JP2018182034A - 電磁アクチュエータと電磁弁 - Google Patents

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保英 高田
Yasuhide Takada
保英 高田
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Abstract

【課題】締め付け力を十分に確保しつつ筒状部材と固定鉄心との間の磁界特性の低下を抑制することができる。
【解決手段】環状のコイルと、コイルを取り囲む磁性材の筒状部材56と、コイルへの通電により発生する磁界によって軸方向へ移動する可動鉄心と、筒状部材の軸方向の一端側の開口端に配置された第1固定鉄心と、該第1固定鉄心の一端側に重ね合わされたガイドプレートと、筒状部材の開口端側に一体に設けられ、径方向内側へ折曲変形してガイドプレートと第1固定鉄心を結合する複数の爪部63と、を備え、この爪部は、周方向に延びた拡幅部63aと、該拡幅部の先端側に一体に設けられて、幅長さW1が拡幅部の幅長さWよりも小さく、かつ肉厚t1が拡幅部の肉厚tよりも薄い狭幅部63bと、を有している。
【選択図】図8

Description

本発明は、電磁アクチュエータと電磁弁に関する。
例えば、以下の特許文献1に記載されている従来の電磁アクチュエータは、コイルとボビン、第1ヨーク、第2ヨーク、モールド部材、プランジャ及びロッドを備えている。前記第2ヨークは、外側筒部のうち軸方向の一方の端部の内周壁に拡径状の環状凹部を有している。この環状凹部の内周面に、第1ヨークの第1円板部が軸方向から嵌め込まれている。
特開2015−090206号公報(図6)
しかしながら、従来の電磁アクチュエータは、第1ヨークの第1円板部が単に環状凹部の内周面に嵌め込まれているだけであるから、外側筒部に対する第1円板部の締結力が不十分になるおそれがある。
本発明の一つの目的は、締め付け力を十分に確保しつつ磁界特性の低下を抑制し得る電磁アクチュエータを提供することにある。
本発明の好ましい態様としては、とりわけ、爪部は、筒状部材との結合箇所に一体に設けられて、周方向に延びた拡幅部と、該拡幅部の先端側に一体に設けられて、周方向の幅長さが前記拡幅部よりも小さく、かつ径方向の肉厚が前記拡幅部よりも薄い狭幅部と、を有していることを特徴としている。
本発明の好ましい態様によれば、締結力の向上を図りつつ磁界特性の低下を抑制することができる。
Aは本発明に係る電磁アクチュエータを内燃機関のバルブタイミング制御装置に適用した第1実施形態の全体構成図、BはAのA部拡大図である。 本実施形態の電磁アクチュエータとバルブタイミング制御装置の全体概略図である。 本実施形態に供される油圧制御弁の分解斜視図である。 本実施形態に供されるスリーブを一部断面して示し、Aは後方からの俯瞰図、Bは前方からの俯瞰図である。 本実施形態の電磁アクチュエータの分解斜視図である。 本実施形態の電磁アクチュエータの背面図である。 本実施形態に供される筒状部材の斜視図である。 図7のB部拡大図である。 A〜Eは本実施形態の電磁アクチュエータの製造工程を示す概略図である。 本発明の第2実施形態の電磁弁の斜視図である。 図10のC部拡大図である。
以下、本発明に係る電磁アクチュエータ及び電磁弁の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1のAは本発明に係る電磁アクチュエータを内燃機関のバルブタイミング制御装置に適用した第1実施形態の全体構成図、BはAのA部拡大図、図2は本実施形態の電磁アクチュエータとバルブタイミング制御装置の全体概略図である。
バルブタイミング制御装置は、図1及び図2に示すように、機関のクランクシャフトにより図外のタイミングチェーンを介して回転駆動される駆動回転体であるタイミングスプロケット1と、機関前後方向に沿って配置されて、タイミングスプロケット1に対して相対回転可能に設けられた吸気側のカムシャフト2と、タイミングスプロケット1とカムシャフト2との間に配置されて、該両者1,2の相対回転位相を変換する位相変更機構3と、該位相変更機構3を最遅角位相位置でロックさせるロック機構4と、位相変更機構3とロック機構4を作動させる油圧回路5と、を備えている。
なお、駆動回転体としては、タイミングベルトによって回転力が伝達されるタイミングプーリであっても良い。
タイミングスプロケット1は、円盤状に形成されて、外周にタイミングチェーンが巻回される歯車部1aと、中央に貫通形成されて、カムシャフト2の一端部2aの外周に回転自在に支持される軸受孔1bとを有している。また、タイミングスプロケット1は、外周部の円周方向4箇所に雌ねじ1cが周方向の等間隔位置に形成されている。
また、このタイミングスプロケット1は、後述するハウジング6の後端開口を、液密的に閉塞するリアカバーとして構成されている。
カムシャフト2は、図外のシリンダヘッド上に複数のカム軸受を介して回転自在に支持されている。また、カムシャフト2は、外周面の所定位置に図外の吸気弁をバルブスプリングのばね力に抗して開作動させる複数の卵型の回転カムが軸方向の位置に一体的に固定されている。また、カムシャフト2の一端部2aの内部軸心方向には、後述するカムボルト(バルブボディ27)が螺着される雌ねじ孔2bが形成されている。
位相変更機構3は、図1及び図2に示すように、内部に作動室が形成されたハウジング6と、カムシャフト2の一端部2aに後述するバルブボディ27を介して軸方向から固定され、ハウジング6内に回転自在に収容されたベーンロータ7と、ハウジング6の内部の作動室が、後述するハウジング本体11の内周面に突設された4つのシュー8とベーンロータ7のベーン15a〜15dとによって仕切られたそれぞれ4つの第1作動室である遅角作動室9及び第2作動室である進角作動室10と、を備えている。
ハウジング6は、圧粉金属を焼結して成形されたいわゆる焼結金属材によって一体に形成された円筒状のハウジング本体11と、プレス成形によって形成され、ハウジング本体11の前端開口を閉塞するフロントカバー12と、後端開口を閉塞するリアカバーとしての前記タイミングスプロケット1と、から構成されている。
ハウジング本体11は、ほぼ円筒状に形成されて、内周面に4つのシュー8が突設されていると共に、該各シュー8の内部軸方向に4つのボルト挿入孔11aが貫通形成されている。
フロントカバー12は、中央に比較的大径な挿入孔12aが貫通形成されていると共に、該挿入孔12aを除く内周面とベーンロータ7の対向一側面との間で各遅角、進角作動室9,10内をシールするようになっている。また、フロントカバー12は、外周部の周方向4箇所にそれぞれボルト13が挿入されるボルト挿通孔12bが貫通形成されている。
そして、タイミングスプロケット1とハウジング本体11及びフロントカバー12は、前記各ボルト挿通孔12bや各ボルト挿入孔10aを挿入して前記雌ねじ1cに螺着する4本のボルト13によって軸方向から結合されている。
ベーンロータ7は、同じく焼結金属材によって一体に形成され、カムシャフト2の一端部2aにバルブボディ27によって固定されたロータ部14と、該ロータ部14の外周面に円周方向のほぼ90°等間隔位置に放射状に突設された4つのベーン15a〜15dと、から構成されている。
