以下、実施の形態について図面を参照して説明する。以下では、第1実施形態としてデジタルサイネージを含む視聴支援システムを例示し、第2実施形態としてテレビジョン受信機を含む視聴支援システムを例示する。
(第1実施形態)
まず、図1を参照して、第1実施形態に係る視聴支援システムの構成を説明する。この視聴支援システムは、携帯デバイス1を有しているユーザ(視聴者)がデジタルサイネージ2に近付いた場合に、このユーザに適したコンテンツをデジタルサイネージ2に出力させるための機能を有する。
視聴支援システムは、例えば、携帯デバイス1とデジタルサイネージ2とサーバ3とによって構成される。携帯デバイス1は、例えば、スマートフォン、携帯電話機、PDA、およびタブレットコンピュータといった携帯情報端末、または各種のウェアラブル端末として実現され得る。携帯デバイス1は、ユーザが把持する、服のポケットに入れる、装着する、傍に置く、等の形態で、ユーザによって携帯されている。携帯デバイス1は、携帯電話網10を介して通信(通話)可能な携帯端末であってもよい。この携帯デバイス1は、当該システムを利用する複数のユーザがそれぞれ使用する複数の携帯デバイス1−1,1−2,1−3,……,1−Nを示し得る。
デジタルサイネージ2は、映像の表示、音声の出力、またはその双方が可能な電子機器である。デジタルサイネージ2は、例えば、空港、駅、ショッピングモール、公共施設等で、施設案内、観光案内、広告等のために設置される。また、サーバ3は、インターネット4上のサーバコンピュータとして実現され得る。サーバ3は、ユーザによるコンテンツの視聴ログを用いて、ユーザや他の企業にサービスを提供する。
携帯デバイス1とデジタルサイネージ2とは、Bluetoothや無線LANのような近距離無線通信機能を有する。デジタルサイネージ2から一定距離内に、携帯デバイス1を有しているユーザが近付いた場合、この近距離無線通信機能を用いて、デジタルサイネージ2と携帯デバイス1との間で近距離無線通信の接続が確立される。この接続は、機器間の距離が一定距離以内のときに遷移できる通信可能な状態であればよく、例えば、Bluetoothのペアリング、無線LANのAssociation等によって実現され得る。デジタルサイネージ2は、電源オン状態である複数の携帯デバイス1−2,1−3との間で接続を確立し得る。なお、デジタルサイネージ2は、電源オフ状態である携帯デバイス1−1とは接続を確立しない。
各携帯デバイス1−1,1−2,1−3,……,1−Nには、その携帯デバイスを特定するためのデバイスIDや所有しているユーザを特定するためのユーザID、そのユーザに関する属性情報等を含む視聴者情報と、ユーザがデジタルサイネージ2によって出力される映像および/または音声を視聴しているか否かを判断するための視聴中/未視聴判断表とが格納されている。属性情報は、ユーザの属性を示す情報であればよく、例えば、性別、年齢、出身国、趣味、職業、既婚/未婚、障害の有無/種別等を含む。デジタルサイネージ2との近距離無線通信の接続が確立された携帯デバイス1−2,1−3はそれぞれ、視聴者情報と、視聴中/未視聴判断表に基づく判断結果とをデジタルサイネージ2に送信する。なお、属性情報は、各携帯デバイス1−1,1−2,1−3,……,1−Nに格納される代わりに、デジタルサイネージ2内のデータベースやクラウドネットワーク上のデータベースに格納されていてもよい。デジタルサイネージ2は、視聴者情報に含まれるデバイスIDまたはユーザIDに基づいて、データベースからユーザの属性情報を取得することができる。
デジタルサイネージ2には、近距離無線通信の接続が確立された携帯デバイス1−2,1−3を有するユーザの視聴状況を示す視聴表が格納されている。デジタルサイネージ2は、携帯デバイス1−2,1−3から受信した、視聴中/未視聴判断表に基づく判断結果を用いて、視聴表を更新する。視聴表では、例えば、携帯デバイス1−2,1−3を使用するユーザが、デジタルサイネージ2を視聴中であること、あるいはデジタルサイネージ2を視聴していないこと(未視聴)が示されている。
デジタルサイネージ2は、視聴中であるユーザに適したコンテンツを提供するために、その視聴中であるユーザの属性情報に応じたコンテンツを出力する。デジタルサイネージ2は、例えば、サーバ3によって推薦されたコンテンツを出力する。デジタルサイネージ2は、例えば、視聴者情報をサーバ3に送信し、サーバ3から視聴者情報に応じたコンテンツを受信し、そのコンテンツを出力する。また、デジタルサイネージ2は、サーバ3から、推薦されたコンテンツを示すコンテンツ情報を受信してもよい。デジタルサイネージ2は、このコンテンツ情報に基づいて、例えば、インターネット4上のコンテンツサーバ(図示せず)から、対応するコンテンツを受信し、そのコンテンツを出力する。
サーバ3は、ユーザに適したコンテンツを提供するために、ユーザの属性情報や、ユーザによって視聴されたコンテンツの履歴を示す情報を収集し、そのユーザの嗜好を解析する機能を有する。サーバ3は、例えば、視聴者情報に含まれる属性情報に応じたコンテンツを決定する。また、サーバ3は、例えば、視聴者情報に含まれるデバイスIDまたはユーザIDに関連付けられたコンテンツの視聴履歴を用いて、ユーザの嗜好を解析し、その解析結果に応じたコンテンツを決定してもよい。なお、デバイスIDまたはユーザIDに関連付けられたコンテンツの視聴履歴には、例えば、第1ユーザの携帯デバイス1−2と接続されているデジタルサイネージ2におけるコンテンツの視聴履歴だけでなく、この携帯デバイス1−2と過去に接続された別のデジタルサイネージ2におけるコンテンツの視聴履歴も含まれ得る。
サーバ3は、決定されたコンテンツ、あるいはそのコンテンツを示すコンテンツ情報をデジタルサイネージ2に送信する。コンテンツ情報には、コンテンツを特定可能な識別情報(例えば、コンテンツID)や、コンテンツが格納された場所を示す情報(例えば、URL)が含まれている。デジタルサイネージ2は、受信したコンテンツ、あるいは受信したコンテンツ情報に示されるコンテンツを出力することにより、ユーザに適したコンテンツを提供することができる。
なお、デジタルサイネージ2によって出力されるコンテンツは、このデジタルサイネージ2に近付いた複数のユーザによって視聴され得る。その場合、デジタルサイネージ2は、それら複数のユーザに適したコンテンツを出力する。図1に示すように、二つの携帯デバイス1−2,1−3がデジタルサイネージ2に接続される場合、デジタルサイネージ2は、携帯デバイス1−2から受信した視聴者情報(属性情報)と、携帯デバイス1−3から受信した視聴者情報とに基づいて、携帯デバイス1−2を使用するユーザと、携帯デバイス1−3を使用するユーザとに適したコンテンツを出力する。
これにより、携帯デバイス1−2,1−3のユーザは、煩雑な操作を何等行うことなく、自身に適したコンテンツを視聴することができる。また、デジタルサイネージ2は、ユーザに対して効果的な広告等の情報を提供することもできる。
次いで、図2は、携帯デバイス1のシステム構成の一例を示す。携帯デバイス1は、CPU101、主メモリ102、不揮発性メモリ103、エンベデッドコントローラ(EC)104、タッチスクリーンディスプレイ105、無線LAN通信デバイス106、BT通信デバイス107、加速度センサ108等を備える。
CPU101は、携帯デバイス1内の様々なコンポーネントの動作を制御するプロセッサである。CPU101は、ストレージデバイスである不揮発性メモリ103から主メモリ102にロードされる様々なプログラムを実行する。これらプログラムには、オペレーティングシステム(OS)102A、および様々なアプリケーションプログラムが含まれている。アプリケーションプログラムには、視聴ユーティリティプログラム102Bが含まれている。この視聴ユーティリティプログラム102Bは、近距離無線通信を制御するための命令群、ユーザによる視聴状況を通知するための命令群、ユーザおよび携帯デバイス1に関する情報を送信するための命令群、等を含んでいる。
CPU101は、LCD105Aとタッチパネル105Bとで構成されるタッチスクリーンディスプレイ105を制御する機能も有している。CPU101によって生成される表示信号はLCD105Aに送られる。LCD105Aは、表示信号に基づいて画面イメージを表示する。このLCD105Aの上面側にはタッチパネル105Bが配置されている。タッチパネル105Bは、LCD105Aの画面上で入力を行うための静電容量式のポインティングデバイスである。指が接触される画面上の接触位置および接触位置の動き等はタッチパネル105Bによって検出される。
無線LAN通信デバイス106は、無線LAN通信を実行するように構成されたデバイスである。無線LAN通信デバイス106は、信号を無線送信する送信部と、信号を無線受信する受信部とを含む。
BT通信デバイス107は、Bluetooth通信を実行するように構成されたデバイスである。BT通信デバイス107は、信号を無線送信する送信部と、信号を無線受信する受信部とを含む。
加速度センサ108は、携帯デバイス1の動き(例えば、位置、姿勢の変化)を検出するためのセンサである。また、EC104は、電力管理のためのエンベデッドコントローラを含むワンチップマイクロコンピュータである。EC104は、ユーザによる電源スイッチの操作に応じて携帯デバイス1を電源オンまたは電源オフする機能を有している。
図3は、デジタルサイネージ2のシステム構成の一例を示す。デジタルサイネージ2は、CPU201、主メモリ202、不揮発性メモリ203、電源制御回路204、タッチスクリーンディスプレイ205、スピーカ206、無線LAN通信デバイス207、BT通信デバイス208等を備える。
CPU201は、デジタルサイネージ2内の様々なコンポーネントの動作を制御するプロセッサである。CPU201は、ストレージデバイスである不揮発性メモリ203から主メモリ202にロードされる様々なプログラムを実行する。これらプログラムには、オペレーティングシステム(OS)202A、および様々なアプリケーションプログラムが含まれている。アプリケーションプログラムには、視聴支援プログラム202Bが含まれている。この視聴支援プログラム202Bは、近距離無線通信を制御するための命令群、ユーザによる視聴状況を取得するための命令群、ユーザおよび携帯デバイス1に関する情報を取得するための命令群、推薦コンテンツを取得するための命令群、等を含んでいる。
