JP2018182155A - 光電極、光電極の製造方法、及び光電気化学反応装置 - Google Patents

光電極、光電極の製造方法、及び光電気化学反応装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018182155A
JP2018182155A JP2017081980A JP2017081980A JP2018182155A JP 2018182155 A JP2018182155 A JP 2018182155A JP 2017081980 A JP2017081980 A JP 2017081980A JP 2017081980 A JP2017081980 A JP 2017081980A JP 2018182155 A JP2018182155 A JP 2018182155A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photoelectrode
semiconductor layers
conductive layer
photoexcitation
wavelength
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017081980A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6777859B2 (ja
Inventor
俊久 穴澤
Toshihisa Anazawa
俊久 穴澤
今中 佳彦
Yoshihiko Imanaka
佳彦 今中
敏夫 眞鍋
Toshio Manabe
敏夫 眞鍋
英之 天田
Hideyuki Amada
英之 天田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2017081980A priority Critical patent/JP6777859B2/ja
Publication of JP2018182155A publication Critical patent/JP2018182155A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6777859B2 publication Critical patent/JP6777859B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/10Process efficiency
    • Y02P20/133Renewable energy sources, e.g. sunlight

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Electrodes For Compound Or Non-Metal Manufacture (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Abstract

【課題】 タンデム型のアノードに使用でき、光の利用効率が高い光電極などの提供。【解決手段】 可視光の少なくとも一部を透過する光電極であって、基板と、前記基板上に配された導電層と、前記導電層上に配された一層以上の半導体層とを有し、前記一層以上の半導体層の少なくとも一層が、光励起材料を含有する光励起層であり、前記基板、前記導電層、及び前記一層以上の半導体層の積層構造が、前記一層以上の半導体層側から前記光電極に入射した光の反射率において、前記光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ1)の反射率よりも、前記波長(λ1)よりも長い波長(λ2)の反射率が小さい積層構造である、光電極である。【選択図】図8

