JP2018169130A - 空調システム - Google Patents
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Abstract
【課題】熱媒体が供給されて室内空気を冷却する冷却コイルを備え、室内空気の温度制御を行う空調システムに関し、エネルギー効率のよい高精度な温度制御を実現する。
【解決手段】冷却コイル(31)と、ファン(33)と、冷却コイル(31)へのブラインの供給量を調節する第2三方弁(47)と、吹出温度Taが設定温度SPTaになるように第2三方弁(47)の動作を制御する制御部(50)とを備えた空調システム(10)において、制御部(50)を、吹出温度Taが設定温度SPTaとの偏差が所定の温度差より小さいときに、第2三方弁(47)の開度が、動作範囲の中程の所定の有効範囲から外れると、第2三方弁(47)の開度が有効範囲内の値になるように、冷却コイル(31)に供給されるブラインの温度(供給温度Tb)を変更する補正制御を実行するように構成する。
【選択図】図1
【解決手段】冷却コイル(31)と、ファン(33)と、冷却コイル(31)へのブラインの供給量を調節する第2三方弁(47)と、吹出温度Taが設定温度SPTaになるように第2三方弁(47)の動作を制御する制御部(50)とを備えた空調システム(10)において、制御部(50)を、吹出温度Taが設定温度SPTaとの偏差が所定の温度差より小さいときに、第2三方弁(47)の開度が、動作範囲の中程の所定の有効範囲から外れると、第2三方弁(47)の開度が有効範囲内の値になるように、冷却コイル(31)に供給されるブラインの温度(供給温度Tb)を変更する補正制御を実行するように構成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、室内空気と熱媒体とを熱交換させて室内空気の温度制御を行う空調システムに関するものである。
従来、様々な温度環境下で自動車等の製品の性能や耐久性の試験を行う環境試験室には、幅広い温度領域で高精度な温度制御が可能な空調システムが設けられている(下記の特許文献1を参照)。上記空調システムは、熱源機で温度が調節されたブライン等の熱媒体が供給されて空気を冷却する冷却コイルを備え、試験室から空気を取り込んで冷却コイルにおいて熱媒体と熱交換させて温度を調節した後、室内へ戻すことによって室内空気の温度を所望の温度に制御している。
ところで、供試体が自動車等のエンジンである場合、供試体の発熱量が空調負荷に占める割合は高くなり、また、供試体の発熱量は一定ではなく、変動する。そのため、このような環境試験室に設けられた空調システムでは、高精度な温度制御を行うために、変動する空調負荷に合わせて空調能力を高精度に追随させて変動させる必要がある。
上述のような空調システムの空調能力は、冷却コイルに供給される熱媒体の流量(供給量)を調節することによって変更可能であり、また、冷却コイルに供給される熱媒体の温度(供給温度)を調節することによっても変更可能である。しかしながら、冷却コイルへの熱媒体の供給量を調節することによる能力制御に対して冷却コイルへの熱媒体の供給温度を調節することによる能力制御は、空調負荷に対する追従性が悪く、供試体が自動車である場合のように空調負荷が急激に変動する状況には対応できないため、安定した温度制御が困難であった。そのため、上述のような空調システムでは、通常、室内空気の温度が設定温度にある程度近づいた状況下では、冷却コイルへの熱媒体の供給温度は変動させずに一定に保ち、冷却コイルへの熱媒体の供給量の調節のみで空調負荷に応じた空調能力になるように微調整していた。
ところで、上述のような空調システムでは、冷却コイルへの熱媒体の供給温度は、室内の設定温度別に空調負荷が最大となる最大負荷条件下でその空調負荷を処理可能な空調能力となるように設定される。
一方、熱媒体の供給量の調節に用いられる電動弁等の流量調節機構は、該流量調節機構の動作状態を示す開度等の動作状態値が、動作範囲(電動弁の場合、開度範囲0〜100%)の中程の値(電動弁の場合、例えば50%)である場合には、高精度な流量調節が可能である一方、動作範囲の上限値付近の値(電動弁の場合、例えば90%)や下限値付近の値(電動弁の場合、例えば10%)である場合には、流量調節を高精度に行うことができない。
そのため、上記環境試験室等では、供試体からの発熱量がほとんどない等、空調負荷が低い条件下では、流量調節機構が電動弁である場合、該電動弁が微小開度になるために、室内の制御を高精度に行うことができなかった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、室内空気と熱媒体とを熱交換させて室内空気の温度制御を行う空調システムに関し、空調負荷が低い条件下でも、温度制御を精度良く行うことにある。
第1の発明は、熱媒体が循環する熱媒体回路(40)に接続されて該熱媒体回路(40)を流れる熱媒体と空気とを熱交換させる熱交換器(31)と、室内と上記熱交換器(31)との間で空気を循環させるファン(33)と、上記熱交換器(31)への上記熱媒体の供給量を調節する流量調節機構(47)と、上記ファン(33)によって上記室内に吹き出された吹出空気の温度が所定の目標温度になるように、上記流量調節機構(47)の動作を制御する制御部(50)とを備えた空調システムであって、上記流量調節機構(47)は、上記流量調節機構(47)の動作状態を示す動作状態値が小さくなる程、上記熱交換器(31)への上記熱媒体の供給量が少なくなる一方、上記動作状態値が大きくなる程、上記熱交換器(31)への上記熱媒体の供給量が多くなるように構成され、上記制御部(50)は、上記吹出空気の温度と上記目標温度との偏差が所定の温度差より小さいときに、上記動作状態値が、上記流量調節機構(47)の動作範囲において中程の所定の有効範囲から外れると、上記動作状態値が上記有効範囲内の値になるように、上記熱交換器に供給される上記熱媒体の温度である供給温度を変更する補正制御を実行するように構成されている。
第1の発明では、ファン(33)によって室内と熱交換器(31)との間で空気が循環し、熱媒体回路(40)において熱媒体が循環することによって熱交換器(31)に熱媒体が供給される。熱交換器(31)に導かれた室内空気は、熱媒体と熱交換して所定の目標温度に調節される。このようにして温度調節された室内空気がファン(33)によって室内に吹き出されることにより、室内空気が所定の目標温度に調節されていく。このとき、制御部(50)によって吹出空気の温度が目標温度になるように流量調節機構(47)の動作が制御されることにより、空調能力が空調負荷に応じた能力に制御される。つまり、吹出空気の温度と目標温度とから空調負荷に対する空調能力の過不足を判断し、過剰である場合には、流量調節機構(47)によって熱交換器(31)への熱媒体の供給量を減らして空調能力を下げる。一方、空調負荷に対する空調能力が不足している場合には、流量調節機構(47)によって熱交換器(31)への熱媒体の供給量を増やして空調能力を上げる。
また、第1の発明では、上記空調システム(10)では、吹出空気の温度と目標温度との偏差が所定の温度差より小さいときに、流量調節機構(47)の動作状態値が動作範囲において中程の所定の有効範囲から外れると、動作状態値が所定の有効範囲内の値になるように、熱交換器(31)に供給される熱媒体の温度(供給温度)を変更する補正制御が実行される。そのため、空調負荷が低く、空調能力が過剰である場合に、流量調節機構(47)の動作状態値が動作範囲の下限値付近に至っても、流量調節機構(47)の動作状態値が有効範囲内に入るまで供給温度が変更される。つまり、上記補正制御では、空調負荷に対して過剰な空調能力を供給量の調節のみで低減するのではなく、供給量を流量調節機構(47)の制御性のよい流量範囲に保ったまま供給温度を変えることで過剰な空調能力を下げることとしている。
第2の発明は、上記熱交換器(31)は、上記熱媒体で空気を冷却する冷却コイル(31)であり、上記ファン(33)によって形成される空気流れの上記冷却コイル(31)の下流側には、該冷却コイル(31)で冷却された空気を加熱する加熱器(32)が設けられ、上記制御部(50)は、上記補正制御において、上記動作状態値が、上記有効範囲内の値より小さくなると、上記動作状態値が上記有効範囲内の値になるように、上記供給温度を上昇させる一方、上記動作状態値が、上記有効範囲内の値より大きくなると、上記動作状態値が上記有効範囲内の値になるように、上記供給温度を低下させるように構成されている。
