JP2018186289A - 発光素子モジュールおよび原子発振器 - Google Patents

発光素子モジュールおよび原子発振器 Download PDF

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Abstract

【課題】発光素子の温度変動を抑制することができる発光素子モジュールを提供する。【解決手段】本発明に係る発光素子モジュール100は、温度制御される温度制御面22を有している温度可変素子20と、第1電極42を有し、温度制御面22の一部20aに搭載されている発光素子40と、第1電極42に給電するための第1端子50と、第1端子50と第1電極42との間を導通している配線と、を含み、配線が温度制御面22の他の部分20bと熱的に接続している。【選択図】図1

Description

本発明は、発光素子モジュールおよび原子発振器に関する。
電磁誘起透過(EIT:Electromagnetically Induced Transparency)方式(CPT(Coherent Population Trapping)方式と呼ばれることもある)による原子発振器は、アルカリ金属原子に、可干渉性(コヒーレント性)を有し、かつ、互いに異なる特定の波長(周波数)を有する2種類の共鳴光を同時に照射すると共鳴光の吸収が停止する現象を利用した発振器である(特許文献1参照)。
原子発振器は、上記のように2種類の光の周波数差を正確に制御することで、高精度な発振器を実現することができる。このような2種類の光を出射する発光素子としては、例えば、半導体レーザーが用いられている。
米国特許第6320472号明細書
発光素子は、高い精度で、温度制御されていることが望ましい。例えば、発光素子の温度が所望の値からずれてしまうと、発光素子から出射される光の周波数が変動し、発光素子の周波数精度が低下してしまうという問題があった。特に、発光素子を原子発振器の光源として用いる場合は、上記のように、2種類の光の周波数差を正確に制御する必要があり、わずかに周波数が変動しても問題となる場合がある。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、発光素子の温度変動を抑制することができる発光素子モジュールを提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、上記発光素子モジュールを有する原子発振器を提供することにある。
本発明に係る発光素子モジュールは、
温度制御される温度制御面を有している温度可変素子と、
第1電極を有し、前記温度制御面の一部に搭載されている発光素子と、
前記第1電極に給電するための第1端子と、
前記第1端子と前記第1電極との間を導通している配線と、
を含み、
前記配線が前記温度制御面の他の部分と熱的に接続している。
本発明に係る発光素子モジュールによれば、所望の温度に制御された温度制御面を介して、第1電極と第1端子とを電気的に接続している。そのため、発光素子の温度が所望の値から変動することを抑制でき、発光素子モジュールは、高い周波数精度を有することができる。
例えば、第1端子と第1電極とが、配線によって、温度制御面を介することなく、電気的に接続されている形態(すなわち、配線の一端が第1端子と接合され、配線の他端が第
1電極と接合されている形態場合)では、第1端子および配線によって、発光素子がパッケージ外部の温度(外気温)の影響を受け、発光素子の温度が変動する場合がある。より具体的には、外気温が温度制御面の温度より低い場合、温度制御面によって温度制御面の温度と同じ温度(もしくは近い温度)に加熱された半導体素子は、配線および第1端子の経由で、放熱されてしまう。逆に、外気温が温度制御面の温度より高い場合には、半導体素子に配線および第1端子の経由で、熱が流入してくる。そのため、このような形態では、発光素子の温度が所望の値から変動してしまうという問題がある。
本発明に係る発光素子モジュールでは、上記のような問題を解消することができ、発光素子の温度変動を抑制することができる。
本発明に係る発光素子モジュールにおいて、
前記配線は、一端が前記第1端子に接合され他端が前記温度制御面の前記他の部分に熱的に接続されている第1配線と、一端が前記第1電極に接合され他端が前記温度制御面の前記他の部分に熱的に接続されている第2配線と、を含んでもよい。
本発明に係る発光素子モジュールによれば、第1配線および第2配線を介して、発光素子に対して加熱および吸熱を行うことができ、発光素子が所望の温度から変動することを抑制できる。
本発明に係る発光素子モジュールにおいて、
前記温度制御面は、導電性を有し、
前記配線は、一端が前記第1端子に接合され他端が前記温度制御面の前記他の部分に接合されている第1配線を含み、
前記第1端子と前記第1電極とは前記温度制御面を介して導通していてもよい。
本発明に係る発光素子モジュールによれば、発光素子が所望の温度から変動することを抑制できる。
本発明に係る発光素子モジュールにおいて、
前記第1電極は、前記発光素子における搭載面以外の面に配置されており、
前記温度制御面の前記他の部分と前記第1電極とを接続している第2配線を含んでもよい。
本発明に係る発光素子モジュールによれば、発光素子が所望の温度から変動することを抑制できる。
本発明に係る発光素子モジュールにおいて、
前記第1電極は前記温度制御面に接合されていてもよい。
本発明に係る発光素子モジュールによれば、第1電極と温度制御面とを電気的に接続される第2配線を用いることなく、第1端子を、第1配線および導電性の温度制御面を介して、第1電極と電気的に接続させることができる。
本発明に係る発光素子モジュールにおいて、
前記温度制御面の前記他の部分に搭載されている第1絶縁部材と、
前記第1絶縁部材の表面に配置されている第1パッドと、
を、さらに含み、
前記第1配線の他端および前記第2配線の他端は、前記第1パッドに接合されていてもよい。
本発明に係る発光素子モジュールによれば、温度制御面が導電性を有していなくても、第1配線の他端と、第2配線の他端と、を電気的に接続させつつ、両者を温度制御面に熱的に接続させることができる。
本発明に係る発光素子モジュールにおいて、
前記発光素子は、第2電極を有し、
前記第2電極に給電するための第2端子と、
前記温度制御面の前記他の部分に搭載された第2絶縁部材と、
