JP2000329739A - 空燃比検出装置 - Google Patents

空燃比検出装置

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JP2000329739A
JP2000329739A JP11141996A JP14199699A JP2000329739A JP 2000329739 A JP2000329739 A JP 2000329739A JP 11141996 A JP11141996 A JP 11141996A JP 14199699 A JP14199699 A JP 14199699A JP 2000329739 A JP2000329739 A JP 2000329739A
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千裕 東脇
Mitsuji Hattori
充志 服部
Yoshimichi Takifuji
喜道 瀧藤
Naoki Nishinaga
直樹 西長
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Abstract

(57)【要約】 【課題】温度変化による検出精度の低下を回避すること
が可能な空燃比検出装置を提供する。 【解決手段】検出部101は、ジルコニア固体電解質1
02、大気側電極104、排気側電極105、拡散抵抗
体106を備える。オペアンプ16と各抵抗R21,R
22から成る反転増幅器17は、抵抗R1の両端電圧V
1,V2を増幅して電圧V3を生成する。A/D変換器
84は、各電圧V1〜V3をA/D変換してマイクロコ
ンピュータ85へ出力する。コンピュータ85は、空燃
比を検出する際には各電圧V2,V3と各抵抗R1,R
21,R22の値とに基づいて各電極104,105間
のセンサ電流Ipを算出し、検出部101の内部インピ
ーダンスを検出する際には各電圧V1,V2と抵抗R1
の値とに基づいてセンサ電流Ipを算出する。そして、
内部インピーダンスが一定値になるようにヒータ103
をオン・オフ制御し、ジルコニア固体電解質102の温
度を一定に保つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空燃比検出装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関に供給される混合気
の空燃比を目標値に制御するため、内燃機関の排気管に
空燃比検出装置を設け、検出した空燃比に応じて燃料供
給量をフィードバック制御する技術が広く用いられてい
る。
【0003】このような空燃比検出装置は、空燃比の検
出部(空燃比センサ)と、当該検出部を駆動する駆動回
路と、当該駆動回路の出力信号を処理することにより空
燃比を求めるためのA/D変換器およびマイクロコンピ
ュータとから構成されており、検出部としてジルコニア
固体電解質を利用したものが一般に使われている。
【0004】図7は、検出部(空燃比センサ)の一例の
概略構造を示す一部断面図である。検出部101は、ジ
ルコニア固体電解質102、ヒータ103、電極10
4,105、拡散抵抗体106から構成されている。コ
ップ型の検出部101は内燃機関の排気管(図示略)中
に配置されている。
【0005】袋管状のジルコニア固体電解質102の内
部には大気が導入されている。ジルコニア固体電解質1
02の内部に配置された棒状のヒータ103は、ジルコ
ニア固体電解質102を少なくとも600℃以上に加熱
して酸素イオンの導電性を向上させている。
【0006】ジルコニア固体電解質102の大気雰囲気
側には大気側電極104が形成され、排気ガス雰囲気側
には排気側電極105が形成されている。尚、各電極1
04,105は膜厚が数μm〜数十μmの多孔質の白金
材料から形成されている。電極105の表面に形成され
た拡散抵抗体106は、排気ガス雰囲気中から電極10
5へ拡散によって流入する酸素や未撚ガスである一酸化
炭素などの流入を抑制する。尚、拡散抵抗体106はス
ピネルなどをプラズマ溶射することにより多孔質に形成
されており、拡散抵抗率を大きくするため膜厚は数百μ
mに設定されている。
【0007】図8に、検出部101を駆動するための従
来の駆動回路81を示す。駆動回路81は、オペアンプ
82,83および抵抗R1〜R4から構成されている。
オペアンプ82の出力端子は、抵抗R1を介して検出部
101の電極104に接続されると共に、各抵抗R1,
R3を介してオペアンプ82の反転入力端子に接続され
ている。また、オペアンプ83の出力端子は抵抗R2を
介して検出部101の電極105に接続されると共に、
各抵抗R2,R4を介してオペアンプ83の反転入力端
子に接続されている。そして、オペアンプ82の非反転
入力端子には大気側印加電圧VAF+が印加され、オペア
ンプ83の非反転入力端子には排気側印加電圧VAF-が
印加されている。ここで、各オペアンプ82,83は、
プラス側電源VBおよびグランドに接続されて電源供給
がなされ単電源動作を行うようになっている。以下、各
抵抗R1〜R4の抵抗値をそれぞれ「R1」〜「R4」
と表記する。
【0008】検出部101の電極104にはオペアンプ
82から電圧VAF+が印加され、電極105にはオペア
ンプ83から電圧VAF-が印加されるため、各電極10
4,105間には各電圧VAF+,VAF-の差電圧VR(=
VAF+−VAF-)が印加されることになる。
【0009】空気過剰率λが1より大きいリーン領域
(λ>1)においては、電極105の電圧が電極104
の電圧よりもVRだけ低いため、この励起電圧(印加電
圧)VRによって排気ガス雰囲気中の残存酸素は拡散抵
抗体106を介して電極105で酸素イオンに変換さ
れ、この酸素イオンはジルコニア固体電解質102中を
酸素ポンプ作用によって電極104側へ移送され、電極
104で再び酸化されて酸素ガスになり大気雰囲気中へ
放出される。このとき、酸素イオンの流れとは逆向きに
電極104から電極105へセンサ電流(ポンプ電流)
Ipが流れる。このセンサ電流Ipは、排気ガス雰囲気
中から拡散抵抗体106を介して電極105へ拡散によ
って流入する酸素量に対応する。
【0010】空気過剰率λが1の理論空燃比(λ=1)
においては、拡散抵抗体106を介して電極105へ拡
散で流入する排気ガス中の残存酸素の量と一酸化炭素な
どの残存未燃ガスの量とは化学当量比であり、電極10
5の触媒作用により両者は完全に燃焼する。そのため、
電極105の近傍には酸素がなくなり、各電極104,
105間に電圧が励起されても、ジルコニア固体電解質
102中を移送される酸素イオンはなくなる。従って、
各電極104,105間に流れるセンサ電流Ipは零に
なる(Ip=0)。
【0011】空気過剰率λが1より小さいリッチ領域
(λ<1)においては、リーン領域の場合とは逆に、電
極104から電極105へ酸素イオンが流れ、この酸素
イオン流は電極105の近傍の酸素濃度を高めるように
作用し、電極105で再び酸化されて酸素ガスになり、
この酸素ガスは、拡散抵抗体106を介して排気ガス雰
囲気中から電極105へ拡散で流入する一酸化炭素など
の未燃ガスを燃焼させる。従って、ジルコニア固体電解
質102中を電極104側から電極105側へ移送され
る酸素イオンの量は、電極105へ拡散で流入する未燃
ガスの量に対応した値になる。このとき、酸素イオンの
流れとは逆向きに電極105から電極104へセンサ電
流Ipが流れる。
【0012】抵抗R1の両端はそれぞれA/D変換器8
4に接続されている。A/D変換器84は、マイクロコ
ンピュータ85の制御に従い、抵抗R1におけるオペア
ンプ82側の電圧V1と検出部101側の電圧V2とを
それぞれA/D変換し、そのA/D変換値をマイクロコ
ンピュータ85に出力する。ここで、A/D変換器84
はプラス側電源VCおよびグランドに接続されて電源供
