実行されているときにバックアップボイラ(22)の運転が始まった場合であって、バックアップボイラ(22)の運転が始まった時間が湯張り開始時間よりも前の時間である場合、湯張り運転を中断させる。湯張り運転が強制的に実行されているときにバックアップボイラ(22)の運転が始まった場合であって、バックアップボイラ(22)の運転が始まった時間が湯張り開始時間以後の時間である場合、湯張り運転を継続させる。【選択図】図1

Description

本開示は、コージェネレーションシステム及びその運転方法に関する。
燃料電池、ガスエンジンなどの発電装置を備えたコージェネレーションシステムはよく知られている。発電装置の排熱は、例えば、温水の生成に使用される。温水は、貯湯タンクに貯められ、必要に応じて浴槽又は蛇口に供給される。貯湯タンクが満蓄状態に達すると、発電装置の運転が停止する。温水が消費されると、貯湯タンクへの蓄熱が可能となり、発電装置の運転も再開される。
例えば、家庭用のコージェネレーションシステムにおいて、燃料電池の排熱によって貯湯タンクを満蓄状態に到達させるためには、4〜10時間程度の時間が必要である。そのため、給湯需要を正確に予測することが重要である。特許文献1には、給湯需要を予測することによって、コージェネレーションシステムを効率よく運転するための技術が開示されている。
特開2005−93197号公報
従来のコージェネレーションシステムは、最大の給湯需要に対応するために、バックアップボイラと呼ばれるガス給湯器を備えている。バックアップボイラは燃料ガスを使用して温水を生成するための機器であるため、バックアップボイラを使用すればするほど、コージェネレーションシステムの利点が損なわれる。コージェネレーションシステムを効率的に運転するためには、バックアップボイラの使用を可能な限り避けつつ、ユーザの給湯需要に応えることが重要である。
すなわち、本開示は、
発電装置と、
前記発電装置の排熱によって生成された温水を貯める貯湯タンクと、
前記貯湯タンクの蓄熱状態を検出する蓄熱検出器と、
前記貯湯タンクから浴槽まで延びる給湯経路と、
前記給湯経路を流れる前記温水を加熱するバックアップボイラと、
前記貯湯タンクに貯められた前記温水の供給を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記貯湯タンクから前記浴槽に前記温水を供給する湯張り運転を開始するべき時間である湯張り開始時間と、前記湯張り運転を完了させるべき時間である湯張り完了時間とを記憶する記憶回路と、
前記湯張り開始時間よりも前の時間に前記蓄熱検出器の検出値が閾値を超えたとき、前記湯張り運転を強制的に実行する強制湯張り制御部と、
前記強制湯張り制御部によって前記湯張り運転が実行されているときに前記バックアップボイラの運転が始まった場合又は前記バックアップボイラの運転を開始すべき条件が成立した場合であって、前記バックアップボイラの運転が始まった時間又は前記バックアップボイラの運転を開始すべき条件が成立した時間が前記湯張り開始時間よりも前の時間である場合、前記強制湯張り制御部による前記湯張り運転を中断させる一方、前記バックアップボイラの運転が始まった時間又は前記バックアップボイラの運転を開始すべき条件が成立した時間が前記湯張り開始時間以後の時間である場合、前記強制湯張り制御部による前記湯張り運転を継続させる、ボイラ制御部と、
を有する、コージェネレーションシステムを提供する。
本開示の技術によれば、バックアップボイラの使用を可能な限り避けることができるので、コージェネレーションシステムを効率的に運転できる。併せて、ユーザの給湯需要にも応えることができる。
図1は、本開示の一実施形態に係るコージェネレーションシステムの構成図である。 図2Aは、制御装置の機能ブロック図である。 図2Bは、演算回路の機能ブロック図である。 図3は、強制湯張り運転に関する処理を示すフローチャートである。 図4は、湯張り運転の実行中におけるバックアップボイラの運転に関する処理を示すフローチャートである。
(本開示の基礎となった知見)
家庭における最大の給湯需要は、浴槽に温水を供給する湯張り運転である。湯張り運転を実行して浴槽を温水で満たすためには、大量の温水が必要である。そのため、給湯需要がピークに達する入浴時までに貯湯タンクが満蓄状態に近い状態に達していることが望ましい。しかし、貯湯タンクが満蓄状態に達すると、発電装置を停止させる必要がある。発電装置の始動と停止とを繰り返すことは、効率的な発電の観点において望ましくない。
1つの提案として、貯湯タンクが満蓄状態に達した時点で湯張り運転を強制的に開始することが挙げられる。このようにすれば、発電装置の運転を継続できる。しかし、本発明者らは、この提案にも次の問題があることを突き止めた。すなわち、湯張り運転を強制的に行っているときにも、バックアップボイラの運転を開始すべき条件が成立する可能性がある。発電装置の運転を継続できたとしても、バックアップボイラによって燃料ガスが消費されると、コージェネレーションシステムのトータルのエネルギー効率は低下する。あるいは、バックアップボイラによって消費される燃料ガスの量が増えるので、ユーザにとってコスト面で不利である。
本開示の第1態様に係るコージェネレーションシステムは、
発電装置と、
前記発電装置の排熱によって生成された温水を貯める貯湯タンクと、
前記貯湯タンクの蓄熱状態を検出する蓄熱検出器と、
前記貯湯タンクから浴槽まで延びる給湯経路と、
前記給湯経路を流れる前記温水を加熱するバックアップボイラと、
前記貯湯タンクに貯められた前記温水の供給を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記貯湯タンクから前記浴槽に前記温水を供給する湯張り運転を開始するべき時間である湯張り開始時間と、前記湯張り運転を完了させるべき時間である湯張り完了時間とを記憶する記憶回路と、
前記湯張り開始時間よりも前の時間に前記蓄熱検出器の検出値が閾値を超えたとき、前記湯張り運転を強制的に実行する強制湯張り制御部と、