前記第2絶縁部材の表面に配置されている第2パッドと、
一端が前記第2端子に接合され、他端が前記第2パッドに接合された第3配線と、
一端が前記第2電極に接合され、他端が前記第2パッドに接合された第4配線と、を含んでもよい。
本発明に係る発光素子モジュールによれば、温度制御面が導電性を有していなくても、第3配線の他端と、第4配線の他端と、を電気的に接続させつつ、両者を温度制御面に熱的に接続させることができる。
本発明に係る発光素子モジュールにおいて、
前記第2配線を複数有していてもよい。
本発明に係る発光素子モジュールによれば、発光素子モジュールに比べて第2配線の数が多いので、温度制御面の熱を、より発光素子に伝えることができる。また、温度制御面によって、発光素子の熱を、より吸熱することができる。
本発明に係る原子発振器は、
本発明に係る発光素子モジュールを含む。
本発明に係る原子発振器によれば、高い周波数精度を有する光をガスセルに照射させることができるので、安定して動作することができる。
本実施形態に係る発光素子モジュールを模式的に示す斜視図。 本実施形態に係る発光素子モジュールを模式的に示す斜視図。 本実施形態に係る発光素子モジュールを模式的に示す平面図。 本実施形態に係る発光素子モジュールを模式的に示す断面図。 本実施形態に係る発光素子モジュールの発光素子を模式的に示す平面図。 本実施形態の第1変形例に係る発光素子モジュールを模式的に示す平面図。 本実施形態の第2変形例に係る発光素子モジュールを模式的に示す斜視図。 本実施形態の第2変形例に係る発光素子モジュールを模式的に示す平面図。 本実施形態の第3変形例に係る発光素子モジュールを模式的に示す斜視図。 本実施形態の第4変形例に係る発光素子モジュールを模式的に示す斜視図。 本実施形態の第5変形例に係る発光素子モジュールを模式的に示す斜視図。 本実施形態の第5変形例に係る発光素子モジュールを模式的に示す斜視図。 本実施形態の第6変形例に係る発光素子モジュールを模式的に示す斜視図。 本実施形態の第6変形例に係る発光素子モジュールの発光素子を模式的に示す平面図。 本実施形態の第6変形例に係る発光素子モジュールを模式的に示す斜視図。 本実施形態の第7変形例に係る発光素子モジュールを模式的に示す斜視図。 本実施形態の第7変形例に係る発光素子モジュールの発光素子を模式的に示す平面図。 本実施形態の第8変形例に係る発光素子モジュールを模式的に示す斜視図。 本実施形態の第9変形例に係る発光素子モジュールを模式的に示す斜視図。 本実施形態に係る原子発振器の構成を示す図。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
1. 発光素子モジュール
まず、本実施形態に係る発光素子モジュールについて、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る発光素子モジュール100を模式的に示す斜視図である。図2は、本実施形態に係る発光素子モジュール100を模式的に示す斜視図である。図3は、本実施形態に係る発光素子モジュール100を模式的に示す平面図である。図4は、本実施形態に係る発光素子モジュール100を模式的に示す図3のIV−IV線断面図である。図5は、本実施形態に係る発光素子モジュール100の発光素子40を模式的に示す平面図である。
発光素子モジュール100は、図1〜図5に示すように、パッケージ10と、温度可変素子20と、温度センサー30と、発光素子40と、端子50〜55と、を含むことができる。
なお、便宜上、図1では、温度可変素子20近傍の構成を図示し、さらに、温度可変素子20を簡略化して図示している。また、図1〜図3では、パッケージ10の蓋部14を省略し、発光素子40を簡略化して図示している。
パッケージ10は、図4に示すように、温度可変素子20、温度センサー30、および発光素子40を収容することができる。パッケージ10の形状は、温度可変素子20、温度センサー30、および発光素子40を収容することができれば、特に限定されない。パッケージ10の材質としては、例えば、金属やセラミックスを挙げることができる。
図4に示す例では、パッケージ10は、基部12と、蓋部14と、を有している。基部12は、例えば、板状の部材である。基部12上には、温度可変素子20が実装されている。
蓋部14は、凹部15を有する形状である。凹部15内に、温度可変素子20、温度センサー30、および発光素子40を収容することができる。凹部15の開口は、基部12によって封止されている。
蓋部14は、光透過部16を有することができる。光透過部16は、発光素子40の上方に配置されている。発光素子40から出射される光は、光透過部16を通って、パッケージ10の外部に照射される。光透過部16の材質は、発光素子40から出射される光を透過することができれば、特に限定されない。
なお、図示はしないが、パッケージ10は、基部が凹部を有する形状であり、蓋部が板状の形状であり、基部の凹部を板状の蓋部によって封止することにより、温度可変素子20、温度センサー30、および発光素子40を収容していてもよい。
端子50〜55は、図2に示すように、基部12に設けられている。より具体的には、端子50〜55は、基部12を貫通して、パッケージ10の内部から外部に延出している。図示の例では、端子50〜55は、棒状の部材であり、一端がパッケージ10の内部に配置され、他端がパッケージ10の外部に配置されている。端子50〜55の一端には、配線が接続されおり、端子50〜55の他端に電圧を印加することにより、パッケージ10内に収容された、温度可変素子20、温度センサー30、および発光素子40に電圧を印加することができる。端子50〜55の材質は、導電性であれば、特に限定されない。
温度可変素子20は、例えば銀ペーストを介して、基部12上に実装されている。温度可変素子20は、発光素子40が搭載された面(搭載部)20aを含む温度制御面22を有する。温度制御面22の平面形状は、特に限定されないが、図示の例では、四角形(より具体的には長方形)である。温度制御面22は、導電性を有することができる。例えば、金属の薄膜を成長させることにより、温度制御面22に導電性を付与(メタライズ化)してもよい。温度可変素子20は、発光素子40が搭載された面(搭載部20a、温度制御面22の一部)を介して、発光素子40に対して加熱および吸熱の少なくとも一方を行うことができる。
