JP2018173229A - 熱源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】主熱源からの湯を補助熱源装置に送って給湯する際の給湯温度の安定化を図る。【解決手段】給湯器の給湯回路に、給湯熱交換器と該給湯熱交換器を通さずに湯水を給湯側に送るバイパス通路とを設け、バイパス割合変化範囲内で給湯熱交換器側とバイパス通路側とに湯水を通す。コールドスタートの給湯開始時には、貯湯槽側から給湯設定温度の湯を給湯器の給湯回路側に送ると共に、給湯器の燃焼制御手段47は、給湯バーナの燃焼を開始させて給湯回路を通る湯水を給湯熱交換器により加熱して給湯しながら給水温度検出手段71の検出温度を取り込み、該検出温度が給湯設定温度と給湯熱交出側温度検出手段67の検出温度と前記バイパス割合変化範囲におけるバイパス通路側へのバイパス割合の最大値とにより予め求められる値であって給湯設定温度よりは低い給水限界温度以上になったときに、給湯バーナの燃焼を停止して給湯を継続する。【選択図】図1

Description

本発明は、主熱源と補助熱源装置とを備えた熱源装置に関するものである。
主熱源としての貯湯槽を備えた熱源装置が用いられており(例えば、特許文献1、参照)、図6には、開発中の熱源装置が模式的なシステム構成図により示されている。同図において、貯湯槽2と湯の通路9とを備えたタンクユニット4が、熱回収用通路3を介して燃料電池(FC)1と熱的に接続されている。燃料電池1は、例えば固体高分子型燃料電池(PEFC)等により形成されており、水の電気分解の逆反応で、都市ガス等の燃料から取り出された水素と空気中の酸素とを反応させて発電する発電装置である。
熱回収用通路3は、燃料電池1と貯湯槽2との間で液体(ここでは湯水)を図の矢印Aおよび矢印A’に示されるように循環させる通路であり、例えば燃料電池1内の熱回収用通路3には、熱回収用通路3内に液体を循環させる図示されていないポンプが設けられている。そして、該ポンプの駆動により、貯湯槽2内の水を図の矢印A’に示すように熱回収用通路3を通して燃料電池1に導入して冷却水とし、この水を燃料電池1の発電時に生じる排熱によって加熱した後、図の矢印Aに示すように熱回収用通路3を通し、例えば60℃といった温度の湯として貯湯槽2に蓄積する。なお、熱回収用通路3には、三方弁6を介してバイパス通路7が接続され、燃料電池1側から貯湯槽2側へ流れる液体を、必要に応じて貯湯槽2を通さずに燃料電池1に戻すことができるように形成されている。
貯湯槽2には、貯湯槽2内または貯湯槽2の外側壁に、貯湯槽2内の湯の温度を検出する貯湯槽内湯水温検出手段5が、貯湯槽2の上下方向に互いに間隔を介して複数(図6では5個)設けられている。なお、最上位に設けられている貯湯槽内湯水温検出手段5aは、貯湯槽2の上端よりも予め定められた設定長さだけ下側の位置、つまり、例えば貯湯槽2の上端まで湯が満たされた場合よりも20リットル少ない湯量の湯が貯湯槽2内に導入された場合の湯面の位置に設けられている。
貯湯槽2の上部側に接続されている湯の通路9は、貯湯槽2で形成された湯を出湯する(送水する)通路と成しており、湯の通路9には、湯の通路9を通る湯の温度を検出する貯湯槽出湯水温検出手段11と、湯の通路9を通して送水される湯の量を可変するタンク湯水混合器12と、湯の通路9を通しての湯の送水の有無を弁の開閉により切り替える例えばパイロット方式のタンク側電磁弁13とが設けられている。湯の通路9には、貯湯槽2内の圧力が許容圧力を超えたときに該圧力を外部に逃がすための過圧逃がし弁81を備えた圧力逃がし用の通路80が接続されている。
また、この熱源装置への給水通路8は給水通路8aと給水通路8bとに分岐され、一方側の給水通路8(8a)が貯湯槽2の下部側に接続されて、他方側の給水通路8(8b)は、合流部10で湯の通路9に合流するように形成されている。給水通路8bには、給水通路8bから合流部10側へ流れる水の量を可変するための水混合器14が設けられている。この熱源装置においては、前記合流部10で合流される湯と水とを混合するミキシング手段が、水混合器14と前記タンク湯水混合器12とを有して形成されており、図6はシステム構成図であるために水混合器14とタンク湯水混合器12とが離れた位置に記されているが、これらは、合流部10の付近に設けられていてもよい。また、給水通路8は上水道に接続される。
合流部10には通路18が連通し、通路18には混合サーミスタ28(28a,28b)が設けられている。タンクユニット4は、例えばリモコン装置等を用いて設定される給湯設定温度の湯を、湯の通路9と通路18を通して出湯する機能を有している。通路18には、補助熱源装置としての給湯器16の湯水導入側が、湯水導入通路15を介して接続されており、図6の矢印Bに示されるように貯湯槽2から湯の通路9と通路18を通して送水される(タンクユニット4から送水される)湯は、同図の矢印B”に示されるように、湯水導入通路15を介して給湯器16の給湯回路62に導入される。
給湯器16の給湯回路62は、給湯バーナ61の燃焼熱により加熱される給湯熱交換器17を備えており、同図において、給湯熱交換器17は、給湯バーナ61の燃焼ガスの顕熱を吸収するメインの熱交換器17aと、該メインの熱交換器17aの上流側(湯の流れの上流側)に設けられて給湯バーナ61の燃焼ガスの潜熱を回収する潜熱回収用熱交換器17bとを有する。このように潜熱回収用熱交換器17bを設ける構成とすると、熱効率の高い給湯器16を形成できるために好ましい。
また、同図には図示されていないが、例えば給湯バーナ61をガスバーナにより形成する場合、給湯バーナ61に燃料ガスを供給するガス供給通路が設けられ、ガス供給通路にはガス供給通路を通しての給湯バーナ61への供給の有無を制御するガス開閉弁(ガス電磁弁)とその供給量を調節するためのガス比例弁とが設けられる。また、その他にも給湯バーナ61への空気の給排気を行う燃焼ファン等の適宜の構成要素(図示せず)が設けられ、その構成要素を制御することにより給湯熱交換器17の加熱制御が行われる。
給湯回路62の入口側の通路には、流量検出手段42が設けられており、給湯熱交換器17の出側の通路には、給湯熱交換器17の出側の温度(出側の通路を通る湯温)を検出する給湯熱交出側温度検出手段67が設けられ、さらに、その下流側には、給湯回路62を通して給湯される湯の温度(給湯温度)を検出する給湯温度検出手段76が設けられている。給湯回路62の出側には給湯通路19が設けられており、流量検出手段42は、給湯通路19を通して給湯される給湯流量を検出する。
また、給湯回路62には、給湯回路62に導入される湯水を給湯熱交換器17に通さずに通路18側に導出するためのバイパス通路68が設けられている。バイパス通路68の容量は給湯熱交換器17の容量に比べると格段に小さく、一例としてあげると、給湯熱交換器17のメインの熱交換器17aの容量が0.6リットル、潜熱回収用熱交換器17bの容量が0.7リットルに対し、バイパス通路68の容量は0.06リットル程度である。なお、図6は、模式的なシステム図であり、メインの熱交換器17aと潜熱回収用熱交換器17bとバイパス通路68の大きさは、それぞれの容量と対応してはいない。
バイパス通路68には例えばステッピングモータを備えたバイパスサーボ69が設けられており、バイパスサーボ69の制御によって、給湯回路62に導入される湯水の給湯熱交換器17側への流通割合とバイパス通路68側への流通割合とが予め定められる割合変化範囲内で制御される構成と成している。
例えばバイパスサーボ69の制御により、例えばバイパス比(給湯熱交換器17側とバイパス通路68側との比)を1:0として、給湯回路62に導入された湯水を例えば100%給湯熱交換器17側に通すことができるし、バイパス比を1:3.5になるような割合で、バイパス通路68側に多く分岐させて通すこともできる。バイパスサーボ69の制御による給湯熱交換器17側とバイパス通路68側との比は、例えば1:0〜1:3.5といった予め定められるバイパス割合変化範囲内の適宜の値となるように適宜可変設定される。
熱源装置は、湯の通路9側から給湯器16の給湯回路62に導入される湯を給湯熱交換器17で加熱(追い加熱)して給湯する追い加熱給湯機能と、湯の通路9から給湯回路62に導入される湯を非加熱のまま給湯回路62を通して給湯先に給湯する非追い加熱給湯機能とを有している。給湯器16は、非追い加熱給湯機能の動作時には、給湯回路62に導入された湯を主にバイパス通路68に通して給湯する(このようにバイパスサーボ69を制御する)。
給湯器16の給湯回路62を通った湯は、前記追い加熱給湯機能により加熱されながら給湯回路62を通った湯も前記非追い加熱給湯機能により非加熱のまま給湯回路62を通った湯も、給湯通路19を順に通って一つ以上の給湯先に給湯される。なお、同図には図示されていないが、給湯通路19の先端側には給湯栓(シャワーの操作レバー等も含む)が設けられており、この給湯栓を開くことにより、貯湯槽2に蓄えられていた湯が給水圧を受けて湯の通路9を通り、前記の如く、必要に応じて給水通路8bからの水と混合されたり、給湯器16により追い加熱されたり、あるいは水の混合や追い加熱なしにそのまま給湯される。
また、図示されていないが、給湯器16には例えば風呂の追い焚き用の回路が設けられ、この回路を利用して浴槽への湯張りや浴槽湯水の追い焚きが可能と成している。
なお、図6の図中、符号25は入水温度サーミスタ、符号26は燃料電池1から貯湯槽2へ導入される湯水温検出用のFC高温サーミスタ、符号27は貯湯槽2から燃料電池1側へ導出される湯水温検出用のFC低温サーミスタをそれぞれ示し、符号29は給水流量センサ、符号50,51は逆止弁、52〜57はバルブ、58は低温感知サーミスタ、59,60はフィルタ、82はオーバーフロー通路、83は排水電磁弁、84は排水通路をそれぞれ示している。
図6に示す熱源装置には、図示されていない制御装置が設けられており、制御装置には、タンク湯水混合器12を制御して湯の通路9から合流部10側に流れる湯の流量を制御すると共に、水混合器14を制御して給水通路8bから合流部10側に流れる水の流量を制御し、合流部10で適宜の温度の混合湯水が形成されるようにするミキシング流量制御手段が設けられている。
このミキシング流量制御手段は、給湯停止時には例えばタンク側電磁弁13を閉じて湯の通路9から合流部10側に流れる湯(貯湯槽2から出湯される湯)の流量がゼロとなる状態にする。そして、給湯通路19の先端側に設けられている給湯栓が開かれると水の流れが給水流量センサ29により検出されるので、ミキシング流量制御手段は、その検出信号を受けてタンク側電磁弁13を開け、タンク湯水混合器12の制御により、図6の矢印Bに示されるように湯の通路9から合流部10側に流れる湯の流量を調節すると共に、水混合器14の制御により、図6の矢印B’に示されるように給水通路8bから合流部10側に流れる水の流量を調節し、合流部10で形成される混合湯水の温度が例えば給湯設定温度と同程度に設定される混合設定温度になるようにする。
なお、貯湯槽2内に貯湯されている湯水には、例えば図7の模式図に示されるような温度の層Wa、Wb、Wcが形成されるものであり、貯湯槽2の上部側の層(高温層)Waには燃料電池1の発電時に生じる排熱によって加熱された高温Ta(例えば60℃)の湯が貯湯され、貯湯槽2の下部側の層(低温層)Wcには貯湯槽2内に給水される給水温度と同じ温度Tc(例えば15℃)の水が貯水されており、その間に、温度Taから温度Tcまでの急な温度勾配を持つ層(温度中間層)Wbがある。したがって、層Waの湯が無くなると湯の代わりに冷たい水が湯の通路9から送水されることがあるが、説明の都合上、特に断らない限り、湯の通路9からは湯が出湯されて前記合流部10に合流されるという表現を用いる。
