JP2018173250A - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷媒漏洩による燃焼の可能性が高まったことを把握可能な冷凍装置を提供する。
【解決手段】冷媒回路10を有する空気調和装置100であって、冷媒ガスセンサ81と、酸素ガスセンサ82と、を備えている。冷媒回路10は、R32冷媒が封入されており、冷凍サイクルを行う。冷媒ガスセンサ81は、空気調和装置100の少なくとも一部が位置する室内において冷媒ガスの検出を行う。酸素ガスセンサ82は、室内において酸素ガスの検出を行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、冷凍装置に関する。
昨今、地球温暖化を抑制するために、冷凍装置において環境への影響が少ない冷媒を採用することが求められている。ここで、従来より広く用いられているHFC(ハイドロフルオロカーボン)冷媒よりも環境への影響が少ない冷媒としては、GWP(地球温暖化係数)の低い冷媒が挙げられる。
しかし、GWPの低い冷媒は、燃焼性を伴うものが多い。
これに対して、冷凍装置から冷媒が漏洩した場合に備えて、冷媒の漏洩を検出可能とする技術が考案されている。例えば、特許文献1(特開2000−249435号公報)では、冷媒が漏洩した場合には、空気中の冷媒濃度の変化に応じて空気中を伝わる音の音速が変化することを用いて漏洩を検出する方法が提案されている。
しかし、音速の変化を用いて冷媒の漏洩を検出する方法では、音波が反射する反射面の素材によって反射音波がマイクへ入射する程度が変化してしまう等の問題があるため、冷媒の漏洩を正確に検出することは難しい。
さらに、空気中の冷媒濃度が所定濃度以上になった場合に検出が可能となる電気的センサを用いた漏洩の検出も考えられるが、燃焼に至らない程度の極めて僅かな漏れを検出してしまうと、冷凍装置の運転が必要以上に停止してしまうおそれがある。
特に、冷媒が漏洩した場合に燃焼が生じる可能性は、漏洩空間中における冷媒濃度のみによるものではなく、たとえ漏洩空間中における冷媒濃度が高まったとしても燃焼が生じない場合がある。
本願発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、本願発明の課題は、冷媒漏洩による燃焼の可能性が高まったことを把握可能な冷凍装置を提供することにある。
第1観点に係る冷凍装置は、冷媒回路を有する冷凍装置であって、冷媒ガスセンサと、酸素ガスセンサと、を備えている。冷媒回路は、冷媒が封入されており、冷凍サイクルを行う。冷媒ガスセンサは、冷凍装置の少なくとも一部が位置する対象空間において冷媒ガスの検出を行う。酸素ガスセンサは、対象空間において酸素ガスの検出を行う。
なお、冷凍装置は、2つの空間にわたって配置されていてもよい。例えば、冷凍装置は、室内に設置された室内ユニットと、室外に設置された室外ユニットとを有して構成されていてもよい。また、例えば、冷凍装置は、室内に向いた部分と室外に向いた部分とが1つのケーシングによって一体化された構成であってもよい。
この冷凍装置では、冷媒ガスセンサによる冷媒ガスの検出と、酸素ガスセンサによる酸素ガスの検出の両方を用いて、漏洩した冷媒による燃焼の可能性を判断することが可能になる。このため、冷媒ガスのみを検出する場合と比べて、冷媒の漏洩による燃焼可能性をより正確に判断することが可能になる。
第2観点に係る冷凍装置は、第1観点に係る冷凍装置であって、冷媒回路に封入されている冷媒は、可燃性冷媒、弱燃性冷媒、微燃性冷媒、アンモニア冷媒のいずれか1つの単体冷媒もしくは混合冷媒である。
ここで、可燃性冷媒としては、ASHRAE34の冷媒安全性分類規格がA3に分類される冷媒が挙げられる。また、弱燃性冷媒としては、ASHRAE34の冷媒安全性分類規格がA2に分類される冷媒が挙げられる。さらに、微燃性冷媒としては、ASHRAE34の冷媒安全性分類規格がA2Lに分類される冷媒が挙げられる。
この冷凍装置では、漏洩時に燃焼可能性のある冷媒が冷媒回路に用いられている場合において、燃焼の可能性を判断することが可能になる。
第3観点に係る冷凍装置は、第1観点に係る冷凍装置であって、冷媒回路に封入されている冷媒は、R32、または、R32よりもGWPの低い冷媒である。
ここで、R32よりもGWPの低い冷媒としては、R717等の自然冷媒、R170、R1270、R290、R600、R600a、R152aまたはこれらの混合冷媒等が挙げられる。
この冷凍装置では、GWP(地球温暖化係数)が低い冷媒が冷媒回路に用いられている場合において、燃焼の可能性を判断することが可能になる。
第4観点に係る冷凍装置は、第1観点から第3観点のいずれかに係る冷凍装置であって、制御部をさらに備えている。制御部は、冷媒ガスセンサおよび酸素ガスセンサからの検出情報に基づいて、燃焼可能性が生じたことの報知、または、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う。
ここで、燃焼可能性が生じたことの報知としては、特に限定されず、例えば、音を発することによる報知、ランプを発光または点滅させることによる報知、通信ネットワークを介して接続された外部装置に対して燃焼可能性が生じた旨の情報を送信することによる報知、またはこれらの組合せ等が含まれる。
また、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更としては、特に限定されず、例えば、漏洩箇所への冷媒の供給を途絶えさせる運転状態への変更、圧縮機の駆動周波数を低減させる等により循環する冷媒量を低減させる運転状態への変更等が含まれる。
この冷凍装置では、制御部が、燃焼可能性が生じたことの報知、または、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う。このため、燃焼可能性が生じていることをユーザに把握させること、または、燃焼可能性がさらに増大することを抑制させることが可能になる。
第5観点に係る冷凍装置は、第4観点に係る冷凍装置であって、空気温度センサをさらに備えている。空気温度センサは、対象空間において空気温度の検出を行う。制御部は、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサおよび空気温度センサからの検出情報に基づいて、燃焼可能性が生じたことの報知、または、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う。
この冷凍装置では、制御部は、燃焼可能性が生じたことの報知、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う場合に、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサだけでなく、さらに空気温度センサからの検出情報に基づいて判断を行う。このため、制御部の判断において、対象空間の空気温度が燃焼可能性に与える影響を考慮させること(例えば、空気温度が高いほど燃焼可能性が高まること等を考慮させること)が可能になる。
第6観点に係る冷凍装置は、第5観点に係る冷凍装置であって、制御部は、冷媒ガスセンサおよび酸素ガスセンサからの検出情報に基づいた第1の判断を行う。制御部は、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサおよび空気温度センサからの検出情報に基づいた第2の判断を行う。制御部は、第1の判断結果と第2の判断結果に応じて異なる報知または運転変更もしくは運転停止を行う。
この冷凍装置では、制御部は、冷媒ガスセンサおよび酸素ガスセンサからの検出情報に基づいた第1の判断と、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサおよび空気温度センサからの検出情報に基づいた第2の判断と、の2段階の判断を行い、各段階に応じて異なる報知または運転変更もしくは運転停止を行う。このため、燃焼可能性に関する危険性のレベルに応じた異なる報知または運転変更もしくは運転停止を行うことが可能になる。
ここで、異なる報知としては、特に限定されないが、例えば、音を発する報知であれば、第2段階の方が第1段階よりも音量を増大させた報知とすること、ランプを発光または点滅による報知であれば、第2段階の方が第1段階よりも発光量を増大させることや点滅速度を速めること等が挙げられる。
また、異なる運転変更もしくは運転停止としては、特に限定されないが、例えば、第1段階では漏洩量が抑制されるような運転状態で運転を継続させ、第2段階では完全に運転を停止させること等が挙げられる。
第7観点に係る冷凍装置は、第4観点に係る冷凍装置であって、空気湿度センサをさらに備えている。空気湿度センサは、対象空間において空気湿度の検出を行う。制御部は、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサおよび空気湿度センサからの検出情報に基づいて、燃焼可能性が生じたことの報知、または、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う。
この冷凍装置では、制御部は、燃焼可能性が生じたことの報知、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う場合に、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサだけでなく、さらに空気湿度センサからの検出情報に基づいて判断を行う。このため、制御部の判断において、対象空間の空気湿度が燃焼可能性に与える影響を考慮させること(例えば、空気湿度が高いほど燃焼可能性が高まること等を考慮させること)が可能になる。
第8観点に係る冷凍装置は、第7観点に係る冷凍装置であって、制御部は、冷媒ガスセンサおよび酸素ガスセンサからの検出情報に基づいた第1の判断を行う。制御部は、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサおよび空気湿度センサからの検出情報に基づいた第2の判断を行う。制御部は、第1の判断結果と第2の判断結果に応じて異なる報知または運転変更もしくは運転停止を行う。
この冷凍装置では、制御部は、冷媒ガスセンサおよび酸素ガスセンサからの検出情報に基づいた第1の判断と、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサおよび空気湿度センサからの検出情報に基づいた第2の判断と、の2段階の判断を行い、各段階に応じて異なる報知または運転変更もしくは運転停止を行う。このため、燃焼可能性に関する危険性のレベルに応じた異なる報知または運転変更もしくは運転停止を行うことが可能になる。
ここで、異なる報知としては、特に限定されないが、例えば、音を発する報知であれば、第2段階の方が第1段階よりも音量を増大させた報知とすること、ランプを発光または点滅による報知であれば、第2段階の方が第1段階よりも発光量を増大させることや点滅速度を速めること等が挙げられる。
また、異なる運転変更もしくは運転停止としては、特に限定されないが、例えば、第1段階では漏洩量が抑制されるような運転状態で運転を継続させ、第2段階では完全に運転を停止させること等が挙げられる。
第9観点に係る冷凍装置は、第4観点に係る冷凍装置であって、送風ファンをさらに備えている。送風ファンは、対象空間に空気流れを生じさせる。制御部は、冷媒ガスセンサおよび酸素ガスセンサからの検出情報に基づいて、送風ファンに強制的に送風を行わせる。
この冷凍装置では、燃焼可能性が高まっている場合であっても、送風ファンによる強制的な送風を行わせることで、漏洩冷媒を拡散させて、燃焼可能性を低下させることが可能になる。
第10観点に係る冷凍装置は、第4観点に係る冷凍装置であって、人感センサをさらに備えている。人感センサは、対象空間における動体の検出を行う。制御部は、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサおよび人感センサからの検出情報に基づいて、燃焼可能性が生じたことの報知、または、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う。
ここで、動体としては、特に限定されず、例えば、動物や人間等が挙げられる。
また、人感センサとしては、特に限定されないが、例えば、赤外線センサ、超音波センサ、可視光センサ、カメラ等が挙げられる。
この冷凍装置では、制御部は、燃焼可能性が生じたことの報知、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う場合に、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサだけでなく、さらに人感センサからの検出情報に基づいて判断を行う。このため、制御部の判断において、対象空間における動体に関する人感センサからの検出内容を考慮させることが可能になる。このため、例えば、動体が対象空間に存在しない場合には、報知を行わないようにする、または報知したとしても動体が対象空間に存在する場合よりも音量等を控えた報知を行うようにすること等が可能になる。また、例えば、動体が対象空間に存在しない場合には、運転を継続させ、動体が対象空間に存在する場合には運転を停止させる等の対応を行うことが可能になる。
第11観点に係る冷凍装置は、第4観点に係る冷凍装置であって、冷媒圧力センサをさらに備えている。冷媒圧力センサは、冷媒回路内の冷媒の圧力を検出する。制御部は、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサおよび冷媒圧力センサからの検出情報に基づいて、燃焼可能性が生じたことの報知、または、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う。
この冷凍装置では、制御部は、燃焼可能性が生じたことの報知、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う場合に、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサだけでなく、さらに冷媒圧力センサからの検出情報に基づいて判断を行う。このため、制御部による燃焼可能性の判断における信頼性をさらに高めることが可能になる。
例えば、冷媒圧力センサの検出圧力が所定圧力条件を満たさずに下回っている場合には、漏洩が生じている可能性が高いことを把握できるため、報知、運転変更または運転停止の判断の信頼性を高めることが可能になる。
第12観点に係る冷凍装置は、第4観点に係る冷凍装置であって、超音波センサをさらに備えている。超音波センサは、対象空間に対して超音波を出力しつつ、対象空間からの超音波の反射波を検出する。制御部は、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサおよび超音波センサからの検出情報に基づいて、燃焼可能性が生じたことの報知、または、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う。
この冷凍装置では、制御部は、燃焼可能性が生じたことの報知、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う場合に、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサだけでなく、さらに超音波センサからの検出情報に基づいて判断を行う。このため、制御部による燃焼可能性の判断における信頼性をさらに高めることが可能になる。
例えば、超音波センサが検出する反射波が所定漏洩音波条件を満たしている場合には、漏洩が生じている可能性が高いことを把握できるため、報知、運転変更または運転停止の判断の信頼性を高めることが可能になる。
第1観点に係る冷凍装置では、冷媒の漏洩による燃焼可能性をより正確に判断することが可能になる。
第2観点に係る冷凍装置では、漏洩時に燃焼可能性のある冷媒が冷媒回路に用いられている場合において、燃焼の可能性を判断することが可能になる。
第3観点に係る冷凍装置では、GWPが低い冷媒が冷媒回路に用いられている場合において、燃焼の可能性を判断することが可能になる。
第4観点に係る冷凍装置では、燃焼可能性が生じていることをユーザに把握させること、または、燃焼可能性がさらに増大することを抑制させることが可能になる。
第5観点に係る冷凍装置では、制御部の判断において、対象空間の空気温度が燃焼可能性に与える影響を考慮させることが可能になる。
第6観点に係る冷凍装置では、燃焼可能性に関する危険性のレベルに応じた異なる報知または運転変更もしくは運転停止を行うことが可能になる。
第7観点に係る冷凍装置では、制御部の判断において、対象空間の空気湿度が燃焼可能性に与える影響を考慮させることが可能になる。
第8観点に係る冷凍装置では、燃焼可能性に関する危険性のレベルに応じた異なる報知または運転変更もしくは運転停止を行うことが可能になる。
第9観点に係る冷凍装置では、漏洩冷媒を拡散させて、燃焼可能性を低下させることが可能になる。
第10観点に係る冷凍装置では、制御部の判断において、対象空間における動体に関する人感センサからの検出内容を考慮させることが可能になる。
第11観点に係る冷凍装置では、制御部による燃焼可能性の判断における信頼性をさらに高めることが可能になる。
第12観点に係る冷凍装置では、制御部による燃焼可能性の判断における信頼性をさらに高めることが可能になる。
本発明の一実施形態に係る空気調和装置の全体構成図。 コントローラの概略構成と、コントローラに接続される各部と、を模式的に示したブロック図。 冷媒漏洩制御モード時のコントローラの処理の流れの一例を示したフローチャート。 変形例Dに係る空気調和装置の全体構成図。 変形例Dに係るコントローラの概略構成と、コントローラに接続される各部と、を模式的に示したブロック図。 変形例Dに係る冷媒漏洩制御モード時のコントローラの処理の流れの一例を示したフローチャート。 変形例Fに係る空気調和装置の全体構成図。 変形例Fに係るコントローラの概略構成と、コントローラに接続される各部と、を模式的に示したブロック図。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る冷凍装置である空気調和装置100について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
(1)空気調和装置100
図1は、本発明の一実施形態に係る空気調和装置100の概略構成図である。空気調和装置100は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うことで、対象空間の空気を調和させる装置である。
空気調和装置100は、主として、室外ユニット2と、室内ユニット50と、室外ユニット2と室内ユニット50を接続する液冷媒連絡管6およびガス冷媒連絡管7と、入力装置および出力装置としての複数のリモコン50aと、空気調和装置100の動作を制御するコントローラ70と、を有している。
空気調和装置100では、冷媒回路10内に封入された冷媒が、圧縮され、冷却又は凝縮され、減圧され、加熱又は蒸発された後に、再び圧縮される、という冷凍サイクルが行われる。本実施形態では、冷媒回路10には、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うための冷媒としてR32が充填されている。
(1−1)室外ユニット2
室外ユニット2は、液冷媒連絡管6およびガス冷媒連絡管7を介して室内ユニット50と接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。室外ユニット2は、主として、圧縮機21と、四路切換弁22と、室外熱交換器23と、室外膨張弁24と、室外ファン25と、液側閉鎖弁29と、ガス側閉鎖弁30と、を有している。
また、室外ユニット2は、冷媒回路10を構成する配管である吐出管31、吸入管34、室外ガス側配管33、室外液側配管32を有している。吐出管31は、圧縮機21の吐出側と四路切換弁22の第1接続ポートとを接続している。吸入管34は、圧縮機21の吸入側と四路切換弁22の第2続ポートとを接続している。室外ガス側配管33は、四路切換弁22の第3ポートとガス側閉鎖弁30とを接続している。室外液側配管32は、四路切換弁22の第4ポートから室外熱交換器23および室外膨張弁24を介して液側閉鎖弁29まで伸びている。
圧縮機21は、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒を高圧になるまで圧縮する機器である。ここでは、圧縮機21として、ロータリ式やスクロール式等の容積式の圧縮要素(図示省略)が圧縮機モータM21によって回転駆動される密閉式構造の圧縮機が使用されている。圧縮機モータM21は、容量を変化させるためのものであり、インバータにより運転周波数の制御が可能である。
四路切換弁22は、接続状態を切り換えることで、圧縮機21の吐出側と室外熱交換器23とを接続しつつ圧縮機21の吸入側とガス側閉鎖弁30とを接続する冷房運転接続状態と、圧縮機21の吐出側とガス側閉鎖弁30とを接続しつつ圧縮機21の吸入側と室外熱交換器23とを接続する暖房運転接続状態と、を切り換えることができる。
室外熱交換器23は、冷房運転時には冷凍サイクルにおける高圧の冷媒の放熱器として機能し、暖房運転時には冷凍サイクルにおける低圧の冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。
室外ファン25は、室外ユニット2内に室外の空気を吸入して、室外熱交換器23において冷媒と熱交換させた後に、外部に排出するための空気流れを生じさせる。室外ファン25は、室外ファンモータM25によって回転駆動される。
室外膨張弁24は、弁開度制御が可能な電動膨張弁であり、室外液側配管32の途中の室外熱交換器23と液側閉鎖弁29との間に設けられている。
液側閉鎖弁29は、室外液側配管32と液冷媒連絡管6との接続部分に配置された手動弁である。
ガス側閉鎖弁30は、室外ガス側配管33とガス冷媒連絡管7との接続部分に配置された手動弁である。
室外ユニット2には、各種センサが配置されている。
具体的には、室外ユニット2の圧縮機21周辺には、圧縮機21の吸入側における冷媒の温度である吸入温度センサ35と、圧縮機21の吸入側における冷媒の圧力である吸入圧力を検出する吸入圧力センサ36と、圧縮機21の吐出側における冷媒の圧力である吐出圧力を検出する吐出圧力センサ37と、が配置されている。
また、室外熱交換器23には、室外熱交換器23を流れる冷媒の温度を検出する室外熱交温度センサ38が設けられている。
さらに、室外熱交換器23又は室外ファン25の周辺には、室外ユニット2内に吸入される室外の空気の温度を検出する外気温度センサ39が配置されている。
室外ユニット2は、室外ユニット2を構成する各部の動作を制御する室外ユニット制御部20を有している。室外ユニット制御部20は、CPUやメモリ等を含むマイクロコンピュータを有している。室外ユニット制御部20は、各室内ユニット50の室内ユニット制御部57と通信線を介して接続されており、制御信号等の送受信を行う。また、室外ユニット制御部20は、吸入温度センサ35、吸入圧力センサ36、吐出圧力センサ37、室外熱交温度センサ38、外気温度センサ39とそれぞれ電気的に接続されており、各センサからの信号を受信する。
(1−2)室内ユニット50
室内ユニット50は、対象空間である室内の壁面や天井等に設置されている。室内ユニット50は、液冷媒連絡管6およびガス冷媒連絡管7を介して室外ユニット2と接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。
室内ユニット50は、室内膨張弁54と、室内熱交換器52と、室内ファン53と、を有している。
また、室内ユニット50は、室内熱交換器52の液側端と液冷媒連絡管6とを接続する室内液冷媒管58と、室内熱交換器52のガス側端とガス冷媒連絡管7とを接続する室内ガス冷媒管59と、を有している。
室内膨張弁54は、弁開度制御が可能な電動膨張弁であり、室内液冷媒管58の途中に設けられている。
室内熱交換器52は、冷房運転時には冷凍サイクルにおける低圧の冷媒の蒸発器として機能し、暖房運転時には冷凍サイクルにおける高圧の冷媒の放熱器として機能する熱交換器である。
室内ファン53は、室内ユニット50内に室内の空気を吸入して、室内熱交換器52において冷媒と熱交換させた後に、外部に排出するための空気流れを生じさせる。室内ファン53は、室内ファンモータM53によって回転駆動される。
室内ユニット50には、各種センサが配置されている。
具体的には、室内ユニット50の内部には、冷媒回路10に封入されている冷媒ガスの濃度を検出するための冷媒ガスセンサ81(例えば、冷媒ガス濃度に応じて電気的反応が異なるセンサ)と、酸素濃度を検出するための酸素ガスセンサ82と、室内ユニット50が設置されている空間における空気温度を検出する空気温度センサ83と、室内ユニット50が設置されている空間における動体の有無を検出する赤外線センサ85と、室内熱交換器52を流れる冷媒の温度を検出する室内熱交温度センサ86と、が配置されている。
また、室内ユニット50は、室内ユニット50を構成する各部の動作を制御する室内ユニット制御部57を有している。室内ユニット制御部57は、CPUやメモリ等を含むマイクロコンピュータを有している。室内ユニット制御部57は、室外ユニット制御部20と通信線を介して接続されており、制御信号等の送受信を行う。
室内ユニット制御部57は、冷媒ガスセンサ81、酸素ガスセンサ82、空気温度センサ83、赤外線センサ85、室内熱交温度センサ86がそれぞれ電気的に接続されており、各センサからの信号を受信する。
(1−3)リモコン50a
リモコン50aは、室内ユニット50のユーザが空気調和装置100の運転状態を切り換えるための各種指示を入力するための入力装置である。また、リモコン50aは、空気調和装置100の運転状態や所定の報知を行うための出力装置としても機能する。リモコン50aは、室内ユニット制御部57と通信線を介して接続されており、相互に信号の送受信を行っている。なお、リモコン50aには、スピーカが内蔵されている。
(2)コントローラ70の詳細
空気調和装置100では、室外ユニット制御部20と室内ユニット制御部57が通信線を介して接続されることで、空気調和装置100の動作を制御するコントローラ70が構成されている。
図2は、コントローラ70の概略構成と、コントローラ70に接続される各部と、を模式的に示したブロック図である。
コントローラ70は、複数の制御モードを有し、制御モードに応じて空気調和装置100の運転を制御する。例えば、コントローラ70は、制御モードとして、平常時に実行する通常運転モードと、冷媒漏洩が生じた場合に実行する冷媒漏洩制御モードと、を有している。
コントローラ70は、室外ユニット2に含まれる各アクチュエータ(具体的には、圧縮機21(圧縮機モータM21)、室外膨張弁24、および室外ファン25(室外ファンモータM25))と、各種センサ(吸入温度センサ35、吸入圧力センサ36、吐出圧力センサ37、室外熱交温度センサ38、および外気温度センサ39等)と、電気的に接続されている。また、コントローラ70は、室内ユニット50に含まれるアクチュエータ(具体的には、室内ファン53(室内ファンモータM53)、室内膨張弁54)と電気的に接続されている。また、コントローラ70は、冷媒ガスセンサ81、酸素ガスセンサ82、空気温度センサ83、赤外線センサ85、室内熱交温度センサ86と、リモコン50aと、電気的に接続されている。
コントローラ70は、主として、記憶部71と、通信部72と、モード制御部73と、アクチュエータ制御部74と、出力制御部75と、を有している。なお、コントローラ70内におけるこれらの各部は、室外ユニット制御部20および/又は室内ユニット制御部57に含まれる各部が一体的に機能することによって実現されている。
(2−1)記憶部71
記憶部71は、例えば、ROM、RAM、およびフラッシュメモリ等で構成されており、揮発性の記憶領域と不揮発性の記憶領域を含む。記憶部71には、コントローラ70の各部における処理を定義した制御プログラムが格納されている。また、記憶部71は、コントローラ70の各部によって、所定の情報(例えば、各センサの検出値、リモコン50aに入力されたコマンド等)を、所定の記憶領域に適宜格納される。
(2−2)通信部72
通信部72は、コントローラ70に接続される各機器と、信号の送受信を行うための通信インターフェースとしての役割を果たす機能部である。通信部72は、アクチュエータ制御部74からの依頼を受けて、指定されたアクチュエータに所定の信号を送信する。また、通信部72は、各種センサ35〜39、81〜83、85、86、リモコン50aから出力された信号を受けて、記憶部71の所定の記憶領域に格納する。
(2−3)モード制御部73
モード制御部73は、制御モードの切り換え等を行う機能部である。モード制御部73は、室内ユニット50のいずれにおいても所定の冷媒漏洩条件を満たさない場合には、制御モードを通常運転モードとする。
