JP2018169217A - 二次電池の充電状態推定装置及び充電状態推定方法 - Google Patents

二次電池の充電状態推定装置及び充電状態推定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018169217A
JP2018169217A JP2017065193A JP2017065193A JP2018169217A JP 2018169217 A JP2018169217 A JP 2018169217A JP 2017065193 A JP2017065193 A JP 2017065193A JP 2017065193 A JP2017065193 A JP 2017065193A JP 2018169217 A JP2018169217 A JP 2018169217A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
secondary battery
charge
measurement
charge amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017065193A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6819408B2 (ja
Inventor
英伸 石田
Hidenobu Ishida
英伸 石田
賢弘 鎌田
Takahiro Kamata
賢弘 鎌田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Corp filed Critical Suzuki Motor Corp
Priority to JP2017065193A priority Critical patent/JP6819408B2/ja
Publication of JP2018169217A publication Critical patent/JP2018169217A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6819408B2 publication Critical patent/JP6819408B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Measurement Of Current Or Voltage (AREA)
  • Tests Of Electric Status Of Batteries (AREA)
  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

【課題】電流積算法による二次電池の充電状態推定において、電流センサの計測誤差の影響を低減する。
【解決手段】二次電池の充電状態推定装置43は、二次電池の充放電電流値を計測する電流センサの計測状態の区分を設定する区分設定部431と、前記二次電池が動作を停止している場合に、前記区分ごとの電流計測誤差を成分として有する電流計測誤差ベクトルを算出する電流計測誤差ベクトル算出部432と、前記二次電池が動作中の場合に、前記電流センサの計測状態が前記区分のいずれに属するかを判別し、前記区分ごとの合計計測時間を算出し、前記区分ごとの合計計測時間を成分として有する計測時間ベクトルと前記電流計測誤差ベクトルとの内積である第2電荷量誤差を算出し、電流積算法により求められた前記二次電池の電荷量から前記第2電荷量誤差を差し引いた値を用いて前記二次電池の充電率を算出する充電率算出部434とを備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、二次電池の充電状態推定装置及び充電状態推定方法に関する。
特許文献1には、二次電池の充放電電流の大きさが所定の閾値を超えてから前記閾値以下となるまでの期間を電流積算期間として前記二次電池の充放電電流を積算し、電流積算に基づく前記二次電池の充電率である電流積算充電率を算出する電流積算充電率算出手段を備えた電池容量算出装置が記載されている。
特開2012−58028号公報
電流積算法によれば、二次電池の充放電電流が電流センサにより計測され、該電流を時間に対して積算することで二次電池へ出入りする電荷量が求められ、その電荷量を用いて二次電池の充電率(State Of Charge, SOC)が算出される。
