JP2018178297A - 人工皮革 - Google Patents
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Abstract
Description
従来人工皮革を発色させる方法としては、染色する方法が一般的に行われているが、極細繊維から構成される人工皮革は繊維が極細化するほど表面積が増え、白色光の散乱により発色性に劣り、染色のみで濃色を実現するためには多量の染料が必要であった。しかしながら多量の染料の使用は、コストが高いのみならず耐光堅牢度、摩擦堅牢度などの品質面で劣り自動車内装材などの厳しい条件下での長期安定性が求められている用途では、ユーザーの厳しいスペックをクリアする人工皮革を得るには高度な染色技術が必要であった。
特許文献2には原着された短繊維ウェブ間に同じく原着された繊維からなる織編物を積層する方法が提案されている。
特許文献3には使用する繊維中のカーボンブラック顔料含有率を変化させることによりグレーから黒色の色相コントロールを可能にした方法が提案されている。
[1] 表面繊維層と、織編物であるスクリムとを含む多層構造三次元交絡体と、高分子弾性体とから構成され、下記(1)〜(4):
(1)表面繊維層が原着繊維を30wt%〜100wt%含有する;
(2)原着繊維が顔料を0.5wt%〜4.0wt%含有する;
(3)原着繊維の単繊維繊度が0.02〜0.6dtexである;
(4)表面繊維層が実質的に単色で均一な色相であり立毛を有するスエード調である;
の要件を満たす人工皮革。
[2] 下記(a)〜(c):
(a)人工皮革の表面繊維層の表面上の10点についてクロマネティクス指数b*を測定し、10点の数平均値b*1を求める;
(b)人工皮革を、5.0%owfのブルー分散染料で、浴比が1:20となるよう調整して、130℃にて30分間染色し、その後還元洗浄して得た染色後人工皮革の表面繊維層の表面上の10点についてクロマネティクス指数b*を測定し、10点の数平均値b*2を求める;
(c)式Δb*=b*2−b*1 に従ってクロマネティクス指数差Δb*を求める;
の手順に従って求められるクロマネティクス指数差Δb*が0〜26である上記態様1に記載の人工皮革。
[3] 人工皮革のJIS D0205法による耐光堅牢度が4級以上である上記態様1又は2に記載の人工皮革。
[4] 明度L*が50.0以下である上記態様1〜3のいずれかに記載の人工皮革。
[5] スクリムが顔料を含有しない上記態様1〜4のいずれかに記載の人工皮革。
[6] 多層構造三次元交絡体が表面繊維層/スクリム/裏面繊維層の3層構造である上記態様1〜5のいずれかに記載の人工皮革。
[7] 原着繊維に含有される顔料がカーボンブラックである上記態様1〜6のいずれかに記載の人工皮革。
[8] 多層構造三次元交絡体が裏面繊維層を含み、
原着繊維が、表面繊維層のみ又は表面繊維層及び裏面繊維層に含有される上記態様1〜7のいずれかに記載の人工皮革。
[9] 高分子弾性体がポリウレタン樹脂である上記態様1〜8のいずれかに記載の人工皮革。
[10] 人工皮革がポリウレタン樹脂を5wt%〜14wt%含有することを特徴とする上記態様1〜9いずれかに記載の人工皮革。
[11] 高分子弾性体が顔料を含有しない上記態様1〜10のいずれかに記載の人工皮革。
[12] 多層構造三次元交絡体が裏面繊維層を含み、
表面繊維層のみ又は表面繊維層及び裏面繊維層が抄造シートである上記態様1〜11のいずれかに記載の人工皮革。
[13] 表面繊維層が原着繊維を30wt%〜95wt%含有する上記態様1〜12のいずれかに記載の人工皮革。
[14] 多層構造三次元交絡体が裏面繊維層を含み、
表面繊維層のみ又は表面繊維層及び裏面繊維層を構成する繊維が、単繊維として分散しており実質的に繊維束を含まない上記態様1〜13のいずれかに記載の人工皮革。
[15] 上記態様1〜14のいずれかに記載の人工皮革を用いたシート表皮材又は車両内装材。
(1)表面繊維層が原着繊維を30wt%〜100wt%含有する;
(2)原着繊維が顔料を0.5wt%〜4.0wt%含有する;
(3)原着繊維の単繊維繊度が0.02〜0.6dtexである;
