JP2019177099A - 布搬送システムと布搬送方法 - Google Patents

布搬送システムと布搬送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】搬送装置がミシンに布を受け渡す位置を容易に修正することができる布搬送システムと布搬送方法を提供する。【解決手段】搬送装置は、PCの第二移動指令に従い、布を保持する吸着機構を撮影位置に移動する(S8)。PCのCPUは撮影位置で撮影した撮影画像に対して画像解析を行い(S13)、移動量修正の基準となる基準位置に対する布の保持位置のずれを修正量として求める(S15)。CPUは吸着機構を撮影位置から受渡位置に移動する時の移動量に修正量を加算して修正する(S16)。CPUは、外的要因等により基準位置と受渡位置との間に位置ずれがある場合、補正量として取得する(S18)。CPUは修正量で修正した移動量に更に補正量を加算して補正する(S20)。搬送装置は、修正量で保持位置と基準位置とのずれを修正し、補正量で基準位置と受渡位置とのずれを補正した移動量で、布を受渡位置に正確に搬送する。【選択図】図12

Description

本発明は、布搬送システムと布搬送方法に関する。
特許文献1に記載の布搬送システムは、搬送装置が布を布箱から受渡位置に搬送する過程で布を撮影し、画像解析を行う。布搬送システムは、撮影画像において搬送装置が布を保持する保持位置と、予め設定した基準位置とのずれを演算する。基準位置は、例えば、布を受渡位置に正確に配置可能な場合に、搬送装置が布を保持した状態で撮影した基準画像における布の保持位置に基づき設定する。搬送装置は布を受渡位置に搬送する時、基準位置とのずれを修正し、布を正確に受渡位置に配置する。
特開2017−169759号公報
しかしながら、搬送装置やミシンの駆動に伴う振動等の外的要因に因り、基準位置と受渡位置との対応関係にずれを生ずる場合がある。この場合、作業者は、基準画像の撮影をし直して新たに基準位置を設定する必要があり、手間がかかるという問題があった。
本発明の目的は、搬送装置がミシンに布を受け渡す位置を容易に修正することができる布搬送システムと布搬送方法を提供することである。
本発明の第一態様によれば、ミシンが縫製する布を保持可能な保持機構、及び前記保持機構を移動可能な移動機構を備える搬送装置と、前記保持機構における前記布の保持部分に対向し、所定の撮影範囲を撮影する撮影装置と、前記搬送装置と前記撮影装置の駆動を制御する制御装置とを含み、前記撮影装置により撮影した撮影画像に基づいて前記移動機構による前記保持機構の移動を制御し、前記布を前記ミシンに受け渡す受渡位置に搬送する布搬送システムにおいて、前記制御装置は、前記搬送装置が前記ミシンに前記布を搬送する過程で、前記布を保持する前記保持機構を前記撮影装置により撮影する撮影手段と、前記受渡位置との位置関係に基づき予め前記撮影範囲内において設定した前記布の基準位置と、前記撮影手段により撮影した前記撮影画像において前記保持機構が保持する前記布の保持位置との位置関係を解析する解析手段と、前記解析手段の解析結果に基づき、前記基準位置に対する前記保持位置の相対的な位置座標と回転角度を含む修正量を演算する演算手段と、前記受渡位置に対する前記基準位置の相対的な位置座標と回転角度を含む補正量の情報である補正情報を取得する取得手段と、前記基準位置にある前記布を前記受渡位置に搬送するときの前記保持機構の移動量に、前記演算手段が演算した前記修正量と、前記取得手段が取得した前記補正情報に基づく前記補正量とを加え、前記移動量を調整する調整手段と、前記調整手段が調整した前記移動量を前記搬送装置に出力する出力手段とを備えたことを特徴とする布搬送システムが提供される。
第一態様に係る制御装置は、受渡位置との位置関係に基づき予め撮影装置の撮影範囲内において設定した布の基準位置と、保持機構が保持する布の保持位置とのずれを、修正量として演算する。制御装置は、保持機構の移動量に修正量を加えて搬送装置に出力する。搬送装置は、基準位置に対する保持位置のずれを修正した移動量で駆動し、布を受渡位置に正確に搬送する。例えば外的要因により、基準位置と受渡位置との位置関係にずれを生ずる場合がある。該場合、制御装置は、受渡位置と基準位置とのずれを、補正情報として取得する。制御装置は、修正量を加えた移動量に、更に、補正情報に基づく補正量を加えて搬送装置に出力する。搬送装置は、基準位置に対する保持位置のずれを修正し、且つ受渡位置に対する基準位置のずれを補正した移動量で駆動し、布を受渡位置に正確に搬送する。故に作業者は、基準位置と受渡位置との位置関係にずれが生じても、ずれを修正する為に基準位置をあらためて設定し直す必要がなく、手間がかからない。
補正情報は、外的要因による基準位置と受渡位置との位置関係にずれの修正に限って用いるものではない。例えば、搬送対象の布は、基準位置の設定に用いた布に対し、形状又は大きさが若干異なる場合がある。該場合、制御装置は、基準位置の設定に用いた布の受渡位置と、搬送対象の布の受渡位置とのずれを補正情報として取得すればよい。作業者は、布の仕様が変わる度に基準位置の設定をし直す必要がない。
第一態様において、前記制御装置は、前記補正情報の入力を受け付ける入力装置を備え、前記取得手段は、前記入力装置が入力を受け付けた前記補正情報を取得してもよい。基準位置と受渡位置との位置関係にずれがある場合、ミシンによる縫製物にもずれが生ずる。作業者は、例えば縫製物のずれを測定することで、基準位置と受渡位置との位置関係のずれを正す補正情報を、縫製物から容易に得ることができる。作業者が入力装置により縫製物から得た補正情報を入力することで、制御装置は補正情報を即座に反映し、搬送装置により搬送対象の布を受渡位置に正確に搬送することができる。
第一態様において、前記制御装置は、情報を表示可能な表示装置と、前記基準位置の設定に用いる基準布を保持する前記保持機構を前記撮影装置により撮影した基準画像を前記表示装置に表示する基準表示手段と、前記基準画像において前記保持機構が保持する前記基準布の位置を示す基準識別子を、前記基準表示手段により前記表示装置に表示した前記基準画像に重ねて表示する基準識別子表示手段と、前記入力装置が入力を受け付けた前記補正情報に応じ、前記基準識別子表示手段により前記基準画像に重ねて表示した前記基準識別子の表示位置を変更する変更表示手段とを備えてもよい。制御装置は、基準画像に写る基準布の位置を示す基準識別子を、基準画像に重ねて表示する。作業者が補正情報を入力すると、制御装置は、基準画像における基準識別子の表示位置を、補正情報に合わせて変更する。故に作業者は、基準位置と受渡位置とのずれ具合を、基準画像に写る基準布に対する基準識別子の表示位置によって確認することができる。
第一態様において、前記制御装置は、前記基準識別子と、前記撮影画像において前記保持機構が保持する前記布の位置を示す識別子とを、前記撮影画像に重ねて表示する識別子表示手段を備えてもよい。制御装置は、撮影画像に写る布の位置を示す識別子と、基準画像に写る基準布の位置を示す基準識別子を、撮影画像に重ねて表示する。故に作業者は、識別子と基準識別子の表示位置に基づき、保持位置と基準位置とのずれ具合を確認することができる。
第一態様において、前記制御装置は、情報を記憶する記憶装置と、前記入力装置が入力を受け付けた前記補正情報を前記記憶装置に記憶する記憶手段と、前記記憶装置に記憶する複数の前記補正情報のうち、一つの選択を受け付ける選択手段とを備え、前記調整手段は、前記移動量に、前記修正量と、前記選択手段が選択した前記補正情報に基づく補正量を加え、前記移動量を調整してもよい。記憶装置は、複数の補正情報を記憶することができる。例えば、種類の異なる布を一時的に縫製したい場合、作業者は、記憶装置に記憶する補正情報の中から、縫製対象の布に応じた補正情報を選択する。制御装置は、作業者が選択した補正情報に基づき搬送装置を制御し、縫製対象の布をミシンに搬送することができる。縫製後、作業者は、記憶装置に記憶する補正情報の中から、もとの布に応じた補正情報を選択すればよい。よって、縫製対象の布に応じた補正情報を予め記憶装置に記憶すれば、作業者は、布が変更になる度に補正情報を入力し直す必要がない。
第一態様において、前記制御装置は、電源オフ時に前記補正情報を前記記憶装置に保存する保存手段と、前記補正情報に含む位置座標と回転角度を初期化する初期化手段とを備え、前記取得手段は、電源オン時には、前記保存手段が保存した前記補正情報を取得し、前記初期化手段が前記補正情報を初期化した場合には、初期化後の前記補正情報を取得してもよい。制御装置は、電源オフ時に補正情報を保存し、電源オン時に保存した補正情報を用いて搬送装置を制御することができる。故に、例えば作業者が一日の作業終了時にシステムの電源をオフにし、翌日にオンにした場合、制御装置は、補正情報の初期化を行わない限り、記憶装置に保存した補正情報を用い、前日の作業の続きを再開することができる。
本発明の第二態様によれば、ミシンが縫製する布を保持可能な保持機構、及び前記保持機構を移動可能な移動機構を備える搬送装置と、前記保持機構における前記布の保持部分に対向し、所定の撮影範囲を撮影する撮影装置と、前記搬送装置と前記撮影装置の駆動を制御する制御装置とを含み、前記撮影装置により撮影した撮影画像に基づいて前記移動機構による前記保持機構の移動を制御し、前記布を前記ミシンに受け渡す受渡位置に搬送する布搬送システムにおいて、前記制御装置が実行する布搬送方法であって、前記制御装置は、前記搬送装置が前記ミシンに前記布を搬送する過程で、前記布を保持する前記保持機構を前記撮影装置により撮影する撮影ステップと、前記受渡位置との位置関係に基づき予め前記撮影範囲内において設定した前記布の基準位置と、前記撮影ステップにおいて撮影した前記撮影画像において前記保持機構が保持する前記布の保持位置との位置関係を解析する解析ステップと、前記解析ステップにおける解析結果に基づき、前記基準位置に対する前記保持位置の相対的な位置座標と回転角度を含む修正量を演算する演算ステップと、前記受渡位置に対する前記基準位置の相対的な位置座標と回転角度を含む補正量の情報である補正情報を取得する取得ステップと、前記基準位置にある前記布を前記受渡位置に搬送するときの前記保持機構の移動量に、前記演算ステップにおいて演算した前記修正量と、前記取得ステップにおいて取得した前記補正情報に基づく前記補正量とを加え、前記移動量を調整する調整ステップと、前記調整ステップにおいて調整した前記移動量を前記搬送装置に出力する出力ステップとを実行することを特徴とする布搬送方法が提供される。