第2の発明では、冷却コイル(31)に導かれた室内空気は、熱媒体と熱交換して冷却された後、加熱器(32)に導かれて加熱されて所定の目標温度に調節される。このようにして温度調節された室内空気がファン(33)によって室内に吹き出されることにより、室内空気が所定の目標温度に調節されていく。このとき、制御部(50)によって吹出空気の温度が目標温度になるように流量調節機構(47)の動作が制御されることにより、冷却コイル(31)の冷却能力が空調負荷に応じた能力に制御される。つまり、吹出空気の温度が目標温度より低く空調負荷に対する冷却コイル(31)の冷却能力が過剰である場合には、流量調節機構(47)によって冷却コイル(31)への熱媒体の供給量を減らして空調能力を下げる。一方、吹出空気の温度が目標温度より高く空調負荷に対する冷却コイル(31)の冷却能力が不足している場合には、流量調節機構(47)によって冷却コイル(31)への熱媒体の供給量を増やして空調能力を上げる。
また、第2の発明では、吹出空気の温度と目標温度との偏差が所定の温度差より小さいときに、流量調節機構(47)の動作状態値が動作範囲において中程の所定の有効範囲から外れると、動作状態値が所定の有効範囲内の値になるように、冷却コイル(31)に供給される熱媒体の温度(供給温度)を変更する補正制御が実行される。そのため、空調負荷が低く、冷却コイル(31)の冷却能力が過剰である場合に、流量調節機構(47)の動作状態値が動作範囲の下限値付近に至っても、流量調節機構(47)の動作状態値が有効範囲内に入るまで供給温度が変更される。つまり、上記補正制御では、空調負荷に対して過剰な冷却コイル(31)の冷却能力を、該冷却コイル(31)への熱媒体の供給量を調節して低減するのではなく、冷却コイル(31)への熱媒体の供給量を流量調節機構(47)の制御性のよい流量範囲に保ったまま供給温度を変えることで冷却コイル(31)の過剰な冷却能力を下げることとしている。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、上記制御部(50)は、上記補正制御において上記供給温度を変更する際に、上記供給温度の目標値を、所定時間の間に複数回、所定温度ずつ段階的に上昇又は低下させるように構成されている。
第3の発明では、制御部(50)は、補正制御において、熱交換器(31)への熱媒体の供給温度を変更する際に、該供給温度の目標値を、所定時間の間に複数回、所定温度ずつ段階的に上昇又は低下させる。このように供給温度の目標値を、所定時間かけて段階的に変えることにより、供給温度が急激に変わることなく徐々に変化する。そのため、空調能力が急激に変わることなくゆっくりと変化するため、温度制御が不安定にならない。
第4の発明は、第3の発明において、上記制御部(50)は、上記補正制御の実行中に、上記吹出空気の温度と上記目標温度との偏差が上記所定の温度差以上になると、上記供給温度の目標値を上記補正制御の開始前の目標値に戻して該補正制御を終了するように構成されている。
第4の発明では、補正制御の実行中に、吹出空気の温度と目標温度との偏差が所定の温度差以上になると、熱交換器(31)への熱媒体の供給温度の目標値を、補正制御開始前の目標値に戻して補正制御を終了する。このような制御により、空調負荷が急激に増加した等、空調負荷に対する空調能力が急激に不足した場合には、供給温度の目標値を補正制御前の目標値に戻すことで、低下させていた空調能力が補正制御前の空調能力に戻ることとなる。
第5の発明は、第1乃至第4のいずれか1つの発明において、上記流量調節機構(47)は、流量制御弁(47)であり、上記動作状態値は、上記流量制御弁(47)の開度である。
第5の発明では、制御部(50)が、流量制御弁(47)の開度を制御することによって、熱交換器(31)への熱媒体の供給量が調節される。
第1の発明によれば、吹出空気の温度と目標温度との偏差が所定の温度差より小さいときに、流量調節機構(47)の動作状態値が動作範囲において中程の所定の有効範囲から外れると、動作状態値が所定の有効範囲内の値になるように、熱交換器(31)に供給される熱媒体の温度(供給温度)を変更する補正制御を実行することにしている。そのため、空調負荷が低く、空調能力が過剰である場合に、流量調節機構(47)の動作状態値が動作範囲の下限値付近に至っても、流量調節機構(47)の動作状態値が有効範囲内に入るまで供給温度が変更される。つまり、上記補正制御では、流量調節機構(47)で熱交換器(31)への熱媒体の供給量を低減することで空調負荷に対して過剰な空調能力を低減するのではなく、熱交換器(31)への熱媒体の供給量が流量調節機構(47)の制御性のよい範囲に保たれるように、熱交換器(31)への熱媒体の供給温度を変えることで空調負荷に対して過剰な空調能力を低減することとした。従って、上記空調システム(10)によれば、このような補正制御を行うことにより、空調負荷が低い条件下でも高精度な温度制御が可能となる。
ところで、上述の空調システム(10)の中には、上記熱交換器(31)が空気を冷却するのみの冷却コイル(31)で構成されると共に、ファン(33)による空気流れの冷却コイル(31)の下流側に空気を加熱する加熱器(32)が設けられ、冷却コイル(31)で冷却した空気を加熱器(32)で加熱して温度を調節してから室内に吹き出すものがある。このような空調システム(10)では、空調負荷(冷却能力)が低い場合に、流量調節機構(47)の動作状態値(流量調整弁である場合、開度)を空調負荷に応じた冷却能力になるまで小さくするのではなく、流量調節機構(47)の動作状態値を、流量調節を精度良く行える範囲で供給量が最少になる(冷却能力が最も低くなる)動作状態に保ち、それでもなお冷却能力が過剰な冷却コイル(31)において過剰に冷却された空気を加熱器で加熱して目標温度に調節することによっても、高精度な温度制御が可能になる。
しかしながら、このような冷却コイル(31)で過剰に冷却した空気を加熱器(32)で加熱する温度制御では、高精度な温度制御は可能である一方、消費エネルギーが著しく増大するという課題が生じ得る。
第2の発明は、このような課題も解決するものであり、第2の発明では、空調負荷が低く、冷却コイル(31)の冷却能力が過剰である場合に、流量調節機構(47)の動作状態値を、高精度な流量制御が可能な有効範囲内に保ちつつ、冷却コイル(31)への熱媒体の供給温度を上げることで冷却コイル(31)の冷却能力を低下させている。従って、上記空調システム(10)によれば、空調負荷が低い条件下でも、上述のような補正制御を行うことにより、冷却コイル(31)で過剰に冷却された空気を加熱器(32)で加熱して目標温度に調節する場合のように消費エネルギーを無駄に増大させることなく、高精度な温度制御が可能となる。
また、第3の発明によれば、補正制御において、熱交換器(31)への熱媒体の供給温度を変更する際に、供給温度の目標値を、所定時間かけて段階的に上昇又は低下させるようにした。このような制御により、熱交換器(31)への熱媒体の供給温度が急激に変わることなく徐々に変化するので、空調能力が急激に変化して室内の温度制御が不安定になるようなことがない。つまり、空調能力をゆっくりと変化させることにより、室内の温度制御を安定的に高精度に行うことができる。
また、第4の発明によれば、補正制御の実行中に、吹出空気の温度と目標温度との偏差が所定の温度差以上になると、熱交換器(31)への熱媒体の供給温度の目標値を、補正制御開始前の目標値に戻して補正制御を終了するようにした。このような制御により、空調能力を低下させていた状況下で空調負荷が急激に増加した等、空調負荷に対する空調能力が急激に不足した場合には、熱交換器(31)への供給温度の目標値を補正制御前の目標値に戻すことで、低下させていた空調能力を補正制御前の空調能力まで上昇させることができる。このように空調負荷の変動に空調能力を迅速に対応させることで、室内の温度制御を安定的に高精度に行うことができる。
