JP2018173410A - 無細胞nlrc4インフラマソーム阻害剤探索システムと無細胞nlrc4インフラマソームを標的とする低分子化合物 - Google Patents

無細胞nlrc4インフラマソーム阻害剤探索システムと無細胞nlrc4インフラマソームを標的とする低分子化合物 Download PDF

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純也 増本
Junya Masumoto
純也 増本
直恵 金子
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直恵 金子
澤崎 達也
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達也 澤崎
浩之 竹田
Hiroyuki Takeda
浩之 竹田
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Abstract

【課題】インフラマソームの機能を調節し、インフラマソームに関連する疾患及び状態の処置に有用である化合物を提供する。
【解決手段】第1標識で標識されたカスパーゼリクルートドメインを有する第1タンパク質と第2標識で標識されたカスパーゼリクルートドメインを有する第2タンパク質とを接触させる接触工程と、第1標識と第2標識との近接を検出する近接検出工程とを含むことを特徴とする、カスパーゼリクルートドメインを有するタンパク質間の相互作用を検出する方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、細胞内に存在する病原体を認識する受容体を構成するタンパク質複合体のうち、NLRC4インフラマソームを標的として阻害する物質の探索システムに関し、また
本発明は、細胞内に存在する病原体を認識する受容体を構成するタンパク質複合体のうち、NLRC4インフラマソームを標的として阻害する低分子化合物にも関する。
炎症は傷害に対する生体の防御的な反応である。この生体の防御反応には様々な因子が関与していると考えられるが、多様な生理活性を持つ炎症性サイトカインのひとつであるインターロイキン1β(IL−1β)は特に重要な役割を担っていると考えられている。インフラマソームは、このIL−1β産生を制御する細胞内のタンパク質複合体である。
インフラマソームは、細胞質内の異物(病原微生物成分や尿酸結晶など)をNOD−like receptors(NLRs)に分類されるNLRC4、NLRP1、NLRP3などを介して宿主細胞に対するdanger signalとして認識し、シグナル伝達分子apoptosis−associated speck−like protein containing a CARD(ASC)を介して、非活性型のprocaspase−1を活性型のcaspase−1にし、casepase−1はpro−IL−1βやpro−IL−18を炎症性サイトカインとして実際に働くIL−1βやIL−18にし、炎症反応の誘導や進展に重要な役割を果たしていることが明らかになっている。
NLRC4インフラマソームは細胞内の細菌の鞭毛の構成成分であるフラジェリンを認識して多量体化し、ASCとカスパーゼ1との結合を介して、炎症性サイトカインであるIL−1βの活性化を誘導する細胞内タンパク質複合体である。NLRC4インフラマソームの活性化型の遺伝子変異は、遺伝性自己炎症疾患NLRC4異常症の原因となる。
非特許文献1には、外因又は内因(遺伝子性あるいは遺伝性)によるインフラマソーム病が記載されている。
Felix Meissner, PNAS, 107, 13046−13050, 2010
本発明の課題は、細胞外でNLRC4インフラマソームを構成するNLRC4とASCの結合を阻害する物質の探索システムを提供すること、及び、インフラマソームの機能を調節し、遺伝的NLRC4異常症の治療及び/又は予防に有効な新たな化合物を見出すことである。
本発明者らは、NLRC4インフラマソームを構成するNLRC4とASCをコムギ無細胞タンパク質合成技術で合成し、amplified luminescent proximity homogeneous assayを組み合わせ、試験管内無細胞NLRP3インフラマソーム再構成システムを構築し、NLRC4インフラマソームの機能を調節する化合物を見出だした。
すなわち、本発明は以下に関する。
本発明の治療及び/又は予防剤は、インフラマソームの機能を調節することから、インフラマソーム関連疾患(インフラマトパチー)、例えばNLRC4異常症の治療及び/又は予防に使用することができる。
本発明の式(I)で示される化合物とアッセイデータを示す図である。 本発明の式(II)で示される化合物とアッセイデータを示す図である。
以下に、本発明の実施形態について詳細に説明する。
定義
別段規定されない限り、明細書及び請求項を含む、本出願において用いられる次の用語は、以下に示される定義を有する。明細書及び添付の請求項において用いられる通り、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が別のものを明確に示さない限り、複数の指示対象を含むことに注意すべきである。
「調節剤」は、標的と相互作用する分子を意味する。相互作用は、本明細書で定義される、アゴニスト、アンタゴニストなどを含むが、これらに限定されない。
「場合」又は「場合により」は、続いて記載される現象又は状況が、生じる必要がないこと、及び記載が、現象又は状況が生じる場合、及びそれが生じない場合を含むことを意味する。
「疾患」及び「疾患状態」は、任意の疾患、状態、症状、障害、又は兆候を意味する。
「医薬的に許容される」は、一般的に安全で、無毒性で、生物学的又はそうでなければ不所望でない医薬組成物の調製に有用であるものを意味し、獣医、並びにヒトの医薬上での使用に許容可能であるものを含む。
化合物の「医薬的に許容される塩」は、本明細書で定義される通り、医薬的に許容され、本化合物の所望の薬理活性を有する塩を意味する。
医薬的に許容される塩への全言及は、溶媒付加形態(溶媒和物)、又は同一の酸付加塩の本明細書で記載される結晶形態(多形)を含むことは理解されるべきである。
「溶媒和物」は、化学量論又は非化学量論いずれかの溶媒を含有する溶媒付加形態を意味する。いくつかの化合物は、結晶状の固形状態における固定されたモル比の溶媒分子を補足する傾向を有し、これにより溶媒和物が形成される。溶媒が水であれば、形成される溶媒和物は、水和物であり、溶媒がアルコ−ルであれば、形成される溶媒和物は、アルコラ−トである。水和物は、水の1個以上の分子を、1個の物質と組み合わせることにより形成され、ここで、かかる組み合わせが、1個以上の水和物を形成することが可能であるように、水は、HOとしてその分子状態を保持する。
「インフラマソーム関連疾患」は、外因又は内因(遺伝子性あるいは遺伝性)によるインフラマソームの機能の異常に関係する疾患及び状態を意味する。
「対象」は、哺乳類及び非哺乳類を意味する。哺乳類は、ヒト;非ヒト霊長類、例えば、チンパンジー、及び他の類人猿、及びサル種;家畜、例えば、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、及びブタ;飼育動物、例えば、ウサギ、イヌ、及びネコ;げっ歯類、例えば、ラット、マウス、及びモルモットを含む研究用動物などを含むが、これらに限定されない任意のメンバーの動物を意味する。非哺乳類の例は、トリなどを含むが、これに限定されない。用語「対象」は、特定の年齢又は性別を示しはしない。
「治療上有効量」は、疾患状態を処置するために対象に投与されるとき、疾患状態のためのかかる処置を有効にするのに十分である、化合物の量を意味する。「治療上有効量」は、化合物、処置される疾患状態、処置される疾患の重症度、対象の年齢及び相対的な健康状態、投与経路及び形態、主治医又は獣医の判断、及び他の因子に依存して、変動するだろう。
