JP2018173006A - 給油式往復動圧縮機 - Google Patents
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Description
シリンダと、
前記シリンダの内部に設けられ、前記シリンダと共に圧縮室を画成するピストンと、
クランク軸の回転運動を前記ピストンの往復運動に変換可能なクランク機構と、
前記クランク機構を収容するクランクケースと、
前記圧縮室に圧縮対象の気体を供給するための供給管と、
を備え、
前記供給管は、前記クランクケースの内部を通過し、且つ、前記供給管の内部を通過する前記気体と、前記クランクケースの内部にある潤滑油とが熱交換可能に構成される冷却配管を含む。
前記クランクケースは、
前記クランクケースの底面を含むオイルパンと、
前記オイルパンの上方に連結される本体部と、
を含み、
前記供給管は前記オイルパンを貫通する。
前記オイルパンは、前記オイルパンの複数の内壁間を連結するオイルパン補強部材を有し、
前記冷却配管は、前記オイルパン補強部材を迂回するように構成される。
前記本体部は、前記本体部の下部で前記本体部の複数の内壁間を連結する本体部補強部材を有し、
前記冷却配管は、前記本体部補強部材を迂回するように構成される。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
以下の説明では給油式往復動圧縮機の一形態として、外部から供給される加圧気体(大気圧より高い圧力を有する気体)を更に圧縮することにより、高圧の圧縮気体を吐出可能なブースター圧縮機1について例示するが、他の形態においても特段の記載がない限りにおいて同様の思想が適用可能である。
なお、説明の便宜上、図1,2に示すように、水平方向のうち、クランク軸6の延在方向をx方向とし、x方向と直交する方向をy方向とする。また、鉛直方向をz方向とも呼ぶ。
なお、一実施形態のブースター圧縮機1では、本体部12は、クランクケース10に要求される機械的強度を十分に確保するために、例えば鋳鉄製とされる。一方、オイルパン11は、内部に存在する潤滑油を効率的に冷却するために、放熱性に優れた材料から形成されている。
1段目のシリンダ3Aの吸気室86には、外部から加圧気体を供給するための供給管20が接続されている。具体的には、供給管20のうち、上流側の配管21は、オイルパン11に取り付けられた冷却配管30の入口に接続されている。冷却配管30の出口は、供給管20のうち、下流側の配管22の一端に接続されている。下流側の配管22の他端は、1段目のシリンダ3Aの吸気室86に接続されている。また、上流側の配管21と下流側の配管22とは、バイパス弁23を介して接続されている。すなわち、一実施形態では、供給管20は、上流側の配管21と、オイルパン11に取り付けられた冷却配管30と、下流側の配管22と、バイパス弁23とを含む。
不図示の駆動源の駆動力によってプーリ9が回転すると、供給管20を介して外部から供給される加圧気体が1段目のシリンダ3Aに吸入される。
すなわち、バイパス弁23が閉じられている場合、外部からの加圧気体は、供給管20の上流側の配管21、冷却配管30、及び下流側の配管22の順に供給管20を通過して1段目のシリンダ3Aの吸気室86を介して1段目のシリンダ3Aの圧縮室4に流入する。
同様に、他方のインタークーラ40で冷却された加圧気体は、配管43を介して2段目のシリンダ3の他方のシリンダ3Cに流入して圧縮される。他方のシリンダ3Cで昇圧された加圧気体は、配管52を介して2基のアフタークーラ50の他方に流入して冷却されて配管54に流出する。
配管53及び配管54に流出した加圧気体は、合流後、不図示の需要先へ供給される。
上述したように、一実施形態のブースター圧縮機1は、いわゆる給油式往復動圧縮機であり、オイルパン11には潤滑油が貯留する。給油式往復動圧縮機で用いられる潤滑油は、運転時間の経過に伴って、温度が上昇し、劣化や消費が進行する。そのため、一実施形態のブースター圧縮機1では、冷却配管30を流れる加圧気体によって潤滑油を冷却する。以下、冷却配管30について説明する。
同様に、第3の直管部33の図示手前側の一方端は、図示手前側の側壁11dを貫通してオイルパン11の外部に突出し、供給管20の下流側の配管22と接続されている。
第1の直管部31の図示奥側の他方端及び第3の直管部33の図示奥側の他方端は、それぞれエルボ部34,35を介して第2の直管部32と接続されている。このように、冷却配管30は、オイルパン11の底面11eに沿って延在し、オイルパン11の内部で湾曲している。
