JP2018175276A - 簡易設置型自動消火設備 - Google Patents

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宣幸 矢吹
Noriyuki Yabuki
宣幸 矢吹
秀敏 櫻井
Hidetoshi Sakurai
秀敏 櫻井
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Abstract

【課題】システムコストおよび設置工事コストを上げることなく、部屋全体の消火可能な簡易設置型自動消火設備を提供する。【解決手段】基本筐体と、基本筐体に格納され加圧用ガスによって吐出される消火薬剤を入れた消火薬剤タンク0301と、加圧用ガスを入れた加圧用ガス容器0302と、加圧用ガス容器を開口して消火薬剤タンクを加圧し、消火薬剤の吐出を開始するための吐出開始部0303と、センサーからの信号を受信して吐出開始要否を判断する吐出開始要否判断部0304と、吐出開始要否判断部での判断結果が吐出開始要である場合に吐出開始部を作動させる制御部0305と、消火薬剤タンクの消火薬剤吐出口に連結され基本筐体から上方に伸びるように設置され通常の天井高までの流通管部である消火薬剤流通管0306と、消火薬剤流通管の出口に設けられ消火薬剤を霧状に散布するための散布口0307と、を有する簡易設置型自動消火設備。【選択図】図3

Description

本発明は、消火薬剤を内蔵した自動消火設備に関し、特に簡易設置型の自動消火設備に関する。
〔従来の技術〕
従来、消火薬剤カートリッジ収容器に消火薬剤を内蔵させ、簡易的な機構により自動消火を行うようにした簡易設置型の自動消火設備(自動消火器システム)が知られている。この例としては、特開平7−194725号公報(特許文献1)が挙げられる。この特許文献1のシステムでは、火災の原因である炎、熱を活用して、植物繊維・化学繊維・化学物質を焼失させ、このことを初動原因・引き金にして、重力=錘を活用して予め設定した火源に消火薬剤の収容器カートリッジのキヤップ合金皮膜弁を錘で打破して、スプリング又は空気圧でカートリッジの消火薬剤を誘導ノズル(放射ノズル)で放射させ、同時にガスのホースを圧縮して、ガスをストップさせて消火に当たるものである。
この自動消火システムでは、自律型の消火システムを構成し、火災が発生したら、自動的に消火することが可能な構成を開示している。
特開平7−194725号公報
上記特許文献1では、消火剤の放射ノズルは消火剤のタンク近傍に設けられているため、タンク近傍の初期消火に対しては有効であるが、消火器設置場所の部屋全体の消火には適しないという課題があった。
本発明の目的は、システムコストおよび設置工事コストを上げることなく、部屋全体の消火可能な簡易設置型自動消火設備を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明において、以下の簡易設置型自動消火設備を提供する。すなわち、第一の発明として、基本筐体と、基本筐体に格納され加圧用ガスによって吐出される消火薬剤を入れた消火薬剤タンクと、基本筐体に格納され加圧用ガスを入れた加圧用ガス容器と、基本筐体に格納され加圧用ガス容器を開口して消火薬剤タンクを加圧し、消火薬剤の吐出を開始をするための吐出開始部と、センサーからのセンサー信号を受信して吐出開始要否を判断する吐出開始要否判断部と、吐出開始要否判断部での判断結果が吐出開始要である場合に吐出開始部を作動させる制御部と、基本筐体内の消火薬剤タンクの消火薬剤吐出口に連結され基本筐体から上方に伸びるように設置され通常の天井高までの流通管部である消火薬剤流通管と、消火薬剤流通管の出口に設けられ消火薬剤を霧状に散布するための散布口と、を有する(請求項1対応)。
前記特徴に加え、前記流通管部は、基本筐体に固定されたラックと、ラックにて支持される流通管と、からなる請求項1に記載の簡易設置型自動消火設備(請求項2)。
前記特徴に加え、前記流通管部は、自身にて自立可能な流通管である自立可能流通管である(請求項3対応)。
前記特徴に加え、前記流通管はフレキシブルである(請求項4対応)。
前記特徴に加え、吐出開始要否判断部での判断結果が吐出開始要である場合に警報音又は/及び警報光を出力するための警報出力部をさらに有する(請求項5対応)。
前記特徴に加え、基本筐体内に各部を動作させるための蓄電池が設けられている(請求項6対応)。
前記特徴に加え、前記蓄電池を充電するための受電コンセントをさらに有する(請求項7対応)。
前記特徴に加え、散布口は消火薬剤流通管との接続位置近傍で散布方向を調節するための散布方向調節部をさらに有する(請求項8対応)。
前記特徴に加え、消火薬剤流通管、基本筐体、又は/及び、散布口に設けられるセンサーをさらに有する(請求項9対応)。
前記特徴に加え、前記センサーは赤外線画像センサー又は/及び可視光画像センサーであり、前記散布方向調節部は、前記赤外線画像センサーにて認識される発火領域に向けて散布方向を自動調節する発火領域自動調節手段をさらに有する(請求項10対応)。
前記特徴に加え、散布口が複数備えられている(請求項11対応)。
前記特徴に加え、消火薬剤流通管が複数備えられている(請求項12対応)。
前記特徴に加え、消火薬剤タンク内の消火薬剤が消費し終わったか判断する消火薬剤消費判断部と、水道入水口と、消火薬剤流通管の流通元を消火薬剤タンクと、水道入水口と切換える切換部と、消火薬剤商品判断部での判断結果が消火薬剤の消費が終わったとの判断結果である場合に切換部を切換えて水道入水口と消火薬剤流通管を連結し、消火薬剤タンクと消火薬剤流通管とを非連結にする切換部制御部と、をさらに有する(請求項13対応)。
前記特徴に加え、前記簡易設置型自動消火設備を備えた家具(請求項14対応)。
上述した構成によれば、システムコストおよび設置工事コストを上げることなく、部屋全体の消火可能な簡易設置型自動消火設備を提供することができる。