CPU201は、LCD205Aとタッチパネル205Bとで構成されるタッチスクリーンディスプレイ205を制御する機能を有している。CPU201によって生成される表示信号はLCD205Aに送られる。LCD205Aは、表示信号に基づいて画面イメージを表示する。このLCD205Aの上面側にはタッチパネル205Bが配置されている。タッチパネル205Bは、LCD205Aの画面上で入力を行うための静電容量式のポインティングデバイスである。指が接触される画面上の接触位置および接触位置の動き等はタッチパネル205Bによって検出される。
また、CPU201は、スピーカ206を制御する機能も有している。CPU201によって生成される音声信号はスピーカ206に送られる。スピーカ206は、音声信号に基づく音声を出力する。
無線LAN通信デバイス207は、無線LAN通信を実行するように構成されたデバイスである。無線LAN通信デバイス207は、信号を無線送信する送信部と、信号を無線受信する受信部とを含む。
BT通信デバイス208は、Bluetooth通信を実行するように構成されたデバイスである。BT通信デバイス208は、信号を無線送信する送信部と、信号を無線受信する受信部とを含む。
電源制御回路204は、ユーザによる電源スイッチの操作に応じて、あるいはCPU201によって出力される特定の信号に応じて、デジタルサイネージ2を電源オンまたは電源オフする機能を有している。
また、図4は、サーバ3のシステム構成の一例を示す。サーバ3は、CPU301、主メモリ302、不揮発性メモリ303、通信デバイス304等を備える。
CPU301は、サーバ3内の様々なコンポーネントの動作を制御するプロセッサである。CPU301は、ストレージデバイスである不揮発性メモリ303から主メモリ302にロードされる様々なプログラムを実行する。これらプログラムには、オペレーティングシステム(OS)302A、および様々なアプリケーションプログラムが含まれている。アプリケーションプログラムには、ログ解析プログラム302Bが含まれている。このログ解析プログラム302Bは、ユーザの属性情報および視聴ログを取得するための命令群、ユーザの嗜好を解析するための命令群、推薦コンテンツを決定するための命令群、等を含んでいる。
通信デバイス304は、有線または無線通信を実行するように構成されたデバイスである。通信デバイス304は、信号を送信する送信部と、信号を受信する受信部とを含んでいる。
次いで、図5を参照して、本実施形態の視聴支援システムを構成する携帯デバイス1、デジタルサイネージ2、およびサーバ3の機能構成について説明する。携帯デバイス1−1,1−2,1−3,……,1−Nはいずれも、以下に示す携帯デバイス1の機能構成を有し得る。
携帯デバイス1は、接続制御部151、視聴判定部152、および属性送信部153を備える。これら各部の動作は、例えば、携帯デバイス1のCPU101が視聴ユーティリティプログラム102Bに含まれる命令群を実行することによって実現されてもよいし、少なくとも一部がハードウェア(処理回路)によって実現されてもよい。また、携帯デバイス1は、視聴中/未視聴判断表161と視聴者情報162とが格納された記憶媒体(例えば、不揮発性メモリ103)を備えている。
デジタルサイネージ2は、接続制御部251、属性取得部252、視聴ログ生成部253、ログ送信部254、コンテンツ取得部255、操作情報取得部256、コンテンツ処理部257、映像処理部258、音声処理部259、および電源制御部260を備える。これら各部の動作は、例えば、デジタルサイネージ2のCPU201が視聴支援プログラム202Bに含まれる命令群を実行することによって実現されてもよいし、少なくとも一部がハードウェアによって実現されてもよい。また、デジタルサイネージ2は、視聴表271が格納された記憶媒体(例えば、不揮発性メモリ203)を備えている。
携帯デバイス1の接続制御部151とデジタルサイネージ2の接続制御部251とは、携帯デバイス1とデジタルサイネージ2との距離が第1距離以内である場合に、携帯デバイス1とデジタルサイネージ2とを接続するための処理を行う。接続制御部151,251は、例えば、BT通信デバイス107,208を介して、Bluetoothのペアリングにより、携帯デバイス1とデジタルサイネージ2との接続を確立する。なお、接続制御部151,251は、無線LAN通信デバイス106,207を介して、無線LAN通信のAssociationにより、携帯デバイス1とデジタルサイネージ2との接続を確立してもよい。
デジタルサイネージ2の接続制御部251は、視聴表271に記載されていない携帯デバイス1と接続された場合(すなわち、接続により、視聴表271に記載されていない携帯デバイス1が検出された場合)、視聴表271に、その携帯デバイス1に対応するエントリを追加する。
図6は、視聴表271の一構成例を示す。視聴表271は、複数の携帯デバイス1に対応する複数のエントリを含む。各エントリは、例えば、番号(No.)、デバイスID、および状態を含む。ある携帯デバイス1に対応するエントリにおいて、「番号」は、そのエントリに付与された識別情報を示す。「デバイスID」は、その携帯デバイス1に付与された識別情報(例えば、MACアドレス)を示す。「状態」は、その携帯デバイス1を使用するユーザが、デジタルサイネージ2によって出力されているコンテンツを視聴しているか否かを示す。「状態」には、例えば、ユーザがコンテンツを視聴していることを示す「視聴中」と、コンテンツを視聴していないことを示す「未視聴」のいずれか一方が設定される。
接続制御部251は、視聴表271に記載されていない携帯デバイス1と接続された場合、例えば、携帯デバイス1のデバイスIDと「未視聴」を示す状態とを含むエントリを視聴表271に追加する。
接続制御部251は、さらに、視聴表271に記載された各携帯デバイス1の視聴状況を取得する。より具体的には、接続制御部251は、視聴表271に含まれるエントリを順に読み出し、各エントリのデバイスIDに対応する携帯デバイス1に、視聴状況の送信を要求する。携帯デバイス1の接続制御部151は、この要求に応じて、視聴判定部152による判定結果を取得する。
視聴判定部152は、携帯デバイス1のユーザが、デジタルサイネージ2によって出力されるコンテンツ(すなわち、映像および/または音声)を視聴しているか否かを判定する。視聴判定部152は、例えば、不揮発性メモリ103等に格納された視聴中/未視聴判断表161を用いて、携帯デバイス1のユーザがコンテンツを視聴しているか否かを判定する。
図7は、視聴中/未視聴判断表161の一例を示す。この判定は、図7に示すように、例えば、携帯デバイス1の加速度センサ108から得られる値に基づく動きと、携帯デバイス1でのアプリケーションプログラムの利用状況とに基づいて判定される。より具体的には、視聴中/未視聴判断表161には、
(1)加速度センサ108から得られる値に基づいて、一定時間大きな動きがなく(すなわち、移動しておらず)、且つアプリケーションが利用されていない場合と、
(2)加速度センサ108から得られる値に基づいて、一定時間大きな動きがなく(すなわち、移動しておらず)、且つ特定のアプリケーション(第2アプリケーション)が利用されている場合とに、
ユーザがデジタルサイネージ2によって出力されるコンテンツを視聴している(視聴中)と判断されることが規定され、さらに、
(3)加速度センサ108から得られる値に基づいて、一定時間大きな動きがなく、且つ上述の特定のアプリケーション以外のアプリケーション(第1アプリケーション)が利用されている場合と、
(4)加速度センサ108から得られる値に基づいて、大きな動きがある場合とに、
ユーザがデジタルサイネージ2によって出力されるコンテンツを視聴していない(未視聴)と判断されることが規定されている。なお、特定のアプリケーションは、コンテンツの視聴と連動して利用され得るアプリケーションであり、例えば、Twitter(登録商標)のアプリケーションである。また、特定のアプリケーション以外のアプリケーションは、例えば、ゲームのアプリケーションである。
視聴判定部152は、この視聴中/未視聴判断表161を用いて、携帯デバイス1のユーザがデジタルサイネージ2によって出力されるコンテンツを視聴しているか否かを判定する。接続制御部151は、この判定結果を視聴状況として、デジタルサイネージ2の接続制御部251に送信する。視聴状況は、例えば、「視聴中」と「未視聴」のいずれか一方を示している。なお、視聴判定部152に対応する判定機能と視聴中/未視聴判断表161とは、デジタルサイネージ2またはサーバ3に設けられてもよい。その場合、接続制御部151は、この判定に用いられる、例えば、加速度センサ108から得られたデータと、携帯デバイス1上でのアプリケーションの実行状況を示す情報とを、デジタルサイネージ2またはサーバ3に送信する。
デジタルサイネージ2の接続制御部251は、携帯デバイス1の接続制御部151から受信した視聴状況を用いて、視聴表271を更新する。より詳しくは、接続制御部251は、視聴状況が「視聴中」を示す場合、視聴表271において、その携帯デバイス1のデバイスIDを含むエントリの「状態」を「視聴中」に更新する。また、接続制御部251は、視聴状況が「未視聴」を示す場合、視聴表271において、その携帯デバイス1のデバイスIDを含むエントリの「状態」を「未視聴」に更新する。
なお、例えば、携帯デバイス1との接続が切断されていたことによって、その携帯デバイス1から視聴状況を取得できなかった場合には、接続制御部251は、視聴表271において、その携帯デバイス1のデバイスIDを含むエントリを削除する。そして、接続制御部251は、視聴表271が空である状態が一定時間継続した場合、電源制御部260によって用いられる電源フラグにオフを設定する。
電源制御部260は、電源フラグがオフに設定された場合に、電源制御回路204を介してデジタルサイネージ2を電源オフにする。なお、電源制御部260は、電源フラグがオフに設定された場合に、電源制御回路204を介してデジタルサイネージ2の少なくとも一部を省電力なモードへと遷移させてもよい。この電源フラグは、電源スイッチを押し下げる操作等に応じて、あるいは接続制御部251によっていずれかの携帯デバイス1と接続されたことに応じて、デジタルサイネージ2が電源オンされたときに、オンに設定される。また、上述したように、携帯デバイス1に対応するエントリが視聴表271に一つも含まれていない空の状態が一定時間継続した場合に、電源フラグがオフに設定される。したがって、接続制御部251および電源制御部260は、いずれの携帯デバイス1もデジタルサイネージ2に接続されていない一定時間が継続した場合に、デジタルサイネージ2を電源オフにすることができる。
