JP2018178207A - 金属部材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ナノメートル寸法の微小間隙を有し、より比表面積が大きいポーラス金属部材を容易に製造することができる金属部材の製造方法を提供する。
【解決手段】第1の成分および第2の成分に対して正の混合熱を有する第3の成分と、第1の成分に対して正の混合熱を有し、第2の成分に対して負の混合熱を有する第4の成分と、第1の成分に対して負の混合熱を有する第5の成分とを同時に含有する金属材料を準備する。第1溶出工程において、所定の温度に制御された、第1の成分から成る第1の金属浴に浸すことにより、第5の成分を選択的に第1の金属浴内に溶出させて、微小間隙を有する第1の金属部材を得る。次に、第2溶出工程において、第1の金属部材を、所定の温度に制御された、第2の成分から成る第2の金属浴に浸すことにより、第4の成分を選択的に第2の金属浴内に溶出させて、微小間隙を有する第2の金属部材を得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属部材の製造方法に関する。
従来のポーラス金属部材の製造方法として、いわゆる金属溶湯脱成分法が本発明者により開発されている。この方法は、第1の成分に対してそれぞれ正および負の混合熱を有する第2の成分および第3の成分を同時に含有し、かつ、第1の成分からなる金属浴の凝固点よりも高い融点を有する化合物、合金または非平衡合金から成る金属材料を、この金属材料から第3の成分が減少し、第2の成分に至るまでの組成変動範囲内における液相線温度の最小値よりも低い温度に制御された金属浴に浸すことにより、第3の成分を選択的に金属浴内に溶出させて、微小間隙を有する金属部材を得るものである(例えば、特許文献1参照)。この金属溶湯脱成分法によれば、ナノメートル寸法の微小間隙を有するポーラス金属部材を容易に製造することができる。
また、比表面積が大きいポーラス金属を製造する方法として、前駆体のAu−Ag合金を所定の水溶液に浸漬することにより、Agを選択的に溶出させて微小間隙を有する第1の金属部材を得、その第1の金属部材を熱処理して構造を粗大化させた後、間隙等の表面をAgでメッキして均質化熱処理を行い、均質化熱処理後の部材を再び所定の水溶液に浸漬することにより、Agを選択的に溶出させて微小間隙を有する第2の金属部材を得るものがある(例えば、非特許文献1参照)。この方法によれば、第2の金属部材として、間隙のサイズ分布において、第1の金属部材を粗大化したときの間隙に対応するピークと、2度目に水溶液に浸漬して形成された微小間隙に対応するピークの、2つのピークを有する、いわゆるバイモーダル(bimodal)の金属部材を製造することができる。
国際公開第WO2011/092909号
Y. Ding and J. Erlebacher, "Nanoporous Metals with Controlled Multimodal Pores Size Distribution", J. Am. Chem. Soc., 2003, 125(26), pp.7772-7773
特許文献1に記載の金属溶湯脱成分法では、ナノメートル寸法の微小間隙を有するポーラス金属部材を容易に製造することができるが、近年では、さらに比表面積が大きいポーラス部材を製造することが期待されている。また、非特許文献1に記載の方法では、第1の金属部材の構造を粗大化させるための熱処理や、その後のメッキ処理、均質化熱処理などを行う必要があり、製造工程が複雑であるという課題があった。
