JP2018171684A - ロボットの制御装置、機械学習装置及び機械学習方法 - Google Patents

ロボットの制御装置、機械学習装置及び機械学習方法 Download PDF

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Abstract

【課題】最適なロボットの稼働開始条件を決定できる制御装置、機械学習装置及び機械学習方法を提供すること。
【解決手段】本発明の制御装置10は、ロボットによる搬送装置上に配置された物品の収納動作の稼働開始条件を学習する機械学習装置20を備え、機械学習装置20は、稼働開始条件を示す稼働開始条件データ、及び搬送装置上の物品に係る状態を示す搬送状態データを、環境の現在状態を表す状態変数として観測する状態観測部22と、収納動作の適否判定結果を示す判定データを取得する判定データ取得部24と、状態変数と判定データとを用いて、前記稼働開始条件を前記搬送状態データと関連付けて学習する学習部26と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ロボットの制御装置及び機械学習装置に関し、特に最適なロボットの稼働開始条件を学習する制御装置、機械学習装置及び機械学習方法に関する。
コンベヤ等の搬送装置上を流れて来る少なくともひとつの物品を追いかけながら取り出す物品搬送システムがある(例えば、特許文献1など)。このような物品搬送システムでは、図9に示すように、予め設定された所定の稼働開始位置に到達した物品を搬送装置上方やロボットのアームに取り付けられた撮像装置などにより検出して、ロボットが検出した物品を追いかけながら該物品を把持し、把持した物品を収納容器や収納場所へと収納する。図9に示す稼働開始位置は、熟練した作業者などにより決められていた。
特開平08−063214号公報
しかしながら、このような従来技術では、予め任意に決められた位置を越えた物品から順番にロボットは物品を追いかけ始めるため、誤って離れた位置に追いかけ始める位置を設定してしまうとロボットの動作に無駄が生じることがあった。また、経験の浅い作業者では、ロボット固有の能力や配置に応じた最適な稼働開始位置を予め決定することが困難であるという課題があった。
そこで本発明の目的は、最適なロボットの稼働開始条件を決定できる制御装置、機械学習装置及び機械学習方法を提供することである。
本発明の一態様は、搬送装置上に配置された少なくともひとつの物品を把持して所定の位置へと収納するためのロボットを制御する制御装置であって、前記ロボットによる前記搬送装置上に配置された前記物品の収納動作の稼働開始条件を学習する機械学習装置を備え、前記機械学習装置は、前記稼働開始条件を示す稼働開始条件データ、及び前記搬送装置上の前記物品に係る状態を示す搬送状態データを、環境の現在状態を表す状態変数として観測する状態観測部と、前記収納動作の適否判定結果を示す判定データを取得する判定データ取得部と、前記状態変数と前記判定データとを用いて、前記稼働開始条件を前記搬送状態データと関連付けて学習する学習部と、を備える制御装置である。
本発明の他の態様は、搬送装置上に配置された少なくともひとつの物品を把持して所定の位置へと収納するためのロボットによる前記搬送装置上に配置された前記物品の収納動作の稼働開始条件を学習する機械学習装置であって、前記稼働開始条件を示す稼働開始条件データ、及び前記搬送装置上の前記物品に係る状態を示す搬送状態データを、環境の現在状態を表す状態変数として観測する状態観測部と、前記収納動作の適否判定結果を示す判定データを取得する判定データ取得部と、前記状態変数と前記判定データとを用いて、前記稼働開始条件を前記搬送状態データと関連付けて学習する学習部と、を備える機械学習装置である。
本発明の他の態様は、搬送装置上に配置された少なくともひとつの物品を把持して所定の位置へと収納するためのロボットによる前記搬送装置上に配置された前記物品の収納動作の稼働開始条件を学習する機械学習方法であって、前記稼働開始条件を示す稼働開始条件データ、及び前記搬送装置上の前記物品に係る状態を示す搬送状態データを、環境の現在状態を表す状態変数として観測するステップと、前記収納動作の適否判定結果を示す判定データを取得するステップと、前記状態変数と前記判定データとを用いて、前記稼働開始条件を前記搬送状態データと関連付けて学習するステップと、を実行する機械学習方法である。
本発明により、従来の方式と比較してロボットの負荷を少なく抑えたままで、物品の収納動作のサイクルタイムが最小になり、生産性の向上が見込まれる。また、物品の位置だけでなく物品の種類も考慮することにより、より取りやすい物品から動作を開始するようになる。
第1の実施形態による制御装置の概略的な機能ブロック図である。 機械学習に用いられるデータの例を示す図である。 制御装置の一形態を示す概略的な機能ブロック図である。 機械学習方法の一形態を示す概略的なフローチヤートである。 ニューロンを説明する図である。 ニューラルネットワークを説明する図である。 第2の実施形態による制御装置の概略的な機能ブロック図である。 物品搬送システムの一形態を示す概略的な機能ブロック図である。 物品搬送システムの他の形態を示す概略的な機能ブロック図である。 従来技術による物品搬送システムの動作を説明する図である。
