JP5998036B2 - 電磁弁 - Google Patents

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Description

本発明は、電磁弁及び締結構造に関する。
従来、オイルの供給と排出の切換が可能なスプール弁を備えた電磁弁は種々提供されており、例えば特許文献1に開示されているものが知られている。
この特許文献1に係る電磁弁では、内部にコイルを収容するケースの軸方向両端に複数の爪部が一体に形成され、この複数の爪部を内周側へ曲折するようにかしめることによって、ケースと固定鉄心及びバルブボディとが一緒に締結された構成となっている。
特開2010−071359号
しかしながら、従来の電磁弁にあっては、複数の爪部の内側面が固定鉄心とバルブボディの外側端縁に圧接することで、当該複数の爪部のそれぞれが曲折するようになっている。このため、爪部の肉厚や長さ、かしめ時の入力荷重等の各種設定によっては、固定鉄心とバルブボディに必要以上の荷重が加わり、固定鉄心とバルブボディに変形等が生じてしまうおそれがあった。
そこで、本発明は、前記従来の電磁弁の技術的課題に鑑みて案出されたものであり、かしめ時における固定鉄心やバルブボディの変形等を抑制し得る電磁弁及び締結構造を提供することを目的としている。
本発明は、とりわけ、円筒状のケースに一体に設けられる爪部の周方向中間位置であって当該爪部の基端部と先端部の間において、バルブボディにおける当該爪部の係止に供する被係止部と重合する軸方向位置に貫通孔又は凹部を設けたことを特徴としている。
本発明によれば、かしめ固定の際の固定鉄心やバルブボディの変形等を抑制することができる。
本発明に係る電磁弁が適用されるバルブタイミング制御装置の油圧供給回路図である。 図1に示す電磁弁の分解斜視図である。 図2に示す電磁弁の組立完了状態を表した図であって、図1に示す電磁弁の斜視図である。 図3に示す電磁弁をA方向から見た矢視図である。 図3に示す電磁弁をB方向からみた矢視図である。 本発明の第1実施形態に係わる図3に示す電磁弁の要部拡大図である。 図4に示す電磁弁の縦断面図であって、バルブタイミング制御装置を遅角制御した状態を現した図である。 図4に示す電磁弁の縦断面図であって、バルブタイミング制御装置を中間保持制御した状態を現した図である。 図4に示す電磁弁の縦断面図であって、バルブタイミング制御装置を進角制御した状態を現した図である。 同実施形態に係る電磁弁の組立工程を示す図であって、(a)はケースのかしめ前を、(b)はケースのかしめ後をそれぞれ現した電磁弁の要部拡大断面図である。 本発明の第2実施形態に係る電磁弁の要部拡大図である。 本発明の第3実施形態に係る電磁弁の要部拡大図である。 本発明の第4実施形態に係る電磁弁の要部拡大図である。 本発明の第5実施形態に係る電磁弁の要部拡大図である。 図14のC−C線に沿う断面図である。
以下、本発明に係る電磁弁等の実施形態を図面に基づいて詳述する。なお、下記の各実施形態では、この電磁弁を内燃機関の油圧式バルブタイミング制御装置に適用したものを示している。
[油圧式バルブタイミング制御装置]
まず、本発明に係る電磁弁が適用される油圧式バルブタイミング制御装置1について説明すれば、このバルブタイミング制御装置1は、図1に示すように、図外の内燃機関の例えば吸気側のカムシャフト2に設けられ、油圧を利用して図外のクランクシャフトに対するカムシャフト2の回転位相を連続的に変化させる位相変換機構3と、該位相変換機構3に油圧を給排する油圧給排手段4と、該油圧給排手段4の作動を制御する制御手段であるECU5と、を備えている。
前記位相変換機構3は、外周部に一体に形成された複数の歯部6aをもって図外のタイミングチェーンを介して前記クランクシャフトに連係されたハウジング6と、カムシャフト2の端部に一体回転可能に固定され、ハウジング6内において該ハウジング6と相対回動可能に収容されたベーンロータ7と、から主として構成されている。そして、前記ベーンロータ7の外周には、その外周面がハウジング6の内周面に摺接するように構成された例えば4つのベーン7bが周方向に所定間隔をもって径方向外側に突設されている一方、前記ハウジング6の内周には、その内周面がベーンロータ7の環状基部7aの外周面に摺接する例えば4つのシュー6bがベーンロータ7の相対回動範囲に相当する所定間隔をもって径方向内側に突設され、ハウジング6の内周面と各ベーン7bの間及び環状基部7aと各シュー6bの間はそれぞれ所定のシール部材7c及び付勢部材としてのシールスプリング7dをもって液密にシールされている。さらに、前記シュー6bには、それぞれ図外のボルトによる固定の為のボルト孔6cが設けられている。かかる構成から、前記ハウジング6と前記ベーンロータ7との間には、前記各ベーン7bによって隔成される一対の作動油室である遅角室Pr及び進角室Paが構成されていて、かかる一対の遅角室Pr及び進角室Pa内において、一方側の室に作動油を供給すると共に他方側の室内の作動油を排出することにより、ベーンロータ7の回転位相が制御されるようになっている。なお、前記複数のベーン7b及びこれに対応する複数のシュー6bの数量は4つに限定されるものではなく、内燃機関の仕様等に応じて任意に設定可能である。
