JP2018179551A - 空燃比センサの制御装置 - Google Patents

空燃比センサの制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】A/FセンサとO2センサの双方を選択的に制御することができる空燃比センサの制御装置を提供する。【解決手段】制御用回路14は、スイッチSW1〜SW7のオンとオフの切り替えとアンプ20、21および電流源25、26のイネーブル制御とにより、接続端子J1、J2を介して1セルタイプのA/Fセンサ2を制御する1セル用回路形態と、接続端子J1〜J3を介して2セルタイプのA/Fセンサ3を制御する2セル用回路形態と、接続端子J2、J3を介してO2センサ4を制御するO2用回路形態とを切替可能な構成である。制御ロジック部15は、スイッチSW1〜SW7のオンとオフの切り替えと、アンプ20、21および電流源25、26のイネーブル制御とにより、制御用回路14の回路形態を1セル用回路形態、2セル用回路形態およびO2用回路形態のいずれかに設定する。【選択図】図1

Description

空燃比センサを制御する空燃比センサの制御装置に関する。
従来、内燃機関に供給される混合気の空燃比を目標値に制御するために設けられる空燃比センサとして、A/FセンサおよびO2センサ(酸素センサ)がある。それらA/FセンサおよびO2センサは、用途に応じて使い分けられている。すなわち、A/Fセンサは、空燃比をリニアに信号出力できることから、より詳細な空燃比制御を行う用途に適用されることが多い。一方、O2センサは、空燃比が理論空燃比に対して薄いか濃いかを検出できればよい制御に適用されることが多い。車両に搭載される電子制御装置には、このような空燃比センサを制御する制御装置が搭載される(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−212678号公報
従来の制御装置には、A/FセンサとO2センサの両方の制御に対応することができるものは存在しなかった。したがって、現状では、A/FセンサとO2センサのそれぞれについて、専用のハードウェアを有した制御装置を製造せざるを得ない。そのため、制御装置の品種が増加する点、各制御装置の製造数が多くならずに製造コストを十分に低くできないという点において、改善の余地があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、A/FセンサとO2センサの双方を選択的に制御することができる空燃比センサの制御装置を提供することにある。
請求項1に記載の空燃比センサの制御装置(1、41)は、各種の空燃比センサのうちいずれか1つが接続されるものであり、第1接続端子(J1)、第2接続端子(J2)および第3接続端子(J3)と、制御用回路(14、42)と、切替制御部(15)とを備えている。なお、各種の空燃比センサには、起電力セル(8)および酸素ポンプセル(9)を有する2セルタイプのA/Fセンサ(3)と、O2センサ(4)とが含まれる。2セルタイプのA/Fセンサは、その2セルタイプのA/Fセンサを制御するための端子として、酸素ポンプセルが有する一対の電極のうちの一方に接続された2セル第1端子(10)と、酸素ポンプセルが有する前記一対の電極のうちの他方と起電力セルが有する一対の電極のうちの一方との双方に接続された2セル第2端子(11)と、起電力セルが有する一対の電極のうちの他方に接続された2セル第3端子(12)とを備えている。また、O2センサは、そのO2センサを制御するための端子として、O2センサの一方の電極に接続されたO2第1端子(S−)と、O2センサの他方の電極に接続されたO2第2端子(S+)とを備えている。
第1接続端子、第2接続端子および第3接続端子は、空燃比センサのいずれかを接続するための端子である。制御用回路は、1つ以上のスイッチ(SW1〜SW7)のオンとオフの切り替えと1つ以上の回路素子(20、21、25、26)のイネーブル制御とにより、2セル用回路形態とO2用回路形態とを切り替え可能な構成となっている。2セル用回路形態は、第1接続端子、第2接続端子および第3接続端子を介して2セルタイプのA/Fセンサを制御する回路形態である。O2用回路形態は、第2接続端子および第3接続端子を介してO2センサを制御する回路形態である。切替制御部は、スイッチのオンとオフの切り替えと、回路素子のイネーブル制御とにより、制御用回路の回路形態を2セル用回路形態およびO2用回路形態のいずれかに設定する。
上記構成の空燃比センサの制御装置は、2セルタイプのA/Fセンサが接続される場合には制御用回路の回路形態を2セル用回路形態に設定することにより、2セルタイプのA/Fセンサの制御を行うことができる。また、上記構成の空燃比センサの制御装置は、O2センサが接続される場合には制御用回路の回路形態をO2用回路形態に設定することにより、O2センサの制御を行うことができる。このように、上記構成の空燃比センサの制御装置は、切替制御部による制御用回路の回路形態の切り替えにより、2セルタイプのA/FセンサとO2センサの両方の制御に対応することができる。したがって、上記構成によれば、A/FセンサとO2センサの双方を選択的に制御することができる。
第1実施形態に係る空燃比センサの制御装置の構成を模式的に示す図 第1実施形態に係る制御用回路の各モードにおけるスイッチ制御およびイネーブル制御を表す図 第1実施形態に係る電源投入後のモードの変化を表すタイミングチャート 第1実施形態に係る制御用回路のモード遷移を表す状態遷移図 第1実施形態に係る空燃比センサの制御装置に1セルタイプのA/Fセンサが接続され且つ制御用回路が1セルモードに設定された場合の回路状態を示す図 第1実施形態に係る空燃比センサの制御装置に2セルタイプのA/Fセンサが接続され且つ制御用回路が2セルモードに設定された場合の回路状態を示す図 第1実施形態に係る空燃比センサの制御装置にO2センサが接続され且つ制御用回路がO2モードに設定された場合の回路状態を示す図 第1実施形態に係るインピーダンス検出処理を説明するための図であり、イネーブル制御信号、センサへの印加電流およびセンサ両端間電圧を模式的に示すタイミングチャート 第2実施形態に係る各部の動作波形を示すタイミングチャート 従来のO2センサを制御する制御装置の構成を模式的に示す図 第3実施形態に係る空燃比センサの制御装置の構成を模式的に示す図
