JP2018178254A - Fe−Ni系合金粉末およびその製造方法 - Google Patents

Fe−Ni系合金粉末およびその製造方法 Download PDF

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吉田 昌弘
Masahiro Yoshida
昌弘 吉田
良幸 道明
Yoshiyuki Domyo
良幸 道明
井上 健一
Kenichi Inoue
健一 井上
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Abstract

【課題】高周波領域で比透磁率が高く且つ磁気損失が低いコアを得ることができるFe−Ni系合金粉末およびその製造方法を提供する。【解決手段】鉄とニッケルを溶解した溶湯を酸素濃度1000ppm以下の非酸化性雰囲気中において落下させながら、pH5〜13の高圧水を水圧50〜200MPaで吹き付けて急冷凝固することにより、Fe含有量が40〜60質量%、Ni含有量が40〜60質量%、Fe含有量とNi含有量の合計が90質量%以上であり、平均粒径が1〜6μmで酸素含有量が1質量%以下のFe−Ni系合金粉末を製造する。【選択図】図1

Description

本発明は、Fe−Ni系合金粉末およびその製造方法に関し、特に、軟磁性材料して使用されるFe−Ni系合金粉末およびその製造方法に関する。
従来の軟磁性材料として、FeおよびNiの合計質量に対して45〜55質量%のFeと45〜55質量%のNiを含み、Fe、Ni、CoおよびSiの合計質量に対して1〜12質量%のCoと1.2〜6.5質量%のSiを含むFe−Ni系結晶粒子を含有する軟磁性合金粉末が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−135674号公報(段落番号0008)
軟磁性合金粉末を(1〜100MHzの高周波領域で使用される)高周波パワーインダクタのコア材料として使用する場合、軟磁性合金粉末を圧縮成形して得られたコアの比透磁率が低いと、インダクタを小型化することができず、一方、コアの磁気損失が高いと、渦電流損失により発熱するという問題がある。そのため、高周波パワーインダクタのコア材料として使用される軟磁性合金粉末には、圧縮成形して得られたコアの比透磁率が高く且つ磁気損失が低いことが求められている。
しかし、従来の軟磁性合金粉末では、圧縮成形して得られたコアの比透磁率が高い場合には磁気損失も高く、磁気損失が低い場合には比透磁率も低く、軟磁性合金粉末を圧縮成形して、1〜100MHzの高周波領域で比透磁率が高く且つ磁気損失が低いコアを得ることができなかった。
したがって、本発明は、このような従来の問題点に鑑み、高周波領域で比透磁率が高く且つ磁気損失が低いコアを得ることができるFe−Ni系合金粉末およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、鉄とニッケルを溶解した溶湯を酸素濃度1000ppm以下の非酸化性雰囲気中において落下させながら、高圧水を吹き付けて急冷凝固することにより得られたFe−Ni系合金粉末を使用して、高周波領域で比透磁率が高く且つ磁気損失が低いコアを得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によるFe−Ni系合金粉末の製造方法は、鉄とニッケルを溶解した溶湯を酸素濃度1000ppm以下の非酸化性雰囲気中において落下させながら、高圧水を吹き付けて急冷凝固することを特徴とする。このFe−Ni系合金粉末の製造方法において、高圧水のpHが5〜13であるのが好ましく、高圧水が水圧50〜200MPaで吹き付けられるのが好ましい。また、急冷凝固により得られたスラリーを固液分離して得られた固形物を乾燥するのが好ましい。この乾燥は、非酸化性雰囲気中において100℃以上の温度で行うのが好ましい。また、この乾燥は、25〜80℃の温度で行ってもよく、この場合、減圧または真空雰囲気中において行うのが好ましい。
また、本発明によるFe−Ni系合金粉末は、平均粒径が1〜6μmで酸素含有量が1質量%以下であることを特徴とする。このFe−Ni系合金粉末において、Fe含有量が40〜60質量%、Ni含有量が40〜60質量%であり、Fe含有量とNi含有量の合計が90質量%以上であるのが好ましい。また、BET比表面積が0.01〜1.5m/gであるのが好ましく、タップ密度が3g/cm以上であるのが好ましい。また、炭素含有量が0.1質量%以下であるのが好ましい。さらに、Co、SiおよびBからなる群から選ばれる一種以上の元素を合計で10質量%以下含んでもよい。また、平均粒径と酸素含有量との積が、1μm・質量%以下であるのが好ましく、0.3〜0.8μm・質量%であるのがさらに好ましい。
なお、本明細書中において、「Fe−Ni系合金粉末」とは、FeとNiを主成分とする合金粉末をいい、「平均粒径」とは、レーザー回折式粒度分布測定装置により測定した体積基準の累積50%粒子径(D50径)をいう。