その一方で、電流センサの計測値には誤差が含まれる。具体的には、ゲイン誤差、オフセット誤差、感度のリニアリティによる誤差、ヒステリシス特性による誤差などである。このような誤差は、電流積算法において積算されることにより、充電率算出において有意な誤差として評価されてしまうという問題がある。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、電流積算法による二次電池の充電状態推定において、電流センサの計測誤差による影響を低減することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る二次電池の充電状態推定装置は、電流センサにより計測された二次電池の充放電電流値の絶対値と前記二次電池の定格電流値との大小関係と、時間に対する前記充放電電流値の変化率の符号とに応じて、前記電流センサの計測状態の区分を設定する区分設定部と、前記二次電池が動作を停止している場合に、前記区分ごとの合計計測時間と、電流積算法により求められた前記二次電池の電荷量から基準となる前記二次電池の電荷量を差し引いた第1電荷量誤差とを用いて、前記区分ごとの電流計測誤差を成分として有する電流計測誤差ベクトルを算出する電流計測誤差ベクトル算出部と、前記二次電池が動作中の場合に、前記電流センサの計測状態が前記区分のいずれに属するかを判別し、前記区分ごとの合計計測時間を算出し、前記区分ごとの合計計測時間を成分として有する計測時間ベクトルと前記電流計測誤差ベクトルとの内積である第2電荷量誤差を算出し、電流積算法により求められた前記二次電池の電荷量から前記第2電荷量誤差を差し引いた値を前記二次電池の満充電容量で除した値である前記二次電池の充電率を算出する充電率算出部とを備えている。
本発明によれば、電流積算法による二次電池の充電状態推定において、電流センサの計測誤差による影響を低減することができる。
電動車両用電源システムの説明図である。 二次電池及びその周辺の説明図である。 バッテリ管理ユニットの説明図である。 計測状態の区分を示す説明図である。
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施の形態によって限定されるものではない。
図1に示すように、電動車両用電源システム1は、モータ2と、主電源系3と、バッテリシステム4と、車両コントローラ5と、補助バッテリ6と、セーフティプラグ7とを備えている。
主電源系3は、具体的には、燃料電池、エンジンにより駆動される発電機などである。この主電源系3はモータ2に接続され、主電源系3からモータ2に電力が供給される。
バッテリシステム4は、二次電池41と、電流センサ42と、バッテリ管理ユニット43と、メインリレー44と、プリチャージリレー45とヒューズ46とを備えている。
二次電池41の正極及び負極はそれぞれ、メインリレー44及びセーフティプラグ7を介してモータ2に接続される。また、二次電池41の正極及び負極はそれぞれ、プリチャージリレー45及びセーフティプラグ7を介して主電源系3にも接続される。さらに、二次電池41の正極とメインリレー44及びプリチャージリレー45との間には、二次電池41の充放電電流値を計測する電流センサ42が設けられている。
バッテリ管理ユニット43は、BMU(Battery Management Unit)とも呼ばれる。このバッテリ管理ユニット43は、電流センサ42により計測された二次電池41の充放電電流値と、二次電池41の電圧値とを受け取るように構成されている。バッテリ管理ユニット43は、その内部に設けられたドライバ(DRV)43aを通じてメインリレー44及びプリチャージリレー45に接続される。車両コントローラ5も、バッテリシステム4内のメインリレー44及びプリチャージリレー45に接続される。
車両コントローラ5及びバッテリ管理ユニット43により、メインリレー44とプリチャージリレー45とが制御される。メインリレー44がオンすると、二次電池41の放電電流がモータ2に供給されるか、又は、モータ2から二次電池41に充電電流が供給される。プリチャージリレー45がオンすると、主電源系3から二次電池41にプリチャージ(事前充電)のための充電電流が供給される。