図示の例では、温度可変素子20として、ペルチェ素子を用いている。図示の例では、温度可変素子20は、パッド形成面24に形成されたパッド25,26を有し、パッド25,26は、それぞれ配線63,64を介して、端子52,53と電気的に接続されている。これにより、温度可変素子20に電圧を印加して電流を流すことができ、温度制御面22を発熱させることができる。また、温度可変素子20に印加する電圧の極性を逆転させることにより、温度制御面22を吸熱させることができる。このようにして、温度制御面22を所望の温度に制御することができ、温度可変素子20は、温度制御面22の搭載部(温度制御面22の一部)20aに搭載されている発光素子40に対して、加熱および吸熱を行うことができる。
なお、本発明に係る記載では、「電気的に接続」という文言を、例えば、「特定の部材(以下「A部材」という)に「電気的に接続」された他の特定の部材(以下「B部材」という)」などと用いている。本発明に係る記載では、この例のような場合に、A部材とB部材とが、接合(例えば、拡散接合、ろう付け、溶接等による金属接合)して電気的に接続されているような場合と、A部材とB部材とが、他の部材を介して電気的に接続されているような場合とが含まれるものとして、「電気的に接続」という文言を用いている。
温度センサー30は、例えば銀ペーストを介して、温度制御面22に搭載されている。温度センサー30は、温度制御面22の温度を検出することができる。図示の例では、温度センサー30として、サーミスターを用いている。図示の例では、温度センサー30は、パッド32,34を有し、パッド32,34は、それぞれ配線65,66を介して、端子54,55と電気的に接続されている。これにより、温度センサー30に電圧を印加して電流を流すことができ、温度センサー30の抵抗値から温度制御面22の温度を検出することができる。
なお、温度可変素子20および温度センサー30は、温度制御回路(図20参照)と電気的に接続されていてもよい。温度制御回路は、温度センサー30によって検出された温度に基づいて、温度可変素子20に流す電流値を制御することができる。
発光素子40は、例えば銀ペーストを介して、温度制御面22の搭載部20aに搭載されている。発光素子40は、光を出射することができる。発光素子40としては、例えば、垂直共振器面発光レーザー(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)や、端面発光レーザー(Edge Emitting Laser)を用いることができる。垂直共振器面発
光レーザーは、端面発光レーザーに比べて、閾値電流が小さいため消費電力を小さくすることができ、特に好適に発光素子40として用いることができる。以下では、発光素子40として、垂直共振器面発光レーザーを用いた例について説明する。
発光素子40は、図5に示すように、第1電極42と、第2電極44と、半導体層46と、を有することができる。半導体層46は、図4に示すように、互いに反対を向く第1面46aおよび第2面46bを有することができる。第1面46aは、温度可変素子20に搭載される側の面(搭載面)であり、発光素子40は、第1面46aが温度制御面22側を向くように、温度制御面22に搭載されている。第2面46bは、光透過部16と対向配置されている。第1電極42および第2電極44は、図5に示すように、半導体層46の第2面46b側に形成されている。第1電極42は、カソードであってもよく、第2電極44は、アノードであってもよい。第1電極42および第2電極44の材質としては、例えば、金、ゲルマニウム、白金や、これらの合金などが挙げられる。
半導体層46は、図示はしないが、活性層と、活性層を挟む第1ミラー層および第2ミラー層と、を積層された構造を有する。第1電極42および第2電極44に電圧を印加すると、活性層において電子と正孔との再結合が起こり、発光が生じる。そして、活性層に生じた光が、第1ミラー層と第2ミラー層との間を往復することによりレーザー発振が起こり、発光素子40は、出射部48から光を出射することができる。活性層、第1ミラー層、および第2ミラー層としては、例えば、GaAs層、AlGaAs層などを用いることができる。
なお、図5に示す例では、出射部48は、第2面46b側に設けられているが、出射部48は、第1面46a側に設けられていてもよい。この場合、温度可変素子20、およびパッケージ10の基部12は、出射部48から出射された光を透過する光透過部を有することができる。これにより、発光素子40は、第1面46a側から光を出射することができる。
第1電極42は、第1端子50と電気的に接続されている。第1端子50は、第1電極42に給電するための端子である。図1に示す例では、第1電極42は、第1配線60および第2配線61を介して、第1端子50と電気的に接続されている。第1配線60の一端60aは、第1端子50に接合され、第1配線60の他端60bは、温度制御面22の搭載部20a以外の部分(温度制御面22の他の部分)20bに熱的に接続されている。図1に示す例では、第1配線60の他端60bは、温度制御面22の他の部分20bに接合(直接的に接続)されている。
ここで、本発明に係る記載において、「熱的に接続」という記載を、配線と温度制御面とが接合(例えば、拡散接合、ろう付け、溶接等による金属接合)している場合と、配線と温度制御面との間に温度制御面の温度に準ずる部材が配置され、該部材と配線とが接している場合と、を含むものとして用いている。なお、温度制御面の温度に準ずる部材は、熱伝導性を有する部材であり、温度制御面の熱を配線に伝えることができ、また配線の熱を温度制御面に伝えることができる部材である。
第2配線61の一端61aは、第1電極42に接合され、第2配線61の他端61bは、温度制御面22の他の部分20bに熱的に接続されている。図示の例では、第2配線6
1の他端61bは、温度制御面22に接合されている。第1配線60の他端60bと、第2配線61の他端61bとは、導電性を有する温度制御面22によって、電気的に接続されている。すなわち、第1端子50と第1電極42とは、温度制御面22を介して導通している。配線60,61および温度制御面22は、第1端子50と第1電極42との間を導通する配線を構成することができる。図示の例では、第1配線60の他端60bと、第2配線61の他端61bとは、離間している。