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1は、第1の実施形態による制御装置10の概略的な機能ブロック図である。制御装置10は、例えば、搬送装置上を流れて来る物品を追いかけながら取り出すロボット(図示せず)を制御する制御装置として実装することができる。制御装置10は、稼働開始条件(取得動作を開始する搬送装置上の物品の位置など)を、いわゆる機械学習により自ら学習するためのソフトウェア(学習アルゴリズム等)及びハードウェア(コンピュータのCPU等)を含む機械学習装置20を備える。制御装置10が備える機械学習装置20が学習する稼働開始条件は、物品の搬送装置上の位置や姿勢などの搬送装置上の物品に係る状態を示す情報と、当該状態における稼働開始条件との、相関性を表すモデル構造に相当する。
図1に機能ブロックで示すように、制御装置10が備える機械学習装置20は、搬送装置上を流れて来る物品(図示せず)に係る状態に対して設定された稼働開始条件を示す稼働開始条件データS1と、搬送装置上を流れて来る物品に係る状態を示す搬送状態データS2を含む環境の現在状態を表す状態変数Sとして観測する状態観測部22と、設定された稼働開始条件の元でのロボットによる物品収納動作の適否判定結果を示す判定データDを取得する判定データ取得部24と、状態変数Sと判定データDとを用いて、稼働開始条件データS1に搬送状態データS2と関連付けて学習する学習部26とを備える。
状態観測部22は、例えばコンピュータのCPUの一機能として構成できる。或いは状態観測部22は、例えばコンピュータのCPUを機能させるためのソフトウェアとして構成できる。状態観測部22が観測する状態変数Sのうち、稼働開始条件データS1は、例えば熟練した作業者により申告されて制御装置10に与えられる稼働開始条件の申告データを用いたり、搬送装置上を流れて来る物品を追いかけながら取り出すロボットや該ロボットの制御装置から取得した該ロボットによる収納動作のログデータなどを用いたりすることができる。稼働開始条件データS1は、例えば取得動作の稼働開始位置や、搬送装置上の物品の取得順の決定条件(x軸方向近さ優先、2次元方向近さ優先など)などを用いることができる。
また、状態変数Sのうち、搬送状態データS2は、例えばロボットに付設された第1の測定装置(図示せず)が実測した値や、該ロボットから取得された動作パラメータを用いることができる。搬送状態データS2は、ロボットの稼働範囲へ向けてコンベヤ上を流れてくる1乃至所定数の物品の搬送装置上の位置や姿勢などを用いることができる。
第1の測定装置は、例えば搬送装置全体または少なくとも所定のエリアを所定の位置から測定することができる。第1の測定装置は、搬送装置の上方に配置されていてもよく、また、ロボットのアームに取りつけられていても良い。第1の測定装置は、例えば物品が流れていない搬送装置と、物品が流れている搬送装置の差に基づいて、搬送装置上の物品の位置を演算できる。第1の測定装置は、例えば物品が流れていない搬送装置と、物品が流れている搬送装置の差に基づいて、搬送装置上の物品の形状や色などを演算できるようにしても良い。この演算は、例えば制御装置10が行ったり、状態観測部22自体が行ったりすることもできる。第1の測定装置としては、光学的撮像装置、赤外線レーザ、超音波計測器等を採用できる。
判定データ取得部24は、例えばコンピュータのCPUの一機能として構成できる。或いは判定データ取得部24は、例えばコンピュータのCPUを機能させるためのソフトウェアとして構成できる。判定データ取得部24が取得する判定データDは、ロボットによる搬送装置上を流れて来る物品の収納動作が為された後で、例えば該ロボットに付設される第1の測定装置により実測された値や、該ロボットから取得された動作パラメータを用いることで取得できる。判定データDは、例えば1乃至所定数の物品を収納するまでに掛かるサイクルタイム、物品の見逃し個数、ロボットを駆動するモータのトルク(モータの電流値から取得できる)、ロボットに発生する振動(ロボットに取り付けられた加速度センサ等により取得できる)などを用いることができる。判定データDは、状態変数Sの下でロボットによる物品の収納動作を実行した時の結果を表す指標であって、収納動作の状態を間接的に表すものである。
このように、制御装置10が備える機械学習装置20が学習を進める間、環境においては、第1の測定装置によるロボットの稼働範囲へ向けてコンベヤ上を流れてくる1乃至所定数の物品の搬送装置上の位置や姿勢の測定、ロボットによる物品の収納作業の実施、及び第1の測定装置による収納作業後の搬送装置上の物品の位置(見逃し個数等)の測定、ロボットの状態を示すデータ(サイクルタイムやトルク、振動量等)の取得が実施される。
図2は、状態変数S及び判定データDの設定例を示す図である。図2に例示すように、稼働開始条件データS1に含まれる取得動作の稼働開始位置stは、例えば収納動作を開始する搬送装置上の物品の位置のx座標値を用いれば良い。また、搬送状態データS2に含まれるロボットの稼働範囲へ向けて搬送装置上を流れてくる1乃至所定数の物品の搬送装置上の位置や姿勢(xn,yn,θn)は、例えばコンベヤ上の各物品のx座標値、y座標値、及び座標系のx軸に対する各物品の為す角度θを用いればよい。また、判定データDに含まれる見逃し数lpは、例えば予め定めた所定時間以内におけるロボットの稼働範囲内で収納されなかった物品の数を用いればよい。