ロータ部14は、比較的大径な円筒状に形成され、中央の内部軸方向にカムシャフト2の雌ねじ孔2bと連続するボルト挿入孔14aが貫通形成されている。また、ロータ部14の後端面に形成された円形状の嵌合溝14bには、カムシャフト2の回転軸方向の一端部2aの先端部が軸方向外側から嵌合している。
各ベーン15a〜15dは、その径方向の突出長さが比較的短く形成されて、それぞれが各シュー8の間に配置されている。また、1つのベーン15a以外の3つのベーン15b〜15dは、円周方向の巾がほぼ同一に設定されて比較的薄肉に形成されている。前記一つのベーン15aは、周方向の幅が大きく形成されて、内部にロック機構4の一部が設けられている。
各ベーン15a〜15dの外周面と各シュー8の先端には、それぞれハウジング本体11の内周面とロータ部14の外周面との間をシールするシール部材16a、16bがそれぞれ設けられている。
また、ベーンロータ7は、図2に示すように、遅角側(反時計方向)へ相対回転すると、第1ベーン15aの一側面が対向する前記一つのシュー8の対向側面8aに当接して最大遅角側の回転位置が規制されるようになっている。また、進角側(時計方向)へ相対回転すると、同じく第1ベーン15aの他側面が対向する他のシュー8の段差状の対向側面8bに当接して最大進角側の回転位置が規制されるようになっている。
各ベーン15a〜15dの正逆回転方向の両側面と各シュー8の両側面との間に、前述した各遅角作動室9と各進角作動室10が設けられている。各遅角作動室9と各進角作動室10は、ロータ部14の内部にほぼ径方向に沿って形成されたそれぞれ4つの遅角通路孔17と進角通路孔18を介して油圧回路5にそれぞれに連通している。
ロック機構4は、ハウジング6に対してベーンロータ7を最遅角側の回転位置(図2に示す位置)に保持するものである。
すなわち、ロック機構4は、図1及び図2に示すように、タイミングスプロケット1の内側面の所定位置に形成されたロック穴19と、ベーンロータ7の第1ベーン15aの内部軸方向に形成されたピン収容孔20に進退動自在に設けられ、小径な先端部がロック穴19に係脱するロックピン21と、該ロックピン21をロック穴19方向へ付勢するイルスプリング22と、ロック穴19の内部に形成され、供給された油圧によってロックピン21をコイルスプリング22のばね力に抗してロック穴19から後退移動させて係合を解除する解除用受圧室19aと、該解除用受圧室19aに油圧を供給するロック通路23と、から主として構成されている。
ロック穴19は、ロックピン21の小径な先端部の外径よりも十分に大径な円形状に形成されていると共に、タイミングスプロケット1の内側面のベーンロータ7の最遅角側の回転位置に対応した位置に形成されている。
ロックピン21は、先端部の受圧面に解除用受圧室19aに供給された油圧を受けて後退移動してロック穴19から抜け出してロックが解除される。また、ロックピン21の後端側に設けられたコイルスプリング22のばね力によって先端部がロック穴19の内部に係入してベーンロータ7をハウジング6に対してロックするようになっている。このロック位置は、前述したように、ハウジング6に対してベーンロータ7の最遅角側の回転位置となる。
油圧回路5は、図1及び図2に示すように、カムシャフト2の軸受ジャーナル部2dやカムシャフト2の内部軸方向に形成された供給通路24と、該供給通路24の下流側に設けられて、吐出通路25aから供給通路24に作動油圧を吐出するオイルポンプ25と、ロータ部14の内部軸方向に設けられて、機関運転状態に応じて供給通路24に対して各遅角通路孔17と各進角通路孔18の流路を切り換える油圧制御弁26と、該油圧制御弁26に連通し、各遅角、進角作動室9、10からの作動油をオイルパン51に排出する排出通路43と、を備えている。
供給通路24は、上流部がオイルポンプ25の吐出通路25aと連通していると共に、下流側がカムシャフト2の雌ねじ孔2bの底部2cに連通している。
オイルポンプ25は、一般的な例えばベーンタイプあるいはトロコイドタイプのものが用いられている。
図3は本実施形態に供される油圧制御弁26の分解斜視図を示し、図4は油圧制御弁26のスリーブを一部断面して示し、Aは後方側から視た斜視図、Bは前方側から視た斜視図である。
油圧制御弁26は、図1及び図2に示すように、ベーンロータ7をカムシャフト2の一端部2aに軸方向から固定するカムボルトである鉄系金属材からなるバルブボディ27と、該バルブボディ27の内部軸方向に貫通形成されたバルブ孔27a内に収容配置されたスリーブ28と、該スリーブ28の外周面とバルブ孔27aの内周面との間に配置されたスプール弁29と、該スプール弁29を図1の左方向へ付勢するバルブスプリング30と、スプール弁29をバルブスプリング30のばね力に抗して他方向へ押し出す電磁アクチュエータ31と、から主として構成されている。
バルブボディ27は、図3にも示すように、バルブ孔27aによって内部中空状の円筒状に形成されており、外周面が六角面に形成された頭部27bと、ベーンロータ7のロータ部14のボルト挿入孔14aに挿通する軸部27cと、該軸部27cの先端部外周に形成されて、カムシャフト2の雌ねじ孔2bに螺着する雄ねじ部27dと、から構成されている。
頭部27bは、バルブボディ27がカムシャフト2に締結された状態では、フロントカバー12の挿入孔12a内に配置されて、軸部27cの付け根側のフランジ部27eの着座面27fがロータ部14のボルト挿入孔14aの開口縁側の周面に着座している。
軸部27cは、軸方向のほぼ頭部27b寄りの位置に遅角ポート32が周壁の十字径方向へ4つ貫通形成されている。また、軸部27cの各遅角ポート32の先端部寄り側部には、進角ポート33が周壁の十字径方向へ4つ貫通形成されている。
各遅角ポート32と各進角ポート33は、図1に示すように、それぞれの内側開口がバルブ孔27aに臨み、外側開口が各遅角通路孔17と各進角通路孔18にそれぞれグルーブ溝を介して径方向から連通している。
また、軸部27cの先端部の内周には、円環状の環状溝34が形成されている。この環状溝34は、所定の軸方向長さに形成されていると共に、バルブ孔27aの内周面の内径よりも大径に形成されて、内端に径方向に沿った段差面34aが形成されている。
スリーブ28は、例えば、合成樹脂材あるいは金属材によって一体に形成され、図3及び図4A,Bに示すように、中実な円柱状のスリーブ本体28aと、該スリーブ本体28aの軸方向の一端部に一体に有するフランジ部28bと、から構成されている。
スリーブ本体28aは、内部に一体に設けられた仕切壁35によって第1油通路36と第2油通路37が仕切られていると共に、フランジ部28b側の内部にバルブ収容凹部38が形成されている。
つまり、スリーブ本体28aの中実な内部を切り欠いて第1、第2油通路36,37が軸方向に沿って形成されている。また、スリーブ本体28aは、フランジ部28b側の軸方向の一端部28cのバルブ収容凹部38に対応する部位の外径がやや大径状に形成されている。さらに、一端部28cの内周面に複数の案内溝28dが軸方向に沿って形成されている。この各案内溝28dは、後述するボール弁体45の外周面との間を通流する作動油をスリーブ本体28aの内部に案内する機能を有している。
