JP2018181468A - コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】接続対象物との位置ズレを吸収することができ、しかも端子が破断しにくいコネクタを提供する。【解決手段】コネクタ10は、固定端子40と、固定端子40とは別体に形成された可動端子50と、を備えている。固定端子40が、基板90に固定される固定ハウジング20に保持され、可動端子50が、固定ハウジング20に対して移動が可能な可動ハウジング30に保持されている。固定端子40と可動端子50とが接触していることで、固定端子40と可動端子50とが導通接続している。そして、可動ハウジング30が固定ハウジング20に対して基板90の平面に沿う方向のうちの一方向である第一方向(コネクタ前後方向)に移動するとき、固定端子40と可動端子50とが互いの平滑面同士を接触させたまま摺動する。【選択図】図2

Description

本発明は、コネクタに関する。
接続対象物と導通接続するコネクタにおいて、接続対象物との位置ズレを吸収できるようにしたものが知られている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に記載のコネクタは、基板に固定される固定ハウジング(固定用ブロック)と、固定ハウジングとは別体の可動ハウジング(可動用ハウジング)と、を備えている。端子(コンタクト)の第一固定部が可動ハウジングに固定され、端子の第二固定部が固定ハウジングに固定されて、可動ハウジングが固定ハウジングの底面側より浮遊するように保持されている。そして、端子における第一固定部と第二固定部との間の弾性部が弾性変形することによって、固定ハウジングに対して可動ハウジングが移動可能とされ、その結果、接続対象物との位置ズレを吸収できるようになっている。
特開2007−18785号公報
しかしながら、上述のコネクタでは、接続対象物が基板に平行な2方向のいずれにも位置ズレした場合、その全ての位置ズレを弾性部の弾性変形により吸収することになる。そのため、弾性部に応力が集中してしまい、コンタクトが破断するおそれがある。
本発明は、以上の問題点に対処すべくなされたものである。すなわち、本発明の目的は、接続対象物との位置ズレを吸収することができ、しかも端子が破断しにくいコネクタを提供することにある。
第一の態様に係るコネクタは、基板に固定される固定ハウジングと、前記固定ハウジングに対して前記基板の平面に沿う方向のうちの互いに垂直な方向である第一方向と第二方向に移動が可能な可動ハウジングと、前記固定ハウジングに保持された固定端子と、前記固定端子とは別体に形成されると共に前記可動ハウジングに保持され、接続対象物と導通接続する可動端子と、を備えるコネクタであって、前記固定端子の平滑面と前記可動端子の平滑面とが接触していることで、前記固定端子と前記可動端子とが導通接続しており、前記可動ハウジングが前記固定ハウジングに対して前記第一方向に移動するとき、前記固定端子と前記可動端子とが互いの平滑面同士を接触させたまま摺動する。
第一の態様では、コネクタが、固定端子と、固定端子とは別体に形成された可動端子と、を備えている。固定端子が、基板に固定される固定ハウジングに保持され、可動端子が、固定ハウジングに対して基板の平面に沿う方向に移動が可能な可動ハウジングに保持されている。そして、固定端子と可動端子とが接触していることで、固定端子と可動端子とが導通接続している。
さらに、可動ハウジングが固定ハウジングに対して基板の平面に沿う方向のうちの一方向である第一方向に移動するとき、固定端子と可動端子とが互いの平滑面同士を接触させたまま摺動する。これにより、固定端子と可動端子との導通接続が保たれる。
このように、第一の態様に係るコネクタによれば、基板の平面に沿う方向のうち、少なくとも第一方向の位置ズレを固定端子と可動端子との摺動により吸収することができる。したがって、第一方向と第二方向(基板の平面に沿う方向のうち第一方向に垂直な方向)の両方の位置ズレのすべてを端子の変形により吸収するコネクタと比較して、端子に生じる応力集中が抑制され、その結果、端子の破断が抑制される。
しかも、固定端子と可動端子とが平滑面同士で接触しているため、両者が板厚面(打ち抜き面)同士で接触している場合や一方が板厚面で他方が平滑面で接触している場合と比較して、固定端子と可動端子との摺動による磨耗が発生しにくく、また、固定端子と可動端子との導通接続が安定する。
第二の態様に係るコネクタは、前記可動ハウジングが前記固定ハウジングに対して前記第二方向に移動するときも、前記固定端子と前記可動端子とが互いの平滑面同士を接触させたまま摺動する。
第二の態様に係るコネクタでは、可動ハウジングが固定ハウジングに対して第二方向に移動するときも、固定端子と可動端子とが互いの平滑面同士を接触させたまま摺動するため、第一方向だけでなく第二方向の位置ズレをも、固定端子と可動端子との摺動で吸収することができる。したがって、より一層、端子の破断が抑制される。
第三の態様に係るコネクタは、第一又は第二の態様において、前記可動ハウジングは、前記固定端子における前記可動端子と接触する部分である固定側摺動部の当該可動ハウジングに対する前記第二方向の位置を所定の拘束範囲に拘束する拘束部を有しており、前記固定側摺動部が前記拘束範囲に拘束されている場合、前記固定端子と前記可動端子とが導通接続する。
