JP2018177038A - エアベルト - Google Patents

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Atsuki Wakayama
篤樹 若山
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Abstract

【課題】エアベルトから乗員へ掛かる負荷を展開により緩和しながら、展開時の拘束位置を安定させやすいエアベルトを提供する。
【解決手段】エアベルト1は、長手方向に交互配置の2層袋織部Aと3層袋織部X、Xからなる袋織部10を備える。2層袋織部Aは、気密な表層60、裏層70を有し、第1の3層袋織部Xは、2層袋織部と共通な表層、裏層と、一端Y1Lが表層から、他端Y1Rが裏層から織り出された経糸Fのみからなる非織層Yであり、一端側と他端側の2層袋織部間の気体流通を可能とする。第2の3層袋織部Xは、2層袋織部と共通な表層、裏層と、他端が表層から、一端が裏層から織り出された経糸Fのみからなる非織層Yであり、一端側と他端側の2層袋織部間の気体流通を可能とする。第1の3層袋織部Xと第2の3層袋織部Xは、2層袋織部Aを介して、交互に配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、エアベルトに関する。更に詳しくは、気体の導入によりシートベルト自体が展開して膨張できるエアベルトに関する。
従来、車両の急制動時や衝突時等の衝撃から乗員を保護するため、車両にはシートベルトが取り付けられている。一般に、シートベルトは、急制動時や衝突時等に、乗員をシート上に拘束し、乗員が車両外へ出てしまうことや、車両内装へ衝突することを防止している。しかしながら、シートベルトを構成するウェビングは、脱着時の操作性と装着感、即ち、脱着時の機能性と装着時の快適性等とを両立させる必要があり、過度に幅広とすることができない。そのため、ウェビングの幅には自ずと制限があり、制動時や衝突時等に、ウェビングによる局部的な荷重が乗員に加わることになる。このようなウェビングによる局部的な荷重を緩和するため、エアバッグ機能を有するシートベルト様のエアベルトが提案され、実用化が図られている。
尚、下記特許文献1には、仕切り部によって嵩高性を抑制することができるエアバッグが開示されている。
特開2011−20528号公報
一方、上述のシートベルトとは別に、通常、車両には、フロントエアバッグ、サイドエアバッグ等の各種のエアバッグが配設されている。しかしながら、エアバッグをそのままエアベルトへと転用することは困難である。即ち、前述のように、シートベルトは、種々の要請から幅広化することが難しく、形態を維持しつつ新たな機能を盛り込む必要がある。例えば、エアベルトは、円筒形状に展開させてしまうと、周方向に回転し易くなり、乗員に対する接触位置を安定させることが難しくなるというエアベルトに特有の問題を有する。更に、エアベルトは膨張した袋部に、シートベルトウェビングが食い込んでしまい、V字形状に折れ曲がることによって乗員に対する緩衝力が小さくなってしまうというエアベルトに特有の問題も有する。
尚、上記特許文献1には、第1外壁部と第2外壁部とに連結され且つ袋体部の内部を複数のセルに区画する仕切部(請求項1)を備え、この仕切部が非製織部を有し(請求項2)、その非製織部をタテ糸及びヨコ糸の一方のみから形成(請求項3)できることが示されている。しかしながら、この仕切部をエアベルトに利用できる可能性や、具体的にどのように利用することにより、どのようにエアベルトを作動させることができるかについては検討されていない。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、エアベルトから乗員へ掛かる負荷を展開により緩和しながら、展開時の拘束位置を安定させやすいエアベルトを提供することを目的とする。更に、別体のシートベルトウェビングを有する場合には、その食い込みを展開時に防止できるエアベルトを提供することを目的とする。
本発明は以下の通りである。
請求項1に記載のエアベルトは、気体導入により膨張可能な袋織部を備えたエアベルトであって、
前記袋織部は、2層袋織部と3層袋織部とが長手方向に交互に配置して構成され、
前記2層袋織部は、実質的に気密な表層と、実質的に気密な裏層と、を有し、
