JP2018187797A - ガラスロールの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラスフィルムに保護フィルムを重ねて巻き取る場合の装置構成を簡素化するとともに、作業性を向上させることが可能なガラスロールの製造方法、及びガラスフィルムの非保証面側に保護フィルムを貼り合わせても、保証面側の面精度を確保することを可能とするガラスロールの製造方法の提供。【解決手段】保護フィルム供給工程が、保護フィルム3の粘着面3aをガラスフィルム2の第二の面2b(非保証面)に接触させるとともに、保護フィルム3を案内するガイドローラ9と巻芯4によって、ガラスフィルム2及び保護フィルム3を挟むガラスロールの製造方法。【選択図】図2

Description

本発明は、帯状のガラスフィルムを巻き取ってなるガラスロールを製造する方法に関する。
周知のように、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの薄型表示機器、さらには近年急速に普及しているスマートフォンやタブレット型PCなどのモバイル機器は、軽量であることが要求される。そのため、これらの機器に採用されるガラス基板としては、フィルム状に薄板化されたガラスフィルムが使用されつつある。このガラスフィルムは、最終製品の段階では、略矩形状等の形態をなすが、それ以前の製造工程や各種処理工程などの段階では、帯状の形態をなすものとして取り扱われている。
この種のガラスフィルムは、適切な可撓性を有することから、保管時や輸送時等の利便性を考慮して、巻芯等の廻りにロール状に巻き取ったガラスロールの形態とすることが通例となっている。したがって、ガラスフィルムをガラスロールの形態としておけば、保管性等に優れるだけでなく、略矩形状等のガラスフィルムを多数枚に亘って切り出すことも容易に行い得る。
その一方で、この種のガラスフィルムは、機械的強度が低く、損傷や破損等が生じ易いため、そのままでの取り扱いには注意を要する。すなわち、ガラスフィルムをロール状に巻き取ってガラスロールを製作した場合には、巻き取られたガラスフィルム同士が接触して、傷が付く等の損傷が生じ得る。そこで、ガラスフィルムに、樹脂等からなる帯状の保護フィルムを重ねた状態で、ロール状に巻き取ることでガラスロールを製作することが広汎に亘って行われている。
例えば特許文献1には、ガラスフィルム(ガラスリボン)と保護フィルム(樹脂フィルム)とをニップローラにより貼り合わせて積層フィルム(ガラス・樹脂複合体)を形成し、当該積層フィルムをロール状に巻き取ることで、ガラスロールを製造する方法が開示されている。
この製造方法では、オーバーフローダウンドロー法(フュージョン法)により成形体からガラスフィルムを引き出すとともに、保護フィルムを引き出して、両者を二本のニップローラによって挟むことで、積層フィルムを形成している。積層フィルムが巻芯によって巻き取られることで、積層フィルムのロール体が作製されている。二本のニップローラは、成形体と巻芯との間に配置される(例えば同文献の図1乃至図3等を参照)。
国際公開第2009/057460号
従来のガラスロールの製造方法では、保護フィルムのガラスフィルムへの貼り合わせの際に、二本のニップローラを使用することから、製造装置の複雑化を招いていた。さらに、二本のニップローラが、ガラスフィルムを巻き取る巻芯から離れた位置に配されることから、保護フィルムの交換や製造されたガラスロールの取り外し作業といった各種作業の効率が低下していた。
また、ガラスフィルムが電子部品用途として使用される場合は、精密素子の形成のため、ガラスフィルムの表裏両面のうちいずれか一方を保証面として面精度を確保する必要があり、保証面については、ローラ等の接触を極力排除する必要がある。しかしながら、ガラスフィルムへの保護フィルムの貼り合わせの際に二本のニップローラを使用すると、ニップローラが保証面に接触するおそれがある。さらに、保証面側に保護フィルムを貼り合わせることで、ニップローラの接触の影響を軽減させることも考えられるが、保護フィルムの剥離の後に、粘着剤等が保証面に残存するおそれがあり、保証面側に保護フィルムを貼り合わせることは、好ましくなく、非保証面側に保護フィルムを貼り合わせることが望まれる。