学習部26は、例えばコンピュータのCPUの一機能として構成できる。或いは学習部26は、例えばコンピュータのCPUを機能させるためのソフトウェアとして構成できる。学習部26は、機械学習と総称される任意の学習アルゴリズムに従い、ロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件を学習する。学習部26は、複数の物品の収納動作に対して、前述した状態変数Sと判定データDとを含むデータ集合に基づく学習を反復実行することができる。複数の物品の収納動作に対する学習サイクルの反復中、状態変数Sのうち稼働開始条件データS1は、前回までの学習サイクルで得た稼働開始条件とし、また判定データDは、当該決定した稼働開始条件に基づく物品の収納動作に対する適否判定結果とする。
このような学習サイクルを繰り返すことにより、学習部26は、搬送装置上の物品に係る状態(搬送状態データS2)とロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件との相関性を暗示する特徴を自動的に識別することができる。学習アルゴリズムの開始時には搬送状態データS2と稼働開始条件との相関性は実質的に未知であるが、学習部26は、学習を進めるに従い徐々に特徴を識別して相関性を解釈する。搬送状態データS2と稼働開始条件との相関性が、ある程度信頼できる水準まで解釈されると、学習部26が反復出力する学習結果は、現在状態(つまり搬送装置上の物品にかかる状態)に対してどのような稼働開始条件の下で物品の収納動作をするべきかと言う行動の選択(つまり意思決定)を行うために使用できるものとなる。つまり学習部26は、学習アルゴリズムの進行に伴い、搬送装置上の物品に係る状態と、当該状態に対してどのような稼働開始条件での物品の収納動作をするべきかという行動との、相関性を最適解に徐々に近づけることができる。
上記したように、制御装置10が備える機械学習装置20は、状態観測部22が観測した状態変数Sと判定データ取得部24が取得した判定データDとを用いて、学習部26が機械学習アルゴリズムに従い、ロボットが搬送装置上の物品を収納する際の稼働開始条件を学習するものである。状態変数Sは、稼働開始条件データS1及び搬送状態データS2といった、外乱の影響を受け難いデータで構成され、また判定データDは、物品の収納動作後の搬送装置上の物品に係る状態を計測したり収納動作中のロボットの動作パラメータを取得したりすることにより一義的に求められる。搬送状態データS2については、例えば第1の測定装置の能力としての機械の各部の測定精度に依存するが、それ自体高精度の搬送状態データS2を観測できることが期待される。また判定データDについても同様に、第1の測定装置の測定精度に依存して、高精度の判定データDを取得できることが期待される。したがって、制御装置10が備える機械学習装置20によれば、学習部26の学習結果を用いることで、搬送装置上の物品に係る状態に応じた、ロボットが該物品を収納する際の稼働開始条件を、演算や目算によらずに自動的に、しかも正確に求めることができるようになる。
ロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件を、演算や目算によらずに自動的に求めることができれば、ロボットによる搬送装置上の物品の収納動作を開始する前に搬送装置上の物品にかかる状態(搬送状態データS2)を把握するだけで、ロボットが搬送装置上の物品の収納する際の適切な稼働開始条件を迅速に決定することができる。したがって、ロボットによる搬送装置上の物品の収納動作を効率よく且つロボットに負荷を掛けないようにすることができる。
制御装置10が備える機械学習装置20の一変形例として、状態観測部22は、状態変数Sとして、収納対象とする物品の種別を識別する種別情報S3を更に観測することができる。種別情報S3は例えば、収納対象とする物品の形状や色、重さ等を含むことができる。状態観測部22は例えば、第1の測定装置の出力から種別情報S3を取得できる。このようにする場合、例えば稼動開始条件に対して(収納対象とする物品の種別として)種別情報を含めることができ、また、学習部26は、該稼働開始条件を、搬送状態データS2及び種別情報S3の双方と関連付けて学習することができる。
上記変形例によれば、機械学習装置20は、特定の種別の物品をロボットによる収納動作の対象とした場合の稼働開始条件を学習することができる。例えば、2種の収納対象となる物品について、該物品の搬送装置上の位置や姿勢(搬送状態データS2)が略同一であっても、当該物品の重さや形状(種別情報S3)が異なる場合、該物品を収納する際の稼働開始条件が微妙に異なる状況が生じ得る。上記構成によれば、このような状況においても物品の重さや形状等(種別情報S3)に応じて収納対象の物品を収納する際の稼働開始条件を最適化することができる。或いは、学習を進めるうちに収納対象の物品の搬送装置上の位置や姿勢(搬送状態データS2)と物品の種別(種別情報S3)との相関性を見出すことができる場合もある。この場合には、種別情報S3から搬送状態データS2をある程度予測できるようになるので、第1の測定装置による搬送装置上の物品に係る状態の測定精度が低い場合であっても、学習を適正に収束させて物品を収納する際の稼働開始条件を最適化することができる。
