JP2018171795A - 無溶剤型接着剤を用いたガスバリア積層体、及び該積層体からなるガスバリア包装材料とピロー包装袋 - Google Patents
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Abstract
Description
って調整粘度が上昇しやすいといった問題がある。
1.少なくとも、基材層(A)と、無溶剤型ガスバリア有機接着剤層(B)と、ガスバリア無機蒸着層(C)と、シーラント層(D)とを有するガスバリア積層体であって、ガスバリア無機蒸着層(C)と無溶剤型ガスバリア有機接着剤層(B)とは隣接して積層されており、無溶剤型ガスバリア有機接着剤層(B)は、2液硬化型無溶剤接着剤が塗布され、更に硬化されて形成された層であり、無溶剤型ガスバリア有機接着剤層(B)の溶剤含有量は、ゼロまたは6mg/m2以下
である、ガスバリア積層体。
2.更に、基材層(A)と無溶剤型ガスバリア有機接着剤層(B)との間に、ガスバリア塗布膜層(E)を有するガスバリア積層体であって、ガスバリア塗布膜層(E)は、金属アルコキシドと水溶性高分子との混合物のゾルゲル法加水分解重縮合物を含有するものである、上記1に記載のガスバリア積層体。
3.更に、基材層(A)と無溶剤型ガスバリア有機接着剤層(B)との間に、印刷層(F)を有する、上記1または2に記載のガスバリア積層体。
4.ガスバリア無機蒸着層(C)は、アルミニウム蒸着層、アルミナ蒸着層、及び、シリカ蒸着層、なる群から選ばれる1種または2種以上を有する層である、上記1〜3の何れかに記載のガスバリア積層体。
5.ガスバリア無機蒸着層(C)が、アルミニウム蒸着層を有する層である、上記1〜3の何れかに記載のガスバリア積層体。
6.ガスバリア無機蒸着層(C)の厚みが、1〜100nmである、上記1〜5の何れかに記載のガスバリア積層体。
7.無溶剤型ガスバリア有機接着剤層(B)の厚みが、0.5〜6.0μmである、上記1〜6の何れかに記載のガスバリア積層体。
8.23℃90%RH環境下における酸素透過度が、0.05〜2.0cc/m2/day/atmであり、40℃90%RH環境下における水蒸気透過度が、0.01〜2.0g/m2/day/atmである、酸素バリア用及び水蒸気バリア用の、上記1〜7の何れかに記載のガスバリア積層体。
9.ゲルボフレックステスターで5回の屈曲負荷を与えた後の、23℃90%RH環境下における酸素透過度の、前記屈曲負荷を与える前からの増加値が、ゼロまたは20.0cc/m2/day/atm以下である、上記1〜8の何れかに記載のガスバリア積層体。
10.総構成層数が6以下である、上記1〜9の何れかに記載のガスバリア積層体。
11.上記1〜10の何れかに記載のガスバリア積層体を用いた、ガスバリア包装材料。12.上記1〜10の何れかに記載のガスバリア積層体を用いた、ピロー包装袋。
ア有機接着剤層(B)と、ガスバリア無機蒸着層(C)と、シーラント層(D)とを、積層してなる構成を基本構造とするものである。
本発明において使用される樹脂名は、業界において慣用されるものを用いることとする。また、本発明は、以降の列記された諸々の具体例に限定されるものでは無い。
基材層(A)としては、化学的ないし物理的強度に優れ、無機蒸着膜を形成する条件等に耐え、それら無機蒸着膜等の特性を損なうことなく良好に保持し得ることができる金属、金属酸化物等の無機材料や樹脂等の有機材料を例えばフィルムやシートとして使用することができる。
二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)等を好適に使用することができる。また、シリカ蒸着PET、アルミナ蒸着PETなどの透明蒸着PET、アルミニウム蒸着二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)等も好適である。
