JP2018186811A - 製パン用生地改良剤とそれを用いた製パン生地およびパンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】トーストした場合における焼き縮みが少なく、老化を抑制し、生地のベタツキが少なく作業性に優れた製パン用生地改良剤とそれを用いた製パン生地およびパンの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の製パン用生地改良剤は、下記に示す酵素Aおよび酵素Bを含み、かつ酵素Aは、BPNPG7比色法による40℃の酵素活性において、糖濃度0質量%水溶液中での前記酵素活性に対する糖濃度10質量%水溶液中での前記酵素活性の相対比率が20%以上であることを特徴としている。
酵素A:マルトース生成α−アミラーゼおよびマルトテトラオース生成α−アミラーゼから選ばれる少なくとも1種
酵素B:へミセルラーゼ
【選択図】なし

Description

本発明は、製パン用生地改良剤とそれを用いた製パン生地およびパンの製造方法に関する。
従来、製パン生地に糖分解酵素などの酵素を添加することで、各種の特性を改良することが行われている。
例えば、特許文献1〜8には、マルトース生成α−アミラーゼやα−アミラーゼを製パン生地に添加することでソフトさなどの改良を図る技術が提案されている。
特開2010−148487号公報 特開2011−62086号公報 特開2011−244777号公報 特開2013−17479号公報 特開2013−46614号公報 特開2015−192638号公報 特開2015−198610号公報 特開2016−54680号公報 特開2014−076005号公報 特開2014−131503号公報
近年、パンには従来にも増してソフトさが求められている。しかしながら、ソフトなパンは、一般にソフトであればある程、トースト時の焼き縮みが大きくなり、ボリューム、風味、食感を損ね、商品価値が低下してしまうという問題があった。
また近年では、パンの老化抑制が強く望まれている。パンは焼成後に固くなったグルテンと膨潤した澱粉によってそのスポンジ状の組織を形成している。時間が経過すると、水分が蒸発し、澱粉が再結晶化することなどに起因して、経時的にソフトさが失われて徐々に硬くなり、パサツいた食感になる。例えば米粉パンは、もっちりとした食感などに特徴があり近年普及が進みつつあるが、強力粉などの小麦パンと比較すると老化しやすい。
また食パンを作製する際に、分割・丸め作業時などにおいて、生地のベタツキを少なくし作業性を改善することが望まれている。アミラーゼなどの酵素を生地に配合した場合、酵素の活性によって生地の原材料に作用し、生地がベタつきやすくなる。特に大量生産の場合、作業時間が長くなるため、よりベタツキが多くなり安定した品質のパンが得られないという問題がある。
特許文献1〜8に開示されているマルトース生成α−アミラーゼは、耐熱性はあるものの耐糖性に乏しく、トースト時の焼き縮み、老化の抑制作用にはさらに改良の余地があった。特に、あらかじめ生地にショ糖などの糖質が含まれていると、酵素が澱粉を分解して糖を生成する作用が低下するため、トースト時の焼き縮み、老化の抑制作用に影響が生じる。また、酵素は主にパン焼成中に糊化した澱粉に作用するため、耐熱性に乏しく焼成中早く失活してしまうと充分に効果が発揮されない為、トースト時の焼き縮み、老化の抑制作用に影響が生じる。また上記文献には製パン生地の焼成時におけるケービングの抑制を図る技術も提案されているが、一旦焼成したパンのトースト時における焼き縮みを抑制することについては記載されていない。特許文献9は、耐糖性マルトース生成α−アミラーゼを製菓生地に添加することで、ケーキなどの製菓におけるソフトさなどの改良を図っているが、パンにおけるトースト時の焼き縮みや老化を抑制することについては記載されていない。トースト時の焼き縮みに関しては、乳化剤や増粘多糖類を配合して抑制する方法が提案されているが(特許文献10等)、パンのソフトさや風味の点では満足の行くものではなかった。
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、トーストした場合における焼き縮みが少なく、老化を抑制し、生地のベタツキが少なく作業性に優れた製パン用生地改良剤とそれを用いた製パン生地およびパンの製造方法を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するために、本発明の製パン用生地改良剤は、下記に示す酵素Aおよび酵素Bを含み、かつ酵素Aは、BPNPG7比色法による40℃の酵素活性において、糖濃度0質量%水溶液中での前記酵素活性に対する糖濃度10質量%水溶液中での前記酵素活性の相対比率が20%以上であることを特徴としている。
酵素A:マルトース生成α−アミラーゼおよびマルトテトラオース生成α−アミラーゼから選ばれる少なくとも1種
酵素B:へミセルラーゼ
この製パン用生地改良剤において、酵素Aは、BPNPG7比色法による酵素活性において、40℃の前記酵素活性に対する65℃の前記酵素活性が2倍以上であることが好ましい。
この製パン用生地改良剤において、酵素Bにおける、キシラン糖化力測定法による酵素活性1Uに対して、酵素Aにおける、BPNPG7比色法による40℃の酵素活性が0.005〜7.0Uであることが好ましい。
本発明の可塑性油脂は、前記製パン用生地改良剤を含有する。
本発明の製パン生地の製造方法は、前記製パン用生地改良剤または前記可塑性油脂を用いて、酵素Aにおける、BPNPG7比色法による40℃の酵素活性が穀粉100gに対して0.6〜350Uになるように前記製パン用生地改良剤を添加することを特徴としている。
本発明の製パン生地の製造方法は、前記製パン用生地改良剤または前記可塑性油脂を用いて、酵素Bにおける、キシラン糖化力測定法による酵素活性が穀粉100gに対して6〜1500Uになるように前記製パン用生地改良剤を添加することを特徴としている。
本発明のパンの製造方法は、前記製パン生地を焼成することを特徴としている。
本発明によれば、トーストした場合における焼き縮みが少なく、老化を抑制し、生地のベタツキが少なく作業性に優れている。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の製パン用生地改良剤は、酵素Aおよび酵素Bを含有している。
酵素Aは、マルトース生成α−アミラーゼおよびマルトテトラオース生成α−アミラーゼから選ばれる少なくとも1種である。
マルトース生成α−アミラーゼ(酵素番号:EC 3.2.1.133)は、澱粉に作用し、主としてマルトースを生成する酵素の総称である。本発明に必須である酵素Aとしての、耐糖性のあるマルトース生成α−アミラーゼとしては、例えば、ノバミル3DBG、ノバミル3DコンクBG、オプティケーキフレッシュ(以上、ノボザイムズジャパン(株)製)が商業的に入手できる。なお、酵素Aではないが、耐糖性のないマルトース生成α−アミラーゼとしては、ノバミル10000BG、ノバミルL(ノボザイムズジャパン(株)製)が商業的に入手できる。
マルトテトラオース生成α−アミラーゼは、澱粉に作用し、グルコースがα−1,4結合したオリゴ糖であるマルトテトラオースを生成する。マルトテトラオース生成α−アミラーゼ(酵素番号:EC 3.2.1.60)は例えばデナベイクEXTRA(ナガセケムテックスジャパン(株)製)等が商業的に入手できる。
酵素Aは、BPNPG7比色法による40℃の酵素活性において、糖濃度0質量%水溶液中での前記酵素活性に対する糖濃度10質量%水溶液中での前記酵素活性の相対比率が20%以上である。このように耐糖性を有することで、あらかじめ糖が配合された生地中でも澱粉の分解を阻害しないという点から、トーストした場合における焼き縮みが少なく、老化を抑制できる。
酵素Aは、BPNPG7比色法による酵素活性において、40℃の前記酵素活性に対する65℃の前記酵素活性が2倍以上であることが好ましい。このように耐熱性を有することで、焼成時の澱粉の分解がより促進される点から老化を抑制できる。
以上において、BPNPG7比色法による酵素活性は、後述の実施例欄に記載の方法で測定される。
酵素Bのヘミセルラーゼは、ヘミセルロースを加水分解する酵素の総称である。ヘミセルロースとは、植物組織からアルカリ抽出される多糖類の総称であり、主な多糖類としては、キシラン、アラビノキシラン、キシログルカン、グルコマンナンなどが挙げられる。これらの多糖類を加水分解する酵素が一般的にはヘミセルラーゼと称されており、代表的な酵素名としてはキシラナーゼ(酵素番号:EC 3.2.1.8)、ガラクタナーゼ(酵素番号:EC 3.2.1.89)が挙げられる。ヘミセルラーゼとしては、例えば、ヘミセルラーゼ「アマノ」90(天野エンザイム(株)製)、スクラーゼX(三菱化学フーズ(株)製)、スミチームACH(新日本化学工業(株)製)、VERON393(AB Enzymes製)などが商業的に入手できる。