第三の態様に係るコネクタでは、可動ハウジングが拘束部を有している。拘束部は、固定側摺動部の可動ハウジングに対する第二方向の位置を所定の拘束範囲に拘束する機能を有する。固定側摺動部が所定の拘束範囲に拘束されている場合、固定端子と可動端子とが導通接続するようになっている。このため、第二方向の位置ズレを摺動により吸収できない場合や、第二方向の位置ズレを摺動により吸収できるとしてもその摺動範囲が狭い場合においても、拘束部により、固定側摺動部の固定ハウジングに対する位置を第二方向に移動させることで、第二方向の位置ズレを大きく吸収することができる。
なお、ここでいう「拘束範囲」は、幅が実質的にない範囲をも含む。
第四の態様に係るコネクタは、第一又は第二の態様において、前記固定ハウジングは、前記可動端子における前記固定端子と接触する部分である可動側摺動部の当該固定ハウジングに対する前記第二方向の位置を所定の拘束範囲に拘束する拘束部を有しており、前記可動側摺動部が前記拘束範囲に拘束されている場合、前記固定端子と前記可動端子とが導通接続する。
第四の態様に係るコネクタでは、固定ハウジングが拘束部を有している。拘束部は、可動側摺動部の固定ハウジングに対する第二方向の位置を所定の拘束範囲に拘束する機能を有する。可動側摺動部が所定の拘束範囲に拘束されている場合、固定端子と可動端子とが導通接続するようになっている。このため、第二方向の位置ズレを摺動により吸収できない場合や、第二方向の位置ズレを摺動により吸収できるとしてもその摺動範囲が狭い場合においても、拘束部により、可動側摺動部の可動ハウジングに対する位置を第二方向に移動させることで、第二方向の位置ズレを大きく吸収することができる。
なお、ここでいう「拘束範囲」は、幅が実質的にない範囲をも含む。
第五の態様に係るコネクタは、第三又は第四の態様において、前記拘束範囲は、前記第二方向に幅のある範囲である。
第五の態様に係るコネクタでは、拘束範囲が第二方向に幅のある範囲である。このため、第二方向の位置ズレが小さい場合は、摺動により位置ズレを吸収することができる。また、第二方向の位置ズレが大きくなった場合は、変形により位置ズレを吸収することができる。
第六の態様に係るコネクタは、第一〜第五の何れかの態様において、前記固定端子における前記可動端子と接触する部分である固定側摺動部と、前記可動端子における前記固定端子と接触する部分である可動側摺動部とは、前記第二方向に沿う板幅が互いに異なっている。
第六の態様に係るコネクタでは、固定側摺動部と可動側摺動部とは、第二方向に沿う板幅が互いに異なっている。このため、固定側摺動部と可動側摺動部とが第二方向に摺動する場合、互いの板幅が異なる分の摺動範囲では、互いの接触幅を減らすことなく接触状態を保つことができる。
第七の態様に係るコネクタは、第三の態様において、前記固定端子における前記固定ハウジングに固定された部分である固定部と前記固定側摺動部との間に位置する部分であるバネ片部は、前記基板の平面に直交する方向から見て前記第一方向に沿って延在していると共に、前記基板の平面と略直交する方向に曲げられた曲部を含んで構成されている。
第七の態様では、固定端子における固定ハウジングに固定された部分(固定部)と、固定側摺動部との間に位置する部分(バネ片部)は、基板の平面に直交する方向から見て第一方向に沿って延在していると共に、基板の平面と略直交する方向に曲げられた曲部を含んで構成されている。バネ片部は、拘束部によって固定側摺動部が固定ハウジングに対して第二方向に移動したときに変形する部分である。このバネ片部が基板の平面に直交する方向から見て第一方向に沿って延在していると共に、基板の平面と略直交する方向に曲げられた曲部を含んで構成されているので、バネ片部の一部に応力が集中することが抑制され、端子の破断がより一層抑制される。
以上説明したように、本発明は、接続対象物との位置ズレを吸収することができ、しかも端子が破断しにくいという優れた効果を有する。
実施形態のコネクタの正規状態を示す斜視図である。 実施形態のコネクタを中央の端子の位置で切断した様子を示す断面斜視図である。 実施形態のコネクタを左側の端子の位置で切断した様子を示す断面斜視図である。 図2をコネクタ左側から見た断面図である。 (A)はコネクタ前方向の位置ズレを吸収した状態を示す断面図であり、(B)はコネクタ後方向の位置ズレを吸収した状態を示す断面図である。 正規状態のコネクタをを示す背面図である。 左方向の位置ズレを吸収した状態のコネクタを示す背面図である。 正規状態のコネクタを示す下面図である。 左方向の位置ズレを吸収した状態のコネクタを示す下面図である。 固定ハウジングを示す斜視図である。 右側の固定金具を示す斜視図である。 可動ハウジングを示す斜め下方から見た斜視図である。 固定ハウジング、固定端子及び固定金具を示す斜視図である。
以下、本発明の一実施形態について、図1〜図13を用いて説明する。
なお、以下のコネクタ10についての説明では、各図に示す矢印Xをコネクタ前方向、矢印Yをコネクタ幅方向一方側(左側)、矢印Zをコネクタ上方向として説明する。また、特記なく前後、上下、幅(左右)という語を用いる場合は、コネクタ前後方向の前後、コネクタ上下方向の上下、コネクタ幅方向(左右方向)の幅(左右)を示すものとする。
〔概略構成〕