例えば図7に示されるように、貯湯槽2内の湯水において、例えば層Waと層Wbとの境界が貯湯槽内湯水温検出手段5aの配設領域よりも下にあり、貯湯槽内湯水温検出手段5aの検出温度が給湯設定温度より例えば5℃高く設定される閾値より高い温度のときには、貯湯槽2から出湯される湯の温度は例えば60℃といったほぼ一定の値である。
そこで、前記ミキシング流量制御手段は、混合サーミスタ28(28a,28b)の検出温度と混合設定温度との差に基づいて(偏差に応じ)、混合サーミスタ28(28a,28b)の検出温度が混合設定温度になるようにタンク湯水混合器12と水混合器14を制御することによって、湯の通路9から合流部10側に流れる湯の流量と給水通路8bから合流部10側に流れる水の流量とを調節する制御を行う。なお、ミキシング流量制御手段は、ミキシング流量制御に際し、フィードフォワード制御を行わずにフィードバック制御のみを行うようにしてもよい。
そして、このようなキシング流量制御手段による制御によって、合流部10で形成される混合湯水の温度が混合設定温度(例えば給湯設定温度と同じ温度またはその近傍温度)とされると、その混合湯水は、図6の矢印B”に示されるように、合流部10から湯水導入通路15を通して給湯器16に導入されるが、このとき、給湯器16において給湯熱交換器17による加熱は行われずに(前記非加熱給湯機能の動作によって)、通路18と給湯通路19を通して給湯先に給湯される。
一方、貯湯槽内湯水温検出手段5aの検出温度が前記閾値以下で、ミキシング流量制御手段による流量制御のみでは、給湯設定温度と同等の温度に設定される混合設定温度の湯を給湯することができない場合には、例えば混合設定温度を給湯設定温度より低い温度に設定する。一例として、混合設定温度を給湯設定温度から給湯器16のMIN号数(最小燃焼号数)で給湯流量の水を加熱したときに上昇する温度分を差し引いた値まで下げ、その混合湯水を給湯器16の前記追い加熱給湯機能の動作によって給湯熱交換器17により加熱することにより給湯設定温度の湯が作り出され、この湯が給湯通路19を通して給湯先に給湯される。また、タンクユニット4側からは給湯器16側に湯水を供給せずに、給水通路8bから給湯器16側に供給される水を給湯熱交換器17により加熱して給湯設定温度の湯を作り出し、給湯先に給湯することも必要に応じて行われる。
なお、従来の貯湯槽2を備えた熱源装置においては、タンクユニット4と給湯器16とが隣接配置されたタイプ(一体型)の熱源装置が用いられていたが、開発中の熱源装置は、タンクユニット4と給湯器16と燃料電池1とをそれぞれ個別に配置し、互いに配管により接続する個別配置型の熱源装置も可能とするものである。このようにすると、例えば複数種あるタンクユニット4のうち、利用者が必要な容量の貯湯槽2を備えたタンクユニット4を選択し、そのタンクユニット4と、複数種ある給湯器16のうち選択された給湯器16と、複数種ある燃料電池1のうち選択された燃料電池1とを組み合わせるといったことができ、バリエーションを増やすことができる。また、前記のような個別配置型の熱源装置は、既設の給湯器16にタンクユニット4等を接続して熱源装置を形成することもできるといったメリットもある。
特許第3728265号公報
ところで、図6に示したような熱源装置において、貯湯槽2内に前記閾値より高い温度の湯が貯湯されている場合等、実質的に給湯設定温度以上(例えば湯が貯湯槽2から給湯器16を通って給湯先に給湯されるまでに冷える分以上、給湯設定温度よりも例えば0.5℃といった温度以上高い温度)の湯が貯湯されている場合には、貯湯槽2から給湯器16に送られる湯を非加熱で(給湯器16の給湯熱交換器17による追い加熱を行わずに)給湯することが可能であるが、このように貯湯槽2内の湯温が高い場合でも、熱源装置設置後の初めての給湯や、給湯停止から例えば8.5分以上といった時間が経過してからの再出湯時等のように湯水導入通路15や給湯器16内の管路が冷えている場合等は、これらの管路内の水を加熱することが必要となる。特に冬場では配管の冷えが激しいので前記給湯停止からの時間が3分以下であっても影響が大きい。
また、特に、湯水導入通路15が長い場合には、貯湯槽2から給湯器16に送られる湯が給湯器16に到達するまでの時間が長くなるため、利用者が給湯栓を開いてからなるべく早く給湯設定温度の湯を給湯するためには、給湯が開始されたときに給湯器16の給湯バーナ61を燃焼させて迅速に湯を形成することが重要となる。そして、給湯器16に貯湯槽2から送水される湯が到達する適切なタイミングで給湯バーナ61の燃焼停止を行うことが重要であると考えられる。
しかしながら、図6に示したようなシステム構成の熱源装置においては、給湯器16に導入される湯水の温度を検出する温度センサが設けられておらず、予め定められた手法を用いて給湯器16に導入される湯水の温度を給水温度演算値(認識値)として演算により求めており、その求めた温度に基づき給湯器16に貯湯槽2から実質的に給湯設定温度の湯が到達したと判断されたときに給湯バーナ61の燃焼を停止する制御を試みたが、十分に満足のいく結果が得られなかった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、主熱源の下流側に補助熱源装置の湯水導入側を設けた熱源装置において、給湯開始時に主熱源からの湯を補助熱源装置に送って給湯する際の給湯温度の安定化を図ることができる熱源装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、次の構成をもって課題を解決する手段としている。すなわち、第1の発明は、湯を出湯する機能を有する主熱源を有し、該主熱源から出湯される湯の通路の下流側には給湯熱交換器を備えた補助熱源装置の給湯回路の湯水導入側が接続されており、前記補助熱源装置には、前記給湯回路の湯水導入側に導入される湯水の温度を検出する給水温度検出手段と、前記給湯熱交換器を加熱する給湯バーナと、該給湯バーナの燃焼制御を行う燃焼制御手段と、前記給湯熱交換器の出側の温度を検出する給湯熱交出側温度検出手段と、前記給湯回路に導入される湯水を前記給湯熱交換器に通さずに前記給湯回路から導出するためのバイパス通路と、該バイパス通路に設けられるバイパスサーボとが設けられて、該バイパスサーボがバイパスサーボ制御手段により制御されて前記給湯回路に導入される湯水の前記給湯熱交換器側への流通割合と前記バイパス通路側への流通割合とが予め定められるバイパス割合変化範囲内で制御される構成を有しており、給湯が開始されたときに給湯設定温度の湯を前記主熱源側から前記補助熱源装置の給湯回路側に送ると共に前記補助熱源装置の前記燃焼制御手段が前記給湯バーナの燃焼を開始させる機能を有して前記給湯回路を通る湯水を前記給湯熱交換器により加熱して給湯しながら前記給水温度検出手段の検出温度を取り込み、該検出温度が前記給湯設定温度と前記給湯熱交出側温度検出手段の検出温度と前記バイパス割合変化範囲における前記バイパス通路側へのバイパス割合の最大値とにより予め求められる値であって前記給湯設定温度よりは低い給水限界温度以上になったときに前記給湯バーナの燃焼を停止して給湯を継続する構成をもって課題を解決するための手段としている。
また、第2の発明は、前記第1の発明の構成に加え、前記補助熱源装置は、給湯熱交換器を通って該給湯熱交換器から出る湯の温度が予め求められる熱交基準温度となるように燃焼制御手段によって給湯バーナの燃焼を制御し、前記給湯熱交換器から出る前記熱交基準温度の湯と該熱交基準温度の湯にバイパス通路を通って合流する湯との割合をバイパスサーボ制御手段がバイパスサーボの制御によって可変することにより前記給湯熱交換器の湯が給湯されるように制御する給湯温度制御構成を有することを特徴とする。
さらに、第3の発明は、前記第1または第2の発明の構成に加え、前記バイパスサーボ制御手段は、給湯バーナを停止した以降はバイパス通路側への流通割合が前記割合変化範囲内で最大となるようにバイパスサーボを制御することを特徴とする。
さらに、第4の発明は、前記第1または第2または第3の発明の構成に加え、前記補助熱源装置の給湯熱交換器は、給湯バーナの燃焼ガスの顕熱を吸収するメインの熱交換器と、該メインの熱交換器の上流側に設けられて前記燃焼ガスの潜熱を回収する潜熱回収用熱交換器とを有し、主熱源から前記補助熱源装置に送られる湯を前記潜熱回収用熱交換器と前記メインの熱交換器に順に通して給湯先に給湯する機能を有しており、主熱源側には該主熱源側から前記補助熱源装置の給湯回路側に送られる湯の温度を調節する送湯温度調節手段が設けられ、熱源装置の試運転時の給湯動作における前記給湯バーナの燃焼開始後の該給湯バーナの燃焼停止以降に検出される給湯熱交出側温度検出手段の検出温度に基づいて、前記給湯バーナの停止時から前記給湯熱交出側温度検出手段の検出温度が給湯設定温度より低下するまでに要する時間と給湯流量とに基づく第1設定容量と、前記給湯熱交出側温度検出手段の検出温度が前記給湯設定温度より低下した後に該給湯設定温度に戻るまでに要する時間と給湯流量とに基づく第2設定容量と、前記メインの熱交換器の出側の温度が前記給湯設定温度より低下した後に該給湯設定温度に戻るまでの温度特性に基づく嵩上げ温度とを前記送湯温度調節手段の温度調節用情報として設定する温度調節情報設定手段を有し、該温度調節用情報に基づいて前記送湯温度調節手段が前記主熱源側から前記補助熱源装置の給湯回路側に送る湯の温度を給湯開始から該湯の容量が前記第1設定容量に達するまでは前記給湯設定温度として前記第1設定容量に達してから前記第2設定容量に達するまでは前記給湯設定温度よりも前記嵩上げ温度高い温度とし、前記第2設定容量に達した以降は前記給湯設定温度とすることを特徴とする。
さらに、第5の発明は、前記第4の発明の構成に加え、前記温度調節情報設定手段は、給湯開始と共に燃焼開始した給湯バーナの燃焼が停止された以降の給湯熱交出側温度検出手段の検出情報を熱源装置の給湯運転毎または予め定められる給湯運転回数毎あるいは予め定められる設定期間毎の予め定められるモニタタイミング毎にモニタして、該モニタ時において前記給湯熱交出側温度検出手段の検出温度が給湯設定温度よりも低下する温度低下領域における前記給湯設定温度との温度差が試運転時における温度低下領域における前記給湯設定温度との温度差に対して予め定められる許容範囲を超えて異なるときには、前記モニタを行った給湯運転の次の給湯運転以降に適用される温度調節用情報の嵩上げ温度を前記温度差の前記許容範囲を超えて異なる程度に応じて変更設定することを特徴とする。
さらに、第6の発明は、前記第4の発明の構成に加え、前記給湯回路を通して給湯される湯の温度を給湯温度として検出する給湯温度検出手段を有し、温度調節情報設定手段は、給湯開始と共に燃焼開始した給湯バーナの燃焼が停止された以降に前記給湯温度検出手段によって検出される給湯温度を、熱源装置の給湯運転毎または予め定められる給湯運転回数毎あるいは予め定められる設定期間毎の予め定められるモニタタイミング毎にモニタして、該モニタ時の前記給湯温度検出手段の検出温度が給湯設定温度に対して予め定められている許容範囲を超えて異なる温度となったときには前記モニタを行った給湯運転の次の給湯運転以降に適用される温度調節用情報の嵩上げ温度を前記給湯温度の前記許容範囲を超えて異なる程度に応じて変更設定することを特徴とする。