第二態様に係る制御装置は、受渡位置との位置関係に基づき予め撮影装置の撮影範囲内において設定した布の基準位置と、保持機構が保持する布の保持位置とのずれを、修正量として演算する。制御装置は、保持機構の移動量に修正量を加えて搬送装置に出力する。搬送装置は、基準位置に対する保持位置のずれを修正した移動量で駆動し、布を受渡位置に正確に搬送する。例えば外的要因により、基準位置と受渡位置との位置関係にずれを生ずる場合がある。該場合、制御装置は、受渡位置と基準位置とのずれを、補正情報として取得する。制御装置は、修正量を加えた移動量に、更に、補正情報に基づく補正量を加えて搬送装置に出力する。搬送装置は、基準位置に対する保持位置のずれを修正し、且つ受渡位置に対する基準位置のずれを補正した移動量で駆動し、布を受渡位置に正確に搬送する。故に作業者は、基準位置と受渡位置との位置関係にずれが生じても、ずれを修正する為に基準位置をあらためて設定し直す必要がなく、手間がかからない。
補正情報は、外的要因による基準位置と受渡位置との位置関係にずれの修正に限って用いるものではない。例えば、搬送対象の布は、基準位置の設定に用いた布に対し、形状又は大きさが若干異なる場合がある。該場合、制御装置は、基準位置の設定に用いた布の受渡位置と、搬送対象の布の受渡位置とのずれを補正情報として取得すればよい。作業者は、布の仕様が変わる度に基準位置の設定をし直す必要がない。
縫製システム300の斜視図である。 ミシン1の斜視図である。 水平動機構6の斜視図である。 供給装置100の斜視図である。 布把持装置150の正面図である。 PC200の電気的構成を示すブロック図である。 ミシン1の電気的構成を示すブロック図である。 供給装置100の電気的構成を示すブロック図である。 布箱102、窓部101、流通板192の平面図である。 基準画像210と画像解析の結果を示す図である。 撮影画像260と画像解析の結果を示す図である。 メイン処理のフローチャートである。 基準情報編集処理のフローチャート(1/2)である。 基準情報編集処理のフローチャート(2/2)である。 基準情報編集画面400を示す図である。
図面を参照し、本発明の一実施形態を説明する。以下説明は、図中に矢印で示す左右、前後、上下を使用する。
図1を参照し、縫製システム300の概略構成を説明する。縫製システム300は、フレーム301、ミシン1、供給装置100、パーソナルコンピュータ(「PC」と称す)200、撮影装置117を備える。フレーム301は、鉄又はアルミ製の棒材を矩形に組んだ構造体である。フレーム301は、中段に棚板305を設け、下段に棚板308を設ける。ミシン1は棚板305上に固定する。供給装置100はミシン1の右方に設ける。供給装置100は布把持装置150、搬送装置140、吸引装置190を備える。PC200は棚板308上に配置したノート型のPCであり、ミシン1と供給装置100の動作を制御する。PC200は、ミシン1の制御部50(図7参照)と供給装置100の制御部110(図8参照)の夫々に電気的に接続する。制御部50、110は、棚板305の下部に設けた制御箱307に収容する。
後述するミシン1の補助板5は、布箱102、窓部101、流通板192を備える。布箱102はミシン1の右前方に設け、ミシン1の縫製対象物である布105(図9参照)を積み重ねて収容する。窓部101は、布箱102の右後方に設ける。窓部101は、円形の強化ガラス又は透明なアクリル板である。流通板192は布箱102後方に設ける。流通板192は、上下方向に開口する複数の通気孔を備える。
供給装置100は、布箱102に収容する布105を布把持装置150で一枚ずつ取り出し、布箱102外部の所定の位置に移動する。便宜上、布箱102に収容した布105の位置を「収容位置」(図9参照)と称す。便宜上、布把持装置150が一枚の布105を移動する所定の位置を「配置位置」(図9参照)と称す。配置位置は、布把持装置150が布箱102から取り出した一枚の布105を搬送装置140に受け渡す為、補助板5上で布105を配置する位置である。搬送装置140は、布把持装置150が配置位置に配置した布105を吸着機構130(図4参照)で保持し、撮影装置117による撮影の為、吸着機構130を窓部101上の所定の位置に移動する。便宜上、搬送装置140が吸着機構130を移動する窓部101上の所定の位置を「撮影位置」(図9参照)と称す。撮影装置117は、撮影位置で布105を保持する吸着機構130を撮影する。撮影後、搬送装置140は吸着機構130を更に移動し、吸引装置190の流通板192上に載置する。便宜上、流通板192において布105を載置する位置を「受渡位置」(図9参照)と称す。ミシン1は、受渡位置にある布105を受け取り、縫製する。
図2、図3を参照し、ミシン1の機械的構成を説明する。ミシン1はベッド部2、脚柱部3、アーム部4、縫製機構8を備える。ベッド部2は、棚板305(図1参照)上に配置する。ベッド部2は前後方向に延びる。脚柱部3は、ベッド部2後側から上方に延びる。アーム部4は、脚柱部3上端からベッド部2の上面に対向して前方に延び、前端に前端部7を備える。縫製機構8は、ミシンモータ31(図7参照)、主軸、針棒駆動機構、針棒10、垂直釜を備える。ミシンモータ31は脚柱部3内部に設ける。主軸と針棒駆動機構はアーム部4内部に設ける。主軸は前後方向に延びる。主軸の後端部はミシンモータ31に連結し、主軸の前端部は針棒駆動機構に連結する。針棒駆動機構は針棒10と連結する。針棒10は前端部7の下端から下方へ延びる。縫針11は針棒10の下端に装着する。垂直釜は、ベッド部2内部に設ける。垂直釜は、ベッド部2と脚柱部3の内部に設けた連結機構を介して、ミシンモータ31と連結する。
ミシン1は、ベッド部2の上方に補助板5と水平動機構6を備える。補助板5は針棒10よりも下方に位置し、水平方向に延びる上面を有する。補助板5は針板12を備える。針板12上面と補助板5上面は略同じ高さである。針板12は垂直釜の真上にある。針板12は、縫針11が挿通可能な針穴13を有する。
水平動機構6は、X軸移動機構、X軸モータ32(図7参照)、X移動板、押え腕65、Y移動腕66、Y軸移動機構(図示略)、Y軸モータ34(図7参照)、保持体70を備える。X軸移動機構はベッド部2内部に設ける。X軸モータ32はX軸移動機構と連結するパルスモータである。X軸移動機構は、X軸モータ32を駆動源としてX移動板をX軸方向(左右方向)へ移動する。X移動板の上面は、前後方向に延びるレール(図示略)を備える。レールは、押え腕65を前後方向に移動可能に支持する。押え腕65は、補助板5よりも上方にある。押え腕65は、X移動板と共にX軸方向へ移動する。押え腕65は、左右方向に並ぶ一対のエアシリンダ69を備える。
Y移動腕66は、支持部67と腕部68を備える。支持部67は左右方向に延びる。支持部67は、押え腕65の後部をX軸方向に移動可能に支持する。腕部68は支持部67後側に連結し、前後方向に延びる。腕部68は、ベッド部2内に設けたY軸移動機構に接続する。Y軸モータ34はY軸移動機構に連結するパルスモータである。Y軸移動機構はY軸モータ34を駆動源として腕部68をY軸方向(前後方向)へ移動する。支持部67は、腕部68の移動に伴いY軸方向へ移動する。押え腕65は、Y移動腕66と共にY軸方向へ移動する。
保持体70は押え腕65の前端部に取り付ける。保持体70は、昇降板71、エアシリンダ72、押え足73、レール75、スライダ76、押え板74を備える。昇降板71は、一対のエアシリンダ69夫々のロッドに連結する。昇降板71は、エアシリンダ69の駆動によって上下動する。エアシリンダ72は、左右方向に延び、昇降板71に固定する。押え足73は側面視L字状であり、エアシリンダ72のロッドの左端部に連結する。押え足73はエアシリンダ72の駆動によって左右動する。レール75は左右に延び、押え足73の後面に固定する。スライダ76はレール75に係合し、押え足73を左右動可能に支持する。押え板74は押え足73の下端部に固定する。押え板74は水平方向に配置した板部材であり、平面視矩形状の開口を有する。
押え板74は昇降板71と共に上下動する。押え板74は、移動範囲の下端に位置した時、補助板5との間に布105を上下から挟んで保持する。押え板74は、移動範囲の上端に位置した時、補助板5から上方に離れ、布105の保持を解除する。押え足73は、エアシリンダ72の駆動により左右方向に移動する。図3では、移動範囲の右端に位置する押え足73を実線で図示し、移動範囲の左端に位置する押え足73を二点鎖線で示す。押え腕65は、押え板74と補助板5との間に布105を挟んだ状態でX軸モータ32とY軸モータ34の駆動により移動し、受渡位置にある布105を、針板12上の針穴13上方に移動する。以下、針板12上の針穴13上方に布105を配置する位置を「縫製位置」と称す。