前記強制湯張り制御部によって前記湯張り運転が実行されているときに前記バックアップボイラの運転が始まった場合又は前記バックアップボイラの運転を開始すべき条件が成立した場合であって、前記バックアップボイラの運転が始まった時間又は前記バックアップボイラの運転を開始すべき条件が成立した時間が前記湯張り開始時間よりも前の時間である場合、前記強制湯張り制御部による前記湯張り運転を中断させる一方、前記バックアップボイラの運転が始まった時間又は前記バックアップボイラの運転を開始すべき条件が成立した時間が前記湯張り開始時間以後の時間である場合、前記強制湯張り制御部による前記湯張り運転を継続させる、ボイラ制御部と、
を有するものである。
第1態様によれば、強制的な湯張り運転中にバックアップボイラが運転されることを回避できるので、コージェネレーションシステムのトータルのエネルギー効率が向上する。バックアップボイラによって消費される燃料ガスの量が減るので、ユーザにとってコスト面で有利である。ユーザの意図しない時間帯にバックアップボイラを使用して湯張り運転が行われることがないので、ユーザの使用感が損なわれることも防止できる。
本開示の第2態様において、例えば、第1態様に係るコージェネレーションシステムの前記制御装置は、前記湯張り運転を強制的に開始させることを許可する時間帯をユーザの入力に応じて設定する湯張り時間設定部をさらに有する。第2態様によれば、設定された時間帯以外の時間帯に強制湯張り運転が実行されない。ユーザの意図しない時間帯に湯張り運転が行われないので、ユーザの使用感が損なわれることを防止できる。
本開示の第3態様において、例えば、第2態様に係るコージェネレーションシステムの前記制御装置は、前記湯張り時間設定部によって設定された前記時間帯以外の時間において、前記強制湯張り制御部による前記湯張り運転を禁止する湯張り禁止部をさらに有する。第3態様によれば、設定された時間帯以外の時間帯に強制湯張り運転が実行されない。ユーザの意図しない時間帯に湯張り運転が行われないので、ユーザの使用感が損なわれることを防止できる。
本開示の第4態様において、例えば、第1〜第3態様のいずれか1つに係るコージェネレーションシステムの前記強制湯張り制御部は、前記ボイラ制御部によって前記湯張り運転が中断されたのち、前記湯張り開始時間から前記湯張り運転を再開させる。第4態様によれば、規定量の温水が湯張り完了時間までに浴槽に確実に供給される。
本開示の第5態様において、例えば、第1〜第4態様のいずれか1つに係るコージェネレーションシステムの前記ボイラ制御部は、前記強制湯張り制御部によって前記湯張り運転が実行されて前記浴槽に前記温水が貯められた場合、前記湯張り開始時間と前記湯張り完了時間との間の所定期間において、前記バックアップボイラを運転することによって、前記浴槽に貯められた前記温水を設定温度まで加熱する。第5態様によれば、強制湯張り運転が行われたかどうかに依存せず、湯張り完了時間において、浴槽が設定温度の温水で満たされる。ユーザに快適な入浴環境を提供することができる。
本開示の第6態様において、例えば、第1〜第5態様のいずれか1つに係るコージェネレーションシステムは、前記貯湯タンクと前記浴槽との間において前記給湯経路に設けられ、前記貯湯タンクの出口における前記温水の温度を検出する温度センサをさらに備えている。前記ボイラ制御部は、前記温度センサによって検出された前記温水の温度が閾値温度よりも低い場合、前記バックアップボイラの運転を開始して前記温水を加熱する。第6態様によれば、適温の温水が浴槽に貯められる。
本開示の第7態様において、例えば、第1〜第6態様のいずれか1つに係るコージェネレーションシステムの前記発電装置が燃料電池を含む。発電装置が燃料電池を含む場合、本開示の技術は特に高い効果を発揮する。
本開示の第8態様に係るコージェネレーションシステムの運転方法は、
発電装置の排熱によって温水を生成することと、
前記温水を貯湯タンクに貯めることと、
前記貯湯タンクの蓄熱状態を蓄熱検出器によって検出することと、
前記貯湯タンクから浴槽まで延びる給湯経路を流れる前記温水をバックアップボイラで加熱することと、
前記貯湯タンクから前記浴槽に前記温水を供給する湯張り運転を開始するべき時間である湯張り開始時間よりも前の時間に前記蓄熱検出器の検出値が閾値を超えたとき、前記湯張り運転を強制的に実行することと、
前記湯張り運転が強制的に実行されているときに前記バックアップボイラの運転が始まった場合又は前記バックアップボイラの運転を開始すべき条件が成立した場合であって、前記バックアップボイラの運転が始まった時間又は前記バックアップボイラの運転を開始すべき条件が成立した時間が前記湯張り開始時間よりも前の時間である場合、前記湯張り運転を中断させることと、
前記湯張り運転が強制的に実行されているときに前記バックアップボイラの運転が始まった場合又は前記バックアップボイラの運転を開始すべき条件が成立した場合であって、前記バックアップボイラの運転が始まった時間又は前記バックアップボイラの運転を開始すべき条件が成立した時間が前記湯張り開始時間以後の時間である場合、前記湯張り運転を継続させることと、
を含むものである。
第8態様によれば、強制的な湯張り運転中にバックアップボイラが運転されることを回避できるので、コージェネレーションシステムのトータルのエネルギー効率が向上する。バックアップボイラによって消費される燃料ガスの量が減るので、ユーザにとってコスト面で有利である。ユーザの意図しない時間帯にバックアップボイラを使用して湯張り運転が行われることがないので、ユーザの使用感が損なわれることも防止できる。第8態様の各ステップが上記の順番で行われることは必須ではない。各ステップの順番は、互いに入れ替わってもよい。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本開示は、以下の実施形態に限定されない。