さらに、第7の発明は、前記第4または第5または第6の発明の構成に加え、前記補助熱源装置の湯水導入側には主熱源から出湯される湯の通路の他に給水通路が接続されており、主熱源と補助熱源装置の給湯回路の湯水導入側とが接続用配管を介して接続されていて該接続用配管の長さが予め与えられる設定長さより短い場合には、給湯が開始されたときに前記主熱源側から前記補助熱源装置の給湯回路側に湯を送る代わりに給湯開始から予め定められている水導入時間が経過するまでの間は前記給水通路から前記補助熱源装置に水を導入し、前記水導入時間が経過した以降に前記湯の通路を通して前記主熱源から出湯される湯を前記補助熱源装置に導入する給湯開始時導入湯水可変手段を有することを特徴とする。
さらに、第8の発明は、前記第1乃至第7のいずれか一つの発明の構成に加え、前記主熱源は貯湯槽を有して該貯湯槽から出湯される湯の通路と給水通路とが合流する合流部が設けられ、該合流部で合流される湯と水とを混合するミキシング手段と、該ミキシング手段により混合されて形成された湯を補助熱源装置に導入する湯水導入通路と、前記ミキシング手段を制御することにより前記合流部に流れる湯の流量と水の流量を制御するミキシング流量制御手段とを有し、該ミキシング流量制御手段に送湯温度調節手段が指令を加えて前記主熱源から前記補助熱源装置側に送られる湯の温度を調節することを特徴とする。
本発明によれば、湯を出湯する機能を備えた主熱源から出湯される湯の通路の下流側に、給湯熱交換器を備えた補助熱源装置の給湯回路の湯水導入側を接続し、前記主熱源から送られる湯を補助熱源装置の給湯回路を通して給湯するが、給湯が開始されたときに補助熱源装置内の給湯バーナの燃焼を開始させる機能を有しており、例えばコールドスタート時等、補助熱源装置の給湯回路内の湯水や主熱源と補助熱源装置とを接続する通路(管路)内の湯水が給湯設定温度より低い場合でも、その湯水を前記給湯バーナ燃焼により給湯熱交換器で加熱して給湯設定温度またはその近傍温度まで高めて給湯することができる。
また、前記のように給湯が開始されたときに補助熱源装置内の給湯バーナの燃焼を開始させると共に、給湯設定温度の湯を前記主熱源側から前記補助熱源装置の給湯回路側に送る動作を行う場合、補助熱源装置の燃焼制御手段は給水温度検出手段の検出温度(給湯回路の湯水導入側に導入される湯水の温度)を取り込み、該検出温度が給湯設定温度より低い給水限界温度以上になったときに前記給湯バーナの燃焼を停止するため、的確なタイミングで給湯バーナを燃焼停止して給湯を継続することができ、主熱源から補助熱源装置に到達した湯を余分に加熱することにより生じる給湯温度のオーバーシュートを防ぐことができる。
つまり、前記給水限界温度は、給湯設定温度と、給湯熱交出側温度検出手段の検出温度と、バイパス割合変化範囲における前記バイパス通路側へのバイパス割合の最大値とにより予め求められる値であって、給湯設定温度よりも低い温度であるが、前記給水限界温度を求めるための情報(例えば演算式)は、例えば実験やシミュレーション等によって得て与えられるものであり、この温度の湯水が補助熱源装置に導入された時に給湯バーナの燃焼を停止することにより給湯温度のオーバーシュートの発生を抑制できる温度を給水限界温度として求められるように、与えられるものである。したがって、給水温度検出手段の検出温度が給水限界温度以上になったときに給湯バーナの燃焼を停止することによって、非常に的確なタイミングで給湯バーナ燃焼を停止させ、主熱源から補助熱源装置に到達した湯を余分に加熱することにより生じる給湯温度のオーバーシュートを防ぐことができる。
また、補助熱源装置の給湯バーナの燃焼を停止した以降も、給湯熱交換器が冷え切るまでの間は、給湯熱交換器の保有熱量によって給湯熱交換器を通る湯水が加熱されるものであり、給湯熱交換器の保有熱量は給湯バーナの燃焼量に応じて変わるものである。そのため、本発明において、給湯熱交換器を通って該給湯熱交換器から出る湯の温度が予め求められる熱交基準温度となるように燃焼制御手段によって給湯バーナの燃焼を制御し、前記給湯熱交換器から出る前記熱交基準温度の湯と該熱交基準温度の湯にバイパス通路を通って合流する湯との割合をバイパスサーボの制御によって可変することにより前記給湯熱交換器の湯が給湯されるように制御すると(このような給湯温度制御構成を設けると)、給湯設定温度に因らず給湯熱交換器の燃焼停止後の保有熱量を一定の値とすることができる。
つまり、上記構成の給湯温度制御構成を設けることにより、給水限界温度を給湯設定温度に左右されない値とすることができ、給水温度検出手段の検出温度が給水限界温度以上になったときに給湯バーナの燃焼を停止して給湯を継続することにより、給湯温度を安定化することができる。
さらに、本発明において、給湯バーナを停止した以降はバイパス通路側への流通割合が前記割合変化範囲内において最大となるようにバイパスサーボを制御し、主熱源からの湯を主にバイパス通路側を通して給湯することにより、給湯熱交換器の熱の単位時間当たりの影響を受けにくい状態で給湯することができ、給湯温度の安定化を適切に行うことができる。
また、補助熱源装置の給湯熱交換器が、給湯バーナの燃焼ガスの顕熱を吸収するメインの熱交換器と、該メインの熱交換器の上流側に設けられて前記燃焼ガスの潜熱を回収する潜熱回収用熱交換器とを有する補助熱源装置が近年多く用いられるようになり、このようなタイプの補助熱源装置は熱効率を向上できるメリットがある。
ただし、このようなタイプの補助熱源装置においては、主熱源から補助熱源装置に送られる湯が潜熱回収用熱交換器を通った後に下流側のメインの熱交換器を通って導出され、前記バイパス通路側を通って導出される湯水と合流して給湯回路から出て給湯されるため、以下に述べるように、給湯熱交換器側を通る湯水とバイパス通路側を通る湯水の温度の時間的変化をそれぞれ考慮する必要がある。そこで、その考慮を行った上での以下のような制御を行うことにより、以下に述べるように、補助熱源装置の給湯バーナ停止後の給湯温度の安定化を図ることができる。
つまり、本発明においては、前記の如く、給湯開始時に燃焼開始した補助熱源装置の給湯バーナを、給水温度検出手段の検出温度が前記給水限界温度以上になったときに給湯バーナの燃焼を停止するが、このとき、バイパス通路内の湯水は加熱されていない低めの温度の湯水である。一方、給湯熱交換器を前記のように潜熱回収用熱交換器とメインの熱交換器を有する構成とすると、給湯熱交換器のメインの熱交換器においては、出口側の湯の温度が例えば高い温度に設定される前記熱交基準温度であり、入口側の温度は、潜熱回収用熱交換器で加熱されてはいるが、潜熱回収用熱交換器とメインの熱交換器で上昇する温度の例えば14%位(=4/28位)しか加熱されていない低めの温度(ほぼ加熱されていない低めの温度)の湯水温度となっている。
そして、この給湯バーナの燃焼停止直後には給湯熱交換器のメインの熱交換器は熱いままであり(保有熱量が大きく)、例えば給湯バーナの燃焼停止時に、給湯回路に導入される湯水のうちバイパス通路側を通して給湯する流量をバイパスサーボの制御によるバイパス割合の変化範囲内で最大にする(例えば給湯熱交換器側とバイパス通路側とのバイパス比を1:3.5にする)といったように、給湯回路に導入される湯水のバイパス通路側への流量を増やすと、(通常は、燃焼中は給湯熱交換器側への流量比が大きいので)熱い状態のメインの熱交換器を通る湯の流量が給湯バーナの燃焼中よりは小さくなるが、メインの熱交換器から導出される湯の温度が給湯設定温度よりもまだ高く、その高めの温度の湯と前記バイパス通路から導出される加熱されていない低めの温度の湯水とがバイパス通路の出口側で合流することにより、ほぼ給湯設定温度として給湯回路から給湯することができる。なお、本明細書において、ほぼ給湯設定温度とは、給湯設定温度またはその近傍の温度をいう。
なお、通常、バイパス通路の容量は給湯熱交換器の容量に比べて小さく形成され、かつ、給湯バーナの燃焼停止後にバイパス通路側への流量が大きくされるので、給湯バーナの燃焼停止時にバイパス通路の中にあった低めの温度の湯水は直ぐに全てバイパス通路から導出される。
また、補助熱源装置の給湯熱交換器がメインの熱交換器と潜熱回収用熱交換器とを有する構成の本発明において、例えば熱源装置の試運転を行う試運転モードの給湯動作時に、給湯開始と共に燃焼開始した給湯バーナの燃焼が停止された以降の給湯熱交出側温度検出手段の検出情報を検出し、該検出情報に基づき、温度調節情報設定手段が送湯温度調節手段による温度調節用情報として設定することが行われる。
その設定事項の一つとして、前記給湯熱交出側温度検出手段の検出温度が前記給湯バーナの停止時から前記給湯設定温度より低下するまでに要する時間と給湯流量とに基づいて第1設定容量を設定し、主熱源から補助熱源装置側に送る湯の温度を該湯の容量が該第1設定容量に達するまでは給湯設定温度とする制御を行うと、前記バイパス通路の中にあった低めの温度の湯水が導出された後に、バイパス通路には、給湯バーナの燃焼停止から少し遅れて、主熱源側から給湯回路の湯水導入側に到達した給湯設定温度の湯が導入され、この湯がバイパス通路を通って導出される。
一方、給湯熱交換器側では、給湯バーナの燃焼停止後に、メインの熱交換器の出口側にあった湯が導出された後、その湯よりはメインの熱交換器の入口側に近い位置にあった湯がメインの熱交換器から導出されていくといった如く、前記第1設定容量の湯が補助熱源装置に導入されるまでの間、メインの熱交換器の保有水量の湯が、順次、メインの熱交換器から導出されていく。このようにして、メインの熱交換器から導出される湯の温度は、(例えば給湯バーナの燃焼停止直後にメインの熱交換器を通って導出される湯によってメインの熱交換器の保有熱量が奪われていくこと等により)給湯バーナの燃焼停止直後にメインの熱交換器を通って導出される湯に比べると低くなっていくが、給湯設定温度より高めの温度である。
そして、この給湯熱交換器側から導出される給湯設定温度よりも高めの温度の湯が、バイパス通路を通って導出される給湯設定温度の湯と合流することになるが、前記の如く、給湯バーナの燃焼停止後に給湯熱交換器側とバイパス通路側とのバイパス比を例えば1:3.5にする等、バイパス通路側を通る湯の流量を給湯熱交換器側を通る湯の流量よりも多くすることにより、合流されて給湯回路から出る湯の温度は給湯設定温度よりは高めであるものの、その温度差を小さくすることができ(例えば2℃以下といった許容範囲にすることができ)、給湯設定温度に近い湯を給湯回路から給湯することができる。
また、第1設定容量の湯が導入された後には、給湯設定温度よりも予め定められる嵩上げ温度高い温度の湯がバイパス通路側と給湯熱交換器側にそれぞれ導入される。なお、この設定温度よりも嵩上げ温度高い温度の湯は、前記給湯熱交出側温度検出手段の検出温度が前記給湯設定温度より低下した後に該給湯設定温度に戻るまでに要する時間と給湯流量とに基づいて設定される第2設定容量だけ補助熱源装置に導入されることになる。
ここで、バイパス通路に導入された給湯設定温度よりも嵩上げ温度高い温度の湯は直ぐにバイパス通路を通って導出されるが、給湯熱交換器側おいては、このとき、給湯バーナの燃焼停止時に潜熱回収用熱交換器内にあった湯がメインの熱交換器を通って導出され、バイパス通路から導出される湯と合流する。
この給湯バーナの燃焼停止時に潜熱回収用熱交換器内にあった給湯設定温度よりも低めの温度の湯は、メインの熱交換器を通るときに、その残留熱量によって多少温められるものの給湯設定温度よりもだいぶ低い温度だが、このときにバイパス通路を通って導出される湯が給湯設定温度よりも前記嵩上げ温度高い温度の湯であるため、これらの湯が合流されて給湯回路を通って給湯される湯の温度が給湯設定温度よりも低くなることを防ぐことができ、ほぼ給湯設定温度の湯の給湯を可能とすることができる。