補助バッテリ6は、鉛バッテリなどであり、ヒューズ46を介してモータ2に接続される。補助バッテリ6は、二次電池41に比べて低電圧であり、必要に応じてモータ2に電力を供給する。
図2に示すように、二次電池41内の各セルの電圧を計測するセル電圧計測部V1、V2、V3、・・・Vnと、二次電池41の開回路電圧(Open Circuit Voltage, OCV)を計測する開回路電圧計測部VMとが設けられている。ただし、nはセルの数を表す自然数である。セル電圧計測部及び開回路電圧計測部の計測値は、バッテリ管理ユニット43に送られる。
図3に示すように、バッテリ管理ユニット43は、区分設定部431と、電流計測誤差ベクトル算出部432と、充電率算出部434とを備えている。また、バッテリ管理ユニット43は、そのハードウェア構成として、各部の機能を実行するように動作可能なプログラム及びデータを格納するメモリと、演算処理を行うプロセッサと、電源システム1内の他の装置とのインタフェースとを備えている。このようなバッテリ管理ユニット43により行われる二次電池41の充電状態推定の一実施形態を以下に説明する。
[ステップ1: 区分設定]
区分設定部431はまず、電流センサ42の計測状態の区分を設定する。区分の第1の基準は、電流センサ42により計測された二次電池41の充放電電流値IBの絶対値と二次電池41の定格電流値Kとの大小関係である。第2の基準は、充放電電流値IBの符号である。第3の基準は、時間に対する充放電電流値IBの変化率dIB/dtの符号である。
ここで、充放電電流値IBの単位はアンペアである。また、充放電電流値IBにおいて、充電電流値を正値とし、放電電流値を負値とする。二次電池41の定格電流値Kは、充放電電流の定格値を表す正値である。
上記3つの基準により、区分設定部431は以下に示す6つの区分J(J=1,2,3,4,5,6)を設定する。ただし、|IB|は充放電電流値IBの絶対値である。
区分1: |IB|>K かつ IB>0 かつ dIB/dt>0
区分2: |IB|>K かつ IB>0 かつ dIB/dt<0
区分3: |IB|<K かつ dIB/dt>0
区分4: |IB|<K かつ dIB/dt<0
区分5: |IB|>K かつ IB<0 かつ dIB/dt>0
区分6: |IB|>K かつ IB<0 かつ dIB/dt<0
区分1について補足する。定格電流の範囲を超えた大電流での充電は、当該電動車両として許容されるものの、一般にはその充電時間が限定される。電流センサの温度上昇によりセンサ特性の変化も予想しづらいため、定格電流値Kを区分の閾値として考えることができる。具体的には、二輪車などに使われる小規模な二次電池であれば、一例として、総電圧を50V、定格電流値を40Aとすることができる。四輪車の場合、定格電流を大きくして出力増大を目指すというよりは、総電圧を200V〜400Vとして出力向上を目指すことが多い。そのため、四輪車であれば定格電流値は一例として100Aを超えない程度の値である。
図4に、電流センサ42により計測された充放電電流値IBと、電流の真値IRとの関係の一例を示す。計測誤差のない理想的な電流センサであれば、鎖線L1に示すように、充放電電流値IBと電流の真値IRとは等しい。しかし、現実の電流センサであれば、実線L2に示すように、充放電電流値IBには計測誤差が含まれる。実線L2上の矢印Y1、Y3及びY5は上記変化率の符号が正であることを示し、矢印Y2、Y4及びY6は上記変化率の符号が負であることを示す。同図には区分Jも示している。
電流値IBと閾値である定格電流値Kとの大小関係は、主に、電流センサ42のリニアリティに影響すると考えられる。また、電流値IBの変化率の符号は、主に、電流センサ42のヒステリシス特性に影響すると考えられる。
なお、実線L2は説明のために例として描いたものであって、実線L2に示すような関係が予め判明しているわけではない。
[ステップ2:電流計測誤差ベクトルの算出]
電動車両用電源システム1を起動させて二次電池41が動作を開始してから、該電動車両の走行後に電動車両用電源システム1を停止させて二次電池41が動作を停止するまでを電動車両の1つの走行パターンと呼ぶことにする。この走行パターンは、二次電池が動作を開始してから動作を停止するまでの充放電パターンとも呼ぶことができる。
