JP2018180520A - 回転体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

回転体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Fumito Nonaka
文人 野中
松崎 祐臣
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祐臣 松崎
山口 浩司
Koji Yamaguchi
浩司 山口
誠 林田
Makoto Hayashida
誠 林田
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Abstract

【課題】回転体の軸部に、合わせ目を有する中空状の回転軸を用いた場合において、回転駆動力の変化による回転軸の変形を抑えることができる回転体を提供する。【解決手段】湾曲した板状の部材によって形成された外周面及び内周面が円筒面である中空円筒状の回転軸を有し、前記回転軸には、合わせ目が形成され、前記回転軸の軸方向端部に駆動力を伝達される回転駆動伝達部を有し、前記回転駆動伝達部は、前記外周面及び前記内周面とは異なる端面に、前記回転体を駆動する駆動体と接触し前記駆動体からの駆動力を受ける接触面を備え、前記回転軸の中心軸を中心とし、前記回転体が画像形成のために回転する回転方向を正回転方向とし、また前記回転軸の軸線方向の端部における前記合わせ目を基点としたときの回転座標系において、前記合わせ目から前記正回転方向に90°以上離れた位相に前記接触面が設けられている回転体。【選択図】図1

Description

本発明は、記録媒体に画像を形成するために用いられる回転体に関する。また、感光体ドラム等の像担持体に現像剤像を形成するとともに画像形成装置の装置本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジと、現像剤を用いて記録媒体に画像を形成する画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真画像形成装置においては、電子写真感光体及び電子写真感光体に作用するプロセス手段を一体的にカートリッジ化して、このカートリッジを画像形成装置の装置本体に着脱可能とするプロセスカートリッジ方式が採用されている。
ここで、電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成プロセスを用いて記録媒体に画像を形成するものである。電子写真画像形成装置には、例えば、電子写真複写機、電子写真プリンター(例えば、LEDプリンター、レーザービームプリンター等)、電子写真ファクシミリ装置、及び、電子写真ワードプロセッサー等が含まれる。
プロセスカートリッジとは、現像装置と、帯電手段又はクリーニング手段と電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを電子写真画像形成装置の装置本体に対して着脱可能としたものである。また、現像装置とは、現像剤(トナー)を収容した現像剤収納部と現像部材を具備した現像手段とを一体的に接合し、ユニット化したものである。
このプロセスカートリッジ方式によれば、装置のメンテナンスをサービスマンによらずユーザー自身で行うことができるので、格段に操作性を向上させることができた。このような理由から、プロセスカートリッジ方式は電子写真画像形成装置において広く用いられている。
プロセスカートリッジは、感光体ドラム、帯電ローラ、クリーニングブレード、また、これらを一体的に支持しているクリーニング枠体等を有している。現像装置は、現像ローラ、供給ローラ、現像ブレードとトナー収納部を一体的に支持している現像枠体等を有している。特許文献1には、現像ローラ、供給ローラ、及び帯電ローラを、金属の丸軸に円筒状に導電性のゴムや、スポンジなどが取り付けられた構成とすることが開示されている。
特開2005−164756号公報
一般的に金属軸は無垢(中実)であり、前記ローラに回転駆動を伝えるため、ギアなどの駆動伝達部材との係合部を有している。係合部は切削加工がなされている。
本開示の目的は、前記ローラなどの、記録媒体に画像を形成するために用いられる回転体の軸部に、合わせ目を有する中空状の回転軸を用いた場合において、回転駆動力の変化による回転軸の変形を抑えることができる回転体を提供することである。
上記の課題を解決するための本発明に係る回転体の代表的な構成は次のとおりである。
記録媒体に画像を形成するために用いられる回転体であって、
湾曲した板状の部材によって形成された外周面及び内周面が円筒面である中空円筒状の回転軸を有し、
前記回転軸には、前記回転軸の軸線方向における前記回転軸の一端から他端まで前記板状の部材の端面どうしが接触した合わせ目が形成され、
前記回転軸の軸方向端部に設けられ、回転体を回転させるための駆動力を伝達される回転駆動伝達部を有し、
前記回転駆動伝達部は、前記外周面及び前記内周面とは異なる端面に、前記回転体を駆動する駆動体と接触し、前記駆動体からの駆動力を受ける接触面を備え、
前記回転軸の中心軸を中心とし、前記回転体が画像形成のために回転する回転方向を正回転方向とし、また前記回転軸の軸線方向の端部における前記合わせ目を基点としたときの回転座標系において、前記連結部から前記正回転方向に90°以上離れた位相に前記接触面が設けられていることを特徴とする回転体。
本発明によれば、回転体の軸部に、合わせ目を有する中空状の回転軸を用いた場合において、回転駆動力の変化による回転軸の変形を抑えることができる回転体を提供することができる。
実施例1に係る現像ローラの構成図 画像形成装置例の模式的断面図 現像装置(現像ユニット)の斜視図 同現像装置の組立説明図 現像ローラの構成図 現像ローラの軸部の製作工程を示す説明図 軸部の説明図 軸部の製作工程を示す説明図(その1) 軸部の製作工程を示す説明図(その2) 軸部の製作工程を示す説明図(その3) 現像ローラの駆動部構成を示す図(その1) 現像ローラの駆動部構成を示す図(その2) 現像ローラの駆動部構成を示す図(その3) 現像ローラの駆動部構成を示す図(その4) 現像ローラの駆動部構成を示す図(その5) 現像ローラの駆動部構成を示す図(その6) 現像ローラの駆動部構成を示す図(その7) 現像ローラの駆動部構成を示す図(その8) 実施例2に係る供給ローラの構成図(その1) 同じく供給ローラの構成図(その2) 実施例3に係る帯電ローラの構成図 感光体ユニットの斜視図 帯電ローラの駆動部構成図
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
(実施例1)
[画像形成装置]
図2は、本実施例1に係る画像形成装置Aの全体構成を示す模式的断面図である。この画像形成装置Aはパソコン・イメージリーダ等の外部ホスト装置(不図示)から入力する画像情報に対応したトナー像(現像剤像)を記録媒体(用紙などの記録材)Pに形成してプリントアウトする電子写真レーザービームプリンターである。この画像形成装置Aの全体の概略構成を記録媒体Pの流れに沿って簡単に説明する。
画像形成装置Aは、回転駆動される像担持体である感光体ドラム(以下、ドラムと記す)10を有しする。このドラム10が帯電ローラ11により帯電され、その帯電面にスキャナ部1により潜像データに対応した露光がなされる。これにより、ドラム面に潜像(静電潜像)が形成される。その潜像が現像ユニット(現像装置)DUによりトナー(現像剤)で現像されることでドラム面にトナー像が形成される。
画像形成装置Aには、多数枚の記録媒体Pを収納可能な給送カセット2が設けられており、給送部3により記録媒体Pが1枚ずつ給送される。給送された記録媒体Pはレジストローラ4に搬送される。レジストローラ4により搬送されてきた記録媒体Pは、転写ローラ5によってドラム10からトナー像が転写される。続いて、定着部6に搬送され、定着ローラ7によってトナー像を定着される。画像を定着された後の記録媒体Pは、排出ローラ8により排出部9に排出される。
[プロセスカートリッジ]
本実施例に係るプロセスカートリッジBは、感光体ユニットCUと、現像ユニット(現像装置)DUを一体的にカートリッジ化したものである。プロセスカートリッジBは、画像形成装置Aの装置本体A1内の所定の装着部A2に対して所定の操作手順にて着脱可能(着脱自在)に装着されている。
感光体ユニットCUは、感光体ドラム10、帯電手段である帯電ローラ11、クリーニング手段であるクリーニングブレード12などを有する。現像ユニットDUは、現像手段としての現像ローラ(現像剤担持ローラ:現像剤担持体)66、供給ローラ(現像剤供給ローラ)22、現像ブレード24、トナー収納部20、及び現像容器(現像枠体)21などを有する。
