JP2018172309A - 光学活性な環状アミン誘導体又はその塩の製造方法 - Google Patents

光学活性な環状アミン誘導体又はその塩の製造方法 Download PDF

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庸平 安達
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Abstract

【課題】神経障害性疼痛、線維筋痛症等に対して強い鎮痛作用を有する光学活性イミダゾール誘導体の新規製造方法の提供。
【解決手段】下記3工程を含む、光学活性イミダゾール誘導体又はその塩の製造方法。
Figure 2018172309

(Aはジアルキルアミノ又は4−アルキルピペラジン−1−イル基で置換されたピペリジニル又はピロリジニル基;Rはフェニル基、ベンジル基又はイソプロピル基;Rはフッ素置換可メチル又はエチル基;Rは炭素数1〜3のアルキル基等。)
【選択図】なし

Description

本発明は、痛み、特に神経障害性疼痛及び線維筋痛症に対して強い鎮痛作用を有する環状アミン誘導体のうち、その光学活性体の製造方法に関する。
本発明で製造される光学活性な環状アミン誘導体は、痛み、特に神経障害性疼痛及び線維筋痛症に対して強い鎮痛作用を有する(特許文献1)。
特許文献1には、光学活性な環状アミン誘導体は、公知の手段(例えば、光学活性な合成中間体を用いるか、又は、環状アミン誘導体のラセミ混合物に対し、公知の方法若しくはそれに準ずる方法(例えば、光学分割)を用いる)により得られることが開示されている。
国際公開第2016/136944号パンフレット
しかしながら、特許文献1に記載の光学分割法(例えば、キラルカラム法又はジアステレオマー法)を用いる方法では、市販品より数段階の合成工程により調製した環状アミン誘導体又はその塩のラセミ混合物から、目的とする鏡像異性体を得る方法であり、目的とする鏡像異性体のみを分離するため、収率は最大で50%となる。より具体的には、上記の光学分割法のうち、キラルカラム法は、市販品より数段階の合成工程により調製した環状アミン誘導体又はその塩のラセミ混合物を、鏡像異性体分離用カラム(キラルカラム)にかけて分離し、目的とする鏡像異性体を得る方法である。一方で、上記の光学分割法のうち、ジアステレオマー法は、市販品より数段階の合成工程により調製した環状アミン誘導体又はその塩のラセミ混合物を、光学活性な試薬を用いてジアステレオマー混合物に変換し、ジアステレオマー間の物理化学的性質の差を利用して、単一のジアステレオマーを分離した後、光学活性な試薬部位を切り離すことにより目的とする鏡像異性体を得る方法である。いずれの方法においても、製造時間、製造費用及び製造効率の面で問題があり、工業的に実施するためには改善の余地があった。
そこで本発明は、上記問題点を解決した光学活性な環状アミン誘導体又はその塩の工業的製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、3−(2−クロロアセチル)オキサゾリジン−2−オン誘導体の不斉アルドール型縮合反応、亜鉛及び酢酸を用いた還元反応、トリアルキルオキシボラン触媒を用いた交換反応、の3工程により、光学活性な環状アミン誘導体又はその塩を、高い光学純度にて取得できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
一般式(I)で示される3−(2−クロロアセチル)オキサゾリジン−2−オン誘導体と、四塩化チタンと、ジイソプロピルエチルアミンと、を反応させた後、さらに一般式(II)で示されるイミダゾールカルバルデヒド誘導体又はその塩を反応させることによって一般式(III)で示される化合物又はその塩を得る工程と、
Figure 2018172309
(式中、*を付した炭素は不斉炭素であり、Rは、フェニル基、ベンジル基又はイソプロピル基を表す。)
Figure 2018172309
(式中、Rは、フッ素原子で置換されていてもよい、メチル基又はエチル基を表す。)
Figure 2018172309
(式中、各記号は、上記の定義と同義である。)
一般式(III)で示される化合物又はその塩と、亜鉛と、酢酸と、を反応させることによって一般式(IV)で示される化合物又はその塩を得る工程と、
Figure 2018172309
(式中、各記号は、上記の定義と同義である。)
一般式(IV)で示される化合物又はその塩と、一般式(V)で示される2級アミン誘導体又はその塩と、一般式(VI)で示されるトリアルキルオキシボランと、を反応させることによって、一般式(VII)で示される環状アミン誘導体又はその塩を得る工程と、
Figure 2018172309
[式中、Aは、一般式(Va)、(Vb)又は(Vc)で示される基
Figure 2018172309
(式中、Rは、メチル基又はエチル基を表し、nは、1又は2を表し、その他の各記号は、上記の定義と同義である。)を表す。]
Figure 2018172309
(式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
Figure 2018172309
(式中、各記号は、上記の定義と同義である。)
を備える、一般式(VII)で示される環状アミン誘導体又はその塩の製造方法を提供する。
また、本発明は、Rが、メチル基、エチル基又は2,2,2−トリフルオロエチル基である、上記の一般式(VII)で示される環状アミン誘導体又はその塩の製造方法を提供する。
また、本発明は、Rが、メチル基である、上記の一般式(VII)で示される環状アミン誘導体又はその塩の製造方法を提供する。
また、本発明は、一般式(VII)で示される環状アミン誘導体又はその塩の製造における中間体として有用である、一般式(IV)で示される化合物又はその塩を提供する。
Figure 2018172309
(式中、*を付した炭素は不斉炭素であり、Rは、フェニル基、ベンジル基又はイソプロピル基を表し、Rは、フッ素原子で置換されていてもよい、メチル基又はエチル基を表す。)
上記の一般式(IV)において、R1は、フェニル基であることが好ましい。
上記の一般式(IV)において、Rは、メチル基、エチル基又は2,2,2−トリフルオロエチル基であることが好ましい。
上記の一般式(IV)において、R1は、フェニル基であり、Rは、メチル基、エチル基又は2,2,2−トリフルオロエチル基であることが好ましい。
また、本発明は、一般式(VII)で示される環状アミン誘導体又はその塩の製造における中間体として有用である、一般式(III)で示される化合物又はその塩を提供する。
Figure 2018172309
(式中、*を付した炭素は不斉炭素であり、Rは、フェニル基、ベンジル基又はイソプロピル基を表し、Rは、フッ素原子で置換されていてもよい、メチル基又はエチル基を表す。)