また、第5の発明によれば、熱媒体の供給量を調節する流量調節機構(47)として、応答性のよい流量制御弁(47)を用いることにより、容易な制御で熱交換器(31)への熱媒体の供給量を高精度に制御することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
図1は、本発明の実施形態1に係る空調システム(10)を示している。本実施形態では、空調システム(10)は、自動車のエンジンの耐力や性能等の試験を行う環境試験室(1)に設けられ、室内空気の温度を所定の目標温度に維持するものである。
図1は、本発明の実施形態1に係る空調システム(10)を示している。本実施形態では、空調システム(10)は、自動車のエンジンの耐力や性能等の試験を行う環境試験室(1)に設けられ、室内空気の温度を所定の目標温度に維持するものである。
−構成−
図1に示すように、空調システム(10)は、熱源機(20)と、利用側ユニット(30)と、熱源機(20)と利用側ユニット(30)の間において熱媒体としてのブラインを循環させる熱媒体回路(40)と、空調システム(10)の運転を制御する制御部(50)と、各種のセンサ(61,62)とを備えている。
図1に示すように、空調システム(10)は、熱源機(20)と、利用側ユニット(30)と、熱源機(20)と利用側ユニット(30)の間において熱媒体としてのブラインを循環させる熱媒体回路(40)と、空調システム(10)の運転を制御する制御部(50)と、各種のセンサ(61,62)とを備えている。
〈熱源機〉
熱源機(20)は、本実施形態では、詳細な構成については図示を省略しているが、冷凍サイクルを行う冷媒回路を備えて該冷媒回路の蒸発器において熱媒体回路(40)において循環するブラインを冷却するチラーによって構成されている。つまり、チラーの蒸発器が熱媒体回路(40)に接続されている。
熱源機(20)は、本実施形態では、詳細な構成については図示を省略しているが、冷凍サイクルを行う冷媒回路を備えて該冷媒回路の蒸発器において熱媒体回路(40)において循環するブラインを冷却するチラーによって構成されている。つまり、チラーの蒸発器が熱媒体回路(40)に接続されている。
〈利用側ユニット〉
利用側ユニット(30)は、冷却コイル(31)と加熱器(32)とファン(33)とケーシング(34)とを備えている。冷却コイル(31)と加熱器(32)とファン(33)とは、ケーシング(34)内に収容されている。ケーシング(34)には、環境試験室(1)から空気を吸い込む吸込口(34a)と、環境試験室(1)に空気を吹き出す吹出口(34b)とが形成され、冷却コイル(31)と加熱器(32)とファン(33)は、ケーシング(34)内の吸込口(34a)から吹出口(34b)に向かってこの順で配置されている。
利用側ユニット(30)は、冷却コイル(31)と加熱器(32)とファン(33)とケーシング(34)とを備えている。冷却コイル(31)と加熱器(32)とファン(33)とは、ケーシング(34)内に収容されている。ケーシング(34)には、環境試験室(1)から空気を吸い込む吸込口(34a)と、環境試験室(1)に空気を吹き出す吹出口(34b)とが形成され、冷却コイル(31)と加熱器(32)とファン(33)は、ケーシング(34)内の吸込口(34a)から吹出口(34b)に向かってこの順で配置されている。
冷却コイル(31)は、熱媒体回路(40)によって熱源機(20)で冷却されたブラインが供給される冷却管(コイル)を有し、該冷却管の外部の空気とブラインとを熱交換させて、空気を冷却するように構成されている。本実施形態では、冷却コイル(31)は、クロスフィンコイル式の空気熱交換器によって構成されている。
加熱器(32)は、本実施形態では、電気ヒータによって構成されている。加熱器(32)は、周辺の空気を加熱するように構成されている。
ファン(33)は、ケーシング(34)内に吸込口(34a)から吹出口(34b)へ向かう空気流れを形成するように、ケーシング(34)内に設けられている。
〈熱媒体回路〉
熱媒体回路(40)は、タンク(41)と、熱源側回路(42)と、利用側回路(43)とを備えている。
熱媒体回路(40)は、タンク(41)と、熱源側回路(42)と、利用側回路(43)とを備えている。
[タンク]
タンク(41)は、熱媒体としてのブラインを貯留するものであり、内部が区画板によって2つに区画された二槽式のタンクに構成されている。具体的には、タンク(41)の内部は、熱源機(20)によって冷却される前の未処理のブラインが貯留される第1室(41a)と、熱源機(20)によって冷却された処理済みのブラインが貯留される第2室(41b)とに区画されている。
タンク(41)は、熱媒体としてのブラインを貯留するものであり、内部が区画板によって2つに区画された二槽式のタンクに構成されている。具体的には、タンク(41)の内部は、熱源機(20)によって冷却される前の未処理のブラインが貯留される第1室(41a)と、熱源機(20)によって冷却された処理済みのブラインが貯留される第2室(41b)とに区画されている。
[熱源側回路]
熱源側回路(42)は、タンク(41)と熱源機(20)の蒸発器との間に設けられ、熱媒体としてのブラインをタンク(41)と熱源機(20)とに導くものである。具体的には、熱源側回路(42)は、タンク(41)の第1室(41a)を熱源機(20)の蒸発器に接続する処理前搬送路(42a)と、タンク(41)の第2室(41b)を熱源機(20)の蒸発器に接続する処理後搬送路(42b)とによって構成されている。処理前搬送路(42a)には、一定量のブラインを搬送する熱源側ポンプ(44)が接続されている。
熱源側回路(42)は、タンク(41)と熱源機(20)の蒸発器との間に設けられ、熱媒体としてのブラインをタンク(41)と熱源機(20)とに導くものである。具体的には、熱源側回路(42)は、タンク(41)の第1室(41a)を熱源機(20)の蒸発器に接続する処理前搬送路(42a)と、タンク(41)の第2室(41b)を熱源機(20)の蒸発器に接続する処理後搬送路(42b)とによって構成されている。処理前搬送路(42a)には、一定量のブラインを搬送する熱源側ポンプ(44)が接続されている。
[利用側回路]
利用側回路(43)は、タンク(41)と利用側ユニット(30)の冷却コイル(31)との間に設けられ、熱媒体としてのブラインをタンク(41)と利用側ユニット(30)とに導くものである。利用側回路(43)は、供給路(43a)と、返送路(43b)と、第1バイパス路(43c)と、第2バイパス路(43d)と、第1三方弁(46)と、第2三方弁(47)とを有している。
利用側回路(43)は、タンク(41)と利用側ユニット(30)の冷却コイル(31)との間に設けられ、熱媒体としてのブラインをタンク(41)と利用側ユニット(30)とに導くものである。利用側回路(43)は、供給路(43a)と、返送路(43b)と、第1バイパス路(43c)と、第2バイパス路(43d)と、第1三方弁(46)と、第2三方弁(47)とを有している。
供給路(43a)は、タンク(41)の第2室(41b)と冷却コイル(31)とに接続されている。供給路(43a)には、一定量のブラインを搬送する利用側ポンプ(45)が接続されている。
返送路(43b)は、タンク(41)の第1室(41a)と冷却コイル(31)とに接続されている。返送路(43b)には、第1三方弁(46)と第2三方弁(47)とが接続されている。第1三方弁(46)は、返送路(43b)のタンク(41)寄りの位置に設けられ、第2三方弁(47)は、返送路(43b)の冷却コイル(31)寄りの位置に設けられている。
第1バイパス路(43c)は、一端が供給路(43a)に接続され、他端が第1三方弁(46)を介して返送路(43b)に接続されている。具体的には、第1バイパス路(43c)の一端は、供給路(43a)の利用側ポンプ(45)よりもタンク(41)側(即ち、上流側)の部分に接続されている。一方、第1バイパス路(43c)の他端は、第1三方弁(46)に接続されている。
第2バイパス路(43d)は、一端が供給路(43a)に接続され、他端が第2三方弁(47)を介して返送路(43b)に接続されている。具体的には、第2バイパス路(43d)の一端は、供給路(43a)の利用側ポンプ(45)よりも冷却コイル(31)側(即ち、下流側)の部分に接続されている。一方、第2バイパス路(43d)の他端は、第2三方弁(47)に接続されている。