給がなされている。以下、各電源VB,VCの電圧をそれ
ぞれ「VB」,「VC」と表記する。
【0013】マイクロコンピュータ85は、CPU,R
OM,RAM,I/O回路を有する周知の構成であり、
式(1)に示すように、抵抗R1の両端の電圧V1,V
2と抵抗R1の抵抗値R1とに基づいて、検出部101
の各電極104,105間に流れるセンサ電流Ipを算
出する。 Ip=(V1−V2)/R1 ………(式1) そして、マイクロコンピュータ85は、センサ電流Ip
に基づいて空燃比を算出し、算出した空燃比に応じて内
燃機関への燃料供給量をフィードバック制御することに
より、内燃機関に供給される混合気の空燃比を目標値に
制御する。
【0014】ところで、駆動回路81において、抵抗R
2は、オペアンプ83の非反転入力端子が電源VBとシ
ョートした場合、過大な電流がオペアンプ83の非反転
入力端子に流れ込んだり出力端子から流れ出したりして
オペアンプ83が破壊されるのを防止すると共に、静電
気からオペアンプ83の出力端子を保護するために設け
られており、その抵抗値は47Ω程度に設定されてい
る。
【0015】尚、オペアンプ82については抵抗R1が
設けられているため、その抵抗値を47Ω以上に設定す
ることにより、オペアンプ82の非反転入力端子が電源
VBとショートした場合、過大な電流がオペアンプ82
の非反転入力端子に流れ込んだり出力端子から流れ出し
たりしてオペアンプ82が破壊されるのを防止すると共
に、静電気からオペアンプ82の出力端子を保護するこ
とができる。
【0016】また、各抵抗R3,R4は、静電気から各
オペアンプ82,83の出力端子を保護するために設け
られており、その抵抗値は1kΩ程度に設定されてい
る。ここで、オペアンプ82の非反転入力端子に印加さ
れる電圧VAF+が固定の場合、電圧V2は電圧VAF+と等
しくなるため、マイクロコンピュータ85は電圧V2の
値を予め内蔵ROMに記憶しておくことにより認知する
ことが可能であり、A/D変換器84において電圧V2
をA/D変換する必要はない。しかし、オペアンプ82
にオフセット電圧が存在する場合など、電圧V2が電圧
VAF+と等しくならない場合にもセンサ電流Ipを正確
に検出するため、上記のようにA/D変換器84におい
て電圧V2をA/D変換することが望ましい。
【0017】ちなみに、検出部101のジルコニア固体
電解質102の形状については、図7に示す袋管状のも
のだけでなく、図9に示すように平板状のものもある。
尚、図9に示す検出部101において、図7に示すもの
と同じ構成部材については符号を等しくしてある。
【0018】図9に示すように、平板状のジルコニア固
体電解質102には、通路111および拡散室112が
設けられている。通路111の内壁におけるジルコニア
固体電解質102には電極104が形成され、拡散室1
12の内壁におけるジルコニア固体電解質102には電
極105が形成されている。また、拡散室112には外
部と連通する1個の孔が設けられており、この孔により
拡散抵抗体106が構成されている。そして、大気は通
路111を介して電極104へ導入され、排気ガス中の
残存酸素や未燃ガスは拡散抵抗体106から拡散室11
2を介して電極105へ拡散で流入する。また、ジルコ
ニア固体電解質102にはアルミナから成る絶縁層11
3が固着され、その絶縁層113内には線状のヒータ1
03が配置されている。そして、ヒータ103は、絶縁
層113を介してジルコニア固体電解質102を加熱し
て酸素イオンの導電性を向上させる。
【0019】以下、図7に示す検出部101を「コップ
型検出部101」と呼び、図9に示す検出部101を
「積層型検出部101」と呼ぶことにより両者を区別す
る。ところで、特開昭61−180131号公報には、
図8に示す駆動回路81と類似の回路が開示されてい
る。同公報の図3に記載の回路において、駆動回路81
と異なるのは、各抵抗R2〜R4が省かれて短絡されて
いる点と、オペアンプ83の出力端子とオペアンプ82
の非反転入力端子との間に励起電圧VRの設定用の電圧
源が接続されている点だけである。尚、各抵抗R2〜R
4の作用は上記の通りであり、各抵抗R2〜R4を省い
て短絡した場合でも駆動回路81の基本的な動作には影
響を与えない。また、駆動回路81では各電圧VAF+,
VAF-を各オペアンプ82,83の非反転入力端子に印
加しており、各電圧VAF+,VAF-の差電圧VRが励起電
圧となるため、同公報に記載の電圧源と同様に機能す
る。従って、同公報に記載の回路は駆動回路81と基本
的には同じ動作を行う。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】従来の空燃比検出装置
において、検出部101におけるジルコニア固体電解質
102の温度が変化すると、励起電圧(印加電圧)VR
に対するセンサ電流Ipの特性が変動するため、空燃比
の検出精度が低下するという問題がある。この問題を解
決するには、検出部101における各電極104,10
5間の交流的な抵抗(検出部101の内部インピーダン
ス)Zを検出し、当該内部インピーダンスZが一定値に
なるようにヒータ103をオン・オフ制御することによ
り、ジルコニア固体電解質102の温度を常に一定に保
ち、励起電圧VRに対するセンサ電流Ipの特性変動を
防止することが考えられる。
【0021】ここで、検出部101の内部インピーダン
スZを検出するには、駆動回路81において、オペアン
プ82の非反転入力端子に印加する大気側印加電圧VAF
+を変化させ、それに伴うセンサ電流Ipの変化を検出
し、式(2)に示すように、電圧VAF+の変化量ΔVAF+
とセンサ電流Ipの変化量ΔIとに基づいて、内部イン
ピーダンスZを算出する方法が考えられる。 Z=ΔVAF+/ΔI ………(式2) しかし、空燃比を検出する際のセンサ電流Ipが小さ
く、検出部101の内部インピーダンスZを検出する際
のセンサ電流Ipが大きい場合、各電圧V1,V2を1
つのA/D変換器84を用いて検出するとなると、セン
サ電流Ipを検出する際に高い検出精度が得られないと
いう問題がある。
【0022】図10に、図9に示す積層型検出部101
におけるジルコニア固体電解質102の温度に対する内
部インピーダンスZの特性例を示す。図11に、図9に
示す積層型検出部101における空燃比(A/F)に対
するセンサ電流Ipの特性例を示す。
【0023】図10に示すように、積層型検出部101
のジルコニア固体電解質102の温度範囲が700〜7
50℃の場合、内部インピーダンスZは約50Ωにな
る。ところで、検出部101の内部インピーダンスZを
検出する際のセンサ電流Ipの変化量ΔIは、式(2)
を変形した式(3)により表される。 ΔI=ΔVAF+/Z ………(式3) ここで、電圧VAF+の変化量ΔVAF+を0.2Vにした場
合、Z=50Ωとすると、式(3)よりセンサ電流Ip
の変化量ΔIは4mAとなる。
【0024】ところが、図11に示すように、空燃比
(A/F)の範囲が13〜18の場合、センサ電流Ip
の範囲は約−0.4〜約+0.4mAになる。つまり、
図10,図11に示す特性例では、空燃比を検出する際
のセンサ電流Ipが約±0.4mAと小さいのに対し
て、検出部101の内部インピーダンスZを検出する際
のセンサ電流Ipは4mAと大きく、両センサ電流Ip
には10倍以上の差がある。よって、空燃比を検出する
際の電圧値(V1−V2)と、検出部101の内部イン
ピーダンスZを検出する際の電圧値(V1−V2)とに
も10倍以上の差があることになり、両電圧値を1つの
A/D変換器84を用いて検出するとなると、高い検出
精度が得られないことになる。その結果、空燃比を検出
する際のセンサ電流Ipと、検出部101の内部インピ
ーダンスZを検出する際のセンサ電流Ipとの両センサ
電流Ipを共に精度良く検出することはできなくなる。