前記3層袋織部のうちの第1の3層袋織部は、前記2層袋織部と共通な前記表層と、前記2層袋織部と共通な前記裏層と、前記表層及び前記裏層の間に配置され、長手方向の一端が前記表層から織り出され、長手方向の他端が前記裏層から織り出された、経糸又は緯糸の一方のみからなる非織層であるとともに、前記一端側に位置する2層袋織部と、前記他端側に位置する2層袋織部との間の気体流通を可能としており、
前記3層袋織部のうちの第2の3層袋織部は、前記2層袋織部と共通な前記表層と、前記2層袋織部と共通な前記裏層と、前記表層及び前記裏層の間に配置され、長手方向の他端が前記表層から織り出され、長手方向の一端が前記裏層から織り出された、経糸又は緯糸の一方のみからなる非織層であるとともに、前記一端側に位置する2層袋織部と、前記他端側に位置する2層袋織部との間の気体流通を可能としており、
前記第1の3層袋織部と前記第2の3層袋織部とは、前記2層袋織部を介して、交互に配置されていることを特徴とすることを要旨とする。
請求項2に記載のエアベルトは、請求項1に記載のエアベルトにおいて、前記第1の3層袋織部の前記非織層の構成糸が経糸である場合に、該経糸の数が、前記表層を構成する経糸の数の1%以上50%以下であり、
前記第1の3層袋織部の前記非織層を構成糸が緯糸である場合に、該緯糸の数が、前記表層を構成する緯糸の数の1%以上50%以下であることを要旨とする。
請求項3に記載のエアベルトは、請求項1に記載のエアベルトにおいて、前記第2の3層袋織部の前記非織層の構成糸が経糸である場合に、該経糸の数が、前記裏層を構成する経糸の数の1%以上50%以下であり、
前記第2の3層袋織部の前記非織層を構成糸が緯糸である場合に、該緯糸の数が、前記裏層を構成する緯糸の数の1%以上50%以下であることを要旨とする。
請求項4に記載のエアベルトは、請求項1に記載のエアベルトにおいて、前記第1の3層袋織部の前記非織層及び前記第2の3層袋織部の前記非織層がともに経糸によって構成されており、
前記第1の3層袋織部のうちの所定の第1の3層袋織部Xを構成する前記非織層Yをなす前記経糸を経糸Fとし、
前記第1の3層袋織部Xとの間に前記2層袋織部を介して隣り合わされた所定の第2の3層袋織部Xを構成する前記非織層Yをなす前記経糸を経糸Fとした場合に、
前記経糸Fと経糸Fとが異なる経糸であることを要旨とする。
請求項5に記載のエアベルトは、請求項1に記載のエアベルトにおいて、前記第1の3層袋織部の前記非織層及び前記第2の3層袋織部の前記非織層がともに緯糸によって構成されており、
前記第1の3層袋織部のうちの所定の第1の3層袋織部Xを構成する前記非織層Yをなす前記緯糸を緯糸Fとし、
前記第1の3層袋織部Xとの間に前記2層袋織部を介して隣り合わされた所定の第2の3層袋織部Xを構成する前記非織層Yをなす前記緯糸を緯糸Fとした場合に、
前記緯糸Fと緯糸Fとが異なる緯糸であることを要旨とする。
請求項6に記載のエアベルトは、請求項1に乃至5のうちのいずれかに記載のエアベルトにおいて、前記袋織部の一面側に接合されたシートベルトウェビングを有することを要旨とする。
請求項7に記載のエアベルトは、請求項6に記載のエアベルトにおいて、前記シートベルトウェビングの構成糸に対して、前記袋織部の構成糸は伸度が大きいことを要旨とする。
本発明のエアベルトによれば、シートベルト(エアベルト)から乗員へ掛かる負荷を展開・膨張することによって緩和しながら、展開時の拘束位置を安定させやすいエアベルトとすることができる。
具体的には、2層袋織部と3層袋織部とが長手方向に交互に配置して構成され、更に、第1の3層袋織部と第2の3層袋織部とは、2層袋織部を介して、交互に配置されている。このため、結果的に非織層が相対的に向かい合うように斜めに配置されることになり、エアベルトの展開形状に、相対的に向かい合うように連続した屈曲を生じさせることができる。即ち、これにより、膨張により横長形状となった各セルが、着座状態の乗員の長手方向(頭部と脚部とを結ぶ方向)に連続するように展開されることになり、展開時の拘束位置を安定させやすいエアベルトとすることができる。更に、エアベルトの長手方向に対して、交差する方向の剛性を確保でき、広い緩衝域を確保できる。また、連続した屈曲により見掛け厚みが増大され、連続した屈曲を生じない場合に比べて、より少ない展開ガス量で、より短時間での展開を可能とすることができる。