図1や図2に示すように、本実施形態に係るコネクタ10は、固定ハウジング20と可動ハウジング30とを備えている。固定ハウジング20は2つの固定金具70により基板90(図4参照)に固定され、可動ハウジング30は固定ハウジング20や基板90に対して所定の可動域で移動が可能となっている。また、コネクタ10は、3つの固定端子40と、固定端子とは別体に形成された3つの可動端子50と、を備えている。固定端子40は固定ハウジング20に保持されており、可動端子50は、可動ハウジング30に保持されている。可動端子50が接続対象物と導通接続する端子である。そして、固定端子40と可動端子50とが接触していることで、固定端子40と可動端子50とが導通接続している。
以下、各部の構成についてより具体的に説明する。
<固定ハウジング20>
図10に固定ハウジング20を示す。固定ハウジング20は、概略的には有底の四角筒状とされており、底壁21と、底壁21の周囲から上方へ立設された周壁22と、を備えている。底壁21は、平面視で略矩形とされている。周壁22は、底壁21の前後左右の前壁22F、後壁22B、左壁22L及び右壁22Rから構成されている。固定ハウジング20は、合成樹脂などの絶縁体で形成されている。
固定ハウジング20は、基板90に固定するための固定部23を有している。固定部23は複数(本実施形態では4つ)形成されており、2つが前壁22Fに形成され、残りの2つが後壁22Bに形成されている。前壁22Fに形成された2つの固定部23は、前壁22Fの幅方向両端付近に形成されている。他方、後壁22Bに形成された2つの固定部23は、後壁22Bの幅方向両端付近に形成されており、前壁22Fの2つの固定部23と底壁21を介して前後に対称の位置に形成されている。固定部23は、固定ハウジング20を上下方向に貫通する貫通孔とされており、この貫通孔に固定金具70の一部(ハウジング固定部74、図11参照)が圧入されることで、固定金具70に対して固定ハウジング20が固定される。
図11に、コネクタ10の左右に設けられる固定金具70のうち右側の固定金具70を示す。固定金具70は、基板90に半田付けされて固定される基板固定部71を有している。基板固定部71は、前後に一対形成されている。一対の基板固定部71から上方へ向けて一対の縦壁72が延びており、前後一対の縦壁72の上端同士を前後方向に繋ぐように上壁73が設けられている。
また、固定金具70は、固定ハウジング20の固定部23に圧入されるハウジング固定部74を有している。ハウジング固定部74は、前後一対形成されている。前後一対のハウジング固定部74は、前後一対の縦壁72の幅方向内側にそれぞれ設けられており、前後一対の縦壁72の上端付近と連結されている。
図13に示すように、右側の固定金具70の2つのハウジング固定部74が固定ハウジング20の右側の2つの固定部23に圧入され、左側の固定金具70の2つのハウジング固定部74が固定ハウジング20の左側の2つの固定部23に圧入されると共に、左右の固定金具70の基板固定部71が基板90に固定されることで、固定ハウジング20が基板90に固定される。
固定ハウジング20の右壁22Rの上方には、右側の固定金具70との間に空間25が形成されている。図1に示すように、この空間25に後述する可動ハウジング30の右側の突出部31が配置されている。他方、固定ハウジング20の左壁22Lの上方には、左側の固定金具70との間に空間25が形成されている。この空間25に可動ハウジング30の左側の突出部31が配置されている。
また、固定ハウジング20は、固定端子40を保持するための保持部24を有している。保持部24は、複数(本実施形態では3つ)設けられ、固定ハウジング20の前壁22Fに幅方向に並んで形成されている。3つの保持部24が形成された位置は、前壁22Fの2つの固定部23に挟まれた位置である。保持部24は、前壁22Fを上下に貫通すると共に前方へ向けても開放された溝状とされている。保持部24に固定端子40の固定部42が圧入されて固定されている。
<固定端子40>
3つの固定端子40は互いに同じ構成とされている。なお、図面では、中央以外の固定端子40についての符号は適宜省略している。
固定端子40は、金属製の板材が打ち抜き加工された後、曲げ加工されることで形成されている。そのため、固定端子40の表面や裏面(板厚方向の両側の面)は、打ち抜き加工されたことで形成された面(表面と裏面とを接続する面、打ち抜き面)よりも平滑な面となっている。本明細書では固定端子40の表面や裏面のことを「平滑面」という。なお、固定端子40の平滑面のうちコネクタ上側を向いた面を表面とし、コネクタ下側を向いた面を裏面とする。
図2や図4に示すように、固定端子40は、その一端から他端へ向けて、基板接続部41、固定部42、第一曲部43、第一直線部44、第二曲部45、第二直線部46、及び固定側摺動部47をこの順に有している。
基板接続部41は、基板90のランドパターンなどに半田付けで接続される部分である。基板接続部41は、板厚方向を上下方向に向けており、一端から他端へ向けて後方へ延びている。基板接続部41の延在方向他端側は、屈曲部を介して固定部42に繋がっている。
固定部42は、固定ハウジング20の保持部24に圧入されて固定される部分である。固定部42は、板厚方向を前後方向に向けており、一端から他端へ向けて上方向に延びている。固定部23の板幅方向両側(コネクタ幅方向両側)には係止突起(なお、図では隠れている。)が形成されている。係止突起が固定ハウジング20に食い込むことで、固定部42が保持部24に固定されている。これにより、固定端子40が固定ハウジング20に保持されている。固定部23の延在方向他端側は、第一曲部43に繋がっている。