酵素Bは、酵素Aと併用することで、トーストした場合における焼き縮みと老化を抑制する。特に、酵素Aと併用することで、トーストした場合における焼き縮みが少なくなる。
酵素Bは、キシラン糖化力測定法による酵素活性1Uに対して、酵素Aにおける、BPNPG7比色法による40℃の酵素活性が0.005〜7.0Uであることが好ましく、より好ましくは、0.05〜3U、さらに好ましくは0.1〜2Uである。この範囲内であるとトーストした場合における焼き縮み、老化、生地のベタツキが全体的により抑制される。ここでキシラン糖化力測定法による酵素活性は、後述の実施例欄に記載の方法で測定される。
本発明の製パン用生地改良剤は、酵素Aおよび酵素Bを含むものであればその形態は特に限定されない。例えば、酵素Aおよび酵素Bを含む単独の混合物であってもよく、酵素Aを含むa剤と酵素Bを含むb剤を調製し、a剤とb剤を別々に製パン生地に添加する形態であってもよい。これらの単独の混合物や、a剤とb剤は、酵素A、酵素B以外の他の成分を、本発明の効果を損なわない範囲内において配合することができる。このような他の成分としては、例えば、酵素、乳化剤、乳、乳製品、乳製品を酵素処理した呈味剤、蛋白質、糖質、塩類、酸味料、pH調整剤、抗酸化剤、香辛料、増粘剤、着色成分、アミノ酸、粉末油脂などが挙げられる。酵素としては、酵素A、B以外の糖分解酵素、リパーゼ、ホスホリパーゼ、プロテアーゼ、グルコオキシダーゼなどが挙げられる。乳化剤としては、レシチン、グリセリン脂肪酸エステル、有機酸グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウムなどが挙げられる。乳製品としては、チーズ(ナチュラルチーズ、プロセスチーズなど)、全脂粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、蛋白濃縮ホエイパウダー、ホエイチーズ(WC)、ホエイ蛋白コンセントレート(WPC)、ホエイ蛋白アイソレート(WPI)、バターミルクパウダー、トータルミルクプロテイン、カゼインナトリウム、カゼインカリウムなどが挙げられる。蛋白質としては、各種穀粉、例えば大豆粉、大豆蛋白、エンドウ豆蛋白、小麦粉、小麦蛋白、などの植物蛋白などが挙げられる。糖質としては、例えば、グルコース(ブドウ糖)、フルクトース(果糖)、ガラクトース、アラビノースなどの単糖類、ショ糖、麦芽糖、乳糖、トレハロース、パラチノース、セロビノースなどの二糖類、マルトトリオースなどの三糖類、オリゴ糖、糖アルコール、ステビアやアスパルテームなどの甘味料、デンプン、デンプン分解物、イヌリン(アガベイヌリン等)などの多糖類などが挙げられる。また、ステビアやアスパルテームなどの甘味料、抗酸化剤としては、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸誘導体、トコフェロール、トコトリエノール、リグナン、ユビキノン類、キサンチン類、オリザノール、植物ステロール、カテキン類、ポリフェノール類、茶抽出物などが挙げられる。香辛料としては、カプサイシン、アネトール、オイゲノール、シネオール、ジンゲロンなどが挙げられる。増粘剤としては、カラギナン、キサンタンガム、グァガム、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)などが挙げられる。着色成分としては、カロテン、アナトーなどが挙げられる。さらに風味付与のため、目的に応じたフレーバー、例えばバターフレーバー、ミルクフレーバーなどを前記他の成分として配合することができる。
酵素A、Bや、その他の酵素の由来は特に限定されず、動物、植物や、カビ、細菌のような微生物などを由来する酵素が使用できる。酵素の生産方法については、特に限定されないが、例えば、天然の組織からの抽出物であっても、組換えDNA技術を用いて大量生産された酵素であっても、合成DNA由来の改変された酵素であってもよい。培養液や培養菌体からの酵素の単離と精製工程などを経て製造される酵素製品の形態は、一般に溶液、粉末、生産株そのものなどがあり、特に限定されないが、その中でも溶液、粉末(または顆粒)の酵素製剤を好ましく用いることができる。また、製パン生地の焼成後に酵素を完全に失活できるような至適温度を有する糖分解酵素であると、パン製品中に残存した糖分解酵素による品質の劣化を抑制でき、さらに原材料表示への記載が不要になり、また乳化剤の代替として使用することで「乳化剤不使用」と表示できるなど、商品価値を高めることができる。
また、本発明の製パン用生地改良剤は、この製パン用生地改良剤を含有する可塑性油脂として使用することができる。
本発明において、油脂中のトリグリセリドとは、1分子のグリセロールに3分子の脂肪酸がエステル結合した構造を有する化合物である。トリグリセリドの1位、2位、3位とは、脂肪酸が結合した位置を表す。可塑性油脂を構成するトリグリセリドのうち、2位にオレイン酸が結合されたトリグリセリド、2位に結合されたラウリン酸が結合されたトリグリセリド、2位に結合されたミリスチン酸が結合されたトリグリセリドの1位と3位の構成脂肪酸は、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸のいずれであってもよい。2位にオレイン酸が結合されたトリグリセリドとしては、例えば、SOS型トリグリセリド、SOU型トリグリセリド(位置異性体も含む)、UOU型トリグリセリドなどが挙げられるが、特に限定されない。2位に結合されたラウリン酸が結合されたトリグリセリド(SLS型トリグリセリド、SLU型トリグリセリド、ULU型トリグリセリド)、2位に結合されたミリスチン酸が結合されたトリグリセリド(SMS型トリグリセリド、SMU型トリグリセリド、UMU型トリグリセリド)も同様である。ここで「S」はトリグリセリドの構成脂肪酸である飽和脂肪酸、「U」はトリグリセリドの構成脂肪酸である不飽和脂肪酸、「O」はトリグリセリドの構成脂肪酸であるオレイン酸、「L」はトリグリセリドの構成脂肪酸であるラウリン酸、「M」はトリグリセリドの構成脂肪酸であるミリスチン酸を意味する。
2位にオレイン酸、ラウリン酸、またはミリスチン酸が結合されたトリグリセリドの1位または3位の構成脂肪酸が飽和脂肪酸Sである場合、炭素数4〜24の飽和脂肪酸であることが好ましい。飽和脂肪酸Sとしては、特に限定されないが、例えば、酪酸(4)、カプロン酸(6)、カプリル酸(8)、カプリン酸(10)、ラウリン酸(12)、ミリスチン酸(14)、パルミチン酸(16)、ステアリン酸(18)、アラキジン酸(20)、ベヘン酸(22)、リグノセリン酸(24)などが挙げられる。なお、上記括弧内の数値表記は、脂肪酸の炭素数である。2位にオレイン酸、ラウリン酸、またはミリスチン酸が結合されたトリグリセリドの1位または3位の構成脂肪酸が不飽和脂肪酸Uである場合、炭素数14〜24の不飽和脂肪酸であることが好ましい。不飽和脂肪酸Uとしては、特に限定されないが、例えば、ミリストレイン酸(14:1)、パルミトレイン酸(16:1)、ヒラゴン酸(16:3)、オレイン酸(18:1)、リノール酸(18:2)、リノレン酸(18:3)、エイコセン酸(20:1)、エルカ酸(22:1)、セラコレイン酸(24:1)などが挙げられる。なお、上記不飽和脂肪酸についての括弧内の数値表記は、左側が脂肪酸の炭素数であり、右側が二重結合数を意味する。2位にオレイン酸、ラウリン酸、またはミリスチン酸が結合されたトリグリセリドの1位または3位の構成脂肪酸が飽和脂肪酸Sと不飽和脂肪酸Uである場合、上述の飽和脂肪酸(炭素数4〜24の飽和脂肪酸)と不飽和脂肪酸(炭素数4〜24の不飽和脂肪酸)であることが好ましい。
この本発明の可塑性油脂において、油脂は、トリグリセリドの2位に結合されたオレイン酸の含有量が、トリグリセリドの2位に結合された脂肪酸全体の質量に対して35〜60質量%であることが好ましい。トリグリセリドの2位に結合されたオレイン酸の含有量がこの範囲内であると、トーストした場合における焼き縮み、老化、生地のベタツキが全体的により抑制される。トリグリセリドの2位に結合されたオレイン酸の含有量が多過ぎると、油脂がやわらかくなる傾向があることから、特に、骨格が弱くなり、またキメが詰まってソフトさなどが劣るようになる。トリグリセリドの2位に結合されたオレイン酸の含有量が少な過ぎると、油脂が硬くなり、また経時的にも結晶成長が起こり硬くなる傾向があることから、特にソフトさと老化抑制作用が低下する。
