JP2018171341A - 縫製システム - Google Patents

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Hiroki Yamaura
宏貴 山浦
夕貴 森長
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Abstract

【課題】動作部毎に位置精度合わせのための検出器を配置することなく、安価に複数の動作部分に対する相対位置を確認し、容易に相対位置の補正を行う。【解決手段】所定の保持位置から受渡位置までシート状の布を搬送する搬送アームと、ミシンと、所定エリア内を撮影範囲とした撮影装置と、制御装置と、押えフレームと、搬送アーム及び押えフレームが測定位置にあるときの各測定位置座標データを記憶した記憶部と、搬送アーム及び押えフレームの撮影結果に基づいて各解析位置座標データを解析する解析部と、各解析位置座標データと各測定位置座標データとを比較する比較部と、比較結果に座標ずれが発生しているか否かを判定する判定部と、判定結果に応じて搬送アーム及び押えフレームの位置データを補正する補正部と、を備える。【選択図】図14

Description

本発明は、ミシンで縫製するための被縫製物をミシンに搬送する搬送装置を備えた縫製システムに関する。
従来、ロボットアームの位置をカメラ、センサ等の検出器を用いて認識することが周知である。特許文献1では、ロボットアームにカメラを取り付け、作業対象面に作業ツールにより付した印をカメラで撮像する。撮像した印の位置に基づいて、作業ツールの位置とカメラの位置関係を算出することでロボットアームの位置を認識する(例えば、特許文献1参照)。
特開平05−204423号公報
しかしながら、特許文献1では、検出器(カメラ)をロボットアームに取り付けている。例えば、搬送装置を用いて被縫製物をミシンに搬送し、ミシンが縫製する縫製システムの場合、搬送装置とミシンとの複数の装置の位置関係を認識する必要がある。該縫製システムに特許文献1を適用すると、各装置でカメラを必要とし、その個々の位置合わせを行うことも非常に手間を要する。
本発明の目的は、動作部毎に位置精度合わせのための検出器を配置することなく、安価に複数の動作部分に対する相対位置を確認することができ、しかも、容易に相対位置の補正を行うことができる縫製システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本願発明は、所定の保持位置にて保持したシート状の被縫製物を所定の受渡位置に搬送する搬送アームと、搬送アームと隣接配置し、搬送アームが受渡位置まで搬送した被縫製物に対して、所定の縫製処理を実行するミシンと、保持位置又は受渡位置を含む所定エリア内を撮影範囲とした撮影装置と、搬送アームによる被縫製物の搬送制御、ミシンによる被縫製物の縫製制御、撮影装置による撮影結果の画像解析制御、を含む制御を実行するプログラムを記憶した記憶部を有する制御装置と、を備え、ミシンは、受渡位置に搬送した被縫製物を保持する布押え部を備え、記憶部は、搬送アーム及び布押え部が所定の測定位置にあるときの、各測定位置座標データ若しくは相対測定位置座標データである測定位置データを記憶し、搬送アーム及び布押え部は、所定の測定位置にあるとき撮像範囲内に在り、制御装置は、所定のタイミングにおいて撮影装置で撮影した搬送アーム及び布押え部の撮影結果に基づいて、搬送アーム及び布押え部の各解析位置座標データ若しくは解析相対位置座標データである解析位置データを解析する解析部と、解析部で解析した解析位置データと、記憶部に記憶した測定位置データと、を比較する比較部と、比較部の比較結果に基づき、解析位置データと測定位置データとに差分があるか否かを判定する判定部と、判定部の判定結果に応じて搬送アーム及び布押え部の位置データを補正する補正部と、を備えるものである。
制御装置は、搬送アーム及びミシンの現在位置を撮影して画像解析する解析部と、その解析結果を比較する比較部と、比較によって差分の有無を判定する判定部と、差分を補正する補正部と、を備える。
解析部は、所定のタイミングにおいて撮影装置で撮影した搬送アーム及び布押え部の撮影結果に基づいて各解析位置座標データ若しくは解析相対位置座標データである解析位置データを解析する。比較部は、解析部で解析した解析位置データと、記憶部に記憶した測定位置座標データ若しくは相対測定位置座標データと、を比較する。判定部は、比較部の比較結果に差分があるか否かを判定する。補正部は、判定部の判定結果に応じて搬送アーム及び布押え部の位置データを補正する。
これにより、搬送アームとミシンとの相対位置関係が変化しても、補正することで搬送不良や縫製不良の発生を事前に抑制することができる。
本発明によれば、動作部毎に位置精度合わせのための検出器を配置することなく、安価に複数の動作部分に対する相対位置を確認することができ、しかも、容易に相対位置の補正を行うことができる。
搬送システムの斜視図である。 ミシンの斜視図である。 水平動機構の斜視図である。 搬送装置の斜視図である。 ミシンの電気的構成を示すブロック図である。 搬送装置の電気的構成を示すブロック図である。 制御端末の電気的構成を示すブロック図である。 システム制御処理ルーチンのフロー図(前半)である。 システム制御処理ルーチンのフロー図(後半)である。 搬送システムの概略構成を示す平面図である。 (A)、(B)はミシンと搬送アームとの相対位置の説明図である。 (A)〜(C)は撮影装置による撮影結果の一例を示す図である。 解析位置座標データの座標上の説明図である。 マスター基準を作成する際の制御装置の制御ルーチンのフロー図である。 補正時における制御装置の制御ルーチンのフロー図である。 (A)、(B)は相対解析位置座標データの一例の座標上の説明図である。 (A)、(B)は相対解析位置座標データの他例の座標上の説明図である。
図面を参照し本発明の一実施形態を説明する。搬送システム300の概略的構成を説明する。以下の説明においては、図中に矢印で示す左右、前後、上下を使用する。
図1に示すように、搬送システム300は、二台のミシン1A,1Bと、二台の搬送装置100A、100Bと、一台の制御装置200とを備える。ミシン1Aとミシン1Bとは、略同一の構成である。以下の説明においては、ミシン1Aとミシン1Bとを総じて説明する場合、ミシン1とする。搬送装置100Aと搬送装置100Bとは、略同一の構成である。以下の説明においては、搬送装置100Aと搬送装置100Bとを総じて説明する場合、搬送装置100とする。
搬送システム300は、鉄又はアルミ製の棒材を矩形に組んだ二つのフレーム躯体301,302を有する。フレーム躯体301は、フレーム躯体302の右側に配置する。フレーム躯体301,302は、中段に棚板305を配置する。ミシン1Aは、フレーム躯体301の棚板305の上面に配置する。搬送装置100Aは、ミシン1Aの右方に配置する。ミシン1Bは、フレーム躯体302の棚板305の上面に配置する。搬送装置100Bは、ミシン1Bの右方に配置する。
搬送装置100Aは、搬送アーム120Aと布把持装置150Aとを備える。搬送アーム120Aはミシン1Aの右方に設け、棚板305の上面に配置する。布把持装置150Aはミシン1Aの右前方に設け、布箱102Aは布把持装置150Aの左方に配置する。布箱102Aは、ミシン1Aが縫製する被縫製物としての複数枚の布105Aを積み重ねて収容する。布把持装置150Aと布箱102Aとはミシン1Aの補助板5の上面に配置する。
搬送装置100Bは、搬送アーム120B、布把持装置150B、布把持装置150Cを備える。搬送アーム120Bはミシン1Bの右方に設け、棚板305の上面に配置する。布把持装置150Bはミシン1Bの右前方に設け、布箱102Bは布把持装置150Bの左方に配置する。布箱102Bは、ミシン1Bが縫製する被縫製物としての複数枚の布105Bを積み重ねて収容する。布把持装置150Bと布箱102Bとはミシン1Bの補助板5の上面に配置する。布把持装置150Cはミシン1Bの左前方に設け、布箱102Cは布把持装置150Cの前方に配置する。布箱102Cは、ミシン1Bが縫製を終えた布105Cを順次積み重ねて収容する。布把持装置150Cと布箱102Cとはミシン1Bの補助板5の上面に配置する。フレーム躯体301,302には、ミシン1A,1Bの左右両側で補助板5と略同じ高さに板306を設ける。
