JP2018185976A - 放電ランプ - Google Patents

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Abstract

【課題】高効率、低電圧、及び長寿命で、所望の色度光を照射可能な放電ランプを提供する。【解決手段】金属ハロゲン化物2と、不活性ガスと、を含み、水銀を実質的に含んでいない放電媒体が封入され、放電空間111に所定の距離を置いて対向配置させた一対の電極32とを具備し、22Wから28Wの電力で点灯可能な放電ランプに於いて、金属ハロゲン化物2は、スカンジウムのハロゲン化物、ナトリウムのハロゲン化物、インジウムのハロゲン化物、および亜鉛のハロゲン化物を含み、スカンジウムのハロゲン化物の重量Msと、ナトリウムのハロゲン化物の重量Mnの重量比が0.8≦Mn/Ms≦1.3であり、金属ハロゲン化物2に対する前記インジウムのハロゲン化物の重量比は0.3wt%以上、2.0wt%以下である。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、放電ランプに関する。
放電媒体が封入された放電空間を内部に有する発光部と、放電空間の内部に突出し、所定の距離を置いて対向配置させた一対の電極とを備えた放電ランプがある。
従来、放電媒体は、金属ハロゲン化物、不活性ガス、および水銀を含んでいた。しかしながら、近年においては環境保護の観点から、放電媒体には水銀を含めないようにしている。
また、省電力化の要求から、例えば、安定点灯時に22W(ワット)以上、28W(ワット)以下の電力で点灯させる放電ランプが求められている。しかしながら、28W(ワット)以下の電力で放電ランプを点灯させると35W(ワット)程度の電力で放電ランプを点灯させる場合に比べて発光部の温度が低くなる。そのため、28W(ワット)以下の電力で点灯させる放電ランプは、35W(ワット)程度の電力で点灯させる放電ランプに比べて発光効率が低くなるという問題がある。
この場合、金属ハロゲン化物の成分比を調整すれば発光効率を高くすることができる。例えば、金属ハロゲン化物に含まれるスカンジウムのハロゲン化物の比率を増やせば、発光効率を高くすることができる。しかしながら、単に、金属ハロゲン化物に含まれるスカンジウムのハロゲン化物の比率を増やすと、管電圧が高くなりチラツキが生じやすくなる。
また、金属ハロゲン化物の成分比によっては、遊離ヨウ素が増加していわゆる箔リークが生じ寿命が短くなったり、色味が所望の範囲内に収まらなくなったりするおそれもある。
そのため、低電力で点灯させる放電ランプであっても、発光効率の向上、管電圧の上昇の抑制、長寿命化、および所望の色味の光を照射することができる放電ランプの開発が望まれていた。
特表2013−511117号公報
本発明が解決しようとする課題は、低電力で点灯させる放電ランプであっても、発光効率の向上、管電圧の上昇の抑制、長寿命化、および所望の色味の光を照射することができる放電ランプを提供することである。
実施形態に係る放電ランプは、安定点灯時に22W(ワット)以上、28W(ワット)以下の電力で点灯可能である。放電ランプは、金属ハロゲン化物と、不活性ガスと、を含み、水銀を実質的に含んでいない放電媒体が封入された放電空間を内部に有する発光部と;前記放電空間の内部に突出し、所定の距離を置いて対向配置させた一対の電極と;を具備している。前記金属ハロゲン化物は、スカンジウムのハロゲン化物、ナトリウムのハロゲン化物、インジウムのハロゲン化物、および亜鉛のハロゲン化物を含んでいる。前記スカンジウムのハロゲン化物の重量をMsとし、前記ナトリウムのハロゲン化物の重量をMnとした場合に、0.8≦Mn/Ms≦1.3である。前記金属ハロゲン化物に対する前記インジウムのハロゲン化物の重量比は0.3wt%以上、2.0wt%以下である。
本発明の実施形態によれば、低電力で点灯させる放電ランプであっても、発光効率の向上、管電圧の上昇の抑制、長寿命化、および所望の色味の光を照射することができる放電ランプを提供することができる。
本実施の形態に係る放電ランプを例示するための模式図である。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。
本発明の実施形態に係る放電ランプは、例えば、自動車の前照灯に用いられるHID(High Intensity Discharge)ランプとすることができる。また、放電ランプが自動車の前照灯に用いられるHIDランプである場合には、いわゆる水平点灯を行うものとすることができる。