【0025】ところで、電圧VAF+の変化量ΔVAF+を小
さくすれば、式(3)より、検出部101の内部インピ
ーダンスZを検出する際のセンサ電流Ipを小さくする
ことができる。例えば、電圧VAF+の変化量ΔVAF+を
0.02Vにした場合、Z=50Ωとすると、式(3)
より、検出部101の内部インピーダンスZを検出する
際のセンサ電流Ipの変化量ΔIは0.4mAとなり、
空燃比を検出する際のセンサ電流Ipが約±0.4mA
の場合でも、両センサ電流Ipを共に精度良く検出する
ことが可能になる。
【0026】しかしながら、抵抗R1の両端電圧V1,
V2に生じるノイズの影響や、A/D変換器84のA/
D変換精度などを考慮すると、電圧VAF+の変化量ΔVA
F+はできるだけ大きくすることが望ましく、変化量ΔV
AF+を0.2Vより小さくするのは空燃比の検出精度低
下を招くおそれがあることから避けたい。
【0027】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、ジルコニア固体電解質
の温度変化による検出精度の低下を回避した上で、空燃
比を高精度に検出可能な空燃比検出装置を提供すること
にある。
【0028】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた請求項1に記載の発明は、ジルコニア固体
電解質と、該ジルコニア固体電解質の大気雰囲気側に形
成された大気側電極と、該ジルコニア固体電解質の排気
雰囲気側に形成された排気側電極と、排気雰囲気から該
排気側電極へ拡散で流入するガスを抑制する拡散抵抗体
とを備えた検出部と、該検出部の大気側電極および排気
側電極に対してそれぞれ電圧を印加する駆動回路部と、
前記検出部の大気側電極から流れ出すか又は流れ込む電
流を検出し、その電流値に基づいて、空燃比と、前記検
出部の大気側電極と排気側電極との間の内部インピーダ
ンスとを検出する検出回路部とを備えた空燃比検出装置
である。そして、前記駆動回路部は、前記検出部の大気
側電極に印加される大気側印加電圧を生成する大気側電
圧生成手段と、前記検出部の排気側電極に印加される排
気側印加電圧を生成する排気側電圧生成手段と、前記検
出部の大気側電極と前記大気側電圧生成手段との間に接
続された電流検出用抵抗とを備える。また、前記検出回
路部は、前記駆動回路部の電流検出用抵抗の両端の電圧
のうち少なくとも前記大気側電圧生成手段側の電圧を増
幅する電圧増幅手段と、前記駆動回路部の電流検出用抵
抗の両端の電圧のうち少なくとも前記大気側電圧生成手
段側の第1電圧を検出すると共に、前記電圧増幅手段の
増幅した第2電圧を検出する電圧検出手段と、該電圧検
出手段によって検出された第2電圧から前記電流検出用
抵抗に流れる電流値を検出し、その電流値に基づいて空
燃比を算出する空燃比算出手段と、前記電圧検出手段に
よって検出された第1電圧から前記電流検出用抵抗に流
れる電流値を検出し、その電流値に基づいて前記内部イ
ンピーダンスを算出する内部インピーダンス算出手段と
を備える。そして、空燃比検出装置は、該内部インピー
ダンス算出手段の算出した内部インピーダンスが一定に
なるように前記検出部のジルコニア固体電解質の温度を
一定に制御する。
【0029】従って、請求項1に記載の発明によれば、
空燃比を検出する際には電圧増幅手段を用いて増幅した
第2電圧により電流検出用抵抗に流れる電流値を検出
し、検出部の内部インピーダンスを検出する際には第1
電圧により電流検出用抵抗に流れる電流値を検出するよ
うにしている。そのため、空燃比を検出する際における
電流検出用抵抗の両端の電圧が、内部インピーダンスを
検出する際における電流検出用抵抗の両端の電圧よりも
小さい場合でも、第1電圧と第2電圧との差が少なくな
るように、電圧増幅手段の増幅率を設定することによ
り、第1電圧と第2電圧とを1つの電圧検出手段を用い
て精度良く検出することが可能になる。従って、空燃比
を検出する際に電流検出用抵抗に流れる電流値と、検出
部の内部インピーダンスを検出する際に電流検出用抵抗
に流れる電流値との差が大きい場合でも、両電流値を共
に精度良く検出することが可能になる。その結果、ジル
コニア固体電解質の温度変化による検出精度の低下を回
避した上で、空燃比を高精度に検出することができる。
【0030】次に、請求項2に記載の発明は、ジルコニ
ア固体電解質と、該ジルコニア固体電解質の大気雰囲気
側に形成された大気側電極と、該ジルコニア固体電解質
の排気雰囲気側に形成された排気側電極と、排気雰囲気
から該排気側電極へ拡散で流入するガスを抑制する拡散
抵抗体とを備えた検出部と、該検出部の大気側電極およ
び排気側電極に対してそれぞれ電圧を印加する駆動回路
部と、前記検出部の排気側電極から流れ出すか又は流れ
込む電流を検出し、その電流値に基づいて、空燃比と、
前記検出部の大気側電極と排気側電極との間の内部イン
ピーダンスとを検出する検出回路部とを備えた空燃比検
出装置である。そして、前記駆動回路部は、前記検出部
の大気側電極に印加される大気側印加電圧を生成する大
気側電圧生成手段と、前記検出部の排気側電極に印加さ
れる排気側印加電圧を生成する排気側電圧生成手段と、
前記検出部の排気側電極と前記排気側電圧生成手段との
間に接続された電流検出用抵抗とを備える。また、前記
検出回路部は、前記駆動回路部の電流検出用抵抗の両端
の電圧のうち少なくとも前記排気側電圧生成手段側の電
圧を増幅する電圧増幅手段と、前記駆動回路部の電流検
出用抵抗の両端の電圧のうち少なくとも前記排気側電圧
生成手段側の第1電圧を検出すると共に、前記電圧増幅
手段の増幅した第2電圧を検出する電圧検出手段と、該
電圧検出手段によって検出された第2電圧から前記電流
検出用抵抗に流れる電流値を検出し、その電流値に基づ
いて空燃比を算出する空燃比算出手段と、前記電圧検出
手段によって検出された第1電圧から前記電流検出用抵
抗に流れる電流値を検出し、その電流値に基づいて前記
内部インピーダンスを算出する内部インピーダンス算出
手段とを備える。そして、空燃比検出装置は、該内部イ
ンピーダンス算出手段の算出した内部インピーダンスが
一定になるように前記検出部のジルコニア固体電解質の
温度を一定に制御する。
【0031】従って、請求項2に記載の発明によれば、
請求項1に記載の発明と同じ作用・効果を得ることがで
きる。加えて、請求項2に記載の発明によれば、検出部
の大気側電極ではなく、排気側電極から流れ出すか又は
流れ込む電流を検出し、その電流値に基づいて空燃比を
検出するため、高い領域の空燃比まで高精度に検出する
ことが可能になり、リッチ領域および理論空燃比からリ
ーン領域へ空燃比の検出範囲を拡大することができる。
そして、電流検出用抵抗の抵抗値を小さくしなくても高
い領域の空燃比を検出することが可能になるため、電圧
検出手段をA/D変換器にて具体化した場合にそのA/
D変換精度が低下するおそれがなくなり、空燃比算出手
段にて算出される空燃比の精度を高めることができる。
【0032】ところで、請求項3に記載の発明のよう
に、請求項1または請求項2に記載の空燃比検出装置に
おいて、前記検出部のジルコニア固体電解質を加熱する
ヒータを備え、前記内部インピーダンスが一定になるよ
うに該ヒータの作動を制御するようにしてもよい。
【0033】このようにすれば、前記内部インピーダン
スが一定になるように前記検出部のジルコニア固体電解
質の温度を一定に制御することができる。また、請求項
4に記載の発明のように、請求項1に記載の空燃比検出
装置において、前記大気側電圧生成手段の生成する大気
側印加電圧を変化させ、その電圧の変化量と、その電圧
の変化によって生じた前記検出部の大気側電極から流れ
出すか又は流れ込む電流の変化量とに基づいて前記内部
インピーダンスを検出するようにしてもよい。
【0034】また、請求項5に記載の発明のように、請
求項2に記載の空燃比検出装置において、前記排気側電