用語「上で定義されたもの」及び「本明細書で定義されるもの」は、変化するものに言及するとき、参照により、変化するものの広範な定義、並びに必要であれば、特定の定義を包含する。
疾患状態の「処置すること」又は「処置」は、とりわけ、疾患状態を阻害すること、すなわち、疾患状態又はその臨床症状の発症を阻むこと、及び/又は疾患状態を緩和すること、すなわち、疾患状態又はその臨床症状の一次的又は永久的な退行を引き起こすことを含む。
用語「処理すること」、「接触させること」、及び「反応させること」は、化学反応手段に言及するとき、指定及び/又は所望の生成物を生じる適当な条件下で、2種以上の試薬を加えるか、又は混合することを意味する。指定及び/又は所望の生成物を生成する反応が、最初に加えられた2種の試薬の組み合わせから直接的に生じる必要がないこと、すなわち、混合物において生成される1個以上の中間体(指定及び/又は所望の生成物の形成を最終的に導く)が存在し得ることが考慮されるべきである。
命名法及び構造
一般に、本出願において用いられる命名法は、CHEMDRAW(登録商標)に基づく。本明細書に示される化学構造中の炭素、酸素、硫黄、又は窒素原子上に現れる任意の空原子価は、本明細書において、特に指定されない限り、水素原子の存在を示す。窒素含有ヘテロアリール環が、窒素原子上の空原子価で示され、変化するもの(例えば、R、R、又はR)がヘテロアリール環上に示される場合、かかる変化するものは、空原子価窒素に結合するか、又は一緒になり得る。キラル中心が構造中に存在するが、特異的な立体化学がキラル中心について示されない場合、各キラル中心と関連する両方のエナンチオマーが、構造により包含される。本明細書に示される構造が多数の互変異性型で存在し得る場合、かかる互変異性型全てが、構造により包含される。構造中に表される原子は、本明細書において、かかる原子の全ての天然に存在するアイソトープを包含することが意図される。従って、例えば、本明細書において表される水素原子は、ジュウテリウム及びトリチウムを含むことが意味され、炭素原子は、C13及びC14アイソトープを含むことが意味される。
本明細書で同定される全ての特許及び刊行物は、本明細書において引用により全体に組み入れられる。
[カスパーゼリクルートドメインを有するタンパク質間相互作用の検出方法]
本発明のカスパーゼリクルートドメイン(CARD)を有するタンパク質間相互作用の検出方法は、第1標識で標識されたCARDを有する第1タンパク質と第2標識で標識されたCARDを有する第2タンパク質とを接触させる接触工程と、第1標識と第2標識との近接を検出する近接検出工程とを含むことを特徴とし、その他の工程および条件は、特に制限されない。本発明の検出方法によれば、例えば、第1標識と第2標識の近接を検出することで、これらの標識が標識されたCARDを有するタンパク質間の相互作用を間接的に検出できる。
<接触工程>
本発明における接触工程は、第1標識で標識されたCARDを有する第1タンパク質と第2標識で標識されたCARDを有する第2タンパク質とを接触させる工程である。この工程では、第1タンパク質と第2タンパク質とを接触させることができればよい。ここで、第1タンパク質と第2タンパク質とを接触させる方法は、第1タンパク質と第2タンパク質とが相互作用することができるように接触させることができれば、特に限定されないが、例えば、適当な溶液中に第1タンパク質と第2タンパク質とを共存させることにより行うことができる。
(CARDを有する第1および第2タンパク質)
本発明において、第1タンパク質は、第1標識で標識されるCARDを有するタンパク質をいい、第2タンパク質は、第2標識で標識されるCARDを有するタンパク質をいい、第1タンパク質と第2タンパク質とは、CARDを介して相互作用することができれば、異なるタンパク質であってもよいし、同じタンパク質であってもよいが、異なるタンパク質であるのが好ましい。ここで、CARDは、デスドメインスーパーファミリーに属するホモフィリック相互作用ドメインであり、公知である。また、CARDを有するタンパク質は、CARDを介した相互作用により、タンパク質複合体を形成することが知られている。具体的には、例えば、NOD1のCARDとRICKのCARDとが、Apaf−1のCARDとカスパーゼ9のCARDとが、NLRC4のCARDとASCのCARDとが、NLRC4のCARDとカスパーゼ1のCARDとが、CARD8のCARDとカスパーゼ1のCARDとが、相互作用することが知られている。例えば、CARDは、下記配列番号5および6のアミノ酸配列が例示される。
配列番号5(CARD(ASC)):
GLHFIDQHRAALIARVTNVEWLLDALYGKVLTDEQYQAVRAEPTNPSKMRKLFSFTPAWNWTCKDLLLQALRESQSYLVEDLERS
配列番号6(CARD(NLRC4)):
MNFIKDNSRALIQRMGMTVIKQITDDLFVWNVLNREEVNIICCEKVEQDAARGIIHMILKKGSESCNLFLKSLKEWNYPLFQDLNGQSLF
本発明において、CARDを有するタンパク質は、CARDを有すれば、特に制限されず、天然に存在するタンパク質でもよいし、公知の遺伝子組換え技術を用いて作成された人工タンパク質でもよい。また、CARDを有するタンパク質には、例えば、CARDを有するポリヌクレオチドも含まれる。天然タンパク質としては、例えば、Apaf−1アポプトソーム等のアポプトソームのサブユニット(Apaf−1等)、NLRC4インフラマソーム、PYRINインフラマソーム等のインフラマソームのサブユニット(NLRC4、ASC、PYRIN等)、NOD1ノドソーム、NOD2ノドソーム等のノドソームのサブユニット(NOD1、RICK等)、カスパーゼ1、カスパーゼ9等のカスパーゼ、CARD8等が挙げられ、人工タンパク質としては、例えば、NLRC4インフラマソーム、PYRINインフラマソーム等のインフラマソームのサブユニット、NOD2ノドソーム等のノドソームのサブユニット等に基づき、設計、作製された、CARDを有するタンパク質が挙げられる。
本発明のスクリーニング方法
本発明における第1タンパク質および第2タンパク質は、例えば、第1タンパク質が、CARDを介して相互作用するタンパク質複合体(好ましくは、インフラマソーム)のサブユニットに由来するアミノ酸配列を含み、第2タンパク質が、前記サブユニットとは別の前記タンパク質複合体のサブユニットに由来するアミノ酸配列を含むことが好ましい。第1タンパク質および第2タンパク質が、このようなアミノ酸配列を含むことで、例えば、特定のタンパク質複合体(好ましくは、インフラマソーム)における、サブユニット間のCARDを介した相互作用による複合体形成について、調査することが可能となる。
本発明におけるCARDを有するタンパク質として、具体的には、下記配列番号1および3のアミノ酸配列を含むタンパク質が例示される。
配列番号1(ASC(CARD)):
GLHFIDQHRAALIARVTNVEWLLDALYGKVLTDEQYQAVRAEPTNPSKMRKLFSFTPAWNWTCKDLLLQALRESQSYLVEDLERS
配列番号3(NLRC4):