図1に示すように、本実施形態のコージェネレーションシステム100は、発電ユニット10及び貯湯ユニット20を備えている。発電ユニット10は、発電装置11、熱交換器12及び冷却水回路13を有する。貯湯ユニット20は、貯湯タンク21、バックアップボイラ22及び給湯経路23を有する。発電ユニット10及び貯湯ユニット20は、熱回収水路30によって互いに接続されている。発電装置11の排熱によって生成された温水が貯湯タンク21に貯められる。貯湯タンク21に貯められた温水がユースポイントに供給される。ユースポイントには、例えば、浴槽50及び蛇口51が含まれる。
(発電ユニット10)
発電装置11は、液体燃料又は気体燃料を用いて電力を生成するための装置である。発電装置11は、例えば、燃料電池を含む。つまり、コージェネレーションシステム100は、燃料電池システムでありうる。燃料電池は、固体高分子型燃料電池、固体酸化物型燃料電池、リン酸型燃料電池又は溶融炭酸塩型燃料電池である。発電装置11の他の例は、ガスエンジン発電装置である。発電装置11の排熱によって水が加熱される。
発電装置11が燃料電池を含む場合、発電装置11には水素ガス及び酸素ガスが供給される。水素ガスは、例えば、都市ガスなどの燃料ガスを改質器(図示せず)において改質することによって生成される。酸素ガスは空気に含まれている。
熱交換器12は、発電装置11の排熱によって貯湯タンク21の水を加熱するための装置である。熱交換器12は、発電装置11の冷却水と貯湯タンク21の水との間で熱交換を生じさせる。熱交換器12は、例えば、二重管式熱交換器、プレート式熱交換器などの液−液熱交換器である。
冷却水回路13は、発電装置11と熱交換器12との間で冷却水を循環させるための流路であり、発電装置11と熱交換器12とを接続している。冷却水回路13によって、発電装置11を効率的に冷却できるとともに、発電装置11の排熱を温水の形で発電装置11の外部に取り出すことができる。冷却水回路13には、ポンプ14が設けられている。ポンプ14は、例えば、ピストンポンプ、プランジャポンプ、ギヤポンプ、ベーンポンプなどの容積式ポンプである。
(貯湯ユニット20)
貯湯タンク21は、発電装置11の排熱によって生成された温水を貯めるための容器である。貯湯タンク21は、断熱性及び耐圧性を有する容器によって構成されている。貯湯タンク21には、複数の温度センサ25a〜25eが設けられている。温度センサ25a〜25eは、貯湯タンク21の内部に配置されている。詳細には、貯湯タンク21の内部において、温度センサ25a〜25eは、鉛直方向に沿って概ね等間隔で配置されている。隣り合う温度センサの間隔は、例えば、20〜30リットルの水量に対応する。
温度センサ25a〜25eは、貯湯タンク21に貯められた温水の温度を検出する。高温の温水が貯湯タンク21の上部に貯められる。温水が使用されると市水が貯湯タンク21の下部に補給される。そのため、貯湯タンク21の内部には温水の温度成層が形成される。温度センサ25a〜25eの検出値によって、貯湯タンク21の蓄熱状態を把握できる。温度センサ25a〜25eは、貯湯タンク21の蓄熱状態を検出する蓄熱検出器の一例である。温度センサ25a〜25eのそれぞれは、例えば、サーミスタを用いた温度センサ又は熱電対を用いた温度センサである。
貯湯タンク21の底部には、市水の給水経路27が接続されている。貯湯タンク21の温水が消費されると、給水経路27を通じて市水Wが貯湯タンク21に補給される。したがって、貯湯タンク21には市水の給水圧力が加わっている。
給水経路27は、分岐位置P1において分岐している分岐経路27aを含む。分岐位置P1は、貯湯ユニット20の外部と貯湯タンク21との間に存在する位置である。分岐経路27aは、合流位置P2において給湯経路23に接続されている。合流位置P2は、貯湯タンク21とバックアップボイラ22との間に存在する位置である。分岐経路27aには水混合調節弁29が設けられている。水混合調節弁29は、分岐位置P1と合流位置P2との間において分岐経路27aに配置されている。
バックアップボイラ22は、給湯経路23を流れる温水又は浴槽50に貯められた温水を加熱するための装置である。バックアップボイラ22は、市水を直接加熱することもできる。バックアップボイラ22の例は、ガス給湯器である。本実施形態では、温水がバックアップボイラ22の中を通って浴槽50又は蛇口51に供給される。ただし、この構成は必須ではない。浴槽50又は蛇口51に供給されるべき温水は、バックアップボイラ22の筐体の外部に配置された他の熱交換器を介して、バックアップボイラ22によって間接的に加熱されてもよい。
給湯経路23は、貯湯タンク21に貯められた温水を浴槽50又は蛇口51に供給するための流路であり、貯湯タンク21から浴槽50及び蛇口51まで延びている。本実施形態では、給湯経路23は、第1部分231、第2部分232及び第3部分233を有する。第1部分231は、貯湯タンク21の上部とバックアップボイラ22とを接続している。第2部分232は、バックアップボイラ22と浴槽50とを接続している。第3部分233は、バックアップボイラ22と蛇口51とを接続している。第1部分231及び第2部分232を通じて、温水が貯湯タンク21から浴槽50に供給される。第1部分231及び第3部分233を通じて、温水が貯湯タンク21から蛇口51に供給される。
給湯経路23の第1部分231には、第1給湯温度センサ34、第2給湯温度センサ35及び水混合調節弁36が設けられている。第1給湯温度センサ34は、貯湯タンク21の温水出口と合流位置P2との間において、給湯経路23に配置されている。第1給湯温度センサ34は、貯湯タンク21の出口における温水であって、市水に混合される前の温水の温度(出湯温度)を検出する。第2給湯温度センサ35は、合流位置P2とバックアップボイラ22との間において、給湯経路23の第1部分231に配置されている。第2給湯温度センサ35は、市水に混合された後の温水の温度を検出する。給湯温度センサ34及び35によって検出された温度を用いた制御によって水混合調節弁29及び36の各開度が調節される。これにより、合流位置P2において、所望の比率にて温水と市水とが混合され、適温に調節された温水が浴槽50又は蛇口51に供給される。制御方式は、フォードバック制御であってもよく、フィードフォワード制御であってもよい。