実施形態1の簡易設置型自動消火設備の斜視図 実施形態1の操作パネル付き簡易設置型自動消火設備の斜視図 実施形態1の簡易設置型自動消火設備の機能ブロック図 実施形態2のラック付き簡易設置型自動消火設備の斜視図 実施形態2のラック付き簡易設置型自動消火設備の機能ブロック図 実施形態2の警報出力部を備えた簡易設置型自動消火設備の機能ブロック図 実施形態2の蓄電池を備えた簡易設置型自動消火設備の機能ブロック図 実施形態3の受電コンセントを備えた簡易設置型自動消火設備の機能ブロック図 実施形態3の簡易設置型自動消火設備における散布方向調節部の構造図 実施形態3の簡易設置型自動消火設備における散布方向調節部の機能ブロック図 実施形態3の簡易設置型自動消火設備における各種センサーの配置を説明するための図 実施形態4の簡易設置型自動消火設備における画像センサーを用いた発火領域自動調節手段の機能ブロック図 実施形態4の簡易設置型自動消火設備の散布口が複数の例を示す斜視図 実施形態5の簡易設置型自動消火設備の散布口が複数の例を示す構造図 実施形態5の簡易設置型自動消火設備の散布口が複数の例を示す機能ブロック図 実施形態5の簡易設置型自動消火設備における消火薬剤流通管が複数の例を示す斜視図 実施形態5の簡易設置型自動消火設備における消火薬剤流通管が複数の例を示す例を示す機能ブロック図 実施形態5の簡易設置型自動消火設備における消火薬剤タンクと水道入水口との切換え例を示す斜視図 実施形態5の簡易設置型自動消火設備における消火薬剤タンクと水道入水口との切換え例を示す機能ブロック図 実施形態7の簡易設置型自動消火設備を収納した家具の例を示す図0100 基本筐体0101 消火薬剤タンク0102 加圧用ガス容器0103 作動機器0104 制御機器0105 蓄電池0106 消火薬剤流通管0107 散布口0108 警報器0109 煙感知器(センサー)0110 ジョイント(接続部)0111 吐出開始部0300 基本筐体0301 消火薬剤タンク0302 加圧用ガス容器0303 吐出開始部0304 吐出開始要否判断部0305 制御部0306 消火薬剤流通管0307 散布口0407 ラック0413 締結バンド0508 ラック0608 警報出力部0708 蓄電池0809 電源0810 受電コンセント0902 ユニバーサルジョイント1008 散布方向調節部1108、1109、1110 センサー1208 散布方向調節部1209 発火領域自動調節手段1210 赤外線画像センサー1211 可視光画像センサー1507、1508、1509 散布口1908 切換部1909 切換部制御部1910 消火薬剤消費判断部2000 家具2001 基本筐体2002 消火薬剤流通管
以下に、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
<実施形態1>
<概要>
図1に示すように、本簡易設置型自動消火設備は、基本筐体0100に消火薬剤タンク0101と加圧用ガス容器0102と作動機器0103と制御機器0104とを収納している。ここで、蓄電池0105を収納しても良い。基本筐体0100内の消火薬剤タンク0101の消火薬剤吐出口に連結され基本筐体0100から上方に伸びるように設置され通常の天井高までの流通管部である消火薬剤流通管0106が備えられている。この消火薬剤流通管0106の先端には消火薬剤を散布する散布口0107がジョイント0110を介して取り付けられ、警報器0108や煙感知器0109が備えられている。そして、煙感知器(センサー)0109で火災を検知すると、そのセンサーからの信号が基本筐体0100内の制御機器0104へ送信される。そのセンサー信号を受信した制御機器0104は作動機器0103へ作動指示を行い、加圧用ガス容器0102の先端にある吐出開始部0111を開口して消火薬剤タンクを加圧し、消火薬剤の吐出を開始し自動的に消火を行う。また、図2に示すような操作パネル0211を設けて人為的に消火活動を行うこともできる。その他の構成は図1と同様であるので、説明を省略する。
<実施形態1 構成>
図3に示すように、実施形態1の簡易設置型自動消火設備は、基本筐体0300と、消火薬剤タンク0301と、加圧用ガス容器0302と、吐出開始部0303と、吐出開始要否判断部0304と、制御部0305と、消火薬剤流通管0306と、散布口0307と、を有する。
<実施形態1 構成の説明>
<実施形態1 基本筐体>
「基本筐体」0300は消火薬剤タンク0301や加圧用ガス容器0302を格納している。基本筐体0300は格納しているものを守るために金属製であることが好ましい。これは、外部からの衝撃に強いこと、外部からの熱に強いことを満たすためである。また基本筐体0300は、一部が開放されて格納されている消火薬剤タンク0301や加圧用ガス容器0302の点検、交換が行えるように構成されていることが好ましい。さらに、制御部0305での制御状況をインディケーターやモニター等で表示する場合にはその表示が外部から視認できるように一部が透明であることが好ましい。例えばガラスでできているなどである。なお、インディケーター等の部分に関して筐体の一部を除外して外部から直接的に視認できるように構成してもよい。
<実施形態1 消火薬剤タンク>
「消火薬剤タンク」0301は基本筐体0300に格納され加圧用ガスによって吐出される消火薬剤を入れている。消火薬剤の種類は設置場所の状況に応じて選択されることが好ましい。例えば通常の人の住居や事務作業用の部屋であるのか、何らかの作業を行い、その作業で特定の化学物質を利用するのかなどに応じてである。消火薬剤タンク0301は一般的に利用されているもので構わない。ただし、消火薬剤タンク0301は基本筐体0300内で固定されていることが好ましい。消火薬剤タンク0301を格納した状態で筐体ごと搬入するようにするためである。固定は上下逆転しても消火薬剤タンク0301が筐体0300内で固定位置から動かないように構成することが好ましい。