また、前記各ベーン7bの1つには、付勢部材としてのピンスプリング7eによりベーンロータ7に対し軸直角方向へ突出するように付勢されたロックピン7fが出没自在に収容されていて、ベーンロータ7が最遅角側へと移動した際に対向する図外のピン係合穴にロックピン7fが係合することで、特に機関停止時において当該最遅角状態が維持されるようになっている。これによって、機関始動時やアイドル運転時等における機関の安定化に供されている。
前記油圧給排手段4は、オイルパン9内に貯留された作動油を圧送する油圧供給源であるポンプ8と、該ポンプ8によって圧送された作動油をECU5からの制御信号に応じて遅角室Pr又は進角室Paの一方に供給すると共に、他方の作動油をオイルパン9へと導く流路切替弁である電磁弁EVと、前記ポンプ8及びオイルパン9と遅角室Pr及び進角室Paとを連通する油通路Lと、から主として構成されている。そして、電磁弁EVを介して遅角室Pr又は進角室Paの作動油を給排することによりベーンロータ7をハウジング6に対し正逆回転させ、これによって、クランクシャフトに対するカムシャフト2の回転位相を変更するようになっている。
前記油通路Lは、電磁弁EVにおける後記の遅角ポートP1と遅角室Prとを連通し、遅角室Prに対して作動油を給排する遅角通路L1と、電磁弁EVにおける後記の進角ポートP2と進角室Paとを連通し、進角室Paに対して作動油を給排する進角通路L2と、オイルパン9とポンプ8の吸入口とを連通する吸入通路L0と、電磁弁EVにおける後記の導入ポートP3とポンプ8の吐出口とを連通し、ポンプ8により吐出された作動油を位相変換機構3側へと導く導入通路L3と、電磁弁EVにおける後記の排出ポートP4とオイルパン9とを連通し、排出ポートP4から排出された作動油をオイルパン9へと戻すドレン通路L4と、から主として構成されている。このようにして、当該油通路Lは2系統に分岐構成されていて、これを電磁弁EVによって切り替えるようになっている。
前記ECU5は、周知の電子コントロールユニットであって、各種センサ等によって読み込まれた機関運転状態の情報とメモリに記憶されたプログラムとに基づいて後記のコイル13の通電量をデューティ制御するバルブタイミング制御機能を備えており、該コイル13の通電量が制御されることでスプール25の軸方向位置が制御され、これによって、カムシャフト2の位相が機関運転状態に応じた位相に制御されることとなる。
[電磁弁]
前記電磁弁EVは、いわゆるスライドスプール形の4ポート比例電磁式切換弁であって、例えば非通電状態を現した図7に示すように、前記ECU5からの制御電流に基づいて発生する電磁力をもって後記のスプール25を駆動するアクチュエータとしてのソレノイドを構成するソレノイド構成部10と、該スプール25の軸方向位置に応じて後記のバルブボディ24に設けられた各ポートP1〜P4の連通状態を切り換える弁(バルブ)を構成するバルブ構成部23と、から主として構成されている。
前記ソレノイド構成部10は、磁性体によりほぼ円筒状に形成されたケース11と、該ケース11の外周側に溶着されたブラケット12と、前記ケース11の内周側に収容配置されたコイル13と、該コイルの外周側に突設されるコネクタ14とを主たる構成とするモールドコイル15と、前記コイル13の軸方向両端部に有する各フランジ部16b,17bを介してケース11の各端部に固定されると共に、その他端側の各筒状部16a,17aがコイル13の内周側に収容され、互いに対峙するよう配置された磁性体からなる第1固定鉄心16及び第2固定鉄心17と、前記第2固定鉄心17の内周側に摺動自在に収容配置された磁性体からなる可動鉄心であるアマチュア18と、該アマチュア18の外周側に配置され、非磁性体によってほぼ円筒状に形成されたキャップケース19と、前記筒状部16aの内周側に収容され、その軸方向一端面が後記スプール25の一端面に当接すると共に、その軸方向他端面が前記アマチュア18の一端面に当接するように設けられた非磁性体からなるロッド20と、前記コイル13と第1固定鉄心16の軸方向間に介装された周知のOリングである第1シール部材21と、を備えている。
前記ケース11は、例えば鉄等の磁性金属材料からなる板状部材を筒状に丸めてなるもので、周方向一方側の端部に軸方向に並んで形成された複数(本実施例では2つ)の凸状係合部11aと、周方向他方側の端部に凸状係合部11aに対応した形に形成された複数の凹部と、を係合させることによって、軸方向端部同士が固定されている。また、このケース11は、コイル13の外周を囲繞するように配置されていて、その軸方向一端部(X軸正方向側の端部)に複数(本実施形態では4つ)の第1爪部11bが設けられると共に、他端部(X軸負方向側の端部)にも複数(本実施形態では4つ)第2爪部11cが設けられている。これらの爪部11b,11cは、軸心とケース11の周方向両端部(接合部)を結ぶ線Mに対し対向するように一対ずつ設けられており、対向する対同士の周方向間隔は、それぞれ対を構成する爪部同士の間隔より広くなっている(図5参照)。また、かかる対同士の周方向間隔が広くなったケース11の軸方向他端部(X軸負方向側の端部)には、コネクタ14の取り出し口11eが矩形状に切欠形成されている。