なお、図示はしないが、第1配線60の他端60bと、第2配線61の他端61bとは、互いに接合、または接触していてもよい。また、配線の一部が温度制御面22に接合、または接触していれば、第1配線60と第2配線61とは、一体的に形成されていてもよい。
第2電極44は、第2端子51と電気的に接続されている。図示の例では、第2電極44は、配線62を介して、第2端子51と電気的に接続されている。第2端子51は、第2電極44に給電するための端子である。
配線60〜66の材質としては、導電性であれば特に限定されないが、例えば、金、銅、アルミニウムが挙げられる。
本実施形態に係る発光素子モジュール100は、例えば、以下の特徴を有する。
発光素子モジュール100によれば、第1電極42と第1端子50とは、第1配線60を介して、電気的に接続されている。第1配線60の一端60aは、第1端子50に接合され、第1配線60の他端60bは、温度制御面22に熱的に接続(図示の例では接合)されている。すなわち、発光素子モジュール100では、所望の温度に制御された温度制御面22を介して、第1電極42と第1端子50とを電気的に接続している。そのため、発光素子モジュール100では、発光素子40の温度が所望の値から変動することを抑制できる。
例えば、第1端子と第1電極とが、第1配線によって、温度制御面を介することなく、電気的に接続されている形態(すなわち、第1配線の一端が第1端子と接合され、第1配線の他端が第1電極と接合されている形態)には、第1端子および第1配線によって、発光素子がパッケージ外部の温度(外気温)の影響を受け、発光素子の温度が変動する場合がある。より具体的には、外気温が温度制御面の温度より低い場合、温度制御面によって温度制御面の温度と同じ温度(もしくは近い温度)に加熱された半導体素子は、第1配線および第1端子の経由で、放熱されてしまう。逆に、外気温が温度制御面の温度より高い場合には、半導体素子に第1配線および第1端子の経由で、熱が流入してくる。そのため、このような形態では、発光素子の温度が所望の値から変動してしまうという問題がある。
本発明に係る発光素子モジュール100では、上記のような問題を解消することができ、発光素子40の温度変動を抑制することができる。
発光素子モジュール100によれば、第2配線61の一端61aは、第1電極42に接合され、第2配線61の他端61bは、所望の温度に制御された温度制御面22に熱的に接続(図示の例では接合)されている。そのため、第2配線61を介して、発光素子40に対して加熱および吸熱を行うことができ、発光素子40が所望の温度から変動することを抑制できる。
発光素子モジュール100によれば、少なくとも配線60,62の材質を、アルミニウ
ムとすることができる。アルミニウムは、金、銅に比べて、小さい熱伝導率を有する。そのため、発光素子モジュール100では、発光素子40が、配線60,62を介してパッケージ10外部の温度の影響を受けることを抑制できる。
2. 発光素子モジュールの変形例
2.1. 第1変形例
次に、本実施形態の第1変形例に係る発光素子モジュールについて、図面を参照しながら説明する。図6は、本実施形態の第1変形例に係る発光素子モジュール200を模式的に示す平面図であって、図3に対応している。
以下、本実施形態の第1変形例に係る発光素子モジュール200において、本実施形態に係る発光素子モジュール100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
発光素子モジュール200では、図6に示すように平面視において、発光素子40は、仮想直線L上に配置されている。仮想直線Lは、四角形(図示の例では長方形)の形状を有する温度制御面22の中心Oを通る直線である。図示の例では、仮想直線Lは、温度制御面22の短辺23aと平行な直線であるが、温度制御面22の長辺23bと平行な直線であってもよい。温度制御面22は、仮想直線Lによって、第1領域22aと第2領域22bとに区画されている。
温度センサー30は、第1領域22aに配置されている。第1配線60の他端60b、および第2配線61の他端61bは、第1領域22aに接合されている。すなわち、温度センサー30、第1配線60の他端60b、および第2配線61の他端61bは、共に第1領域22aに配置されている。なお、図示の例では、パッド形成面24に近い方の領域を第2領域22bとし、パッド形成面24に遠い方の領域を第1領域22aとしているが、パッド形成面24に近い方の領域を第2領域22bとし、パッド形成面24に遠い方の領域を第1領域22aとしても良い。
温度センサー30によって検知される温度に変化があった場合は、例えば、上述した温度制御回路によって、温度可変素子20に流す電流値を変え、温度制御面22を所望の温度に制御することができる。そのため、第1端子50および第1配線60によって、パッケージ10の外部の温度の影響を受け、温度制御面22の温度が変動したとしても、第1配線60の他端60bは、温度センサー30と同じ第1領域22aに配置されているため、速やかに温度センサー30が温度変化を検知し、温度可変素子20に流す電流値を変えることができる。
さらに、第1領域22aには、温度センサー30が搭載されているため、第2領域22bに比べて、より確実に所望の温度に制御されている。そのため、第2配線61によって、より確実に発光素子40の温度を温度制御面22の温度に近づけることができる。
以上のように、発光素子モジュール200では、より確実に、発光素子40の温度が所望の値から変動することを抑制できる。
2.2. 第2変形例
次に、本実施形態の第2変形例に係る発光素子モジュールについて、図面を参照しながら説明する。図7は、本実施形態の第2変形例に係る発光素子モジュール300を模式的に示す斜視図であって、図1に対応している。図8は、本実施形態の第1変形例に係る発光素子モジュール300を模式的に示す平面図であって、図6に対応している。
以下、本実施形態の第2変形例に係る発光素子モジュール300において、本実施形態に係る発光素子モジュール100の構成部材、または本実施形態の第2変形例に係る発光素子モジュール200の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