一方、モード制御部73は、室内ユニット50において所定の冷媒漏洩条件を満たした場合には、制御モードを冷媒漏洩制御モードに切り換える。
(2−4)アクチュエータ制御部74
アクチュエータ制御部74は、制御プログラムに沿って、状況に応じて、空気調和装置100に含まれる各アクチュエータ(例えば圧縮機21等)の動作を制御する。
例えば、アクチュエータ制御部74は、通常運転モード時には、設定温度や各種センサの検出値等に応じて、圧縮機21の回転数、室外ファン25、室内ファン53の回転数、室外膨張弁24の弁開度、室内膨張弁54の弁開度等をリアルタイムに制御する。
また、アクチュエータ制御部74は、冷媒漏洩制御モード時には、所定の運転が行われるように各アクチュエータの動作を制御する。具体的には、アクチュエータ制御部74は、冷媒が漏洩した場合に、室内ユニット50に対する冷媒の供給を途絶えさせる。
(2−5)出力制御部75
出力制御部75は、表示装置としてのリモコン50aの動作を制御する機能部である。
出力制御部75は、運転状態や状況に係る情報を管理者に対して表示すべく、リモコン50aに所定の情報を出力させる。
例えば、出力制御部75は、通常運転モードで冷却運転モード実行中には、設定温度等の各種情報をリモコン50aに表示させる。
また、出力制御部75は、冷媒漏洩制御モード時には、冷媒漏洩が生じていることを表す情報を、リモコン50aが有するディスプレイに表示させる。さらに、出力制御部75は、リモコン50aに内蔵されたスピーカによって、冷媒漏洩が生じていることを音声で報知する。さらに、出力制御部75は、サービスエンジニアへの通知を促す情報を、リモコン50aに表示させる。
(3)通常運転モード
以下、通常運転モードについて説明する。
通常運転モードとしては、冷房運転モードと暖房運転モードとが設けられている。
コントローラ70は、リモコン50a等から受け付けた指示に基づいて、冷房運転モードか暖房運転モードかを判断し、実行する。
(3−1)冷房運転モード
空気調和装置100では、冷房運転モードでは、四路切換弁22の接続状態を圧縮機21の吐出側と室外熱交換器23とを接続しつつ圧縮機21の吸入側とガス側閉鎖弁30とを接続する冷房運転接続状態とし、冷媒回路10に充填されている冷媒を、主として、圧縮機21、室外熱交換器23、室外膨張弁24、室内膨張弁54、室内熱交換器52の順に循環させる。
より具体的には、冷房運転モードが開始されると、冷媒回路10内において、冷媒が圧縮機21に吸入されて圧縮された後に吐出される。ここで、冷凍サイクルにおける低圧は、吸入圧力センサ36によって検出される吸入圧力であり、冷凍サイクルにおける高圧は、吐出圧力センサ37によって検出される吐出圧力である。
圧縮機21では、室内ユニット50で要求される冷却負荷に応じた容量制御が行われる。具体的には、吸入圧力の目標値が室内ユニット50で要求される冷却負荷に応じて設定され、吸入圧力が目標値になるように圧縮機21の運転周波数が制御される。
圧縮機21から吐出されたガス冷媒は、吐出管31、四路切換弁22を経て、室外熱交換器23のガス側端に流入する。
室外熱交換器23のガス側端に流入したガス冷媒は、室外熱交換器23において、室外ファン25によって供給される室外側空気と熱交換を行って放熱して凝縮し、液冷媒となって室外熱交換器23の液側端から流出する。
室外熱交換器23の液側端から流出した液冷媒は、室外液側配管32、室外膨張弁24、液側閉鎖弁29、および液冷媒連絡管6を経て、室内ユニット50に流入する。なお、冷房運転モードでは、室外膨張弁24は全開状態となるように制御されている。
室内ユニット50に流入した冷媒は、室内液冷媒管58の一部を経て、室内膨張弁54に流入する。室内膨張弁54に流入した冷媒は、室内膨張弁54によって冷凍サイクルにおける低圧になるまで減圧された後、室内熱交換器52の液側端に流入する。なお、室内膨張弁54の弁開度は、冷房運転モードでは、圧縮機21の吸入冷媒の過熱度が所定の過熱度となるように制御される。ここで、圧縮機21の吸入冷媒の過熱度は、吸入温度センサ35による検出温度と吸入圧力センサ36による検出圧力とを用いてコントローラ70に算出される。室内熱交換器52の液側端に流入した冷媒は、室内熱交換器52において、室内ファン53によって供給される室内空気と熱交換を行って蒸発し、ガス冷媒となって室内熱交換器52のガス側端から流出する。室内熱交換器52のガス側端から流出したガス冷媒は、室内ガス冷媒管59を介して、ガス冷媒連絡管7に流れていく。
このようにして、ガス冷媒連絡管7を流れる冷媒は、ガス側閉鎖弁30、室外ガス側配管33、四路切換弁22、および吸入管34を経て、再び、圧縮機21に吸入される。
(3−2)暖房運転モード
空気調和装置100では、暖房運転モードでは、四路切換弁22の接続状態を圧縮機21の吐出側とガス側閉鎖弁30とを接続しつつ圧縮機21の吸入側と室外熱交換器23とを接続する暖房運転接続状態とし、冷媒回路10に充填されている冷媒を、主として、圧縮機21、室内熱交換器52、室内膨張弁54、室外膨張弁24、室外熱交換器23の順に循環させる。
より具体的には、暖房運転モードが開始されると、冷媒回路10内において、冷媒が圧縮機21に吸入されて圧縮された後に吐出される。ここで、冷凍サイクルにおける低圧は、吸入圧力センサ36によって検出される吸入圧力であり、冷凍サイクルにおける高圧は、吐出圧力センサ37によって検出される吐出圧力である。
圧縮機21では、室内ユニット50で要求される暖房負荷に応じた容量制御が行われる。具体的には、吐出圧力の目標値が室内ユニット50で要求される暖房負荷に応じて設定され、吐出圧力が目標値になるように圧縮機21の運転周波数が制御される。
圧縮機21から吐出されたガス冷媒は、吐出管31、四路切換弁22、室外ガス側配管33、ガス冷媒連絡管7を流れた後、室内ガス冷媒管59を介して室内ユニット50に流入する。
室内ユニット50に流入した冷媒は、室内ガス冷媒管59を経て、室内熱交換器52のガス側端に流入する。室内熱交換器52のガス側端に流入した冷媒は、室内熱交換器52において、室内ファン53によって供給される室内空気と熱交換を行って放熱して凝縮し、液冷媒となって室内熱交換器52の液側端から流出する。室内熱交換器52の液側端から流出した冷媒は、室内液冷媒管58、室内膨張弁54を介して、液冷媒連絡管6に流れていく。なお、室内膨張弁54の弁開度は、暖房運転モードでは全開状態となるように制御される。
このようにして、液冷媒連絡管6を流れる冷媒は、液側閉鎖弁29、室外液側配管32を介して、室外膨張弁24に流入する。
室外膨張弁24に流入した冷媒は、冷凍サイクルにおける低圧になるまで減圧された後、室外熱交換器23の液側端に流入する。なお、室外膨張弁24の弁開度は、暖房運転モードでは、圧縮機21の吸入冷媒の過熱度が所定の過熱度となるように制御される。
室外熱交換器23の液側端から流入した冷媒は、室外熱交換器23において、室外ファン25によって供給される室外空気と熱交換を行って蒸発し、ガス冷媒となって室外熱交換器23のガス側端から流出する。
室外熱交換器23のガス側端から流出した冷媒は、四路切換弁22、および吸入管34を経て、再び、圧縮機21に吸入される。
(4)冷媒漏洩制御モード
以下、通常運転モード時に冷媒の漏洩が生じた場合のコントローラ70によって実行される冷媒漏洩制御モードの処理の流れの一例を、図3のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS10では、冷房運転モードまたは暖房運転モードの通常運転モードが実行されている際に、コントローラ70は、冷媒ガスセンサ81における冷媒の検出濃度が所定冷媒濃度以上になっているか否かを判断する。当該所定冷媒濃度は、冷媒回路10に封入されている冷媒の種類(本実施形態ではR32)に応じて予め定められており、記憶部71に格納されている。コントローラ70が、冷媒ガスセンサ81において検出された冷媒濃度が所定冷媒濃度以上になっていると判断した場合には、ステップS11へ移行する。一方、冷媒ガスセンサ81において検出された冷媒濃度が所定冷媒濃度に満たない場合には、通常運転モードを継続させ、ステップS10を繰り返す。
ステップS11では、コントローラ70は、冷媒漏洩制御モードを開始し、出力制御部75によって、冷媒が漏洩したことを表す情報をリモコン50aが有するディスプレイに文字情報として表示させる。また、コントローラ70は、出力制御部75によって、冷媒が漏洩したことを音声情報としてリモコン50aが有するスピーカから報知させる。
ステップS12では、コントローラ70は、酸素ガスセンサ82における酸素の検出濃度が所定酸素濃度以上になっているか否かを判断する。当該所定酸素濃度は、冷媒回路10に封入されている冷媒の種類(本実施形態ではR32)に応じて予め定められており、記憶部71に格納されている。コントローラ70が、酸素ガスセンサ82において検出された酸素濃度が所定酸素濃度以上になっていると判断した場合には、ステップS13へ移行する。一方、酸素ガスセンサ82において検出された酸素濃度が所定酸素濃度に満たない場合には、ステップS13を繰り返す。
ステップS13では、コントローラ70は、出力制御部75によって、冷媒の漏洩により燃焼可能性が生じていることを表す情報をリモコン50aが有するディスプレイに文字情報として表示させる。また、コントローラ70は、出力制御部75によって、冷媒の漏洩により燃焼可能性が生じていることを音声情報としてリモコン50aが有するスピーカから報知(ステップS11による報知よりも大きな音量による報知)させる。
ステップS14では、コントローラ70は、室内ファン53の回転数が最大となるように強制的な運転状態に制御する。これにより、漏れだした冷媒媒を攪拌させ、局所的に濃度が高くなることを抑制させることが可能になる。
ステップS15では、コントローラ70は、赤外線センサ85において室内における人間や動物等の動体が検出されているか否かを判断する。コントローラ70が、赤外線センサ85による検出があると判断した場合には、ステップS16へ移行する。一方、赤外線センサ85による検出が無いと判断した場合には、ステップS18に移行する。
ステップS16では、コントローラ70は、空気温度センサ83により検出される室内の気温が所定空気温度以上となっているか否かを判断する。当該所定空気温度は、冷媒回路10に封入されている冷媒の種類(本実施形態ではR32)に応じて予め定められており、記憶部71に格納されている。なお、R32を含め殆どの冷媒では、空気温度が高いほど燃焼可能性が高まることとなる。コントローラ70が、空気温度センサ83により検出される室内の気温が所定空気温度以上になっていると判断した場合には、ステップS17へ移行する。一方、所定空気温度以上とはなっていないと判断した場合には、ステップS18に移行する。
ステップS17では、コントローラ70は、出力制御部75によって、冷媒の漏洩により燃焼可能性が高い状態になっていることを表す情報をリモコン50aが有するディスプレイに文字情報として表示させる。また、コントローラ70は、出力制御部75によって、冷媒の漏洩により燃焼可能性が高い状態になっていることを音声情報としてリモコン50aが有するスピーカから報知(ステップS13による報知よりも大きな音量による報知)させる。
ステップS18では、コントローラ70は、ポンプダウン運転を行う。ポンプダウン運転では、四路切換弁22の接続状態を冷房運転モードの接続状態としつつ、室外膨張弁24を閉じて、圧縮機21を駆動させ、室外ファン25を駆動させて、室外熱交換器23を冷媒の凝縮器として機能させる。これにより、冷媒回路10のうち室内ユニット50側に存在している冷媒を室外ユニット2の圧縮機21の吐出側から室外熱交換器23を介して室外膨張弁24に至るまでの間に回収し、室内ユニット50における漏洩箇所からのさらなる冷媒の漏洩を抑制させる。なお、冷媒の漏洩時に冷房運転モードが実行される状態であれば、四路切換弁22の接続状態を維持したままで、ポンプダウン運転が行われることになる。他方、冷媒の漏洩時に暖房運転モードが実行される状態であれば、四路切換弁22を冷房運転モードでの接続状態に切り換えてポンプダウン運転が行われることになる。ポンプダウン運転は、吸入圧力センサ36の検出圧力が所定終了圧力以下になった場合に終了し、圧縮機21の駆動を停止させ、空気調和装置100の運転を停止させる。
(5)空気調和装置100の特徴
(5−1)
本実施形態に係る空気調和装置100では、冷媒回路10から燃焼しうる冷媒が漏洩した場合に、単に、冷媒ガスセンサ81による漏洩冷媒の検出を行い、冷媒が漏洩したことを報知するだけでなく、さらに酸素ガスセンサ82を用いて酸素ガスの検出を行い、漏洩した冷媒の冷媒濃度が所定冷媒濃度以上であって、かつ、酸素ガス濃度が所定酸素濃度以上であると判断した場合に、燃焼可能性が生じたことを報知している。
このため、漏洩した冷媒ガスのみを検出する場合と比べて、冷媒ガスと酸素ガスとの両方の濃度の検出を行っているため、燃焼可能性をより正確に判断することが可能になっている。
例えば、空気調和装置100の室内ユニット50が特定の工場等の酸素濃度の低い環境で用いられている場合には、冷媒が多少漏洩したとしても、燃焼可能性が直ちに生じない場合もある。このような場合には、冷媒が漏洩したとしても、燃焼可能性が低いことを把握することも可能になる。
また、燃焼可能性が生じていない場合であっても、冷媒が漏洩して所定冷媒濃度以上となっている場合には、冷媒の漏洩が生じていること自体をユーザ等に把握させることが可能になっている。
(5−2)
本実施形態に係る空気調和装置100では、室内ユニット50において冷媒が漏洩し、燃焼可能性が生じた場合に、ポンプダウン運転を行って室外ユニット2に冷媒を回収させるため、室内ユニット50における漏洩箇所からのさらなる冷媒の漏洩を抑制することが可能になっている。これにより、燃焼可能性がさらに増大してしまうことも抑制することが可能になっている。
(5−3)
本実施形態に係る空気調和装置100では、冷媒ガスセンサ81による冷媒濃度の検出および酸素ガスセンサ82による酸素濃度の検出だけでなく、さらに、赤外線センサ85を用いた動体の検出も行っている。そして、室内に動体が存在することが赤外線センサ85から検出された場合には、燃焼可能性が高い状態になっているか否かを、空気温度センサ83を用いて判断し、燃焼可能性が高い状態になっていることを動体に知らせることが可能になっている。また、赤外線センサ85による検出が無い場合等のように動体が対象空間に存在していない場合には、大きな音量での報知を控えることにより、不必要に大きな音を生じさせることを防ぐことができる。