ここで、前記第1、第2爪部11b,11cは、前記胴部11dの軸方向各端部にて当該胴部11dの軸方向に沿って矩形凸状に突出形成されると共に、第1爪部11bには、その周方向中間位置に、本発明における最も曲折しやすい部位の構成に供する円形の貫通孔11fが設けられている。より具体的には、この貫通孔11fは、電磁弁EVの組立時において後記の第1固定鉄心16のフランジ部16bに軸方向から当接して前記第1爪部11bの被係止部となる後記のバルブボディ24のフランジ部24aの外側端縁とほぼ同じ軸方向位置、すなわち当該貫通孔11fの一部が後記のフランジ部24aの外側端縁と重合(オーバーラップ)するような軸方向位置に設けられている。
なお、他方の前記第2爪部11cには、前記第1爪部11bのような貫通孔11fは設けられていない。これは、アルミニウム合金など非磁性金属材料によって形成されるバルブボディ24の剛性に比べて、鉄など磁性金属材料によって形成される第2固定鉄心17の剛性が高いために後述するかしめ固定時における変形等の影響を受けにくく、また、バルブ構成部23のような摺動部でもないために機能上においても影響を及ぼさないといった理由に基づくものである。
また、前記貫通孔11fを設けたことにより、第1爪部11bでは、貫通孔11fのケース周方向幅W1が最も幅広となる部位H0が、当該第1爪部11b全体で最も剛性の低い低剛性部として構成され、後述のようにケース11と後記のバルブボディ24及び第1固定鉄心16とをかしめ固定する際は、前記低剛性部H0を曲折の基点として当該第1爪部11bが内側へと曲折されることになる。
この際、前記第1爪部11bにおける低剛性部H0と、該第1爪部11bの被係止部となる後記のフランジ部24aの外側端縁と、はその軸方向位置(爪部11bの突出方向位置)が必ずしも一致している必要はなく、後記のフランジ部24aの外側端縁の軸方向位置APが貫通孔11fの軸方向幅AW内に位置するように設けられていれば良い。
また、前記第1爪部11bのうち、ケース周方向に亘って貫通孔11fが設けられていない部位H1,H2は、前記低剛性部H0と比べて高い剛性を有する高剛性部として構成され、この高剛性部H1,H2のうち先端側高剛性部H1には、その先端外側縁に、先端へと向かって厚さ幅TWを漸次縮小させるような面取り部11gが設けられると共に(図10参照)、そのケース周方向両端部にも、先端へと向かってケース周方向幅W2を漸次縮小させるような面取り部11hが設けられている。
前記ブラケット12は、前記ケース11と同様に鉄等の磁性金属材料からなる板状部材を曲折してなるもので、ケース11の外径とほぼ同じ内径となるように曲折された当該ブラケット12の円弧面12aをもってケース11と溶着固定されている。さらに、ケース11の径方向側に延出する平面部12bには、ボルト孔12cが貫通形成されており、該ボルト孔12cを介して図外のボルトが挿入され、図外の機関に固定される。
前記コイル13は、樹脂材料によりほぼ円筒状に形成されたボビン22の外周に巻回され、ケース11の取り出し口11eを介して固定される樹脂製のコネクタ14及びこれに接続される図外のハーネスを介してECU5に接続される。そして、このコイル13は、ECU5からの通電によって、ケース11、第1固定鉄心16、第2固定鉄心17及びアマチュア18に亘って磁路が形成され、これによって、第1固定鉄心16とアマチュア18との間に磁気吸引力を発生させることとなる。
前記コネクタ14は、前記コイル13等を樹脂モールドすることによって一体形成され、当該コネクタ14の内部には、図外のハーネス側の端子と接続されるコネクタ端子14aが配設されている。このコネクタ端子14aは、その一端側がコネクタ14内において外部に臨む一方、他端側がボビン22へと差し込まれてコイル13の銅線端部と接合された状態で樹脂モールドされている。
前記第1固定鉄心16は、例えば鉄等の磁性金属材料によってほぼ円筒状に形成されており、軸方向に沿って延出する筒状部16aの後端部(X軸正方向側の端部)に拡径状のフランジ部16bが一体に設けられている。そして、前記筒状部16aが第2固定鉄心17及びアマチュア18と対峙するようにしてコイル13(ボビン22)の一端側内周に同軸上に収容配置され、フランジ部16bがボビン22と後記のバルブボディ24に挟持された状態でかしめ固定(以下、「共かしめ固定」と呼称する。)されることによって、ケース11の周壁に磁気結合されている。
また、前記筒状部16aの先端部には、その中央部に、アマチュア18の一端部に対応する形状をなす凹部16cが穿設されている。この凹部16cは、コイル13への非通電時には、第1固定鉄心16とアマチュア18との間においていわゆるエアギャップ(メインギャップ)を形成する一方、コイル13への通電時には、当該通電により発生した磁気吸引力によって第1固定鉄心16に引きつけられたアマチュア18の一端部が嵌挿状態に収容されると共にその内側壁によって当該アマチュア18の移動が規制されるようになっている。さらに、前記筒状部16aの先端部外周には、円錐状のテーパ部16dが設けられていて、該テーパ部16dによって、アマチュア18の移動に伴う磁気吸引力の変化が抑制され、当該磁気吸引力を一定とする特性が維持されるようになっている。