圧生成手段の生成する排気側印加電圧を変化させ、その
電圧の変化量と、その電圧の変化によって生じた前記検
出部の排気側電極から流れ出すか又は流れ込む電流の変
化量とに基づいて前記内部インピーダンスを検出するよ
うにしてもよい。
【0035】請求項4または請求項5に記載の発明によ
れば、前記内部インピーダンスを正確に検出することが
できる。そして、前記内部インピーダンスを検出する際
の電圧の変化量を比較的大きな値にすることが可能にな
るため、電流検出用抵抗の両端電圧に生じるノイズの影
響や、電圧検出手段の検出精度などにより、空燃比の検
出精度が低下するのを防止することができる。
【0036】尚、以下に述べる発明の実施の形態におい
て、特許請求の範囲または課題を解決するための手段に
記載の「検出回路部」はA/D変換器84およびマイク
ロコンピュータ85から構成され、同じく「大気側電圧
生成手段」はオペアンプ82から構成され、同じく「排
気側電圧生成手段」はオペアンプ83から構成され、同
じく「電流検出用抵抗」は抵抗R1に相当し、同じく
「電圧増幅手段」は反転増幅器17から構成され、同じ
く「電圧検出手段」はA/D変換器84から構成され、
同じく「電流検出手段」はマイクロコンピュータ85に
おけるS102の処理に相当し、同じく「空燃比算出手
段」はマイクロコンピュータ85におけるS103の処
理に相当し、同じく「内部インピーダンス算出手段」は
マイクロコンピュータ85におけるS204の処理に相
当し、同じく「第1電圧」は電圧V1に相当し、同じく
「第2電圧」は電圧V3に相当する。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した各実施
形態を図面と共に説明する。尚、各実施形態において、
図7〜図11に示した従来の形態と同じ構成部材につい
ては符号を等しくしてその詳細な説明を省略する。
【0038】図2に、各実施形態の空燃比検出装置を用
いた自動車用内燃機関の制御装置の全体構成を示す。制
御装置11は、入力バッファ12、出力バッファ13、
駆動回路14(21)、A/D変換器84、マイクロコ
ンピュータ85から構成されている。
【0039】内燃機関の回転数を検出する回転センサか
らの回転数検出信号NE,自動車の車速を検出する車速
センサからの車速検出信号SPD,スタータスイッチが
操作されたか否かに対応するスタータスイッチ操作検出
信号STAなどのディジタル信号は、入力バッファ12
にてノイズ除去および波形整形が施されて0Vまたは5
Vの信号に変換され、マイクロコンピュータ85に入力
される。
【0040】また、内燃機関の吸入空気量を検出する空
気量センサからの吸入空気量検出信号VG,スロットル
開度を検出するスロットル開度センサからのスロットル
開度検出信号VTA,内燃機関の冷却水温を検出する冷
却水温センサからの水温検出信号THWなどのアナログ
信号は、A/D変換器84にてA/D変換され、マイク
ロコンピュータ85に入力される。
【0041】駆動回路14(21)は検出部101を駆
動し、駆動回路14(21)から出力される各電圧V1
〜V3はA/D変換器84にてA/D変換され、マイク
ロコンピュータ85に入力される。マイクロコンピュー
タ85は、入力バッファ12およびA/D変換器84か
ら入力された各種信号に基づいて、インジェクタから内
燃機関へ供給される燃料噴射量の制御信号INJ,点火
時期の制御信号IGT,アイドル回転制御用バルブの制
御信号ISC,検出部101のヒータ103を制御する
ための制御信号HTなどを生成する。マイクロコンピュ
ータ85の生成したこれらの制御信号は、出力バッファ
13を介して制御装置11の外部へ出力される。
【0042】また、マイクロコンピュータ85は、後述
するように、検出部101の内部インピーダンスZを検
出する際に、印加電圧VAF+(またはVAF-)を変化させ
るための制御信号を生成し、その制御信号を駆動回路1
4(21)へ出力する。 (第1実施形態)図1に、第1実施形態の駆動回路14
の内部構成を示す。
【0043】本第1実施形態の駆動回路14において、
従来の駆動回路81と異なるのは以下の点である。 (1−1)駆動回路14は、オペアンプ82,83およ
び抵抗R1〜R4に加えて、オペアンプ15,16、反
転増幅器17、抵抗R5〜R7,R11〜R15,R2
1,R22、コンデンサC1,C2、トランジスタTr
1,Tr2から構成されている。以下、各抵抗R1〜R
22の抵抗値をそれぞれ「R1」〜「R22」と表記
し、各コンデンサC1,C2の容量値をそれぞれ「C
1」「C2」と表記する。
【0044】(1−2)オペアンプ82の非反転入力端
子と電源VCとの間に、PNPトランジスタTr1およ
び抵抗R11が直列に接続されている。 (1−3)オペアンプ82の非反転入力端子とグランド
との間に、直列に接続されたNPNトランジスタTr2
および抵抗R12と、コンデンサC1とが並列に接続さ
れている。
【0045】(1−4)各トランジスタTr1,Tr2
のゲートはそれぞれ各抵抗R13,R14を介してマイ
クロコンピュータ85に接続され、各トランジスタTr
1,Tr2のオン・オフはマイクロコンピュータ85に
よって制御される。尚、各抵抗R13,R14は、静電
気から各トランジスタTr1,Tr2を保護するために
設けられている。
【0046】(1−5)電源VCとグランドとの間に直
列接続された各抵抗R5〜R7による抵抗分圧回路によ
り、各電圧VAF+,VAF-が生成されている。各抵抗R
5,R6間で生成された電圧VAF+は、オペアンプ15
から構成されるボルテージホロワから抵抗R15を介し
て、オペアンプ82の非反転入力端子に印加されてい
る。各抵抗R6,R7間で生成された電圧VAF-は、オ
ペアンプ83の非反転入力端子に直接印加されている。
【0047】尚、オペアンプ15から構成されるボルテ
ージホロワは、各トランジスタTr1,Tr2のオン・
オフ制御時に各抵抗R5〜R7が影響を及ぼすのを防止
するために設けられている。 (1−6)反転増幅器17は、オペアンプ16、抵抗R
21,R22,コンデンサC2から構成され、抵抗R1
の両端の電圧V1,V2を増幅して電圧V3を生成し、
その電圧V3をA/D変換器84へ出力する。すなわ
ち、抵抗R1におけるオペアンプ82側の電圧V1は抵
抗R21を介してオペアンプ16の反転入力端子に入力
され、抵抗R1における検出部101側の電圧V2はオ
ペアンプ16の非反転入力端子に入力される。オペアン
プ16の反転入力端子と出力端子との間には、抵抗R2
2とコンデンサC2とが並列に接続されている。尚、オ
ペアンプ16は、プラス側電源VBおよびグランドに接
続されて電源供給がなされ単電源動作を行うようになっ
ている。
【0048】ここで、反転増幅器17の直流増幅率(直
流ゲイン)Av(DC)は式(4)により表されるた
め、式(5)が成り立つ。 Av(DC)=−R22/R21 ………(式4) V2−V3=R22/R21(V1−V2) ………(式5) また、抵抗R22に対してコンデンサC2が並列に接続
されており、各抵抗R21,R22、コンデンサC2、
オペアンプ16により積分回路(ローパスフィルタ)が
構成されている。このローパスフィルタのロールオフポ
イントf0は式(6)により表され、0dBポイントfC
は式(7)により表される。 fO=1/(2π・C2・R22) ………(式6) fC=1/(2π・C2・R21) ………(式7) このように構成されたローパスフィルタは、電圧V3に
生じる高周波ノイズ成分を除去するために設けられてい
る。尚、各抵抗R21,R22の抵抗値は、後述する直
流増幅率Av(DC)が得られるように設定されてい
る。また、コンデンサC2の容量値は、高周波ノイズの
除去が確実に行われるよう実験的に設定されている。
【0049】次に、本第1実施形態における駆動回路1
4の作用について説明する。まず、本第1実施形態にお