図4、図5を参照し、供給装置100の機械的構成を説明する。供給装置100は、布把持装置150、搬送装置140、吸引装置190を備える。布把持装置150は、布箱102で積み重なった複数の布105から一枚の布105を取り出し、収容位置から配置位置へ移動する(図9参照)。布把持装置150は回動機構160、上下エアシリンダ170、把持機構180を備える。回動機構160は台座部161、エアシリンダ162、支柱163、回動腕164を備える。台座部161は補助板5上に固定し、上下方向に延びる棒状の支柱163を回動可能に支持する。支柱163の下端部は台座部161内に配置する。エアシリンダ162は台座部161の側部に設ける。エアシリンダ162のロッド165は台座部161内に配置し、支柱163の前方で左右方向に伸縮する。支柱163の下端部はピニオンギア(図示略)を備える。エアシリンダ162のロッド165はラックギア(図示略)を備える。ラックギアはピニオンギアと噛み合う。支柱163は、エアシリンダ162の駆動により回動する。回動腕164は支柱163の上端部から水平方向に延びる。回動腕164は上下エアシリンダ170を支持する。
上下エアシリンダ170は角形であり、下方に伸縮する二本のロッド171を備える。把持機構180は、二本のロッド171の下端に接続する。上下エアシリンダ170は、把持機構180を上下動する。把持機構180は、エアシリンダ162の駆動により、上下エアシリンダ170と共に移動する。図4では、上側から見て最も反時計回り方向に移動した把持機構180の位置を実線で示す。該時、把持機構180は平面視で布箱102上方に位置する。図4では、上側から見て最も時計回り方向に移動した把持機構180の位置を二点鎖線で示す。該時、把持機構180は平面視で窓部101上方に位置する。
把持機構180は、支持部181、作動部187A、187B(「作動部187」と総称する)を備える。支持部181は左右方向に延び、ロッド171下端に連結する。作動部187Aは支持部181の左部に設け、作動部187Bは支持部181の右部に設ける。作動部187A、187Bの構成は左右対称である。
作動部187は、脚部182、保持機構、軸棒185、把持部184、捩りバネを備える。脚部182は、側面視U字状に曲げ加工した板状の部材である。脚部182は、前後方向に対向する板状部分の夫々に、上下方向に延びる一対の長穴173を有する。支持部181は、前後方向に対向する部分の外側面に、板状の一対の突部189を固定する。突部189は、上下方向に長い長円形状である。支持部181は一対の長穴173に一対の突部189を係合し、脚部182を長穴173の範囲内で上下動可能に支持する。脚部182は、支持部181に対して相対的に上下動する。脚部182は下端部に足部183を有する。足部183下端部は把持部184側に向けて突出する。図5では、移動範囲の上端に位置した脚部182の位置を二点鎖線で示す。図5では、移動範囲の下端に位置した脚部182の位置を実線で図示する。保持機構は公知のノック機構と同様の構成を有する。保持機構は、脚部182を上方に付勢する力が作用する度に、脚部182を保持する位置を、支持部181に対して上側に相対移動した位置又は下側に相対移動した位置に切り替える。軸棒185は、支持部181の前壁と後壁とに支持した前後方向に沿う軸である。軸棒185は把持部184を回動可能に支持する。捩りバネは軸棒185に設け、把持部184の先端部188が足部183から離隔する向きに把持部184を付勢する。図5では、先端部188が足部183に近接する向きに回動した把持部184の位置を二点鎖線で示す。該時、把持部184は足部183との間に布105を挟む。図5では、先端部188が足部183から離隔する向きに回動した把持部184の位置を実線で示す。
搬送装置140は、布把持装置150が配置位置に配置した布105を保持し、撮影位置を介して受渡位置に搬送する(図9参照)。搬送装置140は、移動機構120と吸着機構130を備える。移動機構120は、支柱部131、第一駆動モータ121(図8参照)、第一腕部132、第二腕部133、第二駆動モータ122(図8参照)、カバー134、第三駆動モータ123(図8参照)、第四駆動モータ125(図8参照)を有する。支柱部131は上下方向に延びる円筒状であり、下端部を棚板305上に固定する。支柱部131の上端部は第一腕部132の一端部に連結し、第一腕部132を水平回転可能に支持する。支柱部131は上端部内に第一駆動モータ121を備える。第一駆動モータ121はパルスモータである。第一腕部132は、第一駆動モータ121の駆動により回動する。
第一腕部132は水平方向に延びる。第一腕部132の他端部は第二腕部133の一端部に連結し、第二腕部133を水平回転可能に支持する。第二腕部133は水平方向に延び、且つ他端部が上下方向に延びる。第二腕部133は一端部内に第二駆動モータ122を備える。第二駆動モータ122はパルスモータである。第二腕部133は、第二駆動モータ122の駆動により第一腕部132に対して相対的に回動する。
カバー134は筒状であり、第二腕部133の他端部から上方に延びる。カバー134は、内部に上下方向に延びる螺子軸137を備える。第二腕部133は他端部にて螺子軸137を回動可能に支持する。第二腕部133は他端部内に第三駆動モータ123を備える。第三駆動モータ123はパルスモータであり、上下伝動機構を介して螺子軸137と連結する。螺子軸137は所謂ボール螺子スプライン軸である。第三駆動モータ123が駆動することで、上下伝動機構は螺子軸137を上下動する。第二腕部133は内部に第四駆動モータ125を備える。第四駆動モータ125はパルスモータであり、回転伝動機構を介して螺子軸137に連結する。第四駆動モータ125が駆動することで、回転伝動機構は螺子軸137を回転する。
吸着機構130は、螺子軸137の下端部に連結する。吸着機構130は、布105を吸着して保持する。吸着機構130は取付台124と帯電装置135を備える。取付台124は平面視略矩形状の板部材である。帯電装置135は平面視略矩形の板状であり、取付台124の下部に固定する。帯電装置135は下面に吸着面136を有する。吸着面136は、帯電装置135の駆動により静電気を帯び、布105を吸着できる。
第一駆動モータ121、第二駆動モータ122、第四駆動モータ125の駆動により、吸着機構130は、配置位置の上方に位置する状態と、窓部101の上方の撮影位置に位置する状態と、流通板192上の受渡位置の上方に位置する状態(図9参照)との間で移動する。第三駆動モータ123の駆動により、吸着機構130は上下方向に移動する。吸着機構130が移動範囲の上端に位置する時、吸着面136は補助板5から上方に離れる。吸着面136が配置位置の上方に位置し、且つ吸着機構130が移動範囲の下端に位置する時、吸着面136は配置位置にある布105を内側に吸着可能である。撮影装置117は、窓部101の下方に固定する。撮影装置117は、窓部101側の所定の領域(「撮影領域」と称す)を撮影する。吸着機構130が撮影位置に在る時、吸着面136は、少なくとも布105を保持する部分が撮影領域内に在る。
吸引装置190は、布箱102の後方で補助板5に設ける。吸引装置190は、流通板192、吸引バルブ195(図8参照)を備える。流通板192は補助板5に固定し、上下方向に開口する複数の通気孔を有する。流通板192の上面と補助板5の上面は略同じ高さである。エアは、流通板192の通気孔を通過可能である。吸引バルブ195は流通板192下方に固定する。吸引バルブ195がエアを吸引することで、エアは通気孔を介して吸引バルブ195に流れる。該時、吸引装置190は、受渡位置にある布105を流通板192側に吸引して保持する。
ミシン1のエアシリンダ69、72、供給装置100のエアシリンダ162、上下エアシリンダ170、吸引バルブ195は夫々、エアチューブを介しエアコンプレッサ(図示略)に接続する。
図6を参照し、PC200の電気的構成を説明する。PC200はCPU9を備える。CPU9はPC200の制御を司る。CPU9は表示制御部98を内蔵する。表示制御部98はディスプレイ99と電気的に接続し、ディスプレイ99への映像の表示を制御する。CPU9はメモリコントローラ(図示略)を内蔵し、RAM93と電気的に接続する。RAM93は、種々の一時データを記憶する。
CPU9はチップセット95を介し、フラッシュROM92、記憶装置96、入力部97、通信I/F91と電気的に接続する。チップセット95は、CPU9と、フラッシュROM92、記憶装置96、入力部97、通信I/F91との間でデータの送受信を管理する一連の回路群である。フラッシュROM92はBIOS等を記憶する。記憶装置96は、例えばハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)等、不揮発性の記憶装置である。記憶装置96は、OS、後述するメイン処理(図12参照)を含むプログラム、データ等を記憶する。記憶装置96は、PC200に対して着脱可能なメモリカードであってもよい。入力部97は、例えばキーボード、マウス等である。入力部97は、作業者からの各種指示を検出し、検出した各種指示をCPU9に出力する。通信I/F91は、例えばシリアル通信用のインターフェースである。通信I/F91は、撮影装置117、供給装置100、ミシン1に接続する。撮影装置117は、吸着機構130の吸着面136と吸着面136に吸着した布105を含む撮影領域を、吸着面136側から撮影する。撮影装置117は、撮影画像のデータを生成し、CPU9に出力する。
図7を参照し、ミシン1の電気的構成を説明する。ミシン1の制御部50は、CPU51、ROM52、RAM53、記憶装置54、通信I/F55、入出力I/F56、駆動回路57〜59を備える。CPU51、ROM52、RAM53、記憶装置54は、バスを介して入出力I/F56と電気的に接続する。CPU51はミシン1の制御を司り、ROM52が記憶する各種プログラムに従い縫製に関わる各種演算と処理を実行する。ROM52は各種プログラム、各種初期設定パラメータ等を記憶する。RAM53はCPU51の演算結果、ポインタ、カウンタ等を一時的に記憶する。記憶装置54は不揮発性であり、縫製データ、各種設定情報等を記憶する。縫製データは、縫目を形成する為の複数の針落ち点が順に縫針11の直下に位置するように、保持体70を移動する為のデータである。