搬送アーム120Aと搬送アーム120Bとは略同一の構成である。以下の説明においては、搬送アーム120Aと搬送アーム120Bとを総じて説明する場合、搬送アーム120とする。布把持装置150A、布把持装置150B、布把持装置150C、は略同一の構成である。以下の説明においては、布把持装置150A、布把持装置150B、布把持装置150Cを総じて説明する場合、布把持装置150とする。布箱102A、布箱102B、布箱102Cは略同一の構成である。以下の説明においては、布箱102A、布箱102B、布箱102Cを総じて説明する場合、布箱102とする。また、布105A、布105B、布105Cを総じて説明する場合、布105とする。
ミシン1と搬送装置100とは、それぞれの制御部50,110(図5、図6参照)を収容する制御箱307を備える。制御箱307は、フレーム躯体301,302のそれぞれの棚板305の下方に配置する。フレーム躯体301,302には、前枠上段に、強化ガラス又はアクリル板からなる透明な保護板(図示略)を取り付ける。保護板は左右にスライドして開閉する。
フレーム躯体302には下段に棚板308を設ける。制御装置200は棚板308の上面に配置する。制御装置200は、ミシン1の制御部50及び搬送装置100の制御部110のそれぞれに電気的に接続する。制御装置200は、例えば、ノート型のパーソナルコンピュータ(PC)であり、ミシン1及び搬送装置100の動作をそれぞれ連動して制御する。
図2を参照しミシン1の機械的構成を説明する。ミシン1は、ベッド部2、脚柱部3、アーム部4を備える。ベッド部2は棚板305の上面に配置する。ベッド部2は、前後方向に延び、内部に垂直釜等(図示略)を備える。脚柱部3はベッド部2の後側から上方に延びる。脚柱部3は内部にミシンモータ31(図5参照)等を備える。アーム部4は、脚柱部3の上端からベッド部2の上面に対向して前方に延び、前端に前端部7を備える。アーム部4は内部に主軸並びに針棒駆動機構(図示略)等を備える。針棒10は前端部7の下端から下方へ延びる。縫針11は針棒10の下端に装着する。
ミシン1はベッド部2の上方に補助板5と水平動機構6とを備える。補助板5は、針棒10よりも下方に位置し、水平方向に延びる上面を有する。補助板5は針板12を備える。針板12の上面と補助板5の上面とは略同じ高さである。針板12は、針棒10に装着した縫針11の直下の位置に、縫針11が挿通可能な針穴13を有する。
図2,図3に示すように、水平動機構6は、押え腕65、X移動板(図示略)、Y移動腕66、エアシリンダ69、X軸移動機構(図示略)、Y軸移動機構(図示略)、保持体70を備える。X軸移動機構はベッド部2の内部に設ける。X軸移動機構は、X軸モータ32(図5参照)を駆動源として、X移動板をX軸方向(左右方向)へ移動する。X移動板の上面は、前後方向に延びるレール(図示略)を備える。押え腕65はレール上に設ける。レールは押え腕65を前後方向へ移動可能に支持する。押え腕65は補助板5よりも上方にある。押え腕65はX移動板と共にX軸方向へ移動する。
Y移動腕66は支持部67と腕部68とを備える。支持部67は左右方向に延びる。支持部67は押え腕65の後部をX軸方向に移動可能に支持する。腕部68は、支持部67の後側に連結し、前後方向に延びる。腕部68はベッド部2の内部に設けたY軸移動機構に接続する。Y軸移動機構は、Y軸モータ34(図5参照)を駆動源として、腕部68をY軸方向(前後方向)へ移動する。支持部67は、腕部68の移動に伴い、Y軸方向へ移動する。押え腕65はY移動腕66と共にY軸方向へ移動する。
保持体70は押え腕65の前端部に取り付ける。保持体70は、昇降板71、エアシリンダ72、押え足73、布押え部としての押えフレーム74、レール75、スライダ76を備える。押え腕65は、左右に一対のエアシリンダ69を備える。エアシリンダ69のロッドは昇降レバー(図示略)に接続する。昇降板71は、昇降レバーに連結し、エアシリンダ69の駆動に応じて上下動する。エアシリンダ72とスライダ76とは、昇降板71の前面に配置する。エアシリンダ72のロッドは左方に伸縮する。押え足73は、側面視略L字状であり、エアシリンダ72のロッドの左端部に連結する。押え足73はエアシリンダ72の駆動に応じて左右動する。レール75は、左右に延び、押え足73の後面に配置する。スライダ76は、レール75に係合し、押え足73を左右動可能に支持する。
押えフレーム74は押え足73の下端部に配置する。押えフレーム74は、例えば、金属製である。押えフレーム74は、水平方向に配置した板部材であり、平面視略矩形状の開口を有する。押えフレーム74は、エアシリンダ69が駆動して昇降板71を下降したとき、補助板5との間に縫製対象の布105を上下から挟んで保持する。押えフレーム74は、エアシリンダ69の駆動によって昇降板71が上昇したとき、補助板5から上方に離れて布105の保持を解除する。押えフレーム74は、エアシリンダ72の駆動によって押え足73を昇降板71の前方に配置したとき、押え腕65の正面の「正位置」にある。図3中の二点鎖線で示すように、押えフレーム74は、エアシリンダ72の駆動によって押え足73を昇降板71の左方に配置したとき、押え腕65の正面から左方へ移動した「側方位置」にある。
図4、図10を参照し搬送装置100の機械的構成を説明する。搬送装置100は、搬送アーム120、吸着機構130、布把持装置150、撮影装置117、吸引機構140を備える。搬送アーム120は、内部に複数のアーム駆動モータ121(固6参照)を備え、ロボットアームとして機能する。搬送アーム120は、支柱部131、第一腕部132、第二腕部133、第三腕部134を有する。支柱部131は、上下方向に延び、下端部を棚板305の上面に固定する。支柱部131は、上端部を第一腕部132の一端部に連結し、第一腕部132を水平回転可能に支持する。支柱部131は、上端部内に第一腕部132を回動させるアーム駆動モータ121を備える。第一腕部132は水平方向に延びる。第一腕部132は、その他端部は第二腕部133の一端部に連結し、第二腕部133を水平回転可能に支持する。第二腕部133は、水平方向に延び且つ他端部が上下方向に延びる。第二腕部133は、一端部内にアーム駆動モータ121を備える。第二腕部133は、アーム駆動モータ121の駆動により第一腕部132に対して相対的に回動する。
第三腕部134は、上下方向に延びる棒状の部材である。第二腕部133の他端部は、第三腕部134を上下動可能、且つ、第三腕部134の軸中心に回転可能に保持する。第二腕部133は、その他端部内に二つのアーム駆動モータ121を備え、アーム駆動モータ121の駆動により第三腕部134は上下動し且つ回転する。第三腕部134の下端部は吸着機構130の取付台124に接続する。
吸着機構130は取付台124と帯電装置135とを備える。取付台124は平面視略矩形状の板部材である。帯電装置135は通電によって帯電する。帯電装置135は、平面視略矩形の板状であり、取付台124の下部に配置する。帯電装置135の下面は吸着面136である。帯電装置135は、帯電することで静電気を帯び、吸着面136に布105を吸着する。搬送装置100の制御部110(図6参照)は、複数のアーム駆動モータ121の駆動をそれぞれ制御する。制御部110は、補助板5の上面において、搬送アーム120の可動範囲内の任意の位置及び任意の向きで帯電装置135を移動する。
布把持装置150は、積み重なった複数の布105から最上位に位置する布105を一枚だけ取り出す装置である。布把持装置150は、回動機構160、上下動機構170、把持機構180を備える。回動機構160は、台座部161、エアシリンダ162、支柱163、回動腕164を備える。台座部161は、箱状で、底部を補助板5の上面に配置する。支柱163は上下方向に延びる棒状である。台座部161は支柱163をその軸中心に回転可能に支持する。支柱163の下端部は台座部161の内部に配置する。エアシリンダ162は台座部161の側部に配置する。エアシリンダ162のロッド165は、台座部161の内部に配置し、支柱163の側方で左右方向に伸縮する。支柱163の下端部はピニオンギア(図示略)を備える。エアシリンダ162のロッド165は、ピニオンギアと噛合うラックギア(図示略)を備える。エアシリンダ162が駆動すると、支柱163は回動する。
回動腕164の一端部は、支柱163の上端部に配置する。回動腕164は、水平方向に延び、他端部に上下動機構170を配置する。把持機構180は上下動機構170の下端に接続する。上下動機構170はエアシリンダであり、把持機構180を上下動する。
