JP2018180176A - 赤外線吸収組成物の精製方法及び赤外線吸収組成物の製造方法 - Google Patents

赤外線吸収組成物の精製方法及び赤外線吸収組成物の製造方法 Download PDF

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Taiichi Furukawa
泰一 古川
谷口 孝太
kota Taniguchi
孝太 谷口
耕治 畠山
Koji Hatakeyama
耕治 畠山
裕亮 村田
Hirosuke Murata
裕亮 村田
泰典 川部
Yasunori Kawabe
泰典 川部
拓也 三浦
Takuya Miura
拓也 三浦
準人 生井
Hayato Namai
準人 生井
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Abstract

【課題】十分に異物を取り除くことができ、精製された赤外線吸収組成物からは良好な可視光透過性、赤外線遮蔽性及びコントラスト特性を兼ね備える赤外線遮断フィルターを得ることができる赤外線吸収組成物の精製方法及び赤外線吸収組成物の製造方法を提供する。【解決手段】本発明は、波長800nm以上2000nm以下の範囲に極大吸収波長を有する金属酸化物を含有する赤外線吸収組成物の精製方法において、濾材(I)、及び上記濾材(I)の下流側に配置される濾材(II)を有する濾過装置により上記赤外線吸収組成物を濾過する工程を備え、上記濾材(I)の臨界表面張力が、上記濾材(II)の臨界表面張力より大きい赤外線吸収組成物の精製方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、赤外線吸収組成物の精製方法及び赤外線吸収組成物の製造方法に関する。
ビデオカメラ、デジタルカメラ、カメラ機能付き携帯電話等には、CCD(Charge−Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary MOS)イメージセンサ等の固体撮像素子が搭載されている。これらの固体撮像素子に備わるフォトダイオードの感度は、可視光領域から赤外線領域にわたる。このため、固体撮像素子においては、赤外線を遮断するためのフィルターが設けられている。この赤外線遮断フィルターにより、固体撮像素子の感度を人間の視感度に近づくように補正することができる。赤外線遮断フィルターは、その他窓材などにも用いられる。
上記赤外線遮断フィルターには、赤外線遮蔽剤としての顔料等、及び必要に応じさらに重合性化合物、バインダーポリマー等の各成分が含有されている(特許文献1参照)。上記赤外線遮断フィルターは、これらの成分及び溶媒を含む組成物の塗工などによって形成される。
特開2013−228433号公報
上記のような赤外線遮断フィルター形成用の組成物に対しては、異物の除去や欠陥の低減等を目的として、濾過によって精製することが好ましいとされている。赤外線遮断フィルター中の異物や欠陥は、可視光透過性、赤外線遮蔽性、コントラスト特性等に影響を与える。ここで、コントラスト特性とは、所定条件で光を入射させた際の透過光量の最小値と最大値との比(消光比)が大きい特性をいう。このコントラスト特性は、顔料の分散性の低さや異物の存在などによって低下するとされている。上記特許文献1には、実施例において、まず顔料等を含む分散液に対して孔径1.5μmのポリプロピレン製濾材を用いて濾過し、その後、他の成分を加えたものに対して孔径6.0μmの高密度ポリプロピレン製濾材を用いて濾過したことが記載されている。このように複数回の濾過を行うと異物が十分に取り除かれるといった利点がある。しかし、複数回の濾過を行うと、赤外線遮蔽剤である顔料等が除かれる量も増え、赤外線遮蔽能が低下するといった不都合も生じる。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、十分に異物を取り除くことができ、精製された赤外線吸収組成物からは良好な可視光透過性、赤外線遮蔽性及びコントラスト特性を兼ね備える赤外線遮断フィルターを得ることができる赤外線吸収組成物の精製方法及び赤外線吸収組成物の製造方法を提供することである。
上記課題を解決するためになされた発明は、波長800nm以上2000nm以下の範囲に極大吸収波長を有する金属酸化物を含有する赤外線吸収組成物の精製方法において、濾材(I)、及び上記濾材(I)の下流側に配置される濾材(II)を有する濾過装置により上記赤外線吸収組成物を濾過する工程を備え、上記濾材(I)の臨界表面張力が、上記濾材(II)の臨界表面張力より大きい赤外線吸収組成物の精製方法である。
上記課題を解決するためになされた別の発明は、当該精製方法を備える精製された赤外線吸収組成物の製造方法である。
本発明によれば、十分に異物を取り除くことができ、精製された赤外線吸収組成物からは良好な可視光透過性、赤外線遮蔽性及びコントラスト特性を兼ね備える赤外線遮断フィルターを得ることができる赤外線吸収組成物の精製方法及び赤外線吸収組成物の製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る赤外線吸収組成物の精製方法に用いられる濾過装置の模式図である。
以下、適宜図面を参照にしつつ、本発明の一実施形態に係る赤外線吸収組成物の精製方法及び赤外線吸収組成物の製造方法について詳説する。
<赤外線吸収組成物の精製方法>
本発明の一実施形態に係る赤外線吸収組成物の精製方法は、波長800nm以上2000nm以下の範囲に極大吸収波長を有する金属酸化物(以下、「[A]金属酸化物」ともいう。)を含有する赤外線吸収組成物の精製方法において、
濾材(I)、及び上記濾材(I)の下流側に配置される濾材(II)を有する濾過装置により上記赤外線吸収組成物を濾過する工程を備え、
上記濾材(I)の臨界表面張力が、上記濾材(II)の臨界表面張力より大きい赤外線吸収組成物の精製方法である。
(赤外線吸収組成物)
先ず、当該精製方法に供せられる赤外線吸収組成物(未精製赤外線吸収組成物)について説明する。上記赤外線吸収組成物は、[A]金属酸化物を含有する。上記赤外線吸収組成物は、[B]バインダーポリマー、[C]重合性化合物、[D]重合開始剤、[E]チオール化合物等をさらに含むことができる。また、上記赤外線吸収組成物は、通常、これらの各成分を分散又は溶解する[F]溶媒を含む。
([A]金属酸化物)
[A]金属酸化物は、波長800nm以上2000nm以下の範囲に極大吸収波長を有する。[A]金属酸化物は、粒子状であり、赤外線吸収組成物中に分散して存在する。[A]金属酸化物は、赤外線遮蔽剤として機能する顔料である。
