JP6654388B2 - 圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、圧縮機の圧縮機本体構造に関するものである。
特許文献1には、低圧側と高圧側の圧縮部が一体に成型され、小端部を低圧側に備える圧縮機用の一体ピストンが記載されている。
米国特許出願公開第2005/0238513号明細書
製品全体として小型化を図るため、圧縮方向が水平になるよう圧縮部を配置すると共に、軽量化を図るため、特許文献1に示す通り、従来二本の連接棒を一本にまとめ、一本の連接棒にて二段圧縮を行う圧縮機本体を構成した。その場合、圧縮機の運転によりピストンに装着された低圧側のリップリング、ライダーリングが摩耗すると、高圧側の圧縮工程(低圧側の吸込工程)の際に、摩耗によりシリンダとリングの間で隙間がある状態の低圧側の圧縮部がシリンダに打ち付けられ騒音が発生するという課題を見付けた。
本発明は、この課題を解決し、リングが摩耗しても騒音が増加するのを防ぐことができる圧縮機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲の構成を採用する。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、本発明の圧縮機の一例を挙げるならば、モータによって駆動され、回転運動する駆動軸と、対向して設けられた第1のシリンダおよび第2のシリンダと、前記駆動軸に接続され、揺動運動する連接棒と、前記連接棒との接続部より前記モータ側の前記駆動軸を支持する第1の軸受と、前記連接棒との接続部より前記モータと反対側の前記駆動軸を支持する第2の軸受と、前記連接棒に接続され、前記第1のシリンダおよび前記第2のシリンダ内を往復動するピストンと、を備え、前記第1のシリンダ内で圧縮した流体を、さらに前記第2のシリンダ内で圧縮する圧縮機であって、前記ピストンには、前記ピストンと前記第1のシリンダとの間をシールするリップリングが設けられ、前記駆動軸の軸線方向および前記ピストンの往復動方向の水平方向に対する傾斜角は前記連接棒の最大揺動角以内であり、前記ピストンは、前記第1のシリンダ内の流体を圧縮する圧縮工程時および前記第2のシリンダ内の流体を圧縮する圧縮工程時に、前記第1のシリンダ内において重力方向に押し付けられるように前記駆動軸の回転方向を設定されていることを特徴とするものである。
また、本発明の圧縮機の他の一例を挙げるならば、モータによって駆動され、回転運動するクランク軸と、対向して設けられた低圧側の第1のシリンダおよび高圧側の第2のシリンダと、前記クランク軸に接続され、揺動運動する連接棒と、前記連接棒との接続部より前記モータ側の前記クランク軸を支持する第1の軸受と、前記連接棒との接続部より前記モータと反対側の前記クランク軸を支持する第2の軸受と、前記連接棒に接続され、前記第1のシリンダおよび前記第2のシリンダ内を往復動するピストンと、を備え、前記ピストンには、前記ピストンと前記第1のシリンダとの間をシールするリップリングが設けられ、圧縮機の底面に対する前記クランク軸の軸線方向および前記ピストンの往復動方向の傾斜角は前記連接棒の最大揺動角以内であり、前記第2のシリンダ内の流体を圧縮する圧縮工程時であって、かつ前記第1のシリンダ内に流体を吸い込む吸込工程時に、前記ピストンが前記第1のシリンダ内において重力方向に押し付けられるように前記クランク軸の回転方向を設定されていることを特徴とするものである。

本発明によれば、低圧側圧縮部、高圧側圧縮部圧縮工程中は、低圧側圧縮部は常に重力方向に押し付けられる動作となるため、低圧側圧縮工程と高圧側圧縮工程の切り替わりの際に、一体ピストンが重量の影響を受けシリンダ内で動くことがない。そのため、リングが摩耗しても騒音が増加することを防ぐことができる。
また、高圧側圧縮部と低圧側圧縮部では低圧側圧縮部の温度が低いため、小端部を低圧側圧縮部に備えることで、小端部ベアリングへの負担を軽減し長寿命化を図ることができる。
