JP2018176717A - 液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】カバーからのノイズの放射を抑制した液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置を提供する。【解決手段】導電性のベース300と、前記ベースに保持されたヘッド本体100であって、圧力発生室内の液体を吐出するためのスイッチング素子と圧力発生素子とを有する複数のヘッド本体100と、前記ベース300と離間するカバー200であって、前記ベース300との間で前記圧力発生素子及び前記スイッチング素子の少なくとも一方を挟む複数のカバー200と、前記ベース300と前記カバー200とを複数箇所で導通させる複数の導通部210と、を備える。【選択図】図8

Description

本発明は、ノズルから液体を吐出する液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置に関し、特に液体としてインクを吐出するインクジェット式記録ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット式記録装置に関する。
インクジェット式プリンターやプロッター等のインクジェット式記録装置に代表される液体噴射装置は、カートリッジやタンク等に貯留されたインクなどの液体を噴射可能な液体噴射ヘッドを具備する。
液体噴射ヘッドは、液体を噴射するノズル開口とノズル開口に連通する流路に圧力変化を生じさせる圧力発生素子とが設けられたヘッド本体と、導電性を有する材料で形成されたカバーと、を具備するものがある。
カバーは導電性を有する材料で形成されているため、紙や記録シート等の被噴射媒体からの静電気によって圧力発生素子やスイッチング素子を有する駆動回路が破壊されないように接地する必要がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−187726号公報
ところで、カバーの接地が不十分だと、カバーが平面型アンテナとして機能し、圧力発生素子や圧力発生素子を駆動するためのスイッチング素子から発生するノイズがカバーから放射されてしまうという問題がある。特に、比較的面積の広いカバーの場合、接地が不十分になり易く、平面型アンテナとして機能し易い。また、複数のカバーが並設されている場合、カバーがアンテナ化することで、増幅・指向性が生じて悪化するという問題がある。
なお、このような問題はインクジェット式記録ヘッドに限定されず、インク以外の液体を吐出する液体噴射ヘッドにおいても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、カバーからのノイズの放射を抑制した液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、導電性のベースと、前記ベースに保持されたヘッド本体であって、圧力発生室内の液体を吐出するためのスイッチング素子と圧力発生素子とを有する複数のヘッド本体と、前記ベースと離間する導電性のカバーであって、前記ベースとの間で前記圧力発生素子及び前記スイッチング素子の少なくとも一方を挟む複数のカバーと、前記ベースと前記カバーとを複数箇所で導通させる複数の導通部と、を備えることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、スイッチング素子及び圧力発生素子の少なくとも一方をベースとの間で挟むカバーを複数の導通部でベースと導通させることで、カバーを複数箇所の導通部で接地することができる。したがって、カバーがアンテナとして働き、液体噴射ヘッドの内部からのノイズがカバーによって外部に放射されるのを抑制することができる。また、カバーとベースとを導通部で導通すると共に接地することで、カバーとベースとの間に挟まれたスイッチング素子及び圧力発生素子の少なくとも一方を外部からのノイズから保護することができ誤動作を抑制することができる。
ここで、前記ヘッド本体の液体を噴射するノズル面の面内方向において、複数の前記ヘッド本体が並び、前記ヘッド本体の液体を噴射するノズル面の面内方向において、複数の前記導通部が並び、複数の前記ヘッド本体が並ぶ方向と、複数の前記導通部が並ぶ方向とは、互いに交差することが好ましい。これによれば、複数のヘッド本体が並ぶ方向と複数の導通部が並ぶ方向とを互いに交差させることで、複数のヘッド本体を高密度に並べることができると共に、1つのヘッド本体に対して複数の導通部を設けることができる。
また、前記ヘッド本体の液体を噴射するノズル面の面内方向において、複数の前記導通部は、前記圧力発生素子及び前記スイッチング素子の少なくとも一方を挟む位置にあり、前記ヘッド本体の液体を噴射するノズル面の面内方向に直交する方向において、複数の前記導通部は、前記カバーに対して同じ側に位置することが好ましい。これによれば、複数の導通部で挟まれた圧力発生素子及びスイッチング素子の少なくとも一方が、ベースとカバーと導通部との連続して導通する部材によって囲まれるため、これらに囲まれた圧力発生素子及びスイッチング素子の少なくとも一方の発するノイズが外部に放射されるのを抑制することができると共に、外部からのノイズの影響を抑制することができる。また、複数の導通部はヘッド本体のノズル面の面内方向に直交する方向においてカバーに対して同じ側に位置するため、複数の導通部がカバーに当接する応力が偏るのを抑制して、カバー及びヘッド本体の位置ずれを抑制することができる。
また、前記カバーは、撥液面を有し、前記導通部は、前記カバーの前記撥液面とは反対側の面にて、前記カバーと接することが好ましい。これによれば、撥液面を形成する撥液膜として絶縁材料を用いたとしても、カバーと導通部とを導通することができる。したがって、撥液面を形成する撥液膜の材料に制限がなく、撥液性が高い材料を選択することができる。
また、前記ヘッド本体と接続された回路基板であって、前記カバーを接地するための複数の回路基板を有し、前記ヘッド本体の液体を噴射するノズル面の面内方向において、複数の前記導通部が並び、前記ヘッド本体の液体を噴射するノズル面の面内方向において、複数の前記回路基板が並び、複数の前記導通部が並ぶ方向と、複数の前記回路基板が並ぶ方向とは、互いに沿っていることが好ましい。これによれば、回路基板によって導通部を介してカバーを接地することができると共に、導通部と回路基板との距離を短くして接地を確実に行うことができる。
また、前記導通部は、複数の前記カバーのうち、互いに隣り合う前記カバー同士を導通させる隙間導通部を含むことが好ましい。これによれば、隙間導通部によって複数のカバーの接地を増やして、接地不良を抑制することができる。また、並設されたカバー同士を導通することで、並設されたカバーがループアンテナのように増幅・指向性が生じるのをさらに抑制することができる。
また、前記隙間導通部は、多孔質の金属であることが好ましい。これによれば、多孔質の金属からなる隙間導通部を用いることで、隙間導通部に液体が付着しても、液体がメニスカスを張りやすく、互いに隣り合うカバーの隙間に液体を保持することができ、予期せぬタイミングで液体が落下するのを抑制することができる。
また、前記隙間導通部は、互いに隣り合う前記カバーの隙間を塞ぐことが好ましい。これによれば、隙間導通部によって互いに隣り合うカバーの隙間に液体が入り込むのを抑制することができる。
また、前記隙間導通部は、互いに隣り合う前記カバーの少なくとも一方に対して着脱可能に設けられていることが好ましい。これによれば、互いに隣り合うカバーを容易に着脱することができると共に、カバーを基準として設けられたヘッド本体のノズル開口同士の位置決めを容易に行うことができる。
また、前記ヘッド本体は、当該ヘッド本体のノズル面から吐出する液体の流路を有するヘッドチップを複数備えることが好ましい。これによれば、ノズル開口を高密度に配置することができると共に、歩留まりを向上することができる。
さらに、本発明の他の態様は、上記態様の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、ノイズの放射や外部からのノイズによる誤動作を抑制した液体噴射装置を実現できる。
また、本発明の他の態様は、スイッチング素子と圧力発生素子とにより圧力発生室内の液体を吐出する複数のヘッド本体と、導電性を有する複数のカバーと、前記カバーと離間したベースと、を備えた液体噴射ヘッドの製造方法であって、前記ベースに設けられた前記カバーの数を特定する数特定工程と、前記数特定工程により特定された前記カバーの数に基づいて前記ベースと前記カバーとを導通させる導通部を設ける数を変更する工程と、前記ベースに、複数の前記ヘッド本体と前記カバーとを固定し、前記導通部を設ける工程と、を具備することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にある。
かかる態様では、ベースに設けるカバーの数に基づいて最適な導通部の数を選定して、液体噴射ヘッドを製造することができる。
また、前記導通部の数は、前記カバーの数よりも多いことが好ましい。これによれば、カバーの接地不良によるアンテナ化を抑制することができる。
本発明の実施形態1に係る記録装置の概略構成を示す上面図である。 本発明の実施形態1に係る記録装置の概略構成を示す側面図である。 本発明の実施形態1に係るヘッド本体の分解斜視図である。 本発明の実施形態1に係るヘッドチップの断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの平面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの要部断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの要部断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示すフローチャートである。 実施形態2に係る記録ヘッドの要部断面図である。 実施形態2に係る記録ヘッドの要部断面図である。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置の概略構成を示す上面図であり、図2は、インクジェット式記録装置の側面図である。
図示するように、本実施形態の液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置1は、被噴射媒体である記録シートSを搬送するだけで印刷を行う、所謂ライン式記録装置である。