[A]金属酸化物としては、セシウム酸化タングステン、錫ドープ酸化インジウム、錫ドープ酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化錫、酸化アンチモン、ガラスセラミックス又はこれらの組み合わせを挙げることができる。これらの金属酸化物は、1種を単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
[A]金属酸化物としては、これらの中でも、セシウム酸化タングステンが好ましい。セシウム酸化タングステンは、赤外線(特に波長が約800nm以上1200nm以下の赤外線)に対しては吸収が高く(すなわち、赤外線に対する遮蔽性が高く)、可視光に対しては吸収が低い赤外線遮蔽剤である。よって、セシウム酸化タングステンを用いることで、得られる赤外線遮断フィルターの良好な可視光透過性を維持しつつ、赤外線遮蔽性を高めることができる。
セシウム酸化タングステンは、例えば下記式(1)で表すことができる
CsWO ・・・(1)
式(1)中、0.001≦x≦1.1である。2.2≦y≦3.0である。
上記式(1)中のxが0.001以上であることにより、赤外線を十分に遮蔽することができる。xの下限は、0.01が好ましく、0.1がより好ましい。一方、xが1.1以下であることにより、セシウム酸化タングステン中に不純物相が生成されることをより確実に回避することできる。xの上限は、1が好ましく、0.5がより好ましい。
上記式(1)中のyが2.2以上であることにより、材料としての化学的安定性をより向上させることができる。yの下限は、2.5が好ましい。一方、yが3.0以下であることにより赤外線を十分に遮蔽することができる。
上記式(1)で表されるセシウム酸化タングステンの具体例としては、Cs0.33WO等を挙げることができる。
[A]金属酸化物は微粒子であることが好ましい。[A]金属酸化物の平均粒子径(D50)の上限としては、500nmが好ましく、200nmがより好ましく、50nmがさらに好ましく、30nmがよりさらに好ましい。平均粒子径が上記上限以下であることによって、可視光透過性をより高めることができる。一方、製造時における取り扱い容易性などの理由から、[A]金属酸化物の平均粒子径は、通常、1nm以上であり、10nm以上であってもよい。
[A]金属酸化物は、公知の方法によって合成することもできるが、市販品として入手可能である。例えば、セシウム酸化タングステンは、住友金属鉱山社の「YMF−02」等のセシウム酸化タングステン微粒子の分散物としても入手可能である。
上記赤外線吸収組成物における全固形分に占める[A]金属酸化物の含有量の下限としては、1質量%が好ましく、5質量%がより好ましく、10質量%がさらに好ましい。一方、この含有量の上限としては、70質量%が好ましく、65質量%がより好ましい。[A]金属酸化物の含有量を上記範囲とすることで、得られる光学フィルターの可視光透過性と赤外線遮蔽性とがより良好なバランスとなる。
([B]バインダーポリマー)
[B]バインダーポリマーは、上記赤外線吸収組成物から得られる赤外線遮断フィルター(赤外線遮蔽膜)における基材となる成分である。[B]バインダーポリマーとしては、特に限定されるものではないが、カルボキシ基、フェノール性水酸基等の酸性官能基を有する樹脂であることが好ましい。中でも、カルボキシ基を有する重合体(以下、「カルボキシ基含有重合体」とも称する。)が好ましい。カルボキシ基含有重合体としては、例えば、1個以上のカルボキシ基を有するエチレン性不飽和単量体(以下、「不飽和単量体(1)」とも称する。)と他の共重合可能なエチレン性不飽和単量体(以下、「不飽和単量体(2)」とも称する。)との共重合体を挙げることができる。
上記不飽和単量体(1)としては、例えば(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、p−ビニル安息香酸等を挙げることができる。
上記不飽和単量体(2)としては、例えば
N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のN−位置換マレイミド、
スチレン、α−メチルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、アセナフチレン等の芳香族ビニル化合物、
メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(重合度2〜10)メチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(重合度2〜10)メチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(重合度2〜10)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(重合度2〜10)モノ(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールのエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3−〔(メタ)アクリロイルオキシメチル〕オキセタン、3−〔(メタ)アクリロイルオキシメチル〕−3−エチルオキセタン等の(メタ)アクリル酸エステル、
シクロヘキシルビニルエーテル、イソボルニルビニルエーテル、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルビニルエーテル、ペンタシクロペンタデカニルビニルエーテル、3−(ビニルオキシメチル)−3−エチルオキセタン等のビニルエーテル、
ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ−n−ブチル(メタ)アクリレート、ポリシロキサン等の重合体分子鎖の末端にモノ(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー等を挙げることができる。
また、[B]バインダーポリマーとしては、側鎖に(メタ)アクリロイル基等の重合性不飽和結合を有するカルボキシル基含有重合体を用いることもできる。また、ポリシロキサン等もバインダーポリマーとして用いることができる。
上記赤外線吸収組成物における全固形分に占める[B]バインダーポリマーの含有量の下限としては、1質量%が好ましく、5質量%がより好ましく、10質量%がさらに好ましい。一方、この含有量の上限としては、70質量%が好ましく、50質量%がより好ましい。
([C]重合性化合物)
[C]重合性化合物は、上記赤外線吸収組成物に良好な硬化性や得られる赤外線遮断フィルターの良好な耐熱性等を付与することができる成分である。[C]重合性化合物とは、2個以上の重合可能な基を有する化合物をいう。重合可能な基としては、例えばエチレン性不飽和基、オキシラニル基、オキセタニル基、N−アルコキシメチルアミノ基等を挙げることができる。[C]重合性化合物としては、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物、及び2個以上のN−アルコキシメチルアミノ基を有する化合物が好ましく、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物がより好ましい。[C]重合性化合物は、1種又は2種以上を混合して使用することができる。