上記の一般式(III)において、R1は、フェニル基であることが好ましい。
上記の一般式(III)において、Rは、メチル基、エチル基又は2,2,2−トリフルオロエチル基であることが好ましい。
上記の一般式(III)において、R1は、フェニル基であり、Rは、メチル基、エチル基又は2,2,2−トリフルオロエチル基であることが好ましい。
本発明の製造方法によれば、3−(2−クロロアセチル)オキサゾリジン−2−オン誘導体から3工程で光学活性な環状アミン誘導体又はその塩を光学分割することなく直接的に製造することができる。そして、本発明の製造方法によれば、工程短縮化により製造時間を短縮し、製造費用を削減でき、さらに、収率向上により製造効率が向上するため、工業的に有用である。また、本発明の製造方法により、痛み、特に神経障害性疼痛及び線維筋痛症に対して強い鎮痛作用を有する環状アミン誘導体又はその塩の製造における中間体として有用な化合物を得ることができる。
本発明について以下に詳述する。本発明において、特に断らない限り、各用語は、次の意味を有する。
「炭素数1〜3のアルキル基」とは、直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基を意味し、メチル基、エチル基、n−プロピル基又はイソプロピル基が挙げられる。
「フッ素原子で置換されていてもよい、メチル基又はエチル基」とは、メチル基又はエチル基の任意の水素原子が、フッ素原子で置換されていてもよい基を意味し、例えば、メチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、2−フロオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基又は2,2,2−トリフルオロエチル基が挙げられる。
本発明に係る製造方法の工程を下図に示す。次に工程1〜工程3について詳述する。
Figure 2018172309
(式中、各記号は、上記の定義と同義である。)
1.一般式(III)で示される化合物又はその塩の製造方法:
Figure 2018172309
(式中、各記号は、上記の定義と同義である。)
(工程1)
一般式(III)で示される化合物又はその塩(以下、化合物(III))は、一般式(I)で示される3−(2−クロロアセチル)オキサゾリジン−2−オン誘導体(以下、化合物(I))と一般式(II)で示されるイミダゾールカルバルデヒド誘導体又はその塩(以下、化合物(II))との不斉アルドール型縮合反応により得られる。
不斉アルドール型縮合反応に用いる、化合物(I)及び化合物(II)は、市販品をそのまま用いることができるが、例えば、化合物(I)に包含される(S)−3−(2−クロロアセチル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オンは、以下の参考例に記載する製造方法に従って合成でき、化合物(II)は、特許文献1に開示されている方法に従って合成できる。なお、化合物(I)は光学活性体である必要がある。
不斉アルドール型縮合反応に用いるルイス酸としては、例えば、ジブチルボロントリフラート、トリフルオロメタンスルホン酸すず又は四塩化チタンが挙げられる。
これらのルイス酸のうち、四塩化チタンが好ましい。
不斉アルドール型縮合反応に用いるルイス酸の使用量は、1モルの化合物(I)に対して1.0〜5.0モルが好ましく、1.0〜2.0モルがより好ましい。
不斉アルドール型縮合反応に用いる塩基としては、例えば、トリエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン又はジイソプロピルエチルアミンが挙げられる。
これらの塩基のうち、ジイソプロピルエチルアミンが好ましい。
ルイス酸と塩基は、反応系に同時に添加してもよいし、別々に添加してもよいが、ルイス酸を添加した後に、塩基を添加することが好ましい。
化合物(II)は、使用する溶媒に溶解させ、その溶液を反応系に添加することが好ましく、滴下による添加がより好ましい。
不斉アルドール型縮合反応に用いる塩基の使用量は、1モルの化合物(I)に対して1.0〜5.0モルが好ましく、1.0〜2.0モルであることがより好ましい。
不斉アルドール型縮合反応は、一般に溶媒中で行われる。反応を阻害しない溶媒が適宜選択される。このような溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム若しくは1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;又はテトラヒドロフラン若しくは1,4−ジオキサン等のエーテル類が挙げられる。これらの混合溶媒を用いてもよい。
不斉アルドール型縮合反応における反応温度は、−78℃〜100℃が好ましく、−78℃〜50℃がより好ましい。
不斉アルドール型縮合反応における反応時間は、反応条件によっても異なるが、5分間〜48時間が好ましく、30分間〜24時間がより好ましい。
2.一般式(IV)で示される化合物又はその塩の製造方法:
Figure 2018172309
(式中、各記号は、上記の定義と同義である。)
(工程2)
一般式(IV)で示される化合物又はその塩(以下、化合物(IV))は、亜鉛及び酢酸を用いた化合物(III)の還元反応により得られる。
還元反応に用いる還元剤としては、亜鉛が挙げられる。
還元反応に用いる酸としては、酢酸が挙げられる。
還元剤と酸は、反応系に同時に添加してもよいし、別々に添加してもよい。
還元反応に用いる還元剤の使用量は、1モルの化合物(III)に対して1.0〜5.0モルが好ましく、1.5〜2.5モルがより好ましい。
還元反応に用いる酸の使用量は、1モルの化合物(III)に対して0.5〜4.5モルが好ましく、0.75〜1.25モルがより好ましい。
還元反応は、一般に溶媒中で行われる。反応を阻害しない溶媒が適宜選択される。このような溶媒としては、例えば、オクタン、ヘキサン、ベンゼン若しくはトルエン等の炭化水素類;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル若しくはジエチルエーテル等のエーテル類;又はメタノール、エタノール若しくは2−プロパノール等のアルコール類が挙げられる。これらの混合溶媒を用いてもよい。
還元反応における反応温度は、−20℃〜40℃が好ましく、−10℃〜10℃がより好ましい。
還元反応における反応時間は、反応条件によっても異なるが、5分間〜24時間が好ましく、5分間〜12時間がより好ましい。
3.一般式(VII)で示される環状アミン誘導体又はその塩の製造方法:
Figure 2018172309
(式中、各記号は、上記の定義と同義である。)
(工程3)