通信I/F55は入出力I/F56と電気的に接続する。通信I/F55は、例えばシリアル通信用のインターフェースである。通信I/F55はPC200の通信I/F91に接続する。駆動回路57〜59は入出力I/F56と電気的に接続する。駆動回路57はミシンモータ31と電気的に接続する。CPU51は駆動回路57を制御することで、ミシンモータ31を駆動制御する。駆動回路58はX軸モータ32と電気的に接続する。駆動回路59はY軸モータ34と電気的に接続する。入出力I/F56は電磁弁38、39と電気的に接続する。電磁弁38は、エアコンプレッサがエアシリンダ69へ供給するエアの供給経路に設ける。CPU51は電磁弁38の開閉によってエアシリンダ69を駆動制御し、押え板74を上下動する。電磁弁39は、エアコンプレッサが保持体70のエアシリンダ72へ供給するエアの供給経路に設ける。CPU51は電磁弁39の開閉によってエアシリンダ72を駆動制御し、押え板74を左右に移動する。
図8を参照し、供給装置100の電気的構成を説明する。供給装置100の制御部110は、CPU111、ROM112、RAM113、記憶装置119、通信I/F114、入出力I/F115、駆動回路166〜169を備える。CPU111、ROM112、RAM113、記憶装置119、通信I/F114はバスを介して入出力I/F115と電気的に接続する。CPU111は供給装置100の制御を司り、ROM112が記憶する各種プログラムに従い処理を実行する。ROM112は各種プログラム、各種初期設定パラメータ等を記憶する。RAM113はCPU111の演算結果、各種データ等を一時的に記憶する。記憶装置119は、不揮発性である。通信I/F114は例えばシリアル通信用のインターフェースである。通信I/F114はPC200の通信I/F91に接続する。
駆動回路166〜169は入出力I/F115と電気的に接続する。駆動回路166〜169は夫々、搬送装置140の第一駆動モータ121、第二駆動モータ122、第三駆動モータ123、第四駆動モータ125に接続する。入出力I/F115は、搬送装置140の帯電装置135、吸引装置190の電磁弁118、布把持装置150の電磁弁151、152と電気的に接続する。CPU111は、帯電装置135、電磁弁118、151、152を駆動する。電磁弁118は、エアコンプレッサが吸引バルブ195へ供給するエアの供給経路に設ける。CPU111は電磁弁118を開閉し、吸引バルブ195を駆動制御する。電磁弁151は、エアコンプレッサがエアシリンダ162へ供給するエアの供給経路に設ける。CPU111は電磁弁151を開閉し、エアシリンダ162を駆動制御する。電磁弁152は、エアコンプレッサが上下エアシリンダ170へ供給するエアの供給経路に設ける。CPU111は電磁弁152を開閉し、上下エアシリンダ170を駆動制御する。
縫製システム300の動作を説明する。PC200のCPU9は後述するメイン処理(図12参照)を実行し、供給装置100とミシン1に各種指令を出力する。供給装置100のCPU111は、PC200から受信する供給指令に従い、布把持装置150の駆動を制御して布105を収容位置から配置位置に移動する。CPU111は、PC200から搬送装置140に対応する各種指令を受信すると、搬送装置140及び吸引装置190の駆動を制御して、布105を配置位置から撮影位置を介し、受渡位置に移動する。ミシン1のCPU51は、PC200から受信する縫製指令に従い、受渡位置の布105を受け取り縫製する。
図4、図5、図9を参照し、布把持装置150が布105を収容位置から配置位置に移動する動作を説明する。把持機構180は収容位置の上方に位置する。供給装置100のCPU111は、PC200のCPU9から供給指令を受信すると、上下エアシリンダ170を駆動し、把持機構180を移動範囲の上端から下端に移動する。脚部182は、足部183が布105に当接した時の力により、支持部181に対して上側に相対移動する。把持部184は、布105に先端部188が当接した時の力により、捩りバネの付勢力に抗して回動する。該時、把持部184の先端部188は足部183に近接し、布105の一部分を足部183との間に挟む。保持機構は、脚部182を保持する位置を、支持部181に対して上側に相対移動した位置に切り替える。次にCPU111は上下エアシリンダ170を駆動し、把持機構180を移動範囲の下端から上端に移動する。以上により、布把持装置150は布105を布箱102から取り出す。
CPU111はエアシリンダ162を駆動し、支柱163を平面視時計回り方向に回動する。把持機構180は配置位置の上方に位置する。CPU111は上下エアシリンダ170を駆動し、把持機構180を移動範囲の上端から下端に移動する。把持機構180が移動範囲の下端に到達した時、足部183は布105を介して補助板5と接触する。該時、保持機構は、脚部182を保持する位置を、支持部181に対して下端に相対移動した位置に切り替える。次にCPU111は上下エアシリンダ170を駆動し、把持機構180を移動範囲の下端から上端に移動する。該時、把持部184の先端部188は、捩りバネの付勢力に応じて足部183から離隔し、布105を離す。把持機構180は布105を配置位置に配置する。配置位置に配置した布105は、図9の点線で示す位置に在る。以上により、布105の収容位置から配置位置への移動が完了する。
図4、図9を参照し、移動機構120と吸着機構130が布105を配置位置から撮影位置を介して受渡位置に移動し、ミシン1に受け渡す動作を説明する。供給装置100のCPU111は、PC200のCPU9から搬送装置140に対応する各種指令を受信する。搬送装置140に対応する指令は、第一移動指令、保持指令、第二移動指令、第三移動指令、解放指令を含む。第一移動指令は、吸着機構130を配置位置の上方に移動する指令である。保持指令は、吸着機構130で布105を保持する指令である。第二移動指令は、吸着機構130を撮影位置に移動する指令である。第三移動指令は、吸着機構130を受渡位置の上方に移動する指令である。解放指令は、吸着機構130が保持する布105を解放する指令である。
第一移動指令、第二移動指令、第三移動指令は、移動機構120が吸着機構130を移動する移動量を含む。移動量は、吸着機構130を水平方向(X方向、Y方向)に移動する距離[mm]を指定する位置座標のデータと、上下方向(Z軸方向)を軸に吸着機構130を回転する角度[°]を指定する回転角度のデータとを含む。位置座標における座標軸の単位はmmでなくてもよい。回転角度の単位は度でなくてもよい。移動量は、吸着機構130の位置座標及び回転角度から移動先の位置座標及び回転角度を相対的に示す相対座標及び相対角度のデータである。移動量は、吸着機構130の待機時(原点)の位置座標及び回転角度を基準に移動先の位置座標及び回転角度を示す絶対座標及び絶対角度のデータであってもよい。移動量の初期値は、予め、搬送装置140に対する教示作業によって設定し、PC200の記憶装置96に記憶する。PC200のCPU9は、第一移動指令及び第二移動指令においては移動量として初期値を指定する。CPU9は、第三移動指令においては、移動量の初期値に、メイン処理で算出した修正量と補正量を加えた移動量を指定する。
供給装置100のCPU111は、第一移動指令を受信すると、第一駆動モータ121、第二駆動モータ122、第四駆動モータ125を移動量に応じた駆動量で駆動する。該時、第一腕部132と第二腕部133は、吸着機構130を配置位置の上方に移動する。吸着機構130が配置位置の上方に位置する時、吸着面136は図9の点線で示す位置に在る。CPU111は、保持指令を受信すると、第三駆動モータ123を駆動し、吸着機構130を移動範囲の下端に移動する。CPU111は帯電装置135を駆動する。吸着面136は静電気を帯び、配置位置にある布105を吸着する。CPU111は第三駆動モータ123を駆動し、吸着面136に布105を吸着した状態の吸着機構130を移動範囲の上端に移動する。
CPU111は、第二移動指令を受信すると、第一駆動モータ121、第二駆動モータ122、第四駆動モータ125を移動量に応じた駆動量で駆動する。該時、第一腕部132と第二腕部133は、吸着機構130を撮影位置に移動する。吸着機構130が撮影位置に在る時、吸着面136と布105は、図9の一点鎖線で示す位置に在る。PC200のCPU9は、撮影装置117により撮影領域を撮影し、撮影画像のデータを取得する。撮影画像には、窓部101を介し、布105を吸着した吸着面136が写る。CPU9は撮影画像を解析し、吸着面136に吸着した布105の位置を検出する。CPU9は、検出した布105の位置に応じ、布105を受渡位置に載置する為に必要な第一駆動モータ121、第二駆動モータ122、第四駆動モータ125の修正量を算出し、別途取得する補正量と共に移動量の初期値に加え、第三移動指令に含む移動量を算出する。
供給装置100のCPU111は、第三移動指令を受信すると、PC200が算出した移動量に応じた駆動量で、第一駆動モータ121、第二駆動モータ122、第四駆動モータ125を駆動する。第一腕部132と第二腕部133は、吸着機構130を受渡位置の上方に移動する。吸着機構130が受渡位置の上方に位置する時、吸着面136は図9の二点鎖線で示す位置に在る。CPU111は、解放指令を受信すると、第三駆動モータ123を駆動し、布105を吸着した状態の吸着機構130を移動範囲の下端に移動する。CPU111は帯電装置135の駆動を停止する。CPU111は吸引装置190を駆動し、吸引バルブ195によりエアを吸引する。布105は吸着面136から離れ、PC200が算出した駆動条件に基づく吸着機構130の移動位置の補正によって正確に、受渡位置に位置する。受渡位置に位置する布105は、図9の二点鎖線で示す位置に在る。吸引装置190は、受渡位置に位置する布105を、流通板192上にて保持する。CPU111は第三駆動モータ123を駆動し、吸着面136から布105を解放した状態の吸着機構130を移動範囲の上端に移動する。CPU111は、予め設定した駆動量で第一駆動モータ121、第二駆動モータ122、第四駆動モータ125を駆動し、吸着機構130を待機時の位置に移動する。以上により、布105の配置位置から受渡位置への移動が完了する。