本発明によれば、高周波領域で比透磁率が高く且つ磁気損失が低いコアを得ることができるFe−Ni系合金粉末を製造することができる。
実施例1で得られたFe−Ni系合金粉末の走査型電子顕微鏡写真(SEM像)である。 実施例2で得られたFe−Ni系合金粉末のSEM像である。 実施例3で得られたFe−Ni系合金粉末のSEM像である。 比較例1で得られたFe−Ni系合金粉末のSEM像である。 比較例2で得られたFe−Ni系合金粉末のSEM像である。 比較例3で得られたFe−Ni系合金粉末のSEM像である。
本発明によるFe−Ni系合金粉末の製造方法の実施の形態では、鉄とニッケルを溶解した溶湯を酸素濃度1000ppm以下の非酸化性雰囲気(好ましくは、窒素、アルゴン、水素、一酸化炭素などの雰囲気)中において落下させながら、高圧水を吹き付けて急冷凝固し、得られたスラリーを固液分離し、固形物を乾燥して、Fe−Ni系合金粉末を得る。なお、必要に応じて、固液分離して得られた固形物を乾燥する前に水洗してもよいし、乾燥した後に解砕したり分級して、粒度を調整してもよい。
このFe−Ni系合金粉末の製造方法において、高圧水のpHが5〜13であるのが好ましく、高圧水が水圧50〜200MPaで吹き付けられるのが好ましい。高圧水を吹き付ける、所謂水アトマイズ法によって、鉄とニッケルを溶解した溶湯からFe−Ni系合金粉末を製造すると、粒子径が小さく且つ凝集し難い粉末を得ることができる。また、水アトマイズ法によって溶湯からFe−Ni系合金粉末を製造する際に、溶湯の温度と高圧水の圧力を調整することによって、Fe−Ni系合金粉末の平均粒径を調整することができる。例えば、溶湯の温度を高くしたり、高圧水の圧力を高くすることにより、Fe−Ni系合金粉末の平均粒径を小さくすることができる。
また、固形物の乾燥は、Fe−Ni系合金粉末の酸化を防ぐために、(窒素雰囲気などの)非酸化性雰囲気または真空雰囲気中において行うのが好ましく、乾燥時間を短縮して生産性を向上させるためには、100℃以上の高温で行うのが好ましい。しかし、乾燥前の固形物は、スラリーを固液分離する際や、乾燥のために移送される際に、大気に晒されることによって、表面がある程度酸化された状態になり、このような固形物を高温で乾燥すると、Fe−Ni系合金粉末の粒子の表面に存在する酸素(粒子がそれ以上酸化するのを防止する表面酸化膜として存在すると考えられる酸素)が熱により粒子の内部に熱拡散して、粒子の表面に形成されていた表面酸化膜が薄くなり、酸化され易くなった粒子の表面がさらに酸化されると考えられる。このような酸化を防止してFe−Ni系合金粉末中の酸素含有量を低く抑えるためには、固形物の乾燥は、80℃以下で行うのが好ましく、60℃以下の温度で行うのがさらに好ましい。一方、乾燥時間を短縮するために、固形物の乾燥は、室温(25℃)以上で行うのが好ましく、30℃以上の温度で行うのがさらに好ましい。また、このような低温で固形物を乾燥させる場合には、乾燥時間を短縮するために、大気圧に対して−0.05MPa以下の減圧雰囲気中や−0.095MPa以下の真空雰囲気中において行うのが好ましい。なお、減圧雰囲気中で行う場合には、Fe−Ni系合金粉末の酸化を防ぐために、(窒素、アルゴン、水素、一酸化炭素雰囲気などの)非酸化性雰囲気中で行うのが好ましい。
また、本発明によるFe−Ni系合金粉末は、平均粒径が1〜6μm(好ましくは1.5〜5μm、さらに好ましくは1.5〜4μm、最も好ましくは1.5〜3μm)で酸素含有量が1質量%以下(好ましくは0.5質量%以下)である。
このFe−Ni系合金粉末において、Fe含有量が好ましくは40〜60質量%(さらに好ましくは45〜55質量%)、Ni含有量が好ましくは40〜60質量%(さらに好ましくは45〜55質量%)であり、Fe含有量とNi含有量の合計が好ましくは90質量%以上(さらに好ましくは95質量%以上、最も好ましくは99質量%以上)である。また、BET比表面積は0.01〜1.5m/gであるのが好ましい。また、タップ密度は、3g/cm以上であるのが好ましく、6/cm以下であるのが好ましい。また、炭素含有量が0.1質量%以下であるのが好ましい。
なお、溶湯中にCo、SiおよびBからなる群から選ばれる一種以上の元素を合計で10質量%以下(好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下)添加することにより、Fe−Ni系合金粉末が、Co、SiおよびBからなる群から選ばれる一種以上の元素を合計で10質量%以下(好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下)含むようにしてもよい。