また、接続制御部251は、視聴表271において、ある携帯デバイス1のデバイスIDに対応するエントリの「状態」が、「未視聴」から「視聴中」に変更された場合、この変更を属性取得部252に通知する。この通知に応じて、属性取得部252は、携帯デバイス1の属性送信部153に視聴者情報162の送信を要求する。
属性送信部153は、属性取得部252による要求に応じて、記憶媒体から視聴者情報162を読み出し、その視聴者情報162を属性取得部252に送信する。したがって、属性取得部252は、「視聴中」である携帯デバイス1の視聴者情報162を取得し、「未視聴」である携帯デバイス1の視聴者情報162を取得しない。
図8は、視聴者情報162の一構成例を示す。視聴者情報162は、携帯デバイス1に関する情報と、その携帯デバイス1を使用するユーザに関する情報とを含む。視聴者情報162は、例えば、デバイスIDと、性別、年齢、出身国、趣味、職業、既婚/未婚、障害の有無、および障害の種別のようなユーザの属性情報とを含む。
ある携帯デバイス1を有するユーザに対応する視聴者情報162において、「デバイスID」は、その携帯デバイス1に付与された識別情報を示す。この「デバイスID」には、例えば、MACアドレスが示される。「性別」は、そのユーザの性別を示す。「年齢」は、そのユーザの年齢を示す。「出身国」は、そのユーザの出身国を示す。「趣味」は、そのユーザの趣味を示す。「職業」は、そのユーザの職業を示す。「既婚/未婚」は、そのユーザが既婚であるか、それとも未婚であるかを示す。「障害の有無」は、そのユーザが障害を有しているか否かを示す。「障害の種別」は、そのユーザが有する障害の種別を示す。
視聴者情報162には、上述した例に限らず、ユーザの属性を示す種々の情報が含まれ得る。例えば、携帯デバイス1の識別情報を示す「デバイスID」に加えて、またはその代わりに、ユーザに付与された識別情報を示す「ユーザID」が視聴者情報162に含まれていてもよい。「ユーザID」は、例えば、そのユーザが使用するFacebook(登録商標)のIDが示される。また、例えば、「出身国」の代わりに、そのユーザが使用する言語を示す情報が視聴者情報162に含まれていてもよい。
なお、属性取得部252は、接続された携帯デバイス1のデバイスID、またはそのユーザのユーザIDを用いて、デジタルサイネージ2内のデータベースやクラウドネットワーク上のデータベースから、ユーザの属性情報を取得することもできる。
デジタルサイネージ2のコンテンツ取得部255は、サーバ3に、視聴中である一人以上のユーザの視聴者情報162(あるいは、視聴者情報162に含まれる属性情報)に応じたコンテンツを要求することにより、サーバ3からコンテンツを取得する。コンテンツ取得部255は、サーバ3から、例えば、11歳の女性に、対象年齢が12歳以下である少女向けのコンテンツを取得する。また、コンテンツ取得部255は、サーバ3から、例えば、子供から大人までの複数のユーザに対して、ファミリー向けのコンテンツを取得する。なお、コンテンツ取得部255は、サーバ3からコンテンツの格納場所を示す情報(例えば、URL)を受信してもよい。その場合、コンテンツ取得部255は、その格納場所からコンテンツを取得する。
コンテンツ処理部257は、取得されたコンテンツを再生するために、このコンテンツにデコードのような所定の処理を施し、映像出力のためのデータと音声出力のためのデータの少なくとも一方を生成する。映像処理部258は、生成された映像出力のためのデータを用いて、映像を表示するための表示信号を生成し、LCD205Aに出力する。これにより、LCD205Aの画面にコンテンツの映像が表示される。また、音声処理部259は、生成された音声出力のためのデータを用いて、音声を出力するための音声信号を生成し、スピーカ206に出力する。これにより、スピーカ206からコンテンツの音声が出力される。
操作情報取得部256は、タッチパネル205B等を介したユーザ操作を示す操作情報を取得する。コンテンツ処理部257は、操作情報に基づいて、コンテンツの再生の制御や切り替え等を行うこともできる。
また、視聴ログ生成部253は、「視聴中」である携帯デバイス1のユーザが、デジタルサイネージ2によって出力されたコンテンツを視聴したことを示す視聴ログを生成する。視聴ログは、視聴者情報162を含んでいてもよい。ログ送信部254は、生成された視聴ログをサーバ3に送信する。なお、ログ送信部254は、視聴者情報162と、「視聴中」である携帯デバイス1の識別情報またはそのユーザの識別情報と、デジタルサイネージ2によって出力されたコンテンツの識別情報とを別々にサーバ3に送信するようにしてもよい。ログ送信部254は、さらに、視聴表271をサーバ3に送信してもよい。また、接続制御部251によって用いられる、視聴表271を生成および更新するための情報がサーバ3に送信されてもよい。その場合、サーバ3が、視聴表271を保持し、デジタルサイネージ2(ログ送信部254)によって送信される情報に基づいて、その視聴表271を生成および更新するようにしてもよい。
サーバ3は、ログ受信部351、嗜好解析部352、およびコンテンツ配信部353を備える。これら各部351〜353の動作は、例えば、サーバ3のCPU301がログ解析プログラム302Bに含まれる命令群を実行することによって実現されてもよいし、少なくとも一部がハードウェアによって実現されてもよい。また、サーバ3は、視聴ログ361、コンテンツ情報362、嗜好情報363、および複数のコンテンツ364が格納された記憶媒体(例えば、不揮発性メモリ303)を備えている。各コンテンツ364は、映像、音声、テキストの少なくとも一つを含むデータであり、例えば、広告、観光案内、特売の案内のような用途のための情報を提供する。各コンテンツ364は、コンテンツが提供されたデジタルサイネージ2上で、時間経過に応じて切り替わる静止画、動画、音楽、音声等として出力され得る。
ログ受信部351は、デジタルサイネージ2のログ送信部254から視聴ログ361を受信する。ログ受信部351は、受信した視聴ログ361を記憶媒体(例えば、不揮発性メモリ303)に格納する。
なお、ログ受信部351は、デジタルサイネージ2のログ送信部254から、視聴者情報162と、「視聴中」である携帯デバイス1の識別情報またはそのユーザの識別情報と、デジタルサイネージ2によって出力されたコンテンツの識別情報とを別々に受信してもよい。その場合、視聴ログ生成部354が、「視聴中」である携帯デバイス1の識別情報またはそのユーザの識別情報と、デジタルサイネージ2によって出力されたコンテンツの識別情報とを用いて、視聴ログ361を生成してもよい。
図9は、視聴ログ361の一構成例を示す。
視聴ログ361は、複数回の視聴に対応する複数のレコードを含む。各レコードは、例えば、携帯デバイスID、視聴機器ID、およびコンテンツIDを含む。ある視聴に対応するレコードにおいて、「携帯デバイスID」は、視聴したユーザが有する携帯デバイス1に付与された識別情報(例えば、MACアドレス)を示す。なお、この「携帯デバイスID」に加えて、あるいはその代わりに、そのユーザに付与された識別情報(例えば、FacebookのID)を示す「ユーザID」が、レコードに含まれていてもよい。
「視聴機器ID」は、視聴されたコンテンツを出力していたデジタルサイネージ2に付与された識別情報(例えば、MACアドレス)を示す。つまり、このデジタルサイネージ2は、視聴したユーザが有する携帯デバイス1との間で近距離無線通信の接続が確立されたデジタルサイネージである。また、「コンテンツID」は、視聴されたコンテンツに付与された識別情報である。
嗜好解析部352は、視聴者情報162と視聴ログ361とを用いて、ユーザ毎の嗜好情報363を生成または更新する。より具体的には、嗜好解析部352は、あるユーザに対応する視聴ログ361の各レコードに含まれるコンテンツIDを用いてコンテンツ情報362を参照することにより、そのユーザが視聴したコンテンツのタイトル、カテゴリ、概要等を取得する。
図10は、コンテンツ情報362の一構成例を示す。
コンテンツ情報362は、サーバ3やインターネット4上の別のサーバに格納された複数のコンテンツに対応する複数のレコードを含む。各レコードは、例えば、コンテンツID、コンテンツ名、カテゴリ、概要、対象年齢、および格納場所を含む。あるコンテンツに対応するレコードにおいて、「コンテンツID」は、そのコンテンツに付与された識別情報を示す。「コンテンツ名」は、そのコンテンツの名称(タイトル)を示す。「カテゴリ」は、そのコンテンツが属するカテゴリを示す。「カテゴリ」には、例えば、「ドラマ」、「スポーツ」、「音楽」、「ドキュメンタリー」、「バラエティ」、「教育」等が設定され得る。「概要」は、そのコンテンツの内容を示す。「概要」には、例えば、そのコンテンツを要約する文章やキーワード等が設定され得る。「対象年齢」は、そのコンテンツが視聴されるべき対象年齢を示す。「対象年齢」には、そのコンテンツの視聴が推奨される年齢が設定されてもよいし、視聴が制限される年齢が設定されてもよい。「対象年齢」に設定される年齢に応じて、パレンタル制御を行うこともできる。「格納場所」は、そのコンテンツの格納場所を示す。「格納場所」には、例えば、ファイルパスが設定されてもよいし、ネットワーク上のアドレス(URL)が設定されてもよい。
嗜好解析部352は、例えば、視聴者情報162と、視聴ログ361に基づいて取得されたコンテンツ情報362とを解析することにより、例えば、あるユーザによる視聴頻度が高いコンテンツやカテゴリ、そのユーザによって視聴されたコンテンツに出現する頻度が高いキーワード等を取得し、嗜好情報363として保存する。
図11は、嗜好情報363の一構成例を示す。嗜好情報363は、複数のユーザに対応する複数のレコードを含む。各レコードは、例えば、携帯デバイスIDおよび嗜好を含む。あるユーザに対応するレコードにおいて、「携帯デバイスID」は、そのユーザが有する携帯デバイス1に付与された識別情報(例えば、MACアドレス)を示す。なお、この「携帯デバイスID」に加えて、あるいはその代わりに、そのユーザに付与された識別情報(例えば、FacebookのID)を示す「ユーザID」が、レコードに含まれていてもよい。「嗜好」は、そのユーザの嗜好の内容を示す。「嗜好」には、例えば、視聴ログ361とコンテンツ情報362とを解析することによって得られた情報が設定される。