本発明は上記の事情に鑑みて為されたものであり、ガラスフィルムに保護フィルムを重ねて巻き取る場合の装置構成を簡素化するとともに、作業性を向上させることが可能なガラスロールの製造方法を提供することを目的とする。また、電子部品用途とする場合、ガラスフィルムの非保証面側に保護フィルムを貼り合わせても、保証面側の面精度を確保することを可能とするガラスロールの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は上記の課題を解決するためのものであり、粘着面を有する帯状の保護フィルムを保護フィルムロールから引き出すとともに、前記保護フィルムを帯状のガラスフィルムに重ねてロール状に巻き取ることによりガラスロールを製造する方法において、前記ガラスフィルムを所定の方向に送り出すガラスフィルム供給工程と、前記保護フィルムロールから引き出された前記保護フィルムを前記ガラスフィルムに接触させる保護フィルム供給工程と、前記保護フィルムが重ねられた前記ガラスフィルムを巻芯によって巻き取る巻取工程と、を備え、前記保護フィルム供給工程は、前記保護フィルムを案内するガイドローラと前記巻芯とによって、前記ガラスフィルム及び前記保護フィルムを挟むことを特徴とする。
かかる構成によれば、保護フィルム供給工程において、ガイドローラとガラスフィルムの巻芯とによってガラスフィルム及び保護フィルムを挟むことで、保護フィルムをガラスフィルムに確実に接触させることができる。このように本方法では、ガラスフィルムの巻芯を利用して保護フィルムをガラスフィルムに接触させることから、ガイドローラの構成を可及的に簡素化できる。また、ガイドローラを巻芯に近づけて配置することに伴い、保護フィルムロールをガラスロールの近傍に配置できる。これにより、ガラスロールの回収作業や保護フィルムロールの補充・交換作業、或いはメンテナンス作業を効率良く行うことができる。
本方法では、前記ガイドローラは、前記巻芯に巻き取られるガラスロールの外径の拡大に応じて移動するように、支持機構によって支持されることが望ましい。この場合、前記支持機構は、前記ガイドローラを回転自在に支持する支持部材と、前記支持部材を回動自在に支持する支持軸と、を備えることが望ましい。
ガラスロールは、その製造途中において、巻芯の回転によりガラスフィルムを巻き取ることで、その外径を拡大する。本方法では、ガラスロールの外径の拡大に応じてガイドローラが移動することで、ガラスフィルムに過大な押圧力を加えることなくガラスロールを製造できる。
本方法では、前記ガラスフィルムは、保証面としての第一の面と、非保証面としての第二の面とを有しており、前記保護フィルム供給工程は、前記保護フィルムの前記粘着面を前記第二の面に接触させることが好ましい。
電子部品用途のガラスフィルムの場合、ガイドローラが巻芯に押圧力を付与したとしても、ガラスフィルムの保護フィルムが貼り合わせされていない側の第一の面(保証面)は、先に巻かれたガラスフィルムに重ねられた保護フィルムを介して巻芯に押圧されるため、保証面が接触するのは保護フィルムであり、保証面の面精度が悪化することを防止することができる。
本発明に係るガラスロールの製造方法によれば、ガラスフィルムに保護フィルムを重ねて巻き取る場合の装置構成を簡素化するとともに、作業性を向上させることができる。また、ガラスフィルムの面精度も確保できる。
ガラスロールの斜視図である。 第一実施形態に係るガラスロールの製造方法を示す側面図である。 保護フィルム供給装置の一部を示す平面図である。 第二実施形態に係るガラスロールの製造方法を示す側面図である。 保護フィルム供給装置の一部を示す平面図である。 第三実施形態に係るガラスロールの製造方法を示す側面図である。 第四実施形態に係るガラスロールの製造方法を示す側面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。図1乃至図3は、本発明に係るガラスロールの製造方法の第一実施形態を示す。