一方、前記第2固定鉄心17も、例えば鉄等の磁性金属材料によりほぼ円筒状に形成されており、軸方向へと延出する筒状部17aの後端部(X軸負方向側の端部)に拡径状のフランジ部17bが一体に設けられていて、筒状部17aが第1固定鉄心16と対峙するかたちでモールドコイル15の他端側内周にほぼ同軸上に収容配置され、フランジ部17bがモールドコイル15と共にかしめ固定されることによって、ケース11の周壁に磁気結合されている。
前記アマチュア18は、例えば鉄等の磁性金属材料によって第2固定鉄心17の内径より僅かに小さい外径を有するほぼ円筒状に形成されてなり、第2固定鉄心17の筒状部17aの内周にほぼ同軸上に配置されることで、該第2固定鉄心17との間にキャップケース19を介して微小の径方向隙間であるエアギャップ(サイドギャップ)が形成されるようになっている。また、このアマチュア18の内周部には、その軸線方向に沿って呼吸孔18aが貫通形成されていて、該呼吸孔18aによってメインギャップ内に充満した作動油を第2固定鉄心17側(X軸負方向側)へと逃がすことで、当該作動油中におけるアマチュア18の軸方向移動が確保されている。かかる構成によって、前記アマチュア18は、第2固定鉄心17(キャップケース19)の内周側において、キャップケース19の周壁にガイドされるようにして当該第2固定鉄心17に対し相対移動可能となっており、コイル13への通電時には、第1固定鉄心16に形成される磁束により当該第1固定鉄心16側へと吸引されることで、その一端(X軸正方向端)が凹部16cの内側面に当接するまでの範囲内で軸方向移動するようになっている。
前記キャップケース19は、例えばステンレス等の非磁性材料によって、アマチュア18及び第1固定鉄心16の筒状部16aを収容する有底円筒状に形成されたものであって、アマチュア18の外径よりも僅かに大きな第1径部19aと筒状部16aの外径よりも僅かに大きな第2径部19bとを有する部分が滑らかに一体形成されている。さらに、キャップケース19の内底部には、アマチュア18の呼吸孔18a(X軸負方向側)と対応する呼吸溝19cが形成されており、コイル13への非通電状態において、作動油によってアマチュア18がキャップケース19の底面に張り付くことを抑制し、コイル13への通電時におけるアマチュア18の円滑な移動に寄与している。
前記ロッド20は、例えばステンレスやアルミニウム、樹脂等の非磁性材料によりアマチュア18側へと開口する有底円筒状に形成されたものであって、第1固定鉄心16の内周側に相対移動可能に収容配置されると共に、後記のリターンスプリング26の付勢力に基づく後記のスプール25側からの押圧力に基づいてアマチュア18側(X軸負方向側)へと常時付勢されることにより、その両端がアマチュア18及びスプール25の各対向端面に常時当接し、これによってアマチュア18及びスプール25と一体となって移動するようになっている。
また、このロッド20の外周には、径方向内側へと窪む軸方向溝20aが周方向にほぼ等間隔に設けられていて、当該各軸方向溝20aをもって、第1固定鉄心16の内周面との間に、作動油が通流する油通路が構成されるようになっている。そして、前記各軸方向溝20aにおけるX軸負方向側の端部には、ロッド20の内外周を連通する連通孔20bがそれぞれ径方向に沿って貫通形成されていて、後記のスプール収容室24b側から前記各軸方向溝20aへと流入した作動油を、前記各連通孔20bを介してロッド20の内周側へと逃がし、さらにロッド20の内周部を通じてアマチュア18の呼吸孔18aへと逃がすことにより、当該作動油中におけるロッド20の軸方向移動が確保されている。また、ロッド20のX軸負方向側の端部には拡径状のフランジ部20cが設けられていて、このフランジ部20cがロッド20の進出移動(X軸正方向側への移動)時の最大移動量を規制するストッパとして機能すると共に、当該フランジ部20cによりアマチュア18の呼吸孔18aの一端開口縁を囲繞することによって当該呼吸孔18aとロッド20の内周部との接続性の向上が図られている。
前記第1シール部材21は、例えばフッ素ゴム等によって横断面が円形となるリング状に形成されていて、第1固定鉄心16における筒状部16aの基端部外周に配置され、フランジ部16bとコイル13との間に挟持状態に介装される。これにより、前記メインギャップ内の作動油がコイル13側へと漏出することを抑制している。
前記バルブ構成部23は、ほぼ全体が図外の機関(シリンダヘッド)内に嵌挿され、前記各通路L1〜L4に接続される後記の各ポートP1〜P4を有するバルブボディ24と、該バルブボディ24内にて摺動自在に収容配置され、その軸方向位置によって後記の各ポートP1〜P4の連通状態を切り替えるスプール25と、該スプール25を前記ソレノイド構成部10側(X軸負方向側)へ常時付勢する付勢部材としてのリターンスプリング26と、後記の各ポートP1〜P3に装着されたメッシュ状のフィルタF1〜F3と、前記バルブボディ24の外周に嵌着された周知のOリングである第2シール部材27と、前記バルブボディ24の外周に嵌着され、該バルブボディ24と第1固定鉄心16との間に介装された周知のOリングである第3シール部材28を備えている。