コンテンツ配信部353は、デジタルサイネージ2のコンテンツ取得部255による要求に応じて、視聴中のユーザに適したコンテンツ、あるいはそのコンテンツを示すコンテンツ情報をデジタルサイネージ2に配信する。視聴中のユーザに適したコンテンツは、そのユーザに関連付けられたコンテンツの視聴履歴に基づく嗜好情報363により定められる。
より具体的には、コンテンツ配信部353は、視聴表271に一人以上の「視聴中」のユーザが示されている場合、それらユーザに対応する嗜好情報363とコンテンツ情報362とを用いて、ユーザに適したコンテンツを決定する。コンテンツ配信部353は、例えば、コンテンツ情報362によって示される複数のコンテンツから、嗜好情報363に示されるカテゴリやキーワードとの一致度が高いコンテンツを選択する。
コンテンツ配信部353は、決定されたコンテンツが、サーバ3内に格納されたコンテンツである場合には、そのコンテンツ364を読み出し、デジタルサイネージ2のコンテンツ取得部255に送信する。一方、決定されたコンテンツが、サーバ3とは別のサーバ等に格納されたコンテンツである場合には、決定されたコンテンツを示すコンテンツ情報を生成し、デジタルサイネージ2のコンテンツ取得部255に送信する。コンテンツ情報には、例えば、コンテンツID、タイトル、コンテンツの格納場所等が含まれ得る。
なお、サーバ3内の各部351〜353に対応する機能を、デジタルサイネージ2が有していてもよい。その場合、サーバ3に視聴者情報162のような個人情報を送信することなく、ユーザに適したコンテンツを取得することができる。
次いで、図12から図18のフローチャートを参照して、視聴支援システムによって実行される様々な処理の手順の例を説明する。ここでは、デジタルサイネージ2に、携帯デバイス1を持ったユーザが近付いてデジタルサイネージ2の電源をオンにし、このデジタルサイネージ2に、年齢や性別、使用言語等が多様である複数のユーザが視聴に来て、その後去って行く場合の処理について例示する。
まず、図12のフローチャートは、デジタルサイネージ2によって実行される電源制御処理の手順の例を示す。
まず、デジタルサイネージ2のCPU201は、デジタルサイネージ2の電源スイッチが押し下げられたか否かを判定する(ブロックB11)。電源スイッチが押し下げられていない場合(ブロックB11のNO)、CPU201は、BT通信デバイス208を介した近距離無線通信により、携帯デバイス1が検出されたか否かを判定する(ブロックB12)。携帯デバイス1が検出されていない場合(ブロックB12のNO)、ブロックB11に戻る。
電源スイッチが押し下げられた場合(ブロックB11のYES)、または携帯デバイス1が検出された場合(ブロックB12のYES)、電源制御回路204によってデジタルサイネージ2が電源オンされ(ブロックB13)、CPU201は、電源フラグにオンを設定する(ブロックB14)。そして、CPU201は、OS202Aや視聴支援プログラム202B等の各プログラムを起動する(ブロックB15)。
次いで、CPU201は、電源フラグがオフであるか否かを判定する(ブロックB16)。電源フラグは、視聴表271に含まれるエントリが一定時間無い場合に、オフに設定される。電源フラグがオフでない場合(ブロックB16のNO)、すなわち、電源フラグがオンである場合、ブロックB16に戻り、電源フラグがオフであるか否かが再度判定される。
一方、電源フラグがオフである場合(ブロックB16のYES)、CPU201は、無線LAN通信デバイス207等を介して、視聴表271に記載されていたユーザ全員が居なくなったことをサーバ3に送信する(ブロックB17)。CPU201は、実行中の各プログラムを終了し(ブロックB18)、電源制御回路204にデジタルサイネージ2を電源オフさせる(ブロックB19)。
図13のフローチャートは、デジタルサイネージ2によって実行されるデバイス検出処理の手順の例を示す。
まず、デジタルサイネージ2のCPU201は、BT通信デバイス208を介した近距離無線通信により、視聴表271に無い携帯デバイス1を検出する(ブロックB21)。CPU201は、例えば、BT通信デバイス208による通信が可能である範囲内に入った、BT通信デバイス107を備える携帯デバイス1との間で、近距離無線通信の接続を確立することによって、その携帯デバイス1を検出する。
次いで、CPU201は、検出された携帯デバイス1のデバイスIDと、「未視聴」を示す状態とを含むエントリを視聴表271に登録する(ブロックB22)。これにより、デジタルサイネージ2に近付いた携帯デバイス1に関するエントリを、視聴表271に追加することができる。
図14のフローチャートは、デジタルサイネージ2によって実行されるデバイス状況検出処理の手順の例を示す。
まず、デジタルサイネージ2のCPU201は、視聴表271に記載された携帯デバイス1毎に、その携帯デバイス1から視聴状況を取得する(ブロックB23)。CPU201は、BT通信デバイス208を介して、視聴表271に含まれる各エントリに示される携帯デバイス1に、ユーザがデジタルサイネージ2を視聴しているか否かを示す視聴状況の送信を要求する。CPU201は、BT通信デバイス208を介して、各携帯デバイス1から、ユーザがデジタルサイネージ2を視聴中であるか否かを示す視聴状況を受信する。なお、携帯デバイス1が、デジタルサイネージ2との近距離無線通信が可能である範囲外に出た場合には、CPU201は、その携帯デバイス1から視聴状況を取得することができない。
CPU201は、視聴状況の取得結果に基づいて、各携帯デバイス1のユーザがデジタルサイネージ2を視聴中であるか、未視聴であるか、あるいは視聴状況が取得できなかったかを判別する(ブロックB24)。ある携帯デバイス1から取得された視聴状況が、ユーザがデジタルサイネージ2を視聴していることを示す場合(ブロックB24の「視聴中」)、CPU201は、視聴表271の、その携帯デバイス1に対応するデバイスIDを含むエントリにおいて、「状態」に「視聴中」を設定し(ブロックB25)、ブロックB23に戻る。
また、ある携帯デバイス1から取得された視聴状況が、ユーザがデジタルサイネージ2を視聴していないことを示す場合(ブロックB24の「未視聴」)、CPU201は、視聴表271の、その携帯デバイス1に対応するデバイスIDを含むエントリにおいて、「状態」に「未視聴」を設定し(ブロックB26)、ブロックB23に戻る。
さらに、ある携帯デバイス1から視聴状況が取得できなかった場合(ブロックB24の「取得できず」)、CPU201は、視聴表271から、その携帯デバイス1に対応するデバイスIDと状態とを含むエントリを削除する(ブロックB27)。そして、CPU201は、一定時間継続して、視聴表271が空の状態であるか否かを判定する(ブロックB28)。CPU201は、例えば、閾値時間以上、視聴表271が空である状態が継続しているか否かを判定する。一定時間継続して、視聴表271が空の状態でない場合(ブロックB28のNO)、ブロックB23に戻る。一方、一定時間継続して、視聴表271が空の状態である場合(ブロックB28のYES)、電源フラグにオフを設定し(ブロックB29)、ブロックB23に戻る。この電源フラグは、図12のフローチャートを参照して上述したように、デジタルサイネージ2によって実行される電源制御処理で用いられる。
次いで、図15のフローチャートを参照して、携帯デバイス1によって実行される視聴状況送出処理の手順の例を説明する。この視聴状況送出処理は、例えば、図14に示したフローチャートのブロックB23の手順において、デジタルサイネージ2から携帯デバイス1に視聴状況の送信が要求されたことに応じて行われる。
まず、携帯デバイス1のCPU101は、視聴中/未視聴判断表161を参照し、視聴状況を判定する(ブロックB31)。CPU101は、例えば、加速度センサ108から得られる値に基づく携帯デバイス1の動きと、携帯デバイス1上でいずれのアプリケーションプログラムが実行中であるかとに基づいて、携帯デバイス1のユーザがデジタルサイネージ2を視聴しているか否かを判定する。
そして、CPU101は、BT通信デバイス107を介して、携帯デバイス1のユーザがデジタルサイネージ2を視聴しているか否かを示す判定結果(例えば、視聴中、または未視聴)を視聴状況としてデジタルサイネージ2に送信する(ブロックB32)。
図16のフローチャートは、デジタルサイネージ2によって実行される視聴者情報送信処理の手順の例を示す。
まず、デジタルサイネージ2のCPU201は、視聴表271が更新されたか否かを判定する(ブロックB41)。視聴表271は、上述したように、図13のフローチャートに示したデバイス検出処理と、図14のフローチャートに示したデバイス状況検出処理によって更新され得る。CPU201は、視聴表271が更新されていない場合(ブロックB41のNO)、ブロックB41に戻り、視聴表271が更新されたか否かが再度判定される。
一方、視聴表271が更新された場合(ブロックB41のYES)、CPU201は、視聴表271において、「状態」が「未視聴」から「視聴中」に変更されたエントリを特定し、そのエントリに示されるデバイスIDを有する携帯デバイス1から、BT通信デバイス208を介して、当該デバイス1に格納された視聴者情報162を取得する(ブロックB42)。より具体的には、CPU201は、その携帯デバイス1に視聴者情報162の送信を要求し、携帯デバイス1から、要求に応じて送信された視聴者情報162を受信する。
そして、CPU201は、視聴中である携帯デバイス1から取得された視聴者情報162を、無線LAN通信デバイス207を介してサーバ3に送信する(ブロックB43)。CPU201は、視聴表271に、視聴中である複数の携帯デバイス1が示されている場合には、複数の視聴者情報162をサーバ3に送信してもよい。
次いで、CPU201は、サーバ3から、視聴者情報162(属性情報)に応じたコンテンツを取得する(ブロックB44)。視聴表271に、視聴中である複数の携帯デバイス1が示されている場合には、CPU201は、複数の視聴者情報162に応じたコンテンツを取得する。CPU201は、サーバ3から、サーバ3内に格納された複数のコンテンツ364の内、視聴者情報162に応じたコンテンツを取得してもよいし、あるいは視聴者情報162に応じたコンテンツを示すコンテンツ情報を取得してもよい。コンテンツ情報を取得した場合には、CPU201は、そのコンテンツ情報に基づいてコンテンツを取得する。