ここで、本実施形態では、記録シートSの搬送方向を第1の方向Xと称し、記録シートSは、第1の方向XのX1側からX2側に向かって搬送される。また、記録シートSのインクが着弾する面の面内方向において、第1の方向Xに直交する方向を第2の方向Yと称し、第2の方向Yの一端側をY1、他端側をY2と称する。さらに、第1の方向X及び第2の方向Yの双方に直交する方向、すなわち、記録シートSのインクが着弾する面に直交する方向を第3の方向Zと称する。また、第3の方向Zにおいて、液体噴射方向側(記録ヘッド3に対する記録シートS側)をZ1、反対側をZ2と称する。本実施形態では、各方位(X、Y、Z)が互いに直交するものを例示したが、必ずしもこれに限定されるものではない。
インクジェット式記録装置1は、装置本体2とインクジェット式記録ヘッド3(以下、単に記録ヘッド3ともいう)と貯留手段4と記録シートSを搬送する第1搬送手段5及び第2搬送手段6とを有する。
貯留手段4は、記録ヘッド3に液体としてインクを供給するものであり、本実施形態では、装置本体2に固定されている。装置本体2に固定された貯留手段4からのインクは、チューブ等の供給管4aを介して記録ヘッド3に供給される。なお、記録ヘッド3が貯留手段4を具備する態様、例えば、記録ヘッド3のZ2側の上方に貯留手段4を搭載するようにしてもよい。
第1搬送手段5は、記録ヘッド3の第1の方向Xの一方側、本実施形態では、X1側に設けられている。なお、本実施形態では、第1の方向Xにおいて、記録ヘッド3に対して搬送方向の上流側をX1側と称し、下流側をX2側と称する。
第1搬送手段5は、第1搬送ローラー51と、第1搬送ローラー51に従動する第1従動ローラー52と、を具備する。第1搬送ローラー51は、記録シートSのインクが着弾する面とは反対面側、すなわちZ1側に設けられており、第1駆動モーター53の駆動力によって駆動される。また、第1従動ローラー52は、記録シートSのインクが着弾する面側、すなわちZ2側に設けられており、第1搬送ローラー51との間で記録シートSを挟持する。このような第1従動ローラー52は、図示しないばね等の付勢部材によって記録シートSを第1搬送ローラー51側に向かって押圧している。
第2搬送手段6は、搬送ベルト61、第2駆動モーター62、第2搬送ローラー63、第2従動ローラー64、テンションローラー65及び押さえローラー67を具備する。
第2搬送手段6の第2搬送ローラー63は、第2駆動モーター62の駆動力によって駆動される。搬送ベルト61は、無端ベルトからなり、第2搬送ローラー63と第2従動ローラー64との外周に掛けられている。このような搬送ベルト61は、記録シートSのZ1側に設けられている。テンションローラー65は、第2搬送ローラー63と第2従動ローラー64との間に設けられて、搬送ベルト61の内周面に当接し、ばね等の付勢部材66の付勢力によって搬送ベルト61に張力を付与している。これにより、搬送ベルト61は、第2搬送ローラー63と第2従動ローラー64との間で記録ヘッド3に相対向する面が平坦に配置される。
第2搬送手段6の押さえローラー67は、記録シートSのZ2側において記録ヘッド3のX1側及びX2側のそれぞれに設けられている。この2つの押さえローラー67と搬送ベルト61との間で記録シートSを挟持することで、記録シートSの姿勢を平坦に保っている。
このようなインクジェット式記録装置1では、第1搬送手段5及び第2搬送手段6によって記録シートSを、記録ヘッド3に対して第1の方向XにX1からX2側に向かって搬送しながら、記録ヘッド3の各ヘッド本体100からインクを噴射させて、噴射したインクを記録シートSのZ2側の面に着弾させる、所謂、印刷を行う。
ここで、記録ヘッド3に用いられる本実施形態のヘッド本体の一例について、図3及び図4を参照して説明する。なお、図3は、ヘッド本体及びカバーの分解斜視図であり、図4は、ヘッドチップのうち任意の1個のノズルに対応した部分の断面図である。
図3に示すように、ヘッド本体100は、複数のヘッドチップ110と複数のヘッドチップ110を保持する保持部材120とを具備する。
ヘッドチップ110は、図4に示すように、流路形成基板10、連通板15、ノズルプレート20、保護基板30、コンプライアンス基板45、ケース40等の複数の部材を備え、これら複数の部材が接着剤等によって接合されている。
流路形成基板10と連通板15とノズルプレート20と保護基板30とは例えばシリコンの平板材で形成され、ケース40は例えば樹脂材料の射出成形で形成されている。
流路形成基板10には、複数の隔壁によって区画された圧力発生室12が複数のノズル開口21が並設される方向に沿って並設されている。なお、本実施形態では、この圧力発生室12が並設される方向は、詳しくは後述する第4の方向Xaと一致する(図3参照)。また、流路形成基板10には、圧力発生室12が第4の方向Xaに並設された列が複数列、本実施形態では、2列設けられている。この圧力発生室12が第4の方向Xaに沿って形成された圧力発生室12の列が複数列設された列設方向を、以降、第5の方向Ya(図4参照)と称する。本実施形態のヘッドチップ110は、ノズル開口21の並設方向である第4の方向Xaが、記録シートSの搬送方向である第1の方向Xに対して傾斜した方向となるように記録ヘッド3に搭載される。
また、流路形成基板10の一方面側には、連通板15が接合されている。連通板15には、各圧力発生室12に連通する複数のノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が接合されている。本実施形態では、ノズルプレート20のノズル開口21が開口する第3の方向Zの一方面であるZ1側がノズル面20aとなっている。
連通板15には、開口部16と絞り流路である分岐流路17とノズル連通路18とが設けられている。分岐流路17とノズル連通路18とはノズル開口21毎に形成された貫通孔であり、開口部16は複数のノズル開口21に亘って連続する開口である。
ケース40には、連通板15の開口部16に連通する共通液室であるマニホールド41が形成されている。マニホールド41は、複数のノズル開口21に供給されるインクを貯留する空間であり、複数のノズル開口21、すなわち複数の圧力発生室12に亘って連続して設けられている。マニホールド41に供給されたインクは、開口部16から分岐流路17を介して圧力発生室12内に供給される。
ノズルプレート20には、各圧力発生室12とノズル連通路18を介して連通するノズル開口21が形成されている。すなわち、ノズル開口21は、同じ種類の液体であるインクを噴射するものが第4の方向Xaに並設され、この第4の方向Xaに並設されたノズル開口21の列が第5の方向Yaに2列形成されている。
一方、流路形成基板10の連通板15とは反対面側には、振動板が形成されている。振動板上には、第1電極と圧電体層と第2電極とが順次積層されることで、本実施形態の圧力発生素子である圧電アクチュエーター13が構成されている。一般的には圧電アクチュエーター13の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層を圧力発生室12毎にパターニングして構成することで個別電極とする。
また、流路形成基板10の圧電アクチュエーター13側の面には、保護基板30が接合されている。保護基板30は、圧電アクチュエーター13を保護するための空間である保持部31を有する。また、保護基板30及びケース40には、第3の方向Zに貫通する貫通孔32が設けられている。圧電アクチュエーター13の電極から引き出されたリード電極90の端部は、この貫通孔32内に露出するように延設され、リード電極90と第1配線基板111とが、貫通孔32内で電気的に接続されている。なお、第1配線基板111には、圧電アクチュエーター13毎にトランスミッションゲート等のスイッチング素子が内部に設けられた駆動回路112が実装されており、第1配線基板111から入力されたヘッド制御信号に基づいて駆動回路112のスイッチング素子を開閉させて、所望のタイミングで駆動信号を生成する。そして、駆動回路112によって生成された駆動信号は、第1配線基板111及びリード電極90を介して圧電アクチュエーター13に供給される。
また、連通板15の開口部16が開口する面には、開口部16を閉塞するコンプライアンス基板45が設けられている。開口部16内の圧力変動はコンプライアンス基板45が可撓変形することによって吸収される。
このようなヘッドチップ110では、マニホールド41に供給されたインクは、開口部16及び分岐流路17を介して圧力発生室12に供給される。そして圧電アクチュエーター13の駆動により圧力発生室12内のインクに圧力変化を生じさせることで、圧力発生室12にノズル連通路18を介して連通するノズル開口21からインク滴として吐出される。
このようなヘッドチップ110が、複数、本実施形態では、6個が保持部材120に保持されてヘッド本体100を構成している。
ここで、ヘッド本体100を構成する保持部材120は、図3に示すように、流路部材121とホルダー122と第2配線基板123とを具備する。
流路部材121は、図示しない内部に分配流路部材400から供給されたインクをヘッドチップ110に供給する流路が設けられている。この流路は、流路部材121のZ2側の面に設けられて第3の方向Zに突出する突起部124の先端面に開口して設けられている。本実施形態では、流路部材121のZ2側の面に4つの突起部124を設けるようにした。すなわち、流路部材121の内部には、独立した4つの流路が設けられている。なお、流路部材121の流路の途中には、インクに含まれるゴミや気泡などの異物を除去するためのフィルターが設けられていてもよい。
ホルダー122は、流路部材121のZ1側の面に固定されている。本実施形態では、流路部材121とホルダー122とは、第1ヘッド本体用ネジ部材601によって第3の方向Zに積層されて固定されている(図8参照)。また、流路部材121とホルダー122との間には、第2配線基板123が保持されている。第2配線基板123は、複数のヘッドチップ110、本実施形態では、6個のヘッドチップ110の第1配線基板111が共通して電気的に接続されるリジット基板からなる。なお、第2配線基板123には、特に図示していないが、通信用の回路などの電子部品が実装されている。また、本実施形態では、第1配線基板111にスイッチング素子を有する駆動回路112を設けるようにしたが、特にこれに限定されず、第2配線基板123にスイッチング素子を有する駆動回路を実装するようにしてもよい。