一般式(VII)で示される環状アミン誘導体又はその塩(以下、環状アミン誘導体(VII))は、一般式(V)で示される2級アミン誘導体又はその塩(以下、化合物(V))と一般式(VI)で示される触媒量のトリアルキルオキシボラン(以下、化合物(VI))を用いた化合物(IV)の交換反応により得られる。
交換反応に用いる化合物(V)及び化合物(VI)は、市販品をそのまま用いることができるが、例えば、化合物(V)は、特許文献1に開示されている方法に従って合成できる。
交換反応に用いる触媒としては、化合物(VI)が挙げられ、例えば、トリメトキシボラン、トリエトキシボラン、トリn−プロポキシボラン又はトリイソプロポキシボランが挙げられる。
これらのトリアルキルオキシボランのうち、トリメトキシボランがより好ましい。
化合物(V)と化合物(VI)は、反応系に同時に添加してもよいし、別々に添加してもよいが、化合物(V)を添加した後に、化合物(VI)を添加することが好ましい。
交換反応に用いる化合物(VI)の触媒量は、1モルの化合物(IV)に対して0.1〜0.9モルが好ましく、0.3〜0.6モルがより好ましい。
交換反応に用いる化合物(V)の使用量は、1モルの化合物(IV)に対して0.5〜5.0モルが好ましく、1.0〜3.0モルがより好ましい。
交換反応は、一般に溶媒中で行われる。反応を阻害しない溶媒が適宜選択される。このような溶媒としては、例えば、トルエン、クロロベンゼン若しくはキシレン等の芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン若しくは1,4−ジオキサン等のエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド若しくはN−メチルピロリドン等のアミド類;又はアセトニトリル若しくはプロピオニトリル等の脂肪族ニトリル類が挙げられる。これらの混合溶媒を用いてもよい。
交換反応における反応温度は、50〜150℃が好ましく、90〜110℃がより好ましい。
交換反応における反応時間は、反応条件によっても異なるが、30分間〜48時間が好ましく、30分間〜24時間がより好ましい。
上記の製造方法において、R1は、フェニル基であることが好ましい。
上記の製造方法において、Rは、メチル基、エチル基又は2,2,2−トリフルオロエチル基であることが好ましい。
上記の製造方法において、Rは、メチル基であることが好ましい。
上記の製造方法において、R1は、フェニル基であり、Rは、メチル基、エチル基又は2,2,2−トリフルオロエチル基であり、Rは、メチル基であることが好ましい。
なお、化合物(II)の塩、化合物(III)の塩、化合物(IV)の塩、化合物(V)の塩又は環状アミン誘導体(VII)の塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩若しくは臭化水素酸塩等の無機酸塩;又はシュウ酸塩、マロン酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、グルコン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、キシナホ酸塩、パモ酸塩、アスコルビン酸塩、アジピン酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩若しくはケイ皮酸塩等の有機酸塩が挙げられる。さらに、これらの塩は、水和物、溶媒和物又は結晶多形を形成してもよい。
化合物(II)の塩、化合物(III)の塩、化合物(IV)の塩、化合物(V)の塩又は環状アミン誘導体(VII)の塩は、例えば、化合物(II)、化合物(III)、化合物(IV)、化合物(V)又は環状アミン誘導体(VII)の、酸を用いる塩化反応により得られる。
塩化反応に用いる酸としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸若しくは臭化水素酸等の無機酸;又はシュウ酸、マロン酸、クエン酸、フマル酸、乳酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、グルコン酸、安息香酸、サリチル酸、キシナホ酸、パモ酸、アスコルビン酸、アジピン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸若しくはケイ皮酸等の有機酸が挙げられる。
塩化反応は、一般に溶媒中で行われる。反応を阻害しない溶媒が適宜選択される。このような溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール若しくは2−プロパノール等の脂肪族アルコール類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン若しくはエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド若しくはN−メチルピロリドン等のアミド類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;アセトニトリル若しくはプロピオニトリル等の脂肪族ニトリル類;アセトン若しくは2−ブタノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸メチル若しくは酢酸n−ブチル等のエステル類;又は水が挙げられる。これらの混合溶媒を用いてもよい。
本発明は、環状アミン誘導体(VII)を構成する原子の一部又は全部を放射性同位元素で置き換えた化合物、いわゆるラベル体の製造方法も包含する。
化合物(III)が、鏡像異性体、立体異性体等の異性体を含有する場合には、いずれか一方の異性体及びそれらの混合物も化合物(III)に包含される。また、コンホメーションによる異性体が生成する場合があるが、このような異性体及びそれらの混合物も化合物(III)に包含される。
化合物(IV)が、鏡像異性体、立体異性体等の異性体を含有する場合には、いずれか一方の異性体及びそれらの混合物も化合物(IV)に包含される。また、コンホメーションによる異性体が生成する場合があるが、このような異性体及びそれらの混合物も化合物(IV)に包含される。