MNFIKDNSRALIQRMGMTVIKQITDDLFVWNVLNREEVNIICCEKVEQDAARGIIHMILKKGSESCNLFLKSLKEWNYPLFQDLNGQSLFHQTSEGDLDDLAQDLKDLYHTPSFLNFYPLGEDIDIIFNLKSTFTEPVLWRKDQHHHRVEQLTLNGLLQALQSPCIIEGESGKGKSTLLQRIAMLWGSGKCKALTKFKFVFFLRLSRAQGGLFETLCDQLLDIPGTIRKQTFMAMLLKLRQRVLFLLDGYNEFKPQNCPEIEALIKENHRFKNMVIVTTTTECLRHIRQFGALTAEVGDMTEDSAQALIREVLIKELAEGLLLQIQKSRCLRNLMKTPLFVVITCAIQMGESEFHSHTQTTLFHTFYDLLIQKNKHKHKGVAASDFIRSLDHCGDLALEGVFSHKFDFELQDVSSVNEDVLLTTGLLCKYTAQRFKPKYKFFHKSFQEYTAGRRLSSLLTSHEPEEVTKGNGYLQKMVSISDITSTYSSLLRYTCGSSVEATRAVMKHLAAVYQHGCLLGLSIAKRPLWRQESLQSVKNTTEQEILKAININSFVECGIHLYQESTSKSALSQEFEAFFQGKSLYINSGNIPDYLFDFFEHLPNCASALDFIKLDFYGGAMASWEKAAEDTGGIHMEEAPETYIPSRAVSLFFNWKQEFRTLEVTLRDFSKLNKQDIRYLGKIFSSATSLRLQIKRCAGVAGSLSLVLSTCKNIYSLMVEASPLTIEDERHITSVTNLKTLSIHDLQNQRLPGGLTDSLGNLKNLTKLIMDNIKMNEEDAIKLAEGLKNLKKMCLFHLTHLSDIGEGMDYIVKSLSSEPCDLEEIQLVSCCLSANAVKILAQNLHNLVKLSILDLSENYLEKDGNEALHELIDRMNVLEQLTALMLPWGCDVQGSLSSLLKHLEEVPQLVKLGLKNWRLTDTEIRILGAFFGKNPLKNFQQLNLAGNRVSSDGWLAFMGVFENLKQLVFFDFSTKEFLPDPALVRKLSQVLSKLTFLQEARLVGWQFDDDDLSVITGAFKLVTA
また、本発明におけるCARDを有するタンパク質は、例えば、配列番号1および3のアミノ酸配列において、変異が生じたタンパク質であってもよい。このような変異タンパク質は、例えば、元のアミノ酸配列に対して、1もしくは数個、1〜60個、1〜30個、1〜24個、1〜18個、1〜12個、1〜6個、1〜3個、1個または2個のアミノ酸が欠失、置換、挿入および/または付加されたアミノ酸配列を含むおよび/またはからなるタンパク質であってもよいし、元のアミノ酸配列に対して、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含むおよび/またはからなるタンパク質であってもよい。なお、本発明において、個数の数値範囲は、例えば、その範囲に属する正の整数を全て開示するものである。つまり、例えば、「1〜3個」との記載は、「1、2、3個」の全ての開示を意味する(以下、同様)。また、同一性は、例えば、BLAST、FASTA等の解析ソフトウェアを用いて、デフォルトのパラメータにより算出できる(以下、同様)。
本発明において、CARDを有するタンパク質は、例えば、さらにタグ配列を含んでもよい。タグ配列としては、FLAGおよびBLS(biotin−ligation−site)、グルタチオンS−トランスフェラーゼ(GST)、ポリヒスチジン、c−myc等が挙げられ、好ましくは、FLAGおよびBLSである。FLAGは、下記配列番号7のアミノ酸配列で示され、BLSは、下記配列番号8のアミノ酸配列で示される。
配列番号7(FLAG配列):DYKDDDDK
配列番号8(BLS配列):GLNDIFEAQKIEWHE
本発明における、さらにタグ配列を含むCARDを有するタンパク質として、具体的には、下記配列番号2および4のアミノ酸配列を含むタンパク質が例示される。また、これらのアミノ酸配列において、変異が生じたタンパク質(上述の記載が援用される)も、さらにタグ配列を含むCARDを有するタンパク質として例示される。
配列番号2(FLAG−ASC(CARD)):
MDYKDDDDKTSLYKKAGFHPPPPMGLHFIDQHRAA
LIARVTNVEWLLDALYGKVLTDEQYQAVRAEPTNPSKMRKLFSFTPAWNWTCKDLLLQALRESQSYLVEDLERSSGASAGDPAFLYKVV
配列番号4(NLRC4−biotin):
MNFIKDNSRALIQRMGMTVIKQITDDLFVWNVLNREEVNIICCEKVEQDAARGIIHMILKKGSESCNLFLKSLKEWNYPLFQDLNGQSLFHQTSEGDLDDLAQDLKDLYHTPSFLNFYPLGEDIDIIFNLKSTFTEPVLWRKDQHHHRVEQLTLNGLLQALQSPCIIEGESGKGKSTLLQRIAMLWGSGKCKALTKFKFVFFLRLSRAQGGLFETLCDQLLDIPGTIRKQTFMAMLLKLRQRVLFLLDGYNEFKPQNCPEIEALIKENHRFKNMVIVTTTTECLRHIRQFGALTAEVGDMTEDSAQALIREVLIKELAEGLLLQIQKSRCLRNLMKTPLFVVITCAIQMGESEFHSHTQTTLFHTFYDLLIQKNKHKHKGVAASDFIRSLDHCGDLALEGVFSHKFDFELQDVSSVNEDVLLTTGLLCKYTAQRFKPKYKFFHKSFQEYTAGRRLSSLLTSHEPEEVTKGNGYLQKMVSISDITSTYSSLLRYTCGSSVEATRAVMKHLAAVYQHGCLLGLSIAKRPLWRQESLQSVKNTTEQEILKAININSFVECGIHLYQESTSKSALSQEFEAFFQGKSLYINSGNIPDYLFDFFEHLPNCASALDFIKLDFYGGAMASWEKAAEDTGGIHMEEAPETYIPSRAVSLFFNWKQEFRTLEVTLRDFSKLNKQDIRYLGKIFSSATSLRLQIKRCAGVAGSLSLVLSTCKNIYSLMVEASPLTIEDERHITSVTNLKTLSIHDLQNQRLPGGLTDSLGNLKNLTKLIMDNIKMNEEDAIKLAEGLKNLKKMCLFHLTHLSDIGEGMDYIVKSLSSEPCDLEEIQLVSCCLSANAVKILAQNLHNLVKLSILDLSENYLEKDGNEALHELIDRMNVLEQLTALMLPWGCDVQGSLSSLLKHLEEVPQLVKLGLKNWRLTDTEIRILGAFFGKNPLKNFQQLNLAGNRVSSDGWLAFMGVFENLKQLVFFDFSTKEFLPDPALVRKLSQVLSKLTFLQEARLVGWQFDDDDLSVITGAFKLVTASGASAGDPAFLYKVVGLNDIFEAQKIEWHE
本発明において、CARDを有するタンパク質は、例えば、リンカーペプチド等のその他のアミノ酸配列を適宜含んでもよい。
本発明において、CARDを有するタンパク質は、無細胞タンパク質合成系で合成されてもよく、細胞タンパク質合成系により合成されてもよいが、無細胞タンパク質合成系で合成されるのが好ましく、なかでもコムギ無細胞タンパク質合成系により合成されるのが好ましい。
(第1および第2標識)
本発明において、第1標識および第2標識は、両標識の近接を検出可能に設計された標識であり、それぞれCARDを有するタンパク質を標識する。これらの標識として、例えば、1)Alpha、2)表面プラズモン共鳴法、3)蛍光相関分析法、4)蛍光強度分布解析法、5)FRET、6)BRET、7)EFC、8)PCA、9)FP、等の一般公知の方法により検出可能に設計された標識を使用でき、好ましくは、Alpha用標識およびFRET用標識であり、特に好ましくは、Alpha用標識である。
本発明において、第1標識および第2標識は、前述のとおり、両標識の近接を検出可能に設計された標識であれば、特に制限されず、化学物質であってもよく、タンパク質やペプチドであってもよく、化学物質によって標識されたペプチドであってもよい。
<近接検出工程>
本発明における近接検出工程は、第1標識と第2標識との近接を検出する工程であり、第1標識と第2標識とが近接していることを検出できればよい。ここで、第1標識と第2標識とが近接していることを検出する方法は、特に限定されず、一般公知の近接検出方法が使用できるが、通常、第1標識と第2標識の種類に応じて、適切な近接検出方法が選択される。具体的に、第1標識と第2標識との近接の検出は、例えば、第1標識および第2標識がAlpha用標識である場合、Alpha法による検出であり、第1標識および第2標識がFRET用標識である場合、FRET法による検出である。本発明では、第1標識および第2標識としてAlpha用標識を用いて、Alpha法によりこれら標識の近接を検出するのが好ましい。なお、本発明において、第1標識と第2標識とが近接しているとは、前述のような近接検出方法により、第1標識と第2標識とが近接していると検出される距離にあることをいう。