また、流路部材121の第1の方向Xの両端部のそれぞれには、第3の方向Zに貫通するケーブル挿通孔125が設けられている。流路部材121のZ1側からケーブル挿通孔125を挿通された第1ケーブル126は、流路部材121とホルダー122との間に保持された第2配線基板123に接続される。
また、ホルダー122は、Z1側に溝状の空間を形成する保持部127を有する。保持部127は、保持部材120のZ1側の面に、第2の方向Yに亘って連続して設けられることで、第2の方向Yの両側面に開口して設けられている。また、保持部材120は、保持部127を第1の方向Xの略中央部に設けることで、当該保持部127の第1の方向Xの両側には、足部128が形成されている。すなわち、足部128は、保持部材120のZ1側の面に、第1の方向Xの両端部のみに設けられており、第2の方向Yの両端部には設けられていない。
このような保持部127内に、複数のヘッドチップ110が接着剤140(図7参照)によって接着されている。すなわち、足部128はヘッドチップ110に対して第1の方向Xの両側に位置する。また、ホルダー122の図示しない内部には、流路部材121の内部に設けられた流路と連通する流路が設けられている。流路部材121から供給されたインクは、ホルダー122内の流路を介して複数のヘッドチップ110に供給される。
なお、ホルダー122の保持部127内には、複数のヘッドチップ110が、第2の方向Yに並設されている。本実施形態では1つの保持部材120に6個のヘッドチップ110が接着されている。もちろん、1つの保持部材120に固定するヘッドチップ110の数は上述したものに限定されず、1つの保持部材120に対してヘッドチップ110が1個であってもよく、また、2個以上の複数であってもよい。ただし、本実施形態のように1つのヘッド本体100に対して複数のヘッドチップ110を設けてノズル列の多列化を図ることで、1つのヘッド本体100に対して1つのヘッドチップ110のみにノズル列を複数列設けて多列化する場合に比べて歩留まりを向上することができる。
なお、本実施形態の複数のヘッドチップ110は、ノズル面20aの面内方向において、記録シートSの搬送方向である第1の方向Xに対してノズル列が傾斜するように固定されている。すなわち、第1の方向Xに対して、ノズル列を構成するノズル開口21の並設方向である第4の方向Xaが傾斜する方向となっている。このようにヘッドチップ110のノズル開口21の並設方向である第4の方向Xaを第1の方向Xに対して傾斜させて配置すると共に、複数のヘッドチップ110を第2の方向Yに並設することで、第2の方向Yで隣り合うヘッドチップ110のノズル開口21の少なくとも一部同士を第1の方向Xで重なる位置に配置することができる。
このようなヘッド本体100を有する本実施形態の記録ヘッド3について図5〜図8を参照して説明する。なお、図5は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドを示す分解斜視図であり、図6は、インクジェット式記録ヘッドの液体噴射面側の平面図であり、図7は、図6のA−A′線の要部断面図であり、図8は、図6のB−B′線の要部断面図である。
図5に示すように、本実施形態の記録ヘッド3は、複数の上述したヘッド本体100と複数のカバー200とベース300と分配流路部材400とベースカバー500とを具備する。
カバー200は、図3に示すように、金属等の導電性を有する材料、例えばステンレス鋼(SUS)で形成された板状部材からなる。
このようなカバー200は、ヘッド本体100に設けられた複数のヘッドチップ110のノズル面20a側、すなわち、ヘッド本体100の第3の方向ZのZ1側に設けられている。本実施形態では、カバー200は、ヘッド本体100の保持部材120の第3の方向ZのZ1側の面、すなわち、足部128のZ1側の端面に図示しない接着剤を介して接合されている。
また、カバー200は、図6に示すように、本実施形態では、ヘッド本体100のノズル面20a側に、ヘッド本体100毎に独立して、すなわち、複数のヘッド本体100に連続することなく設けられている。もちろん、カバー200は、複数のヘッド本体100で構成されるヘッド本体100の群毎に連続して設けるようにしてもよい。ただし、カバー200をヘッド本体100の群毎に連続して設けると、ヘッド本体100の群とカバー200とをユニット化した際の構成要素が多くなり、歩留まりが低下する虞がある。また、ユニット化する際にヘッドチップ110同士の位置決めとヘッド本体100同士の相対的な位置決めとの両方を行わなくてはならず、位置決め作業が煩雑になる虞がある。本実施形態では、カバー200をヘッド本体100毎に設けることで、歩留まりを向上することができると共に、ヘッドチップ110同士の位置決めと、ヘッド本体100同士の位置決めとを別工程で行うことができ、位置決め作業を簡略化することができる。
また、カバー200は、図4に示すように、各ヘッド本体100に設けられたヘッドチップ110とZ1側の面で固定されている。本実施形態では、カバー200は、1つのヘッド本体100を構成する複数のヘッドチップ110に共通して1つ設けられている。もちろん、カバー200は、1つのヘッド本体100に設けられた全てのヘッドチップ110に共通して設ける構成に限定されず、ヘッドチップ110毎に独立して設けてもよく、また、2以上の複数のヘッドチップ110で構成される群毎に独立して設けてもよい。ただし、本実施形態のように、カバー200を1つのヘッド本体100を構成する全てのヘッドチップ110に共通して設けると共にカバー200にヘッドチップ110を固定することで、カバー200を複数のヘッドチップ110のノズル開口同士の相対的な位置決めを行う際に用いることができると共に、複数のヘッドチップ110のノズル面の第3の方向Zの位置決めを高精度に行うことができる。
このようなカバー200は、具体的には、図3に示すように、ベース部201と第1延設部202と第2延設部203とを具備する。
ベース部201は、ノズル面20a側に設けられた板状部材からなり、保持部材120の第3の方向ZのZ1側の面、すなわち、足部128のZ1側の端面に接着剤(図示なし)によって接合されている。このようなベース部201によって保持部材120の保持部127のZ1側が覆われている。
また、図4及び図6に示すように、ベース部201には、各ヘッドチップ110のノズル開口21を開口するための露出開口部204が設けられている。本実施形態では、露出開口部204は、ヘッドチップ110毎に独立して開口するように設けられている。すなわち、本実施形態のヘッド本体100は、6個のヘッドチップ110を有するため、ベース部201には6個の独立した露出開口部204が設けられている。もちろん、ヘッドチップ110の構成等によっては、複数のヘッドチップ110で構成される群に対して1つの共通する露出開口部204を設けるようにしてもよい。
また、露出開口部204は、ノズル開口21の並設方向である第4の方向Xaに沿って開口して設けられている。すなわち、第3の方向Zから平面視した際に、露出開口部204は、第2の方向Yの両側面が第4の方向Xaに沿った方向に設けられた平行四辺形を有する。なお、本実施形態では、露出開口部204は、ノズルプレート20よりも若干大きな開口を有し、カバー200は、各ヘッドチップ110のコンプライアンス基板45に図示しない接着剤を介して接合されている。このため、ヘッドチップ110のノズルプレート20の周囲は、カバー200によって覆われている。したがって、記録シートSがヘッドチップ110に当接することによる変形や破壊をカバー200によって抑制することができる。つまり、カバー200は、ヘッドチップ110及びヘッド本体100のノズル面20a側を保護する保護部材としての機能も有する。また、各ヘッドチップ110を共通するカバー200に固定することで、各ヘッドチップ110のノズル開口の相対的な位置決めを行ってカバー200に固定することができると共に、複数のヘッドチップ110のノズル面20aの第3の方向Zの位置を揃えることができ、高精度なインク滴の着弾を行わせて、印刷精度を向上することができる。
図3及び図7に示すように、第1延設部202は、ベース部201の第2の方向Yの両端部からZ2側に向かって延設されたものであり、保持部127の第2の方向Yの開口を覆う大きさを有する板状部材からなる。本実施形態では、第1延設部202は、第3の方向Zに沿って設けられている。このような第1延設部202は、足部128の第2の方向Yの側面に接着剤140により接着されている。これにより、ヘッドチップ110を保持するホルダー122とカバー200との間の空間である保持部127内は封止され、インク等の水分が保持部127内に侵入するのを抑制することができる。また、第1延設部202とホルダー122とを接着することで、ホルダー122の第2の方向Yの両側には、カバー200のベース部201と接着するための足部が不要となる。このため、第2の方向Yにヘッド本体100を並設した際に、互いに隣り合うヘッド本体100の間側に足部が存在しないことから、第2の方向Yで隣り合うヘッド本体100の間隔を狭くすることができる。これにより、第2の方向Yで隣り合うヘッド本体100のヘッドチップ110同士を近接して設けることができる。なお、本実施形態では、ホルダー122の第2の方向Yの側面に凹部129を設け、凹部129内に第1延設部202を接着するようにした。このため、第1延設部202の第2の方向Yへの突出量が小さくなり、第2の方向Yで互いに隣り合うヘッド本体100の間隔をさらに狭くすることができる。
図3及び図8に示すように、第2延設部203は、ベース部201の第1の方向Xの両端部からZ2側に向かって延設された板状部材からなる。第2延設部203は、第3の方向Zにおいてベース部201側のZ1側に比べて、Z2側の方が保持部材120から離れる方向に傾斜して設けられている。すなわち、第2延設部203は、ベース部201に対して垂直に延設されておらず、第2の方向Yで対向する2つの第2延設部203の幅が、ベース部201側に比べてベース部201とは反対側が広がるように設けられている。これにより、第2延設部203と保持部材120の第1の方向Xの側面との間には隙間が形成されている。