本発明の実施形態に係る放電ランプの用途は、自動車の前照灯に限定されるわけではないが、ここでは一例として、放電ランプが自動車の前照灯に用いられるHIDランプである場合を例に挙げて説明する。
図1は、本実施の形態に係る放電ランプ100を例示するための模式図である。
なお、図1においては、放電ランプ100を自動車に取り付けた場合に、前方となる方向を前端側、後方となる方向を後端側、上方となる方向を上端側、下方となる方向を下端側としている。
図1に示すように、放電ランプ100には、バーナー101およびソケット102が設けられている。
バーナー101には、外管5、内管1、電極マウント3、サポートワイヤ35、スリーブ4、および金属バンド71が設けられている。
外管5は、内管1の外側に内管1と同芯に設けられている。すなわち、バーナー101は、外管5と内管1とによる二重管構造を有している。外管5は、内管1の円筒部14付近に接合(溶着)されている。
内管1と外管5との間に形成された閉空間には、ガスが封入されている。封入されるガスは、誘電体バリア放電が可能なガスとすることができる。封入されるガスは、例えば、ネオン、アルゴン、キセノン、窒素から選択された一種のガス、またはこれらの混合ガスとすることができる。ガスの封入圧力は、例えば、常温(25℃)で0.3atm以下とすることができる。なお、ガスの封入圧力は、常温(25℃)で0.1atm以下とすることがより好ましい。
外管5は、内管1の材料の熱膨張係数に近い熱膨張係数を有し、且つ、紫外線遮断性を有する材料から形成することが好ましい。外管5は、例えば、チタン、セリウム、アルミニウム等の酸化物が添加された石英ガラスから形成することができる。
内管1は、発光部11、封止部12、境界部13、および円筒部14を有する。発光部11、封止部12、境界部13、および円筒部14は、一体に形成することができる。
内管1(発光部11、封止部12、境界部13、および円筒部14)は、透光性と耐熱性を有する材料から形成されている。内管1は、例えば、石英ガラスなどから形成することができる。
発光部11は、ほぼ楕円体状の外形形状を有している。発光部11は、内管1の中央付近に設けられている。内管1の軸方向における発光部11の寸法(球体長)は、例えば、8mm程度とすることができる。内管1の軸方向に直交する方向における発光部11の寸法は、例えば、6mm程度とすることができる。
発光部11の内部には、放電空間111が設けられている。放電空間111の中央部分は、ほぼ円柱状を呈している。放電空間111の両端部分は、ほぼ円錐状を呈している。
放電空間111には、放電媒体が封入されている。放電媒体は、金属ハロゲン化物2と、不活性ガスとを含む。
また、本実施の形態に係る放電ランプ100においては、環境保護の観点から、放電媒体は、実質的に水銀を含まないものとしている。なお、本明細書において、「実質的に水銀を含まない」とは、水銀を全く含まないだけではなく、水銀が不純物程度に含まれる場合も許容される。例えば、放電媒体は、放電空間111中において、2mg/cc未満となるのであれば水銀を含むことができる。
金属ハロゲン化物2は、例えば、スカンジウム(Sc)のハロゲン化物、インジウム(In)のハロゲン化物、ナトリウム(Na)のハロゲン化物、亜鉛(Zn)のハロゲン化物を含むものとすることができる。ハロゲンとしては、例えば、ヨウ素(I)を例示することができる。ただし、ヨウ素の代わりに臭素(Br)や塩素(Cl)などを用いることもできる。
なお、金属ハロゲン化物2の組成に関する詳細は後述する。
放電空間111に封入される不活性ガスは、例えば、キセノンとすることができる。また、キセノンの他に、ネオン、アルゴン、クリプトンなどを用いたり、これらを組み合わせた混合ガスを用いることもできる。
ただし、不活性ガスは、キセノンとすることがより好ましい。
封止部12は、板状を呈し、発光部11の両端部のそれぞれに接合されている。封止部12は、例えば、ピンチシール法を用いて形成することができる。なお、封止部12は、シュリンクシール法により形成され、円柱状を呈したものであってもよい。一方の封止部12には、境界部13を介して円筒部14が接合されている。
境界部13および円筒部14は、封止部12の、発光部11側とは反対側の端部に接合されている。
電極マウント3は、封止部12の内部に設けられている。
電極マウント3は、金属箔31、電極32、コイル33、およびリード線34を有する。
金属箔31は、封止部12の内部に設けられている。金属箔31は、電極32の、放電空間111側とは反対側の端部の近傍に接合されている。