図1に示すように、ガラスロール1は、帯状のガラスフィルム2に帯状の保護フィルム3を重ねたものを巻芯4の周囲にロール状に巻き取ったものである。ガラスフィルム2は、表裏の関係にある第一の面2a及び第二の面2bを有する。本実施形態において、ガラスロール1が電子部品用途で使用される場合は、第一の面2aが保証面であり、第二の面2bが非保証面である。保証面は、素子等が形成される製品側の面であって、その面性状が保証される面であるのに対し、非保証面は、保証面の程度まで面性状が保証されなくともよい面である。このガラスロール1は、ガラスフィルム2の第一の面2aが内側となり、第二の面2bが外側となるように構成される。尚、ガラスロール1が、特に面精度が求められない用途に使用される場合については、上述の保証面と非保証面の区別は無くても良い。
ガラスフィルム2の厚みは、500μm以下とされ、好ましくは10μm以上300μm以下とされ、最も好ましくは30μm以上200μm以下である。
ガラスフィルム2の材質としては、ケイ酸塩ガラス、シリカガラスが用いられ、好ましくはホウ珪酸ガラス、ソーダライムガラス、アルミノ珪酸塩ガラス、化学強化ガラスが用いられ、最も好ましくは無アルカリガラスが用いられる。ガラスフィルム2として無アルカリガラスを使用することで、化学的に安定なガラスとすることができる。ここで、無アルカリガラスとは、アルカリ成分(アルカリ金属酸化物)が実質的に含まれていないガラスのことであって、具体的には、アルカリ成分の重量比が3000ppm以下のガラスのことである。本発明におけるアルカリ成分の重量比は、好ましくは1000ppm以下であり、より好ましくは500ppm以下であり、最も好ましくは300ppm以下である。
ガラスフィルム2は、公知のフロート法、ロールアウト法、スロットダウンドロー法、リドロー法等により成形できるが、オーバーフローダウンドロー法によって成形されていることが好ましい。
保護フィルム3は、一方の面3aが粘着面とされている。粘着面は、ガラスフィルム2の第二の面2bに接触する。粘着面の粘着力は、ガラスロール1に対して各種機器の製造関連処理が行われた後に、ガラスフィルム2から剥離できる程度に設定されることが望ましい。この粘着力は、0.001N/25mm以上1.5N/25mm以下とされることが好ましいが、この範囲に限定されない。また、保護フィルム3の厚みは、10μm以上1000μm以下が好ましく、より好ましくは、20μm以上500μm以下である。本実施形態における保護フィルム3の幅は、ガラスフィルム2の幅よりも小さいが、これに限定されず、ガラスフィルム2の幅以上であってもよい。
保護フィルム3の材質としては、例えば、アイオノマーフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム、エチレン−メタクリル酸共重合体フィルム、ナイロン(登録商標)フィルム(ポリアミドフィルム)、ポリイミドフィルム、セロファンなどの有機樹脂フィルム(合成樹脂フィルム)等を使用でき、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を使用することが好ましい。
巻芯4は、この実施形態では、中空の円筒状を呈しているが、中実の円柱状であってもよい。巻芯4の材質は、特に限定されるものではないが、例えば、アルミニウム合金、ステンレス鋼、マンガン鋼、炭素鋼等の金属、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ジリアルテレフタレート樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル等の熱可塑性樹脂、もしくはこれらの熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂にガラス繊維や炭素繊維などの強化繊維を混合した強化プラスチック、紙管等を使用できる。
図2は、ガラスロール1の製造装置5を示す。製造装置5は、母材となるガラスフィルム2からなる母材ガラスロール1Aと、搬送装置6と、保護フィルム供給装置7と、上記のガラスロール1と、を備える。