基材層(A)の厚さは、任意に選択し得るが、成形性や透明性の観点から、1μmから300μm位の範囲から選択して使用することができ、好ましくは1〜100μmの範囲である。これより薄いと、強度が不足し、またこれより厚いと、剛性が高くなりすぎて、加工が困難になり得る。
また、基材層(A)及び基材層(A)を構成するフィルム又はシートは、無溶剤型ガスバリア有機接着剤層(B)等の各接着剤層あるいはガスバリア無機蒸着層(C)等の各無機蒸着層との密着性を向上させるために、ラミネートあるいは蒸着前に基材層(A)及び基材層(A)を構成するフィルム又はシートの密着させる表面に、必要に応じて、前もって、コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガス若しくは窒素ガス等を用いた低温プラズマ処理、グロー放電処理などの物理的な処理や、化学薬品を用いた酸化処理などの化学的な処理や、接着剤層、プライマーコート剤層、アンダーコート層、あるいは、蒸着アンカーコート剤層等を形成する処理、及びその他処理を施してもよく、該表面処理後に無機蒸着層を設け、さらに、無機蒸着層上に、後述のガスバリア塗布膜層(E)等のバリアコート層を設けた構成としてもよい。
基材層(A)に用いる樹脂のフィルム又はシートとしては、例えば、前記の樹脂の群から選ばれる1種又は2種以上の樹脂を使用し、押し出し法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレーション法等従来から使用されている製膜化法により、又は、2種以上の樹脂を使用して多層共押し出し製膜化法により製造することができる。さらに、フィルムの強度、寸法安定性、耐熱性の観点から、例えば、テンター方式、あるいは、チューブラー方式等を利用して1軸ないし2軸方向に延伸することができる。
基材層(A)に用いる樹脂のフィルム又はシートは、必要に応じて、加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離形性、難燃性、抗カビ性、電気的特性、強度等を改良、改質する目的で、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、補強剤、帯電防止剤、顔料等のプラスチック配合剤や添加剤等を添加することができ、その添加量としては、他の性能に悪影響を与えない範囲で目的に応じて、任意に添加することができる。
本発明のガスバリア積層体における無溶剤型ガスバリア有機接着剤層(B)は、無溶剤で形成され、ガスバリア性、特に酸素と水蒸気バリア性を有する。
無溶剤型ガスバリア有機接着剤層(B)中の溶剤含有量は、ゼロまたは6mg/m2以下である。該溶剤含有量を低く抑えるために、無溶剤型ガスバリア有機接
着剤層(B)を形成する硬化性イソシアネート樹脂組成物は2液硬化型無溶剤接着剤であることが必要である。該2液硬化型無溶剤接着剤は、ラミネート時に無溶剤のまま、加熱して低粘度化して用いられる。
ート樹脂組成物の粘度が上昇しやすいといった問題が発生する。
ガスバリア性有機接着剤層(B)を形成する2液硬化型無溶剤接着剤は、例えば、1分子内に水酸基を2個以上有するポリオール(J)と、1分子内にイソシアネート基を2個以上有するイソシアネート化合物(K)と、リン酸変性化合物(L)とを含有する2液硬化型無溶剤接着剤が挙げられる。
P等が挙げられる。
ポリオール(J)は、1分子内に水酸基を2個以上有し、主骨格は、ポリエステル構造又はポリエステルポリウレタン構造を有し、該ポリエステル構造又は該ポリエステルポリウレタン構造における多価カルボン酸類由来構造部分の70〜100質量%が、オルト配向芳香族ジカルボン酸類由来である。
多価カルボン酸類としては、脂肪族多価カルボン酸類と芳香族多価カルボン酸類が挙げられる。
具体的な脂肪族多価カルボン酸類としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等が挙げられる。