仕切壁35は、軸直角方向の断面が十字形状に形成されて、中央軸部35aを中心として4つの仕切部35b、35c、35d、35eによって構成されている。また、仕切壁35のバルブ収容凹部38と軸方向で反対側の端部には、第1油通路36の軸方向端部を閉塞する第1端壁39aが一体に設けられている。また、バルブ収容凹部38側の端部には、第2油通路37の軸方向端部を閉塞する第2端壁39bが一体に設けられている。さらに、仕切壁35の第2端壁39b側の中心位置には、中央軸部35aを延長した形でバルブ収容凹部38方向へ突出した突部40が設けられている。
第1油通路36と第2油通路37は、スリーブ本体28aの軸方向に沿って並行に形成されて、十字状の仕切壁35を介して互いに径方向の対称位置、つまり180°の対称位置に2つずつ形成されている。また、各油通路36,37は、仕切壁35によってそれぞれが断面扇状に形成されている。
第1油通路36は、スリーブ本体28aの第1端壁39a付近に矩形状の第1開口孔36aが貫通形成されている。この第1開口孔36aは、スプール弁29の後述する連通孔29cを介して各遅角ポート32あるいは各進角ポート33に適宜連通するようになっている。また、第1油通路36の第1端壁39aと軸方向で反対側の導入口36bには、前記バルブ収容凹部38が臨んでいる。
第2油通路37は、スリーブ本体28aの第2端壁39b付近に矩形状の第2開口孔37aが貫通形成されている。この第2開口孔37aは、スリーブ本体28aの外周面とバルブボディ27のバルブ孔27aの内周面との間に形成された第1筒状通路41aを介して進角ポート33に適宜連通するようになっている。また、第2油通路36の第2端壁39bと反対側の端部には、排出口37bが形成されている。この排出口37bは、後述する円筒部材50を介して排出通路43とオイルパン51に開口している。
また、第1端壁39aは、第1油通路36側の内面に該第1油通路36から第1開口孔36aに作動油を案内する第1傾斜面39cが形成されている。一方、第2端壁39bは、第2油通路37側の内面に前記第1筒状通路41aから第2油通路37へ作動油を案内する第2傾斜面39dが形成されている。
さらに、各遅角ポート32は、スプール弁29が最大右方向の移動位置に保持されている状態では、円筒部材50の外周面とバルブボディ27の内周面との間に形成された第2筒状通路41bを介してオイルパン51に連通している。
フランジ部28bは、図1に示すように、環状溝34の内部に配置されている。また、フランジ部28bは、バルブスプリング30の軸方向の一端部が弾持されるスプリングリテーナ42と後述するバルブシート46との間に軸方向から挟み込まれるように配置されている。
具体的に説明すれば、スプリングリテーナ42は、図3に示すように、金属プレートで円環状に形成されて、外周部42aが軸方向に沿って断面ほぼL字形状に折曲形成されていると共に、中央に大径な挿入孔42bが貫通形成されている。外周部42aは、外周面が環状溝34の内周面に圧入されていると共に、環状の前端壁42cが環状溝34の段差面34aに軸方向から当接している。
フランジ部28bは、外径がスプリングリテーナ42の外周部42aの内径よりも小さく形成されている。
したがって、組み付け後において、フランジ部28bの外周面とスプリングリテーナ42の外周部42aとの間に、例えば0.4mm程度の径方向クリアランスが形成されている。また、フランジ部28bの前端面と該前端面と軸方向で対向するバルブシート46の対向面との間には、約0.02mm程度の軸方向クリアランスが形成されている。これらの各クリアランスの存在によって、スリーブ28全体が、バルブボディ27に対して径方向及び軸方向へ僅かに移動可能に保持されている。
バルブ収容凹部38には、逆止弁44が収容配置されている。この逆止弁44は、ボール弁体45と、該ボール弁体45が離着座するバルブシート46と、ボール弁体45をバルブシート46方向へ付勢するチェックスプリング47と、から構成されている。
ボール弁体45は、金属材である例えば鋼製の球状に形成されていると共に、外径がバルブ収容凹部38の内径よりも十分小さく形成されて、外面とバルブ収容凹部38の内周面との間に比較的大きな隙間が形成されている。
バルブシート46は、円板プレート状に形成されて、ボール弁体45の方向へ膨出変形した中央部位に通路孔46aが貫通形成されている。また、外周部46bは、環状溝34の内周側に軸方向から挿入配置されていると共に、環状溝34に固定された固定部48の軸方向の押圧力によって外周部46bの前端面がスプリングリテーナ42の外周部42aの軸方向端縁に当接配置されている。
ボール弁体45は、バルブシート46の通路孔46aの孔縁に離着座して通路孔46aを開閉するようになっている。
チェックスプリング47は、ボール弁体45を通路孔46aの孔縁に着座する方向へ付勢している。そのばね力は、通路孔46aからボール弁体45に作用する所定の作動油圧によって圧縮変形してボール弁体45を後退移動させて通路孔46aを開く程度の大きさに設定されている。
固定部48は、金属材あるいは合成樹脂材によって形成されて、外周面が環状溝34の内周面に軸方向から圧入されている。また、固定部48の中央には、カムシャフト2の雌ねじ孔2bの底部2c側と通路孔46aとを連通する通孔48aが貫通形成されている。なお、前記固定部48は、環状溝34に対して雌雄ねじによるねじ込みにより固定することも可能である。
また、バルブシート46と固定部48との間に濾過フィルタ49が挟み込まれて固定されている。
濾過フィルタ49は、一般的なもので、外周部49aが固定部48とバルブシート46との間に挟まれて固定され、中央部のフィルタ部49bを通過する作動油内の塵等を捕集するようになっている。
スプール弁29は、図3に示すように、ほぼ円筒状に形成されて、内周面がスリーブ本体28aの外周面を軸方向へ摺動可能に設けられている。また、スプール弁29は、軸方向の両端部外周に円環状の第1ランド部29aと第2ランド部29bが設けられている。この両ランド部29a、29bの間には、遅角ポート32と第1油通路36とを適宜連通させる4つの連通孔29cが径方向に貫通形成されている。
各連通孔29cは、スプール弁29の周壁をほぼクロス状に径方向から貫通形成されている。また、この4つの連通孔29cが位置するスプール弁29の外周面には、第1凹溝である第1グルーブ溝29dが形成されている。また、連通孔29cが位置する内周面には、第2凹溝である第2グルーブ溝29eが形成されている。この第2グルーブ溝29eは、各連通孔29cの外側開口に臨んで形成されて、その軸方向の幅長さが両ランド部29a、29bの形成位置まで大きく形成されている。この幅の大きな第2グルーブ溝29eによって、スプール弁29の所定移動範囲の間において、スリーブ28の第1開口孔36aと各連通孔29cとの連通性を確保するようになっている。