このようなFe−Ni系合金粉末を使用して、高周波領域で比透磁率が高く且つ磁気損失が低い成形体を得ることができる。また、Fe−Ni系合金粉末を軟磁性材料として1〜100MHzの高周波領域で使用される)高周波パワーインダクタのコア材料に使用する場合、軟磁性合金粉末を圧縮成形して得られたコアの比透磁率が低いと、インダクタを小型化することができず、一方、コアの磁気損失が高いと、渦電流損失により発熱するという問題がある。そのため、高周波パワーインダクタのコア材料として使用される軟磁性合金粉末には、圧縮成形して得られたコアの比透磁率が高く且つ磁気損失が低いことが求められている。また、渦電流損失は周波数の2乗に比例するため、低周波領域で使用される場合と比べて、渦電流損失の影響が非常に大きくなる。この渦電流損失を低減するためには、Fe−Ni系合金粉末の粒径を小さくするのが好ましいが、Fe−Ni系合金粉末の粒径が小さくなると、酸素含有量が多くなり易く、酸素含有量が多くなると、比透磁率が低下する。しかし、溶湯を非酸化性雰囲気中において落下させながら、高圧水を吹き付けて急冷凝固する方法によりFe−Ni系合金粉末を製造すれば、平均粒径が小さく且つ酸素含有量が少ないFe−Ni系合金粉末を得ることができる。このFe−Ni系合金粉末は、粒径による影響を除いた酸素含有量の指標として、平均粒径と酸素含有量との積が、1μm・質量%以下であるのが好ましい。また、平均粒径がさらに小さく且つ酸素含有量が少ないFe−Ni系合金粉末を得るためには、平均粒径と酸素含有量との積が、0.3〜0.8μm・質量%であるのが好ましく、0.35〜0.7μm・質量%であるのがさらに好ましい。
なお、Fe−Ni系合金粉末のBET比表面積は、BET比表面積測定器を使用し、測定器内に105℃で20分間窒素ガスを流して脱気した後、30体積%の窒素と70体積%のヘリウムの混合ガスを流しながら、BET1点法により測定することができる。また、Fe−Ni系合金粉末のタップ密度(TAP)は、特開2007−263860号公報に記載された方法と同様に、Fe−Ni系合金粉末を内径6mm×高さ11.9mmの有底円筒形のダイに容積の80%まで充填して合金粉末層を形成し、この合金粉末層の上面に0.160N/mの圧力を均一に加えて、この圧力でFe−Ni系合金粉末がこれ以上密に充填されなくなるまで合金粉末層を圧縮した後、合金粉末層の高さを測定し、この合金粉末層の高さの測定値と、充填された合金粉末の重量とから、合金粉末の密度を求めて、Fe−Ni系合金粉末のタップ密度として求めることができる。また、Fe−Ni系合金粉末の鉄含有量およびニッケル含有量は、誘導結合プラズマ発光分光分析装置により測定することができる。同様に、Fe−Ni系合金粉末のコバルト、ケイ素およびホウ素の含有量も、誘導結合プラズマ発光分光分析装置により測定することができる。また、Fe−Ni系合金粉末の酸素含有量は、酸素・窒素・水素分析装置により測定することができる。また、Fe−Ni系合金粉末の炭素含有量は、炭素・硫黄分析装置により測定することができる。さらに、Fe−Ni系合金粉末の平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置を使用して測定した粒度分布から得られた体積基準の累積50%粒子径(D50)として求めることができる。なお、Fe−Ni系合金粉末の粒度分布として、レーザー回折式粒度分布測定装置を使用して、体積基準の累積10%粒子径(D10)、累積50%粒子径(D50)、累積90%粒子径(D90)、累積99%粒子径(D99)を求めることができる。
以下、本発明によるFe−Ni系合金粉末およびその製造方法の実施例について詳細に説明する。
[実施例1]
純度99.95質量%以上の電解鉄フレーク7.5kgと純度99.99質量%以上の電気ニッケルフレーク7.5kgを窒素雰囲気中において1700℃に加熱して溶解した溶湯を(酸素濃度99ppmの)窒素雰囲気中においてタンディッシュ下部から落下させながら、水圧150MPa、水量161L/分で高圧水(pH5.9の純水)を吹き付けて急冷凝固させ、得られたスラリーを固液分離し、固形分を窒素雰囲気中において120℃で乾燥し、解砕して得られた解砕物を平均粒径が2.5μmになるように風力分級して、Fe−Ni系合金粉末を得た。
このようにして得られたFe−Ni系合金粉末について、BET比表面積、タップ密度、鉄含有量、ニッケル含有量、酸素含有量、炭素含有量および粒度分布を求めた。
BET比表面積は、BET比表面積測定器(ユアサアイオニクス株式会社製の4ソーブUS)を使用し、測定器内に105℃で20分間窒素ガスを流して脱気した後、30体積%の窒素と70体積%のヘリウムの混合ガスを流しながら、BET1点法により測定した。その結果、BET比表面積は0.57m/gであった。
タップ密度(TAP)は、特開2007−263860号公報に記載された方法と同様に、Fe−Ni系合金粉末を内径6mm×高さ11.9mmの有底円筒形のダイに容積の80%まで充填して合金粉末層を形成し、この合金粉末層の上面に0.160N/mの圧力を均一に加えて、この圧力でFe−Ni系合金粉末がこれ以上密に充填されなくなるまで合金粉末層を圧縮した後、合金粉末層の高さを測定し、この合金粉末層の高さの測定値と、充填された合金粉末の重量とから、合金粉末の密度を求めて、Fe−Ni系合金粉末のタップ密度とした。その結果、タップ密度は4.5g/cmであった。
