以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明する。便宜上、実質的に同一の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
図1は、一実施形態に係る情報提示システムの構成を示すブロック図である。情報提示システム1は、翻訳対象である第1言語(翻訳元言語)の文字列を翻訳結果である第2言語(翻訳先言語)の文字列に翻訳して、翻訳文を出力するシステムである。本実施形態では、翻訳された結果に対して、情報提示システム1が翻訳結果ついての理解を促す補足情報を付加し得る。情報提示システム1は、端末装置10と、制御装置20と、翻訳装置30と、知識データベース装置40とを含んでいる。制御装置20は、移動体通信網あるいはインターネット等の通信網を介して、端末装置10、翻訳装置30及び知識データベース装置40と互いにデータの送受信を行うことができる。
端末装置10は、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータなどの情報処理端末である。端末装置10は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ及び通信モジュールなどのハードウェアから構成されている。端末装置10は、通信網を介して制御装置20との間で情報の送受信を行う。例えば、端末装置10は、ユーザによって入力された翻訳対象の文字列(文章)を制御装置20に送信する。端末装置10は、例えば、ユーザからの音声をマイクによって取得し、音声を音声認識することで翻訳対象の文字列を入力する。音声認識としては、従来から用いられている音声認識技術が用いられ得る。あるいは、端末装置10は、入力した音声のデータを制御装置20に送信してもよい。その場合、制御装置20において音声認識が行われてもよい。あるいは、制御装置20とは別の音声認識サーバで音声認識が行われてもよい。その場合、端末装置10は、音声認識サーバに音声のデータを送信し、音声認識サーバから音声認識結果である文字列のデータを受信する。翻訳対象の文字列は、端末装置10に設けられたタッチパネル、ボタン、キーボード等の入力装置をユーザが操作することによって入力されてもよい。
また、端末装置10は、翻訳対象の文字列の送信と合わせて、文字列をどの言語からどの言語に翻訳するかを示す翻訳方向情報を制御装置20に送信することとしてもよい。翻訳方向情報は、翻訳元言語である第1言語を特定するための情報と、翻訳先言語である第2言語を特定するための情報とによって構成され得る。第1言語及び第2言語は、複数の言語から適宜選択される。翻訳方向情報は、ユーザの操作に基づいて端末装置10に入力され得る。
また、端末装置10は、第1言語の文字列が第2言語に翻訳された翻訳結果の文字列を制御装置20から受信する。端末装置10は、受信した翻訳結果の文字列を端末装置10が備える出力部に表示する。出力部は、タッチパネル等の表示装置であってよい。これにより、ユーザが翻訳結果を認識することができる。また、表示装置には、ユーザによって入力された翻訳対象の文字列が翻訳結果と共に表示されてもよい。
制御装置20は、一例としてサーバコンピュータなどの情報処理端末であり、CPU、メモリ、通信モジュールなどのハードウェアから構成されている。制御装置20は、端末装置10から出力された翻訳対象の文字列及び翻訳方向情報を取得する。また、制御装置20は、取得した翻訳対象の文字列及び翻訳方向情報を翻訳装置30に出力する。さらに、制御装置20は、翻訳装置30から出力された翻訳結果を取得して、当該翻訳結果を端末装置10に送信する。制御装置20の詳細については、後述する。
翻訳装置30は、一例としてサーバコンピュータなどの情報処理端末であり、CPU、メモリ、通信モジュールなどのハードウェアから構成されている。翻訳装置30は、翻訳対象の文字列及び翻訳方向情報を制御装置20から取得する。第1言語の文字列、第1言語の種類及び第2言語の種類は、取得された翻訳対象の文字列及び翻訳方向情報によって特定される。翻訳装置30は、第1言語の文字列を第2言語の文字列に翻訳する翻訳部31を含む。翻訳部31は、制御装置20から入力された第1言語の文字列に対して、第1言語から第2言語への機械翻訳を実行する。機械翻訳の手法は限定されない。機械翻訳の手法として既知の技術を用いてよい。翻訳装置30によって翻訳された翻訳結果は、制御装置20に出力され得る。また、翻訳装置30は、第1言語の文字列に含まれる単語(例えば名詞)と、翻訳された第2言語の文字列に含まれる単語(例えば名詞)との対応関係を制御装置20に出力してもよい。
知識データベース装置40は、一例としてサーバコンピュータなどの情報処理端末であり、CPU、メモリ、通信モジュールなどのハードウェアから構成されている。知識データベース装置40は、知識データベース群であり、複数の単言語知識データベース41を含む。単言語知識データベース41は、いわゆる百科事典のように、複数の見出し語と、複数の見出し語のそれぞれに対応する解説とのデータを格納している。単言語知識データベース41において、見出し語と解説とは、いずれも単言語知識データベース41が対象とする言語を用いて記述されている。複数の単言語知識データベースは、それぞれ互いに異なる言語を用いて記述されている。例えば、日本語を対象とする単言語知識データベース41に格納されている見出し語と解説とは、いずれも日本語によって記述されている。なお、単言語知識データベース41には、見出し語及び解説を補足するために、対象となる言語以外の他の言語による記述が含まれてもよい。