また、燃焼可能性が高いか否かの判断において、冷媒回路10に封入されている冷媒の種類に応じて燃焼が生じやすい空気温度や空気湿度を踏まえることができるため、燃焼可能性の高さについてより正確な判断が可能になっている。
(5−4)
本実施形態に係る空気調和装置100では、燃焼可能性が生じたと判断した場合には、室内ファン53を強制的に最大回転数で駆動させるため、室内において局所的に冷媒濃度が高まっている箇所が生じることを抑制し、燃焼を生じさせにくくすることが可能になっている。
(6)変形例
上記実施形態は、以下の変形例に示すように適宜変形が可能である。なお、各変形例は、矛盾が生じない範囲で他の変形例と組み合わせて適用されてもよい。
(6−1)変形例A
上記実施形態では、冷媒回路10に封入されている冷媒がR32である場合を例に挙げて説明した。
これに対して、冷媒回路10に封入される冷媒は、これに限定されるものではなく、例えば、R32以外の冷媒として、ASHRAE34の冷媒安全性分類規格がA3に分類される可燃性冷媒、ASHRAE34の冷媒安全性分類規格がA2に分類される弱燃性冷媒、ASHRAE34の冷媒安全性分類規格がA2Lに分類される微燃性冷媒を用いてもよい。この場合においても、漏洩時に燃焼しうるため、上記実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
また、冷媒回路10に封入されるR32以外の冷媒としては、R32よりもGWPの低い冷媒(R717等の自然冷媒、R170、R1270、R290、R600、R600a、R152aまたはこれらの混合冷媒等)を用いてもよい。このようにGWPの値が低い冷媒を用いる場合であっても、漏洩を適切に検出し、報知されるため、漏洩時の必要な対策を確実に行うことが可能になる。
(6−2)変形例B
上記実施形態では、冷媒が漏洩したことを示す報知、燃焼可能性が生じたことを示す報知、および、燃焼可能性が高い状態であることを示す報知において、リモコン50aのディスプレイによる文字情報の表示およびリモコン50aのスピーカを用いた音声情報による報知を行う場合を例に挙げて説明した。
これに対して、報知の態様としてはこれに限定されるものではなく、例えば、リモコン50aにランプが設けられている場合には、当該ランプを点灯、点滅等させるようにしてもよい。ここで、ランプによる報知を行う場合には、把握される燃焼可能性の高さに応じて、発光量を増大させてもよいし、発光色を変えてもよいし、点滅速度を早めるようにして、報知の態様に違いを設けてもよい。
また、コントローラ70が、通信部72を介して、コンピュータによって構成される外部の遠隔監視装置等と通信ネットワークを通じて通信可能に接続されている場合には、当該外部の遠隔監視装置等に対して、冷媒が漏洩したこと、燃焼可能性が生じたこと、および、燃焼可能性が高い状態であることを示す情報を送信するようにしてもよい。この場合には、当該遠隔監視装置において監視を行っている冷媒漏洩の対処に詳しいサービスエンジニアに対しても状況を適切に把握させることが可能になる。
(6−3)変形例C
上記実施形態では、冷媒漏洩制御モードでは、最終的にポンプダウン運転を行って空気調和装置100を停止させる場合を例に挙げて説明した。
しかし、燃焼可能性が生じた後に行われる空気調和装置100の制御としては、これに限定されるものではなく、例えば、漏洩後には圧縮機21の周波数を低減させる制御を行うようにしてもよい。また、冷房運転モードの実行中に燃焼可能性が生じた場合には、室内膨張弁54を閉じることにより、室内熱交換器52に対してさらなる冷媒が供給される状況を回避するようにしてもよい。
また、例えば、燃焼可能性が生じただけの段階では、圧縮機21の駆動を低下させつつ運転を継続させ、燃焼可能性が高まった段階でポンプダウン運転を行って停止させるようにしてもよい。また、例えば、燃焼可能性が生じただけの段階では、室内ファン53を最大回転数で強制駆動させつつ運転を継続させ、燃焼可能性が高まった段階でポンプダウン運転を行って停止させるようにしてもよい。
(6−4)変形例D
上記実施形態では、空気温度センサ83が設けられており、冷媒漏洩制御モードにおいてステップS16で示すように、空気温度センサ83の検出結果を用いて燃焼可能性の高さの判断を行う場合を例に挙げて説明した。
これに対して、例えば、図4、図5に示すように、室内ユニット50が設置されている空間における空気湿度を検出する空気湿度センサ84をさらに設けた空気調和装置100aを用いるようにしてもよい。そして、この空気湿度センサ84についても、検出信号を送信することができるように、室内ユニット制御部57と電気的に接続される。
そして、図6に示すように、ステップS20〜S26、S28、S29の処理は、上記実施形態のステップS10〜S18と同様としつつ、ステップS26の後に以下のステップS27の処理を介在させるようにしてもよい。
すなわち、ステップS27では、コントローラ70は、空気湿度センサ84により検出される室内空気の湿度が所定空気湿度以上となっているか否かを判断する。当該所定空気湿度は、冷媒回路10に封入されている冷媒の種類(本実施形態ではR32)に応じて予め定められており、記憶部71に格納されている。コントローラ70が、空気湿度センサ84により検出される室内空気の湿度が所定空気湿度以上になっていると判断した場合には、ステップS28へ移行する。一方、所定空気湿度以上とはなっていないと判断した場合には、ステップS29に移行する。
なお、R32では、空気湿度の違いによる燃焼性の違いはあまり認められないが、例えば、HFO-1234ze、HFO-1234yf等のHFO冷媒では、空気湿度が高いほど燃焼可能性が高まるため、湿度を考慮することでより燃焼可能性を正確に把握することが可能となる。
また、上記では、空気温度センサ83と空気湿度センサ84とを両方用いて燃焼可能性の判断を行う場合を例に説明したが、空気湿度センサ84を用いつつ、空気温度センサ83を用いずに、燃焼可能性を判断するようにしてもよい。
また、燃焼可能性をより詳細に評価するために、冷媒回路10に封入されている冷媒の種類に応じて、冷媒ガス濃度の範囲条件、酸素濃度の範囲条件、空気温度の範囲条件、空気湿度の範囲条件を予め記憶しておき、冷媒回路10に封入されている冷媒の種類に応じた燃焼可能性を具体的に判断するようにしてもよい。
(6−5)変形例E
上記実施形態では、冷媒ガスセンサ81による検出濃度を用いて冷媒の漏洩を判断する場合を例に挙げて説明した。
これに対して、冷媒の漏洩の判断においては、例えば、吸入圧力センサ36または吐出圧力センサ37による検出圧力が低下を検出することにより(所定圧力条件を満たしたことを把握することにより)、冷媒が漏洩したことを判断するようにしてもよい。このように冷媒回路10における冷媒圧力の検出値を用いて冷媒の漏洩を判断することにより、当該冷媒回路10からの漏洩が生じていること(別の冷媒系統から漏洩した冷媒を検出しているのでは無いこと)を確認することができる。
さらに、例えば、上記実施形態の冷媒漏洩制御モードのステップS10において、冷媒ガスセンサ81による冷媒濃度の検出と、吸入圧力センサ36または吐出圧力センサ37による検出圧力の低下の検出と、を重畳的に判断するようにして、冷媒の漏洩をより正確に把握し、信頼性を高めるようにしてもよい。ここで、吸入圧力センサ36または吐出圧力センサ37による検出圧力の低下を判断するためには、予め運転状況に応じた判断基準となる圧力値を記憶部71に格納しておき、当該判断基準となる圧力値との比較により判断するようにしてもよい。
なお、上述の吸入圧力センサ36または吐出圧力センサ37による検出圧力の低下の検出は、例えば、冷媒回路10における飽和温度の低下として検出するようにしてもよい。この場合において、例えば冷房運転モードでの室外熱交換器23を流れる冷媒の飽和温度としては、室外熱交温度センサ38から把握される飽和温度の低下を検出するようにしてもよいし、吐出圧力センサ37から把握される飽和圧力に相当する飽和温度の低下を検出するようにしてもよい。
(6−6)変形例F
上記実施形態では、冷媒ガスセンサ81による検出濃度を用いて冷媒の漏洩を判断する場合を例に挙げて説明した。
これに対して、漏洩した冷媒濃度の判断においては、図7、図8に示すように、超音波センサ87をさらに備えた空気調和装置100bを用いるようにしてもよい。この超音波センサ87は、室内に向けて超音波を生じさせる超音波発信機と、室内の壁面等で反射した超音波を受信する超音波受信機と、を有して構成されている。ここで、室内に冷媒が漏洩した場合には、当該冷媒の濃度が高い箇所を超音波が通過する際に速度変化が生じるため、超音波の発信から受信までの時間が変化することになり、当該変化により冷媒濃度の把握が可能となる。なお、超音波センサ87は、冷媒回路10に封入される冷媒の比重を空気と比較することにより、比重が大きな冷媒であれば超音波を下方に、比重が小さな冷媒であれば超音波を上方に向けて発信するようにして、漏洩時に冷媒が滞留しがちな箇所を予測して用いることができる。そして、この超音波センサ87についても、検出信号を送信することができるように、室内ユニット制御部57と電気的に接続される。
そして、例えば、上記実施形態における冷媒漏洩制御モードのステップS10における冷媒濃度の判断の際に、冷媒ガスセンサ81による検出と、当該超音波センサ87を用いた冷媒濃度の検出と、を重畳的に用いるようにしてもよい。この場合には、いずれかのセンサの検出値が所定冷媒濃度以上と判断された場合に、次のステップに進めるようにしてもよい。
(6−7)変形例G
上記実施形態では、室内ユニット50と室外ユニット2とが互いに離れた場所に別々に配置されて構成される空気調和装置100を例に挙げて説明した。
これに対して、上記実施形態における室内ユニット50の内部に収容されている構成要素と、室外ユニット2の内部に収容されている構成要素と、を1つの筐体内に収容しつつ、室内側と室外側とにまたがるように設置して用いられる空気調和装置としてもよい。
(6−8)変形例H
上記実施形態では、冷媒が漏洩した場合に、室内ファン53の回転数が最大となるように強制的な運転状態に制御する場合を例に挙げて説明した。
これに対して、例えば、空気調和装置100とは別に建物に備え付けられている換気設備のコントローラと空気調和装置100のコントローラ70とを通信可能に構成しつつ、冷媒が漏洩した場合において室内ファン53を強制的に運転させる際に、換気設備が備えるファンについても同時に強制運転させるようにしてもよい。
2 :室外ユニット
10 :冷媒回路
20 :室外ユニット制御部
21 :圧縮機
23 :室外熱交換器
24 :室外膨張弁
25 :室外ファン
35 :吸入温度センサ
36 :吸入圧力センサ(冷媒圧力センサ)
37 :吐出圧力センサ(冷媒圧力センサ)
38 :室外熱交温度センサ
50 :室内ユニット
52 :室内熱交換器
54 :室内膨張弁
57 :室内ユニット制御部
70 :コントローラ(制御部)
81 :冷媒ガスセンサ
82 :酸素ガスセンサ
83 :空気温度センサ
84 :空気湿度センサ
85 :赤外線センサ(人感センサ)
86 :室内熱交温度センサ
87 :超音波センサ
100、100a、100b :空気調和装置(冷凍装置)
特開2000−249435号公報
本発明は、冷凍装置に関する。
昨今、地球温暖化を抑制するために、冷凍装置において環境への影響が少ない冷媒を採用することが求められている。ここで、従来より広く用いられているHFC(ハイドロフルオロカーボン)冷媒よりも環境への影響が少ない冷媒としては、GWP(地球温暖化係数)の低い冷媒が挙げられる。
しかし、GWPの低い冷媒は、燃焼性を伴うものが多い。
これに対して、冷凍装置から冷媒が漏洩した場合に備えて、冷媒の漏洩を検出可能とする技術が考案されている。例えば、特許文献1(特開2000−249435号公報)では、冷媒が漏洩した場合には、空気中の冷媒濃度の変化に応じて空気中を伝わる音の音速が変化することを用いて漏洩を検出する方法が提案されている。
しかし、音速の変化を用いて冷媒の漏洩を検出する方法では、音波が反射する反射面の素材によって反射音波がマイクへ入射する程度が変化してしまう等の問題があるため、冷媒の漏洩を正確に検出することは難しい。
さらに、空気中の冷媒濃度が所定濃度以上になった場合に検出が可能となる電気的センサを用いた漏洩の検出も考えられるが、燃焼に至らない程度の極めて僅かな漏れを検出してしまうと、冷凍装置の運転が必要以上に停止してしまうおそれがある。
特に、冷媒が漏洩した場合に燃焼が生じる可能性は、漏洩空間中における冷媒濃度のみによるものではなく、たとえ漏洩空間中における冷媒濃度が高まったとしても燃焼が生じない場合がある。
本願発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、本願発明の課題は、冷媒漏洩による燃焼の可能性が高まったことを把握可能な冷凍装置を提供することにある。
第1観点に係る冷凍装置は、冷媒回路を有する冷凍装置であって、冷媒ガスセンサと、酸素ガスセンサと、を備えている。冷媒回路は、冷媒が封入されており、冷凍サイクルを行う。冷媒ガスセンサは、冷凍装置の少なくとも一部が位置する対象空間において冷媒ガスの検出を行う。酸素ガスセンサは、対象空間において酸素ガスの濃度の検出を行う。制御部は、冷媒ガスセンサによって冷媒ガスが検出され、酸素ガスセンサによる酸素濃度の検出値が所定酸素濃度以上である場合に、燃焼可能性が生じたことの報知、または、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う。
なお、冷凍装置は、2つの空間にわたって配置されていてもよい。例えば、冷凍装置は、室内に設置された室内ユニットと、室外に設置された室外ユニットとを有して構成されていてもよい。また、例えば、冷凍装置は、室内に向いた部分と室外に向いた部分とが1つのケーシングによって一体化された構成であってもよい。
ここで、燃焼可能性が生じたことの報知としては、特に限定されず、例えば、音を発することによる報知、ランプを発光または点滅させることによる報知、通信ネットワークを介して接続された外部装置に対して燃焼可能性が生じた旨の情報を送信することによる報知、またはこれらの組合せ等が含まれる。
また、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更としては、特に限定されず、例えば、漏洩箇所への冷媒の供給を途絶えさせる運転状態への変更、圧縮機の駆動周波数を低減させる等により循環する冷媒量を低減させる運転状態への変更等が含まれる。
この冷凍装置では、冷媒ガスセンサによる冷媒ガスの検出と、酸素ガスセンサによる酸素ガスの検出の両方を用いて、漏洩した冷媒による燃焼の可能性を判断することが可能になる。このため、冷媒ガスのみを検出する場合と比べて、冷媒の漏洩による燃焼可能性をより正確に判断することが可能になる。
また、この冷凍装置では、制御部が、燃焼可能性が生じたことの報知、または、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う。このため、燃焼可能性が生じていることをユーザに把握させること、または、燃焼可能性がさらに増大することを抑制させることが可能になる。
第2観点に係る冷凍装置は、第1観点に係る冷凍装置であって、冷媒回路に封入されている冷媒は、可燃性冷媒、弱燃性冷媒、微燃性冷媒、アンモニア冷媒のいずれか1つの単体冷媒もしくは混合冷媒である。
ここで、可燃性冷媒としては、ASHRAE34の冷媒安全性分類規格がA3に分類される冷媒が挙げられる。また、弱燃性冷媒としては、ASHRAE34の冷媒安全性分類規格がA2に分類される冷媒が挙げられる。さらに、微燃性冷媒としては、ASHRAE34の冷媒安全性分類規格がA2Lに分類される冷媒が挙げられる。
この冷凍装置では、漏洩時に燃焼可能性のある冷媒が冷媒回路に用いられている場合において、燃焼の可能性を判断することが可能になる。
第3観点に係る冷凍装置は、第1観点に係る冷凍装置であって、冷媒回路に封入されている冷媒は、R32、または、R32よりもGWPの低い冷媒である。
ここで、R32よりもGWPの低い冷媒としては、R717等の自然冷媒、R170、R1270、R290、R600、R600a、R152aまたはこれらの混合冷媒等が挙げられる。
この冷凍装置では、GWP(地球温暖化係数)が低い冷媒が冷媒回路に用いられている場合において、燃焼の可能性を判断することが可能になる。
観点に係る冷凍装置は、第1観点から第3観点のいずれかに係る冷凍装置であって、空気温度センサをさらに備えている。空気温度センサは、対象空間において空気温度の検出を行う。制御部は、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサおよび空気温度センサからの検出情報に基づいて、燃焼可能性が生じたことの報知、または、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う。
この冷凍装置では、制御部は、燃焼可能性が生じたことの報知、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う場合に、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサだけでなく、さらに空気温度センサからの検出情報に基づいて判断を行う。このため、制御部の判断において、対象空間の空気温度が燃焼可能性に与える影響を考慮させること(例えば、空気温度が高いほど燃焼可能性が高まること等を考慮させること)が可能になる。
観点に係る冷凍装置は、第1観点から第3観点のいずれかに係る冷凍装置であって、空気湿度センサをさらに備えている。空気湿度センサは、対象空間において空気湿度の検出を行う。制御部は、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサおよび空気湿度センサからの検出情報に基づいて、燃焼可能性が生じたことの報知、または、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う。
この冷凍装置では、制御部は、燃焼可能性が生じたことの報知、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う場合に、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサだけでなく、さらに空気湿度センサからの検出情報に基づいて判断を行う。このため、制御部の判断において、対象空間の空気湿度が燃焼可能性に与える影響を考慮させること(例えば、空気湿度が高いほど燃焼可能性が高まること等を考慮させること)が可能になる。
観点に係る冷凍装置は、第観点に係る冷凍装置であって、制御部は、冷媒ガスセンサおよび酸素ガスセンサからの検出情報に基づいた第1の判断を行う。制御部は、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサおよび空気湿度センサからの検出情報に基づいた第2の判断を行う。制御部は、第1の判断結果と第2の判断結果に応じて異なる報知または運転変更もしくは運転停止を行う。
この冷凍装置では、制御部は、冷媒ガスセンサおよび酸素ガスセンサからの検出情報に基づいた第1の判断と、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサおよび空気湿度センサからの検出情報に基づいた第2の判断と、の2段階の判断を行い、各段階に応じて異なる報知または運転変更もしくは運転停止を行う。このため、燃焼可能性に関する危険性のレベルに応じた異なる報知または運転変更もしくは運転停止を行うことが可能になる。
ここで、異なる報知としては、特に限定されないが、例えば、音を発する報知であれば、第2段階の方が第1段階よりも音量を増大させた報知とすること、ランプを発光または点滅による報知であれば、第2段階の方が第1段階よりも発光量を増大させることや点滅速度を速めること等が挙げられる。
また、異なる運転変更もしくは運転停止としては、特に限定されないが、例えば、第1段階では漏洩量が抑制されるような運転状態で運転を継続させ、第2段階では完全に運転を停止させること等が挙げられる。
観点に係る冷凍装置は、第1観点から第3観点のいずれかに係る冷凍装置であって、送風ファンをさらに備えている。送風ファンは、対象空間に空気流れを生じさせる。制御部は、冷媒ガスセンサおよび酸素ガスセンサからの検出情報に基づいて、送風ファンに強制的に送風を行わせる。
この冷凍装置では、燃焼可能性が高まっている場合であっても、送風ファンによる強制的な送風を行わせることで、漏洩冷媒を拡散させて、燃焼可能性を低下させることが可能になる。
観点に係る冷凍装置は、第1観点から第3観点のいずれかに係る冷凍装置であって、人感センサをさらに備えている。人感センサは、対象空間における動体の検出を行う。制御部は、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサおよび人感センサからの検出情報に基づいて、燃焼可能性が生じたことの報知、または、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う。
ここで、動体としては、特に限定されず、例えば、動物や人間等が挙げられる。
また、人感センサとしては、特に限定されないが、例えば、赤外線センサ、超音波センサ、可視光センサ、カメラ等が挙げられる。
この冷凍装置では、制御部は、燃焼可能性が生じたことの報知、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う場合に、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサだけでなく、さらに人感センサからの検出情報に基づいて判断を行う。このため、制御部の判断において、対象空間における動体に関する人感センサからの検出内容を考慮させることが可能になる。このため、例えば、動体が対象空間に存在しない場合には、報知を行わないようにする、または報知したとしても動体が対象空間に存在する場合よりも音量等を控えた報知を行うようにすること等が可能になる。また、例えば、動体が対象空間に存在しない場合には、運転を継続させ、動体が対象空間に存在する場合には運転を停止させる等の対応を行うことが可能になる。
観点に係る冷凍装置は、第1観点から第3観点のいずれかに係る冷凍装置であって、冷媒圧力センサをさらに備えている。冷媒圧力センサは、冷媒回路内の冷媒の圧力を検出する。制御部は、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサおよび冷媒圧力センサからの検出情報に基づいて、燃焼可能性が生じたことの報知、または、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う。
この冷凍装置では、制御部は、燃焼可能性が生じたことの報知、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う場合に、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサだけでなく、さらに冷媒圧力センサからの検出情報に基づいて判断を行う。このため、制御部による燃焼可能性の判断における信頼性をさらに高めることが可能になる。
例えば、冷媒圧力センサの検出圧力が所定圧力条件を満たさずに下回っている場合には、漏洩が生じている可能性が高いことを把握できるため、報知、運転変更または運転停止の判断の信頼性を高めることが可能になる。
10観点に係る冷凍装置は、第1観点から第3観点のいずれかに係る冷凍装置であって、超音波センサをさらに備えている。超音波センサは、対象空間に対して超音波を出力しつつ、対象空間からの超音波の反射波を検出する。制御部は、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサおよび超音波センサからの検出情報に基づいて、燃焼可能性が生じたことの報知、または、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う。
この冷凍装置では、制御部は、燃焼可能性が生じたことの報知、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う場合に、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサだけでなく、さらに超音波センサからの検出情報に基づいて判断を行う。このため、制御部による燃焼可能性の判断における信頼性をさらに高めることが可能になる。
例えば、超音波センサが検出する反射波が所定漏洩音波条件を満たしている場合には、漏洩が生じている可能性が高いことを把握できるため、報知、運転変更または運転停止の判断の信頼性を高めることが可能になる。
第11観点に係る冷凍装置は、冷媒回路を有する冷凍装置であって、冷媒ガスセンサと、酸素ガスセンサと、空気温度センサと、制御部と、を備えている。冷媒回路は、冷媒が封入されており、冷凍サイクルを行う。冷媒ガスセンサは、冷凍装置の少なくとも一部が位置する対象空間において冷媒ガスの検出を行う。酸素ガスセンサは、対象空間において酸素ガスの検出を行う。空気温度センサは、対象空間を検出対象空間として温度を検知する。制御部は、冷媒ガスセンサおよび酸素ガスセンサからの検出情報に基づいた第1の判断を行い、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサおよび空気温度センサからの検出情報に基づいた第2の判断を行い、第1の判断結果と第2の判断結果に応じて異なる、燃焼可能性が生じたことの報知または冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う。
なお、冷凍装置は、2つの空間にわたって配置されていてもよい。例えば、冷凍装置は、室内に設置された室内ユニットと、室外に設置された室外ユニットとを有して構成されていてもよい。また、例えば、冷凍装置は、室内に向いた部分と室外に向いた部分とが1つのケーシングによって一体化された構成であってもよい。
この冷凍装置では、冷媒ガスセンサによる冷媒ガスの検出と、酸素ガスセンサによる酸素ガスの検出の両方を用いて、漏洩した冷媒による燃焼の可能性を判断することが可能になる。このため、冷媒ガスのみを検出する場合と比べて、冷媒の漏洩による燃焼可能性をより正確に判断することが可能になる。
ここで、燃焼可能性が生じたことの報知としては、特に限定されず、例えば、音を発することによる報知、ランプを発光または点滅させることによる報知、通信ネットワークを介して接続された外部装置に対して燃焼可能性が生じた旨の情報を送信することによる報知、またはこれらの組合せ等が含まれる。
また、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更としては、特に限定されず、例えば、漏洩箇所への冷媒の供給を途絶えさせる運転状態への変更、圧縮機の駆動周波数を低減させる等により循環する冷媒量を低減させる運転状態への変更等が含まれる。
この冷凍装置では、制御部が、燃焼可能性が生じたことの報知、または、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う。このため、燃焼可能性が生じていることをユーザに把握させること、または、燃焼可能性がさらに増大することを抑制させることが可能になる。
また、この冷凍装置では、制御部は、燃焼可能性が生じたことの報知、冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う場合に、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサだけでなく、さらに空気温度センサからの検出情報に基づいて判断を行う。このため、制御部の判断において、対象空間の空気温度が燃焼可能性に与える影響を考慮させること(例えば、空気温度が高いほど燃焼可能性が高まること等を考慮させること)が可能になる。
また、この冷凍装置では、制御部は、冷媒ガスセンサおよび酸素ガスセンサからの検出情報に基づいた第1の判断と、冷媒ガスセンサ、酸素ガスセンサおよび空気温度センサからの検出情報に基づいた第2の判断と、の2段階の判断を行い、各段階に応じて異なる報知または運転変更もしくは運転停止を行う。このため、燃焼可能性に関する危険性のレベルに応じた異なる報知または運転変更もしくは運転停止を行うことが可能になる。
ここで、異なる報知としては、特に限定されないが、例えば、音を発する報知であれば、第2段階の方が第1段階よりも音量を増大させた報知とすること、ランプを発光または点滅による報知であれば、第2段階の方が第1段階よりも発光量を増大させることや点滅速度を速めること等が挙げられる。
また、異なる運転変更もしくは運転停止としては、特に限定されないが、例えば、第1段階では漏洩量が抑制されるような運転状態で運転を継続させ、第2段階では完全に運転を停止させること等が挙げられる。
第1観点に係る冷凍装置では、冷媒の漏洩による燃焼可能性をより正確に判断することが可能になり、燃焼可能性が生じていることをユーザに把握させること、または、燃焼可能性がさらに増大することを抑制させることが可能になる。