このようなカバー200は、記録シートSと相対向する面、すなわち、少なくともベース部201のZ1側の面は撥液面205となっている。本実施形態では、ベース部201と第1延設部202と第2延設部203とのヘッド本体100とは反対側の面に亘って図示しない撥液膜を設けることで撥液面205とした。なお、撥液面205とは、カバー200の基材よりもインクに対して撥液性を有するものをいう。このような撥液面205とする撥液膜としては、インクに対して撥液性を有するものであれば特に限定されず、例えば、フッ素系高分子を含む金属膜や、撥液性を有する金属アルコキシドの分子膜などを用いることができる。このようにカバー200の少なくとも記録シートSと相対向する面、すなわち、ベース部201のZ1側の面を撥液面205とすることで、カバー200へのインクの付着を抑制することができる。また、カバー200のヘッド本体100が接合される面側に撥液膜を設けないことで、カバー200とヘッド本体100とを確実に接合することができる。また、カバー200のヘッド本体100側の面に撥液膜を設けないことで、詳しくは後述する導通部210をカバー200の撥液膜が設けられていないヘッド本体100側の面に当接させることで導通部210とカバー200とを確実に導通させることができる。つまり、撥液膜として金属アルコキシドの分子膜を用いた場合、カバー200のヘッド本体100側の面に撥液膜を設けると、導通部210とカバー200とを導通させるのが困難になってしまう。ちなみに、撥液膜としてフッ素系高分子を含む金属膜を用いた場合、カバー200のヘッド本体100側に撥液膜を設けたとしても導通部210と撥液膜とを接触させるだけで導通することができるため、導通部210とカバー200との導通を図ることができる。
ベース300は、図5〜図8に示すように、本実施形態では、金属等の導電性を有する材料で形成されている。ベース300は例えばアルミダイカストで製造することで、安価に且つ高精度に製造することができる。もちろん、ベース300は、導電性を有する材料に限定されず、樹脂等の材料で形成されていてもよい。
このようなベース300は、複数のヘッド本体100を保持するものであり、図6及び図7に示すように、Z1側に開口する空間である収容部301が内部に設けられた壁部302を具備する。複数のヘッド本体100は、Z2側の一部がベース300の収容部301内に収容される。本実施形態では、収容部301内には、ヘッド本体100のノズル面20a側が壁部302よりもZ1側に突出して収容される。すなわち、ベース300は、カバー200との間でヘッド本体100に設けられたスイッチング素子である駆動回路112及び圧力発生素子である圧電アクチュエーター13の少なくとも一方を挟み、複数のカバー200と離間して配置されている。本実施形態では、ヘッド本体100の内部に駆動回路112と圧電アクチュエーター13との両方が内包されているため、複数のカバー200と離間して配置されたベース300との間には、駆動回路112と圧電アクチュエーター13との両方が挟まれている。
また、本実施形態の収容部301は、1つの収容部301に、複数のヘッド本体100、本実施形態では、6個のヘッド本体100を収容可能な大きさを具備する。なお、収容部301は、複数のヘッド本体100を収容した際に、壁部302がヘッド本体100の側面に当接しない程度の大きさを有する。
また、図6に示すように、第3の方向Zにおいてノズル面20a側から平面視した際に、ヘッド本体100の並設方向である第2の方向Yの両側の形状は、第4の方向Xaに沿った形状となっている。すなわち、ヘッド本体100のZ1側における第2の方向Yの両側の側面は、ノズル開口21の並設方向である第4の方向Xaと同じ方向に傾斜して設けられている。そして、複数のヘッド本体100は、搬送方向である第1の方向Xに直交する第2の方向Yに直線上に沿って並設されてベース300の収容部301内に固定されている。このように、ヘッド本体100の並設方向の両側の側面を、ノズル開口21の並設方向である第4の方向Xaと同じ方向とすることで、複数のヘッド本体100を第2の方向Yに直線上に沿って配置しても、第2の方向Yで隣り合うヘッド本体100のノズル開口21の少なくとも一部同士を第1の方向Xで重なる位置に配置することができる。したがって、記録ヘッド3の第2の方向Yに同様の間隔で並設されたノズル開口21を形成することができる。また、複数のヘッド本体100を第2の方向Yに直線上に沿って配置することで、記録ヘッド3の第1の方向Xの幅を狭くして、記録ヘッド3の小型化を図ることができる。つまり、本実施形態では、複数のヘッド本体100は、第1の方向Xにずれて配置されていないため、第1の方向Xに小型化を図ることができる。もちろん、第2の方向Yに並設されたヘッド本体100を第1の方向Xにずらして配置するようにしてもよい。ただし、ヘッド本体100を第1の方向Xに大きくずらすと、本実施形態に比べてベース300等の第1の方向Xの幅が広くなってしまう。このように記録ヘッド3の第1の方向Xの大きさが大きくなると、インクジェット式記録装置1における2つの押さえローラー67の第1の方向Xの距離が遠くなり、記録シートSの姿勢の固定が困難になる虞がある。また、記録ヘッド3及びインクジェット式記録装置1が大型化してしまう虞がある。
なお、ヘッド本体100のノズル面20a側から平面視した際の形状は、略平行四辺形に限定されず、矩形状や台形状、多角形状等であってもよい。また、本実施形態では、ベース300に6個のヘッド本体100を固定するようにしたが、ヘッド本体100の数は特に限定されず、1個であっても、2個以上の複数個であってもよい。
また、本実施形態では、複数のヘッド本体100は、互いに隣り合うヘッド本体100の間にスペースを配して第2の方向Yに並設されている。つまり、互いに隣り合うヘッド本体100は、第2の方向Yの面が互いに当接することなく隙間を介して配置されている。このように第2の方向Yに並設されたヘッド本体100の間にスペースを設けることで、複数のヘッド本体100のノズル開口21を相対的に位置決めすることができる。また、複数のヘッド本体100と、この複数のヘッド本体100を収容する収容部301を形成する壁部302との間にもスペースが設けられている。このようにヘッド本体100と壁部302との間にスペースを設けることで、収容部301内で複数のヘッド本体100のノズル開口21を相対的に位置決めすることができる。
なお、本実施形態では、複数のヘッド本体100を収容する収容部301を1つ設けるようにしたが、特にこれに限定されず、1つのヘッド本体100毎、又は、2以上のヘッド本体100で構成される群毎に独立した収容部301を設けるようにしてもよい。ただし、収容部301を分割した場合、第2の方向Yで互いに隣り合うヘッド本体100の間に、壁部302が設けられることになり、隣り合うヘッド本体100の間のスペースが広くなり、記録ヘッド3が第2の方向Yに大型化してしまうと共に、隣り合うヘッド本体100のノズル開口21同士を第1の方向Xで同じ位置に配置するのが困難になってしまう。本実施形態では、1つの収容部301に複数のヘッド本体100を収容することで、ヘッド本体100を高密度に配置して、記録ヘッド3の第2の方向Yの小型化を図ることができると共に、隣り合うヘッド本体100のノズル開口21同士を第1の方向Xで同じ位置に容易に配置することができる。
また、本実施形態では、ヘッド本体100は、図5及び図7に示すように、ベース300にスペーサー101を介して固定されている。スペーサー101は、ヘッド本体100のZ2側の面に第2ヘッド本体用ネジ部材602によって締結されている。また、スペーサー101は、ベース300のZ1側の面に第3ヘッド本体用ネジ部材603によって締結されている。これにより、ヘッド本体100は、スペーサー101を介してベース300に固定されている。また、ヘッド本体100に第2ヘッド本体用ネジ部材602によって固定されたスペーサー101をベース300に第3ヘッド本体用ネジ部材603によって固定することで、ベース300からヘッド本体100を容易に着脱可能とすることができる。ちなみに、スペーサー101とヘッド本体100との固定は、第2ヘッド本体用ネジ部材602による固定に限定されず、接着剤による接着によって固定されていてもよい。また、スペーサー101がヘッド本体100の一部と一体的に設けられていてもよい。
また、ベース300には、第3の方向Zに貫通する供給孔303が設けられている。ベース300に固定されたヘッド本体100の流路は、供給孔303によってZ2側の面に露出されており、供給孔303によって露出された流路に分配流路部材400が接続される。
また、ベース300には、図5及び図8に示すように、ヘッド本体100の第1ケーブル126を挿通するための第1ケーブル用開口部304が設けられている。第1ケーブル用開口部304は、本実施形態では、ヘッド本体100毎に第1の方向Xの両側に1つずつ設けられている。すなわち、第1ケーブル用開口部304は、ヘッド本体100毎に合計2つ設けられている。このような第1ケーブル用開口部304を介してベース300の収容部301内に固定されたヘッド本体100の第1ケーブル126は、収容部301の外側、すなわち、ベース300のZ2側に導出される。
また、壁部302のうち、第1の方向Xの両側の壁部302のそれぞれの外周には、Z2側に開口する段差305が設けられており、各段差305にはそれぞれ回路基板310が収容されている。すなわち、回路基板310のノズル面20a側であるZ1側の端面は、壁部302によって覆われている。このような回路基板310には、第1ケーブル用開口部304からZ2側に導出された複数の第1ケーブル126が電気的に接続されている。本実施形態では、回路基板310は、第2の方向Yにおいて複数、本実施形態では6個のヘッド本体100に亘る長さを有する。また、2つの回路基板310は、ノズル面20aの面内方向において、第2の方向Yに並設されている。
このように、複数のヘッド本体100の第1ケーブル126を、ベース300のZ2側に開口する第1ケーブル用開口部304を挿通させて共通の回路基板310に接続することで、第1ケーブル用開口部304からノズル面20a側のインクミストが侵入し難く、第1ケーブル126やヘッド本体100の第2配線基板123等にインクが付着するのを抑制することができる。
また、回路基板310には、装置本体2に固定された制御部7からの制御ケーブル7aが接続される。本実施形態では、各回路基板310に1つの制御ケーブル7aが接続される。さらに、回路基板310には、特に図示していないが、接地用の配線が設けられており、回路基板310の接地用の配線は、制御部7を介して接地されている。
また、回路基板310は、ベース300の壁部302に第1ネジ部材611によって固定されている。回路基板310に設けられた図示しない接地用の配線は、第1ネジ部材611を介してベース300と導通されている。すなわち、第1ネジ部材611は、回路基板310とベース300とを導通する部材としても機能する。
このようなベース300のZ2側の面には、図5及び図8に示すように、分配流路部材400が設けられている。