いて、空燃比を検出するためにマイクロコンピュータ8
5が実行する処理の詳細を、図3に示すフローチャート
を用いて説明する。イグニッションスイッチがオンされ
て車載バッテリから電源が供給されることによりマイク
ロコンピュータ85が起動すると、内蔵ROMに記録さ
れている制御プログラムに従い、コンピュータによる各
種演算処理によって、以下の各ステップの処理を実行す
る。
【0050】まず、ステップ(以下、「S」と記載す
る)101において、抵抗R1における検出部101側
の電圧V2と反転増幅器17から出力された電圧V3と
のA/D変換をA/D変換器84に実行させ、そのA/
D変換値を受け取る。次に、S102において、式
(8)に示すように、駆動回路14から出力される各電
圧V2,V3と各抵抗R1,R21,R22の抵抗値と
に基づいて、検出部101の各電極104,105間に
流れるセンサ電流Ipを算出する。 Ip=(V2−V3)R21/(R22・R1) ………(式8) 次に、S103において、予め内蔵ROMに記録されて
いるデータテーブルを用いたテーブル補間により、セン
サ電流Ipに対応した空燃比(A/F)を算出する。こ
こで、センサ電流Ipと空燃比とは完全にリニアな直線
関係にはならないため、予め何点かのセンサ電流Ipに
対応する空燃比を求めてデータテーブルを作成しておく
必要がある。
【0051】次に、S101へ戻るが、本第1実施形態
ではこのS101からS103のルーチンを8msのタ
イミングで繰り返し行う。但し、センサ電流Ipを算出
する際に、式(8)に示す演算をそのまま行うと、反転
増幅器17にて増幅した分が元に戻ってしまうため、マ
イクロコンピュータ85にて何倍かした後で式(8)に
示す演算を行うか、または、(V2−V3)をそのまま
使用してテーブル補間を行う必要がある。
【0052】そして、マイクロコンピュータ85は、算
出した空燃比に応じて燃料噴射量をフィードバック制御
して燃料噴射量制御信号INJを生成することにより、
内燃機関に供給される混合気の空燃比を目標値に制御す
る。次に、本第1実施形態において、検出部101の内
部インピーダンスZを検出する際にマイクロコンピュー
タ85が実行する処理の詳細を、図4に示すフローチャ
ートを用いて説明する。
【0053】図5に、検出部101の内部インピーダン
スZを検出する際における、各トランジスタTr1,T
r2のオン・オフ状態および各電圧VAF+(=V2),
V1の時間変位を示す。尚、オペアンプ82にオフセッ
ト電圧が存在しないとしているため、電圧VAF+は電圧
V2と等しくなる。
【0054】図4に示すように、まず、S201におい
て、抵抗R1の両端の電圧V1,V2のA/D変換をA
/D変換器84に実行させ、そのA/D変換値を受け取
る。このとき、各トランジスタTr1,Tr2は共にオ
フさせておく。図5に示すように、ここで検出した電圧
V1の電圧値を電圧V10と表記し、電圧V2の電圧値
を電圧V20と表記する。また、このときに流れるセン
サ電流Ip(以下、「I0」と表記する)は、式(9)
により表される。 Ip=I0=(V10−V20)/R1 ………(式9) 次に、S202において、トランジスタTr2をオンさ
せると共に、マイクロコンピュータ85の内蔵カウンタ
のカウンタ値をクリアする。
【0055】次に、S203において、S202にて内
蔵カウンタのカウンタ値をクリアしてから135μs経
過したか否かを判定し、135μs経過した時点でS2
04へ移行する。S204において、抵抗R1の両端の
電圧V1,V2のA/D変換をA/D変換器84に実行
させ、そのA/D変換値を受け取る。
【0056】このとき、トランジスタTr1はオフ、ト
ランジスタTr2はオンされている。そのため、電圧V
AF+は、オペアンプ15から構成されるボルテージホロ
ワの出力電圧(各抵抗R5,R6間で生成された電圧)
である前記電圧V20が各抵抗R15,R12により分
圧された電圧値となり、その電圧値は、図5に示すよう
に、前記電圧V20より低い電圧V21になる。また、
電圧VAF+の低下に伴い、電圧V1の電圧値も低下して
前記電圧V10より低い電圧V11になる。従って、リ
ッチ領域の場合と同様に、電極105から電極104へ
センサ電流Ipが流れる。このときに流れるセンサ電流
Ip(以下、「I1」と表記する)は、式(10)によ
り表される。 Ip=I1=(V11−V21)/R1 ………(式10) 式(9)(10)より、電圧VAF+の変化に伴うセンサ
電流Ipの変化量ΔIは式(11)により表される。ま
た、電圧VAF+の変化量ΔVは式(12)により表され
る。 ΔI=I1−I0 ………(式11) ΔV=V21−V20 ………(式12) 式(11)(12)より、検出部101の内部インピー
ダンスZは式(13)により表される。 Z=ΔV/ΔI ………(式13) 従って、内部インピーダンスZが一定値になるように、
検出部101のヒータ103をオン・オフ制御するため
の制御信号HTを生成する。
【0057】次に、S205において、S202にて内
蔵カウンタのカウンタ値をクリアしてから200μs経
過したか否かを判定し、200μs経過した時点でS2
06へ移行する。次に、S206において、トランジス
タTr1をオン、トランジスタTr2をオフさせると共
に、内蔵カウンタのカウンタ値をクリアする。このと
き、電圧VAF+は、電源電圧VCからオペアンプ15から
構成されるボルテージホロワの出力電圧(各抵抗R5,
R6間で生成された電圧)を差し引いた電圧値が各抵抗
R11,R15により分圧された電圧値分だけ当該ボル
テージホロワの出力電圧である前記電圧V20から上昇
した電圧値となり、その電圧値は、図5に示すように、
前記電圧V20より高い電圧V22になる。また、電圧
VAF+の上昇に伴い、電圧V1の電圧値も上昇して前記
電圧V10より高い電圧V12になる。
【0058】次に、S207において、S206にて内
蔵カウンタのカウンタ値をクリアしてから200μs経
過したか否かを判定し、200μs経過した時点でS2
08へ移行する。次に、S208において、トランジス
タTr1をオフさせる。
【0059】このとき、S206にて各電圧VAF+,V
1はそれぞれ各電圧V22,V12と高い電圧値にされ
ているため、センサ電流Ipは速やかに元の電流値I0
に復帰する。すなわち、S204にて各電圧VAF+,V
1はそれぞれ各電圧V21,V11と低い電圧値にされ
ているため、S206にて各トランジスタTr1,Tr
2を共にオフさせたとしても、センサ電流Ipは元の電
流値I0にすぐには復帰しない。そこで、S204にて
一旦低下させた各電圧VAF+,V1をS206にて上昇
させて逆方向に振ることにより、センサ電流Ipを速や
かに元の電流値I0に復帰させることができる。
【0060】次に、S201へ戻るが、本第1実施形態
ではこのS201からS208のルーチンを128ms
のタイミングで繰り返し行う。尚、S201からのルー
チンを開始するタイミングは、図3に示すS101から
のルーチンを開始するタイミングの中間のタイミングに
設定する。すなわち、図3に示すS101からのルーチ
ンは8msのタイミングで繰り返されるため、S201
からのルーチンを開始するタイミングは、S101から
のルーチンを開始してから4ms後に設定する。これ
は、S201からのルーチンにより各電圧VAF+,V1
が変化してから安定化するまでにある程度の時間を要す
るためであり、各電圧VAF+,V1が安定化した後にS
101からのルーチンを行うことでセンサ電流Ipを正
確に検出することができる。
【0061】ところで、コンデンサC1は、図5に示す
ように、各電圧VAF+,V1の波形の立ち下がりを鈍ら
せるために設けられている。すなわち、コンデンサC1
を省いた場合には、各電圧VAF+,V1の波形にオーバ
ーシュートやリンギングが生じ、そのオーバーシュート
やリンギングにより各電圧V21,V11の電圧値が変
