JP2018172379A - 水中油型乳化化粧料 - Google Patents

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【課題】難溶性の紫外線吸収剤とニコチン酸アミドを含有しつつも、べたつきのない優れた使用感であり、かつ結晶析出がなく安定性に優れた化粧料を提供すること。【解決手段】次の成分(A)〜(E)を含有する水中油型乳化化粧料。(A)25℃で固体の紫外線吸収剤 1〜8%(B)25℃で液状の極性油(C)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油および/またはポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(D)ニコチン酸アミド 2〜10%(E)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物【選択図】なし

Description

本発明は、難溶性の紫外線吸収剤とニコチン酸アミドを含有する水中油型乳化化粧料に関するものであり、さらに詳しくは、べたつきがなく使用感触に優れ、かつ経時安定性にも優れた水中油型乳化化粧料に関するものである。
皮膚は加齢やストレスなどの内的要因や、紫外線や空気の乾燥などの外的要因により、しみやシワ、たるみ、色素沈着等を生じる。中でもシワやたるみといった形態的変化は、外観の印象を大きく左右するため、予防・改善を望む人は多い。それらシワ・たるみを改善するために様々な有効成分が提案されており、その一つとしてニコチン酸アミドが知られている。ニコチン酸アミドはビタミン類であり安全性も高く、皮膚老化防止化粧料(例えば、特許文献1参照)等に応用されているが、ニコチン酸アミドを多量に配合すると、べたつきなどの望ましくない使用感があり(例えば、特許文献2参照)、改善検討を行ってきた。
一方、シワ・たるみの予防ひいては皮膚老化防止のためには、紫外線防御も重要であり、高い紫外線防御効果を持つ化粧料として、UV−A吸収剤を含有する化粧料(例えば、特許文献3参照)が知られている。しかしUV−A吸収剤は、室温において固体で難溶性(水にも非極性油にも難溶)のものが多く、経時で結晶析出がみられたり、またこれらを安定に配合するために油剤や界面活性剤の含有量を増やすことで、べたつきが生じるという問題があった。
特開平10−130135号公報 特表2003−502435号公報 特表2004−520356号公報
従って本発明では、シワ・たるみといった皮膚老化現象に対して、予防と改善の両側面からのアプローチが可能であり、使用感も良好で、かつ経時安定性にも優れる化粧料を提供することを課題とする。
かかる実情において本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、難溶性紫外線吸収剤とニコチン酸アミドとが多量に共存する条件下において、特定のノニオン界面活性剤を用いた水中油型乳化組成物とすることにより、べたつきのないみすみずしい使用感であり、かつ結晶析出がなく経時安定性にも優れた化粧料が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、次の成分(A)〜(E):
(A)25℃で固体の紫外線吸収剤 1〜8%
(B)25℃で液状の極性油
(C)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油および/またはポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
(D)ニコチン酸アミド 2〜10%
(E)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物
を含有する水中油型乳化化粧料に関するものである。
本発明の水中油型乳化化粧料は、安定性が良好であるため、均一な化粧膜が得られ、紫外線防御効果が高いものである。また、べたつきのないみすみずしい使用感であるため、通年での使用が可能であり、シワ・たるみといった皮膚老化現象に対して長期にわたり、予防と改善を実現する化粧料として有用である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に用いられる成分(A)25℃で固体の紫外線吸収剤は、化粧料一般に用いられるものであれば特に限定されず、具体例としては、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、エチルヘキシルトリアゾン、t−ブチルメトキシジベンゾイルメタン等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。
本発明における成分(A)の含有量は、特に限定されないが、1〜8質量%(以下、単に%と略す)が好ましく、3〜6%がより好ましい。この範囲であれば、より安定性が良好で、シワ・たるみの予防が期待できる紫外線防御効果を持ちながらも、使用感が良好なものとなる。