CPU201は、LCD205Aおよび/またはスピーカ206を用いて、取得したコンテンツを出力する(ブロックB45)。そして、CPU201は、出力されたコンテンツが、視聴中である一つ以上の携帯デバイス1のユーザによって視聴されたことを示す視聴ログをサーバ3に送信する(ブロックB46)。視聴ログは、例えば、視聴中の携帯デバイス1のデバイスID(またはユーザID)と、デジタルサイネージ2に付与された視聴機器IDと、出力(視聴)されたコンテンツのコンテンツIDとを含む。なお、視聴ログは、視聴が開始された日時と終了した日時とを含んでいてもよい。
次いで、図17のフローチャートを参照して、サーバ3によって実行される嗜好情報更新処理の手順の例を説明する。
まず、サーバ3のCPU301は、デジタルサイネージ2から受信した視聴者情報162と視聴ログ361とに基づいて、各視聴者(ユーザ)の嗜好情報363を更新する(ブロックB51)。CPU301は、例えば、視聴者情報162と視聴ログ361とコンテンツ情報362とを解析することによって、嗜好情報363を更新する。
また、図18のフローチャートは、サーバ3によって実行される推薦コンテンツ情報送出処理の手順の例を示す。
サーバ3のCPU301は、現在視聴中であるユーザ全員の嗜好情報363に基づいて、サーバ3に格納された複数のコンテンツ364から、一つのコンテンツを決定する(ブロックB61)。CPU301は、決定されたコンテンツを、通信デバイス304を介してデジタルサイネージ2に送信する(ブロックB62)。
このコンテンツを出力することにより、デジタルサイネージ2は、一人以上の視聴中のユーザの嗜好情報363に応じたコンテンツを提供することができる。
なお、サーバ3のCPU301は、別のコンテンツサーバに格納された複数のコンテンツから、一つのコンテンツを決定してもよい。その場合、CPU301は、決定されたコンテンツを示すコンテンツ情報を、通信デバイス304を介してデジタルサイネージ2に送信する。コンテンツ情報は、例えば、決定されたコンテンツのタイトルやコンテンツIDを含む。このコンテンツ情報を用いることにより、デジタルサイネージ2は、一人以上の視聴中のユーザの嗜好情報363に応じたコンテンツをコンテンツサーバから取得し、出力することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザが、当該ユーザに適したコンテンツを容易に視聴することができる。デジタルサイネージ2の接続制御部251は、複数の携帯デバイス1のうち、第1距離以内の第1携帯デバイスと接続する。属性取得部252は、第1携帯デバイスと接続される場合、この第1携帯デバイスの第1ユーザの属性情報(視聴者情報)を取得する。コンテンツ取得部255、コンテンツ処理部257、映像処理部258、および音声処理部259は、第1ユーザの属性情報に応じた第1コンテンツを出力する。これにより、デジタルサイネージ2によって、第1ユーザに適した第1コンテンツが出力されるので、第1ユーザは、自身に適したコンテンツを容易に視聴することができる。
(第2実施形態)
次いで、図19を参照して、第2実施形態に係る視聴支援システムの構成を説明する。この視聴支援システムは、携帯デバイス1を有しているユーザ(視聴者)がテレビジョン受信機5に近付いた場合に、このユーザに適したコンテンツをテレビジョン受信機5に出力させるための機能を有する。以下では、放送番組とビデオ・オン・デマンド(VOD)サーバに格納されたコンテンツとを合わせて、コンテンツとも称する。
視聴支援システムは、例えば、携帯デバイス1とテレビジョン受信機5とサーバ3とによって構成される。携帯デバイス1は、例えば、スマートフォン、携帯電話機、PDA、およびタブレットコンピュータといった携帯情報端末、または各種のウェアラブル端末として実現され得る。携帯デバイス1は、ユーザが把持する、服のポケットに入れる、装着する、傍に置く、等の形態で、ユーザによって携帯されている。携帯デバイス1は、携帯電話網10を介して通信(通話)可能な携帯端末であってもよい。この携帯デバイス1は、当該システムを利用する複数のユーザがそれぞれ使用する複数の携帯デバイス1−1,1−2,1−3,……,1−Nを示し得る。
テレビジョン受信機5は、放送衛星50から放送番組のデジタルテレビジョン信号を受信し、その番組の映像および音声を出力する。テレビジョン受信機5は、例えば、家庭内に設置される。また、サーバ3は、インターネット4上のサーバコンピュータとして実現され得る。
携帯デバイス1とテレビジョン受信機5とは、Bluetoothや無線LANのような近距離無線通信機能を有する。テレビジョン受信機5から一定距離内に、携帯デバイス1を有しているユーザが近付いた場合、この近距離無線通信機能を用いて、テレビジョン受信機5と携帯デバイス1との間で近距離無線通信の接続が確立される。この接続は、機器間の距離が一定距離以内のときに遷移できる通信可能な状態であればよく、例えば、Bluetoothのペアリング、無線LANのAssociation等によって実現され得る。テレビジョン受信機5は、電源オン状態である複数の携帯デバイス1−2,1−3との間で接続を確立し得る。なお、テレビジョン受信機5は、電源オフ状態である携帯デバイス1−1とは接続を確立しない。
各携帯デバイス1−1,1−2,1−3,……,1−Nには、その携帯デバイスを特定するためのデバイスIDや所有しているユーザを特定するためのユーザID、そのユーザに関する視聴者情報と、ユーザがテレビジョン受信機5によって出力される映像および/または音声を視聴しているか否かを判断するための視聴中/未視聴判断表とが格納されている。テレビジョン受信機5との近距離無線通信の接続が確立された携帯デバイス1−2,1−3はそれぞれ、視聴者情報と、視聴中/未視聴判断表に基づく判断結果とをテレビジョン受信機5に送信する。なお、視聴者情報は、各携帯デバイス1−1,1−2,1−3,……,1−Nに格納される代わりに、テレビジョン受信機5内のデータベースやクラウドネットワーク上のデータベースに格納されていてもよい。テレビジョン受信機5は、携帯デバイス1から得られたデバイスIDまたはユーザIDに基づいて、データベースからユーザの視聴者情報を取得することができる。
テレビジョン受信機5には、近距離無線通信の接続が確立された携帯デバイス1−2,1−3を有するユーザの視聴状況を示す視聴表が格納されている。テレビジョン受信機5は、携帯デバイス1−2,1−3から受信した、視聴中/未視聴判断表に基づく判断結果を用いて、視聴表を更新する。視聴表では、例えば、携帯デバイス1−2,1−3を使用するユーザが、テレビジョン受信機5を視聴中であること、あるいはテレビジョン受信機5を視聴していないこと(未視聴)が示されている。
テレビジョン受信機5は、視聴中であるユーザに適した番組またはコンテンツを提供するために、その視聴中であるユーザの視聴者情報や視聴履歴に応じた番組またはコンテンツを出力する。テレビジョン受信機5は、例えば、視聴者情報と、ユーザによって視聴された番組のチャンネルを示す視聴チャンネル情報とをサーバ3に送信する。
サーバ3は、ユーザに適した番組を決定するために、ユーザの視聴者情報や、ユーザによって視聴された番組の履歴を示す情報(視聴ログ)を収集し、そのユーザの嗜好を解析する機能を有する。サーバ3は、放送中の番組またはVODサーバに格納された複数のコンテンツから、例えば、視聴ログに応じた番組(またはコンテンツ)を決定する。また、サーバ3は、例えば、あるユーザの視聴ログを用いて、ユーザの嗜好を解析し、その解析結果に応じた番組を決定してもよい。
サーバ3は、決定された番組を示す推薦番組情報をテレビジョン受信機5に送信する。推薦番組情報には、番組を特定可能な情報(例えば、チャンネル)が含まれている。テレビジョン受信機5は、この推薦番組情報に示されるチャンネルに切り替えて、推薦された番組を出力することにより、ユーザに適した番組を提供することができる。
なお、テレビジョン受信機5によって出力される番組は、このテレビジョン受信機5に近付いた複数のユーザによって視聴され得る。その場合、テレビジョン受信機5は、それら複数のユーザに適した番組を出力する。図19に示すように、二つの携帯デバイス1−2,1−3がテレビジョン受信機5に接続される場合、テレビジョン受信機5は、携帯デバイス1−2から受信した視聴者情報と、携帯デバイス1−3から受信した視聴者情報とを用いて、サーバ3から、携帯デバイス1−2を使用するユーザと、携帯デバイス1−3を使用するユーザとに適した推薦番組情報を取得し、その番組を出力することができる。
一般に、テレビジョン受信機5の視聴者に合わせて番組(コンテンツ)を推薦する場合には、その際に、テレビジョン受信機5の前に居る人物を特定する必要がある。この特定のために、例えば、ユーザ毎に、ユーザに関する性別や年齢のような情報を事前に登録し、テレビジョン受信機5に表示された各ユーザを表す複数のアイコンから、視聴しようとするユーザのアイコンを選択させる方法がある。しかし、このような操作は、ユーザにとって非常に煩雑である。
本実施形態では、テレビジョン受信機5と携帯デバイス1−2,1−3との接続によってユーザに関する情報が取得されるので、ユーザは煩雑な操作を何等行うことなく、自身に適した番組を視聴することができる。
図20は、テレビジョン受信機5のシステム構成の一例を示す。テレビジョン受信機5は、CPU501、主メモリ502、不揮発性メモリ503、TV制御回路504、電源制御回路505、LCD506、スピーカ507、無線LAN通信デバイス508、BT通信デバイス509、受光部510等を備える。
CPU501は、テレビジョン受信機5内の様々なコンポーネントの動作を制御するプロセッサである。CPU501は、ストレージデバイスである不揮発性メモリ503から主メモリ502にロードされる様々なプログラムを実行する。これらプログラムには、オペレーティングシステム(OS)502A、および様々なアプリケーションプログラムが含まれている。アプリケーションプログラムには、視聴支援プログラム502Bが含まれている。この視聴支援プログラム502Bは、近距離無線通信を制御するための命令群、ユーザによる視聴状況を取得するための命令群、ユーザおよび携帯デバイス1に関する情報を取得するための命令群、推薦コンテンツを取得するための命令群、コンテンツを再生するための命令群、等を含んでいる。