(4)表面繊維層が実質的に単色で均一な色相であり立毛を有するスエード調である;
の要件を満たす。
(a)人工皮革の表面繊維層の表面上の10点についてクロマネティクス指数b*を測定し、10点の数平均値b*1を求める。
(b)人工皮革を、5.0%owfのブルー分散染料で、浴比が1:20となるよう調整して、130℃にて30分間染色し、その後還元洗浄して得た染色後人工皮革の表面繊維層の表面上の10点についてクロマネティクス指数b*を測定し、10点の数平均値b*2を求める。
(c)式Δb*=b*2−b*1 に従ってクロマネティクス指数差Δb*を求める。
高分子弾性体含浸後の生地から経20cm、緯20cmの正方形サンプル(A)を切り取り、25℃の水に30分間浸漬して生地中の硫酸ナトリウム(Na2SO4)を抽出し、脱水乾燥後の生地(B)の重量変化から、下記の式に従って高分子弾性体の含有率を求めた。
高分子弾性体の含有率(wt%)={[(A−B)/A]×100×3(*)
(*)ポリウレタン水溶液中、ポリウレタン濃度9wt%に対して硫酸ナトリウム濃度が3wt%であることから、硫酸ナトリウム量の3倍としてポリウレタン樹脂量を算出。
染色後の人工皮革をJIS−L−1096(E法:マーチンデール法)家具用の押圧荷重(12kPa)に準じて測定される耐摩耗試験において、20000回摩耗後にスクリムが露出しない場合には合格(○若しくは◎)とし、測定結果としてスクリムが露出した摩耗回数に応じて下記を標記した。
×:10000回でスクリムが露出する
△:10000回ではスクリム露出しないが20000回でスクリムが露出する
○:20000回ではスクリム露出しないが30000回でスクリムが露出する
◎:30000回でスクリムが露出しない
染色後の人工皮革をJIS D0205法WAL−1Hに準じて測定し、変退色の評価はJISL0804の変退色用グレースケールを用い、保存試料の色と試験後の試験品に現れた色との開きを、グレースケールの各色票間で示される色の開きとを比較して判定する。判定結果が4級以上の人工皮革を合格とする。
ミノルタ株式会社製SPECTROPHOTOMETER:CM−3500dにて染色前の人工皮革生地の表面繊維層の表面を10ヶ所測定し、10ヶ所平均の明度L*をL*1として測定した。同様に液流染色機にて130℃、30分間染色した染色後の人工皮革の表面繊維層の表面を10ヶ所測定し、10ヶ所平均の明度L*をL*2として測定した。明度においてはL*1が50.0以下である染色前の人工皮革生地を合格とする。
轟産業社製Hi−Di染色試験器にて経15cm×緯30cmの人工皮革生地を5.0%owfのブルー分散染料(住友化学製:BlueFBL)で浴比が1:20となるよう調整し、130℃、30分間染色し、その後還元洗浄し人工皮革を得る。ミノルタ株式会社製SPECTROPHOTOMETER:CM−3500dにて染色前の人工皮革生地の表面繊維層の表面及び上記条件にて染色した人工皮革の表面繊維層の表面のクロマネティクス指数b*をそれぞれ10ヶ所測定し、染色前の人工皮革生地の10ヶ所平均クロマネティクス指数b*をb*1、同様に染色後の人工皮革の10ヶ所平均クロマネティクス指数b*をb*2とする。この時のb*1とb*2よりクロマネティクス指数差Δb*を求めた。Δb*=b*2−b*1
染色後の人工皮革について、被験者10人で目視による外観判定を行った。表面平滑性と、人工皮革表面を撫でたときのライティング効果とを評価した。良好と判断したものを1点、不良と判断したものを0点とし、各人に評価してもらいその総点から下記の基準に従い、表面外観を判定した。判定結果が○及び◎の染色後の人工皮革を合格とする。
×:0〜3点
△:4〜6点
○:7〜8点
◎:9〜10点
(2)〜(4)及び(6)の方法で測定及び判定した耐摩耗性、耐光性、明度L*1、表面品位の全物性を満たすものを合格(○)とし、1つでも満たされないものを不合格(×)とした。