前記バルブボディ24は、例えばアルミニウム等の非磁性金属材料によりほぼ円筒状に形成されていて、その一端部(X軸負方向側の端部)に拡径形成されたフランジ部24aを介して、ケース11の第1爪部11bにより第1固定鉄心16のフランジ部16bと共にボビン22の一端部(X軸正方向側の端部)に共かしめ固定されている。そして、このバルブボディ24の内周側には、スプール25を摺動自在に収容するスプール収容室24bが軸線方向に沿って設けられていて、その周壁には、遅角通路L1と接続する遅角ポートP1、進角通路L2と接続する進角ポートP2及び導入通路L3と接続する導入ポートP3が、それぞれ周方向に沿って一定の軸方向幅をもって貫通形成されている。なお、これら各ポートP1〜P3には、それぞれ異物の侵入抑制に供するフィルタF1〜F3が装着されている。また、前記バルブボディ24の先端部(X軸正方向端部)の周壁及び先端壁には、排出通路L4と接続する排出ポートP4,P5が設けられていて、当該両排出ポートP4,P5のうち、前記先端部の周壁に設けられる排出ポートP4は周方向に沿って一定の軸方向幅をもって、前記先端壁に設けられる排出ポートP5は軸方向に沿って、それぞれ貫通形成されている。さらに、前記バルブボディ24の先端壁内側面(排出ポートP5の内側孔縁)には、リターンスプリング26の一端部の着座に供するボディ側スプリング着座部24cが設けられている。
前記遅角ポートP1は、バルブボディ24の一端側においてスプール収容室24b内に臨むように設けられ、スプール25の後記の第1ランド部25aによって開閉可能に構成されている。一方、前記進角ポートP2は、バルブボディ24の他端側においてスプール収容室24b内に臨むように設けられ、スプール25の後記の第2ランド部25bによって開閉可能に構成されている。また、前記導入ポートP3は、遅角ポートP1と進角ポートP2との間であってスプール25の前記両ランド部25a,25bのいずれにも閉塞されない軸方向位置において、スプール収容室24b内における後記の第1、第2ランド部25a、25b間に画成される導入室24dに臨むように設けられている。
一方、前記スプール25には、その移動範囲において導入ポートP3に常時対向する位置に段差縮径状に形成され、バルブボディ24の内径に比べて若干小さい所定の外径に設定された第1小径部25cと、該第1小径部25cの軸方向両側に遅角ポートP1及び進角ポートP2と対向するように設けられ、バルブボディ24の内径とほぼ同一の外径に設定された第1ランド部25a及び第2ランド部25bと、前記第1小径部25cに対して第1、第2ランド部25a,25bを挟んだ軸方向両側に隣設され、第1小径部25cとほぼ同一の外径に設定された第2小径部25d及び第3小径部25eと、該第2小径部25d及び第3小径部25eの反第1、第2ランド部25a、25b側に隣設され、該第1、第2ランド部25a、25bと同一の外径に設定された第3ランド部25f及び第4ランド部25gと、該第4ランド部25gの内周側に設けられ、排出ポートP4,P5へと臨むように開口形成された排出通路25hと、前記第2、第3小径部25d,25eに貫通形成され、該各小径部25d,25eとスプール収容室24bとによって画成される第1、第2排出室24e,24fを前記排出通路25hへと接続する第1排出孔25i及び第2排出孔25jと、が設けられている。
前記第1、第2ランド部25a、25bは、それぞれ対応する前記各ポートP1、P2の軸方向幅よりも大きい所定の軸方向幅に設定されていて、図7及び図9に示すように前記両ポートP1、P2を同時に開口できることは勿論、図8に示すように前記両ポートP1、P2を同時に閉塞することも可能な構成となっている。
前記排出通路25hは、スプール25の一端(第4ランド部25g側)から第3ランド部25fの中間位置程度まで、第1小径部25cの外径よりも小さい内径でもって軸線に沿って穿設されている一方、第1、第2排出孔25i、25jは、排出通路25hと連通するように、スプール25の径方向に沿って貫通形成されている。かかる構成により、前記コイル13への通電時には遅角室Prから遅角ポートP1を介して第1排出室24eに排出された作動油を、前記コイル13の非通電時には進角室Paから進角ポートP2を介して第2排出室24fに排出された作動油を、それぞれ第1、第2排出孔25i,25j及び排出通路25hを通じて排出ポートP4,P5へと導くようになっている(図7及び図9参照)。
前記リターンスプリング26は、例えばステンレス等により形成される、いわゆる付勢部材であって、バルブボディ24の先端内側面(排出ポートP5の内側孔縁)に穿設されたボディ側スプリング着座部24cと、スプール25の一端面に穿設されたスプール側スプリング着座部25kと、の間に弾装され、X軸負方向側へと付勢力を与えている。
前記フィルタF1〜F3は、例えばステンレス等の非磁性材料にて形成されるメッシュ部Faと、該メッシュ部Faの外縁を一体成形にて囲繞する樹脂部Fbと、から構成されている。そして、これらフィルタF1〜F3は、前述のように前記各ポートP1〜P3に嵌着されることで、異物の侵入の抑制に供している。