金属箔31は、薄板状を呈し、例えば、モリブデン、レニウムモリブテン、タングステン、レニウムタングステンなどから形成することができる。
電極32は、線状を呈している。電極32の断面形状は、例えば、円形とすることができる。電極32の太さ(断面形状が円形の場合には直径)は、例えば、0.2mm以上、0.4mm以下とすることができる。
なお、電極32の太さは、電極32が延びる方向において一定でなくてもよい。例えば、電極32の太さは、先端部側が基端部側よりも太くなっていてもよい。また、電極32の先端部が球形となっていてもよい。また、直流点灯タイプのように、一方の電極の太さと、他方の電極の太さとが異なるものであってもよい。
電極32の一方の端部は、放電空間111内に突出している。すなわち、電極32の一端は放電空間111の内部に設けられ、他端は封止部12の内部に設けられている。一対の電極32は、所定の距離を置いて互いに対向するように設けられている。一対の電極32の先端同士の間の距離(電極間距離)は、例えば、3.4mm以上、4.4mm以下とすることができる。電極32の他方の端部は、金属箔31の、発光部11側の端部近傍に接合されている。電極32と金属箔31の接合は、例えば、レーザ溶接により行うことができる。
電極32は、例えば、純タングステン、ドープタングステン、レニウムタングステンなどから形成することができる。なお、電極32は、トリウムを含有していてもよいし、トリウムを含有していなくてもよい。
コイル33は、封止部12にクラックが発生するのを抑制するために設けられている。 コイル33は、例えば、ドープタングステンからなる金属線から形成することができる。コイル33は、封止部12の内部に設けられている。コイル33は、電極32の外側に巻きつけられている。例えば、コイル33の線径は30μm〜100μm程度、コイルピッチは600%以下とすることができる。
リード線34は、線状を呈している。リード線34の断面形状は、例えば、円形とすることができる。リード線34は、例えば、モリブデンなどから形成することができる。リード線34の一方の端部側は、金属箔31の、発光部11側とは反対側の端部近傍に接合されている。リード線34と金属箔31の接合は、レーザ溶接により行うことができる。リード線34の他方の端部側は、内管1の外部にまで延びている。
サポートワイヤ35は、L字状を呈し、放電ランプ100の前端側から出ているリード線34の端部に接合されている。サポートワイヤ35とリード線34との接合は、レーザ溶接により行うことができる。サポートワイヤ35は、例えば、ニッケルから形成することができる。
スリーブ4は、サポートワイヤ35の、内管1と平行に延びる部分を覆っている。スリーブ4は、例えば、円筒状を呈している。スリーブ4は、例えば、セラミックスから形成することができる。
金属バンド71は、外管5の後端側の端部近傍に固定されている。
ソケット102は、本体部61、取り付け金具72、底部端子81、および側部端子82を有する。
本体部61は、樹脂などの絶縁性材料から形成されている。本体部61の内部には、リード線34の後端側、サポートワイヤ35の後端側、およびスリーブ4の後端側が設けられている。
取り付け金具72は、本体部61の端部に設けられている。取り付け金具72は、本体部61の前端側に設けられている。取り付け金具72は、本体部61から突出している。取り付け金具72は、金属バンド71を保持する。取り付け金具72により金属バンド71を保持することで、バーナー101がソケット102に保持される。
底部端子81は、本体部61の内部に設けられている。底部端子81は、本体部61の後端側に設けられている。底部端子81は、導電性材料から形成されている。底部端子81は、リード線34と電気的に接続されている。
側部端子82は、本体部61の側壁に設けられている。側部端子82は、本体部61の後端側に設けられている。側部端子82は、導電性材料から形成されている。側部端子82は、サポートワイヤ35と電気的に接続されている。
底部端子81と側部端子82は、図示しない点灯回路と電気的に接続される。この場合、底部端子81は、点灯回路の高圧側と電気的に接続される。側部端子82は、点灯回路の低圧側と電気的に接続される。
放電ランプ100が自動車の前照灯に用いられるものである場合には、放電ランプ100は、中心軸(管軸)がほぼ水平の状態で、且つ、サポートワイヤ35がほぼ下端側(下方)に位置するように取り付けられる。なお、この様な方向に取り付けられた放電ランプ100を点灯することは、水平点灯と称される。