Description

本発明は、光エネルギーを高効率に利用可能な光電極、光電極の製造方法、及び光電気化学反応装置に関する。
近年、太陽光エネルギーを利用して水から水素ガスを生成したり水と炭酸ガスから有機物を合成したりするいわゆる人工光合成技術や、汚染物質を分解する光触媒技術が盛んに開発されている。その中でも光励起材料をアノードあるいはカソードとした光電気化学システム(例えば、特許文献1参照)は、水の酸化/還元を独立して制御でき、さらに生成物もそれぞれ別個に回収できるため、高効率化に有利である。
現状で最も盛んに開発が進められているのは、図17に示すような、光励起材料101をアノード102(光アノード)の材料として用い、入射光により発生したホールが水から電子を奪って(水を酸化して)酸素を発生させる一方、励起された電子がカソード103に運ばれ水を還元して水素を発生させたり、水と炭酸ガスを還元して有機物を生成させたりするタイプである。
ここで、光アノードの構成としては、最も単純には、電気導電性の基板又は基板上の導電性薄膜の上に、光励起材料の薄膜(以下、光励起層)を成膜したものである。そして、光励起層内で光励起により発生したホールが光アノード表面に向かわずに基板方向に向かって励起電子と再結合するのを防止するために、導電性基板又は薄膜と光励起層との間にホールブロック層と呼ばれる、価電子帯頂上(VBM)が光励起層よりも深い(真空準位を基準としたときの結合エネルギーが大きい)材料の薄膜を挿入することが提案されている。その他、酸素発生効率を向上させるために、光励起層表面に酸素発生触媒を付与することは一般的に行われている。つまり、光アノードは一般に多層膜で構成される(図18)。図18においては、基板111上に、多層膜を構成する導電層112、ホールブロック層113、及び光励起層114が積層され、光励起層114は水116と接している。また、光励起層114表面には、効率向上のために、助触媒115が付与されている。
一方、人工光合成で太陽光エネルギーを有効に活用するため、太陽光スペクトルの波長ごとに異なる光アノードを用いて電位の損失を少なくすることが提案されている。
光励起層のバンドギャップエネルギーよりも小さなエネルギーの光子は光アノードを透過する一方、バンドギャップエネルギーよりも大きなエネルギーの光子は光励起層で吸収されて励起電子とホールを発生する。このとき、光子のエネルギーとバンドギャップエネルギーとの差は熱となり、太陽光エネルギーの化学エネルギーへの変換効率では損失となる。そこで、吸収波長の異なる複数の光アノードを入射光に対して吸収波長が短い方から順番に並べてそれぞれの電極での損失を減らそうという考えが提案されている(例えば、非特許文献1及び2参照)。このシステムをタンデム型と称する。
特開昭59−157976号公報
K Kalyanasundaram and M Graetzel, Curr Opin Biotechnol, 21, 298 (2010) Jeremie Brillet et al., Nat. Photonics, 6, 824 (2012)
しかしながら、光励起層の吸光係数と膜厚にもよるが、それぞれの光アノードではバンドギャップよりも大きなエネルギーの光子を全て吸収できるわけではなく、一部は透過して次のアノードに照射される。タンデム型では、原理的に次の光アノードのバンドギャップエネルギーはその前の光アノードよりも小さいため、透過した光はこの光アノードで利用されるものの、前述のように損失が発生する。光励起層の膜厚を厚くすれば透過光を少なくすることができるが、一般に導電性がさほど高くない光励起層の膜厚を厚くしすぎると光電流の減少を招くため、膜厚は数十から数百ナノメートル程度にすることが多く、バンドギャップ以上のエネルギーを持つ光を百パーセント吸収することは少ない。
本発明は、タンデム型のアノードに使用でき、光の利用効率が高い光電極、及びその製造方法、並びに、光の利用効率が高い光電気化学反応装置を提供することを目的とする。
一つの態様では、光電極は、
可視光の少なくとも一部を透過する光電極であって、
基板と、前記基板上に配された導電層と、前記導電層上に配された一層以上の半導体層とを有し、
前記一層以上の半導体層の少なくとも一層が、光励起材料を含有する光励起層であり、
前記基板、前記導電層、及び前記一層以上の半導体層の積層構造が、前記一層以上の半導体層側から前記光電極に入射した光の反射率において、前記光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ)の反射率よりも、前記波長(λ)よりも長い波長(λ)の反射率が小さい積層構造である。
一つの態様では、光電極の製造方法は、
可視光の少なくとも一部を透過する光電極の製造方法であって、
基板上に導電層を形成する工程と、前記導電層上に一層以上の半導体層を形成する工程とを有し、
前記一層以上の半導体層の少なくとも一層が、光励起材料を含有する光励起層であり、
前記基板、前記導電層、及び前記一層以上の半導体層の積層構造が、前記一層以上の半導体層側から前記光電極に入射した光の反射率において、前記光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ)の反射率よりも、前記波長(λ)よりも長い波長(λ)の反射率が小さい積層構造になるように、前記導電層、及び前記一層以上の半導体層を形成する。
一つの態様では、光電気化学反応装置は、
アノードと、カソードとを有し、
前記アノードが、第1の光電極と、第2の光電極とを有し、
前記第1の光電極が、可視光の少なくとも一部を透過し、
前記第1の光電極が、第1の基板と、前記第1の基板上に配された第1の導電層と、前記第1の導電層上に配された一層以上の第1の半導体層とを有し、
前記一層以上の第1の半導体層の少なくとも一層が、第1の光励起材料を含有する第1の光励起層であり、
前記第1の基板、前記第1の導電層、及び前記一層以上の第1の半導体層の積層構造が、前記一層以上の第1の半導体層側から前記第1の光電極に入射した光の反射率において、前記第1の光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ1)の反射率よりも、前記波長(λ1)よりも長い波長(λ2)の反射率が小さい積層構造であり、
前記第2の光電極が、第2の導電層と、前記第2の導電層上に配された一層以上の第2の半導体層とを有し、
前記一層以上の第2の半導体層の少なくとも一層が、前記第1の光電極を透過した可視光を吸収して励起する、前記第1の光励起材料のバンドギャップエネルギーよりも小さいバンドギャップエネルギーを有する第2の光励起材料を含有する第2の光励起層である。
一つの側面では、タンデム型のアノードに使用でき、光の利用効率が高い光電極を提供できる。
また、一つの側面では、タンデム型のアノードに使用でき、光の利用効率が高い光電極の製造方法を提供できる。
また、一つの側面では、光の利用効率が高い光電気化学反応装置を提供できる。
図1は、開示の光電極の一例の概略図である。 図2は、開示の光電極の他の一例の概略図である。 図3は、開示の光電気化学反応装置の一例の概略図である。 図4は、フレネルの公式を説明するための図である。 図5Aは、光電極の反射スペクトル等の計算結果の一例である。 図5Bは、光電極の反射スペクトル等の計算結果の一例である。 図5Cは、図5A及び図5Bの計算に用いた光電極の構造を説明するための概略図である。 図6は、実施例1及び2並びに比較例1〜4で用いた光電極の構造を説明するための概略図である。 図7は、比較例1の光電極の反射スペクトル等の計算結果である。 図8は、実施例1の光電極の反射スペクトル等の計算結果である。 図9は、比較例2の光電極の反射スペクトル等の計算結果である。 図10は、比較例3の光電極の反射スペクトル等の計算結果である。 図11は、比較例4の光電極の反射スペクトル等の計算結果である。 図12は、実施例2の光電極の反射スペクトル等の計算結果である。 図13は、実施例3で用いた光電極の構造を説明するための概略図である。 図14は、実施例3の光電極の反射スペクトル等の計算結果である。 図15は、実施例4で用いた光電極の構造を説明するための概略図である。 図16は、実施例4の光電極の反射スペクトル等の計算結果である。 図17は、光電気化学システムの一例を示す概略図である。 図18は、多層膜の光アノードの一例を示す概略図である。
(光電極)
開示の光電極は、可視光の少なくとも一部を透過する。
前記光電極は、基板と、導電層と、一層以上の半導体層とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
前記一層以上の半導体層の少なくとも一層は、光励起材料を含有する光励起層である。
前記基板、前記導電層、及び前記一層以上の半導体層の積層構造は、前記一層以上の半導体層側から前記光電極に入射した光の反射率において、前記光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ)の反射率よりも、前記波長(λ)よりも長い波長(λ)の反射率が小さい積層構造である。
前記光電極が、前記積層構造を有することにより、前記光励起層を透過した光のうち、前記光励起層で利用する波長の光については、その多くが、前記積層構造によって反射され、前記光励起層に戻り利用される。他方、前記光励起層を透過した光のうち、前記光励起層で利用されない長波長の光については、その多くが、前記光電極を透過する。そして、前記光電極を透過した長波長の光については、前記光電極と併用される、長波長を利用する他の光電極に吸収されて、前記他の光電極による光電変換に利用されうる。そのため、前記光電極を用いることにより、光の利用効率が高くなる。
<積層構造>
前記積層構造は、前記基板、前記導電層、及び前記一層以上の半導体層からなる。
前記積層構造においては、前記一層以上の半導体層側から前記光電極に入射した光の反射率において、前記光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ)の反射率よりも、前記波長(λ)よりも長い波長(λ)の反射率が小さい。
このような特性を有する前記積層構造は、例えば、前記基板、前記導電層、及び前記一層以上の半導体層の厚み、及び材料特性(バンドギャップエネルギー、屈折率など)を適宜調整することにより作製できる。