鉄含有量およびニッケル含有量は、誘導結合プラズマ発光分光分析装置(アジレント・テクノロジー社製のICP−OES 720ES)により測定した。その結果、鉄含有量は49.4質量%、ニッケル含有量は50.2質量%であった。
酸素含有量は、酸素・窒素・水素分析装置(株式会社堀場製作所製のEMGA−920)により測定した。その結果、酸素含有量は0.35質量%であった。
炭素含有量は、炭素・硫黄分析装置(堀場製作所製のEMIA−220V)により測定した。その結果、炭素含有量は0.006質量%であった。
粒度分布は、レーザー回折式粒度分布測定装置(SYMPATEC社製のへロス粒度分布測定装置(HELOS&RODOS(気流式の乾燥モジュール)))を使用して、分散圧5barで測定した。その結果、累積10%粒子径(D10)は1.0μm、累積50%粒子径(D50)は2.5μm、累積90%粒子径(D90)は4.9μm、累積99%粒子径(D99)は7.5μmであった。なお、本実施例では、累積50%粒子径(D50)と酸素含有量との積を算出すると、0.875μm・質量%になる。
また、得られたFe−Ni系合金粉末の磁気特性として、振動試料型磁力計(VSM)(東英工業株式会社製のVSM−7P)を使用して、外部磁場10kOe(795.8kA/m)で、保磁力Hc(kA/m)および飽和磁化σs(Am/kg)を測定したところ、保磁力Hcは1.9kA/mであり、飽和磁化σsは146.8Am/kgであった。
また、得られたFe−Ni系合金粉末とビスフェノールF型エポキシ樹脂(株式会社テスク製の一液性エポキシ樹脂B−1106)を90:10の質量割合で秤量し、これらを真空攪拌脱泡ミキサー(株式会社EME製のV−mini300)により混練して、Fe−Ni系合金粉末がエポキシ樹脂中に分散したペーストを得た。このペーストをホットプレート上において60℃で2時間加熱して乾燥させることにより、Fe−Ni系合金粉末とエポキシ樹脂の複合体とした後、粉末状に解粒して、複合体粉末を得た。この複合体粉末0.2gをドーナツ状の容器に入れて、ハンドプレス機により9800N(1トン)の荷重をかけることにより、外径7mm、内径3mmのトロイダル形状の成形体を得た。この成形体について、RFインピーダンス/マテリアル・アナライザ(アジレント・テクノロジー社製のE4991A)とテストフィクスチャ(アジレント・テクノロジー社製の16454A)を使用して、10MHzおよび100MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’と虚数部μ”を測定し、複素比透磁率の損失係数tanδ=μ”/μ’を求めた。その結果、10MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’は8.81、虚数部μ”は0.05、複素比透磁率の損失係数tanδは0.006であり、100MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’は9.02、虚数部μ”は0.48であり、複素比透磁率の損失係数tanδは0.053であった。
[実施例2]
平均粒径が2.0μmになるように風力分級した以外は、実施例1と同様の方法により、Fe−Ni系合金粉末を得た後、BET比表面積、タップ密度、鉄含有量、ニッケル含有量、酸素含有量、炭素含有量および粒度分布を求めた。その結果、BET比表面積は0.69m/g、タップ密度は4.3g/cm、鉄含有量は49.4質量%、ニッケル含有量は50.2質量%、酸素含有量は0.41質量%、炭素含有量は0.006質量%であった。また、累積10%粒子径(D10)は0.9μm、累積50%粒子径(D50)は2.0μm、累積90%粒子径(D90)は3.7μm、累積99%粒子径(D99)は5.8μmであった。なお、累積50%粒子径(D50)と酸素含有量との積は0.820μm・質量%になる。また、実施例1と同様の方法により、保磁力Hc(kA/m)および飽和磁化σs(Am/kg)を測定したところ、保磁力Hcは1.7kA/mであり、飽和磁化σsは146.9Am/kgであった。さらに、実施例1と同様の方法により、10MHzおよび100MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’と虚数部μ“を測定し、複素比透磁率の損失係数tanδ=μ”/μ’を求めた。その結果、10MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’は7.76、虚数部μ”は0.03、複素比透磁率の損失係数tanδは0.004であり、100MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’は7.97、虚数部μ”は0.29であり、複素比透磁率の損失係数tanδは0.036であった。
[実施例3]