発光素子モジュール100の例では、図1に示すように、第1配線60の他端60b、および第2配線61の他端61bは、導電性を有する温度制御面22に接合されていた。これに対し、発光素子モジュール300では、図7および図8に示すように、第1配線60の他端60b、および第2配線61の他端61bは、第1絶縁部材70上に形成された第1パッド72に接合されている。
第1絶縁部材70は、例えば銀ペーストを介して、温度制御面22の他の部分20bに搭載されている。第1絶縁部材70は、板状の形状を有していてもよい。第1絶縁部材70上には(第1絶縁部材70の表面には)、第1パッド72が形成されている。第1絶縁部材70は、熱伝導性を有し、温度制御面22の熱を第1配線60および第2配線61に伝えることができる。さらに、第1絶縁部材70は、第1配線60および第2配線61の熱を温度制御面22に伝えることができる。同様に、第1パッド72も熱伝導性を有する。すなわち、第1配線60の他端60b、および第2配線61の他端61bは、第1パッド72および第1絶縁部材70を介して、温度制御面22と熱的に接続されている。
第1絶縁部材70の材質としては、例えば、熱伝導性を有するセラミックやアルミナが挙げられる。第1パッド72の材質は、熱伝導性および導電性を有していれば、特に限定されない。
発光素子モジュール300によれば、温度制御面22が導電性を有していなくても、第1配線60の他端60bと、第2配線61の他端61bと、を電気的に接続させつつ、両者を温度制御面22に熱的に接続させることができる。すなわち、配線60,61および第1パッド72は、第1端子50と第1電極42との間を導通する配線を構成することができる。
発光素子モジュール300によれば、図8に示すように、第1絶縁部材70は、第1領域22aに搭載されていてもよい。これにより、上述のとおり、より確実に、発光素子40の温度が所望の値から変動することを抑制できる。
2.3. 第3変形例
次に、本実施形態の第3変形例に係る発光素子モジュールについて、図面を参照しながら説明する。図9は、本実施形態の第3変形例に係る発光素子モジュール400を模式的に示す斜視図であって、図7に対応している。
以下、本実施形態の第3変形例に係る発光素子モジュール400において、本実施形態の第2変形例に係る発光素子モジュール300の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
発光素子モジュール300の例では、図7に示すように、第2電極44と第2端子51とは、配線62を介して、電気的に接続されていた。これに対し、発光素子モジュール400では、図9に示すように、第2電極44と第2端子51とは、第3配線67および第4配線68を介して、電気的に接続されている。
第3配線67の一端67aは、第2端子51に接合され、第3配線67の他端67bは、温度制御面22の他の部分20bに接合されている。第4配線68の一端68aは、第
2電極44に接合され、第4配線68の他端68bは、温度制御面22の他の部分20bに接合されている。第1配線60の他端60bと、第2配線61の他端61bとは、導電性を有する温度制御面22によって、電気的に接続されている。例えば、第3配線67の他端67bと、第4配線68の他端68bとは、離間している。
なお、図示はしないが、第3配線67の他端67bと、第4配線68の他端68bとは、互いに接合、または接触していてもよい。また、配線の一部が温度制御面22に接合、または接触していれば、第3配線67と第4配線68とは、一体的に形成されていてもよい。
配線67,68の材質としては、導電性であれば特に限定されないが、例えば、金、銅、アルミニウムが挙げられる。
発光素子モジュール400によれば、所望の温度に制御された温度制御面22を介して、さらに、第2電極44と第2端子51とを電気的に接続している。そのため、発光素子モジュール400は、例えば発光素子モジュール300に比べて、より確実に、発光素子40の温度が所望の値から変動することを抑制できる。
なお、図示はしないが、第3配線67の他端67b、および第4配線68の他端68bは、温度センサー30が搭載される第1領域22a(図8参照)に接合されていてもよい。
2.4. 第4変形例
次に、本実施形態の第4変形例に係る発光素子モジュールについて、図面を参照しながら説明する。図10は、本実施形態の第4変形例に係る発光素子モジュール500を模式的に示す斜視図であって、図9に対応している。
以下、本実施形態の第4変形例に係る発光素子モジュール500において、本実施形態の第3変形例に係る発光素子モジュール400の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
発光素子モジュール400の例では、図9に示すように、第3配線67の他端67b、および第4配線68の他端68bは、導電性を有する温度制御面22に接合されていた。これに対し、発光素子モジュール500では、図10に示すように、第3配線67の他端67b、および第4配線68の他端68bは、第2絶縁部材71上に形成された第2パッド73に接合されている。
第2絶縁部材71は、例えば銀ペーストを介して、温度制御面22の他の部分20bに搭載されている。第2絶縁部材71は、板状の形状を有していてもよい。第2絶縁部材71上には(第2絶縁部材71の表面には)、第2パッド73が形成されている。第2絶縁部材71は、熱伝導性を有し、温度制御面22の熱を第3配線67および第4配線68に伝えることができる。さらに、第2絶縁部材71は、第3配線67および第4配線68の熱を温度制御面22に伝えることができる。同様に、第2パッド73も熱伝導性を有する。すなわち、第3配線67の他端67b、および第4配線68の他端68bは、第2パッド73および第2絶縁部材71を介して、温度制御面22と熱的に接続されている。
第2絶縁部材71の材質としては、例えば、熱伝導性を有するセラミックやアルミナが挙げられる。第2パッド73の材質は、熱伝導性および導電性を有していれば、特に限定されない。
発光素子モジュール500によれば、温度制御面22が導電性を有していなくても、第3配線67の他端67bと、第4配線68の他端68bと、を電気的に接続させつつ、両者を温度制御面22に熱的に接続させることができる。
なお、図示はしないが、第2絶縁部材71は、温度センサー30が搭載される第1領域22a(図8参照)に搭載されていてもよい。