第1三方弁(46)は、第1〜第3ポート(a〜c)を有し、第1ポート(a)と第2ポート(b)とを繋ぐ内部通路が、返送路(43b)の一部を構成するように該返送路(43b)に接続されている。第1三方弁(46)の第3ポート(c)には、第1バイパス路(43c)が接続されている。第1三方弁(46)では、第1ポート(a)からブラインが流入し、内部において2つに分流して第2ポート(b)と第3ポート(c)とから流出する。
また、第1三方弁(46)は、電動式の弁体を有し、該弁体の位置を変更すると、第1ポート(a)から流入したブラインの第2ポート(b)と第3ポート(c)への分流比率が変更されるように構成されている。具体的には、第1三方弁(46)は、弁体の位置によって開度が変わり、開度100%のときには、第1ポート(a)から流入したブラインが、全て第2ポート(b)へ流れて第3ポート(c)には流れない状態となり、開度0%のときには、第1ポート(a)から流入したブラインが、全て第3ポート(c)へ流れて第2ポート(b)には流れない状態となるように構成されている。
以上のような構成により、第1三方弁(46)の開度を小さくすると、返送路(43b)からタンク(41)の第1室(41a)へのブラインの流入量が減り、返送路(43b)から供給路(43a)へのブラインの流入量が増える。返送路(43b)を流れるブラインは、冷却コイル(31)で空気から吸熱したものであり、熱源機(20)で冷却された後に供給路(43a)を流れるブラインよりも温度が高い。よって、第1三方弁(46)の開度を小さくすると、返送路(43b)の比較的高温のブラインの供給路(43a)への流入量が増えるため、冷却コイル(31)に供給されるブラインの温度(供給温度)が上昇することとなる。
逆に、第1三方弁(46)の開度を大きくすると、返送路(43b)から第1バイパス路(43c)を介して供給路(43a)に流入するブラインの流入量が減り、返送路(43b)からタンク(41)の第1室(41a)へのブラインの流入量が増える。そのため、第1三方弁(46)の開度を大きくすると、返送路(43b)の比較的高温のブラインの供給路(43a)への流入量が減るため、冷却コイル(31)に供給されるブラインの温度(供給温度)が低下することとなる。
以上により、第1三方弁(46)は、冷却コイル(31)に供給されるブラインの温度(供給温度)を調節する温度調節機構となる。
第2三方弁(47)は、第1〜第3ポート(a〜c)を有し、第1ポート(a)と第2ポート(b)とを繋ぐ内部通路が、返送路(43b)の一部を構成するように該返送路(43b)に接続されている。第2三方弁(47)の第3ポート(c)には、第2バイパス路(43d)が接続されている。第2三方弁(47)では、第1ポート(a)と第3ポート(c)とからブラインが流入し、内部において合流して第3ポート(c)から流出する。
また、第2三方弁(47)は、冷却コイル(31)へのブラインの供給量を調節する流量制御弁に構成されている。具体的には、第2三方弁(47)は、電動式の弁体を有し、該弁体の位置を変更すると、第1ポート(a)と第3ポート(c)から流入するブラインの流量比率が変更されるように構成されている。第2三方弁(47)は、弁体の位置によって開度が変わり、開度100%のときには、第1ポート(a)から流入したブラインのみが第2ポート(b)へ流れ、第3ポート(c)から第2ポート(b)へはブラインが流れない状態となり、開度0%のときには、第3ポート(c)から流入したブラインのみが第2ポート(b)へ流れ、第1ポート(a)から第2ポート(b)へはブラインが流れない状態となるように構成されている。
このような構成により、第2三方弁(47)の開度を小さくすると、供給路(43a)から第2バイパス路(43d)を介して返送路(43b)に流入するブラインの流入量が増え、その分、冷却コイル(31)に供給されるブラインの供給量が減ることとなる。逆に、第2三方弁(47)の開度を大きくすると、供給路(43a)から第2バイパス路(43d)を介して返送路(43b)に流入するブラインの流入量が減り、その分、冷却コイル(31)に供給されるブラインの供給量が増えることとなる。
以上により、第2三方弁(47)は、冷却コイル(31)に供給されるブラインの供給量を調節する流量調節機構となる。
〈制御機器〉
[各種センサ]
空調システム(10)では、上記制御部(50)における環境試験室(1)内の温度制御を行うために、吹出温度センサ(61)と供給温度センサ(62)とが設けられている。
[各種センサ]
空調システム(10)では、上記制御部(50)における環境試験室(1)内の温度制御を行うために、吹出温度センサ(61)と供給温度センサ(62)とが設けられている。
吹出温度センサ(61)は、周辺空気の温度を測定する空気温度センサによって構成され、利用側ユニット(30)で温度調節されて環境試験室(1)内に吹き出される吹出空気の流路に設けられている。吹出温度センサ(61)は、有線又は無線によって制御部(50)に接続され、利用側ユニット(30)から吹き出される吹出空気の温度を測定し、測定結果(吹出温度)を信号化して制御部(50)に送信するように構成されている。
供給温度センサ(62)は、管内を流れる液体の温度を測定する液温センサによって構成され、供給路(43a)を流れるブライン、即ち、冷却コイル(31)に供給されるブラインの温度(供給温度Tb)を測定するように、供給路(43a)に設けられている。供給温度センサ(62)は、有線又は無線によって制御部(50)に接続され、供給路(43a)を流れるブラインの温度を測定し、測定結果(供給温度Tb)を信号化して制御部(50)に送信するように構成されている。
[制御部]
制御部(50)は、吹出温度制御部(51)と、供給温度制御部(52)と、供給温度設定部(53)とを備えている。制御部(50)は、第1三方弁(46)及び第2三方弁(47)の動作を制御することによって冷却コイル(31)の冷却能力を制御すると共に加熱器(32)の加熱量を制御することにより、環境試験室(1)の室内空気の温度を、試験前に設定された環境試験室(1)の設定温度SPTaに制御するように構成されている。
制御部(50)は、吹出温度制御部(51)と、供給温度制御部(52)と、供給温度設定部(53)とを備えている。制御部(50)は、第1三方弁(46)及び第2三方弁(47)の動作を制御することによって冷却コイル(31)の冷却能力を制御すると共に加熱器(32)の加熱量を制御することにより、環境試験室(1)の室内空気の温度を、試験前に設定された環境試験室(1)の設定温度SPTaに制御するように構成されている。
本実施形態では、制御部(50)は、空調システム(10)の各要素を本願で開示するように制御するマイクロコンピュータと、実施可能な制御プログラムが記憶されたメモリやハードディスク等とを含んでいる。なお、ここで説明する制御部(50)は、空調システム(10)の制御部の一例であり、制御部(50)の詳細な構造やアルゴリズムは、本発明に係る機能を実行するどのようなハードウェアとソフトウェアとの組み合わせであってもよい。
吹出温度制御部(51)は、第2三方弁(47)の開度と加熱器(32)の加熱量とを調節することで、利用側ユニット(30)で温度調節されて環境試験室(1)内に吹き出される吹出空気の温度(吹出温度Ta)を、試験前に設定された環境試験室(1)の設定温度SPTaに制御するように構成されている。なお、吹出温度制御部(51)は、基本的には、第2三方弁(47)の開度を変更することによって吹出温度Taを変動させ、加熱器(32)の加熱量を変更することによって吹出温度Taの微調整を行う。
具体的には、吹出温度制御部(51)は、吹出温度センサ(61)の測定結果(吹出温度Ta)が設定温度SPTaよりも高い場合、Ta=SPTaになるように第2三方弁(47)の開度を増加する。一方、吹出温度センサ(61)の測定結果(吹出温度Ta)が設定温度SPTaよりも低い場合、Ta=SPTaになるように第2三方弁(47)の開度を減少する。また、吹出温度制御部(51)は、吹出温度センサ(61)の測定結果(吹出温度Ta)が設定温度SPTaに等しい場合、第2三方弁(47)の開度を維持する。
供給温度制御部(52)は、第1三方弁(46)の開度を調節することで、冷却コイル(31)に供給されるブラインの温度(供給温度Tb)を、供給温度設定部(53)が設定した目標供給温度SPTbに制御するように構成されている。