第1の3層袋織部の非織層の構成糸が経糸である場合に、経糸の数が、表層を構成する経糸の数の1%以上50%以下であり、第1の3層袋織部の非織層を構成糸が緯糸である場合に、緯糸の数が、表層を構成する緯糸の数の1%以上50%以下である場合には、表層の強度及び気密性を適切に維持しながらも、展開時の非織層への負荷を効果的に分散させることができる。
第2の3層袋織部の非織層の構成糸が経糸である場合に、経糸の数が、裏層を構成する経糸の数の1%以上50%以下であり、第2の3層袋織部の非織層を構成糸が緯糸である場合に、緯糸の数が、裏層を構成する緯糸の数の1%以上50%以下である場合には、裏層の強度及び気密性を適切に維持しながらも、展開時の非織層への負荷を効果的に分散させることができる。
第1の3層袋織部の非織層及び第2の3層袋織部の非織層がともに経糸によって構成されており、第1の3層袋織部のうちの所定の第1の3層袋織部Xを構成する前記非織層Yをなす経糸を経糸Fとし、第1の3層袋織部Xとの間に2層袋織部を介して隣り合わされた所定の第2の3層袋織部Xを構成する非織層Yをなす経糸を経糸Fとした場合に、経糸Fと経糸Fとが異なる経糸である場合には、非織層を構成するそれぞれの経糸の負担を減らすことができ、全体としての経糸の強度及び耐久性を保持できる。
第1の3層袋織部の非織層及び第2の3層袋織部の非織層がともに緯糸によって構成されており、第1の3層袋織部のうちの所定の第1の3層袋織部Xを構成する前記非織層Yをなす緯糸を緯糸Fとし、第1の3層袋織部Xとの間に2層袋織部を介して隣り合わされた所定の第2の3層袋織部Xを構成する非織層Yをなす前記緯糸を緯糸Fとした場合に、緯糸Fと緯糸Fとが異なる緯糸である場合には、非織層を構成するそれぞれの緯糸の負担を減らすことができ、全体としての緯糸の強度及び耐久性を保持できる。
更に、袋織部の一面側にシートベルトウェビングが接合されている場合には、袋織部を構成する構成糸と、シートベルトウェビングを構成する構成糸と、を別個に利用できるため、袋織部における気密性と、シートベルトウェビングにおける強度と、を高度に両立させつつ、袋織部の長手方向に対して交差する方向の剛性を確保して、シートベルトウェビングが袋織部に食い込むことを抑制できる。このため、エアベルトが展開時にV字形状に折れ曲がることを防止でき、広い緩衝域を確保することができる。
また、シートベルトウェビングの構成糸に対して、袋織部の構成糸は伸度が大きい場合には、上記の効果をより高めることができる。
本実施例に係るエアベルトの経糸又は緯糸の構成を示す模式的な説明図である。 (a)本実施例に係るエアベルトの展開前の状態を示す模式的な断面図である。(b)本実施例に係るエアベルトの展開前の状態を示す模式的な断面図である。 本実施例に係るエアベルトにシートベルトウェビングが接合された状態を示す模式的な構造図である。 本実施例に係るシートベルトウェビングに接合されたエアベルトを乗員が装着した状態を示す模式的な斜視図である。
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するための
ものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であ
ると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解
のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図
面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当
業者に明らかにするものである。
[1]エアベルト
本エアベルト(1)は、気体導入により膨張可能な袋織部(10)を備える(図2及び図3参照)。
袋織部(10)は、2層袋織部(A)と3層袋織部(X)とが長手方向に交互に配置して構成される(図2参照)。
2層袋織部(A)は、実質的に気密な表層(60)と、実質的に気密な裏層(70)と、を有する(図1及び図2参照)。