給湯経路23の第2部分232には、温度センサ45が設けられている。温度センサ45は、浴槽50に貯められた温水の温度を検出する。温度センサ45よって検出された温度は、例えば、浴槽50に貯められた温水の温度を保持するための再加熱(追いだき)において、湯張りの設定温度に湯温を調節する目的で使用される。
貯湯ユニット21は、さらに、浴槽経路43を備えている。浴槽経路43は、バックアップボイラ22と浴槽50とを接続している。浴槽50に貯められた温水は、浴槽経路43を通じてバックアップボイラ22に供給され、バックアップボイラ22において再加熱(追いだき)される。再加熱された温水は、給湯経路23の第2部分232を通じて浴槽50に戻される。
(熱回収水路30)
熱回収水路30は、発電装置11の排熱を回収するための流路である。熱回収水路30は、送り経路30a及び戻し経路30bを含む。送り経路30aは、貯湯タンク21の底部と熱交換器12の入口とを接続している。戻し経路30bは、熱交換器12の出口と貯湯タンク21の上部とを接続している。送り経路30aは、熱回収水路30の上流部分を構成している。戻し経路30bは、熱回収水路30の下流部分を構成している。送り経路30aは、熱交換器12において加熱されるべき水を熱交換器12に導くための流路である。戻し経路30bは、熱交換器12において加熱された水(温水)を貯湯タンク21に導くための流路である。熱交換器12は、熱回収水路30を流れる水と冷却水回路13を流れる水とを熱交換させるように構成されている。熱交換器12は、冷却水回路13の冷却水の熱によって貯湯タンク21に貯められるべき温水を生成する。
熱回収水路30には、ポンプ32が設けられている。ポンプ32の働きによって、貯湯タンク21から熱交換器12に水が供給され、生成された温水が熱交換器12から貯湯タンク21に戻される。本実施形態では、ポンプ32は、熱回収水路30の送り経路30aに配置されている。ポンプ32は、戻し経路30bに配置されていてもよい。先に説明した容積式ポンプの1つをポンプ32として使用できる。
熱回収水路30には、さらに、温度センサ33が設けられている。本実施形態では、温度センサ33は、熱回収水路30の送り経路30aに配置されている。送り経路30aに温度センサ33が配置されていると、発電装置11の冷却が可能であるかどうかをより正確に判断できる。ただし、温度センサ33は、戻し経路30bに配置されていてもよい。温度センサ33は、熱回収水路30を流れる水の温度を検出する。
温度センサ33によって検出された水の温度が閾値温度以下であるとき、発電装置11の冷却が可能である。温度センサ33によって検出された水の温度が閾値温度よりも高いとき、発電装置11の冷却が不可能である。発電装置11の冷却が不可能である場合、発電装置11の運転を停止する。特に、発電装置11が燃料電池を含む場合、燃料電池の劣化を防ぐために十分な冷却が必要である。
冷却水回路13、給湯経路23、給水経路27、熱回収水路30、蛇口経路41及び浴槽経路43は、それぞれ、少なくとも1つの配管によって構成されている。配管は、ステンレス管などの金属配管であってもよいし、樹脂配管であってもよい。必要に応じて、フィルタ、逆止弁、流量センサ、開閉弁などの部品が各流路に設けられていてもよい。
(制御装置60)
コージェネレーションシステム100は、さらに、制御装置60及び入出力端末61を備えている。制御装置60は、例えば、半導体集積回路によって構成されたマイクロコンピュータである。入出力端末61は、ディスプレイと操作ボタンを含み、制御装置60と通信可能に接続されている。入出力端末61は、例えば、ユーザの家庭内に配置されている。入出力端末61を通じて制御装置60に各種の命令を与えることができる。入出力端末61にはコージェネレーションシステム100の運転状態が表示される。運転状態には、例えば、発電量、貯湯量、バックアップボイラ22を使用中かどうか、及び、湯張り運転を実行中かどうかが含まれる。
制御装置60には、温度センサ25a〜25e,33,34,35及び45の検出信号が入力される。制御装置60は、温度センサ25a〜25e,33,34,35及び45の検出結果に基づき、ポンプ14、ポンプ32、水混合調節弁29、水混合調節弁36などの制御対象を制御する。制御装置60には、コージェネレーションシステム100を適切に運転するためのプログラムが格納されている。
図2Aに示すように、制御装置60は、演算回路71、記憶回路72及び送受信回路73を有する。演算回路71は、例えば、マイクロコンピュータのプロセッサユニットである。演算回路71は、コージェネレーションシステム100を運転するためのプログラムを実行する。図2Bに示すように、演算回路71において実行されるプログラムは、発電制御部80及び貯湯−給湯制御部81を構成する。発電制御部80は、主に、発電ユニット10に関する制御を行う。貯湯−給湯制御部81は、主に、貯湯ユニット20に関する制御を行う。貯湯ユニット20に関する制御には、貯湯タンク21に温水を貯めること、及び、貯湯タンク21に貯められた温水をユースポイントに供給することが含まれる。貯湯−給湯制御部81には、強制湯張り制御部82、ボイラ制御部83、湯張り時間設定部84及び湯張り禁止部85が含まれる。強制湯張り制御部82、ボイラ制御部83、湯張り時間設定部84及び湯張り禁止部85の各機能は、演算回路71において実行されるプログラムによって実現される。
記憶回路72は、例えば、揮発性メモリ、不揮発性メモリ及び大容量ストレージを含む。揮発性メモリの例は、プログラムのワークエリアとして利用されるランダムアクセスメモリである。不揮発性メモリの例は、プログラムが記憶されたリードオンリーメモリである。大容量ストレージの例は、ハードディスクドライブ又はフラッシュメモリである。