制御装置10が備える機械学習装置20の他の変形例として、学習部26は、同一の構成を有する複数のロボットのそれぞれについて得られた状態変数S及び判定データDを用いて、それらロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件を学習することができる。この構成によれば、一定時間で得られる状態変数Sと判定データDとを含むデータ集合の量を増加できるので、より多様なデータ集合を入力として、ロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件の学習の速度や信頼性を向上させることができる。
上記構成を有する機械学習装置20では、学習部26が実行する学習アルゴリズムは特に限定されず、機械学習として公知の学習アルゴリズムを採用できる。図3は、図1に示す制御装置10の一形態であって、学習アルゴリズムの一例として強化学習を実行する学習部26を備えた構成を示す。強化学習は、学習対象が存在する環境の現在状態(つまり入力)を観測するとともに現在状態で所定の行動(つまり出力)を実行し、その行動に対し何らかの報酬を与えるというサイクルを試行錯誤的に反復して、報酬の総計が最大化されるような方策(本願の機械学習装置ではロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件)を最適解として学習する手法である。
図3に示す制御装置10が備える機械学習装置20において、学習部26は、状態変数Sに基づいてロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の適否判定結果(次の学習サイクルで用いられる判定データDに相当)に関連する報酬Rを求める報酬計算部28と、報酬Rを用いて、ロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件の価値を表す関数Qを更新する価値関数更新部30とを備える。学習部26は、価値関数更新部30が関数Qの更新を繰り返すことによって搬送装置上の物品に係る状態に対するロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件を学習する。
学習部26が実行する強化学習のアルゴリズムの一例を説明する。この例によるアルゴリズムは、Q学習(Q−learning)として知られるものであって、行動主体の状態sと、その状態sで行動主体が選択し得る行動aとを独立変数として、状態sで行動aを選択した場合の行動の価値を表す関数Q(s,a)を学習する手法である。状態sで価値関数Qが最も高くなる行動aを選択することが最適解となる。状態sと行動aとの相関性が未知の状態でQ学習を開始し、任意の状態sで種々の行動aを選択する試行錯誤を繰り返すことで、価値関数Qを反復して更新し、最適解に近付ける。ここで、状態sで行動aを選択した結果として環境(つまり状態s)が変化したときに、その変化に応じた報酬(つまり行動aの重み付け)rが得られるように構成し、より高い報酬rが得られる行動aを選択するように学習を誘導することで、価値関数Qを比較的短時間で最適解に近付けることができる。
価値関数Qの更新式は、一般に下記の数1式のように表すことができる。数1式において、st及びatはそれぞれ時刻tにおける状態及び行動であり、行動atにより状態はst+1に変化する。rt+1は、状態がstからst+1に変化したことで得られる報酬である。maxQの項は、時刻t+1で最大の価値Qになる(と時刻tで考えられている)行動aを行ったときのQを意味する。α及びγはそれぞれ学習係数及び割引率であり、0<α≦1、0<γ≦1で任意設定される。
Figure 2018171684
学習部26がQ学習を実行する場合、状態観測部22が観測した状態変数S及び判定データ取得部24が取得した判定データDは、更新式の状態sに該当し、現在状態(つまり搬送装置上の物品に係る状態)に対するロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件をどのように変更するべきかという行動は、更新式の行動aに該当し、報酬計算部28が求める報酬Rは、更新式の報酬rに該当する。よって価値関数更新部30は、現在状態のロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件の価値を表す関数Qを、報酬Rを用いたQ学習により繰り返し更新する。
報酬計算部28が求める報酬Rは、例えば、ロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件を決定した後に該稼働開始条件に基づいてロボットによる搬送装置上の物品の収納動作を実施したときに、収納動作の状態が「適」と判定される場合(例えば、1乃至所定数の物品の収納動作のサイクルタイムが許容できる範囲に収まる場合、物品の見逃し個数が許容できる範囲に収まる場合、ロボットを駆動するモータのトルクが許容範囲に収まる場合、ロボットの振動量が許容範囲に収まる場合、など)に正(プラス)の報酬Rとし、ロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件を決定した後に該稼働開始条件に基づいてロボットによる搬送装置上の物品の収納動作を実施したときに、収納動作の状態が「否」と判定される場合(例えば、1乃至所定数の物品の収納動作のサイクルタイムが許容できる範囲外である場合、物品の見逃し個数が許容できる範囲外である場合、ロボットを駆動するモータのトルクが許容範囲外である場合、ロボットの振動量が許容範囲外である場合、など)に負(マイナス)の報酬Rとすることができる。正負の報酬Rの絶対値は、互いに同一であってもよいし異なっていてもよい。また、判定の条件として、判定データDに含まれる複数の値を組み合わせて判定するようにしても良い。