2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応物等である多官能(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性された多官能(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド変性された多官能(メタ)アクリレート、水酸基を有する(メタ)アクリレートと多官能イソシアネートとの反応物等である多官能ウレタン(メタ)アクリレート、水酸基を有する(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物等であるカルボキシル基を有する多官能(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
ここで、上記脂肪族ポリヒドロキシ化合物としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の2価の脂肪族ポリヒドロキシ化合物や、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の3価以上の脂肪族ポリヒドロキシ化合物を挙げることができる。上記水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールジメタクリレート等を挙げることができる。上記多官能イソシアネートとしては、例えばトリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等を挙げることができる。上記酸無水物としては、例えば無水こはく酸、無水マレイン酸、無水グルタル酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の二塩基酸の無水物や、無水ピロメリット酸、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等の四塩基酸二無水物を挙げることができる。
2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の具体例としては、例えばω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、エチレングリコール(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピルメタクリレート、2−(2’−ビニロキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリ(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)フォスフェート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、こはく酸変性ペンタエリスリトールトリアクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート化合物等を挙げることができる。
2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の中でも、多官能(メタ)アクリレートが好ましく、3個以上10個以下の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートがより好ましい。具体的には、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが好ましい。
2個以上のN−アルコキシメチルアミノ基を有する化合物としては、例えばメラミン構造、ベンゾグアナミン構造、ウレア構造を有する化合物等を挙げることができる。2個以上のN−アルコキシメチルアミノ基を有する化合物の具体例としては、N,N,N’,N’,N’’,N’’−ヘキサ(アルコキシメチル)メラミン、N,N,N’,N’−テトラ(アルコキシメチル)ベンゾグアナミン、N,N,N’,N’−テトラ(アルコキシメチル)グリコールウリル等を挙げることができる。
上記赤外線吸収組成物における全固形分に占める[C]重合性化合物の含有量の下限としては、1質量%が好ましく、5質量%がより好ましく、10質量%がさらに好ましい。一方、この含有量の上限としては、70質量%が好ましく、50質量%がより好ましい。
([D]重合開始剤)
[D]重合開始剤は、光や熱の付与により、[C]重合性化合物の重合を開始させる成分である。[D]重合開始剤としては、光重合開始剤、熱重合開始剤等を挙げることができるが、光重合開始剤が好ましい。これにより、上記赤外線吸収組成物に感光性(感放射線性)を付与することができる。光重合開始剤とは、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等の放射線の露光により、[C]重合性化合物の重合を開始しうる活性種を発生する化合物をいう。[D]重合開始剤は、1種又は2種以上を混合して使用することができる。
[D]重合開始剤としては、例えばチオキサントン系化合物、アセトフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物、トリアジン系化合物、O−アシルオキシム系化合物、オニウム塩系化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、α−ジケトン系化合物、多核キノン系化合物、ジアゾ系化合物、イミドスルホナート系化合物、オニウム塩系化合物等を挙げることができる。これらの中でも、チオキサントン系化合物、アセトフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物、トリアジン系化合物及びO−アシルオキシム系化合物が好ましく、O−アシルオキシム系化合物がより好ましい。
チオキサントン系化合物としては、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等を挙げることができる。
アセトフェノン系化合物としては、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、2−(4−メチルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン等を挙げることができる。
ビイミダゾール系化合物としては、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール等を挙げることができる。