分配流路部材400は、貯留手段4から供給されたインクを各ヘッド本体100に分配して供給するものであり、図示しない内部には、貯留手段4に接続された供給管4a(図1参照)が接続されると共に、ヘッド本体100の流路に接続された分配流路が設けられている。色毎や異なる種類毎に供給されたインクは、分配流路によって分配されて複数のヘッド本体100に供給される。
図5、図7及び図8に示すように、ベースカバー500は、ベース300のZ2側に設けられて、ベース300のZ2側において分配流路部材400と回路基板310とを覆う箱形部材からなる。
このようなベースカバー500には、制御ケーブル7aを挿通するための制御ケーブル用開口部501が設けられており、制御ケーブル7aは、制御ケーブル用開口部501を挿通されて、内部の回路基板310と接続される。
また、ベースカバー500には、供給管4aを挿通するための供給管開口部502が設けられており、供給管開口部502を挿通した供給管4aが分配流路部材400と接続される。
このようなベースカバー500は、本実施形態では、例えば、金属等の導電性を有する材料で形成されている。また、ベースカバー500は、ベース300の壁部302に第2ネジ部材612によって固定されている。第2ネジ部材612は、金属等の導電性を有する材料で形成されている。このため、ベースカバー500は、ベース300に第2ネジ部材612を介して導通している。
また、図6及び図8に示すように、記録ヘッド3には、ベース300とカバー200とを複数箇所で導通させる導通部210が設けられている。本実施形態では、カバー200の第1の方向Xの両側に設けられた第2延設部203のそれぞれに当接して導通する導通部210を設けるようにした。
ここで、導通部210は、導電性を有するバネ状の板状部材、いわゆる板バネからなる。導通部210は、一端がベース300の壁部302のZ1側の面に第3ネジ部材613によって固定されており、他端が自由端となっている。そして、導通部210の自由端となる先端がカバー200の第2延設部203の裏側、すなわち、第2延設部203の保持部材120側の面において第1の方向Xの中央部に所定の圧力で当接するように配置されている。このような導通部210によって、導電性を有するベース300とカバー200とが導通されている。すなわち、導電性を有するカバー200は、導通部210を介して導電性を有するベース300と導通している。なお、ベース300は、上述のように、制御ケーブル7aを介して接地された回路基板310と第2ネジ部材612を介して電気的に導通されることで接地されている。このため、1つのカバー200は、複数、本実施形態では2つの導通部210を介して接地されている。つまり、制御ケーブル7aを介して接地した回路基板310とベース300とを導通することで、ベース300は接地されており、この制御ケーブル7a及び回路基板310を介して接地されたベース300と導通部210とを導通することで、導通部210は接地されている。したがって、カバー200は、複数の導通部210を介して接地されている。もちろん、導通部210は、ベース300を介さずに回路基板310と導線等の他の部材を介して導通してもよい。また、導通部210は、導電性を有していればバネでなくてもよい。
このような導通部210は、本実施形態では、カバー200の第1の方向Xの両側に設けられた第2延設部203のそれぞれに導通して設けられている。すなわち、ヘッド本体100のノズル面20aの面内方向において、2つの導通部210は、圧力発生素子である圧電アクチュエーター13またはスイッチング素子を有する駆動回路112を第4の方向Xaで挟む位置に設けられている。つまり、本実施形態では、1つのカバー200に対して第4の方向Xaの両側に設けられた2つの導通部210の間には、圧力発生素子である圧電アクチュエーター13と駆動回路112とが位置する。
すなわち、ヘッド本体100のノズル面20aにおいて複数のヘッド本体100が並び、ヘッド本体100のノズル面20aにおいて複数の導通部210が並び、複数のヘッド本体100が並ぶ第2の方向Yと、複数の導通部210が並ぶ第4の方向Xaとは、互いに交差している。なお、複数の導通部210を第1の方向Xに並んで設けるようにしてもよい。すなわち、複数のヘッド本体100が並ぶ方向と、複数の導通部210の並ぶ方向とは直交していてもよい。
また、1つのカバー200に対して設けられた複数の導通部210は、ヘッド本体100のノズル面20aの面内方向に直交する方向において、カバー200に対して同じ側に位置する。ここで、複数の導通部210がカバー200に対して同じ側に位置するとは、複数の導通部210が、カバー200の何れかの面の一方のみに共通して接触していることをいう。すなわち、複数の導通部210が、カバー200のヘッド本体100側の面、または、ヘッド本体100とは反対側の面に共通して接触していることをいう。本実施形態では、1つのカバー200に対して設けられた2つの導通部210は、カバー200のヘッド本体100側の面に共通して接しているため、1つのカバー200に対して設けられた複数の導通部210は、カバー200に対して同じ側に位置するといえる。このように複数の導通部210が、カバー200に対して同じ側に位置することで、導通部210がカバー200に接触する圧力によってカバー200に偏った圧力が印加されるのを抑制して、カバー200及びヘッド本体100の位置ずれによるノズル開口21の位置ずれを抑制することができる。ちなみに、2つの導通部210のうち、一方の導通部210を一方の第2延設部203のヘッド本体100とは反対面側に当接させて、他方の導通部210を他方の第2延設部203のヘッド本体100側に当接させた場合、2つの導通部210の当接する圧力によってカバー200には第1の方向Xの同じ方向に応力が印加されることになり、カバー200及びヘッド本体100が第1の方向Xにずれやすく、ノズル開口21の位置ずれが生じやすい。
また、本実施形態では、導通部210は、カバー200の第2延設部203の撥液面205とは反対面側に当接することで導通している。このため、撥液面205を形成する撥液膜として絶縁性を有する材料を用いたとしても、導通部210はカバー200と導通することができる。したがって、撥液面205を形成する撥液膜の材料が制限されることがなく、撥液面205として高い撥液性を有する材料、例えば、金属アルコキシドの分子膜等を用いることができる。もちろん、導通部210は、カバー200の第2延設部203のヘッド本体100とは反対側に当接することでカバー200と導通してもよい。この場合には、例えば、第2延設部203の少なくとも導通部210が当接する部分のみに撥液膜を設けないようにすればよい。
そして、このようにカバー200を複数の導通部210、本実施形態では、2つの導通部210を介して接地することで、カバー200の接地不良によるノイズの発生を抑制することができる。つまり、カバー200の接地が不十分だと、カバー200が平面アンテナのように働き、圧力発生素子である圧電アクチュエーター13やスイッチング素子を有する駆動回路112から発生したノイズがカバー200によって外部空間に放射されてしまう。特に本実施形態のようにカバー200が複数のヘッドチップ110に共通して設けられることで比較的大きな面積を有する場合には、カバー200を単一の導通部210で接地しただけでは接地が不十分になり易く、カバー200がアンテナのように働きやすい。また、本実施形態のように、複数のカバー200を第2の方向Yに並べて配置した場合、カバー200が並んでいる第2の方向Yに増幅・指向性が生じて悪化する。本実施形態では、カバー200を複数の導通部210によって接地することで、比較的大きな面積を有するカバー200の接地を十分に行うことができ、カバー200がアンテナのように働くのを抑制することができると共に、カバー200が並んでいてもカバー200による増幅・指向性が生じるのを抑制することができる。
また、ノズル面20aの面内方向、すなわち、第1の方向X及び第2の方向Yを含む方向において、各カバー200に導通する複数の導通部210が並ぶ方向は、ベース300の接地を行う複数の回路基板310が並ぶ方向に沿った方向となっている。すなわち、本実施形態では、1つのカバー200に導通する2つの導通部210は、第4の方向Xaに沿って並んでおり、2つの回路基板310は、第1の方向Xに並んで配置されている。このため、各導通部210と回路基板310との距離が近くなり、導通部210を効果的に接地することができる。なお、複数の導通部210が並ぶ方向が、回路基板310の並ぶ方向に沿っているとは、導通部210の並ぶ方向と回路基板310の並ぶ方向とが同じ方向だけではなく、回路基板310の並ぶ方向が、導通部210の並ぶ方向に向かう成分(ベクトル)を有することを含む。つまり、回路基板310の並ぶ方向に対して導通部210が並ぶ方向が90度未満であることを含む。このように、回路基板310の並ぶ方向に対して導通部210が並ぶ方向が90度未満であれば、各導通部210と回路基板310との距離が近くなり、導通部210を効果的に接地することができる。
なお、本実施形態では、制御ケーブル7aを介して接地した回路基板310とベース300とを導通することで、ベース300を接地し、ベース300と導通部210とを導通することで、導通部210を接地するようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、導通部210をベース300とは導通させずに接地してもよく、ベース300を回路基板310と導通させずに直接、接地するようにしてもよい。いずれにしてもカバー200は、複数の導通部210によって接地されていればよい。ちなみに、導通部210を、ベース300を介さずに接地する場合、ベース300は、導電性を有する材料で形成する必要はない。
また、本実施形態では、図8に示す断面方向において、記録ヘッド3の外周を形成するカバー200と導通部210とベース300とベースカバー500とが導通すると共に接地されている。すなわち、記録ヘッド3は、第1の方向X及び第3の方向Zを含む方向において圧力発生素子である圧電アクチュエーター13及びスイッチング素子を有する駆動回路112の少なくとも一方を囲む周方向に亘って連続して導通する部材によって囲まれている。このため、導通して接地された部材、すなわち、カバー200と導通部210とベース300とベースカバー500とによって周方向に亘って連続して囲まれた記録ヘッド3の内部の圧力発生素子である圧電アクチュエーター13とスイッチング素子を有する駆動回路112は、外部からノイズの影響を受けるのを抑制することができると共に、圧電アクチュエーター13と駆動回路112からから発生したノイズが外部に放射されるのを抑制することができる。