以下、複数の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について図1〜図8を参照して説明する。
図1に示す制御装置1は、各種の空燃比センサを制御する空燃比センサの制御装置であり、車両に搭載される複数の電子制御装置(以下、ECUと呼ぶ)のうちの1つであるエンジンECUに設けられている。制御装置1は、車両に搭載された内燃機関の空燃比フィードバック制御、つまり燃料噴射量を目標の空燃比にする制御を実施する燃料噴射制御システムに用いられる。
図1に示すように、制御装置1には、空燃比センサとして、1セルタイプのA/Fセンサ2(以下、1セルAFセンサ2と呼ぶ)、2セルタイプのA/Fセンサ3(以下、2セルAFセンサ3と呼ぶ)およびO2センサ4のうちいずれかが接続される。なお、制御装置1に接続される空燃比センサは、その制御装置1が設けられるエンジンECUの品種毎に定まっている。
1セルAFセンサ2は、電圧が印加された状態で空燃比に応じた電流が流れる1つのセル5を備えている。そのため、1セルAFセンサ2では、セル5に流れる電流が空燃比に応じたセンサ電流として検出される。1セルAFセンサ2は、限界電流式の空燃比センサである。
セル5は、例えばジルコニアからなる固体電解質体と、その固体電解質体の両面、つまり大気側と排気側とに設けられた一対の電極とを備えている。1セルAFセンサ2は、当該1セルAFセンサ2を制御するための端子6、7を備えている。端子6は、セル5が有する一対の電極のうちの一方に接続されたものであり、1セル第1端子に相当する。端子7は、セル5が有する一対の電極のうちの他方に接続されたものであり、1セル第2端子に相当する。
2セルAFセンサ3は、酸素濃淡電池である起電力セル8と、酸素ポンプセル9とを備えている。2セルAFセンサ3では、起電力セル8の出力電圧が目標値となるように、酸素ポンプセル9に流れるポンプ電流が制御され、そのポンプ電流が空燃比に応じた電流となる。そのため、そのポンプ電流が空燃比に応じたセンサ電流として検出される。
起電力セル8および酸素ポンプセル9は、いずれも例えばジルコニアからなる固体電解質体と、その固体電解質体の両面に設けられた一対の電極とを備えている。2セルAFセンサ3は、当該2セルAFセンサ3を制御するための端子10〜12を備えている。端子10は、酸素ポンプセル9が有する一対の電極のうちの一方に接続されたものであり、2セル第1端子に相当する。
端子11は、酸素ポンプセル9が有する一対の電極のうちの他方と起電力セル8が有する一対の電極のうちの一方との双方に接続されたものであり、2セル第2端子に相当する。端子12は、起電力セル8が有する一対の電極のうちの他方に接続されたものであり、2セル第3端子に相当する。
O2センサ4は、酸素濃度に応じた電圧(起電力)を出力するセル13を備えている。セル13は、例えばジルコニアからなる固体電解質体と、その固体電解質体の両面に設けられた一対の電極とを備えている。O2センサ4は、当該O2センサ4を制御するための端子S−、S+を備えている。端子S−は、O2センサ4のセル13が有する一対の電極のうち一方に接続されたものであり、O2第1端子に相当する。端子S+は、O2センサ4のセル13が有する一対の電極のうち他方に接続されたものであり、O2第2端子に相当する。
制御装置1は、1セルAFセンサ2、2セルAFセンサ3およびO2センサ4のいずれかを接続するための接続端子J1〜J3を備えている。接続端子J1は第1接続端子に相当し、接続端子J2は第2接続端子に相当し、接続端子J3は第3接続端子に相当する。制御装置1に1セルAFセンサ2が接続される場合、接続端子J1に端子6が接続され、接続端子J2に端子7が接続される。
制御装置1に2セルAFセンサ3が接続される場合、接続端子J1に端子10が接続され、接続端子J2に端子11が接続され、接続端子J3に端子12が接続される。制御装置1にO2センサ4が接続される場合、接続端子J2に端子S−が接続され、接続端子J3に端子S+が接続される。
制御装置1は、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)により構成されている。制御装置1は、1セルAFセンサ2、2セルAFセンサ3およびO2センサ4を制御するための制御用回路14、その制御用回路14の動作を制御する制御ロジック部15などを備えている。制御用回路14は、複数の回路形態の切り替えが可能な構成となっている。
すなわち、制御用回路14は、接続端子J1〜J3をハイインピーダンス状態にするアイドル用回路形態と、接続端子J1、J2を介して1セルAFセンサ2を制御する1セル用回路形態と、接続端子J1〜J3を介して2セルAFセンサ3を制御する2セル用回路形態と、接続端子J2、J3を介してO2センサ4を制御するO2用回路形態と、を切替可能となっている。
なお、以下では、制御用回路14がアイドル用回路形態に切り替えられた状態をアイドルモード、1セル用回路形態に切り替えられた状態を1セルモード、2セル用回路形態に切り替えられた状態を2セルモード、O2用回路形態に切り替えられた状態をO2モードと呼ぶこととする。
このような回路形態の切り替え、ひいてはモードの切り替えは、制御ロジック部15により行われる。制御ロジック部15は、制御装置1とともにエンジンECUに設けられたマイコン16との間で通信を行う。制御ロジック部15には、通信を介してマイコン16から各種の指令信号が与えられる。各種の指令信号には、制御装置1に接続される空燃比センサの種類を表すセンサ種別信号が含まれている。
制御ロジック部15は、例えばECU起動時にマイコン16から与えられるセンサ種別信号に基づいて、接続される空燃比センサに対応した回路形態となるように制御用回路14の回路形態を切り替える。制御ロジック部15は、マイコン16から与えられる各種の指令信号などに基づいて制御用回路14の動作を制御するため、スイッチ切替信号SC1〜SC7、イネーブル制御信号EN1〜EN5などを制御用回路14に出力する。
