添付図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
図1は、第一実施形態のメッセージ出力システムのシステム構成を示す図である。図1に示されるとおり、このメッセージ出力システムは、翻訳サーバ100、音声入力装置150、およびメッセージ出力装置200を含んで構成されている。そして、このメッセージ出力システムは、契約情報DB220、外部サイト230、および統計情報DB240(統計情報DB)とアクセス可能に構成されており、これらデータベースからの情報に基づいて、適切な言語に翻訳したメッセージを出力する。
そして、翻訳サーバ100は、所定の領域(例えば、メッセージ出力装置200の周辺)に在圏する、移動機または携帯端末である一または複数の通信端末300の位置情報、その設定情報を収集する。なお、設定情報とは、通信端末300において個別に設定された情報であり、例えば言語設定である。そのほか、どの国の人が契約しているか、ローミング情報に基づいてどの国のキャリア事業者の契約か、などの情報を含んでもよい。
そして、翻訳サーバ100は、収集した識別情報に基づいてさらに各通信端末300の契約情報を収集し、また外部サイト230において操作した言語情報、さらに統計情報DB240から外国人統計情報を収集する。
翻訳サーバ100は、これら情報に基づいて、その所定領域おいてもっとも理解度の高い翻訳言語を決定する。そして、翻訳サーバ100は、音声入力装置150から入力された音声を受け付けると、決定した翻訳言語に翻訳し、その翻訳したメッセージをメッセージ出力装置200に送信する。このメッセージは、音声またはテキストである。
メッセージ出力装置200は、受信したメッセージを出力する。ここで出力とは、表示または放送を意味している。
つぎに、翻訳サーバ100の構成について説明する。図1に示されるとおり、翻訳サーバ100は、情報収集部101(第1収集部、第2収集部、第3収集部、第4収集部)、ユーザ情報DB101a(記憶部)、理解度算出部102(算出部)、出力装置DB102a、言語決定部103(決定部)、翻訳処理部104、および出力部105(出力部)を含んで構成されている。
情報収集部101は、一または複数の通信端末300の識別情報およびその位置情報および設定情報を収集する部分である。さらに情報収集部101は、位置情報が収集された通信端末300の識別情報に基づいて契約情報DB220および外部サイト230から、通信端末300のユーザが通信事業者等と手続した言語および外部サイト230において入力した言語を収集する。情報収集部101は、ユーザ情報DB101aに、収集した各種情報をユーザ情報として記憶する。なお、情報収集部101は、メッセージ出力装置200の位置に基づいて定められた所定領域にいるユーザの位置情報を収集してもよい。
理解度算出部102は、収集した情報に基づいて、各言語における通信端末300のユーザの理解度を算出する。ここで理解度算出について詳細に説明する。
図2は、ユーザ情報DB101aに記憶されているユーザ情報である。ユーザ情報は、ユーザIDごとに、言語設定、キーボードアプリ、対応履歴:ショップ、対応履歴:ウェブ、SNS履歴、契約期間、および現在位置を対応付けて記憶している。
言語設定およびキーボードアプリは、設定情報であり、通信端末300から個別に収集された情報である。言語設定は、メッセージ表示等の通信端末300において設定された言語である。キーボードアプリは、メール等を入力するためにインストールされたキーボードアプリの言語を示す。
対応履歴:ショップ、対応履歴:ウェブは、ショップまたはウェブにおいて手続された手続言語を示し、契約期間は、通信端末の契約期間を示す。これら情報は、契約情報DB220から収集された情報である。契約情報DB220には、手続をした言語の履歴が記憶されている。
SNS履歴は、外部サイト230において操作された言語を示す。通信端末300の識別情報をキーにして、予め定めたSNSのサイトなどの外部サイト230から、操作された言語情報が収集される。操作された言語情報は、外部サイト230に記憶されているが、情報収集部101が、操作された言語を解析することによって判断してもよい。
現在位置は、通信端末300の位置情報である。
このようなユーザ情報に基づいて、各ユーザの各言語における理解度算出方法について説明する。
図2(a)は、ユーザごとのユーザ情報を示したものである。例えばユーザID:10001は、言語設定:JP、キーボードアプリ:JP、対応履歴ショップ:JP、対応履歴ウェブ:JP、SNS履歴:EN、契約期間:10年、現在位置xx,yyが対応付けられている。なお、JPは日本語を示し、ENは英語を示す。また、ユーザ情報の項目ごとに、理解度計算に際しての重み付けが設定されており、言語設定、キーボードアプリは、100%の重み付けがされている。対応履歴ショップは85%、対応履歴ウェブは80%、SNS履歴は70%、契約期間は50%である。これら重み付けは予め設定された数値であり、言語の理解にどの程度寄与したか否かの観点で設定されている。