図2、図3を参照し、ミシン1の縫製動作の概要を説明する。ミシン1のCPU51は、PC200のCPU9から縫製指令を受信すると、布105に対する縫製動作を行う。縫製指令は、縫製データの指定を含む。CPU51はX軸モータ32とY軸モータ34を駆動し、押え腕65の保持体70を受渡位置にある布105の上方に移動する。CPU51はエアシリンダ69を駆動し、押え板74を移動範囲の下端に移動する。押え板74は、受渡位置にある布105を流通板192との間に挟み保持する。該時、CPU51は、保持体70で布105を保持した旨を報せる信号をPC200に送信する。PC200は供給装置100に吸引装置190の駆動を停止する指令を出力する。供給装置100は吸引装置190の駆動を停止し、吸引バルブ195によるエアの吸引を停止する。受渡位置に載置した布105は移動可能となる。
CPU51はX軸モータ32とY軸モータ34を駆動して押え腕65を移動し、布105を受渡位置から針穴13上の縫製位置に移動する。次にCPU51は、縫製指令で指定する縫製データに従い、ミシンモータ31、X軸モータ32、Y軸モータ34の夫々を駆動する。水平動機構6は布105を前後方向と左右方向とに移動し、針棒10と垂直釜は同期駆動する。縫製機構8は縫針11で布105に縫製する。ミシン1は布105に所定の縫目を形成する。縫目形成後、CPU51はエアシリンダ72を駆動し、押え板74を移動範囲の左端に移動する。CPU51はエアシリンダ69を駆動し、押え板74を移動範囲の上端に移動して布105から離す。CPU51は、布105の縫製が完了した旨を報せる信号をPC200に送信する。以上により、ミシン1の縫製動作は終了する。
図10、図11を参照し、CPU9がメイン処理の実行によって布105の位置ずれを修正する処理の概要について説明する。本実施形態において、搬送前の布105は布箱102内で積み重なるが、整列した状態とは限らない。故に布把持装置150は、布105を収容位置から配置位置に移動する時、配置位置にて必ずしも同じ位置とならない。搬送装置140は、吸着機構130を初期値に設定した移動量で配置位置上方に移動する。故に吸着機構130は、配置位置に対して常に同じ位置関係を維持した状態で、吸着面136に布105を保持する。搬送装置140は、吸着機構130を初期値に設定した移動量で配置位置上方から撮影位置に移動する。撮影装置117は、布105を保持した状態で撮影位置に在る吸着機構130を撮影する。該時、撮影装置117が撮影した画像は撮影画像260(図11参照)である。故に、撮影画像260において吸着機構130が布105を保持する保持位置は、布把持装置150が布105を配置位置に配置した時の位置のずれを生じた状態である。PC200のCPU9はメイン処理を実行し、搬送装置140が受渡位置に布105を搬送する時、布105を受渡位置に正確に配置する為、布105の位置ずれを修正する。
搬送装置140が吸着機構130を撮影位置から受渡位置上方に移動する時、CPU9は、撮影画像260に対する画像解析の結果に基づき、修正量を算出する。修正量は、受渡位置との位置関係に基づいて予め撮影装置117の撮影範囲内に設定した基準位置と、撮影画像260の保持位置との位置関係を、撮影画像260の解析結果から算出する。基準位置は、CPU9が基準情報編集処理(図13参照)を実行することにより、以下のように設定する。
作業者は、搬送装置140による布105の搬送の基準に用いる基準布205を、受渡位置に正確に配置する。搬送装置140は吸着機構130を受渡位置に移動し、基準布205を保持する。搬送装置140は、吸着機構130を受渡位置上方から撮影位置に、移動量の初期値を用いて逆向きに移動する。撮影装置117は、撮影位置にて基準布205を保持する吸着機構130を撮影し、基準画像210(図10参照)とする。CPU9は、基準画像210を、例えばビットマップ形式で記憶装置96に保存する。CPU9は、基準画像210に対して画像解析を行い、基準画像210に写る基準布205を縁取る輪郭220を示す解析画像290を、例えば透過PNG形式で、記憶装置96に保存する。
CPU9は、画像解析の結果に基づき、画像処理情報250と基準パラメータ情報255を作成し、基準情報として記憶装置96に保存する。画像処理情報250は、画像解析において布105を検出する条件を指定する情報等である。画像処理情報250は、例えば、基準画像210において基準布205の周囲に写る吸着機構130の吸着面136の任意の位置を指定位置240とする情報である。CPU9は、画像処理情報250を用いることで、撮影画像260の画像解析を行う時、指定位置240の色と異なる色を示し、指定位置240の色で周囲を囲う内側の領域部分を布105として検出することができる。
基準パラメータ情報255は、画像解析によって得られた基準布205の外形形状の情報、基準位置の情報等である。基準位置の情報は、例えば、輪郭220に基づいて算出する重心位置230及びモーメント軸235の情報を含む。重心位置230は、基準画像210内、即ち撮影装置117の撮影範囲内で、基準布205の位置を特定する為の基準となる座標のデータである。モーメント軸235は、重心位置230を通り、撮影範囲内での基準布205の傾きを特定する為の基準となる軸のデータである。重心位置230及びモーメント軸235の計算方法は公知の方法を適宜用いればよい。
CPU9は、メイン処理において修正量を算出する時、撮影画像260、画像処理情報250、基準パラメータ情報255を用いる。CPU9は、撮影画像260に対して画像解析を行い、画像処理情報250に含む指定位置240の情報を用いて、撮影画像260に写る布105の輪郭270(図11参照)を上記同様に検出する。CPU9は、輪郭270に基づいて布105の重心位置280及びモーメント軸285を算出し、保持位置の情報として特定する。重心位置280及びモーメント軸285の計算方法は公知の方法を適宜用いればよい。CPU9は、基準パラメータ情報255から基準位置の情報(重心位置230及びモーメント軸235の情報)を取得する。CPU9は、重心位置230の座標に対する重心位置280の座標の差分を求め、移動量に含む位置座標を修正する為の座標修正データを得る。CPU9は、モーメント軸235の傾きに対するモーメント軸285の傾きの差分を求め、移動量に含む回転角度を修正する為の角度修正データを得る。修正量は、座標修正データと角度修正データとを含む。CPU9は、第三移動指令において、移動量の初期値に修正量を加えて修正した移動量を指定する。これにより、搬送装置140は、基準位置に対する保持位置のずれを修正し、布105を受渡位置に正確に搬送することができる。
CPU9は更に、第三移動指令において指定する移動量に補正量を加えて補正することができる。補正量は、例えば外的要因により、基準位置と受渡位置との位置関係にずれが生じた場合のずれの補正に用いるデータである。補正量は、座標補正データと角度補正データとを含む。作業者は、例えばミシン1による布105の縫製結果における縫目のずれを定規等で測定することにより、座標補正データと角度補正データを得る。CPU9が基準情報編集処理を実行することにより、作業者は、座標補正データと角度補正データを入力部97から入力する。CPU9は、作業者が入力した座標補正データと角度補正データ、即ち補正量を、補正情報として記憶装置96に保存する。CPU9は、第三移動指令において、補正量を加えて補正した移動量を指定する。これにより、搬送装置140は、受渡位置に対する基準位置のずれを補正し、布105を受渡位置に正確に搬送することができる。
図12〜図15を参照し、メイン処理を説明する。作業者がPC200の電源をオンにすると、CPU9はフラッシュROM92に記憶するBIOSを立ち上げ、記憶装置96に記憶するOSを読込んで実行する。作業者がPC200を操作し、メイン処理の実行を指示すると、CPU9は記憶装置96からメイン処理のプログラムを読込んで実行する。図12に示すように、CPU9は、メイン処理を前回実行した時に用い、終了時に記憶装置96に保存した基準情報及び補正情報を、今回のメイン処理で使用する基準情報及び補正情報として設定する(S1)。なお、メイン処理の前回の実行時に補正情報を初期化した場合、或いは元々設定していなかった場合、CPU9は補正情報を設定しない。CPU9は、作業者による指示の入力を待機する(S2:NO、S31:NO、S27:NO、S2)。
作業者が縫製を開始する指示を入力した時(S2:YES)、CPU9はディスプレイ99に入力画面(図示略)を表示し、作業者の操作による加工数の入力を受け付ける。加工数は、縫製する縫製物の数である。作業者は、予め布箱102に、加工数に応じた枚数の布105を積み重ねて収容する。CPU9は作業者が入力した加工数をRAM93に記憶し、加工数を設定する(S3)。加工数は、予め作業者が入力し記憶装置96にパラメータとして記憶したものを読込んで設定してもよい。該時、CPU9は工程数を0に設定する。工程数は、縫製システム300が行う一連の処理の繰返し回数である。
CPU9は、供給装置100に供給指令を出力する(S5)。供給装置100は布把持装置150を駆動し、布箱102から取り出した一枚の布105を配置位置に移動する。供給装置100は布105の配置位置への移動が完了すると、PC200に移動完了を通知する信号を出力する。CPU9は、供給装置100に第一移動指令を出力する(S6)。供給装置100は、第一移動指令が含む移動量に応じた駆動量で搬送装置140を駆動し、吸着機構130を待機時の位置から配置位置の上方に移動する。供給装置100は吸着機構130の配置位置上方への移動が完了すると、PC200に移動完了を通知する信号を出力する。