pH5.9の純水に代えて、pH10.3のアルカリ水を使用し、窒素雰囲気中の酸素濃度を73ppmとした以外は、実施例1と同様の方法により、Fe−Ni系合金粉末を得た後、BET比表面積、タップ密度、鉄含有量、ニッケル含有量、酸素含有量、炭素含有量および粒度分布を求めた。その結果、BET比表面積は0.55m/g、タップ密度は4.5g/cm、鉄含有量は49.6質量%、ニッケル含有量は50.1質量%、酸素含有量は0.32質量%、炭素含有量は0.006質量%であった。また、累積10%粒子径(D10)は1.1μm、累積50%粒子径(D50)は2.7μm、累積90%粒子径(D90)は5.1μm、累積99%粒子径(D99)は8.6μmであった。なお、累積50%粒子径(D50)と酸素含有量との積は0.864μm・質量%になる。また、実施例1と同様の方法により、保磁力Hc(kA/m)および飽和磁化σs(Am/kg)を測定したところ、保磁力Hcは1.8kA/mであり、飽和磁化σsは147.1Am/kgであった。さらに、実施例1と同様の方法により、10MHzおよび100MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’と虚数部μ”を測定し、複素比透磁率の損失係数tanδ=μ”/μ’を求めた。その結果、10MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’は8.91、虚数部μ”は0.05、複素比透磁率の損失係数tanδは0.006であり、100MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’は9.17、虚数部μ”は0.50、複素比透磁率の損失係数tanδは0.055であった。また、Fe−Ni系合金粉末とビスフェノールF型エポキシ樹脂を97:3の質量割合とした以外は、実施例1と同様の方法により得られた成形体について、実施例1と同様の方法により、10MHzおよび100MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’と虚数部μ”を測定し、複素比透磁率の損失係数tanδ=μ”/μ’を求めた。その結果、10MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’は15.6、虚数部μ”は0.10、複素比透磁率の損失係数tanδは0.006であり、100MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’は16.1、虚数部μ”は1.10、複素比透磁率の損失係数tanδは0.068であった。
[比較例1]
溶解した溶湯を(酸素濃度99ppmの)窒素雰囲気中において落下させる代わりに、(酸素濃度20.9体積%の)大気雰囲気中において落下させ、風力分級を行わなかった以外は、実施例1と同様の方法により、Fe−Ni系合金粉末を得た後、BET比表面積、タップ密度、鉄含有量、ニッケル含有量、酸素含有量、炭素含有量および粒度分布を求めた。その結果、BET比表面積は0.45m/g、タップ密度は4.7g/cm、鉄含有量は47.7質量%、ニッケル含有量は48.2質量%、酸素含有量は4.13質量%、炭素含有量は0.004質量%であった。また、累積10%粒子径(D10)は1.0μm、累積50%粒子径(D50)は2.8μm、累積90%粒子径(D90)は9.5μm、累積99%粒子径(D99)は23.3μmであった。なお、累積50%粒子径(D50)と酸素含有量との積は11.564μm・質量%になる。また、実施例1と同様の方法により、保磁力Hc(kA/m)および飽和磁化σs(Am/kg)を測定したところ、保磁力Hcは3.3kA/mであり、飽和磁化σsは122.7Am/kgであった。さらに、実施例1と同様の方法により、10MHzおよび100MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’と虚数部μ”を測定し、複素比透磁率の損失係数tanδ=μ”/μ’を求めた。その結果、10MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’は5.71、虚数部μ”は0.03、複素比透磁率の損失係数tanδは0.005であり、100MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’は5.51、虚数部μ”は0.34、複素比透磁率の損失係数tanδは0.062であった。
[比較例2]
溶解した溶湯を(酸素濃度99ppmの)窒素雰囲気中において落下させる代わりに、(酸素濃度20.9体積%の)大気雰囲気中において落下させ、平均粒径が2.0μmになるように風力分級した以外は、実施例1と同様の方法により、Fe−Ni系合金粉末を得た後、BET比表面積、タップ密度、鉄含有量、ニッケル含有量、酸素含有量、炭素含有量および粒度分布を求めた。その結果、BET比表面積は0.66m/g、タップ密度は4.2g/cm、鉄含有量は47.4質量%、ニッケル含有量は47.9質量%、酸素含有量は4.72質量%、炭素含有量は0.004質量%であった。また、累積10%粒子径(D10)は0.9μm、累積50%粒子径(D50)は2.0μm、累積90%粒子径(D90)は3.6μm、累積99%粒子径(D99)は5.8μmであった。