なお、ビイミダゾール系化合物を用いる場合、水素供与体を併用することが、感度を改良することができる点で好ましい。ここでいう「水素供与体」とは、露光によりビイミダゾール系化合物から発生したラジカルに対して、水素原子を供与することができる化合物を意味する。水素供与体としては、例えば2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール等のメルカプタン系水素供与体;4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のアミン系水素供与体を挙げることができる。
トリアジン系化合物としては、例えば特公昭57−6096号公報、特開2003−238898号公報の段落[0063]〜[0065]に記載の化合物を挙げることができる。
O−アシルオキシム系化合物としては、1,2−オクタンジオン−1−〔4−(フェニルチオ)フェニル〕−2−(O−ベンゾイルオキシム)、エタノン−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチル−4−テトラヒドロフラニルメトキシベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−{2−メチル−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラニル)メトキシベンゾイル}−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)等を挙げることができる。O−アシルオキシム系化合物の市販品としては、NCI−831、NCI−930(以上、株式会社ADEKA社製))、OXE−03、OXE−04(以上、BASF社製)等を使用することもできる。
光重合開始剤を用いる場合には、増感剤を併用することもできる。このような増感剤としては、例えば4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−ジエチルアミノアセトフェノン、4−ジメチルアミノプロピオフェノン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、2,5−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、7−ジエチルアミノ−3−(4−ジエチルアミノベンゾイル)クマリン、4−(ジエチルアミノ)カルコン等を挙げることができる。
上記赤外線吸収組成物における全固形分に占める[D]重合開始剤の含有量の下限としては、0.1質量%が好ましく、1質量%がより好ましく、3質量%がさらに好ましい。一方、この含有量の上限としては、50質量%が好ましく、30質量%がより好ましい。
([E]チオール化合物)
[E]チオール化合物は、上記組成物の熱安定性や、得られる赤外線遮断フィルターの可視光透過性、赤外線遮蔽性及びコントラスト特性に寄与する成分である。[E]チオール化合物は、1又は複数のチオール基(−SH)を有する化合物である。[E]チオール化合物は、複数のチオール基を有することが好ましい。
[E]チオール化合物としては、メルカプトカルボン酸と多価アルコールとのエステル化物が挙げられる。メルカプトカルボン酸としては、チオグリコール酸、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトブタン酸、3−メルカプトペンタン酸等を挙げることができる。多価アルコールとしては、エチレングリコール、テトラエチレングリコール、ブタンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)シアヌレート、ソルビトール等を挙げることができる。
[E]チオール化合物の具体例としては、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(チオグリコレート)、1,4―ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、1,3,5,−トリス(3−メルカブトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン等を挙げることができる。[E]チオール化合物は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
上記赤外線吸収組成物における全固形分に占める[E]チオール化合物の含有量の下限としては、0.1質量%が好ましく、0.3質量%がより好ましい。一方、この含有量の上限としては、30質量%が好ましく、10質量%がより好ましい。
(その他の成分等)
上記赤外線吸収組成物は、[A]金属酸化物、[B]バインダーポリマー、[C]重合性化合物、[D]重合開始剤及び[E]チオール化合物以外のその他の成分(固形分)を含有していてもよい。
その他の成分としては、有機色素、界面活性剤、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤、残渣改善剤、現像性改善剤等を挙げることができる。
有機色素としては、フタロシアニン化合物、ジイミニウム化合物、スクアリリウム化合物、シアニン化合物、ナフタロシアニン化合物、クアテリレン化合物、アミニウム化合物、イミニウム化合物、アゾ化合物、アントラキノン化合物、ポルフィリン化合物、ピロロピロール化合物、オキソノール化合物、クロコニウム化合物、ヘキサフィリン化合物等を挙げることができる。
上記赤外線吸収組成物における全固形分に占める上記その他の成分の含有量の上限としては、例えば50質量%が好ましいことがあり、20質量%がより好ましいことがあり、10質量%がより好ましいことがある。その他の成分の含有量を上記上限以下とすることで、得られる赤外線遮断フィルターの可視光透過性、赤外線遮蔽性及びコントラスト特性をより高めることなどができる。
([F]溶媒)
上記赤外線吸収組成物は、通常、[F]溶媒(分散媒)を含有する液状組成物として調製される。[F]溶媒としては、他の成分を分散又は溶解し、かつこれらの成分と反応せず、適度の揮発性を有するものである限り、適宜に選択して使用することができる。
[F]溶媒としては、例えば
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル類、
乳酸メチル、乳酸エチル等の乳酸アルキルエステル類、
メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール、イソブタノール、t−ブタノール、オクタノール、2−エチルヘキサノール、シクロヘキサノール等の(シクロ)アルキルアルコール類、
ジアセトンアルコール等のケトアルコール類、