母材ガラスロール1Aは、ガラスフィルム2を巻芯4Aで巻き取ることにより構成される。母材ガラスロール1Aの巻芯4Aと、ガラスロール1の巻芯4とは所定の間隔をおいて配置される。本実施形態では、母材ガラスロール1Aとガラスロール1とは、ロールトゥロール(Roll to Roll)方式により連結される。すなわち、巻芯4Aに巻き取られているガラスフィルム2は、母材ガラスロール1Aから引き出された後、ガラスロール1に係る巻芯4によりロール状に巻き取られる。
搬送装置6は、ベルトコンベアにより構成されるが、これに限定されるものではない。搬送装置6は、無端帯状のベルト6aを駆動することにより、上流側の母材ガラスロール1Aから引き出されたガラスフィルム2を下流側の巻芯4へと案内する。
保護フィルム供給装置7は、ガラスロール1の近傍に配置される。保護フィルム供給装置7は、保護フィルムロール8と、ガイドローラ9と、このガイドローラ9の支持機構10とを備える。
保護フィルムロール8は、帯状の保護フィルム3を巻芯8aによりロール状に巻き取ったものである。保護フィルムロール8は、ガラスロール1の上方に配置されるが、この構成に限定されない。保護フィルムロール8は、ガラスロール1の下流側の位置又は下方位置に設けられてもよい。
ガイドローラ9は、一個のローラにより構成される。ガイドローラ9は、ガラスロール1の巻芯4とともに、ガラスフィルム2と保護フィルム3とを挟むように構成される。ガイドローラ9は、ガラスロール1の巻芯4よりも上方に配されるが、この位置に限定されない。ガイドローラ9のローラ面9aは、緩衝材により構成されることが望ましいが、この構成に限定されない。緩衝材は、ゴムその他の弾性体により構成される。
支持機構10は、ガイドローラ9を回転自在に支持する支持部材11と、この支持部材11を回動自在に支持する支持軸12とを備える。
図3に示すように、支持部材11は、一対の長尺状部材により構成される。各支持部材11の一方の端部は、ガイドローラ9の軸部9bを回転自在に支持する。各支持部材11の他方の端部は、支持軸12に固定されている。支持軸12は、支持部材11を支持するとともに、支持台等の構造物により、その中心まわりに回転可能に支持される。
ガイドローラ9は、支持部材11を介して支持軸12まわりに作用するモーメントにより、適度な押圧力でガラスロール1の上部に接触する。ガイドローラ9は、ガラスロール1の上部に接触する場合に、その自重によりガラスロール1との接触を維持する。ガイドローラ9は、この支持機構10により、ガラスロール1の外径の拡大に追従して移動するように支持される。すなわち、ガイドローラ9は、ガラスロール1の外径の拡大に応じて、図2において実線で示す位置から二点鎖線で示す位置へと徐々に移動する。
以下、上記の製造装置5によってガラスロール1を製造する方法について説明する。本方法は、ガラスフィルム供給工程と、保護フィルム供給工程と、巻取工程とを備える。
ガラスフィルム供給工程では、ガラスフィルム2が母材ガラスロール1Aから引き出されるとともに、搬送装置6によって下流側に搬送される。
保護フィルム供給工程では、巻芯8aの回転とともに保護フィルムロール8から保護フィルム3が引き出される。保護フィルム供給装置7におけるガイドローラ9は、ガラスロール1の一部(上部)に接触しており、この位置で、保護フィルム3をガラスフィルム2の第二の面2bに接触させる。より具体的には、ガラスロール1の巻芯4とガイドローラ9とによって保護フィルム3及びガラスフィルム2を挟むことで、保護フィルム3の一方の面3a(粘着面)は、ガラスフィルム2の第二の面2bに貼り付けられる。
巻取工程では、保護フィルム供給工程を経て保護フィルム3が重ねられたガラスフィルム2を、巻芯4の回転により即座に巻き取る。これにより、巻芯4の周囲にガラスロール1が形成される。ガラスロール1は、巻芯4の回転に応じてその外径を拡大する。
保護フィルム供給装置7のガイドローラ9は、ガラスロール1の外径の拡大に追従して移動する。支持機構10の支持部材11は、ガイドローラ9を移動させるべく、支持軸12の周りを(時計回りに)回動する(図2における二点鎖線を参照)。
所定長さのガラスフィルム2が巻芯4に巻き取られることにより、巻取工程が終了し、ガラスロール1が完成する。