[CARDを有するタンパク質間相互作用阻害剤および/または促進剤のスクリーニング方法]
本発明のCARDを有するタンパク質間相互作用阻害剤および/または促進剤のスクリーニング方法は、被験物質を、第1標識で標識されたCARDを有する第1タンパク質および/または第2標識で標識されたCARDを有する第2タンパク質と接触させる前処理工程と、本発明のCARDを有するタンパク質間相互作用の検出方法により、第1タンパク質と第2タンパク質との相互作用を検出する相互作用検出工程と、第1タンパク質と第2タンパク質との相互作用を減少させる被験物質を、相互作用阻害剤として選択し、および/または、第1タンパク質と第2タンパク質との相互作用を増加させる被験物質を、相互作用促進剤として選択する選択工程を含むことを特徴とし、その他の工程および条件は、特に制限されない。このスクリーニング方法によれば、被験物質が、CARDを有するタンパク質間の相互作用を阻害および/または促進するのかを、前述の相互作用検出方法により試験して、CARDを有するタンパク質間相互作用阻害剤および/または促進剤をスクリーニングできる。
<前処理工程>
本発明における前処理工程は、被験物質を、第1標識で標識されたCARDを有する第1タンパク質および/または第2標識で標識されたCARDを有する第2タンパク質と接触させる工程であり、被験物質を、第1タンパク質および/または第2タンパク質と接触させることができればよい。ここで、被験物質を、第1タンパク質および/または第2タンパク質と接触させる方法は、被験物質と第1タンパク質および/または第2タンパク質とが相互作用することができるように接触させることができれば、特に限定されないが、例えば、適当な溶液中に被験物質と第1タンパク質および/または第2タンパク質とを共存させることにより行うことができる。なお、第1および第2タンパク質ならびに第1および第2標識は、前述の説明を援用できる。
(被験物質)
本発明において、被験物質は、特に制限されず、例えば、低分子化合物、ペプチド、タンパク質、核酸等が挙げられる。
<相互作用検出工程>
本発明における相互作用検出工程は、本発明のCARDを有するタンパク質間相互作用の検出方法により、第1タンパク質と第2タンパク質との相互作用を検出する工程である。第1タンパク質と第2タンパク質との相互作用を検出する方法は、前述の説明を援用できる。
<選択工程>
本発明における選択工程は、第1タンパク質と第2タンパク質との相互作用を減少させる被験物質を、相互作用阻害剤として選択し、および/または、第1タンパク質と第2タンパク質との相互作用を増加させる被験物質を、相互作用促進剤として選択する工程である。
本発明における選択工程では、例えば、被験物質を、第1タンパク質および/または第2タンパク質と接触させていない場合の第1タンパク質と第2タンパク質との相互作用を基準として、被験物質を、第1タンパク質および/または第2タンパク質と接触させた場合の第1タンパク質と第2タンパク質との相互作用の減少および/または増加を判断してもよい。
本発明のスクリーニング方法は、例えば、第1タンパク質が、インフラマソームのサブユニットに由来するアミノ酸配列を含み、第2タンパク質が、前記サブユニットとは別の前記インフラマソームのサブユニットに由来するアミノ酸配列を含む場合、被験物質の前記インフラマソームにおけるタンパク質間相互作用への影響を試験できることから、例えば、第1タンパク質と第2タンパク質との相互作用を減少させる被験物質を、インフラマソーム阻害剤として選択し、および/または、第1タンパク質と第2タンパク質との相互作用を増加させる被験物質を、インフラマソーム促進剤として選択できる。
本発明のスクリーニング方法は、例えば、第1タンパク質が、配列番号1のアミノ酸配列を含み、第2タンパク質が、配列番号3のアミノ酸配列を含む場合、被験物質のNLRC4インフラマソームにおけるタンパク質間相互作用への影響を試験できることから、例えば、第1タンパク質と第2タンパク質との相互作用を減少させる被験物質を、NLRC4インフラマソーム阻害剤として選択できる。
本発明の化合物

本発明の化合物は、インフラマソーム、例えばNLRC4インフラマソームの機能を調整することができ、本発明の化合物としては、例えば、
式(I):
Figure 2018173410

及び/又は
式(II):
Figure 2018173410

並びにそれらの医薬的に許容される塩が挙げられる。
本発明の化合物としては、例えば、
4−((5−ヒドロキシ−3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−5−メチル−1,2−ジヒドロ−3H−ピラゾール−3−オン、及び
(4,5−ジメトキシ−2−ニトロフェニル)(2−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)メタノン
並びにそれらの医薬的に許容される塩が挙げられる。
本発明の化合物は、市販で入手可能であるか、文献で既知であるか、又は当業者が標準的な方法を用いて容易に得られる。
本発明はまた、インフラマソーム、例えばNLRC4インフラマソームにより仲介されるか、又はそうでなければこれと関連する疾患又は状態を処置する方法であって、対象に有効量の本発明の化合物を投与することを含む、方法を提供する。
インフラマソーム関連疾患は、例えば、自己炎症疾患(例えばクリオピリン関連周期熱症候群)、神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病)、2型糖尿病、粥状動脈硬化症、特発性線維症を含む。
インフラマソーム関連疾患は、例えば、クリオピリン関連周期熱症候群、アルツハイマー病、2型糖尿病、粥状動脈硬化症、アミロイドーシス、脂肪性肝炎、痛風、偽痛風、パーキンソン病、全身性炎症反応症候群、メタボリックシンドローム、特発性線維症、石綿肺、珪肺、加齢黄斑変性、筋萎縮性側索硬化症、海綿状脳症、又はアレルギーを含む。
インフラマソーム関連疾患は、NLRC4インフラマソーム関連疾患を含む。
NLRC4インフラマソーム関連疾患は、例えばNLRC4異常症が挙げられる。
本発明はまた、インフラマソーム、例えばNLRC4インフラマソーム関連疾患の治療及び/又は予防的処置に治療上有効量な物質として使用するための、本明細書に記載される化合物を提供する。
本発明はまた、インフラマソーム、例えばNLRC4インフラマソーム関連疾患の治療及び/又は予防的処置における、本明細書に記載される化合物の使用を提供する。
投与方法及び医薬組成物
本発明は、少なくとも1個の本発明の化合物、又は個々の異性体、異性体のラセミ又は非ラセミ混合物、又は医薬的に許容される塩又はその溶媒和物を、少なくとも1個の医薬的に許容される担体、及び場合により他の治療及び/又は予防成分と一緒に含む、医薬組成物を含む。
一般的に、本発明の化合物は、治療上有効量で、同様の実用性を発揮する剤の許容される投与方法のいずれかにより、投与される。適当な投薬範囲は、多数の要因、例えば、処置されるべき疾患の重症度、対象の年齢及び血縁の健康、用いられる化合物の効能、投与経路及び形態、投与が指示される兆候、及び関与する医療実施者の優先及び経験に依存して、典型的には、1日当たり1〜500mg、例えば、1日当たり1〜100mg、いくつかの実施態様において、1日当たり1〜30mgである。かかる疾患を処置する当業者の1人は、過度の実験なく、個人の知識及び本出願の開示によって、所定の疾患に対して治療上有効量の本発明の化合物を確実にすることが可能だろう。