なお、本実施形態では、記録ヘッド3は、第1の方向X及び第3の方向Zを含む方向において外周を形成するカバー200と導通部210とベース300とベースカバー500とが周方向に亘って導通すると共に接地されているが、第2の方向Yにおいて、導通する部材による囲いが連続していなくてもよい。すなわち、本実施形態の導通部210は、カバー200毎に設けられているため、第2の方向Yにおいて並設された導通部210の間では、導通する部材による囲いが連続していない。このように導通部210の間で導通する部材による囲いが連続していなくても、圧力発生素子やスイッチング素子が外部からノイズの影響を受けるのを抑制することができると共に、記録ヘッド3の内部からのノイズが外部に放射され難い。なお、第2の方向Yにおいて並設された導通部210の間隔が広く、内部がノイズに影響を受けると共に外部にノイズが放射される場合には、第2の方向Yにおいて並設される導通部210の数を増やすことで、その間隔を狭くすればよい。
また、本実施形態では、導通部210をカバー200の第1の方向Xの両側に、カバー200の第1の方向Xの中央部に接するように設けるようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、導通部210を第2延設部203の第1の方向Xの両端部に接するように設けるようにしてもよい。すなわち、1つのカバー200に対して、第3の方向Zからの平面視において、ベース部201の4つの角部のそれぞれに対応する位置に導通部210を合計4個設けるようにしてもよい。これにより、カバー200がアンテナとして機能するのをさらに確実に抑制することができる。
なお、本実施形態では、保持部材120の第1の方向Xの両側に足部128を設けるようにしたが、足部128を設けないようにしてもよい。
ここで、本実施形態のインクジェット式記録ヘッドの製造方法について説明する。なお、図9は、本実施形態のインクジェット式記録ヘッドの製造方法を示すフローチャートである。
まず、図9に示すように、ステップS1で、ベース300に設けられたカバー200の数を特定する(数特定工程)。本実施形態では、1つのベース300に対して6個のヘッド本体100を設けると共に、各ヘッド本体100に対して1つのカバー200を設けるため、カバー200の数を6個と特定する。
次に、ステップS2で、ステップS1で特定したカバー200の数に基づいて、ベース300とカバー200とを導通させる導通部210を設ける数を変更する。本実施形態では、1つのカバー200に対して2個の導通部210を設けるため、導通部210を設ける数を6個のカバー200に対して合計12個に変更する。このようにベース300に設けるカバー200の数を特定し、特定したカバー200の数に基づいて必要な導通部210の数を変更することで、製造する記録ヘッド3に必要な導通部210の数を容易に変更することができる。すなわち、本実施形態の製造方法によれば、ベース300に設けるカバー200の数が多くなる場合には、導通部210の数を増加させることができ、ベース300に設けるカバー200の数が少なくなる場合には、導通部210の数を減少させることができる。これにより、ベース300に設けるカバー200の数に基づいて最適な導通部210の数を選定することができる。
このようにカバー200の数を特定すると共に導通部210の数を変更した後、ベース300にヘッド本体100及びカバー200を固定すると共に、導通部210を設けて記録ヘッド3を製造する。
なお、ステップS2において、導通部210の数の変更は、カバー200の数よりも多い数に変更する。これにより、カバー200を接地する導通部210の数を増やして、カバー200の接地不良を抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態の記録ヘッド3は、導電性のベース300と、ベース300に保持されたヘッド本体100であって、圧力発生室12内の液体であるインクを吐出するためのスイッチング素子を有する駆動回路112と圧力発生素子である圧電アクチュエーター13とを有する複数のヘッド本体100と、ベース300と離間する導電性のカバー200であって、ベース300との間で圧力発生素子である圧電アクチュエーター13及びスイッチング素子を有する駆動回路112の少なくとも一方を挟む複数のカバー200と、ベース300とカバー200とを複数箇所で導通させる複数の導通部210と、を備える。
このように、駆動回路112または圧電アクチュエーター13をベース300との間で挟むカバー200を複数の導通部210でベース300と導通させることで、カバー200を複数箇所の導通部210で接地することができる。したがって、カバー200がアンテナとして働き、記録ヘッド3の内部からのノイズがカバー200によって外部に放射されるのを抑制することができる。また、カバー200とベース300とを導通部210で導通すると共に接地しているため、カバー200とベース300との隙間がアンテナとして働き、記録ヘッド3の内部からのノイズがカバー200によって外部に放射されるのを抑制することができる。さらに、カバー200とベース300とを導通部210で導通すると共に接地しているため、カバー200とベース300との間に挟まれた圧電アクチュエーター13及び駆動回路112の少なくとも一方を外部からのノイズから保護することができる。したがって、圧電アクチュエーター13や駆動回路112が誤動作するのを抑制することができる。
ちなみに、本実施形態では、カバー200とベース300との間には、圧電アクチュエーター13と駆動回路112との両方が挟まれているため、圧電アクチュエーター13と駆動回路112との両方を外部からのノイズから保護することができるが、特にこれに限定されず、例えば、カバー200とベース300との間に、圧電アクチュエーター13及び駆動回路112の何れか一方のみが挟まれていてもよい。カバー200とベース300との間に挟まれた圧電アクチュエーター13及び駆動回路112の何れか一方を外部のノイズから確実に保護することができる。
また、本実施形態では、ヘッド本体100の液体であるインクを噴射するノズル面20aの面内方向である第1の方向X及び第2の方向Yを含む方向において、複数のヘッド本体100が並び、ヘッド本体100の液体であるインクを噴射するノズル面20aの面内方向である第1の方向X及び第2の方向Yを含む方向において、複数の導通部210が並び、複数のヘッド本体100が並ぶ方向である第2の方向Yと、複数の導通部210が並ぶ方向である第4の方向Xaとが、互いに交差することが好ましい。
このように複数のヘッド本体100が並ぶ方向である第2の方向Yと、複数の導通部210が並ぶ方向である第4の方向Xaとを互いに交差させることで、複数のヘッド本体100を高密度に並べることができると共に、1つのヘッド本体100に対して複数の導通部210を設けることができる。
なお、複数のヘッド本体100が並ぶ方向と、複数の導通部210が並ぶ方向とは、同じ方向であってもよい。ただし、2つのヘッド本体100の間に導通部210が配置されることになるため、本実施形態のように複数のヘッド本体100が並ぶ方向と、複数の導通部210が並ぶ方向とが交差する場合に比べて、2つのヘッド本体100の間隔は広くなりやすく、密度が低下する虞がある。
また、本実施形態では、ヘッド本体100の液体であるインクを噴射するノズル面20aの面内方向である第1の方向X及び第2の方向Yを含む方向において、複数の導通部210は、圧力発生素子である圧電アクチュエーター13及びスイッチング素子を有する駆動回路112の少なくとも一方を挟む位置にあり、かつ、ヘッド本体100の液体であるインクを噴射するノズル面20aの面内方向に直交する方向である第3の方向Zにおいて、カバー200に対して同じ側に位置する。このようにヘッド本体100の液体であるインクを噴射するノズル面20aの面内方向である第1の方向X及び第2の方向Yを含む方向において、複数の導通部210を圧電アクチュエーター13または駆動回路112を挟む位置に設けることで、図8に示す断面方向において、圧電アクチュエーター13または駆動回路112の周囲を囲むようにベース300とカバー200と導通部210とを連続して導通させて接地することができる。したがって、圧電アクチュエーター13又は駆動回路112から発するノイズが外部に放射されるのを抑制することができると共に、圧電アクチュエーター13又は駆動回路112の外部からのノイズによる影響を抑制することができる。
ちなみに、本実施形態では、ヘッド本体100の液体であるインクを噴射するノズル面20aの面内方向に直交する方向である第3の方向Zにおいて、カバー200とベース300との間には、圧電アクチュエーター13と駆動回路112との両方が挟まれており、ヘッド本体100の液体であるインクを噴射するノズル面20aの面内方向である第1の方向X及び第2の方向Yを含む方向において、複数の導通部210の間には、圧電アクチュエーター13と駆動回路112との両方が挟まれている。このため、圧電アクチュエーター13と駆動回路112との両方から発するノイズを抑制することができると共に、圧電アクチュエーター13と駆動回路112との両方を外部のノイズから保護することができる。もちろん、これに限定されず、複数の導通部210の間に、圧電アクチュエーター13及び駆動回路112の何れか一方のみが挟まれていてもよい。
また、ヘッド本体100の液体であるインクを噴射するノズル面20aの面内方向に直交する方向である第3の方向Zにおいて、複数の導通部210は、カバー200に対して同じ側に位置する。すなわち、本実施形態では、第3の方向Zにおいて、複数の導通部210は、カバー200に対してベース300側に位置する。これにより、複数の導通部210がカバー200に当接する応力が偏るのを抑制して、カバー200及びヘッド本体100の位置ずれを抑制することができる。
なお、本実施形態では、第3の方向Zにおいて、複数の導通部210は、カバー200に対してベース300側に位置するようにしたが、特にこれに限定されず、第3の方向Zにおいて、複数の導通部210は、カバー200に対してベース300とは反対側、すなわち、被噴射媒体である記録シートS側に位置してもよい。ただし、複数の導通部210が、カバー200よりも記録シートS側に位置すると、記録ヘッド3と記録シートSとの間に導通部210を配置するスペースが必要となるため、本実施形態のように、第3の方向Zにおいて、複数の導通部210は、カバー200に対してベース300側に位置するように設けることで、記録ヘッド3と記録シートSとの第3の方向Zの距離を短くすることができ、記録ヘッド3から吐出されたインク滴の記録シートSへの着弾位置ずれを抑制することができる。