また、ロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の状態の適否判定結果を、「適」及び「否」の二通りだけでなく複数段階に設定することができる。例として、物品の収納動作のサイクルタイムの許容範囲の最大値がTmaxの場合、物品の収納動作のサイクルタイムTが、0≦T<Tmax/5のときは報酬R=5を与え、Tmax/5≦T<Tmax/2のときは報酬R=2を与え、Tmax/2≦T≦Tmaxのときは報酬R=1を与えるような構成とすることができる。さらに、学習の初期段階はTmaxを比較的大きく設定し、学習が進行するにつれてTmaxを縮小する構成とすることもできる。
価値関数更新部30は、状態変数Sと判定データDと報酬Rとを、関数Qで表される行動価値(例えば数値)と関連付けて整理した行動価値テーブルを持つことができる。この場合、価値関数更新部30が関数Qを更新するという行為は、価値関数更新部30が行動価値テーブルを更新するという行為と同義である。Q学習の開始時には環境の現在状態とロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件との相関性は未知であるから、行動価値テーブルにおいては、種々の状態変数Sと判定データDと報酬Rとが、無作為に定めた行動価値の値(関数Q)と関連付けた形態で用意されている。なお報酬計算部28は、判定データDが分かればこれ対応する報酬Rを直ちに算出でき、算出した値Rが行動価値テーブルに書き込まれる。
ロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の状態の適否判定結果に応じた報酬Rを用いてQ学習を進めると、より高い報酬Rが得られる行動を選択する方向へ学習が誘導され、選択した行動を現在状態で実行した結果として変化する環境の状態(つまり状態変数S及び判定データD)に応じて、現在状態で行う行動についての行動価値の値(関数Q)が書き替えられて行動価値テーブルが更新される。この更新を繰り返すことにより、行動価値テーブルに表示される行動価値の値(関数Q)は、適正な行動ほど大きな値となるように書き換えられる。このようにして、未知であった環境の現在状態(搬送装置上の物品に係る状態)とそれに対する行動(ロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件)との相関性が徐々に明らかになる。つまり行動価値テーブルの更新により、搬送装置上の物品に係る状態と、ロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件との関係が最適解に徐々に近づけられる。
図4を参照して、学習部26が実行する上記したQ学習のフロー(つまり機械学習方法の一形態)をさらに説明する。まずステップSA01で、価値関数更新部30は、その時点での行動価値テーブルを参照しながら、状態観測部22が観測した状態変数Sが示す現在状態で行う行動としてロボットによる搬送装置上の物品の稼働開始条件を無作為に選択する。次に価値関数更新部30は、ステップSA02で、状態観測部22が観測している現在状態の状態変数Sを取り込み、ステップSA03で、判定データ取得部24が取得している現在状態の判定データDを取り込む。次に価値関数更新部30は、ステップSA04で、判定データDに基づき、ロボットの搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件が適当であったか否かを判断し、適当であった場合、ステップSA05で、報酬計算部28が求めた正の報酬Rを関数Qの更新式に適用し、次いでステップSA06で、現在状態における状態変数S及び判定データDと報酬Rと行動価値の値(更新後の関数Q)とを用いて行動価値テーブルを更新する。ステップSA04で、ロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件が適当でなかったと判断した場合、ステップSA07で、報酬計算部28が求めた負の報酬Rを関数Qの更新式に適用し、次いでステップSA06で、現在状態における状態変数S及び判定データDと報酬Rと行動価値の値(更新後の関数Q)とを用いて行動価値テーブルを更新する。学習部26は、ステップSA01〜SA07を繰り返すことで行動価値テーブルを反復して更新し、ロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件の学習を進行させる。
前述した強化学習を進める際に、例えばQ学習の代わりに、ニューラルネットワークを用いることができる。図5Aは、ニューロンのモデルを模式的に示す。図5Bは、図5Aに示すニューロンを組み合わせて構成した三層のニューラルネットワークのモデルを模式的に示す。ニューラルネットワークは、例えば、ニューロンのモデルを模した演算装置や記憶装置等によって構成できる。