本ステップにおいて、電流計測誤差ベクトル算出部432は、各走行パターンI(I=1,2,3,4,5,6)の終了後(すなわち二次電池の動作停止後)に、上記区分ごとの合計計測時間tIJ(単位:秒)を算出する。ただし、tIJは、走行パターンIにおける区分Jの合計計測時間である。tIJを第I行第J列の成分として有する行列をTとすると、行列Tは以下のように表すことができる。
Figure 2018169217
本ステップではさらに、電流計測誤差ベクトル算出部432は、各走行パターンIの終了後に、二次電池41に蓄えられている電荷量QAI(単位:クーロン)を電流積算法により算出する。具体的には、電荷量QAIは、電流積算法により求められた充電率と満充電容量(Full Charge Capacity, FCC)(単位:クーロン)との積である。
さらに、電流計測誤差ベクトル算出部432は、各走行パターンIの終了後に、二次電池41の開回路電圧(単位:ボルト)を計測部VMから受け取り、この開回路電圧を用いて二次電池41に蓄えられている電荷量QVI(単位:クーロン)を推定する。具体的には、電荷量QVIは、開回路電圧から推定される充電率と満充電容量との積である。
電流積算法による電荷量QAIとの関係で、開回路電圧に基づく電荷量QVIは基準となる電荷量と考えることができる。これを踏まえて、電流計測誤差ベクトル算出部432は、6つの走行パターンIの各々につき、電荷量誤差d(単位:クーロン)を算出する。この電荷量誤差dを第1電荷量誤差とも呼ぶ。電荷量誤差dは、以下に示すように、電流積算法による電荷量QAIから開回路電圧に基づく電荷量QVIを差し引くことにより算出される。
=QAI−QVI
そして、電流計測誤差ベクトル算出部432は、電荷量誤差dを第I成分として有する電荷量誤差ベクトルDを構成する。電荷量誤差ベクトルDは以下のように表される。
Figure 2018169217
また、区分Jごとの電流センサ42の電流計測誤差(単位:アンペア)uを第J成分として有するベクトルを電流計測誤差ベクトルUとする。電流計測誤差ベクトルUは以下のように表される。
Figure 2018169217
この時点で、電流計測誤差ベクトルUの各成分の値は未知である。電流計測誤差ベクトル算出部432は、行列Tと電荷量誤差ベクトルDとを用いて電流計測誤差ベクトルUの各成分の値を算出する。この算出は、以下のような6元連立1次方程式を解くことによりなされる。
Figure 2018169217
以上のように、電流計測誤差ベクトル算出部432は、区分ごとの合計計測時間と第1電荷量誤差とを用いて、区分ごとの電流計測誤差を成分として有する電流計測誤差ベクトルUを算出する。
[ステップ3: 動作中の二次電池の充電率算出]
続いて、充電率算出部434は、上記ステップにより求められた電流計測誤差ベクトルUを用いて、上記走行パターンIとは異なる走行パターンにおいて動作中の二次電池41の充電率を算出する。
まず、充電率算出部434は、電流センサ42の計測状態が上記区分J(J=1,2,3,4,5,6)のいずれに属するかを判別し、区分ごとの合計計測時間HT(単位:秒)を算出する。合計計測時間HT(単位:秒)を第J成分として有するベクトルを計測時間ベクトルHTと呼ぶ。計測時間ベクトルHTは以下のように表される。
Figure 2018169217
区分ごとの合計計測時間HTは、充電率算出部434により、二次電池41の動作中に逐次算出することできる。具体的には、バッテリ管理ユニット43において予め定められている充放電電流値IBの評価周期(例えば、100ミリ秒、10ミリ秒など)ごとに、合計計測時間HTを更新する。
すなわち、充電率算出部434は、充放電電流値IBを用いて、電流センサ42の計測状態が上記区分J(J=1,2,3,4,5,6)のいずれに属するかを周期的に判別し、以下のようにして合計計測時間HTを算出する。
区分1に属する場合 → HT=HT+評価周期
区分2に属する場合 → HT=HT+評価周期
区分3に属する場合 → HT=HT+評価周期
区分4に属する場合 → HT=HT+評価周期
区分5に属する場合 → HT=HT+評価周期
区分6に属する場合 → HT=HT+評価周期
なお、ステップ2の合計計測時間tIJの算出も、合計計測時間HTの算出と同様の方法で行うことができる。