図4に示すように、補助板5は台座部161の後方に円形の窓部101を備える。窓部101は強化ガラス又は透明なアクリル板を配置する。フレーム躯体301,302は、窓部101の下方に撮影装置117を配置する。撮影装置117は、窓部101を介して補助板5の上方を撮影する。搬送アーム120が帯電装置135を窓部101の上方の「保持位置」に移動したとき、撮影装置117は帯電装置135の吸着面136と、吸着面136に吸着する布105を撮影する。したがって、「保持位置」は、搬送アーム120が布105をどのように窓部101の上方に搬送してきたのかを確認するための「撮影位置」を兼用している。
布箱102は台座部161の左方に設け、補助板5の上面に配置する。布箱102は平面視略矩形状であり、前後方向よりも左右方向が長い。縫製対象の布105は、布箱102の内部に積み重ねて配置する。
本実施形態の布105は略長方形状である。布105は、長い辺を左右方向にして布箱102の内部に収容する。把持機構180が布箱102から一枚の布105を把持するとき、回動機構160は、上下動機構170と把持機構180を布箱102の上方の「受取位置」に回動する。図中の二点鎖線で示すように、布把持装置150A、150Bの回動機構160は、上下動機構170と把持機構180を布箱102A、102Bの上方の位置から略90度回動し、窓部101の上方位置に移動する。布把持装置150Cの回動機構160は、上下動機構170と把持機構180を布箱102Cの上方の位置から略180度回動する。補助板5の上面で窓部101の付近の位置は、「配置位置」である。布把持装置150は、布箱102から取り出した一枚の布105を「配置位置」に配置する。搬送アーム120は、「配置位置」に帯電装置135を移動し、布105を受け取る。
補助板5は、布箱102の後方に開口部19を有する。開口部19は平面視略矩形状であり、前後方向よりも左右方向が長い。吸引機構140は開口部19に設け、補助板5の下側に配置する。吸引機構140は、エアで駆動する吸引バルブ145を備え、搬送アーム120が「受渡位置」に配置した布105を吸引し、受け渡しが完了するまで布105を保持する。受渡位置は搬送アーム120の帯電装置135が吸着面136に吸着した布105を水平動機構6の押えフレーム74に受け渡す位置である。
ミシン1のエアシリンダ69、72、布把持装置150のエアシリンダ162、上下動機構170、吸引機構140の吸引バルブ145は、それぞれ、エアチューブを介してエアコンプレッサ(図示略)に接続する。
図5を参照しミシン1の電気的構成を説明する。ミシン1の制御部50は、CPU51、ROM52、RAM53、記憶装置54、通信インターフェース(I/F)55、入出力I/F56、駆動回路57〜59を備える。CPU51、ROM52、RAM53、記憶装置54は、バスを介して入出力I/F56と電気的に接続する。CPU51はミシン1の制御を司り、ROM52が記憶する各種プログラムに従い縫製に関わる各種演算と処理を実行する。ROM52は各種プログラム、各種初期設定パラメータ等を記憶する。RAM53はCPU51の演算結果、ポインタ、カウンタ等を一時的に記憶する。
記憶装置54は複数の模様の縫製データ、作業者が入力した各種設定情報等を記憶する不揮発性の記憶装置である。縫製データは、模様を縫製する為の複数の針落ち点が順に縫針11の直下に位置するように、保持体70を移動する為のデータである。針落ち点は針棒10と共に縫針11が下方に移動した時に縫針11が刺さる布105の上の予定位置である。「縫製開始位置」は、最初の針落ち点に対応する押えフレーム74の位置である。針落ち点の座標は押えフレーム74の「原点位置」を基準とした座標である。押えフレーム74の「原点位置」は、例えば、押えフレーム74の中心点が縫針11の直下にある位置である。保持体70の「原点位置」は、本実施形態の例に限らない。例えば、押えフレーム74の他の位置が縫針11の直下にある位置としてもよい。
通信I/F55は入出力I/F56と電気的に接続する。通信I/F55は、例えばシリアル通信用のインターフェースである。通信I/F55は制御装置200の通信I/F210に接続する。駆動回路57〜59は入出力I/F56と電気的に接続する。駆動回路57はミシンモータ31と電気的に接続する。CPU51は駆動回路57を制御し、ミシンモータ31を駆動する。ミシンモータ31は主軸を回転する。
駆動回路58はX軸モータ32と電気的に接続する。駆動回路59はY軸モータ34と電気的に接続する。CPU51は駆動回路58、59を制御しそれぞれX軸モータ32とY軸モータ34を駆動する。X軸モータ32、Y軸モータ34はそれぞれステッピングモータである。X軸モータ32、Y軸モータ34はそれぞれX軸移動機構、Y軸移動機構を駆動する。保持体70はX軸方向、Y軸方向に移動する。X軸モータ32、Y軸モータ34は、それぞれ出力軸にX軸エンコーダ33とY軸エンコーダ35とを備える。X軸エンコーダ33、Y軸エンコーダ35はそれぞれ入出力I/F56と電気的に接続する。X軸エンコーダ33、Y軸エンコーダ35はそれぞれX軸モータ32、Y軸モータ34の出力軸の回転角度に対応するカウント値を検出し、CPU51に出力する。CPU51はカウント値に基づいて保持体70の現在位置の座標を演算し、RAM53に記憶する。CPU51は縫製時にミシンモータ31を駆動して主軸を回転し、針棒10の上下動と垂直釜の駆動を制御する。CPU51は、ミシンモータ31の駆動と同時に縫製データに基づきX軸モータ32、Y軸モータ34を駆動することで水平動機構6の駆動を制御し、保持体70の押えフレーム74が保持する布105を縫製する。
入出力I/F56はX方向原点センサ36、Y方向原点センサ37、電磁弁38,39と電気的に接続する。X方向原点センサ36はX軸搬送アームに設ける。X方向原点センサ36は保持体70の原点設定に用いる。Y方向原点センサ37はY軸搬送アームに設ける。Y方向原点センサ37は保持体70(押えフレーム74)の「原点位置」の設定に用いる。CPU51はX方向原点センサ36、Y方向原点センサ37の検出結果に基づきX軸モータ32、Y軸モータ34の駆動を制御する。縫製開始前、CPU51は保持体70(押えフレーム74)を「原点位置」へ移動する。
電磁弁38は、エアコンプレッサがエアシリンダ69へ供給するエアの供給経路に配置する。CPU51は電磁弁38の開閉によってエアシリンダ69の駆動を制御し、押えフレーム74を昇降する。電磁弁39は、エアコンプレッサが保持体70のエアシリンダ72へ供給するエアの供給経路に配置する。CPU51は電磁弁39の開閉によってエアシリンダ72の駆動を制御し、押えフレーム74を左右に移動する。
図6を参照し搬送装置100の電気的構成を説明する。搬送装置100の制御部110は、CPU111、ROM112、RAM113、通信I/F114、入出力I/F115、駆動回路116、を備える。CPU111、ROM112、RAM113はバスを介して入出力I/F115と電気的に接続する。CPU111は搬送装置100の制御を司り、ROM112が記憶する各種プログラムに従い処理を実行する。ROM112は各種プログラム、各種初期設定パラメータ等を記憶する。RAM113はCPU111の演算結果、各種データ等を一時的に記憶する。通信I/F114は入出力I/F115と電気的に接続する。通信I/F114は例えばシリアル通信用のインターフェースである。通信I/F114は制御装置200の通信I/F210に接続する。
駆動回路116は入出力I/F115と電気的に接続する。駆動回路116は複数のアーム駆動モータ121に接続する。アーム駆動モータ121はステッピングモータである。CPU111は駆動回路116を制御し、複数のアーム駆動モータ121を駆動する。複数のアーム駆動モータ121は、搬送アーム120の第一腕部132、第二腕部133、第三腕部134を駆動し、帯電装置135を移動する。複数のアーム駆動モータ121は、それぞれの出力軸にアームエンコーダ122を備える。アームエンコーダ122は、それぞれ入出力I/F115と電気的に接続する。アームエンコーダ122はそれぞれアーム駆動モータ121の出力軸の回転角度に対応するカウント値を検出し、CPU111に出力する。CPU111は、カウント値に基づいて第一腕部132、第二腕部133、第三腕部134の現在位置を演算し、RAM113に記憶する。CPU111は、複数のアーム駆動モータ121の駆動を制御することで、縫製動作の際に帯電装置135を「配置位置」と「受渡位置」との間で「保持位置」を経由して移動する。また、CPU111は、複数のアーム駆動モータ121の駆動を制御することで、ミシン1の相対位置を確認する際に、帯電装置135の「受渡位置」を「測定位置」として用いる。縫製開始前、CPU111は帯電装置135を「測定位置」へ移動する。