さらに、本発明の可塑性油脂において、油脂は、トリグリセリドXOXおよびXOYの合計量が、トリグリセリド全体の質量に対して10〜50質量%であり、かつトリグリセリドの2位に結合されたラウリン酸およびミリスチン酸の合計量が、トリグリセリドの2位に結合された脂肪酸全体の質量に対して0.1〜6質量%であることが好ましい。但し、トリグリセリドXOXおよびXOYにおけるXとOとYは次のとおりである。
X:炭素数16以上の飽和脂肪酸
O:オレイン酸
Y:炭素数16以上の不飽和脂肪酸
特に、炭素数16以上の飽和脂肪酸Xは直鎖でかつ長鎖であること、炭素数16以上の不飽和脂肪酸Yは不飽和結合を持ち分子構造上歪を形成しかつ長鎖であることから、これらは生地に練り込む際の分散性に関連する融点、さらには油脂の硬さに影響する。
トリグリセリドXOXおよびXOYの合計量と、トリグリセリドの2位に結合されたラウリン酸およびミリスチン酸の合計量が上記の範囲内であると、焼成品の製造時において生地に練り込む際のミキシング時間がより短く、分散性が特に良好で、困難な作業を伴わずとも生地に添加したときに可塑性油脂の塊が速やかになくなり均一に生地中へ分散することができる。生地中への分散性が特に良好である点から、本発明の可塑性油脂において、油脂は、トリグリセリドXOXおよびXOYの合計量が、トリグリセリド全体の質量に対して10〜40質量%であり、かつトリグリセリドの2位に結合されたラウリン酸およびミリスチン酸の合計量が、トリグリセリドの2位に結合された脂肪酸全体の質量に対して1.5〜5.0質量%であることがより好ましい。
トリグリセリドの2位に結合されたオレイン酸の含有量、ラウリン酸とミリスチン酸の合計量、トリグリセリドXOXおよびXOYの合計量は、油脂を調合することによって調整することができる。本発明の可塑性油脂に使用される油脂としては、特に限定されるものではないが、パーム油、パーム核油、ヤシ油、菜種油、大豆油、綿実油、コーン油、ヒマワリ油、米油、サフラワー油、オリーブ油、ゴマ油、シア脂、サル脂、マンゴー油、イリッペ脂、カカオ脂、豚脂(ラード)、牛脂、乳脂、それらの分別油、加工油(硬化およびエステル交換反応のうち1つ以上の処理がなされたもの)などが挙げられる。これらの油脂は、2種以上を組み合わせて使用することが好ましい。
その中でも、本発明の可塑性油脂は、ラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換油脂を含有することが好ましい。
エステル交換油脂の原料であるラウリン系油脂は、全構成脂肪酸中のラウリン酸含有量が30質量%以上の油脂であり、例えば、パーム核油、ヤシ油、これらの分別油、硬化油などが挙げられ、これらは1種単独で使用してもよく2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらのラウリン系油脂のうち、パーム核油、その分別油や硬化油が好ましい。硬化油の場合、水素添加量によってトランス脂肪酸の含有量が増加する虞があるため、硬化油を用いる場合には微水素添加したものか、低温硬化したもの、または完全水素添加した極度硬化油が好ましく、特に極度硬化油が好ましい。
ラウリン系油脂は、ヨウ素価が2以下の油脂を含有することが好ましい。ヨウ素価が2以下の油脂を用いると、トランス脂肪酸の生成の虞が少なく、エステル交換油脂を他の油脂と混合する際に結晶核となり、固化し易くかつ口溶けの良い油脂組成物となる。ヨウ素価が2以下の油脂としては、極度硬化油が挙げられる。
エステル交換油脂の原料であるパーム系油脂は、全構成脂肪酸中の炭素数16以上の脂肪酸含有量が35質量%以上である。パーム系油脂としては、パーム油、パーム分別油やこれらの硬化油などが挙げられ、これらは1種単独で使用してもよく2種以上を組み合わせて使用してもよい。パーム分別油としては、硬質部、軟質部、中融点部などを用いることができる。硬化油の場合、水素添加量によってトランス脂肪酸の含有量が増加する虞があるため、硬化油を用いる場合には微水素添加したものか、低温硬化したもの、または完全水素添加した極度硬化油が好ましく、特に極度硬化油が好ましい。
パーム系油脂は、ヨウ素価が50〜60の油脂を含有することが好ましい。ヨウ素価が50〜60の油脂を用いることで、含有する飽和脂肪酸量から結晶性に優れ、また不飽和脂肪酸を含む点から可塑性に優れた油脂組成物の作製が可能となる。またパーム系油脂は、極度硬化油を含有することが好ましい。パーム系油脂に極度硬化油が含有されていると、エステル交換油脂の融点を高めることができ、結晶性が良好になる。
エステル交換油脂は、ヨウ素価が15〜45であることが好ましい。ヨウ素価がこの範囲内であると、他の油脂との相溶性が良い。
エステル交換油脂において、ラウリン系油脂と、パーム系油脂とのエステル交換反応には、エステル交換触媒として化学触媒や酵素触媒が用いられる。化学触媒としてはナトリウムメチラートや水酸化ナトリウム等が用いられ、酵素触媒としてはリパーゼ等が用いられる。リパーゼとしてはアスペルギルス属、アルカリゲネス属等のリパーゼが挙げられ、イオン交換樹脂、ケイ藻土、セラミック等の担体上に固定し固定化したものを用いても、粉末の形態として用いても良い。また位置選択性のあるリパーゼ、位置選択性のないリパーゼのいずれも用いることができるが、位置選択性のないリパーゼを用いることが好ましい。エステル交換触媒として化学触媒や位置選択性のない酵素触媒を用いた場合、ラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換反応が完了すると、構成脂肪酸として飽和脂肪酸(S)を2個、不飽和脂肪酸(U)を1個含む2飽和トリグリセリドのうち、対称型トリグリセリド(SUS)と非対称型トリグリセリド(SSU)とのエステル交換油脂中における質量比(SUS/SSU)が0.45〜0.55の範囲内となる。
エステル交換反応に化学触媒を用いる場合、触媒を油脂質量の0.05〜0.15質量%添加し、減圧下で80〜120℃に加熱し、0.5〜1.0時間攪拌することでラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換反応が平衡状態となって完了し、エステル交換油脂を得ることができる。また酵素触媒を用いる場合、リパーゼ等の酵素触媒を油脂質量の0.01〜10質量%添加し、40〜80℃でエステル交換反応を行うことによりエステル交換反応が平衡状態となって完了し、エステル交換油脂を得ることができる。エステル交換反応はカラムによる連続反応、バッチ反応のいずれの方法で行うこともできる。エステル交換反応後、必要に応じて脱色、脱臭などの精製を行うことができる。
その中でも、本発明の可塑性油脂は、ラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換油脂の含有量が、油脂全体の質量に対して3〜40質量%であることが好ましく、5〜35質量%がより好ましく、5〜30質量%がさらに好ましい。このような範囲内でエステル交換油脂を使用すると、トーストした場合における焼き縮みを少なくし、老化を抑制し、生地のベタツキを少なくするために好適である。さらに液状油の含有量が、油脂全体の質量に対して0〜60質量%であることが好ましく、ここで液状油の含有量は5〜55質量%がより好ましく、10〜50質量%がさらに好ましい。ここで液状油は、5℃で流動状を呈するものであり、例えば、菜種油、大豆油、綿実油、ヒマワリ油、コーン油、米油、サフラワー油、オリーブ油、ゴマ油、パーム油を分別したスーパーオレインなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。さらに極度硬化油の含有量が、0〜7質量%であることが好ましく、ここで極度硬化油の含有量は0〜5質量%がより好ましい。ここで極度硬化油は、ヨウ素価が好ましくは3以下、より好ましくは2以下である。極度硬化油としては、菜種極度硬化油、パーム極度硬化油、ヤシ極度硬化油、パーム核極度硬化油、ラード極度硬化油、牛脂極度硬化油、およびそれら極度硬化油のエステル交換油脂などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の可塑性油脂は、油脂の構成脂肪酸としてトランス脂肪酸を含んでもよく、含まなくてもよいが、トランス脂肪酸の摂取量が多くなると、血液中におけるLDLコレステロール量が増加しうる。よって、これを抑制しやすい点から、本発明においては、油脂のトリグリセリドの構成脂肪酸中のトランス脂肪酸の含有量は、トリグリセリドの脂肪酸全体の質量に対して10質量%未満であることが好ましく、5質量%未満であることがより好ましく、3質量%未満であることが最も好ましい。本発明の可塑性油脂は、トランス脂肪酸の含有量をこのような範囲内にする点を考慮すると、部分硬化油を含有しないことが好ましい。