制御用回路14は、第1D/A変換器17、第2D/A変換器18、第3D/A変換器19、アンプ20、21、電流検出用抵抗22、マルチプレクサ23、A/D変換器24、電流源25、26、スイッチSW1〜SW7、抵抗R1、R2などを備えている。第1D/A変換器17(以下、第1DAC17と呼ぶ)、第2D/A変換器18(以下、第2DAC18と呼ぶ)および第3D/A変換器19(以下、第3DAC19と呼ぶ)は、制御ロジック部15から出力されるデジタル信号に応じたアナログ電圧を出力する。
アンプ20、21は、いずれもイネーブル制御端子を備えたものであり、その機能の有効化および無効化を切り替えること、つまりイネーブル制御が可能な構成となっている。なお、アンプ20、21は、その出力端子がハイインピーダンス状態となることにより無効化される構成となっている。
アンプ20、21は、イネーブル制御端子に入力される信号がハイレベル(例えば5V)である場合に有効化され、その信号がロウレベル(例えば0V)である場合に無効化される。なお、以下では、ハイレベルのことをHレベルと省略するとともに、ロウレベルのことをLレベルと省略する。アンプ20、21の各イネーブル制御端子には、制御ロジック部15から出力されるイネーブル制御信号EN1、EN2がそれぞれ与えられている。
アンプ20の出力端子は、接続端子J1に接続されている。アンプ20の反転入力端子は、スイッチSW1を介して接続端子J1に接続されるとともに、スイッチSW2を介して接続端子J2に接続されている。これにより、アンプ20の反転入力端子は、スイッチSW1がオンの期間には、その出力端子、つまり接続端子J1に接続され、スイッチSW2がオンの期間には接続端子J2に接続される。なお、スイッチSW1、SW2は、同時にオンすることがないように制御される。
抵抗R1、R2は、回路の電源電圧VDD(例えば5V)が供給される電源線Ldと回路の基準電位(例えば0V)が供給されるグランド線Lgとの間に直列接続され、分圧回路を構成している。アンプ20の非反転入力端子は、スイッチSW3を介して抵抗R1、R2の相互接続ノードN1に接続されるとともに、スイッチSW4を介して第1DAC17の出力端子に接続されている。
これにより、アンプ20の非反転入力端子には、スイッチSW3がオンの期間には電源電圧VDDを抵抗R1、R2により分圧した電圧(例えば2.5V)が入力され、スイッチSW4がオンの期間には第1DAC17の出力電圧が入力される。なお、スイッチSW3、SW4は、同時にオンすることがないように制御される。
アンプ21は、出力端子および反転入力端子が接続されており、ボルテージフォロアの接続形態となっている。アンプ21の出力端子は、ノードN2に接続されている。ノードN2は、電流検出用抵抗22を介して接続端子J2に接続されている。アンプ21の非反転入力端子は、スイッチSW5を介して第1DAC17の出力端子に接続されるとともに、スイッチSW6を介して第2DAC18の出力端子に接続されている。
これにより、アンプ21の非反転入力端子には、スイッチSW5がオンの期間には第1DAC17の出力電圧が入力され、スイッチSW6がオンの期間には第2DAC18の出力電圧が入力される。なお、スイッチSW5、SW6は、同時にオンすることがないように制御される。
マルチプレクサ23(以下、MUX23と呼ぶ)の3つの入力端子には、ノードN2、つまり電流検出用抵抗22の一方の端子、接続端子J2、つまり電流検出用抵抗22の他方の端子および接続端子J3が、それぞれ接続されている。MUX23は、各入力端子に与えられる信号(電圧)のいずれかを選択的に出力するものであり、その動作は制御ロジック部15により制御される。MUX23の出力信号(出力電圧)は、A/D変換器24(以下、ADC24と呼ぶ)に与えられている。ADC24から出力されるデジタル信号、つまりMUX23の出力信号に対応したデジタル信号は、制御ロジック部15に与えられる。
電圧制御電流源25(以下、電流源25と呼ぶ)は、入力端子に与えられる電圧に応じた一定の電流を出力する。電流源25の入力端子は、スイッチSW7を介して第2DAC18の出力端子に接続されている。電流源25の出力端子は、接続端子J3に接続されている。これにより、スイッチSW7がオンの期間、第2DAC18の出力電圧に応じた一定の電流が接続端子J3に印加される。
電流源25は、2つのイネーブル制御端子を備えたものであり、その機能の有効化および無効化を切り替えること、つまりイネーブル制御が可能な構成となっている。具体的には、電流源25は、2つのイネーブル制御端子に入力される信号のうち少なくとも一方がHレベルである場合に有効化され、2つのイネーブル制御端子に入力される信号の両方がLレベルである場合に無効化される。なお、電流源25は、なお、その出力端子がハイインピーダンス状態となることにより無効化される構成となっている。
電流源25は、その電流の出力方向を切り替える機能を有している。すなわち、電流源25の電流の出力方向は、一方のイネーブル制御端子に入力される信号がHレベルである期間にはソース(SOURCE)となり、電流源25の出力端子から接続端子J3へと電流が流れ出す。また、電流源25の電流の出力方向は、他方のイネーブル制御端子に入力される信号がHレベルである期間にはシンク(SINK)となり、接続端子J3から電流源25の出力端子へと電流が引き込まれる。電流源25の各イネーブル制御端子には、制御ロジック部15から出力されるイネーブル制御信号EN3、EN4がそれぞれ与えられている。
電圧制御電流源26(以下、電流源26と呼ぶ)は、入力端子に与えられる電圧に応じた一定の電流を出力する。電流源26の入力端子は、第3DAC19の出力端子に接続されている。電流源26の出力端子は、接続端子J3に接続されている。これにより、第3DAC19の出力電圧に応じた一定の電流が接続端子J3に印加される。