なお、図1,2に示すように、冷却配管30は、本体部12の補強部材13と干渉しないように配置されている。
オイルパン11には不図示の潤滑油が貯留しており、冷却配管30と接触している。したがって、冷却配管30内を流れる加圧空気と潤滑油との間で冷却配管30の管壁を介して熱交換が行われ、潤滑油が冷却される。なお、加圧気体は、大気圧よりも高い圧力の気体であるので、大気圧と同じ圧力の気体と比べると、体積流量が同じであっても質量流量が多い。そのため、体積流量が同じであれば、加圧気体の方が、潤滑油を冷却する効果が高い。
このように、ブースター圧縮機1の駆動中、オイルパン11に貯留された潤滑油が冷却配管30に対して移動するので、冷却配管30を介した潤滑油と加圧気体との熱伝達が良好となる。
これにより、重厚なクランクケース10を介して外部からの送風によって冷却する場合に比べて、クランクケース10内の潤滑油を効果的に冷却できる。また、このような潤滑油を冷却するための冷却配管30はクランクケース10内に位置するため、オイルクーラのような外部機器が不要であり、装置構成がシンプルでコストや設置スペースの観点からも有利である。
このように、一実施形態のブースター圧縮機1では、クランクケース10はオイルパン11と本体部12によって構成されるため、メンテナンス時には、本体部12とオイルパン11とを分解することで、クランクケース10の内部にある冷却配管30に容易にアクセスできる。
このように、一実施形態のブースター圧縮機1では、本体部12の下部に補強部材13を設けることにより、クランクケース10の本体部12の開口部分、及びクランクケース10のうち本体部12に比べて強度が弱くなりがちなオイルパン11を補強できる。このような補強部材13が設けられている場合には、冷却配管30を補強部材13を迂回するように構成することで、補強部材13との構造的な干渉を回避しつつ、冷却配管30と潤滑油との接触面性を多く確保して良好な冷却作用が得られる。
ブースター圧縮機1の他の実施形態について説明する。
図5は、他の実施形態に係るブースター圧縮機1の要部を簡略化して示すxz面断面図である。図6は、他の実施形態に係るブースター圧縮機1のオイルパン11及び冷却配管30の斜視図である。他の実施形態に係る冷却配管30は、三次元的な屈曲構造を有する。具体的には、他の実施形態に係る冷却配管30は、オイルパン11の底面11eに沿って延在する第1〜第3の直管部31〜33と、オイルパン11の底面11eに対して交差する方向に延在する立ち上がり部分を備えた立ち上がり配管部36,37とを有する。
このように、他の実施形態に係るブースター圧縮機1では、冷却配管30が三次元的な屈曲構造を有することで、限られたクランクケース10内のスペースで、潤滑油と多くの接触面積を確保できる。これにより、潤滑油を効率的に冷却できる。
図7は、さらに他の実施形態に係るブースター圧縮機1のオイルパン11及び冷却配管30の斜視図である。さらに他の実施形態に係る冷却配管30は、冷却配管30の外周面にフィンを備えている。具体的には、例えば、第1の直管部31の外周面には、第1の直管部31の軸線を中心とするリング状のフィン31aが所定の間隔で第1の直管部31の延在方向に沿って複数設けられている。同様に、第2の直管部32の外周面には、第2の直管部32の軸線を中心とするリング状のフィン32aが所定の間隔で第2の直管部32の延在方向に沿って複数設けられている。第3の直管部33の外周面には、第3の直管部33の軸線を中心とするリング状のフィン33aが所定の間隔で第3の直管部33の延在方向に沿って複数設けられている。
このように、冷却配管30の外周面のフィン31a〜33aによって潤滑油との接触面積が増えるので、潤滑油をより効果的に冷却できる。
なお、各フィン31a〜33aの形状は一例であり、図7に示した形状に限定されない。
図8は、さらに他の実施形態に係るブースター圧縮機1の要部を簡略化して示すxz面断面図である。図9は、さらに他の実施形態に係るブースター圧縮機1のオイルパン11及び冷却配管30の斜視図である。
図8,9に示すように、さらに他の実施形態に係るブースター圧縮機1では、本体部12の補強部材13に代えて、オイルパン11のy方向に離間して対向する側壁11a,11c同士を連結する補強部材11fがオイルパン11に設けられている。また、図8,9に示すように、さらに他の実施形態に係るブースター圧縮機1では、冷却配管30は、補強部材11fの下方に配置される。
なお、本体部12に補強部材13を設けるとともに、オイルパン11に補強部材11fを設けてもよい。