海成分として5−スルホイソフタル酸ナトリウムを9mol%共重合したポリエチレンテレフタレートを用い、島成分としてカーボンブラックを3wt%含有させたポリエチレンテレフタレートを用い、海成分30wt%、島成分70wt%の複合比率にて島数24島/1フィラメント、単繊維繊度3.5dtexの海島型繊維を製造し、長さ5mmに切断した後、95℃に加熱した濃度10g/Lの水酸化ナトリウム水溶液に30分間含浸処理し、海島型繊維の海成分を除去した単繊維繊度が0.17dtexであるカーボンブラック含有原着ポリエチレンテレフタレート繊維(以降、5mmに切断後、海成分を除去した単繊維繊度が0.17dtexであるカーボンブラック3wt%含有原着ポリエチレンテレフタレート繊維を「カーボンブラック含有原着ポリエチレンテレフタレート短繊維」と称す)を得た。また、直接紡糸繊維であり単繊維繊度0.17dtexのカーボンブラックを含有しない非原着ポリエチレンテレフタレート繊維を製造し、長さ5mmに切断した(以降、直接紡糸繊維であり長さ5mmに切断した単繊維繊度0.17dtexのカーボンブラックを含有しない非原着ポリエチレンテレフタレート繊維を「非原着ポリエチレンテレフタレート短繊維」と称す)。カーボンブラック含有原着ポリエチレンテレフタレート短繊維と非原着ポリエチレンテレフタレート短繊維の比率が質量比率で9:1となるように水中に分散させ抄造法により目付100g/m2の抄造シートを製造し表面繊維層として用いた。同様の方法にて非原着ポリエチレンテレフタレート短繊維を水中に分散させ抄造法により目付50g/m2の抄造シートを製造し裏面繊維層として用いた。表面繊維層と裏面繊維層の中間に82dtex/36fのポリエチレンテレフタレート繊維からなるガーゼ状の織物をスクリムとして挿入し、3層積層構造の不織布シートとした。次いで、高速水流の噴射により三次元交絡体を得た。高速水流は孔径0.15mmの直進流噴射ノズルを用いて表面繊維層側から4.0MPa、裏面繊維層側から3.0MPaの圧力で噴射して表面繊維層/スクリム/裏面繊維層の三次元交絡体とし、ピンテンターで乾燥し、目付200g/m2のシート状物を製造した。このシート状物の表層を#400のサンドペーパーでバフィングし起毛したシート状物を得た。次いで、9wt%のポリエーテル系の水分散型ウレタン(日華化学社製:エバファノールAP‐12)に3wt%の硫酸ナトリウムを添加した液を起毛したシート状物に対してピックアップ率120wt%となるように含浸し、ピンテンター乾燥機で3分間加熱乾燥し、明度L*1が21.1の人工皮革生地を製造した。この時の人工皮革生地に対するエバファノールAP−12の付着率は10wt%であった。この人工皮革生地を130℃、30分間、液流染色機で1.0%owfのブラック分散染料(オー・ジー長瀬カラーケミカル株式会社製:Disperse Black EC)(以降、オー・ジー長瀬カラーケミカル株式会社製:Disperse Black ECを「ブラック分散染料」と称す。)で染色し、その後還元洗浄し、明度L*2が20.5のスエード調人工皮革製品を得た。染色後のスエード調人工皮革について耐摩耗性、耐光性、表面品位を評価した。尚、色相コントロール性を示すΔb*は4.7であった。各測定値及び総合評価結果を表1に示した。
実施例1において、表面繊維層のカーボンブラック含有原着ポリエチレンテレフタレート短繊維と非原着ポリエチレンテレフタレート短繊維の比率を質量比率が7:3であることと、3.0%owfのブラック分散染料で染色したことを除き、実施例1と同様にしてスエード調人工皮革製品を得た。この時、染色前の明度L*1が25.8、染色後の明度L*2が20.0、クロマネティクス指数差Δb*は9.8であった。染色後のスエード調人工皮革について耐摩耗性、耐光性、表面品位を評価した。各測定値及び総合評価結果を表1に示した。
実施例1において、表面繊維層のカーボンブラック含有原着ポリエチレンテレフタレート短繊維と非原着ポリエチレンテレフタレート短繊維の比率を質量比率が5:5であることと、5.0%owfのブラック分散染料で染色したことを除き、実施例1と同様にしてスエード調人工皮革製品を得た。この時、染色前の明度L*1が34.8、染色後の明度L*2が21.3、クロマネティクス指数差Δb*は16.1であった。染色後のスエード調人工皮革について耐摩耗性、耐光性、表面品位を評価した。各測定値及び総合評価結果を表1に示した。