バルブスプリング30は、軸方向の一端部が前述したようにスプリングリテーナ42の前端壁42cに弾接している。一方、軸方向の他端部は、スプール弁29の第2ランド部29b側の軸方向端面に弾接して、スプール弁29を電磁アクチュエータ31方向へ付勢している。
スプール弁29の第1ランド部29a側の軸方向端面には、電磁アクチュエータ31からの図1中、右方向からの押圧力を受けてスプール弁29に伝達する円筒部材50が設けられている。
この円筒部材50は、金属材によって一体に形成され、図3に示すように、外径が軸方向で大小径状に形成され、ほぼ中央に有する段差部50cを挟んでスプール弁29側の大径筒部50aと、電磁アクチュエータ31側の小径筒部50bと、を有している。
大径筒部50aは、軸方向の一端部がスプール弁29の軸方向端面に軸方向から当接している。また、大径筒部50aは、内周面がスリーブ本体28aのスプール弁29が設けられた軸方向の端部外周に摺動可能に嵌合している。
小径筒部50bは、有底状に形成されて、底壁50dの先端面に電磁アクチュエータ31のプッシュロッド61が軸方向から当接している。また、小径筒部50bは、電磁アクチュエータ31に通電されない場合は、スプール弁29を、バルブスプリング30のばね力と協働して軸方向の所定位置(図7に示す第1移動位置)に保持している。
前記大径筒部50aと段差部50cの一部には、第2油通路37内を通った作動油を外部に排出する複数の排出用孔50eが径方向に沿って貫通形成されている。この各排出用孔50eは、軸方向に長い矩形状に形成されて、円筒部材50の円周方向の90°位置に等間隔で4つ有している。
バルブボディ27の頭部27b側の他端部内には、円筒部材50を図1中、最大左方向の移動規制するストッパ部材52が圧入固定されている。
このストッパ部材52は、金属材あるいは合成樹脂材によってカップ状に形成され、所定肉厚の円筒部52aと、該円筒部52aの軸方向一端部に有する円盤状の底壁52bと、から構成されている。
円筒部52aは、バルブボディ27の軸方向他端部の内周面に圧入固定されている。
底壁52bは、円筒部52aとの結合箇所の外面に傾斜面52cが形成されていると共に、中央部に円筒部材50の小径筒部50bが挿入可能な円形孔52dが貫通形成されている。また、この円形孔52dの孔縁の円周方向の約120°位置には、それぞれ半円形状の3つのドレン孔52eが切欠形成されている。
底壁52bは、円筒部材50の小径筒部50bが円形孔52dに最大挿入された状態で、円形孔52dの孔縁部に円筒部材50の段差部50cの外面が当接してストッパとして機能するようになっている。
傾斜面52cは、ストッパ部材52をバルブボディ27内に圧入する際のガイドとして機能するようになっている。
各ドレン孔52eは、円筒部材50の各排出用孔50eを介して第2油通路37とオイルパン51とを連通している。
なお、このストッパ部材52の役割は、バルブボディ27内に各構成部品を組み込んだ際のスプール弁29や円筒部材50の抜けだしを規制するものである。
図5は本実施形態の電磁アクチュエータの分解斜視図、図6は同電磁アクチュエータの背面図、図7は同電磁アクチュエータに供される筒状部材の斜視図、図8は図7のB部拡大図である。
前記電磁アクチュエータ31は、図1及び図5に示すように、合成樹脂材のケーシング53と、該ケーシング53の内部に磁性材のボビン54を介して収容された環状のコイル55と、該コイル55の外周を取り囲むように配置された磁性材の筒状部材56と、ボビン54の内周側に配置固定された磁性材の一対の第1、第2固定鉄心57、58と、を備えている。さらに、該両固定鉄心57、58の内周面に当接配置された磁性材のスリーブ59と、該スリーブ59の内部に軸方向へ摺動可能に有する円柱状の可動鉄心60と、該可動鉄心60の先端部に一体的に結合されて、先端部の押圧部61aが円筒部材50の小径筒部50bの底壁50dに軸方向から当接するプッシュロッド61と、前側の第1固定鉄心57の前端側に固定された磁性材の板状部材であるガイドプレート62と、を備えている。
前記ケーシング53は、筒状部53aと、該筒状部53aの外周に一体に有するフランジ部53bと、筒状部53aの後端部に一体に有し、ECUであるコントロールユニット64に電気的に接続されるコネクタ部53cと、を備えている。
筒状部53aは、有底の薄肉円筒状に形成されて、前端が開口形成されていると共に、内周面に筒状部材56が固定されている。
フランジ部53bは、外周部にシリンダブロックと結合する図外の複数(本実施形態では3本)のボルトが挿入される3つのボルト挿入孔53dが貫通形成されている。
コネクタ部53cは、ほぼ全体がケーシング53内に埋設された一対の端子片53eの各一端部が前記コイル55に接続されている一方、外部に露出した各他端部がコントロールユニット64側の雄コネクタの端子に接続されている。
第1、第2固定鉄心57、58は、ボビン54の内周側を覆うような形に配置されて、それぞれの円筒状の内周部57a、58aが軸方向から近接して対向配置されている。また、各内周部57a、58aの内周面に前記スリーブ59が圧入状態で挿入している。
第1固定鉄心57は、図5にも示すように、内部に挿入孔57dを有する内周部57aと、該内周部57aの前端縁から径方向に沿って延出されたフランジ状の円板部57bと、を有している。この円板部57bは、外径が筒状部材56の外径とほぼ同一に形成されていると共に、外周に切欠部である複数(本実施形態では4つ)の切欠溝57cが形成されている。
この各切欠溝57cは、それぞれ矩形状に形成されていると共に、円板部57bの円周方向の等間隔位置(90°位置)に配置されている。この各切欠溝57cは、後述する筒状部材56の爪部63の拡幅部63aが軸方向から嵌合するようになっている。
第2固定鉄心58は、内部に挿入孔58cを有する内周部58aの後端側にボビン54の後部を保持する円環部58bを有している。
スリーブ59は、細長い薄肉円筒状に形成されて、前端縁に第1固定鉄心57の円板部57bとガイドプレート62に挟持固定されるフランジ部59aが一体に形成されている。
可動鉄心60は、例えば合成樹脂材によって円柱状に形成され、内部軸心方向にプッシュロッド61の後端部61bが挿入される挿入孔60aが貫通形成されている。
また、この可動鉄心60は、コイル55への非通電時には、バルブスプリング30のばね力によってスプール弁29と円筒部材50及びプッシュロッド61を介して後退移動するようになっている。
なお、可動鉄心60の後端面とケーシング53の底壁内面との間には、ウエーブばねが弾装されている。
プッシュロッド61は、細長い円柱軸状に形成されて、内部軸心方向に空気抜き孔61bが貫通形成されていると共に、軸方向の側部に空気抜き孔61bに連通する横孔61cが形成されている。また、プッシュロッド61に先端部には、円筒部材50の先端に当接する鋼球状の押圧部61aがインサート成型されている。さらに、プッシュロッド61の外周面の後端部側には、該後端部を可動鉄心60の挿入孔60aへ挿入した際の最大挿入位置を規制する規制フランジ61dが一体に設けられている。
ガイドプレート62は、円盤状に形成されて、内周部に可動鉄心60方向へ凹んだ円環凹部62aを有すると共に、該円環凹部62aの中央にプッシュロッド61の先端部が摺動案内されるガイド孔62bが貫通形成されている。