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下の記載において、NMRデータ中に示される溶媒名は、測定に使用した溶媒を示している。また、400 MHz NMRスペクトルは、JNM−ECS400型核磁気共鳴装置(日本電子社製)、JNM−ECZ400S/L1型核磁気共鳴装置(日本電子社製)を用いて測定した。ケミカルシフトは、テトラメチルシランを基準として、δ(単位:ppm)で表し、シグナルはそれぞれs(一重線)、d(二重線)、t(三重線)、q(四重線)、quint(五重線)、sept(七重線)、m(多重線)、br(幅広)、dd(二重二重線)、dt(二重三重線)、ddd(二重二重二重線)、dq(二重四重線)、td(三重二重線)、tt(三重三重線)で表した。ESI−MSスペクトルは、Agilent Technologies 1200 Series、G6130A(AgilentTechnology社製)、Agilent Technologies 1260 Infinity Series、G1312B(AgilentTechnology社製)を用いて測定した。溶媒は全て市販のものを用いた。フラッシュカラムクロマトグラフィーはYFLC W−prep2XY(山善社製)を用いた。また、deは、ジアステレオマー過剰率(多いジアステレオマーの収量から少ないジアステレオマーの収量を引き、全体の収量で割った値)を表す。eeは、エナンチオマー過剰率(エナンチオマー過剰率(多いエナンチオマーの収量から少ないエナンチオマーの収量を引き、全体の収量で割った値)を表す。
HPLC精製は以下の条件により行なった。
機器:島津株式会社製LC−2010C HTシステム
カラム:CHIRALCEL OZ−3、4.6mm×25cm 粒子径3μm(株式会社ダイセル製)
溶媒:0.1%エチレンジアミン含有メタノール/1−プロパノール=65:35(v/v)
流量:0.3mL/分
検出法:UV220nm
カラム温度:35℃
注入量:20μL
(R)−N,N−ジメチルピペリジン−3−アミン、1−エチル−1H−イミダゾール−2−カルバルデヒド、1−(2、2、2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−2−カルバルデヒドについては、特許文献1に記載する製造方法に従って合成した。
その他の実施例化合物の合成に使用される化合物で合成法の記載のないものについては、市販の化合物を使用した。
(参考例1)(S)−3−(2−クロロアセチル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オンの合成:
Figure 2018172309
(S)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(1.00g、6.14mmol)のテトラヒドロフラン(15mL)溶液に、水素化ナトリウム(60重量%流動パラフィン分散物、270mg、6.75mmol)を0℃で加え、0℃にて20分間撹拌した後、2−クロロアセチルクロリド(0.538mL、6.75mmol)を0℃で加え、0℃にて1時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を加え、得られた水溶液を酢酸エチルで3回抽出し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過し、濾液を減圧濃縮した。得られた残渣を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、(S)−3−(2−クロロアセチル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(979mg、4.11mmol、67%)を白色粉末として得た。
ESI−MS m/z:240(M+H)
H−NMR(CDCl) δ:4.40(1H,dd,J=9.1,3.6Hz),4.66−4.82(3H,m),5.45(1H,dd,J=8.6,3.6Hz),7.30−7.45(5H,m).
(実施例1)(S)−3−((S)−3−ヒドロキシ−3−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)プロパノイル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オンの合成:
Figure 2018172309
(S)−3−(2−クロロアセチル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(217mg、0.908mmol)のジクロロメタン(3mL)溶液に、四塩化チタン(0.200mL、1.82mmol)を0℃で加え、0℃にて20分間撹拌した後、ジイソプロピルエチルアミン(0.316mL、1.82mmol)を0℃で加え、0℃にて1時間撹拌した。得られた反応液に1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルバルデヒド(133mg、1.18mmol)を0℃で加え、0℃にて20時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(2mL)を加えた後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(6mL)を加えて、pH7の水溶液とした。得られた水溶液を酢酸エチルで3回抽出し、有機層を減圧濃縮した。残渣に酢酸エチル(4mL)を加えた。飽和亜硫酸水素ナトリウム水溶液(4mL)を加え、30分間撹拌した。有機層を分離し、水層を酢酸エチルで3回抽出した。集めた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過した。得られた濾液を減圧濃縮することにより、残渣(288mg)を得た。
得られた残渣の一部(135mg)をテトラヒドロフラン(1mL)に溶解した。亜鉛(50.1mg、0.770mmol)と酢酸(0.022mL、0.39mmol)を加え、室温で5分間撹拌した。反応液を濾過し、濾液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた。得られた溶液を酢酸エチルで3回抽出し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過し、濾液を減圧濃縮した。得られた残渣を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、(S)−3−((S)−3−ヒドロキシ−3−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)プロパノイル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(77.0mg、0.244mmol、57%、99%de)を黄色粉末として得た。
ESI−MS m/z:316(M+H)
H−NMR(CDCl) δ:3.65−3.79(2H,m),3.70(3H,s),4.23(1H,dd,J=8.6,3.3Hz),4.67(1H,t,J=8.6Hz),5.16(1H,t,J=6.3Hz),5.39(1H,dd,J=8.6,3.6Hz),6.78(1H,s),6.82(1H,s),7.29−7.45(5H,m).