動するおそれがある。そこで、コンデンサC1を設ける
ことにより、各抵抗R11,R12,R15およびコン
デンサC1により規定される時定数によって各電圧VAF
+,V1の波形の立ち下がりを鈍らせ、オーバーシュー
トやリンギングの発生を防止して、各電圧V21,V1
1を安定化することができる。
【0062】ところで、本第1実施形態において、内部
インピーダンスZを検出する際におけるセンサ電流Ip
の検出範囲は、以下のように求められる。ここで、VC
=5V、VAF+(=V20)=3.3V、VAF-=3.0
V、V21=3.1V、V22=3.5Vとし、オペア
ンプ83の出力可能な最低電圧VCE=1.6Vとする。
【0063】A/D変換器84はプラス側電源VCおよ
びグランドに接続されて電源供給がなされているため、
電源電圧VCが5Vの場合、A/D変換値の最大値は5
Vになる。そのため、電圧V1の最大値は、A/D変換
値の最大値と同じ5Vになる。また、電圧V1の最小値
は、電圧VCEと同じ1.6Vとなる。
【0064】その結果、電圧値(V1−V2)の最大値
V(max)は、式(14)に示すようになる。また、電圧
値(V1−V2)の最小値V(min)は、式(15)に示
すようになる。 V(max)=VC−V22=5V−3.5V=1.5V ………(式14) V(min)=VCE−V21=1.6V−3.1V=−1.5V ………(式15) ここで、R1=200Ωとすると、センサ電流Ipの最
大値Ip(max)は式(16)に示すようになり、センサ
電流Ipの最小値Ip(min)は式(17)に示すように
なる。 Ip(max)=V(max)/R1=1.5V/200Ω=7.5mA ………(式16) Ip(min)=V(min)/R1=−1.5V/200Ω=−7.5mA ………(式17) ここで、V21=3.1V、V22=3.5Vであるた
め、電圧VAF+の変化量ΔVは式(18)に示すように
なる。また、電圧VAF+の変化に伴うセンサ電流Ipの
変化量ΔI(すなわち、内部インピーダンスZを検出す
る際におけるセンサ電流Ipの検出範囲)は式(19)
に示すようになる。 ΔV=V22−V21=0.4V ………(式18) ΔI=Ip(max)−Ip(min)=15mA ………(式19) そのため、式(18)(19)で得られた値を式(1
3)に代入することにより、検出部101の内部インピ
ーダンスZは27Ωとなる。従って、図10に示すよう
に、積層型検出部101のジルコニア固体電解質102
の温度が850℃になるまで、内部インピーダンスZを
検出可能なことがわかる。
【0065】このように、本第1実施形態の駆動回路1
4によれば、検出部101の内部インピーダンスZを検
出し、当該内部インピーダンスZが一定値になるように
ヒータ103をオン・オフ制御することにより、ジルコ
ニア固体電解質102の温度を常に一定に保ち、励起電
圧(印加電圧)VRに対するセンサ電流Ipの特性変動
を防止することが可能になる。
【0066】ところで、本第1実施形態において、空燃
比を検出する際のセンサ電流Ipは、以下のように求め
られる。図11に示すように、空燃比(A/F)の範囲
が13〜18の場合のセンサ電流Ipの範囲は約−0.
4〜約+0.4mAになる。このとき、抵抗R1の両端
間電圧(V1−V2)の範囲は約−0.08V〜約+
0.08Vにしかならない。そのため、図8に示す従来
の形態の駆動回路81のように、式(1)に示すように
各電圧V1,V2と抵抗R1の抵抗値とに基づいてセン
サ電流Ipを検出する場合、A/D変換器84が10b
itのA/D変換を行い、電源電圧VCを5Vとする
と、32LSB(=0.16V×210/5V)にしかな
らない。
【0067】それに対して、式(19)に示すように、
内部インピーダンスZを検出する際におけるセンサ電流
Ipの検出範囲は15mAと大きい。そのため、従来の
形態の駆動回路81では、空燃比を検出する際のセンサ
電流Ipが小さく、検出部101の内部インピーダンス
Zを検出する際のセンサ電流Ipが大きいため、両セン
サ電流Ipを1つのA/D変換器84を用いて検出する
となると、高い検出精度が得られなかったそこで、本第
1実施形態では、反転増幅器17を用いて各電圧V1,
V2を増幅することにより、式(4)(5)より、大き
な電圧V3を得るようにしている。ここで、R21=2
kΩ、R22=20kΩとすると、式(4)より、直流
増幅率Av(DC)は10となる。そして、センサ電流
Ipの範囲が約−0.4〜約+0.4mAのとき、電圧
(V2−V3)の範囲は、抵抗R1の両端間電圧(V1
−V2)の範囲に直流増幅率Av(DC)(=10)を
乗算した値の範囲(=−0.8V〜+0.8V)にな
る。そのため、本第1実施形態において、A/D変換器
84が10bitのA/D変換を行い、電源電圧VCを
5Vとすると、327LSB(=1.6V×210/5
V)になる。
【0068】このように、本第1実施形態の駆動回路1
4によれば、空燃比を検出する際には反転増幅器17を
用いて増幅した電圧V3と電圧V2とによりセンサ電流
Ipを検出し、検出部101の内部インピーダンスZを
検出する際には従来と同じく各電圧V1,V2によりセ
ンサ電流Ipを検出するようにしている。そのため、空
燃比を検出する際における抵抗R1の両端電圧V1,V
2が、内部インピーダンスZを検出する際における抵抗
R1の両端電圧V1,V2よりも小さい場合でも、電圧
値(V2−V3)と電圧値(V1−V2)の差が少なく
なるように、反転増幅器17の直流増幅率Av(DC)
を設定することにより、当該両電圧を1つのA/D変換
器84を用いて精度良く検出することが可能になる。従
って、空燃比を検出する際のセンサ電流Ipと、検出部
101の内部インピーダンスZを検出する際のセンサ電
流Ipとの差が大きい場合でも、両センサ電流Ipを共
に精度良く検出することが可能になる。その結果、ジル
コニア固体電解質102の温度変化による検出精度の低
下を回避した上で、空燃比を高精度に検出することがで
きる。
【0069】そして、本第1実施形態においては、検出
部101の内部インピーダンスZを検出する際に、電圧
VAF+の変化量ΔVAF+を0.2Vと比較的大きな値にす
ることから、抵抗R1の両端電圧V1,V2に生じるノ
イズの影響や、A/D変換器84のA/D変換精度など
により、空燃比の検出精度が低下するのを防止すること
ができる。
【0070】ところで、オペアンプ82の非反転入力端
子に印加される電圧VAF+が固定の場合、電圧V2は電
圧VAF+と等しくなるため、マイクロコンピュータ85
は電圧V2の値を予め内蔵ROMに記憶しておくことに
より認知することが可能であり、A/D変換器84にお
いて電圧V2をA/D変換する必要はない。しかし、オ
ペアンプ83にオフセット電圧が存在する場合など、電
圧V2が電圧VAF+と等しくならない場合にもセンサ電
流Ipを正確に検出するため、上記のようにA/D変換
器84において電圧V2をA/D変換することが望まし
い。但し、電圧V2が電圧VAF+と等しい条件が満足さ
れるならば、A/D変換器84における電圧V2のA/
D変換を省くことも可能である。
【0071】尚、本第1実施形態においては、トランジ
スタTr1をオフ、トランジスタTr2をオンさせて各
電圧VAF+,V1を低下させ、リッチ領域の場合と同様
に電極105から電極104へセンサ電流Ipを流すこ
とにより、前記変化量ΔI,ΔVを求めている。しか
し、本第1実施形態とは逆に、トランジスタTr1をオ
ン、トランジスタTr2をオフさせて各電圧VAF+,V
1を上昇させ、リーン領域の場合と同様に電極104か
ら電極105へセンサ電流Ipを流すことにより、前記
変化量ΔI,ΔVを求めるようにしてもよい。
【0072】但し、センサ電流Ipの検出範囲には制限
があるため、リーン領域に対応する空燃比を検出する際