第2観点に係る冷凍装置では、漏洩時に燃焼可能性のある冷媒が冷媒回路に用いられている場合において、燃焼の可能性を判断することが可能になる。
第3観点に係る冷凍装置では、GWPが低い冷媒が冷媒回路に用いられている場合において、燃焼の可能性を判断することが可能になる。
観点に係る冷凍装置では、制御部の判断において、対象空間の空気温度が燃焼可能性に与える影響を考慮させることが可能になる。
観点に係る冷凍装置では、制御部の判断において、対象空間の空気湿度が燃焼可能性に与える影響を考慮させることが可能になる。
観点に係る冷凍装置では、燃焼可能性に関する危険性のレベルに応じた異なる報知または運転変更もしくは運転停止を行うことが可能になる。
観点に係る冷凍装置では、漏洩冷媒を拡散させて、燃焼可能性を低下させることが可能になる。
観点に係る冷凍装置では、制御部の判断において、対象空間における動体に関する人感センサからの検出内容を考慮させることが可能になる。
観点に係る冷凍装置では、制御部による燃焼可能性の判断における信頼性をさらに高めることが可能になる。
10観点に係る冷凍装置では、制御部による燃焼可能性の判断における信頼性をさらに高めることが可能になる。
第11観点に係る冷凍装置では、冷媒の漏洩による燃焼可能性をより正確に判断することが可能になり、燃焼可能性が生じていることをユーザに把握させること、または、燃焼可能性がさらに増大することを抑制させることが可能になる。また、制御部の判断において、対象空間の空気温度が燃焼可能性に与える影響を考慮させることが可能になる。また、燃焼可能性に関する危険性のレベルに応じた異なる報知または運転変更もしくは運転停止を行うことが可能になる。
本発明の一実施形態に係る空気調和装置の全体構成図。 コントローラの概略構成と、コントローラに接続される各部と、を模式的に示したブロック図。 冷媒漏洩制御モード時のコントローラの処理の流れの一例を示したフローチャート。 変形例Dに係る空気調和装置の全体構成図。 変形例Dに係るコントローラの概略構成と、コントローラに接続される各部と、を模式的に示したブロック図。 変形例Dに係る冷媒漏洩制御モード時のコントローラの処理の流れの一例を示したフローチャート。 変形例Fに係る空気調和装置の全体構成図。 変形例Fに係るコントローラの概略構成と、コントローラに接続される各部と、を模式的に示したブロック図。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る冷凍装置である空気調和装置100について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
(1)空気調和装置100
図1は、本発明の一実施形態に係る空気調和装置100の概略構成図である。空気調和装置100は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うことで、対象空間の空気を調和させる装置である。
空気調和装置100は、主として、室外ユニット2と、室内ユニット50と、室外ユニット2と室内ユニット50を接続する液冷媒連絡管6およびガス冷媒連絡管7と、入力装置および出力装置としての複数のリモコン50aと、空気調和装置100の動作を制御するコントローラ70と、を有している。
空気調和装置100では、冷媒回路10内に封入された冷媒が、圧縮され、冷却又は凝縮され、減圧され、加熱又は蒸発された後に、再び圧縮される、という冷凍サイクルが行われる。本実施形態では、冷媒回路10には、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うための冷媒としてR32が充填されている。
(1−1)室外ユニット2
室外ユニット2は、液冷媒連絡管6およびガス冷媒連絡管7を介して室内ユニット50と接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。室外ユニット2は、主として、圧縮機21と、四路切換弁22と、室外熱交換器23と、室外膨張弁24と、室外ファン25と、液側閉鎖弁29と、ガス側閉鎖弁30と、を有している。
また、室外ユニット2は、冷媒回路10を構成する配管である吐出管31、吸入管34、室外ガス側配管33、室外液側配管32を有している。吐出管31は、圧縮機21の吐出側と四路切換弁22の第1接続ポートとを接続している。吸入管34は、圧縮機21の吸入側と四路切換弁22の第2続ポートとを接続している。室外ガス側配管33は、四路切換弁22の第3ポートとガス側閉鎖弁30とを接続している。室外液側配管32は、四路切換弁22の第4ポートから室外熱交換器23および室外膨張弁24を介して液側閉鎖弁29まで伸びている。
圧縮機21は、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒を高圧になるまで圧縮する機器である。ここでは、圧縮機21として、ロータリ式やスクロール式等の容積式の圧縮要素(図示省略)が圧縮機モータM21によって回転駆動される密閉式構造の圧縮機が使用されている。圧縮機モータM21は、容量を変化させるためのものであり、インバータにより運転周波数の制御が可能である。
四路切換弁22は、接続状態を切り換えることで、圧縮機21の吐出側と室外熱交換器23とを接続しつつ圧縮機21の吸入側とガス側閉鎖弁30とを接続する冷房運転接続状態と、圧縮機21の吐出側とガス側閉鎖弁30とを接続しつつ圧縮機21の吸入側と室外熱交換器23とを接続する暖房運転接続状態と、を切り換えることができる。
室外熱交換器23は、冷房運転時には冷凍サイクルにおける高圧の冷媒の放熱器として機能し、暖房運転時には冷凍サイクルにおける低圧の冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。
室外ファン25は、室外ユニット2内に室外の空気を吸入して、室外熱交換器23において冷媒と熱交換させた後に、外部に排出するための空気流れを生じさせる。室外ファン25は、室外ファンモータM25によって回転駆動される。
室外膨張弁24は、弁開度制御が可能な電動膨張弁であり、室外液側配管32の途中の室外熱交換器23と液側閉鎖弁29との間に設けられている。
液側閉鎖弁29は、室外液側配管32と液冷媒連絡管6との接続部分に配置された手動弁である。
ガス側閉鎖弁30は、室外ガス側配管33とガス冷媒連絡管7との接続部分に配置された手動弁である。
室外ユニット2には、各種センサが配置されている。
具体的には、室外ユニット2の圧縮機21周辺には、圧縮機21の吸入側における冷媒の温度である吸入温度センサ35と、圧縮機21の吸入側における冷媒の圧力である吸入圧力を検出する吸入圧力センサ36と、圧縮機21の吐出側における冷媒の圧力である吐出圧力を検出する吐出圧力センサ37と、が配置されている。
また、室外熱交換器23には、室外熱交換器23を流れる冷媒の温度を検出する室外熱交温度センサ38が設けられている。
さらに、室外熱交換器23又は室外ファン25の周辺には、室外ユニット2内に吸入される室外の空気の温度を検出する外気温度センサ39が配置されている。
室外ユニット2は、室外ユニット2を構成する各部の動作を制御する室外ユニット制御部20を有している。室外ユニット制御部20は、CPUやメモリ等を含むマイクロコンピュータを有している。室外ユニット制御部20は、各室内ユニット50の室内ユニット制御部57と通信線を介して接続されており、制御信号等の送受信を行う。また、室外ユニット制御部20は、吸入温度センサ35、吸入圧力センサ36、吐出圧力センサ37、室外熱交温度センサ38、外気温度センサ39とそれぞれ電気的に接続されており、各センサからの信号を受信する。
(1−2)室内ユニット50
室内ユニット50は、対象空間である室内の壁面や天井等に設置されている。室内ユニット50は、液冷媒連絡管6およびガス冷媒連絡管7を介して室外ユニット2と接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。
室内ユニット50は、室内膨張弁54と、室内熱交換器52と、室内ファン53と、を有している。
また、室内ユニット50は、室内熱交換器52の液側端と液冷媒連絡管6とを接続する室内液冷媒管58と、室内熱交換器52のガス側端とガス冷媒連絡管7とを接続する室内ガス冷媒管59と、を有している。
室内膨張弁54は、弁開度制御が可能な電動膨張弁であり、室内液冷媒管58の途中に設けられている。
室内熱交換器52は、冷房運転時には冷凍サイクルにおける低圧の冷媒の蒸発器として機能し、暖房運転時には冷凍サイクルにおける高圧の冷媒の放熱器として機能する熱交換器である。
室内ファン53は、室内ユニット50内に室内の空気を吸入して、室内熱交換器52において冷媒と熱交換させた後に、外部に排出するための空気流れを生じさせる。室内ファン53は、室内ファンモータM53によって回転駆動される。
室内ユニット50には、各種センサが配置されている。
具体的には、室内ユニット50の内部には、冷媒回路10に封入されている冷媒ガスの濃度を検出するための冷媒ガスセンサ81(例えば、冷媒ガス濃度に応じて電気的反応が異なるセンサ)と、酸素濃度を検出するための酸素ガスセンサ82と、室内ユニット50が設置されている空間における空気温度を検出する空気温度センサ83と、室内ユニット50が設置されている空間における動体の有無を検出する赤外線センサ85と、室内熱交換器52を流れる冷媒の温度を検出する室内熱交温度センサ86と、が配置されている。
また、室内ユニット50は、室内ユニット50を構成する各部の動作を制御する室内ユニット制御部57を有している。室内ユニット制御部57は、CPUやメモリ等を含むマイクロコンピュータを有している。室内ユニット制御部57は、室外ユニット制御部20と通信線を介して接続されており、制御信号等の送受信を行う。
室内ユニット制御部57は、冷媒ガスセンサ81、酸素ガスセンサ82、空気温度センサ83、赤外線センサ85、室内熱交温度センサ86がそれぞれ電気的に接続されており、各センサからの信号を受信する。
(1−3)リモコン50a
リモコン50aは、室内ユニット50のユーザが空気調和装置100の運転状態を切り換えるための各種指示を入力するための入力装置である。また、リモコン50aは、空気調和装置100の運転状態や所定の報知を行うための出力装置としても機能する。リモコン50aは、室内ユニット制御部57と通信線を介して接続されており、相互に信号の送受信を行っている。なお、リモコン50aには、スピーカが内蔵されている。
(2)コントローラ70の詳細
空気調和装置100では、室外ユニット制御部20と室内ユニット制御部57が通信線を介して接続されることで、空気調和装置100の動作を制御するコントローラ70が構成されている。
図2は、コントローラ70の概略構成と、コントローラ70に接続される各部と、を模式的に示したブロック図である。
コントローラ70は、複数の制御モードを有し、制御モードに応じて空気調和装置100の運転を制御する。例えば、コントローラ70は、制御モードとして、平常時に実行する通常運転モードと、冷媒漏洩が生じた場合に実行する冷媒漏洩制御モードと、を有している。
コントローラ70は、室外ユニット2に含まれる各アクチュエータ(具体的には、圧縮機21(圧縮機モータM21)、室外膨張弁24、および室外ファン25(室外ファンモータM25))と、各種センサ(吸入温度センサ35、吸入圧力センサ36、吐出圧力センサ37、室外熱交温度センサ38、および外気温度センサ39等)と、電気的に接続されている。また、コントローラ70は、室内ユニット50に含まれるアクチュエータ(具体的には、室内ファン53(室内ファンモータM53)、室内膨張弁54)と電気的に接続されている。また、コントローラ70は、冷媒ガスセンサ81、酸素ガスセンサ82、空気温度センサ83、赤外線センサ85、室内熱交温度センサ86と、リモコン50aと、電気的に接続されている。
コントローラ70は、主として、記憶部71と、通信部72と、モード制御部73と、アクチュエータ制御部74と、出力制御部75と、を有している。なお、コントローラ70内におけるこれらの各部は、室外ユニット制御部20および/又は室内ユニット制御部57に含まれる各部が一体的に機能することによって実現されている。
(2−1)記憶部71
記憶部71は、例えば、ROM、RAM、およびフラッシュメモリ等で構成されており、揮発性の記憶領域と不揮発性の記憶領域を含む。記憶部71には、コントローラ70の各部における処理を定義した制御プログラムが格納されている。また、記憶部71は、コントローラ70の各部によって、所定の情報(例えば、各センサの検出値、リモコン50aに入力されたコマンド等)を、所定の記憶領域に適宜格納される。
(2−2)通信部72
通信部72は、コントローラ70に接続される各機器と、信号の送受信を行うための通信インターフェースとしての役割を果たす機能部である。通信部72は、アクチュエータ制御部74からの依頼を受けて、指定されたアクチュエータに所定の信号を送信する。また、通信部72は、各種センサ35〜39、81〜83、85、86、リモコン50aから出力された信号を受けて、記憶部71の所定の記憶領域に格納する。
(2−3)モード制御部73
モード制御部73は、制御モードの切り換え等を行う機能部である。モード制御部73は、室内ユニット50のいずれにおいても所定の冷媒漏洩条件を満たさない場合には、制御モードを通常運転モードとする。
一方、モード制御部73は、室内ユニット50において所定の冷媒漏洩条件を満たした場合には、制御モードを冷媒漏洩制御モードに切り換える。
(2−4)アクチュエータ制御部74
アクチュエータ制御部74は、制御プログラムに沿って、状況に応じて、空気調和装置100に含まれる各アクチュエータ(例えば圧縮機21等)の動作を制御する。
例えば、アクチュエータ制御部74は、通常運転モード時には、設定温度や各種センサの検出値等に応じて、圧縮機21の回転数、室外ファン25、室内ファン53の回転数、室外膨張弁24の弁開度、室内膨張弁54の弁開度等をリアルタイムに制御する。
また、アクチュエータ制御部74は、冷媒漏洩制御モード時には、所定の運転が行われるように各アクチュエータの動作を制御する。具体的には、アクチュエータ制御部74は、冷媒が漏洩した場合に、室内ユニット50に対する冷媒の供給を途絶えさせる。
(2−5)出力制御部75
出力制御部75は、表示装置としてのリモコン50aの動作を制御する機能部である。
出力制御部75は、運転状態や状況に係る情報を管理者に対して表示すべく、リモコン50aに所定の情報を出力させる。
例えば、出力制御部75は、通常運転モードで冷却運転モード実行中には、設定温度等の各種情報をリモコン50aに表示させる。