また、このガイドプレート62は、外径が第1固定鉄心57の各切欠溝57cの各底面を結ぶ軌跡円の径とほぼ同一に設定されている。言い換えれば、図1に示すように、第1固定鉄心57の前面にガイドプレート62が当接した状態で、該ガイドプレート62の外周面が各切欠溝57cの底面とほぼ同一平面となるように形成されている。
コイル55は、コントロールユニット64からの通電により励磁されて可動鉄心60とプッシュロッド61を介してスプール弁29をバルブスプリング30のばね力に抗して図1の右方向へ移動させるようになっている。なお、スプール弁29は、コイル55への非通電と通電中の通電量に応じて、図1の最大左方向位置(第1移動位置)と右方向の中間移動位置(保持位置)と最大右方向位置(第2移動位置)に移動制御される。
コントロールユニット64は、内部のコンピュータが図外のクランク角センサ(機関回転数検出)やエアーフローメータ、機関水温センサ、機関温度センサ、スロットルバルブ開度センサおよびカムシャフト2の現在の回転位相を検出するカム角センサなどの各種センサ類からの情報信号を入力して現在の機関運転状態を検出している。
また、コントロールユニット64は、前述したように、電磁アクチュエータ31のコイル55への通電を遮断してスプール弁29を第1移動位置に制御するか、コイル55へパルス信号を出力して通電量(デューティ比)を制御して、第2,第3移動位置となるように連続的に可変制御するようになっている。
筒状部材56は、図7に示すように、長方形状の鉄系金属材である長板をプレス成形によって円筒状に折曲形成されており、本体56aの長手方向の一端部に2つの円形状の突起部56b、56cが一体に形成されている。
一方、本体56aの長手方向の他端部には、2つの円形状の係止孔56d、56eが形成されている。そして、筒状部材56全体が、プレス成形によって円筒状に折り曲げられた際に、各突起部56b、56cが各係止孔56d、56e内に嵌合して両端末部が結合されるようになっている。
筒状部材56は、本体56aの軸方向の長さLが前記筒状部53aの軸方向の長さよりも僅かに小さく設定され、肉厚tが本実施形態では約2.0mmの均一な厚さに設定されている。また、本体56aの軸方向のバルブボディ27側の前端縁には、複数(本実施形態では4つ)の爪部63を一体に有している。また、本体56aの軸方向他端部には、ボビン54の図外の突部と係合する矩形状の4つの凹溝56fが形成されている。
各爪部63は、筒状部材56の円周方向の等間隔位置(円周方向の約90°位置)にそれぞれ設けられており、本体56aと一体の矩形状の拡幅部63aと、該拡幅部63aの先端縁のほぼ中央に設けられた同じく矩形状の狭幅部63bと、を有している。
各拡幅部63aは、前記円板部57bの各切欠溝57cにそれぞれ軸方向から嵌合するようになっている。この各拡幅部63aは、筒状部材56(本体56a)の円周方向に沿って細長く形成されていると共に、本体56aの形状に倣って円弧状に形成されている。各拡幅部63aの本体56aからの突出高さHは、図1に示すように、各構成部品が組み付けられた状態において、各切欠溝57cに嵌合した状態でガイドプレート62の外面付近までの長さに設定されている。
さらに、各拡幅部63aは、図8に示すように、肉厚tが本体56aに肉厚tと同じ厚さ(約2mm)に形成されていると共に、その周方向の長さ、つまり本体56aの周方向に沿った幅長さWが本実施形態では約5mmに設定されている。
また、各拡幅部63aは、先端部の外端縁に傾斜状の徐変部63cがそれぞれ形成されている。この各徐変部63cは、拡幅部63aから狭幅部63bに向かって徐々に薄肉となるテーパ面に形成されている。
また、各拡幅部63aの先端面には、狭幅部63bを挟んだ両側に肩状の一対の段差部63d、63dが形成されている。なお、この両段差部63d、63dは、その径方向の肉厚が徐変部63cによって拡幅部63aの肉厚tよりも小さく形成されている。
狭幅部63bは、両段差部63d、63dの間の中央位置に配置され、拡幅部63aの幅方向に沿って延びて外側からみて長方形状に形成されている。狭幅部63bは、その周方向の幅長さW1が本実施形態では拡幅部63aの約半分である約2.5mmに設定されている。
各狭幅部63bは、その形成位置が徐変部63cを介して筒状部材56の径方向内側、つまり、拡幅部63aの内周面側に偏倚して配置されている。
また、各狭幅部63bの肉厚t1は、拡幅部63a(筒状部材56)の肉厚tよりも小さく設定されている。すなわち、各狭幅部63bの肉厚t1は、拡幅部63aの肉厚t(約2mm)の約半分(本実施形態では約1.4mm)に設定されている。
そして、各狭幅部63bは、ケーシング53内に筒状部材56やコイル55、ボビン54などの各構成部品がモールド固定されたモールドアッシー及び可動鉄心60などの構成部品を内部に組み付けた後に、内方に折り曲げられて各構成部品を固定するようになっている。
各構成部品の具体的な組み立て工程については、後述する。
〔本実施形態の作用〕
以下、本実施形態に供されるバルブタイミング制御装置の作用を簡単に説明する
機関停止状態になると、オイルポンプ25も停止されて吐出通路25aから作動油が供給されないと共に、コントロールユニット64からコイル55への通電もなく非通電状態となる。
したがって、スプール弁29は、バルブスプリング30のばね力で最大右方向の第1ポジションの移動位置に保持されている。
このとき、逆止弁44は、ボール弁体45がチェックスプリング47のばね力によってバルブシート46に着座して通路孔46aを閉塞している。
次に、機関が始動を開始すると、オイルポンプ25も駆動して吐出通路25aに作動油を圧送する。この始動初期の作動油は、ボール弁体45がチェックスプリング47のばね力に抗して後退移動して、バルブシート46から離間しつつ通路孔46aを開く。このとき、ボール弁体45は、油圧によって突部40に当接するまで最大に後退移動して供給作動油の十分な流量を確保する。
このため、オイルポンプ25から吐出通路25aを介して供給通路24内に流入した作動油は、通孔48aと濾過フィルタ49を通って2つの第1油通路36に流入する。さらに、ここから第1開口孔36aとスプール弁29の各グルーブ溝29d、29eと連通孔29cを通って遅角ポート32に流入して各遅角通路孔17から各遅角作動室9内に供給される。
同時に、スプール弁29は、各進角ポート33と第1筒状通路41aを連通させることから、各進角作動室10の作動油は、各進角ポート33と第1筒状通路41aを通って第2開口孔37aから第2油通路37に流入する。さらに、ここから円筒部材50内を通って各排出用孔50e及び各ドレン孔52eから排出通路43を介してオイルパン51内に排出される。
したがって、ベーンロータ7は、最遅角の相対回転位置に維持されていることから、吸気弁のバルブタイミングが遅角側に制御された状態になる。これによって、機関の始動性が良好になる。
また、この時点では、ロック通路23を介して解除用受圧室に遅角作動室9と同じ油圧が供給されるが、クランキング初期の時点では解除用受圧室内の油圧が上昇しない。このため、ロックピン21は、ロック穴19内に係入してロックされた状態となる。したがって、カムシャフト2に発生する交番トルクによるベーンロータ7のばたつきなどを抑制することできる。