3層袋織部(X)のうちの第1の3層袋織部(X)は、2層袋織部(A)と共通な表層(60)と、2層袋織部(A)と共通な裏層(70)と、非織層(Y)と、を有する。このうち、非織層(Y)は、表層(60)及び裏層(70)の間に配置され、長手方向の一端(Y1L)が表層(60)から織り出され、長手方向の他端(Y1R)が裏層(70)から織り出された、経糸又は緯糸の一方のみからなる層である。更に、この非織層(Y)は、一端(Y1L)側に位置する2層袋織部(A)と、他端(Y1R)側に位置する2層袋織部(A)との間の気体流通を可能としている(図1参照)。
3層袋織部(X)のうちの第2の3層袋織部(X)は、2層袋織部(A)と共通な表層(60)と、2層袋織部(A)と共通な裏層(70)と、非織層(Y)と、を有する。このうち、非織層(Y)は、表層(60)及び裏層(70)の間に配置され、長手方向の他端(Y2R)が表層(60)から織り出され、長手方向の一端(Y2L)が裏層(70)から織り出された、経糸又は緯糸の一方のみからなる層である。更に、この非織層(Y)は、一端(Y2L)側に位置する2層袋織部(A)と、他端(Y2R)側に位置する2層袋織部(A)との間の気体流通を可能としている(図1参照)。
そして、第1の3層袋織部(X)と、第2の3層袋織部(X)とは、2層袋織部(A)を介して、交互に配置されていることを特徴とする(図1及び図2参照)。
尚、図1では、経糸及び緯糸のうちの一方の構成糸のみを表現し、他方の構成糸の記載を省略している。このため、以下の説明では、図1に基づいて説明する際に、非織部Yを構成する構成糸を経糸Fとして説明するが、非織層Yを緯糸Fで形成した形態として、そのまま読み換えることもできる。
この構成によれば、乗員へ掛かる負荷を、エアベルト1が展開・膨張することによって緩和できるとともに、展開時の拘束位置を安定させやすくすることができる。
即ち、2層袋織部Aと3層袋織部Xとが長手方向に交互に配置して構成され、更に、第1の3層袋織部Xと第2の3層袋織部Xとは、2層袋織部Aを介して、交互に配置されている。このため、結果的に非織層YとYとが向かい合うように配置される。これにより、エアベルト1が展開・膨張されると、例えば、第1の3層袋織部Xをなす表層60と、2層袋織部Aをなす表層60と、第2の3層袋織部Xをなす表層60と、が並んで配置された合計長さに対して、対向される2層袋織部Aをなす裏層70の長さが短くなる。同様に、第2の3層袋織部Xをなす裏層70と、2層袋織部Aをなす裏層70と、第1の3層袋織部Xをなす裏層70と、が並んで配置された合計長さに対して、対向される2層袋織部Aをなす表層60の長さが短くなる。このように、展開・膨張された際に、長さの異なる領域が対向して交互に配置されるために、向かい合うように連続した屈曲を生じさせることができる(図1及び図2参照)。また、この連続した屈曲により見掛け厚みが増大され、連続した屈曲を生じない場合に比べて、より少ない展開ガス量で、より短時間での展開を可能とすることができる。
本エアベルト1では、非織層Yが経糸Fから構成される。経糸Fは、長手方向の一端Y1Lが表層60から織り出され、長手方向の他端Y1Rが裏層70から織り出されている(図1参照)。尚、図1では、経糸Fは、説明の都合上、1本のみで表しているが、図示しない奥行方向に多数本の経糸Fが存在して非織層Yを形成している。
同様に、本エアベルト1では、非織層Yも経糸Fから構成される。経糸Fは、長手方向の一端Y2Lが裏層70から織り出され、長手方向の他端Y2Rが表層60から織り出されている(図1参照)。尚、図1では、経糸Fは、説明の都合上、1本のみで表しているが、図示しない奥行方向に多数本の経糸Fが存在して非織層Yを形成している。
本エアベルトでは、このように、3層袋織部Xの中間層を非織層Yとすることで、膨張時の表層60と裏層70との間隔を拘束し、表層60と裏層70との離間距離を自在に設計できるようになる。その一方で、非織層Yは、気体流通が可能(表層60及び裏層70に比べて通気量を多くできる)であるため、展開・膨張時に、基体を通過させることが可能になる。即ち、本エアベルトの長手方向へ基体を流通させて、展開・膨張を可能しながら、表層60と裏層70との離間距離を設計できる。