本発明に係る実施例1の圧縮機本体の断面図。 本発明に係る実施例1の圧縮機本体の上面図。 本発明に係る実施例1のタンク一体式空気圧縮機の上面図。 一般的なピストン式圧縮機の動作を示す図。 一般的なピストン式圧縮機の荷重F2の変化を示す図。 一体型ピストンにおける低圧側圧縮工程を示す図。 一体側ピストンにおける高圧側圧縮工程を示す図。 図6,7の一体型ピストンにおける荷重F2の変化を示す図。 本発明に係る実施例1の一体型ピストンの正面図と断面図。 本発明に係る実施例1の一体側ピストンにおける高圧側圧縮工程を示す図。 本発明に係る実施例1の一体側ピストンにおける低圧側圧縮工程を示す図。 本発明に係る実施例1の一体側ピストンの他の配置における高圧側圧縮工程を示す図。 本発明に係る実施例1の一体側ピストンにおける荷重F2の変化を示す図。
以下、本発明の実施例に係る圧縮機の圧縮機本体構造を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
これまでに、エア工具や塗装器などに用いられる軽搬型の圧縮機においては、作業性改善や作業負荷軽減のため、高圧化、小型化・軽量化が推進されてきた。高圧化においては、法規の関係から現状以上の圧力とすることは困難である。そのため、今後は更なる小型、軽量化による作業性改善のニーズが高まることが考えられる。そこで、更なる小型、軽量化のニーズに応えるべく、従来では二本の連接棒を配置し二段圧縮を行っていた構造に対し、一本の連接棒に二つの圧縮部を持たせ二段圧縮を行う構造について検討した。
まず、一本の連接棒に二つの圧縮部を持たせて二段圧縮を行う、本発明の実施例1の圧縮機本体構造を、図1〜3を参照しつつ説明する。
1は空気等を圧縮する圧縮機本体である。圧縮機本体1はクランクケース2とクランクケース2に取り付けられたシリンダ3、4を備えている。クランクケース2内にはモータ5の運転により回転するクランク軸6が貫通している。クランクケース2の一端側にはステータ7およびメインベアリング8が直接固定されている。また、ステータ7の取り付け側と反対側には、メインベアリング8が装着された軸受箱9が勘合される構造となっている。
クランクケース2を貫通するクランク軸6は鋳鉄等にて成形され、圧縮機本体1の運転により発生する振動を低減するためのバランスが一体となっている。また、クランク軸6には大端部ベアリング10を装着した連接棒11が挿入され、クランク軸6はクランクケース2および軸受箱9に装着された2個のメインベアリング8によって両端から支持されている。尚、大端部ベアリング10装着部の回転軸中心とメインベアリング8の回転軸中心は異なるように設計され、モータ5の運転によるクランク軸6の回転によって連接棒11が偏心運動を行う。偏心量は大端部ベアリング10の回転軸中心とメインベアリング8の回転軸中心のオフセット量にて決定する。尚、連接棒11の偏心運動においては、本実施例に示しているクランク軸6を用いた構造でもよいし、別部材のエキセントリック部品を使用した構造でもよい。
5は圧縮機本体1を駆動するモータである。モータ5はステータ7及びロータ12を有し、ロータ12はキーを介しクランク軸6に装着されている。また、ロータ12は冷却ファン13を固定するためのファンシャフト14とワッシャ15によって軸方向に固定されている。
13はステータ7、シリンダ3、4、シリンダヘッド16、17など空気圧縮機の構成要素を冷却するための冷却ファンである。冷却ファン13はモータ5の駆動によって回転し各部を冷却する。
3はクランクケース2に取り付けられた高圧側のシリンダ、4はクランクケース2に取り付けられた低圧側のシリンダである。本実施例では圧縮機本体1に高圧、低圧の2つのシリンダ3、4を設け、一対のシリンダ3、4をクランクケース2を挟んで互いに対向するように取り付けた。クランクケース2にはフランジ18、19が設けられ、フランジ18、19に積み上げるようにシリンダ3、4、シリンダパッキン20、21、空気弁22、23、ヘッドパッキン24、25、シリンダヘッド16、17を配置し、通しボルト28、29(図2)によって固定することで、圧縮室30、31を形成する。