その後、第2設定容量の湯の補助熱源装置への導入が終了する頃には、給湯熱交換器側では、給湯バーナの燃焼停止時に給湯熱交換器側に保有されていた湯は全て給湯回路を通って給湯され、主熱源から補助熱源装置に送られた給湯設定温度の湯が給湯熱交換器を通って導出された後、給湯設定温度より前記嵩上げ温度高い温度の湯が給湯熱交換器を通って導出され、その後、給湯設定温度の湯が導出される。
一方、バイパス通路側では、第2設定容量の湯の補助熱源装置への導入が終了する頃には、主熱源から補助熱源装置に送られる給湯設定温度の湯がバイパス通路側を通って導出されるので、前記給湯熱交換器側から導出される給湯設定温度または給湯設定温度より前記嵩上げ温度高い温度の湯とバイパス通路側から導出される給湯設定温度の湯とが例えば1:3.5の割合で合流して給湯されることになり、給湯回路から給湯される湯の温度(給湯温度)は、給湯設定温度または給湯設定温度よりやや高めであるものの給湯設定温度に近い温度の湯が給湯される。以上のことから、メインの熱交換器と潜熱回収用熱交換器とを有する補助熱源装置において、前記構成により、給湯温度のオーバーシュートのみならずアンダーシュートも的確に抑制できる。
なお、補助熱源装置において、より詳細に述べれば、給湯回路には、湯水導入口からバイパス通路の入口までの通路があり、潜熱回収用熱交換器とメインの熱交換器とを有する構成においては、バイパス通路の入口と潜熱回収用熱交換器の入口との間の通路、メインの熱交換器の出口とバイパス通路の出口との間の通路が形成されていることが一般的であり、各通路を湯水が通るが、通常、各通路の容量は給湯熱交換器の容量に比べて小さく、影響は小さい。
また、熱源装置に導入される湯水の温度等は例えば季節の違いによる外気温度の違い等によって変動するものであるため、試運転時に、給湯バーナの燃焼開始後に該給湯バーナの燃焼が停止された以降の前記給湯熱交出側温度検出手段の検出情報を検出して、その検出情報に基づいて嵩上げ温度を設定しても、実際の給湯運転時には前記熱源装置への導入湯水温度の違い等によって、前記のように、送湯温度調節手段が第1設定容量の湯を送った後に、第2設定容量の湯を給湯設定温度よりも嵩上げ温度高い温度の湯として送るようにしても、前記のような給湯温度の安定化を十分に行えない可能性もある。
それに対し、温度調節情報設定手段は、給湯開始と共に燃焼開始した給湯バーナの燃焼が停止された以降の給湯熱交出側温度検出手段の検出情報を熱源装置の給湯運転毎または予め定められる給湯運転回数毎あるいは予め定められる設定期間毎の予め定められるモニタタイミング毎にモニタし、該モニタ時において前記給湯熱交出側温度検出手段の検出温度が給湯設定温度よりも低下する温度低下領域における前記給湯設定温度との温度差が、試運転時における温度低下領域における前記給湯設定温度との温度差に対して予め定められる許容範囲を超えて異なるときには前記モニタを行った給湯運転の次の給湯運転以降に適用される温度調節用情報の嵩上げ温度を前記温度差の前記許容範囲を超えて異なる程度に応じて変更することにより、より一層確実に給湯温度の安定化を図ることができる。
なお、前記モニタ時において前記給湯熱交出側温度検出手段の検出温度が給湯設定温度よりも低下する温度低下領域における前記給湯設定温度との温度差が、試運転時における温度低下領域における前記給湯設定温度との温度差よりも低下許容範囲を超えて大きかったとき(つまり温度差が大きかったとき)には、嵩上げ温度を大きくする方向に変更し、その逆に許容範囲を超えて小さかったとき(つまり温度差が小さかったとき)には小さくする方向に変更する。このようにすることで、例えば熱源装置への導入湯水温度の違い等に対応させて嵩上げ温度の変更ができるので、より一層確実に給湯温度の安定化を図ることができる。
また、モニタ時において前記給湯熱交出側温度検出手段の検出温度が給湯設定温度よりも低下する温度低下領域における前記給湯設定温度との温度差が、試運転時における温度低下領域における前記給湯設定温度との温度差に対して予め定められる許容範囲を超えて異なるときには、給湯器等の補助熱源装置の買い替えが行われたことや、隣家が建て替えて設置環境が変わったこと、補助熱源装置の移設により状況が変わった等が考えられるので、以下に述べるような試運転相当運転を行い、温度調節用情報を取得する。
この試運転相当運転は、前記モニタ時において前記給湯熱交出側温度検出手段の検出温度が給湯設定温度よりも低下する温度低下領域における前記給湯設定温度との温度差が、試運転時における温度低下領域における前記給湯設定温度との温度差に対して予め定められる許容範囲を超えて異なった給湯運転の動作終了後において行われるもので、補助熱源装置に設けられる燃焼制御手段の制御に基づき、前回給湯後の再出湯までの時間が長い場合等、貯湯槽等の主熱源側と給湯器等の補助熱源装置側とを接続する接続配管内の湯が冷えていて補助熱源装置に導入される給水温度が低い場合の給湯開始時(コールドスタート時)に行われる運転であり、試運転時と同等の運転である。
この試運転相当運転時に、給湯熱交出側温度検出手段の検出温度が給湯設定温度よりも低下する領域における前記給湯設定温度との温度差の検出を行い、該検出情報に基づき、温度調節情報設定手段が送湯温度調節手段による温度調節用情報として設定する。これにより、温度調節用情報を更新すると共に、第1設定容量、第2設定容量等も更新を行う。前記試運転相当運転も含めて試運転とすることが好ましい(つまり、試運転相当運転が行われたときには、このデータを試運転におけるデータとして更新していき、その更新データと前記モニタ時のデータとの比較を行うとよい)。
また、給湯回路を通して給湯される湯の温度を給湯温度として検出する給湯温度検出手段を設け、温度調節情報設定手段は、給湯開始後に給湯バーナの燃焼が停止された以降に前記給湯温度検出手段によって検出される給湯温度を、熱源装置の給湯運転毎または予め定められる給湯運転回数毎あるいは予め定められる設定期間毎の予め定められるモニタタイミング毎にモニタして、前記給湯温度検出手段の検出温度が給湯設定温度に対して予め定められている許容範囲を超えて異なる温度となったときには前記モニタを行った給湯運転の次の給湯運転以降に適用される温度調節用情報の嵩上げ温度を変更設定する(給湯温度検出手段の検出温度が給湯設定温度より許容範囲を超えて高かったときには嵩上げ温度を小さくし、給湯温度検出手段の検出温度が給湯設定温度より許容範囲を超えて低かったときには嵩上げ温度を大きくする)ようにしても、前記と同様に、例えば熱源装置への導入湯水温度の違い等に対応させて嵩上げ温度の変更ができるので、より一層確実に給湯温度の安定化を図ることができる。
さらに、給湯熱交換器がメインの熱交換器と潜熱回収用熱交換器とを有する補助熱源装置の湯水導入側には、主熱源から出湯される湯の通路の他に給水通路を接続し、主熱源と補助熱源装置の給湯回路の湯水導入側とを接続する接続用配管の長さが予め与えられる設定長さより短い場合には、給湯開始から予め定められている水導入時間が経過するまでの間は前記給水通路から前記補助熱源装置に水を導入し、前記水導入時間が経過した以降に前記湯の通路を通して前記主熱源から出湯される湯を前記補助熱源装置に導入することにより、以下のように、接続用配管が短い場合でも給湯温度の安定化をより一層的確に図ることができる。
つまり、接続用配管の長さが予め与えられる設定長さ(例えば4m)より短い場合には、給湯開始時に補助熱源装置の給湯バーナの燃焼を開始しても、給湯バーナの燃焼により加熱される給湯熱交換器内の湯が給湯設定温度まで加熱されるよりも主熱源から送られた給湯設定温度の湯が補助熱源装置の給湯回路の湯水導入側に届く時間の方が早くなり、潜熱回収用熱交換器内の湯の温度がより低い状態のときに主熱源からの給湯設定温度の湯が届くことになる。そのため、主熱源から送られた給湯設定温度の湯を、給湯バーナを停止してから主にバイパス通路側に通しても、バイパス通路を通って導出される湯と給湯熱交換器側を通って導出される湯とが合流すると給湯設定温度よりも低くなってしまい、給湯温度の安定化を適切に図ることができなくなることがある。
そこで、給湯バーナの燃焼により加熱される給湯熱交換器内の湯が給湯設定温度あるいは、それより幾分高めの温度まで加熱されてから、主熱源から送られた給湯設定温度の湯が補助熱源装置の給湯回路の湯水導入側に届くように、給湯熱交換器のメインの熱交換器内の湯が給湯設定温度まで加熱される時間と前記接続用配管の長さに応じて(つまり、接続用配管内を通る湯水量に応じて)前記水導入時間を設定し、その水導入時間が経過するまでの間は前記給水通路から前記補助熱源装置に水を導入し、前記水導入時間が経過した以降に前記湯の通路を通して前記主熱源から出湯される湯を前記補助熱源装置に導入することにより、接続用配管が短い場合でも給湯温度の安定化を確実に図ることができる。
さらに、貯湯槽を有する主熱源を設けることにより、例えば太陽熱や燃料電池等の排熱を利用して形成される湯を貯湯槽に貯湯して効率的に利用することができる。そして、貯湯槽を有する主熱源の貯湯槽から出湯される湯の通路と給水通路とを合流部で合流し、合流部には合流される湯と水とを混合するミキシング手段と、該ミキシング手段により混合されて形成された湯を補助熱源装置に導入する湯水導入通路を設けて、前記ミキシング手段を制御することにより前記合流部に流れる湯の流量と水の流量を制御することによって、合流部で形成されて補助熱源装置側に送られる湯の温度を適切に制御することができ、前記の効果によって、給湯温度の安定化を図ることができる。
本発明に係る熱源装置の一実施例の制御構成を示すブロック図である。 実施例の熱源装置のシステム構成例を説明するための説明図である。 実施例の熱源装置の給湯時における給湯バーナ燃焼停止後の給湯熱交換器出口温度と給湯回路入口温度と給湯温度の時間的変化例を示すグラフである。 実施例の熱源装置の給湯時における給湯バーナ燃焼停止後の、バイパス通路に導入される湯の熱量と、給湯バーナの燃焼停止時に給湯熱交換器が保有していた湯が給湯バーナの燃焼後に導出されることによる給湯熱交換器の出側の熱量と、給湯バーナ燃焼停止後に主熱源からの湯が給湯熱交換器に導入されて給湯熱交換器を通って導出されることによる給湯熱交換器の出側の熱量および、これらの熱量の加算量の時間的変化例を説明するための模式的なグラフである。 図4に示した各熱量および熱量の加算量の時間的変化例を、開発中の熱源装置の給湯時において貯湯槽から給湯器に送る湯の温度を給湯設定温度として一定にして給湯した場合について説明するための模式的なグラフである。 開発中の熱源装置のシステム構成例を説明するための説明図である。 貯湯槽内の温度層の分布例を模式的に示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。なお、本実施例の説明において、これまでの説明の例と同一構成要素には同一符号を付し、その重複説明は省略または簡略化する。
図1には、本発明に係る熱源装置の一実施例の要部制御構成がブロック図により示されており、図2には、そのシステム構成が示されている。図2に示されるように、本実施例の熱源装置は、図6に示した熱源装置とほぼ同様のシステム構成を有しているが、本実施例の熱源装置は、給湯器16に、給湯回路62の湯水導入側に導入される湯水の温度を検出する給水温度検出手段71が設けられており、さらに、図1に示される特徴的な制御構成を有している。