に、リーン領域の場合と同様に電極104から電極10
5へセンサ電流Ipを流すと、センサ電流Ipが検出範
囲を越えるおそれがある。また、リッチ領域に対応する
空燃比を検出する際に、リッチ領域の場合と同様に電極
105から電極104へセンサ電流Ipを流すと、セン
サ電流Ipが検出範囲を越えるおそれがある。
【0073】従って、リーン領域に対応する空燃比を検
出する際には、本第1実施形態のように、リッチ領域の
場合と同じ方向にセンサ電流Ipを流すことにより、前
記変化量ΔI,ΔVを求めるのが望ましい。また、リッ
チ領域に対応する空燃比を検出する際には、リーン領域
の場合と同じ方向にセンサ電流Ipを流すことにより、
前記変化量ΔI,ΔVを求めるのが望ましい。
【0074】ちなみに、検出部101の内部インピーダ
ンスZを検出し、当該内部インピーダンスZが一定値に
なるようにヒータ103を制御する技術については、特
開昭59−214756号公報に開示されている。しか
し、同公報に記載の技術は、酸素センサ(本第1実施形
態の検出部101に相当する)の出力側に所定周波数の
バイアス電圧を抵抗を介して印加し、酸素センサの合成
出力電圧の振幅レベルを検出し、当該振幅レベルに基づ
いてヒータの作動を制御するというものであり、本第1
実施形態とは全く異なるものである。
【0075】(第2実施形態)次に、本発明を具体化し
た第2実施形態を図面と共に説明する。尚、本第2実施
形態において、第1実施形態と同じ構成部材については
符号を等しくしてその詳細な説明を省略する。
【0076】図6に、第2実施形態の駆動回路21の内
部構成を示す。本第2実施形態の駆動回路21におい
て、第1実施形態の駆動回路14と異なるのは以下の点
である。 (2−1)オペアンプ82の出力端子は、抵抗R2を介
して検出部101の電極104(大気雰囲気側)に接続
されると共に、各抵抗R2,R3を介してオペアンプ8
2の反転入力端子に接続されている。
【0077】(2−2)オペアンプ83の出力端子は抵
抗R1を介して検出部101の電極105(排気ガス雰
囲気側)に接続されると共に、各抵抗R1,R4を介し
てオペアンプ83の反転入力端子に接続されている。
(2−3)A/D変換器84は、抵抗R1におけるオペ
アンプ83側の電圧V1および検出部101側の電圧V
2と、反転増幅器17の出力した電圧V3とをそれぞれ
A/D変換し、そのA/D変換値をマイクロコンピュー
タ85に出力する。
【0078】(2−4)オペアンプ83の非反転入力端
子と電源VCとの間に、PNPトランジスタTr1およ
び抵抗R11が直列に接続されている。 (2−5)オペアンプ83の非反転入力端子とグランド
との間に、直列に接続されたNPNトランジスタTr2
および抵抗R12と、コンデンサC1とが並列に接続さ
れている。
【0079】(2−6)各抵抗R5,R6間で生成され
た電圧VAF+は、オペアンプ82の非反転入力端子に直
接印加されている。各抵抗R6,R7間で生成された電
圧VAF-は、オペアンプ15から構成されるボルテージ
ホロワから抵抗R15を介して、オペアンプ83の非反
転入力端子に印加されている。
【0080】(2−7)抵抗R1におけるオペアンプ8
3側の電圧V1は抵抗R21を介してオペアンプ16の
反転入力端子に入力され、抵抗R1における検出部10
1側の電圧V2はオペアンプ16の非反転入力端子に入
力される。次に、本第2実施形態の駆動回路21の作用
について説明する。
【0081】前記したように、リーン領域においては、
電極104から電極105へセンサ電流Ipが流れる。
このとき、オペアンプ83の出力可能な最低電圧をVCE
とすると、電圧V1は式(20)により表される。 V1≧VCE ………(式20) オペアンプ83にオフセット電圧が存在しないとすると
電圧V2は電圧VAF-と等しくなり、電圧V2は式(2
1)により表される。 V2=VAF-=V1+Ip・R1 ………(式21) 検出部101の各電極104,105間に印加される電
圧VRは各電圧VAF+,VAF-の差電圧であるため、電圧
VAF+は式(22)により表される。 VAF+=VAF-+VR ………(式22) オペアンプ82の出力電圧VOPは式(23)により表さ
れる。 VOP=VAF++Ip・R2 ………(式23) ここで、Ip=23mA、VCE=1.5V、VR=0.
9V、R1=100Ω、R2=47Ωとして式(20)
〜(23)に代入すると、各電圧V2,V1,VAF+,
VOPの値は式(24)〜(27)に示すようになる。 V1≧1.5V ………(式24) V2=VAF-≧3.8V ………(式25) VAF+≧4.7V ………(式26) VOP≧5.781V ………(式27) また、センサ電流Ipの検出可能な最大値Ip(max)
は、式(20)〜(23)から求められる式(28)に
より表される。 Ip(max)=(VC−VR−VCE)/R1=26mA ………(式28) 従って、式(25)(26)を満足するように各電圧V
AF+,VAF-を設定することにより、各電圧V1,V2を
共に5V以下にすることができる。A/D変換器84は
プラス側電源VCおよびグランドに接続されて電源供給
がなされているため、電源電圧VCを5Vとすると、A
/D変換値の最大値は5Vとなる。よって、式(24)
(25)より、各電圧V1,V2はA/D変換器84に
てA/D変換可能になる。
【0082】尚、式(27)より、オペアンプ82の出
力電圧VOPは5Vを越えるが、各オペアンプ82,83
の電源VBを車載バッテリから供給するようにすれば、
車載バッテリの電圧は14Vであることから、オペアン
プ82の出力電圧VOPの最大値は14Vになり何ら問題
とはならない。
【0083】本第2実施形態において、空燃比を検出す
る際にマイクロコンピュータ85が実行する処理は図3
に示す第1実施形態の処理と同じである。また、本第2
実施形態において、検出部101の内部インピーダンス
Zを検出する際にマイクロコンピュータ85が実行する
処理にて、図4に示す第1実施形態の処理と異なるの
は、第1実施形態の処理中の電圧VAF+を、第2実施形
態の処理では電圧VAF-に置き換える点だけであり、そ
の他は同じである。
【0084】このように、本第2実施形態の駆動回路2
1においては、第1実施形態の駆動回路14の作用・効
果に加えて、以下の作用・効果を得ることができる。す
なわち、本第2実施形態の駆動回路21によれば、高い
領域の空燃比を検出することが可能になるため、内燃機
関の制御装置11は高い領域の空燃比におけるリーンバ
ーン制御を行うことができる。そして、抵抗R1の抵抗
値を小さくする必要がないため、高い領域の空燃比を検
出する際にも、A/D変換器84の変換精度が低下する
おそれはなく、マイクロコンピュータ85の算出する空
燃比の精度を高めることができる。従って、検出精度を
低下させることなく、リッチ領域および理論空燃比から
リーン領域へ空燃比の検出領域を拡大することができ
る。
【0085】ところで、オペアンプ83の非反転入力端
子に印加される電圧VAF-が固定の場合、電圧V2は電
圧VAF-と等しくなるため、マイクロコンピュータ85
は電圧V2の値を予め内蔵ROMに記憶しておくことに
より認知することが可能であり、A/D変換器84にお
いて電圧V2をA/D変換する必要はない。しかし、オ
ペアンプ83にオフセット電圧が存在する場合など、電
圧V2が電圧VAF-と等しくならない場合にもセンサ電
流Ipを正確に検出するため、上記のようにA/D変換
器84において電圧V2をA/D変換することが望まし
い。但し、電圧V2が電圧VAF-と等しい条件が満足さ
れるならば、A/D変換器84における電圧V2のA/
D変換を省くことも可能である。
【0086】尚、本発明は上記各実施形態に限定される
ものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において