ここで、近年においては、省電力化の要求から、より低電力で点灯可能な放電ランプが求められている。例えば、安定点灯時に22W(ワット)以上、28W(ワット)以下の電力で点灯させることができる放電ランプが求められている。
この様な低電力で放電ランプを点灯させると、35W(ワット)程度の電力で放電ランプを点灯させる場合に比べて発光部11の温度が低くなる。発光部11の温度が低くなると、発光効率が低くなるので明るさが暗くなるという問題がある。
この場合、金属ハロゲン化物2に含まれるスカンジウムのハロゲン化物の比率を増やせば、発光効率を高くすることができる。ところが、単に、スカンジウムのハロゲン化物の比率を増やすと、管電圧が高くなりチラツキが生じやすくなる。
本発明者は検討の結果、スカンジウムのハロゲン化物の重量Ms(μg)に対するナトリウムのハロゲン化物の重量Mn(μg)の比(Mn/Ms)を所定の範囲内にすれば、低電力で点灯させる放電ランプ100であっても、発光効率の向上と管電圧の上昇の抑制とを図ることができるとの知見を得た。
表1は、スカンジウムのハロゲン化物の重量Msに対するナトリウムのハロゲン化物の重量Mnの比(Mn/Ms)と、発光効率および管電圧との関係を例示するための表である。
Figure 2018185976

なお、発光効率の評価においては、80 lm/W(ルーメン/ワット)以上を「○」とし、80 lm/W(ルーメン/ワット)未満を「×」としている。
管電圧の評価においては、始動時の管電圧が48V以下の場合を「○」とし、48Vを超えた場合を「×」としている。
安定点灯時の印加電圧は25W(ワット)程度、始動時の印加電圧は55W(ワット)程度とした。
また、一例として、スカンジウムのハロゲン化物はヨウ化スカンジウム(ScI)とし、ナトリウムのハロゲン化物はヨウ化ナトリウム(NaI)とした。
この場合、金属ハロゲン化物2は、ヨウ化スカンジウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化インジウム、およびヨウ化亜鉛を含むものとした。
また、金属ハロゲン化物2の重量は、400μgとした。
発光部11の材料は、石英ガラスとした。
放電空間111の容積は、22μLとした。
放電空間111に封入される不活性ガスはキセノンとし、封入圧力は12atmとした。
電極32の直径は0.28mmとした。
表1から分かるように、0.8≦Mn/Ms≦1.3とすれば、安定点灯時に22W(ワット)以上、28W(ワット)以下の電力で点灯させる放電ランプ100であっても、発光効率の向上と、管電圧の上昇の抑制とを図ることができる。
ここで、ヨウ化ナトリウムの価数は1価であるが、ヨウ化スカンジウムの価数は3価となる。そのため、ヨウ化スカンジウムの比率を増やすと、遊離ヨウ素が増加しやすくなる。遊離ヨウ素が増加すると、金属箔31の材料とヨウ素が反応しやすくなり、金属箔31の腐食に伴うリーク(箔リーク)が発生しやすくなる。箔リークが発生しやすくなると、放電ランプ100の寿命が短くなるおそれがある。
すなわち、Mn/Msが小さくなると放電ランプ100の寿命が短くなるおそれがある。
本発明者は検討の結果、金属ハロゲン化物2に含まれるインジウムのハロゲン化物の比率を増やせば遊離ヨウ素の増加を抑制することができるとの知見を得た。
このことは以下のように説明することができる。
インジウムのハロゲン化物の価数は1価〜3価となる。そのため、インジウムは遊離ヨウ素のゲッターとなり得るので、インジウムのハロゲン化物の比率を増やせば遊離ヨウ素の増加を抑制することができる。
すなわち、インジウムのハロゲン化物の比率を増やせば、箔リークの発生を抑制することができ、ひいては放電ランプ100の長寿命化を図ることができる。
ところが、本発明者の得た知見によれば、インジウムのハロゲン化物の比率を増やせば、CIE1931xy色度図における色度xおよび色度yがともに低下することが判明した。この場合、色度yの低下は色度xの低下よりも大きくなることも判明した。
特に、放電ランプ100の始動時は、発光部11の温度が低いので融点の低いインジウムが先に蒸発し、インジュウムによる発光が支配的になる。インジュウムによる発光が支配的になると色度yがさらに低下して、赤味を帯びた光が放電ランプ100から照射されるようになる。
すなわち、インジウムのハロゲン化物の比率を増やせば、長寿命となるが、所望の色味の光を照射することが困難となるおそれがある。