もちろん、第3の方向Zにおいて、複数の導通部210は、カバー200に対して異なる側に配置されていてもよい。
また、本実施形態では、カバー200は、撥液面205を有し、導通部210は、カバー200の撥液面205とは反対側の面にて、カバー200と接する。これにより、カバー200と導通部210とを確実に導通させることができる。
また、本実施形態では、ヘッド本体100と接続された複数の回路基板310であって、カバー200を接地するための複数の回路基板310を有し、ヘッド本体100のインクを噴射するノズル面20aの面内方向において、複数の導通部210が並び、ヘッド本体100の液体であるインクを噴射するノズル面20aの面内方向において、複数の回路基板310が並び、複数の導通部210が並ぶ方向と、複数の回路基板310が並ぶ方向とは、互いに沿っている。これにより、各導通部210と回路基板310との距離が近くなり、導通部210を効果的に接地することができる。
なお、本実施形態では、複数の導通部210が並ぶ方向と、複数の回路基板310が並ぶ方向とが互いに沿った方向としたが、特にこれに限定されず、複数の導通部210が並ぶ方向と複数の回路基板310が並ぶ方向とは互いに交差する方向であってもよい。
また、本実施形態では、ヘッド本体100は、当該ヘッド本体100のノズル面20aから吐出するインクの流路を有するヘッドチップ110を複数備えることが好ましい。これによれば、1つのヘッド本体100に対して複数のヘッドチップ110を設けてノズル列の多列化を図ることで、ノズル開口21を高密度に配置することができると共に、1つのヘッド本体100に対して1つのヘッドチップ110のみにノズル列を複数列設けて多列化する場合に比べて歩留まりを向上することができる。もちろん、ヘッド本体100は、1つのヘッドチップ110を有するものであってもよい。
(実施形態2)
図10は、本発明の実施形態2に係る記録ヘッドの液体噴射面側からの平面図であり、図11は、図10のC−C′線の要部断面図である。なお、上述した実施形態と同様の部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図10及び図11に示すように、記録ヘッド3は、カバー200とベース300とを導通する複数の導通部210と、第2の方向Yで互いに隣り合うカバー200の間に設けられて導電性を有し且つカバー200同士を導通する隙間導通部211と、を具備する。すなわち、導通部は、複数のカバー200のうち、互いに隣り合うカバー200同士を導通させる隙間導通部211を含む。
隙間導通部211は、第2の方向Yで互いに隣り合うカバー200の隙間を塞いで設けられている。すなわち、隙間導通部211は、第2の方向Yで互いに隣り合うカバー200の隙間において、Z1側の開口を塞いで設けられている。このように、互いに隣り合うカバー200の隙間を隙間導通部211で塞ぐことにより、互いに隣り合うカバー200の隙間にインクが入り込むのを防ぐことができる。なお、隙間導通部211は、カバー200の隙間において第1の方向Xの側面における開口も塞ぐように設けられているのが好ましい。これにより、第1の方向Xの側面における開口からのインクの進入も抑制することができる。もちろん、隙間導通部211は、互いに隣り合うカバー200のZ1側の開口の全てを塞ぐものに限定されず、例えば、互いに隣り合うカバー200のZ1側の開口の一部のみを塞ぐものであってもよい。
隙間導通部211は、互いに隣り合う前記カバーの少なくとも一方に対して着脱可能に設けられていることが好ましい。これにより、カバー200と一体化されたヘッド本体100をベース300から容易に着脱することができると共に、ヘッド本体100のノズル開口21の相対位置の位置決めを容易に行うことができる。なお、隙間導通部211が、互いに隣り合うカバー200の少なくとも一方に対して着脱可能であるとは、例えば、互いに隣り合うカバー200の一方に固定され、他方に付勢されることで圧力をかけて当接している状態などが挙げられる。また、互いに隣り合うカバー200の少なくとも一方にネジ等によって固定されている状態も含む。つまり、カバー200は、少なくとも一方に対して容易に着脱可能な構成であればよい。もちろん、隙間導通部211が互いに隣り合うカバー200の両方に着脱可能に設けられていてもよい。このような構成としては、例えば、隙間導通部211はベース300に固定されて、互いに隣り合うカバー200の両方に付勢されて当接している状態が挙げられる。
このような隙間導通部211としては、金属繊維や発泡金属などの多孔質の金属材料を用いるのが好適である。このように隙間導通部211として多孔質の金属材料を用いることで、互いに隣り合うカバー200の少なくとも一方に容易に着脱可能とすることができる。すなわち、多孔質の金属材料からなる隙間導通部211は、弾性力によって互いに隣り合うカバー200の隙間に保持させることができるため、隙間導通部211を互いに隣り合うカバー200の両方に着脱可能とすることも、また、隙間導通部211を互いに隣り合うカバー200の一方に固定して、他方に着脱可能とすることもできる。
そして、多孔質の金属材料からなる隙間導通部211を用いることで、隙間導通部211にインクが付着しても、インクがメニスカスを張りやすく、第2の方向Yで隣り合うカバー200の隙間にインクを保持することができる。したがって、カバー200の隙間に保持されたインクが予期せぬタイミングで落下して、記録シートSを汚すのを抑制することができる。
このように隙間導通部211を設けることで、互いに隣り合うカバー200同士を導通させることができる。したがって、1つのカバー200を接地する導通部210の数を増やして、接地不良を抑制することができる。また、並設されたカバー200同士を導通させることで、カバー200の並設方向においてカバー200がループアンテナのように増幅・指向性が生じるのをさらに抑制することができる。
なお、本実施形態では、隙間導通部211として、多孔質の金属材料を例示したが、隙間導通部211の材料は特にこれに限定されず、例えば、隙間導通部211は、板バネやコイルバネなどであってもよい。また、隙間導通部211は、導線等であってもよい。さらに、隙間導通部211は、導電性接着剤や半田等であってもよい。ただし、隙間導通部211として導電性接着剤や半田を用いた場合には、隣り合うカバー200同士を接着してしまうため、カバー200が設けられたヘッド本体100の着脱が困難になる。また、隙間導通部211は、第2の方向Yで互いに隣り合うカバー200同士を導通することができればよい。したがって、隙間導通部211は、第2の方向Yで互いに隣り合うカバー200の隙間を塞ぐものであってもよく、また、第2の方向Yで互いに隣り合うカバー200の隙間を塞がないものであってもよい。ちなみに、隙間導通部211が第2の方向Yで互いに隣り合うカバー200の隙間を塞ぐとは、第2の方向Yで互いに隣り合うカバー200の隙間を完全に塞ぐことである。また、隙間導通部211が第2の方向Yで互いに隣り合うカバー200の隙間を塞がないとは、第2の方向Yで互いに隣り合うカバー200の隙間を完全に塞ぐもの以外をいう。つまり、隙間導通部211が第2の方向Yで互いに隣り合うカバー200の隙間を塞がないとは、隙間導通部211が第2の方向Yで互いに隣り合うカバー200の隙間に設けられてこの隙間の一部を塞ぐもの、隙間導通部211が第2の方向Yで互いに隣り合うカバー200の隙間以外に配置されて、隙間を全く塞がないものを含む。
なお、本実施形態では、各カバー200に2つの導通部210を設けるようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、並設されたカバー200の並設方向である第2の方向Yの両端部のカバー200に対して、並設方向である第2の方向Yの両側にカバー200を導通する導通部210をさらに追加してもよい。これにより、隙間導通部211によって導通された複数のカバー200の並設方向の両端部での接地を確実に行うことができる。
以上説明したように、本実施形態では、導通部は、複数のカバー200のうち、互いに隣り合うカバー200同士を導通させる隙間導通部211を含む。このように隙間導通部211を設けることで、並設された複数のカバー200同士の導通を行って接地することができ、接地不良を抑制すると共にカバー200の並設方向においてカバー200がループアンテナのように増幅・指向性が生じるのをさらに抑制することができる。
また、隙間導通部211は、多孔質の金属であることが好ましい。このように、隙間導通部211として多孔質の金属を用いることで、互いに隣り合うカバー200の隙間の隙間導通部211に付着したインクが保持されて、不意に落下するのを抑制することができる。
また、隙間導通部211は、互いに隣り合うカバー200の隙間を塞ぐことが好ましい。このように、隙間導通部211が互いに隣り合うカバー200の隙間を塞ぐことで、互いに隣り合うカバー200の隙間にインクが入り込み難い。
また、隙間導通部211は、互いに隣り合うカバー200の少なくとも一方に対して着脱可能に設けられていることが好ましい。このように隙間導通部211を互いに隣り合うカバー200の少なくとも一方に対して着脱可能とすることで、カバー200と一体化されたヘッド本体100をベース300から容易に着脱することができる。したがって、ヘッド本体100の交換や着脱が必要な洗浄などのメンテナンスを容易に行うことができる。なお、隙間導通部211は、隣り合うカバー200の両方に着脱可能に設けられていてもよい。ただし、隙間導通部211を互いに隣り合うカバー200の一方のカバー200に着脱可能に設けた方が、2つのカバー200の両方に着脱可能に設ける場合に比べて、隙間導通部211が振動などによって予期せぬタイミングで落下するのを抑制することができる。もちろん、隙間導通部211は、互いに隣り合うカバー200の両方に容易に取り外すことができないように固定するようにしてもよい。
(他の実施形態)
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明の基本的な構成は上述したものに限定されるものではない。