図5Aに示すニューロンは、複数の入力x(ここでは一例として、入力x1〜入力x3)に対する結果yを出力するものである。各入力x1〜x3には、この入力xに対応する重みw(w1〜w3)が掛けられる。これにより、ニューロンは、次の数2式により表現される出力yを出力する。なお、数2式において、入力x、出力y及び重みwは、すべてベクトルである。また、θはバイアスであり、fkは活性化関数である。
Figure 2018171684
図5Bに示す三層のニューラルネットワークは、左側から複数の入力x(ここでは一例として、入力x1〜入力x3)が入力され、右側から結果y(ここでは一例として、結果y1〜結果y3)が出力される。図示の例では、入力x1、x2、x3のそれぞれに対応の重み(総称してw1で表す)が乗算されて、個々の入力x1、x2、x3がいずれも3つのニューロンN11、N12、N13に入力されている。
図5Bでは、ニューロンN11〜N13の各々の出力を、総称してz1で表す。z1は、入カベクトルの特徴量を抽出した特徴ベクトルと見なすことができる。図示の例では、特徴ベクトルz1のそれぞれに対応の重み(総称してw2で表す)が乗算されて、個々の特徴ベクトルz1がいずれも2つのニューロンN21、N22に入力されている。特徴ベクトルz1は、重みw1と重みw2との間の特徴を表す。
図5Bでは、ニューロンN21〜N22の各々の出力を、総称してz2で表す。z2は、特徴ベクトルz1の特徴量を抽出した特徴ベクトルと見なすことができる。図示の例では、特徴ベクトルz2のそれぞれに対応の重み(総称してw3で表す)が乗算されて、個々の特徴ベクトルz2がいずれも3つのニューロンN31、N32、N33に入力されている。特徴ベクトルz2は、重みw2と重みw3との間の特徴を表す。最後にニューロンN31〜N33は、それぞれ結果y1〜y3を出力する。
制御装置10が備える機械学習装置20においては、状態変数Sと判定データDとを入力xとして、学習部26が上記したニューラルネットワークに従う多層構造の演算を行うことで、ロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件(結果y)を出力することができる。なおニューラルネットワークの動作モードには、学習モードと価値予測モードとがあり、例えば学習モードで学習データセットを用いて重みWを学習し、学習した重みWを用いて価値予測モードで行動の価値判断を行うことができる。なお価値予測モードでは、検出、分類、推論等を行うこともできる。
上記した制御装置10の構成は、コンピュータのCPUが実行する機械学習方法(或いはソフトウェア)として記述できる。この機械学習方法は、ロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件を学習する機械学習方法であって、コンピュータのCPUが、ロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件を示す稼働開始条件データS1、及び搬送装置上の物品に係る状態を示す搬送状態データS2を、ロボットによる搬送装置上の物品の収納動作が行われる環境の現在状態を表す状態変数Sとして観測するステップと、ロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の状態の適否判定結果を示す判定データDを取得するステップと、状態変数Sと判定データDとを用いて、ロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件と搬送状態データS2とを関連付けて学習するステップとを有する。
図6は、第2の実施形態による制御装置40を示す。制御装置40は、機械学習装置50と、状態観測部22が観測する状態変数Sの稼働開始条件データS1及び搬送状態データS2を状態データS0として取得する状態データ取得部42とを備える。状態データ取得部42が取得する状態データS0は、種別情報S3を含むこともできる。状態データ取得部42は、機械に付設される前述した第1の測定装置や、作業者による適宜のデータ入力から、状態データS0を取得することができる。
制御装置40が有する機械学習装置50は、ロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件を機械学習により自ら学習するためのソフトウェア(学習アルゴリズム等)及びハードウェア(コンピュータのCPU等)に加えて、学習したロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件をロボット(図示せず)への指令として出力するためのソフトウェア(演算アルゴリズム等)及びハードウェア(コンピュータのCPU等)を含むものである。制御装置40が含む機械学習装置50は、1つの共通のCPUが、学習アルゴリズム、演算アルゴリズム等の全てのソフトウェアを実行する構成を有することもできる。
意思決定部52は、例えばコンピュータのCPUの一機能として構成できる。或いは意思決定部52は、例えばコンピュータのCPUを機能させるためのソフトウェアとして構成できる。意思決定部52は、学習部26が学習したロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件に基づいて収納動作を行うロボットへの指令値Cを生成し、生成した指令値Cとして出力する。意思決定部52がロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件に基づく指令値Cをロボットに対して出力した場合、これに応じて、環境の状態(稼働開始条件データS1)が変化する。