本実施例において、現像手段は次のように現像を行うものである。まず、トナー収納部20のトナーを供給ローラ22の回転によって現像ローラ66へ供給し、現像ブレード24によって現像ローラ66の表面に規制されたトナー層を形成する。そして、そのトナーを潜像に応じてドラム10へ転移させることによってトナー像を形成して可視像化する。
本実施例において、クリーニング手段は、転写ローラ5によってトナー像を記録媒体Pに転写した後のドラム10に対し、クリーニングブレード12によってドラム10上に残留したトナーを除去するものである。クリーニングブレード12は、そのエッジ部をカウンターの向きでドラム10に当接するように設けられた弾性ブレード12aによってドラム10上の残留トナーを掻き落としてクリーニング枠体13へと集める。
[現像ユニット]
図2、図3、図4を参照して、本実施例に係る現像ユニットDUについて説明する。現像ユニットDUは、前述のようにトナー(現像剤)と、トナーを収納するトナー収納部20と、トナー供給ローラ22、現像ローラ66や現像ブレード24などの現像手段を収納する現像容器21で構成される。現像ブレード24は、現像ローラ66に当接する当接部26と当接部26を支持する金属製の支持板金25とで構成されている。当接部26はゴムや薄い金属など弾性のあるものが用いられる。本実施例及び従来例において、当接部26は厚み0.08mmのステンレス鋼板を用いている。
これらの部品で構成されている現像ブレード24は、現像容器21に、ビス50で固定されており、現像ローラ66、供給ローラ22は、軸受部材31に支持されている。そして、現像ローラ66、供給ローラ22を駆動する駆動ギア100、及び200と、装置本体A1側からの駆動を伝達し、前記2つの駆動ギア100、200を駆動するための駆動入力ギア90を備え、サイドカバー37によって覆われている。
なお、現像ユニットDUは、上述したプロセスカートリッジBの一部をなしているものもあれば、現像ユニットDUのみ独立して装置本体A1に着脱可能なものもある。
[現像ローラ]
本構成の現像ローラ66は図5のように中空の軸部(円筒状の回転軸)66aに、両端以外の長手全域を導電性の弾性層66bを被覆し、構成されている。即ち、現像ローラ66は導電性を有する回転体である。弾性層66bと軸部66aは接着剤により接合されている。
軸部66aはステンレス鋼板やSUM22の表面にNiメッキを施したものなど導電性を有する金属板金をプレス加工により円筒形状に成形したものである。ここで、中空のプレス加工の軸部66aを用いるのは、プロセスカートリッジB、装置本体A1の軽量化、低コスト化を図るためである。次に軸部66aに関して詳細を説明する。
[現像ローラ軸部]
現像ローラ66の軸部66aは、図6のように金属製の平板66a1を円筒状に曲げることで成形されているため、軸部66aには、軸部66aの軸線方向C(図7を参照)に沿って、金属板金の合わせ目(連結部)66cが形成される。つまり、軸部66aの外周面は、軸部66aの軸線方向Cにおける軸部66aの一端から他端に亘って、軸部66aの周方向において途切れている。ここで、本実施例では、軸部66aの外径はφ6mmとなっており、軸部66aの軸線方向Cにおける全長は約270mmとなっている。
上述したように、一般的に、円筒状の金属軸は、同じ直径の無垢の円柱状の金属軸と比べるとねじり強度が劣ってしまう。そこで、本実施例では、図7に示すように現像ローラ66の軸部66aの強度を確保するために、合わせ目66cに複数の凹凸部66c1が設けられている。合わせ目66cおよび凹凸部66c1の詳細については後述する。
次に、軸部66aの製造方法について、一般的なプレス加工である順送プレス加工を例に説明する。図8に示すように、軸部66aの製造にあたっては、厚さ0.6mm程度の冷間圧延鋼板、亜鉛メッキ鋼板、ステンレス鋼板等の金属板金を用いる。また、この金属板金の幅は、軸線方向C(図7参照)の全長よりも広くなっている。そして、この金属板金をプレス加工(抜き加工)して、搬送方向Hと交差する方向に延びる帯状の平板66a1(円筒を成形する部位)と、搬送方向Hに連続する桟66a4と、帯状の平板66a1と桟66a4とを繋ぐ繋ぎ部66a3とが形成される。
なお、桟66a4には、H方向と直交する方向における一対の繋ぎ部66a3の外側であって、帯状の平板66a1の中心線上に、平板66a1を順送する際に平板66a1を位置決めするための位置決め孔66a2が設けられている。この桟66a4を用いて、金属板金を間欠的に搬送しながら、図8に示す抜き加工工程から、図6に示す曲げ工程を繰り返してプレス加工を行うことにより、円筒に成形される部位(平板66a1)が工程毎に順次円筒状に成形される(図9)。