例えば、上述した各実施形態では、ヘッド本体100のZ1側にカバー200を設けるようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、カバー200を設けずに、金属などの導電性を有するノズルプレート20を設けるようにしてもよい。すなわち、導電性を有するノズルプレート20が実質的にカバーを兼ねるようにしてもよい。つまり、特許請求の範囲に記載のカバーとは、上述した実施形態1のカバー200であってもよく、また、各ヘッドチップ110に設けられたノズルプレート20であってもよい。
また、上述した実施形態では、カバー200とベース300との間に圧力発生素子である圧電アクチュエーター13とスイッチング素子を有する駆動回路112とが配置された構成を例示したが、特にこれに限定されず、カバー200とベース300との間には、圧力発生素子とスイッチング素子との少なくとも一方が位置していればよい。例えば、カバー200とベース300との間にスイッチング素子が配置され、カバー200のベース300とは反対面側に圧力発生素子が配置されていても、カバー200とベースとの間に設けられたスイッチング素子からのノイズが外部に放射されるのを抑制することができると共にスイッチング素子が外部からのノイズの影響で誤動作するのを抑制することができる。
また、上述した各実施形態では、ベース300に保持された複数のヘッド本体100の並設方向を、記録シートSの搬送方向である第1の方向Xに対して垂直な方向である第2の方向Yとしたが、特にこれに限定されず、ヘッド本体100をベース300の長手方向に並設した記録ヘッドを、複数のヘッド本体100の並び方向が、記録シートSの搬送方向である第1の方向Xに対して交差する角度、すなわち、第1の方向Xに対して90度よりも小さな角度となるように配置してもよい。このとき、ノズル面20aの面内方向において、ノズル列は、ベース300の長手方向に垂直な方向に設けられていても、記録ヘッド全体を傾けることで、搬送方向である第1の方向Xに対して傾斜したノズル列を配置させることができる。
また、上述した各実施形態では、1つの記録ヘッド3に、複数のヘッド本体100を設けるようにしたが、特にこれに限定されず、1つの記録ヘッド3に1つのヘッド本体100が設けられていてもよい。
さらに、上述した各実施形態では、ヘッドチップ110のノズル開口21の並設方向である第4の方向Xaが、搬送方向である第1の方向Xに直交する第2の方向Yに対して傾斜した方向となるように配置するようにしたが、ノズル開口21の並設方向である第4の方向Xaが搬送方向である第1の方向Xと同じ方向となるようにしてもよく、また、ノズル開口21の並設方向である第4の方向Xaが第2の方向Yと同じ方向になるようにしてもよい。さらに、ノズル開口21は、列状に設けられているものに限定されるものではなく、ノズル開口21をマトリックス状に配置するようにしてもよい。さらに、上述した実施形態1では、保持部材120がノズル面20aに垂直な第3の方向Zから平面視した際に、略平行四辺形状となるようにしたが、特にこれに限定されず、矩形状、台形形状、多角形状等であってもよい。
さらに、上述した実施形態1では、インクジェット式記録装置1として、記録ヘッド3が装置本体2に固定されて、記録シートSを搬送するだけで印刷を行う、所謂ライン式記録装置を例示したが、特にこれに限定されず、記録ヘッド3を記録シートSの搬送方向である第1の方向Xとは交差する方向、例えば、第2の方向Yに移動するキャリッジに搭載して、記録ヘッド3を搬送方向とは交差する方向に移動しながら印刷を行う、所謂シリアル型記録装置にも本発明を適用することができる。また、記録ヘッド3に対して記録シートSを搬送する構成に限定されず、記録シートSに対して記録ヘッド3を移動させる構成により印刷を行ってもよく、記録シートSを記録ヘッド3に対して相対的に搬送すればよい。
さらに、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種のインクジェット式記録ヘッド等の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等にも適用することができる。
1…インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、2…装置本体、3…インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、4…貯留手段、4a…供給管、5…第1搬送手段、6…第2搬送手段、7…制御部、7a…制御ケーブル、10…流路形成基板、12…圧力発生室、13…圧電アクチュエーター(圧力発生素子)、15…連通板、16…開口部、17…分岐流路、18…ノズル連通路、20…ノズルプレート、20a…ノズル面、21…ノズル開口、30…保護基板、31…保持部、32…貫通孔、40…ケース、41…マニホールド、45…コンプライアンス基板、51…第1搬送ローラー、52…第1従動ローラー、53…第1駆動モーター、61…搬送ベルト、62…第2駆動モーター、63…第2搬送ローラー、64…第2従動ローラー、65…テンションローラー、66…付勢部材、67…ローラー、90…リード電極、100…ヘッド本体、101…スペーサー、110…ヘッドチップ、111…第1配線基板、112…駆動回路(スイッチング素子)、120…保持部材、121…流路部材、122…ホルダー、123…第2配線基板、124…突起部、125…ケーブル挿通孔、126…第1ケーブル、127…保持部、128…足部、129…凹部、140…接着剤、200…カバー、201…ベース部、202…第1延設部、203…第2延設部、204…露出開口部、205…撥液面、210…導通部、211…隙間導通部、300…ベース、301…収容部、302…壁部、303…供給孔、304…第1ケーブル用開口部、305…段差、310…回路基板、400…分配流路部材、500…ベースカバー、501…制御ケーブル用開口部、502…供給管開口部、601…第1ヘッド本体用ネジ部材、602…第2ヘッド本体用ネジ部材、603…第3ヘッド本体用ネジ部材、611…第1ネジ部材、612…第2ネジ部材、613…第3ネジ部材、S…記録シート、X…第1の方向、Xa…第4の方向、Y…第2の方向、Ya…第5の方向、Z…第3の方向

Claims (13)

  1. 導電性のベースと、
    前記ベースに保持されたヘッド本体であって、圧力発生室内の液体を吐出するためのスイッチング素子と圧力発生素子とを有する複数のヘッド本体と、
    前記ベースと離間する導電性のカバーであって、前記ベースとの間で前記圧力発生素子及び前記スイッチング素子の少なくとも一方を挟む複数のカバーと、
    前記ベースと前記カバーとを複数箇所で導通させる複数の導通部と、
    を備えることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 前記ヘッド本体の液体を噴射するノズル面の面内方向において、複数の前記ヘッド本体が並び、
    前記ヘッド本体の液体を噴射するノズル面の面内方向において、複数の前記導通部が並び、
    複数の前記ヘッド本体が並ぶ方向と、複数の前記導通部が並ぶ方向とは、互いに交差することを特徴とする請求項1記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記ヘッド本体の液体を噴射するノズル面の面内方向において、複数の前記導通部は、前記圧力発生素子及び前記スイッチング素子の少なくとも一方を挟む位置にあり、
    前記ヘッド本体の液体を噴射するノズル面の面内方向に直交する方向において、複数の前記導通部は、前記カバーに対して同じ側に位置することを特徴とする請求項1又は2に記載の液体噴射ヘッド。
  4. 前記カバーは、撥液面を有し、
    前記導通部は、前記カバーの前記撥液面とは反対側の面にて、前記カバーと接することを特徴とする請求項3記載の液体噴射ヘッド。
  5. 前記ヘッド本体と接続された回路基板であって、前記カバーを接地するための複数の回路基板を有し、
    前記ヘッド本体の液体を噴射するノズル面の面内方向において、複数の前記導通部が並び、
    前記ヘッド本体の液体を噴射するノズル面の面内方向において、複数の前記回路基板が並び、
    複数の前記導通部が並ぶ方向と、複数の前記回路基板が並ぶ方向とは、互いに沿っていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  6. 前記導通部は、複数の前記カバーのうち、互いに隣り合う前記カバー同士を導通させる隙間導通部を含むことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  7. 前記隙間導通部は、多孔質の金属であることを特徴とする請求項6記載の液体噴射ヘッド。
  8. 前記隙間導通部は、互いに隣り合う前記カバーの隙間を塞ぐことを特徴とする請求項6又は7記載の液体噴射ヘッド。
  9. 前記隙間導通部は、互いに隣り合う前記カバーの少なくとも一方に対して着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項6〜8の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  10. 前記ヘッド本体は、当該ヘッド本体のノズル面から吐出する液体の流路を有するヘッドチップを複数備えることを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  11. 請求項1〜10の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。
  12. スイッチング素子と圧力発生素子とにより圧力発生室内の液体を吐出する複数のヘッド本体と、導電性を有する複数のカバーと、前記カバーと離間したベースと、を備えた液体噴射ヘッドの製造方法であって、
    前記ベースに設けられた前記カバーの数を特定する数特定工程と、
    前記数特定工程により特定された前記カバーの数に基づいて前記ベースと前記カバーとを導通させる導通部を設ける数を変更する工程と、
    前記ベースに、複数の前記ヘッド本体と前記カバーとを固定し、前記導通部を設ける工程と、
    を具備することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  13. 前記導通部の数は、前記カバーの数よりも多いことを特徴とする請求項12記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
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