本発明に用いられる成分(B)25℃で液状の極性油は、化粧料一般に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、ミリスチン酸オクチルドデシル(IOB=0.09)、2−エチルヘキサン酸セチル(IOB=0.13)、ネオペンタン酸オクチルドデシル(IOB=0.13)、ネオペンタン酸イソステアリル(IOB=0.14)、イソノナン酸イソトリデシル(IOB=0.15)、イソステアリン酸イソプロピル(IOB=0.15)、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン(IOB=0.16)、オリーブ油(IOB=0.16)、パルミチン酸イソプロピル(IOB=0.16)、ラウリン酸ヘキシル(IOB=0.17)、ミリスチン酸イソプロピル(IOB=0.18)、イソノナン酸イソデシル(IOB=0.19)、安息香酸アルキル(C12〜15)(IOB=0.19)、イソノナン酸イソノニル(IOB=0.20)、ネオペンタン酸イソデシル(IOB=0.22)、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール(IOB=0.25)、ジカプリン酸プロピレングリコール(IOB=0.26)、リンゴ酸ジイソステアリル(IOB=0.28)、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル(IOB値=0.28)、ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール(IOB=0.32)、コハク酸ジエチルヘキシル(IOB=0.32)、ジカプリル酸プロピレングリコール(IOB=0.32)、ジ(カプリル/カプリン酸)プロピレングリコール(IOB=0.32)、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(IOB=0.35)、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル(IOB=0.35)、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−2(IOB=0.41)、ヒマシ油(IOB=0.42)、等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。これらの中でも、成分(A)の溶解性の観点から、特にIOB値が0.15〜0.35であるものを含むことが好ましい。なお、IOB値とは、有機概念図における有機性値(OV)に対する無機性値(IV)の比、すなわち「無機性値(IV)/有機性値(OV)」をいう。
本発明における成分(B)の含有量は、特に限定されないが、10〜30%が好ましく、より好ましくは15〜25%である。この範囲であると、成分(A)の溶解性にも優れ、より安定性に優れるものとなる。また本発明において、成分(B)の含有量は、成分(A)を溶解させ結晶析出を抑制するために、成分(A)に対し2倍量以上含有されることが好ましい。
本発明に用いられる成分(C)は、硬化ヒマシ油又はソルビタン脂肪酸エステルそれぞれに、酸化エチレンを付加重合したノニオン界面活性剤であり、乳化安定性の観点から、HLB値が9〜17のものが好ましい。具体例としては、ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(80)硬化ヒマシ油、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。
本発明における成分(C)の含有量は、特に限定されないが、1〜3%が好ましく、より好ましくは1〜2%である。この範囲であれば、より安定性に優れ、使用感が良好なものとなる。
本発明に用いられる成分(D)ニコチン酸アミドは、ニコチン酸(ビタミンB3/ナイアシン)のアミド化合物である。ニコチン酸アミドは水溶性ビタミンで、ビタミンB群の一つである公知の物質であり、天然物(米ぬかなど)から抽出されたり、あるいは公知の方法によって合成することができる。具体的には、第17改正日本薬局方に収載されているものを用いることが出来る。
本発明における成分(D)の含有量は、特に限定されないが、2〜10%が好ましく、3〜8%がより好ましい。この範囲であれば、肌荒れの改善や肌のハリ・弾力を向上させる効果が充分に感じられ、より使用感にも優れたものとなる。
本発明に用いられる成分(E)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合体は、化粧料一般に用いられるものであれば特に限定されない。成分(E)は、オルガノポリシロキサンを架橋結合させて得られる、一部に三次元架橋構造を有する重合体であり、RSiO単位及びRSiO1.5単位よりなり、RSiO0.5単位及び/又はSiO単位を含んでいても良い。該構成単位のRの一部に、アルキル基あるいはフェニル基で変性された構成単位を有するものである。