また、以下の化学式で示される本実施例化合物は、99%deのジアステレオマー過剰率にて、単離可能である。
Figure 2018172309
ESI−MS m/z:350(M+H)
H−NMR(CDCl) δ:3.71(3H,s),4.11(1H,t,J=7.1Hz),4.30(1H,dd,J=8.7,3.7Hz),4.78(1H,t,J=11.0Hz),5.01−5.08(1H,m),5.50(1H,dd,J=6.0,3.7Hz),6.35(1H,d,J=6.0Hz),6.80(1H,s),6.88(1H,s),7.31−7.48(5H,m).
(実施例2)(S)−3−ヒドロキシ−3−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−1−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパン−1−オンの合成:
Figure 2018172309
(S)−3−((S)−3−ヒドロキシ−3−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)プロパノイル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(20.0mg、0.0634mmol)をトルエン(0.5mL)に溶解した。1−メチル−4−(ピペリジン−4−イル)ピペラジン(11.6mg、0.0633mmol)、トリメトキシボラン(3.5μL、0.032mmol)を加え30分間、100℃にて撹拌させた。反応液を濃縮乾固し、残渣に酢酸エチルを加えた。生じた酢酸エチル溶液を1N塩酸で洗浄した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過し、濾液を減圧濃縮することで、(S)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(8.0mg、0.049mmol、78%)を白色固体として得た。一方、水層は1N水酸化ナトリウム水溶液を加えることにより、pH11の水溶液とした。得られた水溶液をクロロホルム/メタノール(メタノール20%v/v)の混合溶媒で3回抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過し、濾液を減圧濃縮することで得た残渣を、カラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、クロロホルム/メタノール)により精製し、(S)−3−ヒドロキシ−3−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−1−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパン−1−オン(8.0mg、0.024mmol、38%、99%ee)を黄色油状物として得た。
ESI−MS m/z:336(M+H)
H−NMR(CDCl) δ:1.43−1.48(2H,m),1.85−1.90(2H,m),2.27(3H,s),2.35−2.79(10H,m),3.05(2H,dd,J=17.0,2.7Hz),3.18(1H,dd,J=17.0,7.0Hz),3.75(3H,s),3.99−4.11(1H,m),4.58−4.81(2H,m),5.21(1H,td,J=7.0,2.7Hz),6.87(1H,s),6.93(1H,s).
(実施例3)(S)−3−ヒドロキシ−3−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−1−((R)−3−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)プロパン−1−オンの合成:
Figure 2018172309
(S)−3−((S)−3−ヒドロキシ−3−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)プロパノイル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(10.0mg、0.0317mmol)をトルエン(0.5mL)に溶解した。(R)−N,N−ジメチルピペリジン−3−アミン(4.5mg、0.035mmol)、トリメトキシボラン(1.8μL、0.016mmol)を加え30分間、100℃にて撹拌させた。反応液を濃縮乾固し、残渣に酢酸エチルを加えた。生じた酢酸エチル溶液を1N塩酸で洗浄した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過し、濾液を減圧濃縮することで、(S)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(2.5mg、0.015mmol、48%)を白色固体として得た。一方、水層は1N水酸化ナトリウム水溶液を加えることにより、pH11の水溶液とした。得られた水溶液をクロロホルム/メタノール(メタノール20%v/v)の混合溶媒で3回抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過し、濾液を減圧濃縮することで得た残渣を、カラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、クロロホルム/メタノール)により精製し、(S)−3−ヒドロキシ−3−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−1−((R)−3−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)プロパン−1−オン(6.4mg、0.023mmol、72%、90%ee)を黄色油状物として得た。
ESI−MS m/z:281(M+H)
H−NMR(CDCl) δ:1.43−1.55(2H,m),1.81−1.94(2H,m),2.29(6H,s),2.30−2.32(1H,m),2.48−2.67(1H,m),2.91−3.07(3H,m),3.71−3.76(1H,m),3.77(3H,s),4.59−4.68(1H,m),5.19−5.24(1H,m),6.86(1H,s),6.93(1H,s).
(実施例4)(S)−3−ヒドロキシ−3−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−1−((R)−3−(ジメチルアミノ)ピロリジン−1−イル)プロパン−1−オンの合成:
Figure 2018172309
(S)−3−((S)−3−ヒドロキシ−3−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)プロパノイル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(20.0mg、0.0634mmol)をトルエン(0.5mL)に溶解した。(R)−N,N−ジメチルピロリジン−3−アミン(8.0mg、0.070mmol)、トリメトキシボラン(3.5μL、0.032mmol)を加え30分間、100℃にて撹拌させた。反応液を濃縮乾固し、残渣に酢酸エチルを加えた。生じた酢酸エチル溶液を1N塩酸で洗浄した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過し、濾液を減圧濃縮することで、(S)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(4.0mg、0.025mmol、39%)を白色固体として得た。一方、水層は1N水酸化ナトリウム水溶液を加えることにより、pH11の水溶液とした。得られた水溶液をクロロホルム/メタノール(メタノール20%v/v)の混合溶媒で3回抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過し、濾液を減圧濃縮することで得た残渣を、カラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、クロロホルム/メタノール)により精製し、(S)−3−ヒドロキシ−3−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−1−((R)−3−(ジメチルアミノ)ピロリジン−1−イル)プロパン−1−オン(11.0mg、0.0413mmol、65%、99%ee)を黄色油状物として得た。
ESI−MS m/z:267(M+H)
H−NMR(CDCl) δ:1.71−1.94(1H,m),2.09−2.22(1H,m),2.27(6H,s),2.62−2.80(1H,m),2.92−3.03(1H,m),3.05−3.21(2H,m),3.28−3.41(1H,m),3.50−3.92(2H,m),3.78(3H,s),4.75−4.93(1H,m),5.22−5.27(1H,m),6.87(1H,d,J=0.9Hz),6.94(1H,d,J=0.9Hz).