送受信回路73は、信号の送受信に使用される回路である。詳細には、送受信回路75は、制御装置60と入出力端末61との間の信号の送受信に使用される回路であり、ポンプ14などの機器に制御信号を出力するための回路であり、温度センサ33などの機器から検出信号を取得するための回路である。
制御装置60は、発電ユニット10に含まれていてもよいし、貯湯ユニット20に含まれていてもよい。制御装置60は、単一のマイクロコンピュータによって構成されていてもよく、複数のマイクロコンピュータによって構成されていてもよい。複数のマイクロコンピュータのそれぞれが発電ユニット10及び貯湯ユニット20に配置されていてもよい。
次に、コージェネレーションシステム100の運転について説明する。
コージェネレーションシステム100の運転を開始すべき旨の命令が入出力端末61を通じて制御装置60に与えられると、発電装置11が運転を開始する。発電装置11の運転が始まると、適切なタイミングにポンプ14及び32が始動する。熱交換器12において、発電装置11の排熱によって温水が生成される。生成された温水は、貯湯タンク21に貯められる。蛇口51を開くと、入出力端末61によって設定された温度の温水が蛇口51に供給される。水混合調節弁29及び36の開度を調節することによって、温水の温度が調節される。
次に、貯湯タンク21から浴槽50に温水を供給する湯張り運転について説明する。
湯張り運転は、入出力端末61をユーザが操作することによって所望のタイミングで行われる。あるいは、湯張り運転は、ユーザによって予約された時間に行われる。ユーザが入出力端末61に湯張り完了時間t1を入力すると、制御装置60の記憶回路72に湯張り完了時間t1及び湯張り開始時間t2が記憶される。湯張り開始時間t2は、湯張り運転を開始するべき時間である。湯張り完了時間t1は、湯張り運転を完了させるべき時間である。ユーザが入出力端末61に湯張り完了時間t1を入力すると、湯張り開始時間t2も自動的に設定される。湯張り開始時間t2は、湯張り完了時間t1よりも所定時間前(例えば、30分前)の時間に設定される。例えば、湯張り完了時間t1が「20:00」に設定されると、湯張り開始時間t2が「19:30」に自動的に設定される。現在の時間が湯張り開始時間t2に達すると、水混合調節弁29及び36の開度が調節され、所望の温度の温水が浴槽50に供給される。浴槽50が大容量である場合、又は、蛇口51において温水が使用されることによって浴槽50への温水の供給が中断された場合を除き、湯張り運転は、湯張り完了時間t1の少し前の時間に完了する。
次に、強制湯張り運転について説明する。
本実施形態のコージェネレーションシステム100においては、貯湯タンク21が満蓄状態に達すると、発電装置11が停止する。これにより、発電装置11の冷却が不十分になることを回避でき、発電装置11の劣化を防止できる。このことは、発電装置11が燃料電池を含む場合に特に有用である。しかし、発電装置11の始動と停止とを繰り返すことは、効率的な発電の観点において望ましくない。
本実施形態では、貯湯タンク21が満蓄状態に達した時点で湯張り運転を強制的に開始する。つまり、現在の時間が湯張り開始時間t2に達しておらず、浴槽50に温水を供給するための操作がユーザによって行われていないにもかかわらず、湯張り運転が実行される。強制湯張り制御部82(図2B)は、湯張り開始時間t2よりも前の時間に温度センサ25a〜25e及び33の検出値が閾値を超えたとき、湯張り運転を強制的に実行する。このようにすれば、発電装置11の運転を継続できる。
本明細書において、現在の時間が湯張り開始時間t2に達しておらず、かつ、浴槽50に温水を供給するための操作がユーザによって行われていないにもかかわらず、強制的に実行される湯張り運転を「強制湯張り運転」と称する。「湯張り運転」の概念には、通常の湯張り運転と強制湯張り運転とが含まれる。
ただし、先に説明したように、強制湯張り運転にも次の問題がある。その問題とは、強制湯張り運転を行っているときにも、バックアップボイラ22の運転を開始すべき条件が成立する可能性があることである。発電装置11の運転を継続できたとしても、バックアップボイラ22によって燃料ガスが消費されると、コージェネレーションシステム100のトータルのエネルギー効率は低下する。バックアップボイラ22によって消費される燃料ガスの量が増えるので、ユーザにとってコスト面で不利である。強制湯張り運転の実行中にバックアップボイラ22が使用されることは不自然なので、このことに違和感を持つユーザもいるはずである。
そこで、本実施形態では、強制湯張り運転の実行中にバックアップボイラ22の運転が始まった場合又はバックアップボイラ22の運転を開始すべき条件が成立した場合、一定の条件のもとで、強制湯張り運転を中断する。強制湯張り運転の中断に伴って、バックアップボイラ22も停止させる。あるいは、強制湯張り運転の中断に伴って、バックアップボイラ22の運転を開始すべき条件が不成立に変化する。強制湯張り運転の中断後、湯張り開始時間t2から湯張り運転を再開する。このようにすれば、強制湯張り運転中にバックアップボイラ22が運転されることを回避できるので、コージェネレーションシステム100のトータルのエネルギー効率が向上する。バックアップボイラ22によって消費される燃料ガスの量が減るので、ユーザにとってコスト面で有利である。ユーザの意図しない時間帯にバックアップボイラ22を使用して湯張り運転が行われることがないので、ユーザの使用感が損なわれることも防止できる。中断された湯張り運転は、湯張り開始時間t2と湯張り完了時間t1との間の所定時間から再開されてもよい。