TV制御回路504は、チューナや復調器を備え、アンテナを用いて受信されたデジタルテレビジョン信号に所定の処理を施すことにより、放送番組の映像をLCD506に表示するための表示信号(映像信号)と、その放送番組の音声をスピーカ507から出力するための音声信号とを生成する。
また、CPU501は、視聴支援プログラム502Bを実行することによって、VODサーバから取得されたコンテンツデータを用いて、コンテンツの映像をLCD506に表示するための表示信号(映像信号)と、そのコンテンツの音声をスピーカ507から出力するための音声信号とを生成する。
TV制御回路504は、LCD506を制御する機能を有している。TV制御回路504は、TV制御回路504によって生成された表示信号、またはCPU501によって生成された表示信号をLCD506に送出する。LCD506は、表示信号に基づいて画面イメージを表示する。
また、TV制御回路504は、スピーカ507を制御する機能も有している。TV制御回路504は、TV制御回路504によって生成された音声信号、またはCPU501によって生成された音声信号をスピーカ507に送出する。スピーカ507は、音声信号に基づく音声を出力する。
電源制御回路505は、ユーザによる電源スイッチの操作に応じて、あるいはCPU501によって出力される特定の信号に応じて、テレビジョン受信機5を電源オンまたは電源オフする機能を有している。
受光部510は、ユーザによる操作に応じてリモートコントローラ6から出力される操作信号を受信する。リモートコントローラ6には、電源のオン/オフを切り替えるためのボタン、チャンネルを切り替えるためのボタン、音量を変更するためのボタン、「おすすめ番組」の情報を取得するためのボタン、LCD506の画面上に表示されたGUIを用いた各種の操作のための「決定」ボタンおよび上下左右を指定するカーソルボタン等が設けられている。リモートコントローラ6は、押し下げられたボタンに応じた操作信号を出力する。CPU501は、受光部510によって受信された操作信号に応じて、テレビジョン受信機5の各部を制御することができる。例えば、受信された操作信号がチャンネルを切り替えるための信号である場合、CPU501は、TV制御回路504にチャンネルを切り替えさせることができる。
なお、携帯デバイス1は、第1実施形態において、図2を参照して上述したシステム構成と同様の構成を有している。また、サーバ3は、第1実施形態において、図4を参照して上述したシステム構成と同様の構成を有している。
次いで、図21を参照して、本実施形態の視聴支援システムを構成する携帯デバイス1、テレビジョン受信機5、およびサーバ3の機能構成について説明する。携帯デバイス1−1,1−2,1−3,……,1−Nはいずれも、以下に示す携帯デバイス1の機能構成を有し得る。
携帯デバイス1内の接続制御部151、視聴判定部152、および属性送信部153の動作は、図5を参照して上述した通りである。
テレビジョン受信機5は、接続制御部551、属性取得部552、視聴ログ生成部553、ログ送信部554、推薦番組情報取得部555、操作情報取得部556、TV処理部557、映像処理部558、音声処理部559、および電源制御部560を備える。これら各部551〜559の動作は、例えば、テレビジョン受信機5のCPU501が視聴支援プログラム502Bに含まれる命令群を実行することによって実現されてもよいし、少なくとも一部がハードウェアによって実現されてもよい。また、テレビジョン受信機5は、視聴表271が格納された記憶媒体(例えば、不揮発性メモリ503)を備えている。
携帯デバイス1の接続制御部151とテレビジョン受信機5の接続制御部551とは、携帯デバイス1とテレビジョン受信機5との距離が第1距離以内である場合に、携帯デバイス1とテレビジョン受信機5とを接続するための処理を行う。接続制御部151,551は、例えば、BT通信デバイス107,509を介して、Bluetoothのペアリングにより、携帯デバイス1とテレビジョン受信機5との接続を確立する。なお、接続制御部151,551は、無線LAN通信デバイス106,508を介して、無線LAN通信のAssociationにより、携帯デバイス1とテレビジョン受信機5との接続を確立してもよい。
テレビジョン受信機5の接続制御部551は、視聴表271に記載されていない携帯デバイス1と接続された場合(すなわち、接続により、視聴表271に記載されていない携帯デバイス1が検出された場合)、視聴表271に、その携帯デバイス1に対応するエントリを追加する。視聴表271の構成については、図6を参照して上述した通りである。
接続制御部551は、視聴表271に記載されていない携帯デバイス1と接続された場合、例えば、携帯デバイス1のデバイスIDと「未視聴」を示す状態とを含むエントリを視聴表271に追加する。
接続制御部551は、さらに、視聴表271に記載された各携帯デバイス1の視聴状況を取得する。より具体的には、接続制御部251は、視聴表271に含まれるエントリを順に読み出し、各エントリのデバイスIDに対応する携帯デバイス1に、視聴状況の送信を要求する。携帯デバイス1の接続制御部151は、この要求に応じて、視聴判定部152による判定結果を取得する。
視聴判定部152は、携帯デバイス1のユーザが、テレビジョン受信機5によって出力される番組(すなわち、映像および/または音声)を視聴しているか否かを判定する。視聴判定部152は、例えば、不揮発性メモリ103等に格納された視聴中/未視聴判断表161を用いて、携帯デバイス1のユーザが番組を視聴しているか否かを判定する。視聴判定部152は、図7を参照して上述した方法と同様にして、視聴中/未視聴判断表161を用いて、携帯デバイス1のユーザがテレビジョン受信機5によって出力される番組を視聴しているか否かを判定する。接続制御部151は、この判定結果を視聴状況として、テレビジョン受信機5の接続制御部551に送信する。視聴状況は、例えば、「視聴中」と「未視聴」のいずれか一方を示している。
テレビジョン受信機5の接続制御部551は、携帯デバイス1の接続制御部151から受信した視聴状況を用いて、視聴表271を更新する。より詳しくは、接続制御部551は、視聴状況が「視聴中」を示す場合、視聴表271において、その携帯デバイス1のデバイスIDを含むエントリの「状態」を「視聴中」に更新する。また、接続制御部551は、視聴状況が「未視聴」を示す場合、視聴表271において、その携帯デバイス1のデバイスIDを含むエントリの「状態」を「未視聴」に更新する。
なお、例えば、携帯デバイス1との接続が切断されていたことによって、その携帯デバイス1から視聴状況を取得できなかった場合には、接続制御部551は、視聴表271において、その携帯デバイス1のデバイスIDを含むエントリを削除する。そして、接続制御部551は、視聴表271が空である状態が一定時間継続した場合、電源制御部560によって用いられる電源フラグにオフを設定する。
電源制御部560は、電源フラグがオフに設定された場合に、電源制御回路505を介してテレビジョン受信機5を電源オフにする。なお、電源制御部560は、電源フラグがオフに設定された場合に、電源制御回路505を介してテレビジョン受信機5の少なくとも一部を省電力なモードへと遷移させてもよい。この電源フラグは、電源スイッチを押し下げる操作等に応じて、あるいは接続制御部551によっていずれかの携帯デバイス1と接続されたことに応じて、テレビジョン受信機5が電源オンされたときに、オンに設定される。また、上述したように、携帯デバイス1に対応するエントリが視聴表271に一つも含まれていない空の状態が一定時間継続した場合に、電源フラグがオフに設定される。したがって、接続制御部551および電源制御部560は、いずれの携帯デバイス1もテレビジョン受信機5に接続されていない一定時間が継続した場合に、テレビジョン受信機5を電源オフにすることができる。
また、接続制御部551は、視聴表271において、ある携帯デバイス1のデバイスIDに対応するエントリの「状態」が、「未視聴」から「視聴中」に変更された場合、この変更を属性取得部552に通知する。この通知に応じて、属性取得部552は、携帯デバイス1の属性送信部153に視聴者情報162の送信を要求する。
属性送信部153は、属性取得部552による要求に応じて、記憶媒体から視聴者情報162を読み出し、その視聴者情報162を属性取得部552に送信する。したがって、属性取得部552は、「視聴中」である携帯デバイス1の視聴者情報162を取得し、「未視聴」である携帯デバイス1の視聴者情報162を取得しない。
図22は、視聴者情報162の別の一構成例を示す。携帯デバイス1に格納される視聴者情報162は、第1実施形態において、図8を参照して説明した構成とは異なる構成であってもよい。つまり、放送番組やVODのコンテンツを視聴するためのテレビジョン受信機5で用いられる視聴者情報162と、施設案内、観光案内、広告等のためのコンテンツを出力する第1実施形態のデジタルサイネージ2とでは、ユーザに適した番組やコンテンツを決定するために利用される情報が異なっていてもよい。
図22に示す視聴者情報162は、携帯デバイス1に関する情報と、その携帯デバイス1を使用するユーザに関する情報とを含む。視聴者情報162は、例えば、デバイスID、電話番号、名前、性別、生年月等を含む。
ある携帯デバイス1を有するユーザに対応する視聴者情報162において、「デバイスID」は、その携帯デバイス1に付与された識別情報(例えば、MACアドレス)を示す。「電話番号」は、その携帯デバイス1に関連付けられた電話番号を示す。「名前」は、そのユーザの名前を示す。「性別」は、そのユーザの性別を示す。「生年月」は、そのユーザが生まれた年および月を示す。
視聴者情報162には、上述した例に限らず、ユーザの属性を示す種々の情報が含まれ得る。例えば、携帯デバイス1の識別情報を示す「デバイスID」に加えて、またはその代わりに、ユーザに付与された識別情報(例えば、FacebookのID)を示す「ユーザID」が視聴者情報162に含まれていてもよい。
なお、属性取得部552は、接続された携帯デバイス1のデバイスID、またはそのユーザのユーザIDを用いて、テレビジョン受信機5内のデータベースやクラウドネットワーク上のデータベースから、ユーザの属性情報を取得することもできる。
テレビジョン受信機5の推薦番組情報取得部555は、サーバ3から視聴中である一人以上のユーザの視聴履歴(視聴ログ)に応じた推薦番組を示す推薦番組情報を取得する。推薦番組情報取得部555は、後述するように、サーバ3によって提供される推薦番組情報を取得する。