状態観測部22は、意思決定部52による環境へのロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件の表示、または出力後に変化した稼働開始条件データS1を含む状態変数Sを次の学習サイクルにおいて観測する。学習部26は、変化した状態変数Sを用いて、例えば価値関数Q(すなわち行動価値テーブル)を更新することで、ロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件を学習する。意思決定部52は、学習したロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件の下で状態変数Sに応じてロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件に基づく指令値Cをロボットへと出力する。このサイクルを繰り返すことにより、機械学習装置50はロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件の学習を進め、自身が決定するロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件の信頼性を徐々に向上させる。
上記構成を有する制御装置40が備える機械学習装置50は、前述した機械学習装置20と同等の効果を奏する。特に機械学習装置50は、意思決定部52の出力によって環境の状態を変化させることができる。他方、機械学習装置20では、学習部26の学習結果を環境に反映させるための意思決定部に相当する機能を、外部装置(例えばロボットの制御装置)に求めることができる。
図7は、ロボット60を備えた一実施形態による物品搬送システム70を示す。物品搬送システム70は、同一の機械構成を有する複数のロボット60、60’と、それらロボット60、60’を互いに接続するネットワーク72とを備え、複数のロボット60、60’のうち少なくとも1つが、上記した制御装置40を備えるロボット60として構成される。また物品搬送システム70は、制御装置40を備えないロボット60’を含むことができる。ロボット60、60’は、搬送装置上の物品を収納するために必要とされる一般的な構成を有する。
上記構成を有する物品搬送システム70は、複数のロボット60、60’のうちで制御装置40を備えるロボット60が、学習部26の学習結果を用いて、搬送装置上の物品に係る状態に応じたロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件を、演算や目算によらずに自動的に、しかも正確に求めることができる。また、少なくとも1つのロボット60の制御装置40が、他の複数のロボット60、60’のそれぞれについて得られた状態変数S及び判定データDに基づき、全てのロボット60、60’に共通するロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件を学習し、その学習結果を全てのロボット60、60’が共有するように構成できる。したがって物品搬送システム70によれば、より多様なデータ集合(状態変数S及び判定データDを含む)を入力として、ロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件の学習の速度や信頼性を向上させることができる。
図8は、ロボット60’を備えた他の実施形態による物品搬送システム70’を示す。物品搬送システム70’は、機械学習装置50(又は20)と、同一の機械構成を有する複数のロボット60’と、それらロボット60’と機械学習装置50(又は20)とを互いに接続するネットワーク72とを備える。
上記構成を有する物品搬送システム70’は、機械学習装置50(又は20)が、複数のロボット60’のそれぞれについて得られた状態変数S及び判定データDに基づき、全てのロボット60’に共通するロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件を学習し、その学習結果を用いて、搬送装置上の物品の状態に応じたロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件を、演算や目算によらずに自動的に、しかも正確に求めることができる。
物品搬送システム70’は、機械学習装置50(又は20)が、ネットワーク72に用意されたクラウドサーバやセルコントローラ等に存在する構成を有することができる。この構成によれば、複数のロボット60’のそれぞれが存在する場所や時期に関わらず、必要なときに必要な数のロボット60’を機械学習装置50(又は20)に接続することができる。
物品搬送システム70、70’に従事する作業者は、機械学習装置50(又は20)に