同図に示されるように、給湯器16の制御装置46は、燃焼制御手段47、メモリ部73、バイパスサーボ制御手段74を有しており、燃焼制御手段47は、給湯設定温度設定操作手段45を備えたリモコン装置43に接続されている。リモコン装置43は、屋内において、リビングや、浴室、台所、洗面所等の適宜の場所に設置されている。
また、本実施例において、タンクユニット4内の制御装置33には、ミキシング流量制御手段35、送湯温度調節手段36、メモリ部37、温度調節情報設定手段38が設けられており、制御装置33はリモコン装置43と制御装置46とに信号接続されている。
給湯設定温度設定操作手段45は、利用者等により給湯設定温度を設定するための操作手段であり、例えばリモコン装置43の表面側に設けられている操作ボタン等により形成されている。この給湯設定温度設定操作手段45により設定された給湯設定温度の値は、タンクユニット4の制御装置33の送湯温度調節手段36と温度調節情報設定手段38と給湯器16の制御装置46の燃焼制御手段47とに加えられる。
流量検出手段42は、給湯通路19を通って給湯される給湯流量を検出し、制御装置46の燃焼制御手段47に給湯流量の検出流量(検出値)を加える。また、給水流量センサ29も給湯通路19を通って給湯される給湯流量を検出し、制御装置33のミキシング流量制御手段35に給湯流量の検出流量(検出値)を加える。
燃焼制御手段47は、熱源装置の初回運転時や、前回給湯後の再出湯までの時間が長い場合等、貯湯槽2側と給湯器16側とを接続する接続配管内の湯が冷えていて給湯器16に導入される給水温度が低い場合の給湯開始時(コールドスタート時)や、給湯停止以降に給湯設定温度が大幅に高く変更されたときの再出湯の給湯開始時には、流量検出手段42により検出される給湯流量が給湯バーナ61の燃焼のための最低作動流量に達したときに給湯バーナ61を燃焼開始する構成を有している。そして、後述する判断タイミングにおいて給湯バーナ61の燃焼を停止させる。
なお、本実施例において、給湯器16は、給湯熱交換器17を通って該給湯熱交換器17から出る湯の温度が予め求められる熱交基準温度(例えば60℃)となるように燃焼制御手段47により給湯バーナ61の燃焼を制御し、給湯熱交換器17から出る前記熱交基準温度の湯と該熱交基準温度の湯にバイパス通路68を通って合流する湯との割合を、バイパスサーボ制御手段74の制御によるバイパスサーボ69の制御によって可変することにより、給湯熱交換器の湯が給湯されるように制御する給湯温度制御構成を有する。
つまり、バイパスサーボ制御手段74は、給湯バーナ61の燃焼中は、給湯設定温度設定操作手段45による給湯設定温度の設定情報と燃焼制御手段47の制御情報とを取り込み、給湯熱交換器17から出る前記熱交基準温度の湯と該湯にバイパス通路68を通って合流する湯との割合を、バイパスサーボ69の制御によって可変して、熱交基準温度の湯とバイパス通路を通る湯との混合により給湯設定温度の湯が形成されるようにする。
このようにすると、例えば給湯熱交換器17を通る湯とバイパス通路68を通る湯との混合比を略一定として給湯熱交換器17から出る湯の温度を変えることにより給湯設定温度の湯を形成するものに比して、給湯熱交換器17の保有熱量を略一定の値にすることができる。なお、給湯熱交換器17から出る湯の温度を変えて給湯設定温度の湯を形成する構成においては、前記混合比を略一定としてもしななくても、給湯熱交換器17の保有熱量は、給湯熱交換器17から出る湯の温度(給湯熱交換器17により加熱されて形成される湯の温度)によって変化するものであり、給湯熱交換器17から出る湯の温度が高くなると給湯熱交換器17の保有熱量も多くなる、といったように給湯熱交換器17の保有熱量が変化する。
また、本実施例において、給湯バーナ61を停止した以降は、バイパスサーボ制御手段74は、バイパス通路68側への流通割合が前記割合変化範囲内で最大となるように、例えば給湯回路62に導入された湯水を給湯熱交換器17側とバイパス通路68側との比が1:3.5になるような割合で通すようにする。
制御装置33の温度調節情報設定手段38は、熱源装置の試運転を行う試運転モードの給湯動作時に、給湯バーナ61の燃焼開始後に該給湯バーナ61の燃焼が停止された以降の給湯熱交出側温度検出手段67の検出情報を検出し、該検出情報に基づき、送湯温度調節手段36による温度調節情報における以下に述べるファクタを設定し、設定した値をメモリ部37に格納する。
つまり、温度調節情報設定手段38は、給湯器16の燃焼制御手段47を介して前記試運転モードの給湯動作時の給湯熱交出側温度検出手段67の検出情報を検出し、給湯熱交出側温度検出手段67の検出温度が給湯バーナ61の停止時から前記給湯設定温度より低下するまでに要する時間と給湯流量とに基づく第1設定容量と、給湯熱交出側温度検出手段67の検出温度が前記給湯設定温度より低下した後に該給湯設定温度に戻るまでに要する時間と給湯流量とに基づく第2設定容量と、メインの熱交換器17aの出側の温度が前記給湯設定温度より低下した後に該給湯設定温度に戻るまでの温度特性に基づく嵩上げ温度とを、送湯温度調節手段36の温度調節用情報として設定し、メモリ部37に格納する。
一例を挙げると、熱源装置の試運転を行う試運転モードの給湯動作時に、給湯バーナ61を燃焼開始して給湯熱交換器出側温度検出手段67の検出温度が60℃となるように燃焼させた後に、該給湯バーナ61の燃焼を停止した以降の給湯熱交出側温度検出手段67による検出温度が図3の特性線aに示される特性の場合、特性線aに示される温度が給湯バーナ61の停止時から給湯設定温度(ここでは40℃)より低下するまでに要する時間t1’と給湯流量とに基づいて求められる容量を補正した値により第1設定容量が例えば1リットルと設定される。この第1設定容量の湯が給湯器16内を流れる時間がt1となる。なお、熱源装置の試運転を行う試運転モードの時に、ガス等の供給等が間に合わずに、給湯動作なしの試運転が行われる場合があるが、このような時には前記の試運転相当運転を用いて第1設定容量や以下に述べる第2設定容量等を設定する。
また、特性線aに示される温度給湯設定温度より低下した後に該給湯設定温度に戻るまでに要する時間t2’と給湯流量とに基づいて求められる容量を補正した値により第2設定容量が例えば6リットルと設定される。なお、この第2設定容量の湯が給湯器16内を流れる時間がt2となる。そして、特性線aに示される温度が給湯設定温度より低下した後に該給湯設定温度に戻るまでの温度特性に基づいて嵩上げ温度Tuは例えば4℃と設定される。
ミキシング流量制御手段35は、タンク側電磁弁13とタンク湯水混合器12と水混合器14を制御することによって、合流部10側に出湯通路9から流れる湯の流量と給水通路8bから合流部10側に流れる水の流量を制御し、送湯温度調節手段36により設定される設定混合温度の混合湯水が合流部10で形成されるようにするものである。
送湯温度調節手段36は、温度調節情報設定手段38によって設定される温度調節情報に基づき、貯湯槽2から出湯される湯と給水通路8bからの湯の混合により形成される混合湯水の設定温度(混合設定温度)を設定し、その設定した混合湯水温度の湯が形成されるようにミキシング流量制御手段35に指令を加えることにより、貯湯槽2側から給湯器16の給湯回路62側に送られる湯の温度を調節するものである。
本実施例においては、給湯が開始されたときには、給湯設定温度の湯を貯湯槽2側から給湯器16の給湯回路側に送ることが行われ、それと共に、前記の如く、給湯器16の燃焼制御手段47が給湯バーナ61の燃焼を開始させて給湯回路を通る湯水を給湯熱交換器17により加熱して給湯するが、燃焼制御手段47は、この燃焼制御時に、時々刻々と給水温度検出手段71の検出温度を取り込み、該検出温度が予め定められる給水限界温度以上になったときに給湯バーナ61の燃焼を停止する(図1に示されているガス開閉弁48を閉じ、また、燃焼ファンの停止等の適宜の制御を行う)。なお、給湯バーナ61の燃焼は停止されても、貯湯槽2側から送られる湯は給湯回路62を通して給湯先に送られ、給湯は継続される。
本実施例において、前記給水限界温度を求める情報がメモリ部73に格納されており、給水限界温度は、給湯設定温度と、給湯熱交出側温度検出手段67の検出温度と、前記バイパス割合変化範囲における前記バイパス通路側へのバイパス割合の最大値(最大バイパス比)とにより、例えば以下の式(1)により予め求められるものである。なお、給湯設定温度よりも給湯熱交換器の出側の温度(給湯熱交出側温度検出手段67の検出温度)の方が高いので、この式(1)からも分かるように、給水限界温度は給湯設定温度より低い温度である。
給水限界温度=給湯設定温度+(給湯設定温度−給湯熱交出側温度検出手段の検出温度)/最大バイパス比・・・(1)
一例を挙げると、給湯設定温度が40℃、給湯熱交出側温度検出手段の検出温度が60℃で最大バイパス比が3.5(給湯熱交換器側へのバイパス割合:バイパス通路側へのバイパス割合が1:3.5)の場合には、給水限界温度は、40+(40−60)/3.5≒34.3となり、約34.3℃である。つまり、本実施例では、貯湯槽2側から給湯設定温度の湯が給湯器16に届く少し前のタイミングで(貯湯槽2と給湯器16との間の管内に停留していた低温の湯(水)と貯湯槽2側から送られる給湯設定温度の湯との境目近傍で境目よりも手前(給湯器16寄り)にある給水限界温度の湯が給湯器16に届くタイミングで)給湯バーナ61の燃焼を停止することになる。
なお、本実施例において、給湯が開始されたときには、前記の如く、給湯設定温度の湯を貯湯槽2側から給湯器16の給湯回路62側に送るが、前記コールドスタート時や給湯停止以降に給湯設定温度が大幅に高く変更されたときの再出湯等の給湯開始時には、送湯温度調節手段36が、貯湯槽2側から給湯器16側に送る湯の温度を以下に述べるような特徴的な温度とするようにしている。
つまり、本実施例においては、温度調節情報設定手段38によって前記第1設定容量と第2設定容量と嵩上げ温度の値が設定されてメモリ部37に格納されており、送湯温度調節手段36は、これらの値と給水流量センサ29による流量検出値とに基づき、貯湯槽2側から給湯器16の給湯回路62側に送る湯の温度を、給湯開始から該湯の容量(積算流量)が前記第1設定容量に達するまでは前記給湯設定温度として前記第1設定容量に達してから前記第2設定容量に達するまでは前記給湯設定温度よりも予め定められる嵩上げ温度高い温度とし、前記第2設定容量に達した以降は前記給湯設定温度とする。
なお、以下に述べる説明において、特に断らない限り、給湯開始時とは、前記のような場合、すなわち、コールドスタート時や給湯停止以降に給湯設定温度が大幅に高く変更されたときの再出湯の給湯開始時のことをいうものであり、給湯停止から短時間後に給湯設定温度の大きな変更無しで再出湯される給湯開始時を除くものである。
つまり、前回の給湯停止からの時間が短い場合で、給湯設定温度を大幅に高くする変更がない再出湯時の給湯開始時には、給湯器16の給湯回路62内の湯や貯湯槽2と給湯器16とを接続する接続管路内の湯が貯湯槽2側から送られた給湯設定温度または給湯設定温度近傍の温度であり、このような場合は、給湯器16の給湯バーナ61の燃焼も行われず、送湯温度調節手段36による貯湯槽2側から給湯器16側に送られる湯の温度設定も前記のように時間に応じて変化させずに、貯湯槽2内の湯温が閾値より高い温度であれば、例えば給湯設定温度の値と同じ値または、それより0.5℃といった温度だけ高めとする。