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、ナノメートル寸法の微小間隙を有し、より比表面積が大きいポーラス金属部材を容易に製造することができる金属部材の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る金属部材の製造方法は、第1の成分および第2の成分に対して正の混合熱を有する第3の成分と、前記第1の成分に対して正の混合熱を有し、前記第2の成分に対して負の混合熱を有する第4の成分と、前記第1の成分に対して負の混合熱を有する第5の成分とを同時に含有し、かつ、前記第1の成分の凝固点よりも高い融点を有する化合物、合金または非平衡合金から成る金属材料を、この金属材料から前記第5の成分が減少し、前記第3の成分および前記第4の成分のみから成る成分に至るまでの組成変動範囲内における液相線温度の最小値よりも低い温度に制御された、前記第1の成分から成る第1の金属浴に浸すことにより、前記第5の成分を選択的に前記第1の金属浴内に溶出させて、微小間隙を有し、前記第2の成分の凝固点よりも高い融点を有する第1の金属部材を得る第1溶出工程と、前記第1の金属部材を、この第1の金属部材から前記第4の成分が減少し、前記第3の成分に至るまでの組成変動範囲内における液相線温度の最小値よりも低い温度に制御された、前記第2の成分から成る第2の金属浴に浸すことにより、前記第4の成分を選択的に前記第2の金属浴内に溶出させて、微小間隙を有する第2の金属部材を得る第2溶出工程とを、有することを特徴とする。
本発明に係る金属部材の製造方法は、特許文献1に記載された、いわゆる金属溶湯脱成分法を利用するものであり、金属材料を金属浴に浸すことにより、金属浴成分との混合熱に依存して、金属材料から所定の成分が選択されて金属浴へ溶出し、かつ、残存する成分が微小間隙を自己組織形成しながら濃化する性質に注目した冶金学的手法によるものである。すなわち、本発明に係る金属部材の製造方法は、まず、化合物、合金または非平衡合金から成る金属材料を第1の金属浴に浸すことにより、第1の金属浴を構成する第1の成分に対して負の混合熱を有する第5の成分が、金属材料から選択されて第1の金属浴へ溶出する。このとき、金属材料中の第3の成分および第4の成分は、第1の成分に対して正の混合熱を有するため、第1の金属浴には溶出せずに金属材料表面に残存し、同様に残存した他の第3の成分および第4の成分と結合を繰り返して、ナノメートル寸法を有する粒子を形成する。これらの粒子が部分的に結合することによってナノメートル寸法の間隙を自己組織形成した第1の金属部材を得ることができる。
次に、得られた第1の金属部材を、第2の金属浴に浸すことにより、第2の金属浴を構成する第2の成分に対して負の混合熱を有する第4の成分が、第1の金属部材から選択されて第2の金属浴へ溶出する。このとき、第1の金属部材中の第3の成分は、第2の成分に対して正の混合熱を有するため、第2の金属浴には溶出せずに第1の金属部材の表面に残存し、同様に残存した他の第3の成分と結合を繰り返して、ナノメートル寸法を有する粒子を形成する。これらの粒子が部分的に結合することによって、第1の金属部材の微小間隙よりも小さいサイズの間隙を自己組織形成した第2の金属部材を得ることができる。
このように、本発明に係る金属部材の製造方法によれば、金属溶湯脱成分法を2回繰り返すことにより、1回で得られるポーラス金属部材よりも小さいサイズの間隙を有し、より比表面積が大きいポーラス金属部材(第2の金属部材)を製造することができる。また、その第2の金属部材として、間隙のサイズ分布において、第1溶出工程で形成された微小間隙に対応するピークと、第2溶出工程で形成された微小間隙に対応するピークの、2つのピークを有するバイモーダル(bimodal)のポーラス金属部材を製造することができる。また、熱処理やメッキ処理等の複雑な工程が不要で、金属浴に浸すだけの簡単な操作により、容易にポーラス金属部材を製造することができる。
本発明に係る金属部材の製造方法は、第3の成分が複数の成分から成り、それらの成分と金属浴の成分との混合熱の関係をあらかじめ調整しておくことにより、さらに金属溶湯脱成分法を1回または複数回繰り返して、より小さい微小間隙を有するポーラス金属部材を製造することもできる。こうして得られるポーラス金属部材は、間隙のサイズ分布において、3つ以上のピークを有するマルチモーダル(multimodal)とすることができる。