よる学習開始後の適当な時期に、機械学習装置50(又は20)によるロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件の学習の到達度(すなわちロボットによる搬送装置上の物品の収納動作の稼働開始条件の信頼性)が要求レベルに達したか否かの判断を実行することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述した実施の形態の例のみに限定されることなく、適宜の変更を加えることにより様々な態様で実施することができる。
例えば、機械学習装置20,50が実行する学習アルゴリズム、機械学習装置50が実行する演算アルゴリズム、制御装置10、40が実行する制御アルゴリズム等は、上述したものに限定されず、様々なアルゴリズムを採用できる。
また、上記した実施形態では制御装置10,40の上で機械学習装置20,50がオンラインで機械学習する例を示しているが、制御装置10,40によるロボットの制御時に状態データSや判定データDをログデータとして記録しておき、記録したログデータを収集して、収集したログデータから取得した状態データSや判定データDに基づいて機械学習装置20,50が機械学習するようにしても良い。
10,40 制御装置
20,50 機械学習装置
22 状態観測部
24 判定データ取得部
26 学習部
28 報酬計算部
30 価値関数更新部
42 状態データ取得部
52 意思決定部
60,60’ ロボット
70,70’ 物品搬送システム
72 ネットワーク

Claims (10)

  1. 搬送装置上に配置された少なくともひとつの物品を把持して所定の位置へと収納するためのロボットを制御する制御装置であって、
    前記ロボットによる前記搬送装置上に配置された前記物品の収納動作の稼働開始条件を学習する機械学習装置を備え、
    前記機械学習装置は、
    前記稼働開始条件を示す稼働開始条件データ、及び前記搬送装置上の前記物品に係る状態を示す搬送状態データを、環境の現在状態を表す状態変数として観測する状態観測部と、
    前記収納動作の適否判定結果を示す判定データを取得する判定データ取得部と、
    前記状態変数と前記判定データとを用いて、前記稼働開始条件を前記搬送状態データと関連付けて学習する学習部と、
    を備える制御装置。
  2. 前記状態観測部は、前記状態変数として、前記物品の種別を識別する種別情報を更に観測し、
    前記学習部は、前記稼働開始条件を前記搬送状態データ及び前記種別情報の双方と関連付けて学習する、
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記判定データは、予め定めた所定数の前記物品を収納するまでのサイクルタイム、前記搬送装置上で前記ロボットが物品を見逃した見逃し個数、前記ロボットが前記物品を収納する際の前記ロボットを駆動するモータのトルク、及び前記ロボットが前記物品を収納する際に生じる振動のうちの少なくとも1つを含む、
    請求項1または2に記載の制御装置。
  4. 前記学習部は、
    前記適否判定結果に関連する報酬を求める報酬計算部と、
    前記報酬を用いて、前記搬送装置上の前記物品に係る状態に対する前記稼働開始条件の価値を表す関数を更新する価値関数更新部とを備える、
    請求項1〜3のいずれか1つに記載の制御装置。
  5. 前記学習部は、前記状態変数と前記判定データとを多層構造で演算する、
    請求項1〜4のいずれか1つに記載の制御装置。
  6. 前記学習部による学習結果に基づいて、前記稼働開始条件に基づく指令値を出力する意思決定部を更に備える、
    請求項1〜5のいずれか1つに記載の制御装置。
  7. 前記学習部は、複数のロボットのそれぞれについて得られた前記状態変数及び前記判定データを用いて、該複数のロボットのそれぞれにおける前記稼働開始条件を学習する、
    請求項1〜6のいずれか1つに記載の制御装置。
  8. 前記機械学習装置は、クラウドサーバに存在する、
    請求項1〜7のいずれか1つに記載の制御装置。
  9. 搬送装置上に配置された少なくともひとつの物品を把持して所定の位置へと収納するためのロボットによる前記搬送装置上に配置された前記物品の収納動作の稼働開始条件を学習する機械学習装置であって、
    前記稼働開始条件を示す稼働開始条件データ、及び前記搬送装置上の前記物品に係る状態を示す搬送状態データを、環境の現在状態を表す状態変数として観測する状態観測部と、
    前記収納動作の適否判定結果を示す判定データを取得する判定データ取得部と、
    前記状態変数と前記判定データとを用いて、前記稼働開始条件を前記搬送状態データと関連付けて学習する学習部と、
    を備える機械学習装置。
  10. 搬送装置上に配置された少なくともひとつの物品を把持して所定の位置へと収納するためのロボットによる前記搬送装置上に配置された前記物品の収納動作の稼働開始条件を学習する機械学習方法であって、
    前記稼働開始条件を示す稼働開始条件データ、及び前記搬送装置上の前記物品に係る状態を示す搬送状態データを、環境の現在状態を表す状態変数として観測するステップと、
    前記収納動作の適否判定結果を示す判定データを取得するステップと、
    前記状態変数と前記判定データとを用いて、前記稼働開始条件を前記搬送状態データと関連付けて学習するステップと、
    を実行する機械学習方法。
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