非織層Yの長手方向の長さLY1(即ち、Y1LからY1Rまでの距離)、及び、非織層Yの長手方向の長さLY2(即ち、Y2LからY2Rまでの距離)は、各々限定されないものの、通常、複数の非織層Yの長さLY1同士は互いに同じ長さであることが好ましく、複数の非織層Yの長さLY2同士も互いに同じ長さであることが好ましい。更に、長さLY1と長さLY1とを比較した場合、LY1<LY2であってもよいし、LY1>LY2であってもよいが、LY1=LY2であることが好ましい。
また、2層袋織部Aの長手方向の長さLも限定されないが、例えば、L≦LY1且つL≦LY2とすることができる。即ち、本エアベルト1では、LY1=LY2、L≦LY1且つL≦LY2とすることができる。この場合には、図3に示す形態の展開・膨張された形状を確実に得ることができる。より具体的には、0.1≦LY1/L≦2とすることが好ましく、0.5≦LY1/L≦1.5とすることがより好ましく、0.8≦LY1/L≦1.2とすることが特に好ましい。同様に、0.1≦LY2/L≦2とすることが好ましく、1.5≦LY2/L≦1.5とすることがより好ましく、0.8≦LY2/L≦1.2とすることが特に好ましい。
更に、エアベルト1の幅(長手方向と直行した方向の長さ)をLとした場合、非織層Yの長さLY1及び非織層Yの長さLY2との長さの相関は限定されないが、本エアベルト1では、L>LY1且つL>LY2であることが好ましい。これにより、膨張した際に、横長形状とすることができ、膨張された各セルが着座状態の乗員の長手方向(頭部と脚部とを結ぶ方向)に連続するように展開され、展開時の拘束位置を安定させやすい。更に、エアベルトの長手方向に対して、交差する方向の剛性を確保でき、広い緩衝域を確保できる。より具体的には、0.5≦L/LY1≦5.5とすることが好ましく、1.5≦L/LY1≦4.5とすることがより好ましく、2.5≦L/LY1≦3.5とすることが特に好ましい。同様に、0.5≦L/LY2≦5.5とすることが好ましく、1.5≦L/LY2≦4.5とすることがより好ましく、2.5≦L/LY2≦3.5とすることが特に好ましい。
経糸Fの数は特に限定はないが、表層60を構成する経糸の数の1%以上50%以下であることが好ましく、3%以上40%以下であることが更に好ましく、5%以上30%以下であることが特に好ましい。
第1の3層袋織部Xの非織層Yを構成糸が緯糸である場合においても、緯糸の数は特に限定はないが、表層60を構成する緯糸の数の1%以上50%以下であることが好ましく、3%以上40%以下であることが更に好ましく、5%以上30%以下であることが特に好ましい。
第2の3層袋織部Xの非織層Yの構成糸が経糸である場合においても、経糸の数は特に限定はないが、裏層70を構成する経糸の数の1%以上50%以下であることが好ましく、3%以上40%以下であることが更に好ましく、5%以上30%以下であることが特に好ましい。
第2の第2の3層袋織部Xの非織層Yの構成糸が緯糸である場合においても、緯糸の数は特に限定はないが、裏層70を構成する緯糸の数の1%以上50%以下であることが好ましく、3%以上40%以下であることが更に好ましく、5%以上30%以下であることが特に好ましい。
また、第1の3層袋織部Xとの間に2層袋織部を介して隣り合わされた所定の第2の3層袋織部Xを構成する非織層Yをなす経糸を、経糸Fとした場合に、経糸Fと経糸Fとが異なる経糸であることが好ましい。即ち、図1に示すように、左から最初の第1の3層袋織部Xの非織層Yの構成糸は、経糸Fであり、長手方向の一端Y1Lが表層60から織り出され、長手方向の他端Y1Rが裏層70から織り出されている。
上記の非織層Yに隣接する第2の3層袋織部Xの非織層Yの構成糸は、経糸Fであり、長手方向の他端Y2Rが表層60から織り出され、長手方向の一端Y2Lが裏層70から織り出されているが、経糸Fとは別の経糸を用いている。
更に、上記の非織層Yに隣接する第1の3層袋織部Xの非織層Yの構成糸は、経糸Fであり、上記最初の第1の3層袋織部Xの非織層Yの経糸F、及び、次の隣接する非織層Yの構成糸である経糸Fとも異なる経糸を用いている。
同様に、更に次の隣接する非織層Yの構成糸は、経糸Fも、上記の3本の糸のいずれとも異なる糸を用いている。
更に同様な順を繰り返すことで、非織層を構成する経糸を万遍なく使用することができ、それぞれの経糸の負担を減らすことができる。こうすることで、全体としての経糸の強度及び耐久性を保持できる。
以上、非織層Y、非織層Yが経糸のみで構成されている場合について説明したが、緯糸のみで構成されている場合であっても全く同様の作用効果が得られる。