(実施例5)(S)−3−((S)−3−ヒドロキシ−3−(1−エチル−1H−イミダゾール−2−イル)プロパノイル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オンの合成:
Figure 2018172309
(S)−3−(2−クロロアセチル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(300mg、1.25mmol)のジクロロメタン(3mL)溶液に、四塩化チタン(0.276mL、2.50mmol)を0℃で加え、0℃にて20分間撹拌した後、ジイソプロピルエチルアミン(0.437mL、2.50mmol)を0℃で加え、0℃にて1時間撹拌した。得られた反応液に1−エチル−1H−イミダゾール−2−カルバルデヒド(202mg、1.63mmol)を0℃で加え、0℃にて20時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(2mL)を加えた後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(6mL)を加えて、pH7の水溶液とした。得られた水溶液を酢酸エチルで3回抽出し、有機層を減圧濃縮した。残渣に酢酸エチル(4mL)を加えた。飽和亜硫酸水素ナトリウム水溶液(4mL)を加え、30分間撹拌した。有機層を分離し、水層を酢酸エチルで3回抽出した。集めた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過した。得られた濾液を減圧濃縮することにより、残渣(450mg)を得た。
得られた残渣の一部(160mg)をテトラヒドロフラン(2mL)に溶解した。亜鉛(57.5mg、0.880mmol)と酢酸(0.025mL、0.44mmol)を加え、室温で5分間撹拌した。反応液を濾過し、濾液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた。得られた溶液を酢酸エチルで3回抽出し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過し、濾液を減圧濃縮した。得られた残渣を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、(S)−3−((S)−3−ヒドロキシ−3−(1−エチル−1H−イミダゾール−2−イル)プロパノイル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(47.5mg、0.144mmol、33%、98%de)を黄色粉末として得た。
ESI−MS m/z:330(M+H)
H−NMR(CDCl) δ:1.41(3H,t,J=7.2Hz),3.59−3.84(2H,m),4.07(2H,q,J=7.2Hz),4.26(2H,dd,J=8.6,3.6Hz),4.67−4.74(1H,m),5.17(1H,t,J=5.9Hz),5.42(1H,dd,J=8.6,3.6Hz),6.86−6.88(1H,m),6.89−6.92(1H,m),7.29−7.44(5H,m).
また、以下の化学式で示される本実施例化合物は、98%deのジアステレオマー過剰率にて、単離可能である。
Figure 2018172309
ESI−MS m/z:364(M+H)
H−NMR(CDCl) δ:1.39(3H,t,J=7.4Hz),4.04(2H,q,J=7.4Hz),4.17(1H,br s),4.30(1H,dd,J=8.6,3.6Hz),4.78(1H,t,J=8.6Hz),4.99−5.06(1H,m),5.51(1H,dd,J=8.6,3.6Hz),6.38(1H,d,J=5.9Hz),6.85(1H,d,J=1.4Hz),6.89(1H,d,J=1.4Hz),7.30−7.47(5H,m).
(実施例6)(S)−3−ヒドロキシ−3−(1−エチル−1H−イミダゾール−2−イル)−1−(4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)プロパン−1−オンの合成:
Figure 2018172309
(S)−3−((S)−3−ヒドロキシ−3−(1−エチル−1H−イミダゾール−2−イル)プロパノイル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(30.0mg、0.0911mmol)をトルエン(0.5mL)に溶解した。N,N−ジメチルピペリジン−4−アミン(12.9mg、0.100mmol)、トリメトキシボラン(5.1μL、0.046mmol)を加え30分間、100℃にて撹拌させた。反応液を濃縮乾固し、残渣に酢酸エチルを加えた。生じた酢酸エチル溶液を1N塩酸で洗浄した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過し、濾液を減圧濃縮することで、(S)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(10.0mg、0.0613mmol、66%)を白色固体として得た。一方、水層は1N水酸化ナトリウム水溶液を加えることにより、pH11の水溶液とした。得られた水溶液をクロロホルム/メタノール(メタノール20%v/v)の混合溶媒で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過し、濾液を減圧濃縮することで得た残渣を、カラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、クロロホルム/メタノール)により精製し、(S)−3−ヒドロキシ−3−(1−エチル−1H−イミダゾール−2−イル)−1−(4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)プロパン−1−オン(20.0mg、0.0679mmol、74%、98%ee)を黄色油状物として得た。
ESI−MS m/z:295(M+H)
H−NMR(CDCl) δ:1.32−1.49(5H,m),1.79−1.92(3H,m),2.28(6H,s),2.31−2.44(1H,m),2.53−2.73(1H,m),3.01−3.26(3H,m),3.99−4.22(3H,m),4.55−4.69(1H,m),5.19−5.25(1H,m),6.92(1H,s),6.95(1H,s).