入出力I/F115は複数のアーム原点センサ123、帯電装置135と電気的に接続する。複数のアーム原点センサ123は、第一腕部132、第二腕部133、第三腕部134それぞれの回転軸と第三腕部134の上端位置に配置する。アーム原点センサ123は搬送アーム120を待機時形態にする設定に用いる。搬送アーム120の非動作時、CPU111はアーム原点センサ123の検出結果に基づき複数のアーム駆動モータ121の駆動をそれぞれ制御して、搬送アーム120を待機時形態にする。待機時形態は、搬送アーム120の形態が他の装置の動作に干渉しない形態である。帯電装置135は駆動回路を含み、CPU111の制御で帯電する。
入出力I/F115は撮影装置117、電磁弁118、151、152と電気的に接続する。撮影装置117は、搬送アーム120が布105を帯電装置135により吸着面136に吸着したとき、吸着面136を撮影する。撮影装置117が吸着面136を撮影する時、帯電装置135は「保持位置」に位置する。CPU111は、撮影装置117の撮影画像を解析し、解析結果に基づき保持位置の検出を行う。保持位置は、帯電装置135が吸着面136で布105を保持する位置である。CPU111は、予め、吸着面136に基準位置を設定する。基準位置は、布105を正確に「受渡位置」に移動するため、吸着面136で保持する布105の位置の基準として設定する位置である。CPU111は、布105の位置の検出結果に基づき搬送アーム120を制御し、基準位置とのずれを修正することによって、布105を正確に「受渡位置」に移動することができる。
電磁弁118は、エアコンプレッサが吸引バルブ145へ供給するエアの供給経路に配置する。CPU111は電磁弁118を開閉し、吸引バルブ145の駆動と非駆動を制御する。電磁弁151は、エアコンプレッサがエアシリンダ162へ供給するエアの供給経路に配置する。CPU111は電磁弁151を開閉し、布把持装置150の支柱163の回動を制御し、把持機構180を「受取位置」と「配置位置」との間で移動する。電磁弁152は、エアコンプレッサが上下動機構170へ供給するエアの供給経路に配置する。CPU111は電磁弁152を開閉し、把持機構180を上下動する。
図7を参照し制御装置200の電気的構成を説明する。制御装置200はCPU201を備える。CPU201は制御装置200の制御を司る。CPU201はチップセット204に接続し、チップセット204を介してROM202、RAM203、表示制御部208と電気的に接続する。チップセット204は、CPU201と、ROM202、RAM203、表示制御部208との間でデータの送受信を管理する一連の回路群である。ROM202はBIOS等を記憶する。RAM203は、種々の一時データを記憶する。表示制御部208は、ディスプレイ209への画像の表示を制御する。
チップセット204はチップセット205と接続する。CPU201は、チップセット205を介し、記憶装置206、入力部207、通信I/F210と電気的に接続する。チップセット205は、CPU201と、記憶装置206、入力部207、通信I/F210との間でデータの送受信を管理する一連の回路群である。記憶装置206は、例えばハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)等、不揮発性の記憶装置である。記憶装置206は、OS、各種アプリケーション、データ等を記憶する。入力部207は、キーボード、マウス等、制御装置200に対する操作の入力を行う装置である。通信I/F210は、例えばシリアル通信用のインターフェースである。通信I/F210はミシン1(ミシン1A,1B)、搬送装置100(搬送装置100A、100B)に接続する。
図8,図9を参照し、搬送システム300の基本動作を説明する。以下の説明においては、ミシン1Aと搬送装置100Aに関する各位置と、ミシン1Bと搬送装置100Bに関する各位置とを区別して説明する場合、便宜上、ミシン1A、搬送装置100Aに関する各位置を位置Aとし、ミシン1B、搬送装置100Bに関する各位置を位置Bとする。搬送装置100Aが布箱102Aから取り出し、ミシン1Aが縫製する布105を布105Aとし、搬送装置100Bが布箱102Bから取り出す布105を布105Bとする。ミシン1Bは、布105Aと布105Bを重ね合わせて縫製する。
搬送システム300は、制御装置200のCPU201が記憶装置206に記憶するシステム制御処理のプログラムを実行し、ミシン1と搬送装置100の動作を制御して布105を縫製する一連の処理を行う。例えば、作業者が搬送装置100の電源をオンにすると、CPU111は、ROM112から搬送制御処理のプログラムを読み出して実行する。CPU111は、制御装置200が送信する各種指示の信号の受信を特機する。作業者がミシン1の電源をオンにすると、CPU51は、ROM52から縫製制御処理のプログラムを読み出して実行する。CPU51は、制御装置200が送信する各種指示の信号の受信を待機する。
図8に示すように、作業者が制御装置200の電源をオンにすると、CPU201はROM202に記憶するBIOSを立ち上げ、記憶装置206に記憶するOSを読み込んで実行する。作業者が制御装置200を操作し、システム制御処理の実行を指示すると、CPU201は記憶装置206からシステム制御処理のプログラムを読み出して実行する。
CPU201は、作業者の操作による加工数の入力を受け付ける。加工数は、搬送システム300の稼働によって縫製加工する縫製物の数である。作業者は、予め布箱102A、102Bに、加工数に応じた枚数の布105A、105Bをそれぞれ積み重ねて収容する。CPU201は、作業者が入力した加工数をRAM203に記憶し、加工数を設定する(ステップS1)。CPU201は、全装置(ミシン1A,1B、搬送装置100A、100B)に対して初期配置信号を送信し(ステップS2)、全装置から配置完了信号を受信するまで待機する(ステップS3:NO)。
図8に示すように、制御装置200のCPU201は、全装置から配置完了信号を受信すると(ステップS3:YES)、工程数として「0」を設定し、RAM203に記憶する(ステップS4)。CPU201は、ミシン1A,1B、搬送装置100A、100Bが行う一連の処理の繰り返し回数を工程数として計数し、各装置の制御を行う。CPU201は、工程数が「0」でなければ処理をステップS7に進め(ステップS6:NO)、工程数が「0」であれば処理をステップS9に進める(ステップS6:YES)。ステップS4で工程数を「0」に設定した後の処理であるので、CPU201はステップS6の処理で、ステップS9に処理を進める。
CPU201は、工程数が加工数と同じでなければ処理をステップS11に進め(ステップS9:NO)、工程数が加工数と同じであれば処理をステップS13に進める(ステップS9:YES)。ステップS9の処理で工程数が「0」のとき、CPU201は搬送装置100Aに対して供給開始信号を送信し(ステップS11)、ミシン1Aに対して受け取り準備信号を送信する(ステップS12)。CPU201は、処理をステップS13に進める。
図8に示すように、制御装置200のCPU201は、ステップS13の処理で、工程数が「0」でなければ処理をステップS14に進め(ステップS13:NO)、工程数が「0」であれば処理をステップS17に進める(ステップS13:YES)。ステップS13の処理で工程数が「0」のとき、CPU201は、供給開始信号を送信した全ての搬送装置100から、供給完了信号を受信するまで待機する(ステップS17:NO)。CPU201は、工程数が「0」の時は搬送装置100Aに供給開始信号を送信したので、搬送装置100Aから供給完了信号を受信すると(ステップS17:YES)、処理をステップS18に進める。図9に示すように、CPU201は、工程数が加工数と同じでなければ処理をステップS19に進め(ステップS18:NO)、工程数が加工数と同じであれば処理をステップS21に進める(ステップS18:YES)。ステップS18の処理で工程数が「0」のとき、CPU201はミシン1Aに対して縫製開始信号を送信し(ステップS19)、処理をステップS21に進める。