エアベルトは、例えば、車両衝突時等に、インフレータから供給される気体により、展開・膨張されて、エアベルトから乗員へ掛かる負荷を緩和することができるものである。
本発明の実施形態に係るエアベルト1は、図3及び図4に示すように、気体導入により膨張可能な袋織部10を備えている。エアベルト1は、袋織部10のみから構成されてもよいが、シートベルトウェビング20を伴ってもよい。シートベルトウェビング20を伴う場合には、一体に製織されていてもよいし、別体に接合されていてもよい。更に、通常、袋織部10とシートベルトウェビング20とは、乗員に対してより近い側に袋織部10が位置される。
袋織部10は、図1及び図2(a)に示すように、2層袋織部Aと3層袋織部X(X、X)とが長手方向に交互に配置して構成されている。
上記「袋織部(10)」は、2層袋織部Aにより袋状に形成されていれば、その形状、大きさは特に限定はない。通常、本エアベルト1により保護される乗員の身体の部位に応じて適宜選定され得るが、例えば、乗員の肩部から腹部に掛けての必要箇所に配置できる。
[2]シートベルトウェビング付きのエアベルト
図3に示すように、エアベルト1には、袋織部10の一面側にシートベルトウェビング20が接合することができる。こうすることで、シートベルトウェビングの乗員に対する高い拘束効果を保持しつつ、袋織部の衝撃吸収力を得ることで、安全性に対する相乗効果が期待できる。
この接合方法は特に限定されず、接着剤による接着、縫合などによることができる。
また、シートベルトウェビング20の構成糸に対して、袋織部10の構成糸は伸度が大きいことが好ましい。
[3]動作について
図2(a)に示すように、袋織部10を構成する各セル11、12、13、14、15は、衝突時による衝撃を受けると、気体が2層袋織部60、70間に膨張用ガスが流入され、非織層を通過して、全体が膨張し、図2(b)に示すように、それぞれ屈曲した状態が連続し扁平状に形成される。
最初の左のセル11は、膨張により、表層60の2層袋織部(A)が頂点となり、非織層(Y)、(Y)が両側面をなし、裏層70の2層袋織部(A)及び裏層70のうちの3層袋織部(X)と3層袋織部(X)に起因して形成される部分が底面となる断面略三角形状に形成される。
次のセル12は、膨張により、裏層70の2層袋織部(A)が頂点となり、非織層(Y)、(Y)が両側面をなし、表層60の2層袋織部(A)及び表層60のうちの3層袋織部(X)と3層袋織部(X)に起因して形成される部分が底面となる断面略逆三角形状に形成される。
次のセル13は、膨張により、表層60の2層袋織部(A)が頂点となり、非織層(Y)、(Y)が両側面をなし、裏層70の2層袋織部(A)及び裏層70のうちの3層袋織部(X)と3層袋織部(X)に起因して形成される部分が底面となる断面略三角形状に形成される。
次のセル14は、膨張により、裏層70の2層袋織部(A)が頂点となり、非織層(Y)、(Y)が両側面をなし、表層60の2層袋織部(A)及び表層60のうちの3層袋織部(X)と3層袋織部(X)に起因して形成される部分が底面となる断面略逆三角形状に形成される。
次のセル15は、膨張により、表層60の2層袋織部(A)が頂点となり、非織層(Y)、(Y)が両側面をなし、裏層70の2層袋織部(A)及び裏層70のうちの3層袋織部(X)と3層袋織部(X)に起因して形成される部分が底面となる断面略三角形状に形成される。
尚、前述の記載は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施態様を挙げて説明したが、本発明の記述及び図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく、説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その態様において本発明の範囲又は精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料及び実施態様を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、寧ろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