<実施形態1 加圧用ガス容器>
「加圧用ガス容器」0302は基本筐体0300に格納され加圧用ガスを入れている。
加圧用ガスは消火薬剤を散布口0307から勢いよく所定の領域に散布させるために十分な圧力を所定時間以上維持できるものでなければならない。ガスの種類としては大気ガスが好ましい。加圧用ガス容器0302も基本筐体0300内で固定されていることが好ましい。搬入する際に筐体ごと搬入するためである。筐体0300が上下逆転しても加圧用ガス容器が固定位置から動かないように構成することが好ましい。
<実施形態1 吐出開始部>
「吐出開始部」0303は基本筐体0300に格納され加圧用ガス容器0302を開口して消火薬剤タンク0301内を加圧し、消火薬剤の吐出を開始する。消火薬剤タンク0301内の圧力を加圧用ガスで加圧するために加圧用ガス容器0302の出口と消火薬剤タンク0301とを連通するために用いられる。吐出開始部0303は制御部0305によって制御されて動作する。吐出開始部0303はモーター駆動弁で構成されていることが好ましい。弁は一般的にモーター駆動、高圧空気駆動、手動、電磁駆動などがあるが一般的な住居、オフィスにおいて高圧ガスは一般的に供給されていないので電気を動力とするモーター駆動弁が適している。場合により同じく電気で駆動可能な電磁駆動弁を利用することも考えられる。
<実施形態1 吐出開始要否判断部>
「吐出開始要否判断部」0304はセンサーからのセンサー信号を受信して吐出開始要否を判断する。センサーからの信号の受信は各種のものが考えられ必ずしも簡易設置型自動消火設備に備えられているセンサーからの信号のみに限定されない。可搬型のセンサーを部屋に設置して無線でセンサー信号を受信するように構成できる。後述するがセンサー自身を簡易設置型自動消火設備の構成としてもかまわない。この場合には受信は無線でなく、有線で受信することも考えられる。センサーからの信号は火災発生のときにはじめて受信するようにセンサーを構成することも可能であるが、常時センサーからの信号を受信して、センサーからの信号を正常か、異常か、判断するように構成することが好ましい。センサーの種類としては温度センサー、赤外線画像センサー、煙検知センサー、ガス検知センサーなど適宜選択すればよい。またセンサーの種類は複数種類利用して複数種類のセンサーからの信号を総合的に判断して吐出開始要否を判断するように構成することもできる。こちらのほうが信頼性が向上する場合がある。例えば赤外線画像センサーでは室内に高温部が観測されるが、これがストーブなどの高温部である可能性がある。従って赤外線画像センサーのみならずガス検知センサーの結果を総合的に判断して高温部が観測され、かつ室内に設けられているものが燃焼した場合に発生するガス(例えば有機ガス)が検知された場合に、吐出開始要否判断部0304で吐出開始が必要であると判断するように構成することができる。また吐出開始要否判断部0304として吐出開始すべきであると断定できないもののある程度の疑念がある場合には吐出開始要との判断以外に室内の安全を確認させるための安全確認報知などを行うように構成してもよい。そのために例えば利用者のスマートフォンや携帯電話に対して安全確認が必要である旨の信号をインターネットないしは通話回線経由で送信し、スマートフォンや携帯電話内のアプリケーションに安全確認の報知をさせるように構成できる。安全確認の報知は、地震速報のようなものである程度の大きさの音と振動などで報知することが好ましい。また吐出開始要否判断部0304での判断結果が吐出開始するとの判断結果である場合でも吐出開始の予告を報知するように構成することも可能である。判断ミスがあり得るからである。吐出開始の報知後所定時間、例えば30秒から1分程度の間に中止命令が利用者のスマートフォンや本簡易設置型自動消火設備の吐出開始要否判断部0304に入力された場合には吐出開始を中止するように構成する。そして、その際のセンサーからの入力を記憶し、センサーからの同じ入力があった場合には吐出要否判断部0304は吐出中止の際のセンサーからの信号と同じであると判断し、吐出開始要否判断部0304で判断を吐出否とするように構成するとよい。あるいは同じような吐出開始中止の判断が複数回あった場合に吐出開始要否判断部0304での判断を吐出否とするように構成してもよい。回数は2から5回程度をデフォルトで設定してあってもよいし、利用者に回数の設定をさせるように構成してもよい。
<実施形態1 制御部>
「制御部」0305は吐出開始要否判断部0304での判断結果が吐出開始要である場合に吐出開始部0303を作動させる。前述のとおり吐出開始部0303はモーター駆動弁で構成されていることが好ましい。場合により同じく電気で駆動可能な電磁駆動弁を利用することも考えられる。制御部0305は、これらモーターや電磁弁の電磁機構に電流を供給するように吐出開始部0303に信号を送信する。吐出開始要否判断部0304での判断結果が吐出開始否である場合には制御は吐出開始部0303を作動させない。なお、制御部0305は消火薬剤の散布などに異常を検知した場合には吐出開始部0303をもとに戻すように制御することも可能である。特に吐出が終了した場合には吐出開始部0303をもとの状態に戻すことが好ましい。
<実施形態1 消火薬剤流通管>