次に、充電率算出部434は、計測時間ベクトルHTと、既に算出されている電流計測誤差ベクトルUとの内積である電荷量誤差ΔQ(単位:クーロン)を逐次算出する。電荷量誤差ΔQは、第2電荷量誤差とも呼び、以下のように表される。
Figure 2018169217
充電率算出部434はさらに、電流積算法に基づく二次電池41の電荷量Q(単位:クーロン)を算出する。
さらに、充電率算出部434は、次式により、二次電池41の補正された充電率(State Of Charge, SOC)(単位:無次元又は%)を算出する。
SOC=(Q−ΔQ)÷FCC
ただし、FCCは二次電池41の満充電容量である。
このように、電流積算法に基づく二次電池41の電荷量Qから第2電荷量誤差ΔQを差し引いた値を満充電容量で除することにより、二次電池41の補正された充電率が算出される。
なお、第2電荷量誤差ΔQを−1倍した値である−ΔQを、電荷補正量と呼ぶことができる。すなわち、二次電池41の補正された充電率は、電流積算法に基づく二次電池41の電荷量Qに電荷補正量−ΔQを加えた値を満充電容量で除することにより算出されるともいえる。
以上のようにして、動作中の二次電池41の充電率が逐次算出される。その後、バッテリ管理ユニット43は、算出された充電率を用いて、二次電池41の過放電、過充電を防ぐための処理を行う。
[数値例]
誤差ベクトルUの数値例を以下に示す。前提として、電動車両の定格電流値Kは40Aであり、走行パターンの6通りのシミュレーション波形(時間と充放電電流値との関係を表す波形)を用意した。その上で、合計計測時間tIJを成分として有する行列Tと、第1電荷量誤差dを成分として有する電荷量誤差ベクトルDを算出した。なお、合計計測時間tIJの算出にあたり、計測状態が上記6つの区分のいずれに該当するかを0.1秒おきに判定した。具体的な数値は以下の通りである。
Figure 2018169217
Figure 2018169217
そして、式(1)に示した6元連立1次方程式を解き、電流計測誤差ベクトルUを算出した。算出結果は以下の通りである。
Figure 2018169217
[作用・効果]
上記実施形態においては、電流センサの計測状態に関して複数の区分が設定され、その区分ごとの電流計測誤差を成分として有する電流計測誤差ベクトルが、二次電池の動作停止時に算出される。そして、動作中の二次電池の充電率推定においては、電流積算法による二次電池の電荷量が電流計測誤差ベクトルを用いて補正され、補正後の電荷量から充電率が算出される。そのため、上記実施形態によれば、電流積算法による二次電池の充電状態推定において、電流センサの計測誤差による影響を低減することができる。
上記実施形態においては、電流センサの計測状態は、充放電電流の絶対値と定格電流値との大小関係により区分される。そのため、電流積算法による二次電池の充電状態の推定において、定格を超えた場合に発生が予想される過渡的な電流センサの温度上昇、電流センサのリニアリティの精度低下などによる電流センサの計測誤差による影響を低減することができる。
また、電流センサの計測状態は、時間に対する充放電電流の変化率の符号にも基づいて区分される。そのため、磁気回路を利用した電流センサのヒステリシス特性による電流値の計測誤差にも対応することができる。
電流計測誤差ベクトルを算出するための第1電荷量誤差は、各走行パターンIにつき、電流積算法による電荷量QAIから開回路電圧に基づく電荷量QVIを差し引くことにより算出される。そのため、充電状態推定において、電流センサのオフセット誤差のみならず、リニアリティ誤差、ヒステリシス特性、その他のセンサの経年変化や温度特性などによる計測誤差にも対応することができる。
動作中の二次電池の充電率算出においては、電流計測誤差ベクトルUにより、電流積算による充電率を逐次補正することができる。
[変形例]
動作中の二次電池の充電率算出の前に、毎回、電流計測誤差ベクトルを算出してもよい。あるいは、計算量を減らすために、電流計測誤差ベクトルを一度算出し、該電流計測誤差ベクトルを用いて、複数回、充電率算出を行ってもよい。
先に述べたように、合計計測時間t11〜t66と及び第1電荷量誤差d〜dの計42個のデータが揃えば、二次電池起動時又は二次電池停止時に式(1)に示した連立1次方程式を解いて電流計測誤差ベクトルU(Uとする)を算出することができる。電流計測誤差ベクトルUを求めた後も、走行距離を重ねることで、計42個のデータが新たに揃ったときには、新たな電流計測誤差ベクトルUを算出することができる。このように、U、U、・・・が電動車両の長期使用により生成される。