本発明に係る金属部材の製造方法は、第1の金属浴や第2の金属浴の温度や、金属材料や第1の金属部材の浸漬時間を変化させることによって、製造される第2の金属部材の間隙サイズや間隙率を変化させることができる。なお、本発明では、金属成分として、錫、炭素、珪素、ホウ素、ゲルマニウム、アンチモンなどの半金属元素をも含むものとする。また、第1乃至第5の成分は、それぞれ単種純元素であっても、複数種元素であってもよい。また、混合熱とは、2種以上の物質を一定温度で混合するときに発生する熱量(負の混合熱)、または吸収する熱量(正の混合熱)である。
本発明に係る金属部材の製造方法は、前記第1溶出工程の後、前記第1の金属部材を前記第1の金属浴から引き上げ、酸またはアルカリ水溶液により、周囲または前記第1の金属部材の微小間隙の内部に付着した、前記第1の成分および前記第5の成分を含む付着混和体を選択的に溶出して除去する第1選択除去工程を有していてもよい。また、前記第2溶出工程の後、前記第2の金属部材を前記第2の金属浴から引き上げ、酸またはアルカリ水溶液により、周囲または前記第2の金属部材の微小間隙の内部に付着した、前記第2の成分および前記第4の成分を含む付着混和体を選択的に溶出して除去する第2選択除去工程を有していてもよい。この場合、付着混和体のみを選択的に溶出することのできる酸またはアルカリ水溶液を使用することにより、付着混和体が除去された、ナノメートル寸法の微小気孔を備えた第1の金属部材または第2の金属部材を製造することができる。なお、除去される付着混和体は、例えば、製造される第1の金属部材や第2の金属部材の周囲に付着したり、微小間隙の内部に一部付着したり、微小間隙の内部に充填されたりしている。
本発明に係る金属部材の製造方法で、前記第1溶出工程は、前記金属材料を浸す前に、前記第4の成分を構成する元素の一部または全部を、前記第1の金属浴に添加しておいてもよい。この場合、第1溶出工程で、第4の成分が第1の金属浴に溶出するのを抑制することができ、第1の金属部材の形成を促進することができる。また、前記第2溶出工程は、前記第1の金属部材を浸す前に、前記第3の成分を構成する元素の一部または全部を、前記第2の金属浴に添加しておいてもよい。この場合、第2溶出工程で、第3の成分が第2の金属浴に溶出するのを抑制することができ、第2の金属部材の形成を促進することができる。
本発明に係る金属部材の製造方法で、前記第1の成分および前記第2の成分は、それぞれLi、Mg、Ca、Cu、Zn、Ag、Pb、Bi、希土類金属元素、もしくは、これらのいずれか一つを主成分とする合金または化合物である混和体から成り、前記第3の成分は、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、Cr、V、Mo、W、Fe、Co、Ni、C、Si、Ge、Snのいずれか一つ、もしくは、その複数を含む合金または化合物である混和体から成り、前記第4の成分および前記第5の成分は、それぞれLi、Mg、Ca、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、Cr、Mo、Wのいずれか一つ、もしくは、その複数を含む混和体から成ることが好ましい。
本発明に係る金属部材の製造方法で、前記第2溶出工程は、前記第1の金属部材を前記第2の金属浴に浸すことにより、前記第1の金属部材の表層から前記第4の成分を選択的に前記第2の金属浴内に溶出させて、微小間隙を有する表面改質層を備えた第2の金属部材を得てもよい。また、前記第1溶出工程は、前記金属材料を前記第1の金属浴に浸すことにより、前記金属材料の表層から前記第5の成分を選択的に前記第1の金属浴内に溶出させて、微小間隙を有する表面層を備えた前記第1の金属部材を得、前記第2溶出工程は、前記第1の金属部材を前記第2の金属浴に浸すことにより、前記第1の金属部材の前記表面層から前記第4の成分を選択的に前記第2の金属浴内に溶出させて、微小間隙を有する表面改質層を備えた前記第2の金属部材を得てもよい。この場合、それぞれ表面改質層のみにナノメートル寸法の微小気孔を有するポーラス金属部材を製造することができる。