本発明の化合物は、経口(口腔及び舌下を含む)、直腸、鼻、局所、肺、膣、又は非経腸(筋肉内、動脈内、くも膜下腔内、皮下、及び静脈内を含む)投与に適当なものを含む医薬製剤として、又は吸入又は注入による投与に適当な形態で、投与され得る。特定の投与方法は、一般に、苦痛の程度により判断され得る好都合な1日投薬計画を用いた、経口である。
本発明の化合物又は複数の化合物は、1個以上の通常のアジュバント、担体、又は希釈剤と一緒に、医薬組成物及び単位投薬量の形態にされ得る。医薬組成物及び単位投薬形態は、通常の割合で、更なる有効な化合物又は素あり又はなしで、通常の成分からなり、単位投薬形態は、任意の適当な有効量の同等の有効成分を、用いられるべき意図された1日用量範囲で含有し得る。医薬組成物は、固形物、例えば、錠剤又は充填されたカプセル剤、半固形物、粉剤、持続放出製剤、又は液体、例えば、液剤、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤、又は経口使用用の充填されたカプセル剤として;又は直腸又は膣内投与用の座薬形態で;又は非経腸使用用の無菌の注入可能な溶液の形態で、用いられ得る。1錠剤当たり有効成分約1mg、又はより広範には、約0.01〜約100mgを含有する製剤は、従って、代表的な単位投薬形態である。
本発明の化合物は、広範な経口投与投薬形態で製剤され得る。医薬組成物及び投薬形態は、本発明の化合物又は複数の化合物、又はその医薬的に許容される塩を有効成分として含み得る。医薬的に許容される担体は、固形又は液体のいずれかであり得る。固形形態製剤は、粉剤、錠剤、ピル、カプセル剤、カシェー、座薬、及び分散可能な顆粒剤を含む。固形担体は、希釈剤、香料、可溶化剤、滑沢剤、懸濁化剤、結合剤、保存剤、錠剤崩壊剤、又は封入材料としても作用し得る1個以上の物質であってもよい。粉剤において、担体は、一般に、精巧に分割される有効な成分との混合物である、精巧に分割された固形物である。錠剤において、有効な成分は、一般に、適当な割合で必要な結合能を有する担体と混合され、所望の形及び大きさに圧縮される。粉剤及び錠剤は、約1〜約70%の有効化合物を含有し得る。適当な担体は、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクト−ス、ペクチン、デキストリン、スターチ、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロ−ス、ナトリウムカルボキシメチルセルロ−ス、低融点ワックス、カカオバターなどを含むが、これらに限定されない。用語「製剤」は、有効成分が、有効な化合物の担体としての封入剤との薬剤を含みことが意図され、これは、担体あり又はなしで、関連する担体によって包まれているカプセル剤をもたらす。同様に、カシェー及びトローチが含まれる。錠剤、粉剤、カプセル剤、ピル剤、カシェー、及びトローチは、経口投与に適当な固形形態であり得る。
経口投与に適当な他の形態は、乳剤、シロップ剤、エレキシル剤、水性液剤、水性懸濁剤を含む液体形態製剤、又は使用前に液体製剤形態に簡単に変換されることが意図されている固形形態製剤を含む。乳剤は、溶液、例えば、プロピレングリコ−ル水溶液中で調製され得るか、又は乳化剤、例えば、レシチン、ソルビタンモノオレエ−ト、又はアカシアを含有し得る。水溶液は、有効成分を水中に溶解し、適当な着色剤、香料、安定剤、及び増粘剤を加えることにより、調製され得る。水性懸濁剤は、精巧に分割される有効成分を水中で、粘性材料、例えば、天然又は合成ゴム、樹脂、メチルセルロ−ス、ナトリウムカルボキシメチルセルロ−ス、及び他の周知の懸濁化剤と共に分散させることにより、調製され得る。固形形態製剤は、溶剤、懸濁剤、及び乳剤を含み、有効成分に加えて、着色剤、香料、安定剤、バッファー、人工又は天然甘味料、分散剤、増粘剤、溶解剤などを含有し得る。
本発明の化合物は、非経腸投与(例えば、注射、例えば、ボ−ラス注射、又は持続点滴による)用に製剤され得、アンプル剤、予め充填されたシリンジ、少量注射、又は添加された保存剤とともに多用量容器中、単位用量形態で提供され得る。組成物は、油性又は水性ビークル中の懸濁液、溶液、又は乳液のような形態を生じ得る(例えば、水性ポリエチレングリコ−ル中の溶液)。油性又は非水性担体、希釈剤、溶媒、又はビークルの例は、プロピレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル、植物油(例えば、オリーブオイル)、及び注射可能な有機エステル(例えば、オレイン酸エチル)を含み、製剤化の剤、例えば、保存剤、湿潤剤、乳化剤、又は懸濁剤、安定化剤、及び/又は分散剤を含有し得る。或は、有効成分は、粉末形態であってもよく、適当なビークル、例えば、無菌のピロゲンフリーの水と共に使用前に構成させるため、無菌固形物の無菌的単離、又は溶液からの凍結乾燥により得られてもよい。
本発明の化合物は、軟膏、クリーム剤、又はローション剤、又は経皮パッチとして表皮への局所投与のために製剤化されてもよい。軟膏及びクリーム剤は、例えば、適当な増粘剤及び/又はゲル化剤を加えることにより、水性又は油性基剤で製剤化され得る。ローション剤は、水性又は油性基剤で製剤化されて、1つ以上の乳化剤、増粘剤、分散剤、懸濁化剤、濃化剤、又は着色剤を含有する。口腔内における局所投与に適当な製剤は、風味付けされた基剤、通常、スクロ−ス、及びアカシア、又はトラガカント中に含むトローチ剤;有効成分を不活性な基剤、例えば、ゼラチン及びグリセリン、又はスクロ−ス及びアカシア中に含むトローチ;及び有効成分を適当な液体担体中に含むマウスウォッシュを含む。
本発明の化合物は、座薬として投与するために製剤化され得る。低融点ワックス、例えば、脂肪酸グリセリド、又はカカオバターの混合物が、まず融解されて、有効成分が、例えば、撹拌により均一に分散される。次に、融解された均一の混合物が、好都合な大きさの型に注がれ、凝固するまでそのまま冷却される。
本発明の化合物は、膣内投与のため製剤化され得る。有効成分に加えて、当該技術分野で既知の担体を含有するペッサリー、タンポン、クリーム、ジェル、ペースト、フォーム、又はスプレーが適当である。
本発明の化合物は、経鼻投与のため製剤化され得る。溶液又は懸濁液は、鼻腔に、通常の方法、例えば、スポイト、ピペット、又はスプレーで直接適用される。製剤は、単一又は多用量形態で提供され得る。スポイト又はピペットの後者の場合、これは、適当な予め決められた容量の溶液又は懸濁液を患者が投与することにより、達成され得る。スプレー剤の場合、これは、例えば、散布スプレーポンプを計量することにより、達成され得る。
本発明の化合物は、エアロゾル投与(具体的には、気道へ)(鼻腔内投与を含む)のため製剤化され得る。化合物は、一般に、小粒子サイズ、例えば、5μ未満である。かかる粒子サイズは、当該技術分野で既知の手段、例えば、微粒子化により得られ得る。有効成分は、圧縮パック中、適当な噴霧剤、例えば、クロロフルオロカーボン(CFC)、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、又はジクロロテトラフルオロエタン、又は二酸化炭素、又は他の適当なガスと共に提供される。エアロゾルは、通常、界面活性剤、例えば、レシチンも含有する。薬物の用量は、計量されたバルブにより制御され得る。或は、有効成分は、乾燥粉末、例えば、適当な粉末基剤、例えば、ラクト−ス、スターチ、スターチ誘導体、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロ−ス、及びポリビニルピロリジン(PVP)中の化合物の粉末混合物の形態で提供され得る。粉末担体は、鼻腔においてジェルを形成する。粉末組成物は、単位用量形態、例えば、ゼラチン又はブリスターパックのカプセル剤、又はカートリッジ中、又はブリスターパック(そこから、粉末が吸入により投与される)で提示され得る。