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の他のエーテル類、
メチルエチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等の鎖状ケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等の環状ケトン等のケトン類、
プロピレングリコールジアセテート、1,3−ブチレングリコールジアセテート、1,6−ヘキサンジオールジアセテート等のジアセテート類、
3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート等のアルコキシカルボン酸エステル類、
酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、ぎ酸n−アミル、酢酸i−アミル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、酪酸i−プロピル、酪酸n−ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸n−プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸エチル等の他のエステル類、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド又はラクタム類
等を挙げることができる。
上記赤外線吸収組成物における[F]溶媒の含有量は、特に限定されるものではない。上記赤外線吸収組成物における固形分濃度([F]溶媒を除いた各成分の合計濃度)の下限としては、5質量%が好ましく、10質量%がより好ましい。一方、この固形分濃度の上限としては、50質量%が好ましく、40質量%がより好ましい。固形分濃度を上記範囲とすることにより、分散性、安定性、塗布性等がより良好なものとなる。
(調製方法)
上記赤外線吸収組成物の調製方法としては、特に限定されず、各成分を混合することによって調製調整することができる。例えば、まず[A]金属酸化物及び[F]溶媒を含有する分散液を調製し、この分散液に他の成分を添加し、混合する方法を採用することができる。このようにして調製された組成物が、濾過工程に供せられる。
(濾過装置)
当該精製方法に用いられる濾過装置について説明する。図1の濾過装置は、第1の濾過ユニット11、第2の濾過ユニット12、第1の三方バルブB1及び第2の三方バルブB2を備える。この濾過装置は、ポンプ等の動力により赤外線吸収組成物Xを循環させることで、回分式で赤外線吸収組成物Xを濾過することができる。なお、赤外線吸収組成物Xを循環させずに濾過を行ってもよい。
第1の濾過ユニット11及び第2の濾過ユニット12は、第1の三方バルブB1から第2の三方バルブB2への流路間にこの順に配置されている。すなわち、第1の濾過ユニット11が上流側に、第2の濾過ユニット12が下流側に配置されている。第1の濾過ユニット11は、濾材(I)を有する。第2の濾過ユニット12は、濾材(II)を有する。濾材(I)及び濾材(II)については、後に詳述する。
第1の三方バルブB1は、未濾過の赤外線吸収組成物Xを第1の濾過ユニット11に供給する状態と、第1の濾過ユニット11及び第2の濾過ユニット12によって濾過され、循環された赤外線吸収組成物Xを再度第1の濾過ユニット11に供給する状態とを切り替えるものである。
第2の三方バルブB2は、第1の濾過ユニット11及び第2の濾過ユニット12によって濾過され、精製された赤外線吸収組成物Y(精製赤外線吸収組成物)を排出する状態と、第1の濾過ユニット11及び第2の濾過ユニット12によって濾過された赤外線吸収組成物Xを循環させて再度第1の濾過ユニット11に供給する状態とを切り替えるものである。
第1の三方バルブB1及び第2の三方バルブB2は、特に限定されず、公知の種々の三方バルブを用いることができる。
このような濾過装置によれば、第1の三方バルブB1及び第2の三方バルブB2を適宜切り替えることにより、赤外線吸収組成物Xを循環させることができる。これによって、第1の濾過ユニット11及び第2の濾過ユニット12によるそれぞれ複数回の濾過を可能とする。
(濾材(I)及び濾材(II))
濾材(I)は、上流側に配置される濾材である。一方、濾材(II)は、下流側に配置される濾材である。濾材(I)の臨界表面張力は、濾材(II)の臨界表面張力より大きい。臨界表面張力は、Zismanプロットから求められる値であり、Zismanプロットにおいて、接触角が0°すなわちcosθ=1まで外挿したときの表面張力をいう。Zismanプロットとは、既知の表面張力を有する種々の液体を用い、固体表面に対する接触角θを測定し、x軸に表面張力を、y軸に接触角の余弦関数値(cosθ)をプロットしたものである。臨界表面張力が大きいということは、濡れ性が高いことを意味する。
当該精製方法においては、上流側に臨界表面張力の大きい濾材(I)を配置し、下流側に臨界表面張力の小さい濾材(II)を配置していることにより、十分に異物を取り除くことができ、精製された赤外線吸収組成物を用いて、良好な可視光透過性、赤外線遮蔽性及びコントラスト特性を兼ね備える赤外線遮断フィルターを得ることができる。このような効果が生じる推測される理由は以下の通りである。異物の原因の一つに[A]金属酸化物由来の凝集物がある。[A]金属酸化物由来の凝集物は、親水性が高いため、臨界表面張力の大きい濾材によって捕集されやすい。一方、複数の濾材を連続して設けた場合、下流側ほど圧力損失が大きくなる。このため、上流側に臨界表面張力の小さい濾材を配置し、下流側に臨界表面張力の大きい濾材を配置すると、下流側の濾材に掛かる大きな圧力損失を招き、過剰に[A]金属酸化物由来の凝集物が捕集される。この結果、赤外線遮蔽能が低下しやすくなる。これに対し、当該精製方法によれば、2段の濾材を設けることで十分な異物の除去を行いつつ、上流側に臨界表面張力の大きい濾材(I)を配置することで、[A]金属酸化物由来の凝集物の過剰な捕集が抑制される。このため、当該精製方法によれば、精製された赤外線吸収組成物を用い、良好な可視光透過性、赤外線遮蔽性及びコントラスト特性を兼ね備える赤外線遮断フィルターを得ることができる。
また、異物の他の原因として、[C]重合性化合物由来のゲル状物がある。このゲル状物は、親水性が低いため、下流側に配置された臨界表面張力の小さい濾材(II)によって十分に捕集することができる。
上記赤外線吸収組成物が[B]バインダーポリマーを含む場合、赤外線吸収組成物の粘度が高まる傾向にある。赤外線吸収組成物の粘度が高い場合、濾過装置内での圧力損失が生じやすくなる。この場合、[A]金属酸化物に由来する凝集異物等が発生しやすくなり、また、下流側に臨界表面張力の大きい濾材が配置されている場合、[A]金属酸化物が過剰に除去されやすくなる。そのため、上記赤外線吸収組成物が[B]バインダーポリマーを含む場合、上流側に臨界表面張力の大きい濾材(I)を配置し、[A]金属酸化物の過剰の捕集を抑制できる当該精製方法を採用する利点が大きい。
濾材(I)の孔径は、濾材(II)の孔径より大きいことが好ましい。このように、臨界表面張力が大きく、上流側に配置した濾材(I)の孔径を相対的に大きくすることで、濾材(I)での[A]金属酸化物に由来する異物の過剰捕集をより抑制することができる。一方、臨界表面張力が小さく、下流側に配置した濾材(II)の孔径を相対的に小さくすることで、濾材(II)によって、[C]重合性化合物由来のゲル状物をより確実性高く捕集することができる。また、上流側の濾材(I)の孔径を大きくすることで、濾過装置における圧力損失が小さくなり、凝集異物の発生が抑制される。これも[A]金属酸化物に由来する異物の過剰捕集をより抑制できる要因となる。なお、濾材の孔径は、濾材の公称値を採用することができる。また、濾材の孔径は、バブルポイント法(ASTM F316−03、JIS K 3832:1990)により測定された値とすることができる。
濾材(I)及び濾材(II)の主成分は、特に限定されず公知の樹脂等を用いることができる。濾材(I)及び濾材(II)の主成分としては、それぞれ、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリテトラフルオロエチレンであることが好ましい。これらの樹脂を用いることで、より十分な異物の除去がなされ、精製された赤外線吸収組成物を用い、より良好な可視光透過性、赤外線遮蔽性及びコントラスト特性を兼ね備える赤外線遮断フィルターを得ることができる。なお、「主成分」とは、質量基準で最も含有量が多い成分をいう。この主成分の含有量の下限としては、例えば50質量%であり、90質量%であってもよく、95質量%であってもよい。また、濾材(I)と濾材(II)とは、同じ材料から形成されていてもよいし、異なる材料で形成されていてもよい。濾材(I)と濾材(II)とが同じ材料から形成されていても、加工方法等によって、臨界表面張力は異なる値となる。
(濾材(I))
濾材(I)の臨界表面張力の下限としては、25mN/mが好ましく、50mN/mがより好ましく、70mN/mがさらに好ましい。濾材(I)の臨界表面張力を上記下限以上とすることで、十分に[A]金属酸化物に由来する異物を捕集することができる。一方、濾材(I)の臨界表面張力の上限としては、例えば150mN/mであり、100mN/mであってもよい。濾材(I)の臨界表面張力を上記上限以下とすることで、[A]金属酸化物の過剰捕集を抑制することなどができる。
濾材(I)の孔径の下限としては、0.03μmが好ましく、0.05μmがより好ましく、0.08μmがさらに好ましく、0.1μmがよりさらに好ましく、0.15μmがよりさらに好ましいこともある。一方、この上限としては、0.5μmが好ましく、0.4μmがより好ましく、0.3μmがさらに好ましい。濾材(I)の孔径を上記下限以上とすることで、[A]金属酸化物に由来する異物の過剰捕集をより抑制することができる。一方、濾材(I)の孔径を上記上限以下とすることで、十分な量の[A]金属酸化物に由来する異物を捕集することができる。
濾材(I)の主成分としては、ポリアミド及びポリエチレンが好ましく、ポリアミドがより好ましい。濾材(I)の主成分としてこれらの樹脂を用いることで、[A]金属酸化物に由来する異物のより効率的な捕集が可能となる。
(濾材(II))
濾材(II)の臨界表面張力の下限としては、15mN/mが好ましく、20mN/mがより好ましく、25mN/mがさらに好ましい。一方、濾材(II)の臨界表面張力の上限としては、50mN/mが好ましく、40mN/mがより好ましく、35mN/mがさらに好ましい。濾材(II)の臨界表面張力を上記範囲とすることで、[A]金属酸化物の過剰捕集を抑制しつつ、[C]重合性化合物由来のゲル状物をより確実性高く捕集することができる。
濾材(I)の臨界表面張力と濾材(II)の臨界表面張力との差(濾材(I)の臨界表面張力−濾材(II)の臨界表面張力)としては特に限定されないが、下限としては、1mN/mが好ましく、2mN/mがより好ましく、10mN/mがさらに好ましく、20mN/mがよりさらに好ましく、40mN/mがよりさらに好ましい。一方、この差の上限としては、例えば100mN/mであってよく、80mN/mであってもよく、60mN/mであってもよい。臨界表面張力差が上記範囲であることで、各濾材における異物等の適度な捕集効果等がより良好に発揮される。
濾材(II)の孔径の下限としては、0.01μmが好ましく、0.03μmがより好ましく、0.08μmがさらに好ましい。一方、この上限としては、0.3μmが好ましく、0.2μmがより好ましく、0.15μmがさらに好ましい。濾材(II)の孔径を上記下限以上とすることで、圧力損失を抑え、また[A]金属酸化物の過剰捕集をより抑制することができる。一方、濾材(II)の孔径を上記上限以下とすることで、十分な量の[C]重合性化合物由来のゲル状物を捕集することができる。
濾材(I)の孔径と濾材(II)の孔径との差(濾材(I)の孔径−濾材(II)の孔径)の下限としては、例えば0.01μmであり、0.03μmが好ましく、0.07μmがより好ましい。一方、この差の上限としては、例えば0.3μmであり、0.2μmが好ましく、0.15μmがより好ましい。孔径差が上記範囲であることで、圧力損失の抑制効果や、各濾材における異物等の適度な捕集効果等がより良好に発揮される。
濾材(II)の主成分としては、ポリプロピレン及びポリテトラフルオロエチレンが好ましく、ポリテトラフルオロエチレンがより好ましい。濾材(II)の主成分としてこれらの樹脂を用いることで、[C]重合性化合物由来のゲル状物のより効率的な捕集が可能となる。
(濾過工程)
当該精製方法の濾過工程は、上述した濾過装置により上記未精製の赤外線吸収組成物を濾過する工程である。
上記濾過においては、上記赤外線吸収組成物を濾過装置内で循環させることが好ましい。このように循環濾過を行うことで、異物をより十分に除去することができ、得られる赤外線遮断フィルターの可視光透過性、赤外線遮蔽性、コントラスト特性等をより良好なものとすることができる。
上記濾過は、自然濾過、減圧濾過、加圧濾過等のいずれでもよい。なお、濾過圧力としては、例えば0.001MPa以上1MPa以下とすることができる。
<赤外線吸収組成物の製造方法>
本発明の一実施形態に係る赤外線吸収組成物の製造方法は、上述した精製方法を備える精製された赤外線吸収組成物の製造方法である。
当該製造方法は、具体的には、
(未精製の)赤外線吸収組成物を調製する工程、及び
得られた(未精製の)赤外線吸収組成物を濾過する工程
を備えることができる。
具体的な赤外線吸収組成物の調製方法及び赤外線吸収組成物の濾過方法は上述したとおりである。