実施例1において、表面繊維層のカーボンブラック含有原着ポリエチレンテレフタレート短繊維と非原着ポリエチレンテレフタレート短繊維の比率を質量比率が3:7であることと、7.5%owfのブラック分散染料で染色したことを除き、実施例1と同様にしてスエード調人工皮革製品を得た。この時、染色前の明度L*1が44.9、染色後の明度L*2が20.5、クロマネティクス指数差Δb*は24.1であった。染色後のスエード調人工皮革について耐摩耗性、耐光性、表面品位を評価した。各測定値及び総合評価結果を表1に示した。
実施例1において、表面繊維層にカーボンブラック含有原着ポリエチレンテレフタレート短繊維が100%であることと、染料を用いずに染色処理を行ったことを除き、実施例1と同様にしてスエード調人工皮革製品を得た。この時、染色前の明度L*1が17.5、染色後の明度L*2が17.2、クロマネティクス指数差Δb*は2.3であった。染色後のスエード調人工皮革について耐摩耗性、耐光性、表面品位を評価した。各測定値及び総合評価結果を表1に示した。
実施例1において、表面繊維層に非原着ポリエチレンテレフタレート短繊維が100%であることと、10.0%owfのブラック分散染料で染色したことを除き、実施例1と同様にしてスエード調人工皮革製品を得た。この時、染色前の明度L*1が97.3、染色後の明度L*2が19.5、クロマネティクス指数差Δb*は39.8であった。染色後のスエード調人工皮革について耐摩耗性、耐光性、表面品位を評価した。各測定値及び総合評価結果を表1に示した。
実施例1において、表面繊維層のカーボンブラック含有原着ポリエチレンテレフタレート短繊維と非原着ポリエチレンテレフタレート短繊維の比率を質量比率が1:9であることと、10.0%owfのブラック分散染料で染色したことを除き、実施例1と同様にしてスエード調人工皮革製品を得た。この時、染色前の明度L*1が58.6、染色後の明度L*2が21.9、クロマネティクス指数差Δb*は33.4であった。染色後のスエード調人工皮革について耐摩耗性、耐光性、表面品位を評価した。各測定値及び総合評価結果を表1に示した。
実施例1において、表面繊維層のカーボンブラック含有原着ポリエチレンテレフタレート短繊維と非原着ポリエチレンテレフタレート短繊維の比率を質量比率が3:7であることと、15.0%owfのブラック分散染料で染色したことを除き、実施例1と同様にしてスエード調人工皮革製品を得た。この時、染色前の明度L*1が48.0、染色後の明度L*2が17.0、クロマネティクス指数差Δb*は24.1であった。染色後のスエード調人工皮革について耐摩耗性、耐光性、表面品位を評価した。各測定値及び総合評価結果を表1に示した。
実施例1に記載の単繊維繊度3.5dtexの海島型繊維を長さ5mmに切断した後、海成分を除去せずにカーボンブラック含有原着ポリエチレンテレフタレート短繊維の代わりに用い、長さ5mmの該海島型繊維と非原着ポリエチレンテレフタレート短繊維の比率が質量比率で6:4となるように水中に分散させ抄造法により目付122g/m2の抄造シートを製造し表面繊維層として用いた。同様の方法にて非原着ポリエチレンテレフタレート短繊維を水中に分散させ抄造法により目付61g/m2の抄造シートを製造し裏面繊維層として用いた。表面繊維層と裏面繊維層の中間に82dtex/36fのポリエチレンテレフタレート繊維からなるガーゼ状の織物をスクリムとして挿入し、3層積層構造の不織布シートとした。次いで、高速水流の噴射により三次元交絡体を得た。高速水流は孔径0.15mmの直進流噴射ノズルを用いて表面繊維層側から4.0MPa、裏面繊維層側から3.0MPaの圧力で噴射して表面繊維層/スクリム/裏面繊維層の三次元交絡体とし、ピンテンターで乾燥し、目付233g/m2のシート状物を製造した。このシート状物の表面繊維層側の表層を#400のサンドペーパーでバフィングし起毛したシート状物を得た。次いで95℃に加熱した濃度10g/Lの水酸化ナトリウム水溶液に30分間含浸処理し、表面繊維層に含む3.5dtexの海島型繊維の海成分を除去し単繊維繊度0.17dtexのカーボンブラック含有原着ポリエチレンテレフタレート繊維とした。海成分除去後の表面繊維層におけるカーボンブラック含有原着ポリエチレンテレフタレート繊維と非原着ポリエチレンテレフタレート短繊維の比率は50:50となった。