CPU9は、供給装置100に保持指令を出力する(S7)。供給装置100は搬送装置140を駆動して吸着機構130を下げる。供給装置100は帯電装置135を駆動し、布105を吸着面136に保持する。供給装置100は搬送装置140を駆動して吸着機構130を上げると、PC200に保持完了を通知する信号を出力する。CPU9は、供給装置100に第二移動指令を出力する(S8)。供給装置100は、第二移動指令が含む移動量に応じた駆動量で搬送装置140を駆動し、吸着機構130を配置位置上方から撮影位置に移動する。供給装置100は吸着機構130の撮影位置への移動が完了すると、PC200に移動完了を通知する信号を出力する。
CPU9は撮影装置117に撮影指示を出力し、撮影装置117が撮影した撮影画像260を取得する(S11)。該時、CPU9は、ディスプレイ99に撮影画像260を表示する。CPU9は記憶装置96から画像処理情報250と基準パラメータ情報255を読込み、基準情報として取得する(S12)。該時、CPU9は、撮影画像260に重ねて輪郭220を表示する。CPU9は撮影画像260に対する画像解析を行い、撮影画像260に写る布105の保持位置を特定する(S13)。該時、CPU9は、撮影画像260と輪郭220に重ねて輪郭270を表示する。CPU9は基準位置に対する保持位置のずれを修正量として算出する(S15)。CPU9は、搬送装置140が吸着機構130を撮影位置から受渡位置上方に移動する時の移動量の初期値に修正量を加算し、移動量を修正する(S16)。
CPU9は、補正情報の設定があるか否かを判断する(S17)。CPU9は、補正情報の設定がなければ(S17:NO)、処理をS21に移行し、補正情報の設定があれば(S17:YES)、記憶装置96から設定に基づく補正情報を読込んで取得する(S18)。CPU9は、S16で修正量を加算した移動量に更に、補正情報が含む補正量を加算し、移動量を補正する(S20)。CPU9は処理をS21に移行し、供給装置100に第三移動指令を出力する(S21)。供給装置100は、第三移動指令が含み、修正量と補正量を加えた移動量に応じた駆動量で搬送装置140を駆動し、吸着機構130を撮影位置から受渡位置上方に移動する。供給装置100は吸着機構130の受渡位置上方への移動が完了すると、PC200に移動完了を通知する信号を出力する。
CPU9は、供給装置100に解放指令を出力する(S22)。供給装置100は搬送装置140を駆動して吸着機構130を下げる。供給装置100は帯電装置135の駆動を停止し、布105を吸着面136から解放する。供給装置100は吸引装置190を駆動して布105をエアで吸引し、流通板192上に保持する。布105は受渡位置に正確に位置する。供給装置100は搬送装置140を駆動して吸着機構130を上げ、更に吸着機構130を待機時の位置に移動する。供給装置100はPC200に解放完了を通知する信号を出力する。
CPU9はミシン1に縫製指令を出力する(S23)。ミシン1は保持体70を受渡位置上方に移動し、押え板74で布105を保持する。吸引装置190は駆動を停止して布105の保持を解除し、布105が移動可能になると、ミシン1は布105を縫製位置に移動する。ミシン1は、縫製指令で指定する縫製データを記憶装置54から読込み、縫製データに従って布105を縫製する。縫製動作を完了すると、ミシン1はPC200に縫製完了を通知する信号を出力する。
CPU9は工程数を1加算し(S25)、工程数が加工数より小さいか否か判断する(S26)。工程数が加工数より小さい場合(S26:YES)、CPU9は処理をS5に移行し、布105を加工する一連の処理(S5〜S25)を繰返す。工程数が加工数と等しくなれば(S26:NO)、布105を加工する一連の処理を終了し、作業者による指示の入力を待機する(S27:NO、S2:NO、S31:NO、S27)。
指示の待機中に、作業者が基準情報を編集する指示を入力した場合(S31:YES)、CPU9は、基準情報編集処理を実行する(S32)。図13に示すように、CPU9はディスプレイ99に基準情報編集画面400(図15参照)を表示する(S51)。
図15に示すように、基準情報編集画面400は、画面上段に、新規作成ボタン480、基準画像名入力部440、補正情報名入力部470を有し、画面下段左側に、基準画像一覧表示部430を有する。基準情報編集画面400は、画面下段中央に、基準画像表示部410、解析結果表示部420を有し、画面下段右側に、補正情報一覧表示部450、補正情報入力部460を有し、右上角部に終了ボタン490を有する。
基準画像表示部410は、基準画像210を表示する。CPU9は、作業者が基準画像表示部410内で指定する位置を、指定位置240として表示する。指定位置240は画像処理において用いる情報であり、画像処理情報250に含む。解析結果表示部420は、基準画像210に対する画像解析の結果を表示する。
基準画像210はファイル名を設定して複数登録でき、記憶装置96に保存することができる。基準画像一覧表示部430は、記憶装置96に記憶する基準画像210のファイル名を一覧表示する。基準画像一覧表示部430は、一覧表示する基準画像210のうち一つの選択を受け付ける。作業者は、基準画像210に対する編集を行う時、基準画像一覧表示部430にて基準画像210を選択する。基準画像表示部410は、新規に作成した基準画像210、又は作業者が選択した基準画像210を表示する。基準画像一覧表示部430は、削除ボタン431を備える。作業者が基準画像210を選択して削除ボタン431を押すと、CPU9は、作業者が選択した基準画像210を削除する。
新規作成ボタン480は、基準画像210を新規に作成する時に操作する。基準画像名入力部440は、基準画像210に設定するファイル名の入力を受け付ける。基準画像名入力部440は保存ボタン441を備える。作業者が保存ボタン441を押すと、CPU9は、作業者が基準画像名入力部440に入力するファイル名で基準画像210を記憶装置96に保存する。CPU9は、ファイル名が既存の基準画像210と同じ場合は上書き保存し、既存と異なる場合は新規保存する。CPU9は、ファイル名が既存の基準画像210と同じ場合に上書き保存するか否かのダイアログを基準情報編集画面400の上に重ねて表示し、作業者が上書き保存することを選択した場合のみ上書き保存してもよい。
補正情報は、一つの基準画像210に対して複数パターンを登録できる。補正情報一覧表示部450は、基準画像一覧表示部430にて作業者が選択する基準画像210に対応する補正情報のファイル名を一覧表示する。補正情報一覧表示部450は、一覧表示する補正情報のうち一つの選択を受け付ける。作業者は、補正情報に対する編集を行う時、補正情報一覧表示部450にて編集対象の補正情報を選択する。
補正情報入力部460は、新規に作成した基準画像210に対応する補正情報、又は作業者が選択した補正情報を表示する。補正情報入力部460は、X方向入力部461、Y方向入力部462、回転角度入力部463、初期化ボタン465を備える。X方向入力部461は、基準位置をX方向に補正する座標補正データの入力を受け付ける。Y方向入力部462は、基準位置をY方向に補正する座標補正データの入力を受け付ける。回転角度入力部463は、基準位置を回転方向に補正する角度補正データの入力を受け付ける。作業者が初期化ボタン465を押すと、CPU9は、座標補正データ及び角度補正データを0に初期化する。
解析結果表示部420は、基準画像210に重ね、基準布205の輪郭220を示す解析画像290と、作業者が補正情報入力部460に入力した座標補正データと角度補正データに合わせて輪郭220の位置を移動した補正輪郭225を表示する。作業者が、座標補正データと角度補正データの値を変更すると、補正輪郭225は即座に、変更後の座標補正データと角度補正データの値に合わせて表示位置を変更する。
補正情報名入力部470は、補正情報に設定するファイル名の入力を受け付ける。補正情報名入力部470は保存ボタン471を備える。作業者が保存ボタン471を押すと、CPU9は、基準画像一覧表示部430にて選択する基準画像210に対応付けて、作業者が補正情報名入力部470に入力するファイル名で補正情報を記憶装置96に保存する。CPU9は、ファイル名が既存の補正情報と同じ場合は上書き保存し、既存と異なる場合は新規保存する。CPU9は、ファイル名が既存の補正情報と同じ場合に上書き保存するか否かのダイアログを基準情報編集画面400の上に重ねて表示し、作業者が上書き保存することを選択した場合のみ上書き保存してもよい。作業者が基準画像一覧表示部430で選択する基準画像210を削除した場合、CPU9は、削除対象の基準画像210に対応する補正情報も削除する。
CPU9は、基準情報編集画面400を表示する時、S1で設定した基準情報がある場合、当該基準情報を基準画像一覧表示部430にて選択した状態にし、基準画像表示部410に、当該基準情報に対応する基準画像210を表示する。CPU9は、S1で設定した補正情報がある場合、当該補正情報を補正情報一覧表示部450にて選択した状態にし、補正情報入力部460にて当該補正情報を入力した状態に表示する。CPU9は、解析結果表示部420に、基準情報に基づく基準画像210と解析画像290を重ねて表示し、且つ当該補正情報に基づく補正輪郭225を表示する。
図13に示すように、基準情報編集画面400を表示したCPU9は、作業者による指示の入力を待機する(S52:NO、S53:NO、S55:NO、S70:NO、S52)。基準位置を設定する為の基準情報を新規に作成する為、作業者が新規作成ボタン480を押した場合(S52:YES)、CPU9は、処理をS81に移行する。該時、作業者は予め、受渡位置に正確に基準布205を配置する。図14に示すように、CPU9は供給装置100に吸着機構130を受渡位置上方に移動する指令を出力する(S81)。供給装置100は搬送装置140を駆動し、吸着機構130を待機時の位置から受渡位置の上方に移動する。該場合の移動量は、第一移動指令で指定する移動量の初期値と、第二移動指令で指定する移動量の初期値と、第三移動指令で指定する移動量の初期値とを足し合わせた移動量である。