以上説明した本実施形態に係るガラスロール1の製造方法によれば、保護フィルム供給工程において、保護フィルム供給装置7のガイドローラ9とガラスロール1の巻芯4とによってガラスフィルム2及び保護フィルム3を挟むことで、保護フィルム3をガラスフィルム2に確実に接触させることができる。このように本方法では、ガラスロール1の巻芯4を利用して保護フィルム3をガラスフィルム2に接触させることから、一個のガイドローラ9を用いるだけでよい。すなわち、ガイドローラ9の構成を可及的に簡素化できる。また、保護フィルムロール8は、ガイドローラ9の位置に応じて、ガラスロール1の近傍位置に配置される。これにより、ガラスロール1の回収作業や保護フィルムロール8の補充・交換作業、或いはメンテナンス作業を効率良く行うことができる。ガラスロール1が電子部品用途の場合、ガイドローラ9が巻芯4に押圧力を付与したとしても、ガラスフィルム2の第一の面(保証面)2aは、先に巻かれたガラスフィルム2に重ねられた保護フィルム3を介して巻芯4に押圧されるため、第一の面2aが接触するのは保護フィルム3であり、第一の面2aの面精度が悪化することを防止することができる。
図4及び図5は、本発明の第二実施形態を示す。本実施形態では、保護フィルム供給装置7の構成が第一実施形態と異なる。
本実施形態において、ガイドローラ9は、巻芯4よりも下方位置にあり、ガラスロール1の下部に接触している。支持機構10は、ガイドローラ9の支持部材11と、支持軸12と、カウンタウェイト13とを備える。支持部材11は、一方の端部においてガイドローラ9を支持し、他方の端部においてカウンタウェイト13を支持する。支持軸12は、支持部材11の中途部において、当該支持部材11を回動自在に支持する。
本実施形態では、支持部材11及びカウンタウェイト13を介してガイドローラ9に作用する支持軸12まわりのモーメントにより、当該ガイドローラ9は、適度な押圧力でガラスロール1に接触する。
本実施形態に係るガラスロール1の製造方法は、第一実施形態と同様に、ガラスフィルム供給工程、保護フィルム供給工程、及び巻取工程を経ることで、ガラスロール1を製造する。
図6は、本発明の第三実施形態を示す。本実施形態では、保護フィルム供給装置7における一部の構成が第一実施形態と異なる。本実施形態に係る保護フィルムロール8は、保護フィルム3の一方の面3a(粘着面)にセパレータ14を重ねたものを巻芯8aによりロール状に巻き取ったものである。保護フィルムロール8の近傍位置に、保護フィルム3から剥離させたセパレータ14を巻き取る巻芯15が配置される。本実施形態におけるガイドローラ9及び支持機構10の構成は、第一実施形態と同じである。
本実施形態に係るガラスロールの製造方法は、上記の各実施形態と同様に、ガラスフィルム供給工程と、保護フィルム供給工程と、巻取工程とを備える。保護フィルム供給工程では、保護フィルムロール8から保護フィルム3を引き出すとともに、当該保護フィルム3からセパレータ14を剥離させる。剥離したセパレータ14は、巻芯15により巻き取られる。引き出された保護フィルム3の一方の面3a(粘着面)は、ガイドローラ9を介してガラスフィルム2の第二の面2bに接触する。
図7は、本発明の第四実施形態を示す。本実施形態に係る製造装置5は、オーバーフローダウンドロー法によって連続的に成形したガラスフィルム2を巻き取ることにより、ガラスロール1を製造する。
製造装置5は、ガラスフィルム2を成形する成形部16と、ガラスフィルム2の進行方向を縦方向下方から横方向に変換する方向変換部17と、方向変換後にガラスフィルム2を横方向に搬送する横搬送部18と、ガラスフィルム2における幅方向端部の耳部2cを切断する切断部19と、耳部2cが除去されたガラスフィルム2をロール状に巻き取ってガラスロール1を構成する巻取部20とを備える
成形部16は、上端部にオーバーフロー溝21aが形成された断面視略楔形の成形体21と、成形体21の直下に配置されて、成形体21から溢出した溶融ガラスを表裏両側から挟むエッジローラ22と、エッジローラ22の直下に配備されるアニーラ23とを備える。