「消火薬剤流通管」0306は基本筐体0300内の消火薬剤タンク0301の消火薬剤吐出口に連結され基本筐体0300から上方に伸びるように設置される流通管部である。流通管は火災環境でも十分な機械的強度を有し、その機能を損なわないものである必要がある。例えば外表面が金属メッシュで保護された金属ホースのようなものが該当する。また金属の管であってもよい。消火薬剤流通管0306は消火薬剤タンク0301と連結しており、加圧用ガス容器0302のガスによって加圧されて消火薬剤タンク0301から押し出されてきた消火薬剤を後述する散布口から勢いよく噴出させる役目を担う。消火薬剤流通管0306は室内に対する設置工事がなくとも散布口が消火薬剤を散布できるように構成されていることが好ましい。従ってある程度の機械的強度があるものが好ましい。また消火薬剤流通管0306は、伸縮可能で、設置場所に応じて伸縮させて散布口が室内の天井高程度に位置するように調整可能であることが好ましい。伸縮の機構は消火薬剤流通管0306を複数層のさや構造にするか、消火薬剤流通管0306をつづれ織りのように折り畳み可能な構造にすることが考えられる。特に消火薬剤の吐出圧力は高くなるので消火薬剤流通管0306の流通管は筐体から上方に伸びたのちに天井につかえるように初期設定することが好ましい。天井の機械的強度で消火薬剤流通管0306が消火薬剤の吐出圧力で跳ね回らないようにするためである。そのために天井と接する部分に平らな天井接触版を消火薬剤流通管0306に固定し、単に管状の部分でなく、平面で天井を押し付けるように構成すると好ましい。
<実施形態1 散布口>
「散布口」0307は消火薬剤流通管0306の出口に設けられ消火薬剤を霧状に散布する。散布口0307は浴室に設置されているシャワーのヘッドのような構成でよい。ただし、ヘッドの穴径は消火薬剤がつまらない程度の大きさである必要があり、かつ、消火薬剤がある程度の圧力で噴出する程度の穴の総面積である必要がある。また消火薬剤の噴出圧力で回りに消火薬剤を散布するように回転する羽根車のような構成を備えていてもよい。さらには消火薬剤の噴出圧力でなくモーター回転によって回りにまき散らされるように構成してもよい。モーター回転の場合には散布口0307に羽を駆動するためのモーターが備えられ、筐体内の電源からモーターに対して給電するように構成する。なお給電線は火災に対して保護されなければならないので消火薬剤流通管炉内に収納されていることが好ましい。
このように、実施形態1によれば、システムコストおよび設置工事コストを上げることなく、部屋全体の消火可能な簡易設置型自動消火設備を提供することができる。
<実施形態2>
<概要>
実施形態2は、実施形態1を基本として、一部に特徴を有する簡易設置型自動消火設備である。図4に示すように、消火薬剤流通管0406が基本筐体0400に固定されたラック0407で支持される構造になっている点が異なっている。また、ラック407の最上段の先端に設けられた締結バンド0413で消火薬剤流通管0406がラック端部に固定されている。その他の構成は実施形態1の図1の構成と同様であるので、説明を省略する。
<実施形態2 構成>
図5に示すように、実施形態2の簡易設置型自動消火設備は、基本筐体0500と、消火薬剤タンク0501と、加圧用ガス容器0502と、吐出開始部0503と、吐出開始要否判断部0504と、制御部0505と、流通管部を有する消火薬剤流通管0506と、散布口0507と、を有し、前記流通管部は、ラック0508と、流通管と、からなる。
<実施形態2 構成の説明>
<実施形態2 消火薬剤流通管:流通管部>
消火薬剤流通管0506の「流通管部」は、基本筐体0500に固定されたラック0508と、ラック0508にて支持される流通管と、からなる。ラック0508(省略した図で詳細は図4のとおりである)は室内に配置されるまでの倉庫保管、流通の段階では複数の部材に分離されたもので、室内に設置する時点で部材をくみ上げて構成することが好ましい。ラック0508の高さはほぼ天井高となるので、そのままでは保管、運搬が困難だからである。ラックを利用すれば消火薬剤流通管は天井近くまでしっかりと固定されるので流通管部自体が機械的強度をそれほど高く有さなくてもよい。ラック0508ははしご状のものでよく、ラック0508(図4のラック407)に対する流通管部の固定は、ひも状のもので固定することが考えられる。例えば締結バンドのようなものである。また見た目をよくするためにはしごの足掛け部分に相当するところに流通管部を保持する保持部を設けてもよい。この場合には美観を損なわない。またラック0508(図4のラック407)は高さ調整が可能であることが好ましい。設置する部屋によって天井高さがことなるためである。またラックが現地組み立て型の場合には、組み立て部材の選択に応じてラック高さを調整できるように構成してもよい。例えばはしご一段分ずつ繰り返しくみ上げるように、天井高さに応じて何段分利用するか選択する。
図4にあるように、ラック407は高さ方向のみならず天井に沿った方向に出っ張るように構成してもよい。簡易設置型自動消火設備を部屋の壁に沿って設置する場合に、できるだけ散布口が部屋の中央付近に近づくようにするためである。その他の構成は実施形態1の図3の構成と同様であるので、説明を省略する。
このように、実施形態2によれば、実施形態1に加え、消火薬剤流通管0406をラック0407で支持しているので、流通管の安定性が増し、所望の場所に移動することが簡単に行える。
<実施形態3>
<概要>
実施形態3は、実施形態1を基本として、一部に特徴を有する簡易設置型自動消火設備である。
<実施形態3 構成>
図3に示すように、実施形態3の簡易設置型自動消火設備は、基本筐体0300と、消火薬剤タンク0301と、加圧用ガス容器0302と、吐出開始部0303と、吐出開始要否判断部0304と、制御部0305と、自立可能な流通管部である消火薬剤流通管0306と、散布口0307と、を有し、前記流通管部は、自立可能流通管である。
図3に簡易設置型自動消火設備の機能ブロック図を示す。
<実施形態3 構成の説明>
<実施形態3 消火薬剤流通管:流通管部>
消火薬剤流通管0306の「流通管部」は、自身にて自立可能な流通管である自立可能流通管である。その他の構成は、上述した実施形態1の説明と同様であるので、説明を省略する。例えばフレキシブルメッシュ金属ホースがこれに該当する。フレキシブルメッシュ金属ホースは、内部に蛇腹状フレキシブルホースが通っており、その蛇腹状フレキシブルホースの外表面がメッシュ金属でおおわれているようなものである。内部の蛇腹状フレキシブルホースは、金属の継ぎ目がなく内表面は一面であると同時に蛇腹状にすることで内圧に対する強度を持たせており、この部分が流通管部の自立に資するように構成される。高い場合にはこの蛇腹状のホース部分の金属厚を厚めに設計する。例えば自立高さ1メートルの場合には金属厚が2ミリメートルプラスマイナス10%程度でよいが、自立高さを3メートル程度にする場合には金属厚を3ミリメートルプラスマイナス10%程度にするとよい。
このように、実施形態3によれば、実施形態1に加え、流通管部が、自身にて自立可能な流通管であるので、壁に取り付ける等の設置工事が不要となる。
<実施形態4>
<概要>
実施形態4は、実施形態2又は、実施形態3を基本として一部に特徴を有する簡易設置型自動消火設備である。図1に示すように、消火薬剤流通管0306がフレキシブル部材で構成されている点に特徴がある。フレキシブル部材としては実施形態3で述べた金属メッシュホースを一例として挙げることができるが、その他にフレキシブルな蛇腹構造を有するプラスティック製ホースであってもよい。金属よりもプラスティックのほうがフレキシビリティが高いからである。プラスティックの種類としてはPP、ポリエチレンテレフタレート、高密度ポリエチレン、ポリスチレン、などが耐薬品性が高く、かつ機械的強度があるので適している。
<実施形態4 構成>
実施形態4の簡易設置型自動消火設備は、基本筐体と、消火薬剤タンクと、加圧用ガス容器と、吐出開始部と、吐出開始要否判断部と、制御部と、自立可能な流通管部である消火薬剤流通管と、散布口と、を有し、前記流通管部は、ラックと、流通管と、からなり、前記流通管はフレキシブルである。図3または図5に示す簡易設置型自動消火設備の構成と同様であるので、説明を省略する。
「流通管」はフレキシブル部材で構成されている。フレキシブル部材の材料については、実施形態4の概要で説明したので、省略する。
このように、本実施形態4によれば、実施形態2または実施形態3に加え、設置の自由度が増す。
<実施形態5>
<概要>
実施形態5は、実施形態1から実施形態4のいずれかを基本として、一部に特徴を有する簡易設置型自動消火設備である。
<実施形態5 構成>
図6に示すように、実施形態5の簡易設置型自動消火設備は、基本筐体0600と、消火薬剤タンク0601と、加圧用ガス容器0602と、吐出開始部0603と、吐出開始要否判断部0604と、制御部0605と、消火薬剤流通管0606と、散布口0607と、を有し、警報出力部0608をさらに有する。本実施形態の特徴は警報出力部0608を有する点であるので特徴部分について説明する
<実施形態5 構成の説明>
<実施形態5 警報出力部>
「警報出力部」0608は吐出開始要否判断部0604での判断結果が吐出開始要である場合に警報音又は/及び警報光を出力する。警報出力部0608からの出力は、警報音や警報光のどちらかを選択して取り付けても良い。また、警報音や警報光の双方を取り付けても良い。警報は簡易設置型自動消火設備に設置されているスピーカーやパトライト(登録商標)であってもよいし、利用者のスマートフォンや携帯電話、タブレット端末、自宅の門柱に設けられたパトライト(登録商標)などに通信で出力するように通信機能を持っていてもよい。また複数の機能をまとめて持っていてもい。この警報出力部0608は原則的に消火薬剤の散布開始と同時に発泡するように構成されるが、前述のように先に警報を出しておいて所定の確認時間内に中止命令がない場合に消火薬剤を吐出するように構成してもよい。その他の構成については、実施形態1の図3の構成と同様であるので、説明を省略する。
このように、実施形態5によれば、実施形態1から実施形態4に加え、警報音や警報光により火災発生の状況を素早く近くにいる人に知らせることができる。
<実施形態6>
<概要>
実施形態6は、実施形態1〜実施形態5のいずれかを基本として、一部に特徴を有する簡易設置型自動消火設備である。
<実施形態6 構成>
図7に示すように、実施形態6の簡易設置型自動消火設備は、基本筐体0700と、消火薬剤タンク0701と、加圧用ガス容器0702と、吐出開始部0703と、吐出開始要否判断部0704と、制御部0705と、消火薬剤流通管0706と、散布口0707と、を有し、蓄電池0708が設けられている。
<実施形態6 構成の説明>
<実施形態6 蓄電池>
「蓄電池」0708は基本筐体0700の各部(吐出開始部0703、吐出開始要否判断部0704、制御部0705)と接続されており、各部を動作させる。蓄電池0708の種類としてはリチウムイオン二次電池や、通常の鉛電池、その他使い捨ての乾電池、充電機能を有する乾電池などを利用することができる。また蓄電池0708の電池残量は常時制御部等によってモニターされていることが好ましく、既定の電圧よりもモニター結果が低下した場合、既定の蓄電用量よりも残蓄電用量が低下したと判断される場合には利用者に対して警告を報知するように構成することが好ましい。報知は火災発生時ほど騒がしくなくてもよいので音量は火災発生時の音量の10分の1程度に抑えるのがよい。またパトライト(登録商標)を点灯させるのでなく、別のインディケーターで警告を表示するように構成することが考えられる。もちろんこのことを利用者のスマートフォン、携帯電話、タブレット端末に送信するように構成してもよい。さらにはこの簡易設置型自動消火設備がリースやレンタルである場合には、あるいは警備会社の備品である場合にはそれらリース主、レンタル主、警備会社の所定の端末に対して警告を送信するように構成してもよい。その他の構成については、実施形態1の図3の構成と同様であるので、説明を省略する。
このように、実施形態6によれば、実施形態1〜実施形態5に加え、蓄電池(バッテリー)駆動が可能となるので、火災により電源供給は遮断されても、自動消火が可能となり、防災対策に貢献できる。