前記第2、3シール部材27,28も、前記第1シール部材21と同様、いずれもフッ素ゴム等によって横断面が円形となるリング状に形成されていて、第2シール部材27はバルブボディ24と前記図外のシリンダヘッドとの径方向間に、第3シール部材28は第1固定鉄心16のフランジ部16bとバルブボディ24との軸方向間に、それぞれ介装されている。
[電磁弁の作動説明]
以下、本実施形態に係る電磁弁EVの作用について、図7〜図9に基づいて説明する。
(遅角制御)
まず、前記電磁弁EVは、例えば機関始動時ないしアイドル運転時などECU5からコイル13に制御電流が通電されない状態では、スプール25にはリターンスプリング26の付勢力のみが作用することにより、当該スプール25は、図7に示すように、ロッド20を介してアマチュア18を押しのけて、X軸負方向側へと最大偏倚した、最も後退した状態となる。かかる状態にあっては、前記両ポートP1、P2に対し第1、第2ランド部25a、25bがX軸負方向側に偏倚した状態となって、遅角ポートP1が導入室24dを介して導入ポートP3と連通する一方、進角ポートP2が第2排出孔25j及び排出通路25hを介して排出ポートP4,P5と連通することとなる。これにより、位相変換機構3においては、遅角室Prに作動油が供給されると共に、進角室Pa内の作動油が排出されることとなり、カムシャフト2の相対回転位相が最遅角側へと制御され、機関の良好な始動性や、アイドル運転時の機関の安定性及び燃費向上などに供される。
(中間保持)
続いて、例えば通常運転に移行して所定の運転状態で保持されることになると、スプール25を中間位置で保持するような値の制御電流がコイル13へと通電され、該コイル13の周囲に磁界が発生して、その周囲に設けられたケース11及び第1、第2固定鉄心16,17に形成された磁束に基づいてアマチュア18が第1固定鉄心16側に吸引されることとなる。すると、アマチュア18がロッド20を介してスプール25を押しのけるようにリターンスプリング26の付勢力に抗してX軸正方向側へと進出移動することで、スプール25が図8に示すような中間位置へ進出した状態となる。かかる状態では、遅角ポートP1が第1ランド部25aにより閉塞されると共に、進角ポートP2が第2ランド部25bにより閉塞されることとなる。これにより、位相変換機構3においては、遅角室Pr及び進角室Paの両室内の油圧が保持され、例えばポンプ8等の無駄なエネルギ消費の削減に供される。
(進角制御)
さらに、例えば高回転運転状態へと移行した場合などは、最大の制御電流がコイル13へと通電され、前記吸引力が最大となることから、図9に示すように、アマチュア18、ロッド20及びスプール25がリターンスプリング26の付勢力に抗してX軸正方向側へさらに進出することによって、X軸正方向側へと最大偏倚した、最も進出した状態となる。かかる状態では、前記両ポートP1、P2に対して前記両ランド部25a、25bがX軸正方向側へ偏倚した状態となって、遅角ポートP1が第1排出孔25i及び排出通路25fを介し排出ポートP4,P5と連通する一方、進角ポートP2が導入室24dを介して導入ポートP3と連通することとなる。これにより、位相変換機構3においては、遅角室Pr内の作動油が排出されると共に、進角室Paに作動油が供給されることとなり、カムシャフト2の相対回転位相が最進角側へと制御され、機関の高出力化に供される。
[電磁弁の組立工程の説明]
以下、本実施形態に係る電磁弁EVの組立工程、特にケース11のかしめ工程について、図10に基づいて詳述する。
まず、前記ケース11内にモールドコイル15を収容した後、筒状部16a内周にロッド20が収容された第1固定鉄心16を、そのフランジ部16bの各切欠溝16eへと前記各第1爪部11bを係合させるようにして、当該ケース11の一端側開口部から嵌挿する。
続いて、図10(a)に示すように、ケース11の一端側開口部にバルブボディ24の一端部を嵌挿し、そのフランジ部24aの外端面を第1固定鉄心16のフランジ部16bの外端面に当接させ、前記各第1爪部11bの先端部が径方向においてバルブボディ24の係止溝24gと重合するようにして、当該各第1爪部11bの先端部(高剛性部H1)を係止溝24gに臨ませる。
その後、図10(b)に示すように、前述したかしめ加工に供するかしめポンチ29をもって、前記各第1爪部11bの先端部(高剛性部H1)を軸方向から押圧し、面取り部11gを介して当該押圧力を内方(径方向内側)へと作用させる。
すると、当該各第1爪部11bでは、前記貫通孔11f近傍の剛性が低くなっていることから、当該貫通孔11f近傍である前記低剛性部H0が曲折点となって、従来のように第1固定鉄心16に対して過大な負荷が作用することなく、当該低剛性部H0より先端側の前記高剛性部H1が前記係止溝24gへと係入するように内方へ傾倒することとなる。これにより、高剛性部H1の内側面全体が前記係止溝24gの内面、すなわち前記フランジ部16bの内側面に圧接することとなって、バルブボディ24とケース11とが強固に締結されることとなる。
加えて、前記ケース11の周方向における前記第1爪部11bの周方向幅W2は、基端から先端までほぼ一定に設定され、前記低剛性部H0が確実に曲折点となることから、前記かしめ固定の際における前記各第1爪部11bの剥がれ等も抑制されることとなる。