本発明の可塑性油脂は、水相を実質的に含有しない形態と、水相を含有する形態をとることができる。
水相を実質的に含有しない形態としてはショートニングが挙げられる。ここで「実質的に含有しない」とは日本農林規格のショートニングに該当する、水分(揮発分を含む。)の含有量が0.5質量%以下のことである。
水相を含有する形態としては油中水型、油中水中油型などが挙げられ、油相の含有量は、好ましくは60〜99.4質量%、より好ましくは65〜98質量%であり、水相の含有量は、好ましくは0.6〜40質量%、より好ましくは2〜35質量%である。水相を含有する形態としては油中水型が好ましく、例えばマーガリンが挙げられる。
本発明の可塑性油脂は、公知の方法により製造することができる。水相を含有しない形態のものは、例えば、本発明の製パン用生地改良剤と油脂を含む油相を加熱した後、コンビネーター、パーフェクター、ボテーター、ネクサスなどの冷却混合機により急冷捏和することができる。水相を含有する形態のものは、本発明の製パン用生地改良剤と油脂を含む油相と水相とを適宜に加熱し混合して乳化した後、上記冷却混合機により急冷捏和し得ることができる。冷却混合機において、必要に応じて窒素ガスなどの不活性ガスを吹き込むこともできる。また急冷捏和後に熟成(テンパリング)してもよい。形状としてはブロック状、シート状、円柱状、直方体状、ペンシル状などの様々な形状とすることができる。
本発明の可塑性油脂は、本発明の製パン用生地改良剤を油相に添加してもよく、水相に添加してもよいが、油相に添加することが好ましい。
本発明の可塑性油脂は、酵素Aにおける、BPNPG7比色法による40℃の酵素活性が可塑性油脂1gに対して0.3〜20Uであることが好ましい。
本発明の可塑性油脂は、酵素Bにおける、キシラン糖化力測定法による酵素活性が可塑性油脂1gに対して3〜100Uであることが好ましい。
本発明の製パン用生地改良剤または可塑性油脂を用いて、これを穀粉を含む生地の原材料と混捏することによって製パン生地が製造される。
製パン生地は、穀粉を主成分とし、穀粉としては、通常、焼成品の生地に配合されるものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、小麦粉(強力粉、中力粉、薄力粉など)、大麦粉、全粒粉、米粉、とうもろこし粉、ライ麦粉、そば粉、大豆粉、雑穀(アワ、ヒエ、アマランサス等)、ジャガイモ粉などが挙げられる。製パン生地には、穀粉と本発明の製パン生地改良剤以外に、通常、製パン生地に使用される原材料であれば、特に制限なく配合することができる。また、これらの配合量も、通常、製パン生地に配合される範囲を考慮して特に制限なく適宜の量とすることができる。具体的には、例えば、水、イースト(酵母)、イーストフード、乳、乳製品、蛋白質、糖質、卵、卵加工品、澱粉、塩類、乳化剤、乳化起泡剤(乳化油脂)、可塑性油脂、粉末油脂、カカオマス、ココアパウダー、チョコレート、コーヒー、紅茶、抹茶、野菜類、果物類、果実、果汁、ジャム、フルーツソース、肉類、魚介類、豆類、きな粉、豆腐、豆乳、大豆タンパク、膨張剤、甘味料、調味料、香辛料、着色料、フレーバーなどが挙げられる。乳としては、牛乳などが挙げられる。乳製品としては、脱脂乳、生クリーム、チーズ(ナチュラルチーズ、プロセスチーズなど)、醗酵乳、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖れん乳、加糖れん乳、無糖脱脂れん乳、加糖脱脂れん乳、全脂粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、蛋白質濃縮ホエイパウダー、ホエイチーズ(WC)、ホエイプロテインコンセントレート(WPC)、ホエイプロテインアイソレート(WPI)、バターミルクパウダー、トータルミルクプロテイン、カゼインナトリウム、カゼインカリウムなどが挙げられる。蛋白質としては、大豆蛋白質、エンドウ豆蛋白質、小麦蛋白質などの植物蛋白質などが挙げられる。糖質としては、単糖(グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノースなど)、二糖類(ラクトース、スクロース、マルトース、トレハロースなど)、オリゴ糖、糖アルコール、ステビア、アスパルテームなどの甘味料、デンプン、デンプン分解物、多糖類などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の製パン用生地改良剤またはそれを含有した可塑性油脂は、老化抑制効果に優れていることから、一般的に老化しやすい米粉パンや蛋白含量が少ない小麦粉、全粒粉、大麦粉、とうもろこし粉、ライ麦粉、そば粉、大豆粉、雑穀(アワ、ヒエ、アマランサスなど)、ジャガイモ粉などを配合することにより生地が繋がりにくく骨格が弱くなるパンに好適である。ここで、米粉パンは、米粉を穀粉に使用して製造されたパンであれば、特に限定されるものではなく、穀粉として米粉だけ使用したものや、小麦粉などに米粉を混ぜた穀粉を使用したものであってよい。
製パン生地は、一般的な方法により製造することができる。例えば製パン生地の製造方法として、直捏法、中種法、液種法などの製法を挙げることができる。直捏法は、全ての原材料を一操作でミキシングして生地を作る方法で、前発酵工程はない。本発明の製パン用生地改良剤または可塑性油脂も他の原材料と共にミキサーに投入してミキシングを行う。中種法は二段階で生地を作る方法で、例えば、第一段階の中種は使用する穀粉の50〜100質量%とイースト、イーストフード、水で捏上げ醗酵させる。醗酵が終わった後に第二段階として残りの穀粉などの原材料を加え本捏を行う。この中種法で製パン生地を製造する場合、本発明の製パン用生地改良剤または可塑性油脂は本捏生地に添加することができる。液種法は、イースト、塩、水、少量の糖で液種(水種)を作る方法で、この後の工程は中種法と同様に液種と残りの原材料を加え本捏を行う。
本発明の製パン用生地改良剤または可塑性油脂は、生地に練り込んで使用される。本発明の製パン生地の製造方法では、本発明の製パン用生地改良剤または可塑性油脂を用いて、酵素Aにおける、BPNPG7比色法による40℃の酵素活性が穀粉100gに対して0.6〜350Uになるように前記製パン用生地改良剤を添加することが好ましく、より好ましくは5〜300U、さらに好ましくは15〜80Uである。また、酵素Bにおける、キシラン糖化力測定法による酵素活性が穀粉100gに対して6〜1500Uになるように前記製パン用生地改良剤を添加することが好ましく、より好ましくは10〜1000U、さらに好ましくは30〜700Uである。これらの酵素活性が当該範囲内であると、トーストした場合における焼き縮み、老化、生地のベタツキが全体的により抑制される。
製パン生地は、混捏後、第一醗酵、分割・丸め、ベンチタイム、成型・型詰め、第二醗酵(ホイロ)の各工程を含んでもよい。第一醗酵を終えた生地を目的のベーカリー製品に仕上げるために、生地を分割する。分割された生地は、成形の形を考慮に入れながら、分割によって痛んだ部分を包み込むようにして丸め、粘着性を持つ生地切断面を内部に入れ生地表面に薄い皮膜を形成させる。ベンチタイムでは、分割し、丸めた生地を、乾燥しないように留意しながら、台の上に並べるなどして休ませる。成型は、第一醗酵後の生地や、ベンチタイムで回復した生地を、手もしくはモルダーなどの機械で形を整える工程である。例えば、手粉を用いて、軽く手で押さえて平たくし、麺棒でガスを抜きながら延ばしたり、畳んだり、丸めたり、巻いたりするなどして成型し、食パンなどを製造する場合にはこれを型詰めする。ホイロは、成型・型詰めされた生地を再び最終醗酵させる。型詰めされた生地や、成型され天板に並べられた生地を、成型工程でガス抜きされた生地を熟成させスポンジ状に再生するために、第一醗酵よりも高い温度で醗酵させる。例えば、生地をホイロなどに収納して、調湿下、イーストが活性化する温度上限付近、例えば37〜38℃で、30〜50分程度醗酵させる。
酵素を生地に配合した場合、酵素の活性によって生地の原材料に作用し、生地がベタつきやすくなる。特に大量生産の場合、作業時間が長くなるため、よりベタツキが多くなり安定した品質のパンが得られないという問題がある。しかし本発明の製パン用生地改良剤または可塑性油脂は、酵素A、Bを使用することで、食パンを作製する際に、分割・丸め作業時などにおいて、生地のベタツキが少なく、作業性を改善することができる。
以上のようにして製パン生地を得た後、この製パン生地を焼成する。醗酵させた製パン生地をオーブンや釜などで、例えば190〜220℃の温度で焼成する。オーブンや釜などに入れられた製パン生地はさらに膨らみ、焼成が進むと徐々に焼き色が付き始め、焼き上がったら取り出し、目的とするパンが得られる。