32は、空気等を圧縮するためのリップリング33、34と圧縮部とシリンダ3、4とが接触することを防止するためのライダーリング41、42を備えたピストンである。ピストン32は、小端部ベアリング35、ピストンピン36を介し連接棒11に固定される。ピストン32の両端にはリテーナ37、38が止めネジ39、40によりリップリング33、34を挟み込みように固定されている。低圧側圧縮部と高圧側圧縮部が一体となったピストン32を用いた本構造においては、圧縮工程時の工程(ストローク)が低圧、高圧とも同一となるため、前記リップリング33、34は、外径が異なる寸法にて成型されることで、低圧と高圧の工程容積差を生じさせ二段圧縮を行う。
次に、本実施例における圧縮機本体1の動作について説明する。本実施例における圧縮機本体1は前記ロータ12の駆動によりクランク軸6が回転すると、連接棒11の偏心運動によりリップリング33、34とライダーリング41、42を備えたピストン32が圧縮室30、31内を往復動運動する。
1段目の圧縮を行うリップリング34が上死点から下死点へ向かう低圧側の吸い込み工程ではクランクケース2、シリンダ4を通じて大気を圧縮室31内へ吸い込み、逆にリップリング34が上死点へ向かう低圧側の吐き出し工程では吸い込んだ空気を0.7MPa程度まで圧縮しつつ、空気弁23、シリンダヘッド17を通じて吐き出される。吐き出された圧縮空気は配管43(図3)を通して高圧側のシリンダヘッド16へ送られる。そして2段目の圧縮においては1段目の圧縮時と同様に、シリンダヘッド16へ送られた圧縮空気が、リップリング33が上死点から下死点へ向かう高圧側の吸い込み工程で空気弁22を通し圧縮室30へ吸い込まれ、下死点から上死点へ向かう高圧側の吐き出し工程で4.0MPa以上に圧縮される。ここで4.0MPa以上まで圧縮された圧縮空気は空気弁22、シリンダヘッド16、配管44を通し空気タンク45に送られ貯留される。貯留された圧縮空気は減圧弁46により必要な圧力まで減圧され、空気取り出し口47より取り出される。以上までが、圧縮機の動作についての詳細である。
次に、軽量化、小型化を実現するにあたり、低圧側の圧縮部と高圧側の圧縮部を一体に形成したピストン32を搭載し、クランク軸の回転軸とピストンの圧縮方向が接地面に対し水平となるようにレイアウトした圧縮機において発生した課題について、一般的なピストン型往復動圧縮機の動作と比較しながら、図4〜9を参照しつつ述べる。
図4は、一般的なピストン型圧縮機の圧縮部である。本ピストンは小端部を持ち、エキセントリック部品48を介しシャフトが回転することで、ピストン49がシリンダ50内を往復動運動する。特許文献1に記載されているように、従来は一つのピストンに一つの圧縮部を備える構造となっているため、図4に示すような機構を圧縮機本体に二つ搭載することで二段圧縮を行う。例えば、釘打ち機、塗装器などに使われる軽搬型圧縮機においては、一段目の圧縮で大気圧を0.6〜0.8MPa程度まで圧縮し、二段目の圧縮では一段目で圧縮された空気を4.0MPa以上まで圧縮する。図4に示すFはピストン荷重であり、F1とF2はその分力である。F1は連接棒が受ける荷重となり、F2はピストン49がシリンダ50に押し付けられる荷重となる。ここでモータ回転方向は、図4に示すとおり、反時計回りだとすると、F2は重力と反対方向の上側方向に働く。
図5は、図4の圧縮部が二段圧縮の一段目に備えられた場合に、クランクシャフトが一回転する1サイクルの荷重F2の変化を示したものである。本図では、図4に示すように、クランク角θはピストンが下死点に位置するところを0°としている。ピストン49が上死点に向かう圧縮工程時に荷重F2は最大となり、上側方向にはたらく。一方でピストン49が下死点へと向かう吸込工程においては、大気を吸込むためピストン荷重は発生せず、その分力であるF2も発生しない。