また、出力制御部75は、冷媒漏洩制御モード時には、冷媒漏洩が生じていることを表す情報を、リモコン50aが有するディスプレイに表示させる。さらに、出力制御部75は、リモコン50aに内蔵されたスピーカによって、冷媒漏洩が生じていることを音声で報知する。さらに、出力制御部75は、サービスエンジニアへの通知を促す情報を、リモコン50aに表示させる。
(3)通常運転モード
以下、通常運転モードについて説明する。
通常運転モードとしては、冷房運転モードと暖房運転モードとが設けられている。
コントローラ70は、リモコン50a等から受け付けた指示に基づいて、冷房運転モードか暖房運転モードかを判断し、実行する。
(3−1)冷房運転モード
空気調和装置100では、冷房運転モードでは、四路切換弁22の接続状態を圧縮機21の吐出側と室外熱交換器23とを接続しつつ圧縮機21の吸入側とガス側閉鎖弁30とを接続する冷房運転接続状態とし、冷媒回路10に充填されている冷媒を、主として、圧縮機21、室外熱交換器23、室外膨張弁24、室内膨張弁54、室内熱交換器52の順に循環させる。
より具体的には、冷房運転モードが開始されると、冷媒回路10内において、冷媒が圧縮機21に吸入されて圧縮された後に吐出される。ここで、冷凍サイクルにおける低圧は、吸入圧力センサ36によって検出される吸入圧力であり、冷凍サイクルにおける高圧は、吐出圧力センサ37によって検出される吐出圧力である。
圧縮機21では、室内ユニット50で要求される冷却負荷に応じた容量制御が行われる。具体的には、吸入圧力の目標値が室内ユニット50で要求される冷却負荷に応じて設定され、吸入圧力が目標値になるように圧縮機21の運転周波数が制御される。
圧縮機21から吐出されたガス冷媒は、吐出管31、四路切換弁22を経て、室外熱交換器23のガス側端に流入する。
室外熱交換器23のガス側端に流入したガス冷媒は、室外熱交換器23において、室外ファン25によって供給される室外側空気と熱交換を行って放熱して凝縮し、液冷媒となって室外熱交換器23の液側端から流出する。
室外熱交換器23の液側端から流出した液冷媒は、室外液側配管32、室外膨張弁24、液側閉鎖弁29、および液冷媒連絡管6を経て、室内ユニット50に流入する。なお、冷房運転モードでは、室外膨張弁24は全開状態となるように制御されている。
室内ユニット50に流入した冷媒は、室内液冷媒管58の一部を経て、室内膨張弁54に流入する。室内膨張弁54に流入した冷媒は、室内膨張弁54によって冷凍サイクルにおける低圧になるまで減圧された後、室内熱交換器52の液側端に流入する。なお、室内膨張弁54の弁開度は、冷房運転モードでは、圧縮機21の吸入冷媒の過熱度が所定の過熱度となるように制御される。ここで、圧縮機21の吸入冷媒の過熱度は、吸入温度センサ35による検出温度と吸入圧力センサ36による検出圧力とを用いてコントローラ70に算出される。室内熱交換器52の液側端に流入した冷媒は、室内熱交換器52において、室内ファン53によって供給される室内空気と熱交換を行って蒸発し、ガス冷媒となって室内熱交換器52のガス側端から流出する。室内熱交換器52のガス側端から流出したガス冷媒は、室内ガス冷媒管59を介して、ガス冷媒連絡管7に流れていく。
このようにして、ガス冷媒連絡管7を流れる冷媒は、ガス側閉鎖弁30、室外ガス側配管33、四路切換弁22、および吸入管34を経て、再び、圧縮機21に吸入される。
(3−2)暖房運転モード
空気調和装置100では、暖房運転モードでは、四路切換弁22の接続状態を圧縮機21の吐出側とガス側閉鎖弁30とを接続しつつ圧縮機21の吸入側と室外熱交換器23とを接続する暖房運転接続状態とし、冷媒回路10に充填されている冷媒を、主として、圧縮機21、室内熱交換器52、室内膨張弁54、室外膨張弁24、室外熱交換器23の順に循環させる。
より具体的には、暖房運転モードが開始されると、冷媒回路10内において、冷媒が圧縮機21に吸入されて圧縮された後に吐出される。ここで、冷凍サイクルにおける低圧は、吸入圧力センサ36によって検出される吸入圧力であり、冷凍サイクルにおける高圧は、吐出圧力センサ37によって検出される吐出圧力である。
圧縮機21では、室内ユニット50で要求される暖房負荷に応じた容量制御が行われる。具体的には、吐出圧力の目標値が室内ユニット50で要求される暖房負荷に応じて設定され、吐出圧力が目標値になるように圧縮機21の運転周波数が制御される。
圧縮機21から吐出されたガス冷媒は、吐出管31、四路切換弁22、室外ガス側配管33、ガス冷媒連絡管7を流れた後、室内ガス冷媒管59を介して室内ユニット50に流入する。
室内ユニット50に流入した冷媒は、室内ガス冷媒管59を経て、室内熱交換器52のガス側端に流入する。室内熱交換器52のガス側端に流入した冷媒は、室内熱交換器52において、室内ファン53によって供給される室内空気と熱交換を行って放熱して凝縮し、液冷媒となって室内熱交換器52の液側端から流出する。室内熱交換器52の液側端から流出した冷媒は、室内液冷媒管58、室内膨張弁54を介して、液冷媒連絡管6に流れていく。なお、室内膨張弁54の弁開度は、暖房運転モードでは全開状態となるように制御される。
このようにして、液冷媒連絡管6を流れる冷媒は、液側閉鎖弁29、室外液側配管32を介して、室外膨張弁24に流入する。
室外膨張弁24に流入した冷媒は、冷凍サイクルにおける低圧になるまで減圧された後、室外熱交換器23の液側端に流入する。なお、室外膨張弁24の弁開度は、暖房運転モードでは、圧縮機21の吸入冷媒の過熱度が所定の過熱度となるように制御される。
室外熱交換器23の液側端から流入した冷媒は、室外熱交換器23において、室外ファン25によって供給される室外空気と熱交換を行って蒸発し、ガス冷媒となって室外熱交換器23のガス側端から流出する。
室外熱交換器23のガス側端から流出した冷媒は、四路切換弁22、および吸入管34を経て、再び、圧縮機21に吸入される。
(4)冷媒漏洩制御モード
以下、通常運転モード時に冷媒の漏洩が生じた場合のコントローラ70によって実行される冷媒漏洩制御モードの処理の流れの一例を、図3のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS10では、冷房運転モードまたは暖房運転モードの通常運転モードが実行されている際に、コントローラ70は、冷媒ガスセンサ81における冷媒の検出濃度が所定冷媒濃度以上になっているか否かを判断する。当該所定冷媒濃度は、冷媒回路10に封入されている冷媒の種類(本実施形態ではR32)に応じて予め定められており、記憶部71に格納されている。コントローラ70が、冷媒ガスセンサ81において検出された冷媒濃度が所定冷媒濃度以上になっていると判断した場合には、ステップS11へ移行する。一方、冷媒ガスセンサ81において検出された冷媒濃度が所定冷媒濃度に満たない場合には、通常運転モードを継続させ、ステップS10を繰り返す。
ステップS11では、コントローラ70は、冷媒漏洩制御モードを開始し、出力制御部75によって、冷媒が漏洩したことを表す情報をリモコン50aが有するディスプレイに文字情報として表示させる。また、コントローラ70は、出力制御部75によって、冷媒が漏洩したことを音声情報としてリモコン50aが有するスピーカから報知させる。
ステップS12では、コントローラ70は、酸素ガスセンサ82における酸素の検出濃度が所定酸素濃度以上になっているか否かを判断する。当該所定酸素濃度は、冷媒回路10に封入されている冷媒の種類(本実施形態ではR32)に応じて予め定められており、記憶部71に格納されている。コントローラ70が、酸素ガスセンサ82において検出された酸素濃度が所定酸素濃度以上になっていると判断した場合には、ステップS13へ移行する。一方、酸素ガスセンサ82において検出された酸素濃度が所定酸素濃度に満たない場合には、ステップS13を繰り返す。
ステップS13では、コントローラ70は、出力制御部75によって、冷媒の漏洩により燃焼可能性が生じていることを表す情報をリモコン50aが有するディスプレイに文字情報として表示させる。また、コントローラ70は、出力制御部75によって、冷媒の漏洩により燃焼可能性が生じていることを音声情報としてリモコン50aが有するスピーカから報知(ステップS11による報知よりも大きな音量による報知)させる。
ステップS14では、コントローラ70は、室内ファン53の回転数が最大となるように強制的な運転状態に制御する。これにより、漏れだした冷媒媒を攪拌させ、局所的に濃度が高くなることを抑制させることが可能になる。
ステップS15では、コントローラ70は、赤外線センサ85において室内における人間や動物等の動体が検出されているか否かを判断する。コントローラ70が、赤外線センサ85による検出があると判断した場合には、ステップS16へ移行する。一方、赤外線センサ85による検出が無いと判断した場合には、ステップS18に移行する。
ステップS16では、コントローラ70は、空気温度センサ83により検出される室内の気温が所定空気温度以上となっているか否かを判断する。当該所定空気温度は、冷媒回路10に封入されている冷媒の種類(本実施形態ではR32)に応じて予め定められており、記憶部71に格納されている。なお、R32を含め殆どの冷媒では、空気温度が高いほど燃焼可能性が高まることとなる。コントローラ70が、空気温度センサ83により検出される室内の気温が所定空気温度以上になっていると判断した場合には、ステップS17へ移行する。一方、所定空気温度以上とはなっていないと判断した場合には、ステップS18に移行する。
ステップS17では、コントローラ70は、出力制御部75によって、冷媒の漏洩により燃焼可能性が高い状態になっていることを表す情報をリモコン50aが有するディスプレイに文字情報として表示させる。また、コントローラ70は、出力制御部75によって、冷媒の漏洩により燃焼可能性が高い状態になっていることを音声情報としてリモコン50aが有するスピーカから報知(ステップS13による報知よりも大きな音量による報知)させる。
ステップS18では、コントローラ70は、ポンプダウン運転を行う。ポンプダウン運転では、四路切換弁22の接続状態を冷房運転モードの接続状態としつつ、室外膨張弁24を閉じて、圧縮機21を駆動させ、室外ファン25を駆動させて、室外熱交換器23を冷媒の凝縮器として機能させる。これにより、冷媒回路10のうち室内ユニット50側に存在している冷媒を室外ユニット2の圧縮機21の吐出側から室外熱交換器23を介して室外膨張弁24に至るまでの間に回収し、室内ユニット50における漏洩箇所からのさらなる冷媒の漏洩を抑制させる。なお、冷媒の漏洩時に冷房運転モードが実行される状態であれば、四路切換弁22の接続状態を維持したままで、ポンプダウン運転が行われることになる。他方、冷媒の漏洩時に暖房運転モードが実行される状態であれば、四路切換弁22を冷房運転モードでの接続状態に切り換えてポンプダウン運転が行われることになる。ポンプダウン運転は、吸入圧力センサ36の検出圧力が所定終了圧力以下になった場合に終了し、圧縮機21の駆動を停止させ、空気調和装置100の運転を停止させる。
(5)空気調和装置100の特徴
(5−1)
本実施形態に係る空気調和装置100では、冷媒回路10から燃焼しうる冷媒が漏洩した場合に、単に、冷媒ガスセンサ81による漏洩冷媒の検出を行い、冷媒が漏洩したことを報知するだけでなく、さらに酸素ガスセンサ82を用いて酸素ガスの検出を行い、漏洩した冷媒の冷媒濃度が所定冷媒濃度以上であって、かつ、酸素ガス濃度が所定酸素濃度以上であると判断した場合に、燃焼可能性が生じたことを報知している。
このため、漏洩した冷媒ガスのみを検出する場合と比べて、冷媒ガスと酸素ガスとの両方の濃度の検出を行っているため、燃焼可能性をより正確に判断することが可能になっている。
例えば、空気調和装置100の室内ユニット50が特定の工場等の酸素濃度の低い環境で用いられている場合には、冷媒が多少漏洩したとしても、燃焼可能性が直ちに生じない場合もある。このような場合には、冷媒が漏洩したとしても、燃焼可能性が低いことを把握することも可能になる。
また、燃焼可能性が生じていない場合であっても、冷媒が漏洩して所定冷媒濃度以上となっている場合には、冷媒の漏洩が生じていること自体をユーザ等に把握させることが可能になっている。
(5−2)
本実施形態に係る空気調和装置100では、室内ユニット50において冷媒が漏洩し、燃焼可能性が生じた場合に、ポンプダウン運転を行って室外ユニット2に冷媒を回収させるため、室内ユニット50における漏洩箇所からのさらなる冷媒の漏洩を抑制することが可能になっている。これにより、燃焼可能性がさらに増大してしまうことも抑制することが可能になっている。
(5−3)
本実施形態に係る空気調和装置100では、冷媒ガスセンサ81による冷媒濃度の検出および酸素ガスセンサ82による酸素濃度の検出だけでなく、さらに、赤外線センサ85を用いた動体の検出も行っている。そして、室内に動体が存在することが赤外線センサ85から検出された場合には、燃焼可能性が高い状態になっているか否かを、空気温度センサ83を用いて判断し、燃焼可能性が高い状態になっていることを動体に知らせることが可能になっている。また、赤外線センサ85による検出が無い場合等のように動体が対象空間に存在していない場合には、大きな音量での報知を控えることにより、不必要に大きな音を生じさせることを防ぐことができる。
また、燃焼可能性が高いか否かの判断において、冷媒回路10に封入されている冷媒の種類に応じて燃焼が生じやすい空気温度や空気湿度を踏まえることができるため、燃焼可能性の高さについてより正確な判断が可能になっている。
(5−4)
本実施形態に係る空気調和装置100では、燃焼可能性が生じたと判断した場合には、室内ファン53を強制的に最大回転数で駆動させるため、室内において局所的に冷媒濃度が高まっている箇所が生じることを抑制し、燃焼を生じさせにくくすることが可能になっている。
(6)変形例
上記実施形態は、以下の変形例に示すように適宜変形が可能である。なお、各変形例は、矛盾が生じない範囲で他の変形例と組み合わせて適用されてもよい。
(6−1)変形例A
上記実施形態では、冷媒回路10に封入されている冷媒がR32である場合を例に挙げて説明した。
これに対して、冷媒回路10に封入される冷媒は、これに限定されるものではなく、例えば、R32以外の冷媒として、ASHRAE34の冷媒安全性分類規格がA3に分類される可燃性冷媒、ASHRAE34の冷媒安全性分類規格がA2に分類される弱燃性冷媒、ASHRAE34の冷媒安全性分類規格がA2Lに分類される微燃性冷媒を用いてもよい。この場合においても、漏洩時に燃焼しうるため、上記実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