なお、送湯温度調節手段36は、貯湯槽内湯水温検出手段5aの検出温度が前記閾値以下の時には、例えば混合設定温度を給湯設定温度よりも低い適宜の温度に設定する。その場合、その低い温度の湯水を給湯器16で追い加熱する。また、貯湯槽内湯水温検出手段5aの検出温度が前記閾値以下の時に、貯湯槽2側からは湯を送らずに、給水通路8bからの水を給湯器16で加熱する制御によって給湯設定温度の湯が給湯されるようにする場合もある。
ミキシング流量制御手段35は、給水流量センサ29によって給湯通路19を通って給湯される給湯流量が検出されたときにタンク側電磁弁13を開き、タンク湯水混合器12および水混合器14の制御による湯の流量と水の流量との制御により、合流部10で形成される混合湯水の温度が送湯温度調節手段36により設定される混合設定温度となるようにするものであり、貯湯槽内湯水温検出手段5aの検出温度が前記閾値より高いときの給湯開始時には給湯設定温度(または給湯設定温度より0.5℃といった温度だけ高めの温度)となるように制御する。
なお、この制御によって形成された湯は、通路18と湯水導入通路15を通って給湯器16の給湯回路62に導入されるため、この湯を給湯器16側で追い加熱する必要はないが、この湯が給湯器16側に到達するまでには時間がかかり、その間は給湯器16の給湯回路62内の通路や湯水導入通路15内の水を給湯熱交換器17で加熱する必要があるので、前記の如く、給湯バーナ61の燃焼により給湯回路62内の通路や湯水導入通路15内の水を給湯熱交換器17で加熱する。
そして、燃焼制御手段47は、給湯バーナ61の燃焼制御中に時々刻々と給水温度検出手段71の検出値をモニタし、該検出値(検出温度)が前記給水限界温度(給湯設定温度と給湯熱交出側温度検出手段67の検出温度とバイパス割合変化範囲における前記バイパス通路68側へのバイパス割合の最大値とにより予め求められる値であって給湯設定温度よりは低い温度)以上になったときに給湯バーナ61の燃焼を停止する。この給湯バーナ61の燃焼停止により余分な追い加熱が行われず、給湯温度のオーバーシュートが生じることを防ぐことができる。
ところで、本実施例において、給湯器16の給湯熱交換器17は、メインの熱交換器17aと潜熱回収用熱交換器17bとを有しており、給湯開始以降に給湯バーナ61の燃焼停止が行われたとき、潜熱回収用熱交換器17b内の湯は、給湯バーナ61の燃焼中に給湯バーナ61の燃焼ガスの潜熱を吸収することにより多少は加熱されているものの、給湯設定温度よりはかなり低い温度である。
そのため、前記開発中の熱源装置潜熱回収用熱交換器17bを備えた給湯器16を適用した場合に、潜熱回収用熱交換器17b内の湯が給湯バーナ61の燃焼停止後に給湯されることにより生じる給湯温度のアンダーシュートを防ぐために、本実施例では、前記の如く送湯温度調節手段36による特徴的な温度調節を行うようにしている。以下、この特徴的な温度調節に伴う、給湯バーナ61の燃焼停止後の給湯温度の安定化について、図3〜図5を参照しながら説明する。
なお、図3〜図5は、給湯設定温度を40℃とし、給湯流量を8リットル/分として、給湯開始と共に燃焼開始した給湯バーナ61の燃焼が停止された後(給水温度検出手段71の検出温度が前記給水限界温度以上になって給湯バーナ燃焼が停止された後)の温度変化等について求めた実験データおよび、その解析データを示す。
図3の特性線aは、前記の如く、給湯熱交出側温度検出手段67の検出温度を示し、特性線bは貯湯槽2から給湯器16に導入される湯の温度、特性線cは本実施例の熱源装置の給湯温度(給湯器16を通って給湯される湯の給湯温度)をそれぞれ示しており、特性線dは給湯流量を示している。なお、給湯バーナ61の燃焼中も給湯流量は8リットル/分としているが、図3の特性線dは貯湯槽2から送られた湯の給湯流量(給湯回路62に導入される湯の流量)を示しており、貯湯槽2からの湯が到達する前の給湯バーナ61燃焼中の給湯流量は0と記している。給湯流量が0から立ち上がっている時点が、貯湯槽2から給湯設定温度で送られた湯が、給湯バーナ61の燃焼停止タイミングより少し遅れて給湯器16に導入されるタイミングを示す。
また、図4において、特性線aは給湯温度を示しており、図4(b)の特性線bおよび図4(a)の領域bはバイパス通路68の入側における熱量、図4(b)の特性線cおよび図4(a)の領域cは給湯バーナ61の燃焼停止時に給湯熱交換器17(メインの熱交換器17aおよび潜熱回収用熱交換器17b)内にあった湯が給湯バーナ61の燃焼停止後に、メインの熱交換器17aと潜熱回収用熱交換器17bの順に給湯熱交換器17から導出されることによる給湯熱交換器17の出側の熱量、図4(b)の特性線dおよび図4(a)の領域dは、給湯バーナ61の燃焼停止後に給湯熱交換器17に導入された貯湯槽2からの湯が給湯熱交換器17を通って給湯熱交換器17から導出されることによる給湯熱交換器17の出側の熱量をそれぞれ示している。
図4(b)の特性線b〜cは、各熱量を個別に示し、図4(a)においては、その熱量を領域として加算した図を示しており、その詳細については後述するが、いずれも、熱量を示す一般的な単位ではなく湯の温度に相当する値として計算したものであり、図4(a)、(b)のAで示した点が給湯設定温度に対応する。
本実施例においては、前記の如く給湯開始時に給湯バーナ61を燃焼させた後、給水温度検出手段71の検出温度が前記給水限界温度以上になったときに給湯バーナ61の燃焼を停止するが、この時、バイパス通路68内の湯水は加熱されていない低めの温度の湯水である。一方、給湯熱交換器17のメインの熱交換器17aにおいては、出口側の湯の温度はほぼ60℃であり、入口側の温度は出口側の温度よりもやや低めの温度となっており、潜熱回収用熱交換器17b内の湯の温度はその温度よりもかなり低い温度となっている。
また、給湯バーナ61の燃焼停止直後には給湯熱交換器17のメインの熱交換器17aは熱いままであり、給湯バーナ61の燃焼停止時に、給湯回路62に導入される湯水のバイパス通路68側への分岐割合(バイパス比に対応)を増やすと、熱い状態のメインの熱交換器17aを通る湯の流量が給湯バーナ61の燃焼中より小さくなることから、図3の特性線aに示されるように、メインの熱交換器17aから導出される湯の温度が給湯バーナ61の燃焼停止後には60℃よりも高くなり、その高めの温度の湯がメインの熱交換器17aを通って導出され、その後、メインの熱交換器17aから導出される湯の温度は、給湯バーナ61の燃焼停止直後に比べて少しずつ低下していく。
その後、給湯バーナ61の燃焼停止時にメインの熱交換器17aが保有していた水量の湯が全て導出されると、給湯バーナ61の燃焼停止時に潜熱回収用熱交換器17b内にあった湯が導出されることから、湯の温度は給湯設定温度よりもかなり低くなる。図4(b)の特性線cは、このように、給湯バーナ61の燃焼停止時に給湯熱交換器17が保有していた湯が給湯熱交換器17側から導出されることによる湯の熱量が温度に相当する値により示されており、この値は、図3の特性線aに示した給湯熱交換出口温度に基づき、給湯熱交換出口温度×給湯熱交換器17側の前記分岐率(ここでは0.22)により求めている。
一方、給湯バーナ61の燃焼停止時に、バイパス通路68内の湯水は加熱されていない低めの温度の湯水であるが、バイパス通路68の容量は例えば0.06リットルで給湯熱交換器17の容量に比べて小さく、かつ、給湯バーナ61の燃焼停止後に給湯器16の給湯回路62に導入されて給湯熱交換器17側とバイパス通路68側とに分岐される分岐比(バイパス比)が1:3.5とされるので、給湯バーナ61の燃焼停止時にバイパス通路68の中にあった低めの温度の湯水は直ぐにバイパス通路68を通過し、バイパス通路68から導出される。その後、バイパス通路68には、給湯バーナ61の停止タイミングより少し遅れて(給湯バーナ61の停止タイミングと貯湯槽2からの湯の給湯器16への到達タイミングとの時間差の経過後に)、貯湯槽2から給湯器16に到達した湯が導入されて、その湯がバイパス通路68を通り導出されるが、バイパス通路68を通過する時間は前記の如く短い。
つまり、図4(b)の特性線bには、バイパス通路68に導入される湯の熱量が湯の温度に相当する値により示されており、この値は、貯湯槽2側から給湯器16の給湯回路62に導入される湯の温度×バイパス通路68側の分岐率(ここでは0.78)により求めているが、この熱量はバイパス通路68の出側における熱量とほぼ同様となる。なお、厳密に言えば、バイパス通路68を通って導出される湯の熱量は、バイパス通路68の容量÷給湯流量÷バイパス通路68側の分岐率で求められる遅延時間だけ遅れる値となるが、バイパス通路68の容量が0.06リットルの場合は、0.06リットル÷8(リットル/分)÷0.78≒0.01分=0.6秒)遅れる値(0.6秒右にずれたデータ)であるので、特性線bとほぼ同様となる。
また、図4(b)の特性線dには、給湯バーナ61の燃焼停止後に給湯熱交換器17に導入された貯湯槽2からの湯が給湯熱交換器17を通って給湯熱交換器17から導出されることによる給湯熱交換器17の出側の熱量が示されており、この値は、給湯器16の給湯回路62に導入される湯の温度×給湯熱交換器17側の分岐率(ここでは0.22)により求めた値を、湯が潜熱回収用熱交換器17bとメインの熱交換器17aとを通って導出されてバイパス通路68から導出される湯と合流するまでに要する時間だけ遅延させた(右にずらした)ものである。この遅延時間tdは、(潜熱回収用熱交換器17bの保有水量+メインの熱交換器17aの保有水量)÷給湯流量÷給湯熱交換器17側の分岐率であり、(0.7リットル+0.6リットル)÷(8リットル/分)÷0.22≒0.74分=44秒である。
本実施例においては、給湯器16の給湯回路62において、バイパス通路68側から導出される湯と給湯熱交換器17側から導出される湯とが合流して給湯回路62から出て給湯されるので、給湯温度は、バイパス通路68の出側の熱量と給湯熱交換器側17の出側の熱量との合計の熱量に対応する値となる。つまり、図4(b)の特性線b〜cにそれぞれ示されている熱量を加算することによって図4(a)に示されるようになるが、図4に示されている各熱量は、前記の如く、湯の温度に相当する値として求めたものであるので、図4(b)の特性線b〜cにそれぞれ示されている熱量を、図4(a)の領域b〜dに示されるように加算した値が、図4(a)、(b)の特性線aに示されるように給湯温度となる。
そして、これらの図からも明らかなように、本実施例において、給湯バーナ61の燃焼停止直後には、給湯熱交換器17側から導出される給湯設定温度よりも高めの温度の湯とバイパス通路68を通って導出される加熱されていない湯水とが合流して給湯回路62から出るため、ほぼ給湯設定温度となり、その後、給湯熱交換器17側から導出される給湯設定温度よりも高めの温度の湯が、バイパス通路68を通って導出される給湯設定温度の湯と1:3.5の割合(バイパス比に対応する割合)で合流することになるため、給湯バーナ61の燃焼停止から前記第1設定容量の湯が給湯器16に導入されるまでの時間(t1)が経過するまでの間は、給湯設定温度よりもやや高めだが、ほぼ給湯設定温度の湯が給湯され、徐々に湯の温度が下がってほぼ給湯設定温度の湯が給湯回路から給湯される。
そして、時間t1の経過後には、前記第2設定容量の湯が給湯器16に導入されるまでの時間(t2)が経過するまでの間、バイパス通路68と給湯熱交換器17には、それぞれ、給湯設定温度よりも前記嵩上げ温度高い温度の湯が導入され、ここで、バイパス通路68に導入された湯は直ぐにバイパス通路68を通って導出されるが、このときには、まだ、給湯熱交換器17側においては、給湯バーナ61の燃焼停止時に潜熱回収用熱交換器17b内にあった給湯設定温度よりも低い温度の湯がメインの熱交換器17aを通って導出される。そのため、この低い温度の湯とバイパス通路68から導出される給湯設定温度より嵩上げ温度高い温度の湯と1:3.5の割合で合流することにより、給湯設定温度よりは高めであるが給湯設定温度に近い温度の湯が給湯される(図4(b)の特性線b、cおよび、図4(a)の領域b、c参照)。