本発明に係る金属部材の製造方法は、前記第1の成分がMgから成り、前記第2の成分がBiから成り、前記第4の成分がMnから成り、前記第5の成分がNiから成っていてもよい。この場合、例えば、第3の成分をFeとCrとを含む合金とすると、比表面積が大きい、FeCrのポーラス金属部材を製造することができる。
本発明によれば、ナノメートル寸法の微小間隙を有し、より比表面積が大きいポーラス金属部材を容易に製造することができる金属部材の製造方法を提供することができる。
本発明の実施の形態の金属部材の製造方法の、前駆合金としての金属材料の(a)走査型顕微鏡(SEM)写真、(b)EDX(エネルギー分散型X線分析)による各元素(Fe,Mn,Cr,Ni)の分析結果である。 本発明の実施の形態の金属部材の製造方法の、第1の金属部材の(a)SEM写真、(b)EDXによる各元素(Fe,Mn,Cr,Ni,Mg)の分析結果である。 図2に示す第1の金属部材の(a)SEM反射電子像、(b)その二値化画像である。 図2に示す第1の金属部材の(a)リガメント(Ligament)のサイズ分布、(b)間隙(pore)のサイズ分布を示すグラフである。 本発明の実施の形態の金属部材の製造方法の、第2の金属部材の(a)SEM写真、(b)EDXによる各元素(Fe,Mn,Cr,Ni,Mg,Bi)の分析結果である。 図5に示す第2の金属部材の(a)SEM反射電子像、(b)その一部を拡大したSEM反射電子像である。 図5に示す第2の金属部材の(a)リガメント(Ligament)のサイズ分布、(b)間隙(pore)のサイズ分布を示すグラフである。 本発明の実施の形態の金属部材の製造方法の、付加混和体除去後の第2の金属部材の(a)顕微鏡写真、(b)その一部を拡大した顕微鏡写真、(c)その一部をさらに拡大した顕微鏡写真である。
以下、実施例を挙げながら、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の実施の形態の金属部材の製造方法は、金属溶湯脱成分法を利用するものであり、金属材料を金属浴に浸すことにより、金属浴成分との混合熱に依存して、金属材料から所定の成分が選択されて金属浴へ溶出し、かつ、残存する成分が微小間隙を自己組織形成しながら濃化する性質に注目した冶金学的手法によるものである。
[各成分の選定]
本発明の実施の形態の金属部材の製造方法は、まず、第1成分から成る第1の金属浴と、第2の成分から成る第2の金属浴とを準備する。また、金属材料として、第3の成分と第4の成分と第5の成分とを同時に含有し、かつ、第1の成分の凝固点よりも高い融点を有する化合物、合金または非平衡合金を準備する。
このとき、最終的に得られるポーラス金属部材の成分を第3の成分とし、その第3の成分が、第1の成分および第2の成分に対して正の混合熱を有し、第4の成分が、第1の成分に対して正の混合熱を有し、第2の成分に対して負の混合熱を有し、第5の成分が、第1の成分に対して負の混合熱を有するものになるよう、第1〜第5の各成分を選定する。
第1の成分および第2の成分は、例えば、それぞれLi、Mg、Ca、Cu、Zn、Ag、Pb、Bi、希土類金属元素、もしくは、これらのいずれか一つを主成分とする合金または化合物である混和体である。第3の成分は、例えば、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、Cr、V、Mo、W、Fe、Co、Ni、C、Si、Ge、Snのいずれか一つ、もしくは、その複数を含む合金または化合物である混和体である。第4の成分および第5の成分は、それぞれLi、Mg、Ca、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、Cr、Mo、Wのいずれか一つ、もしくは、その複数を含む混和体である。