CPU9は供給装置100に保持指令を出力する(S82)。供給装置100は搬送装置140を駆動し、吸着機構130を下げて吸着面136に基準布205を保持すると、吸着機構130を上げる。CPU9は、供給装置100に吸着機構130を撮影位置に移動する指令を出力する(S83)。該時、CPU9は、第三移動指令において指定する移動量の初期値をマイナス倍した移動量を指定する。供給装置100は搬送装置140を駆動し、吸着機構130を受渡位置上方から撮影位置に移動する。
CPU9は撮影装置117に撮影指示を出力し、撮影装置117が撮影した基準画像210を取得する(S85)。CPU9は、基準情報編集画面400の基準画像表示部410に基準画像210を表示する(S86)。CPU9は、作業者による入力部97の操作によって、指定位置240の設定を受け付ける(S91)。CPU9は指定位置240の情報を用いて画像解析を行い、基準画像210に写る基準布205の輪郭220を検出し、解析画像290を生成する(S92)。CPU9は画像解析の結果として、解析結果表示部420に基準画像210と解析画像290を重ねて表示する(S93)。
作業者が入力部97を操作し、指定位置240を再設定した場合(S95:NO、S91)、CPU9は画像解析をし直し(S92)、再計算した輪郭220を示す解析画像290を解析結果表示部420に再表示する(S93)。作業者が基準画像名入力部440にファイル名を入力し、保存ボタン441を押した場合(S95:YES)、CPU9は、基準情報として、基準画像210、解析画像290、画像処理情報250、及び基準パラメータ情報255を作成し(S96)、記憶装置96に保存する(S97)。CPU9は、S96で作成した基準情報を、修正量の算出に使用する基準情報として設定し(S98)、処理をS52に移行して待機状態に戻る。
図13に示すように、作業者が既存の基準情報を編集する為、基準画像一覧表示部430において基準画像210を選択した場合(S53:YES)、CPU9は、選択した基準画像210に対応する基準情報を記憶装置96から読込む(S71)。CPU9は、基準画像表示部410に基準画像210を表示し(S72)、画像解析の結果として、解析結果表示部420に基準画像210と解析画像290を重ねて表示する(S73)。作業者が削除ボタン431を押した場合(S75:YES)、CPU9は、選択した基準画像210を含む基準情報を削除し(S76)、処理をS52に移行して待機状態に戻る。該時、CPU9は選択する基準画像210に対応する補正情報も削除する。
作業者が指定位置240を再設定した場合(S77:YES、S91)、CPU9は画像解析をし直し(S92)、再計算した輪郭220を示す解析画像290を解析結果表示部420に表示する(S93)。作業者が基準情報を保存する操作をした場合(S95:YES)、CPU9は、画像解析の結果に基づき基準情報を作成し(S96)、基準情報を保存し(S97)、修正量の算出に使用する基準情報として設定して(S98)、待機状態に戻る。作業者が指定位置240の再設定を行わなければ(S77:NO)、CPU9は、選択した基準画像210に対応する基準情報を修正量の算出に使用する基準情報として設定し(S78)、処理をS52に移行して待機状態に戻る。
補正情報を編集する場合(S55:YES)、作業者は、補正情報一覧表示部450において補正情報を選択するか、補正情報入力部460に補正情報を入力する。作業者が補正情報一覧表示部450において補正情報を選択した場合、CPU9は、補正情報入力部460に、作業者が選択した補正情報を入力した状態に表示する。CPU9は、解析結果表示部420に、作業者が選択した補正情報に基づく補正輪郭225を表示する(S61)。また、作業者が補正情報一覧表示部450にて補正情報を選択せずに、補正情報入力部460に補正情報を入力した場合、CPU9は、解析結果表示部420に、作業者が入力した補正情報に基づく補正輪郭225を表示する(S61)。
CPU9は作業者による操作の入力を待機する(S62:NO、S63:NO、S66:NO、S62)。作業者が補正情報一覧表示部450において補正情報を変更した場合(S62:YES)、CPU9は、解析結果表示部420において、作業者による変更後の補正情報に基づく位置に、補正輪郭225を表示する(S61)。作業者が初期化ボタン465を押した場合(S63:YES)、CPU9は補正情報を初期化し(S65)、初期化後の補正情報に基づく位置、即ち輪郭220と重なる位置に、補正輪郭225を表示する(S61)。作業者が補正情報名入力部470にファイル名を入力し、保存ボタン471を押した場合(S66:YES)、CPU9は、補正情報入力部460の各値を補正情報とし、基準画像一覧表示部430で選択する基準画像210に応じた基準情報に対応付けて記憶装置96に保存する(S67)。CPU9は、当該補正情報を、修正量の算出に使用する補正情報として設定し(S68)、処理をS70に移行して待機状態に戻る。
待機状態において作業者が終了ボタン490を押した場合(S70:YES)、CPU9は基準情報編集処理を終了してメイン処理に戻り、作業者による指示の入力を待機する(S27:NO、S2:NO、S31:NO、S27)。作業者がメイン処理を終了する指示を入力した場合、或いは作業者がPC200の電源をオフにした場合(S27:YES)、CPU9は、現在設定中の基準情報及び補正情報を記憶装置96に保存し(S28)、メイン処理を終了する。
以上説明したように、PC200のCPU9は、受渡位置との位置関係に基づき予め撮影装置117の撮影範囲内において設定した基準布205の基準位置と、吸着機構130が保持する布105の保持位置とのずれを、修正量として演算する。CPU9は、吸着機構130の移動量に修正量を加えて供給装置100に出力する。供給装置100のCPU111は、基準位置に対する保持位置のずれを修正した移動量で搬送装置140を駆動し、布105を受渡位置に正確に搬送する。例えば外的要因により、基準位置と受渡位置との位置関係にずれを生ずる場合がある。該場合、CPU9は、受渡位置と基準位置とのずれを、補正情報として取得する。CPU9は、修正量を加えた移動量に、更に、補正情報に基づく補正量を加えて搬送装置140に出力する。搬送装置140は、基準位置に対する保持位置のずれを修正し、且つ受渡位置に対する基準位置のずれを補正した移動量で駆動し、布105を受渡位置に正確に搬送する。故に作業者は、基準位置と受渡位置との位置関係にずれが生じても、ずれを修正する為に基準位置をあらためて設定し直す必要がなく、手間がかからない。
補正情報は、外的要因による基準位置と受渡位置との位置関係にずれの修正に限って用いるものではない。例えば、搬送対象の布105は、基準位置の設定に用いた布105に対し、形状又は大きさが若干異なる場合がある。該場合、CPU9は、基準位置の設定に用いた布105の受渡位置と、搬送対象の布105の受渡位置とのずれを補正情報として取得すればよい。作業者は、布105の仕様が変わる度に基準位置の設定をし直す必要がない。
基準位置と受渡位置との位置関係にずれがある場合、ミシン1による縫製物にもずれが生ずる。作業者は、例えば縫製物のずれを測定することで、基準位置と受渡位置との位置関係のずれを正す補正量を、縫製物から容易に得ることができる。作業者がPC200の入力部97により縫製物から得た補正量を入力することで、CPU9は補正情報として取得することができる。CPU9は、移動量に補正量を即座に反映することで、搬送装置140により搬送対象の布105を受渡位置に正確に搬送することができる。
CPU9は、基準情報編集画面400において、基準画像210に写る基準布205の位置を示す輪郭220を示す解析画像290を、基準画像210に重ねて表示する。作業者が補正情報を入力すると、CPU9は、基準画像210における輪郭220の表示位置を、補正情報に合わせて変更した補正輪郭225を表示する。故に作業者は、基準位置と受渡位置とのずれ具合を、輪郭220と補正輪郭225の表示位置によって確認することができる。
CPU9は、撮影画像260に写る布105の位置を示す輪郭270と、基準画像210に写る基準布205の位置を示す輪郭220を、撮影画像260に重ねて表示する。故に作業者は、輪郭270と輪郭220の表示位置に基づき、保持位置と基準位置とのずれ具合を確認することができる。
記憶装置96は、複数の補正情報を記憶することができる。例えば、種類の異なる布105を一時的に縫製したい場合、作業者は、記憶装置96に記憶する補正情報の中から、縫製対象の布105に応じた補正情報を選択する。CPU9は、作業者が選択した補正情報に基づき搬送装置140に指令を出し、縫製対象の布105をミシン1に搬送することができる。縫製後、作業者は、記憶装置96に記憶する補正情報の中から、もとの布105に応じた補正情報を選択すればよい。よって、縫製対象の布105に応じた補正情報を予め記憶装置96に記憶すれば、作業者は、布105が変更になる度に補正情報を入力し直す必要がない。
CPU9は、システム終了時(例えば電源オフ時、メイン処理終了時等)に補正情報を保存し、システム開始時(例えば電源オン時、メイン処理開始時等)に保存した補正情報を用いて搬送装置140を制御することができる。故に、例えば作業者が一日の作業終了時にシステムの電源をオフにし、翌日の作業開始時にオンにした場合、CPU9は、補正情報の初期化を行わない限り、記憶装置96に保存した補正情報を用い、前日の作業の続きを再開することができる。