前記積層構造において、前記光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ)の反射率と、前記波長(λ)よりも長い波長(λ)の反射率との差としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5%以上が好ましく、10%以上がより好ましい。前記差の上限値としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記差は、20%以下であってもよいし、30%以下であってもよい。
前記波長(λ)としては、例えば、前記波長(λ)よりも100nm長波長を含む100nmの範囲(λ+50nm≦λ≦λ+50nm)などが挙げられる。
一例としては、波長範囲(λ+50nm≦λ≦λ+50nm)の全ての反射率が、前記波長(λ)における反射率よりも5%以上低い場合に、前記波長(λ)の反射率よりも、前記波長(λ)の反射率が低いといえる。
前記積層構造においては、界面反射を利用しており、界面反射は界面を構成する隣り合う二つの層の屈折率差が大きいほど大きくなる。光電極として、利用できる材料は限られており、その中で屈折率差を大きくするためには、隣り合う層の屈折率の大小関係を互いに繰り返すことが望ましい。すなわち、前記一層以上の半導体層側から前記基板側に向かって、隣接する層との屈折率の差の正負が交互になることが好ましい。
<<基板>>
前記基板の材質としては、絶縁体であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、可視光の透過性に優れる点で、ガラス、有機樹脂が好ましい。
前記ガラスとしては、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、青板ガラス等のソーダガラス(ソーダ石灰ガラス)などが挙げられる。
前記基板の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、0.1mm〜2.0mmなどが挙げられる。
<<導電層>>
前記導電層は、前記基板上に配される。
前記導電層としては、導電性を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記導電層の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、可視光の透過性に優れる点で、金属酸化物が好ましい。前記金属酸化物としては、例えば、スズドープ酸化インジウム(ITO)、フッ素ドープ酸化錫(FTO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、酸化インジウム(In)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)、ニオブドープ酸化チタン(NTO)、酸化スズ、酸化亜鉛−酸化スズ系、酸化インジウム−酸化スズ系、酸化亜鉛−酸化インジウム−酸化マグネシウム系などが挙げられる。
前記導電層は、単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。
ここで、前記導電層の導電性は、例えば、体積抵抗率で10Ωcm以下であることが好ましい。
前記導電層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、所定の反射スペクトルを有する前記積層構造を形成しやすい点で、前記光励起層が含有する前記光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ)以下であることが好ましく、前記波長(λ)の1/20〜1/2であることが好ましく、1/15〜1/5であることがより好ましい。
ここで、前記導電層が、多層構造である場合には、前記平均厚みの好ましい範囲は、各層における平均厚みの好ましい範囲を意味する。
<<一層以上の半導体層>>
前記一層以上の半導体層の少なくとも一層は、前記光励起層である。
前記一層以上の半導体層において、前記光励起層以外の層としては、例えば、ホールブロック層などが挙げられる。
前記一層以上の半導体層は、前記導電層上に配される。
<<<光励起層>>>
前記光励起層は、前記光励起材料を含有する。
−光励起材料−
前記光励起材料は、光を吸収して励起する材料である。
前記光励起材料としては、例えば、紫外光型光励起材料、可視光型光励起材料などが挙げられるが、紫外光型光励起材料が好ましい。
−−紫外光型光励起材料−−
前記紫外光型光励起材料としては、紫外線以下の波長の光を吸収して励起する材料であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紫外光応答型光触媒などが挙げられる。
ここで、紫外線以下の波長とは、例えば、400nm以下の波長が挙げられる。
前記紫外光応答型光触媒は、光の利用効率に優れる点から、バンドギャップエネルギーが3.1eV〜3.6eVであることが好ましい。このバンドギャップエネルギーは、光の波長として344nm〜400nmに相当する。
バンドギャップとは、バンド構造における電子に占有された最も高いエネルギーバンド(価電子帯)の頂上から、最も低い空のバンド(伝導帯)の底までの間のエネルギーの差を指す。
なお、本明細書におけるバンドギャップエネルギーに対応する波長は、以下の関係式により求められる。
λ=1240/Eg
ここで、λは、光の波長(nm)を表し、Egはバンドギャップエネルギー(eV)を表す。
前記紫外光応答型光触媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、以下の材料などが挙げられる。
・TiO(酸化チタン):バンドギャップエネルギー3.2eV
・SrTiO:バンドギャップエネルギー3.2eV
・ZnO:バンドギャップエネルギー3.4eV
・Ti−CaHAP(チタンカルシウムハイドロキシアパタイト):バンドギャップエネルギー3.6eV
・Ti−SrHAP(チタンストロンチウムハイドロキシアパタイト):バンドギャップエネルギー3.6eV
・Ta(酸化タンタル):バンドギャップエネルギー4.0eV
・Nb(酸化ニオブ):バンドギャップエネルギー3.4eV
・KTaO(タンタル酸カリウム):バンドギャップエネルギー3.4eV
・GaN(窒化ガリウム):バンドギャップエネルギー3.4eV
・4H−SiC(4H−炭化ケイ素):バンドギャップエネルギー3.3eV
−−可視光型光励起材料−−
前記可視光型光励起材料としては、可視光線以下の波長の光を吸収して励起する材料であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、可視光応答型光触媒などが挙げられる。
ここで、可視光線以下の波長とは、例えば、800nm以下の波長が挙げられる。
前記可視光型光励起材料は、前記紫外光励起型光材料とは異なる光吸収特性を有する。言い換えれば、前記可視光型光励起材料は、前記紫外光励起型光材料とは異なるバンドギャップを有する。
前記可視光応答型光触媒は、光の利用効率に優れる点から、バンドギャップエネルギーが2.0eV〜3.0eVであることが好ましい。このバンドギャップエネルギーは、光の波長として413nm〜620nmに相当する。
前記可視光応答型光触媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、以下の材料などが挙げられる。
・SrTaON:バンドギャップエネルギー2.2eV
・WO(酸化タングステン):バンドギャップエネルギー2.8eV
・BiVO(バナジン酸ビスマス):バンドギャップエネルギー2.5eV
・AgPO:バンドギャップエネルギー2.5eV
・TiAg−CaHAP(チタン銀カルシウムハイドロキシアパタイト):バンドギャップエネルギー2.8eV
・TiAg−SrHAP(チタン銀ストロンチウムハイドロキシアパタイト):バンドギャップエネルギー2.8eV
・窒化ガリウム−酸化亜鉛固溶体(Ga1−xZn)(N1−x)などが挙げられる。
・CdS(硫化カドミウム):バンドギャップエネルギー2.4eV
・Fe(酸化鉄(III)):バンドギャップエネルギー2.2eV
・Ta(五窒化三タンタル):バンドギャップエネルギー2.1eV
・TaON(酸窒化タンタル):バンドギャップエネルギー2.5eV
・3C−SiC(3C−炭化ケイ素):バンドギャップエネルギー2.2eV
なお、前記可視光応答型光触媒の材料の中には、伝導帯下端(CBM)水の還元電位に届かないものがあり、その際には、図3では図示していないが、アノード−カソード間(第2の光電極12−第4の電極14)にバイアス電圧を印加する場合がある。
−ホールブロック層−
前記ホールブロック層は、前記光励起層で生成したホール(正孔)が前記導電層へ移動することを防止する。
前記ホールブロック層としては、前記光励起層よりも、価電子帯の頂上が低ければ、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、更に、前記光励起層よりも、伝導帯の底が低いことが好ましい。
ここで、「価電子帯の頂上が低い」とは、価電子帯上端(VBM)が深いこと、及び真空準位を基準としたときの価電子帯の電子の結合エネルギーが大きいこと、と同義である。
ここで、「伝導帯の底が低い」とは、伝導帯下端(CBM)が深いこと、及び真空準位を基準としたときの伝導帯の電子の結合エネルギーが大きいこと、と同義である。
前記ホールブロック層の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紫外光応答型光触媒、可視光応答型光触媒などが挙げられる。
前記紫外光応答型光触媒としては、例えば、前記光励起層の前記光励起材料の説明で例示した前記紫外光応答型光触媒などが挙げられる。
前記可視光応答型光触媒としては、例えば、前記光励起層の前記光励起材料の説明で例示した前記可視光応答型光触媒などが挙げられる。
前記一層以上の半導体層の各層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、所定の反射スペクトルを有する前記積層構造を形成しやすい点で、前記光励起層が含有する前記光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ)以下であることが好ましく、前記波長(λ)の1/20〜1/2であることが好ましく、1/15〜1/5であることがより好ましい。