その後、前記第2固定鉄心17側についても、ケース11の筒状部17a内周にキャップケース19を介しアマチュア18が収容された第2固定鉄心17を、そのフランジ部17bの各切欠溝17cへ前記各第2爪部11cを係合させるようにして、当該ケース11の他端側開口部から嵌挿した後、前記各第1爪部11b側と同様に、かしめポンチ29をもって前記各第2爪部11cの先端部を軸方向から押圧して、当該先端部を内方へと傾倒させる。これによって、当該先端部の内側面のほぼ全体が第2固定鉄心17のフランジ部17bの外側面に圧接することとなる結果、第2固定鉄心17についてもケース11と強固に締結されることとなる(図4、図5参照)。
[本実施形態の効果]
以上のように、本実施形態に係る電磁弁EVによれば、前記各第1爪部11bにおいて、被係止部となるバルブボディ24のフランジ部24aの外側端縁と重合する位置に貫通孔11fを設けたことで、当該フランジ部24aの外側端縁と重合する貫通孔11f近傍の剛性を低下させることができる結果、前記かしめポンチ29によって前記各第1爪部11bの先端側から荷重を作用させる際、従来のように第1固定鉄心16及びバルブボディ24に対し過大な負荷を与えることなく、前記低剛性部H0を曲折点として当該各第1爪部11bの先端部(高剛性部H1)を内方(径方向内側)へと容易に傾倒させることが可能となる。
すなわち、前記各第1爪部11bに貫通孔11fを設けることによる前記低剛性部H0を形成したことで、該低剛性部H0が前記曲折をもって前記かしめポンチ29による荷重を吸収し、前記両フランジ部16b,24aに対して直接又は間接的に作用する荷重を低減させることができる。これにより、前記かしめポンチ29からの入力に基づく第1固定鉄心16のフランジ部16bの変形等の悪影響を抑制することができる。
また、本実施形態では、前記各第1爪部11bの基端部から先端部までケース11の周方向幅W2がほぼ一定に設定されていることから、前記かしめ固定の際の爪剥がれを抑制することにも供される。
[第2実施形態]
図11は本発明に係わる電磁弁EVの第2実施形態を示したものであって、前記第1実施形態に係る貫通孔11fの形状を楕円形状としたものである(図11の符号30参照)。本実施形態の構成によっても、前記第1実施形態と同様、前記バルブボディ24の外側端縁と同じ軸方向の位置にて、第1固定鉄心16及びバルブボディ24に対し過大な負荷を与えることなく、前記各貫通孔30近傍の低剛性部H0を曲折点として当該各第1爪部11bを容易に曲折させることできる。
また、前記貫通孔30を楕円形状とすることで、前記第1爪部11bの基端部から先端部の軸方向幅が比較的短い場合でも形成しやすく、また、前記第1実施形態と比べても、低剛性部H0と高剛性部H1,H2の剛性差がより大きく、より曲折しやすくなって、前記第1固定鉄心16及びバルブボディ24の変形をより効果的に抑制することができる。
[第3実施形態]
図12は本発明に係わる電磁弁EVの第3実施形態を示したものであって、前記第1実施形態に係る貫通孔11fの形状を菱形形状としたものである(図11の符号31参照)。本実施形態の構成によっても、前記第1実施形態と同様、前記バルブボディ24の外側端縁と同じ軸方向の位置にて、第1固定鉄心16及びバルブボディ24に対し過大な負荷を与えることなく、前記各貫通孔30近傍の低剛性部H0を曲折点として当該各第1爪部11bを容易に曲折させることできる。
また、前記貫通孔30を菱形形状とすることで、前記第1、第2実施形態と比較して、低剛性部H0と高剛性部H1,H2の剛性差が一層大きく、さらに曲折しやすくなって、前記第1固定鉄心16及びバルブボディ24の変形を一層効果的に抑制することができる。
[第4実施形態]
図13は本発明に係わる電磁弁EVの第4実施形態を示したものであって、前記第1実施形態に係る貫通孔11fの形状を長方形状としたものである(図11の符号32参照)。本実施形態の構成によっても、前記第1実施形態と同様、前記バルブボディ24の外側端縁と同じ軸方向の位置にて、第1固定鉄心16及びバルブボディ24に対し過大な負荷を与えることなく、前記各貫通孔30近傍の低剛性部H0を曲折点として当該各第1爪部11bを容易に曲折させることできる。
また、前記貫通孔30を長方形状とすることで、前記第1〜第3実施形態と比較して、例えば前記各第1爪部11bの厚さ幅が大きい場合には、前記低剛性部H0が軸方向に連続的になることから、より曲折しやすくなって、前記第1固定鉄心16及びバルブボディ24の変形の効果的な抑制に供される。
[第5実施形態]
図14、図15は本発明に係わる電磁弁EVの第5実施形態を示したものであって、前記貫通孔11fを、前記第1実施形態のように前記各第1爪部11bに貫通させない、凹部33として構成したものである。なお、図14、図15では、前記凹部33を前記各第1爪部11bの内側に設けることとしているが、当該凹部33は外側に設けてもよい。また、当該凹部33の形状についても、円形に限定されるものではなく、前記第2〜第4実施形態のような楕円や菱形、長方形等の形状とすることも可能である。