具体的には、供給温度制御部(52)は、供給温度センサ(62)の測定結果(供給温度Tb)が、供給温度設定部(53)が設定した目標供給温度SPTbよりも高い場合、Tb=SPTbになるように第1三方弁(46)の開度を増加する。一方、供給温度制御部(52)は、供給温度センサ(62)の測定結果(供給温度Tb)が目標供給温度SPTbよりも低い場合、Tb=SPTbになるように第1三方弁(46)の開度を減少する。また、供給温度制御部(52)は、供給温度センサ(62)の測定結果(供給温度Tb)が目標供給温度SPTbに等しい場合、第1三方弁(46)の開度を維持する。
供給温度設定部(53)は、利用側ユニット(30)で温度調節されて環境試験室(1)内に吹き出される吹出空気の温度(吹出温度Ta)と環境試験室(1)の設定温度SPTaとの偏差に応じて目標供給温度SPTbを設定するように構成されている。また、供給温度設定部(53)は、吹出温度Taと設定温度SPTaの偏差がある程度小さい場合(本実施形態では、2℃未満の場合)には、第2三方弁(47)の開度に応じて目標供給温度SPTbを増減させるように構成されている。以下、図2を参照しながら、供給温度設定部(53)による目標供給温度SPTbの設定手順について詳述する。
[目標供給温度の設定手順]
供給温度設定部(53)は、まず、ステップS1において、吹出温度センサ(61)の測定結果(吹出温度Ta)と環境試験室(1)の設定温度SPTaとの偏差が20℃以上であるか否かを判定する。
供給温度設定部(53)は、まず、ステップS1において、吹出温度センサ(61)の測定結果(吹出温度Ta)と環境試験室(1)の設定温度SPTaとの偏差が20℃以上であるか否かを判定する。
供給温度設定部(53)は、ステップS1において、吹出温度Taと設定温度SPTaとの偏差が20℃以上であると判定すると、ステップS2に進む。ステップS2では、供給温度設定部(53)は、目標供給温度SPTbを、設定温度SPTa−10℃(例えば、SPTaが5℃の場合、−5℃)に設定する。吹出温度Taと設定温度SPTaとの偏差が20℃以上である場合、環境試験室(1)の空調負荷(冷却負荷)に対して空調システム(10)の空調能力(冷却能力)が不足している状態であるので、供給温度設定部(53)は、目標供給温度SPTbを低く設定し、空調能力(冷却能力)を高める。ステップS2が終了すると、ステップS1に戻る。
一方、供給温度設定部(53)は、ステップS1において、吹出温度Taと設定温度SPTaとの偏差が20℃以上でない、即ち、偏差が20℃未満であると判定すると、ステップS3に進む。ステップS3では、供給温度設定部(53)は、吹出温度Taと設定温度SPTaとの偏差が2℃以上であるか否かを判定する。
供給温度設定部(53)は、ステップS3において、吹出温度Taと設定温度SPTaとの偏差が2℃以上であると判定すると、ステップS4に進む。ステップS4では、供給温度設定部(53)は、目標供給温度SPTbを、設定温度SPTa−7℃(例えば、SPTaが5℃の場合、−2℃)に設定する。吹出温度Taと設定温度SPTaとの偏差が2℃以上である場合、環境試験室(1)の空調負荷(冷却負荷)に対して空調システム(10)の空調能力(冷却能力)が不足している状態であるので、供給温度設定部(53)は、目標供給温度SPTbを低く設定し、空調能力(冷却能力)を高める。供給温度設定部(53)は、ステップS4が終了すると、ステップS1に戻る。
一方、供給温度設定部(53)は、ステップS3において、吹出温度Taと設定温度SPTaとの偏差が2℃以上でない、即ち、偏差が2℃未満であると判定すると、ステップS5に進む。ステップS5では、供給温度設定部(53)は、目標供給温度SPTbを設定してから所定時間n分(例えば、5分)が経過したか否かを判定する。
供給温度設定部(53)は、ステップS5において、目標供給温度SPTbを設定してから所定時間n分(例えば、5分)が経過していないと判定すると、ステップS6に進む。ステップS6では、供給温度設定部(53)は、目標供給温度SPTbを変更せず、現状の目標供給温度SPTbを維持する。供給温度設定部(53)は、ステップS6が終了すると、ステップS1に戻る。
一方、供給温度設定部(53)は、ステップS5において、目標供給温度SPTbを設定してから所定時間n分(例えば、5分)が経過したと判定すると、ステップS7に進む。ステップS7では、供給温度設定部(53)は、第2三方弁(47)の開度が75%以上であるか否かを判定する。
供給温度設定部(53)は、ステップS7において、第2三方弁(47)の開度が75%以上であると判定すると、ステップS8に進む。ステップS8では、供給温度設定部(53)は、第2三方弁(47)の開度が75%以上である状態が所定時間n’秒(例えば、10秒)継続しているか否かを判定する。
供給温度設定部(53)は、ステップS8において、第2三方弁(47)の開度が75%以上である状態が所定時間n’秒継続していると判定すると、ステップS9に進み、逆に、第2三方弁(47)の開度が75%以上である状態が所定時間n’秒継続していないと判定すると、ステップS7に戻る。ステップS9では、供給温度設定部(53)は、目標供給温度SPTbを、0.5℃下げる。第2三方弁(47)の開度が75%以上である状態が所定時間n’秒継続している場合、環境試験室(1)の空調負荷(冷却負荷)に対して空調システム(10)の空調能力(冷却能力)が不足している状態であり、また、第2三方弁(47)の開度が動作範囲の上限値に近づきつつあって高精度な流量制御ができなくなるおそれがある状態である。そのため、供給温度設定部(53)は、第2三方弁(47)の開度が低減されるように、目標供給温度SPTbを現在値より下げて空調能力(冷却能力)を高める。
このとき、供給温度設定部(53)は、目標供給温度SPTbを、所定時間の間に複数回、所定温度ずつ段階的に下げる。具体的には、供給温度設定部(53)は、目標供給温度SPTbを、例えば、1分間の間に5回、0.1℃ずつ段階的に下げる。つまり、目標供給温度SPTbを、一気に0.5℃下げるのではなく、1分間かけて徐々に計0.5℃だけ下げる。このように、時間をかけて目標供給温度SPTbを徐々に下げることにより、供給温度Tbが急激に低下せずに緩やかに低下することとなる。供給温度設定部(53)は、ステップS9が終了すると、ステップS1に戻る。
一方、供給温度設定部(53)は、ステップS7において、第2三方弁(47)の開度が75%以上でない、即ち、第2三方弁(47)の開度が75%未満であると判定すると、ステップS10に進む。ステップS10では、供給温度設定部(53)は、第2三方弁(47)の開度が25%以下か否かを判定する。
供給温度設定部(53)は、ステップS10において、第2三方弁(47)の開度が25%以下であると判定すると、ステップS11に進む。ステップS11では、供給温度設定部(53)は、第2三方弁(47)の開度が25%以下である状態が所定時間n’秒(例えば、10秒)継続しているか否かを判定する。
供給温度設定部(53)は、ステップS11において、第2三方弁(47)の開度が25%以下である状態が所定時間n’秒継続していると判定すると、ステップS12に進み、逆に、第2三方弁(47)の開度が25%以下である状態が所定時間n’秒継続していないと判定すると、ステップS7に戻る。ステップS12では、供給温度設定部(53)は、目標供給温度SPTbを、0.5℃上げる。第2三方弁(47)の開度が25%以下である状態が所定時間n’秒継続している場合、環境試験室(1)の空調負荷(冷却負荷)に対して空調システム(10)の空調能力(冷却能力)が過剰な状態であり、また、第2三方弁(47)の開度が動作範囲の下限値に近づきつつあって高精度な流量制御ができなくなるおそれがある状態である。そのため、供給温度設定部(53)は、第2三方弁(47)の開度が増大するように、目標供給温度SPTbを現在値より上げて空調能力(冷却能力)を低減する。