具体的な一例では、第1の成分をMg、第2の成分をBi、第3の成分をFe−Cr合金、第4の成分をMn、第5の成分をNiとしている。ここで、Fe−Cr合金(第3の成分)は、Mg(第1の成分)およびBi(第2の成分)に対して正の混合熱を有し、Mn(第4の成分)は、Mg(第1の成分)に対して正の混合熱を有し、Bi(第2の成分)に対して負の混合熱を有し、Ni(第5の成分)は、Mg(第1の成分)に対して負の混合熱を有している。
第3の成分、第4の成分および第5の成分から成る前駆合金としての金属材料の組成は、{(Fe0.8Cr0.2)0.3Mn0.7}60Ni40 = Fe14.4Cr3.6Mn42Ni40 である。この金属材料の走査型顕微鏡(SEM)写真および、EDX(エネルギー分散型X線分析)による各元素(Fe,Mn,Cr,Ni)の分析結果を、図1に示す。
[第1溶出工程]
第1〜第5の各成分および金属材料を準備後、第1溶出工程として、第1の金属浴に金属材料を浸す。このとき、第1の金属浴の温度を、第5の成分と第3の成分および第4の成分との状態図において、金属材料から第5の成分が減少し、第3の成分および第4の成分のみから成る成分に至るまでの組成変動範囲内における液相線温度の最小値よりも低い温度に制御しておく。
これにより、第1の金属浴を構成する第1の成分に対して負の混合熱を有する第5の成分が、金属材料から選択されて第1の金属浴へ溶出する。また、金属材料中の第3の成分および第4の成分は、第1の成分に対して正の混合熱を有するため、第1の金属浴には溶出せずに金属材料表面に残存する。こうして残存した第3の成分および第4の成分が結合を繰り返して、ナノメートル寸法を有する粒子を形成し、これらの粒子が部分的に結合することによってナノメートル寸法の間隙を自己組織形成した第1の金属部材を得ることができる。
なお、得られる第1の金属部材が第2の成分の凝固点よりも高い融点を有するよう、あらかじめ第1〜第5の各成分を選定しておくことが好ましい。また、第1選択除去工程として、第1の金属部材を第1の金属浴から引き上げた後、酸またはアルカリ水溶液により、周囲または第1の金属部材の微小間隙の内部に付着した、第1の成分および第5の成分を含む付着混和体を選択的に溶出して除去してもよい。
具体的な一例では、図1に示す前駆合金の金属材料を、Mg(第1の成分)から成る第1の金属浴に浸した。このとき、Mg(第1の金属浴)の温度を750℃とし、その中に15分間浸漬した。得られた第1の金属部材のSEM写真および、EDXによる各元素(Fe,Mn,Cr,Ni,Mg)の分析結果を、それぞれ図2(a)および(b)に示す。なお、Mg(第1の金属浴)に対する溶解度は、Fe−Cr合金(第3の成分)よりもMn(第4の成分)の方が大きいため、MnがMg浴中に溶出しやすくなっている。そこで、MnがMg浴中に溶出するのを抑制するため、金属材料をMg浴に浸す前に、Mg浴中にMnを 1.5 at%添加している。なお、Mnは、後に続く第2溶出工程で溶出されるため、最終的に得られる第2の金属部材には影響しない。
図2(a)に示すように、第1の金属部材として、微小間隙を有するポーラス金属部材が得られていることが確認された。また、図2(b)に示すように、Ni(第5の成分)は溶出してほとんど認められず、残存する構造部(リガメント)に、Fe−Cr合金(第3の成分)およびMn(第4の成分)が認められることが確認された。得られた第1の金属部材の組成は、Fe27.2Cr7.5Mn63.6Ni2.0 であった。
得られた第1の金属材料のSEM反射電子像およびその二値化画像を、それぞれ図3(a)および(b)に示す。また、残存するリガメント(Ligament)のサイズ分布および間隙(pore)のサイズ分布を、それぞれ図4(a)および(b)に示す。図3(b)から、第1の金属材料の表面積は、0.72 μm2/μm3 であり、リガメント部と間隙との割合が、57.4:42.6 (vol.%)であることが確認された。また、図4(a)から、平均リガメントサイズが 2.4 μm、図4(b)から平均間隙サイズが 1.5 μm であることが確認された。また、図4(b)に示すように、間隙のサイズ分布は、1.6〜2.2 μm付近に単一のピークを有する分布を示していることが確認された。