多価カルボン酸類としては、これらを単独で或いは2種以上を併用することができる。
多価アルコールとしては、脂肪族多価アルコールと芳香族多価フェノールが挙げられる。
イソシアネート化合物(K)は、分子内にイソシアネート基を2個以上有し、芳香族または脂肪族のどちらでもよく、低分子化合物または高分子化合物のどちらでもよく、イソシアネート基が2個のジイソシアネート化合物や、3個以上のポリイソシアネート化合物等の公知の化合物が使用できる。イソシアネート化合物(K)としては、公知のイソシアネートブロック化剤を用いて公知慣用の適宜の方法より付加反応させて得られたブロック
化イソシアネート化合物であってもよい。
リン酸変性化合物(L)は、無機系部材に対する接着強度を向上させる効果を有するものであり、公知慣用のものを用いることができる。
1分子内に1個または2個以上のカルボキシル基と2個以上の水酸基を有する多価カルボン酸変性ポリエステルポリオール(N)は、1分子内に3個以上の水酸基を有するポリエステルポリオールの水酸基の一部に、多価カルボン酸類を反応させることにより得られるものである。
板状無機化合物(M)は、無溶剤型ガスバリア有機接着剤層(B)のラミネート強度と酸素バリア性を向上させる効果を有する。
板状無機化合物(M)としては、具体的には、カオリナイト−蛇紋族粘土鉱物(ハロイサイト、カオリナイト、エンデライト、ディッカイト、ナクライト等、アンチゴライト、クリソタイル等)、パイロフィライト−タルク族(パイロフィライト、タルク、ケロライ等)等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
ガスバリア無機蒸着層(C)は、酸素ガスおよび水蒸気等の透過を防ぐガスバリア性を有するバリア膜であり、無機物または無機酸化物からなる蒸着膜が挙げられる。
一般的に、無機蒸着層表面には超微細な凹凸が生じており、超微細レベルでは、無機蒸着層の厚みは均一では無く、薄い部分は面方向のガスバリア性が弱い。
。前処理、蒸着種、蒸着膜形成方法等はガスバリア無機蒸着層(C)と同様である。
シーラント層(D)は、本発明のガスバリア積層体及び該ガスバリア積層体からなる包装材料にヒートシール性を、更には、耐屈曲性、耐衝撃性等の機能を付与するものである。特に耐屈曲性が付与されることで、屈曲後のガスバリア性の低下を抑制することができるものが望ましい。
本発明においては、シーラント層(D)は、ヒートシール性の樹脂層を有することが望ましい。ヒートシール性の樹脂層は、熱によって溶融し相互に融着し得るものであればよい。
シーラント層(D)に好適な樹脂としては、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマル酸その他等の不飽和カルボン酸で変性したポリオレフィン系樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル−不飽和カルボン酸の三元共重合体樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、環状オレフィンコポリマー、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアクリロニトリル(PAN)、その他等の樹脂の1種または2種以上からなる樹脂のフィルムないしシートあるいはその他塗布膜等を使用することができる。
シーラント層(D)の厚さは、任意に選択し得るが、包装材料としての強度等の観点から、5〜500μm位の範囲から選択して使用することができ、好ましくは10〜250μm、更に好ましくは15〜100μmの範囲である。これより薄いとヒートシールしても充分なラミネート強度が得られず、包装材料としては機能しないし耐突き刺し性等が抵下する。また、これより厚いと、コスト上昇を招くと共にフィルムが硬くなり作業性が悪くなる。