図9に示すように、制御装置200のCPU201は、ステップS21の処理で、工程数が「0」でなければ処理をステップS22に進め(ステップS21:NO)、工程数が「0」であれば処理をステップS23に進める(ステップS21:YES)。ステップS21の処理で工程数が「0」のとき、CPU201は、受取完了信号の受信と、縫製開始信号を送信した全てのミシン1からの縫製完了信号の受信を待機する(ステップS23:NO、ステップS26:NO、ステップS23)。ミシン1が縫製動作の開始前に送信する受取完了信号を受信すると(ステップS23:YES)、CPU201は、受取完了信号送信元のミシン1に対応する搬送装置100に吸引停止信号を送信する(ステップS24)。即ちCPU201は、ミシン1Aから受取完了信号を受信した時には搬送装置100Aに吸引停止信号を送信し、ミシン1Bから受取完了信号を受信した時には搬送装置100Bに吸引停止信号を送信する。CPU201は、処理をステップS26へ進める。
図9に示すように、制御装置200のCPU201は、ステップS26の処理で、縫製開始信号を送信した全てのミシン1からの縫製完了信号を受信すると(ステップS26:YES)、処理をステップS27に進める。CPU201は、工程数が「0」の時はミシン1Aに縫製開始信号を送信したので、ミシン1Aから縫製完了信号を受信すると、処理をステップS27に進める。CPU201は、工程数が「0」でなければ処理をステップS28に進め(ステップS27:NO)、工程数が「0」であれば処理をステップS31に進める(ステップS27:YES)。
ステップS27の処理で工程数が「0」のとき、CPU201は、工程数に「1」を加算する(ステップS31)。CPU201は、工程数が加工数より大きいか否か判断し(ステップS32)、加工数以下なら処理をステップS6に戻す(ステップS32:NO)。
以上のように工程数が「0」のとき、CPU201は搬送装置100Aを制御し、布把持装置150Aで布箱102Aから取り出した布105Aを搬送アーム120Aで受渡位置Aに配置する。CPU201はミシン1Aを制御し、受渡位置Aで布105Aを受け取り縫製する。ミシン1Aは、縫製した布105Aを引継位置Aに配置する。この間、搬送装置100Bとミシン1Bは処理を待機する。
図8に示すように、工程数が「1」以上、加工数未満のとき、CPU201はステップS6〜ステップS32の全ての処理を繰り返して実行する。工程数が「0」でない時(ステップS6:NO)、CPU20搬送装置100Bに引継開始信号を送信する(ステップS7)。CPU201は、搬送装置100Bから引継完了信号を受信するまで待機する(ステップS8:NO)。
搬送装置100BのCPU111は、引継開始信号を受信すると、布引継処理を実行する。搬送装置100BのCPU111は、搬送アーム120Bのアーム駆動モータ121を駆動し、帯電装置135を引継位置Aへ移動する。CPU111は予め作成したプログラムに従って搬送アーム120Bを制御し、帯電装置135を引継位置Aの定位置に移動する。
図8に示すように、制御装置200のCPU201はステップS8の処理で、搬送装置100Bから引継完了信号を受信すると(ステップS8:YES)、処理をステップS9に進める。工程数が加工数と同じでない時(ステップS9:NO)、CPU201は搬送装置100Aに供給開始信号を送信し(ステップS11)、ミシン1Aに受取準備信号を送信し(ステップS12)、処理をステップS13に進める。ミシン1Aは保持体70を受渡位置Aに移動する。搬送装置100Aは布供給処理を実行し、布箱102Aから新たに布105Aを取り出し、受渡位置Aに配置する。搬送装置100Aは処理を完了したら制御装置200に供給完了信号を送信する。
ステップS13の処理で工程数が「0」でない時(ステップS13:NO)、CPU201は搬送装置100Bに供給開始信号を送信し(ステップS14)、ミシン1Bに受取準備信号を送信し(ステップS16)、処理をステップS17に進める。ミシン1Bは保持体70を受渡位置Bに移動する。搬送装置100Bは布供給処理を実行し、布箱102Bから取り出した布105Bを受渡位置Bで布105Aに重ねて配置する。搬送装置100Bは処理を完了したら制御装置200に供給完了信号を送信する。
CPU201は搬送装置100A、100Bに供給開始信号を送信したので、搬送装置100A、100Bの双方から供給完了信号を受信すると(ステップS17:YES)、処理をステップS18に進める。図9に示すように、CPU201は、ステップS18の処理で工程数が加工数と同じでないとき、ミシン1Aに縫製開始信号を送信し(ステップS19)、処理をステップS21に進める。ミシン1Aは縫製処理を実行し、搬送装置100Aが受渡位置Aに新たに配置した布105Aを受け取り、押えフレーム74に保持して縫製する。ミシン1Aは縫製動作を終え、縫製した布105Aを引継位置Aに配置すると、制御装置200に縫製完了信号を送信する。
CPU201は、ステップS21の処理で工程数が「0」でないとき、ミシン1Bに縫製開始信号を送信し(ステップS22)、処理をステップS23に進める。ミシン1Bは搬送装置100Bが受渡位置Bに重ねて配置した布105A、105Bを受け取り、押えフレーム74に保持して縫製する。ミシン1Bは縫製動作を終え、縫製した布105Cを引継位置Bに配置すると、制御装置200に縫製完了信号を送信する。
CPU201は、ミシン1A、1Bに縫製開始信号を送信したので、ミシン1A、1Bの双方から縫製完了信号を受信すると(ステップS26:YES)、処理をステップS27に進める。CPU201は、工程数が「0」ではないので(ステップS27:NO)、搬送装置100Bに回収指示信号を送信する(ステップS28)。CPU201は、搬送装置100Bから回収完了信号を受信するまで待機する(ステップS29:NO)。
搬送装置100BのCPU111は、回収指示信号を受信すると、布回収処理を実行する。
図9に示すように、制御装置200のCPU201は、ステップS29の処理で、搬送装置100Bから回収完了信号を受信すると(ステップS29:YES)、工程数に「1」を加算する(ステップS31)。CPU201は、工程数が加工数以下なら処理をステップS6に戻す(ステップS32:NO)。
以上のように、工程数が「1」以上、加工数未満のとき、CPU201は搬送装置100Bを制御し、ミシン1Aが縫製した布105Aを搬送アーム120Bで引継位置Aから受渡位置Bに移動する。CPU201は、搬送装置100Bを制御し、布把持装置150Bで布箱102Bから取り出した布105Bを搬送アーム120Bで受渡位置Bに移動し、布105Aに重ねて配置する。CPU201はミシン1Bを制御し、受渡位置Aで布105Aと布105Bを受け取り縫い合わせる。ミシン1Bは、縫製した布105Cを引継位置Bに配置する。平行してCPU201は搬送装置100Aを制御し、布把持装置150Aで布箱102Aから取り出した布105Aを搬送アーム120Aで受渡位置Aに配置する。CPU201はミシン1Aを制御し、受渡位置Aで布105Aを受け取り縫製する。ミシン1Aは、縫製した布105Aを引継位置Aに配置する。CPU201は搬送装置100Bを制御し、ミシン1Bが縫製した布105Cを、布把持装置150Cで布箱102Cに収容する。
図8に示すように、ステップS6〜ステップS32の処理を繰り返し、工程数が加工数と同じになったとき、CPU201は、ステップS11、ステップS12、ステップS19の処理を省いて実行する。ステップS7の処理で、CPU201は搬送装置100Bに引継開始信号を送信する。搬送装置100Bは、ミシン1Aが引継位置Aに配置した布105Aを受渡位置Bに移動し、制御装置200に引継完了信号を送信する。CPU201は、ステップS14の処理で搬送装置100Bに供給開始信号を送信し、ステップS16の処理でミシン1Bに受取準備信号を送信する。ミシン1Bは保持体70を受渡位置Bに移動する。搬送装置100Bは布105Bを受渡位置Bで布105Aに重ねて配置する。配置後、搬送装置100Bは制御装置200に供給完了信号を送信する。
CPU201は、ステップS22の処理でミシン1Bに縫製開始信号を送信する。ミシン1Bは受渡位置Bの布105A、105Bを押えフレーム74で保持し、縫製する。縫製後、ミシン1Bは布105Cを引継位置Bに配置し、制御装置200に縫製完了信号を送信する。CPU201は、ステップS28の処理で搬送装置100Bに回収指示信号を送信する。搬送装置100Bは、布把持装置150Cで布105Cを布箱102Cの内部に収容し、制御装置200に回収完了信号を送信する。この間、搬送装置100Aとミシン1Aは処理を待機する。ステップS31の処理で、CPU201は工程数に「1」を加算する。工程数は加工数より大きくなる(ステップS32:YES)。CPU201はシステム制御処理の実行を終了する。