また、冷媒回路10に封入されるR32以外の冷媒としては、R32よりもGWPの低い冷媒(R717等の自然冷媒、R170、R1270、R290、R600、R600a、R152aまたはこれらの混合冷媒等)を用いてもよい。このようにGWPの値が低い冷媒を用いる場合であっても、漏洩を適切に検出し、報知されるため、漏洩時の必要な対策を確実に行うことが可能になる。
(6−2)変形例B
上記実施形態では、冷媒が漏洩したことを示す報知、燃焼可能性が生じたことを示す報知、および、燃焼可能性が高い状態であることを示す報知において、リモコン50aのディスプレイによる文字情報の表示およびリモコン50aのスピーカを用いた音声情報による報知を行う場合を例に挙げて説明した。
これに対して、報知の態様としてはこれに限定されるものではなく、例えば、リモコン50aにランプが設けられている場合には、当該ランプを点灯、点滅等させるようにしてもよい。ここで、ランプによる報知を行う場合には、把握される燃焼可能性の高さに応じて、発光量を増大させてもよいし、発光色を変えてもよいし、点滅速度を早めるようにして、報知の態様に違いを設けてもよい。
また、コントローラ70が、通信部72を介して、コンピュータによって構成される外部の遠隔監視装置等と通信ネットワークを通じて通信可能に接続されている場合には、当該外部の遠隔監視装置等に対して、冷媒が漏洩したこと、燃焼可能性が生じたこと、および、燃焼可能性が高い状態であることを示す情報を送信するようにしてもよい。この場合には、当該遠隔監視装置において監視を行っている冷媒漏洩の対処に詳しいサービスエンジニアに対しても状況を適切に把握させることが可能になる。
(6−3)変形例C
上記実施形態では、冷媒漏洩制御モードでは、最終的にポンプダウン運転を行って空気調和装置100を停止させる場合を例に挙げて説明した。
しかし、燃焼可能性が生じた後に行われる空気調和装置100の制御としては、これに限定されるものではなく、例えば、漏洩後には圧縮機21の周波数を低減させる制御を行うようにしてもよい。また、冷房運転モードの実行中に燃焼可能性が生じた場合には、室内膨張弁54を閉じることにより、室内熱交換器52に対してさらなる冷媒が供給される状況を回避するようにしてもよい。
また、例えば、燃焼可能性が生じただけの段階では、圧縮機21の駆動を低下させつつ運転を継続させ、燃焼可能性が高まった段階でポンプダウン運転を行って停止させるようにしてもよい。また、例えば、燃焼可能性が生じただけの段階では、室内ファン53を最大回転数で強制駆動させつつ運転を継続させ、燃焼可能性が高まった段階でポンプダウン運転を行って停止させるようにしてもよい。
(6−4)変形例D
上記実施形態では、空気温度センサ83が設けられており、冷媒漏洩制御モードにおいてステップS16で示すように、空気温度センサ83の検出結果を用いて燃焼可能性の高さの判断を行う場合を例に挙げて説明した。
これに対して、例えば、図4、図5に示すように、室内ユニット50が設置されている空間における空気湿度を検出する空気湿度センサ84をさらに設けた空気調和装置100aを用いるようにしてもよい。そして、この空気湿度センサ84についても、検出信号を送信することができるように、室内ユニット制御部57と電気的に接続される。
そして、図6に示すように、ステップS20〜S26、S28、S29の処理は、上記実施形態のステップS10〜S18と同様としつつ、ステップS26の後に以下のステップS27の処理を介在させるようにしてもよい。
すなわち、ステップS27では、コントローラ70は、空気湿度センサ84により検出される室内空気の湿度が所定空気湿度以上となっているか否かを判断する。当該所定空気湿度は、冷媒回路10に封入されている冷媒の種類(本実施形態ではR32)に応じて予め定められており、記憶部71に格納されている。コントローラ70が、空気湿度センサ84により検出される室内空気の湿度が所定空気湿度以上になっていると判断した場合には、ステップS28へ移行する。一方、所定空気湿度以上とはなっていないと判断した場合には、ステップS29に移行する。
なお、R32では、空気湿度の違いによる燃焼性の違いはあまり認められないが、例えば、HFO-1234ze、HFO-1234yf等のHFO冷媒では、空気湿度が高いほど燃焼可能性が高まるため、湿度を考慮することでより燃焼可能性を正確に把握することが可能となる。
また、上記では、空気温度センサ83と空気湿度センサ84とを両方用いて燃焼可能性の判断を行う場合を例に説明したが、空気湿度センサ84を用いつつ、空気温度センサ83を用いずに、燃焼可能性を判断するようにしてもよい。
また、燃焼可能性をより詳細に評価するために、冷媒回路10に封入されている冷媒の種類に応じて、冷媒ガス濃度の範囲条件、酸素濃度の範囲条件、空気温度の範囲条件、空気湿度の範囲条件を予め記憶しておき、冷媒回路10に封入されている冷媒の種類に応じた燃焼可能性を具体的に判断するようにしてもよい。
(6−5)変形例E
上記実施形態では、冷媒ガスセンサ81による検出濃度を用いて冷媒の漏洩を判断する場合を例に挙げて説明した。
これに対して、冷媒の漏洩の判断においては、例えば、吸入圧力センサ36または吐出圧力センサ37による検出圧力が低下を検出することにより(所定圧力条件を満たしたことを把握することにより)、冷媒が漏洩したことを判断するようにしてもよい。このように冷媒回路10における冷媒圧力の検出値を用いて冷媒の漏洩を判断することにより、当該冷媒回路10からの漏洩が生じていること(別の冷媒系統から漏洩した冷媒を検出しているのでは無いこと)を確認することができる。
さらに、例えば、上記実施形態の冷媒漏洩制御モードのステップS10において、冷媒ガスセンサ81による冷媒濃度の検出と、吸入圧力センサ36または吐出圧力センサ37による検出圧力の低下の検出と、を重畳的に判断するようにして、冷媒の漏洩をより正確に把握し、信頼性を高めるようにしてもよい。ここで、吸入圧力センサ36または吐出圧力センサ37による検出圧力の低下を判断するためには、予め運転状況に応じた判断基準となる圧力値を記憶部71に格納しておき、当該判断基準となる圧力値との比較により判断するようにしてもよい。
なお、上述の吸入圧力センサ36または吐出圧力センサ37による検出圧力の低下の検出は、例えば、冷媒回路10における飽和温度の低下として検出するようにしてもよい。この場合において、例えば冷房運転モードでの室外熱交換器23を流れる冷媒の飽和温度としては、室外熱交温度センサ38から把握される飽和温度の低下を検出するようにしてもよいし、吐出圧力センサ37から把握される飽和圧力に相当する飽和温度の低下を検出するようにしてもよい。
(6−6)変形例F
上記実施形態では、冷媒ガスセンサ81による検出濃度を用いて冷媒の漏洩を判断する場合を例に挙げて説明した。
これに対して、漏洩した冷媒濃度の判断においては、図7、図8に示すように、超音波センサ87をさらに備えた空気調和装置100bを用いるようにしてもよい。この超音波センサ87は、室内に向けて超音波を生じさせる超音波発信機と、室内の壁面等で反射した超音波を受信する超音波受信機と、を有して構成されている。ここで、室内に冷媒が漏洩した場合には、当該冷媒の濃度が高い箇所を超音波が通過する際に速度変化が生じるため、超音波の発信から受信までの時間が変化することになり、当該変化により冷媒濃度の把握が可能となる。なお、超音波センサ87は、冷媒回路10に封入される冷媒の比重を空気と比較することにより、比重が大きな冷媒であれば超音波を下方に、比重が小さな冷媒であれば超音波を上方に向けて発信するようにして、漏洩時に冷媒が滞留しがちな箇所を予測して用いることができる。そして、この超音波センサ87についても、検出信号を送信することができるように、室内ユニット制御部57と電気的に接続される。
そして、例えば、上記実施形態における冷媒漏洩制御モードのステップS10における冷媒濃度の判断の際に、冷媒ガスセンサ81による検出と、当該超音波センサ87を用いた冷媒濃度の検出と、を重畳的に用いるようにしてもよい。この場合には、いずれかのセンサの検出値が所定冷媒濃度以上と判断された場合に、次のステップに進めるようにしてもよい。
(6−7)変形例G
上記実施形態では、室内ユニット50と室外ユニット2とが互いに離れた場所に別々に配置されて構成される空気調和装置100を例に挙げて説明した。
これに対して、上記実施形態における室内ユニット50の内部に収容されている構成要素と、室外ユニット2の内部に収容されている構成要素と、を1つの筐体内に収容しつつ、室内側と室外側とにまたがるように設置して用いられる空気調和装置としてもよい。
(6−8)変形例H
上記実施形態では、冷媒が漏洩した場合に、室内ファン53の回転数が最大となるように強制的な運転状態に制御する場合を例に挙げて説明した。
これに対して、例えば、空気調和装置100とは別に建物に備え付けられている換気設備のコントローラと空気調和装置100のコントローラ70とを通信可能に構成しつつ、冷媒が漏洩した場合において室内ファン53を強制的に運転させる際に、換気設備が備えるファンについても同時に強制運転させるようにしてもよい。
2 :室外ユニット
10 :冷媒回路
20 :室外ユニット制御部
21 :圧縮機
23 :室外熱交換器
24 :室外膨張弁
25 :室外ファン
35 :吸入温度センサ
36 :吸入圧力センサ(冷媒圧力センサ)
37 :吐出圧力センサ(冷媒圧力センサ)
38 :室外熱交温度センサ
50 :室内ユニット
52 :室内熱交換器
54 :室内膨張弁
57 :室内ユニット制御部
70 :コントローラ(制御部)
81 :冷媒ガスセンサ
82 :酸素ガスセンサ
83 :空気温度センサ
84 :空気湿度センサ
85 :赤外線センサ(人感センサ)
86 :室内熱交温度センサ
87 :超音波センサ
100、100a、100b :空気調和装置(冷凍装置)
特開2000−249435号公報

Claims (12)

  1. 冷媒が封入されており、冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を有する冷凍装置(100)であって、
    前記冷凍装置の少なくとも一部が位置する対象空間において冷媒ガスの検出を行う冷媒ガスセンサ(81)と、
    前記対象空間において酸素ガスの検出を行う酸素ガスセンサ(82)と、
    を備えた冷凍装置(100、100a、100b)。
  2. 前記冷媒回路に封入されている冷媒は、可燃性冷媒、弱燃性冷媒、微燃性冷媒、アンモニア冷媒のいずれか1つの単体冷媒もしくは混合冷媒である、
    請求項1に記載の冷凍装置。
  3. 前記冷媒回路に封入されている冷媒は、R32、または、R32よりもGWPの低い冷媒である、
    請求項1に記載の冷凍装置。
  4. 前記冷媒ガスセンサおよび前記酸素ガスセンサからの検出情報に基づいて、燃焼可能性が生じたことの報知、または、前記冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う制御部(70)をさらに備えた、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の冷凍装置。
  5. 前記対象空間を検出対象空間とする空気温度センサ(83)をさらに備え、
    前記制御部は、前記冷媒ガスセンサ、前記酸素ガスセンサおよび前記空気温度センサからの検出情報に基づいて、燃焼可能性が生じたことの報知、または、前記冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う、
    請求項4に記載の冷凍装置。
  6. 前記制御部は、前記冷媒ガスセンサおよび前記酸素ガスセンサからの検出情報に基づいた第1の判断を行い、前記冷媒ガスセンサ、前記酸素ガスセンサおよび前記空気温度センサからの検出情報に基づいた第2の判断を行い、前記第1の判断結果と前記第2の判断結果に応じて異なる前記報知または前記運転変更もしくは運転停止を行う、
    請求項5に記載の冷凍装置。
  7. 前記対象空間を検出対象空間とする空気湿度センサ(84)をさらに備え、
    前記制御部は、前記冷媒ガスセンサ、前記酸素ガスセンサおよび前記空気湿度センサからの検出情報に基づいて、燃焼可能性が生じたことの報知、または、前記冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う、
    請求項4に記載の冷凍装置(100a)。
  8. 前記制御部は、前記冷媒ガスセンサおよび前記酸素ガスセンサからの検出情報に基づいた第1の判断を行い、前記冷媒ガスセンサ、前記酸素ガスセンサおよび前記空気湿度センサからの検出情報に基づいた第2の判断を行い、前記第1の判断結果と前記第2の判断結果に応じて異なる前記報知または前記運転変更もしくは運転停止を行う、
    請求項7に記載の冷凍装置。
  9. 前記対象空間に空気流れを生じさせる送風ファン(53)をさらに備え、
    前記制御部は、前記冷媒ガスセンサおよび前記酸素ガスセンサからの検出情報に基づいて、前記送風ファンに強制的に送風を行わせる、
    請求項4に記載の冷凍装置。
  10. 前記対象空間における動体を検出する人感センサ(85)をさらに備え、
    前記制御部は、前記冷媒ガスセンサ、前記酸素ガスセンサおよび前記人感センサからの検出情報に基づいて、燃焼可能性が生じたことの報知、または、前記冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う、
    請求項4に記載の冷凍装置。
  11. 前記冷媒回路内の冷媒の圧力を検出する冷媒圧力センサ(36、37)をさらに備え、
    前記制御部は、前記冷媒ガスセンサ、前記酸素ガスセンサおよび前記冷媒圧力センサからの検出情報に基づいて、燃焼可能性が生じたことの報知、または、前記冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う、
    請求項4に記載の冷凍装置。
  12. 前記対象空間に対して超音波を出力しつつ、前記対象空間からの前記超音波の反射波を検出する超音波センサ(87)をさらに備え、
    前記制御部は、前記冷媒ガスセンサ、前記酸素ガスセンサおよび前記超音波センサからの検出情報に基づいて、燃焼可能性が生じたことの報知、または、前記冷媒回路における冷凍サイクルの運転変更もしくは運転停止を行う、
    請求項4に記載の冷凍装置(100b)。
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