なお、累積50%粒子径(D50)と酸素含有量との積は9.440μm・質量%になる。また、実施例1と同様の方法により、保磁力Hc(kA/m)および飽和磁化σs(Am/kg)を測定したところ、保磁力Hcは4.1kA/mであり、飽和磁化σsは121.1Am/kgであった。さらに、実施例1と同様の方法により、10MHzおよび100MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’と虚数部μ”を測定し、複素比透磁率の損失係数tanδ=μ”/μ’を求めた。その結果、10MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’は5.03、虚数部μ”は0.01、複素比透磁率の損失係数tanδは0.002であり、100MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’は5.18、虚数部μ”は0.09、複素比透磁率の損失係数tanδは0.017であった。また、Fe−Ni系合金粉末とビスフェノールF型エポキシ樹脂を97:3の質量割合とした以外は、実施例1と同様の方法により得られた成形体について、実施例1と同様の方法により、10MHzおよび100MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’と虚数部μ”を測定し、複素比透磁率の損失係数tanδ=μ”/μ’を求めた。その結果、10MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’は7.6、虚数部μ”は0.00、複素比透磁率の損失係数tanδは0.000であり、100MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’は7.7、虚数部μ”は0.30、複素比透磁率の損失係数tanδは0.039であった。
[比較例3]
溶解した溶湯を(酸素濃度99ppmの)窒素雰囲気中において落下させる代わりに、(酸素濃度20.9体積%の)大気雰囲気中において落下させ、平均粒径が1.5μmになるように風力分級した以外は、実施例1と同様の方法により、Fe−Ni系合金粉末を得た後、BET比表面積、タップ密度、鉄含有量、ニッケル含有量、酸素含有量、炭素含有量および粒度分布を求めた。その結果、BET比表面積は0.85m/g、タップ密度は4.0g/cm、鉄含有量は47.3質量%、ニッケル含有量は48.0質量%、酸素含有量は4.65質量%、炭素含有量は0.005質量%であった。また、累積10%粒子径(D10)は0.7μm、累積50%粒子径(D50)は1.5μm、累積90%粒子径(D90)は2.5μm、累積99%粒子径(D99)は5.0μmであった。なお、累積50%粒子径(D50)と酸素含有量との積は6.975μm・質量%になる。また、実施例1と同様の方法により、保磁力Hc(kA/m)および飽和磁化σs(Am/kg)を測定したところ、保磁力Hcは4.4kA/mであり、飽和磁化σsは120.4Am/kgであった。さらに、実施例1と同様の方法により、10MHzおよび100MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’と虚数部μ”を測定し、複素比透磁率の損失係数tanδ=μ”/μ’を求めた。その結果、10MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’は5.24、虚数部μ”は0.01、複素比透磁率の損失係数tanδは0.002であり、100MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’は5.21、虚数部μ”は0.10、複素比透磁率の損失係数tanδは0.019であった。また、Fe−Ni系合金粉末とビスフェノールF型エポキシ樹脂を97:3の質量割合とした以外は、実施例1と同様の方法により得られた成形体について、実施例1と同様の方法により、10MHzおよび100MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’と虚数部μ”を測定し、複素比透磁率の損失係数tanδ=μ”/μ’を求めた。その結果、10MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’は7.3、虚数部μ”は0.10、複素比透磁率の損失係数tanδは0.014であり、100MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’は7.4、虚数部μ”は0.20、複素比透磁率の損失係数tanδは0.027であった。
[実施例4]
純度99.8質量%以上の純鉄ナゲット7.5kgと純度99.99質量%以上の電気ニッケルフレーク7.5kgを窒素雰囲気中において1700℃に加熱して溶解した溶湯を(酸素濃度11ppmの)窒素雰囲気中においてタンディッシュ下部から落下させながら、水圧150MPa、水量161L/分で高圧水(pH12.7のアルカリ水)を吹き付けて急冷凝固させ、得られたスラリーを固液分離し、固形分を(大気圧に対して−0.095MPa以下の)真空雰囲気中において40℃で乾燥し、解砕して得られた解砕物を平均粒径が1.3μmになるように風力分級して、Fe−Ni系合金粉末を得た。