前記導電層及び前記一層以上の半導体層における伝導帯の底は、前記一層以上の半導体層側から前記基板側に向かうに従って順次低いことが好ましい。そうすることにより、前記光励起層で生成した電子の前記導電層への移動がしやすくなる。
前記導電層及び前記一層以上の半導体層における価電子帯の頂上は、前記一層以上の半導体層側から前記基板側に向かうに従って順次低いことが好ましい。そうすることにより、前記光励起層で生成したホール(正孔)が前記導電層へ移動することを防止できる。
前記光電極の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、下記光電極の製造方法が好ましい。
(光電極の製造方法)
開示の光電極の製造方法は、導電層形成工程と、半導体層形成工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
前記光電極の製造方法は、開示の前記光電極を製造する方法である。
前記導電層形成工程、及び前記半導体層形成工程においては、基板、導電層、及び一層以上の半導体層の積層構造が、前記一層以上の半導体層側から前記光電極に入射した光の反射率において、光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ)の反射率よりも、前記波長(λ)よりも長い波長(λ)の反射率が小さい積層構造になるように、前記導電層、及び前記一層以上の半導体層を形成する。
なお、前記光励起材料は、前記光励起層に含有される。
<導電層形成工程>
前記導電層形成工程としては、前記積層構造が形成されるように、基板上に導電層を形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、蒸着法などが挙げられる。
形成される前記導電層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記光励起層が含有する前記光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ)以下であることが好ましく、前記波長(λ)の1/20〜1/2であることが好ましく、1/15〜1/5であることがより好ましい。そうすることにより、所定の反射スペクトルを有する前記積層構造が形成されやすくなる。
ここで、前記導電層が、多層構造である場合には、前記平均厚みの好ましい範囲は、各層における平均厚みの好ましい範囲を意味する。
<半導体層形成工程>
前記半導体層形成工程としては、前記導電層上に一層以上の半導体層を形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、蒸着法などが挙げられる。
形成される前記一層以上の半導体層の各層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記光励起層が含有する前記光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ)以下であることが好ましく、前記波長(λ)の1/20〜1/2であることが好ましく、1/15〜1/5であることがより好ましい。そうすることにより、所定の反射スペクトルを有する前記積層構造が形成されやすくなる。
前記光電極の一例を図を用いて説明する。
図1に示す光電極は、基材1上に、導電層2と、光励起層4とをこの順で有している。
図2に示す光電極は、基材1上に、導電層2と、ホールブロック層3と、光励起層4とをこの順で有している。
(光電気化学反応装置)
開示の光電気化学反応装置は、アノードと、カソードとを有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
前記光電気化学反応装置は、所謂タンデム型の装置の一種である。
<アノード>
前記アノードは、第1の光電極と、第2の光電極とを有し、更に必要に応じて、第1の収容部などのその他の部を有する。
なお、前記光電気化学反応装置は、更に第3の光電極を有していてもよい。即ち、前記光電気化学反応装置は、光電極が3段の構造であってもよい。更には、前記光電気化学反応装置は、光電極が4段以上の構造であってもよい。
<<第1の光電極>>
前記第1の光電極は、開示の前記光電極である。
前記第1の光電極は、可視光の少なくとも一部を透過する。
前記第1の光電極は、第1の基板と、前記第1の基板上に配された第1の導電層と、前記第1の導電層上に配された一層以上の第1の半導体層とを有する。
前記一層以上の第1の半導体層の少なくとも一層は、第1の光励起材料を含有する第1の光励起層である。
前記第1の基板、前記第1の導電層、及び前記一層以上の第1の半導体層の積層構造は、前記一層以上の第1の半導体層側から前記第1の光電極に入射した光の反射率において、前記第1の光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ1)の反射率よりも、前記波長(λ1)よりも長い波長(λ2)の反射率が小さい積層構造である。
<<第2の光電極>>
前記第2の光電極は、第2の導電層と、一層以上の第2の半導体層とを少なくとも有し、更に必要に応じて、第2の基板などのその他の部を有する。
<<<第2の導電層>>>
前記第2の導電層としては、例えば、開示の前記光電極の説明において例示された導電層などが挙げられる。
また、前記第2の導電層は、透光性を必要としないことから、前記第2の導電層の材質は、金属、合金などであってもよい。
前記金属としては、例えば、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、タンタル(Ta)、ビスマス(Bi)、鉛(Pb)、インジウム(In)、錫(Sn)、亜鉛(Zn)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)などが挙げられる。
前記第2の導電層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<<<一層以上の第2の半導体層>>>
前記一層以上の第2の半導体層の少なくとも一層は、第2の光励起層である。
前記一層以上の第2の半導体層の他の層としては、例えば、ホールブロック層などが挙げられる。
前記一層以上の第2の半導体層は、前記第2の導電層上に配される。
−第2の光励起層−
前記第2の励起層は、前記第1の光電極を透過した可視光を吸収して励起する第2の光励起材料を含有する。
前記第2の光励起材料は、前記第1の光励起材料のバンドギャップエネルギーよりも小さいバンドギャップエネルギーを有する。
そのような前記第2の光励起材料の具体例としては、例えば、開示の前記光電極の説明において例示した前記光励起材料などが挙げられる。
前記第2の光励起層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<<<第2の基板>>>
前記第2の基板としては、例えば、開示の前記光電極の説明において例示された前記基板などが挙げられる。
前記第2の導電層は、例えば、前記第2の基板上に配される。
前記第2の光電極においては、光透過性を必要としないため、前記第2の導電層が厚くてもよい。前記第2の導電層が厚い場合には、前記第2の光電極においては、前記第2の導電層が支持体の役割を果たすため、前記第2の基板はあってもよいし、なくてもよい。
なお、上記説明では、2段のタンデム型としたが、3段以上のタンデム型でも同様であり、3段以上の場合、最終段の光電極は光透過性を必要としないため、最終段の光電極に形成される導電層は厚くてもよい。
<<第1の収容部>>
前記第1の収容部は、少なくとも一部に透光性を有する。
前記第1の収容部は、例えば、前記第1の光電極、及び前記第2の光電極を収容し、更に必要に応じて、第1の電解液を収容する。
前記第1の収容部において、前記第1の光電極及び前記第2の光電極は、受光面を同一方向に向け、かつ、前記第1の光電極と透過した光を前記第2の光電極が受光するように配されている。
<<<第1の電解液>>>
前記第1の電解液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、炭酸水素カリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、硫酸ナトリウム水溶液、塩化カリウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液などが挙げられる。
<カソード>
前記カソードは、第3の電極と、第4の電極とを有し、更に必要に応じて、第2の収容部などのその他の部を有する。
<<第3の電極>>
前記第3の電極は、前記第1の光電極と電気的に接続されている。
前記第3の電極の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、銅、銀、金、亜鉛、インジウムなどが挙げられる。
<<第4の電極>>
前記第4の電極は、前記第2の光電極と電気的に接続されている。
前記第4の電極の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、銅、銀、金、亜鉛、インジウムなどが挙げられる。
<<第2の収容部>>
前記第2の収容部は、例えば、前記第3の電極、及び前記第4の電極を収容し、更に必要に応じて、第2の電解液を収容する。
<<<第2の電解液>>>
前記第2の電解液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、炭酸水素カリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、硫酸ナトリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液などが挙げられる。
前記第1の収容部と、前記第2の収容部とは、例えば、プロトン透過膜により区切られている。
前記プロトン透過膜としては、ほぼプロトンのみがプロトン透過膜を通過し、かつ他の物質がプロトン透過膜を通過できないものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ナフィオン(登録商標)などが挙げられる。
なお、ナフィオンは、炭素−フッ素からなる疎水性テフロン(登録商標)骨格とスルホン酸基を持つパーフルオロ側鎖から構成されるパーフルオロカーボン材料である。具体的には、テトラフルオロエチレンとパーフルオロ[2−(フルオロスルフォニルエトキシ)プロピルビニルエーテル]との共重合体である。