成分(E)の具体例としては、INCI名で(ビニルジメチコン/ラウリルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/フェニルジメチコン)クロスポリマー等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。成分(E)は、部分架橋型オルガノポリシロキサン重合体として単独で配合しても良いが、油剤で膨潤せしめたシリコーンゲル組成物として用いることもでき、このような市販品としては、例えば、KSG−18(部分架橋型フェニル変性オルガノポリシロキサン重合体とフェニルトリメチコンとの混合物、固形分10〜20%)、KSG−43(部分架橋型アルキル変性オルガノポリシロキサン重合体とトリエチルヘキサノインとの混合物、固形分25〜35%)(いずれも信越化学工業(株)製)が挙げられる。
本発明における成分(E)の含有量は、特に限定されないが、好ましくは固形分換算で0.05〜1.0%であり、更に好ましくは0.1〜0.8%である。この範囲であると、よりべたつきのない良好な使用感を実現できる。
本発明の水中油型乳化化粧料には、通常の化粧料に使用される成分を、本発明の効果を損なわない量的、質的範囲において、必要に応じて配合することができる。例えば、水中油型乳化化粧料を構成するための水性成分、成分(B)以外の油性成分、成分(C)以外の界面活性剤、成分(A)以外の油溶性紫外線吸収剤、水溶性紫外線吸収剤、粉体、水溶性高分子、保湿剤、酸化防止剤、美容成分、防腐剤、香料、清涼剤等を挙げられる。
水性成分としては、水中油型乳化化粧料の外水相を構成するものであり、水の他に、水に可溶な成分であれば何れでもよく、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液等が挙げられる。また、水相の含有量としては、使用感と安定性の観点から、全化粧料中の50〜80%であることが好ましい。
油性成分としては、水中油型乳化化粧料の内油相を構成するものであり、成分(B)以外の化粧品に一般に使用されるものとして、動物油、植物油、合成油等の起源、固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、油性ゲル化剤類等が挙げられる。具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン等の炭化水素類、モクロウ、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ミツロウ、ゲイロウ等のロウ類、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、コレステロール脂肪酸エステル、フィトステロール脂肪酸エステル等のエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸、高重合度メチルフェニルポリシロキサン、メタクリル変性オルガノポリシロキサン、ステアリル変性オルガノポリシロキサン、オレイル変性オルガノポリシロキサン、ベヘニル変性オルガノポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、アルコキシ変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン等のシリコーン類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、イソステアリン酸アルミニウム、12−ヒドロキシステアリン酸等の油性ゲル化剤類等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。また、油相の含有量としては、使用感と安定性の観点から、全化粧料中の15〜35%であることが好ましい。
界面活性剤としては、成分(C)以外の非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤等が挙げられる。例えば、非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、N−アルキルジメチルアミンオキシドポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシエチレンフィトステリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルなどを挙げられる。また、界面活性剤の含有量としては、使用感の観点から、全化粧料中の0.5〜2%であることが好ましい。
本発明の水中油型乳化化粧料の製造方法は、特に限定されず通常公知の方法で製造可能であり、製造機器としては、一般のディスパーションのような分散・乳化機器であればいずれでもよい。例えば、成分(A)〜成分(C)、成分(E)を加熱溶解し、水相にディスパーションにより乳化混合後、成分(D)を添加することにより、水中油型乳化化粧料が得られる。
本発明の水中油型乳化化粧料の形態としては、特に限定されるものではなく、例えば液状、乳液状、クリーム剤状、固形状等が挙げられる。
本発明の水中油型乳化化粧料は、乳液、美容液、パック、クリーム、日焼け止め、ファンデーション、メークアップ下地、アイシャドウなどに好適に用いることができ、紫外線防御効果及び皮膚老化抑制の観点から、日焼け止め、日中用乳液、メークアップ下地、ファンデーションなどが好ましい。