このようにして得られたFe−Ni系合金粉末について、実施例1と同様の方法により、BET比表面積、タップ密度、鉄含有量、ニッケル含有量、酸素含有量、炭素含有量および粒度分布を求めた。その結果、BET比表面積は0.96m/g、タップ密度は4.0g/cm、鉄含有量は49.4質量%、ニッケル含有量は49.9質量%、酸素含有量は0.49質量%、炭素含有量は0.012質量%であった。また、累積10%粒子径(D10)は0.6μm、累積50%粒子径(D50)は1.3μm、累積90%粒子径(D90)は2.4μm、累積99%粒子径(D99)は7.8μmであった。なお、累積50%粒子径(D50)と酸素含有量との積は0.657μm・質量%になる。また、実施例1と同様の方法により、保磁力Hc(kA/m)および飽和磁化σs(Am/kg)を測定したところ、保磁力Hcは2.2kA/mであり、飽和磁化σsは146.9Am/kgであった。さらに、Fe−Ni系合金粉末とビスフェノールF型エポキシ樹脂を97:3の質量割合とした以外は、実施例1と同様の方法により得られた成形体について、実施例1と同様の方法により、10MHzおよび100MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’と虚数部μ“を測定し、複素比透磁率の損失係数tanδ=μ”/μ’を求めた。その結果、10MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’は12.8、虚数部μ”は0.10、複素比透磁率の損失係数tanδは0.008であり、100MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’は13.2、虚数部μ”は0.70であり、複素比透磁率の損失係数tanδは0.053であった。
[実施例5]
pH12.7のアルカリ水に代えて、pH12.9のアルカリ水を使用し、窒素雰囲気中の酸素濃度を7ppmとした以外は、実施例4と同様の方法により、Fe−Ni系合金粉末を得た後、実施例1と同様の方法により、BET比表面積、タップ密度、鉄含有量、ニッケル含有量、酸素含有量、炭素含有量および粒度分布を求めた。その結果、BET比表面積は0.92m/g、タップ密度は4.1g/cm、鉄含有量は49.9質量%、ニッケル含有量は49.4質量%、酸素含有量は0.45質量%、炭素含有量は0.015質量%であった。また、累積10%粒子径(D10)は0.7μm、累積50%粒子径(D50)は1.5μm、累積90%粒子径(D90)は2.7μm、累積99%粒子径(D99)は4.9μmであった。なお、累積50%粒子径(D50)と酸素含有量との積は0.684μm・質量%になる。また、実施例1と同様の方法により、保磁力Hc(kA/m)および飽和磁化σs(Am/kg)を測定したところ、保磁力Hcは2.1kA/mであり、飽和磁化σsは147.8Am/kgであった。さらに、Fe−Ni系合金粉末とビスフェノールF型エポキシ樹脂を97:3の質量割合とした以外は、実施例1と同様の方法により得られた成形体について、実施例1と同様の方法により、10MHzおよび100MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’と虚数部μ“を測定し、複素比透磁率の損失係数tanδ=μ”/μ’を求めた。その結果、10MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’は15.0、虚数部μ”は0.00、複素比透磁率の損失係数tanδは0.000であり、100MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’は15.7、虚数部μ”は0.90であり、複素比透磁率の損失係数tanδは0.057であった。
[実施例6]
pH12.7のアルカリ水に代えて、pH12.8のアルカリ水を使用し、窒素雰囲気中の酸素濃度を8ppmとした以外は、実施例4と同様の方法により、Fe−Ni系合金粉末を得た後、実施例1と同様の方法により、BET比表面積、タップ密度、鉄含有量、ニッケル含有量、酸素含有量、炭素含有量および粒度分布を求めた。その結果、BET比表面積は0.68m/g、タップ密度は4.2g/cm、鉄含有量は50.2質量%、ニッケル含有量は49.1質量%、酸素含有量は0.37質量%、炭素含有量は0.009質量%であった。また、累積10%粒子径(D10)は0.9μm、累積50%粒子径(D50)は2.1μm、累積90%粒子径(D90)は3.8μm、累積99%粒子径(D99)は6.3μmであった。なお、累積50%粒子径(D50)と酸素含有量との積は0.766μm・質量%になる。また、実施例1と同様の方法により、保磁力Hc(kA/m)および飽和磁化σs(Am/kg)を測定したところ、保磁力Hcは1.8kA/mであり、飽和磁化σsは149.6Am/kgであった。