<その他の部材>
前記その他の部材としては、例えば、光源などが挙げられる。
<<光源>>
前記光源としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、キセノンランプなどが挙げられる。
前記光源は、アノードに光を照射するために用いられ、太陽光を利用してもよい。
前記光電気化学反応装置は、例えば、二酸化炭素の電解還元(所謂人工光合成)に好適に用いることができる。
ここで、光電気化学反応装置の一例を図を用いて説明する。
図3に示す光電気化学反応装置は、アノードと、カソードとを有する。
アノードは、第1の光電極11と、第2の光電極12と、第1の電解液31と、それらを収容する第1の収容器21とを有する。
カソードは、第3の電極13と、第4の電極14と、第2の電解液32と、それらを収容する第2の収容器22とを有する。第2の電解液32には二酸化炭素が溶解されている。
第1の収容器21と、第2の収容器22とは、プロトン透過膜51と介してプロトン移動可能に接続されている。
第1の光電極11と、第3の電極13とは、導線41を介して電気的に接続されている。
第2の光電極12と、第4の電極14とは、導線42を介して電気的に接続されている。
第1の光電極11は、第1の基板11Aと、第1の基板11A上に第1の導電層11Bと、第1の光励起層11Cとをこの順で有する。
第2の光電極12は、第2の導電層12Aと、第2の導電層12A上に第2の光励起層12Bとをこの順で有する。
第2の光励起層12Bが含有する光励起材料のバンドギャップエネルギーは、第1の光励起層11Cが有する光励起材料のバンドギャップエネルギーよりも小さい。
なお、図示していないが、第2の光励起層12Bが含有する光励起材料によっては、第2の光電極12と、第4の電極14とは、電圧源を介して電気的に接続される場合がある。
この光電気化学反応装置のアノードに光が照射されると、まず、第1の光励起層11Cにおいて一部の光が吸収され、生成したホールによって水の酸化が行われる。他方、第1の光電極11を透過した光は、第2の光電極12の第2の光励起層12Bにおいて吸収され、生成したホールによって水の酸化が行われる。
これらの水の酸化の際に生じた電子は、導線41及び導線42を通じて、カソード側の第3の電極12及び第4の電極に運ばれて、二酸化炭素の還元に使用される。
なお、第1の光電極11で生じる起電力と、第2の光電極12で生じる起電力とはその大きさが異なるため、それぞれの光電極で生じた電子は、異なる用途に使用しても良い。
以下、実施例及び比較例を用いて開示の技術について説明するが、開示の技術はこれらの例により限定されるものではない。
(反射スペクトル等の計算方法)
まず、反射スペクトル、透過スペクトル、及び吸収スペクトルの計算方法について説明する。
これらのスペクトルは、フレネルの公式を使用して逐次的に計算して求めた。フレネルの公式は、例えば、以下の式で表される。
ここで、各符号は、図4に示す符号と対応する。
計算に用いる屈折率は、以下の通りである。
・ZnO:n=2.0,k=0
・TNO:n=2.4,k=0
・ITO:n=2.0,k=0
・SrTiO:n=2.4,k=0
・SrTaON:n=2.4,k=0
・TiO:n=2.5,k=0
・SiO:n=1.5,k=0
・水:n=1.3334,k=0
ここで、屈折率の虚部(k)を0とし、かつ波長による屈折率変化を無視して、計算してもよい。即ち、吸収端前後の屈折率変化や吸収端を超えた場合の吸収などは考慮しなくてもよい。この近似は、吸収が無い部分では問題とならない。そのことは、図5Aと図5Bとを対比することで確認できる。
図5A及び図5Bは、図5Cの構造の光電極について、反射スペクトル、透過スペクトル、及び吸収スペクトルを計算した結果である。
図5Cの光電極は、基板1上に、導電層2と、光励起層4とをこの順で有する。この光電極の構成は、詳細には以下の通りである。
・光励起層4 :TiO(酸化チタン)(厚み12μm)
・導電層2 :ITO(スズドープ酸化インジウム)(厚み120μm)
・基板1 :SiO(厚み0.7mm)
なお、計算は、光電極が水中に存在しているとして計算している。
ここで、図5Aの計算結果は、上記のように、屈折率の虚部(k)を0とし、かつ波長による屈折率変化を無視した際の、計算結果である。
図5Bの計算結果は、TiOの屈折率について、波長に依存させ、実部(n)を、1.7〜3.4に変化させ、虚部(k)を、0〜1.6に変化させた計算結果である。
図5A及び図5Bを対比すると、反射スペクトルの傾向に大きな変化はない。
以下の比較例1、及び実施例1では、TiOの屈折率について、波長に依存させ、実部(n)を、1.7〜3.4に変化させ、虚部(k)を、0〜1.6に変化させて、計算している。
他方、以下の比較例2〜4、及び実施例2〜4では、屈折率の虚部(k)を0とし、かつ波長による屈折率変化を無視して、計算している。
(比較例1)
比較例1の光電極の構造を図6に示す。図6の光電極は、基板1上に、導電層2と、光励起層4とをこの順で有する。この構造を有する比較例1の光電極の構成は、詳細には以下の通りである。
・光励起層4 :TiO(酸化チタン)(厚み500nm)
・導電層2 :ITO(スズドープ酸化インジウム)(厚み1μm)
・基板1 :SiO(厚み0.7mm)
この光電極は、タンデム型に使用される光電極であり、可視光透過性を確保するために、光励起層4の厚みが500nmであり、光透過性を必要としない一般的な光電極と比べて薄くなっている。
比較例1の光電極について、反射率、透過率、及び吸収率を計算(シミュレーション)すると、図7のようになる。なお、計算は、光電極が水中に存在しているとして計算している。
比較例1の光電極においては、基板、導電層、及び光励起層の積層構造が、光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ)の反射率よりも、前記波長(λ)よりも長い波長(λ)の反射率が低くなるように設計されていない。
そのため、図7示されるように、比較例1の光電極においては、光励起材料であるTiOのバンドギャップエネルギー3.2eVに対応する波長388nmの反射率と比べて、それより長波長側の反射率は総じて変わらず、一部には反射率が高い波長も存在する。
(実施例1)
実施例1の光電極の構造は、比較例1の光電極の構造と同じで、図6に示すとおりである。この構造を有する実施例1の光電極の構成は、詳細には以下の通りである。
・光励起層4 :TiO(酸化チタン)(厚み12nm)
・導電層2 :ITO(スズドープ酸化インジウム)(厚み120nm)
・基板1 :SiO(厚み0.7mm)
実施例1の光電極について、反射スペクトルを計算(シミュレーション)すると、図8のようになる。なお、計算は、光電極が水中に存在しているとして計算している。
実施例1の光電極においては、基板、導電層、及び光励起層の積層構造が、光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ)の反射率よりも、前記波長(λ)よりも長い波長(λ)の反射率が低くなるように設計されている。
そのため、図8示されるように、実施例1の光電極においては、光励起材料であるTiOのバンドギャップエネルギー3.2eVに対応する波長388nmの反射率と比べて、それより長波長側の反射率は大きく低下していることが確認できる。特に、388nmよりも100nm程度長波長の領域では、388nmにおける反射率よりも、10%以上低い反射率となっており、かつ反射率は10%以下である。
(比較例2)
比較例2の光電極の構造は、比較例1の光電極の構造と同じで、図6に示すとおりである。この構造を有する実施例1の光電極の構成は、詳細には以下の通りである。
・光励起層4 :ZnO(酸化亜鉛)(厚み1μm)
・導電層2 :TNO(ニオブドープ酸化チタン)(厚み1μm)
・基板1 :SiO(厚み0.7mm)
比較例2の光電極について、反射スペクトルを計算(シミュレーション)すると、図9のようになる。なお、計算は、光電極が真空中に存在しているとして計算している。
比較例2の光電極は、従来の光電極であって、基板、導電層、及び光励起層の積層構造が、光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ)の反射率よりも、前記波長(λ)よりも長い波長(λ)の反射率が低くなるように設計されていない。
そのため、図9示されるように、比較例2の光電極においては、光励起材料であるZnOのバンドギャップエネルギー3.4eVに対応する波長365nmの反射率と比べて、それより長波長側の反射率においては、多くの部分で反射率が高い波長が存在する。
(比較例3)
比較例3の光電極の構造は、比較例1の光電極の構造と同じで、図6に示すとおりである。この構造を有する比較例3の光電極の構成は、詳細には以下の通りである。
・光励起層4 :ZnO(酸化亜鉛)(厚み1μm)
・導電層2 :TNO(ニオブドープ酸化チタン)(厚み1μm)
・基板1 :SiO(厚み0.7mm)
比較例3の光電極について、反射スペクトルを計算(シミュレーション)すると、図10のようになる。なお、計算は、光電極が水中に存在しているとして計算している。
比較例3の光電極は、従来の光電極であって、基板、導電層、及び光励起層の積層構造が、光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ)の反射率よりも、前記波長(λ)よりも長い波長(λ)の反射率が低くなるように設計されていない。
そのため、図10示されるように、比較例3の光電極においては、光励起材料であるZnOのバンドギャップエネルギー3.4eVに対応する波長365nmの反射率と比べて、それより長波長側の反射率においては、多くの部分で反射率が高い波長が存在する。
(比較例4)
比較例4の光電極の構造は、比較例1の光電極の構造と同じで、図6に示すとおりである。この構造を有する比較例4の光電極の構成は、詳細には以下の通りである。
・光励起層4 :ZnO(酸化亜鉛)(厚み1μm)
・導電層2 :ITO(スズドープ酸化インジウム)(厚み1μm)
・基板1 :SiO(厚み0.7mm)
比較例4の光電極について、反射スペクトルを計算(シミュレーション)すると、図11のようになる。なお、計算は、光電極が水中に存在しているとして計算している。