電流源26は、イネーブル制御端子を備えたものであり、その機能の有効化および無効化を切り替えること、つまりイネーブル制御が可能な構成となっている。電流源26は、イネーブル制御端子に入力される信号がHレベルである場合に有効化され、イネーブル制御端子に入力される信号がLレベルである場合に無効化される。なお、電流源26は、その出力端子がハイインピーダンス状態となることにより無効化される構成となっている。
上記構成において、スイッチSW1〜SW7のオンとオフの切り替えは、制御ロジック部15から出力されるスイッチ切替信号SC1〜SC7により制御される。なお、スイッチSW1〜SW7は、それぞれに対応するスイッチ切替信号SC1〜SC7がHレベルのときにオンし、Lレベルのときにオフする。また、アンプ20、21および電流源25、26のイネーブル制御は、制御ロジック部15から出力されるイネーブル制御信号EN1〜EN5により制御される。
本実施形態では、第1DAC17、スイッチSW5およびアンプ21により、制御ロジック部15からの指令に応じて出力電圧が変化する電圧可変部27が構成されている。また、この場合、ノードN2が、電圧可変部27の出力電圧が供給される出力ノードに相当する。
また、本実施形態では、アンプ20、21および電流源25、26が回路素子に相当する。そして、制御ロジック部15は、スイッチSW1〜SW7のオンとオフの切り替えと、上記回路素子のイネーブル制御とにより、制御用回路14の回路形態を1セル用回路形態、2セル用回路形態およびO2用回路形態のいずれかに設定するものであり、切替制御部に相当する。
制御用回路14の回路形態、ひいてはモードは、スイッチSW1〜SW7のオンとオフの切り替えと、上記回路素子のイネーブル制御とが、図2に示すように切り替えられることにより、アイドルモード、1セルモード、2セルモードおよびO2モードのいずれかに設定される。なお、2セルモードおよびO2モードにおいて、イネーブル制御信号EN3、EN4は、後述するインピーダンス検出処理を実施する際、HレベルとLレベルとが交互に繰り返される状態となる。
また、図3に示すように、エンジンECUに動作用の電源が投入された時点において、制御用回路14のモードはアイドルモードになる。なお、エンジンECUは、車両のイグニッションスイッチがオンされると、動作用の電源として車両のバッテリ電圧が投入される。
エンジンECUへの電源投入により制御装置1およびマイコン16が起動し、マイコン16から制御装置1の制御ロジック部15に対しセンサ種別信号を含む各種の指令信号が与えられる。これを受けて、制御ロジック部15は、制御用回路14が接続される空燃比センサに対応した回路形態となるように、スイッチン切替信号SC1〜SC7およびイネーブル制御信号EN1〜E5を出力する。これにより、制御用回路14のモードが、アイドルモード以外のモード、つまり1セルモード、2セルモードまたはO2モードに切り替えられる。
また、図4に示すように、上記構成では、制御用回路14のモードが変更される場合、一旦アイドルモードに戻されてから、他のモードに切り替えられるようになっている。つまり、上記構成では、1セルモード、2セルモードおよびO2モードのいずれかのモードから、他のモードへと直接遷移することはない。
<各モードについて>
次に、制御用回路14の各モードにおける回路構成および基本動作と、各モードにおける制御内容とについて説明する。
[1]アイドルモード
図2に示すように、制御用回路14のモードは、スイッチSW1、SW4およびスイッチSW6がオンであるとともにスイッチSW2、SW3、SW5およびSW7がオフであり、且つイネーブル制御信号EN1〜EN5が全てLレベル(無効)である場合、アイドルモードとなる。
エンジンECUに電源が投入されても、制御装置1およびマイコン16が起動してイネーブル制御信号EN1〜EN5のいずれかをHレベルにするまでは、それらの信号は全てLレベルであるため、制御用回路14はアイドルモードとなる。
アイドルモードでは、イネーブル制御信号EN1〜EN5がLレベルであるためにアンプ20、21および電流源25、26が無効化されていることから、接続端子J1〜J3はハイインピーダンス状態となる。そのため、エンジンECUへの電源投入直後において、接続端子J1〜J3から不要な電圧が出力されてしまうことが防止される。
[2]1セルモード
図2に示すように、制御用回路14のモードは、スイッチSW1、SW4およびSW6がオンであるとともにスイッチSW2、SW3、SW5およびSW7がオフであり、且つイネーブル制御信号EN1、EN2がHレベル(有効)になることにより、1セルモードとなる。1セルモードは、通常の制御が行われるとき(通常制御時)に用いられるモードである。
図5は、制御装置1に1セルAFセンサ2が接続されており、制御用回路14のモードが1セルモードに設定された場合の回路状態を表している。なお、図5では、制御用回路14の構成要素のうち、1セルモード、つまり1セル用回路形態で機能する構成要素だけを表している。
図5に示すように、1セルモードの場合、スイッチSW1、SW2のうちスイッチSW1がオンされるため、アンプ20はボルテージフォロアの接続形態となる。また、この場合、スイッチSW3、SW4のうちスイッチSW4がオンされる。そのため、アンプ20は、第1DAC17の出力電圧を出力するバッファとして機能する。また、アンプ20の出力端子は、接続端子J1を介して1セルAFセンサ2の端子6に接続される。これにより、セル5の一方の電極に第1DAC17の出力電圧が印加される。
この場合、スイッチSW5、SW6のうちスイッチSW6がオンされるため、ノードN2、つまり電流検出用抵抗22の一方の端子には、第2DAC18の出力電圧が、バッファとして機能するアンプ21を介して印加される。また、電流検出用抵抗22の他方の端子は、接続端子J2を介して1セルAFセンサ2の端子7に接続される。これにより、セル5の他方の電極には、電流検出用抵抗22を介して第2DAC18の出力電圧が印加される。