<実施形態7>
<概要>
実施形態7は、実施形態6を基本として、一部に特徴を有する簡易設置型自動消火設備である。
<実施形態7構成>
図8に示すように、実施形態7の簡易設置型自動消火設備は、基本筐体0800と、消火薬剤タンク0801と、加圧用ガス容器0802と、吐出開始部0803と、吐出開始要否判断部0804と、制御部0805と、消火薬剤流通管0806と、散布口0807と、を有し、蓄電池0808が設けられ、受電コンセント0810をさらに有する。
<実施形態7 構成の説明>
<実施形態7 受電コンセント>
「受電コンセント」0810は外部電源0809と接続し、蓄電池0808を充電する。これにより、蓄電池(バッテリー)駆動が比較的長期間利用可能となり、早期の電力低下が阻止できる。また受電コンセントからの受電のみによって駆動するように構成し、蓄電池を利用しないように構成することも可能である。なおそのような場合に受電コンセントが抜けていると非常時に対応できないので受電コンセントが抜けている場合に警告を発するように構成することが考えられる。この警告は小容量のバッテリを利用する。その他の構成については、実施形態1の図3の構成と同様であるので、説明を省略する。
このように、実施形態7によれば、受電コンセント0810に外部電源0809より給電し、長期間にわたって蓄電池(バッテリー)駆動が可能となるので、火災により電源供給は遮断されても、自動消火が可能となり、防災対策に貢献できる。
<実施形態8>
<概要>
実施形態8は、実施形態1から実施形態7のいずれかを基本として、一部に特徴を有する簡易設置型自動消火設備である。図9に示すように、散布口0900が接続部0901を介してユニバーサルジョイント0902に取り付けられ、消火薬剤流通管0903と結合される構造を示している。散布口0900はユニバーサルジョイント0902を回動させて散布方向を調節することができる。
<実施形態8 構成>
図10に示すように、実施形態8の簡易設置型自動消火設備は、基本筐体1000と、消火薬剤タンク1001と、加圧用ガス容器1002と、吐出開始部1003と、吐出開始要否判断部1004と、制御部1005と、消火薬剤流通管1006と、散布口1007と、を有し、散布方向調節部1008をさらに有する。
<実施形態8 構成の説明>
<実施形態8 散布方向調節部>
「散布方向調節部」1008は散布口1007と消火薬剤流通管1006との接続位置近傍で散布方向を調節する。散布方向の調節機構としてはユニバーサルジョイントのようなものが考えられる。ただし、これに限定されることなく例えばジョイント部分がフレキシブルな配管で構成される場合でもよい。その他の構成については、実施形態1の図3の構成と同様であるので、説明を省略する。
このように、実施形態8によれば、実施形態1から実施形態7に加え、自在な散布方向に消火薬剤を散布できるので、火災の火の元になりそうな対象物を消火対象として狙い付けされた消火が可能となる。
<実施形態9>
<概要>
実施形態9は、実施形態1から実施形態8のいずれかを基本として、一部に特徴を有する簡易設置型自動消火設備である。
<実施形態9 構成>
図11に示すように、実施形態9の簡易設置型自動消火設備は、基本筐体1100と、消火薬剤タンク1101と、加圧用ガス容器1102と、吐出開始部1103と、吐出開始要否判断部1104と、制御部1105と、消火薬剤流通管1106と、散布口1107と、を有し、センサー1108、1109、1110をさらに有する。
<実施形態9 構成の説明>
<実施形態9 センサー>
「センサー」1108は消火薬剤流通管、「センサー」1109は基本筐体1100内、又は/及び、「センサー」1110は散布口1107に設けられる。これらの「センサー」1108、1109、1110は選択的に設けたり、これらのセンサー1108、1109、1110を設けても良い。その他の構成については、実施形態1の図3の構成と同様であるので、説明を省略する。この場合においてセンサーは物理的に必ずしも筐体や消火薬剤流通管などに固定されている必要はなく、部屋の中に置かれてセンサー信号を無線で受信するように構成してもよい。また複数のセンサーを室内に配置することで前述の中止命令がでた場合のセンサーからの受信内容を学習して人工知能的に無駄な警報を省いたり、確実な火災発生を予見するように構成してもよい。またこの情報は独立で得られる情報のみならず、この簡易設置型自動消火設備からの情報にもとづいて学習するように構成してもよい。この他の簡易設置型自動消火設備の情報はいったん警備会社などの中央サーバに集約されて人工知能によって学習され、それぞれの簡易設置型自動消火設備に配信されるように構成してもよい。
このように、実施形態9によれば、実施形態1から実施形態8に加え、複数のセンサーを各部に設けたので、より詳細な発火対応を取ることができる。
<実施形態10>
<概要>
実施形態10は、実施形態9を基本として、一部に特徴を有する簡易設置型自動消火設備である。
<実施形態10 構成>
図12に示すように、実施形態10の簡易設置型自動消火設備は、基本筐体1200と、消火薬剤タンク1201と、加圧用ガス容器1202と、吐出開始部1203と、吐出開始要否判断部1204と、制御部1205と、消火薬剤流通管1206と、散布口1207と、を有し、センサー(1210、1211)と散布方向調節部1208をさらに有し、センサー(1210、1211)は赤外線画像センサー1210又は/及び可視光画像センサー1211であり、散布方向調節部1208は発火領域自動調節手段1209をさらに有する。
<実施形態10 構成の説明>
<実施形態10 センサー:赤外線画像センサー、可視光画像センサー>
「赤外線画像センサー」1210は赤外線を検出し発火を認識する。
「可視光画像センサー」1211は発火(炎)の色を検出して発火を認識する。