パンとしては、例えば、食パン、テーブルロール、菓子パン、調理パン、フランスパン、ライブレッド、全粒粉パン、デニッシュ、クロワッサン、ブリオッシュ、イーストドーナツ、デニッシュ食パン、中華まん、焼成後冷凍パン、冷凍生地パンなどが挙げられる。食パンとしては、パン生地を型に入れて焼成する型焼きパン、例えば、四角の型に蓋をして焼成した角食パン、型に生地玉を2〜3個入れて山型に焼成したイギリスパン、1個の生地玉でまくら型をしたワンローフなどが挙げられる。
本発明の製パン用生地改良剤または可塑性油脂を用いたパンは、ソフトであっても、トースト時の焼き縮みが小さく、ボリューム、風味、食感が損われて商品価値が低下してしまうことがない。ここでトーストは、スライスしたパンを加熱し、表面に軽く焦げ目をつけることなどを指し、トースターを使用するのが一般的であるが、その他、オーブンやオーブントースター、直火でもトーストを作ることができる。
以下に、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら・BR>フ実施例に限定されるものではない。
実施例および比較例の製パン用生地改良剤には、表1のマルトース生成α−アミラーゼ、マルトテトラオース生成α−アミラーゼ、α−アミラーゼ、ヘミセルラーゼを使用した。
マルトース生成α−アミラーゼ、マルトテトラオース生成α−アミラーゼ、α−アミラーゼの酵素活性は次の方法で測定した。
・α−アミラーゼ、マルトース生成α−アミラーゼ、マルトテトラオース生成α−アミラーゼの酵素活性測定法(BPNPG7比色法)
非還元末端をブロックしたパラニトロフェニルマルトヘプトシド(BPNPG7)に酵素を作用させ、生じたパラニトロフェニルオリゴ糖をαグルコシターゼで分解し、遊離したパラニトロフェニルを比色測定して求めた。酵素活性単位は、40℃(65℃)で反応させた場合にαグルコシターゼがBPNPG7から1分間に1μmolのパラニトロフェニルを解離させる酵素量を1Uとした(Megazyme社 α−Amylase assay kit 使用、緩衝液pH5)。
「糖濃度10質量%水溶液中での前記酵素活性の相対比率」は、糖濃度0質量%水溶液中での前記酵素活性に対する糖濃度10質量%水溶液中での前記酵素活性の相対比率である。糖濃度10質量%水溶液では、糖としてグラニュー糖を添加した。
「40℃の前記酵素活性に対する65℃の前記酵素活性」は、BPNPG7比色法による酵素活性において、40℃の前記酵素活性に対する65℃の前記酵素活性である。
Figure 2018186811
ヘミセルラーゼは、ヘミセルラーゼ「アマノ」90 天野エンザイム(株)製、90000U/g を使用した。
ヘミセルラーゼの酵素活性は次の方法で測定した。
・ヘミセルラーゼの酵素活性測定法
キシラナーゼ活性:キシラン糖化力測定法(ニトロ試薬法)
基質キシラン溶液(pH4.5)に酵素を作用させ、グルコシド結合の切断に伴って増加する還元力を測定して求めた。40℃で反応させた場合に1分間に0.01mgのキシロースに相当する還元糖を生成する酵素量を1Uとした。
表2〜表5のエステル交換油脂1、2には、次のものを使用した。
(エステル交換油脂1)
パーム核極度硬化油25質量%、パーム極度硬化油25質量%、パーム油50質量%を混合し、触媒としてナトリウムメチラートを添加し、減圧下で、エステル交換反応した。エステル交換反応後、水洗、脱水、脱色しエステル交換油脂1を得た。
(エステル交換油脂2)
パーム分別軟質油を用いて、上記と同様な条件でエステル交換反応した。エステル交換反応後、水洗、脱水、脱色、脱臭しエステル交換油脂2を得た。
なお、表2〜表5に示す油脂のヨウ素価は、基準油脂分析試験法(公益社団法人日本油化学会)の「2.3.4.1−2013ヨウ素価(ウィイス−シクロヘキサン法)」で測定した。
表2、3、5に記載した各油脂において、トリグリセリドの2位に結合されたオレイン酸の含有量、トリグリセリドの2位に結合されたラウリン酸およびミリスチン酸の合計量、XOX、XOYの合計量は、ガスクロマトグラフ法(基準油脂分析試験法(公益社団法人日本油化学会)の「2.4.2.2−2013 脂肪酸組成(FID昇温ガスクロマトグラフ法)」と「奨2−2013 2位脂肪酸組成」)で測定した。
<製パン用生地改良剤および製パン用生地改良剤含有可塑性油脂の作製>
実施例1〜9、12、比較例1〜5の製パン用生地改良剤は、穀粉100gに対して表2および表3に記載の酵素活性(U)になるように糖分解酵素を混合して得た。
実施例10、11、13〜17、24、25、27、比較例6の製パン用生地改良剤を含有した練り込み用可塑性油脂は、次の方法で得た。表2、3、5に示す油脂配合で調合した油脂を65℃に保持し、可塑性油脂100gあたりの酵素活性(U)が表2、3、5記載の酵素活性(U)の20倍(製パン時当該可塑性油脂を穀粉100質量部あたり5質量部使用した際、穀粉100g中、表2、3、5の酵素活性(U)になるように調整)になるように糖分解酵素を油脂に添加、分散した油脂組成物をパーフェクターによって急冷捏和して、ショートニングタイプの生地改良剤含有練り込み用可塑性油脂を得た。
実施例18〜23、26の製パン用生地改良剤を含有した油中水型乳化練り込み用可塑性油脂は、次の方法で得た。表4、5に示す油脂配合で調合した油脂84質量%に油溶性乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、コハク酸脂肪酸エステル)を添加して65℃で加熱溶解したものを油相とし、実施例18〜20、26は水14質量%に、実施例21〜23では水13質量%、さらに実施例22では水溶性乳化剤(ショ糖脂肪酸エステル)を添加して65℃で加熱溶解したものを水相とし、プロペラを用いて油中水型に乳化した。その後あらかじめ同様に調合した油脂1質量%に上記と同様に可塑性油脂100gあたり表4、5に示す酵素活性の20倍となるように各酵素を添加、混合して65℃に保持したものを添加した。その後パーフェクターによって急冷捏和して、マーガリンタイプの製パン用生地改良剤を含有した油中水型乳化練り込み用可塑性油脂を得た。
実施例24、25、27の製パン用生地改良剤を含有したロールイン用可塑性油脂は、次の方法で得た。表5に示す油脂配合で調合した油脂を65℃に保持し、可塑性油脂100gあたりの酵素活性(U)が表5記載の酵素活性(U)の2.5倍(製パン時当該可塑性油脂を穀粉100質量部あたり40質量部使用した際、穀粉100g中、表5の酵素活性(U)になるように調整)になるように糖分解酵素を油脂に添加、分散した油脂をパーフェクターによって急冷捏和して、ショートニングタイプの製パン用生地改良剤含有可塑性油脂を作製し、厚さ10mmのシート状に成型して製パン用生地改良剤含有ロールイン用可塑性油脂とした。実施例26の製パン用生地改良剤を含有したロールイン用油中水型乳化可塑性油脂は、次の方法で得た。表5に示す油脂配合で調合した油脂84質量%に油溶性乳化剤(グリセリンモノ脂肪酸エステル)を添加して65℃で加熱溶解したものを油相とし、水14質量%を65℃で加熱溶解したものを水相とし、プロペラを用いて油中水型に乳化した。その後あらかじめ同様に調合した油脂1質量%に上記と同様に可塑性油脂100gあたり表5に示す酵素活性の2.5倍となるように各酵素を添加、混合して65℃に保持したものを添加した。その後パーフェクターによって急冷捏和して、マーガリンタイプの製パン用生地改良剤を含有した油中水型乳化可塑性油脂を作製し、厚さ10mmのシート状に成型して製パン用生地改良剤含有油中水型乳化ロールイン用可塑性油脂とした。
<小麦粉食パン(1)、(2)の作製>
実施例1〜9、12および比較例1〜5に係る製パン用生地改良剤を用いて、通常の糖含量として上白糖を5質量部配合した食パン、さらに糖分が多く酵素活性が阻害され易い上白糖を10質量部配合した2種の食パンを作製した。具体的には、まず、イーストを分散させた水、イーストフード、および強力粉をミキサーボールに投入し、フックを使用し、低速4分、中低速1分でミキシングを行った。捏上げ温度は24℃であった。その後、27℃、湿度75%の条件で4時間発酵を行った。発酵の終点温度は29℃であり、発酵後、中種生地を得た。その後、実施例1〜9、12および比較例1〜5の製パン用生地改良剤とショートニング以外の材料および中種生地を、低速3分、中低速2分でミキシングした後、ショートニングを投入し、さらに低速3分、中低速4分でミキシングしパン生地を得た。捏上温度は28℃であった。その後、室温で20分フロアタイムをとった後、分割してベンチタイムを20分とった。3斤型に成型して、38℃、湿度80%のホイロで45分発酵させた後、200℃で40分間焼成して食パンを得た。また、実施例10、11、13〜23、および比較例6の製パン用生地改良剤を含有した可塑性油脂をショートニングと同量使用して上記と同様な製法で食パンを作製した。