所望なら、製剤は、有効成分の持続又は制御された放出投与に適合した腸溶コーティングで調製され得る。例えば、本発明の化合物は、経皮又は皮下薬物デリバリー装置中に処方され得る。これらのデリバリーシステムは、化合物の持続放出が必要であり、患者の処置投薬計画順守が極めて重要であるとき、有利である。経皮デリバリーシステムにおける化合物は、しばしば、皮膚接着固形支持体に結合される。目的の化合物はまた、貫通増強剤、例えば、アゾン(1−ドデシルアザシクロヘプタン−2−オン)と組み合わされ得る。持続放出デリバリーシステムは、手術又は注射により、皮下層に皮下挿入される。皮下移植物は、化合物を脂質溶解膜、例えば、シリコンラバー、又は生分解性ポリマー、例えば、ポリ乳酸中に包埋される。
医薬製剤は、単位投薬形態であり得る。かかる形態において、製剤は、適当な量の有効成分を含有する単位用量に分割される。単位投薬形態は、パッケージ化された製剤、個別の量の製剤を含有するパッケージ、例えば、パッケージ化された錠剤、カプセル剤、バイアル又はアンプル剤中の粉剤であり得る。又、単位投薬形態は、カプセル剤、錠剤、カシェー、又はトローチであり得るか、又はパッケージ化形態での適当な数のこれらのいずれかであり得る。
他の適当な医薬担体及びその製剤は、E. W. Martin, Mack Publishing Company, 19th edition, Easton, Pennsylvaniaにより編集されたRemington: The Science and Practice of Pharmacy 1995に記載される。本発明の化合物を含有する代表的な医薬製剤は、後述される。
以下の調製及び実施例は、当業者が、本発明をより明確に理解し、実施することを可能にするために示される。それらは、本発明の範囲を制限すると見なされるべきではなく、単にその説明及び描写と見なされるべきである。
化合物調製
本発明の化合物は、市販で入手可能であるか、文献で既知であるか、又は当業者が標準的な方法を用いて容易に得られる。
試験例1:試験管内無細胞NLRC4インフラマソーム再構成システムを用いたNLRC4インフラマソームを調節する化合物のスクリーニング
・NLRC4インフラマソームを調節する化合物のスクリーニング
・1次スクリーニング
1.目的
コムギ無細胞タンパク質合成系を用いて調製したASC及びNLRC4並びにAlphaScreenを用いて再構成したインフラマソームを調節する化合物を探索した。
2.試薬
NLRC4−biotin(コムギ無細胞合成)
FLAG−ASC(CARD)(コムギ無細胞合成)
FLAG−ASC(PYD)(コムギ無細胞合成)
Tris(ナカライテスク、特級)
Tween20(SigmaAldrich, BioXtra)
BSA(和光純薬、1級)
Monoclonal ANTI−FLAG M2 antibody produced in mouse (SIGMA,LOT No.SLBG5311)
AlphaScreen IgG ProteinA detection kit (PerkinElmer, 6760617)
以下に示すように、コムギ無細胞タンパク質合成系を用いて、NLRC4−biotin、FLAG−ASC(CARD)、及びFLAG−ASC(PYD)を合成した。
NLRC4の全長配列は(accession number: AY035391)を参考配列にして人工的に遺伝子を合成することにより作成した。
Nucleic Acids Research, 2005, Vol. 33, No. 12を参考にして、pDONR221―NLRC4−FLを構築した。
pDONR221−NLRC4−FLプラスミドをGatewayTM LR Clonase(登録商標) II Enzyme mix (Life Technologies, Carlsbad, California, USA)を使ってpEU−E01−GW−bls−STOPに組み込んだ。
WEPRO1240 Expression Kitを使い、以下のプロトコルで、NLRC4−biotinを合成した。
Figure 2018173410
ASCの配列は、先行論文(Masumoto et al J Biol Chem. 1999 Nov 26;274(48):33835−8)で作成したpcDNA3−ASC (accession number: AB023416) を鋳型にした。
ASC(CARD)をコードするヌクレオチド配列は、以下のプライマーセットを使ってPCR増幅した。
配列番号9(S1−ASC(CARD)_F):
5’−CCACCCACCACCACCAATGGGCCTGCACTTTATAGACCAGC−3’
配列番号10(ASC(CARD)−T1(F)_R):
5’−TCCAGCACTAGCTCCAGAGCTCCGCTCCAGGTCCTCC−3’
ASC(PYD)をコードするヌクレオチド配列は、以下のプライマーセットを使ってPCR増幅した。
配列番号11(S1−ASC(PYD)_F):
5’−CCACCCACCACCACCAATGGGGCGCGCGCGCGAC−3’
配列番号12(ASC(PYD)−T1(F)_R):
5’−TCCAGCACTAGCTCCAGACTGGTGCGTGGCCGCCTGCAG−3’
前段落のPCR産物を鋳型として、以下のプライマーセットを使ってPCR増幅した。配列番号13(attB1−S1):
5’−GGGGACAAGTTTGTACAAAAAAGCAGGCTTCCACCCACCACCACCAATG−3’
配列番号14(attB2−T1):
5’−GGGGACCACTTTGTACAAGAAAGCTGGGTCTCCAGCACTAGCTCCAGA−3’
前段落のPCR産物をGatewayTM pDONRTM221 Vector (pDONR221)にGatewayTM BP Clonase(登録商標) II Enzyme mix (Life Technologies, Carlsbad, California, USA)によって組み込み、pDONR221−ASC(CARD)、及びpDONR221−ASC(PYD)プラスミドを合成した。
pDONR221−NLRC4−FLプラスミドをGatewayTM LR Clonase(登録商標) II Enzyme mix (Life Technologies, Carlsbad, California, USA)を使ってpEU−E01−FLAG−GW−STOPに組み込んだ。
WEPRO1240 Expression Kitを使い、以下のプロトコルで、FLAG−ASC(CARD)、及びFLAG−ASC(PYD)を合成した。
Figure 2018173410
3.器具・機器
Opti plate−384(PerkinElmer, 6007299)
Pecus 電動ピペット(Sartorius, 735341)
FlexDrop PLUS(PerkinElmer, FlexDrop)
インキュベーター(サンヨー)
ボルテックス(MS機器)
EnVision Multilabel Reader(PerkinElmer, 2104−0010)
4.実験手順
(1)ストック試薬の調製
(1)−1 1M Tris−HCl pH8.0
(1)−2 0.1% Tween20
(1)−3 10mg/mL BSA
(2)サンプルの調製
(2)−1 タンパク希釈液の調製
Figure 2018173410
Figure 2018173410
Figure 2018173410
(2)−2 ビーズ希釈液の調製
Figure 2018173410
(3)分注、反応
(3)−1 プレートフォーマット
Figure 2018173410
(3)−2
FlexDropにて384wellプレートに、NLRC4−biotinタンパク液を9.8μL/wellずつ、全面に分注した。
(3)−3
遠心機でスピンダウンした。
(3)−4
FlexDropにて384wellプレートに、FLAG−ASC(CARD)タンパク液を10.0μL/wellずつ、2−23行に分注した。
(3)−5
BioHitにて384wellプレートに、FLAG−ASC(PYD)タンパク液を10.0μL/wellずつ、1,24行に分注した。
(3)−6
遠心機でスピンダウンした。
(3)−7
遮光下で、FlexDropにて384wellプレートに、ビーズ希釈液を10.0μL/wellずつ、全面に分注した。