本発明においては、基材層(A)と溶剤型ガスバリア有機接着剤層(B)との間に、酸素ガスおよび水蒸気等のガスへのバリア性を高めるために、更に、ガスバリア塗布膜層(E)を設けることができる。ガスバリア塗布膜層(E)は、基材層(A)に積層されたガスバリア無機蒸着層の上に設けられてもよい。
R1 nM(OR2)m
(ただし、式中、R1、R2は、炭素数1〜8の有機基を表し、Mは金属原子を表し、nは0以上の整数を表し、mは1以上の整数を表し、n+mはMの原子価を表す。)
ここで、金属原子Mとしては、珪素、ジルコニウム、チタン、アルミニウムその他を使用することができる。また、R1及びR2で表される有機基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基等のアルキル基を挙げることができる。同一分子中において、これらのアルキル基は同一であっても、異なってもよい。
シランカップリング剤としては、既知の有機反応性基含有オルガノアルコキシシランを用いることができるが、特に、エポキシ基を有するオルガノアルコキシシランが好適であり、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、あるいは、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等を用いることができる。
アミン系化合物としては、水に実質的に不溶であり、且つ有機溶媒に可溶な第3級アミンが好適である。具体的には、例えば、N,N−ジメチルベンジルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン等を使用することができる。特に、N,N−ジメチルべンジルアミンが好適であり、金属アルコキシド100質量部当り、例えば0.01〜1.0質量部、特に0.03〜0.3質量部を含有することが好ましい。0.01質量部よりも少ないと触媒効果が小さすぎ、1.0質量部よりも多いと触媒効果が強すぎて反応速度が速くなり過ぎ、不均一になり易い傾向になる。
まず、金属アルコキシド、水溶性高分子、ゾルゲル法触媒、水、有機溶媒、、および、必要に応じてシランカップリング剤等を混合して、樹脂組成物から成る塗工液を調製する。該塗工液中では次第に重縮合反応が進行する。
本発明のガスバリア積層体は、必要に応じて、図3に示すように、例えば、基材層(A)と無溶剤型ガスバリア有機接着剤層(B)との間に、特に例えば、図3に示すように、ガスバリア塗布膜層(E)と無溶剤型ガスバリア有機接着剤層(B)との間に、文字、図形、記号、その他の所望の絵柄を通常の印刷方式にて任意に形成した印刷層(F)を設けることができる。
[積層体および該積層体からなる包装材料]
従来の易開封性ガスバリア積層体は、ACコートや金属蒸着層等を含めると、総構成層数が8層程度であり、そのために製造工程が長く、複雑化していたが、本発明の易開封性ガスバリア積層体は、総構成層数を従来よりも少なくすることが可能であり、6層以下であることが可能である。
本発明のピロー包装袋は、上記で得られた積層体をピロー包装して得られる包装体であり、ガスバリア性と耐屈曲性に優れる。
本発明について、実施例を挙げて具体的に説明する。
精留管と水分分離器を備えたポリエステル反応容器に下記原料を投入して徐々に加熱し、窒素雰囲気下で、反応液の液温220℃、蒸気温100℃を維持しながらエステル化反応を進行させ、反応液の酸価が1mgKOH/g以下になったところでエステル化反応を
終了し、液温を120℃まで冷却した。
無水フタル酸 241.9質量部
エチレングリコール 105.4質量部
グリセリン 75.2質量部
チタニウムテトライソプロポキシド 0.042質量部
無水マレイン酸 77.5質量部
得られた多価カルボン酸変性ポリエステルポリオールAの特徴は下記の通り。
数平均分子量:約520、
水酸基価:216.6mgKOH/g、
酸価:96.2mgKOH/g
1分子当たりの水酸基数:2個 (設計値)