2.5. 第5変形例
次に、本実施形態の第5変形例に係る発光素子モジュールについて、図面を参照しながら説明する。図11は、本実施形態の第5変形例に係る発光素子モジュール600を模式的に示す斜視図であって、図1に対応している。
以下、本実施形態の第5変形例に係る発光素子モジュール600において、本実施形態に係る発光素子モジュール100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。このことは、後述する、第6変形例に係る発光素子モジュール700、第7変形例に係る発光素子モジュール800、第8変形例に係る発光素子モジュール900、および第9変形例に係る発光素子モジュール1000についても、同様である。
発光素子モジュール100の例では、図1および図5に示すように、第1電極42および第2電極44は、半導体層46の第2面46b側に形成されていた。これに対し、発光素子モジュール600は、図11に示すように、第1電極42は、半導体層46の第1面46a側に形成され、第2電極44は、半導体層46の第2面46b側に形成されている。すなわち、発光素子モジュール600の発光素子40は、第1電極42と第2電極44とで、半導体層46を挟んだ形態である。第1電極42は、温度制御面22の搭載部20aに接合されている。
発光素子モジュール600では、第2配線61(図1参照)を用いることなく、第1端子50を、第1配線60および導電性の温度制御面22を介して、第1電極42と電気的に接続させることができる。すなわち、第1配線60および温度制御面22は、第1端子50と第1電極42との間を導通する配線を構成することができる。
また、発光素子モジュール600では、図12に示すように、第2電極44と第2端子51とは、第3配線67および第4配線68によって、電気的に接続されていてもよい。第3配線67の他端67b、および第4配線68の他端68bは、第2パッド73に接合されていてもよい。第2パッド73は、温度制御面22に搭載された第2絶縁部材71上に形成されていてもよい。第3配線67、第4配線68、第2パッド73、および第2絶縁部材71については、上述の「第4変形例に係る発光素子モジュール500」で説明した内容を適用することができる。
2.6. 第6変形例
次に、本実施形態の第6変形例に係る発光素子モジュールについて、図面を参照しながら説明する。図13は、本実施形態の第6変形例に係る発光素子モジュール700を模式的に示す斜視図であって、図1に対応している。図14は、本実施形態の第6変形例に係る発光素子モジュール700の発光素子40を模式的に示す平面図であって、図5に対応している。
発光素子モジュール100の例では、図1および図5に示すように、1つの第2配線61を有していた。これに対して、発光素子モジュール700の例では、図13および図14に示すように、複数の第2配線61を有している。図示の例では、第2配線61は、3
つ設けられているが、その数は、特に限定されない。なお、図示はしないが、配線62を複数設けてもよい。
発光素子モジュール700によれば、発光素子モジュール100に比べて第2配線61の数が多いので、温度制御面22の熱を、より発光素子40に伝えることができる。または、温度制御面22によって、発光素子40の熱を、より吸熱することができる。これにより、発光素子モジュール700は、より確実に、発光素子40の温度が所望の値から変動することを抑制できる。
また、発光素子モジュール600では、図15に示すように、第2電極44と第2端子51とは、第3配線67および第4配線68によって、電気的に接続されていてもよい。第3配線67の他端67b、および第4配線68の他端68bは、第2パッド73に接合されていてもよい。第2パッド73は、温度制御面22に搭載された第2絶縁部材71上に形成されていてもよい。第3配線67、第4配線68、第2パッド73、および第2絶縁部材71については、上述の「第4変形例に係る発光素子モジュール500」で説明した内容を適用することができる。
2.7. 第7変形例
次に、本実施形態の第7変形例に係る発光素子モジュールについて、図面を参照しながら説明する。図16は、本実施形態の第7変形例に係る発光素子モジュール800を模式的に示す斜視図であって、図1に対応している。図17は、本実施形態の第7変形例に係る発光素子モジュール800の発光素子40を模式的に示す平面図であって、図5に対応している。
発光素子モジュール800では、図17に示すように、発光素子40は、ダミー電極49を有する。ダミー電極49は、半導体層46の第2面46b側に形成されている。図示の例では、ダミー電極49は、2つ設けられているが、その数は、特に限定されない。ダミー電極49は、第1電極42および第2電極44と離間しており、第1電極42および第2電極44と電気的に分離している。
発光素子モジュール800には、図16および図17に示すように、第5配線69が設けられている。第5配線69は、ダミー電極49の数に応じて、複数設けられていてもよい。第5配線69の一端69aは、ダミー電極49に接合され、第5配線69の他端69bは、温度制御面22に接合されている。第5配線69の材質としては、導電性であれば特に限定されないが、例えば、金、銅、アルミニウムが挙げられる。
発光素子モジュール800によれば、例えば、第1電極42の面積を大きくすることができずに第2配線61の数を増やすことができない場合であっても、第5配線69を介して、温度制御面22の熱を、発光素子40に伝えることができる。また、第5配線69を介して、発光素子40の熱を、吸熱することができる。
2.8. 第8変形例
次に、本実施形態の第8変形例に係る発光素子モジュールについて、図面を参照しながら説明する。図18は、本実施形態の第8変形例に係る発光素子モジュール900を模式的に示す斜視図であって、図1に対応している。
発光素子モジュール900では、図18に示すように、温度制御面22は、第1部分27aと、第1部分27aと電気的に分離された第2部分27bと、を有する。例えば、図18に示すように、絶縁部分28を介して、第1部分27aおよび第2部分27bを選択的にメタライズ化することにより、第1部分27aと第2部分27bとを、電気的に分離
させてもよい。また、導電性を有する温度制御面22に溝(図示せず)を形成することによって、第1部分27aと第2部分27bとを、電気的に分離させてもよい。