これらの赤外線画像センサー1210や可視光画像センサー1211を2つ付けて自動消火に利用しても良く、またどちらかのセンサーだけを選択して設けても良い。赤外線画像センサーからの信号には部屋の内部の物理的構造の情報が含まれており、部屋内での火災発生位置を把握できるようにし、後述する散布方向調節部によって火災の発生位置に集中的に消火薬剤を散布するように構成することが好ましい。これはエアコンの風向きを人を検知して制御する技術と同様である。
<実施形態10 散布方向調節部:発火領域自動調節手段>
「発火領域自動調節手段」1209は前記赤外線画像センサー1210又は/及び可視光画像センサー1211にて認識される発火領域に向けて散布方向を自動調節する。散布方向の調整はモーターなどを用いて行われる。その他の構成については、実施形態1の図3の構成と同様であるので、説明を省略する。
このように、実施形態10によれば、実施形態9に加え、発火領域に向けて散布方向を自動調節するロボット制御が可能となる。
<実施形態11>
<概要>
実施形態11は、実施形態1から実施形態10のいずれかを基本として、一部に特徴を有する簡易設置型自動消火設備である。図13に示すように、散布口1307、1308を複数設け、消火薬剤の散布方向を変えることで、消火エリアを拡大することができる。このとき、消火薬剤タンク1302のガス圧との関係で消火エリアは決定されることになる。また、図14に示すように、散布口1400、1401、1402の3つ口ジョイント1403の例を示している。その他の構成は実施形態1の図1の構成と同様であるので、説明を省略する。
<実施形態11 構成>
図15に示すように、実施形態11の簡易設置型自動消火設備は、基本筐体1500と、消火薬剤タンク1501と、加圧用ガス容器1502と、吐出開始部1503と、吐出開始要否判断部1504と、制御部1505と、消火薬剤流通管1506と、散布口(1507、1508、1509)と、を有し、散布口1507、1508、1509が複数備えられている。
<実施形態11 構成の説明>
<実施形態11 散布口:複数>
「散布口」1507、1508、1509は、図14に示すようなジョイントで3つ口の散布口を備えている。本簡易設置型自動消火設備は天井設置型のスプリンクラーと比較して部屋の全体を消火薬剤でカバーすることが難しいが、あらかじめ散布口を複数の方向に向けて配置すれば部屋のカバー面積が大きくなり、天井設置型スプリンクラーと同等の性能を実現することができる。その他の構成については、実施形態1の図3の構成と同様であるので、説明を省略する。
このように、本実施形態11によれば、実施形態1から実施形態10に加え、散布口を複数設け、消火薬剤の散布方向を変えることで、消火エリアを拡大することができる。
<実施形態12>
<概要>
実施形態12は、実施形態1から実施形態11のいずれかを基本として、一部に特徴を有する簡易設置型自動消火設備である。図16に示すように、基本筐体1600から2本の消火薬剤流通管1606と1607が設けられ、それぞれに散布口1608、1609がジョイント1612、1613を介して取り付けられている。その他の構成は実施形態1の図1の構成と同様であるので、説明を省略する。
<実施形態12 構成>
図17に示すように、実施形態12の簡易設置型自動消火設備は、基本筐体1700と、消火薬剤タンク1701と、加圧用ガス容器1702と、吐出開始部1703と、吐出開始要否判断部1704と、制御部1705と、消火薬剤流通管(1706、1707、1708)と、散布口(1709、1710、1711)と、を有し、消火薬剤流通管1706、1707、1708が複数備えられている。
<実施形態12 構成の説明>
<実施形態12 消火薬剤流通管:複数>
「消火薬剤流通管」1706、1707、1708は、複数備えられ、それぞれの流通管1706、1707、1708に散布口1709、1710、1711が備えられている。複数の消火薬剤流通管を有することによって単に散布口が複数ある場合に比較してより広範な範囲に消火薬剤を散布することが可能となる。なぜなら消火薬剤流通管の上部の首部分を伸ばすことによってより火災発生位置から近い位置から消火薬剤の散布が可能となるからである。その他の構成については、実施形態1の図3の構成と同様であるので、説明を省略する。
このように、実施形態12によれば、実施形態1から実施形態11に加え、消火薬剤流通管が複数備えられているので、消火薬剤の散布エリア設定の自由度が広がる。
<実施形態13>
<概要>
実施形態13は、実施形態1から実施形態12のいずれかを基本として、一部に特徴を有する簡易設置型自動消火設備である。図18に示すように、水道1807、水道入水口1808の水道水と消火薬剤タンク1801の切換えを行う構成を示している。その他の構成は実施形態1の図1の構成と同様であるので、説明を省略する。
<実施形態13 構成>
図19に示すように、実施形態13の簡易設置型自動消火設備は、基本筐体1900と、消火薬剤タンク1901と、加圧用ガス容器1902と、吐出開始部1903と、吐出開始要否判断部1904と、制御部1905と、消火薬剤流通管1906と、散布口1907と、を有し、消火薬剤消費判断部1910と、水道入水口1912と、切換部1908と、切換部制御部1909と、をさらに有する。本簡易設置型自動消火設備では消火薬剤を原則として消火に用いるが消火薬剤が消費し終わってもなおセンサーからの信号で消火されていないと判断される場合には緊急対策として水道水を利用して追加の消火を可能としたものである。
<実施形態13 構成の説明>
<実施形態13 消火薬剤消費判断部>
「消火薬剤消費判断部」1910は、消火薬剤タンク1901内の消火薬剤が消費し終わったか判断し、センサーからの信号でいまだに火災が鎮火していないか判断し、消費が終了し、鎮火していない場合には水道水から入水する水を散布するように構成する。