(3)−8
遠心機でスピンダウンした。
(3)−9
遮光下、25℃、24時間インキュベーションした。
(4)測定
Envisionで測定。BackgroundとControlの測定値を以下に示す。
Figure 2018173410
5.データ処理
(1)データQC
BackgroundとControlの測定値からプレート毎のS/B、CV(Background、Control)、Z’を算出した(n=32)。
・S/B=MeanC/MeanB
・CV(%)=100(SDB/MeanB)および100(SDC/MeanC)
・Z’=1−(3SDB+3SDC)/(MeanC−MeanB)
(2)阻害率計算
Controlを反応100%(NLRC4−biotinとFLAG−ASC(CARD)の相互作用によるシグナル)、Backgroundを反応0%(NLRC4−biotinとFLAG−ASC(PYD)によるシグナル)として阻害率(InH%)を算出した。
・InH(%)=100{1−(Sample−Background)/(Control−Background)}
MeanB:Backgroundの平均値
MeanC:Controlの平均値
SDB:Backgroundの標準偏差
SDC:Controlの標準偏差
上記アッセイを用いて阻害率を計算し、前記式(I)の化合物及び式(II)の化合物を得た。結果を図1及び図2に示す。
・2次スクリーニング
試験例2:ヒト胎児腎繊維芽細胞(HEK293T)を用いたアッセイ
1.目的
インフラマソームを調節する化合物をASCとNLRC4(T337S)を強制発現させたHEK293T細胞に作用させ、NF−kB活性化に与える影響と、LDHの放出を指標にした細胞毒性試験を行う。
2.試薬
DMSO(Wako特級)
HEPES(SIGMA特級)
塩化カルシウム(SIGMA特級)
塩化ナトリウム(SIGMA特級)
リン酸水素2ナトリウム(SIGMA特級)
Dual−Luciferase Reporter Assay System(Promega)
Cyto Tox 96(Promega)
3.器具・機器
12 wellプレート(FALCON)
96 wellプレート(FALCON)
GloMax Explorer(Promega)
CO2インキュベーター(SANYO)
SPECTRA FLUOR(TECAN)
4.実験手順
(1)ストック試薬の調整
(1)−1 2×HEPES Buffer
Figure 2018173410
(1)−2 2M CaCl2の作製
2Mになるように必要量を溶解し、0.22mmフィルター滅菌後、4℃保存した。
(2)化合物サンプルの希釈
0.5% DMSO−DMEMで希釈した。
(3)NF−kBレポータージーンアッセイおよびLDH比色アッセイ
HEK293T細胞を10%FBS−DMEM培地で1×10cells/mLの密度で、37℃、5%CO2の条件で12wellプレートで培養した。
36時間後、pcDNA3−NLRC4−T337S−FLAG、pcDNA3−ASC−NT、NF−kBレポータジーンホタル発光プラスミドpBxVI−lucおよび遺伝子導入効率標準化用ウミシイタケ発光プラスミドpGL4.74(Promega)をリン酸カルシウム法で導入した。
8時間後、試験化合物を50μM、5μM、0μM(−)で含有した10%FBS−DMEMに置換し、培養を続けた。
16時間後、培養上清200μLをサンプリングして吸引除去し、培養細胞をアッセイ用細胞溶解液200μLに溶解し、その10μLを96wellプレートに移した。
ホタル発光基質ルシフェリンとウミシイタケ発光基質(セレンテラジン)をそれぞれ50μLずつ加えた。
GloMaxでシグナルを測定した。同時にCytoTox 96(promega)のプロトコルに従い、25μLの培養上清と25μLのSubstrate Mixを混合し、遮光のうえ室温30分静置し、25μLの反応停止液を加えて、490nmの吸光度をSPECTRA FLUORで測定した。
5.データ処理
(1)NF−kB活性化
各ウェルの発光測定値を、pcDNA3−NLRC4−T337S−FLAG+pcDNA3−ASC―NTのかわりに、pcDNA3プラスミドを遺伝子導入したサンプルの発光測定値で除し、
活性化値とした。各薬剤の0μM(DMSOのみ)での培養時の細胞のNF−kB活性化値を100%として、5μM、50μMでの活性化値を%で表した。結果を以下の表に示す。
(2)細胞毒性
HEK293T細胞を1%TritonX100DMEM;10%FBSで16時間培養した培養上清中のLDH比色値を100%とし、DMEM;10%FBSのLDH比色値を0%として各培養上清中の比色値を%毒性とした。結果を以下の表に示す。
本発明は、その具体的な実施態様と関連して記載されるが、種々の変更が成され得ること、及び均等物が、本発明の真理及び範囲から逸脱することなく置換され得ることは、当業者に理解されるべきである。加えて、多くの改変は、特定の状況、材料、物質の組成、プロセス、プロセス工程、又は工程を、本発明の目的の精神及び範囲に適合され得る。全てのかかる改変は、添付の請求の範囲内であることが意図される。
本発明は、インフラマソームの機能を調節する化合物、インフラマソームの調節剤、インフラマソームに関連する疾患の処置のための化合物の使用方法に関するので、産業上利用可能性を有する。

Claims (18)

  1. 第1標識で標識されたカスパーゼリクルートドメインを有する第1タンパク質と第2標識で標識されたカスパーゼリクルートドメインを有する第2タンパク質とを接触させる接触工程と、
    第1標識と第2標識との近接を検出する近接検出工程
    とを含むことを特徴とする、カスパーゼリクルートドメインを有するタンパク質間の相互作用を検出する方法。
  2. 第1タンパク質が、配列番号1のアミノ酸配列を含む、請求項1記載の方法。
    配列番号1:ASC(CARD)GLHFIDQHRAALIARVTNVEWLLDALYGKVLTDEQYQAVRAEPTNPSKMRKLFSFTPAWNWTCKDLLLQALRESQSYLVEDLERS
  3. 第1タンパク質が、配列番号2のアミノ酸配列を含む、請求項1または2記載の方法。
    配列番号2:FLAG−ASC(CARD)
    MDYKDDDDKTSLYKKAGFHPPPPMGLHFIDQHRAALIARVTNVEWLLDALYGKVLTDEQYQAVRAEPTNPSKMRKLFSFTPAWNWTCKDLLLQALRESQSYLVEDLERSSGASAGDPAFLYKVV
  4. 第2タンパク質が、配列番号3のアミノ酸配列を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
    配列番号3:NLRC4
    MNFIKDNSRALIQRMGMTVIKQITDDLFVWNVLNREEVNIICCEKVEQDAARGIIHMILKKGSESCNLFLKSLKEWNYPLFQDLNGQSLFHQTSEGDLDDLAQDLKDLYHTPSFLNFYPLGEDIDIIFNLKSTFTEPVLWRKDQHHHRVEQLTLNGLLQALQSPCIIEGESGKGKSTLLQRIAMLWGSGKCKALTKFKFVFFLRLSRAQGGLFETLCDQLLDIPGTIRKQTFMAMLLKLRQRVLFLLDGYNEFKPQNCPEIEALIKENHRFKNMVIVTTTTECLRHIRQFGALTAEVGDMTEDSAQALIREVLIKELAEGLLLQIQKSRCLRNLMKTPLFVVITCAIQMGESEFHSHTQTTLFHTFYDLLIQKNKHKHKGVAASDFIRSLDHCGDLALEGVFSHKFDFELQDVSSVNEDVLLTTGLLCKYTAQRFKPKYKFFHKSFQEYTAGRRLSSLLTSHEPEEVTKGNGYLQKMVSISDITSTYSSLLRYTCGSSVEATRAVMKHLAAVYQHGCLLGLSIAKRPLWRQESLQSVKNTTEQEILKAININSFVECGIHLYQESTSKSALSQEFEAFFQGKSLYINSGNIPDYLFDFFEHLPNCASALDFIKLDFYGGAMASWEKAAEDTGGIHMEEAPETYIPSRAVSLFFNWKQEFRTLEVTLRDFSKLNKQDIRYLGKIFSSATSLRLQIKRCAGVAGSLSLVLSTCKNIYSLMVEASPLTIEDERHITSVTNLKTLSIHDLQNQRLPGGLTDSLGNLKNLTKLIMDNIKMNEEDAIKLAEGLKNLKKMCLFHLTHLSDIGEGMDYIVKSLSSEPCDLEEIQLVSCCLSANAVKILAQNLHNLVKLSILDLSENYLEKDGNEALHELIDRMNVLEQLTALMLPWGCDVQGSLSSLLKHLEEVPQLVKLGLKNWRLTDTEIRILGAFFGKNPLKNFQQLNLAGNRVSSDGWLAFMGVFENLKQLVFFDFSTKEFLPDPALVRKLSQVLSKLTFLQEARLVGWQFDDDDLSVITGAFKLVTA