ここで、ユーザID:10001について見てみると、図2(b)に示されるとおり、言語設定:JPは100%、キーボードアプリ:JPは、100%、対応履歴ショップ:JPは、85%、対応履歴ショップ:JPは、80%に設定されている。
一方、SNS履歴:ENであることから、この項目における日本語に対する理解度の重み付けは0としている。その一方でSNS履歴:ENは、70%である。
契約期間は、ここでは日本を契約対象地(滞在地)としているため、日本語を50%としている。
そして、各言語の理解度は、ユーザ情報の各項目における最大値としている。したがって、いずれか一の項目において、100%がつけられた場合には、その言語の理解度は、100%となる。例えば、図2(b)においては、ユーザID:10001の日本語の理解度は、100%であり、英語の理解度は70%となる。
上述の通り、理解度算出部102は、位置情報に基づいて定められた所定領域にいる通信端末300(ユーザ)を対象に、各ユーザの各言語の理解度を算出する。図2(b)を参酌すると、ユーザID:10001は、日本語の理解度:100%、英語の理解度:70%となる。ユーザID:10002は、日本語の理解度:70%、英語の理解度:100%となる。他のユーザに対しても同様の理解度算出処理が行われる。
言語決定部103は、所定領域にいるユーザを対象に、優先して翻訳すべき言語を決定する部分である。図3を用いて詳細に説明する。
図3は、言語ごとに、所定領域にいる全ユーザの理解度の合計ポイントを示した図である。図3(a)に示されるとおり、ユーザID:10001のユーザの日本語の理解度は100%、ユーザID:10002のユーザの日本語の理解度は70%、ユーザID:10003のユーザの日本語の理解度は50%と、言語決定部103は算出し、さらにその合計ポイントは370と算出する。
同様の処理により、英語の理解度の合計ポイントとして320が算出されており、中国語の理解度の合計ポイントとして100が算出されている。以下、台湾語、韓国語などの理解度のポイントが算出されている。
図3(a)を参照すると、その合計ポイントが最大の言語は、日本語であることから、言語決定部103は,日本語を第1優先言語に設定する。
つぎに、第2優先言語の設定について説明する。図3(b)に示されるとおり、日本語が第1優先言語に設定されていることから、言語決定部103は、日本語の理解度が100%のユーザの項目および他のユーザにおける日本語における項目を除外して、第2優先言語の決定を行う。
図3(b)に示されるとおり、ユーザID:10001および10004の各ユーザは、日本語の理解度が100%であるため、第2優先言語の算出に際しては除外される。すなわち、第2優先言語の理解度は、除外された残りのユーザの各言語における理解度に基づいて算出される。ここでは、英語の合計ポイントとして250が算出され、中国語の合計ポイントとして100が算出される。したがって、言語決定部103は、英語を第2優先言語として決定する。
図3(c)に示されるとおり、第3優先言語についても同様の処理を行う。ここでは、中国語の理解度が100%、ウクライナ語の理解度が100%と算出されている。そして、外国人の統計情報DB240に基づいて中国人が多いことから、言語決定部103は、中国語を第3優先言語として決定する。
翻訳処理部104は、言語決定部103により決定された言語による翻訳処理を行う。複数の言語が決定された場合には、優先順位にしたがって翻訳処理を行う。
出力部105は、翻訳処理部104により翻訳された言語をメッセージ出力装置200に出力する部分である。なお、出力部105は、予め同じ種別の言語(関連する言語)として設定された言語により翻訳されたメッセージについては、いずれか一の言語により翻訳されたメッセージを出力する構成としてもよい。なお、ここでは、同じ種別の言語とは、言語体系が同じ言語のことをいい、おおむね意味が理解できる類似文字・単語を使う言語をいう。例えば、中国語と台湾語はその言語体系が同じであり、いずれかの言語を母国語としている人は、何れの言語のメッセージが表示・出力されたとしても、おおむね理解できる。そのような関係のある言語を、同じ種別の言語とする。そのほか、マレーシア語とインドネシア語、ポルトガル語とスペイン語とイタリア語、ノルウェー語とスウェーデン語とデンマーク語、タイ語とラオス語、ロシア語とウクライナ語は、同じ種別の言語と扱うことができる。この言語の種別情報は、ユーザ情報DB101aに記憶されるが、これに限らず、図示しない言語情報データベースに記憶してもよい。
このように構成されたメッセージ出力システムの動作について説明する。図4は、メッセージ出力システムの動作を示すシーケンス図である。まず、一または複数の通信端末300は、通信端末300の識別情報、設定情報、および位置情報を、翻訳サーバ100に送信する(S101)。