布把持装置150は、「受取位置」で布箱102に収納した布105のうち最上位の1枚を保持し、「配置位置」に配置する。搬送アーム120の帯電装置135は、「配置位置」で帯電することによって吸着する。
帯電装置135は、「保持位置」に移動し、撮影装置117によって帯電装置135と布105とを撮影する。この撮影結果は、「受渡位置」に布105を搬送する際の帯電装置135の移動軌跡に利用する。したがって、布105は、布箱102に収納している状態により位置ずれが生じていても、撮影結果に基づいて帯電装置135の移動軌跡を制御することで補正することができる。
搬送アーム120は、各モータを制御することによって「配置位置」から「受渡位置」に布105を搬送する。ここで、帯電装置135は布105の保持を解除し、吸引機構140は布105を保持する。
押えフレーム74は、「受渡位置」に移動することで吸引機構140が保持する布105を受け取り保持し、所定の縫製処理をミシン1が実行する。
従って、所定の縫製処理をミシン1が実行するために、搬送アーム120が受取位置で受け取った布105を受渡位置に正確に移動する必要がある。故に、搬送アーム120とミシン1との相互の位置関係が正確に把握できている必要がある。
そこで、制御装置200の記憶装置206には、搬送アーム120及び押えフレーム74が所定の測定位置にあるときの、各測定位置座標データ若しくは相対測定位置座標データを記憶している。なお、測定位置座標データとは、搬送アーム120及び押えフレーム74のそれぞれ単独の座標に関するデータである。一方、相対測定位置座標データとは搬送アーム120及び押えフレーム74との相対位置の全体の座標に関するデータである。以下の説明においては、単独の座標に関するデータである各測定位置座標データを用いた場合で説明する。
また、「測定位置」は、例えば、押えフレーム74の「原点位置」に対する座標である。同様に、「測定位置」は、例えば、搬送アーム120の所定の原点位置に対する座標である。したがって、ミシン1と搬送アーム120との「測定位置」は縫製システム全体の「基準位置」として機能する。以下の説明では、押えフレーム74、搬送アーム120の「測定位置」は何れも「受渡位置」にあるときとする。「測定位置」にある帯電装置135と押えフレーム74は、図10の一点鎖線で示す位置にある。また、撮影装置117は、これら各「測定位置」に搬送アーム120及び押えフレーム74があるとき、帯電装置135と押えフレーム74を撮影可能とする。
次に、ミシン1と搬送アーム120との「測定位置」に対する位置の補正の一例を説明する。
図11(A)に示すように、押えフレーム74の枠底面には2点の位置測定点としての測定マークMm1,Mm2を離間状態に配置している。同様に、帯電装置135の枠底面には2点の位置測定点としての測定マークHm1,Hm2を離間状態に配置している。撮影装置117は、測定マークMm1,Mm2及び測定マークHm1,Hm2を撮影可能である。ここで、搬送アーム120及び押えフレーム74が測定位置にあるとき、測定マークMm1,Mm2を結ぶ線分と測定マークHm1,Hm2を結ぶ線分とが互いに平行であるとする。該時、撮影装置117は、測定マークMm1,Mm2及び測定マークHm1,Hm2を撮影する。制御装置200は、記憶装置206に各測定位置座標データとして搬送アーム120及び押えフレーム74の座標を記憶する。
ここで、図11(B)に示すように、何らかの原因でミシン1及び搬送アーム120の相対位置関係が変わった場合で説明する。この場合、測定マークMm1,Mm2及び測定マークHm1,Hm2の各点を結ぶ線分も平行関係とならなくなる場合がある。また、測定マークMm1,Mm2及び測定マークHm1,Hm2を設ける位置は特に限定しないが、撮影装置117で撮影可能な位置であることは勿論である。また、測定マークMm1,Mm2及び測定マークHm1,Hm2を設ける位置は、例えば、ミシン1の水平動機構6及び搬送アーム120の各モータ等の可動領域を考慮して設けるのが望ましい。
図12(A)は、ミシン1の押えフレーム74における元の位置P1からずれ位置P1’までのずれの方向と大きさ、及び、搬送アーム120の帯電装置135における元の位置P2からずれ位置P2’までのずれの方向と大きさを視覚的に説明するものである。なお、この位置P1,P12,P2,P2’の座標を検出することも可能であるがここでは利用しないため説明は省略する。
図12(B)は、図11(B)の状態の押えフレーム74を撮影装置117で撮影したときの測定マークMm1’,Mm2’の座標を特定する一例を示す説明図である。図12(C)は、図11(B)の状態の帯電装置135を撮影装置117で撮影したときの測定マークHm1’,Hm2’の座標を特定する一例を示す説明図である。
CPU201は、記憶装置206に格納したプログラムによって、図13に示すように、測定マークMm1’,Mm2’及び測定マークHm1’,Hm2’をそれぞれ結ぶ線分の傾きMp,Hp及び中心位置Mc,Hcを算出することができる。
次に、制御装置200のCPU201が実行する、帯電装置135及び押えフレーム74が測定位置にあるときのマスター基準(測定位置座標データ)を作成する制御ルーチンを、図14を参照しつつ説明する。
(ステップS41)
ステップS41において、CPU201は、搬送装置100のCPU111を制御して、搬送アーム120のアーム駆動モータ121を駆動する。帯電装置135は「測定位置」に移動し、CPU201は処理をステップS42へと移行する。該時、CPU201は「測定位置」を撮影位置とする。
(ステップS42)
ステップS42において、CPU201は、撮影装置117により測定マークHm1,Hm2を含む帯電装置135を撮影し、処理をステップS43へと移行する。
(ステップS43)
ステップS43において、CPU201は、撮影結果の画像から測定マークHm1,Hm2を認識し、画像中の測定マークHm1,Hm2の座標値を座標データとして記憶装置206に記憶して処理をステップS44へと移行する。
(ステップS44)
ステップS44において、CPU201は、記憶装置206に記憶した2つの測定マークHm1,Hm2の座標データに基づいて、測定マークHm1,Hm2を結ぶ線分の傾きHp及び中心位置Hcを算出する。CPU201は、線分の傾きHp及び中心位置Hcからなるマスター基準を作成し、測定位置座標データとして記憶装置206に記憶し、処理をステップS45へと移行する。
(ステップS45)
ステップS45において、CPU201は、ミシン1のCPU51を制御して、X軸モータ32とY軸モータ34を駆動する。押えフレーム74は「測定位置」に移動し、CPU201は処理をステップS47へと移行する。該時、CPU201はステップS41と同様に「測定位置」を撮影位置とする。
(ステップS46)
ステップS46において、CPU201は、撮影装置117により測定マークMm1,Mm2を含む押えフレーム74を撮影し、処理をステップS47へと移行する。
(ステップS47)
ステップS47において、CPU201は、撮影結果の画像から測定マークMm1,Mm2を認識し、画像中の測定マークMm1,Mm2の座標値を座標データとして記憶装置206に記憶して処理をステップS48へと移行する。
(ステップS48)
ステップS48において、CPU201は、記憶装置206に記憶した2つの測定マークMm1,Mm2の座標データに基づいて、測定マークMm1,Mm2を結ぶ線分の傾きMp及び中心位置Mcを算出する。CPU201は、線分の傾きMp及び中心位置Mcからなるマスター基準を作成し、測定位置座標データとして記憶装置206に記憶し、このルーチンを終了する。
次に、制御装置200のCPU201が実行する、帯電装置135及び押えフレーム74のマスター基準との比較から位置補正に至る制御ルーチンを、図15のフロー図を参照しつつ説明する。
(ステップS51)
ステップS51において、CPU201は、搬送装置100のCPU111を制御して、搬送アーム120のアーム駆動モータ121を駆動する。帯電装置135は「測定位置」に移動し、CPU201は処理をステップS52へと移行する。該時、CPU201は「測定位置」を撮影位置とする。
(ステップS52)
ステップS52において、CPU201は、撮影装置117により測定マークHm1’,Hm2’を含む帯電装置135を撮影し、処理をステップS53へと移行する。