本実施形態の構成によっても、前記第1実施形態と同様、前記バルブボディ24の外側端縁と同じ軸方向の位置にて、第1固定鉄心16及びバルブボディ24に対し過大な負荷を与えることなく、前記各貫通孔30近傍の低剛性部H0を曲折点として当該各第1爪部11bを容易に曲折させることできる。
また、非貫通の凹部33とすることにより、孔として貫通形成しない分、より形成しやすく、電磁弁EVの生産性の向上も図れる。
さらには、前記凹部33の場合には、貫通形成した孔形状と比べて縁が鋭利な角部とならないため、亀裂等の発生の抑制にも供される。
本発明は前記各実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば本発明の特徴とは直接関係しない前記コイル13や前記各固定鉄心16,17、バルブ構成部23等の具体的な構成は勿論、本発明の特徴となる前記第1爪部11b自体の具体的形状についても、前記低剛性部H0による作用効果(荷重吸収作用に基づく第1固定鉄心16の変形の抑制)を奏し得る形態であれば、適用する電磁弁EVの仕様等に応じて自由に変更可能である。
また、前記電磁弁EVのケース11に適用した本発明に係る締結構造の適用対象は、前記電磁弁EVに限定されるものではなく、他の用途にも幅広く適用可能である。
前記各実施形態から把握される特許請求の範囲における各請求項に記載した発明以外の技術的思想について、以下に説明する。
(a)請求項1に記載の電磁弁において、
前記貫通孔又は凹部に、前記ケースの周方向において最も幅広となる部位を設けたことを特徴とする電磁弁。
かかる構成とすることで、爪部で最も剛性が低くなる部位が明確となるため、当該部位を基点としてより曲折しやすくなり、固定鉄心やバルブボディの変形を効果的に抑制することが可能となる。
(b)前記(a)に記載の電磁弁において、
前記最も幅広となる部位が、前記被係止部となる前記バルブボディの外側端縁と同じ軸方向位置となるように構成したことを特徴とする電磁弁。
かかる構成とすることで、爪部における最も曲折しやすい部位が被係止部となるバルブボディの外側端縁と一致することとなるため、かしめ固定時の固定鉄心やバルブボディの変形等を最も効果的に抑制することができる。
(c)前記(a)又は(b)に記載の電磁弁において、
前記貫通孔又は凹部の形状を真円としたことを特徴とする電磁弁。
かかる構成とすることで、当該貫通孔又は凹部を容易に形成することが可能となる。
(d)前記(a)又は(b)に記載の電磁弁において、
前記貫通孔又は凹部の形状を楕円としたことを特徴とする電磁弁。
かかる構成とすることで、爪部の基端部から先端部までの突出幅寸法が比較的短い場合であっても適用可能となる。
(e)前記(a)又は(b)に記載の電磁弁において、
前記貫通孔又は凹部の形状を菱形としたことを特徴とする電磁弁。
かかる構成とすることで、爪部の最も曲折変形しやすい部位における剛性差がより大きく、一層容易に曲折することが可能となる。
(f)前記(a)又は(b)に記載の電磁弁において、
前記貫通孔又は凹部の形状を長方形としたことを特徴とする電磁弁。
かかる構成とすることで、最も曲折変形しやすい部位が軸方向おいて連続的となるため、爪部の厚さ幅寸法が大きい場合であっても、当該爪部をより効果的に曲折することができる。
(g)請求項3に記載の固定構造において、
前記曲折しやすい部位に、最も曲折しやすい部位を設けたことを特徴とする締結構造。
かかる構成をとすることで、爪部で最も剛性が低くなる部位が明確となるため、当該部位を基点としてより曲折しやすくなり、被かしめ部材の変形を効果的に抑制することができる。
(h)前記(g)に記載の固定構造において、
前記最も曲折しやすい部位が前記被かしめ部材の被係止部と重合することを特徴とする締結構造。
かかる構成とすることで、爪部における最も曲折しやすい部位が被かしめ部材の被係止部と一致することとなるため、かしめ固定時の被かしめ部材の変形等を最も効果的に抑制することができる。
11…ケース
11b…第1爪部
11d…胴部
11f…貫通孔
13…コイル
16…第1固定鉄心(固定鉄心)
18…アマチュア(可動鉄心)
24…バルブボディ
25…スプール
33…凹部
EV…電磁弁
H0…低剛性部
H1,H2…高剛性部

Claims (1)

  1. 環状に巻回されたコイルと、
    前記コイルの外周側を包囲するように設けられて、軸方向の少なくとも一端側が開放された胴部と、該胴部の開放端に形成された複数の爪部と、を有する磁性体からなるケースと、
    前記コイルの内周側に軸方向へ移動自在に配置された可動鉄心と、
    前記胴部の開放端に配設された固定鉄心と、
    前記爪部内方へ曲折されており、前記固定鉄心と共に前記胴部の開放端に締結されている中空状のバルブボディと、
    前記可動鉄心の軸方向移動に伴い前記バルブボディ内を軸方向へと移動するスプールと、
    前記爪部における前記ケースの周方向中間位置であって前記爪部の基端部と先端部との間に設けられた貫通孔又は凹部と、を備え、
    前記貫通孔又は凹部は、前記爪部において、前記固定鉄心に軸方向から当接する前記バルブボディのフランジ部の外側端縁と重合する軸方向位置に設けられることを特徴とする電磁弁。
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