本明細書において「満蓄状態」の語句は、貯湯タンク21の内部が熱的に飽和した状態を意味する。本実施形態では、貯湯タンク21の内部に配置された全ての温度センサ25a〜25eが例えば45℃以上の温度を検出し、かつ、熱回収水路30の送り経路30aに配置された温度センサ33が発電装置11を冷却可能な温度以上の温度を検出した場合、貯湯タンク21が「満蓄状態」に達したものとみなす。発電装置11を冷却可能な温度は、例えば43℃である。「満蓄状態」の語句は、貯湯タンク21における蓄熱量が最大の状態を必ずしも意味しない。実際の蓄熱量が理想的な蓄熱状態における最大の蓄熱量を大幅に下回っているにもかかわらず、貯湯タンク21が満蓄状態に達することがある。
例えば、高温の温水が貯湯タンク21の大部分に貯められており、貯湯タンク21の下部の狭い領域に低温の温水が貯められている第1の蓄熱状態を想定する。第1の蓄熱状態において、温度センサ25a〜25dが60℃の検出値を出力し、温度センサ25eが20℃の検出値を出力する。熱回収水路30の温度センサ33も20℃の検出値を出力する。貯湯タンク21の内部において、温度センサ25dと温度センサ25eとの間に急峻な温度勾配が存在する。この場合、温度センサ25a〜25eの検出値及び温度センサ33の検出値が「満蓄状態」の要件を満たさない。貯湯タンク21が満蓄状態に達していないので、発電装置11の運転を継続できる。
次に、高温の温水が貯湯タンク21の上部の狭い領域に貯められており、貯湯タンク21の大部分に中温の温水が貯められている第2の蓄熱状態を想定する。第2の蓄熱状態において、温度センサ25aが60℃の検出値を出力し、温度センサ25b〜25eが45℃の検出値を出力する。熱回収水路30の温度センサ33も45℃の検出値を出力する。貯湯タンク21の内部において、温度センサ25aと温度センサ25bとの間になだらかな温度勾配が存在する。この場合、温度センサ25a〜25eの検出値及び温度センサ33の検出値が「満蓄状態」の要件を満たす。貯湯タンク21が満蓄状態に達しているので、発電装置11の運転を継続できない。
第1の蓄熱状態と第2の蓄熱状態とを比較すると、第1の蓄熱状態における蓄熱量は、第2の蓄熱状態における蓄熱量を上回っている。このことから理解できるように、蓄熱状態と蓄熱量との間には一対一の対応関係が存在しない。
なお、上記の基準は一例にすぎない。貯湯タンク21が満蓄状態にあるかどうかを判断するための基準は、発電装置11の仕様、貯湯タンク21の容量などの様々な設計条件に応じて、適切に決定されるべきである。基準は、季節ごとに定められてもよい。
意外かもしれないが、バックアップボイラ22の運転は、強制湯張り運転の実行中にも開始されることがある。あるいは、強制湯張り運転の実行中にバックアップボイラ22の運転を開始すべき条件が成立することがある。上記した第2の蓄熱状態のように、貯湯タンク21が満蓄状態であったとしても、十分な量の高温の温水が貯湯タンク21に貯められているとは限らない。この場合、貯湯タンク21の上部の高温の温水を使い果たすと、貯湯タンク21には中温(例えば45℃)の温水のみが残り、浴槽50に高温の温水を供給できない。浴槽50への湯張り温度が42℃に設定されている場合、給湯経路23における温度低下などを考慮すると、バックアップボイラ22によって加熱された温水を浴槽50に供給する必要がある。さらに、蛇口51を通じて大量の温水が消費されて、温水不足に陥る可能性もある。この場合にも、バックアップボイラ22によって温水を補助的に加熱する必要がある。設定された温度の温水を浴槽50に貯めることができない場合、バックアップボイラ22が運転される。
次に、図3のフローチャートを参照しつつ強制湯張り運転について説明する。制御装置60は、コージェネレーションシステム100の始動後、図3のフローチャートに示す各処理を実行する。
ステップS1において、湯張り開始時間t2を取得する。湯張り開始時間t2は、ユーザによって設定された湯張り完了時間t1とともに制御装置60の記憶回路72に記憶されている。
次に、ステップS2において、現在の時間tが湯張り開始時間t2よりも前の時間かどうかを判断する。現在の時間tが湯張り開始時間t2よりも前の時間である場合、ステップS3において、温度センサ25a〜25e及び温度センサ33のそれぞれから検出値を取得する。
次に、ステップS4において、取得した検出値のそれぞれが閾値よりも大きいかどうかを判断する。言い換えれば、先に説明した基準を用いて、貯湯タンク21が満蓄状態に達しているかどうかを判断する。温度センサ25a〜25eの検出値の全てが45℃(第1の閾値)以上であり、かつ、温度センサ33の検出値が43℃(第2の閾値)以上であるとき、貯湯タンク21が満蓄状態に達しているものとみなす。
次に、ステップS5において、強制湯張り運転が許可されているかどうかを判断する。詳細には、現在の時間tが強制湯張り運転を実行可能な時間帯に含まれているかどうかを判断する。強制湯張り運転が許可されている場合、ステップS6において、強制湯張り運転を実行する。具体的には、設定された温度の温水が浴槽50に貯められるように、水混合調節弁29及び36を制御する。
制御装置60の湯張り時間設定部84は、湯張り運転を強制的に開始させることを許可する時間帯をユーザの入力に応じて設定する。制御装置60の湯張り禁止部85は、湯張り時間設定部84によって設定された時間帯以外の時間において、強制湯張り制御部82による湯張り運転を禁止する。強制湯張り制御部82は、湯張り禁止部85によって無効化される。このような構成によれば、設定された時間帯以外の時間帯に強制湯張り運転が実行されない。強制湯張り運転が許可されていない場合、浴槽50に温水は供給されない。例えば、蛇口51で温水を大量に使用することが予め判明している時間帯を避けて強制湯張り運転を許可すれば、その時間帯のために十分な量の温水が確保される。ユーザの意図しない時間帯に湯張り運転が行われないので、ユーザの使用感が損なわれることを防止できる。ユーザは、所望の時間帯(例えば、12:00〜20:00)に強制湯張り運転を許可することができる。設定可能な時間帯は、例えば、最大で8時間であり、30分刻みで変更されうる。