1分子当たりのカルボキシル基数:1個 (設計値)
多価カルボン酸変性ポリエステルポリオールA 100質量部
デスモジュールN3200 49.5質量部
タケネート500 28.9質量部
基材層としての片面コロナ処理された20μmのOPP(2軸延伸ポリプロピレン)フィルム(東洋紡(株)社製、P−2171)のコロナ処理面と、シーラント層としての片面アルミ蒸着処理(40nm厚)された25μmのCPP(未延伸ポリプロピレン)フィルム(東レフィルム加工(株)社製、2703)のアルミ蒸着面とを、2液硬化型無溶剤接着剤Aを介して、ノンソルベントラミネートした。
シーラント層として、片面アルミ蒸着処理された厚さ25μmのCPPに代え、厚さ25μmのCPP(東洋紡(株)社製、P1128。片面コロナ処理済み。)を片面アルミナ蒸着処理(20nm厚)して用いた以外は、実施例1と同様に行い、積層体を得て、同様に評価した。片面アルミナ蒸着処理条件は下記の通り。
<蒸着条件>
蒸着面:コロナ処理面
真空チャンバ―内の真空度;2〜6×10-6mBar
蒸着チャンバ―内の真空度:2〜5×10-3mBar
冷却・電極ドラム供給電力:10kW
ライン速度:100m/min
次に、上記で膜厚200Å(20nm)のアルミナの蒸着膜を形成した直後に、そのアルミナの蒸着膜面に、グロー放電プラズマ発生装置を使用し、パワー9kw、酸素ガス:アルゴンガス=7.0:2.5(単位:s1m)からなる混合ガスを使用し、混合ガス圧6×10-3Torrで酸素/アルゴン混合ガスプラズマ処理を行って、アルミナの蒸着膜面の表面張力を54dyne/cm以上向上させたプラズマ処理面を形成した。
シーラント層として、片面アルミ蒸着処理された厚さ25μmのCPPに代え、厚さ25μmのCPP(東洋紡(株)社製、P1128。片面コロナ処理済み。)を片面酸化珪素蒸着処理(20nm厚)して用いた以外は、実施例1と同様に行い、積層体を得て、同様に評価した。片面酸化珪素蒸着処理条件は下記の通り。
<蒸着条件>
蒸着面:コロナ処理面
導入ガス:ヘキサメチルジシロキサン/酸素ガス/ヘリウム=1.0/3.0/3.0(単位:s1m)
真空チャンバ―内の真空度;2〜6×10-6mBar
蒸着チャンバ―内の真空度:2〜5×10-3mBar
冷却・電極ドラム供給電力:10kW
ライン速度:100m/min
2液硬化型無溶剤接着剤Aを、2液硬化型のウレタン接着剤(東洋モートン(株)社製、トモフレックスTM−340/東洋モートン(株)社製CAT−29)に代え、エージング条件を25℃1日間とした以外は実施例1と同様に行い、積層体を得て、同様に評価した。
ポリエチレン/ポリプロピレン+ポリエチレン/ポリプロピレンの多層フィルムを製膜し、厚み25μmのイージーピールCPPフィルムを得た。
スバリア無機蒸着層(C)として40nm厚の片面アルミニウム蒸着層を有する、厚み25μmのイージーピールCPP(未延伸ポリプロピレン)フィルムAを得た。
<蒸着条件>
蒸着面:コロナ処理面
真空チャンバ―内の真空度;2〜6×10-6mBar
蒸着チャンバ―内の真空度:2〜5×10-3mBar
冷却・電極ドラム供給電力:10kW
ライン速度:100m/min
無溶剤型ガスバリア有機接着剤を、下記の含溶剤ガスバリア有機接着剤に代えた以外は実施例1と同様に行い、積層体を得て、同様に評価した。
下記の接着剤と溶剤を混合して、含溶剤ガスバリア有機接着剤を調製した。
剤:酢酸エチル 15質量部
[ラミネート性]
各実施例と各比較例で得られた各積層体を、それぞれ幅15mmの短冊状に試験片を切り出し、テンシロン引張試験機((株)オリエンテック製RTC−1310A)を用いて
、25℃雰囲気下、T字剥離方式(引張速度50mm/分)により、基材層とシーラント層間を剥離した際の最大荷重を測定し、ラミネート強度(N/15mm)とした。更には、剥離界面部位を確認した。表1内の表記は下記の意味である。