TV処理部557は、取得された推薦番組情報によって特定される番組を出力するための処理を行う。より具体的には、推薦番組情報に放送番組のチャンネルが含まれる場合、TV制御回路504を介してチャンネルを切り替え、受信されたテレビジョン信号に所定の処理を施し、映像出力のためのデータと音声出力のためのデータの少なくとも一方を生成する。
また、TV処理部557は、推薦番組情報にコンテンツが格納されたVODサーバ上のアドレスが含まれる場合、無線LAN通信デバイス508等を介してそのコンテンツを取得する。そして、TV処理部557は、取得されたコンテンツを再生するために、このコンテンツにデコードのような所定の処理を施し、映像出力のためのデータと音声出力のためのデータの少なくとも一方を生成する。
映像処理部558は、生成された映像出力のためのデータを用いて、映像を表示するための表示信号を生成し、LCD506に出力する。これにより、LCD506の画面に番組(または、VODのコンテンツ)の映像が表示される。また、音声処理部559は、生成された音声出力のためのデータを用いて、音声を出力するための音声信号を生成し、スピーカ507に出力する。これにより、スピーカ507から番組の音声が出力される。
操作情報取得部556は、リモートコントローラ6等を用いたユーザ操作を示す操作情報を、受光部510を介して取得する。TV処理部557は、操作情報に基づいて、チャンネルの切り替えや、推薦番組への取得および切り替え等を行うこともできる。
視聴ログ生成部553およびログ送信部554は、あるチャンネルで放送される第1コンテンツ(番組)が第1期間表示され、このテレビジョン受信機5と携帯デバイス1とが接続制御部551,151(BT通信デバイス509,107)によってその第1期間に対応する第2期間接続される場合に、携帯デバイス1のユーザが第1コンテンツを視聴したことを示す視聴ログを生成し、この視聴ログをサーバ3に送信する。また、視聴ログ生成部553は、テレビジョン受信機5上で第1コンテンツが第1期間表示され、テレビジョン受信機5と携帯デバイス1とが接続制御部551,151によってその第2期間接続され、かつ、携帯デバイス1が移動していない場合に、視聴ログを生成してもよい。
さらに、視聴ログ生成部553およびログ送信部554は、第1コンテンツが第1期間表示され、テレビジョン受信機5と別の携帯デバイス1とが接続制御部551,151(BT通信デバイス509,107)によってその第1期間に対応する第2期間接続される場合に、その別の携帯デバイス1のユーザが第1コンテンツを視聴したことを示す視聴ログを生成し、この視聴ログをサーバ3に送信することもできる。
なお、第1期間に対応する第2期間は、第1コンテンツの表示時間帯のすべてであってもよく、当該表示時間帯から、最初、最後の少なくとも一方が除かれた期間であってもよく、あるいは、当該表示時間帯から途中の一部が少なくとも除かれた期間であってもよい。つまり、第1期間表示された第1コンテンツの、最初および/または最後を少しだけ(例えば、閾値未満の時間だけ)視聴しなかったユーザや、第1コンテンツが表示されていた第1期間の途中で、一時的に離席したユーザ等も、この第1コンテンツの視聴者と見なされ、各ユーザが第1コンテンツを視聴したことを示す視聴ログが生成される。
より具体的には、視聴ログ生成部553は、「視聴中」である携帯デバイス1のユーザが、ある期間に、テレビジョン受信機5によって出力された番組を視聴したことを示す視聴ログを生成する。視聴ログは、特定のユーザが、視聴したチャンネル、番組、コンテンツの履歴に関する情報であればよい。視聴ログ生成部553は、「視聴中」である携帯デバイス1のユーザの視聴者ログを生成し、「未視聴」である携帯デバイス1のユーザの視聴者ログを生成しない。視聴ログは、視聴者情報162を含んでいてもよい。ログ送信部554は、生成された視聴ログをサーバ3に送信する。なお、ログ送信部554は、視聴者情報162と、「視聴中」である携帯デバイス1の識別情報またはそのユーザの識別情報と、テレビジョン受信機によって出力された番組を特定するための情報(例えば、チャンネル情報)とを別々にサーバ3に送信するようにしてもよい。ログ送信部554は、さらに、視聴表271をサーバ3に送信してもよい。また、接続制御部551によって用いられる、視聴表271を生成および更新するための情報がサーバ3に送信されてもよい。その場合、サーバ3が、視聴表271を保持し、テレビジョン受信機5(ログ送信部554)によって送信される情報に基づいて、その視聴表271を生成および更新するようにしてもよい。
サーバ3は、ログ受信部351、嗜好解析部352、および推薦番組情報配信部355を備える。これら各部351、352、355の動作は、例えば、サーバ3のCPU301がログ解析プログラム302Bに含まれる命令群を実行することによって実現されてもよいし、少なくとも一部がハードウェアによって実現されてもよい。
ログ受信部351は、テレビジョン受信機5のログ送信部554から視聴ログ361を受信する。ログ受信部351は、受信した視聴ログ361を記憶媒体(例えば、不揮発性メモリ303)に格納する。
なお、ログ受信部351は、テレビジョン受信機5のログ送信部554から、視聴者情報162と、「視聴中」である携帯デバイス1の識別情報またはそのユーザの識別情報と、テレビジョン受信機5によって出力された番組を特定するための番組特定情報とを別々に受信してもよい。その場合、視聴ログ生成部354が、「視聴中」である携帯デバイス1の識別情報またはそのユーザの識別情報と、番組特定情報とを用いて、「視聴中」である携帯デバイス1のユーザが、ある期間に、テレビジョン受信機5によって出力された番組を視聴したことを示す視聴ログ361を生成してもよい。番組が視聴された期間は、例えば、視聴開始日時と視聴終了日時とによって表される。
テレビジョン受信機5の視聴ログ生成部553によって視聴ログ361が生成される場合には、サーバ3の負荷を軽減することができる。この視聴ログ生成部553およびログ送信部554は、いずれのユーザが番組(コンテンツ)を表示(視聴)したかを示す情報を含む視聴ログ361をサーバ3にアップロードする。
一方、サーバ3の視聴ログ生成部354によって視聴ログ361が生成される場合には、テレビジョン受信機5での処理を簡略化することができる。その場合、テレビジョン受信機5のログ送信部554は、携帯デバイス1との接続の履歴に関する情報と、番組の表示の履歴に関する情報とをサーバ3にアップロードする。
図23は、視聴ログ361の一構成例を示す。
視聴ログ361は、複数回の視聴に対応する複数のレコードを含む。各レコードは、例えば、携帯デバイスID、視聴機器ID、チャンネル、視聴開始日時、および視聴終了日時を含む。ある視聴に対応するレコードにおいて、「携帯デバイスID」は、視聴したユーザが有する携帯デバイス1に付与された識別情報(例えば、MACアドレス)を示す。なお、この「携帯デバイスID」に加えて、あるいはその代わりに、そのユーザに付与された識別情報(例えば、FacebookのID)を示す「ユーザID」が、レコードに含まれていてもよい。
「視聴機器ID」は、視聴されたコンテンツを出力していたテレビジョン受信機5に付与された識別情報(例えば、MACアドレス)を示す。つまり、このテレビジョン受信機5は、視聴したユーザが有する携帯デバイス1との間で近距離無線通信の接続が確立されたテレビジョン受信機である。「チャンネル」は、視聴されたコンテンツが放送されたチャンネルを示す。「チャンネル」には、例えば、チャンネルの番号が設定され得る。
「視聴開始日時」は、その視聴が開始された日時を示す。「視聴終了日時」は、その視聴が終了した日時を示す。
嗜好解析部352は、視聴者情報162と視聴ログ361とを用いて、ユーザ毎の嗜好情報363を生成または更新する。より具体的には、嗜好解析部352は、あるユーザに対応する視聴ログ361の各レコードに含まれるチャンネル、視聴開始日時および視聴終了日時を用いて番組情報365を参照することにより、そのユーザが視聴した番組の番組名、カテゴリ、概要、出演者等を取得する。
図24は、番組情報365の一構成例を示す。
番組情報365は、複数の番組に対応する複数のレコードを含む。各レコードは、例えば、チャンネル、番組名、カテゴリ、概要、出演者、対象年齢、放送開始日時、および放送終了日時を含む。ある番組に対応するレコードにおいて、「チャンネル」は、その番組が放送されたチャンネルを示す。「番組名」は、その番組の名称(タイトル)を示す。「カテゴリ」は、その番組が属するカテゴリを示す。「カテゴリ」には、例えば、「ドラマ」、「スポーツ」、「音楽」、「ドキュメンタリー」、「バラエティ」、「教育」等が設定され得る。「概要」は、その番組の内容を示す。「概要」には、例えば、その番組を要約する文章やキーワード等が設定され得る。「出演者」は、その番組の出演者の名前を示す。「対象年齢」は、その番組が視聴されるべき対象年齢を示す。「対象年齢」には、その番組の視聴が推奨される年齢が設定されてもよいし、視聴が制限される年齢が設定されてもよい。「放送開始日時」は、その番組の放送が開始された日時を示す。「放送終了日時」は、その番組の放送が終了した日時を示す。
例えば、あるユーザの視聴ログ361によって示されるチャンネル、視聴開始日時および視聴終了日時(視聴時間帯)に基づいて、番組情報365によって示される複数の番組(コンテンツ)から、そのユーザによって視聴された番組を特定することができる。
嗜好解析部352は、例えば、視聴者情報162と、視聴ログ361に基づいて取得された番組情報365とを解析することにより、例えば、あるユーザによる視聴頻度が高い番組やカテゴリ、そのユーザによって視聴された番組に出現する頻度が高いキーワード等を取得し、嗜好情報363として保存する。ユーザが、例えば、ある地域を旅行する「バラエティ」の番組と、ある観光地が登場する「ドラマ」の番組とを視聴していた場合、嗜好解析部352は、そのユーザの嗜好情報363として「旅」を設定する。嗜好情報363の構成については、図11を参照して上述した通りである。
推薦番組情報配信部355は、テレビジョン受信機5の推薦番組情報取得部555による要求に応じて、視聴中のユーザに適した番組を示す推薦番組情報を生成する。推薦番組情報配信部355は、視聴者情報162を用いて、例えば、11歳の女性に、対象年齢が12歳以下である少女向けの番組を決定する。また、推薦番組情報配信部355は、視聴者情報162を用いて、例えば、子供から大人までの複数のユーザに対して、ファミリー向けの番組を決定する。