以下に実施例をあげて本発明を詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
[実施例1〜8および比較例1〜6:日焼け止め化粧料]
表1に示す組成および下記製造方法に日焼け止め化粧料を調製した。得られた日焼け止め化粧料について、結晶の析出、乳化安定性、べたつき感のなさについて、下記の方法により評価し結果を併せて表1に示した。
(製造方法)
A:成分(1)〜(12)を均一に加温溶解する。
B:成分(13)及び(21)〜(25)を混合する。
C:成分(16)〜(19)を3本ロールミルで分散処理する。
D:BとCを混合し均一に乳化する。
E:Dに成分(14)、(15)、(20)を加えて分散し、水中油型乳化化粧料を得た。
(評価方法1:結晶の析出)
前記各試料をガラス製の規格びんに入れ、5℃の恒温槽に1ヶ月間保管した後、試料をドクターブレードにてガラス板の上に膜厚800μmで塗布し、20℃で15分風乾させ、各試料を顕微鏡観察にて行った。結晶析出状態は、光学顕微鏡観察40倍にて偏光フィルターで観察した。
(a)3段階判定基準
(判定):(評価)
◎ :結晶の析出が全く見られない。
○ :結晶の析出が僅かに見られる。
× :結晶の析出が明らかに見られる。
(評価方法2:乳化安定性)
前記各試料をガラス製の規格びんに入れ、50℃の恒温槽に1ヶ月間保管し、1ヶ月後の状態を観察し、充填直後の外観と比較し、下記(b)4段階判定基準を用いて判定した。
(b)4段階判定基準
(判定):(評価)
◎ :外観変化なし
○ :ごく僅かに排液が見られる
△ :乳化状態が悪く、やや排液が見られる
× :排液が見られる
(評価方法3:べたつきのなさ)
20代〜40代の女性で官能評価の訓練を受け、一定の基準で評価が可能な専門パネルを10名選定した。前記各試料について、専門パネルが皮膚に塗布した時に感じるべたつきに対し、下記(c)絶対評価基準にて5段階に評価し評点を付け、各試料ごとにパネル全員の評点合計から、その平均値を算出し、下記(d)4段階判定基準により判定した。
(c)絶対評価基準
(評点):(評価)
5点:べたつきを感じない
4点:ほとんどべたつきを感じない
3点:ややべたつきを感じる
2点:べたつきを感じる
1点:非常にべたつきを感じる
(d)4段階判定基準
(判定):(評点の平均点)
◎ :4点を超える :非常に良好
○ :3点を超える4点以下 :良好
△ :2点を超える3点以下 :やや不良
× :2点以下 :不良
(評価方法4:耐擦性)
前記の一部の資料に対して、日焼け止め化粧化粧料のタオル等による擦れを想定して、以下の評価を行った。実施例1及び比較例6のサンプルを、PMMA板(Labsphere社製 HELIOPLATE HD6)に2mg/cm塗布し、30分静置した後、SPFアナライザー(Labsphere社製 UV−2000S)を用いたSPF測定を行い、塗擦前のSPF値を測定した。次に、皮膚摩擦性測定に用いられるFrictiometer FR700(Courage+Khazaka社製)プローブを用いて、試料を塗布した面を20rpmで5秒間塗擦した。その後、前記SPFアナライザーを用いて、塗擦後のSPF値を測定した。測定で得られた塗擦前後のSPF値を元に、耐擦性として、下記(e)判定基準にて判定した。
(e)判定基準
(判定):(評価)
○ :(塗擦後SPF測定値)/(塗擦前SPF測定値)=0.5以上
× :(塗擦後SPF測定値)/(塗擦前SPF測定値)=0.5未満
実施例1〜8の日焼け止め化粧化粧料は、べたつきのないみずみずしい優れた使用感を有し、乳化安定性にも優れた水中油型乳化化粧料であった。これに対して、成分(A)の含有量が8%を超える比較例1は、結晶の析出が明らかに見られ、乳化安定性とべたつきのなさにおいても劣っていた。成分(B)に替えて、非極性油を含有する比較例2は、結晶の析出が明らかに見られ、乳化安定性においても劣るものであった。また、成分(C)に替えて、他の非イオン性界面活性剤を含有する比較例3、4は、乳化安定性に劣るものであった。成分(D)の含有量が10%を超える比較例5及び成分(E)を含有しない比較例6においては、べたつきのなさに特に劣るものであった。
[実施例9:日焼け止めクリーム]
(成分) (%)
1.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 2.5
2.ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン 1.5
3.ポリシリコーン−15 3.0
4.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 8.0
5.ジ(カプリル/カプリン酸)プロピレングリコール 1.5
6.イソドデカン 3.0
7.トコフェロール 0.1
8.ベヘニルアルコール 0.2
9.酸化亜鉛 5.0
10.ポリヒドロキシステアリン酸 0.1
11.(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマー混合物(※1) 1.0
12.ジカプリン酸プロピレングリコール 1.5
13.モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン 0.5
14.ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油 0.1
15.(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー 1.0
16.キサンタンガム 0.1
17.アクリル酸ナトリウム・アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウム
共重合体混合物(※3) 1.35
18.オレイン酸ソルビタン 0.05
19.グリセリン 1.0
20.EDTA−2Na 0.05
21.ニコチン酸アミド 5.0
22.精製水 適量
23.アルコール 8.0
24.メチルパラベン 0.3
25.フェノキシエタノール 0.1
26.茶エキス 0.5
27.香料 適量
(製法)
A.成分1〜8を温度80℃で均一に混合溶解する。
B.成分9〜12をロールミルで均一に混合分散する。
C.AとBを温度70℃で均一に混合する。
D.成分16〜22を温度70℃で均一に混合溶解する。
E.DにCを添加し乳化する。
F.Eを室温まで冷却する。
G.成分23〜27を室温で均一に混合溶解する。
H.FにGを混合し、日焼け止めクリームを得た。
(結果)
実施例9の日焼け止めクリームは、べたつきのないみずみずしい優れた使用感を有し、乳化安定性にも優れた水中油型乳化化粧料であった。
[実施例10:日焼け止めジェル]
(成分) (%)
1.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 2.0
2.ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン 2.0
3.ポリシリコーン−15 3.0
4.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 8.0
5.ジカプリン酸プロピレングリコール 3.0
6.イソノナン酸イソトリデシル 2.0
7.トコフェロール 0.1
8.セトステアリルアルコール 1.0
9.モノステアリン酸グリセリル 0.1
10.(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマー混合物(※1) 2.0
11.モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン 1.0
12.ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油 0.2
13.カルボマー 0.2
14.(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10−30))クロスポリマー 0.1
15.グリセリン 1.0
16.ニコチン酸アミド 3.0
17.水酸化カリウム 0.12
18.EDTA−2Na 0.05
19.L−セリン 0.1
20.精製水 適量
21.アルコール 8.0
22.メチルパラベン 0.3
23.フェノキシエタノール 0.1
24.無水ケイ酸 3.0
25.香料 適量
(製法)
A.成分1〜12を温度80℃で均一に混合溶解する。
B.成分13〜20を温度70℃で均一に混合溶解する。
C.BにAを添加し乳化する。
D.Cを室温まで冷却する。
E.成分21〜25を室温で均一に混合溶解する。
F.DにEを混合し、日焼け止めジェルを得た。
(結果)
実施例10の日焼け止めクリームは、べたつきのないみずみずしい優れた使用感を有し、乳化安定性にも優れた水中油型乳化化粧料であった。

Claims (3)

  1. 次の成分(A)〜(E)を含有する水中油型乳化化粧料。
    (A)25℃で固体の紫外線吸収剤 1〜8%
    (B)25℃で液状の極性油
    (C)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油および/またはポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
    (D)ニコチン酸アミド 2〜10%
    (E)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物
  2. 成分(A)が、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルおよび/またはビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンである請求項1に記載の水中油型乳化化粧料。
  3. 成分(A)に対する成分(B)の含有質量比が2以上である請求項1又は2に記載の水中油型乳化化粧料。
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