このとき、供給温度設定部(53)は、目標供給温度SPTbを、所定時間の間に複数回、所定温度ずつ段階的に上げる。具体的には、供給温度設定部(53)は、目標供給温度SPTbを、例えば、1分間の間に5回、0.1℃ずつ段階的に上げる。つまり、目標供給温度SPTbを、一気に0.5℃上げるのではなく、1分間かけて徐々に計0.5℃だけ上げる。このように、時間をかけて目標供給温度SPTbを徐々に上げることにより、供給温度Tbが急激に上昇せずに緩やかに上昇することとなる。供給温度設定部(53)は、ステップS12が終了すると、ステップS1に戻る。
一方、供給温度設定部(53)は、ステップS10において、第2三方弁(47)の開度が25%以下でない、即ち、第2三方弁(47)の開度が25%より大きいと判定すると、ステップS6に進み、目標供給温度SPTbを変更せず、現状の目標供給温度SPTbを維持する。
−運転動作−
制御部(50)により、ファン(33)、熱源側ポンプ(44)及び利用側ポンプ(45)を稼働させる。ファン(33)の稼働によって、環境試験室(1)と利用側ユニット(30)との間において空気が循環し、利用側ユニット(30)において温度調節された空気が環境試験室(1)に供給される。一方、熱源側ポンプ(44)及び利用側ポンプ(45)の稼働によって、熱源機(20)とタンク(41)との間、及び、冷却コイル(31)とタンク(41)との間のそれぞれにおいてブラインが循環し、熱源機(20)で冷却されたブラインが冷却コイル(31)に供給される。以下、空気の流れとブラインの流れとを分けて詳細に説明する。
制御部(50)により、ファン(33)、熱源側ポンプ(44)及び利用側ポンプ(45)を稼働させる。ファン(33)の稼働によって、環境試験室(1)と利用側ユニット(30)との間において空気が循環し、利用側ユニット(30)において温度調節された空気が環境試験室(1)に供給される。一方、熱源側ポンプ(44)及び利用側ポンプ(45)の稼働によって、熱源機(20)とタンク(41)との間、及び、冷却コイル(31)とタンク(41)との間のそれぞれにおいてブラインが循環し、熱源機(20)で冷却されたブラインが冷却コイル(31)に供給される。以下、空気の流れとブラインの流れとを分けて詳細に説明する。
[空気の流れ]
利用側ユニット(30)では、ファン(33)が回転すると、吸込口(34a)を介して環境試験室(1)の空気がケーシング(34)内に吸い込まれ、ケーシング(34)内に吸込口(34a)から吹出口(34b)へ向かう空気流れが形成される。ケーシング(34)内に吸い込まれた空気は、冷却コイル(31)、加熱器(32)の順に通過し、冷却コイル(31)でブラインに冷却され、加熱器(32)で加熱される。冷却コイル(31)と加熱器(32)とによって温度調節された空気は、ファン(33)によって、吹出口(34b)から環境試験室(1)へ吹き出される。
利用側ユニット(30)では、ファン(33)が回転すると、吸込口(34a)を介して環境試験室(1)の空気がケーシング(34)内に吸い込まれ、ケーシング(34)内に吸込口(34a)から吹出口(34b)へ向かう空気流れが形成される。ケーシング(34)内に吸い込まれた空気は、冷却コイル(31)、加熱器(32)の順に通過し、冷却コイル(31)でブラインに冷却され、加熱器(32)で加熱される。冷却コイル(31)と加熱器(32)とによって温度調節された空気は、ファン(33)によって、吹出口(34b)から環境試験室(1)へ吹き出される。
このとき、制御部(50)の吹出温度制御部(51)が、吹出温度センサ(61)の測定結果(吹出温度Ta)に基づいて、吹出温度Taが環境試験室(1)の設定温度SPTaになるように、第2三方弁(47)の開度と加熱器(32)の加熱量とを調節する。このようにして吹出温度制御部(51)によって設定温度SPTaに調節された吹出空気が環境試験室(1)に吹き出されることにより、環境試験室(1)の室内空気の温度が設定温度SPTaに制御されていく。
[ブラインの流れ]
熱源側回路(42)では、熱源側ポンプ(44)の稼働により、熱源機(20)とタンク(41)との間でブラインが循環する。
熱源側回路(42)では、熱源側ポンプ(44)の稼働により、熱源機(20)とタンク(41)との間でブラインが循環する。
具体的には、熱源側ポンプ(44)は、処理前搬送路(42a)を介してタンク(41)の第1室(41a)のブラインを吸い込み、処理前搬送路(42a)の熱源機(20)側へ吐出する。熱源側ポンプ(44)から吐出されたブラインは、処理前搬送路(42a)を通って熱源機(20)の蒸発器に流入する。蒸発器に流入したブラインは、該蒸発器において冷媒回路の低圧冷媒と熱交換して冷却される。蒸発器において冷却されたブラインは、処理後搬送路(42b)を通ってタンク(41)の第2室(41b)に搬送され、該第2室(41b)に貯留される。
このようにして、熱源側回路(42)では、タンク(41)の第1室(41a)に貯留されたブラインが、熱源機(20)で冷却され、タンク(41)の第2室(41b)に貯留されていく。
一方、利用側回路(43)では、利用側ポンプ(45)の稼働により、冷却コイル(31)とタンク(41)との間でブラインが循環する。
具体的には、利用側ポンプ(45)は、供給路(43a)を介してタンク(41)の第2室(41b)に貯留された熱源機(20)で冷却されたブラインを吸い込み、供給路(43a)の冷却コイル(31)側へ吐出する。利用側ポンプ(45)から吐出されたブラインは、供給路(43a)を通って冷却コイル(31)に流入する。
このとき、第2三方弁(47)の開度が100%である場合、供給路(43a)を流れるブラインの全てが冷却コイル(31)に流入し、該冷却コイル(31)を通過する環境試験室(1)からの空気から吸熱することによって該空気を冷却する。冷却コイル(31)において空気から吸熱して空気を冷却したブラインは、返送路(43b)に流出する。
一方、第2三方弁(47)の開度が100%未満である場合、供給路(43a)を流れるブラインの一部は、冷却コイル(31)に流入せずに、第2バイパス路(43d)を介して第2三方弁(47)に流入し、冷却コイル(31)を通過したブラインと合流して返送路(43b)に流出する。つまり、第2三方弁(47)の開度が100%未満である場合、供給路(43a)を流れるブラインの一部は、冷却コイル(31)を通ることなくバイパスして返送路(43b)に流出する。
このように第2三方弁(47)の開度が小さくなる程、冷却コイル(31)へのブラインの供給量が減る一方、第2三方弁(47)の開度が大きくなる程、冷却コイル(31)へのブラインの供給量が増える。
返送路(43b)を流れるブラインは、第1三方弁(46)の開度が100%である場合、全てがタンク(41)の第1室(41a)に流入する。タンク(41)の第1室(41a)に流入したブラインは、該第1室(41a)に接続された熱源側回路(42)の処理前搬送路(42a)を通って熱源機(20)に送られる。
一方、返送路(43b)を流れるブラインは、第1三方弁(46)の開度が100%未満である場合、第1三方弁(46)において2つに分流され、一方は、タンク(41)の第1室(41a)に導かれ、他方は、第1バイパス路(43c)を介して供給路(43a)に導かれる。供給路(43a)に流入した返送路(43b)のブラインは、タンク(41)の第2室(41b)からのブラインに合流し、冷却コイル(31)側へ流れる。
このように第1三方弁(46)の開度が小さくなる程、返送路(43b)からタンク(41)の第1室(41a)へのブラインの流入量が減り、返送路(43b)から供給路(43a)へのブラインの流入量が増える。返送路(43b)を流れるブラインは、冷却コイル(31)で空気から吸熱したものであり、熱源機(20)で冷却された後に供給路(43a)を流れるブラインよりも温度が高い。よって、第1三方弁(46)の開度が小さくなる程、冷却コイル(31)に供給されるブラインの温度(供給温度)が上昇する。逆に、第1三方弁(46)の開度が大きくなる程、返送路(43b)からタンク(41)の第1室(41a)へのブラインの流入量が増え、返送路(43b)から供給路(43a)へのブラインの流入量が減るため、冷却コイル(31)に供給されるブラインの温度(供給温度)が低下する。
このようにして、利用側回路(43)では、熱源機(20)で冷却されてタンク(41)の第2室(41b)に貯留されたブラインが冷却コイル(31)に供給され、該冷却コイル(31)において環境試験室(1)から取り込んだ空気から吸熱して該空気を冷却する。そして、空気から吸熱して温度上昇したブラインは、タンク(41)の第1室(41a)に貯留され、熱源側回路(42)において再び熱源機(20)で冷却されることとなる。