翻訳サーバ100において、情報収集部101が、一または複数の通信端末300から識別情報、設定情報、および位置情報を収集すると、さらに収集した通信端末300の識別情報をキーにして、契約情報DB20から契約情報を収集する(S102)。
そして、情報収集部101は、識別情報ごとに、設定情報、位置情報、および契約情報をユーザ情報DB101aに記憶する(S103)。
つぎに、情報収集部101は、メッセージ出力装置200において、その位置情報、種類情報、および状態情報の登録がなされると(S104)、それら情報を収集する(S105)。なお、状態情報は、メッセージ出力装置200の稼働状態を示し、種類情報は、音声出力をする装置か、ディスプレイ表示をする装置かを示す情報である。
情報収集部101は、収集した情報を出力装置DB102aに記憶する(S105)。
理解度算出部102は、出力装置DB102aに記憶されているメッセージ出力装置200の位置情報に基づいて定められた所定領域に在圏する通信端末300の識別情報、位置情報、契約情報、および設定情報をユーザ情報DB101aから取得する。そして、理解度算出部102は、ユーザ情報に基づいて各言語の理解度を算出する(S106)。
言語決定部103は、理解度算出部102により算出された各言語の理解度に基づいて、その所定領域における翻訳言語を決定する(S107)。翻訳言語の決定処理は、所定領域ごとに行われる。
つぎに、音声入力装置150において、そのオペレータは出力する内容の音声を入力する(S108)。そして、音声入力装置150は、入力された音声データおよび指定領域を翻訳サーバ100に出力する(S109)。
翻訳サーバ100において、翻訳処理部104が、音声入力装置150から音声データおよび指定領域を受信すると、その音声データを音声認識して、テキスト化する(S110)。そして、翻訳処理部104は、テキスト化されたデータを決定された翻訳言語に翻訳する(S111)。出力部105は、メッセージ出力装置200の種類が音声を出力する装置であれば、その種類に応じて音声データに変換する(S112)。メッセージ出力装置200が文字を表示するディスプレイ装置であれば、音声データの変換処理はしない。そして、出力部105は、メッセージ出力装置200に翻訳したメッセージデータを出力する(S113)。
メッセージ出力装置200は、メッセージデータを受信し、メッセージデータを出力する(S114)。なお、メッセージ出力装置200は、音声データを受信した場合には音声をスピーカから出力し、テキストデータを受信した場合には、ディスプレイに表示する。
つぎに、本実施形態の変形例について説明する。上述本実施形態では、通信端末300の位置に基づいて、所定領域にいるか否かを判断し、翻訳言語を決定していた。この変形例においては、通信端末300の移動方向に基づいて、翻訳言語を決定することを特徴とするものである。
図5は、ある領域において通信端末300の移動方向と、翻訳言語を決定するための領域、メッセージ出力装置200(200a、200b、200c)との位置関係を示す図である。図5においては、メッセージ出力装置200は、翻訳言語を表示するためのディスプレイを備える。なお、図5において、黒丸はユーザ、その矢印は移動方向を示す。
図5に示されるとおり、メッセージ出力装置200a、メッセージ出力装置200b、およびメッセージ出力装置200cが、通信端末300の移動方向に対向した向きに配置されている。領域Aは、メッセージ出力装置200aに対応付けられた領域である。領域Bは、メッセージ出力装置200bに対応付けられた領域である。領域Cは、メッセージ出力装置200cに対応付けられた領域である。
領域Aを対象にして、メッセージ出力装置200aの翻訳言語を決定する場合について説明する。翻訳サーバ100は、領域Aにおいて、メッセージ出力装置200aに向けて移動している通信端末300のユーザ情報(設定情報、契約情報、位置情報)を取得する。移動方向は、通信端末300の位置情報の遷移に基づいて判断することができる。理解度算出部102が、対象ユーザ抽出部としての機能を有しており、言語の理解度を算出するために対象となるユーザを絞り込む際に、移動履歴に基づいて移動方向を判断する。
そして、翻訳サーバ100は、このユーザ情報に基づいて、各通信端末300のユーザにおける各言語に対する理解度を算出する。そして、翻訳サーバ100は、このユーザの理解度に基づいて、翻訳言語を決定する。なお、上述の通り、第1優先言語および第2優先言語など複数の翻訳言語を優先順位をつけて決定してもよい。
同様に、翻訳サーバ100は、領域Bについては、メッセージ出力装置200bに向けて移動する通信端末300を対象に、翻訳言語を決定し、領域Cについては、メッセージ出力装置200cに向けて移動する通信端末300を対象に、翻訳言語を決定する。
つぎに、メッセージ出力装置200のメッセージ出力の方法の具体例について説明する。メッセージ出力装置200は、翻訳言語の優先順位に基づいて出力(放送または表示)してもよい。メッセージ出力装置200が、表示装置である場合には、優先順位の高いメッセージを大きく表示してもよい。