(ステップS53)
ステップS53において、CPU201は、撮影結果の画像から測定マークHm1’,Hm2’を認識し、画像中の測定マークHm1’,Hm2’の座標値を座標データとして記憶装置206に記憶して処理をステップS54へと移行する。
(ステップS54)
ステップS54において、CPU201は、記憶装置206に記憶した2つの測定マークHm1’,Hm2’の座標データに基づいて、測定マークHm1’,Hm2’を結ぶ線分の傾きHp’及び中心位置Hc’を算出し、解析測定位置座標データとして記憶装置206に記憶する。CPU201は、処理をステップS55へと移行する。
(ステップS55)
ステップS55において、CPU201は、記憶装置206に記憶したマスター基準である測定位置座標データと、記憶装置206に記憶した解析測定位置座標データとを比較し、差分を計算する。CPU201は、計算結果を記憶装置206に記憶して処理をステップS56へと移行する。
(ステップS56)
ステップS56において、CPU201は、ステップS55での計算結果に基づき差分があるか否かを判定し、差分があると判定した場合には処理をステップS57へと移行し、差分があると判定しなかった場合には処理をステップS58へとスキップする。
(ステップS57)
ステップS57において、CPU201は、搬送装置100のCPU111に対し、位置データを補正させてステップS58へと移行する。なお、この位置データの補正とは、帯電装置135の「受渡位置」や「配置位置」に対応するモータ制御情報等を差分を用いて補正することを意味する。
(ステップS58)
ステップS58において、CPU201は、ミシン1のCPU51を制御して、X軸モータ32とY軸モータ34を駆動する。押えフレーム74は「測定位置」に移動し、CPU201は処理をステップS59へと移行する。該時、CPU201はステップS51と同様に「測定位置」を撮影位置とする。
(ステップS59)
ステップS59において、CPU201は、撮影装置117により測定マークMm1’,Mm2’を含む押えフレーム74を撮影し、処理をステップS60へと移行する。
(ステップS60)
ステップS60において、CPU201は、撮影結果の画像から測定マークMm1’,Mm2’を認識し、画像中の測定マークMm1’,Mm2’の座標値を座標データとして記憶装置206に記憶して処理をステップS61へと移行する。
(ステップS61)
ステップS61において、CPU201は、記憶装置206に記憶した2つの測定マークMm1’,Mm2’の座標データに基づいて、測定マークMm1’,Mm2’を結ぶ線分の傾きMp’及び中心位置Mc’を算出し、解析測定位置座標データとして記憶装置206に記憶する。CPU201は、処理をステップS62へと移行する。
(ステップS62)
ステップS62において、CPU201は、記憶装置206に記憶したマスター基準である測定位置座標データと、記憶装置206に記憶した解析測定位置座標データとを比較し、差分を計算する。CPU201は、計算結果を記憶装置206に記憶して処理をステップS63へと移行する。
(ステップS63)
ステップS63において、CPU201は、ステップS62での計算結果に基づき差分があるか否かを判定し、差分があると判定した場合には処理をステップS64へと移行し、差分があると判定しなかった場合にはこのルーチンを終了する。
(ステップS64)
ステップS64において、CPU201は、搬送装置100のCPU111に対し、位置データを補正させてこのルーチンを終了する。なお、この位置データの補正とは、押えフレーム74の位置を考慮して帯電装置135を再補正することとなる。したがって、このルーチンは、CPU201がステップS57で補正した搬送アーム120の位置データに基づき、「受渡位置」の位置データを押えフレーム74ではなく帯電装置135の位置データで補正する。CPU201は、搬送アーム120及び押えフレーム74の位置データを補正する際に、一方側の搬送アーム120の位置データを対象として補正する。押えフレーム74の平行移動の補正はミシン1で行い、回転を伴う角度補正のみを搬送アーム120で再補正してもよい。
以上説明したように、CPU201は、搬送アーム120及び押えフレーム74が所定の「測定位置」にあるとき撮影装置117で帯電装置135と押えフレーム74を撮影する。CPU201は、撮影結果に基づいて解析位置座標データを解析する。CPU201は、解析した解析位置座標データと、記憶装置206に記憶した各測定位置座標データと、を比較する。CPU201は、比較結果に差分があるか否かを判定する。CPU201は、判定結果に応じて搬送アーム120及び押えフレーム74の位置データを補正する。
したがって、撮影装置117で撮影する際の「所定の測定位置にあるとき」とは、必ずしも記憶装置206に記憶した各測定位置座標データと一致するとは限らない。記憶装置206に記憶した各測定位置座標データと、撮影装置117で撮影した現実の測定位置の解析位置座標データとに基づき、搬送アーム120とミシン1との相対位置関係が変化したか否かを比較・判定することができる。
これにより、搬送アーム120とミシン1との相対位置関係が変化しても、補正することで搬送不良や縫製不良の発生を事前に抑制することができる。
また、搬送アーム120と押えフレーム74とは、それぞれ少なくとも2点の位置測定点としての測定マークMm1,Mm2及び測定マークHm1,Hm2を備える。CPU201は、所定のタイミングにおいて撮影装置117で撮影した搬送アーム120及び押えフレーム74の撮影結果に基づいて、位置測定点間を結ぶ線分の傾きMp’,Hp’及び中心位置Mc,Hcから解析位置座標データとしての解析線分データを解析する。CPU201は、解析した各解析線分データと、記憶装置206に記憶した各測定位置座標データに相当する基準線分データとを比較する。CPU201は、比較した各解析線分データと、記憶装置206に記憶した各測定位置座標データに相当する基準線分データとの間に差分が存在していた場合、基準線分データと解析線分データとの差分に応じて、搬送アーム120若しくは押えフレーム74の位置データを補正する。
CPU201は、所定のタイミングにおいて撮影装置117で撮影した搬送アーム120及び押えフレーム74が撮影結果に基づいて、搬送アーム120及び押えフレーム74のそれぞれの位置測定点間を結ぶ線分から、解析位置座標データとして、線分の長さ、中心座標、傾きを含む解析線分データを解析する。
CPU201は、解析した搬送アーム120及び押えフレーム74のそれぞれの解析線分データと、記憶装置206に記憶した搬送アーム120及び押えフレーム74の各測定位置座標データに相当する基準線分データと、を搬送アーム120及び押えフレーム74に対して別々に比較する。
CPU201は、比較した各解析線分データと基準線分データとの間に差分が存在していた場合に搬送アーム120とミシン1との相対位置関係が変化したと判定する。
CPU201は、基準線分データと解析線分データとの差分に応じて、搬送アーム120若しくは押えフレーム74の位置データを基準線分データと一致するように補正する。
これにより、搬送アーム120とミシン1との相対位置関係が変化した場合に、補正することで搬送不良や縫製不良の発生を事前に抑制することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限るものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
CPU201は、所定のタイミングにおいて撮影装置117で撮影した搬送アーム120及び押えフレーム74が所定の「測定位置」にあるときの撮影結果に基づいて解析相対位置座標データを解析する。CPU201は、解析した各解析相対位置座標データと、記憶装置206に記憶した相対測定位置座標データとを比較する。CPU201は、比較結果に差分が発生しているか否かを判定する。CPU201は、判定結果に応じて搬送アーム120及び押えフレーム74の位置データを補正する。
CPU201は、所定のタイミングにおいて撮影装置117で撮影した搬送アーム120及び押えフレーム74が撮影結果に基づいて、搬送アーム120及び押えフレーム74のそれぞれの位置測定点間を結ぶ線分から、解析位置座標データとして、例えば、4つの基準点を頂点とする合成図形線分の各辺の長さや内角度、といった解析合成線分データを解析してもよい。