次に、平板66a1の成形が完了した後、繋ぎ部66a3を切断することにより、円筒に成形された部位(帯状の平板66a1)は桟66a4と分断される。この切断工程によって形成される、回転駆動伝達部(突起部、突出部)66p(図5)については後述する。
ここで、本実施例における金属板金の合わせ目66cの形状について説明する。図8に示すように、帯状の平板66a1は略長方形である。現像ローラ66の軸部66aの短辺66a5は、搬送方向Hと平行になっており、合わせ目66cを形成する長辺66y1および長辺66y2は、搬送方向Hと直交している(軸線方向Cに平行となっている)。
また、長辺66y1および長辺66y2には凹凸形状が形成されており、この凹凸形状は交互に配置されている。また、本実施例では、凹凸形状は軸部66aの軸線方向Cにおける軸部66aの一端から他端に亘って連続して形成されている。また、本実施例において、凹凸形状は矩形となっている。そして、前述のように、平板を円筒状にする曲げ加工を行うことで長辺66y1と長辺66y2が合わさって、凹凸形状を有する合わせ目66cが形成される。
図5、6に示されるように、軸部66aは中空円筒状となるように湾曲した板状の金属部材(板金)66a1によって構成されており、合わせ目66cとは、板状の部材66a1の長辺66y1の端面および長辺66y2の端面どうしが接触している部分である。なお、湾曲した板状の金属部材66a1の表面は、面積の広い面である円筒面(外周面及び内周面)S1と、円筒面S1と異なる端面S2から構成されている。
上記の軸部66aの構成をまとめると次の通りである。軸部66aは合わせ目66cを有する円筒状であって、その外周面は、軸部66aの軸線方向Cにおける軸部の一端から他端に亘って、軸部の周方向において途切れており、軸部の途切れた部分の一方側と他方側には凹凸が形成されている。一方側の凸部が他方側の凹部に嵌り、他方側の凸部が一方側の凹部に嵌ることで、一方側と他方側とが連結された(接触した)合わせ目(連結部)66cを有している。
合わせ目66cが複数の凹凸形状であることによって軸部66aに所望の強度をもたせている。凹凸の個数は多いほど軸部の強度が向上して好ましいが、製造上、製品機能上で必要な強度を適宜選定すれば良い。
なお、本実施例においては、合わせ目66cは図7(a)および図7(b)で示すように複数の凹凸部66c1と直線部66c3を有している。直線部66c3は軸線方向Cの両端に設けられ、凹凸部66c1は直線部66c3と直線部66c3の間に設けられている。
図7(b)で示すように、ここで軸部66aの軸線方向Cと垂直な方向Dにおいて、合わせ目66cの凹凸部66c1の凸量(=凹量)Eと直線部66c3の凸量Fとの関係は
E>F
としている。本実施例では軸部のEを2mm、FをEの半分の1mmとしているが、Eを1〜3mmの範囲で所望の値を選定すればよい。
[回転駆動伝達部]
次に現像ローラ66を駆動するために形成される回転駆動伝達部66pについて説明する。回転駆動伝達部66pは軸部(回転軸)66aの軸方向端部に設けられ、現像ローラ(回転体)66を回転させるための駆動力を伝達される部分である。
図10は、上述した曲げ加工工程を終えた平板66a1を、搬送方向に見た模式図であり、平板66a1の搬送方向に直交する方向における一方の端部周辺、特に、繋ぎ部66a3まわりを拡大して示す図である。他方の端部側の構成は、一方の端部側の構成と同様の構成であり説明は省略する。本工程は、軸部66aを桟66a4からカットする工程であると同時に、軸部66aの軸方向端部に回転駆動伝達部66pを形成して製品最終形態に成形する工程である。
図10(a)は、繋ぎ部66a3をカットする直前の様子を示す図である。カット工程では、金型141、142、143を備える。軸部66aは、軸部66aの下側が金型143で支持され、繋ぎ部66a3の下側が金型142で支持される。
図10(b)は、繋ぎ部66a3をカットしたときの様子を示す図である。金型142、143によって支持された軸部66aに対し、先端に刃を有する金型141を下降させることにより、繋ぎ部66a3を切断する。金型141が降下し、金型142と近接することより、繋ぎ部66a3が切断され、桟66a4とつながるエッジ部66qと突起部(突出部)である回転駆動伝達部66pとが形成される。その後、さらに、金型141を降下させることで、回転駆動伝達部66pが円筒軸の軸中心方向へ曲げ加工される。