[第2溶出工程]
第1溶出工程の後、第2溶出工程として、第1溶出工程で得られた第1の金属部材を、第2の金属浴に浸す。このとき、第2の金属浴の温度を、第4の成分と第3の成分との状態図において、第1の金属部材から第4の成分が減少し、第3の成分に至るまでの組成変動範囲内における液相線温度の最小値よりも低い温度に制御しておく。
これにより、第2の金属浴を構成する第2の成分に対して負の混合熱を有する第4の成分が、第1の金属部材から選択されて第2の金属浴へ溶出する。また、第1の金属部材中の第3の成分は、第2の成分に対して正の混合熱を有するため、第2の金属浴には溶出せずに第1の金属部材の表面に残存する。こうして残存した第3の成分が結合を繰り返して、ナノメートル寸法を有する粒子を形成し、これらの粒子が部分的に結合することによって、第1の金属部材の微小間隙よりも小さいサイズの間隙を自己組織形成した第2の金属部材を得ることができる。
なお、第2選択除去工程として、第2の金属部材を第2の金属浴から引き上げた後、酸またはアルカリ水溶液により、周囲または第2の金属部材の微小間隙の内部に付着した、第2の成分および第4の成分を含む付着混和体を選択的に溶出して除去してもよい。
具体的な一例では、図2および図3に示す第1の金属部材を、Bi(第2の成分)から成る第2の金属浴に浸した。このとき、Bi(第2の金属浴)の温度を750℃とし、その中に1分間浸漬した。得られた第2の金属部材のSEM写真および、EDXによる各元素(Fe,Mn,Cr,Ni,Mg,Bi)の分析結果を、それぞれ図5(a)および(b)に示す。なお、Bi(第2の金属浴)に対する溶解度は、FeよりもCrの方が大きいため、CrがBi浴中に溶出しやすくなっている。そこで、CrがBi浴中に溶出するのを抑制するため、第1の金属部材をBi浴に浸す前に、Bi浴中にCrを 0.5 at%添加している。
図5(a)に示すように、第2の金属部材として、微小間隙を有するポーラス金属部材が得られていることが確認された。また、図5(b)に示すように、残存する構造部(リガメント)に、Fe−Cr合金(第3の成分)およびMn(第4の成分)が認められるが、図2(b)と比較すると、Mn(第4の成分)がかなり溶出していることが確認された。この実施例では、第1の金属部材を浸漬する時間を短くして、Mn(第4の成分)が全て溶出する前に引き上げたために、まだMn(第4の成分)が残存しているが、浸漬時間を長くすることにより、Mn(第4の成分)をほとんど溶出させることもできる。
得られた第2の金属材料のSEM反射電子像を、図6に示す。また、残存するリガメント(Ligament)のサイズ分布および間隙(pore)のサイズ分布を、それぞれ図7(a)および(b)に示す。図6から、第2の金属材料の表面積は、0.96 μm2/μm3 であり、図3に示す第1の金属材料の表面積 0.72 μm2/μm3 よりも大きくなっていることが確認された。また、図3と比較すると、第1の金属材料のリガメントがポーラス化していることも確認された。
また、図7(a)から、第2の金属材料の平均リガメントサイズが 440 nmであり、図4(a)に示す第1の金属部材の平均リガメントサイズ 2.4 μmよりも小さくなっていることが確認された。また、図7(b)に示すように、間隙のサイズ分布は、500〜1500 nm 付近のピークおよび、3〜6μm付近のピークの、2つのピークを有する分布を示していることが確認された。