さらに、Fe−Ni系合金粉末とビスフェノールF型エポキシ樹脂を97:3の質量割合とした以外は、実施例1と同様の方法により得られた成形体について、実施例1と同様の方法により、10MHzおよび100MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’と虚数部μ“を測定し、複素比透磁率の損失係数tanδ=μ”/μ’を求めた。その結果、10MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’は17.9、虚数部μ”は0.10、複素比透磁率の損失係数tanδは0.006であり、100MHzにおける複素比透磁率の実数部μ’は18.6、虚数部μ”は1.40であり、複素比透磁率の損失係数tanδは0.075であった。
これらの実施例および比較例の結果を表1〜表6に示す。また、実施例および比較例で得られたFe−Ni系合金粉末の走査型電子顕微鏡写真(SEM像)を図1〜図6に示す。なお、図1〜図6において、SEM像の右下に表示した11個の目盛で5μmを示している。
Figure 2018178254
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表1〜表6からわかるように、実施例1〜6のFe−Ni系合金粉末を使用すれば、高周波領域で比透磁率が高く且つ磁気損失が低いコアを得ることができる。また、実施例1〜6と比較例1〜3を比較すると、酸素含有量や累積50%粒子径(D50)と酸素含有量との積が小さいほど、成形体の比透磁率が高くなる傾向があることがわかる。なお、酸素含有量や累積50%粒子径(D50)と酸素含有量との積が大きいにもかかわらず、比透磁率が高くなっている場合があるが、Fe−Ni系合金粉末を使用して成形体を作製する際にFe−Ni系合金粉末が密に充填されているほど成形体の比透磁率が高くなり、Fe−Ni系合金粉末の充填具合にはFe−Ni系合金粉末の粒度分布が影響すると考えられる。実施例3のFe−Ni系合金粉末(D50=2.7μm)と実施例6のFe−Ni系合金粉末(D50=2.1μm)は、比較的粒度分布が類似しているが、実施例6のFe−Ni系合金粉末の方が、累積50%粒子径(D50)と酸素含有量との積が小さく、成形体の比透磁率が高くなっている。

Claims (15)

  1. 鉄とニッケルを溶解した溶湯を酸素濃度1000ppm以下の非酸化性雰囲気中において落下させながら、高圧水を吹き付けて急冷凝固することを特徴とする、Fe−Ni系合金粉末の製造方法。
  2. 前記高圧水のpHが5〜13であることを特徴とする、請求項1に記載のFe−Ni系合金粉末の製造方法。
  3. 前記高圧水が水圧50〜200MPaで吹き付けられることを特徴とする、請求項1または2に記載のFe−Ni系合金粉末の製造方法。
  4. 前記急冷凝固により得られたスラリーを固液分離して得られた固形物を乾燥することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載のFe−Ni系合金粉末の製造方法。
  5. 前記乾燥が、非酸化性雰囲気中において100℃以上の温度で行われることを特徴とする、請求項4に記載のFe−Ni系合金粉末の製造方法。
  6. 前記乾燥が、25〜80℃の温度で行われることを特徴とする、請求項4に記載のFe−Ni系合金粉末の製造方法。
  7. 前記乾燥が、減圧または真空雰囲気中において行われることを特徴とする、請求項6に記載のFe−Ni系合金粉末の製造方法。
  8. 平均粒径が1〜6μmで酸素含有量が1質量%以下であることを特徴とする、Fe−Ni系合金粉末。
  9. Feの含有量が40〜60質量%、Niの含有量が40〜60質量%であり、FeとNiの含有量の合計が90質量%以上であることを特徴とする、請求項8に記載のFe−Ni系合金粉末。
  10. BET比表面積が0.01〜1.5m/gであることを特徴とする、請求項8または9に記載のFe−Ni系合金粉末。
  11. タップ密度が3g/cm以上であることを特徴とする、請求項8乃至10のいずれかに記載のFe−Ni系合金粉末。
  12. 炭素含有量が0.1質量%以下であることを特徴とする、請求項8乃至11のいずれかに記載のFe−Ni系合金粉末。
  13. 前記Fe−Ni系合金粉末が、Co、SiおよびBからなる群から選ばれる一種以上の元素を合計で10質量%以下含むことを特徴とする、請求項8乃至12のいずれかに記載のFe−Ni系合金粉末。
  14. 前記平均粒径と前記酸素含有量との積が1μm・質量%以下であることを特徴とする、請求項8乃至13のいずれかに記載のFe−Ni系合金粉末。
  15. 前記平均粒径と前記酸素含有量との積が0.3〜0.8μm・質量%であることを特徴とする、請求項8乃至13のいずれかに記載のFe−Ni系合金粉末。
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