ユーザは、自分の理解できる言語がメッセージ出力装置200から出力されていない場合には、翻訳サーバ100またはメッセージ出力装置200を操作して、自分が理解できる言語をリクエストすることもできる。その場合、メッセージ出力装置200は、リクエストされた翻訳言語に翻訳されたメッセージを出力する。リクエストする言語は、通信端末300のSIM、言語設定などの情報により自動的に設定されてもよい。
メッセージ出力装置200は、他の言語におけるメッセージを出力している最中であっても、ユーザによる操作にしたがって、割り込み処理をして、リクエストされた翻訳言語のメッセージを出力してもよい。
また、ユーザの通信端末300は、メッセージ出力装置200または翻訳サーバ100に対して、翻訳言語のリクエストを行うことで、翻訳サーバ100は、当該通信端末300にリクエストされた翻訳言語のメッセージを出力にしてもよい。
また、メッセージ出力装置200が、表示装置である場合には、優先順位またはその領域に在圏する人数に応じて、各翻訳言語のメッセージの表示時間を変えてもよい。
つぎに、翻訳処理の変形例について説明する。本実施形態では、翻訳処理部104が、入力された音声の翻訳を行っていたが、これに限らない。翻訳処理部104は、録音済みの定型メッセージに対して翻訳を行ってもよい。また、出力部105は、事前に各言語に翻訳されたメッセージを出力してもよい。
つぎに、通信端末300の位置情報の収集タイミングについて説明する。図4におけるS101〜S103の処理を実行するタイミングは、メッセージ出力装置200が配置されている場所またはメッセージを出力する条件に応じて調整するのがよい。例えば、人の出入りの少ない空間、例えば乗り物、映画館、コンサートホール、スポーツスタジアムなどでは、その乗り物、建物の中を収集範囲とし、乗車のタイミング、講演または試合開始のタイミングで収集処理を行うのが好ましい。
人の出入りのある空間、例えば、街、ショッピングセンター、避難所、駅、観光地などでは、メッセージ出力装置200を中心の所定範囲を収集範囲として、放送直前に収集するのが好ましい。街においては、建物の中を除外するなどがよい。ショッピングセンターでは登録済みの従業員をその対象から除外するのがよい。
一定の向きに人の動きのある空間、例えば、年始の神社・仏閣、マラソン大会、花火会場に向かう人(または出る人)、抗議デモ行進などでは、メッセージ出力装置200に向かう向きに移動している一定の距離内にいるユーザを収集対象とし、放送直前に収集処理を行うのがよい。
人の動きが少ない屋外、例えば深夜の住宅街では、所定時間ごとに収集することがよい。
つぎに、第二実施形態について説明する。この第二実施形態については、翻訳サーバ100において決定した翻訳言語に翻訳されたメッセージを放送車両(放送装置)が放送するものである。この第二実施形態においては、放送車両が移動しながら、翻訳したメッセージを放送する。そのため、放送車両は、翻訳言語が決定された領域と、放送車両との相対位置関係に応じて、当該放送車両に備えられているスピーカ(放送出力部)を回転させて、適切な角度に回転させて放送する。
図6は、放送車両400と、翻訳言語が決定された領域W〜Zおよび拡大領域Vとの位置関係を示す図である。放送車両400は拡大領域Vに位置している。ここで拡大領域Vには、デフォルト言語として日本語が決定されている。
図6に示されるとおり、放送車両400は方向Pに向けて移動しているとする。この場合、放送車両400の移動方向右前方に、英語に翻訳することが決定された領域Xがあるため、翻訳サーバ100は、その方向に向けて英語に翻訳したメッセージを出力する。同様に、放送車両400の後方には領域Y、Z、Wがあり、それぞれの方向に向けて、それぞれ決定された言語に翻訳されたメッセージを出力する。それ以外の方向については、日本語によるメッセージを出力する。
放送車両400は移動していることから、領域W〜Zの方向は相対的に変化する。したがって、メッセージを出力するごとに、その方向を算出する必要がある。以下、その処理を実行するための翻訳サーバ100および放送車両400の機能構成について説明する。
図7は、第二実施形態における翻訳サーバ100、放送車両400の機能構成を示すブロック図である。翻訳サーバ100は、上記第一実施形態と同じであるが、出力部105aは、翻訳言語とそれに対応する通信端末300の位置情報とを、メッセージ出力装置200である放送車両400に出力する点で相違する。
放送車両400は、相対位置算出部201,回転制御部202、および放送出力部203を含んで構成されている。
相対位置算出部201は、翻訳サーバ100から受信した通信端末300の位置情報に基づいて算出された位置情報と放送車両400とに基づいて、通信端末300の方向を算出する部分である。
回転制御部202は、相対位置算出部201により算出された方向に基づいて、放送出力部203の向きを制御する部分である。
放送出力部203は、回転制御部202により制御された方向に回転し、翻訳サーバ100から出力された出力メッセージを出力する部分である。
ここで、翻訳サーバ100と相対位置算出部201とにおけるメッセージの出力方向の制御内容について説明する。図8に示されるとおり、翻訳サーバ100において、事前に、領域処理部(図示せず)は、翻訳言語を特定するための対象領域を、所定領域に分割して、定義付けをしておく。この所定領域は、翻訳言語を決定するための領域である。その所定領域は、矩形でもよく、また所定半径の円でもよい。図8においては、所定半径の円で所定領域は形成されており、相互に重複して漏れがないように定義付けがなされている。そして、理解度算出部102は、一の所定領域に在圏する通信端末300のユーザの言語の理解度を求め、言語決定部103は、当該一の所定領域内における翻訳言語を決定する。なお、理解度算出部102および言語決定部103は、通信端末300の集計数が所定値以上である領域に対して、理解度の算出および翻訳言語の決定を行う。所定値以上の通信端末300が在圏している領域を言語特定領域とする。そして、言語決定部103は、言語特定領域に在圏する一または複数の通信端末300の位置情報に基づいて、その重心位置を算出する。
図8は、言語特定領域W〜Zが所定値以上の通信端末300が在圏する領域であり、その領域に対して、翻訳言語が決定される、ことを示している。
そして、出力部105aは、言語特定領域の重心位置とともに、当該言語特定領域において決定した翻訳言語により翻訳された出力メッセージを、放送車両400に出力する。
放送車両400の相対位置算出部201は、出力メッセージと重心位置とを受信すると、これに基づいて、相対位置関係を算出する。そして、放送出力部203は、放送車両400と出力先となる位置情報との相対関係に基づいた方向に対して出力メッセージを出力する。
なお、翻訳サーバ100において、重心位置を算出することに代えて、放送車両400において、重心位置を算出してもよい。その際、翻訳サーバ100は、重心位置を算出するための通信端末300の位置情報を全て出力する必要がある。
つぎに、このように構成されたメッセージ出力システムの処理について説明する。図9は、翻訳サーバ100および放送車両400を含んだシステムの処理シーケンスを示す図である。
通信端末300は、翻訳サーバ100に、通信端末300の識別情報、設定情報、位置情報を出力する(S101)。翻訳サーバ100は、契約情報DB220から識別情報をキーにして契約情報を取得する(S102)。
翻訳サーバ100は、対象領域を分割した定義済みの各所定領域内に在圏する通信端末300のユーザのユーザ情報を記憶する(S103a)。
また、放送車両400は、その位置、種類、稼働状態を登録し、それら情報を翻訳サーバ100に出力する(S104)。そして、翻訳サーバ100において、情報収集部101(取得部)が、それら情報を受信し、出力装置DB102aは、放送車両400の位置、種類、稼働状態を記憶する(S105)。
翻訳サーバ100において、理解度算出部102は、放送車両400の一定距離に在圏する通信端末300のユーザ情報に基づいて、言語特定領域ごとの理解度を算出する(S106a)。言語決定部103は、言語特定領域ごとに、翻訳言語とその優先度を決定し、それをリスト化する(S107)。なお、言語特定領域が定まると、その重心位置が算出される。
つぎに、音声入力装置150において、そのオペレータは出力する内容の音声を入力する(S108)。そして、音声入力装置150は、入力された音声データおよび放送車両400を特定する識別情報を翻訳サーバ100に出力する(S109)。また、音声入力装置150は放送車両400に含まれて構成されてもよい。
翻訳サーバ100において、翻訳処理部104が、音声入力装置150から音声データおよび放送車両400の識別情報を受信すると、その音声データを音声認識して、テキスト化する(S110)。そして、翻訳処理部104は、テキスト化されたデータを決定された翻訳言語に翻訳する(S111)。ここで、分割されて定義付けされた所定領域のうち、いくつかの言語特定領域においては、翻訳言語が定められている。したがって、翻訳処理部104は、放送車両400から一定距離にある言語特定領域において翻訳言語が定められている場合には、その翻訳言語に翻訳する。そして、出力部105は、翻訳言語に翻訳された翻訳データを音声データに変換する(S112)。
出力部105は、言語特定領域・翻訳言語・優先度のリストおよび重心位置とともに、翻訳言語に翻訳された音声データを放送車両400に出力する(S113a)。
放送車両400において、相対位置算出部201は、重心位置と放送車両400の位置、向き、および速度とに基づいて、その相対位置関係を算出する(S114a)。この相対位置関係は、放送車両400から重心位置までの距離および方向により表される。
そして、相対位置算出部201は、算出された相対位置関係に基づいて、放送出力部203を重心位置に向けた方向(角度)およびその音量を算出する(S115)。相対位置算出部201は、回転制御部202に算出した角度を指示する(S116)。
回転制御部202は、放送出力部203を、指示された角度に回転する(S117)。
相対位置算出部201は、指定した音量と音声データを放送出力部203に出力し、放送出力部203は、指示された音量で、音声を放送する(S119)。そして、リストにしたがって、処理を行い、翻訳サーバ100から受信した他の方向または他の音声データがあれば、S116に戻り、繰り返し処理する(S120)。
つぎに、放送出力部203の回転機構について説明する。この放送出力部203は、図10に示される機構により実現される。図10に示されるとおり、放送出力部203は、スピーカ203a、回転部203b、および制御部203cを含んで構成されている。回転部203bは、放送車両400に固定された電極d1と、回転部分Qに固定された電極d2を備える。回転部分Qは、軸Rを中心に回転し、スピーカ203aは回転部分Qの回転に伴って一緒に回転する。電極d1は、ローラベアリングを用いることで、電極d2との間でなめらかな回転を実現する。
電極d1は、回転部分Qの回転動作に伴って電極の極性をかえる。スピーカ203aの回転に伴い内側の電極d2は回転し、接する外側の電極d2は変わるものの、その輪の電極の極性が変わるため、常に一定の極性が維持される。
制御部203cは、音声信号を回転部203bに出力する。回転部203bはさらにスピーカ203aに出力し、スピーカ203aは、音声を放送する。
図10に示される構成を軸方向に多段に設けることで、複数の電気信号を制御部203cからスピーカ203aに伝達することを可能にする。
この構成により、スムーズな回転機構を提供することができる。なお、上述の回転機構によることなく、スピーカ203aを0度〜360度の間で回動往復運動をさせてもよい。
また、放送出力部203は、物理的に回転するスピーカに代えて、全方位(360度)に向けて設定した複数の指向性スピーカ(全方位スピーカ群)としてもよい。この場合、回転制御部202は不要となり、その代わり、どのスピーカから出力するかを決定する制御部が必要となる。
全方位スピーカ群を採用した場合には、翻訳した音声データが必要としない向きには、音声入力装置で入力した言語(例えば日本語)の音声をそのまま放送するようにしてもよい。また、ある方向におけるスピーカがメッセージを放送する際、その隣接するスピーカは、音声を出力しないための制御が行われるのがよい。この構成により混線を防ぐことができる。
また、第二実施形態においては、対象領域を所定領域に分割したが、所定領域における処理に先立って、当該所定領域より大きな拡大領域において、まずは翻訳言語を決定し、特定後、所定領域における翻訳言語を決定してもよい。
例えば、図6において、いくつかの所定領域が示されているが、この所定領域より大きな拡大領域Vを対象に、理解度算出部102および言語決定部103は、その拡大領域における翻訳言語を決定してもよい。言語決定部103は、この翻訳言語を、拡大領域におけるデフォルト言語する。そして、放送出力部203は、この拡大領域において決定された翻訳言語をデフォルト言語として、全方位(360度)に渡って、デフォルト言語によるメッセージを出力する。
その後、言語決定部103は、デフォルト言語で理解可能なユーザを除外したユーザ群を用いて、所定領域ごとに翻訳言語を特定してもよい。なお、予め定めた所定領域を定義することなく、デフォルト言語を理解しないユーザうち、理解可能な言語ごとに、通信端末300の位置情報に基づいてクラスタリングをして、所定半径の範囲に特定の言語の理解度が高い集団がいることを特定するようにしてもよい。
なお、拡大領域におけるいくつかの言語特定領域に対しては、その重心位置および翻訳言語を放送車両400に通知し、放送出力部203は、重心位置に基づいた向きに対して、指定された翻訳言語によるメッセージを出力する。
つぎに、第一実施形態、第二実施形態の翻訳サーバ100の作用効果について説明する。
この翻訳サーバ100は、任意の言語によるメッセージを出力するメッセージ出力装置200を制御するサーバである。そして、この翻訳サーバ100は、各ユーザが使用するユーザ端末である通信端末300から、当該通信端末300の言語設定を示す設定情報および当該ユーザ端末の位置情報を収集する情報収集部101を備える。そして、この情報収集部101は、位置情報に基づいて対象領域に在圏する通信端末300を収集対象となるユーザとして決定して、当該ユーザの契約情報をユーザごとに収集する。
理解度算出部102は、情報収集部101により収集された情報に基づいて、ユーザごとに当該ユーザが理解可能な一または複数の言語の理解度を算出する。
言語決定部103は、理解度算出部102により算出された一または複数の言語の理解度に基づいて、出力対象となる言語およびその優先順位を決定する。