次に、ステップS7において、バックアップボイラ22が運転中かどうかを判断する。バックアップボイラ22が運転中であるかどうかを判断するための情報は、例えば、制御装置60の記憶回路72に記憶されている。記憶回路72の特定のアドレスにアクセスしてその情報を読むことによって、バックアップボイラ22が運転中であるかどうかを判断することができる。バックアップボイラ22が運転中でない場合、ステップS10において、湯張りが完了したかどうかを判断する。つまり、浴槽50への温水の供給量が規定値(例えば、250リットル)に達したかどうかを判断する。湯張りが完了した場合、ステップS11において、水混合調節弁29及び36を閉じて湯張り運転を終了する。あるいは、給湯経路23に開閉弁が設けられている場合、その開閉弁を閉じることによって浴槽50への温水の供給を止めることができる。給湯経路23における開閉弁の位置は特に限定されない。例えば、温度センサ45の近傍において、給湯経路23(第2部分232)に開閉弁が配置される。
図3のフローチャートでは、ステップS7において、バックアップボイラ22が運転中かどうかを判断する。ただし、ステップS7の処理は、バックアップボイラ22の運転を開始すべき条件が成立したかどうかを判断する処理であってもよい。
他方、ステップS7において、バックアップボイラ22が運転中である場合、ステップS8において、現在の時間tが湯張り開始時間t2に達したかどうかを判断する。現在の時間tが湯張り開始時間t2に達していない場合、ステップS9において、強制湯張り運転を中断する。つまり、制御装置60のボイラ制御部83は、バックアップボイラ22の運転が始まった時間又はバックアップボイラ22の運転を開始すべき条件が成立した時間が湯張り開始時間t2よりも前の時間である場合、強制湯張り制御部82による湯張り運転を中断させる。
湯張り運転を中断させたのち、湯張り開始時間t2まで待機し、湯張り開始時間t2から湯張り運転を再開させる。湯張り運転の再開後、設定温度の温水が浴槽50に貯められるように、高温の温水が浴槽50に供給される。このようにすれば、規定量の温水が湯張り完了時間t1までに浴槽50に確実に供給される。
浴槽50に貯められた温水の温度は、時間の経過とともに徐々に低下する。設定温度の温水が湯張り完了時間t1に浴槽50に貯められていることが必要である。したがって、制御装置60のボイラ制御部83は、強制湯張り制御部82によって湯張り運転が実行されて浴槽50に温水が貯められた場合、湯張り開始時間t2と湯張り完了時間t1との間の所定期間において、バックアップボイラ22を運転することによって、浴槽50に貯められた温水を設定温度まで加熱する。このようにすれば、強制湯張り運転が行われたかどうかに依存せず、湯張り完了時間t1において、浴槽50が設定温度の温水で満たされる。ユーザに快適な入浴環境を提供することができる。「所定期間」は特に限定されず、例えば、湯張り完了時間t1の10分前の時間から湯張り完了時間t1までの期間である。
ステップS8において、現在の時間tが湯張り開始時間t2に達している場合、そのまま強制湯張り運転を継続する。つまり、制御装置60のボイラ制御部83は、バックアップボイラ22の運転が始まった時間又はバックアップボイラ22の運転を開始すべき条件が成立した時間が湯張り開始時間t2以後の時間である場合、強制湯張り制御部82による湯張り運転を継続させる。
図3のステップS2において、現在の時間tが湯張り開始時間t2に達している場合、ステップS12において、湯張りが完了したかどうかを判断する。湯張りが完了していない場合、ステップS13において、通常の湯張り運転を実行する。設定された温度の温水が浴槽50に貯められるように、水混合調節弁29及び36を制御する。湯張りが完了した場合、ステップS14において、水混合調節弁29及び36を閉じて湯張り運転を終了する。給湯経路23に開閉弁が設けられている場合、その開閉弁を閉じることによって浴槽50への温水の供給を止めることができる。
図4を参照して、湯張り運転の実行中におけるバックアップボイラの運転について説明する。制御装置60は、図4のフローチャートに示す各処理を定期的に実行する。
ステップST1において、第1給湯温度センサ34の検出値を取得する。この検出値は、貯湯タンク21の出湯温度を示す。ステップST2において、出湯温度が(設定温度+5℃)の温度よりも低いかどうかを判断する。ステップST2の処理は、バックアップボイラ22の運転を開始すべき条件が成立したかどうかを判断するための処理である。
出湯温度が(設定温度+5℃)の温度よりも低い場合、ステップST3において、バックアップボイラ22の運転を開始する。(設定温度+5℃)の温度は、閾値温度である。制御装置60のボイラ制御部83は、第1給湯温度センサ34によって検出された温水の温度が閾値温度よりも低い場合、バックアップボイラ22の運転を開始して温水を加熱する。これにより、適温の温水が浴槽50に貯められる。バックアップボイラ22の運転は、加熱能力を調節するために、間欠的に行われてもよい。
次に、ステップST4において、強制湯張り運転の実行中であるかどうかを判断する。強制湯張り運転の実行中である場合、ステップST5において、現在の時間tが湯張り開始時間t2に達したかどうかを判断する。現在の時間tが湯張り開始時間t2に達していない場合、ステップST6において、バックアップボイラ22を停止させる。つまり、制御装置60のボイラ制御部83は、バックアップボイラ22の運転が始まった時間が湯張り開始時間t2よりも前の時間である場合、バックアップボイラ22を停止させる。
ステップST3において、実際にバックアップボイラ22の運転を開始させる前に、ステップST4及びステップST5の処理を行ってもよい。強制湯張り運転中であり、かつ、現在の時間tが湯張り開始時間t2に達している場合にバックアップボイラ22の運転を開始させてもよい。