すなわち、一対の工具としての金型141、142を相対移動させて繋ぎ部66a3を切断する際に、繋ぎ部66a3の一部を回転駆動伝達部66pとして軸部66aに残すとともに、繋ぎ部66a3の切断後も金型141をさらに移動させる。これにより、回転駆動伝達部66pが軸部66aに対して所定の角度に曲げられる。このように、軸部50aの軸方向端面より突出した突起部である回転駆動伝達部66pが回転体である現像ローラ66を回転させるための部分である。
[現像ローラの駆動構成]
図1及び図11に示すように現像ローラ66を駆動させるための駆動ギア(駆動体)100が係合されている。図1(a)は現像ローラ66と駆動ギア100が係合されている状態を示す図であり、図1(b)は駆動ギア100を係合する直前の組立説明図である。また図11は図1(a)の現像ローラ軸を中心とした断面を表す図である。
駆動ギア100は、ギア部100a、係合部100b、係合部100bの側面100c、及び円筒穴100dを有する。円筒穴100dは駆動ギア100と軸部66aとの軸心を合わせる。また、回転駆動伝達部66pが駆動ギア100に設けられた係合部100bに係合することによって、軸部66aに対して駆動ギア100の回転方向の固定がなされる。
本実施例の場合、駆動ギア100がV方向へ回転することによって、少なくとも回転駆動伝達部66pの側面66p1に駆動ギア100の係合穴の側面100cが接触することで回転力が伝達されることにより現像ローラ66が回転する。図1に示すように、側面66p1は板状の金属部材(板金)66a1の端面である。
[駆動部の位相]
回転駆動伝達部66pに回転駆動力が伝達される際、回転駆動伝達部66pの側面66p1は駆動ギア100の側面100cから駆動力を受ける。ここで、回転駆動伝達部66pの位置が合わせ目66cとの位相によっては、駆動力による合わせ目付近の変形に影響がある。それは、合わせ目66cは溶接や接着が施されていないため、受ける力の方向によっては一時的に円周方向に開く、または半径方向にずれるなどの変形が起こるためである。
図12は現像ローラ66を軸心方向から見た模式図であり、軸部66aの軸心Oを中心とし、合わせ目66cを基点(=0°)とし、且つ軸部66aの回転方向Vを正方向としたときの回転座標系を示している。回転駆動伝達部66pは説明のため形状を簡略化し斜線を付している。図12の合わせ目66cとは、図1(b)や図5からわかるように、軸部66aの軸方向端部における合わせ目66cの位置、つまり直線部66c3の位置を示している。このことは以降の説明でも同様である。図12においては、回転駆動伝達部66pが合わせ目66cから約180°の位相にある状態を示している。
ここで、例えば、回転駆動伝達部66pの側面66p1が0°の位相に位置するように、回転駆動伝達部66pが設けられた場合(図14、図15)、合わせ目66cと側面66p1が一致する。そして、合わせ目66cの左側(回転方向上流側)に作用する力の向きは図15に示すように矢印Sの方向となる。つまり、合わせ目66cが開く方向に力が作用する。また例えば、図16に示すように、回転駆動伝達部66pの側面66p1の位相が約40°の場合でも、駆動部66の側面66p1に作用する力によって、合わせ目66cの左側を開く方向の力の成分(矢印Sx)が存在する。
そして、回転駆動中に回転駆動伝達部66pの側面66p1に加わる力は常に一定ではなく、実際には摩擦変動など様々な要因により、駆動ギア100からの駆動トルクが微小に変動するため、回転駆動伝達部66pの側面66p1に作用する力も変動する。つまり、合わせ目66cに作用する力も変動するため、合わせ目66cの変形の量も変動する。従って、合わせ目66c部分において、微小に開いたり、開きが戻ったりする変形が繰り返されるため、軸部66aの回転速度に変動が起きる。この軸部66aの速度変動によって現像ローラ66の回転速度変動(ムラ)が生じ、画像の乱れの要因となる。
そこで、回転駆動伝達部66pの位相を合わせ目66cが開く方向に力がかかる位相を除外した位置に設定するのが望ましい。本実施例においては、前述したように製造工程上必要な繋ぎ部66a3を利用して回転駆動伝達部66pを形成するため、回転駆動伝達部66pを前述の回転座標系において、合わせ目66cと対向となる位相(180°)とした(図12)。なお、本実施例における回転駆動伝達部66pの幅は約2mmであり、接触面66p1は180°から幅の半分ほどシフトした位相にある。