(実施例7)(S)−3−((S)−3−ヒドロキシ−3−(1−(2、2、2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)プロパノイル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オンの合成:
Figure 2018172309
(S)−3−(2−クロロアセチル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(110mg、0.459mmol)のジクロロメタン(2mL)溶液に、四塩化チタン(0.101mL、0.918mmol)を0℃で加え、0℃にて20分間撹拌した後、ジイソプロピルエチルアミン(0.160mL、0.918mmol)を0℃で加え、0℃にて1時間撹拌した。得られた反応液に1−(2、2、2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−2−カルバルデヒド(106mg、0.597mmol)を0℃で加え、0℃にて20時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(1mL)を加えた後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(3mL)を加えて、pH7の水溶液とした。得られた水溶液を酢酸エチルで3回抽出し、有機層を減圧濃縮した。残渣に酢酸エチル(2mL)を加えた。飽和亜硫酸水素ナトリウム水溶液(2mL)を加え、30分間撹拌した。有機層を分離し、水層を酢酸エチルで3回抽出した。集めた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過した。得られた濾液を減圧濃縮することにより、残渣(110mg)を得た。
得られた残渣の一部(50mg)をテトラヒドロフラン(1mL)に溶解した。亜鉛(15.7mg、0.239mmol)と酢酸(7.0μL、0.12mmol)を加え、室温で5分間撹拌した。反応液を濾過し、濾液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた。得られた溶液を酢酸エチルで3回抽出し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過し、濾液を減圧濃縮した。得られた残渣を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、(S)−3−((S)−3−ヒドロキシ−3−(1−(2、2、2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)プロパノイル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(22.0mg、0.0574mmol、28%、99%de)を黄色粉末として得た。
ESI−MS m/z:383(M+H)
H−NMR(CDCl) δ:3.57(1H,dd,J=17.7,4.1Hz),3.72−3.78(1H,m),3.99(1H,dd,J=17.7,6.6Hz),4.29(1H,dd,J=8.6,4.1Hz),4.47−4.58(1H,m),4.73(1H,t,J=7.2Hz),5.02(1H,dd,J=15.4,8.6Hz),5.18−5.24(1H,m),5.45(1H,dd,J=8.6,4.1Hz),6.93(1H,s),6.95(1H,s),7.32−7.45(5H,m).
また、以下の化学式で示される本実施例化合物は、99%deのジアステレオマー過剰率にて、単離可能である。
Figure 2018172309
ESI−MS m/z:418(M+H)
H−NMR(CDCl) δ:4.29(1H,dd,J=8.6,3.4Hz),4.35−4.51(2H,m),4.78(1H,t,J=8.6Hz),4.92−5.04(1H,m),5.07(1H,dd,J=11.1,4.3Hz),5.46(1H,dd,J=8.6,3.9Hz),6.48(1H,d,J=3.9Hz),6.86(1H,s),6.89(1H,s),7.27−7.46(5H,m).
(実施例8)(S)−3−ヒドロキシ−3−(1−(2、2、2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)−1−(4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)プロパン−1−オンの合成:
Figure 2018172309
(S)−3−((S)−3−ヒドロキシ−3−(1−(2、2、2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)プロパノイル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(20.0mg、0.0522mmol)をトルエン(0.5mL)に溶解した。N,N−ジメチルピペリジン−4−アミン(7.4mg、0.057mmol)、トリメトキシボラン(2.9μL、0.026mmol)を加え30分間、100℃にて撹拌させた。反応液を濃縮乾固し、残渣に酢酸エチルを加えた。生じた酢酸エチル溶液を1N塩酸水溶液で洗浄した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過し、濾液を減圧濃縮することで、(S)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(4.5mg、0.028mmol、53%)を白色固体として得た。一方、水層は1N水酸化ナトリウム水溶液を加えることにより、pH11の水溶液とした。得られた水溶液をクロロホルム/メタノール(メタノール20%v/v)の混合溶媒で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過し、濾液を減圧濃縮することで得た残渣を、カラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、クロロホルム/メタノール)により精製し、(S)−3−ヒドロキシ−3−(1−(2、2、2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)−1−(4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)プロパン−1−オン(14.0mg、0.0402mmol、78%、99%ee)を黄色油状物として得た。
ESI−MS m/z:348(M+H)
H−NMR(CDCl) δ:1.30−1.57(2H,m),1.75−1.95(2H,m),2.24−2.35(6H,m),2.26−2.44(1H,m),2.53−2.73(1H,m),3.00−3.18(3H,m),3.95−4.08(1H,m),4.49−4.64(2H,m),5.17−5.31(2H,m),6.96−7.02(2H,m).