上記説明で、吸着機構130は本発明の「保持機構」に相当する。PC200は本発明の「制御装置」に相当する。縫製システム300は本発明の「布搬送システム」に相当する。S11の処理を行うCPU9は本発明の「撮影手段」に相当する。S13の処理を行うCPU9は本発明の「解析手段」に相当する。S15の処理を行うCPU9は本発明の「演算手段」に相当する。S18の処理を行うCPU9は本発明の「取得手段」に相当する。S16、S20の処理を行うCPU9は本発明の「調整手段」に相当する。S21の処理を行うCPU9は本発明の「出力手段」に相当する。
入力部97は本発明の「入力装置」に相当する。ディスプレイ99は本発明の「表示装置」に相当する。S51、S72、S86の処理を行うCPU9は本発明の「基準表示手段」に相当する。輪郭220、補正輪郭225は本発明の「基準識別子」に相当する。S51、S73、S93の処理を行うCPU9は本発明の「基準識別子表示手段」に相当する。S61の処理を行うCPU9は本発明の「変更表示手段」に相当する。輪郭270は本発明の「識別子」に相当する。S13の処理を行うCPU9は本発明の「識別子表示手段」に相当する。記憶装置96は本発明の「記憶装置」に相当する。S67の処理を行うCPU9は本発明の「記憶手段」に相当する。S55の処理を行うCPU9は本発明の「選択手段」に相当する。S28の処理を行うCPU9は本発明の「保存手段」に相当する。S65の処理を行うCPU9は本発明の「初期化手段」に相当する。
本発明は上記実施形態の他に種々の変更が可能である。縫製システム300は、ミシン1のCPU51、供給装置100のCPU111、PC200のCPU9の代わりに、システム全体を制御する共通のCPUを備えてもよい。ミシン1の代わりに布105を加工する加工装置を設け、受渡位置に載置した布105は、加工装置が加工してもよい。該場合、加工装置は、布を貼り合わせる接着装置、布を切断する切断装置等であってもよい。保持装置は静電気以外の力で吸着面136に布105を吸着してもよい。例えば吸着機構130はエア吸引装置を備え、吸着面136に設けた孔からエアを吸引して布105を吸着してもよい。搬送装置140は撮影装置117を備えてもよい。布把持装置150はなくてもよい。該場合、縫製システム300は、PC200による制御が不要であり、配置位置にて搬送装置140に布105を一枚ずつ機械的に供給可能な装置を備えてもよい。布105、基準布205は、布の他、シート状のフィルム、紙等であってもよい。
メイン処理の各ステップはCPU9が実行する例に限らず、他の電子機器(例えば、ASIC)が一部又は全部の処理を実行してもよい。S12の処理で、CPU9は基準布205の輪郭220に加え、基準布205の重心位置230とモーメント軸235を、撮影画像260に重ねて表示してもよい。S13の処理で、CPU9は布105の輪郭270に加え、布105の重心位置280とモーメント軸285を、撮影画像260に重ねて表示してもよい。
CPU9は搬送装置140に対する第三移動指令において修正量及び補正量を加算した移動量を指定したが、第三移動指令では修正量及び補正量を指定してもよい。該場合、予め搬送装置140に対する教示作業によって、供給装置100のCPU111は、第三移動指令に対応する移動量の初期値を記憶装置119に保存する。PC200から第三移動指令を受信した時、CPU111は、移動量に修正量及び補正量を加算した上で、搬送装置140を駆動すればよい。
基準位置の情報が含む重心位置230は、必ずしも基準布205の形状に基づく重心の位置に限らず、基準布205の輪郭220から一意に定まる位置であればよい。基準位置は、例えば基準布205の輪郭220の外接円又は内接円の中心でもよいし、輪郭220上の角点を結ぶ対角線の交点でもよい。
1 ミシン
9 CPU
96 記憶装置
97 入力部
99 ディスプレイ
105 布
117 撮影装置
120 移動機構
130 吸着機構
140 搬送装置
150 布把持装置
200 PC
205 基準布
210 基準画像
220 輪郭
225 補正輪郭
260 撮影画像
270 輪郭
300 縫製システム

Claims (7)

  1. ミシンが縫製する布を保持可能な保持機構、及び前記保持機構を移動可能な移動機構を備える搬送装置と、
    前記保持機構における前記布の保持部分に対向し、所定の撮影範囲を撮影する撮影装置と、
    前記搬送装置と前記撮影装置の駆動を制御する制御装置と
    を含み、
    前記撮影装置により撮影した撮影画像に基づいて前記移動機構による前記保持機構の移動を制御し、前記布を前記ミシンに受け渡す受渡位置に搬送する布搬送システムにおいて、
    前記制御装置は、
    前記搬送装置が前記ミシンに前記布を搬送する過程で、前記布を保持する前記保持機構を前記撮影装置により撮影する撮影手段と、
    前記受渡位置との位置関係に基づき予め前記撮影範囲内において設定した前記布の基準位置と、前記撮影手段により撮影した前記撮影画像において前記保持機構が保持する前記布の保持位置との位置関係を解析する解析手段と、
    前記解析手段の解析結果に基づき、前記基準位置に対する前記保持位置の相対的な位置座標と回転角度を含む修正量を演算する演算手段と、
    前記受渡位置に対する前記基準位置の相対的な位置座標と回転角度を含む補正量の情報である補正情報を取得する取得手段と、
    前記基準位置にある前記布を前記受渡位置に搬送するときの前記保持機構の移動量に、前記演算手段が演算した前記修正量と、前記取得手段が取得した前記補正情報に基づく前記補正量とを加え、前記移動量を調整する調整手段と、
    前記調整手段が調整した前記移動量を前記搬送装置に出力する出力手段と
    を備えたことを特徴とする布搬送システム。
  2. 前記制御装置は、前記補正情報の入力を受け付ける入力装置を備え、
    前記取得手段は、前記入力装置が入力を受け付けた前記補正情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の布搬送システム。
  3. 前記制御装置は、
    情報を表示可能な表示装置と、
    前記基準位置の設定に用いる基準布を保持する前記保持機構を前記撮影装置により撮影した基準画像を前記表示装置に表示する基準表示手段と、
    前記基準画像において前記保持機構が保持する前記基準布の位置を示す基準識別子を、前記基準表示手段により前記表示装置に表示した前記基準画像に重ねて表示する基準識別子表示手段と、
    前記入力装置が入力を受け付けた前記補正情報に応じ、前記基準識別子表示手段により前記基準画像に重ねて表示した前記基準識別子の表示位置を変更する変更表示手段と
    を備えたことを特徴とする請求項2に記載の布搬送システム。
  4. 前記制御装置は、前記基準識別子と、前記撮影画像において前記保持機構が保持する前記布の位置を示す識別子とを、前記撮影画像に重ねて表示する識別子表示手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の布搬送システム。
  5. 前記制御装置は、
    情報を記憶する記憶装置と、
    前記入力装置が入力を受け付けた前記補正情報を前記記憶装置に記憶する記憶手段と、
    前記記憶装置に記憶する複数の前記補正情報のうち、一つの選択を受け付ける選択手段と
    を備え、
    前記調整手段は、前記移動量に、前記修正量と、前記選択手段が選択した前記補正情報に基づく補正量を加え、前記移動量を調整することを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の布搬送システム。
  6. 前記制御装置は、
    電源オフ時に前記補正情報を前記記憶装置に保存する保存手段と、
    前記補正情報に含む位置座標と回転角度を初期化する初期化手段と
    を備え、
    前記取得手段は、
    電源オン時には、前記保存手段が保存した前記補正情報を取得し、
    前記初期化手段が前記補正情報を初期化した場合には、初期化後の前記補正情報を取得すること
    を特徴とする請求項5に記載の布搬送システム。
  7. ミシンが縫製する布を保持可能な保持機構、及び前記保持機構を移動可能な移動機構を備える搬送装置と、
    前記保持機構における前記布の保持部分に対向し、所定の撮影範囲を撮影する撮影装置と、
    前記搬送装置と前記撮影装置の駆動を制御する制御装置と
    を含み、
    前記撮影装置により撮影した撮影画像に基づいて前記移動機構による前記保持機構の移動を制御し、前記布を前記ミシンに受け渡す受渡位置に搬送する布搬送システムにおいて、前記制御装置が実行する布搬送方法であって、
    前記制御装置は、
    前記搬送装置が前記ミシンに前記布を搬送する過程で、前記布を保持する前記保持機構を前記撮影装置により撮影する撮影ステップと、
    前記受渡位置との位置関係に基づき予め前記撮影範囲内において設定した前記布の基準位置と、前記撮影ステップにおいて撮影した前記撮影画像において前記保持機構が保持する前記布の保持位置との位置関係を解析する解析ステップと、
    前記解析ステップにおける解析結果に基づき、前記基準位置に対する前記保持位置の相対的な位置座標と回転角度を含む修正量を演算する演算ステップと、
    前記受渡位置に対する前記基準位置の相対的な位置座標と回転角度を含む補正量の情報である補正情報を取得する取得ステップと、
    前記基準位置にある前記布を前記受渡位置に搬送するときの前記保持機構の移動量に、前記演算ステップにおいて演算した前記修正量と、前記取得ステップにおいて取得した前記補正情報に基づく前記補正量とを加え、前記移動量を調整する調整ステップと、
    前記調整ステップにおいて調整した前記移動量を前記搬送装置に出力する出力ステップと
    を実行することを特徴とする布搬送方法。
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