JP2018179109A - トルクリミッタ - Google Patents
トルクリミッタ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018179109A JP2018179109A JP2017078124A JP2017078124A JP2018179109A JP 2018179109 A JP2018179109 A JP 2018179109A JP 2017078124 A JP2017078124 A JP 2017078124A JP 2017078124 A JP2017078124 A JP 2017078124A JP 2018179109 A JP2018179109 A JP 2018179109A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- inner ring
- housing
- ring
- torque limiter
- conical surface
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- One-Way And Automatic Clutches, And Combinations Of Different Clutches (AREA)
Abstract
【解決手段】外側リング3の内周に円錐面32を形成すると共に、内側リング4の外周に、円錐面32と当接してこれを軸方向に押圧する対向円錐面42を形成し、且つ外側リング3及び内側リング4の一方を内輪2に、他方をハウジング1にそれぞれ相対回転不能に係合させる。そして、外側リング3及び内側リング4の少なくとも一方を、インボリュートスプラインにより相手方に相対回転不能に係合させる。
【選択図】 図1
Description
摩擦部材FMは入力円筒壁ICの内側に画成される円環状空間に配設され、何れも環状である複数の入力プレートIP及び出力プレートOPから構成される。入力プレートIP及び出力プレートOPは軸方向に交互に積層して配設され、これらは溝と突起の嵌め合いにより、入力部材IM及び出力部材OMにそれぞれ相対回転不能に係合される。軸方向ばね力付与部材AMは、出力部材OMと当接する円板状の座金Wと、この座金Wに軸方向ばね力を付与するコイルばねSPと、このコイルばねSPのばね力を調整するナットNとを備える。座金Wによって出力部材OMが軸方向に押圧されると、入力プレートIPと出力プレートOPとの間には所定の摩擦力が生じる。
一方、便座や便蓋がモーターによって駆動されている最中に所定の回転トルク以上の外力が加えられ、これによって便座や便蓋が開閉動する場合においては、上記外力による回転トルクが従動歯車体JBを介して出力部材OMに伝達され、出力プレートOPと入力プレートIPとの間の摩擦力に打ち勝ち、出力プレートOPが入力プレートIPに対して滑り、出力プレートOPと入力プレートIPとの間で滑りが生じる。そのため、所定の回転トルク以上の外力、即ち過負荷、がモーターにかかることが回避される。
第1に、角形断面の溝と突起とを互いに密着させるには、接触する面の表面粗さを小さくする必要がある等、こうした溝や突起を精度よく加工するのは困難な面がある。角形断面の溝と突起の寸法精度が低下した場合には、入力部材及び出力部材を構成する内輪とハウジングとの間にもいわゆる回転ガタが生じる結果となり、トルクリミッタを回転伝達系に設置した場合、入力部材を逆転しても出力部材は直ちに逆転しないなど、回転伝達装置として好ましくない現象が起こる。
第2に、入力部材である内輪の回転トルクが角形断面の溝と突起を介して出力部材であるハウジングに伝達される際に、角形断面の隅部に応力が集中しやすい。本出願人の提案のトルクリミッタは、コンパクトで高トルクの伝達が可能であるが、衝撃的な回転トルクが繰り返し作用したときは、角形断面の接触面の面圧の上昇による応力集中に起因して、角形断面の溝と突起にクラックが発生する恐れがある。
「軸状の内輪とハウジングとを備え、前記内輪と前記ハウジングとの間に所定値以上の回転トルクが付加されたとき、両者が相対的に回転するトルクリミッタであって、
前記内輪を囲み相互に隣接して配置される外側リング及び内側リングが、共通の中心軸を有するよう前記ハウジング内に設置され、
前記外側リングの内周には円錐面が形成されると共に、前記内側リングの外周には、前記円錐面と当接して軸方向に押圧する対向円錐面が形成され、かつ、前記外側リング及び内側リングの一方が前記内輪に、他方が前記ハウジングにそれぞれ相対回転不能に係合され、
前記内輪と前記ハウジングとの間に所定値以上の回転トルクが付加されたときは、前記外側リングの円錐面と前記内側リングの対向円錐面との間の摩擦力に抗して、前記内輪と前記ハウジングとが相対的に回転するよう構成されており、さらに、
前記外側リング及び内側リングの少なくとも一方は、インボリュートスプラインにより相手方に相対回転不能に係合されている」
ことを特徴とするトルクリミッタとなっている。
前記ハウジングは、前記外側リング及び内側リングが設置されるとともに、軸方向の端部に開口が設けられた収容空間を有し、前記開口には、前記開口をシールドしながら、前記外側リングの円錐面及び前記内側リングの対向円錐面を互いに軸方向に押圧する蓋部材が設置されているのが好ましい。
前記内輪及び前記ハウジングの外周には、軸方向の全長に亘って外歯が形成されているのが好ましい。
前記外側リング及び内側リングが、共に、平面部とこれに接続された円錐部とからなる板状の金属により形成することができる。
このように、本発明のトルクリミッタでは、輪ばねの原理を利用して大きな摩擦力を発生させるため、小型のものであったとしても、内輪とハウジングとの間で大きなトルクの伝達が可能となり、例えば、各種の動力伝達系において、駆動モーター保護用のトルクリミッタに要するスペースを小さくすることができる。