第一曲部43は、板厚方向裏面側へ曲げられており、上方へ凸の湾曲した形状となっている。第一曲部43は、その一端から他端までで延在方向を略180度方向転換している。第一曲部43の延在方向他端側は、第一直線部44に繋がっている。
第一直線部44は、板厚方向を前後方向に向けており、一端から他端へ向けて下方へ延びている。第一直線部44の延在方向他端側は、第二曲部45に繋がっている。
第二曲部45は、板厚方向表面側へ曲げられており、下方へ凸の湾曲した形状となっている。第二曲部45は、一端から他端までで延在方向を略120度方向転換しており、その他端においては後方向に対して若干上方へ傾いた方向(後方かつ上方の斜め方向)へ延びている。第二曲部45の高さ方向の位置は、固定ハウジング20の前壁22Fの高さ方向中央よりも下側の位置(つまり底壁21付近の位置)になっており、第二曲部45の前後方向の位置は、固定ハウジング20の底壁21の前後方向中央よりも前側の位置(つまり前壁22F付近の位置)になっている。第二曲部45の延在方向他端側は、第二直線部46に繋がっている。
第二直線部46は、板厚方向を略上下方向に向けており、一端から他端に向けて後方向に対して若干上方へ傾いた方向(後方向かつ上方向の斜め方向)に直線状に延びている。第二直線部46の延在方向他端側は、板厚方向表面側へ若干屈曲された屈曲部を介して、固定側摺動部47に繋がっている。
固定側摺動部47は、板厚方向裏面側へ曲げられており、上方へ凸の湾曲した形状となっている。これにより、固定側摺動部47の上側の面である表面は上方へ凸に湾曲している。そして、固定側摺動部47の表面の凸に湾曲した部分が、可動端子50の可動側摺動部51に接触している。図1〜図4に示される状態(以下、この状態を「正規状態」ということがある。)では、固定端子40が弾性変形している状態であり、固定側摺動部47から可動側摺動部51に対して上方向の荷重(弾性力)が作用している。すなわち、固定端子40は、固定部42において固定ハウジング20の保持部24に固定されている一方、固定側摺動部47において可動端子50及び可動ハウジング30から下方向の荷重を受けている。これにより、固定端子40における固定部42と固定側摺動部47との間の部分(以下、「バネ片部」ということがある。第一曲部43、第一直線部44、第二曲部45、第二直線部46など)が弾性変形している。3つの固定端子40の弾性力により、可動端子50及び可動ハウジング30が上方へ押し上げられ、可動ハウジング30の左右の突出部31が固定金具70の上壁73に押し付けられている。
<可動ハウジング30>
可動ハウジング30は、略円柱形状の上部30Uと、略直方体形状の中間部30Iと、中間部よりも幅方向両側へ突出した突出部31を有する略直方体形状の下部30Lと、から構成されている。可動ハウジング30は、合成樹脂などの絶縁体で形成されており、固定ハウジング20とは別体とされている。
前述のように、可動ハウジング30の左右の突出部31が、固定ハウジング20と固定金具70とで形成された左右の空間25(図13参照)に配置されている。可動ハウジング30の左右の突出部31が左右の空間25内に拘束されることで、可動ハウジング30の前後上下の可動域が制限されている。
また、固定ハウジング20の中間部30Iが左右の固定金具70の上壁73の間に配置されている。固定ハウジング20の中間部30Iが左右の固定金具70の上壁73に当接することで、可動ハウジング30の左右の可動域が制限されている。
可動ハウジング30は、可動端子50を収容するための収容部32を有している。収容部32は、可動端子50の数(本実施形態では3つ)だけ形成されている。収容部32は、可動端子50を保持するための保持部33を含んで構成されている。可動端子50の固定部52が可動ハウジング30の保持部33に固定されていることで、可動端子50が可動ハウジング30に保持されている。
3つの収容部32のうち、中央の収容部32と左右の収容部32とは異なる構成とされている。
中央の収容部32(以下、「中央収容部32」ということがある。)は、可動ハウジング30を上下に貫通する貫通孔とされている。中央収容部32は、可動ハウジング30の上部30U、中間部30I及び下部30Lを貫通している。中央収容部32の上端は、可動ハウジング30の上部30Uの上面に形成された開口部32Aにおいて上方へ開口している。開口部32Aは、「接続対象物」としての相手側端子80(図4参照)が挿入されるための開口である。開口部32Aには、相手側端子80を前後左右から中央収容部32に誘い込むためのテーパ面32ATが形成されている。
中央収容部32のうち相手側端子80が収容される部分は、可動ハウジング30の円筒形状の上部30Uの中心に位置しており、平面視で矩形状とされた上下方向に延びる長孔空間である。
中央収容部32は、相手側端子80が収容される上述の空間(平面視で矩形状とされた上下方向に延びる長孔空間)に対して前方に拡大されている。この拡大された空間に、中央の可動端子50が配置される。中央の可動端子50が配置される前方に拡大された空間は、相手側端子80が収容される空間よりもコネクタ幅方向の寸法が小さくなっている。