単言語知識データベース41に格納されているデータには、対象となる言語を母国語とする地域における文化等が反映され得る。例えば、日本語を対象とした単言語知識データベース41(以下、日本語知識データベースという場合がある)に、石川県金沢市の代表的な郷土料理である「治部煮」が見出し語として格納されている場合であっても、英語を母国語とする地域では「治部煮」が一般的でないため、英語を対象とした単言語知識データベース41(以下、英語知識データベースという場合がある)には「治部煮」に相当する見出し語は格納されていない。
また、異なる言語間において一対一で対応する訳語が存在するとしても、当該訳語が一般的でない場合、対象となる単言語知識データベース41には当該訳語が格納されないことがある。例えば、日本語の「成人式」には、「adult ceremony/Coming of Age Ceremony」という英語の訳語がある。しかし、英語を母国語とする地域では、いわゆる成人式がなく、「adult ceremony/Coming of Age Ceremony」は一般的な言葉ではない。この場合、英語知識データベースは「adult ceremony/Coming of Age Ceremony」を見出し語として格納しない。なお、上述の「治部煮」及び「成人式」は、本実施形態を説明するための例えとして示したものであり、実際の英語による知識データベースに「治部煮」又は「成人式」に対応する英語の見出し語が格納されていることをもって当該知識データベースが本実施形態における単言語知識データベースに相当しないことを示すものではない。
また、単言語知識データベース41には、見出し語の解説のために画像データ、動画データ、音声データ等が含まれてもよい。知識データベース装置40に含まれる複数の単言語知識データベース41は、翻訳装置30によって翻訳され得る複数の言語にそれぞれ対応している。一例として、知識データベース装置40を構成する単言語知識データベース41は、オンライン百科事典として知られているウィキペディアであってもよい。
続いて、制御装置20についてさらに説明する。制御装置20は、通信部21と、トピック抽出部(抽出部)22と、情報付与判定部(決定部)23と、補足情報提示部(補足情報取得部)24とを含んでいる。通信部21は、端末装置10、翻訳装置30及び知識データベース装置40のそれぞれと通信網を介して互いにデータの送受信を行い得る。例えば、通信部21は、端末装置10から出力された翻訳対象として、第1言語の文字列及び翻訳方向情報を取得してもよい。また、通信部21は、取得した翻訳対象を翻訳装置30に出力してもよい。さらに、通信部21は、翻訳装置30から出力された翻訳結果を取得して、当該翻訳結果を端末装置10に送信してもよい。
トピック抽出部22は、通信部21が取得した第1言語の文字列に基づいて、翻訳された第2言語の文字列に含まれるトピック語(候補語)を抽出する。すなわち、トピック抽出部22は、第1言語の文字列から第1言語によるトピック語を抽出する。トピック語は、補足情報の提示対象の候補となる単語であり、例えば第1言語の文字列のうち、名詞に分類される単語であってよい。なお、本明細書において、「単語」とは、二以上の「単語」が結合されたいわゆる複合語を含む。トピック語の抽出は、例えば、形態素解析に基づいて行われる。さらに、トピック抽出部22は、抽出された第1言語によるトピック語に対応する第2言語に翻訳されたトピック語を取得する。例えば、トピック抽出部22は、抽出された第1言語によるトピック語のデータを翻訳装置30に送信し、翻訳装置30によって翻訳された第2言語によるトピック語を取得する。
また、トピック抽出部22は、翻訳された第2言語の文字列に含まれるトピック語を抽出してもよい。すなわち、トピック抽出部22は、第1言語の文字列が翻訳された第2言語の文字列の全文を翻訳装置30から取得し、取得した第2言語の文字列の全文から第2言語によるトピック語を抽出してもよい。トピック語は、例えば第2言語の文字列のうち、名詞に分類される単語であってよい。トピック語の抽出は、例えば、形態素解析に基づいて行われる。第2言語によるトピック語を抽出する場合、トピック抽出部22は、第2言語によるトピック語に対応する第1言語によるトピック語も取得する。例えば、トピック抽出部22は、第1言語の文字列に含まれる単語と、翻訳された第2言語の文字列に含まれる単語との対応関係を翻訳装置30から取得する。トピック抽出部22は、取得した対応関係に基づいて、第2言語によるトピック語に対応する第1言語によるトピック語を取得してもよい。
情報付与判定部23は、トピック抽出部22によって抽出された第2言語によるトピック語を取得する。そして、情報付与判定部23は、第2言語によるトピック語についての補足情報をユーザに提示するか否か、すなわち、補足情報を端末装置10に出力するか否かを決定する。
情報付与判定部23は、第2言語によって構成された単言語知識データベース(以下、第2言語知識データベースという場合がある)にアクセス可能である。例えば、情報付与判定部23は、通信部21を介して第2言語知識データベースにアクセスする。情報付与判定部23は、トピック抽出部22が抽出した第2言語によるトピック語が第2言語知識データベースの見出し語として格納されているか否かを判定する。例えば、情報付与判定部23は、第2言語によるトピック語を検索語として、第2言語知識データベースに格納された見出し語を検索する。
情報付与判定部23は、検索の結果、トピック語についての情報が第2言語知識データベース内に格納されていると判定した場合に、補足情報を端末装置10に出力しないことを決定する。この場合、翻訳装置30によって翻訳された第2言語の文字列の全文が、通信部21から端末装置10に出力される。第2言語知識データベースの見出し語としてトピック語が存在する場合、当該トピック語は第2言語を母国語とする地域において一般的な用語であると推定することができる。この場合、第2言語を母国語とする人は、翻訳語の第2言語による文字列内に含まれるトピック語の意味を正しく理解することができる。
一方、情報付与判定部23は、検索の結果、トピック語についての情報が第2言語知識データベース内に格納されていないと判定した場合に、補足情報を端末装置10に出力することを決定する。決定の結果は、補足情報提示部24に出力される。第2言語知識データベースの見出し語としてトピック語が存在しない場合、当該トピック語は第2言語を母国語とする地域において一般的な用語ではないと推定することができる。この場合、第2言語を母国語とする人は、翻訳語の第2言語による文字列内に含まれるトピック語の意味を正しく理解することができない虞がある。本実施形態では、第2言語知識データベースの見出し語としてトピック語が存在しない場合に、当該トピック語についての補足情報をユーザに提示することによって、ユーザがトピック語を正しく理解することをサポートする。
補足情報提示部24は、情報付与判定部23によって提示することが決定された補足情報を取得する。本実施形態では、補足情報提示部24は、第1言語によるトピック語についての解説が第2言語に翻訳された情報を補足情報として取得する。補足情報提示部24は、第1言語によって構成された単言語知識データベース41(以下、第1言語知識データベースという場合がある)にアクセス可能である。例えば、補足情報提示部24は、通信部21を介して第1言語知識データベースにアクセスする。補足情報提示部24は、第2言語によるトピック語に対応する第1言語によるトピック語をトピック抽出部22から取得し、当該第1言語によるトピック語を検索語として、第1言語知識データベースに格納された見出し語を検索する。そして、第1言語知識データベースに格納されたトピック語に対応する解説を第1言語知識データベースから取得する。補足情報提示部24は、取得したトピック語の解説を翻訳装置30に出力し、当該解説が第2言語に翻訳された翻訳結果を補足情報として翻訳装置30から取得する。また、補足情報提示部24は、第2言語に翻訳された解説だけではなく、第1言語データベースの解説として格納されている画像データ、動画データ、音声データ等を解説と共に補足情報として取得してもよい。補足情報提示部24は、トピック語と取得した補足情報とを関連付けたデータを端末装置10に出力する。例えば、補足情報提示部24は、翻訳された第2言語による文字列の全文と共に補足情報を端末装置10に出力してもよい。また、補足情報提示部24は、ユーザによって補足情報の提示が求められたときに補足情報を端末装置10に出力してもよい。
続いて、情報提示システムの動作について説明する。図2は、情報提示システムの動作を示すフロー図である。以下、「治部煮がお勧めです」という日本語による文字列を英語に翻訳する場合について説明する。まず、ユーザによって入力された第1言語による文字列の全体(入力文全体)が翻訳装置30によって第2言語に翻訳され、翻訳結果が制御装置20によって取得される(ステップS1)。ステップS1では、まず、ユーザによって「治部煮がお勧めです」という文字列が端末装置10に入力される。ユーザは、文字列入力の際に翻訳方向情報を入力する。すなわち、ユーザは、第1言語を日本語に指定するとともに、第2言語を英語に指定する。端末装置10は、「治部煮がお勧めです」の文字列と翻訳方向情報とを制御装置20に出力する。制御装置20は、端末装置10から入力された「治部煮がお勧めです」の文字列と翻訳方向情報とを翻訳装置30に出力する。翻訳装置30は、取得した「治部煮がお勧めです」の文字列の全体を第2言語である英語に翻訳して、翻訳結果である「We recommend Jibuni.」を制御装置20に出力する。この際、翻訳装置30は、「治部煮」と「Jibuni」とが対応関係にあるという対応関係情報を制御装置20に出力してもよい。
続いて、制御装置20は、端末装置10から取得した「治部煮がお勧めです」という文章から、形態素解析に基づいて「名詞」に分類された「治部煮」をトピック語として抽出する(ステップS2)。さらに、制御装置20は、抽出されたトピック語を第2言語である英語に翻訳する(ステップS3)。例えば、制御装置20は、「治部煮」という単語と翻訳方向情報とを翻訳装置30に出力して、「治部煮」に対応する英語の訳語として「Jibuni」を取得してもよい。また、入力文全体が翻訳された際に翻訳装置30から取得された対応関係情報に基づいて、「治部煮」に対応する英語の訳語として「Jibuni」を取得してもよい。
続いて、制御装置20の情報付与判定部23は、「治部煮」の翻訳結果である「Jibuni」を検索語として、英語知識データベースの見出し語を検索する(ステップS4)。そして、情報付与判定部23は、「Jibuni」が英語知識データベースの見出し語として存在するか否かを判定する(ステップS5)。英語知識データベースの見出し語として「Jibuni」が存在する場合、英語圏の人にとって「Jibuni」は理解可能な単語であると推定される。この場合、情報付与判定部23は、「Jibuni」に対して補足情報を付加しないと判定する。この判定に基づいて、制御装置20が翻訳結果である「We recommend Jibuni.」のみを端末装置10に出力し、端末装置10は表示画面「We recommend Jibuni.」を表示する(ステップS6)。
一方、ステップS5において、英語知識データベースの見出し語として「Jibuni」が存在しない場合、英語圏の人にとって「Jibuni」は理解可能な単語ではないと推定される。この場合、情報付与判定部23は、「Jibuni」に対して補足情報を付加すると判定する。この判定に基づいて、補足情報提示部24は、日本語知識データベースの「治部煮」を検索する(ステップS7)。そして、補足情報提示部24は、当該検索結果に基づいて補足情報を取得する(ステップS8)。すなわち、補足情報提示部24は、日本語知識データベースから「治部煮」の解説を取得し、この解説の内容を翻訳装置30に翻訳方向情報と共に出力する。補足情報提示部24は、解説の文章の一部のみを取得してもよい。一例として、補足情報提示部24は、解説の文章の最初の一文のみを補足情報として取得してもよい。翻訳装置30は、「治部煮」の解説の英訳を補足情報提示部24に出力する。補足情報提示部24は、取得された英語による補足情報を端末装置10に出力する。端末装置10は、翻訳結果である「We recommend Jibuni.」とあわせて、補足情報を表示装置に表示する(ステップS9)。
以上説明した情報提示システム1では、翻訳後の第2言語の文字列に含まれるトピック語についての補足情報を提示するか否かが情報付与判定部23によって決定される。情報付与判定部23は、第2言語知識データベースにアクセス可能である。第2言語知識データベースでは、見出し語及びその解説が第2言語によって記述されている。すなわち、第2言語知識データベースには、第2言語を母国語とする地域の文化、第2言語を母国語とする人の知識等が反映されている。そのため、第2言語知識データベースにトピック語についての情報が格納されていない場合には、第2言語を母国語とする人に対して当該トピック語の補足情報が必要であると推定される。よって、第2言語知識データベースに格納されていないトピック語について補足情報が提示されることで、翻訳された文の意味を適切に補足することができる。
例えば、「成人式」が含まれる文字列を日本語から英語に翻訳する場合を考えてみる。英語には、「成人式」に一対一で対応する訳語として「adult ceremony/Coming of Age Ceremony」が存在する。しかしながら、英語圏において「成人式」は文化として根付いておらず、ゆえに、英語知識データベースには「adult ceremony/Coming of Age Ceremony」が見出し語として格納されていない。この場合、情報付与判定部23は、補足情報を付加するという判定を行う。このように、一対一で対応する訳語がある場合であっても、知識データベースが参照されることによって、補足情報を付加する必要があるか否かを適切に判定できる。
また、例えば、「寿司」が含まれる文字列を日本語から英語に翻訳する場合を考えてみる。この場合、未知語を翻訳する場合と同様に、「寿司」は「Sushi」として音訳されると考えられる。しかしながら、英語圏において、寿司は文化として広まっており、ゆえに、英語知識データベースには「Sushi」が見出し語として格納されている。この場合、情報付与判定部23は、補足情報を付加しないという判定を行う。このように、翻訳された文章のなかに音訳が存在する場合であっても、知識データベースが参照されることによって、補足情報を付加する必要があるか否かを適切に判定できる。また、必要のない補足情報が制御装置20から端末装置10に送信されることが抑制されることで、データ通信量を削減することができる。また、必要のない補足情報の取得が減るため、翻訳文ならびにその補足情報全体の表示までにかかる時間も短縮できる。
また、トピック抽出部は、第2言語の文字列に含まれる名詞をトピック語として抽出しているので、トピック語と第2言語知識データベースの見出し語との比較を的確に実行することができる。
また、第2言語知識データベースは、見出し語と見出し語に対応した解説とを含み、見出し語及び解説は、いずれも第2言語によって記述されている。第2言語によって記述された第2言語知識データベースは、第2言語を母国語とする人を対象とした知識データベースであり、第2言語の使用地域の文化が反映されやすくなっている。
また、情報付与判定部は、第2言語知識データベースにおける見出し語としてトピック語が格納されていない場合に、補足情報を提示することを決定する。この場合、検索対象から解説が除外されるので、第2言語知識データベースに対するトピック語の検索を容易に実行することができる。
また、本実施形態では、第1言語知識データベースに格納された解説の内容が第2言語に翻訳されることによって補足情報が取得されている。第1言語知識データベースは、第1言語の使用地域における文化を反映しているので、第1言語による解説が翻訳されることによって、的確な補足情報を提示することができる。
また、情報提示システム1では、第2言語の文字列と共に補足情報が端末装置10に出力されるので、端末装置10において第2言語の文字列と補足情報との対比を容易に行うことができる。
以上、実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではない。例えば、制御装置20、翻訳装置30及び知識データベース装置40が、互いに通信網を介して接続された別々のサーバコンピュータである例を示したが、これに限定されない。例えば、制御装置20、翻訳装置30及び知識データベース装置40のうちの2つ又は全部は、ひとつのサーバコンピュータによって構成されてもよい。
なお、上記実施の形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本発明の一実施の形態における制御装置20は、本実施形態の制御装置20の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図3は、本実施形態に係る制御装置20のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の制御装置20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。また、端末装置10、翻訳装置30及び知識データベース装置40も、同様のハードウェア構成を取ってもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。制御装置20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
制御装置20における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、制御装置20の各機能は、プロセッサ1001で実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば制御装置20の各機能は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施の形態に係る方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。例えば、上述の制御装置20の各機能は、通信装置1004で実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、制御装置20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
以上、本実施形態について詳細に説明したが、当業者にとっては、本実施形態が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本実施形態は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本実施形態に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRCConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W−CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本明細書において特定の装置によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。例えば、特定の装置が基地局であった場合においては、当該基地局を有する1つまたは複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局および/または基地局以外の他のネットワークノード(例えば、MMEまたはS-GWなどが考えられるが、これらに限られない)によって行われ得ることは明らかである。上記において基地局以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MMEおよびS-GW)であってもよい。
情報等は、上位レイヤ(または下位レイヤ)から下位レイヤ(または上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナル)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC)は、キャリア周波数、セルなどと呼ばれてもよい。
本明細書で使用する「システム」および「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスで指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的なものではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本明細書で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素(例えば、TPCなど)は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
移動通信端末は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本明細書で「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した場合においては、その要素へのいかなる参照も、それらの要素の量または順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1および第2の要素への参照は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、または何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
「含む(include)」、「含んでいる(including)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本明細書において、文脈または技術的に明らかに1つのみしか存在しない装置である場合以外は、複数の装置をも含むものとする。本開示の全体において、文脈から明らかに単数を示したものではなければ、複数のものを含むものとする。