比較例4の光電極は、従来の光電極であって、基板、導電層、及び光励起層の積層構造が、光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ)の反射率よりも、前記波長(λ)よりも長い波長(λ)の反射率が低くなるように設計されていない。
そのため、図11示されるように、比較例4の光電極においては、光励起材料であるZnOのバンドギャップエネルギー3.4eVに対応する波長365nmの反射率と比べて、それより長波長側の反射率においては、多くの部分で反射率が高い波長が存在する。
(実施例2)
実施例2の光電極の構造は、比較例1の光電極の構造と同じで、図6に示すとおりである。この構造を有する実施例2の光電極の構成は、詳細には以下の通りである。
・光励起層4 :ZnO(酸化亜鉛)(厚み75nm)
・導電層2 :TNO(ニオブドープ酸化チタン)(厚み31nm)
・基板1 :SiO(厚み0.7mm)
実施例2の光電極について、反射スペクトルを計算(シミュレーション)すると、図12のようになる。なお、計算は、光電極が水中に存在しているとして計算している。
図12においては、光励起材料であるZnOのバンドギャップエネルギーに相当する波長365nmには点線を引いてある。
実施例2の光電極においては、基板、導電層、及び光励起層の積層構造が、光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ)の反射率よりも、前記波長(λ)よりも長い波長(λ)の反射率が低くなるように設計されている。
そのため、図12示されるように、実施例2の光電極においては、光励起材料であるZnOのバンドギャップエネルギー3.4eVに対応する波長365nmの反射率と比べて、それより長波長側の反射率は大きく低下していることが確認できる。特に、365nmよりも100nm程度長波長の領域では、365nmにおける反射率よりも、15%以上低い反射率となっており、かる反射率は5%以下である。
(実施例3)
実施例3の光電極の構造は、図13に示すとおり、基板1上に、導電層2、ホールブロック層3、及び光励起層4をこの順で有する。この構造を有する実施例3の光電極の構成は、詳細には以下の通りである。
・光励起層4 :SrTiO(厚み31nm)
・ホールブロック層3 :ZnO(酸化亜鉛)(厚み38nm)
・導電層2 :TNO(ニオブドープ酸化チタン)(厚み31nm)
・基板1 :SiO(厚み0.7mm)
実施例3の光電極について、反射スペクトルを計算(シミュレーション)すると、図14のようになる。なお、計算は、光電極が水中に存在しているとして計算している。
実施例3の光電極においては、SrTiO(STO)とZnOとは、バンドギャップエネルギーがほとんど同じである(正しくは、SrTiOの方がわずかに小さい)が、VBMもCBMもZnOの方がSrTiOよりも深いので、この例ではZnOはホールブロック層として働く。
図14においては、光励起材料であるSrTiOのバンドギャップエネルギーに相当する波長には点線を引いてある。
実施例3の光電極においては、基板、導電層、ホールブロック層及び光励起層の積層構造が、光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ)の反射率よりも、前記波長(λ)よりも長い波長(λ)の反射率が低くなるように設計されている。
そのため、図14示されるように、実施例3の光電極においては、光励起材料であるSrTiOのバンドギャップエネルギー3.2eVに対応する波長388nmの反射率と比べて、それより長波長側の反射率は大きく低下していることが確認できる。特に、388nmよりも100nm程度長波長の領域では、388nmにおける反射率よりも、20%程度低い反射率となっており、かつ反射率は5%以下である。
(実施例4)
実施例4の光電極の構造は、図15に示すとおり、基板1上に、第1の導電層2A、第2の導電層2B、ホールブロック層3、及び光励起層4をこの順で有する。この構造を有する実施例4の光電極の構成は、詳細には以下の通りである。
・光励起層4 :SrTaON(厚み31nm)
・ホールブロック層3 :TiO(酸化チタン)(厚み30nm)
・第2の導電層2B :ITO(スズドープ酸化インジウム)(厚み38nm)
・第1の導電層2A :TNO(ニオブドープ酸化チタン)(厚み31nm)
・基板1 :SiO(厚み0.7mm)
実施例4の光電極について、反射スペクトルを計算(シミュレーション)すると、図16のようになる。なお、計算は、光電極が水中に存在しているとして計算している。
通常、TiOは、紫外光対応の光励起層に用いられることが多いが、この例では紫外光は光励起層でほぼ吸収されるため、TiOは光励起層ではなくホールブロック層として機能する。
図16においては、光励起材料であるSrTaONのバンドギャップエネルギーに相当する波長560nmには点線を引いてある。
実施例4の光電極においては、基板、第1の導電層、第2の導電層、ホールブロック層、及び光励起層の積層構造が、光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ)の反射率よりも、前記波長(λ)よりも長い波長(λ)の反射率が低くなるように設計されている。
そのため、図16示されるように、実施例4の光電極においては、光励起材料であるSrTaONのバンドギャップエネルギー2.2eVに対応する波長560nmの反射率と比べて、それより長波長側の反射率は大きく低下していることが確認できる。特に、560nmよりも100nm程度長波長の領域では、560nmにおける反射率よりも、10%程度低い反射率となっており、かつ反射率は5%以下である。
更に以下の付記を開示する。
(付記1)
可視光の少なくとも一部を透過する光電極であって、
基板と、前記基板上に配された導電層と、前記導電層上に配された一層以上の半導体層とを有し、
前記一層以上の半導体層の少なくとも一層が、光励起材料を含有する光励起層であり、
前記基板、前記導電層、及び前記一層以上の半導体層の積層構造が、前記一層以上の半導体層側から前記光電極に入射した光の反射率において、前記光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ)の反射率よりも、前記波長(λ)よりも長い波長(λ)の反射率が小さい積層構造である、ことを特徴とする光電極。
(付記2)
前記積層構造において、前記一層以上の半導体層側から前記基板側に向かって、隣接する層との屈折率の差の正負が交互になる付記1に記載の光電極。
(付記3)
前記導電層及び前記一層以上の半導体層における伝導帯の底が、前記一層以上の半導体層側から前記基板側に向かうに従って順次低く、
前記導電層及び前記一層以上の半導体層における価電子帯の頂上が、前記一層以上の半導体層側から前記基板側に向かうに従って順次低い、
付記1又は2に記載の光電極。
(付記4)
前記導電層及び前記一層以上の半導体層の各層の平均厚み(nm)が、前記光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(nm)以下である付記1から3のいずれかに記載の光電極。
(付記5)
前記導電層及び前記一層以上の半導体層の各層の平均厚み(nm)が、前記光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(nm)の1/20〜1/2である付記1から4のいずれかに記載の光電極。
(付記6)
前記光励起材料のバンドギャップエネルギーが、3.1eV〜3.6eVである付記1から5のいずれかに記載の光電極。
(付記7)
前記光励起材料が、TiO、ZnO、SrTiO、及びSrTaONのいずれかである付記1から6のいずれかに記載の光電極。
(付記8)
前記一層以上の半導体層の少なくとも一層が、ホールブロック層である付記1から7のいずれかに記載の光電極。
(付記9)
可視光の少なくとも一部を透過する光電極の製造方法であって、
基板上に導電層を形成する工程と、前記導電層上に一層以上の半導体層を形成する工程とを有し、
前記一層以上の半導体層の少なくとも一層が、光励起材料を含有する光励起層であり、
前記基板、前記導電層、及び前記一層以上の半導体層の積層構造が、前記一層以上の半導体層側から前記光電極に入射した光の反射率において、前記光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ)の反射率よりも、前記波長(λ)よりも長い波長(λ)の反射率が小さい積層構造になるように、前記導電層、及び前記一層以上の半導体層を形成する、ことを特徴とする光電極の製造方法。
(付記10)
アノードと、カソードとを有し、
前記アノードが、第1の光電極と、第2の光電極とを有し、
前記第1の光電極が、可視光の少なくとも一部を透過し、
前記第1の光電極が、第1の基板と、前記第1の基板上に配された第1の導電層と、前記第1の導電層上に配された一層以上の第1の半導体層とを有し、
前記一層以上の第1の半導体層の少なくとも一層が、第1の光励起材料を含有する第1の光励起層であり、
前記第1の基板、前記第1の導電層、及び前記一層以上の第1の半導体層の積層構造が、前記一層以上の第1の半導体層側から前記第1の光電極に入射した光の反射率において、前記第1の光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ1)の反射率よりも、前記波長(λ1)よりも長い波長(λ2)の反射率が小さい積層構造であり、
前記第2の光電極が、第2の導電層と、前記第2の導電層上に配された一層以上の第2の半導体層とを有し、
前記一層以上の第2の半導体層の少なくとも一層が、前記第1の光電極を透過した可視光を吸収して励起する、前記第1の光励起材料のバンドギャップエネルギーよりも小さいバンドギャップエネルギーを有する第2の光励起材料を含有する第2の光励起層である、ことを特徴とする光電気化学反応装置。
1 基板
2 導電層
2A 第1の導電層
2B 第2の導電層
3 ホールブロック層
4 光励起層
11 第1の光電極
12 第2の光電極
13 第3の電極
14 第4の電極
21 第1の収容器
22 第2の収容器
31 第1の電解液
32 第2の電解液
41 導線
42 導線
51 プロトン透過膜
101 光励起材料
102 アノード
103 カソード
111 基板
112 導電層
113 ホールブロック層
114 光励起層
115 助触媒
116 水