本体1Hの外周には軸方向の全長に亘って、外歯1H6が形成されており、収容空間1H3の外周には内歯1H7が形成されている。外歯1H6は、従動機器を駆動するための一般的な歯車であるが、内歯1H7は、後述するように、インボリュートスプラインの内歯側をなすものである。外歯1H6及び内歯1H7の歯形形状は共にインボリュートであって、外歯1H6の歯数は43、内歯1H7の歯数は24(ねじ穴1H5が設けられた角度位置においては歯が設けられていない)となっている。
図3を参照することによって明確に理解されるとおり、蓋部材1Sは円環状の板部材であり、外周縁部には本体1Hに設けられたねじ穴1H5に対応する位置に、小孔1S1が夫々形成されている。
先ず、インボリュートスプラインをなす内輪2の外歯21と内側リング4の内歯41とを嵌め合わせ、内側リング4をハウジング1の収容空間1H3に位置させる。このとき、内側リング4の軸方向端面及び内輪2の軸方向端面(共に図1において右側)が端板1H1に当接するようにする。次いで、外側リング3を、内輪2に挿通させて円錐面32が内側リング4の対向円錐面42と当接すると共に、インボリュートスプラインをなす外歯31とハウジング1の内歯1H7とを嵌め合わせて、ハウジング1の収容区間1H3に位置させる。そして、ボルト5を用いてハウジング1の本体1Hに蓋部材1Sを固定する。ハウジング1の本体1Hに蓋部材1Sが固定されると、蓋部材1Sにより外側リング3の軸方向端面が押圧され、外側リング3の円錐面32と内側リング4の対向円錐面42とが当接して軸方向に押圧する。
このように、本発明のトルクリミッタでは、多数の歯を有するインボリュート歯形形状同士の当接により内輪2とハウジング1へ回転トルクが伝達されるため、内輪2とハウジング1との間に大きな回転トルクが作用しても、回転トルクはインボリュートスプライン多数の歯に分散され、各々の歯に作用する力は小さくなる。また、曲面であるインボリュート歯形同士の接触部分には、隅部のような急激な断面変化を生じる部分はなく、応力集中を回避してクラックの発生を防止することができる。
歯型形状をこのように設定することで、本発明のトルクリミッタにおいては、組み立て時には、まず、外側リング3のハウジング1Hへの挿入作業が容易になる。そして、蓋部材1Sが外側リング3を軸方向に押圧してこれが拡径した際に、外側リング3の外歯歯車31とハウジング1の内歯歯車1H7との間に存在していた転位量分のクリアランスが埋まるため、外側リング3とハウジング1との間での回転ガタが解消される。
なお、第1実施例においては、他方のインボリュートスプラインを構成する内側リング4の内歯41及び内輪2の外歯21の歯形形状は、両者ともにモジュール:m=1、転位係数=0の標準歯形である。しかし、所望ならば、内歯41と外歯21についても転位量を異ならせることができる。
内輪2とハウジング1とを相対的に回転させるトルクが所定値以下、つまり、従動部材がいわば正常な状態であれば、内輪2に係合された内側リング4の対向円錐面42とハウジング1に係合された外側リング3の円錐面32との間の摩擦力により、内輪2とハウジング1とは一体的に回転し、モーターからの回転駆動によって従動部材を駆動することができる。本発明のトルクリミッタでは、外側リング3と内側リング4とは、いわゆる「輪ばね」として知られるばね装置をなしており、軸方向の荷重により弾性変形して両者の間に非常に大きな摩擦力を発生させる。そのため、本発明のトルクリミッタは、小型のものであったとしても、内輪2とハウジング1との間で大きなトルクの伝達が可能である。
さらに、本発明のトルクリミッタでは、外側リング3及び内側リング4がインボリュートスプラインにより相手方に相対回転不能に係合されているため、入力部材と出力部材との間の回転ガタが回避されると共に、係合部におけるクラックの発生も回避される。
更に図9を参照して説明すると、蓋部材1S´の外周縁部には、上記ねじ穴1H5´に対応する3個の小孔1S1´と、上記小突出部1H8´と噛み合う3個の切欠き1S3´とが形成されている。そして、蓋部材1S´の径方向略中間部には、夫々の切欠き1S3´と周方向において整合して軸方向他側に突出する3個の弧状突出部1S4´が形成されている。
2:内輪
3:外側リング
32:円錐面
4:内側リング
42:対向円錐面
5:ねじ
Claims (5)
- 軸状の内輪とハウジングとを備え、前記内輪と前記ハウジングとの間に所定値以上の回転トルクが付加されたとき、両者が相対的に回転するトルクリミッタであって、
前記内輪を囲み相互に隣接して配置される外側リング及び内側リングが、共通の中心軸を有するよう前記ハウジング内に設置され、
前記外側リングの内周には円錐面が形成されると共に、前記内側リングの外周には、前記円錐面と当接して軸方向に押圧する対向円錐面が形成され、かつ、前記外側リング及び内側リングの一方が前記内輪に、他方が前記ハウジングにそれぞれ相対回転不能に係合され、
前記内輪と前記ハウジングとの間に所定値以上の回転トルクが付加されたときは、前記外側リングの円錐面と前記内側リングの対向円錐面との間の摩擦力に抗して、前記内輪と前記ハウジングとが相対的に回転するよう構成されており、さらに、
前記外側リング及び内側リングの少なくとも一方は、インボリュートスプラインにより相手方に相対回転不能に係合されていることを特徴とするトルクリミッタ。 - 前記インボリュートスプラインを構成する外歯及び内歯の歯形形状は、転位量が互いに異なるものに設定された請求項1に記載のトルクリミッタ。
- 前記ハウジングは、前記外側リング及び内側リングが設置されるとともに、軸方向の端部に開口が設けられた収容空間を有し、前記開口には、前記開口をシールドしながら、前記外側リングの円錐面及び前記内側リングの対向円錐面を互いに軸方向に押圧する蓋部材が設置された請求項1又は2に記載のトルクリミッタ。
- 前記内輪及び前記ハウジングの外周には、軸方向の全長に亘って外歯が形成された請求項1乃至3のいずれかに記載のトルクリミッタ。