成形部16は、成形体21のオーバーフロー溝21aの上方から溢流した溶融ガラスを、両側面に沿ってそれぞれ流下させ、下端で合流させてフィルム状の溶融ガラスを成形する。エッジローラ22は、溶融ガラスの幅方向収縮を規制して所定幅のガラスフィルム2とする。アニーラ23は、ガラスフィルム2に対して除歪処理を施すためのものである。このアニーラ23は、上下方向複数段に配設されたアニーラローラ24を有する。
アニーラ23の下方には、ガラスフィルム2を表裏両側から挟持する支持ローラ25が配設されている。支持ローラ25とエッジローラ22との間、または支持ローラ25と何れか一箇所のアニーラローラ24との間では、ガラスフィルム2を薄肉にすることを助長するための張力が付与されている。
方向変換部17は、支持ローラ25の下方位置に設けられている。方向変換部17には、ガラスフィルム2を案内する複数のガイドローラ26が湾曲状に配列されている。これらのガイドローラ26は、鉛直方向に搬送されるガラスフィルム2を横方向へと案内する。
横搬送部18は、方向変換部17の進行方向前方(下流側)に配置される。横搬送部18は、ベルトコンベアにより構成されるが、この構成に限定されない。横搬送部18は、無端帯状のベルト18aを駆動することにより、方向変換部17を通過したガラスフィルム2を下流側へと連続的に搬送する。
切断部19は、横搬送部18の上方に配置される。本実施形態では、切断部19は、レーザ割断によりガラスフィルム2を切断するが、これに限定されず、レーザ溶断その他の切断手段であってもよい。切断部19は、レーザ照射装置27と、冷却装置28とを備える。レーザ照射装置27は、ガラスフィルム2の所定部位にレーザ光Lを照射することにより、当該部位を局部加熱する。冷却装置28は、ガラスフィルム2の搬送方向において、レーザ照射装置27の下流側に配置される。冷却装置28は、ガラスフィルム2において局部加熱された部位に冷媒Wを噴射して当該部位を冷却する。
巻取部20は、横搬送部18及び切断部19の下流側に設置されている。巻取部20は、巻芯4を回転させることで、ガラスフィルム2をロール状に巻き取る。保護フィルム供給装置7は、この巻取部20の近傍位置に配置されている。保護フィルム供給装置7の構成は、第三実施形態と同じである。
以下、上記構成の製造装置5によりガラスロール1を製造する方法について説明する。本製造方法は、成形部16によって帯状のガラスフィルム2を成形する成形工程と、方向変換部17及び横搬送部18によりガラスフィルム2を搬送する搬送工程と、切断部19によりガラスフィルム2の幅方向端部(耳部2c)を切断する切断工程と、切断工程後に、ガラスフィルム2を巻取部20に供給するガラスフィルム供給工程と、ガラスフィルム2に保護フィルム3を重ねる保護フィルム供給工程と、ガラスフィルム2を巻取部20によって巻き取る巻取工程とを備える。
成形工程では、成形部16における成形体21のオーバーフロー溝21aの上方から溢流した溶融ガラスを、両側面に沿ってそれぞれ流下させ、下端で合流させてフィルム状の溶融ガラスとする。この際、溶融ガラスの幅方向収縮をエッジローラ22により規制して所定幅のガラスフィルム2とする。その後、ガラスフィルム2に対してアニーラ23により除歪処理を施す(徐冷工程)。支持ローラ25の張力により、ガラスフィルム2は所定の厚みに形成される。
搬送工程では、方向変換部17によってガラスフィルム2の搬送方向を横方向に変換するとともに、横搬送部18によって、ガラスフィルム2を下流側の巻取部20へと搬送する。
切断工程では、横搬送部18によってガラスフィルム2を下流側に送りつつ、切断部19において、図示しない加傷部材でガラスフィルム2の先端部に初期クラックを形成した後、レーザ照射装置27の局部加熱による膨張と冷却装置の28の冷却による収縮とでガラスフィルム2に熱応力を生じさせる。これにより、非製品部としての耳部2cが製品部としてのガラスフィルム2から分離する。
ガラスフィルム供給工程では、切断工程によって耳部2cが除去されたガラスフィルム2が巻取部20に供給される。なお、耳部2cは、横搬送部18の下流側に搬送され、巻取部20の上流側で、図示しない回収装置により回収される。
保護フィルム供給工程では、第三実施形態と同様に、保護フィルム3からセパレータ14を剥離させ、ガイドローラ9と巻芯4とによって、保護フィルム3及びガラスフィルム2を挟むことで、保護フィルム3の一方の面3a(粘着面)をガラスフィルム2の第二の面2bに貼り付ける。