当該製造方法によれば、十分に異物が取り除かれ、良好な可視光透過性、赤外線遮蔽性及びコントラスト特性を兼ね備える赤外線遮断フィルターを形成可能な精製された赤外線吸収組成物を得ることができる。すなわち、このように精製して得られた赤外線吸収組成物は、赤外線遮断フィルターの材料として好適である。
赤外線遮断フィルターは、例えば以下の方法によって形成することができる。まず、支持体上に、上記精製された赤外線吸収組成物を塗布した後、プレベークを行って溶媒を蒸発させ、塗膜を形成する。次いで、この塗膜を露光したのち、現像液を用いて現像して、塗膜の非露光部を溶解除去する。その後、ポストベークすることにより、所定形状にパターニングされた赤外線遮断フィルターが得られる。なお、上記赤外線吸収組成物が、[C]重合性化合物及び[D]重合開始剤を含有しない場合は、露光等の硬化処理を行わなくてもよい。また、現像処理を行わなくてもよく、この場合、パターニングされていない赤外線遮断フィルターを形成することができる。
赤外線遮断フィルターは、固体撮像素子等の光学装置などに好適に用いられる。固体撮像素子等の光学素子に用いられる場合、赤外線遮断フィルターは、一構成部材として、固体撮像素子等の光学素子に組み込まれているものであることが好ましい。この場合、赤外線遮断フィルターは、膜単体で光学フィルターとして機能する。光学素子に赤外線遮断フィルターが組み込まれていることで、大きなプロセスマージンを獲得することなどができ好ましい。一方、上記赤外線遮断フィルターとしては、透明基板の表面に上記赤外線吸収組成物から形成された遮蔽膜が積層されてなるものであってもよい。
固体撮像素子は、一般的に、複数のフォトダイオードが配置される層、カラーフィルター、及びマイクロレンズがこの順に積層されてなる構造を有する。また、これらの層間には、平坦化層が設けられていてもよい。当該固体撮像素子においては、マイクロレンズ側から光が入射する。入射光は、マイクロレンズ及びカラーフィルターを透過し、フォトダイオードに到達する。なお、カラーフィルターについては、例えばR(赤)、G(緑)及びB(青)のフィルターのそれぞれにおいて、特定の波長範囲の光のみが透過するよう構成されている。
固体撮像素子において、赤外線遮断フィルターは、マイクロレンズの外面側、マイクロレンズとカラーフィルターとの間、カラーフィルターと複数のフォトダイオードが配置される層との間などに設けられることができる。赤外線遮断フィルターは、マイクロレンズとカラーフィルターとの間又はカラーフィルターとフォトダイオードとの間に積層されることが好ましい。なお、赤外線遮断フィルターと、マイクロレンズ、カラーフィルター、フォトダイオード等との間には、さらに別の層(平坦化層等)が設けられていてもよい。
固体撮像素子の具体例としては、カメラモジュールとしてのCCDやCMOSなどが挙げられる。当該固体撮像素子は、デジタルスチルカメラ、携帯電話用カメラ、デジタルビデオカメラ、PCカメラ、監視カメラ、自動車用カメラ、携帯情報端末、パソコン、ビデオゲーム、医療機器等に有用である。
<その他の実施形態>
本発明の赤外線吸収組成物の精製方法及び赤外線吸収組成物の製造方法は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、濾過装置は、図1に示した構成のものに限定されず、種々の構成のものを採用することができる。
また、濾過装置として、濾材(I)及び濾材(II)に加え、第3の濾材(III)を備える装置を用いてもよい。この場合、濾材(III)は、濾材(II)よりも下流側に配置するものとする。濾材(III)の臨界表面張力は、濾材(II)の臨界表面張力よりも小さいことが好ましい。また、濾材(III)の孔径は、濾材(II)の孔径以下であることが好ましい。このような濾材(III)を設けることで、異物の除去性能を高めることなどができる。なお、好適な濾材(III)としては、上述した濾材(II)と同様とすることができる。
また、例えば濾材(I)及び濾材(II)を繰り返し設けたものや、濾材(I)、濾材(II)及び濾材(III)を繰り返し設けたものなど、多段の濾材を設けた濾過装置を用いてもよい。このようにすることで、異物の除去性能を高めることができる。ここで、当該精製方法における赤外線吸収組成物の濾材通過回数(濾過回数)の下限は、2回であるが、3回であってもよく、4回であってもよい。一方、この濾材の通過回数の上限としては、例えば20回であり、8回であってもよい。通過回数を上記上限以下とすることで、過剰な[A]金属酸化物の捕集を抑えることができる。なお、図1の濾過装置を循環させずに使用した場合、濾材(I)と濾材(II)とをそれぞれ1回ずつ通過するため、濾材通過回数は2回となる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例で用いた濾材は、以下の通りである。下記ポリアミド、PE(ポリエチレン)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)及びPP(ポリプロピレン)は、各濾材の主成分である。また、孔径及び臨界表面張力は、各製品の公称値である。
・ポリアミド:日本ポール社の「ウルチポアN66」、孔径0.1μm又は0.2μm、臨界表面張力77mN/m
・PE:日本インテグリス社の「マクロガードUPEフィルタ」、孔径0.05μm又は0.1μm、臨界表面張力31mN/m
・PTFE:日本ポール社の「エンフロン」、孔径0.05μm、0.1μm又は0.2μm、臨界表面張力28mN/m
・PP:キッツマイクロフィルター社の「ユニポア・ポリフィックス」、孔径0.05μm又は0.1μm、臨界表面張力29mN/m
[調製例1]
[A]金属酸化物としてのセシウム酸化タングステン分散液(住友金属社の「YMF−02A」)100質量部(セシウム酸化タングステン含有量18.5%)、
[B]バインダーポリマーとしての共重合体溶液(ベンジルメタクリレート/スチレン/N−フェニルマレイミド/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/2−エチルヘキシルメタクリレート/メタクリル酸=14/10/12/15/29/20(質量比)の共重合体、酸価130mgKOH/g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの33.9質量%溶液)11.73質量部、
[C]重合性化合物としてのジペンタエリスリトールヘキサアクリレート3.98質量部、
[D]重合開始剤としてのO−アシルオキシム系化合物(ADEKA社の「NCI−930」)0.53質量部、
[E]チオール化合物としてのペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)(SC有機化学社製)3.00質量部、及び