- 前記外側リング及び内側リングが、共に、平面部とこれに接続された円錐部とからなる板状の金属により形成される請求項1乃至3のいずれかに記載のトルクリミッタ。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017078124A JP6293332B1 (ja) | 2017-04-11 | 2017-04-11 | トルクリミッタ |
PCT/JP2017/032862 WO2018051978A1 (ja) | 2016-09-13 | 2017-09-12 | トルクリミッタ |
CN201780055701.7A CN109690105A (zh) | 2016-09-13 | 2017-09-12 | 扭矩限制器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017078124A JP6293332B1 (ja) | 2017-04-11 | 2017-04-11 | トルクリミッタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP6293332B1 JP6293332B1 (ja) | 2018-03-14 |
JP2018179109A true JP2018179109A (ja) | 2018-11-15 |
Family
ID=61628974
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017078124A Active JP6293332B1 (ja) | 2016-09-13 | 2017-04-11 | トルクリミッタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6293332B1 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110056604A (zh) * | 2019-03-29 | 2019-07-26 | 上海萨克斯动力总成部件系统有限公司 | 零件敲击抑制装置 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006112524A (ja) * | 2004-10-14 | 2006-04-27 | Ntn Corp | 逆入力遮断クラッチ |
JP4377397B2 (ja) * | 2006-07-31 | 2009-12-02 | 政夫 浅野 | 過負荷トルク遮断装置 |
JP2009047232A (ja) * | 2007-08-20 | 2009-03-05 | Ntn Corp | トルクリミッタ及びこれを用いた紙さばき機構 |
-
2017
- 2017-04-11 JP JP2017078124A patent/JP6293332B1/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6293332B1 (ja) | 2018-03-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6490404B2 (ja) | 波動歯車装置 | |
JP7208826B2 (ja) | 回転装置 | |
JPH11118003A (ja) | 波動歯車装置 | |
JP6182245B1 (ja) | 遊星歯車機構を利用したクラッチ | |
JP7300284B2 (ja) | トルク変動抑制装置、及びトルクコンバータ | |
JP2018179109A (ja) | トルクリミッタ | |
USRE38655E1 (en) | Torsion vibration damper | |
JP6688235B2 (ja) | コイルばねを利用したロックタイプ双方向クラッチ | |
JP2020148264A (ja) | トルク変動抑制装置、及びトルクコンバータ | |
US12049937B2 (en) | Damper device | |
US11965576B2 (en) | Damper device | |
JP6674998B1 (ja) | コイルばねを利用したロックタイプ双方向クラッチ | |
JP6356892B1 (ja) | 小型構造の逆入力遮断クラッチ | |
JP6708565B2 (ja) | 動力伝達装置 | |
JP6349004B1 (ja) | トルクリミッタ | |
JP2020148263A (ja) | トルク変動抑制装置、及びトルクコンバータ | |
US6293383B1 (en) | Torsion vibration damper | |
JP4326414B2 (ja) | トルクリミッタ装置の製造方法、及びトルクリミッタ装置の組み付け方法 | |
JP3213512B2 (ja) | 過負荷防止装置 | |
JPH05321943A (ja) | 過負荷防止装置 | |
JP7143367B2 (ja) | フリータイプ双方向クラッチ | |
JP3219909U (ja) | 減速機 | |
JPH0678495A (ja) | 衝撃トルク吸収装置 | |
US20230313842A1 (en) | Damper device | |
US20230034082A1 (en) | Damper device |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20180109 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180116 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180213 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6293332 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |