JP2018172360A - インフラマソームを標的とする低分子化合物 - Google Patents

インフラマソームを標的とする低分子化合物 Download PDF

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Abstract

【課題】インフラマソームの機能を調節し、インフラマソームに関連する疾患及び状態の処置に有用である化合物の提供。【解決手段】NOD−like receptors(NLRs)に分類されるNLRP3、シグナル伝達分子apoptosis−associated speck−like protein containing a CARD(ASC)をコムギ無細胞タンパク質合成技術で合成し、amplified luminescent proximity homogeneous assayを組み合わせ、試験管内無細胞NLRP3インフラマソーム再構成システムを構築した。前記システムにより見出されたNLRP3インフラマソームの機能を調節する化合物。【選択図】なし

Description

本発明は、インフラマソームの機能を調節する化合物、インフラマソームの調節剤、インフラマソームに関連する疾患の治療のための化合物の使用方法に関する。
炎症は傷害に対する生体の防御的な反応である。この生体の防御反応には様々な因子が関与していると考えられるが、多様な生理活性を持つ炎症性サイトカインのひとつであるインターロイキン1β(IL−1β)は特に重要な役割を担っていると考えられている。インフラマソームは、このIL−1β産生を制御する細胞内のタンパク質複合体である。
インフラマソームは、細胞質内の異物(病原微生物成分や尿酸結晶など)をNOD−like receptors(NLRs)に分類されるNLRC4、NLRP1、NLRP3などを介して宿主細胞に対するdanger signalとして認識し、シグナル伝達分子apoptosis−associated speck−like protein containing a CARD(ASC)を介して、非活性型のprocaspase−1を活性型のcaspase−1にし、casepase−1はpro−IL−1βやpro−IL−18を炎症性サイトカインとして実際に働くIL−1βやIL−18にし、炎症反応の誘導や進展に重要な役割を果たしていることが明らかになっている。
NLRP3インフラマソームは、NLRP3、ASC、カスカーゼ1からなるタンパク質複合体である。NLRP3インフラマソームは、細胞内の危険な代謝産物や病原体を認識して多量体形成し、カスカーゼ1を近接活性化することで炎症性サイトカインであるIL−1β前駆体を切断し、炎症を惹起する。NLRP3に遺伝的な変異のある患者においては、危険な代謝産物や病原体がなくてもインフラマソームの多量体がおこり、炎症疾患の原因となる。
慢性的にインフラマソームを活性化する傷害因子が細胞内に留まると、インフラマソームの持続的活性化が起きると予想される。これを自己炎症疾患と同様の自己炎症的機序による疾患と理解することが提唱されている。
尿酸ナトリウム結晶による痛風、ピロリン酸カルシウム二水和物結晶による偽痛風、二酸化硅素結晶や石綿の肺への吸入によっておこる珪肺、石綿肺、コレステリン結晶による動脈粥状硬化症などは、それらを貪食したマクロファージの中で分解されない傷害因子が長期間留まることによって活性酸素種が産生され、持続的にインフラマソームを活性化するという自己炎症的機序により引き起こされるという考え方は理解しやすい。
2型糖尿病では、高濃度の糖負荷によって、インスリンを分泌する膵β細胞の活性酸素種が誘導され、抗酸化タンパク質であるThioredoxin−interacting protein(TXNIP)に捕捉されることで、NLRP3インフラマソームが活性化されると説明されている。
このような自己炎症的機序によるインフラマソームの活性化による疾患はインフラマソーム病(inflammasomopathy)と定義されている。
非特許文献1には、外因又は内因(遺伝子性あるいは遺伝性)によるインフラマソーム病に分類される疾患として、例えば、クリオピリン関連周期熱症候群、アルツハイマー病、2型糖尿病、粥状動脈硬化症、アミロイドーシス、脂肪性肝炎、痛風、偽痛風、パーキンソン病、全身性炎症反応症候群、メタボリックシンドローム、特発性線維症、石綿肺、珪肺、加齢黄斑変性、筋萎縮性側索硬化症、海綿状脳症、又はアレルギーが挙げられている。
Felix Meissner, PNAS, 107, 13046−13050, 2010
本発明の課題は、インフラマソームの機能を調節し、インフラマソーム関連疾患(インフラマトパチー)の治療及び/又は予防に有効な新たな化合物を見出すことである。
本発明者らは、NLRP3インフラマソームを構成するNLRP3とASCをコムギ無細胞タンパク質合成技術で合成し、amplified luminescent proximity homogeneous assayを組み合わせ、試験管内無細胞NLRP3インフラマソーム再構成システムを構築し、NLRP3インフラマソームの機能を調節する化合物を見出だした。
すなわち、本発明は以下に関する。
(1)式(I):A−L−B
[式中、
A及びBは、各々独立して、
シクロアルキル、
ヘテロシクリル、
アリール、及び
ヘテロアリールからなる群より選択され;
ここで、A及びBは、非置換であるか、又は
ハロゲン、
アルキル、
ハロアルキル、
アルコキシ、
ハロアルコキシ、
ヒドロキシ、
アミノ、
置換アミノ、
ニトロ、
シアノ、
カルボキシ
−(C=O)−アルキル、
−(C=O)−アルコキシ、
−(C=O)−NH−アルキル、
−(C=O)−NH−アルケニル
−CH−アミン、
−CH−置換アミン、
−CH−O−(C=O)−(CH(アルキル))−NH−(C=O)−アルキル
−O−(C=O)−アルキル、
−O−(C=O)−アルコキシ、
−NH−(CH−O−ヒドロキシアルキル、
−NH−(C=O)−アルキル、
−NH−(C=O)−アルコキシ、
ハロゲン、アルキル又はアルケニルで場合により置換されているヘテロアリール、
アルキル、アルケニルで場合により置換されているヘテロシクリル、及び
アリールで場合により置換されているヘテロシクリル−(C=O)−
からなる群より選択される少なくとも1つの置換基で場合により置換されており;
Lが、結合であるか、或いは
−NH−、
−CHR−(CH−NH−(C=O)−(CH−O−、
−(CH−、
−NH−(C=O)−CHR−NR−(CH−、
−NH−(CH−NH−、
−(CH−NH−、
−(C=O)−NH−、
−O−(CH−NH−、
−NH−(C=O)−NH−、
−(4−(C=O))−ピペラジン−1−イル、
−NH−(C=O)−
−(SO)−NH−CHR−、又は
−CH=CH−(C=O)−CH=CH−であり;
は、水素、アルキル、−CHCOOH、ヘテロシクリルであり;
は、水素又はアルキルであり;
nは、0〜3である]
で示される化合物又はその医薬として許容し得る塩を有効成分として含有する、インフラマソーム関連疾患の予防又は治療剤。
(2)式(I):A−L−B
[式中、
Aが、
フェニル、
1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、
シクロヘキシル、
ベンゾフラニル、
チアゾリル、
ジヒドロピロロ[1,2−a]キノキサリニル、
2H−プリニル、
ピラゾロ[1,5−a]ピリミジニル、
2H−クロメン−3−イル、
ベンゾ[d]チアゾリル、
オキサゾール、又は
イソインドリニルであり;
Bが、
フェニル、
1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、
フラニル、
ピリミジニル、
チアゾリル、
キノリニル、
1,3,4−チアジアゾリル、
1H−ピロロ[2,3−b]キノキサニリル、
2H−ベンゾ[e][1,2]チアジニリル、
チエニル、又は
2,3−ジヒドロ−1H−インデニルであり;
ここで、A及びBは、非置換であるか、又は
ハロゲン、
アルキル、
ハロアルキル、
アルコキシ、
ハロアルコキシ、
ヒドロキシ、
アミノ、
置換アミノ、
ニトロ、
−(C=O)−アルコキシ、
−(C=O)−NH−アルケニル
−CH−置換アミン
−CH−O−(C=O)−(CH(アルキル))−NH−(C=O)−アルキル
−O−(C=O)−アルキル、
−NH−(CH2)2−O−ヒドロキシアルキル、
−NH−(C=O)−アルキル、
ピリジニル、
4−アルキル−ピペラジン−1―イル、
4−アルケニル−ピペラジン−1―イル、及び
4−(4−アルコキシ−フェニル)−ピペラジン−1―イル−(C=O)−
からなる群より選択される少なくとも1つの置換基で場合により置換されており;
Lが、結合であるか、或いは
−NH−、
−CH(ピペリジン−1−イル)−(CH)−NH−(C=O)−CH−O−、
−CH−、
−NH−(C=O)−CH(CH)−N(CH)−CH−、
−NH−(CH−NH−、
−CH−NH−、
−(C=O)−NH−、
−O−(CH−NH−、
−NH−(C=O)−NH−、
−(4−(C=O))−ピペラジン−1−イル、
−NH−(C=O)−
−(SO)−NH−CH(CHCOOH)−、又は
−CH=CH−(C=O)−CH=CH−である]
で示される化合物又はその医薬として許容し得る塩を有効成分として含有する、インフラマソーム関連疾患の予防又は治療剤。
(3)式(I):A−L−B
[式中、
Aが、
フェニル、
ピラゾロ[1,5−a]ピリミジニル、又は
ベンゾ[d]チアゾールであり;
Bが、
フェニル、
ナフチル、
キノリニル、又は
チエニルであり
ここで、A及びBが、非置換であるか、又は
ハロゲン、
アルキル、
ハロアルキル、
アルコキシ、
ハロアルコキシ、
アミノ、
置換アミノ、
ニトロ、
−(C=O)−アルコキシ、及び
−NH−(C=O)−アルキル
からなる群より選択される少なくとも一つの置換基で場合により置換されており;
Lが、結合であるか、或いは
−CHNH−、
−NH−(C=O)−、又は
−CH=CH−(C=O)−CH=CH−である]
で示される化合物又はその医薬として許容し得る塩を有効成分として含有する、インフラマソーム関連疾患の予防又は治療剤。
(4)
2−(ジエチルアミノ)−9H−フルオレン−9−オール、
N1,N1−ジメチル−N4−(2−ニトロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル)ベンゼン−1,4−ジアミン、
N−(2−(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)−2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−2−(o−トリルオキシ)アセトアミド、
ビス(2,5−ジメトキシ−4−メチルフェニル)メタンハイドレート、
N−(2,4−ジメトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−アミン、
N−(4−(ジメチルアミノ)フェニル)−2−((4−エチルベンジル)(メチル)アミノ)プロパンアミド、
N−(4−(ジメチルアミノ)フェニル)ジベンゾ[b、d]フラン−2−スルホンアミド、
N1,N3−ジフェニルプロパン−1,3−ジアミン、
エチル 4−((4−(ジメチルアミノ)ベンジル)アミノ)ベンゾエート、
エチル 4−アミノ−2−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−5−カルボキシラート、
N−(4−(ジエチルアミノ)フェニル)−3−メチルベンゾフラン−2−カルボキサミド、
N1,N1−ジエチル−N4−(4−(ピリジン−3−イル)チアゾール−2−イル)ベンゼン−1,4−ジアミン、
N−(2−(4−クロロフェノキシ)エチル)−5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−ニトロアニリン、
1−(5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−カルボニル)−4−メチルチアゾール−2−イル)−3−(m−トリル)尿素、
(2−フェニルチアゾール−5−イル)メチルアセチルバリネート、
(4−(3−(アリルアミノ)−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(3,4−ジクロロフェニル)メタノン、
4−(7−メトキシ−4,5−ジヒドロピロロ[1,2−a]キノキサリン−4−イル)−N,N−ジメチルアニリン、
N−アリル−2−ヒドロキシキノリン−4−カルボキサミド、
2−(3−ブロモ−4−メチルベンズアミド)安息香酸メチル、
(2−クロロエトキシ)エチル)アミノ)−3−メチル−3,7−ジヒドロ−2H−プリン−2−オン、
3−(2−メトキシフェニル)−5−メチル−7−(4−(2−メチルアリル)ピペラジン−1−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
5−(ナフタレン−2−イル)−7−(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
3−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)スルホンアミド)−3−(p−トリル)プロパン酸、
N−(4−クロロ−2−メトキシ−5−メチルフェニル)キノリン−2−カルボキサミド、
3−(5−(シクロヘキシルアミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−6−メトキシ−2H−クロメン−2−オン、
5−アミノ−2−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)フェノール、
N−アリル−2−アミノ−1−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−1H−ピロロ[2,3−b]キノキサリン−3−カルボキサミド、
(1E、4E)−1−(4−メトキシフェニル)−5−(4−ニトロフェニル)ペンタ−1,4−ジエン−3−オン、
2−メチル−3−((5−メチルイソキサゾール−3−イル)カルバモイル)−1,1−ジオキシド−2H−ベンゾ[e][1,2]チアジン−4−イルアセテート、
N−(3−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4−メチルチオフェン−2−イル)アセトアミド、
2−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−4,5,6,7−テトラフルオロイソインドリン−1,3−ジオン、及び
1−(3−(ペンチルオキシ)フェノキシ)ヘプタン−4−オール、
からなる群より選択される化合物又はその医薬として許容し得る塩を有効成分として含有する、インフラマソーム関連疾患の予防又は治療剤。
(5)
エチル 4−((4−(ジメチルアミノ)ベンジル)アミノ)ベンゾエート、
N−(4−クロロ−2−メトキシ−5−メチルフェニル)キノリン−2−カルボキサミド、
5−(ナフタレン−2−イル)−7−(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
(1E、4E)−1−(4−メトキシフェニル)−5−(4−ニトロフェニル)ペンタ−1,4−ジエン−3−オン、及び
N−(3−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4−メチルチオフェン−2−イル)アセトアミド、
からなる群より選択される化合物又はその医薬として許容し得る塩を有効成分として含有する、インフラマソーム関連疾患の予防又は治療剤。
(6)インフラマソームが、NLRP3インフラマソームである、(1)から(5)のいずれかに記載のインフラマソーム関連疾患の予防又は治療剤。
(7)インフラマソーム関連疾患が、クリオピリン関連周期熱症候群、アルツハイマー病、2型糖尿病、粥状動脈硬化症、アミロイドーシス、脂肪性肝炎、痛風、偽痛風、パーキンソン病、全身性炎症反応症候群、メタボリックシンドローム、特発性線維症、石綿肺、珪肺、加齢黄斑変性、筋萎縮性側索硬化症、海綿状脳症、又はアレルギーである、(1)から(5)のいずれかに記載のインフラマソーム関連疾患の予防又は治療剤。
(8)インフラマソーム関連疾患が、クリオピリン関連周期熱症候群、アルツハイマー病、2型糖尿病、粥状動脈硬化症、又は特発性線維症である、請求項1から5のいずれか一項に記載のインフラマソーム関連疾患の予防又は治療剤。
(9)(a)上記の式(I)で示される化合物又はその医薬として許容し得る塩、及び
(b)医薬的に許容される担体
を含む、インフラマソーム関連疾患の予防又は治療のための医薬組成物。
(10)インフラマソーム関連疾患の処置方法であって、必要な対象に、治療有効量の上記式(I)で示される化合物又はその医薬として許容し得る塩を投与することを含む、方法。
(11)インフラマソーム関連疾患の治療的及び/又は予防的処置における使用のための、上記の式(I)で示される化合物又はその医薬として許容し得る塩。
(12)インフラマソーム関連疾患の治療的及び/又は予防的処置のための医薬の製造における請求項1記載の式(I)の化合物又はその医薬として許容し得る塩の使用。
本発明の治療及び/又は予防剤は、インフラマソームの機能を調節することから、インフラマソーム関連疾患(インフラマトパチー)の治療及び/又は予防に使用することができる。
本発明の化合物の構造式を示す図である。
以下に、本発明の実施形態について詳細に説明する。
定義
別段規定されない限り、明細書及び請求項を含む、本出願において用いられる次の用語は、以下に示される定義を有する。明細書及び添付の請求項において用いられる通り、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が別のものを明確に示さない限り、複数の指示対象を含むことに注意すべきである。
「アルキル」は、1〜12個の炭素原子を有し、炭素及び水素原子から単になる、1価の直鎖又は分岐の飽和炭化水素基を意味する。「低級アルキル」は、1〜6個の炭素原子のアルキル基、すなわち、C−Cアルキルに言及する。アルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、n−ヘキシル、オクチル、ドデシルなどを含むが、これらに限定されない。
「アルケニル」は、少なくとも1個の2重結合を含有する、2〜6個の炭素原子の直鎖の1価炭化水素基、又は3〜6個の炭素原子の分岐の1価炭化水素基、例えば、エテニル、プロペニルなどを意味する。
「アルキニル」は、少なくとも1個の3重結合を含有する、2〜6個の炭素原子の直鎖の1価炭化水素基、又は3〜6個の炭素原子の分岐の1価炭化水素基、例えば、エチニル、プロピニルなどを意味する。
「アルキレン」は、1〜6個の炭素原子の直鎖の飽和の2価炭化水素基、又は3〜6個の炭素原子の分岐の飽和の2価炭化水素基、例えば、メチレン、エチレン、2,2−ジメチルエチレン、プロピレン、2−メチルプロピレン、ブチレン、ペンチレンなどを意味する。
互換的に用いられ得る「アルコキシ」及び「アルキルオキシ」は、式−OR(式中、Rは、本明細書で定義されるアルキル基である)の基を意味する。アルコキシの例は、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシなどを含むが、これらに限定されない。
「アルコキシアルキル」は、式R−O−R−(式中、Rはアルキルであり、Rは、本明細書で定義されるアルキレンである)の基を意味する。アルコキシアルキルノ例は、2−メトキシエチル、3−メトキシプロピル、1−メチル−2−メトキシエチル、1−(2−メトキシエチル)−3−メトキシプロピル、及び1−(2−メトキシエチル)−3−メトキシプロピルを含むが、これらに限定されない。
「アルコキシアルコキシ」は、式−O−R−R’(式中、Rはアルキレンであり、R’は、本明細書で定義されるアルコキシである)の基を意味する。
「アルキルカルボニル」は、式−C(O)−R(式中、Rは、本明細書で定義されるアルキルである)の基を意味する。
「アルコキシカルボニル」は、式−C(O)−R(式中、Rは、本明細書で定義されるアルコキシである)の基を意味する。
「アルキルカルボニルアルキル」は、式−R−C(O)−R(式中、Rはアルキレンであり、R’は、本明細書で定義されるアルキルである)の基を意味する。
「アルコキシカルボニルアルキル」は、式−R−C(O)−R(式中、Rはアルキレンであり、R’は、本明細書で定義されるアルコキシである)の基を意味する。
「アルコキシカルボニルアルコキシ」は、式−O−R−C(O)−R’(式中、Rはアルキレンであり、R’は、本明細書で定義されるアルコキシである)の基を意味する。
「ヒドロキシカルボニルアルコキシ」は、式−O−R−C(O)−OH(式中、Rは、本明細書で定義されるアルキレンである)の基を意味する。
「アルキルアミノカルボニルアルコキシ」は、式−O−R−C(O)−NHR’(式中、Rはアルキレンであり、R’は、本明細書で定義されるアルキルである)の基を意味する。
「ジアルキルアミノカルボニルアルコキシ」は、式−O−R−C(O)−NR’R”(式中、Rはアルキレンであり、R’及びR”は、本明細書で定義されるアルキルである)の基を意味する。
「アルキルアミノアルコキシ」は、式−O−R−NHR’(式中、Rはアルキレンであり、R’は、本明細書で定義されるアルキルである)の基を意味する。
「ジアルキルアミノアルコキシ」は、式−O−R−NR’R”(式中、Rはアルキレンであり、R’及びR”は、本明細書で定義されるアルキルである)の基を意味する。
「アルキルスルホニル」は、式−SO−R(式中、Rは、本明細書で定義されるアルキルである)の基を意味する。
「アルキルスルホニルアルキル」は、式−R’−SO−R”(式中、R’はアルキレンであり、R”は、本明細書で定義されるアルキルである)の基を意味する。
「アルキルスルホニルアルコキシ」は、式−O−R−SO−R’(式中、Rはアルキレンであり、R’は、本明細書で定義されるアルキルである)の基を意味する。
「アミノ」は、式−NHである。
「置換アミノ」は、式−NRR’(式中、R及びR’は、それぞれ独立して、水素、或いは本明細書で定義されるアルキル、アルケニル、アルキニル、又はシクロアルキルである)の基を意味する。従って、「アミノ」は、「アルキルアミノ」(ここで、R及びR’の1つは、アルキルであり、他は水素である)、及び「ジアルキルアミノ」(ここで、R及びR’は、共にアルキルである)を含む。
「アミノカルボニル」は、式−C(O)−R(式中、Rは、本明細書で定義されるアミノである)の基を意味する。
「アルコキシアミノ」は、式−NR−OR’(式中、Rは、水素又はアルキルであり、R’は、本明細書で定義されるアルキルである)の基を意味する。
「アルキルスルファニル」は、式−SR(式中、Rは、本明細書で定義されるアルキルである)の基を意味する。
「アミノアルキル」は、基−R−R’(式中、R’はアミノであり、Rは、本明細書で定義されるアルキレンである)を意味する。「アミノアルキル」は、アミノメチル、アミノエチル、1−アミノプロピル、2−アミノプロピルなどを含む。「アミノアルキル」のアミノ基は、アルキルで1回又は2回置換されて、それぞれ、「アルキルアミノアルキル」及び「ジアルキルアミノアルキル」を提供し得る。「アルキルアミノアルキル」は、メチルアミノメチル、メチルアミノエチル、メチルアミノプロピル、エチルアミノエチルなどを含む。「ジアルキルアミノアルキル」は、ジメチルアミノメチル、ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノプロピル、N−メチル−N−エチルアミノエチルなどを含む。
「アミノアルコキシ」は、基−OR−R’(式中、R’はアミノであり、Rは、本明細書で定義されるアルキレンである)を意味する。
「アルキルスルホニルアミド」は、式−NR’SO−R(式中、Rはアルキルであり、R’は、水素又はアルキルである)の基を意味する。
「アミノカルボニルオキシアルキル」又は「カルバミルアルキル」は、式−R−O−C(O)−NR’R’’(式中、Rはアルキレンであり、R’、R’’は、それぞれ独立して、本明細書で定義される水素又はアルキルである)の基を意味する。
「アルキニルアルコキシ」は、式−O−R−R’(式中、Rは、アルキレンであり、R’は、本明細書で定義されるアルキニルである)の基を意味する。
「アリ−ル」は、単環式、二環式、又は三環式芳香環からなる1価の環状芳香族炭化水素基を意味する。アリ−ル基は、本明細書で定義される通り、場合により置換され得る。アリ−ル基の例は、フェニル、ナフチル、フェナントリル、フルオレニル、インデニル、ペンタレニル、アズレニル、オキシジフェニル、ビフェニル、メチレンジフェニル、アミノジフェニル、ジフェニルスルフィジル、ジフェニルスルホニル、ジフェニルイソプロピリデニル、ベンゾジオキサニル、ベンゾフラニル、ベンゾジオキシリル、ベンゾピラニル、ベンゾオキサジニル、ベンゾオキサジノニル、ベンゾピペラジニル、ベンゾピペラジニル、ベンゾピロリジニル、ベンゾモルホリニル、メチレンジオキシフェニル、エチレンジオキシフェニルなど(部分的に水素化されている誘導体を含み、それぞれ、場合により置換されている)を含むが、これらに限定されない。
互換的に用いられ得る「アリ−ルアルキル」及び「アラルキル」は、−R(式中、Rはアルキレン基であり、Rは、本明細書で定義されるアリ−ル基である)を意味する;例えば、フェニルアルキル、例えば、ベンジル、フェニルエチル、3−(3−クロロフェニル)−2−メチルペンチルなどが、アリ−ルアルキルの例である。
「アリ−ルスルホニル」は、式−SO−R(式中、Rは、本明細書で定義されるアリ−ルである)の基を意味する。
「アリ−ルオキシ」は、式−O−R(式中、Rは、本明細書で定義されるアリ−ルである)の基を意味する。
「アラルキルオキシ」は、式−O−R−R’(式中、Rはアルキレンであり、R’は、本明細書で定義されるアリ−ルである)の基を意味する。
互換的に用いられ得る「カルボキシ」又は「ヒドロキシカルボニル」は、式−C(O)−OHの基を意味する。
「シアノアルキル」は、式−R’−R”(式中、R’は、本明細書で定義されるアルキレンであり、R”は、シアノ又はニトリルである)の基を意味する。
「シクロアルキル」は、単環式又は二環式環からなる1価の飽和炭素環式基を意味する。特定のシクロアルキルは、非置換であるか、又はアルキルで置換されている。シクロアルキルは、1個以上の置換基で場合により置換され得る(ここで、それぞれの置換基は、別段具体的に指定されない限り、独立して、ヒドロキシ、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、アミノ、モノアルキルアミノ、又はジアルキルアミノである)。シクロアルキル基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど(その部分的に不飽和の(シクロアルケニル)誘導体を含む)を含むが、これらに限定されない。
「シクロアルキルアルキル」は、式−R’−R”(式中、R’はアルキレンであり、R”は、上で定義されたシクロアルキルである)の基を意味する。
シクロアルキルアルコキシ」は、式−O−R−R’(式中、Rはアルキレンであり、R’は、本明細書で定義されるシクロアルキルである)の基を意味する。
「ヘテロアルキル」は、本明細書で定義されるアルキル基を意味し、ここで、1個、2個、又は3個の水素原子は、−OR、−NR、及び−S(O)(式中、nは、0〜2の整数であり、Rは、水素、アシル、アルキル、シクロアルキル、又はシクロアルキルアルキルであり;R及びRは、それぞれ互いに独立して、水素、アシル、アルキル、シクロアルキル、又はシクロアルキルアルキルであり;nが0であるとき、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、又はシクロアルキルアルキルであり、nが1又は2であるとき、Rは、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アミノ、アシルアミノ、モノアルキルアミノ、又はジアルキルアミノである)からなる基から独立して選択される置換基で置換されている(但し、ヘテロアルキルラジカルの結合点は、炭素原子を介してである)。典型例は、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチルエチル、2,3−ジヒドロキシプロピル、1−ヒドロキシメチルエチル、3−ヒドロキシブチル、2,3−ジヒドロキシブチル、2−ヒドロキシ−1−メチルプロピル、2−アミノエチル、3−アミノプロピル、2−メチルスルホニルエチル、アミノスルホニルメチル、アミノスルホニルエチル、アミノスルホニルプロピル、メチルアミノスルホニルメチル、メチルアミノスルホニルエチル、メチルアミノスルホニルプロピルなどを含むが、これらに限定されない。
「ヘテロアリ−ル」は、N、O、又はSから選択される1個、2個、又は3個の環のヘテロ原子、Cである残りの環原子を含有する少なくとも1個の芳香環を有する、5〜12個の環原子の単環式又は二環式ラジカルを意味する(但し、ヘテロアリ−ルラジカルの結合点は、芳香環上である)。ヘテロアリ−ル環は、本明細書で定義される通り、場合により置換され得る。ヘテロアリ−ル基の例は、場合により置換されているイミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピラジニル、チエニル、ベンゾチエニル、チオフェニル、フラニル、ピラニル、ピリジル、ピロリル、ピラゾリル、ピリミジル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾフリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾピラニル、インドリル、イソインドリル、トリアゾリル、トリアジニル、キノキサリニル、プリニル、キナゾリニル、キノリジニル、ナフチリジニル、プテリジニル、カルバゾリル、アゼピニル、ジアゼピニル、アクリジニルなど(その部分的に水素化された誘導体を含み、それぞれが場合により置換されている)を含むが、これらに限定されない。
「ヘテロアリ−ルアルキル」又は「ヘテロアラルキル」は、式−R−R’(式中、Rは、アルキレンであり、R’は、本明細書で定義されるヘテロアリ−ルである)の基を意味する。
「ヘテロアリ−ルスルホニル」は、式−SO−R(式中、Rは、本明細書で定義されるヘテロアリ−ルである)の基を意味する。
「ヘテロアリ−ルオキシ」は、式−O−R(式中、Rは、本明細書で定義されるヘテロアリ−ルである)の基を意味する。
「ヘテロアラルキルオキシ」は、式−O−R−R’(式中、Rはアルキレンであり、R’は、本明細書で定義されるヘテロアリ−ルである)の基を意味する。
互換的に用いられ得る用語「ハロ」、「ハロゲン」、及び「ハロゲン化物」は、置換基であるフルオロ、クロロ、ブロモ、又はヨ−ドに言及する。
「ハロアルキル」は、本明細書で定義されるアルキル(ここで、1個以上の水素は、同一又は異なるハロゲンで置換されている)を意味する。典型的なハロアルキルは、−CHCl、−CHCF、−CHCCl、ペルフルオロアルキル(例えば、−CF)などを含む。
「ハロアルコキシ」は、式−OR(式中、Rは、本明細書で定義されるハロアルキル基である)の基を意味する。典型的なハロアルコキシは、ジフルオロメトキシである。
「ヘテロシクロアミノ」は、飽和環(ここで、少なくとも1個の環原子は、N、NH、又はN−アルキルであり、残りの環原子は、アルキレン基を形成する)を意味する。
「ヘテロシクリル」は、1、2、又は3又は4個のヘテロ原子(窒素、酸素、又は硫黄から選択される)を包含し、1〜3個の環からなる、1価の飽和基を意味する。ヘテロシクリル環は、本明細書で定義される通り、場合により置換されていてもよい。ヘテロシクリル基の例は、場合により置換されているピペリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、アゼピニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、オキサゾリジニル、イソキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、キヌクリジニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾイミダゾリル、チアジアゾリルリジニル、ベンゾチアゾリジニル、ベンゾアゾリリジニル、ジヒドロフリル、テトラヒドロフリル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホン、ジヒドロキノリニル、ジヒドルイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニルなどを含むが、これらに限定されない。
「ヘテロシクリルアルキル」は、式−R−R’(式中、Rはアルキレンであり、R’は、本明細書で定義されるヘテロシクリルである)の基を意味する。
「ヘテロシクリルオキシ」は、式−OR(式中、Rは、本明細書で定義されるヘテロシクリルである)の基を意味する。
「ヘテロシクリルアルコキシ」は、式−OR−R’(式中、Rはアルキレンであり、R’は、本明細書で定義されるヘテロシクリルである)の基を意味する。
「ヒドロキシアルコキシ」は、式−OR(式中、Rは、本明細書で定義されるヒドロキシアルキルである)の基を意味する。
「ヒドロキシアルキルアミノ」は、式−NR−R’(式中、Rは、水素又はアルキルであり、R’は、本明細書で定義されるヒドロキシアルキルである)の基を意味する。
「ヒドロキシアルキルアミノアルキル」は、式−R−NR’−R”(式中、Rはアルキレンであり、R’は、水素又はアルキルであり、R”は、本明細書で定義されるヒドロキシアルキルである)の基を意味する。
「ヒドロキシカルボニルアルキル」又は「カルボキシアルキル」は、式−R−(CO)−OH(式中、Rは、本明細書で定義されるアルキレンである)の基を意味する。
「ヒドロキシカルボニルアルコキシ」は、式−O−R−C(O)−OH(式中、Rは、本明細書で定義されるアルキレンである)の基を意味する。
「ヒドロキシアルキルオキシカルボニルアルキル」又は「ヒドロキシアルコキシカルボニルアルキル」は、式−R−C(O)−O−R−OH(式中、それぞれのRは、アルキレンであり、同一であっても、又は異なっていてもよい)の基を意味する。
「ヒドロキシアルキル」は、1個以上、例えば、1個、2個、又は3個のヒドロキシ基で置換されている、本明細書で定義されるアルキル基を意味する(但し、同一の炭素原子は、1個より多いヒドロキシ基を有さない)。典型例は、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、1−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロピル、2−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、4−ヒドロキシブチル、2,3−ジヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチルエチル、2,3−ジヒドロキシブチル、3,4−ジヒドロキシブチル、及び2−(ヒドロキシメチル)−3−ヒドロキシプロピルを含むが、これらに限定されない。
「ヒドロキシシクロアルキル」は、本明細書で定義されるシクロアルキル基を意味する(ここで、シクロアルキルラジカル中の1個、2個、又は3個の水素原子は、ヒドロキシ置換基で置換されている)。典型例は、2−、3−、又は4−ヒドロキシシクロヘキシルなどを含むが、これらに限定されない。
互換的に用いられ得る「アルコキシヒドロキシアルキル」及び「ヒドロキシアルコキシアルキル」は、ヒドロキシで少なくとも1回、アルコキシで少なくとも1回置換されている本明細書で定義されるアルキルを意味する。従って、「アルコキシヒドロキシアルキル」及び「ヒドロキシアルコキシアルキル」は、例えば、2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロパン−1−イルなどを包含する。
「尿素」又は「ウレイド」は、式−NR’−C(O)−NR”R’’’(式中、R’、R”、及びR’’’は、それぞれ独立して水素又はアルキルである)の基を意味する。
「カルバメ−ト」は、式−O−C(O)−NR’R”(式中、R’及びR”は、それぞれ独立して、水素又はアルキルである)の基を意味する。
「カルボキシ」は、式−O−C(O)−OHの基を意味する。
「スルホンアミド」は、式−SO−NR’R”(式中、R’、R”、及びR’’’は、それぞれ独立して、水素又はアルキルである)の基を意味する。
「アリ−ル」、「フェニル」、「ヘテロアリ−ル」、「シクロアルキル」、又は「ヘテロシクリル」と関連して用いられるとき、「場合により置換されている」は、1〜4個の置換基、例えば、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアルキル、ヒドロキシアルキル、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アシルアミノ、モノ−アルキルアミノ、ジ−アルキルアミノ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヘテロアルキル、−COR、−SOR(式中、Rは、水素、アルキル、フェニル、又はフェニルアルキルである)、−(CR’R”)−COOR(式中、nは、0〜5の整数であり、R’及びR”は、独立して、水素又はアルキルであり、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、フェニル、又はフェニルアルキルである)、又は−(CR’R”)−CONR(式中、nは、0〜5の整数であり、R’及びR”は、独立して水素又はアルキルであり、R及びRは、互いに独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、フェニル、又はフェニルアルキルである)から選択される1個、又は2個の置換基で独立して場合により置換されている、アリ−ル、フェニル、ヘテロアリ−ル、シクロアルキル、又はヘテロシクリルを意味する。「アリ−ル」、「フェニル」、「ヘテロアリ−ル」、「シクロアルキル」、又は「ヘテロシクリル」のある種の特定の更なる置換基は、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、シアノ、アミノ、及びアルキルスルホニルを含む。1つの実施態様において、置換基は、メチル、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、メトキシ、アミノ、及びメタンスルホニルである。
「調節剤」は、標的と相互作用する分子を意味する。相互作用は、本明細書で定義される、アゴニスト、アンタゴニストなどを含むが、これらに限定されない。
「場合」又は「場合により」は、続いて記載される現象又は状況が、生じる必要がないこと、及び記載が、現象又は状況が生じる場合、及びそれが生じない場合を含むことを意味する。
「疾患」及び「疾患状態」は、任意の疾患、状態、症状、障害、又は兆候を意味する。
「医薬的に許容される」は、一般的に安全で、無毒性で、生物学的又はそうでなければ不所望でない医薬組成物の調製に有用であるものを意味し、獣医、並びにヒトの医薬上での使用に許容可能であるものを含む。
化合物の「医薬的に許容される塩」は、本明細書で定義される通り、医薬的に許容され、本化合物の所望の薬理活性を有する塩を意味する。
医薬的に許容される塩への全言及は、溶媒付加形態(溶媒和物)、又は同一の酸付加塩の本明細書で記載される結晶形態(多形)を含むことは理解されるべきである。
「溶媒和物」は、化学量論又は非化学量論いずれかの溶媒を含有する溶媒付加形態を意味する。いくつかの化合物は、結晶状の固形状態における固定されたモル比の溶媒分子を補足する傾向を有し、これにより溶媒和物が形成される。溶媒が水であれば、形成される溶媒和物は、水和物であり、溶媒がアルコ−ルであれば、形成される溶媒和物は、アルコラ−トである。水和物は、水の1個以上の分子を、1個の物質と組み合わせることにより形成され、ここで、かかる組み合わせが、1個以上の水和物を形成することが可能であるように、水は、HOとしてその分子状態を保持する。
「インフラマソーム関連疾患」は、外因又は内因(遺伝子性あるいは遺伝性)によるインフラマソームの機能の異常に関係する疾患及び状態を意味する。
「対象」は、哺乳類及び非哺乳類を意味する。哺乳類は、ヒト;非ヒト霊長類、例えば、チンパンジー、及び他の類人猿、及びサル種;家畜、例えば、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、及びブタ;飼育動物、例えば、ウサギ、イヌ、及びネコ;げっ歯類、例えば、ラット、マウス、及びモルモットを含む研究用動物などを含むが、これらに限定されない任意のメンバーの動物を意味する。非哺乳類の例は、トリなどを含むが、これに限定されない。用語「対象」は、特定の年齢又は性別を示しはしない。
「治療上有効量」は、疾患状態を処置するために対象に投与されるとき、疾患状態のためのかかる処置を有効にするのに十分である、化合物の量を意味する。「治療上有効量」は、化合物、処置される疾患状態、処置される疾患の重症度、対象の年齢及び相対的な健康状態、投与経路及び形態、主治医又は獣医の判断、及び他の因子に依存して、変動するだろう。
用語「上で定義されたもの」及び「本明細書で定義されるもの」は、変化するものに言及するとき、参照により、変化するものの広範な定義、並びに必要であれば、特定の定義を包含する。
疾患状態の「処置すること」又は「処置」は、とりわけ、疾患状態を阻害すること、すなわち、疾患状態又はその臨床症状の発症を阻むこと、及び/又は疾患状態を緩和すること、すなわち、疾患状態又はその臨床症状の一次的又は永久的な退行を引き起こすことを含む。
用語「処理すること」、「接触させること」、及び「反応させること」は、化学反応手段に言及するとき、指定及び/又は所望の生成物を生じる適当な条件下で、2種以上の試薬を加えるか、又は混合することを意味する。指定及び/又は所望の生成物を生成する反応が、最初に加えられた2種の試薬の組み合わせから直接的に生じる必要がないこと、すなわち、混合物において生成される1個以上の中間体(指定及び/又は所望の生成物の形成を最終的に導く)が存在し得ることが考慮されるべきである。
命名法及び構造
一般に、本出願において用いられる命名法は、CHEMDRAW(登録商標)に基づく。本明細書に示される化学構造中の炭素、酸素、硫黄、又は窒素原子上に現れる任意の空原子価は、本明細書において、特に指定されない限り、水素原子の存在を示す。窒素含有ヘテロアリール環が、窒素原子上の空原子価で示され、変化するもの(例えば、R、R、又はR)がヘテロアリール環上に示される場合、かかる変化するものは、空原子価窒素に結合するか、又は一緒になり得る。キラル中心が構造中に存在するが、特異的な立体化学がキラル中心について示されない場合、各キラル中心と関連する両方のエナンチオマーが、構造により包含される。本明細書に示される構造が多数の互変異性型で存在し得る場合、かかる互変異性型全てが、構造により包含される。構造中に表される原子は、本明細書において、かかる原子の全ての天然に存在するアイソトープを包含することが意図される。従って、例えば、本明細書において表される水素原子は、ジュウテリウム及びトリチウムを含むことが意味され、炭素原子は、C13及びC14アイソトープを含むことが意味される。
本明細書で同定される全ての特許及び刊行物は、本明細書において引用により全体に組み入れられる。
本発明の化合物
本発明に係る式(I):A−L−Bで示される化合物おいて、A及びBは、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールからなる群より選択される環状基であり、Lは、リンカー部分を示す。
本発明の一態様において、式(I):A−L−Bで示される化合物の式中、
A及びBは、各々独立して、
シクロアルキル、
ヘテロシクリル、
アリール、及び
ヘテロアリールからなる群より選択され;
好ましくは、
Aが、
フェニル、
1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、
シクロヘキシル、
ベンゾフラニル、
チアゾリル、
ジヒドロピロロ[1,2−a]キノキサリニル、
2H−プリニル、
ピラゾロ[1,5−a]ピリミジニル、
2H−クロメン−3−イル、
ベンゾ[d]チアゾリル、
オキサゾール、又は
イソインドリニルであり;
Bが、
フェニル、
1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、
フラニル、
ピリミジニル、
チアゾリル、
キノリニル、
1,3,4−チアジアゾリル、
1H−ピロロ[2,3−b]キノキサニリル、
2H−ベンゾ[e][1,2]チアジニリル、
チエニル、又は
2,3−ジヒドロ−1H−インデニルであり;
更に好ましくは、
Aが、
フェニル、
ピラゾロ[1,5−a]ピリミジニル、又は
ベンゾ[d]チアゾールであり;
Bが、
フェニル、
ナフチル、
キノリニル、又は
チエニルである。
本発明の一態様において、式(I):A−L−Bで示される化合物の式中、
A及びBは、非置換であるか、又は
ハロゲン、
アルキル、
ハロアルキル、
アルコキシ、
ハロアルコキシ、
ヒドロキシ、
アミノ、
置換アミノ、
ニトロ、
シアノ、
カルボキシ
−(C=O)−アルキル、
−(C=O)−アルコキシ、
−(C=O)−NH−アルキル、
−(C=O)−NH−アルケニル
−CH−アミン、
−CH−置換アミン、
−CH−O−(C=O)−(CH(アルキル))−NH−(C=O)−アルキル
−O−(C=O)−アルキル、
−O−(C=O)−アルコキシ、
−NH−(CH−O−ヒドロキシアルキル、
−NH−(C=O)−アルキル、
−NH−(C=O)−アルコキシ、
ハロゲン、アルキル又はアルケニルで場合により置換されているヘテロアリール、
アルキル、アルケニルで場合により置換されているヘテロシクリル、及び
アリールで場合により置換されているヘテロシクリル−(C=O)−
からなる群より選択される少なくとも1つの置換基で場合により置換されており;
好ましくは、
ここで、A及びBは、非置換であるか、又は
ハロゲン、
アルキル、
ハロアルキル、
アルコキシ、
ハロアルコキシ、
ヒドロキシ、
アミノ、
置換アミノ、
ニトロ、
−(C=O)−アルコキシ、
−(C=O)−NH−アルケニル
−CH−置換アミン
−CH−O−(C=O)−(CH(アルキル))−NH−(C=O)−アルキル
−O−(C=O)−アルキル、
−NH−(CH2)2−O−ヒドロキシアルキル、
−NH−(C=O)−アルキル、
ピリジニル、
4−アルキル−ピペラジン−1―イル、
4−アルケニル−ピペラジン−1―イル、及び
4−(4−アルコキシ−フェニル)−ピペラジン−1―イル−(C=O)−
からなる群より選択される少なくとも1つの置換基で場合により置換されており;
更に好ましくは、
ここで、A及びBが、非置換であるか、又は
ハロゲン、
アルキル、
ハロアルキル、
アルコキシ、
ハロアルコキシ、
アミノ、
置換アミノ、
ニトロ、
−(C=O)−アルコキシ、及び
−NH−(C=O)−アルキル
からなる群より選択される少なくとも一つの置換基で場合により置換されている。
本発明の一態様において、式(I):A−L−Bで示される化合物の式中、
Lは、結合であるか、或いは
−NH−、
−CHR−(CH−NH−(C=O)−(CH−O−、
−(CH−、
−NH−(C=O)−CHR−NR−(CH−、
−NH−(CH−NH−、
−(CH−NH−、
−(C=O)−NH−、
−O−(CH−NH−、
−NH−(C=O)−NH−、
−(4−(C=O))−ピペラジン−1−イル、
−NH−(C=O)−
−(SO)−NH−CHR−、又は
−CH=CH−(C=O)−CH=CH−
は、水素、アルキル、−CHCOOH、ヘテロシクリルであり;
は、水素又はアルキルであり;
nは、0〜3であり、
好ましくは、
Lが、結合であるか、或いは
−NH−、
−CH(ピペリジン−1−イル)−(CH)−NH−(C=O)−CH−O−、
−CH−、
−NH−(C=O)−CH(CH)−N(CH)−CH−、
−NH−(CH−NH−、
−CH−NH−、
−(C=O)−NH−、
−O−(CH−NH−、
−NH−(C=O)−NH−、
−(4−(C=O))−ピペラジン−1−イル、
−NH−(C=O)−
−(SO)−NH−CH(CHCOOH)−、又は
−CH=CH−(C=O)−CH=CH−であり、
更に好ましくは、
Lが、結合であるか、或いは
−CHNH−、
−NH−(C=O)−、又は
−CH=CH−(C=O)−CH=CH−である。
本発明の一態様において、式(I):A−L−Bで示される化合物は、例えば、
2−(ジエチルアミノ)−9H−フルオレン−9−オール、
N1,N1−ジメチル−N4−(2−ニトロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル)ベンゼン−1,4−ジアミン、
N−(2−(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)−2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−2−(o−トリルオキシ)アセトアミド、
ビス(2,5−ジメトキシ−4−メチルフェニル)メタンハイドレート、
N−(2,4−ジメトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−アミン、
N−(4−(ジメチルアミノ)フェニル)−2−((4−エチルベンジル)(メチル)アミノ)プロパンアミド、
N−(4−(ジメチルアミノ)フェニル)ジベンゾ[b、d]フラン−2−スルホンアミド、
N1,N3−ジフェニルプロパン−1,3−ジアミン、
エチル 4−((4−(ジメチルアミノ)ベンジル)アミノ)ベンゾエート、
エチル 4−アミノ−2−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−5−カルボキシラート、
N−(4−(ジエチルアミノ)フェニル)−3−メチルベンゾフラン−2−カルボキサミド、
N1,N1−ジエチル−N4−(4−(ピリジン−3−イル)チアゾール−2−イル)ベンゼン−1,4−ジアミン、
N−(2−(4−クロロフェノキシ)エチル)−5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−ニトロアニリン、
1−(5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−カルボニル)−4−メチルチアゾール−2−イル)−3−(m−トリル)尿素、
(2−フェニルチアゾール−5−イル)メチルアセチルバリネート、
(4−(3−(アリルアミノ)−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(3,4−ジクロロフェニル)メタノン、
4−(7−メトキシ−4,5−ジヒドロピロロ[1,2−a]キノキサリン−4−イル)−N,N−ジメチルアニリン、
N−アリル−2−ヒドロキシキノリン−4−カルボキサミド、
2−(3−ブロモ−4−メチルベンズアミド)安息香酸メチル、
(2−クロロエトキシ)エチル)アミノ)−3−メチル−3,7−ジヒドロ−2H−プリン−2−オン、
3−(2−メトキシフェニル)−5−メチル−7−(4−(2−メチルアリル)ピペラジン−1−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
5−(ナフタレン−2−イル)−7−(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
3−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)スルホンアミド)−3−(p−トリル)プロパン酸、
N−(4−クロロ−2−メトキシ−5−メチルフェニル)キノリン−2−カルボキサミド、
3−(5−(シクロヘキシルアミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−6−メトキシ−2H−クロメン−2−オン、
5−アミノ−2−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)フェノール、
N−アリル−2−アミノ−1−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−1H−ピロロ[2,3−b]キノキサリン−3−カルボキサミド、
(1E、4E)−1−(4−メトキシフェニル)−5−(4−ニトロフェニル)ペンタ−1,4−ジエン−3−オン、
2−メチル−3−((5−メチルイソキサゾール−3−イル)カルバモイル)−1,1−ジオキシド−2H−ベンゾ[e][1,2]チアジン−4−イルアセテート、
N−(3−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4−メチルチオフェン−2−イル)アセトアミド、
2−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−4,5,6,7−テトラフルオロイソインドリン−1,3−ジオン、又は
1−(3−(ペンチルオキシ)フェノキシ)ヘプタン−4−オールであり
好ましくは、
エチル 4−((4−(ジメチルアミノ)ベンジル)アミノ)ベンゾエート、
N−(4−クロロ−2−メトキシ−5−メチルフェニル)キノリン−2−カルボキサミド、
5−(ナフタレン−2−イル)−7−(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
(1E、4E)−1−(4−メトキシフェニル)−5−(4−ニトロフェニル)ペンタ−1,4−ジエン−3−オン、又は
N−(3−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4−メチルチオフェン−2−イル)アセトアミドである。
本発明はまた、インフラマソームにより仲介されるか、又はそうでなければこれと関連する疾患又は状態を処置する方法であって、対象に有効量の本発明の化合物を投与することを含む、方法を提供する。
インフラマソーム関連疾患は、例えば、自己炎症疾患(例えばクリオピリン関連周期熱症候群)、神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病)、2型糖尿病、粥状動脈硬化症、特発性線維症を含む。
インフラマソーム関連疾患は、例えば、クリオピリン関連周期熱症候群、アルツハイマー病、2型糖尿病、粥状動脈硬化症、アミロイドーシス、脂肪性肝炎、痛風、偽痛風、パーキンソン病、全身性炎症反応症候群、メタボリックシンドローム、特発性線維症、石綿肺、珪肺、加齢黄斑変性、筋萎縮性側索硬化症、海綿状脳症、又はアレルギーを含む。
本発明はまた、インフラマソーム関連の治療及び/又は予防的処置に治療上有効量な物質として使用するための、本明細書に記載される化合物を提供する。
本発明はまた、インフラマソーム関連疾患の治療及び/又は予防的処置における、本明細書に記載される化合物の使用を提供する。
本発明の化合物
本発明の化合物は、市販で入手可能であるか、文献で既知であるか、又は当業者が標準的な方法を用いて容易に得られる。
投与方法及び医薬組成物
本発明は、少なくとも1個の本発明の化合物、又は個々の異性体、異性体のラセミ又は非ラセミ混合物、又は医薬的に許容される塩又はその溶媒和物を、少なくとも1個の医薬的に許容される担体、及び場合により他の治療及び/又は予防成分と一緒に含む、医薬組成物を含む。
一般的に、本発明の化合物は、治療上有効量で、同様の実用性を発揮する剤の許容される投与方法のいずれかにより、投与される。適当な投薬範囲は、多数の要因、例えば、処置されるべき疾患の重症度、対象の年齢及び血縁の健康、用いられる化合物の効能、投与経路及び形態、投与が指示される兆候、及び関与する医療実施者の優先及び経験に依存して、典型的には、1日当たり1〜500mg、例えば、1日当たり1〜100mg、いくつかの実施態様において、1日当たり1〜30mgである。かかる疾患を処置する当業者の1人は、過度の実験なく、個人の知識及び本出願の開示によって、所定の疾患に対して治療上有効量の本発明の化合物を確実にすることが可能だろう。
本発明の化合物は、経口(口腔及び舌下を含む)、直腸、鼻、局所、肺、膣、又は非経腸(筋肉内、動脈内、くも膜下腔内、皮下、及び静脈内を含む)投与に適当なものを含む医薬製剤として、又は吸入又は注入による投与に適当な形態で、投与され得る。特定の投与方法は、一般に、苦痛の程度により判断され得る好都合な1日投薬計画を用いた、経口である。
本発明の化合物又は複数の化合物は、1個以上の通常のアジュバント、担体、又は希釈剤と一緒に、医薬組成物及び単位投薬量の形態にされ得る。医薬組成物及び単位投薬形態は、通常の割合で、更なる有効な化合物又は素あり又はなしで、通常の成分からなり、単位投薬形態は、任意の適当な有効量の同等の有効成分を、用いられるべき意図された1日用量範囲で含有し得る。医薬組成物は、固形物、例えば、錠剤又は充填されたカプセル剤、半固形物、粉剤、持続放出製剤、又は液体、例えば、液剤、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤、又は経口使用用の充填されたカプセル剤として;又は直腸又は膣内投与用の座薬形態で;又は非経腸使用用の無菌の注入可能な溶液の形態で、用いられ得る。1錠剤当たり有効成分約1mg、又はより広範には、約0.01〜約100mgを含有する製剤は、従って、代表的な単位投薬形態である。
本発明の化合物は、広範な経口投与投薬形態で製剤され得る。医薬組成物及び投薬形態は、本発明の化合物又は複数の化合物、又はその医薬的に許容される塩を有効成分として含み得る。医薬的に許容される担体は、固形又は液体のいずれかであり得る。固形形態製剤は、粉剤、錠剤、ピル、カプセル剤、カシェー、座薬、及び分散可能な顆粒剤を含む。固形担体は、希釈剤、香料、可溶化剤、滑沢剤、懸濁化剤、結合剤、保存剤、錠剤崩壊剤、又は封入材料としても作用し得る1個以上の物質であってもよい。粉剤において、担体は、一般に、精巧に分割される有効な成分との混合物である、精巧に分割された固形物である。錠剤において、有効な成分は、一般に、適当な割合で必要な結合能を有する担体と混合され、所望の形及び大きさに圧縮される。粉剤及び錠剤は、約1〜約70%の有効化合物を含有し得る。適当な担体は、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクト−ス、ペクチン、デキストリン、スターチ、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロ−ス、ナトリウムカルボキシメチルセルロ−ス、低融点ワックス、カカオバターなどを含むが、これらに限定されない。用語「製剤」は、有効成分が、有効な化合物の担体としての封入剤との薬剤を含みことが意図され、これは、担体あり又はなしで、関連する担体によって包まれているカプセル剤をもたらす。同様に、カシェー及びトローチが含まれる。錠剤、粉剤、カプセル剤、ピル剤、カシェー、及びトローチは、経口投与に適当な固形形態であり得る。
経口投与に適当な他の形態は、乳剤、シロップ剤、エレキシル剤、水性液剤、水性懸濁剤を含む液体形態製剤、又は使用前に液体製剤形態に簡単に変換されることが意図されている固形形態製剤を含む。乳剤は、溶液、例えば、プロピレングリコ−ル水溶液中で調製され得るか、又は乳化剤、例えば、レシチン、ソルビタンモノオレエ−ト、又はアカシアを含有し得る。水溶液は、有効成分を水中に溶解し、適当な着色剤、香料、安定剤、及び増粘剤を加えることにより、調製され得る。水性懸濁剤は、精巧に分割される有効成分を水中で、粘性材料、例えば、天然又は合成ゴム、樹脂、メチルセルロ−ス、ナトリウムカルボキシメチルセルロ−ス、及び他の周知の懸濁化剤と共に分散させることにより、調製され得る。固形形態製剤は、溶剤、懸濁剤、及び乳剤を含み、有効成分に加えて、着色剤、香料、安定剤、バッファー、人工又は天然甘味料、分散剤、増粘剤、溶解剤などを含有し得る。
本発明の化合物は、非経腸投与(例えば、注射、例えば、ボ−ラス注射、又は持続点滴による)用に製剤され得、アンプル剤、予め充填されたシリンジ、少量注射、又は添加された保存剤とともに多用量容器中、単位用量形態で提供され得る。組成物は、油性又は水性ビークル中の懸濁液、溶液、又は乳液のような形態を生じ得る(例えば、水性ポリエチレングリコ−ル中の溶液)。油性又は非水性担体、希釈剤、溶媒、又はビークルの例は、プロピレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル、植物油(例えば、オリーブオイル)、及び注射可能な有機エステル(例えば、オレイン酸エチル)を含み、製剤化の剤、例えば、保存剤、湿潤剤、乳化剤、又は懸濁剤、安定化剤、及び/又は分散剤を含有し得る。或は、有効成分は、粉末形態であってもよく、適当なビークル、例えば、無菌のピロゲンフリーの水と共に使用前に構成させるため、無菌固形物の無菌的単離、又は溶液からの凍結乾燥により得られてもよい。
本発明の化合物は、軟膏、クリーム剤、又はローション剤、又は経皮パッチとして表皮への局所投与のために製剤化されてもよい。軟膏及びクリーム剤は、例えば、適当な増粘剤及び/又はゲル化剤を加えることにより、水性又は油性基剤で製剤化され得る。ローション剤は、水性又は油性基剤で製剤化されて、1つ以上の乳化剤、増粘剤、分散剤、懸濁化剤、濃化剤、又は着色剤を含有する。口腔内における局所投与に適当な製剤は、風味付けされた基剤、通常、スクロ−ス、及びアカシア、又はトラガカント中に含むトローチ剤;有効成分を不活性な基剤、例えば、ゼラチン及びグリセリン、又はスクロ−ス及びアカシア中に含むトローチ;及び有効成分を適当な液体担体中に含むマウスウォッシュを含む。
本発明の化合物は、座薬として投与するために製剤化され得る。低融点ワックス、例えば、脂肪酸グリセリド、又はカカオバターの混合物が、まず融解されて、有効成分が、例えば、撹拌により均一に分散される。次に、融解された均一の混合物が、好都合な大きさの型に注がれ、凝固するまでそのまま冷却される。
本発明の化合物は、膣内投与のため製剤化され得る。有効成分に加えて、当該技術分野で既知の担体を含有するペッサリー、タンポン、クリーム、ジェル、ペースト、フォーム、又はスプレーが適当である。
本発明の化合物は、経鼻投与のため製剤化され得る。溶液又は懸濁液は、鼻腔に、通常の方法、例えば、スポイト、ピペット、又はスプレーで直接適用される。製剤は、単一又は多用量形態で提供され得る。スポイト又はピペットの後者の場合、これは、適当な予め決められた容量の溶液又は懸濁液を患者が投与することにより、達成され得る。スプレー剤の場合、これは、例えば、散布スプレーポンプを計量することにより、達成され得る。
本発明の化合物は、エアロゾル投与(具体的には、気道へ)(鼻腔内投与を含む)のため製剤化され得る。化合物は、一般に、小粒子サイズ、例えば、5μ未満である。かかる粒子サイズは、当該技術分野で既知の手段、例えば、微粒子化により得られ得る。有効成分は、圧縮パック中、適当な噴霧剤、例えば、クロロフルオロカーボン(CFC)、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、又はジクロロテトラフルオロエタン、又は二酸化炭素、又は他の適当なガスと共に提供される。エアロゾルは、通常、界面活性剤、例えば、レシチンも含有する。薬物の用量は、計量されたバルブにより制御され得る。或は、有効成分は、乾燥粉末、例えば、適当な粉末基剤、例えば、ラクト−ス、スターチ、スターチ誘導体、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロ−ス、及びポリビニルピロリジン(PVP)中の化合物の粉末混合物の形態で提供され得る。粉末担体は、鼻腔においてジェルを形成する。粉末組成物は、単位用量形態、例えば、ゼラチン又はブリスターパックのカプセル剤、又はカートリッジ中、又はブリスターパック(そこから、粉末が吸入により投与される)で提示され得る。
所望なら、製剤は、有効成分の持続又は制御された放出投与に適合した腸溶コーティングで調製され得る。例えば、本発明の化合物は、経皮又は皮下薬物デリバリー装置中に処方され得る。これらのデリバリーシステムは、化合物の持続放出が必要であり、患者の処置投薬計画順守が極めて重要であるとき、有利である。経皮デリバリーシステムにおける化合物は、しばしば、皮膚接着固形支持体に結合される。目的の化合物はまた、貫通増強剤、例えば、アゾン(1−ドデシルアザシクロヘプタン−2−オン)と組み合わされ得る。持続放出デリバリーシステムは、手術又は注射により、皮下層に皮下挿入される。皮下移植物は、化合物を脂質溶解膜、例えば、シリコンラバー、又は生分解性ポリマー、例えば、ポリ乳酸中に包埋される。
医薬製剤は、単位投薬形態であり得る。かかる形態において、製剤は、適当な量の有効成分を含有する単位用量に分割される。単位投薬形態は、パッケージ化された製剤、個別の量の製剤を含有するパッケージ、例えば、パッケージ化された錠剤、カプセル剤、バイアル又はアンプル剤中の粉剤であり得る。又、単位投薬形態は、カプセル剤、錠剤、カシェー、又はトローチであり得るか、又はパッケージ化形態での適当な数のこれらのいずれかであり得る。
他の適当な医薬担体及びその製剤は、E. W. Martin, Mack Publishing Company, 19th edition, Easton, Pennsylvaniaにより編集されたRemington: The Science and Practice of Pharmacy 1995に記載される。本発明の化合物を含有する代表的な医薬製剤は、後述される。
以下の調製及び実施例は、当業者が、本発明をより明確に理解し、実施することを可能にするために示される。それらは、本発明の範囲を制限すると見なされるべきではなく、単にその説明及び描写と見なされるべきである。
化合物調製
本発明の化合物は、市販で入手可能であるか、文献で既知であるか、又は当業者が標準的な方法を用いて容易に得られる。
試験例1:試験管内無細胞インフラマソーム再構成システムを用いたインフラマソームを調節する化合物のスクリーニング
・インフラマソームを調節する化合物のスクリーニング
・1次スクリーニング
1.目的
コムギ無細胞タンパク質合成系を用いて調製したASC及びNLRP3並びにAlphaScreenを用いて再構成したインフラマソームを調節する化合物を探索した。
2.試薬
NLRP3−biotin(コムギ無細胞合成)
FLAG−ASC(PYD)(コムギ無細胞合成)
FLAG−ASC(CARD)(コムギ無細胞合成)
Tris(ナカライテスク、特級)
Tween20(SigmaAldrich, BioXtra)
BSA(和光純薬、1級)
Monoclonal ANTI−FLAG M2 antibody produced in mouse (SIGMA,LOT No.SLBG5311)
AlphaScreen IgG ProteinA detection kit (PerkinElmer, 6760617)
以下に示すように、コムギ無細胞タンパク質合成系を用いて、NLRP3−biotin、FLAG−ASC(PYD)、及びFLAG−ASC(CARD)を合成した。
NLRP3の全長配列はEST clone (accession number: FLJ95925AAAF)を鋳型にした。
EST clone (accession number: FLJ95925AAAF)は1302番目のシトシンがチミンに、1561番目のアデニンがグアニンに変化していた。1302番目のシトシンがチミンに変わる変化はコードするアミノ酸変異を伴わなかったので、そのままにし、1561番目のアデニンがグアニンへの変化を修正するために、S1−NLRP3_F: 5’−CCACCCACCACCACCAATGGCAAGCACCCGCTGC−3’とNLRP3−V521M_R: 5’−CTCCTGGAAAGTCATGTGGATGAAGCT−3’とNLRP3−V521M_F: 5’−AGCTTCATCCACATGACTTTCCAGGAG−3’とNLRP3−T1(F)_R 5’−TCCAGCACTAGCTCCAGACCAAGAAGGCTCAAAGACGACG−3’の4つのオリゴヌクレオチドを使ってPCRによって増幅した。
前段落のPCR産物を鋳型として、以下のプライマーセットを使ってPCR増幅した。attB1−S1: 5’−GGGGACAAGTTTGTACAAAAAAGCAGGCTTCCACCCACCACCACCAATG−3’ と attB2−T1: 5’−GGGGACCACTTTGTACAAGAAAGCTGGGTCTCCAGCACTAGCTCCAGA−3’
前段落のPCR産物をGatewayTM pDONRTM221 Vector (pDONR221)にGatewayTM BP Clonase(登録商標) II Enzyme mix (Life Technologies, Carlsbad, California, USA)によって組み込み、pDONR221−NLRP3−FLプラスミドを合成した。
pDONR221−NLRP3−FLプラスミドをGatewayTM LR Clonase(登録商標) II Enzyme mix (Life Technologies, Carlsbad, California, USA)を使ってpEU−E01−GW−bls−STOPに組み込んだ。
WEPRO1240 Expression Kitを使い、以下のプロトコルで、NLRP3−biotinを合成した。
Figure 2018172360
ASCの配列は、先行論文(Masumoto et al J Biol Chem. 1999 Nov 26;274(48):33835−8)で作成したpcDNA3−ASC (accession number: AB023416) を鋳型にした。
ASC(PYD)をコードするヌクレオチド配列は、以下のプライマーセットを使ってPCR増幅した。S1−ASC(PYD)_F 5’−CCACCCACCACCACCAATGGGGCGCGCGCGCGAC−3’ と ASC(PYD)−T1(F)_R: 5’−TCCAGCACTAGCTCCAGACTGGTGCGTGGCCGCCTGCAG−3’
ASC(CARD)をコードするヌクレオチド配列は、以下のプライマーセットを使ってPCR増幅した。S1−ASC(CARD)_F: 5’−CCACCCACCACCACCAATGGGCCTGCACTTTATAGACCAGC−3’ and ASC(CARD)−T1(F)_R: 5’−TCCAGCACTAGCTCCAGAGCTCCGCTCCAGGTCCTCC−3’
前段落のPCR産物を鋳型として、以下のプライマーセットを使ってPCR増幅した。attB1−S1: 5’−GGGGACAAGTTTGTACAAAAAAGCAGGCTTCCACCCACCACCACCAATG−3’ と attB2−T1: 5’−GGGGACCACTTTGTACAAGAAAGCTGGGTCTCCAGCACTAGCTCCAGA−3’
前段落のPCR産物をGatewayTM pDONRTM221 Vector (pDONR221)にGatewayTM BP Clonase(登録商標) II Enzyme mix (Life Technologies, Carlsbad, California, USA)によって組み込み、pDONR221−ASC(PYD)、及びpDONR221−ASC(CARD)プラスミドを合成した。
pDONR221−NLRP3−FLプラスミドをGatewayTM LR Clonase(登録商標) II Enzyme mix (Life Technologies, Carlsbad, California, USA)を使ってpEU−E01−FLAG−GW−STOPに組み込んだ。
WEPRO1240 Expression Kitを使い、以下のプロトコルで、FLAG−ASC(PYD)、及びFLAG−ASC(CARD)を合成した。
Figure 2018172360
3.器具・機器
Opti plate−384(PerkinElmer, 6007299)
Pecus 電動ピペット(Sartorius, 735341)
FlexDrop PLUS(PerkinElmer, FlexDrop)
インキュベーター(サンヨー)
ボルテックス(MS機器)
EnVision Multilabel Reader(PerkinElmer, 2104−0010)
4.実験手順
(1)ストック試薬の調製
(1)−1 1M Tris−HCl pH8.0
(1)−2 0.1% Tween20
(1)−3 10mg/mL BSA
(2)サンプルの調製
(2)−1 タンパク希釈液の調製
Figure 2018172360
Figure 2018172360
Figure 2018172360
(2)−2 ビーズ希釈液の調製
Figure 2018172360
(3)分注、反応
(3)−1 プレートフォーマット
Figure 2018172360
(3)−2
FlexDropにて384wellプレートに、NLRP3−biotinタンパク液を9.8μL/wellずつ、全面に分注した。
(3)−3
遠心機でスピンダウンした。
(3)−4
FlexDropにて384wellプレートに、FLAG−ASC(PYD)タンパク液を10.0μL/wellずつ、2−23行に分注した。
(3)−5
BioHitにて384wellプレートに、FLAG−ASC(CARD)タンパク液を10.0μL/wellずつ、1,24行に分注した。
(3)−6
遠心機でスピンダウンした。
(3)−7
遮光下で、FlexDropにて384wellプレートに、ビーズ希釈液を10.0μL/wellずつ、全面に分注した。
(3)−8
遠心機でスピンダウンした。
(3)−9
遮光下、25℃、24時間インキュベーションした。
(4)測定
Envisionで測定
5.データ処理
(1)データQC
BackgroundとControlの測定値からプレート毎のS/B、CV(Background、Control)、Z’を算出した(n=32)。
・S/B=MeanC/MeanB
・CV(%)=100(SDB/MeanB)および100(SDC/MeanC)
・Z’=1−(3SDB+3SDC)/(MeanC−MeanB)
(2)阻害率計算
Controlを反応100%、Backgroundを反応0%として阻害率(InH%)を算出した。
・InH(%)=100{1−(Sample−Background)/(Control−Background)}
MeanB:Backgroundの平均値
MeanC:Controlの平均値
SDB:Backgroundの標準偏差
SDC:Controlの標準偏差
上記アッセイを用いて阻害率を計算し、阻害率が−15%〜35%である化合物1から32を得た。なお、試験化合物の終濃度は、10μMであった。
結果を図1に示す。
・2次スクリーニング
1次スクリーニングで得られた化合物1から32の系列希釈(N=4、濃度48.33/16.67/4.17/1.00/0.25μM)を行ない、濃度依存的にインフラマソームを調節する化合物を探索した。化合物1、化合物3、化合物4、化合物5、化合物6、化合物9、化合物16、化合物19、化合物21、化合物22、化合物23、化合物24、化合物25、化合物26、化合物27、化合物28、化合物30、化合物31、化合物32が濃度依存的にインフラマソームを調節した。
・3次スクリーニング
試験例2:ヒト胎児腎繊維芽細胞(HEK293T)を用いたアッセイ
1.目的
インフラマソームを調節する化合物をASCとNLRP3を強制発現させたHEK293T細胞に作用させ、NF−kB活性化に与える影響と、LDHの放出を指標にした細胞毒性試験を行う。
2.試薬
DMSO(SIGMA特級)
HEPES(SIGMA特級)
塩化カルシウム(SIGMA特級)
塩化ナトリウム(SIGMA特級)
リン酸水素2ナトリウム(SIGMA特級)
Dual−Luciferase Reporter Assay System(Promega)
Cyto Tox 96(Promega)
3.器具・機器
12 wellプレート(FALCON)
96 wellプレート(FALCON)
GloMax Explorer(Promega)
CO2インキュベーター(SANYO)
SPECTRA FLUOR(TECAN)
4.実験手順
(1)ストック試薬の調整
(1)−1 2×HEPES Buffer
Figure 2018172360
(1)−2 2M CaClの作製
2Mになるように必要量を溶解し、0.22mmフィルター滅菌後、4℃保存した。
(2)化合物サンプルの希釈
0.5% DMSO−DMEMで希釈した。
(3)NF−kBレポータージーンアッセイおよびLDH比色アッセイ
HEK293T細胞を10%FBS−DMEM培地で1×105cells/mlの密度で、37℃、5%CO2の条件で12wellプレートで培養した。
36時間後、pcDNA3−NLRP3−FLAG、pcDNA3−ASC、NF−kBレポータジーンホタル発光プラスミドpBxVI−lucおよび遺伝子導入効率標準化用ウミシイタケ発光プラスミドpGL4.74(Promega)をリン酸カルシウム法で導入した。
8時間後、試験化合物を50uM、5uM、0uM(−)で含有した10%FBS−DMEMに置換し、培養を続けた。
16時間後、培養上清200mlをサンプリングして吸引除去し、培養細胞をアッセイ用細胞溶解液200ulに溶解し、その10ulを96wellプレートに移した。
ホタル発光基質ルシフェリンとウミシイタケ発光基質(セレンテラジン)をそれぞれ48ulずつ加えた。
GloMaxでシグナルを測定した。同時にCytoTox 96(promega)のプロトコルに従い、25mlの培養上清と25mlのSubstrate Mixを混合し、遮光のうえ室温30分静置し、25mlの反応停止液を加えて、490nmの吸光度をSPECTRA FLUORで測定した。
5.データ処理
(1)NF−kB活性化
各ウェルの発光測定値を、pcDNA3−NLRP3−FLAG+pcDNA3−ASCのかわりに、pcDNA3プラスミドを遺伝子導入したサンプルの発光測定値で除し、
活性化値とした。各薬剤の0μM(DMSOのみ)での培養時の細胞のNF−kB活性化値を100%として、5μM、50μMでの活性化値を%で表した。結果を以下の表に示す。
Figure 2018172360
(2)細胞毒性
HEK293T細胞を1%TritonX100DMEM;10%FBSで16時間培養した培養上清中のLDH比色値を100%とし、DMEM;10%FBSのLDH比色値を0%として各培養上清中の比色値を%毒性とした。結果を以下の表に示す。
Figure 2018172360
試験例3:ヒト末梢血単核球を用いたアッセイ
1.目的
末梢血単核球からのIL−8、IL−1β、及びTNF−αの産生阻害、並びに細胞毒性を評価した。
2.試薬
DMSO(SIGMA特級)
Lipopolysaccharides from E.coli O55:B5(L2880)(SIGMA)
Cyto Tox 96(Promega)
Ficoll−Paque PLUS(GE)
IL−1b ELISA set(BD)
3.器具・機器
LEGEND XFR Centrifuge(冷却遠心機)(Thermo SCIENTIFIC)
CO2インキュベーター(SANYO)
SPECTRA FLUOR(TECAN)
24 well Tissue Culture plate(FALCON)
F96 CERT MAXISORP NUNC−IMMUNO PLATE(Thermo SCIENTIFIC / nunc)
4.実験手順
(1)末梢血単核球の調整
あらかじめヘパリンNa注1万単位/10mLの500μlを吸引したシリンジに23G針で自己新鮮血20mlを採血し(ヘパリン採血)し、Ficoll−Paque PLUS 5mlをあらかじめ入れた試験管に10mlずつ重層し、3000rpm4℃で20分間遠心し、単核球分画を10%FBS−RPMI1640培地12mlに懸濁した。
(2)化合物サンプルの希釈
試験化合物が100μM、10μM、0μM(−)になるよう、0.5% DMSO−0.2ng/mL LPS入りRPMI1640+10%FBSで希釈した。
(3)サイトカインELISAおよびLDH比色アッセイ
希釈した化合物サンプルが150μL入ったウェルへ、末梢血単核球を10%FBS−RPMI1640培地で2×10cells/mlの密度で150μlずつアプライし、LPSが0.1ng/mL、提供された化合物が50uM、5uM、0uM(−)の終濃度になるようにし、37℃、5%CO2の条件で8時間培養した。8時間後、培養上清を200μlずつ回収し、ELISAsetの仕様書に従ってサイトカイン濃度を定量した(IL−8、IL−1β、及びTNF−α)。同時にCytoTox 96(promega)のプロトコルに従い、25mlの培養上清と25mlのSubstrate Mixを混合し、遮光のうえ室温30分静置し、25μlの反応停止液を加えて、490nmの吸光度をSPECTRA FLUORで測定した。
5.データ処理
(1)サイトカイン産生
培養上清中に含まれるサイトカイン濃度の絶対値を表した。
(2)細胞毒性
末梢血単核球を1%TritonX−10%FBS−RPMI1640培地で8時間培養した培養上清中のLDH比色値を100%とし、10%FBS−RPMI1640培地のLDH比色値を0%として各培養上清中の比色値を%毒性とした。
6.結果
結果を以下の表に示す。
Figure 2018172360
Figure 2018172360
Figure 2018172360
Figure 2018172360
インフラマソーム阻害候補化合物である、化合物24、化合物28、化合物9はインフラマソームの関与する病気(インフラマトパチー)の治療薬候補となる。
NLRP3インフラマソーム活性化候補化合物である、化合物30、化合物22はインフラマソームを介した免疫賦活薬候補となる。
本発明は、その具体的な実施態様と関連して記載されるが、種々の変更が成され得ること、及び均等物が、本発明の真理及び範囲から逸脱することなく置換され得ることは、当業者に理解されるべきである。加えて、多くの改変は、特定の状況、材料、物質の組成、プロセス、プロセス工程、又は工程を、本発明の目的の精神及び範囲に適合され得る。全てのかかる改変は、添付の請求の範囲内であることが意図される。
本発明は、インフラマソームの機能を調節する化合物、インフラマソームの調節剤、インフラマソームに関連する疾患の処置のための化合物の使用方法に関するので、産業上利用可能性を有する。

Claims (12)

  1. 式(I):
    A−L−B
    [式中、
    A及びBは、各々独立して、
    シクロアルキル、
    ヘテロシクリル、
    アリール、及び
    ヘテロアリールからなる群より選択され;
    ここで、A及びBは、非置換であるか、又は
    ハロゲン、
    アルキル、
    ハロアルキル、
    アルコキシ、
    ハロアルコキシ、
    ヒドロキシ、
    アミノ、
    置換アミノ、
    ニトロ、
    シアノ、
    カルボキシ
    −(C=O)−アルキル、
    −(C=O)−アルコキシ、
    −(C=O)−NH−アルキル、
    −(C=O)−NH−アルケニル
    −CH−アミン、
    −CH−置換アミン、
    −CH−O−(C=O)−(CH(アルキル))−NH−(C=O)−アルキル
    −O−(C=O)−アルキル、
    −O−(C=O)−アルコキシ、
    −NH−(CH−O−ヒドロキシアルキル、
    −NH−(C=O)−アルキル、
    −NH−(C=O)−アルコキシ、
    ハロゲン、アルキル又はアルケニルで場合により置換されているヘテロアリール、
    アルキル、アルケニルで場合により置換されているヘテロシクリル、及び
    アリールで場合により置換されているヘテロシクリル−(C=O)−
    からなる群より選択される少なくとも1つの置換基で場合により置換されており;
    Lが、結合であるか、或いは
    −NH−、
    −CHR−(CH−NH−(C=O)−(CH−O−、
    −(CH−、
    −NH−(C=O)−CHR−NR−(CH−、
    −NH−(CH−NH−、
    −(CH−NH−、
    −(C=O)−NH−、
    −O−(CH−NH−、
    −NH−(C=O)−NH−、
    −(4−(C=O))−ピペラジン−1−イル、
    −NH−(C=O)−
    −(SO)−NH−CHR−、又は
    −CH=CH−(C=O)−CH=CH−であり;
    は、水素、アルキル、−CHCOOH、ヘテロシクリルであり;
    は、水素又はアルキルであり;
    nは、0〜3である]
    で示される化合物又はその医薬として許容し得る塩を有効成分として含有する、インフラマソーム関連疾患の予防又は治療剤。
  2. 式(I):
    A−L−B
    [式中、
    Aが、
    フェニル、
    1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、
    シクロヘキシル、
    ベンゾフラニル、
    チアゾリル、
    ジヒドロピロロ[1,2−a]キノキサリニル、
    2H−プリニル、
    ピラゾロ[1,5−a]ピリミジニル、
    2H−クロメン−3−イル、
    ベンゾ[d]チアゾリル、
    オキサゾール、又は
    イソインドリニルであり;
    Bが、
    フェニル、
    1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、
    フラニル、
    ピリミジニル、
    チアゾリル、
    キノリニル、
    1,3,4−チアジアゾリル、
    1H−ピロロ[2,3−b]キノキサニリル、
    2H−ベンゾ[e][1,2]チアジニリル、
    チエニル、又は
    2,3−ジヒドロ−1H−インデニルであり;
    ここで、A及びBは、非置換であるか、又は
    ハロゲン、
    アルキル、
    ハロアルキル、
    アルコキシ、
    ハロアルコキシ、
    ヒドロキシ、
    アミノ、
    置換アミノ、
    ニトロ、
    −(C=O)−アルコキシ、
    −(C=O)−NH−アルケニル
    −CH−置換アミン
    −CH−O−(C=O)−(CH(アルキル))−NH−(C=O)−アルキル
    −O−(C=O)−アルキル、
    −NH−(CH−O−ヒドロキシアルキル、
    −NH−(C=O)−アルキル、
    ピリジニル、
    4−アルキル−ピペラジン−1―イル、
    4−アルケニル−ピペラジン−1―イル、及び
    4−(4−アルコキシ−フェニル)−ピペラジン−1―イル−(C=O)−
    からなる群より選択される少なくとも1つの置換基で場合により置換されており;
    Lが、結合であるか、或いは
    −NH−、
    −CH(ピペリジン−1−イル)−(CH)−NH−(C=O)−CH−O−、
    −CH−、
    −NH−(C=O)−CH(CH)−N(CH)−CH−、
    −NH−(CH−NH−、
    −CH−NH−、
    −(C=O)−NH−、
    −O−(CH−NH−、
    −NH−(C=O)−NH−、
    −(4−(C=O))−ピペラジン−1−イル、
    −NH−(C=O)−
    −(SO)−NH−CH(CHCOOH)−、又は
    −CH=CH−(C=O)−CH=CH−である]
    で示される化合物又はその医薬として許容し得る塩を有効成分として含有する、請求項1に記載のインフラマソーム関連疾患の予防又は治療剤。
  3. 式(I):
    A−L−B
    [式中、
    Aが、
    フェニル、
    ピラゾロ[1,5−a]ピリミジニル、又は
    ベンゾ[d]チアゾールであり;
    Bが、
    フェニル、
    ナフチル、
    キノリニル、又は
    チエニルであり
    ここで、A及びBが、非置換であるか、又は
    ハロゲン、
    アルキル、
    ハロアルキル、
    アルコキシ、
    ハロアルコキシ、
    アミノ、
    置換アミノ、
    ニトロ、
    −(C=O)−アルコキシ、及び
    −NH−(C=O)−アルキル
    からなる群より選択される少なくとも一つの置換基で場合により置換されており;
    Lが、結合であるか、或いは
    −CHNH−、
    −NH−(C=O)−、又は
    −CH=CH−(C=O)−CH=CH−である]
    で示される化合物又はその医薬として許容し得る塩を有効成分として含有する、請求項1に記載のインフラマソーム関連疾患の予防又は治療剤。
  4. 2−(ジエチルアミノ)−9H−フルオレン−9−オール、
    N1,N1−ジメチル−N4−(2−ニトロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル)ベンゼン−1,4−ジアミン、
    N−(2−(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)−2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−2−(o−トリルオキシ)アセトアミド、
    ビス(2,5−ジメトキシ−4−メチルフェニル)メタンハイドレート、
    N−(2,4−ジメトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−アミン、
    N−(4−(ジメチルアミノ)フェニル)−2−((4−エチルベンジル)(メチル)アミノ)プロパンアミド、
    N−(4−(ジメチルアミノ)フェニル)ジベンゾ[b、d]フラン−2−スルホンアミド、
    N1,N3−ジフェニルプロパン−1,3−ジアミン、
    エチル 4−((4−(ジメチルアミノ)ベンジル)アミノ)ベンゾエート、
    エチル 4−アミノ−2−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−5−カルボキシラート、
    N−(4−(ジエチルアミノ)フェニル)−3−メチルベンゾフラン−2−カルボキサミド、
    N1,N1−ジエチル−N4−(4−(ピリジン−3−イル)チアゾール−2−イル)ベンゼン−1,4−ジアミン、
    N−(2−(4−クロロフェノキシ)エチル)−5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−ニトロアニリン、
    1−(5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−カルボニル)−4−メチルチアゾール−2−イル)−3−(m−トリル)尿素、
    (2−フェニルチアゾール−5−イル)メチルアセチルバリネート、
    (4−(3−(アリルアミノ)−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(3,4−ジクロロフェニル)メタノン、
    4−(7−メトキシ−4,5−ジヒドロピロロ[1,2−a]キノキサリン−4−イル)−N,N−ジメチルアニリン、
    N−アリル−2−ヒドロキシキノリン−4−カルボキサミド、
    2−(3−ブロモ−4−メチルベンズアミド)安息香酸メチル、
    (2−クロロエトキシ)エチル)アミノ)−3−メチル−3,7−ジヒドロ−2H−プリン−2−オン、
    3−(2−メトキシフェニル)−5−メチル−7−(4−(2−メチルアリル)ピペラジン−1−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
    5−(ナフタレン−2−イル)−7−(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
    3−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)スルホンアミド)−3−(p−トリル)プロパン酸、
    N−(4−クロロ−2−メトキシ−5−メチルフェニル)キノリン−2−カルボキサミド、
    3−(5−(シクロヘキシルアミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−6−メトキシ−2H−クロメン−2−オン、
    5−アミノ−2−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)フェノール、
    N−アリル−2−アミノ−1−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−1H−ピロロ[2,3−b]キノキサリン−3−カルボキサミド、
    (1E、4E)−1−(4−メトキシフェニル)−5−(4−ニトロフェニル)ペンタ−1,4−ジエン−3−オン、
    2−メチル−3−((5−メチルイソキサゾール−3−イル)カルバモイル)−1,1−ジオキシド−2H−ベンゾ[e][1,2]チアジン−4−イルアセテート、
    N−(3−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4−メチルチオフェン−2−イル)アセトアミド、
    2−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−4,5,6,7−テトラフルオロイソインドリン−1,3−ジオン、及び
    1−(3−(ペンチルオキシ)フェノキシ)ヘプタン−4−オール、
    からなる群より選択される化合物又はその医薬として許容し得る塩を有効成分として含有する、インフラマソーム関連疾患の予防又は治療剤。
  5. エチル 4−((4−(ジメチルアミノ)ベンジル)アミノ)ベンゾエート、
    N−(4−クロロ−2−メトキシ−5−メチルフェニル)キノリン−2−カルボキサミド、
    5−(ナフタレン−2−イル)−7−(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
    (1E、4E)−1−(4−メトキシフェニル)−5−(4−ニトロフェニル)ペンタ−1,4−ジエン−3−オン、及び
    N−(3−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4−メチルチオフェン−2−イル)アセトアミド、
    からなる群より選択される化合物又はその医薬として許容し得る塩を有効成分として含有する、インフラマソーム関連疾患の予防又は治療剤。
  6. インフラマソームが、NLRP3インフラマソームである、請求項1から5のいずれか一項に記載のインフラマソーム関連疾患の予防又は治療剤。
  7. インフラマソーム関連疾患が、クリオピリン関連周期熱症候群、アルツハイマー病、2型糖尿病、粥状動脈硬化症、アミロイドーシス、脂肪性肝炎、痛風、偽痛風、パーキンソン病、全身性炎症反応症候群、メタボリックシンドローム、特発性線維症、石綿肺、珪肺、加齢黄斑変性、筋萎縮性側索硬化症、海綿状脳症、又はアレルギーである、請求項1から5のいずれか一項に記載のインフラマソーム関連疾患の予防又は治療剤。
  8. インフラマソーム関連疾患が、クリオピリン関連周期熱症候群、アルツハイマー病、2型糖尿病、粥状動脈硬化症、又は特発性線維症である、請求項1から5のいずれか一項に記載のインフラマソーム関連疾患の予防又は治療剤。
  9. (a)請求項1記載の式(I)の化合物又はその医薬として許容し得る塩、及び
    (b)医薬的に許容される担体
    を含む、インフラマソーム関連疾患の予防又は治療のための医薬組成物。
  10. インフラマソーム関連疾患の処置方法であって、必要な対象に、有効量の請求項1記載の式(I)の化合物又はその医薬として許容し得る塩を投与することを含む、方法。
  11. インフラマソーム関連疾患の治療的及び/又は予防的処置における使用のための、請求項1記載の式(I)の化合物又はその医薬として許容し得る塩。
  12. インフラマソーム関連疾患の治療的及び/又は予防的処置のための医薬の製造における請求項1記載の式(I)の化合物又はその医薬として許容し得る塩の使用。
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