図6、図7は、一体ピストンの圧縮時の荷重を示したモデルであり、回転方向は図4と同じ反時計回りの場合を示す。クランク角θは低圧側圧縮部が下死点に位置する点を0°としている。図6は二段圧縮における一段目の圧縮となり、低圧側の圧縮部は圧縮工程、高圧側の圧縮部は吸込工程となる。例えば前述した釘打ち機などに使われる軽搬型圧縮機においては、一段目の圧縮で0.7MPa程度まで大気を圧縮する。低圧側で圧縮された空気は配管等を通り高圧側へ送られるため、高圧側圧縮部にも0.7MPaの圧力が加わることとなる。図7は二段圧縮における二段目の圧縮となり、高圧側の圧縮部は圧縮工程、低圧側の圧縮部は吸込工程となる。ここでは高圧側の圧縮部は一段目の圧縮で圧縮した0.7MPaの空気を4.2MPa程度まで圧縮し、低圧側の圧縮部はフィルタ、空気弁を通し大気をシリンダ内へ吸い込む。この一段目、二段目の圧縮において、ピストン荷重F、その分力であり連接棒が受ける荷重F1は方向が切り替わるが、ピストンがシリンダに押しつけられる荷重F2は常に重力とは反対方向に上側に作用する。
図8は、図6、図7のモデルにおいて、クランクシャフトが一回転する1サイクルの荷重F2の変化を示したものである。クランク角0〜180°の間は低圧側が圧縮工程、高圧側が吸込工程となり、クランク角180〜360°の間は高圧側が圧縮工程、低圧側は吸込工程となる。ピストンがシリンダに押しつけられる荷重F2は常に上側方向に作用する。
図9は、一体型ピストンを含む圧縮部の正面図(左側)とその断面図(右側)である。67は低圧側圧縮部と高圧側圧縮部が一体に構成されたピストンであり、低圧側リップリング70と高圧側リップリング71、低圧側ライダーリング68と高圧側ライダーリング69を備えている。72、73はリップリング70、71を固定するためのリテーナである。圧縮工程の際、リップリング70、71とリテーナ72、73の間に圧縮空気が入り込むことによって、リップリングの外径が大きくなり、シリンダとの間でシールラインを形成し圧縮を行う。一方でライダーリング68、69はピストン荷重によりピストンがシリンダに押しつけられる力を受けると共に、リップリング70、71が摩耗した際に圧縮部がシリンダと接触することを防止する。
図6、図7に示す一体型ピストンのモデルにおいて、二段目(高圧側)の圧縮工程の際に低圧側は吸込み工程となるが、大気を吸い込むためシリンダ内圧は0MPaとなり、低圧側のリップリングが張らない状態、つまりは低圧側リップリングとリテーナの隙間に圧縮空気が入りこまない状態となる。ここで運転により低圧側のリップリング、ライダーリングが摩耗すると、低圧側の吸込工程においてリップリングが張っていない状態のため、シリンダ内径に対しリング外径が小さくなり、シリンダ内で圧縮部があそぶこととなる。この状態において、低圧側圧縮工程の序盤(図8におけるクランク角180°〜225°)では、重力の影響もあり、低圧側圧縮部はシリンダ下側に位置をとるが、低圧側圧縮工程の中盤から終盤(図8におけるクランク角225°〜360°)にかけては、高圧側圧縮工程の際に発生するピストン荷重の分力F2が重力と反対方向(シリンダ上側方向)に作用するため、シリンダ内径とリング外径にガタがある状態で、低圧側圧縮部がシリンダ下側から上側に叩きつけられ、騒音が大きくなることが課題であった。
その一方、低圧側圧縮工程の場合には、圧縮に伴いシリンダ内に生じる圧力によって、低圧側のリップリングが張った状態となるため、シリンダ内径とリング外径の間にはガタは発生せず、ピストン荷重の分力F2が発生してもシリンダ上側方向に急激に叩きつけられることはなく、騒音過大の原因とはならない。
図4、図5に示す従来のピストン式においても、運転によりリングが摩耗すればシリンダ内径とリング外径の間にガタが生じるが、一体ピストンとは異なり、吸込工程の際にピストンがシリンダに押しつけられる荷重F2は発生しないため、シリンダ内径とリング外径間にガタがあってもピストンは重力によって常にシリンダ下側に押しつけられながら下死点へと向かう。これによれば、シリンダ内径とリング外径にガタがある状態でピストンがシリンダに叩きつけられる動作がないため、一体ピストンで課題となる騒音は発生しない。