その後、ロック通路23を介して解除用受圧室に供給された油圧が高くなると、ロックピン21が、コイルスプリングのばね力に抗して後退移動してロック穴19とのロック状態が解除される。これによって、ベーンロータ7は、回転規制が解除されてフリーな状態になる。
次に、機関運転状態の変化に伴って、コントロールユニット64からコイル55への通電量が大きくなると、スプール弁29は、図1中、第2移動位置まで僅かに右方向へ移動する。
この状態では、第1ランド部29aと第2ランド部29bによって遅角ポート32と進角ポート33が塞がれて(閉止されて)、各遅角作動室9や各進角作動室10の作動油の供給あるいは排出が停止される。したがって、各遅角作動室9と各進角作動室10内に作動油が保持された状態になる。
したがって、吸気弁は、バルブタイミングが最遅角と最進角の間の中間位相位置に制御されるので、例えば、定常運転時の機関回転の安定化と燃費の向上が図れる。
さらに、コイル55への通電量がさらに大きくなると、スプール弁29は、さらに僅かに図1中、右方向へ移動する(第3移動位置)。この状態では、スプール弁29の第1ランド部29aが遅角ポート32を開いて、該遅角ポート32に対してバルブボディ27の内周面と円筒部材50の外周面との間に形成された第2筒状通路41bとを連通させる。と同時に、スプール弁29は、各グルーブ溝29d、29eを介して連通孔29cと進角ポート33を連通させる。
このため、各遅角作動室9内の作動油は、各遅角通路孔17から遅角ポート32を通って第2筒状通路41bに流入する。ここに流入した作動油は、さらにストッパ部材52の円形孔52d及び各ドレン孔52eを通って速やかにオイルパン51内に排出される。
同時に、オイルポンプ25から圧送された作動油は、供給通路24の作動油圧によって予め押し開かれた逆止弁44を介して各第1油通路36に流入する。ここからスプール弁29の各グルーブ溝29d、29eを介して各連通孔29cから各進角ポート33に流入して各進角通路孔18から各進角作動室10に供給される。
したがって、各遅角作動室9の内圧が低下する一方、各進角作動室10の内圧が上昇する。
よって、ベーンロータ7は、図2の実線位置から、時計方向へ回転して最大進角側へ相対回転する。これによって、吸気弁のバルブタイミングが最進角位相になって排気弁とのバルブオーバーラップが大きくなり、吸気充填効率が高くなって機関の出力トルクの向上が図れる。
そして、油圧制御弁26は、スリーブ28の内部に第1油通路36と第2油通路37が設けられていると共に、この第2油通路37に連通する排出流路がバルブボディ27の内部軸方向に形成されている。つまり、各進角作動室10から排出された作動油は、第2油通路37から円筒部材50と排出用孔50e、円形孔52d及びドレン孔52eを介してバルブボディ27の内部軸方向から排出通路43を介してオイルパン51に排出されるようにした。
このため、バルブボディ27には、遅角ポート32,進角ポート33以外に排出ポートなどの特別なポートを形成する必要がなくなる。したがって、バルブボディ27の軸方向の長さを十分に短くすることが可能になる。
このように、バルブボディ27の軸方向長さの短尺化が図れることによって、バルブタイミング制御装置全体の小型化と軽量化を図ることができる。
〔各構成部品の組み立て工程〕
図9A〜Dはケーシング53に対する可動鉄心60などの各構成部品を組み立てる工程を示している。
すなわち、まず、図9Aに示すように、ケーシング53を射出成形する際に、筒状部材56とボビン54、コイル55、第2固定鉄心58を成型金型に配置した状態で射出成形を行ってモールド成形体01を成形しておく。
次に、図9Aに示すように、このモールド成形体01を基板上に載置固定した状態で、第1固定鉄心57を、モールド成形体01の上端開口から内部へ内周部57a側(上方)から挿入する。
このとき、第1固定鉄心57は、各切欠溝57cに筒状部材56の各爪部63が嵌合する、特に各切欠溝57cに各拡幅部63aがそれぞれ軸方向から係合(嵌合)しつつ円周方向の位置決めがなされる。
続いて、図9Bに示すように、予め内部に可動鉄心60とプッシュロッド61が収容されたスリーブ59を、第1、第2固定鉄心57、58の内周部57a、58aの各挿入孔57d、58c内に上方から挿入する。このとき、スリーブ59のフランジ部59aが第1固定鉄心57の内周部57aの開口端に当接して位置決めされる。
その後、図9Cに示すように、プッシュロッド61にガイドプレート62のガイド孔62bを挿入しつつ該ガイドプレート62を第1固定鉄心57の図中、上面に当接させて載置する。このとき、ガイドプレート62は、外周面が各爪部63の内周面に摺接しつつ径方向の位置決めがされる。これによって、組み立てユニットが仮止め状態に保持される。
また、この状態では、図9Dに示すように、各爪部63の各狭幅部63bがガイドプレート62の上面から飛び出した状態になっている。
次に、同じく図9Dに示すように、組み立てユニットの上方からかしめ用パンチ70を下降移動させて、各爪部63の各狭幅部63bの先端部63eに押し当てながらさらに下降移動させる。
かしめ用パンチ70は、図外の昇降装置によって昇降移動可能に設けられており、肉厚円盤状に形成されて、その外径が筒状部材56の外径よりも大きく形成されている。また、かしめ用パンチ70は、下面70aが凹状の円錐テーパ状に形成されている。
したがって、かしめ用パンチ70を下降移動させると、下面70aの円錐テーパ面で各狭幅部63bの先端部63eを押し下げる。これによって、各狭幅部63bは、図1A,B及び図9Eに示すように、各拡幅部63aとの結合箇所(段差部63d)である根元部を基点として径方向の内側へ折り曲げられる。
この押圧力によって、各拡幅部63aの内面が、ガイドプレート62の外周面62cに径方向外側から圧接すると同時に、各狭幅部63bの根元部がガイドプレート62の外周縁62dに外側から斜め内方(矢印方向)へ押し付ける。
このため、ガイドプレート62は、第1固定鉄心57方向へ所定荷重で押し付けられて、両者57、62間や、これらとボビン54などが強固に結合される。
なお、かしめ時における各狭幅部63bは、先端部側がL字形状に折り曲げられるのではなく、所定角度をもった傾斜状に折り曲げられている。
このように、各狭幅部63bの先端部63eを、かしめ用パンチ70によって押圧すると、剛性の高い拡幅部63aの各内面が第1固定鉄心57の切欠溝57cの底面やガイドプレート62の外周面62cに径方向外側から圧接する。同時に各狭幅部63bが、根元部から内方へ変形してガイドプレート62の外端縁を押圧支持する。
これによって、4つの狭幅部63bは、それぞれの折曲点である根元部全体でガイドプレート62の外周縁62dを押圧することにより、かしめ力が集中的に作用する。この結果、かしめの締め付け力を十分に得ることができると共に、ガイドプレート62の外周縁62dの変形が抑制できる。