その後の、動作中の二次電池の充電率算出において用いられる電流計測誤差ベクトルUとしては、例えば下記のような3通りの電流計測誤差ベクトルまたはそれらの組み合わせを用いることもできる。
(a)過去のUを全て平均したベクトルU=(U+U+…+U)÷Nを用いる。ただし、Nは自然数であり、Nが大きいほど時間的に新しいことを意味する。
(b)電流センサには経年変化が想定される。そのため、利用時刻に近い2つのベクトルUを反映させるためにベクトルU=(UN−1+U)÷2を用いる。
(c)合計計測時間t11〜t66及び第1電荷量誤差d〜dの組み合わせによっては、式(1)に示した連立1次方程式の解の精度が低い場合がある。例えば、以下に示すように、第1行目の時間ベクトルt1Jと第5行目の時間ベクトルt5Jとが定数倍の関係にある場合(すなわち1次従属の場合)である。
(t11,t12,t13,t14,t15,t16)≒定数×(t51,t52,t53,t54,t55,t56
このような場合、ベクトルU(x=1,2,・・・,N)の解は保証されない。そのため、(a)で示したベクトルUの平均計算にベクトルUを含めずに、ベクトルUを算出する。
このように、電流計測誤差ベクトルの算出を複数回行うことにより複数の電流計測誤差ベクトルを算出し、これら複数の電流計測誤差ベクトルを用いて、各成分の値が改善された単一の電流計測誤差ベクトルを算出することができる。そして、この単一の電流計測誤差ベクトルを用いて充電率の算出を行うことができる。
また、電流センサの計測状態の区分は、他の方法で設定することもできる。例えば、上記区分1と5をまとめて一区分とし、さらに、上記区分2と6をまとめて一区分とすることにより、以下の4区分とすることができる。
区分1a: |IB|>K かつ dIB/dt>0
区分2a: |IB|>K かつ dIB/dt<0
区分3a: |IB|<K かつ dIB/dt>0
区分4a: |IB|<K かつ dIB/dt<0
すなわち、充放電電流値IBの絶対値と定格電流値Kとの大小関係(上記第1の基準)と、充放電電流値IBの変化率の符号(上記第3の基準)と応じて上記4区分を設定することができる。区分1aは、上記区分1と5をまとめた一区分に相当し、区分2aは、上記区分2と6をまとめた一区分に相当する。この4区分によれば、充放電電流値IBの符号は考慮されず、すなわち、充電電流と放電電流との区別がされない。電流センサのヒステリシス誤差に大きく影響する基準は、上記第1の基準及び第3の基準であると考えられるため、この4区分は効率的であると考えられる。このように区分数を減らすことで、電流計測誤差ベクトル算出及び充電率算出における計算量を減らすことができる。
あるいは、区分数を増やしてもよい。例えば、充放電電流値IBの絶対値の閾値として、定格電流値K以外の閾値も設け、区分数を増やすことができる。区分数を増やすことで、算出される動作中の二次電池の充電率の精度を高めることができる。
式(1)の行列Tを構成するにあたっては、区分数と同数の走行パターンを用意すればよい。
電流センサの温度を計測する温度センサ(サーミスタなど)を設けることができる。そして、温度センサにより計測された電流センサの温度にも応じて計測状態の区分を設定することができる。例えば、−10°C以下、−10°C〜+10°C、+10°C以上などとして、区分をさらに増やすことができる。これは、温度によって電流センサの特性が変わる場合に有効である。
バッテリ管理ユニット43は、二次電池の充電状態推定装置と呼ぶこともできる。
充放電電流値IBにおいて、充電電流値を負値とし、放電電流値を正値としてもよい。
電流積算法による電荷量QAIとの関係で、開回路電圧に基づく電荷量QVIを基準となる電荷量としたが、他の電荷量を基準となる電荷量として用いてもよい。
前述した電源システム及びバッテリ管理ユニットの機能的構成及び物理的構成は、前述の態様に限られるものではなく、例えば、各機能や物理資源を統合して実装したり、逆に、さらに分散して実装したりすることも可能である。
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
1 電動車両用電源システム
2 モータ
3 主電源系