以上のような空気とブラインの循環により、環境試験室(1)の室内空気が利用側ユニット(30)に取り込まれて所望の設定温度SPTaに温度調節され、再び環境試験室(1)に供給される。これが繰り返し行われることにより、環境試験室(1)の室内空気の温度が所望の設定温度SPTaに調節されていく。
[補助制御]
上記空調システム(10)では、制御部(50)の吹出温度制御部(51)が、吹出温度Taと吹出温度の目標値(環境試験室(1)の設定温度SPTa)との偏差が無くなるように、第2三方弁(47)の開度を調節して冷却コイル(31)へのブラインの供給量を調節する。この吹出温度制御部(51)による供給量の調節により、冷却コイル(31)の冷却能力が環境試験室(1)内の空調負荷(冷却負荷)に適した能力、つまり、過不足のない能力になるように能力制御を行っている。
上記空調システム(10)では、制御部(50)の吹出温度制御部(51)が、吹出温度Taと吹出温度の目標値(環境試験室(1)の設定温度SPTa)との偏差が無くなるように、第2三方弁(47)の開度を調節して冷却コイル(31)へのブラインの供給量を調節する。この吹出温度制御部(51)による供給量の調節により、冷却コイル(31)の冷却能力が環境試験室(1)内の空調負荷(冷却負荷)に適した能力、つまり、過不足のない能力になるように能力制御を行っている。
しかしながら、供給量の調節に用いられる第2三方弁(47)は、開度Dがその動作範囲(開度範囲0〜100%)の中程の値(例えば、50%)である場合には、高精度な流量調節が可能である一方、動作範囲の上限値付近の値(例えば、90%)や下限値付近の値(例えば、10%)である場合には、流量調節を高精度に行うことができない。そのため、空調負荷が著しく低い又は著しく高い条件下では、第2三方弁(47)の開度Dが、流量調節を高精度に行うことができる有効範囲から外れるために、環境試験室(1)内の室内空気の温度を、安定的に設定温度SPTaに維持することができなくなるおそれがある。
そこで、本空調システム(10)では、第2三方弁(47)の開度Dが、流量調節を高精度に行うことができる有効範囲(本実施形態では、25%<D<75%)を予め設定し、吹出温度Taと設定温度SPTaとの偏差が所定の温度差(2℃)より小さいときに、上述した吹出温度制御部(51)による能力制御によって第2三方弁(47)の開度Dが有効範囲から外れると、開度Dが有効範囲内の値になるように、冷却コイル(31)へのブラインの供給温度Tbを変更する補正制御が実行される。
補正制御は、供給温度設定部(53)が、第2三方弁(47)の開度Dに応じて、供給温度Tbの目標値である目標供給温度SPTbを変更することによって実行される。具体的には、供給温度設定部(53)による目標供給温度SPTbの設定手順において(図2を参照)、吹出温度Taと設定温度SPTaとの偏差が所定の温度差(2℃)より小さい場合に実行する目標供給温度SPTbを変更する制御ステップS5〜S12が補助制御となる。
図2に示すように、供給温度設定部(53)は、第2三方弁(47)の開度Dが75%以上である状態が所定時間n’秒継続すると、目標供給温度SPTbを現在の目標供給温度SPTbから0.5℃下げる(S7→S8→S9)。一方、供給温度設定部(53)は、第2三方弁(47)の開度Dが25%以下である状態が所定時間n’秒継続すると、目標供給温度SPTbを現在の目標供給温度SPTbから0.5℃上げる(S10→S11→S12)。また、供給温度設定部(53)は、第2三方弁(47)の開度Dが、有効範囲内の開度、即ち、25%<D<75%である場合、目標供給温度SPTbを変更せずに現在の目標供給温度SPTbを維持する(S7→S10→S6)。
このような目標供給温度SPTbの変更制御ステップS5〜S12を繰り返すことにより、第2三方弁(47)の開度Dが、流量調節を高精度に行うことができる有効範囲内の開度になる、即ち、25%<D<75%になる。
例えば、環境試験室(1)における空調負荷(冷却負荷)が低く、冷却コイル(31)の冷却能力が過剰である場合に、第2三方弁(47)の開度Dが動作範囲0%〜100%の下限値付近(例えば、開度10%)に至っても、供給温度設定部(53)が、第2三方弁(47)の開度Dが有効範囲内に入るまで(即ち、25%<D<75%となるまで)、目標供給温度SPTbを上げることにより、冷却コイル(31)へのブラインの供給温度Tbが上がり、冷却コイル(31)の冷却能力が低下する。つまり、環境試験室(1)における空調負荷(冷却負荷)に対して過剰な冷却コイル(31)の冷却能力を、第2三方弁(47)の開度Dを可能な限り小さくして低下させるのではなく、第2三方弁(47)の開度Dを、高精度な流量制御が可能な有効範囲内に保ちつつ、冷却コイル(31)へのブラインの供給温度Tbを上げることで低下させている。そのため、第2三方弁(47)の開度Dが微小になって高精度な流量制御ができないために、環境試験室(1)の室内空気の温度制御が不安定になるということがない。
また、逆に、環境試験室(1)における空調負荷(冷却負荷)が高く、冷却コイル(31)の冷却能力が不足している場合に、第2三方弁(47)の開度Dが動作範囲0%〜100%の上限値付近(例えば、開度90%)に至っても、供給温度設定部(53)が、第2三方弁(47)の開度Dが有効範囲内に入るまで(即ち、25%<D<75%となるまで)、目標供給温度SPTbを下げることにより、冷却コイル(31)へのブラインの供給温度Tbが下がり、冷却コイル(31)の冷却能力が上がる。つまり、環境試験室(1)における空調負荷(冷却負荷)に対して不足した冷却コイル(31)の冷却能力を、第2三方弁(47)の開度Dを可能な限り大きくして上げるのではなく、第2三方弁(47)の開度Dを、高精度な流量制御が可能な有効範囲内に保ちつつ、冷却コイル(31)へのブラインの供給温度Tbを下げることで上げている。そのため、第2三方弁(47)の開度Dが全開状態に近い大開度になって高精度な流量制御ができないために、環境試験室(1)の室内空気の温度制御が不安定になるということがない。
ところで、上述したように、冷却コイル(31)の冷却能力は、冷却コイル(31)へのブラインの供給量を調節することによって変更可能であり、また、冷却コイル(31)へのブラインの供給温度Tbを変動させることによっても変更可能である。しかしながら、供給温度Tbの調節による能力制御は、供給量の調節による能力制御に比べて、空調負荷に対する追従性が悪く、供試体が自動車である場合のように空調負荷が急激に変動する状況には対応できないため、制御し難い。そのため、補助制御が行われる吹出温度Taと設定温度SPTaとの偏差が小さい場面において、供給温度Tbの調節によって能力制御を行うと、能力が大きく変動して、環境試験室(1)の室内空気の温度制御が不安定になるおそれがある。
そこで、本空調システム(10)では、補正制御において供給温度Tbを変更する際に、供給温度Tbの目標値である目標供給温度SPTbを、所定時間の間に複数回、所定温度ずつ段階的に上昇又は低下させるようにしている。具体的には、供給温度設定部(53)は、目標供給温度SPTbを0.5℃だけ上げる/下げる際に、例えば、1分間の間に5回、0.1℃ずつ段階的に上げる/下げる。つまり、目標供給温度SPTbを、一気に0.5℃上げる/下げるのではなく、1分間かけて徐々に計0.5℃だけ上げる/下げる。このように、時間をかけて目標供給温度SPTbを徐々に上げる/下げることにより、供給温度Tbが急激に上昇/低下せずに緩やかに上昇/低下する。つまり、冷却コイル(31)の冷却能力が緩やかに上昇/低下するため、環境試験室(1)の室内空気の温度制御が不安定にならない。
−実施形態1の効果−