次に本実施例について図10A、10B、11、12を参照しつつ説明する。本実施例は、上述の、シリンダ内径とリング外径にガタがある状態において、低圧側圧縮部がシリンダ下側から上側に叩きつけられ、騒音が発生することを防止するものである。本実施例においては、低圧、高圧のピストンを一体化し、小端部ベアリングを低圧側ピストン部に設け、連接棒一本にて二段圧縮を行う構造を前提とするものである。そして、図10Aに示すように、低圧側圧縮部および小端部ベアリングを向かって右側に配置する場合はモータの回転方向を時計回りとなるように配置する。また、図11に示すように、低圧側圧縮部および小端部ベアリングを向かって左側に配置する場合は、モータの回転方向を反時計回りとなるように配置する。
図10Aは、低圧側圧縮部および小端部ベアリングを向かって右側に配置し、高圧側圧縮部を向かって左側に配置する場合において、一体ピストンが左向きに移動する高圧側圧縮工程を示す図で、モータの回転方向は時計回りに設定されている。図に示すように、低圧側ピストンがシリンダに押し付けられる荷重F2はシリンダ下側(重力)方向を向いている。また、図10Bは、同様の配置において一体ピストンが右向きに移動する低圧側圧縮工程を示す図で、モータの回転方向は時計回りに設定されている。図に示すように、低圧側ピストンがシリンダに押し付けられる荷重F2は同様にシリンダ下側(重力)方向を向いている。
図12に、図10Aおよび図10Bの一体型ピストンの圧縮モデルにおける、クランク角θの変化に対して、低圧側ピストンがシリンダに押し付けられる荷重F2の変化を示す。図10Aおよび図10Bに示すように低圧側圧縮部および小端部ベアリングの位置およびモータの回転方向を規定することで、図12に示すとおり荷重F2は常にシリンダの下側(重力)方向に働く。これにより、一体ピストンの二段目の圧縮(高圧側の圧縮)において、運転により各リングが摩耗し、低圧側のシリンダ内径に対しリップリング、ライダーリング外径が小さくなり、且つ低圧側は吸込工程となるためリップリングが張らないことでシリンダ内径とリップリング外径の間にガタが生じたとしても、低圧側圧縮部は常にシリンダ下側(重力)方向に押しつけられているため、低圧側ピストンがシリンダ上側に叩きつけられる動作はなく、この原因による騒音は発生しない。また、小端部ベアリングを低圧側に設けることで、低圧側圧縮部の方が温度が低いため、小端部ベアリングに加わる負荷を低減することができる。
なお、本実施例ではクランク軸の回転軸とピストンの圧縮方向が水平方向となるようにレイアウトされていることを前提としたが、クランク軸の回転軸の軸線方向およびピストンの圧縮方向(ピストンの往復動方向)の水平方向に対する傾斜角が連接棒の最大揺動角以内であれば、低圧側圧縮部は常にシリンダ下側(重力)方向に押しつけられているため、本実施例の作用効果を得ることができる。また、圧縮機の底面は、水平方向の設置面に設置されるので、圧縮機の構成としては、圧縮機の底面に対するピストンの圧縮方向(ピストンの往復動方向)の傾斜角が連接棒の最大揺動角以内であれば良い。
本実施例によれば、シリンダ内径とリング外径にガタがある状態において、低圧側圧縮部がシリンダ下側から上側に叩きつけられて騒音が発生することを防止することができる。
1 圧縮機本体
2 クランクケース
3、4 シリンダ
5 モータ
6 クランク軸
8 メインベアリング
10 大端部ベアリング
11 連接棒
13 冷却ファン
16、17 シリンダヘッド
30、31 圧縮室
32 ピストン
33、34 リップリング
35 小端部ベアリング
36 ピストンピン
37、38 リテーナ
41、42 ライダーリング
44 配管
45 空気タンク
46 減圧弁
48 エキセントリック部品
49 ピストン
50 シリンダ
67 ピストン
68、69 ライダーリング
70、71 リップリング
72、73 リテーナ

Claims (9)

  1. モータによって駆動され、回転運動する駆動軸と、