さらに、時間t2が経過する頃には、給湯バーナ61の燃焼停止時に給湯熱交換器17側に保有されていた湯は全て給湯回路62を通って給湯され、貯湯槽2から給湯器16に送られる給湯設定温度の湯が給湯熱交換器17を通って導出された後、給湯設定温度より前記嵩上げ温度高い温度の湯が給湯熱交換器17を通って導出され、その後、給湯設定温度の湯が導出される(図4(b)の特性線d、参照)。
また、バイパス通路68側では、時間t2が経過する頃には、貯湯槽2から給湯器16に送られる給湯設定温度の湯がバイパス通路68側を通って導出されるので(図4(b)の特性線b、参照)、給湯熱交換器17側から導出される給湯設定温度または給湯設定温度より前記嵩上げ温度高い温度の湯と、バイパス通路68側から導出される給湯設定温度の湯とが例えば1:3.5の割合で合流して給湯されることになり、給湯設定温度または給湯設定温度よりやや高めであるもののほぼ給湯設定温度の湯が給湯される(図4(b)の特性線b〜dおよび、図4(a)の領域b〜dの加算領域、参照)。以上のように、本実施例では、給湯温度はほぼ安定した温度とすることができ、非常に快適に利用することができる。
なお、貯湯槽2から給湯器16に送られる湯の給湯器16による受け入れ対し、前記のようにして給湯器16の給湯バーナ61の燃焼停止タイミングを合わせることにより給湯温度をほぼ安定した温度とするが、給湯熱交換器17の給湯バーナ燃焼停止タイミングにおける保有熱量は、例えば給湯熱交換器17から出湯される湯の温度が高くなるほど大となるので、例えば貯湯槽2から送られる湯の受け入れに対応させた給湯バーナ61の燃焼停止タイミングにおける給湯熱交換器17の保有熱量に合わせて、貯湯槽2から給湯器16に送る湯の嵩上げ温度(温度Tu)を可変することが好ましい。
例えば給湯熱交換器17の保有熱量を給湯器16の制御装置46側からタンクユニット4の制御装置33側に伝えるようにし、その保有熱量に応じた嵩上げ温度を制御装置33側の温度調節情報設定手段38が設定するようにしてもよい。
また、本実施例のように、給湯熱交換器17から出る湯の温度を略一定に固定して、給湯熱交換器17から出る前記熱交基準温度の湯と該湯にバイパス通路68を通って合流する湯との割合をバイパスサーボ69の制御によって可変し、熱交基準温度の湯とバイパス通路を通る湯との混合により給湯設定温度の湯が形成されるようにすると、給湯熱交換器17の保有熱量を略一定の値にすることができる。
そのため、給湯熱交換器17の保有熱量の値を予め制御装置33側で把握できるようにでき(例えばメモリ部37に予め格納しておくこともでき)、給湯熱交換器17の保有熱量を給湯器16の制御装置46側からタンクユニット4の制御装置33側に伝えて温度調節情報設定手段38により前記嵩上げ温度を設定するといった制御を省くことができるし、燃焼停止タイミングを合わせる手間も省くことができて、前記の如く給湯温度を楽にほぼ安定した温度とすることができる。
なお、図5には、本実施例の比較例として、開発中の熱源装置において、本実施例の特徴的な送湯温度調節手段36の制御構成を設けずに、給湯開始後に貯湯槽2から給湯器16側に送る湯の温度を常に給湯設定温度とした場合の給湯温度特性(図5(a)、(b)の特性線a)と熱量特性(図5(a)の領域b〜dと図(b)の特性線b〜d)がそれぞれ示されている。
具体的には、図5(b)の特性線bおよび図5(a)の領域bはバイパス通路68の入側における熱量、図5(b)の特性線cおよび図5(a)の領域cは給湯バーナ61の燃焼停止時に給湯熱交換器17内にあった湯が給湯バーナ61の燃焼停止後に給湯熱交換器17から導出されることによる給湯熱交換器17の出側の熱量、図5(b)の特性線dおよび図5(a)の領域dは、給湯バーナ61の燃焼停止後に貯湯槽2からの湯が給湯熱交換器17に導入されて給湯熱交換器17を通り、給湯熱交換器17から導出されることによる給湯熱交換器17の出側の熱量をそれぞれ示している。
これらの図から明らかなように、開発中の熱源装置において、本実施例の特徴的な送湯温度調節手段36の制御構成を設けずに、給湯開始後に貯湯槽2から給湯器16側に送る湯の温度を常に給湯設定温度とした場合には、給湯温度に大きなアンダーシュートが発生するものであるのに対し、本実施例は、前記の如く、給湯バーナ61の燃焼を的確なタイミングで停止することにより給湯温度のオーバーシュートが生じることを抑制できることに加え、送湯温度調節手段36の特徴的な制御構成によって、給湯温度のアンダーシュートの発生も抑制することができ、非常に快適に利用することができる。
なお、本発明は、前記実施例に限定されるものでなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない範囲において様々な態様を採り得る。例えば前記実施例では、温度調節情報設定手段38をタンクユニット4の制御装置33に設けたが、温度調節情報設定手段38は給湯器16の制御装置46に設けてもよい。
また、温度調節情報設定手段38は、給湯バーナ61の燃焼開始後に該給湯バーナ61の燃焼が停止された以降の給湯熱交出側温度検出手段67の検出情報を、熱源装置の運転毎または、予め定められる給湯運転回数毎、あるいは予め定められる設定期間毎の予め定められるモニタタイミング毎にモニタして、該モニタ時において給湯熱交出側温度検出手段67の検出温度が給湯設定温度よりも低下する温度低下領域における給湯設定温度との温度差が、試運転時における温度低下領域における給湯設定温度との温度差に対して予め定められる許容範囲を超えて異なるときには、前記モニタを行った給湯運転の次の給湯運転以降に適用される温度調節用情報の嵩上げ温度を、前記温度差の前記許容範囲を超えて異なる程度に応じて変更設定するようにしてもよい。
さらに、温度調節情報設定手段は、給湯開始と共に燃焼開始した給湯バーナ61の燃焼が停止された以降に給湯温度検出手段76によって検出される給湯温度を熱源装置の給湯運転毎、または予め定められる給湯運転回数毎、あるいは予め定められる設定期間毎の予め定められるモニタタイミング毎にモニタして、該モニタ時の給湯温度検出手段76の検出温度が給湯設定温度に対して予め定められている許容範囲を超えて異なる温度となったときには、前記モニタを行った給湯運転の次の給湯運転以降に適用される温度調節用情報の嵩上げ温度を、給湯温度の前記許容範囲を超えて異なる程度に応じて変更設定するようにしてもよい。
これらの学習機能を設けると、試運転モードの給湯動作時と実際の給湯時とで外気温等の様々な条件が異なる場合でも、適切に給湯温度の安定化を図ることができる。
さらに、前記第1設定容量は、給湯回路62に導入されて給湯熱交換器17側とバイパス通路68側とに分岐して流れる湯水の、給湯熱交換器17側への分岐率とメインの熱交換器の保有水量とに対応する値に設定してもよく、この場合、例えば、式(2)により求められる。
第1設定容量=(メインの熱交換器17aの保有水量÷給湯熱交換器17側の分岐率−補正水量)・・・(2)
例えば、前記実施例に当てはめた場合、給湯開始後の給湯バーナ61の燃焼停止以降は、給湯回路62に導入される湯水を給湯熱交換器17側とバイパス通路68側との比(バイパス比)を1:3.5とすることから、給湯熱交換器17側への分岐率は約0.22となり、メインの熱交換器17aの保有水量が0.6リットルであるから、補正水量を0.4リットルとした場合には、第1設定容量は、式(2)により、(0.6リットル÷0.22−0.4リットル)≒2.3リットルとなる。
なお、式(2)における補正水量とは、メインの熱交換器17a内全てが高温の湯で満たされてはいない為の補正(メインの熱交換器17a入口側の温度はほぼ加熱されていない低めの温度(仮に加熱程度14%)であり、出口側の湯の温度が例えば60℃(仮に加熱程度100%)とした時に、平均加熱程度が100%とならないので、減算補正するための補正値)であり、予め実験等により求められて設定されるものである。ここで、給湯流量を8リットル/分とした場合、第1設定容量の湯を流すのに要する時間t1は、2リットル÷8リットル/分=0.25分=15秒とすることができる。
なお、式(2)では減算補正を行ったが、平均加熱程度を用いて除積算で補正を行ってもよい。
また、第2設定容量は前記分岐率と潜熱回収用熱交換器17bの保有水量に対応する値に設定されており、第2設定容量は、式(3)により求められる値としてもよい。
第2設定容量=(潜熱回収用熱交換器17bの保有水量÷給湯熱交換器17側の分岐率+第1補正値+第2補正値)・・・(3)
前記実施例に当てはめた場合、潜熱回収用熱交換器17bの保有水量は0.7リットルであり、第1補正値は0.4リットル、第2補正値は1.3リットルであり、第2設定容量は、式(3)により、(0.7ットル÷0.22+0.4リットル+1.3リットル)≒4.88リットルとなる。
また、式(3)における第1補正値は、式(2)の補正水量である。第2補正値は、給湯バーナ61の燃焼停止後に給湯熱交換器17に導入された貯湯槽2からの湯が給湯熱交換器17を通って給湯熱交換器17から導出されることによる給湯熱交換器17の出側の熱量が給湯器16の給湯回路62に導入される湯の温度×給湯熱交換器17側の分岐率(本実施例では約0.22)により求めた値と全く等しくはならずに、潜熱回収用熱交換器17bに熱を奪われる(ので、なだらかにしか温度が上昇せず、その上昇遅れ)分を補償する補正値であり、それぞれ予め実験等により求められて設定されるものである。ここで、給湯流量を8リットル/分とした場合、第2設定容量の湯を流すのに要する時間t2は、4.88リットル÷8リットル/分=0.61分≒37秒とすることができる。
さらに、前記実施例では、貯湯槽2側から給湯器16の給湯回路62側に送る湯の温度を、給湯開始から該湯の容量(積算流量)が前記第1設定容量に達するまでは前記給湯設定温度として前記第1設定容量に達してから前記第2設定容量に達するまでは前記給湯設定温度よりも予め定められる嵩上げ温度高い温度とし、前記第2設定容量に達した以降は前記給湯設定温度としたが、貯湯槽2側から給湯器16側に湯が届く間に外気温等に応じて湯が冷めることを考慮して例えば0.5℃といった割り増し温度を設定し、給湯開始から湯の容量(積算流量)が前記第1設定容量に達するまでは前記給湯設定温度に割り増し温度を加算した値として前記第1設定容量に達してから前記第2設定容量に達するまでは前記給湯設定温度に割り増し温度を加算した値に嵩上げ温度を加えた温度とし、前記第2設定容量に達した以降は前記給湯設定温度に割り増し温度を加算した値としてもよい。
さらに、前記実施例では、送湯温度調節手段36は、貯湯槽2側から給湯器16側に送る湯の容量が前記第1設定容量に達してから、湯の温度を給湯設定温度よりも予め定められる嵩上げ温度高い温度とする際、例えば図3の特性線bに示したように湯の温度を一気に嵩上げ温度分高くなるようにした(温度変化が階段状になるようにした)が、このようにするのではなく、緩やかに温度を上昇させていって(例えば図3の特性線aの給湯バーナの燃焼を停止した後の温度降下のなだらかな曲線を補完できるように、例えば嵩上げする湯の温度の温度上昇勾配が図3の特性線aの温度下降勾配の絶対値と略同等となるように)湯の温度が給湯設定温度よりも嵩上げ温度高い温度となるようにしてもよい。