このときの合わせ目66cに作用する力を図13に示す。本位相である場合、作用力Sの反力Sxは、合わせ目66cの右側(回転方向下流側)にかかるため、合わせ目66cは開く方向に力はかからない。これにより、微小なトルク変動に対して、現像ローラ66の回転速度の変動を抑え、画像の乱れ(ムラ)を抑えることができる。
なお、望ましい位相はこれに限らず、例えば、図17(a)に示すように、回転駆動伝達部66pの側面66p1の位相が90°の場合、図17(b)に示すように合わせ目66cを開く力の成分はない。また、図18に示すように、回転駆動伝達部66pの側面66p1が合わせ目66cの右側に近い位相に設けられた場合、作用する力Sxは合わせ目66cの右側に作用するため、合わせ目66cを開く力の成分はない。
上記の構成をまとめると次の通りである。軸部66aの突起部である回転駆動伝達部66pは、回転体である現像ローラ66を駆動する駆動体である駆動ギア100と接触し、駆動ギア100からの駆動力を受ける接触面66p1を有する。そして、軸部66aの中心軸O−Oを中心とし、現像ローラ66が画像形成のために回転する回転方向Vを正回転方向とし、連結部である合わせ目66cを基点としたときの回転座標系を考える。この回転座標系において、軸部66aの軸方向端部における合わせ目66cから正回転方向に90°以上離れた位相に接触面66p1が設けられていることを特徴とする。
このように、回転駆動伝達部66pの側面66p1の位相を上記回転座標系において90°以上の範囲(図17、図18に示す角度θの範囲)に設ければ、合わせ目66cを開く方向へ力はかからない。そのため、微小なトルク変動に対して、現像ローラの回転速度の変動を抑え、画像の乱れ(ムラ)を抑えることができる。
(実施例2)
実施例1では、現像ローラに適用した例を示したが、同じく回転体である供給ローラ(現像剤供給ローラ)22に中空芯金を用いる場合においても適用できる。図19は本実施例における供給ローラ22と駆動ギア(駆動体)200の説明図、また図20は現像枠体21と供給ローラ22と駆動ギア200の構成を示す説明図である。
本構成の供給ローラ22は、実施例1で説明した現像ローラ66と同様に、中空の軸部22aに、両端以外の長手全域を弾性層22bで被覆し構成されている。軸部22aや駆動ギア200の形状に関しても、実施例1と同様であるため詳細な説明は省略する。
次に供給ローラ22の駆動構成について説明すると、供給ローラ22の軸部22aの回転駆動伝達部22pを供給ローラの駆動ギア200の係合穴200bに係合させて回転駆動を伝達する。ここで、少なくとも回転駆動伝達部22pの側面22p1と駆動ギア200の係合穴200bの側面200cとが接触する。
回転駆動伝達部22pが設けられる位置に関しては、実施例1と同様、供給ローラ22の回転座標系において軸部22aの軸方向端部における合わせ目22cから回転方向に90°以上の位置に回転駆動伝達部22pの側面22p1を設ける。これにより、供給ローラ22の速度変動を抑え、供給ローラ22への現像剤の供給ムラを減少させる効果が得られる。
(実施例3)
次に、同じく回転体である帯電ローラ11に適用した例を示す。図21は、本実施例における帯電ローラ11と駆動ギア(駆動体)300の説明図である。図22と図23は、感光体ユニットCUを示す図である。感光体ユニットCUは、ドラム10と帯電ローラ11と帯電ローラ11を駆動する駆動ギア300と駆動ギア300に駆動を伝達するドラムギア10a、クリーニングブレード12(不図示)、これらを支持するクリーニング枠体13で構成される。なお、説明のためクリーニング枠体13は一部簡略化してある。
本構成の帯電ローラ11は、実施例1で説明した現像ローラ66と同様に、中空の軸部11aに、両端以外の長手全域を導電性の弾性層11bで被覆し構成されている導電性を有するローラである。軸部11aや駆動ギア300の形状に関しても、実施例1と同様であるため詳細な説明は省略する。
次に帯電ローラ11の駆動構成について説明すると、帯電ローラ11の軸部11aの回転駆動伝達部11pを帯電ローラ11の駆動ギア300の係合穴300bに係合させて回転駆動を伝達する。ここで、少なくとも回転駆動伝達部11pの側面11p1と駆動ギア300の係合穴300bの側面300cとが接触する。
回転駆動伝達部11pが設けられる位置に関しては、実施例1と同様、帯電ローラ11の回転座標系において合わせ目11cから回転方向に90°以上の位置に回転駆動伝達部11pの側面11p1を設ける。これにより、帯電ローラ11の速度変動を抑え、感光体ドラム表面に発生しうる帯電ムラを減少させる効果が得られる。