[F]溶媒としてのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.75質量部
を混合し、未精製の赤外線吸収組成物を得た。
[実施例1〜9及び比較例1〜8]
表1に記載の濾材(臨界表面張力・孔径)を用い、表1の濾過繰り返し回数にて、上記調製した赤外線吸収組成物を濾過した。これにより、精製された赤外線吸収組成物を得た。なお、濾過は、濾材1及び濾材2の順、又は濾材1、濾材2及び濾材3の順に行った。また、表1中の濾過繰り返し回数とは、濾材1及び濾材2、又は濾材1〜濾材3の繰り返し回数を指す。例えば実施例3(濾過繰り返し回数2)では、濾材1、濾材2、濾材1及び濾材2の順で濾過を行った。
<評価>
上記実施例及び比較例として精製した赤外線吸収組成物について、以下の評価を行った。評価結果を表1に示す。
(可視光透過性)
ガラス基板に赤外線吸収組成物をスピナーを用いて塗布し、膜厚が1μmの塗膜を形成した。分光光度計(JSACO社の「V−7300」)を用いて、塗膜の波長550nmの透過率を測定した。この透過率が高いほど、可視光透過性が良好である。上記透過率に基づき、以下の基準で可視光透過性を評価した。
A:90%以上
B:85%以上90%未満
C:85%未満
(赤外線遮蔽性)
ガラス基板に赤外線吸収組成物をスピナーを用いて塗布し、膜厚が1μmの塗膜を形成した。分光光度計(JASCO社の「V−7300」)を用いて、塗膜の波長800〜1000nmの平均透過率を測定した。この平均透過率が低いほど、赤外線遮蔽性が良好である。上記平均透過率に基づき、以下の基準で赤外線遮蔽性を評価した。
A:20%以下
B:20%超25%以下
C:30%超
(コントラスト特性)
ガラス基板に赤外線吸収組成物をスピナーを用いて塗布し、膜厚が1μmの塗膜を形成した。コントラスト計(TUBOSAKA社製の「CT−1BA」)を用い、塗膜のコントラスト値を測定した。このコントラスト値が高いほど、コントラスト特性が良好である。上記コントラスト値に基づき、以下の基準でコントラスト特性を評価した。
A:10,000以上
B: 5,000以上10,000未満
C: 5,000未満又は測定不可
(異物除去性)
ガラス基板に赤外線吸収組成物をスピナーを用いて塗布し、膜厚が1μmの塗膜を形成した。欠陥/異物検査装置(KLA−Tencor社の「KLA 2351」)を用いて、塗膜の欠陥密度(Defect density)を測定した。この欠陥密度の値が小さいほど、異物除去性が高い、すなわち異物が十分に除去されていると判断できる。上記欠陥密度に基づき、以下の基準で異物除去性を評価した。
A:10/cm以下
B:10/cm超50/cm以下
C:50/cm
Figure 2018180176
表1に示されるように実施例1〜9で精製した赤外線吸収組成物は、十分に異物が取り除かれ、可視光透過性、赤外線遮蔽性及びコントラスト特性を兼ね備える赤外線遮断フィルターを得ることができることがわかる。一方、1種類の濾材のみを用いた比較例1〜4では、十分に異物を取り除くことなどができないことがわかる。また、臨界表面張力の小さい濾材を上流側に用いた、あるいは臨界表面張力の等しい濾材を用いた比較例5〜8では、赤外線遮蔽性等が低いことがわかる。これは、比較例5〜8の場合、下流側に設けた臨界表面張力の大きい濾材によって必要以上に赤外線遮蔽剤である金属酸化物が除去されるためと推測される。
本発明は、赤外線遮断フィルターの材料となる赤外線吸収組成物の製造等に好適に用いることができる。
11 第1の濾過ユニット
12 第2の濾過ユニット
B1 第1の三方バルブ
B2 第2の三方バルブ
X 赤外線吸収組成物
Y 精製された赤外線吸収組成物

Claims (12)

  1. 波長800nm以上2000nm以下の範囲に極大吸収波長を有する金属酸化物を含有する赤外線吸収組成物の精製方法において、
    濾材(I)、及び上記濾材(I)の下流側に配置される濾材(II)を有する濾過装置により上記赤外線吸収組成物を濾過する工程を備え、
    上記濾材(I)の臨界表面張力が、上記濾材(II)の臨界表面張力より大きい赤外線吸収組成物の精製方法。
  2. 上記濾材(I)の孔径が、上記濾材(II)の孔径より大きい請求項1に記載の赤外線吸収組成物の精製方法。
  3. 上記金属酸化物が、セシウム酸化タングステン、錫ドープ酸化インジウム、錫ドープ酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化錫、酸化アンチモン、ガラスセラミックス又はこれらの組み合わせを含む請求項1又は請求項2に記載の赤外線吸収組成物の精製方法。
  4. 上記赤外線吸収組成物が、重合性化合物を含む請求項1、請求項2又は請求項3に記載の赤外線吸収組成物の精製方法。
  5. 上記赤外線吸収組成物が、バインダーポリマーを含む請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の赤外線吸収組成物の精製方法。
  6. 上記濾材(I)及び上記濾材(II)の主成分が、それぞれ、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリテトラフルオロエチレンである請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の赤外線吸収組成物の精製方法。
  7. 上記濾材(I)の孔径が、0.03μm以上0.5μm以下である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の赤外線吸収組成物の精製方法。
  8. 上記濾材(II)の孔径が、0.01μm以上0.3μm以下である請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の赤外線吸収組成物の精製方法。
  9. 上記濾材(I)の臨界表面張力が、25mN/m以上である請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の赤外線吸収組成物の精製方法。
  10. 上記赤外線吸収組成物が、チオール化合物を含有する請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の赤外線吸収組成物の精製方法。
  11. 上記濾過において、上記赤外線吸収組成物を濾過装置内で循環させる請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の赤外線吸収組成物の精製方法。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の精製方法を備える精製された赤外線吸収組成物の製造方法。
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