第1電極42と第1端子50とは、第1配線60および第2配線61を介して、電気的に接続されている。第1配線60の一端60aは、第1端子50に接合され、第1配線60の他端60bは、第1部分27aに接合されている。第2配線61の一端61aは、第1電極42に接合され、第2配線61の他端61bは、第1部分27aに接合されている。第1配線60の他端60bと、第2配線61の他端61bとは、導電性を有する第1部分27aによって、電気的に接続されている。
第2電極44と第2端子51とは、第3配線67および第4配線68を介して、電気的に接続されている。第3配線67の一端67aは、第2端子51に接合され、第3配線67の他端67bは、第2部分27bに接合されている。第4配線68の一端68aは、第2電極44に接合され、第4配線68の他端68bは、第2部分27bに接合されている。第3配線67の他端67bと、第4配線68の他端68bとは、導電性を有する第2部分27bによって、電気的に接続されている。
なお、図示の例では、発光素子40は、第1部分27aに搭載されているが、第2部分27bに搭載されていてもよい。
発光素子モジュール900によれば、温度制御面22上に絶縁部材を配置せずに、第1端子50と第2端子51をショートさせることなく、第1電極42および第2電極44に、温度制御面22の熱を伝えることができる。また、第1電極42および第2電極44から、発光素子40の熱を吸熱することができる。
2.9. 第9変形例
次に、本実施形態の第9変形例に係る発光素子モジュールについて、図面を参照しながら説明する。図19は、本実施形態の第9変形例に係る発光素子モジュール1000を模式的に示す斜視図であって、図2に対応している。
発光素子モジュール100では、温度可変素子20の一例として、ペルチェ素子を挙げた。これに対し、発光素子モジュール1000では、図19に示すように、温度可変素子20として、ヒーターを用いている。
温度可変素子20は、抵抗部21aと、抵抗部21aを挟む導電部21b,21cを有することができる。導電部21bは、配線63を介して、端子52と電気的に接続されている。導電部21cは、配線64を介して、端子53と電気的に接続されている。これにより、抵抗部21aに電圧を印加することができ、抵抗部21aを発熱させることができる。抵抗部21aは、温度制御面22を有し、温度制御面22には発光素子40が搭載される。したがって、抵抗部21aを発熱させることにより、発光素子40を加熱することができる。発光素子モジュール1000は、特に、パッケージ10の外部の温度が低い場合に、好適に用いることができる。
3. 原子発振器
次に、本実施形態に係る原子発振器について、図面を参照しながら説明する。図20は、本実施形態に係る原子発振器2000の構成例を示す図である。
原子発振器2000は、本発明に係る発光素子モジュール(図示の例では、発光素子モジュール100)と、温度制御回路2110と、ガスセル2120と、光検出器2130と、検波回路2140と、電流駆動回路2150と、低周波発振器2160と、検波回路
2170と、電圧制御水晶発振器(VCXO:Voltage Controlled Crystal Oscillator)2180と、変調回路2190と、低周波発振器2200、周波数変換回路2210と、を含んで構成されている。
温度制御回路2110は、発光素子モジュール100の温度センサー30によって検知された温度に基づいて、発光素子モジュール100の温度可変素子20に流す電流値を制御することができる。これにより、発光素子モジュール100の温度制御面22は、温度制御されている。
ガスセル2120は、容器中に気体状のアルカリ金属原子が封入されたものである。
発光素子モジュール100の発光素子40は、周波数の異なる複数の光を発生させてガスセル2120に照射する。具体的には、電流駆動回路2150が出力する駆動電流によって、発光素子40の出射光の中心波長λ(中心周波数はf)が制御される。そして、発光素子40は、周波数変換回路2210の出力信号を変調信号として変調がかけられる。すなわち、電流駆動回路2150による駆動電流に、周波数変換回路2210の出力信号(変調信号)を重畳することにより、発光素子40は変調がかかった光を発生させる。
光検出器2130は、ガスセル2120を透過した光を検出し、光の強度に応じた検出信号を出力する。周波数差が、アルカリ金属原子の2つの基底準位のエネルギー差ΔE12に相当する周波数と一致する2種類の光をアルカリ金属原子に照射すると、アルカリ金属原子はEIT現象を起こす。このEIT現象を起こすアルカリ金属原子の数が多いほどガスセル2120を透過する光の強度が増大し、光検出器2130の出力信号の電圧レベルが高くなる。
光検出器2130の出力信号は、検波回路2140と検波回路2170に入力される。検波回路2140は、数Hz〜数百Hz程度の低い周波数で発振する低周波発振器2160の発振信号を用いて光検出器2130の出力信号を同期検波する。
電流駆動回路2150は、検波回路2140の出力信号に応じた大きさの駆動電流を発生して発光素子モジュール100の発光素子40に供給し、発光素子40の出射光の中心波長λ(中心周波数f)を制御する。具体的には、アルカリ金属原子の励起準位と第1の基底準位とのエネルギー差に相当する波長λ(周波数f)、アルカリ金属原子の励起準位と第2の基底準位とのエネルギー差に相当する波長λ(周波数f)に対して、中心波長λが(λ+λ)/2に一致する(中心周波数fが(f+f)/2に一致する)ように制御される。
ただし、中心波長λは必ずしも(λ+λ)/2と正確に一致させる必要はなく、(λ+λ)/2を中心とする所定範囲の波長であってもよい。なお、検波回路2140による同期検波を可能とするために、電流駆動回路2150が発生する駆動電流には低周波発振器2160の発振信号(検波回路2140に供給される発振信号と同じ信号)が重畳される。
発光素子モジュール100の発光素子40、ガスセル2120、光検出器2130、検波回路2140、電流駆動回路2150を通るフィードバックループにより、発光素子40が発生させる光の中心波長λ(中心周波数f)が微調整される。
検波回路2170は、数Hz〜数百Hz程度の低い周波数で発振する低周波発振器2200の発振信号を用いて光検出器2130の出力信号を同期検波する。そして、検波回路