4 バッテリシステム
41 二次電池
42 電流センサ
43 バッテリ管理ユニット
43a ドライバ
431 区分設定部
432 電流計測誤差ベクトル算出部
434 充電率算出部

44 メインリレー
45 プリチャージリレー
46 ヒューズ

5 車両コントローラ
6 補助バッテリ
7 セーフティプラグ

Claims (8)

  1. 電流センサにより計測された二次電池の充放電電流値の絶対値と前記二次電池の定格電流値との大小関係と、時間に対する前記充放電電流値の変化率の符号とに応じて、前記電流センサの計測状態の区分を設定する区分設定部と、
    前記二次電池が動作を停止している場合に、前記区分ごとの合計計測時間と、電流積算法により求められた前記二次電池の電荷量から基準となる前記二次電池の電荷量を差し引いた第1電荷量誤差とを用いて、前記区分ごとの電流計測誤差を成分として有する電流計測誤差ベクトルを算出する電流計測誤差ベクトル算出部と、
    前記二次電池が動作中の場合に、前記電流センサの計測状態が前記区分のいずれに属するかを判別し、前記区分ごとの合計計測時間を算出し、前記区分ごとの合計計測時間を成分として有する計測時間ベクトルと前記電流計測誤差ベクトルとの内積である第2電荷量誤差を算出し、電流積算法により求められた前記二次電池の電荷量から前記第2電荷量誤差を差し引いた値を前記二次電池の満充電容量で除した値である前記二次電池の充電率を算出する充電率算出部と
    を備えた、二次電池の充電状態推定装置。
  2. 前記区分設定部は、前記充放電電流値の符号にも応じて前記電流センサの計測状態の区分を設定するものである、請求項1に記載の二次電池の充電状態推定装置。
  3. 前記区分設定部は、前記電流センサの温度にも応じて前記電流センサの計測状態の区分を設定するものである、請求項1又は2に記載の二次電池の充電状態推定装置。
  4. 電流センサにより計測された二次電池の充放電電流値の絶対値と前記二次電池の定格電流値との大小関係と、時間に対する前記充放電電流値の変化率の符号とに応じて、前記電流センサの計測状態の区分を設定する区分設定ステップと、
    前記二次電池が動作を停止している場合に、前記区分ごとの合計計測時間と、電流積算法により求められた前記二次電池の電荷量から基準となる前記二次電池の電荷量を差し引いた第1電荷量誤差とを用いて、前記区分ごとの電流計測誤差を成分として有する電流計測誤差ベクトルを算出する電流計測誤差ベクトル算出ステップと、
    前記二次電池が動作中の場合に、前記電流センサの計測状態が前記区分のいずれに属するかを判別し、前記区分ごとの合計計測時間を算出し、前記区分ごとの合計計測時間を成分として有する計測時間ベクトルと前記電流計測誤差ベクトルとの内積である第2電荷量誤差を算出し、電流積算法により求められた前記二次電池の電荷量から前記第2電荷量誤差を差し引いた値を前記二次電池の満充電容量で除した値である前記二次電池の充電率を算出する充電率算出ステップと
    を含む、二次電池の充電状態推定方法。
  5. 前記区分設定ステップにおいて、前記充放電電流値の符号にも応じて前記電流センサの計測状態の区分が設定される、請求項4に記載の二次電池の充電状態推定方法。
  6. 前記区分設定ステップにおいて、前記電流センサの温度にも応じて前記電流センサの計測状態の区分が設定される、請求項4又は5に記載の二次電池の充電状態推定方法。
  7. 前記電流計測誤差ベクトル算出ステップが複数回行われることにより複数の前記電流計測誤差ベクトルが算出され、
    前記複数の電流計測誤差ベクトルを用いて単一の電流計測誤差ベクトルを算出するステップをさらに含み、
    前記単一の電流計測誤差ベクトルを用いて前記充電率算出ステップが行われる、請求項4〜6のいずれか一項に記載の二次電池の充電状態推定方法。
  8. 前記電流計測誤差ベクトル算出ステップの後に、前記充電率算出ステップが複数回行われる、請求項4〜7のいずれか一項に記載の二次電池の充電状態推定方法。
JP2017065193A 2017-03-29 2017-03-29 二次電池の充電状態推定装置及び充電状態推定方法 Active JP6819408B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017065193A JP6819408B2 (ja) 2017-03-29 2017-03-29 二次電池の充電状態推定装置及び充電状態推定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017065193A JP6819408B2 (ja) 2017-03-29 2017-03-29 二次電池の充電状態推定装置及び充電状態推定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018169217A true JP2018169217A (ja) 2018-11-01
JP6819408B2 JP6819408B2 (ja) 2021-01-27

Family

ID=64018704

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017065193A Active JP6819408B2 (ja) 2017-03-29 2017-03-29 二次電池の充電状態推定装置及び充電状態推定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6819408B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102424671B1 (ko) * 2022-02-10 2022-07-25 주식회사 크레스트 리튬인산철 배터리의 soc 추정 장치 및 방법