Claims (9)

  1. 可視光の少なくとも一部を透過する光電極であって、
    基板と、前記基板上に配された導電層と、前記導電層上に配された一層以上の半導体層とを有し、
    前記一層以上の半導体層の少なくとも一層が、光励起材料を含有する光励起層であり、
    前記基板、前記導電層、及び前記一層以上の半導体層の積層構造が、前記一層以上の半導体層側から前記光電極に入射した光の反射率において、前記光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ)の反射率よりも、前記波長(λ)よりも長い波長(λ)の反射率が小さい積層構造である、ことを特徴とする光電極。
  2. 前記積層構造において、前記一層以上の半導体層側から前記基板側に向かって、隣接する層との屈折率の差の正負が交互になる請求項1に記載の光電極。
  3. 前記導電層及び前記一層以上の半導体層における伝導帯の底が、前記一層以上の半導体層側から前記基板側に向かうに従って順次低く、
    前記導電層及び前記一層以上の半導体層における価電子帯の頂上が、前記一層以上の半導体層側から前記基板側に向かうに従って順次低い、
    請求項1又は2に記載の光電極。
  4. 前記導電層及び前記一層以上の半導体層の各層の平均厚み(nm)が、前記光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(nm)以下である請求項1から3のいずれかに記載の光電極。
  5. 前記導電層及び前記一層以上の半導体層の各層の平均厚み(nm)が、前記光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(nm)の1/20〜1/2である請求項1から4のいずれかに記載の光電極。
  6. 前記光励起材料のバンドギャップエネルギーが、3.1eV〜3.6eVである請求項1から5のいずれかに記載の光電極。
  7. 前記光励起材料が、TiO、ZnO、SrTiO、及びSrTaONのいずれかである請求項1から6のいずれかに記載の光電極。
  8. 可視光の少なくとも一部を透過する光電極の製造方法であって、
    基板上に導電層を形成する工程と、前記導電層上に一層以上の半導体層を形成する工程とを有し、
    前記一層以上の半導体層の少なくとも一層が、光励起材料を含有する光励起層であり、
    前記基板、前記導電層、及び前記一層以上の半導体層の積層構造が、前記一層以上の半導体層側から前記光電極に入射した光の反射率において、前記光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ)の反射率よりも、前記波長(λ)よりも長い波長(λ)の反射率が小さい積層構造になるように、前記導電層、及び前記一層以上の半導体層を形成する、ことを特徴とする光電極の製造方法。
  9. アノードと、カソードとを有し、
    前記アノードが、第1の光電極と、第2の光電極とを有し、
    前記第1の光電極が、可視光の少なくとも一部を透過し、
    前記第1の光電極が、第1の基板と、前記第1の基板上に配された第1の導電層と、前記第1の導電層上に配された一層以上の第1の半導体層とを有し、
    前記一層以上の第1の半導体層の少なくとも一層が、第1の光励起材料を含有する第1の光励起層であり、
    前記第1の基板、前記第1の導電層、及び前記一層以上の第1の半導体層の積層構造が、前記一層以上の第1の半導体層側から前記第1の光電極に入射した光の反射率において、前記第1の光励起材料のバンドギャップエネルギーに対応する波長(λ1)の反射率よりも、前記波長(λ1)よりも長い波長(λ2)の反射率が小さい積層構造であり、
    前記第2の光電極が、第2の導電層と、前記第2の導電層上に配された一層以上の第2の半導体層とを有し、
    前記一層以上の第2の半導体層の少なくとも一層が、前記第1の光電極を透過した可視光を吸収して励起する、前記第1の光励起材料のバンドギャップエネルギーよりも小さいバンドギャップエネルギーを有する第2の光励起材料を含有する第2の光励起層である、ことを特徴とする光電気化学反応装置。
JP2017081980A 2017-04-18 2017-04-18 光電極、光電極の製造方法、及び光電気化学反応装置 Active JP6777859B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017081980A JP6777859B2 (ja) 2017-04-18 2017-04-18 光電極、光電極の製造方法、及び光電気化学反応装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017081980A JP6777859B2 (ja) 2017-04-18 2017-04-18 光電極、光電極の製造方法、及び光電気化学反応装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018182155A true JP2018182155A (ja) 2018-11-15
JP6777859B2 JP6777859B2 (ja) 2020-10-28