2170の出力信号の大きさに応じて、電圧制御水晶発振器(VCXO)2180の発振周波数が微調整される。電圧制御水晶発振器(VCXO)2180は、例えば、数MHz〜数10MHz程度で発振する。
変調回路2190は、検波回路2170による同期検波を可能とするために、低周波発振器2200の発振信号を変調信号として電圧制御水晶発振器(VCXO)2180の出力信号を変調する。変調回路2190は、周波数混合器(ミキサー)、周波数変調(FM:Frequency Modulation)回路、振幅変調(AM:Amplitude Modulation)回路等により実現することができる。
周波数変換回路2210は、変調回路2190の出力信号を、ΔE12に相当する周波数の1/2の周波数の信号に変換する。周波数変換回路2210は、例えば、PLL(Phase Locked Loop)回路により実現することができる。
このような構成の原子発振器2000において、EIT信号が左右対称であると仮定すると、発光素子モジュール100の発光素子40、ガスセル2120、光検出器2130、検波回路2170、電圧制御水晶発振器(VCXO)2180、変調回路2190、周波数変換回路2210を通るフィードバックループにより、周波数変換回路2210の出力信号の周波数がΔE12に相当する周波数の1/2の周波数と正確に一致するように微調整される。例えば、アルカリ金属原子がセシウム原子であれば、ΔE12に相当する周波数が9.192631770GHzなので、周波数変換回路2210の出力信号の周波数は4.596315885GHzになる。
そして、前述したように、周波数変換回路2210の出力信号が変調信号(変調周波数fm)となり、発光素子モジュール100の発光素子40が共鳴光対を含む複数の光を発生させてガスセル2120に照射する。
原子発振器2000によれば、発光素子40の温度変動を抑制することができる発光素子モジュール100を含む。そのため、発光素子モジュール100の発光素子40は、周波数精度の高い光を、ガスセル2120に照射させることができる。したがって、原子発振器2000は、安定して動作することができる。
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
10 パッケージ、12 基部、14 蓋部、16 光透過部、20 温度可変素子、
20a 搭載部、20b 他の部分、21a 抵抗部、21b 導電部、
21c 導電部、22 温度制御面、22a 第1領域、22b 第2領域、
23a 短辺、23b 長辺、24 パッド形成面、25 パッド、26 パッド、
27a 第1部分、27b 第2部分、28 絶縁部分、30 温度センサー、
32 パッド、34 パッド、40 発光素子、42 第1電極、44 第2電極、
46 半導体層、46a 第1面、46b 第2面、49 ダミー電極、
50 第1端子、51 第2端子、52,53,54,55 端子、60 第1配線、
60a 第1配線の一端、60b 第1配線の他端、61 第2配線、
61a 第2配線の一端、61b 第2配線の他端、
62,63,64,65,66 配線、67 第3配線、67a 第3配線の一端、
67b 第3配線の他端、68 第4配線、68a 第4配線の一端、
68b 第4配線の他端、69 第5配線、69a 第5配線の一端、
69b 第5配線の他端、100〜1000 発光素子モジュール、
2000 原子発振器、2110 温度制御回路、2120 ガスセル、
2130 光検出器、2140 検波回路、2150 電流駆動回路、
2160 低周波発振器、2170 検波回路、2180 電圧制御水晶発振器、
2190 変調回路、2200 低周波発振器、2210 周波数変換回路

Claims (9)

  1. 温度制御される温度制御面を有している温度可変素子と、
    第1電極を有し、前記温度制御面の一部に搭載されている発光素子と、
    前記第1電極に給電するための第1端子と、
    前記第1端子と前記第1電極との間を導通している配線と、
    を含み、
    前記配線が前記温度制御面の他の部分と熱的に接続している、発光素子モジュール。
  2. 請求項1において、
    前記配線は、一端が前記第1端子に接合され他端が前記温度制御面の前記他の部分に熱的に接続されている第1配線と、一端が前記第1電極に接合され他端が前記温度制御面の前記他の部分に熱的に接続されている第2配線と、を含む、発光素子モジュール。
  3. 請求項1において、
    前記温度制御面は、導電性を有し、
    前記配線は、一端が前記第1端子に接合され他端が前記温度制御面の前記他の部分に接合されている第1配線を含み、
    前記第1端子と前記第1電極とは前記温度制御面を介して導通している、発光素子モジュール。
  4. 請求項3において、
    前記第1電極は、前記発光素子における搭載面以外の面に配置されており、
    前記温度制御面の前記他の部分と前記第1電極とを接続している第2配線を含む、発光素子モジュール。
  5. 請求項3において、
    前記第1電極は前記温度制御面に接合されている、発光素子モジュール。
  6. 請求項2において、
    前記温度制御面の前記他の部分に搭載されている第1絶縁部材と、
    前記第1絶縁部材の表面に配置されている第1パッドと、
    を、さらに含み、
    前記第1配線の他端および前記第2配線の他端は、前記第1パッドに接合されている、発光素子モジュール。
  7. 請求項6において、
    前記発光素子は、第2電極を有し、
    前記第2電極に給電するための第2端子と、
    前記温度制御面の前記他の部分に搭載された第2絶縁部材と、
    前記第2絶縁部材の表面に配置されている第2パッドと、
    一端が前記第2端子に接合され、他端が前記第2パッドに接合された第3配線と、
    一端が前記第2電極に接合され、他端が前記第2パッドに接合された第4配線と、を含む、発光素子モジュール。
  8. 請求項2、4、6、7のいずれか1項において、
    前記第2配線を複数有する、発光素子モジュール。
  9. 請求項1ないし8に記載の発光素子モジュールを含む、原子発振器。
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