また、推薦番組情報配信部355は、視聴中の第1ユーザに対応する視聴ログ361に応じた推薦番組情報を生成してもよい。また、推薦番組情報配信部355は、複数のユーザが視聴中である場合に、例えば、視聴中の第1ユーザに対応する視聴ログ361と視聴中の第2ユーザに対応する視聴ログ361とに応じた推薦番組情報を生成してもよい。より具体的には、推薦番組情報配信部355は、視聴表271に一人以上の「視聴中」のユーザが示されている場合、それらユーザに対応する、視聴ログ361に基づく嗜好情報363と、番組情報365とを用いて、ユーザに適した番組を決定してもよい。なお、推薦番組情報配信部355は、VODサーバに格納された複数のコンテンツに対応する、図10に示したようなコンテンツ情報362をさらに用いて、ユーザに適した番組またはコンテンツを決定してもよい。推薦番組情報配信部355は、例えば、番組情報365によって示される放送中の複数の番組と、コンテンツ情報362によって示される複数のコンテンツの少なくとも一方から、ユーザの嗜好情報363に示されるカテゴリやキーワードとの一致度が高い番組またはコンテンツを選択する。
そして、推薦番組情報配信部355は、決定された番組(またはコンテンツ)を示す推薦番組情報を生成し、テレビジョン受信機5の推薦番組情報取得部555に送信する。推薦番組情報には、例えば、決定された番組が放送されるチャンネル、タイトル等が含まれ得る。なお、推薦番組情報配信部355によってVODサーバのコンテンツが推薦された場合には、推薦番組情報には、例えば、コンテンツID、タイトル、コンテンツの格納場所等が含まれ得る。
なお、サーバ3内の各部351、352、354に対応する機能を、テレビジョン受信機5が有していてもよい。その場合、サーバ3に視聴者情報162のような個人情報を送信することなく、ユーザに適した番組を取得することができる。
テレビジョン受信機5は、図12から図14のフローチャートに示した手順と同様にして、電源制御処理とデバイス検出処理とデバイス状況検出処理とを実行することができる。携帯デバイス1は、図15のフローチャートに示した手順と同様にして、視聴状況送出処理を実行することができる。また、テレビジョン受信機5は、図16のフローチャートに示したブロックB41からブロックB43までの手順と同様にして、視聴者情報162をサーバ3に送信することができる。さらに、サーバ3は、図17のフローチャートに示した手順と同様にして、嗜好情報更新処理を実行することができる。
以下では、図25から図27のフローチャートを参照して、第1実施形態とは異なる手順を含む処理について説明する。
まず、図25のフローチャートは、テレビジョン受信機5によって実行されるチャンネル情報送信処理の手順の例を示す。まず、CPU501は、チャンネルが変更されたか否かを判定する(ブロックB71)。CPU501は、例えば、受光部510によって受信された操作信号に応じて、TV制御回路504が受信するチャンネルを変更したことを検出することができる。チャンネルが変更されていない場合(ブロックB71のNO)、ブロックB71に戻り、チャンネルが変更されたか否かが再度判定される。
チャンネルが変更された場合(ブロックB71のYES)、CPU501は、視聴中のチャンネルを示すチャンネル情報を、無線LAN通信デバイス508を介してサーバ3に送信し(ブロックB72)、ブロックB71に戻る。なお、CPU501は、あるチャンネルで放送される第1番組が第1期間表示され、このテレビジョン受信機5と携帯デバイス1とがBT通信デバイス509,107によってその第1期間接続される場合に、携帯デバイス1のユーザがテレビジョン受信機5を用いて第1番組を視聴したことを示す視聴ログを生成し、この視聴ログをサーバ3に送信してもよい。また、CPU501は、テレビジョン受信機5上で第1番組が第1期間表示され、テレビジョン受信機5と携帯デバイス1とがBT通信デバイス509,107によってその第1期間接続され、かつ、携帯デバイス1が第1期間移動していない場合に、視聴ログを生成してもよい。この視聴ログは、サーバ3で生成されてもよい。
図26のフローチャートは、テレビジョン受信機5によって実行される推薦番組取得処理の手順の例を示す。
テレビジョン受信機5のCPU501は、リモートコントローラ6の「おすすめ番組」ボタンが押し下げられたか否かを判定する(ブロックB81)。より具体的には、CPU501は、受光部510によって、「おすすめ番組」ボタンが押し下げられたことを示す操作信号が受信されたか否かを判定する。「おすすめ番組」ボタンが押し下げられていない場合(ブロックB81のNO)、ブロックB81に戻り、「おすすめ番組」ボタンが押し下げられたか否かが再度判定される。
「おすすめ番組」ボタンが押し下げられた場合(ブロックB81のYES)、CPU501は、おすすめ番組「XXX」に切り替えるかどうかをユーザに問い合わせるメッセージをLCD506の画面に表示する(ブロックB82)。なお、CPU501は、このメッセージに対応する音声をスピーカ507から出力するようにしてもよい。リモートコントローラ6は、ユーザによる操作に応じて、おすすめ番組に切り替えることを示す操作信号をテレビジョン受信機5に送信することができる。なお、リモートコントローラ6は、ユーザによる操作に応じて、おすすめ番組に切り替えないことを示す操作信号をテレビジョン受信機5に送信するようにしてもよい。
CPU501は、おすすめ番組に切り替えるか否かを判定する(ブロックB83)。より具体的には、CPU501は、受光部510を介して、おすすめ番組に切り替えることを示す操作信号が受信されたか否かを判定する。おすすめ番組に切り替える場合(ブロックB83のYES)、CPU501およびTV制御回路504は、LCD506およびスピーカ507を用いて出力される番組を、おすすめ番組に切り替え(ブロックB84)、ブロックB81に戻る。おすすめ番組に切り替えない場合(ブロックB83のNO)、ブロックB81に戻る。
次いで、図27のフローチャートを参照して、サーバ3によって実行される推薦番組情報送出処理の手順の例を説明する。
まず、サーバ3のCPU301は、現在視聴中であるユーザ全員の嗜好情報363に基づいて、放送中の複数の番組と、VODサービスで提供される複数のコンテンツとから、一つの番組またはコンテンツを決定する(ブロックB91)。CPU301は、決定された番組またはコンテンツを示す番組情報を、通信デバイス304を介してテレビジョン受信機5に送信する(ブロックB92)。この番組情報は、例えば、決定された番組が放送されているチャンネル、あるいは決定されたコンテンツのタイトルやコンテンツIDを含む。この番組情報を用いることにより、テレビジョン受信機5は、一人以上の視聴中のユーザの嗜好情報363に応じた番組またはコンテンツを取得することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザが、当該ユーザに適したコンテンツを容易に視聴することができる。テレビジョン受信機5の視聴ログ生成部553、またはサーバ3の視聴ログ生成部354は、テレビジョン受信機5上で第1コンテンツが第1期間表示され、かつ、テレビジョン受信機5と携帯デバイス1とが接続制御部551,151(BT通信デバイス509,107)によって第1期間に対応する第2期間接続される場合に、携帯デバイス1の第1ユーザがテレビジョン受信機5を用いて第1コンテンツを視聴したことを示す第1情報を生成する。テレビジョン受信機5と携帯デバイス1とが第1距離以内に位置する場合に、テレビジョン受信機5と携帯デバイス1とが接続制御部551,151により接続される。以上の構成により、携帯デバイス1の第1ユーザがテレビジョン受信機5を用いて第1コンテンツを視聴したことを示す第1情報が生成されるので、この第1情報を用いて、第1ユーザに適したコンテンツを容易に提供することができる。
なお、第1実施形態のデジタルサイネージ2で出力されたコンテンツに関する視聴ログ361と、第2実施形態のテレビジョン受信機5で出力された番組またはコンテンツに関する視聴ログ361とが統合して利用されるようにしてもよい。その場合、それら二つの視聴ログ361の両方を用いて、視聴中のユーザに適した番組またはコンテンツを決定することができる。
また、デジタルサイネージ2およびテレビジョン受信機5に限らず、種々のIoT(Internet of Things)デバイスに近付いたユーザの情報を、携帯デバイス1からそのIoTデバイスを経由して、サーバ3に送ることができる。そして、例えば、IoTデバイスがスピーカを備える音声IoTデバイスである場合には、ユーザの情報に応じた音楽をスピーカから出力することができる。
このように、近距離無線通信を用いて、テレビジョン受信機5、デジタルサイネージ2、IoT機器等の対象機器のそばにいる人のパーソナル情報を携帯デバイス1から取得することで、対象機器は、そばに居る人に応じて動作することができる。また、どのような属性のユーザが対象機器を使用しているかを、ユーザに不便を掛けることなく把握することができる。
なお、上記実施形態に記載された様々な機能の各々は、回路(処理回路)によって実現されてもよい。処理回路の例には、中央処理装置(CPU)のような、プログラムされたプロセッサが含まれる。このプロセッサは、メモリに格納されたコンピュータプログラム(命令群)を実行することによって、記載された機能それぞれを実行する。このプロセッサは、電気回路を含むマイクロプロセッサであってもよい。処理回路の例には、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、マイクロコントローラ、コントローラ、他の電気回路部品も含まれる。これら実施形態に記載されたCPU以外の他のコンポーネントの各々もまた処理回路によって実現されてもよい。
また、これら実施形態の各種処理はコンピュータプログラムによって実現することができるので、このコンピュータプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を通じてこのコンピュータプログラムをコンピュータにインストールして実行するだけで、これら実施形態と同様の効果を容易に実現することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。