図10は、さらに他の実施形態に係るブースター圧縮機1の要部を簡略化して示すxz面断面図である。図10に示した、さらに他の実施形態に係るブースター圧縮機1では、供給管20の下流側の配管22の外表面の少なくとも一部には、フィン22aが設けられる。フィン22aは、プーリ9からの冷却風が当たる位置に配置されている。
なお、各フィン22aの形状は一例であり、図10に示した形状に限定されない。
例えば、上述した一実施形態のブースター圧縮機1では、冷却配管30はエルボ部34,35で屈曲している。しかし、例えば、冷却配管30は、オイルパン11の底面11eに沿って、x方向又はy方向に、或いはx方向やy方向と交差する方向に向かって、屈曲することなく延在していてもよい。
2 クランク室
3,3A,3B,3C シリンダ
4 圧縮室
5 ピストン
6 クランク軸
7 クランク機構
10 クランクケース
11 オイルパン
11f 補強部材
12 本体部
13 補強部材
20 供給管
21 上流側の配管
22 下流側の配管
22a フィン
30 冷却配管
31a,32a,33a フィン
Claims (10)
- シリンダと、
前記シリンダの内部に設けられ、前記シリンダと共に圧縮室を画成するピストンと、
クランク軸の回転運動を前記ピストンの往復運動に変換可能なクランク機構と、
前記クランク機構を収容するクランクケースと、
前記圧縮室に圧縮対象の気体を供給するための供給管と、
を備え、
前記供給管は、前記クランクケースの内部を通過し、且つ、前記供給管の内部を通過する前記気体と、前記クランクケースの内部にある潤滑油とが熱交換可能に構成される冷却配管を含む、給油式往復動圧縮機。 - 前記冷却配管は、前記クランクケースの内部において湾曲する、請求項1に記載の給油式往復動圧縮機。
- 前記冷却配管は、前記クランクケースの底面に沿って延在する第1配管部と、前記クランクケースの底面に対して交差する方向に延在する第2配管部とを有する請求項2に記載の給油式往復動圧縮機。
- 前記クランクケースは、
前記クランクケースの底面を含むオイルパンと、
前記オイルパンの上方に連結される本体部と、
を含み、
前記供給管は前記オイルパンを貫通する、請求項1乃至3の何れか一項に記載の給油式往復動圧縮機。 - 前記オイルパンは、前記オイルパンの複数の内壁間を連結するオイルパン補強部材を有し、
前記冷却配管は、前記オイルパン補強部材を迂回するように構成される、請求項4に記載の給油式往復動圧縮機。 - 前記本体部は、前記本体部の下部で前記本体部の複数の内壁間を連結する本体部補強部材を有し、
前記冷却配管は、前記本体部補強部材を迂回するように構成される、請求項4又は5に記載の給油式往復動圧縮機。 - 前記冷却配管は、外周面の少なくとも一部に第1のフィンを備える、請求項1乃至6の何れか一項に記載の給油式往復動圧縮機。
- 前記第1のフィンは、前記クランクケースの内部に貯留される前記潤滑油の流動方向と交差する方向に突出する、請求項7に記載の給油式往復動圧縮機。
- 前記供給管のうち前記冷却配管より下流側の外表面の少なくとも一部には、第2のフィンが設けられる、請求項1乃至8の何れか一項に記載の給油式往復動圧縮機。
- 前記気体は外部から供給される加圧気体である、請求項1乃至9の何れか一項に記載の給油式往復動圧縮機。
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JP2017070542A JP2018173006A (ja) | 2017-03-31 | 2017-03-31 | 給油式往復動圧縮機 |
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JP2017070542A JP2018173006A (ja) | 2017-03-31 | 2017-03-31 | 給油式往復動圧縮機 |
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Family Applications (1)
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JP2017070542A Pending JP2018173006A (ja) | 2017-03-31 | 2017-03-31 | 給油式往復動圧縮機 |
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-
2017
- 2017-03-31 JP JP2017070542A patent/JP2018173006A/ja active Pending
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