<小麦粉食パン(1)の配合>
・中種配合 (a) (b)
強力粉 70質量部 70質量部
イースト 2.5質量部 2.5質量部
イーストフード 0.1質量部 0.1質量部
水 40質量部 40質量部
・本捏配合
強力粉 30質量部 30質量部
上白糖 5質量部 5質量部
食塩 1.7質量部 1.7質量部
脱脂粉乳 2質量部 2質量部
ショートニング 5質量部 −
製パン用生地改良剤含有可塑性油脂 − 5質量部
製パン用生地改良剤 表2〜4記載相当量 −
水 25質量部 25質量部

<小麦粉食パン(2)の配合>
・中種配合 (a) (b)
強力粉 70質量部 70質量部
イースト 2.5質量部 2.5質量部
イーストフード 0.1質量部 0.1質量部
水 40質量部 40質量部
・本捏配合
強力粉 30質量部 30質量部
上白糖 10質量部 10質量部
食塩 1.7質量部 1.7質量部
脱脂粉乳 2質量部 2質量部
ショートニング 5質量部 −
製パン用生地改良剤含有可塑性油脂 − 5質量部
製パン用生地改良剤 表2〜4記載相当量
水 25質量部 25質量部
<米粉50%、小麦粉50%パンの作製>
実施例1〜9、12および比較例1〜5に係る製パン用生地改良剤を用いて、老化しやすい米粉含有パンとして米粉50%含有の食パンを作製した。具体的には、まず、イーストを分散させた水、イーストフード、および強力粉、米粉、バイタルグルテンをミキサーボールに投入し、低速4分、中低速1分でミキシングを行った。捏上げ温度は25℃であった。その後、27℃、湿度75%の条件で2時間発酵を行った。発酵の終点温度は28℃であり、発酵後、中種生地を得た。その後、実施例1〜9、12および比較例1〜5の製パン用生地改良剤とショートニング以外の材料および中種生地を、低速3分、中低速2分でミキシングした後、ショートニングを投入し、さらに低速3分、中低速4分でミキシングしパン生地を得た。捏上温度は27℃であった。その後、分割してベンチタイムを20分とった。3斤型に成型して、38℃、湿度80%のホイロで45分発酵させた後、200℃で40分間焼成して、実施例1〜8、10および比較例1〜5に係る米粉50%入りの食パンを得た。また、実施例10、11、13〜23および比較例6の製パン用生地改良剤を含有した可塑性油脂をショートニングと同量使用して上記と同様な製法で食パンを作製した。
<米粉50% 食パンの配合>
・中種配合 (a) (b)
強力粉 35質量部 35質量部
米粉 35質量部 35質量部
バイタルグルテン 7質量部 7質量部
イースト 3質量部 3質量部
イーストフード 0.1質量部 0.1質量部
水 50質量部 50質量部
・本捏配合
強力粉 15質量部 15質量部
米粉 15質量部 15質量部
バイタルグルテン 3質量部 3質量部
上白糖 10質量部 10質量部
食塩 1.7質量部 1.7質量部
脱脂粉乳 3質量部 3質量部
全卵 10質量部 10質量部
ショートニング 5質量部 −
製パン用生地改良剤含有可塑性油脂 − 5質量部
製パン用生地改良剤 表2〜4記載相当量 −
水 17質量部 17質量部
<評価>
上記の食パンとその作製工程について、次の評価を行った。
[小麦粉食パン(1)、(2) 老化防止]
3斤の食パン型で焼成したパンをビニール袋に入れ、20℃で4日間保管した。超音波カッターを用いて、パンのクラムを2.5cm四方、高さ2cmに切り出し、直径4cmのプランジャーにて40%圧縮測定を行った。この時の応力を測定し、下記の基準によりパンの硬さを評価した。比較対象として、製パン用生地改良剤を添加しなかった以外は同様にして作製した食パンを用いた。
評価基準
◎+:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して80%未満であった。
◎:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して80%以上85%未満であった。
○:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して85%以上90%未満であった。
△:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して90%以上95%未満であった。
×:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して95%以上であった。
[小麦粉食パン(1)、(2) トーストの焼き縮み]
上記の通り焼成したパンを焼成1日後に1.8cmにスライスした後、トースターで800W、3分間加熱した。加熱前後のスライス食パンを体積測定計(Volscan)を用いて測定して焼き縮みを評価した。
評価基準
◎+:トースター加熱による体積縮小率が16%未満であった。
◎:トースター加熱による体積縮小率が16%以上17%未満であった。
○:トースター加熱による体積縮小率が17%以上18%未満であった。
△:トースター加熱による体積縮小率が18%以上19%未満であった。
×:トースター加熱による体積縮小率が19%以上であった。
[小麦粉食パン(1)、(2) 生地のベタツキ]
強力粉1kg仕込で食パンを作製する際に、分割・丸め作業時において生地のベタツキを防止するのに必要な手粉の使用量でベタツキの評価をした。
評価基準
◎+:成型時のトータルの手粉使用量は10g未満であった。
◎:成型時のトータルの手粉使用量は10g以上、15g未満であった。
○:成型時のトータルの手粉使用量は15g以上、20g未満であった。
△:成型時のトータルの手粉使用量は20g以上、30g未満であった。
×:成型時のトータルの手粉使用量は30g以上であった。
[米粉50%食パン 老化防止]
3斤の食パン型で焼成したパンをビニール袋に入れ、20℃で3日間保管した。超音波カッターを用いて、パンのクラムを2.5cm四方、高さ2cmに切り出し、直径4cmのプランジャーにて40%圧縮測定を行った。この時の応力を測定し、下記の基準によりパンの硬さを評価した。比較対象として、製パン用生地改良剤を添加しなかった以外は同様にして作製した食パンを用いた。
評価基準
◎+:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して65%未満であった。
◎:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して65%以上75%未満であった。
○:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して75%以上85%未満であった。
△:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して85%以上95%未満であった。
×:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して95%以上であった。
上記の評価結果を表2〜表4に示す。
Figure 2018186811
Figure 2018186811
Figure 2018186811
<デニッシュ食パン(1)の作製>
実施例24〜27に係る製パン用生地改良剤含有可塑性油脂を用いて、デニッシュ食パンを製造した。具体的には、まず、イーストを分散させた水、油脂以外の原材料をミキサーボールに投入し、フックを使用し、低速3分、中低速4分でミキシングを行った後、製パン用生地改良剤含有可塑性油脂およびショートニングを投入し、更に低速2分、中低速5分でミキシングし、パン生地を得た。捏上温度は24℃であった。室温で30分発酵させた後、0℃で一晩リタードをとった。
翌日、ロールイン油脂を生地で包み、3つ折り2回後リタード20分、3つ折り1回、リタード60分とった。シーターゲージ圧6で延し、1kgにカット後三つ編み成型にして2斤型に入れた。38℃、湿度80%のホイロで60分発酵させた後、200℃で45分間焼成して、デニッシュ食パンを得た。
<デニッシュ食パン(1)の配合>
強力粉 100質量部
上白糖 10質量部
食塩 1.8質量部
全卵 6質量部
脱脂粉乳 2質量部
ホイップクリーム ※1 10質量部
イースト 4質量部
イーストフード 0.1質量部
水 50質量部
製パン用生地改良剤含有可塑性油脂 5質量部
ショートニング ※2 3質量部
ロールイン油脂 ※3 40質量部
※1 ミヨシ油脂(株)製 ホイップドール200
※2 ミヨシ油脂(株)製 ミヨシショートニングZ
※3 ミヨシ油脂(株)製 ハイシートヨークL
<デニッシュ食パン(2)の作製>