    対向して設けられた第1のシリンダおよび第2のシリンダと、
    前記駆動軸に接続され、揺動運動する連接棒と、
    前記連接棒との接続部より前記モータ側の前記駆動軸を支持する第1の軸受と、
    前記連接棒との接続部より前記モータと反対側の前記駆動軸を支持する第2の軸受と、
    前記連接棒に接続され、前記第1のシリンダおよび前記第2のシリンダ内を往復動するピストンと、を備え、
    前記第1のシリンダ内で圧縮した流体を、さらに前記第2のシリンダ内で圧縮する圧縮機であって、
    前記ピストンには、前記ピストンと前記第1シリンダとの間をシールするリップリングが設けられ、
    前記駆動軸の軸線方向および前記ピストンの往復動方向の水平方向に対する傾斜角は前記連接棒の最大揺動角以内であり、
    前記ピストンは、前記第1のシリンダ内の流体を圧縮する圧縮工程時および前記第2のシリンダ内の流体を圧縮する圧縮工程時に、前記第1のシリンダ内において重力方向に押し付けられるように前記駆動軸の回転方向を設定されていることを特徴とする圧縮機。
  2. 前記リップリングは、前記第1のシリンダ内の圧力が上昇した時に径方向外側に開くことによって、前記ピストンと前記第1のシリンダをシールすることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記駆動軸は、前記連接棒に接続される部分が偏心したクランク軸であることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
  4. 前記ピストンは、前記駆動軸に接続されるエキセントリック部品を有し、
    前記駆動軸の先端は、前記エキセントリック部品の回転中心に対して偏心した位置に接続されることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
  5. 前記ピストンと前記連接棒とを接続する小端部ベアリングを、前記第1のシリンダ側に設けることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
  6. 前記駆動軸の軸線方向から見て、前記第1のシリンダを右側に、前記第2のシリンダを左側に配置した時、前記駆動軸の回転方向を時計回りに設定することを特徴とする請求項5に記載の圧縮機。
  7. 前記駆動軸の軸線方向から見て、前記第1のシリンダを左側に、前記第2のシリンダを右側に配置した時、前記駆動軸の回転方向を反時計回りに設定することを特徴とする請求項5に記載の圧縮機。
  8. 前記ピストンには、前記リップリングに加えてライダーリングが設けられ、前記リップリングがリテーナで固定されていることを特徴とする請求項2に記載の圧縮機。
  9. モータによって駆動され、回転運動するクランク軸と、
    対向して設けられた低圧側の第1のシリンダおよび高圧側の第2のシリンダと、
    前記クランク軸に接続され、揺動運動する連接棒と、
    前記連接棒との接続部より前記モータ側の前記クランク軸を支持する第1の軸受と、
    前記連接棒との接続部より前記モータと反対側の前記クランク軸を支持する第2の軸受と、
    前記連接棒に接続され、前記第1のシリンダおよび前記第2のシリンダ内を往復動するピストンと、を備え、
    前記ピストンには、前記ピストンと前記第1シリンダとの間をシールするリップリングが設けられ、
    圧縮機の底面に対する前記クランク軸の軸線方向および前記ピストンの往復動方向の傾斜角は前記連接棒の最大揺動角以内であり、
    前記第2のシリンダ内の流体を圧縮する圧縮工程時であって、かつ前記第1シリンダ内に流体を吸い込む吸込工程時に、前記ピストンが前記第1のシリンダ内において重力方向に押し付けられるように前記クランク軸の回転方向を設定されていることを特徴とする圧縮機。
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