図5および図6に示す第2の金属材料に対して、第2選択除去工程を行った。すなわち、第2の金属部材を第2の金属浴(Bi)から引き上げた後、硝酸水溶液に浸漬して、周囲または第2の金属部材の微小間隙の内部に付着した、Bi(第2の成分)およびMn(第4の成分)を含む付着混和体を選択的に溶出して除去した。付加混和体除去後の第2の金属部材の顕微鏡写真を、図8に示す。図8に示すように、第2の金属材料は、ナノメートル寸法の微小気孔を有し、表面積が非常に大きいことが確認された。この第2の金属部材の組成は、Fe69.0Cr17.2Mn13.9 であった。
このように、本発明の実施の形態の金属部材の製造方法によれば、金属溶湯脱成分法を2回繰り返すことにより、1回で得られるポーラス金属部材よりも小さいサイズの間隙を有し、より比表面積が大きいポーラス金属部材(第2の金属部材)を製造することができる。また、その第2の金属部材として、図7(b)に示すように、間隙のサイズ分布において、第1溶出工程で形成された微小間隙に対応するピークと、第2溶出工程で形成された微小間隙に対応するピークの、2つのピークを有する、いわゆるバイモーダル(bimodal)のポーラス金属部材を製造することができる。なお、図7(b)の第1溶出工程で形成された微小間隙に対応するピーク(小さい方のピーク)の位置が、図4(b)に示すピークの位置よりもサイズが大きい方にずれているのは、第2溶出工程でリガメントのサイズが収縮したためであると考えられる。
また、本発明の実施の形態の金属部材の製造方法は、熱処理やメッキ処理等の複雑な工程が不要で、金属浴に浸すだけの簡単な操作により、容易にポーラス金属部材を製造することができる。また、第1の金属浴や第2の金属浴の温度や、それらへの金属材料や第1の金属部材の浸漬時間を変化させることによって、製造される第2の金属部材の間隙サイズや間隙率を変化させることができる。
なお、本発明の実施の形態の金属部材の製造方法は、第3の成分が複数の成分から成り、それらの成分と金属浴の成分との混合熱の関係をあらかじめ調整しておくことにより、さらに金属溶湯脱成分法を1回または複数回繰り返して、より小さい微小間隙を有するポーラス金属部材を製造することもできる。こうして得られるポーラス金属部材は、間隙のサイズ分布において、3つ以上のピークを有する、いわゆるマルチモーダル(multimodal)とすることができる。
また、本発明の実施の形態の金属部材の製造方法は、第2溶出工程で、第1の金属部材の表層から第4の成分を選択的に第2の金属浴内に溶出させることにより、微小間隙を有する表面改質層を備えた第2の金属部材を得てもよい。また、第1溶出工程で、金属材料の表層から第5の成分を選択的に第1の金属浴内に溶出させることにより、微小間隙を有する表面層を備えた第1の金属部材を得、さらに、第2溶出工程で、第1の金属部材の表面層から第4の成分を選択的に第2の金属浴内に溶出させて、微小間隙を有する表面改質層を備えた第2の金属部材を得てもよい。この場合、それぞれ表面改質層のみにナノメートル寸法の微小気孔を有するポーラス金属部材を製造することができる。

Claims (9)

  1. 第1の成分および第2の成分に対して正の混合熱を有する第3の成分と、前記第1の成分に対して正の混合熱を有し、前記第2の成分に対して負の混合熱を有する第4の成分と、前記第1の成分に対して負の混合熱を有する第5の成分とを同時に含有し、かつ、前記第1の成分の凝固点よりも高い融点を有する化合物、合金または非平衡合金から成る金属材料を、
    この金属材料から前記第5の成分が減少し、前記第3の成分および前記第4の成分のみから成る成分に至るまでの組成変動範囲内における液相線温度の最小値よりも低い温度に制御された、前記第1の成分から成る第1の金属浴に浸すことにより、前記第5の成分を選択的に前記第1の金属浴内に溶出させて、微小間隙を有し、前記第2の成分の凝固点よりも高い融点を有する第1の金属部材を得る第1溶出工程と、
    前記第1の金属部材を、この第1の金属部材から前記第4の成分が減少し、前記第3の成分に至るまでの組成変動範囲内における液相線温度の最小値よりも低い温度に制御された、前記第2の成分から成る第2の金属浴に浸すことにより、前記第4の成分を選択的に前記第2の金属浴内に溶出させて、微小間隙を有する第2の金属部材を得る第2溶出工程とを、