特に、本実施形態では、各狭幅部63bは、肉厚t1が各拡幅部63aの肉厚tの約半分として十分に小さく設定されている。このため、各狭幅部63bは、前述したかしめ用パンチ70によって根元部から折り曲げ変形し易くなり、いわゆる座屈変形の発生を抑制できる。
換言すれば、各狭幅部63bの肉厚t1を、各拡幅部63aの肉厚tと同じく厚く設定した場合には、各先端部63eをかしめ用パンチ70で押圧すると、根元部付近で座屈変形が発生するおそれがある。
これによって、かしめによる締結力を十分に得られないばかりか、狭幅部63bの根元部に亀裂などが発生して耐久性が大きく低下するおそれがある。
そこで、本実施形態では、各狭幅部63bの肉厚t1を薄くすることによって折り曲げ易くして、座屈変形の発生を抑制できるのである。
しかも、筒状部材56の本体56a及び各拡幅部63aは、肉厚tが一般のものに比較して十分に大きく形成されている。このため、コイル55への通電によって筒状部材56や第1、第2固定鉄心57,58間に形成される磁気回路の磁気特性が良好になる。
この結果、コイル通電時おける可動鉄心60の推力を向上させることが可能になる。
また、各狭幅部63bは、各拡幅部63aの径方向内側に偏倚して配置されている。このため、かしめ用パンチ70による軸方向(図9Dでは上方向)からの押圧力が受け易くなると共に、折り曲げられた後の各狭幅部63bの根元部がガイドプレート62の外周縁62dに密着状態に当接できるので、この点でも良好な磁気特性を確保できる。
さらに、肉厚が厚い各拡幅部63aが、第1固定鉄心57の各切欠溝57c内に嵌合して底面に密着しつつ第1固定鉄心57と重合している。これによって、磁気特性がさらに良好になる。
また、各拡幅部63aの段差部である両段差部63d、63dが、狭幅部63bがかしめられた際において、各切欠溝57cよりもガイドプレート62の外面側に位置している。このため、各拡幅部63aを切欠溝57cの内面に対して広い面積で十分に接触させることができるので、大きな磁性特性を確保できると共に、第1固定鉄心57とガイドプレート62との結合剛性を高くすることができる。
また、各狭幅部63bは、自身の周方向の幅長さW1を肉厚t1よりも大きく設定されている。このため、逆に肉厚t1を大きくした場合に比較して、狭幅部63bをかしめにより内方へ折り曲げ加工した際の該折り曲げ性が安定する。
さらに、本実施形態では、各拡幅部63aの先端部に徐変部63cを形成したことから、拡幅部63aから狭幅部63bへの肉厚変化が急激にならずに緩慢になる。このため、狭幅部63bを、拡幅部63aの段差部63d(根元部)を折り曲げ基点として内方へ折り曲げた際の応力集中の発生を抑制することができる。この結果、折り曲げ箇所での亀裂の発生などを抑制できる。
また、狭幅部63bは、L字形状に大きく折り曲げられるのではなく、所定の角度を持って折り曲げられていることから、この点でも折り曲げ基点(根元部)での応力集中や座屈変形の発生を抑制できる。
〔第2実施形態〕
図10及び図11は本発明の第2実施形態を示し、本発明を電磁弁65に適用したものである。この電磁弁65の基本構成は、例えば特許第5925504号に記載したものと同じであるから、具体的な説明は省略する。
すなわち、電磁弁65は、円筒状のバルブボディ71と、該バルブボディ71の一端側に有する電磁ソレノイド72と、バルブボディ71の内部に軸心方向へ移動可能に収容されて、電磁ソレノイド72の電磁駆動力によって軸方向へ移動する図外のスプール弁体と、を有している。
バルブボディ71は、電磁ソレノイド72側の基端部73の端縁に円環部73aが設けられていると共に、該円環部73aの側部に円環状の係止用溝73bが形成されている。
電磁ソレノイド72は、磁性材からなる筒状部材である円筒状のケーシング74と、該ケーシング74の内部に収容された図外のコイルと、ケーシング74の前後開口端にかしめ固定された第1、第2固定鉄心75a、75bと、該両固定鉄心75a,75bの間に固定された図外の筒状ヨーク内に軸方向へ摺動可能に収容された図外のアーマチュアと、第1固定鉄心75aの軸孔内を摺動可能に設けられた非磁性材のプッシュロッドと、を備えている。また、ケーシング74の後端部には、コントロールユニットと電気的に接続されるコネクタ部77が一体的に設けられている。
ケーシング74は、軸方向の一端部の先端縁に複数の爪部76が一体に設けられている。この各爪部76は、第1実施形態と同じく円周方向の等間隔位置に4つ設けられ、拡幅部76aと、該拡幅部76aの先端部に一体に設けられた狭幅部76bと、を有している。
各拡幅部76aは、先端面の狭幅部76bの両側に段差部76d、76dが形成されていると共に、先端部外周縁にはテーパ状の徐変部76cが形成されている。また、この拡幅部76aは、周方向の幅長さWや肉厚tなどは第1実施形態のものと同じである。
各狭幅部76bは、形成位置や周方向の幅長さW1、肉厚t1など第1実施形態と同じであって、肉厚t1が拡幅部76aの肉厚tよりも約半分で小さく形成されている。
この狭幅部76bは、かしめによって根元部である折り曲げ基点付近がバルブボディ71の基端部73の係止用溝73bの底面を押圧するようになっている。
他の構成は第1実施形態と同じである。
したがって、この第2実施形態も第1実施形態と同じく、各狭幅部76bは、肉厚t1が各拡幅部76aの肉厚tの約半分として十分に小さく設定されている。このため、各狭幅部76bは、かしめ用パンチによって根元部から折り曲げ変形し易くなり、いわゆる座屈変形の発生を抑制できる。
しかも、各拡幅部76aは、肉厚tが十分に大きく形成されていることから、コイルへの通電によって発生する磁気回路の磁気特性が良好になる。この結果、コイル通電時おけるスプール弁体の推力を向上させることが可能になる。
本発明は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、電磁アクチュエータや電磁弁を、バルブタイミング制御装置以外の他の機器類に適用することも可能である。
また、各拡幅部や各狭幅部の周方向の幅長さW、W1や肉厚t、t1の大きさを仕様や大きさなどに応じて任意に変更することが可能である。
また、第1実施形態では、第1固定鉄心57とガイドプレート62を別部材で構成したが、同一部材で形成してもよい。
以上説明した実施形態に基づく内燃機関のバルブタイミング制御装置としては、例えば、以下に述べる態様のものが考えられる。
その一つの態様として、環状のコイルと、前記コイルを取り囲む磁性材の筒状部材と、前記コイルに通電することにより発生する磁界によって軸方向へ移動する可動鉄心と、前記筒状部材の軸方向の一端側の開口端に配置された固定鉄心と、該固定鉄心の一端側に重ね合わされた磁性材の板状部材と、前記筒状部材の前記開口端側に一体に設けられ、前記筒状部材の径方向内側に折曲変形して前記板状部材と固定鉄心を結合する複数の爪部と、を備え、
前記爪部は、前記筒状部材との結合箇所に一体に設けられて、周方向に延びた拡幅部と、該拡幅部の先端側に一体に設けられて、周方向の幅が前記拡幅部よりも小さく、かつ径方向の肉厚が前記拡幅部よりも薄い狭幅部と、を有している。
さらに好ましくは、前記狭幅部は、前記拡幅部の径方向の肉厚の範囲内における径方向内側に偏倚した位置に形成されている。