本発明は、車両用のエアベルトの技術分野において利用することができる。特にウェビングの長さ方向の、装着したときに肩から胸部にかけて位置することになる部分に、衝突時等に膨張展開するエアベルトが内装され、保護することができるエアベルトの技術分野において好適に利用することができる。
1;エアベルト、
10;袋織部、
11、12、13、14、15;セル、
20;シートベルトウェビング、
60;表層、
70;裏層、
A;2層袋織部、
;非織層Yの構成糸(経糸・緯糸)、
;非織層Yの構成糸(経糸・緯糸)、
;第1の3層袋織部、
;第2の3層袋織部、
、Y;非織層、
1L;非織層Yを構成する構成糸の一端、
1R;非織層Yを構成する構成糸の他端、
2L;非織層Yを構成する構成糸の一端、
2R;非織層Yを構成する構成糸の他端。

Claims (7)

  1. 気体導入により膨張可能な袋織部を備えたエアベルトであって、
    前記袋織部は、2層袋織部と3層袋織部とが長手方向に交互に配置して構成され、
    前記2層袋織部は、実質的に気密な表層と、実質的に気密な裏層と、を有し、
    前記3層袋織部のうちの第1の3層袋織部は、前記2層袋織部と共通な前記表層と、前記2層袋織部と共通な前記裏層と、前記表層及び前記裏層の間に配置され、長手方向の一端が前記表層から織り出され、長手方向の他端が前記裏層から織り出された、経糸又は緯糸の一方のみからなる非織層であるとともに、前記一端側に位置する2層袋織部と、前記他端側に位置する2層袋織部との間の気体流通を可能としており、
    前記3層袋織部のうちの第2の3層袋織部は、前記2層袋織部と共通な前記表層と、前記2層袋織部と共通な前記裏層と、前記表層及び前記裏層の間に配置され、長手方向の他端が前記表層から織り出され、長手方向の一端が前記裏層から織り出された、経糸又は緯糸の一方のみからなる非織層であるとともに、前記一端側に位置する2層袋織部と、前記他端側に位置する2層袋織部との間の気体流通を可能としており、
    前記第1の3層袋織部と前記第2の3層袋織部とは、前記2層袋織部を介して、交互に配置されていることを特徴とするエアベルト。
  2. 前記第1の3層袋織部の前記非織層の構成糸が経糸である場合に、該経糸の数が、前記表層を構成する経糸の数の1%以上50%以下であり、
    前記第1の3層袋織部の前記非織層を構成糸が緯糸である場合に、該緯糸の数が、前記表層を構成する緯糸の数の1%以上50%以下である請求項1に記載のエアベルト。
  3. 前記第2の3層袋織部の前記非織層の構成糸が経糸である場合に、該経糸の数が、前記裏層を構成する経糸の数の1%以上50%以下であり、
    前記第2の3層袋織部の前記非織層を構成糸が緯糸である場合に、該緯糸の数が、前記裏層を構成する緯糸の数の1%以上50%以下である請求項1に記載のエアベルト。
  4. 前記第1の3層袋織部の前記非織層及び前記第2の3層袋織部の前記非織層がともに経糸によって構成されており、
    前記第1の3層袋織部のうちの所定の第1の3層袋織部Xを構成する前記非織層Yをなす前記経糸を経糸Fとし、
    前記第1の3層袋織部Xとの間に前記2層袋織部を介して隣り合わされた所定の第2の3層袋織部Xを構成する前記非織層Yをなす前記経糸を経糸Fとした場合に、
    前記経糸Fと経糸Fとが異なる経糸である請求項1に記載のエアベルト。
  5. 前記第1の3層袋織部の前記非織層及び前記第2の3層袋織部の前記非織層がともに緯糸によって構成されており、
    前記第1の3層袋織部のうちの所定の第1の3層袋織部Xを構成する前記非織層Yをなす前記緯糸を緯糸Fとし、
    前記第1の3層袋織部Xとの間に前記2層袋織部を介して隣り合わされた所定の第2の3層袋織部Xを構成する前記非織層Yをなす前記緯糸を緯糸Fとした場合に、
    前記緯糸Fと緯糸Fとが異なる緯糸である請求項1に記載のエアベルト。
  6. 前記袋織部の一面側に接合されたシートベルトウェビングを有する請求項1乃至5のうちのいずれかに記載のエアベルト。
  7. 前記シートベルトウェビングの構成糸に対して、前記袋織部の構成糸は伸度が大きい請求項6に記載のエアベルト。
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