放電ランプ100の用途によっては、始動時に赤味を帯びた光が放電ランプ100から照射されても問題はない。しかしながら、例えば、放電ランプ100が自動車の前照灯に用いられるHIDランプである場合には、始動時および安定点灯時において白色の光が放電ランプ100から照射されるようにすることが好ましい。
本発明者は更なる検討の結果、インジウムのハロゲン化物の比率を所定の範囲内とすれば、長寿命化と所望の色味の光(例えば、白色の光)を照射することができるとの知見を得た。
表2は、金属ハロゲン化物2に対するインジウムのハロゲン化物の重量比と、寿命および始動時における光の色味との関係を例示するための表である。
Figure 2018185976

なお、寿命の評価においては、3000時間以上箔リークが発生しなかった場合を「○」とし、3500時間以上箔リークが発生しなかった場合を「◎」としている。
また、始動時における光の色味は、yの最小値が0.28以上の場合を「○」とし、yの最小値が0.29以上の場合を「◎」としている。ここで、yの最小値とは、始動時から安定時までの期間において、光の色味が経時変化する際の、最も低いyの値である。
なお、始動時におけるyの最小値が0.28以上となれば、安定点灯時における光の色味は、0.355<x<0.400、0.640x+0.130≦y≦0.64x+0.150となることを確認している。
なお、xはCIE1931xy色度図における色度xであり、yは色度yである。
また、一例として、インジウムのハロゲン化物はヨウ化インジウム(InI)とした。 その他の評価条件は、表1の場合と同様とした。
表2から分かるように、インジウムのハロゲン化物の重量比を0.3wt%以上、2.0wt%以下とすれば、始動時においても白色の光を照射することができる。
また、インジウムのハロゲン化物の重量比を0.5wt%以上、1.5wt%以下とすれば、始動時においても白色の光を照射することがさらに容易となる。
以上に説明したように、0.8≦Mn/Ms≦1.3とし、且つ、金属ハロゲン化物2に対するインジウムのハロゲン化物の重量比を0.3wt%以上、2.0wt%以下とすれば、低電力で点灯させる放電ランプ100であっても、発光効率の向上、管電圧の上昇の抑制、長寿命化、および所望の色味の光(例えば、白色の光)を照射することができる。
またさらに、金属ハロゲン化物2に対するインジウムのハロゲン化物の重量比を0.5wt%以上、1.5wt%以下とすれば、所望の色味の光(例えば、白色の光)を照射することがさらに容易となる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 内管、2 金属ハロゲン化物、5 外管、11 発光部、12 封止部、32 電極、100 放電ランプ、101 バーナー、102 ソケット、111 放電空間

Claims (4)

  1. 安定点灯時に22W(ワット)以上、28W(ワット)以下の電力で点灯可能な放電ランプであって、
    金属ハロゲン化物と、不活性ガスと、を含み、水銀を実質的に含んでいない放電媒体が封入された放電空間を内部に有する発光部と;
    前記放電空間の内部に突出し、所定の距離を置いて対向配置させた一対の電極と;
    を具備し、
    前記金属ハロゲン化物は、スカンジウムのハロゲン化物、ナトリウムのハロゲン化物、インジウムのハロゲン化物、および亜鉛のハロゲン化物を含み、
    前記スカンジウムのハロゲン化物の重量をMsとし、前記ナトリウムのハロゲン化物の重量をMnとした場合に、0.8≦Mn/Ms≦1.3であり、
    前記金属ハロゲン化物に対する前記インジウムのハロゲン化物の重量比は0.3wt%以上、2.0wt%以下である放電ランプ。
  2. 前記金属ハロゲン化物に対する前記インジウムのハロゲン化物の重量比は0.5wt%以上、1.5wt%以下である請求項1記載の放電ランプ。
  3. 安定点灯時に、以下の式を満足する色度の光を照射可能な請求項1または2に記載の放電ランプ。
    0.355<x<0.400、
    0.640x+0.130≦y≦0.64x+0.150
    なお、xはCIE1931xy色度図における色度xであり、yは色度yである。
  4. 始動時に、以下の式を満足する色度の光を照射可能な請求項1〜3のいずれか1つに記載の放電ランプ。
    y≧0.28
    なお、yはCIE1931xy色度図における色度yである。
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