CPU201は、解析した搬送アーム120及び押えフレーム74の解析合成線分データ(図形データ)と、記憶装置206に記憶した各測定位置座標データを結ぶ相対基準線分データ(図形データ)とを比較する。CPU201は、比較した各解析合成線分データと、各測定位置座標データに相当する相対基準線分データとの間に差分が存在していた場合に搬送アーム120とミシン1との相対位置関係が変化したと判定してもよい。
図16及び図17は、マスター基準である相対測定位置座標データ(全体の図形的な座標データ)及び解析相対位置座標データの一例を示す。
図16(A)において、例えば、帯電装置135と押えフレーム74とが図11(A)に示す位置関係で共に「測定位置」にあり、これらを同時に撮影装置117で撮影した場合、測定マークMm1,Mm2及び測定マークHm1,Hm2を結ぶ平行四辺形を図径とする座標データ(相対測定位置座標データ)を取得することができる。
一方、図16(B)において、例えば、帯電装置135と押えフレーム74とが図11(B)に示す位置関係で共に「測定位置」にあり、これらを同時に撮影装置117で撮影した場合、測定マークMm1’,Mm2’及び測定マークHm1’,Hm2’を結ぶ異形四角形を図径とする座標データ(解析相対位置座標データ)を得たとする。
このような場合、CPU201は、例えば、上記で得た図形の相対測定位置座標データと同一形状を維持するように、帯電装置135の測定マークHm1,Hm2を補正後の測定マークHm1’’,Hm2’’に示す位置に、位置データを補正する。
或は、図17(A)において、例えば、帯電装置135と押えフレーム74とが図11(A)に示す位置関係で共に「測定位置」にあり、これらを同時に撮影装置117で測定した場合、測定マークMm1,Mm2及び測定マークHm1,Hm2を結ぶ線分の延長線上に交点QができるVの字状の図径とする座標データ(相対測定位置座標データ)を取得することができる。
一方、図17(B)において、例えば、帯電装置135と押えフレーム74とが図11(B)に示す位置関係で共に「測定位置」にあり、これらを同時に撮影装置117で撮影した結果の測定マークMm1’,Mm2’及び測定マークHm1’,Hm2’を結ぶ線分の交点Q’が交点QとずれたV字状の図径とする座標データ(解析相対位置座標データ)を得たとする。
このような場合、CPU201は、例えば、上記で得た図形の相対測定位置座標データと同一形状を維持した交点Q’’のV字状となるように、帯電装置135の測定マークHm1,Hm2を補正後の測定マークHm1’’,Hm2’’に示す位置に、位置データを補正する。
このように、CPU201は、相対基準線分データと解析合成線分データとの差分に応じて、搬送アーム120若しくは押えフレーム74の位置データを基準線分データと一致するように補正する。これにより、搬送アーム120とミシン1との相対位置関係が変化した場合に、補正することで搬送不良や縫製不良の発生を事前に抑制することができる。
なお、相対基準線分データと解析合成線分データとは、4つの基準点を結ぶ図形である必要はなく、例えば、搬送アーム120及び押えフレーム74の各2点間を結ぶ線分の延長線上で交わるV字状を図形としてもよいし、平行である場合の離間距離を利用してもよい。
なお、以上の説明では、一つの縫製工程における場合で説明したが、他の縫製工程においても同様であるうえ、各工程間においても利用することが可能である。また、ミシン1と搬送アーム120の場合に限らず、ミシン1と布把持装置150都の関係、布把持装置150と搬送アーム120との関係等、複数の可動部相互の関係において適用することができる。また、位置データの補正は、上述した動作領域(作動領域)や装置の設置スペース等の観点から、補正するか否かを設定する補正設定部を設け、必要に応じて人為的なずれ補正を選択可能若しくは制限付きとすることも可能である。
なお、以上の説明において、「垂直」「平行」「平面」等の記載がある場合には、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「垂直」「平行」「平面」とは、設計上、製造上の公差、誤差を許容し、「実質的に垂直」「実質的に平行」「実質的に平面」という意味である。
また、以上の説明において、外観上の寸法や大きさが「同一」「等しい」「異なる」等の記載がある場合は、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「同一」「等しい」「異なる」とは、設計上、製造上の公差、誤差を許容し、「実質的に同一」「実質的に等しい」「実質的に異なる」という意味である。
なお、以上において、図5、図6、図7等の各図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
また、図8、図9、図14、図15等に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えて実施するものである。
1 ミシン
74 押えフレーム
100 搬送装置
105 布(被縫製物)
117 撮影装置
120 搬送アーム
135 帯電装置
200 制御装置

Claims (4)

  1. 所定の保持位置にて保持したシート状の被縫製物を所定の受渡位置に搬送する搬送アームと、
    前記搬送アームと隣接配置し、前記搬送アームが前記受渡位置まで搬送した被縫製物に対して、所定の縫製処理を実行するミシンと、
    前記保持位置又は前記受渡位置を含む所定エリア内を撮影範囲とした撮影装置と、
    前記搬送アームによる被縫製物の搬送制御、前記ミシンによる被縫製物の縫製制御、前記撮影装置による撮影結果の画像解析制御、を含む制御を実行するプログラムを記憶した記憶装置を有する制御装置と、
    を備え、
    前記ミシンは、前記受渡位置に搬送した被縫製物を保持する布押え部を備え、
    前記記憶装置は、
    前記搬送アーム及び前記布押え部が所定の測定位置にあるときの、各測定位置座標データ若しくは相対測定位置座標データである測定位置データを記憶し、
    前記搬送アーム及び前記布押え部は、所定の測定位置にあるとき前記撮像範囲内に在り、
    前記制御装置は、
    所定のタイミングにおいて前記撮影装置で撮影した前記搬送アーム及び前記布押え部の撮影結果に基づいて、前記搬送アーム及び前記布押え部の各解析位置座標データ若しくは解析相対位置座標データである解析位置データを解析する解析部と、
    前記解析部で解析した前記解析位置データと、前記記憶装置に記憶した前記測定位置データと、を比較する比較部と、
    前記比較部の比較結果に基づき、前記解析位置データと前記測定位置データとに差分があるか否かを判定する判定部と、
    前記判定部の判定結果に応じて前記搬送アーム及び前記布押え部の位置データを補正する補正部と、
    を備える縫製システム。
  2. 請求項1に記載の縫製システムにおいて、
    前記搬送アームと前記布押え部とは、それぞれ少なくとも2点の位置測定点を備え、
    前記解析部は、所定のタイミングにおいて前記撮影装置で撮影した前記搬送アーム及び前記布押え部の撮影結果に基づいて、前記位置測定点間を結ぶ線分である解析線分データを解析し、
    前記比較部は、前記解析部で解析した前記搬送アーム及び前記布押え部の各解析線分データと、前記記憶装置に記憶した前記搬送アーム及び前記布押え部の前記位置測定点間を結ぶ線分である基準線分データと、を比較し、
    前記判定部は、前記比較部で比較した各解析線分データと、前記記憶装置に記憶した各測定位置座標データに相当する基準線分データと、の間に差分が存在していた場合に前記比較部の比較結果に差分があると判定し、
    前記補正部は、前記判定部で判定した座標ずれを前記基準線分データと前記解析線分データとの差分に応じて前記搬送アーム若しくは前記布押え部の位置データを補正する、
    ことを特徴とする縫製システム。
  3. 請求項2に記載の縫製システムにおいて、
    前記2点の位置測定点は、前記搬送アーム及び前記布押え部に対して、それぞれ前記撮影装置によって撮影可能な位置に配置している、
    ことを特徴とする縫製システム。
  4. 請求項1〜3の何れか一つに記載の縫製システムにおいて、
    前記補正部は、前記搬送アーム又は前記布押え部の位置データを補正する際に、何れか一方側の位置データを対象として補正する、
    ことを特徴とする縫製システム。
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