この一つの態様によれば、狭幅部の形成位置を径方向内側へ偏倚させたことによって、該狭幅部を径方向内側にかしめた際に、該狭幅部と板状部材との密着性が高くなって、磁性特性が良好になる。
さらに好ましくは、前記板状部材は、外周に前記爪部が係合する複数の切欠部を有し、前記拡幅部と狭幅部の間に形成された段差部は、前記筒状部材の軸方向において前記切欠部の範囲内に位置している。
この一つの態様によれば、肉厚の厚い拡幅部が切欠部内において固定鉄心とオーバーラップしていることから、大きな磁気特性を確保できる。
さらに好ましくは、前記拡幅部と前記狭幅部の間に形成された段差部は、前記筒状部材の軸方向において前記切欠部の中央よりも板状部材の外面側に位置している。
この一つの態様によれば、段差部が切欠部の中央よりも板状部材の外面側に位置していることから、肉厚の厚い拡幅部を切欠部の内部において固定鉄心とさらに大きくオーバーラップさせることができる。これによって、さらに大きな磁気特性を確保できると共に、固定鉄心と板状部材との結合剛性を高くすることができる。
さらに好ましくは、前記狭幅部の周方向の幅長さは、該狭幅部の径方向の肉厚幅よりも大きく形成されている。
この一つの態様によれば、周方向の幅長さを大きくしたことによって、幅を小さくした場合に比較して狭幅部を径方向内側にかしめた際において安定した折り曲げ加工ができる。
さらに好ましくは、前記拡幅部は、前記狭幅部側の外周面に前記狭幅部に向かって徐々に薄肉となる徐変部が形成されている。
この一つの態様によれば、徐変部を形成することによって、拡幅部から狭幅部への肉厚変化が急激にならず緩慢になることから、狭幅部を、拡幅部を折り曲げ基点として径方向内側へ折り曲げた際の応力集中の発生を抑制できる。
別の好ましい態様としては、環状のコイルと、前記コイルを取り囲む磁性材の筒状部材と、前記コイルに通電することにより発生する磁界によって軸方向へ移動可能な可動鉄心と、前記筒状部材の軸方向の一端側の開口端に配置された板状部材と、前記筒状部材の前記開口端側に一体に設けられ、前記筒状部材の径方向内側に折曲変形して前記板状部材を固定する複数の爪部であって、
前記筒状部材との結合箇所に設けられて、周方向に延びた拡幅部と、該拡幅部の前記筒状部材の軸方向の一端側に設けられて、周方向の幅が前記拡幅部よりも小さく、かつ径方向の肉厚が前記拡幅部よりも薄い狭幅部と、を有する爪部と、を備えている。
この一つの態様によれば、例えば固定鉄心がモールド成形体と一緒に成形されている場合や、固定鉄心とガイドプレートが一体となっている場合など、ガイドプレートに相当する部分のみが各爪部で固定される場合においても適用可能である。
別の好ましい態様としては、電磁弁に適用したものであって、円筒状のケーシングの軸方向の一端に設けられ、拡幅部と該拡幅部の先端に設けられた狭幅部とを有する複数の爪部と、前記狭幅部を内側へ折り曲げた状態で前記爪部により前記ケーシングに固定されるバルブボディと、を備え、
前記爪部は、筒状部材との結合箇所に一体に設けられて、周方向に延長された拡幅部と、該拡幅部の先端側に一体に設けられて、周方向の幅が前記拡幅部よりも小さく、かつ径方向の肉厚が前記拡幅部よりも薄い狭幅部と、を有している。
31…電磁アクチュエータ、53…ケーシング、54…ボビン、55…コイル、56…筒状部材、57…第1固定鉄心、57c…切欠溝(切欠部)、58…第2固定鉄心、59…スリーブ、60…可動鉄心、61…プッシュロッド、62…ガイドプレート(板状部材)、63・76…爪部、63a・76a…拡幅部、63b・76b…狭幅部、63c・76c…徐変部、64…コントロールユニット、65…電磁弁、71…バルブボディ、74…ケーシング(筒状部材)

Claims (8)

  1. 環状のコイルと、
    前記コイルを取り囲む磁性材の筒状部材と、
    前記コイルに通電することにより発生する磁界によって軸方向へ移動可能な可動鉄心と、
    前記筒状部材の軸方向の一端側の開口端に配置された磁性材の固定鉄心と、
    該固定鉄心の一端側に配置された板状部材と、
    前記筒状部材の前記開口端側に一体に設けられ、前記筒状部材の径方向内側に折曲変形して前記板状部材と固定鉄心を固定する複数の爪部と、
    を備え、
    前記爪部は、前記筒状部材との結合箇所に一体に設けられて、周方向に延びた拡幅部と、該拡幅部の先端側に一体に設けられて、周方向の幅が前記拡幅部よりも小さく、かつ径方向の肉厚が前記拡幅部よりも薄い狭幅部と、を有することを特徴とする電磁アクチュエータ。
  2. 請求項1に記載の電磁アクチュエータであって、
    前記狭幅部は、前記拡幅部の径方向の肉厚の範囲内における径方向内側に偏倚した位置に形成されていることを特徴とする電磁アクチュエータ。
  3. 請求項1に記載の電磁アクチュエータであって、
    前記板状部材は、外周に前記爪部が係合する複数の切欠部を有し、
    前記拡幅部と狭幅部の間に形成された段差部は、前記筒状部材の軸方向において前記切欠部の範囲内に位置することを特徴とする電磁アクチュエータ。
  4. 請求項3に記載の電磁アクチュエータであって、
    前記拡幅部と前記狭幅部の間に形成された段差部は、前記筒状部材の軸方向において前記切欠部の中央よりも板状部材の外面側に位置することを特徴とする電磁アクチュエータ。
  5. 請求項1に記載の電磁アクチュエータであって、
    前記狭幅部の周方向の幅長さは、該狭幅部の径方向の肉厚幅よりも大きく形成されていることを特徴とする電磁アクチュエータ。
  6. 請求項1に記載の電磁アクチュエータであって、
    前記拡幅部は、前記狭幅部側の外周面に前記狭幅部に向かって徐々に薄肉となる徐変部が形成されていることを特徴とする電磁アクチュエータ。
  7. 環状のコイルと、
    前記コイルを取り囲む磁性材の筒状部材と、
    前記コイルに通電することにより発生する磁界によって軸方向へ移動可能な可動鉄心と、
    前記筒状部材の軸方向の一端側の開口端に配置された板状部材と、
    前記筒状部材の前記開口端側に一体に設けられ、前記筒状部材の径方向内側に折曲変形して前記板状部材を固定する複数の爪部であって、前記筒状部材との結合箇所に設けられて、周方向に延びた拡幅部と、該拡幅部の前記筒状部材の軸方向の一端側に設けられて、周方向の幅が前記拡幅部よりも小さく、かつ径方向の肉厚が前記拡幅部よりも薄い狭幅部と、を有する爪部と、
    を備えたことを特徴とする電磁アクチュエータ。
  8. 円筒状のケーシングの軸方向の一端に設けられ、拡幅部と該拡幅部の先端に設けられた狭幅部を有する複数の爪部と、
    前記狭幅部を内側へ折り曲げた状態で前記爪部により前記ケーシングに固定されるバルブボディと、
    を備え、
    前記爪部は、筒状部材との結合箇所に一体に設けられて、周方向に延長された拡幅部と、該拡幅部の先端側に一体に設けられて、周方向の幅が前記拡幅部よりも小さく、かつ径方向の肉厚が前記拡幅部よりも薄い狭幅部と、を有することを特徴とする電磁弁。
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