<実施形態13 水道入水口>
「水道入水口」1912は消火薬剤切れの代用に水道水1911を取り込む口である。
<実施形態13 切換部>
「切換部」1908は消火薬剤流通管1906の流通元を消火薬剤タンク1901と、水道入水口1912と切換える。モーター駆動弁、電磁駆動弁などで切換を行う。またいった受け入れた水をタンクにためてポンプで加圧して散布口から散布するように構成することも可能である。
<実施形態13 切換制御部>
「切換制御部」1909は消火薬剤消費判断部1910での判断結果が消火薬剤の消費が終わったとの判断結果である場合に切換部1908を切換えて水道入水口1912と消火薬剤流通管1906を連結し、消火薬剤タンク1901と消火薬剤流通管1906とを非連結にする。その他の構成については、実施形態1の図3の構成と同様であるので、説明を省略する。
このように、実施形態13によれば、実施形態1から実施形態12に加え、消火薬剤切れの時の消火活動の代用になる。
<実施形態14>
<概要>
実施形態14は、実施形態1から請求項13のいずれかの簡易設置型自動消火設備を基本として、一部に特徴を有する家具である。
<実施形態14 構成>
実施形態14の家具は、基本筐体と、消火薬剤タンクと、加圧用ガス容器と、吐出開始部と、吐出開始要否判断部と、制御部と、流通管部を有する消火薬剤流通管と、散布口と、を有する簡易設置型自動消火設備を収容している。
<実施形態14 構成の説明>
<実施形態14 家具>
図20に示すように、家具2000は、基本筐体2001内に図示しない消火薬剤タンク、加圧用ガス容器等が収容されており、消火薬剤流通管2002、散布口2003を経由して消火薬剤が散布される。その他の構成は実施形態1の図1に示す構成と同様であるので、説明を省略する。
ここでは、家具2000はタンスの例を示しているが、これに限らず、例えば組み込み型の食器棚のスペースに上述した簡易設置型自動消火設備を収納しても良い。また、リビングのソファーなどの背面に邪魔にならない配置で設置しても良い。
このように、実施形態14によれば、実施形態1から13の効果に加え、設置スペースを有効利用して、防火対策が施せるようになる。
このように、実施形態1から14によれば、システムコストおよび設置工事コストを上げることなく、部屋全体の消火可能な簡易設置型自動消火設備を提供する。

Claims (14)

  1. 基本筐体と、
    基本筐体に格納され加圧用ガスによって吐出される消火薬剤を入れた消火薬剤タンクと、
    基本筐体に格納され加圧用ガスを入れた加圧用ガス容器と、
    基本筐体に格納され加圧用ガス容器を開口して消火薬剤タンクを加圧し、消火薬剤の吐出を開始をするための吐出開始部と、
    センサーからのセンサー信号を受信して吐出開始要否を判断する吐出開始要否判断部と、
    吐出開始要否判断部での判断結果が吐出開始要である場合に吐出開始部を作動させる制御部と、
    基本筐体内の消火薬剤タンクの消火薬剤吐出口に連結され基本筐体から上方に伸びるように設置され通常の天井高までの流通管部である消火薬剤流通管と、
    消火薬剤流通管の出口に設けられ消火薬剤を霧状に散布するための散布口と、
    を有する簡易設置型自動消火設備。
  2. 前記流通管部は、基本筐体に固定されたラックと、ラックにて支持される流通管と、からなる請求項1に記載の簡易設置型自動消火設備。
  3. 前記流通管部は、自身にて自立可能な流通管である自立可能流通管である請求項1に記載の簡易設置型自動消火設備。
  4. 前記流通管はフレキシブルである請求項2又は請求項3に記載の簡易設置型自動消火設備。
  5. 吐出開始要否判断部での判断結果が吐出開始要である場合に警報音又は/及び警報光を出力するための警報出力部をさらに有する請求項1から請求項4のいずれか一に記載の簡易設置型自動消火設備。
  6. 基本筐体内に各部を動作させるための蓄電池が設けられている請求項1から請求項5のいずれか一に記載の簡易設置型自動消火設備。
  7. 前記蓄電池を充電するための受電コンセントをさらに有する請求項6に記載の簡易設置型自動消火設備。
  8. 散布口は消火薬剤流通管との接続位置近傍で散布方向を調節するための散布方向調節部をさらに有する請求項1から請求項7のいずれか一に記載の簡易設置型自動消火設備。
  9. 消火薬剤流通管、基本筐体、又は/及び、散布口に設けられるセンサーをさらに有する請求項1から請求項8のいずれか一に記載の簡易設置型自動消火設備。
  10. 前記センサーは赤外線画像センサー又は/及び可視光画像センサーであり、
    前記散布方向調節部は、前記赤外線画像センサーにて認識される発火領域に向けて散布方向を自動調節する発火領域自動調節手段をさらに有する請求項9に記載の簡易設置型自動消火設備。
  11. 散布口が複数備えられている請求項1から請求項10のいずれか一に記載の簡易設置型自動消火設備。
  12. 消火薬剤流通管が複数備えられている請求項1から請求項11のいずれか一に記載の簡易設置型自動消火設備。
  13. 消火薬剤タンク内の消火薬剤が消費し終わったか判断する消火薬剤消費判断部と、
    水道入水口と、
    消火薬剤流通管の流通元を消火薬剤タンクと、水道入水口と切換える切換部と、
    消火薬剤商品判断部での判断結果が消火薬剤の消費が終わったとの判断結果である場合に切換部を切換えて水道入水口と消火薬剤流通管を連結し、消火薬剤タンクと消火薬剤流通管とを非連結にする切換部制御部と、
    をさらに有する請求項1から請求項12のいずれか一に記載の簡易設置型自動消火設備。
  14. 請求項1から請求項13のいずれか一に記載の簡易設置型自動消火設備を備えた家具。
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