次いで、9wt%のポリエーテル系の水分散型ウレタン(日華化学社製:エバファノールAP−12)に3wt%の硫酸ナトリウムを添加した液を海成分抽出後の起毛したシート状物に対して付着率120wt%となるように含浸し、ピンテンター乾燥機で3分間加熱乾燥し明度L*1が36.0の人工皮革生地を製造した。この人工皮革生地を130℃、30分間、液流染色機で5.0%owfのブラック分散染料で染色し、その後還元洗浄し、明度L*2が20.9のスエード調人工皮革製品を得た。染色後のスエード調人工皮革について耐摩耗性、耐光性、表面品位を評価した。各測定値及び総合評価結果を表1に示した。
実施例1において、表面繊維層と裏面繊維層の中間にスクリムを挿入しないことを除き、実施例1と同様にしてスエード調人工皮革製品を得ようとしたが、染色時に人工皮革生地が破損しスエード調人工皮革が得られなかった。この時、染色前の明度L*1が27.8であった。各測定値及び総合評価結果を表1に示した。
のシート表皮材や内装材、リボンやワッペン基材などの服飾分野に好適に用いられる。
Claims (15)
- 表面繊維層と、織編物であるスクリムとを含む多層構造三次元交絡体と、高分子弾性体とから構成され、下記(1)〜(4):
(1)表面繊維層が原着繊維を30wt%〜100wt%含有する;
(2)原着繊維が顔料を0.5wt%〜4.0wt%含有する;
(3)原着繊維の単繊維繊度が0.02〜0.6dtexである;
(4)表面繊維層が実質的に単色で均一な色相であり立毛を有するスエード調である;
の要件を満たす人工皮革。 - 下記(a)〜(c):
(a)人工皮革の表面繊維層の表面上の10点についてクロマネティクス指数b*を測定し、10点の数平均値b*1を求める;
(b)人工皮革を、5.0%owfのブルー分散染料で、浴比が1:20となるよう調整して、130℃にて30分間染色し、その後還元洗浄して得た染色後人工皮革の表面繊維層の表面上の10点についてクロマネティクス指数b*を測定し、10点の数平均値b*2を求める;
(c)式Δb*=b*2−b*1 に従ってクロマネティクス指数差Δb*を求める;
の手順に従って求められるクロマネティクス指数差Δb*が0〜26である請求項1に記載の人工皮革。 - 人工皮革のJIS D0205法による耐光堅牢度が4級以上である請求項1又は2に記載の人工皮革。
- 非染色状態での明度L*の値が50.0以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の人工皮革。
- スクリムが顔料を含有しない請求項1〜4のいずれか1項に記載の人工皮革。
- 多層構造三次元交絡体が表面繊維層/スクリム/裏面繊維層の3層構造である請求項1〜5のいずれか1項に記載の人工皮革。
- 原着繊維に含有される顔料がカーボンブラックである請求項1〜6のいずれか1項に記載の人工皮革。
- 多層構造三次元交絡体が裏面繊維層を含み、
原着繊維が、表面繊維層のみ又は表面繊維層及び裏面繊維層に含有される請求項1〜7のいずれか1項に記載の人工皮革。 - 高分子弾性体がポリウレタン樹脂である請求項1〜8のいずれか1項に記載の人工皮革。
- 人工皮革がポリウレタン樹脂を5wt%〜14wt%含有することを特徴とする請求項1〜9いずれか1項に記載の人工皮革。
- 高分子弾性体が顔料を含有しない請求項1〜10のいずれか1項に記載の人工皮革。
- 多層構造三次元交絡体が裏面繊維層を含み、
表面繊維層のみ又は表面繊維層及び裏面繊維層が抄造シートである請求項1〜11のいずれか1項に記載の人工皮革。 - 表面繊維層が原着繊維を30wt%〜95wt%含有する請求項1〜12のいずれか1項に記載の人工皮革。
- 多層構造三次元交絡体が裏面繊維層を含み、
表面繊維層のみ又は表面繊維層及び裏面繊維層を構成する繊維が、単繊維として分散しており実質的に繊維束を含まない請求項1〜13のいずれか1項に記載の人工皮革。 - 請求項1〜14のいずれか1項に記載の人工皮革を用いたシート表皮材又は車両内装材。
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