このようなことから、電流検出用抵抗22には、セル5に流れる電流と同じ電流が流れることとなり、その電流検出用抵抗22の各端子電圧を表すデジタル信号が制御ロジック部15に入力される。制御ロジック部15は、第1DAC17および第2DAC18を制御することにより、セル5に対し、交流的に変化する電圧を印加する。
制御ロジック部15は、電流検出用抵抗22に流れる電流の直流成分を、空燃比に応じたセンサ電流として検出し、電流検出用抵抗22に流れる電流の交流成分から、セル5のインピーダンスを検出する。制御ロジック部15は、通信を介して上記各検出値をマイコン16に送信する。セル5のインピーダンスは、セル5の温度と相関がある。そのため、マイコン16は、検出されたインピーダンスの値に基づいて、セル5が活性状態であるか否かの判定、セル5を加熱するためのヒータ(図示略)の制御などを実行する。
[3]2セルモード
図2に示すように、制御用回路14のモードは、スイッチSW2、SW3、SW5およびSW7がオンであるとともにスイッチSW1、SW4およびSW6がオフであり、且つイネーブル制御信号EN1、EN2、EN5がHレベル(有効)になることにより、2セルモードとなる。2セルモードは、通常の制御が行われるとき(通常制御時)に用いられるモードである。
図6は、制御装置1に2セルAFセンサ3が接続されており、制御用回路14のモードが2セルモードに設定された場合の回路状態を表している。なお、図6では、制御用回路14の構成要素のうち、2セルモード、つまり2セル用回路形態で機能する構成要素だけを表している。
図6に示すように、2セルモードの場合、スイッチSW1、SW2のうちスイッチSW2がオンされるため、アンプ20の反転入力端子は、接続端子J2を介して2セルAFセンサ3の端子11に接続される。そのため、アンプ20は、非反転入力端子に入力される電圧と、端子11の電圧とが一致するように、端子10に電圧を出力する。
また、この場合、スイッチSW3、SW4のうちスイッチSW3がオンされるため、アンプ20の非反転入力端子には、ノードN1の電圧(例えば2.5V)が入力される。そのため、アンプ20は、端子11の電圧がノードN1の電圧となるように端子10に電圧を出力することとなる。
この場合、スイッチSW5、SW6のうちスイッチSW5がオンされるため、ノードN2、つまり電流検出用抵抗22の一方の端子には、第1DAC17の出力電圧が、バッファとして機能するアンプ21を介して印加される。また、電流検出用抵抗22の他方の端子は、接続端子J2を介して2セルAFセンサ3の端子11に接続される。これにより、酸素ポンプセル9にポンプ電流が流され、そのポンプ電流が電流検出用抵抗22に流れる。そして、電流検出用抵抗22の各端子電圧を表すデジタル信号が制御ロジック部15に入力される。
この場合、2セルAFセンサ3の端子12には、電流源26から接続端子J3を介して、起電力セル8を機能させるための一定電流が印加される。制御ロジック部15は、電流源26の出力電流が、制御装置1に接続されている2セルAFセンサ3についての最適値となるように、第3DAC19の出力電圧を制御する。
また、この場合、接続端子J2、J3の電圧、つまり起電力セル8の両端電圧を表すデジタル信号が制御ロジック部15に入力される。制御ロジック部15は、通信を介して上記各電圧の検出値をマイコン16に送信する。マイコン16は、起電力セル8の両端電圧の検出値から求められるセンサ間電圧が目標値(例えば0.45V)となるように、第1DAC17の出力電圧、つまり電流検出用抵抗22への出力電圧を制御する。
このような構成により、起電力セル8の出力電圧であるセンサ間電圧が目標値となるように、酸素ポンプセル9に流れるポンプ電流が制御され、そのポンプ電流が、空燃比を表すセンサ電流として電流検出用抵抗22に流れる。そのため、マイコン16は、電流検出用抵抗22の各端子電圧の検出値からセンサ電流を検出し、その検出したセンサ電流を、所定の式やデータマップに当てはめることにより、空燃比に変換する。
[4]O2モード
図2に示すように、制御用回路14のモードは、スイッチSW5およびSW7がオンであるとともにスイッチSW1〜SW4およびSW6がオフであり、且つイネーブル制御信号EN2、EN5がHレベル(有効)になることにより、O2モードとなる。O2モードは、通常の制御が行われるとき(通常制御時)に用いられるモードである。
図7は、制御装置1にO2センサ4が接続されており、制御用回路14のモードがO2モードに設定された場合の回路状態を表している。なお、図7では、制御用回路14の構成要素のうち、O2モード、つまりO2用回路形態で機能する構成要素だけを表している。
図7に示すように、O2モードの場合、スイッチSW5、SW6のうちスイッチSW5がオンされるため、ノードN2、つまり電流検出用抵抗22の一方の端子には、第1DAC17の出力電圧(例えば2V)が、バッファとして機能するアンプ21を介して印加される。また、電流検出用抵抗22の他方の端子は、接続端子J2を介してO2センサ4の端子S−に接続される。これにより、O2センサ4の端子S−に第1DAC17の出力電圧が印加される。
この場合、O2センサ4の端子S+には、電流源26から接続端子J3を介して、セル13を機能させるための微小な一定電流が印加される。制御ロジック部15は、電流源26の出力電流値が、制御装置1に接続されているO2センサ4についての最適値となるように、第3DAC19の出力電圧を制御する。
このような状態において、接続端子J2、J3の各電圧を表すデジタル信号が制御ロジック部15に入力される。制御ロジック部15は、通信を介して上記各電圧の検出値をマイコン16に送信する。マイコン16は、上記各電圧の検出値から、空燃比に応じてO2センサ4から出力される電圧(=端子S+の電圧−端子S−の電圧)を求める。
<インピーダンス検出処理>
続いて、2セルモードおよびO2モードの際に実行されるインピーダンス検出処理について説明する。
2セルモードおよびO2モードの場合、制御ロジック部15は、一定時間毎に、空燃比センサのインピーダンスを検出するインピーダンス検出処理を実行する。なお、以下では、インピーダンス検出処理を実行する期間のことをインピーダンス検出期間と呼ぶ。また、ここでは、O2モードの際に実行されるインピーダンス検出処理を例に説明するが、2セルモードの際に実行されるインピーダンス検出処理についても同様の内容となる。
図8に示すように、制御ロジック部15は、インピーダンス検出期間の開始時点から所定時間T1だけイネーブル制御信号EN3をHレベルとして電流源25を有効化するとともに電流の出力方向をソースに設定する。制御ロジック部15は、イネーブル制御信号EN3をLレベルに転じさせた時点から所定時間T2が経過した時点から所定時間T3だけイネーブル制御信号EN4をHレベルとして電流源25を有効化するとともに電流の出力方向をシンクに設定する。
これにより、インピーダンス検出期間が開始されると、セル13に対し、電流源26から接続端子J3を介して第2DAC18の出力電圧に応じた電流値のソース電流およびシンク電流が交互に印加される。なお、図8では、ソース電流、つまり電流源25から接続端子J3へと流れる電流の向きを正方向(+)とし、シンク電流、つまり接続端子J3から電流源25へと流れる電流の向きを負方向(−)としている。
制御ロジック部15は、セル13にソース電流が印加される前(以下、単に印加前と呼ぶ)の端子S−、S+間の電圧(以下、センサ両端間電圧と呼ぶ)とセル13への印加電流とを検出する。また、制御ロジック部15は、セル13にソース電流が印加された後(以下、単に印加後と呼ぶ)のセンサ両端間電圧とセル13への印加電流とを検出する。
制御ロジック部15は、上記各検出値を用いて、印加前後のセンサ両端間電圧の差である印加前後のセンサ両端間電位差ΔVと、印加前後のセル13への印加電流の差である印加電流値差ΔIとを求める。そして、制御ロジック部15は、センサ両端間電位差ΔVと印加電流値差ΔIとに基づいて、セル13のインピーダンスを算出する。具体的には、センサ両端間電位差ΔVを印加電流値差ΔIで除算することにより、セル13のインピーダンス(=ΔV/ΔI)を算出する。
このようなインピーダンス検出期間が終了した時点において、イネーブル制御信号EN3、EN4がLレベルとなり、電流源25が無効化される。これにより、通常の制御期間(図8では、センサ電圧検出期間と称す)が開始となる。そして、前回のインピーダンス検出期間の開始時点から所定時間T4が経過した時点から、次のインピーダンス検出期間が開始となる。
なお、セル13のインピーダンスの算出は、マイコン16により行ってもよい。その場合、制御ロジック部15は、センサ両端間電位差ΔVおよび印加電流値差ΔIを、通信を介してマイコン16に送信すればよい。また、印加電流値差ΔIは、上記検出値から算出するものに限らずともよく、例えばソース電流の目標値(電流指示値)を用いてもよい。また、シンク電流の印加前後における各検出値を用いた場合でも、同様にインピーダンスの算出を行うことができる。
2セルAFセンサ3の起電力セル8のインピーダンスは、起電力セル8の温度と相関がある。そこで、2セルモードの場合、マイコン16は、制御ロジック部15により検出されたインピーダンスの値に基づいて、起電力セル8および酸素ポンプセル9が活性状態であるか否かの判定、起電力セル8および酸素ポンプセル9を加熱するためのヒータ(図示略)の制御などを実行する。
また、O2センサ4のセル13のインピーダンスは、セル13の温度と相関がある。そこで、O2モードの場合、マイコン16は、制御ロジック部15により検出されたインピーダンスの検出値に基づいて、セル13が活性状態であるか否かの判定、セル13を加熱するためのヒータ(図示略)の制御などを実行する。
以上説明した本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
上記構成の制御装置1は、1セルAFセンサ2が接続される場合には制御用回路14の回路形態を1セル用回路形態に設定することにより、1セルAFセンサ2の制御を行うことができる。また、上記構成の制御装置1は、2セルAFセンサ3が接続される場合には制御用回路14の回路形態を2セル用回路形態に設定することにより、2セルAFセンサ3の制御を行うことができる。さらに、上記構成の制御装置1は、O2センサ4が接続される場合には制御用回路14の回路形態をO2用回路形態に設定することにより、O2センサ4の制御を行うことができる。
このような回路形態の切り替えは、制御ロジック部15によるスイッチSW1〜SW7のオンとオフの切り替え、アンプ20、21、電流源25、26のイネーブル制御などにより実施される。このように、上記構成の制御装置1は、制御ロジック部15による制御用回路14の回路形態(モード)の切り替えにより、1セルAFセンサ2および2セルAFセンサ3といったA/FセンサとO2センサ4との両方の制御に対応することができる。したがって、上記構成によれば、A/FセンサとO2センサ4の双方を選択的に制御することができるという優れた効果が得られる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について図9および図10を参照して説明する。
第2実施形態では、制御ロジック部15の制御内容が、第1実施形態と異なっている。なお、構成については第1実施形態と共通するので、図1なども参照しながら説明する。
1セルAFセンサ2、2セルAFセンサ3およびO2センサなどの空燃比センサは、そのセンサ両端間電圧が過大になると劣化することが知られている。このような劣化を防止することをブラックニング保護と呼ぶが、本実施形態では、このようなブラックニング保護を実現するための制御内容が追加されている。なお、本実施形態では、O2モード時の制御を例に説明するが、1セルモードおよび2セルモードについても同様の制御内容を適用することができる。
エンジンECUの起動後から所定期間が経過するまでの起動期間、O2センサ4の温度は比較的低い。そのため、アイドルモードからO2モードに遷移した際にはO2センサ4のインピーダンスは比較的高い値(例えば1MΩ)となっている。なお、通常時におけるO2センサ4のインピーダンスは、O2センサ4の温度が比較的高くなっていることから、比較的低い値(例えば100Ω)となる。
したがって、起動期間、制御ロジック部15が、O2センサ4の端子S−に対し、所望する目標電圧値Va(例えば+2V)が印加されるように、第1DAC17に指令(デジタル信号)を出力すると、O2センサ4の端子間に過大な電圧が印加されるおそれがある。すなわち、このとき、O2センサ4の端子S+は、電気的に浮いた状態であるため、その電位は正しく定まらないものの、概ねゼロに近い値となっている。そのため、端子S−の電圧が目標電圧値Vaである+2Vに立ち上がった瞬間、O2センサ4のセンサ両端間電圧は、−2V(=0−(+2V))程度の比較的高い値となる。
そこで、本実施形態では、制御ロジック部15は、起動期間にあっては、O2センサ4の端子S−に対し目標電圧値Vaよりも低い起動時電圧値Vb(例えば+1V)の電圧が印加されるように、第1DAC17に指令を出力する。そして、制御ロジック部15は、起動期間の経過後にあっては、O2センサ4の端子S−に対し目標電圧値Vaの電圧が印加されるように、第1DAC17に指令を出力する。
このようにすれば、図9に示すように、起動期間においてアイドルモードからO2モードに遷移するタイミングである時刻t1、端子S−の電圧が起動時電圧値Vbに立ち上がるものの、O2センサ4のセンサ両端間電圧のピーク値は、−1V(=0−(+1V))程度に抑えられる。
なお、上記制御では、起動時電圧値Vbを固定値(例えば+1V)としたが、起動時電圧値を動的に制御してもよい。すなわち、起動時、制御ロジック部15は、接続端子J3の電圧、つまりO2センサ4の端子S+の電圧を、MUX23およびADC24を介して検出する。そして、制御ロジック部15は、起動期間においてO2センサ4の端子S−に印加する電圧を、端子S+の電圧の検出値に応じて変化させる。
具体的には、制御ロジック部15は、起動期間にあっては、O2センサ4の端子S−に、端子S+の電圧の検出値と同程度の電圧値の電圧が印加されるように、第1DAC17を制御する。このようにすれば、起動期間におけるO2センサ4のセンサ両端間電圧をほぼゼロに維持することができ、ブラックニング保護を一層確実に行うことができる。なお、この場合、制御ロジック部15は、第3接続端子J3の電圧を検出する電圧検出部としても機能する。
このようなブラックニング保護のための制御は、O2センサ4のインピーダンスが比較的高い起動期間にだけ行えばよい。すなわち、通常時には、O2センサ4のインピーダンスが十分に低い値(例えば100Ω程度)になるため、通常通りの制御を実行すればよい。また、インピーダンスの検出を行うインピーダンス検出期間(掃引期間)は、比較的短い時間であるため、O2センサ4の端子間に比較的高い電圧が印加されたとしても劣化などの問題は生じ難い。そのため、インピーダンス検出期間についても、上記ブラックニング保護のための制御を行う必要はなく、通常通りの制御を実行すればよい。
図10に示すように、従来のO2センサ4を制御するための制御装置31では、ブラックニング保護を目的として、O2センサ4の端子S+をプルダウンするための抵抗R31が設けられていた。このような抵抗R31を設けることにより、起動期間におけるセンサ両端間電圧が、O2センサ4のインピーダンスと抵抗R31の分圧比に応じた電圧に低減される。
これに対し、本実施形態では、上述した制御により起動期間におけるセンサ両端間電圧が低減されるため、このようなプルダウン用の抵抗R31を設ける必要が無く、その分だけ部品点数の削減を図ることができる。ただし、本実施形態においても、ブラックニング保護の効果を一層高めるために、プルダウン用の抵抗R31を設けてもよい。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について図11を参照して説明する。
図11に示すように、本実施形態の制御装置41は、図1に示した制御装置1に対し、制御用回路14に代えて制御用回路42を備えている点が異なる。制御用回路42が備えるADC43は、差動構成のA/D変換器となっている。
このような構成によれば、制御ロジック部15は、差動構成のADC43から出力されるデジタル信号に基づいて、電流検出用抵抗22の端子電圧と接続端子J2、J3の電圧を検出することになる。したがって、本実施形態によれば、これらの電圧を検出する際、同相ノイズ成分の影響を排除することが可能となり、センサ出力電圧または電流の検出精度およびインピーダンスの検出精度が高まるという効果が得られる。
(その他の実施形態)
なお、本発明は上記し且つ図面に記載した各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で任意に変形、組み合わせ、あるいは拡張することができる。
制御用回路14、42は、1つ以上のスイッチのオンとオフの切り替えと1つ以上の回路素子のイネーブル制御とにより、各回路形態を切替可能な構成であればよい。したがって、制御用回路14、42の具体的な構成は、図1などに示した構成に限らずともよく、適宜変更してもよい。
制御装置1、41は、少なくとも2セルAFセンサ3およびO2センサ4の制御に対応することができる構成であればよい。したがって、制御用回路14、42としては、2セル用回路形態とO2用回路形態とを切替可能な構成であればよく、1セル用回路形態に切り替えるための回路素子を省いてもよい。
制御ロジック部15およびマイコン16の制御(処理)の分担については、上記各実施形態にて説明したものに限らずともよく、その分担の範囲は適宜変更することが可能である。
上記各実施形態では、アンプ20、21および電流源25、26(以下、回路素子と総称する)は、イネーブル制御により、その出力端子がハイインピーダンス状態となることにより無効化される構成となっていたが、回路素子の有効化および無効化を切り替える手法は適宜変更可能である。例えば、回路素子の外部において、その出力信号ラインをスイッチなどで遮断することで、回路素子の有効化および無効化を切り替えてもよい。
上記各実施形態では、定常的に微小電流を印加する必要がある仕様の2セルAFセンサ3またはO2センサ4を用いることを想定していたため、2セルモード時およびO2モード時にはイネーブル制御信号EN5をHレベル(有効)とするようになっていた。これに対し、制御装置1、41に接続されるセンサが定常的に電流を印加する必要がない仕様のセンサである場合、2セルモード時およびO2モード時にイネーブル制御信号EN5をLレベル(無効)にすればよい。
本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
1、41…制御装置、2…1セルタイプのA/Fセンサ、3…2セルタイプのA/Fセンサ、4…O2センサ、6…1セル第1端子、7…1セル第2端子、8…起電力セル、9…酸素ポンプセル、10…2セル第1端子、11…2セル第2端子、12…2セル第3端子、14、42…制御用回路、15…制御ロジック部、20、21…アンプ、22…電流検出用抵抗、25、26…電流源、27…電圧可変部、43…ADC、J1〜J3…接続端子、N2…ノード、S−…O2第1端子、S+…O2第2端子、SW1〜SW7…スイッチ。

Claims (7)

  1. 起電力セル(8)および酸素ポンプセル(9)を有する2セルタイプのA/Fセンサ(3)とO2センサ(4)とが含まれる各種の空燃比センサのうちいずれか1つが接続される空燃比センサの制御装置(1、41)であって、
    前記2セルタイプのA/Fセンサは、前記2セルタイプのA/Fセンサを制御するための端子として、前記酸素ポンプセルが有する一対の電極のうちの一方に接続された2セル第1端子(10)と、前記酸素ポンプセルが有する前記一対の電極のうちの他方と前記起電力セルが有する一対の電極のうちの一方との双方に接続された2セル第2端子(11)と、前記起電力セルが有する前記一対の電極のうちの他方に接続された2セル第3端子(12)と、を備えており、
    前記O2センサは、前記O2センサを制御するための端子として、前記O2センサの一方の電極に接続されたO2第1端子(S−)と、前記O2センサの他方の電極に接続されたO2第2端子(S+)と、を備えており、
    前記空燃比センサのいずれかを接続するための端子である第1接続端子(J1)、第2接続端子(J2)および第3接続端子(J3)と、
    1つ以上のスイッチ(SW1〜SW7)のオンとオフの切り替えと1つ以上の回路素子(20、21、25、26)のイネーブル制御とにより、前記第1接続端子、前記第2接続端子および前記第3接続端子を介して前記2セルタイプのA/Fセンサを制御する回路形態である2セル用回路形態と、前記第2接続端子および前記第3接続端子を介して前記O2センサを制御する回路形態であるO2用回路形態とを、切替可能な制御用回路(14、42)と、
    前記スイッチのオンとオフの切り替えと、前記回路素子のイネーブル制御とにより、前記制御用回路の回路形態を前記2セル用回路形態および前記O2用回路形態のいずれかに設定する切替制御部(15)と、
    を備える空燃比センサの制御装置。
  2. 前記2セルタイプのA/Fセンサが接続される場合には、前記第1接続端子に前記2セル第1端子が接続され、前記第2接続端子に前記2セル第2端子が接続され、前記第3接続端子に前記2セル第3端子が接続され、
    前記O2センサが接続される場合には、前記第2接続端子に前記O2第1端子が接続され、前記第3接続端子に前記O2第2端子が接続され、
    前記制御用回路は、
    前記切替制御部からの指令に応じて出力電圧が変化する電圧可変部(27)と、
    前記電圧可変部の出力電圧が供給される出力ノード(N2)と前記第2接続端子との間に直列に介在する電流検出用抵抗(22)と、
    を備える請求項1に記載の空燃比センサの制御装置。
  3. 前記切替制御部は、装置の起動後から所定期間が経過するまでの起動期間にあっては前記電圧可変部の出力電圧が所望する目標電圧値よりも低い起動時電圧値となるように指令を出力し、前記起動期間の経過後にあっては前記電圧可変部の出力電圧が前記目標電圧値となるように指令を出力する請求項2に記載の空燃比センサの制御装置。
  4. さらに、前記第3接続端子の電圧を検出する電圧検出部(15)を備え、
    前記切替制御部は、前記起動期間にあっては前記電圧検出部により検出された電圧値に応じて、前記電圧可変部の出力電圧を変化させる請求項3に記載の空燃比センサの制御装置。
  5. 前記制御用回路(42)は、前記電流検出用抵抗の端子電圧と、前記第2接続端子および前記第3接続端子の電圧とをA/D変換する差動構成のA/D変換器(43)を備え、
    前記切替制御部は、前記A/D変換器の出力に基づいて、前記電流検出用抵抗の端子電圧および前記第2接続端子および前記第3接続端子の電圧を検出する請求項2から4のいずれか一項に記載の空燃比センサの制御装置。
  6. 前記各種の空燃比センサには、さらに、1つのセルを有する1セルタイプのA/Fセンサ(2)が含まれ、
    前記1セルタイプのA/Fセンサは、前記1セルタイプのA/Fセンサを制御するための端子として、前記1つのセルが有する一対の電極のうちの一方に接続された1セル第1端子(6)と、前記1つのセルが有する前記一対の電極のうちの他方に接続された1セル第2端子(7)と、を備えており、
    前記制御用回路は、さらに、前記スイッチのオンとオフの切り替えと前記回路素子のイネーブル制御とにより、前記第1接続端子および前記第2接続端子を介して前記1セルタイプのA/Fセンサを制御する回路形態である1セル用回路形態にも切替可能であり、
    前記切替制御部は、前記スイッチのオンとオフの切り替えと、前記回路素子のイネーブル制御とにより、前記制御用回路の回路形態を前記第1セル用回路形態、前記2セル用回路形態および前記O2用回路形態のいずれかに設定する請求項1から5のいずれか一項に記載の空燃比センサの制御装置。
  7. 前記切替制御部は、接続される前記空燃比センサの種類を表すセンサ種別信号を入力し、その入力された前記センサ種別信号に基づいて前記制御用回路の回路形態の切り替えを行う請求項1から6のいずれか一項に記載の空燃比センサの制御装置。
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