他方、図3に示すように、左右外側の収容部32(外側収容部32)は、前方へ向けて開放された溝状とされている。
<可動端子50>
3つの可動端子50のうち、中央の可動端子50は信号端子とされており、両側の2つの可動端子50はグラウンド端子(GND端子)とされている。
可動端子50は、金属製の板材が打ち抜き加工された後、曲げ加工されることで形成されている。そのため、可動端子50の表面や裏面(板厚方向の両側の面)は、打ち抜き加工されたことで形成された面(表面と裏面とを接続する面、打ち抜き面)よりも平滑な面となっている。本明細書では可動端子50の表面や裏面のことを「平滑面」という。なお、可動端子50の平滑面のうち相手側端子80に接触する側の面を表面とし、それとは反対側の面を裏面とする。
中央の可動端子50(以下、「中央可動端子50」という。)と両側の可動端子50(以下、「外側可動端子」という。)は、共に、その一端から他端へ向けて、可動側摺動部51、固定部52、及び相手側接続部53をこの順に有している。中央可動端子50と外側可動端子50とは、可動側摺動部51及び固定部23で同一の構成とされ、相手側接続部53で互いに異なる構成(形状)とされている(図2、図3参照)。
可動側摺動部51は、固定端子40の固定側摺動部47と接触する部分である。可動側摺動部51は、板厚方向を上下方向に向けており、一端から他端へ向けて前方へ直線状に延びている。可動側摺動部51の裏面(下側の面)が固定側摺動部47の表面(上側の面)と接触している。可動側摺動部51の他端側は、板厚方向表面側へ向けて略90度曲げられた屈曲部を介して、固定部52に繋がっている。
固定部52は、可動ハウジング30の保持部33に圧入されて固定される部分である。固定部52は、板厚方向を前後方向に向けており、一端から他端へ向けて上方向へ直線状に延びている。固定部52の板幅方向両側(コネクタ幅方向両側)には係止突起(なお、図では隠れている。)が形成されている。係止突起が可動ハウジング30に食い込むことで固定部52が可動ハウジング30の保持部33に固定されている。これにより、可動端子50が可動ハウジング30に保持されている。固定部52は、可動ハウジング30の前後方向中央よりも前側に配置されている。固定部52の延在方向他端側は、板厚方向表面側へ略20度屈曲した屈曲部を介して、相手側接続部53に繋がっている。
中央可動端子50の相手側接続部53は、「接続対象物」としての相手側端子80に接触して導通接続する部分である。相手側接続部53は、一端から他端へ向けて、直線部53A、曲部53B及び先端部53Cをこの順に有している。
直線部53Aは、板厚方向を略前後方向に向けており、一端から他端へ向けて上方向に対して後ろ方向に若干傾いた方向(上方かつ後方の斜め方向)へ直線状に延びている。これにより、直線部53Aは、一端から他端へ向かうにつれて、中央収容部32の前壁面32Fから次第に離れるようになっており、可動ハウジング30の前後方向中央に近づくようになっている。直線部53Aの他端側は、曲部53Bに繋がっている。
曲部53Bは、板厚方向裏面側へ曲げられており、後方へ向けて凸の湾曲した形状となっている。これにより、曲部53Bは、一端から他端までで延在方向を上方かつ後方の斜め方向から上方かつ前方の斜め方向へ方向転換している。曲部53Bの他端側は、先端部53Cに繋がっている。
先端部53Cは、一端から他端へ向けて上方かつ前方の斜め方向へ直線状に延びている。先端部53Cの前側には、中央収容部32の前壁面32Fが対向している。中央収容部32の前壁面32Fには段差部32Dが形成されており、中央収容部32の前壁面32Fは、その上部において前方へ拡大されている。これにより、可動端子50の相手側接続部53の先端部53Cの前方の空間(つまり可動端子50が変形しえる空間)が広くなっている。
中央収容部32に相手側端子80が差し込まれると、可動端子50の相手側接続部53の先端部53Cや曲部53Bに相手側端子80が当接し、先端部53Cが中央収容部32の前壁面32Fへ近づくように可動端子50を弾性変形させる。
なお、外側可動端子50の相手側接続部53は、図3に示すように、中央可動端子50とは前後逆にした構成(形状)とされている。これにより、外側可動端子50の相手側接続部53は、可動ハウジング30に溝状に形成された外側収容部32から可動ハウジング30の前側へ突出している。
図6、図8、図12に示すように、可動ハウジング30は、可動端子50の可動側摺動部51が配置される配置溝34を有している。配置溝34は、可動ハウジング30の下部30Lの下面に形成されている。配置溝34は、前後方向に延びる溝であり、コネクタ幅方向に並んで3つ形成されている。3つの配置溝34の構造は互いに略同一とされている。なお、図では、中央以外の配置溝34に関する符号を適宜省略している。
配置溝34の長さL(前後の寸法)は、可動側摺動部51の前後寸法と略同一とされている。これにより、可動側摺動部51の延在方向の全体が配置溝34に配置されている。
配置溝34の深さD(上下の寸法)は、可動側摺動部51の上下方向に沿う板厚d(図6、図7参照)よりも大きくされている。そのため、配置溝34の底部34Bに可動側摺動部51が配置された状態で、配置溝34の一対の側壁面34Sが可動側摺動部51よりも下方へ突出している。