実施例24〜27に係る製パン用生地改良剤含有油中水型乳化ロールイン用可塑性油脂を用いてデニッシュ食パンを製造した。具体的には、まず、イーストを分散させた水、ショートニング以外の原材料をミキサーボールに投入し、フックを使用して、低速3分、中低速4分でミキシングを行った後、ショートニングを投入し、更に低速2分、中低速5分でミキシングし、パン生地を得た。捏上温度は24℃であった。室温で30分発酵させた後、0℃で一晩リタードを取った。
翌日、実施例24〜27の製パン用生地改良剤含有油中水型乳化ロールイン用可塑性油脂を生地で包み、3つ折り2回後リタード20分、3つ折り1回、リタード60分とった。シーターゲージ圧6で延し、1kgにカット後三つ編み成型にして2斤型に入れた。38℃、湿度80%のホイロで60分発酵させた後、200℃で45分間焼成して、デニッシュ食パンを得た。
<デニッシュ食パン(2)の配合>
強力粉 100質量部
上白糖 10質量部
食塩 1.8質量部
全卵 6質量部
脱脂粉乳 2質量部
ホイップクリーム ※1 10質量部
イースト 4質量部
イーストフード 0.1質量部
水 50質量部
ショートニング ※2 8質量部
製パン生地改良剤含有ロールイン用油脂 40質量部
※1 ミヨシ油脂(株)製 ホイップドール200
※2 ミヨシ油脂(株)製 ミヨシショートニングZ
<ブリオッシュの作製>
実施例24〜27に係る製パン用生地改良剤含有可塑性油脂を用いて、ブリオッシュを製造した。具体的には、まず、イーストを分散させた水、油脂以外の全ての原材料をミキサーボールに投入し、低速3分、中高速2分、高速2分でミキシングを行った。その後、製パン用生地改良剤含有可塑性油脂およびショートニングを投入し、低速3分、中高速4分でミキシングし、生地を得た。捏上げ温度は22℃であった。その後、22℃で3時間、パンチ後1時間発酵をとり、50gに分割してベンチタイムを20分とった。成型して、30℃、湿度80%のホイロで60分発酵させた後、210℃で20分間焼成して、実施例に係るブリオッシュを得た。
<ブリオッシュの配合>
強力粉 100質量部
上白糖 10質量部
食塩 2質量部
全卵 40質量部
モルト液 0.1質量部
イースト 3質量部
イーストフード 0.1質量部
牛乳 30質量部
ショートニング ※1 35質量部
製パン用生地改良剤含有可塑性油脂 5質量部
※1 ミヨシ油脂(株)製 ミヨシショートニングZ
<中華まんの作製>
実施例24〜27に係る製パン用生地改良剤含有可塑性油脂を用いて、中華まんを作製した。具体的には、まず、イーストを水に分散させ、すべての原材料をミキサーボールに投入し、フックを使用し、低速3分、中高速2分でミキシングを行ない中華まん生地を得た。捏上温度は27℃であった。この生地を包あん機(レオン自動機(株) CN400)を通して生地50gのみ、または生地50g、あん30gの中華まんに成型した。27℃、湿度80%のホイロで40分発酵させた後、20分ベンチタイムをとり、中蒸気で3分、極弱蒸気で12分蒸しあげて中華まんを得た。
<中華まんの配合>
薄力粉 70質量部
強力粉 30質量部
生地改良剤 ※1 0.6質量部
ベーキングパウダー 2質量部
上白糖 14質量部
食塩 0.6質量部
イースト 2質量部
製パン用生地改良剤含有可塑性油脂 5質量部
水 48質量部
※1 オリエンタル酵母工業(株)製 CマキシーEM
<冷凍生地食パンの作製>
実施例24〜27に係る製パン用生地改良剤含有可塑性油脂を用いて、成型冷凍の食パンを製造した。具体的には、まず、冷凍用イーストを分散させた水、油脂以外の原材料をミキサーボールに投入し、フックを使用し、低速3分、中低速4分でミキシングを行った後、製パン用生地改良剤含有可塑性油脂を投入し、更に低速2分、中低速4分でミキシングし、パン生地を得た。捏上温度は22℃であった。室温で15分フロアタイムをとった後、220gで分割してベンチタイム10分とった。モルダー成型を行い、−30℃で60分間冷凍した。−20℃で1ヶ月冷凍した後、20℃で60分解凍して、3斤型に入れた。36℃、湿度75%のホイロで50分発酵させた後、200℃で40分間焼成して食パンを得た。
<冷凍生地食パンの配合>
強力粉 100質量部
上白糖 6質量部
食塩 1.8質量部
冷凍用イースト 4質量部
脱脂粉乳 2質量部
冷凍生地用改良剤 ※1 1質量部
製パン用生地改良剤含有可塑性油脂 5質量部
水 65質量部
※1 ミヨシ油脂(株)製 クレディンフロストスーパー
<評価>
上記のデニッシュ食パン(1)、(2)、ブリオッシュ、中華まん、冷凍生地食パンとその作製工程について、次の評価を行った。
[デニッシュ食パン(1)、(2) 生地の軟化・ベタツキ]
生地を0℃で一晩リタードを取った後の生地の軟化度を測定し、ベタツキ度合いの指標とした。生地の軟化度は、直径30mm、厚さ1cmの生地を直径16mmの丸棒でひずみ50%圧縮した時の最大応力を測定し、下記の基準で評価した。比較対象として、製パン用生地改良剤含有可塑性油脂を製パン用生地改良剤無添加の可塑性油脂に変更した以外は上記と同様にして作製した生地を用いた。
評価基準
◎+:製パン用生地改良剤無添加の生地の応力と比較して95%以上であった。
◎:製パン用生地改良剤無添加の生地の応力と比較して90%以上95%未満であった。
○:製パン用生地改良剤無添加の生地の応力と比較して85%以上90%未満であった。
△:製パン用生地改良剤無添加の生地の応力と比較して80%以上85%未満であった。
×:製パン用生地改良剤無添加の生地の応力と比較して80%未満であった。
[デニッシュ食パン(1)、(2) 老化防止]
2斤の食パン型で焼成したデニッシュ食パンをビニール袋に入れ、20℃で3日間保管した。パン用スライサーを用いて、2cm厚に切り出し、直径4cmのプランジャーにて40%圧縮測定を行った。この時の応力を測定し、下記の基準によりパンの硬さを評価した。比較対象として、製パン用生地改良剤含有可塑性油脂を製パン用生地改良剤無添加の可塑性油脂に変更した以外は上記と同様にして作製したデニッシュ食パンを用いた。
評価基準
◎+:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して80%未満であった。
◎:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して80%以上85%未満であった。
○:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して85%以上90%未満であった。
△:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して90%以上95%未満であった。
×:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して95%以上であった。
[デニッシュ食パン(1)、(2) トーストの焼き縮み]
上記の通り焼成したパンを焼成1日後に1.8cmにスライスした後、トースターで800W、3分間加熱した。加熱前後のスライス食パンを体積測定計(Volscan)を用いて測定して焼き縮みを評価した。
評価基準
◎+:トースター加熱による体積縮小率が16%未満であった。
◎:トースター加熱による体積縮小率が16%以上17%未満であった。
○:トースター加熱による体積縮小率が17%以上18%未満であった。
△:トースター加熱による体積縮小率が18%以上19%未満であった。
×:トースター加熱による体積縮小率が19%以上であった。
[ブリオッシュ 生地のベタツキ]
強力粉1kg仕込でブリオッシュを作製する際に、分割・丸め作業時において生地のベタツキを防止するのに必要な手粉の使用量でベタツキの評価をした。
評価基準
◎+:成型時のトータルの手粉使用量は10g未満であった。
◎:成型時のトータルの手粉使用量は10g以上15g未満であった。
○:成型時のトータルの手粉使用量は15g以上、20g未満であった。
△:成型時のトータルの手粉使用量は20g以上、30g未満であった。
×:成型時のトータルの手粉使用量は30g以上であった。
[ブリオッシュ 老化防止]
焼成したブリオッシュをビニール袋に入れ、20℃で3日間保管した。超音波カッターを用いて、パンのクラムを2.5cm四方、高さ2cmに切り出し、直径4cmのプランジャーにて40%圧縮測定を行った。この時の応力を測定し、下記の基準によりパンの硬さを評価した。比較対象として、製パン用生地改良剤含有可塑性油脂を製パン用生地改良剤無添加の可塑性油脂に変更した以外は上記と同様にして作製したブリオッシュを用いた。
評価基準
◎+:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して65%未満であった。