さらに、湯温度調節手段36は、貯湯槽2側から給湯器16側に送る湯の容量が前記第2設定容量に達してから、湯の温度を給湯設定温度とする際にも、同様に、緩やかに温度を下降させていって給湯設定温度に戻してもよい。すなわち、前記実施例では、温度変化特性線が図3の特性線bに示したような矩形状になるように嵩上げしたが、これにとらわれず、台形状に嵩上げするようにしてもかまわない。
さらに、前記実施例では、温度調節情報設定手段38は、第1設定容量と第2設定容量と嵩上げ温度とを設定したが、第1設定容量や第2設定容量の代わりに、第1設定容量や第2設定容量と給湯流量とから、第1設定容量の湯を流すのに要する時間を求める演算式や第2設定容量の湯を流すのに要する時間を求める演算式等を与えてもよい。
また、前記のような学習機能を設けると、給湯器16等の補助熱源装置の買い替えが行われたことや、隣家が建て替えて設置環境が変わったこと、補助熱源装置の移設により状況が変わった等を迅速、かつ、的確に判断でき、その場合に、嵩上げ温度等の温度調節用情報を試運転時ではなく、前記試運転相当運転時に取得することができるため、給湯器16等の買い換えなどに対しても的確な対応をとることができる。
さらに、例えば給湯器16等の補助熱源装置の交換が行われた際に、補助熱源装置をリモコン装置43に信号接続することによりリモコン装置43側で補助熱源装置の号数等の情報を得られるようにし、主熱源側(例えばタンクユニット4側)の制御装置33が、リモコン装置43側からの情報を得て、その情報に基づき、予め複数設定しておいた前記第1設定容量や第2設定容量や嵩上げ温度等の情報値から適宜の値を自動的に選択できるようにしてもよい。
さらに、貯湯槽2と給湯器16の給湯回路62の湯水導入側とを接続する接続用配管(図6における湯水導入通路15)の長さが予め与えられる設定長さ(例えば4m)より短い場合には、給湯開始から予め定められている水導入時間が経過するまでの間は、貯湯槽2から出湯される湯の代わりに給水通路8bから給湯器15に水を導入し、前記水導入時間が経過した以降に貯湯槽2から出湯される湯を湯の通路9を通して給湯器15に導入するようにする給湯開始時導入湯水可変手段を設けてもよい。
なお、前記水導入時間は、給水通路8bから給湯器16に導入される水が給湯バーナ61の燃焼により加熱されてメインの熱交換器17a内の湯が給湯設定温度あるいは給湯設定温度より予め定められる温度高めの温度まで加熱されるまでの時間とする、または、この時間から湯水導入通路15の容量分差し引いた時間とする等、適宜の時間に設定される。
さらに、本発明の熱源装置の詳細なシステム構成は適宜設定されるものであり、例えば前記実施例ではタンク湯水混合器12と水混合器14も共に2方弁として、これらの混合器12,14で2カ所で混合比を調整したが、例えば2方弁を用いる代わりに、1カ所に3方弁を設けて混合比を調整するようにしてもよい。
さらに、前記実施例では、給水流量センサ29と流量検出手段42を別々のものとして両方を熱源装置に設けたが、どちらか1つで兼用してもよい。例えば流量検出手段42のみ設ける場合には、流量検出手段42の検出信号をミキシング流量制御手段35にも加えるようにする。なお、給水流量センサ29と流量検出手段42の両方を設ける場合にも、流量検出手段42の検出信号をミキシング流量制御手段35等に加えてもよいが、ミキシング流量制御手段35等には給水流量センサ29の検出信号を加えるようにする方が、給湯器16等の補助熱源装置とタンクユニット4間の情報融通を行わずにすみ、制御構成を簡略化できる。
さらに、給湯器16も、給湯熱交換器17を例えば石油燃焼式のバーナ装置により加熱するタイプの給湯器としてもよい。
さらに、前記実施例では、貯湯槽2は燃料電池1に熱的に接続されていたが、燃料電池1の代わりに、太陽熱の集熱機やヒートポンプ等を接続してもよい。
本発明の熱源装置は、給湯温度の安定化を図ることができ、使い勝手が良好であるので、例えば家庭用の熱源装置として利用できる。
1 燃料電池
2 貯湯槽
3 熱回収用通路
4 タンクユニット
5 貯湯槽内湯水温検出手段
8,8a,8b 給水通路
9 出湯通路
10 合流部
11 貯湯槽出湯水温検出手段
12 タンク湯水混合器
16 給湯器
47 燃焼制御手段
67 給湯熱交換出側温度検出手段
71 給水温度検出手段
73 メモリ部
74 バイパスサーボ制御手段

Claims (8)

  1. 湯を出湯する機能を有する主熱源を有し、該主熱源から出湯される湯の通路の下流側には給湯熱交換器を備えた補助熱源装置の給湯回路の湯水導入側が接続されており、前記補助熱源装置には、前記給湯回路の湯水導入側に導入される湯水の温度を検出する給水温度検出手段と、前記給湯熱交換器を加熱する給湯バーナと、該給湯バーナの燃焼制御を行う燃焼制御手段と、前記給湯熱交換器の出側の温度を検出する給湯熱交出側温度検出手段と、前記給湯回路に導入される湯水を前記給湯熱交換器に通さずに前記給湯回路から導出するためのバイパス通路と、該バイパス通路に設けられるバイパスサーボとが設けられて、該バイパスサーボがバイパスサーボ制御手段により制御されて前記給湯回路に導入される湯水の前記給湯熱交換器側への流通割合と前記バイパス通路側への流通割合とが予め定められるバイパス割合変化範囲内で制御される構成を有しており、給湯が開始されたときには給湯設定温度の湯を前記主熱源側から前記補助熱源装置の給湯回路側に送ると共に前記補助熱源装置の前記燃焼制御手段が前記給湯バーナの燃焼を開始させる機能を有して前記給湯回路を通る湯水を前記給湯熱交換器により加熱して給湯しながら前記給水温度検出手段の検出温度を取り込み、該検出温度が前記給湯設定温度と前記給湯熱交出側温度検出手段の検出温度と前記バイパス割合変化範囲における前記バイパス通路側へのバイパス割合の最大値とにより予め求められる値であって前記給湯設定温度よりは低い給水限界温度以上になったときに前記給湯バーナの燃焼を停止して給湯を継続することを特徴とする熱源装置。
  2. 補助熱源装置は、給湯熱交換器を通って該給湯熱交換器から出る湯の温度が予め求められる熱交基準温度となるように燃焼制御手段によって給湯バーナの燃焼を制御し、前記給湯熱交換器から出る前記熱交基準温度の湯と該熱交基準温度の湯にバイパス通路を通って合流する湯との割合をバイパスサーボ制御手段がバイパスサーボの制御によって可変することにより前記給湯熱交換器の湯が給湯されるように制御する給湯温度制御構成を有することを特徴とする請求項1記載の熱源装置。
  3. バイパスサーボ制御手段は、給湯バーナを停止した以降はバイパス通路側への流通割合が前記割合変化範囲内で最大となるようにバイパスサーボを制御することを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3記載の熱源装置。
  4. 補助熱源装置の給湯熱交換器は、給湯バーナの燃焼ガスの顕熱を吸収するメインの熱交換器と、該メインの熱交換器の上流側に設けられて前記燃焼ガスの潜熱を回収する潜熱回収用熱交換器とを有し、主熱源から前記補助熱源装置に送られる湯を前記潜熱回収用熱交換器と前記メインの熱交換器に順に通して給湯先に給湯する機能を有しており、主熱源側には該主熱源側から前記補助熱源装置の給湯回路側に送られる湯の温度を調節する送湯温度調節手段が設けられ、熱源装置の試運転時の給湯動作における前記給湯バーナの燃焼開始後の該給湯バーナの燃焼停止以降に検出される前記給湯熱交出側温度検出手段の検出温度に基づいて、前記給湯バーナの停止時から給湯設定温度より低下するまでに要する時間と給湯流量とに基づく第1設定容量と、前記給湯熱交出側温度検出手段の検出温度が前記給湯設定温度より低下した後に該給湯設定温度に戻るまでに要する時間と給湯流量とに基づく第2設定容量と、前記メインの熱交換器の出側の温度が前記給湯設定温度より低下した後に該給湯設定温度に戻るまでの温度特性に基づく嵩上げ温度とを前記送湯温度調節手段の温度調節用情報として設定する温度調節情報設定手段を有し、該温度調節用情報に基づいて前記送湯温度調節手段が前記主熱源側から前記補助熱源装置の給湯回路側に送る湯の温度を給湯開始から該湯の容量が前記第1設定容量に達するまでは前記給湯設定温度として前記第1設定容量に達してから前記第2設定容量に達するまでは前記給湯設定温度よりも前記嵩上げ温度高い温度とし、前記第2設定容量に達した以降は前記給湯設定温度とすることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3記載の熱源装置。
  5. 温度調節情報設定手段は、給湯開始と共に燃焼開始した給湯バーナの燃焼が停止された以降の給湯熱交出側温度検出手段の検出情報を熱源装置の給湯運転毎または予め定められる給湯運転回数毎あるいは予め定められる設定期間毎の予め定められるモニタタイミング毎にモニタして、該モニタ時において前記給湯熱交出側温度検出手段の検出温度が給湯設定温度よりも低下する温度低下領域における前記給湯設定温度との温度差が試運転時における温度低下領域における前記給湯設定温度との温度差に対して予め定められる許容範囲を超えて異なるときには、前記モニタを行った給湯運転の次の給湯運転以降に適用される温度調節用情報の嵩上げ温度を前記温度差の前記許容範囲を超えて異なる程度に応じて変更設定することを特徴とする請求項4記載の熱源装置。
  6. 給湯回路を通して給湯される湯の温度を給湯温度として検出する給湯温度検出手段を有し、温度調節情報設定手段は、給湯開始と共に燃焼開始した給湯バーナの燃焼が停止された以降に前記給湯温度検出手段によって検出される給湯温度を、熱源装置の給湯運転毎または予め定められる給湯運転回数毎あるいは予め定められる設定期間毎の予め定められるモニタタイミング毎にモニタして、該モニタ時の前記給湯温度検出手段の検出温度が給湯設定温度に対して予め定められている許容範囲を超えて異なる温度となったときには前記モニタを行った給湯運転の次の給湯運転以降に適用される温度調節用情報の嵩上げ温度を前記給湯温度の前記許容範囲を超えて異なる程度に応じて変更設定することを特徴とする請求項4記載の熱源装置。
  7. 補助熱源装置の湯水導入側には主熱源から出湯される湯の通路の他に給水通路が接続されており、主熱源と補助熱源装置の給湯回路の湯水導入側とが接続用配管を介して接続されていて該接続用配管の長さが予め与えられる設定長さより短い場合には、給湯が開始されたときに前記主熱源側から前記補助熱源装置の給湯回路側に湯を送る代わりに給湯開始から予め定められている水導入時間が経過するまでの間は前記給水通路から前記補助熱源装置に水を導入し、前記水導入時間が経過した以降に前記湯の通路を通して前記主熱源から出湯される湯を前記補助熱源装置に導入する給湯開始時導入湯水可変手段を有することを特徴とする請求項4または請求項5または請求項6記載の熱源装置。
  8. 主熱源は貯湯槽を有して該貯湯槽から出湯される湯の通路と給水通路とが合流する合流部が設けられ、該合流部で合流される湯と水とを混合するミキシング手段と、該ミキシング手段により混合されて形成された湯を補助熱源装置に導入する湯水導入通路と、前記ミキシング手段を制御することにより前記合流部に流れる湯の流量と水の流量を制御するミキシング流量制御手段とを有し、該ミキシング流量制御手段に送湯温度調節手段が指令を加えて前記主熱源から前記補助熱源装置側に送られる湯の温度を調節することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一つに記載の熱源装置。
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