図6などに示すように、固定側摺動部47のうち可動側摺動部51に接触している部分は、配置溝34の一対の側壁面34Sの間に配置されている。配置溝34の溝幅W(左右の寸法、一対の側壁面34S同士の距離)は、可動側摺動部51の板幅と略同一となっており、可動側摺動部51は、可動ハウジング30に対して移動しないようになっている。他方、固定側摺動部47の板幅は、可動側摺動部51の板幅や配置溝34の溝幅Wよりも小さく形成されている。これにより、固定側摺動部47は、一対の側壁面34Sの間を幅方向に移動可能となっている。
図6、図8に示すように、正規状態では、3つの固定端子40の固定側摺動部47はすべて、3つの配置溝34における幅方向中央に位置するようになっている。
次に、コネクタ10の動作について説明する。
(前後の位置ズレ吸収)
図4に示す正規状態から、可動ハウジング30が前方へ移動すると、図5(A)に示す状態となる。すなわち、図4に示す正規状態では、固定側摺動部47が可動側摺動部51の延在方向(前後方向)の中央付近に接触している。他方、図5(A)に示す状態では、固定側摺動部47が可動側摺動部51の延在方向一端側(前後方向後方側)に接触している。つまり、可動ハウジング30が前方へ移動することに伴い、可動側摺動部51における固定側摺動部47が接触している位置が、前後方向に延在する可動側摺動部51上を後方へ移動する。
他方、図4に示す正規状態から、可動ハウジング30が後方へ移動すると、図5(B)に示す状態となる。すなわち、図4に示す正規状態では、固定側摺動部47が可動側摺動部51の延在方向(前後方向)の中央付近に接触している。他方、図5(B)に示す状態では、固定側摺動部47が可動側摺動部51の延在方向他端側(前後方向前方側)に接触している。つまり、可動ハウジング30が後方へ移動することに伴い、可動側摺動部51における固定側摺動部47が接触している位置が、前後方向に延在する可動側摺動部51上を前方へ移動する。
そして、可動ハウジング30が前方または後方に移動する際、固定側摺動部47と可動側摺動部51とが互いの平滑面同士を接触させたまま摺動する。これにより、可動ハウジング30が移動している最中も固定端子40と可動端子50との導通接続が保たれると共に、移動した後も導通接続が安定して保たれる。
(左右の位置ズレ吸収)
図6や図8に示す正規状態から、可動ハウジング30が左側へ移動すると、図7や図9に示す状態となる。すなわち、図6や図8に示す正規状態では、固定側摺動部47が配置溝34の一対の側壁面34Sの両方に対して間隔を空けている。他方、図7や図9に示す状態では、配置溝34の右側の側壁面34Sが固定側摺動部47に右側から当接して、固定側摺動部47を正規状態の位置よりも左側の位置へ移動させている。この状態では、固定端子40の固定部23と固定側摺動部47との間の部分(バネ片部40D)が弾性変形している。
正規状態から図7や図9の状態までの変移を時系列に沿って説明すると、まず固定側摺動部47と可動側摺動部51とが接触したまま左右方向の摺動をし、その後、右側の側壁面34Sが固定側摺動部47に右側から当接して、固定端子40を弾性変形させる。
なお、図示は省略するが、正規状態から可動ハウジング30が右側に移動すると、上述とは左右対称の動作をする。
以上のようにして、配置溝34の一対の側壁面34Sによって、固定側摺動部47の可動ハウジング30に対するコネクタ左右方向の位置が配置溝34内(一対の側壁面34Sの間)に拘束されている。そして、配置溝34に可動側摺動部51が配置されているので、固定側摺動部47が配置溝34内(一対の側壁面34Sの間)に拘束されている場合、固定側摺動部47と可動側摺動部51とが接触した状態となる。つまり、配置溝34の一対の側壁面34Sは、固定側摺動部47の可動ハウジング30に対するコネクタ幅方向の位置を配置溝34内に拘束することで、可動ハウジング30がコネクタ幅方向に移動したときでも固定端子40と可動端子50との導通接続を保つ拘束部34S(以下、配置溝34の一対の側壁面と拘束部とで同じ符号34Sを用いる。)と捉えることができる。
なお、可動ハウジング30は前後と左右のそれぞれの移動だけでなく、両者が複合された移動をすることもある。しかし、その場合でも上述した動作が複合されることで前後左右の複合した位置ズレを吸収することができる。また、可動ハウジング30は上下方向の軸周りに若干回転可能とされているが、この場合も固定端子40と可動端子50との導通接続が保たれたまま、可動ハウジング30が移動する。
<作用効果>
次に、本実施形態に係るコネクタ10の作用効果について説明する。
本実施形態に係るコネクタ10は、固定端子40と、固定端子40とは別体に形成された可動端子50と、を備えている。固定端子40が、基板90に固定される固定ハウジング20に保持され、可動端子50が、固定ハウジング20に対して移動が可能な可動ハウジング30に保持されている。そして、固定端子40と可動端子50とが接触していることで、固定端子40と可動端子50とが導通接続している。
さらに、可動ハウジング30が固定ハウジング20に対して基板90の平面に沿う方向のうちの一方向である第一方向(コネクタ前後方向)に移動するとき、固定端子40と可動端子50とが互いの平滑面同士を接触させたまま摺動する。これにより、固定端子40と可動端子50との導通接続が保たれる。