(実施例9)(R)−3−((S)−2−クロロ−3−ヒドロキシ−3−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)プロパノイル)−4−イソプロピルオキサゾリジン−2−オンの合成:
Figure 2018172309
(R)−3−(2−クロロアセチル)−4−イソプロピルオキサゾリジン−2−オン(800mg、3.90mmol)のジクロロメタン(15mL)溶液に、四塩化チタン(0.856mL、7.80mmol)を−78℃で加え、−78℃にて5分間撹拌した後、ジイソプロピルエチルアミン(0.815mL、4.68mmol)を−78℃で加え、−78℃にて1時間撹拌した。得られた反応液に1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルバルデヒド(569mg、5.07mmol)を−78℃で加え、−78℃にて20時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(3mL)を加えた後、水(15mL)を加えた。得られた水溶液をクロロホルム/メタノール(メタノール20%v/v)の混合溶媒で3回抽出した。有機層を減圧濃縮し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム/メタノール)で精製し、(R)−3−((S)−2−クロロ−3−ヒドロキシ−3−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)プロパノイル)−4−イソプロピルオキサゾリジン−2−オン(565mg、1.81mmol、46%、88%de)を白色粉末として得た。
ESI−MS m/z:338(M+Na)
H−NMR(CDCl) δ:0.87(3H,d,J=7.4Hz),0.94(3H,d,J=7.4Hz),2.30(1H,m),3.69(3H,s),4.22(1H,d,J=9.2,2.7Hz),4.28(1H,t,J=9.2Hz),4.43(1H,m),5.01(1H,d,J=6.0Hz),6.21(1H,d,J=6.0Hz),6.77(1H,s),6.83(1H,s).
(実施例10)(S)−3−((R)−2−クロロ−3−ヒドロキシ−3−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)プロパノイル)−4−ベンジルオキサゾリジン−2−オンの合成:
Figure 2018172309
(S)−3−(2−クロロアセチル)−4−ベンジルオキサゾリジン−2−オン(1.00g、3.95mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液に、四塩化チタン(0.869mL、7.90mmol)を0℃で加え、0℃にて20分間撹拌した後、ジイソプロピルエチルアミン(1.38mL、7.90mmol)を0℃で加え、0℃にて1時間撹拌した。得られた反応液に1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルバルデヒド(487mg、4.35mmol)を0℃で加え、0℃にて4時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(3mL)を加えた後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を加えて、pH7の水溶液とした。得られた水溶液を酢酸エチルで3回抽出し、有機層を減圧濃縮した。残渣に酢酸エチル(8mL)を加えた。飽和亜硫酸水素ナトリウム水溶液(8mL)を加え、2時間撹拌した。有機層を分離し、水層を酢酸エチルで3回抽出した。集めた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過し、濾液を減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、(S)−3−((R)−2−クロロ−3−ヒドロキシ−3−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)プロパノイル)−4−ベンジルオキサゾリジン−2−オン(719mg、2.07mmol、52%、99%de)を白色粉末として得た。
ESI−MS m/z:386(M+Na)
H−NMR(CDCl) δ:2.90(2H,m),3.34(1H,d,J=10.1Hz),3.78(3H,s),4.27(2H,m),4.74(1H,m),5.15(1H,m),6.26(1H,d,J=6.0Hz),6.87(1H,s),6.95(1H,s),7.33(5H,m).
本発明の製造方法は、3−(2−クロロアセチル)オキサゾリジン−2−オン誘導体の不斉アルドール型縮合反応、亜鉛及び酢酸を用いた還元反応、トリアルキルオキシボラン触媒を用いた交換反応、の3工程により、高い光学純度にて光学活性な環状アミン誘導体を製造することができるため、工業的製造方法として利用できる。

Claims (5)

  1. 一般式(I)で示される3−(2−クロロアセチル)オキサゾリジン−2−オン誘導体と、四塩化チタンと、ジイソプロピルエチルアミンと、を反応させた後、さらに一般式(II)で示されるイミダゾールカルバルデヒド誘導体又はその塩を反応させることによって一般式(III)で示される化合物又はその塩を得る工程と、
    Figure 2018172309
    (式中、*を付した炭素は不斉炭素であり、Rは、フェニル基、ベンジル基又はイソプロピル基を表す。)
    Figure 2018172309
    (式中、Rは、フッ素原子で置換されていてもよい、メチル基又はエチル基を表す。)
    Figure 2018172309
    (式中、各記号は、前記の定義と同義である。)
    一般式(III)で示される化合物又はその塩と、亜鉛と、酢酸と、を反応させることによって一般式(IV)で示される化合物又はその塩を得る工程と、
    Figure 2018172309
    (式中、各記号は、前記の定義と同義である。)
    一般式(IV)で示される化合物又はその塩と、一般式(V)で示される2級アミン誘導体又はその塩と、一般式(VI)で示されるトリアルキルオキシボランと、を反応させることによって一般式(VII)で示される環状アミン誘導体又はその塩を得る工程と、
    Figure 2018172309
    [式中、Aは、一般式(Va)、(Vb)又は(Vc)で示される基
    Figure 2018172309
    (式中、Rは、メチル基又はエチル基を表し、nは、1又は2を表し、その他の各記号は、前記の定義と同義である。)を表す。]
    Figure 2018172309
    (式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
    Figure 2018172309
    (式中、各記号は、前記の定義と同義である。)
    を備える、一般式(VII)で示される環状アミン誘導体又はその塩の製造方法。
  2. が、メチル基、エチル基又は2,2,2−トリフルオロエチル基である、請求項1に記載の製造方法。
  3. が、メチル基である、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 一般式(IV)で示される化合物又はその塩。
    Figure 2018172309
    (式中、*を付した炭素は不斉炭素であり、Rは、フェニル基、ベンジル基又はイソプロピル基を表し、Rは、フッ素原子で置換されていてもよい、メチル基又はエチル基を表す。)
  5. 一般式(III)で示される化合物又はその塩。
    Figure 2018172309
    (式中、*を付した炭素は不斉炭素であり、Rは、フェニル基、ベンジル基又はイソプロピル基を表し、Rは、フッ素原子で置換されていてもよい、メチル基又はエチル基を表す。)
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