出力部105および翻訳処理部104は、メッセージ出力装置200に対して、決定した優先順位に従った言語によるメッセージを出力させる制御を行う。すなわち、翻訳処理部104は、決定された翻訳言語にメッセージを翻訳し、出力部105は、翻訳されたメッセージをメッセージ出力装置200に出力する。なお、翻訳処理をすることなく予め定められた言語による定型メッセージを出力するようにしてもよい。
さらに、翻訳サーバ100において、情報収集部101は、位置情報に基づいて収集対象となるユーザを決定して、ユーザがサービスに関する手続をした言語の履歴を記憶する契約情報データベース220(履歴サーバに相当)から、使用した言語履歴情報を、ユーザごとに収集する。
そして、理解度算出部102は、情報収集部101により収集された言語履歴情報に基づいて、ユーザごとに一または複数の言語の理解度を算出する。
この構成により、各ユーザにおける言語の理解度をより正確に算出することができる。
また、翻訳サーバ100において、位置情報に基づいて収集対象となるユーザを決定して、ユーザがネットワーク上の外部サイト230に操作した言語情報(入力言語情報に相当)を、当該外部サイト230から、ユーザごとに収集する。
そして、理解度算出部102は、情報収集部101により収集された言語情報に基づいて、ユーザごとに一または複数の言語の理解度を算出する。
この構成により、各ユーザにおける言語の理解度をより正確に算出することができる。
また、翻訳サーバ100において、言語の種別を管理する記憶部をさらに備える。第一実施形態においては、ユーザ情報DB101aが、言語の種別情報を記憶する。そして、出力部105は、出力対象(翻訳対象)となる言語のうち、ユーザ情報DB101aにおいて予め同じ種別の言語に設定された言語に対しては、何れか一方の言語を出力する。
この構成により、似たような言語については、いずれか一つの言語によるメッセージを出力することができ、メッセージを効率的に出力することができる。すなわち、同じような言語によるメッセージを何度も出力することを防止することができる。
また、翻訳サーバ100は、滞在している外国人の統計情報を記憶する統計情報DB240とアクセス可能にし、言語決定部103は、理解度算出部102により算出された言語ごとの理解度が、所定条件を満たす場合には、統計情報に基づいて言語の優先順位を決定する。
この構成により、例えば理解度が同じ程度である場合には、より滞在している可能性の高い外国人が使用している言語を決定することができる。
また、翻訳サーバ100において、理解度算出部102(対象ユーザ抽出部に相当)は、情報収集部101により収集されたユーザの位置情報に基づいて、ユーザの移動方向を判断して、移動方向に応じたユーザ群を決定する。言語決定部103は、対象ユーザ抽出部により決定されたユーザ群に含まれるユーザの設定情報および契約情報に基づいて言語の優先順位を決定する。
また、翻訳サーバ100において、理解度算出部102は、各ユーザにおける設定情報に関連付けられた一または複数の言語のそれぞれの理解度および各ユーザにおける契約情報に関連付けられた一または複数の言語の理解度に基づいて、全ユーザに対する各言語の理解度を算出する。
そして、言語決定部103は、各言語の全ユーザにおける理解度の合計値を算出し、その合計値にしたがって第1優先順位となる第1優先言語を決定する。言語決定部103は、当該第1優先言語を決定するために利用された理解度の情報を除外して、当該第1優先言語以外の他の言語の理解度に基づいて、第2優先言語を決定する。
この構成により、言語の理解度をより正確に判断することができる。
つぎに、第二実施形態の翻訳サーバ100の作用効果について説明する。
第二実施形態におけるメッセージ出力装置200は、指定された方向に対して音声出力を可能にする移動可能な放送車両400である。
そして、翻訳サーバ100の情報収集部101は、放送車両400の位置情報を取得する。
そして、出力部105aは、情報収集部101により取得された放送車両400の位置情報と、情報収集部101により取得された通信端末300(ユーザ)の位置情報とに基づいて、放送車両400に対して、優先順位にしたがった言語によるメッセージを出力させる。
この構成により、放送車両400は移動しながら、指定された方向に対してメッセージを出力することができる。
さらに翻訳サーバ100において、言語決定部103は、決定された優先順位に対応する言語を理解する通信端末300(ユーザ)のそれぞれの位置に基づいて、言語ごとに理解可能な位置(重心位置)を決定し、出力部105aは、放送車両400に対して、決定した重心位置と放送車両400の位置とに基づいて定められた方向に対して、決定した位置に対応する言語によるメッセージを出力させる制御を行う。
この構成により、放送車両400は、その言語を理解することのできる領域に向けてその言語によるメッセージを出力することができる。
また、翻訳サーバ100において、言語決定部103は、所定領域をいくつかまとめた拡大領域における理解度が最も高い言語をデフォルト言語とし、デフォルト言語を理解できるユーザ以外のユーザの理解度が最も高い言語を理解可能なユーザの位置に基づいて第2優先言語配信領域(拡大領域を構成する所定領域のうち一の言語特定領域に相当)を決定し、放送車両400に対して、決定した第2優先言語配信領域と放送車両400の位置とに基づいて定められた方向に対して、決定したエリアに対応する言語によるメッセージを出力させる制御を行う。
この構成により、デフォルト言語によるメッセージを出力しつつ、他の言語によるメッセージを当該他の言語の理解度の高い領域に対して出力することができる。
上記実施の形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本発明の一実施の形態における翻訳サーバ100、メッセージ出力装置200,通信端末300などは、本実施形態の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図11は、本実施形態に係る翻訳サーバ100のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の翻訳サーバ100は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。翻訳サーバ100のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
翻訳サーバ100における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、理解度算出部102は、言語決定部103などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、翻訳サーバ100の理解度算出部102、言語決定部103は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施の形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。例えば、上述の情報収集部101などは、通信装置1004で実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、翻訳サーバ100は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
以上、本実施形態について詳細に説明したが、当業者にとっては、本実施形態が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本実施形態は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本実施形態に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC ConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W−CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
本明細書で使用する「システム」および「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスで指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的なものではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本明細書で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素(例えば、TPCなど)は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本明細書で「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した場合においては、その要素へのいかなる参照も、それらの要素の量または順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1および第2の要素への参照は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、または何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
「含む(include)」、「含んでいる(including)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本明細書において、文脈または技術的に明らかに1つのみしか存在しない装置である場合以外は、複数の装置をも含むものとする。