このように、本実施形態に係るコネクタ10によれば、基板90の平面に沿う方向のうち、少なくとも第一方向(コネクタ前後方向)の位置ズレを固定端子40と可動端子50との摺動により吸収することができる。したがって、第一方向(コネクタ前後方向)と第二方向(基板の平面に沿う方向のうち第一方向に垂直な方向、コネクタ左右方向)の両方の位置ズレのすべてを端子の変形により吸収するコネクタと比較して、端子の一部に生じる応力が抑制され、その結果、端子の破断が抑制される。
しかも、固定端子40と可動端子50とが平滑面同士で接触しているため、両者が板厚面(打ち抜き面)で接触している場合や一方が板厚面で他方が平滑面で接触している場合と比較して、固定端子40と可動端子50との摺動による磨耗が発生しにくく、また、固定端子40と可動端子50との導通接続が安定する。
また、本実施形態に係るコネクタ10では、可動ハウジング30が固定ハウジング20に対して第二方向(コネクタ左右方向)に移動するときも、固定端子40と可動端子50とが互いの平滑面同士を接触させたまま摺動するため、第一方向(コネクタ前後方向)だけでなく第二方向(コネクタ左右方向)の位置ズレをも、固定端子40と可動端子50との摺動で吸収することができる。したがって、より一層、端子の破断が抑制される。
また、本実施形態に係るコネクタ10では、可動ハウジング30が拘束部34Sを有しており、拘束部34Sは、固定側摺動部47の可動ハウジング30に対する第二方向(コネクタ左右方向)の位置を所定の拘束範囲に拘束する機能を有する。そして、固定側摺動部47が所定の拘束範囲に拘束されている場合、固定側摺動部47と可動側摺動部51とが接触し、固定端子40と可動端子50とが導通接続するようになっている。このため、固定側摺動部47や可動側摺動部51の第二方向(コネクタ左右方向)に沿う寸法を大きく設定できず第二方向(コネクタ左右方向)の位置ズレを吸収する摺動範囲が狭い場合(例えば、本実施形態のように固定端子40や可動端子50をコネクタ幅方向に並列に複数並べる場合など)においても、拘束部34Sにより、固定側摺動部47の固定ハウジング20に対する位置を第二方向(コネクタ左右方向)に移動させることで、第二方向(コネクタ左右方向)の位置ズレを大きく吸収することができる。
また、本実施形態に係るコネクタ10では、拘束部34Sが拘束する所定の拘束範囲が第二方向(コネクタ左右方向)に幅のある範囲である。このため、第二方向(コネクタ左右方向)の位置ズレが小さい場合は、固定端子40と可動端子50の摺動により位置ズレを吸収することができる。第二方向(コネクタ左右方向)の位置ズレが大きくなった場合は、固定端子40の変形により位置ズレを吸収することができる。
また、本実施形態に係るコネクタ10では、固定側摺動部47と可動側摺動部51とは、第二方向(コネクタ幅方向)に沿う板幅が互いに異なっている。このため、固定側摺動部47と可動側摺動部51とが第二方向(コネクタ幅方向)に摺動する場合、互いの板幅が異なる分の摺動範囲では、互いの接触幅を減らすことなく接触状態を保つことができる。
また、本実施形態に係るコネクタ10では、固定部42と固定側摺動部47との間に位置するバネ片部40D(第一曲部43、第一直線部44、第二曲部45、第二直線部46)は、基板90の平面に直交する方向から見て第一方向(コネクタ前後方向)に沿って延在していると共に、基板90の平面と直交する方向(コネクタ上下方向)に曲げられた曲部(第一曲部43、第二曲部45)を含んで構成されている。バネ片部40Dは、拘束部34Sによって固定側摺動部47の固定ハウジング20に対して第二方向(コネクタ左右方向)に移動したときに変形する部分である(図7、図9参照)。このバネ片部40Dが基板90の平面に直交する方向から見て第一方向(コネクタ前後方向)に沿って延在していると共に、基板90の平面と直交する方向(コネクタ上下方向)に曲げられた曲部(第一曲部43、第二曲部45)を含んで構成されているので、バネ片部40Dの一部に応力が集中することが抑制され、端子の破断がより一層抑制される。
また、本実施形態に係るコネクタ10では、バネ片部40Dが2つの曲部(第一曲部43、第二曲部45)を有しているので、より一層、応力集中が起こり難い。
また、本実施形態に係るコネクタ10では、バネ片部40Dに含まれる曲部(第一曲部43、第二曲部45)と固定側摺動部47との間の第二直線部46が、第一方向(コネクタ前後方向)に沿った方向を長手方向として延在している。そして、第二曲部45が固定ハウジング20の前壁22F付近に位置している。このため、曲部の小さな変形で、固定側摺動部47が大きく位置移動する。
また、本実施形態に係るコネクタ10では、拘束部34Sが、配置溝34の一対の側壁面34Sにより構成されている。このため、固定ハウジング20に対して可動ハウジング30が第二方向のうち一方側(コネクタ左側)に移動したときだけでなく、他方側(コネクタ右側)に移動したときにも、固定側摺動部47に側壁面34Sが当接し、固定端子40を変形させることができる。
また、本実施形態に係るコネクタ10では、固定端子40の弾性力により、固定側摺動部47が可動側摺動部51に対して押し付けられている。固定側摺動部47と可動側摺動部51との接触状態が良好に保たれる。
さらに、本実施形態に係るコネクタ10では、可動ハウジング30が、基板90に固定される固定ハウジング20に対して基板90の平面に垂直な方向(コネクタ上下方向)の所定可動域でも移動可能であり、上下の可動域全体において固定端子40と可動端子50との導通接続が保たれる。このため、基板90に垂直な方向の位置ズレも吸収することができる。