  5. 第2タンパク質が、配列番号4のアミノ酸配列を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
    配列番号4:NLRC4−biotin
    MNFIKDNSRALIQRMGMTVIKQITDDLFVWNVLNREEVNIICCEKVEQDAARGIIHMILKKGSESCNLFLKSLKEWNYPLFQDLNGQSLFHQTSEGDLDDLAQDLKDLYHTPSFLNFYPLGEDIDIIFNLKSTFTEPVLWRKDQHHHRVEQLTLNGLLQALQSPCIIEGESGKGKSTLLQRIAMLWGSGKCKALTKFKFVFFLRLSRAQGGLFETLCDQLLDIPGTIRKQTFMAMLLKLRQRVLFLLDGYNEFKPQNCPEIEALIKENHRFKNMVIVTTTTECLRHIRQFGALTAEVGDMTEDSAQALIREVLIKELAEGLLLQIQKSRCLRNLMKTPLFVVITCAIQMGESEFHSHTQTTLFHTFYDLLIQKNKHKHKGVAASDFIRSLDHCGDLALEGVFSHKFDFELQDVSSVNEDVLLTTGLLCKYTAQRFKPKYKFFHKSFQEYTAGRRLSSLLTSHEPEEVTKGNGYLQKMVSISDITSTYSSLLRYTCGSSVEATRAVMKHLAAVYQHGCLLGLSIAKRPLWRQESLQSVKNTTEQEILKAININSFVECGIHLYQESTSKSALSQEFEAFFQGKSLYINSGNIPDYLFDFFEHLPNCASALDFIKLDFYGGAMASWEKAAEDTGGIHMEEAPETYIPSRAVSLFFNWKQEFRTLEVTLRDFSKLNKQDIRYLGKIFSSATSLRLQIKRCAGVAGSLSLVLSTCKNIYSLMVEASPLTIEDERHITSVTNLKTLSIHDLQNQRLPGGLTDSLGNLKNLTKLIMDNIKMNEEDAIKLAEGLKNLKKMCLFHLTHLSDIGEGMDYIVKSLSSEPCDLEEIQLVSCCLSANAVKILAQNLHNLVKLSILDLSENYLEKDGNEALHELIDRMNVLEQLTALMLPWGCDVQGSLSSLLKHLEEVPQLVKLGLKNWRLTDTEIRILGAFFGKNPLKNFQQLNLAGNRVSSDGWLAFMGVFENLKQLVFFDFSTKEFLPDPALVRKLSQVLSKLTFLQEARLVGWQFDDDDLSVITGAFKLVTASGASAGDPAFLYKVVGLNDIFEAQKIEWHE
  6. 第1タンパク質および第2タンパク質が、コムギ無細胞タンパク質合成系により合成されたタンパク質である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 第1標識および第2標識が、Alpha用標識であり、
    近接検出工程において、第1標識と第2標識との近接を、Alpha法により検出する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 被験物質を、第1標識で標識されたカスパーゼリクルートドメインを有する第1タンパク質および/または第2標識で標識されたカスパーゼリクルートドメインを有する第2タンパク質と接触させる前処理工程と、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法により、第1タンパク質と第2タンパク質との相互作用を検出する相互作用検出工程と、
    第1タンパク質と第2タンパク質との相互作用を減少させる被験物質を、相互作用阻害剤として選択し、および/または、第1タンパク質と第2タンパク質との相互作用を増加させる被験物質を、相互作用促進剤として選択する選択工程
    とを含むことを特徴とする、カスパーゼリクルートドメインを有するタンパク質間の相互作用阻害剤および/または促進剤のスクリーニング方法。
  9. 第1タンパク質が、インフラマソームのサブユニットに由来するアミノ酸配列を含み、第2タンパク質が、前記サブユニットとは別の前記インフラマソームのサブユニットに由来するアミノ酸配列を含み、
    選択工程において、第1タンパク質と第2タンパク質との相互作用を減少させる被験物質を、インフラマソーム阻害剤として選択し、および/または、第1タンパク質と第2タンパク質との相互作用を増加させる被験物質を、インフラマソーム促進剤として選択する、請求項8記載のスクリーニング方法。
  10. 第1タンパク質が、配列番号1のアミノ酸配列を含み、第2タンパク質が、配列番号3のアミノ酸配列を含み、
    選択工程において、第1タンパク質と第2タンパク質との相互作用を減少させる被験物質を、NLRC4インフラマソーム阻害剤として選択する、請求項8または9記載のスクリーニング方法。
  11. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法により得られる、以下:
    式(I):
    Figure 2018173410

    で示される化合物及び/又は
    式(II):
    Figure 2018173410

    で示される化合物、或いはそれらの医薬として許容し得る塩。
  12. 請求項11に記載の式(I)で示される化合物及び/又は式(II)で示される化合物、或いはそれらの医薬として許容し得る塩を有効成分として含有する、インフラマソーム関連疾患の予防又は治療剤。
  13. インフラマソームが、NLRC4インフラマソームである、請求項12に記載のインフラマソーム関連疾患の予防又は治療剤。
  14. インフラマソーム関連疾患が、NLRC4異常症である、請求項12に記載のインフラマソーム関連疾患の予防又は治療剤。
  15. (a)請求項11に記載の式(I)で示される化合物及び/又は式(II)で示される化合物、或いはそれらの医薬として許容し得る塩、及び
    (b)医薬的に許容される担体
    を含む、インフラマソーム関連疾患の予防又は治療のための医薬組成物。
  16. インフラマソーム関連疾患の処置方法であって、必要な対象に、有効量の請求項11記載の式(I)の化合物及び/又は式(II)の化合物、或いはその医薬として許容し得る塩を投与することを含む、方法。
  17. インフラマソーム関連疾患の治療的及び/又は予防的処置における使用のための、請求項11記載の式(I)の化合物及び/又は式(II)の化合物、或いはその医薬として許容し得る塩。
  18. インフラマソーム関連疾患の治療的及び/又は予防的処置のための医薬の製造における請求項11記載の式(I)の化合物及び/又は式(II)の化合物、或いはその医薬として許容し得る塩の使用。
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