ステップST2において、出湯温度が(設定温度+5℃)の温度以上である場合、ステップST7において、バックアップボイラ22が運転中であるかどうかを判断する。バックアップボイラ22が運転中である場合、ステップST8において、バックアップボイラ22を停止させる。
本開示の技術は、燃料電池システム、ガス発電システム、太陽光発電システムなどのコージェネレーションシステムに有用である。
10 発電ユニット
11 発電装置
20 貯湯ユニット
21 貯湯タンク
22 バックアップボイラ
23 給湯経路
25a〜25e 温度センサ
33 温度センサ
34 温度センサ(出湯温度センサ)
50 浴槽
60 制御装置
71 演算回路
72 記憶回路
81 貯湯−給湯制御部
82 強制湯張り制御部
83 ボイラ制御部
84 湯張り時間設定部
85 湯張り禁止部
100 コージェネレーションシステム

Claims (8)

  1. 発電装置と、
    前記発電装置の排熱によって生成された温水を貯める貯湯タンクと、
    前記貯湯タンクの蓄熱状態を検出する蓄熱検出器と、
    前記貯湯タンクから浴槽まで延びる給湯経路と、
    前記給湯経路を流れる前記温水を加熱するバックアップボイラと、
    前記貯湯タンクに貯められた前記温水の供給を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記貯湯タンクから前記浴槽に前記温水を供給する湯張り運転を開始するべき時間である湯張り開始時間と、前記湯張り運転を完了させるべき時間である湯張り完了時間とを記憶する記憶回路と、
    前記湯張り開始時間よりも前の時間に前記蓄熱検出器の検出値が閾値を超えたとき、前記湯張り運転を強制的に実行する強制湯張り制御部と、
    前記強制湯張り制御部によって前記湯張り運転が実行されているときに前記バックアップボイラの運転が始まった場合又は前記バックアップボイラの運転を開始すべき条件が成立した場合であって、前記バックアップボイラの運転が始まった時間又は前記バックアップボイラの運転を開始すべき条件が成立した時間が前記湯張り開始時間よりも前の時間である場合、前記強制湯張り制御部による前記湯張り運転を中断させる一方、前記バックアップボイラの運転が始まった時間又は前記バックアップボイラの運転を開始すべき条件が成立した時間が前記湯張り開始時間以後の時間である場合、前記強制湯張り制御部による前記湯張り運転を継続させる、ボイラ制御部と、
    を有する、コージェネレーションシステム。
  2. 前記制御装置は、前記湯張り運転を強制的に開始させることを許可する時間帯をユーザの入力に応じて設定する湯張り時間設定部をさらに有する、請求項1に記載のコージェネレーションシステム。
  3. 前記制御装置は、前記湯張り時間設定部によって設定された前記時間帯以外の時間において、前記強制湯張り制御部による前記湯張り運転を禁止する湯張り禁止部をさらに有する、請求項2に記載のコージェネレーションシステム。
  4. 前記強制湯張り制御部は、前記ボイラ制御部によって前記湯張り運転が中断されたのち、前記湯張り開始時間から前記湯張り運転を再開させる、請求項1〜3のいずれか1項に記載のコージェネレーションシステム。
  5. 前記ボイラ制御部は、前記強制湯張り制御部によって前記湯張り運転が実行されて前記浴槽に前記温水が貯められた場合、前記湯張り開始時間と前記湯張り完了時間との間の所定期間において、前記バックアップボイラを運転することによって、前記浴槽に貯められた前記温水を設定温度まで加熱する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のコージェネレーションシステム。
  6. 前記コージェネレーションシステムは、前記貯湯タンクと前記浴槽との間において前記給湯経路に設けられ、前記貯湯タンクの出口における前記温水の温度を検出する温度センサをさらに備え、
    前記ボイラ制御部は、前記温度センサによって検出された前記温水の温度が閾値温度よりも低い場合、前記バックアップボイラの運転を開始して前記温水を加熱する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のコージェネレーションシステム。
  7. 前記発電装置が燃料電池を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のコージェネレーションシステム。
  8. 発電装置の排熱によって温水を生成することと、
    前記温水を貯湯タンクに貯めることと、
    前記貯湯タンクの蓄熱状態を蓄熱検出器によって検出することと、
    前記貯湯タンクから浴槽まで延びる給湯経路を流れる前記温水をバックアップボイラで加熱することと、
    前記貯湯タンクから前記浴槽に前記温水を供給する湯張り運転を開始するべき時間である湯張り開始時間よりも前の時間に前記蓄熱検出器の検出値が閾値を超えたとき、前記湯張り運転を強制的に実行することと、
    前記湯張り運転が強制的に実行されているときに前記バックアップボイラの運転が始まった場合又は前記バックアップボイラの運転を開始すべき条件が成立した場合であって、前記バックアップボイラの運転が始まった時間又は前記バックアップボイラの運転を開始すべき条件が成立した時間が前記湯張り開始時間よりも前の時間である場合、前記湯張り運転を中断させることと、
    前記湯張り運転が強制的に実行されているときに前記バックアップボイラの運転が始まった場合又は前記バックアップボイラの運転を開始すべき条件が成立した場合であって、前記バックアップボイラの運転が始まった時間又は前記バックアップボイラの運転を開始すべき条件が成立した時間が前記湯張り開始時間以後の時間である場合、前記湯張り運転を継続させることと、
    を含む、コージェネレーションシステムの運転方法。
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