〔上記実施形態の補足説明〕
なお、上記実施形態では、固定端子40が固定ハウジング20に圧入によって保持され、可動端子50が可動ハウジング30に圧入によって保持される例を説明したが、本発明はこれに限定されず、固定端子や可動端子の保持は他の方法によってもよい。
また、上記実施形態では、可動端子50のうち、固定部52とは別の部分が可動側摺動部51とされている例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、可動側摺動部51において可動端子50が可動ハウジング30に固定されていても良い。つまり、可動側摺動部と可動側固定部とが同一部分であってもよい。
また、上記実施形態では、配置溝34の深さDが可動側摺動部51の板厚よりも大きくされており、配置溝34の一対の側壁面34Sのうち可動側摺動部51よりもコネクタ下方へ突出した部分が拘束部34Sとして機能する例を説明した。しかし、配置溝34の深さDが可動側摺動部51の板厚よりも小さく形成されていてもよい。つまり、可動ハウジング30が拘束部34Sを有していなくても良い。
また、上記実施形態では、可動ハウジング30が、コネクタ上下方向の所定可動域でも移動可能とされている例を説明したが、可動ハウジング30がコネクタ上下の移動ができないように構成されていてもよい。
また、上記実施形態において、固定端子40と可動端子50とが接触する部分付近の構成を逆にしても良い。すなわち、可動ハウジング30ではなく固定ハウジング20に「拘束部」を設けることで、可動ハウジング30が第二方向に移動したときに、可動端子50が変形するように構成してもよい。
つまり、この場合、固定ハウジング20の「拘束部」は、可動側摺動部の固定ハウジングに対する第二方向の位置を所定の拘束範囲に拘束する機能を有する。そして、可動側摺動部が所定の拘束範囲に拘束されているとき、固定端子と可動端子との導通接続が保たれるようになっている。このため、固定側摺動部や可動側摺動部の第二方向に沿う寸法を大きく設定できない場合においても、可動側摺動部の可動ハウジングに対する位置を第二方向に移動させることで、第二方向の位置ズレを大きく吸収することができる。
10 コネクタ
20 固定ハウジング
30 可動ハウジング
34S 拘束部
40 固定端子
40D バネ片部
42 固定部
43 第一曲部(曲部)
45 第二曲部(曲部)
47 固定側摺動部
50 可動端子
51 可動側摺動部
90 基板

Claims (7)

  1. 基板に固定される固定ハウジングと、
    前記固定ハウジングに対して前記基板の平面に沿う方向のうちの互いに垂直な方向である第一方向と第二方向に移動が可能な可動ハウジングと、
    前記固定ハウジングに保持された固定端子と、
    前記固定端子とは別体に形成されると共に前記可動ハウジングに保持され、接続対象物と導通接続する可動端子と、
    を備えるコネクタであって、
    前記固定端子の平滑面と前記可動端子の平滑面とが接触していることで、前記固定端子と前記可動端子とが導通接続しており、
    前記可動ハウジングが前記固定ハウジングに対して前記第一方向に移動するとき、前記固定端子と前記可動端子とが互いの平滑面同士を接触させたまま摺動する、
    コネクタ。
  2. 前記可動ハウジングが前記固定ハウジングに対して前記第二方向に移動するときも、前記固定端子と前記可動端子とが互いの平滑面同士を接触させたまま摺動する、
    請求項1に記載のコネクタ。
  3. 前記可動ハウジングは、前記固定端子における前記可動端子と接触する部分である固定側摺動部の当該可動ハウジングに対する前記第二方向の位置を所定の拘束範囲に拘束する拘束部を有しており、
    前記固定側摺動部が前記拘束範囲に拘束されている場合、前記固定端子と前記可動端子とが導通接続する、
    請求項1又は請求項2に記載のコネクタ。
  4. 前記固定ハウジングは、前記可動端子における前記固定端子と接触する部分である可動側摺動部の当該固定ハウジングに対する前記第二方向の位置を所定の拘束範囲に拘束する拘束部を有しており、
    前記可動側摺動部が前記拘束範囲に拘束されている場合、前記固定端子と前記可動端子とが導通接続する、
    請求項1又は請求項2に記載のコネクタ。
  5. 前記拘束範囲は、前記第二方向に幅のある範囲である、
    請求項3又は請求項4に記載のコネクタ。
  6. 前記固定端子における前記可動端子と接触する部分である固定側摺動部と、前記可動端子における前記固定端子と接触する部分である可動側摺動部とは、前記第二方向に沿う板幅が互いに異なっている、
    請求項1〜請求項5の何れか一項に記載のコネクタ。
  7. 前記固定端子における前記固定ハウジングに固定された部分である固定部と前記固定側摺動部との間に位置する部分であるバネ片部は、
    前記基板の平面に直交する方向から見て前記第一方向に沿って延在していると共に、前記基板の平面と略直交する方向に曲げられた曲部を含んで構成されている、
    請求項3に記載のコネクタ。
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