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004317234A (ja) * 2003-04-15 2004-11-11 Toyota Motor Corp 電流検出装置および電流の誤差の補正をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体
JP2005261130A (ja) * 2004-03-12 2005-09-22 Nippon Soken Inc 電池の電流計測装置
JP2006017682A (ja) * 2004-07-05 2006-01-19 Fuji Heavy Ind Ltd 蓄電デバイスの残存容量演算装置
JP2006170943A (ja) * 2004-12-20 2006-06-29 Nissan Motor Co Ltd 電源残量演算方法、装置およびこれを具えた車両
JP2012047580A (ja) * 2010-08-26 2012-03-08 Calsonic Kansei Corp バッテリの充電率推定装置
JP2012185124A (ja) * 2011-03-08 2012-09-27 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 充電率推定装置、充電率推定方法、及びプログラム
US20140320142A1 (en) * 2011-11-10 2014-10-30 Renault S.A.S. Method and system for measuring electric current

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004317234A (ja) * 2003-04-15 2004-11-11 Toyota Motor Corp 電流検出装置および電流の誤差の補正をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体
JP2005261130A (ja) * 2004-03-12 2005-09-22 Nippon Soken Inc 電池の電流計測装置
JP2006017682A (ja) * 2004-07-05 2006-01-19 Fuji Heavy Ind Ltd 蓄電デバイスの残存容量演算装置
JP2006170943A (ja) * 2004-12-20 2006-06-29 Nissan Motor Co Ltd 電源残量演算方法、装置およびこれを具えた車両
JP2012047580A (ja) * 2010-08-26 2012-03-08 Calsonic Kansei Corp バッテリの充電率推定装置
JP2012185124A (ja) * 2011-03-08 2012-09-27 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 充電率推定装置、充電率推定方法、及びプログラム
US20140320142A1 (en) * 2011-11-10 2014-10-30 Renault S.A.S. Method and system for measuring electric current

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102424671B1 (ko) * 2022-02-10 2022-07-25 주식회사 크레스트 리튬인산철 배터리의 soc 추정 장치 및 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP6819408B2 (ja) 2021-01-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Dong et al. Kalman filter for onboard state of charge estimation and peak power capability analysis of lithium-ion batteries
CN105467325B (zh) 电池容量退化解决的方法和系统
Ahmed et al. Model-based parameter identification of healthy and aged li-ion batteries for electric vehicle applications
Pop et al. Accuracy analysis of the State-of-Charge and remaining run-time determination for lithium-ion batteries
JP5282789B2 (ja) リチウムイオン二次電池の電池容量検出装置
Sun et al. Model-based dynamic multi-parameter method for peak power estimation of lithium–ion batteries
CN104577242B (zh) 一种电池组管理系统和方法
KR101615139B1 (ko) 배터리 잔존수명 실시간 추정 장치 및 방법
CN102608540B (zh) 一种用于动力电池soc估计的库伦效率测定方法
CN103901354A (zh) 一种电动汽车车载动力电池soc预测方法
JP5929778B2 (ja) 充電率推定装置および充電率推定方法
KR20160120476A (ko) 열화도 산출 장치 및 방법
CN111913109B (zh) 一种电池峰值功率的预测方法及装置
KR102259265B1 (ko) 배터리 셀에 대한 충전 상태를 추정하는 방법
CN111381180B (zh) 一种电池容量的确定方法和装置
JP2022524827A (ja) バッテリ健全状態の推定方法
US20140184233A1 (en) Method for checking deterioration of battery
CN103869253A (zh) 用于确定电压测量是否可用于充电状态估计的方法和系统
JP5803767B2 (ja) 2次電池の充電相当量算出装置
CN112260372B (zh) 一种电池均衡方法、装置及电池管理系统
CN106029434A (zh) 车辆充电控制装置
JP7326237B2 (ja) 複数の電池に関する判定装置、蓄電システム、判定方法及び判定プログラム
CN113533964B (zh) 一种显示荷电状态的计算方法及装置
Dai et al. An improved SOC estimator using time-varying discrete sliding mode observer
Deng et al. Maximum available capacity and energy estimation based on support vector machine regression for lithium-ion battery

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200128

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201118

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201201

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201214

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6819408

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151