Family

ID=64277027

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017081980A Active JP6777859B2 (ja) 2017-04-18 2017-04-18 光電極、光電極の製造方法、及び光電気化学反応装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6777859B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113893869A (zh) * 2020-07-06 2022-01-07 吕锋仔 半导体异质结/同质结及其制备方法和具有其的光催化剂
JP7423071B2 (ja) 2020-02-12 2024-01-29 国立大学法人信州大学 粉末光電極、半透明粉末光電極並びにその製造方法、及び光電気化学セル
JP7450446B2 (ja) 2020-04-13 2024-03-15 株式会社アドバンテスト 半導体装置、半導体装置の製造方法、および試験装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003504799A (ja) * 1999-07-05 2003-02-04 エコル ポリテクニク フェデラル ドゥ ローザンヌ (エペエフエル) 可視光による水開裂用のタンデム電池
JP2005133174A (ja) * 2003-10-31 2005-05-26 Toyota Motor Corp 水分解型水素生成セル
JP2006024495A (ja) * 2004-07-09 2006-01-26 Sony Corp 光電変換素子
JP2015206109A (ja) * 2014-04-11 2015-11-19 株式会社豊田中央研究所 光化学反応デバイス、それに用いられる酸化反応用電極及び還元反応用電極
JP2016102245A (ja) * 2014-11-28 2016-06-02 株式会社東芝 光電気化学反応装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003504799A (ja) * 1999-07-05 2003-02-04 エコル ポリテクニク フェデラル ドゥ ローザンヌ (エペエフエル) 可視光による水開裂用のタンデム電池
JP2005133174A (ja) * 2003-10-31 2005-05-26 Toyota Motor Corp 水分解型水素生成セル
JP2006024495A (ja) * 2004-07-09 2006-01-26 Sony Corp 光電変換素子
JP2015206109A (ja) * 2014-04-11 2015-11-19 株式会社豊田中央研究所 光化学反応デバイス、それに用いられる酸化反応用電極及び還元反応用電極
JP2016102245A (ja) * 2014-11-28 2016-06-02 株式会社東芝 光電気化学反応装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7423071B2 (ja) 2020-02-12 2024-01-29 国立大学法人信州大学 粉末光電極、半透明粉末光電極並びにその製造方法、及び光電気化学セル
JP7450446B2 (ja) 2020-04-13 2024-03-15 株式会社アドバンテスト 半導体装置、半導体装置の製造方法、および試験装置
CN113893869A (zh) * 2020-07-06 2022-01-07 吕锋仔 半导体异质结/同质结及其制备方法和具有其的光催化剂

Also Published As

Publication number Publication date
JP6777859B2 (ja) 2020-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Sayama Production of high-value-added chemicals on oxide semiconductor photoanodes under visible light for solar chemical-conversion processes
Gurudayal et al. Perovskite–hematite tandem cells for efficient overall solar driven water splitting
Ueda et al. Photoelectrochemical oxidation of water using BaTaO2N photoanodes prepared by particle transfer method
Hoang et al. Enhancing visible light photo-oxidation of water with TiO2 nanowire arrays via cotreatment with H2 and NH3: synergistic effects between Ti3+ and N
Liu et al. Semiconductor nanowires for artificial photosynthesis
Mumtaz et al. Core–shell vanadium modified titania@ β-In2S3 hybrid nanorod arrays for superior interface stability and photochemical activity
Wang et al. Nearly total solar absorption in ultrathin nanostructured iron oxide for efficient photoelectrochemical water splitting
JP4791614B2 (ja) 光電気化学セル及びそれを用いたエネルギーシステム
Xiao et al. Origin of the different photoelectrochemical performance of mesoporous BiVO4 photoanodes between the BiVO4 and the FTO side illumination
JP4494528B1 (ja) 光電気化学セル及びそれを用いたエネルギーシステム
Wang et al. Plasmon-enhanced layered double hydroxide composite BiVO4 photoanodes: layering-dependent modulation of the water-oxidation reaction
JP6777859B2 (ja) 光電極、光電極の製造方法、及び光電気化学反応装置
Kim et al. Three-dimensional bicontinuous BiVO4/ZnO photoanodes for high solar water-splitting performance at low bias potential
CN109312478B (zh) 光催化剂电极、人工光合作用模块及人工光合作用装置
Ta et al. A macroporous-structured WO3/Mo-doped BiVO4 photoanode for vapor-fed water splitting under visible light irradiation
WO2016024452A1 (ja) 水素発生電極、および人工光合成モジュール
Zhou et al. Photoanode with enhanced performance achieved by coating BiVO4 onto ZnO-templated Sb-doped SnO2 nanotube scaffold
Yang et al. Toward eco-friendly and highly efficient solar water splitting using In2S3/anatase/rutile TiO2 dual-staggered-heterojunction nanodendrite array photoanode
JP5677626B2 (ja) 光半導体電極、光電気化学セル及びエネルギーシステム
JP6495630B2 (ja) 光電気化学反応装置
CN111836779A (zh) 水分解用光催化剂电极及水分解装置
Nguyen et al. Transparent stacked photoanodes with efficient light management for solar-driven photoelectrochemical cells
CN105073631A (zh) 生成氢的方法以及为此而使用的氢生成设备
JP5361612B2 (ja) 光電変換素子
Tada et al. Hydrogen Peroxide Production by Inorganic Photocatalysts Consisting of Gold Nanoparticle and Metal Oxide toward Oxygen Cycle Chemistry

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200115

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200812

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200908

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200921

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6777859

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150