◎:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して65%以上75%未満であった。
○:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して75%以上85%未満であった。
△:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して85%以上95%未満であった。
×:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して95%以上であった。
[中華まん 老化防止]
生地のみの中華まんをビニール袋に入れ、10℃で3日間保管した。超音波カッターを用いて、中心部を2.5cm四方、高さ2cmに切り出し、直径4cmのプランジャーにて40%圧縮測定を行った。この時の応力を測定し、下記の基準によりパンの硬さを評価した。比較対象として、製パン用生地改良剤含有可塑性油脂を製パン用生地改良剤無添加の可塑性油脂に変更した以外は上記と同様にして作製した中華まんを用いた。
評価基準
◎+:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して80%未満であった。
◎:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して80%以上85%未満であった。
○:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して85%以上90%未満であった。
△:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して90%以上95%未満であった。
×:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して95%以上であった。
[中華まん ホットスチーマー保存耐性]
あん入りの中華まんをビニール袋に入れ、−20℃の冷凍庫で14日間保管した。70℃設定のホットスチーマーに入れ、中華まんの表面を観察し、火ぶくれが発生する時間を下記の基準により評価しスチーム保存耐性を評価した。なお、製パン用生地改良剤無添加品は6時間未満で火ぶくれが発生した。
評価基準
◎+:12時間以上経過しても火ぶくれの発生なし。
◎:10時間以上、12時間未満で火ぶくれ発生。
○:8時間以上、10時間未満で火ぶくれ発生。
△:6時間以上、8時間未満で火ぶくれ発生。
×:6時間未満で火ぶくれ発生。
[食パン(1)焼成後冷凍 かたさの評価]
前述した小麦粉食パン(1)の配合で焼成した食パンをビニール袋に入れ、−20℃の冷凍庫で7日間保管した。解凍後、超音波カッターを用いて、パンのクラムを2.5cm四方、高さ2cmに切り出し、直径4cmのプランジャーにて40%圧縮測定を行った。この時の応力を測定し、下記の基準によりパンの硬さを評価した。比較対象として、製パン用生地改良剤含有可塑性油脂を製パン用生地改良剤無添加の可塑性油脂に変更した以外は上記と同様にして作製した食パンを用いた。
評価基準
◎+:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して80%未満であった。
◎:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して80%以上85%未満であった。
○:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して85%以上90%未満であった。
△:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して90%以上95%未満であった。
×:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して95%以上であった。
[食パン(1)焼成後冷凍 トーストの焼き縮み]
前述した小麦粉食パン(1)の配合で焼成した食パンをビニール袋に入れ、−20℃の冷凍庫で7日間保管した。解凍後、1.8cmにスライスした後、トースターで800W、3分間加熱した。加熱前後のスライス食パンを体積測定計(Volscan)を用いて測定して焼き縮みを評価した。
評価基準
◎+:トースター加熱による体積縮小率が16%未満であった。
◎:トースター加熱による体積縮小率が16%以上17%未満であった。
○:トースター加熱による体積縮小率が17%以上18%未満であった。
△:トースター加熱による体積縮小率が18%以上19%未満であった。
×:トースター加熱による体積縮小率が19%以上であった。
[冷凍生地食パン かたさの評価]
冷凍生地食パンをビニール袋に入れ、20℃で1日間保管した。超音波カッターを用いて、パンのクラムを2.5cm四方、高さ2cmに切り出し、直径4cmのプランジャーにて40%圧縮測定を行った。この時の応力を測定し、下記の基準によりパンの硬さを評価した。比較対象として、製パン用生地改良剤含有可塑性油脂を製パン用生地改良剤無添加の可塑性油脂に変更した以外は上記と同様にして作製した冷凍生地食パンを用いた。
評価基準
◎+:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して80%未満であった。
◎:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して80%以上85%未満であった。
○:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して85%以上90%未満であった。
△:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して90%以上95%未満であった。
×:製パン用生地改良剤無添加品の応力と比較して95%以上であった。
[冷凍生地食パン トーストの焼き縮み]
冷凍生地食パンをビニール袋に入れ、20℃で1日間保管した。1.8cmにスライスした後、トースターで800W、3分間加熱した。加熱前後のスライス食パンを体積測定計(Volscan)を用いて測定して焼き縮みを評価した。
評価基準
◎+:トースター加熱による体積縮小率が16%未満であった。
◎:トースター加熱による体積縮小率が16%以上17%未満であった。
○:トースター加熱による体積縮小率が17%以上18%未満であった。
△:トースター加熱による体積縮小率が18%以上19%未満であった。
×:トースター加熱による体積縮小率が19%以上であった。
上記の評価結果を表5に示す。
Figure 2018186811

Claims (7)

  1. 下記に示す酵素Aおよび酵素Bを含み、かつ酵素Aは、BPNPG7比色法による40℃の酵素活性において、糖濃度0質量%水溶液中での前記酵素活性に対する糖濃度10質量%水溶液中での前記酵素活性の相対比率が20%以上である製パン用生地改良剤。
    酵素A:マルトース生成α−アミラーゼおよびマルトテトラオース生成α−アミラーゼから選ばれる少なくとも1種
    酵素B:へミセルラーゼ
  2. 酵素Aは、BPNPG7比色法による酵素活性において、40℃の前記酵素活性に対する65℃の前記酵素活性が2倍以上である請求項1に記載の製パン用生地改良剤。
  3. 酵素Bにおける、キシラン糖化力測定法による酵素活性1Uに対して、酵素Aにおける、BPNPG7比色法による40℃の酵素活性が0.005〜7.0Uである請求項1または2に記載の製パン用生地改良剤。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の製パン用生地改良剤を含有する可塑性油脂。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の製パン用生地改良剤または請求項4に記載の可塑性油脂を用いて、
    酵素Aにおける、BPNPG7比色法による40℃の酵素活性が穀粉100gに対して0.6〜350Uになるように前記製パン用生地改良剤を添加する製パン生地の製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の製パン用生地改良剤または請求項4に記載の可塑性油脂を用いて、
    酵素Bにおける、キシラン糖化力測定法による酵素活性が穀粉100gに対して6〜1500Uになるように前記製パン用生地改良剤を添加する製パン生地の製造方法。
  7. 請求項5または6に記載の製パン生地を焼成するパンの製造方法。
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