ここで、電子写真画像形成装置には、像担持体として静電記録誘電体や磁気記録磁性体を用いてこれに静電潜像や磁気潜像、抵抗模様潜像等の潜像を形成し、これを現像剤で現像する転写方式または直接方式の画像形成装置もの含むものとする。この場合も電子写真画像形成装置と呼ぶ。
なお、上述した実施例では、回転駆動伝達部66p(22p、11P)は軸部50a(22a、11a)の軸方向端面より突出した突起部(突出部)であったが、この限りでは無い。回転駆動伝達部66pを軸部50aの軸方向端面が軸方向に凹むように切り欠かれた凹部としてもよい。この場合、この凹部の側面が駆動ギア100の側面と接触し駆動力を受けるように構成すれば良い。
66…現像ローラ(回転体)、66a…軸部(回転軸)、66b…凹部、66c…合わせ目(連結部)、66p…回転駆動伝達部(突起部、突出部)、66p1…側面(接触面)、100…駆動ギア(駆動体)、100b…係合部、100c…側面、200…駆動ギア(駆動体)、11…帯電ローラ(回転体)、300…駆動ギア(駆動体)

Claims (11)

  1. 記録媒体に画像を形成するために用いられる回転体であって、
    湾曲した板状の部材によって形成された外周面及び内周面が円筒面である中空円筒状の回転軸を有し、
    前記回転軸には、前記回転軸の軸線方向における前記回転軸の一端から他端まで前記板状の部材の端面どうしが接触した合わせ目が形成され、
    前記回転軸の軸方向端部に設けられ、回転体を回転させるための駆動力を伝達される回転駆動伝達部を有し、
    前記回転駆動伝達部は、前記外周面及び前記内周面とは異なる端面に、前記回転体を駆動する駆動体と接触し、前記駆動体からの駆動力を受ける接触面を備え、
    前記回転軸の中心軸を中心とし、前記回転体が画像形成のために回転する回転方向を正回転方向とし、また前記回転軸の軸線方向の端部における前記合わせ目を基点としたときの回転座標系において、前記合わせ目から前記正回転方向に90°以上離れた位相に前記接触面が設けられていることを特徴とする回転体。
  2. 前記回転駆動伝達部は前記回転軸の軸方向端面から突出した突出部であることを特徴とする請求項1に記載の回転体。
  3. 前記回転軸の合わせ目を形成する部分には凹凸が形成されており、前記合わせ目の一方側の凸部が他方側の凹部に嵌り、前記他方側の凸部が前記一方側の凹部に嵌ることで、前記一方側と前記他方側とが接触していることを特徴とする請求項1に記載の回転体。
  4. 前記湾曲した板状の部材は金属製であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の回転体。
  5. 前記回転体は、導電性を有するローラであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の回転体。
  6. 前記回転体は、記録媒体に画像を形成するための現像剤を担持する現像剤担持ローラであることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の回転体。
  7. 前記回転体は、記録媒体に画像を形成するための現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給ローラであることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の回転体。
  8. 前記回転体は、記録媒体に画像を形成するための像担持体を帯電する帯電ローラであることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の回転体。
  9. 請求項1乃至8の何れか一項に記載の回転体を有し、感光体に形成した潜像を現像剤で現像して現像剤像を形成し、前記現像剤像を記録媒体に転写して画像形成を行う画像形成装置の装置本体に着脱自在なカートリッジ。
  10. 前記感光体を備えることを特徴とする請求項9に記載のカートリッジ。
  11. 請求項1乃至8の何れか一項に記載の回転体を有し、感光体に形成した潜像を現像剤で現像して現像剤像を形成し、前記現像剤像を記録媒体に転写して画像形成を行う画像形成装置。
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