VM/CPP:蒸着層とCPP層との界面で剥離
PE/VM:ポリエチレン層と蒸着層との界面で剥離
接/VM:接着剤層と蒸着層との界面で剥離
(1)酸素透過度
各積層体をA4サイズに裁断し、米国MOCON社製OXTRAN2/20を使用し、23℃、90%RHの条件下での酸素透過度(cc/m2/day/atm)を測定した。
(2)水蒸気透過度
各積層体をA4サイズに裁断し、米国MOCON社製PERMATRAN3/31を使用し、40℃、90%RHの条件下での水蒸気透過度(g/m2/day/atm)を測定した。
(3)屈曲負荷後
ゲルボフレックステスターで5回の屈曲負荷を与えた後に、酸素透過度を、上記と同一の方法及び条件下で測定した。
[含有溶剤量]
DNP法で、フィルム中の、トルエン、酢酸エチル、IPA、メタノール、MEKの総量(mg/m2)を測定した。総量がゼロまたは6mg/m2以下を合格とした。
無溶剤型ガスバリア有機接着剤層(B)有する実施例1〜3は、ラミネート強度が、従
来の2液硬化型ウレタン接着剤を用いた比較例1と同等であり、比較例2、3よりもベターであり、かつ、屈曲後ガスバリア性は、従来の比較例1、2、及び含溶剤ガスバリア接着剤を用いた比較例3よりも高かった。
Claims (12)
- 少なくとも、基材層(A)と、無溶剤型ガスバリア有機接着剤層(B)と、ガスバリア無機蒸着層(C)と、シーラント層(D)とを有するガスバリア積層体であって、
ガスバリア無機蒸着層(C)と無溶剤型ガスバリア有機接着剤層(B)とは隣接して積層されており、
無溶剤型ガスバリア有機接着剤層(B)は、2液硬化型無溶剤接着剤が塗布され、更に硬化されて形成された層であり、
無溶剤型ガスバリア有機接着剤層(B)の溶剤含有量は、ゼロまたは6mg/m2以下である、
ガスバリア積層体。 - 更に、基材層(A)と無溶剤型ガスバリア有機接着剤層(B)との間に、ガスバリア塗布膜層(E)を有するガスバリア積層体であって、ガスバリア塗布膜層(E)は、金属アルコキシドと水溶性高分子との混合物のゾルゲル法加水分解重縮合物を含有するものである、請求項1に記載のガスバリア積層体。
- 更に、基材層(A)と無溶剤型ガスバリア有機接着剤層(B)との間に、印刷層(F)を有する、請求項1または2に記載のガスバリア積層体。
- ガスバリア無機蒸着層(C)は、アルミニウム蒸着層、アルミナ蒸着層、及び、シリカ蒸着層、なる群から選ばれる1種または2種以上を有する層である、請求項1〜3の何れか1項に記載のガスバリア積層体。
- ガスバリア無機蒸着層(C)が、アルミニウム蒸着層を有する層である、請求項1〜3の何れか1項に記載のガスバリア積層体。
- ガスバリア無機蒸着層(C)の厚みが、1〜100nmである、請求項1〜5の何れか1項に記載のガスバリア積層体。
- 無溶剤型ガスバリア有機接着剤層(B)の厚みが、0.5〜6.0μmである、請求項1〜6の何れか1項に記載のガスバリア積層体。
- 23℃90%RH環境下における酸素透過度が、0.05〜2.0cc/m2/day/atmであり、40℃90%RH環境下における水蒸気透過度が、0.01〜2.0g/m2/day/atmである、
酸素バリア用及び水蒸気バリア用の、請求項1〜7の何れか1項に記載のガスバリア積層体。 - ゲルボフレックステスターで5回の屈曲負荷を与えた後の、
23℃90%RH環境下における酸素透過度の、前記屈曲負荷を与える前からの増加値が、ゼロまたは20.0cc/m2/day/atm以下である、
請求項1〜8の何れか1項に記載のガスバリア積層体。 - 総構成層数が6以下である、請求項1〜9の何れか1項に記載のガスバリア積層体。
- 請求項1〜10の何れか1項に記載のガスバリア積層体を用いた、ガスバリア包装材料。
- 請求項1〜10の何れか1項に記載のガスバリア積層体を用いた、ピロー包装袋。
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