巻取工程では、保護フィルム3が重ねられたガラスフィルム2を巻芯4により巻き取る。巻芯4は、保護フィルム3がガラスフィルム2の外周側に位置するように、当該ガラスフィルム2及び保護フィルム3を巻き取る。所定長さのガラスフィルム2が巻き取られると、巻取工程が終了し、ガラスロール1が完成する。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、上記した作用効果に限定されるものでもない。本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記の実施形態では、ガラスフィルム2のみからなる母材ガラスロール1Aを例示したが、この構成に限定されない。母材ガラスロール1Aは、母材となるガラスフィルム2に、PET等の樹脂からなる帯状の緩衝フィルムを重ねたものをロール状に構成したものであってもよい。この場合、ガラスフィルム供給工程において、母材ガラスロール1Aから引き出されたガラスフィルム2と緩衝フィルムとを分離させる。分離した緩衝フィルムは、母材ガラスロール1Aの近傍で、別途用意された巻芯により巻き取られる。
上記の実施形態では、ガラスフィルム2の第二の面2bに保護フィルム3を接着させた後、そのまま巻芯4に巻き取る構成を例示したが、この構成には限定されない。ガラスフィルム2の第二の面2bに保護フィルム3を接着させた後、ガラスフィルム2の第一の面2a側にPET等の樹脂からなる帯状の緩衝フィルムを重ねて(非接着の状態で)巻芯4に巻き取っても良い。この場合、より効果的に、第一の面2a(保証面)の面精度を確保することができる。
帯状のガラスフィルム2の始端部及び終端部には、当該ガラスフィルム2と巻芯4A,4とを連結するためのリーダ(例えば帯状の樹脂フィルム)が接続されてもよい。
上記の実施形態では、ガイドローラ9の支持機構10として、支持部材11と支持軸12とにより構成されたものを例示したが、これに限定されない。支持機構10には、流体圧式のピストン・シリンダ機構、電動モータその他の機構を用いてもよい。
1 ガラスロール
2 ガラスフィルム
2a 第一の面(保証面)
2b 第二の面(非保証面)
3 保護フィルム
3a 粘着面(一方の面)
4 巻芯
8 保護フィルムロール
9 ガイドローラ
10 支持機構
11 支持部材
12 支持軸

Claims (4)

  1. 粘着面を有する帯状の保護フィルムを保護フィルムロールから引き出すとともに、前記保護フィルムを帯状のガラスフィルムに重ねてロール状に巻き取ることによりガラスロールを製造する方法において、
    前記ガラスフィルムを所定の方向に送り出すガラスフィルム供給工程と、前記保護フィルムロールから引き出された前記保護フィルムを前記ガラスフィルムに接触させる保護フィルム供給工程と、前記保護フィルムが重ねられた前記ガラスフィルムを巻芯によって巻き取る巻取工程と、を備え、
    前記保護フィルム供給工程は、前記保護フィルムを案内するガイドローラと前記巻芯とによって、前記ガラスフィルム及び前記保護フィルムを挟むことを特徴とするガラスロールの製造方法。
  2. 前記ガイドローラは、前記巻芯に巻き取られるガラスロールの外径の拡大に応じて移動するように、支持機構によって支持される請求項1に記載のガラスロールの製造方法。
  3. 前記支持機構は、前記ガイドローラを回転自在に支持する支持部材と、前記支持部材を回動自在に支持する支持軸と、を備える請求項2に記載のガラスロールの製造方法。
  4. 前記ガラスフィルムは、保証面としての第一の面と、非保証面としての第二の面とを有しており、
    前記保護フィルム供給工程は、前記保護フィルムの前記粘着面を前記第二の面に接触させる請求項1から3のいずれか一項に記載のガラスロールの製造方法。
JP2017089819A 2017-04-28 2017-04-28 ガラスロールの製造方法 Active JP6818256B2 (ja)

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