    有することを特徴とする金属部材の製造方法。
  2. 前記第1溶出工程の後、前記第1の金属部材を前記第1の金属浴から引き上げ、酸またはアルカリ水溶液により、周囲または前記第1の金属部材の微小間隙の内部に付着した、前記第1の成分および前記第5の成分を含む付着混和体を選択的に溶出して除去する第1選択除去工程を有することを特徴とする請求項1記載の金属部材の製造方法。
  3. 前記第2溶出工程の後、前記第2の金属部材を前記第2の金属浴から引き上げ、酸またはアルカリ水溶液により、周囲または前記第2の金属部材の微小間隙の内部に付着した、前記第2の成分および前記第4の成分を含む付着混和体を選択的に溶出して除去する第2選択除去工程を有することを特徴とする請求項1または2記載の金属部材の製造方法。
  4. 前記第1溶出工程は、前記金属材料を浸す前に、前記第4の成分を構成する元素の一部または全部を、前記第1の金属浴に添加しておくことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の金属部材の製造方法。
  5. 前記第2溶出工程は、前記第1の金属部材を浸す前に、前記第3の成分を構成する元素の一部または全部を、前記第2の金属浴に添加しておくことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の金属部材の製造方法。
  6. 前記第1の成分および前記第2の成分は、それぞれLi、Mg、Ca、Cu、Zn、Ag、Pb、Bi、希土類金属元素、もしくは、これらのいずれか一つを主成分とする合金または化合物である混和体から成り、
    前記第3の成分は、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、Cr、V、Mo、W、Fe、Co、Ni、C、Si、Ge、Snのいずれか一つ、もしくは、その複数を含む合金または化合物である混和体から成り、
    前記第4の成分および前記第5の成分は、それぞれLi、Mg、Ca、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、Cr、Mo、Wのいずれか一つ、もしくは、その複数を含む混和体から成ることを
    特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の金属部材の製造方法。
  7. 前記第2溶出工程は、前記第1の金属部材を前記第2の金属浴に浸すことにより、前記第1の金属部材の表層から前記第4の成分を選択的に前記第2の金属浴内に溶出させて、微小間隙を有する表面改質層を備えた第2の金属部材を得ることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の金属部材の製造方法。
  8. 前記第1溶出工程は、前記金属材料を前記第1の金属浴に浸すことにより、前記金属材料の表層から前記第5の成分を選択的に前記第1の金属浴内に溶出させて、微小間隙を有する表面層を備えた前記第1の金属部材を得、
    前記第2溶出工程は、前記第1の金属部材を前記第2の金属浴に浸すことにより、前記第1の金属部材の前記表面層から前記第4の成分を選択的に前記第2の金属浴内に溶出させて、微小間隙を有する表面改質層を備えた前記第2の金属部材を得ることを
    特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の金属部材の製造方法。
  9. 前記第1の成分がMgから成り、前記第2の成分がBiから成り、前記第4の成分がMnから成り、前記第5の成分がNiから成ることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の金属部材の製造方法。
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