適宜変更を加えてもよく、例えば、センサ電流Ipに対
して各オペアンプ82,83の出力電流の供給能力が不
足する場合には、各オペアンプ82,83の出力端子
に、プッシュプル構成のトランジスタによる電流増幅回
路を接続し、その電流増幅回路にて各オペアンプ82,
83の出力電流を必要なレベルまで増幅すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した第1実施形態の駆動回路を
示す回路図。
【図2】本発明を具体化した第1,第2実施形態の空燃
比検出装置を用いた自動車用内燃機関の制御装置を示す
ブロック図。
【図3】第1,第2実施形態におけるマイクロコンピュ
ータの処理内容を説明するためのフローチャート。
【図4】第1,第2実施形態におけるマイクロコンピュ
ータの処理内容を説明するためのフローチャート。
【図5】第1実施形態の動作を説明するためのタイミン
グチャート。
【図6】第2実施形態の駆動回路を示す回路図。
【図7】検出部の概略構造を示す一部断面図。
【図8】従来の駆動回路を示す回路図。
【図9】検出部の概略構造を示す一部断面図。
【図10】図9に示す検出部の特性図。
【図11】図9に示す検出部の特性図。
【符号の説明】
14,21…駆動回路 15,16,82,83…オ
ペアンプ 17…反転増幅器 84…A/D変換器 85…マ
イクロコンピュータ 101…検出部 102…ジルコニア固体電解質
103…ヒータ 104…大気側電極 105…排気側電極 106
…拡散抵抗体 R1〜R22…抵抗 Tr1,Tr2…トランジスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 27/46 327N (72)発明者 瀧藤 喜道 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 西長 直樹 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3G084 DA04 FA26

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジルコニア固体電解質と、該ジルコニア
    固体電解質の大気雰囲気側に形成された大気側電極と、
    該ジルコニア固体電解質の排気雰囲気側に形成された排
    気側電極と、排気雰囲気から該排気側電極へ拡散で流入
    するガスを抑制する拡散抵抗体とを備えた検出部と、 該検出部の大気側電極および排気側電極に対してそれぞ
    れ電圧を印加する駆動回路部と、 前記検出部の大気側電極から流れ出すか又は流れ込む電
    流を検出し、その電流値に基づいて、空燃比と、前記検
    出部の大気側電極と排気側電極との間の内部インピーダ
    ンスとを検出する検出回路部とを備えた空燃比検出装置
    であって、 前記駆動回路部は、 前記検出部の大気側電極に印加される大気側印加電圧を
    生成する大気側電圧生成手段と、 前記検出部の排気側電極に印加される排気側印加電圧を
    生成する排気側電圧生成手段と、 前記検出部の大気側電極と前記大気側電圧生成手段との
    間に接続された電流検出用抵抗とを備え、 前記検出回路部は、 前記駆動回路部の電流検出用抵抗の両端の電圧のうち少
    なくとも前記大気側電圧生成手段側の電圧を増幅する電
    圧増幅手段と、 前記駆動回路部の電流検出用抵抗の両端の電圧のうち少
    なくとも前記大気側電圧生成手段側の第1電圧を検出す
    ると共に、前記電圧増幅手段の増幅した第2電圧を検出
    する電圧検出手段と、 該電圧検出手段によって検出された第2電圧から前記電
    流検出用抵抗に流れる電流値を検出し、その電流値に基
    づいて空燃比を算出する空燃比算出手段と、 前記電圧検出手段によって検出された第1電圧から前記
    電流検出用抵抗に流れる電流値を検出し、その電流値に
    基づいて前記内部インピーダンスを算出する内部インピ
    ーダンス算出手段とを備え、 該内部インピーダンス算出手段の算出した内部インピー
    ダンスが一定になるように前記検出部のジルコニア固体
    電解質の温度を一定に制御することを特徴とする空燃比
    検出装置。
  2. 【請求項2】 ジルコニア固体電解質と、該ジルコニア
    固体電解質の大気雰囲気側に形成された大気側電極と、
    該ジルコニア固体電解質の排気雰囲気側に形成された排
    気側電極と、排気雰囲気から該排気側電極へ拡散で流入
    するガスを抑制する拡散抵抗体とを備えた検出部と、 該検出部の大気側電極および排気側電極に対してそれぞ
    れ電圧を印加する駆動回路部と、 前記検出部の排気側電極から流れ出すか又は流れ込む電
    流を検出し、その電流値に基づいて、空燃比と、前記検
    出部の大気側電極と排気側電極との間の内部インピーダ
    ンスとを検出する検出回路部とを備えた空燃比検出装置
    であって、 前記駆動回路部は、 前記検出部の大気側電極に印加される大気側印加電圧を
    生成する大気側電圧生成手段と、 前記検出部の排気側電極に印加される排気側印加電圧を
    生成する排気側電圧生成手段と、 前記検出部の排気側電極と前記排気側電圧生成手段との
    間に接続された電流検出用抵抗とを備え、 前記検出回路部は、 前記駆動回路部の電流検出用抵抗の両端の電圧のうち少
    なくとも前記排気側電圧生成手段側の電圧を増幅する電
    圧増幅手段と、 前記駆動回路部の電流検出用抵抗の両端の電圧のうち少
    なくとも前記排気側電圧生成手段側の第1電圧を検出す
    ると共に、前記電圧増幅手段の増幅した第2電圧を検出
    する電圧検出手段と、 該電圧検出手段によって検出された第2電圧から前記電
    流検出用抵抗に流れる電流値を検出し、その電流値に基
    づいて空燃比を算出する空燃比算出手段と、 前記電圧検出手段によって検出された第1電圧から前記
    電流検出用抵抗に流れる電流値を検出し、その電流値に
    基づいて前記内部インピーダンスを算出する内部インピ
    ーダンス算出手段とを備え、 該内部インピーダンス算出手段の算出した内部インピー
    ダンスが一定になるように前記検出部のジルコニア固体
    電解質の温度を一定に制御することを特徴とする空燃比
    検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の空燃比
    検出装置において、 前記検出部のジルコニア固体電解質を加熱するヒータを
    備え、前記内部インピーダンスが一定になるように該ヒ
    ータの作動を制御することを特徴とする空燃比検出装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の空燃比検出装置におい
    て、 前記大気側電圧生成手段の生成する大気側印加電圧を変
    化させ、その電圧の変化量と、その電圧の変化によって
    生じた前記検出部の大気側電極から流れ出すか又は流れ
    込む電流の変化量とに基づいて前記内部インピーダンス
    を検出することを特徴とする空燃比検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の空燃比検出装置におい
    て、 前記排気側電圧生成手段の生成する排気側印加電圧を変
    化させ、その電圧の変化量と、その電圧の変化によって
    生じた前記検出部の排気側電極から流れ出すか又は流れ
    込む電流の変化量とに基づいて前記内部インピーダンス
    を検出することを特徴とする空燃比検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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