本実施形態1によれば、吹出空気の温度(吹出温度Ta)と目標温度(設定温度SPTa)との偏差が所定の温度差より小さいときに、流量調節機構としての第2三方弁(47)の動作状態値(開度D)が動作範囲において中程の所定の有効範囲(25%<D<75%)から外れると、開度Dが所定の有効範囲内の値になるように、冷却コイル(31)に供給されるブラインの温度(供給温度Tb)を変更する補正制御を実行することにしている。そのため、空調負荷が低く、空調能力が過剰である場合に、第2三方弁(47)の開度Dが動作範囲の下限値付近(例えば、開度10%)に至っても、第2三方弁(47)の開度Dが有効範囲内に入るまで供給温度が変更される。つまり、上記補正制御では、環境試験室(1)における空調負荷(冷却負荷)に対して過剰な冷却コイル(31)の冷却能力を第2三方弁(47)の開度Dを可能な限り小さくして低下させるのではなく、第2三方弁(47)の開度Dが高精度な流量制御が可能な有効範囲内に保たれるように冷却コイル(31)へのブラインの供給温度Tbを上げることで過剰な冷却コイル(31)の冷却能力を低下させている。そのため、第2三方弁(47)の開度Dが微小になって高精度な流量制御ができないために、環境試験室(1)の室内空気の温度制御が不安定になるということがなく、空調負荷が低い条件下でも高精度な温度制御を行うことができる。
本実施形態1によれば、吹出空気の温度(吹出温度Ta)と目標温度(設定温度SPTa)との偏差が所定の温度差より小さいときに、流量調節機構としての第2三方弁(47)の動作状態値(開度D)が動作範囲において中程の所定の有効範囲(25%<D<75%)から外れると、開度Dが所定の有効範囲内の値になるように、冷却コイル(31)に供給されるブラインの温度(供給温度Tb)を変更する補正制御を実行することにしている。そのため、空調負荷が低く、空調能力が過剰である場合に、第2三方弁(47)の開度Dが動作範囲の下限値付近(例えば、開度10%)に至っても、第2三方弁(47)の開度Dが有効範囲内に入るまで供給温度が変更される。つまり、上記補正制御では、環境試験室(1)における空調負荷(冷却負荷)に対して過剰な冷却コイル(31)の冷却能力を第2三方弁(47)の開度Dを可能な限り小さくして低下させるのではなく、第2三方弁(47)の開度Dが高精度な流量制御が可能な有効範囲内に保たれるように冷却コイル(31)へのブラインの供給温度Tbを上げることで過剰な冷却コイル(31)の冷却能力を低下させている。そのため、第2三方弁(47)の開度Dが微小になって高精度な流量制御ができないために、環境試験室(1)の室内空気の温度制御が不安定になるということがなく、空調負荷が低い条件下でも高精度な温度制御を行うことができる。
ところで、本実施形態1のように、冷却コイル(31)で冷却した空気を加熱器(32)で加熱して温度を調節してから室内に吹き出す空調システム(10)では、空調負荷(冷却能力)が低い場合に、第2三方弁(47)の開度Dを空調負荷に応じた冷却能力になるまで小さくするのではなく、第2三方弁(47)の開度Dを、流量調節を精度良く行える範囲で冷却コイル(31)へのブラインの供給量が最小になる開度に保ち、それでもなお冷却能力が過剰な冷却コイル(31)において過剰に冷却された空気を加熱器で加熱して目標温度(設定温度SPTa)に調節することによっても、高精度な温度制御が可能になる。
しかしながら、このような冷却コイル(31)で過剰に冷却した空気を加熱器(32)で加熱する温度制御では、高精度な温度制御は可能である一方、消費エネルギーが著しく増大するという課題が生じ得る。
本実施形態1の空調システム(10)は、このような課題も解決するものであり、本実施形態1では、空調負荷が低く、冷却コイル(31)の冷却能力が過剰である場合に、第2三方弁(47)の開度Dを高精度な流量制御が可能な有効範囲内に保ちつつ、冷却コイル(31)へのブラインの供給温度Tbを上げることで冷却コイル(31)の冷却能力を低下させている。従って、上記空調システム(10)によれば、空調負荷が低い条件下でも、上述のような補正制御を行うことにより、冷却コイル(31)で過剰に冷却された空気を加熱器(32)で加熱して設定温度SPTa(目標温度)に調節する場合のように消費エネルギーを無駄に増大させることなく、高精度な温度制御が可能となる。
また、本実施形態1によれば、補正制御において、冷却コイル(31)へのブラインの供給温度Tbを変更する際に、供給温度Tbの目標値である目標供給温度SPTbを、所定時間かけて段階的に上昇又は低下させるようにした。このような制御により、冷却コイル(31)へのブラインの供給温度Tbが急激に変わることなく徐々に変化するので、空調能力が急激に変化して環境試験室(1)の温度制御が不安定になるようなことがない。つまり、空調能力をゆっくりと変化させることにより、環境試験室(1)の温度制御を安定的に高精度に行うことができる。
また、本実施形態1によれば、補正制御の実行中に、吹出空気の温度(吹出温度Ta)と目標温度(設定温度SPTa)との偏差が所定の温度差(本実施形態では、2℃)以上になると、冷却コイル(31)へのブラインの供給温度Tbの目標値である目標供給温度SPTbを、補正制御開始前の目標値(本実施形態では、設定温度SPTa−7℃)に戻して補正制御を終了するようにした。このような制御により、空調能力を低下させていた状況下で空調負荷が急激に増加した等、空調負荷に対する空調能力が急激に不足した場合には、冷却コイル(31)へのブラインの供給温度Tbの目標値である目標供給温度SPTbを補正制御前の目標値に戻すことで、低下させていた空調能力を補正制御前の空調能力まで上昇させることができる。このように空調負荷の変動に空調能力を迅速に対応させることで、環境試験室(1)の温度制御を安定的に高精度に行うことができる。
また、本実施形態1によれば、冷却コイル(31)へのブラインの供給量を調節する流量調整機構として、応答性のよい第2三方弁(流量制御弁)(47)を用いることにより、容易な制御で冷却コイル(31)へのブラインの供給量を高精度に制御することができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態1では、空調システム(10)は、熱源機(20)で冷却されたブラインが供給されて空気を冷却する冷却コイル(31)と、空気を加熱する加熱器(32)とを備え、これらで吹出温度Taを調節していた。しかしながら、本発明に係る空調システム(10)は、上記実施形態1の構成に限られない。例えば、利用側ユニット(30)に設けられていた冷却コイル(31)と加熱器(32)を、単に、ブラインと空気とを熱交換させる熱交換器に代え、熱源機(20)の冷媒回路に、四路切換弁を設ける等して冷媒の循環方向を変更可能にし、利用側ユニット(30)の熱交換器において、環境試験室(1)からの空気を熱源機(20)で加熱/冷却されたブラインで加熱/冷却することで、吹出温度Taを調節するように構成してもよい。このような空調システム(10)であっても、上述のような補正制御を行うことにより、空調負荷に応じた空調能力として無駄な消費エネルギーを費やすことなく高精度な温度制御が可能となる。
また、上記実施形態1では、ブラインの供給量を調節する流量調節機構として、第2三方弁(47)を用いていたが、流量調節機構は、冷却コイル(熱交換器)(31)へのブラインの供給量を変更できる機構であれば、いかなるものであってもよい。例えば、第2三方弁(47)以外の流量制御弁であってもよく、また、流量可変のポンプであってもよい。流量調節機構を流量可変のポンプで構成する場合、ポンプの動作状態値である回転数が、動作範囲(0〜最大回転数)の中程でポンプによる流量調節が高精度に行える範囲を所定の有効範囲として設定し、実施形態1と同様の補正制御を行うことで、空調負荷に応じた空調能力として無駄な消費エネルギーを費やすことなく高精度な温度制御が可能となる。
また、上記実施形態1では、流量調節機構としての第2三方弁(47)の開度Dについて、25%<D<75%の範囲を、流量調節を高精度に行うことができる有効範囲として設定していたが、有効範囲は上述の範囲に限られず、適宜、設定すればよい。
また、上記実施形態1では、熱媒体としてブラインを用いる例について説明したが、熱媒体はブライン以外であってもよい。なお、利用側ユニット(30)は、建物内に設置されるものであるため、熱媒体も建物内に導入される。そのため、本発明に係る熱媒体は、不燃性の流体であることが好ましく、例えば、水でもよい。
以上説明したように、本発明は、室内空気と熱媒体とを熱交換させて室内空気の温度制御を行う空調システムについて有用である。
10 空調システム
31 冷却コイル(熱交換器)
32 加熱器
40 熱媒体回路
47 第2三方弁(流量調節機構、流量制御弁)
50 制御部
31 冷却コイル(熱交換器)
32 加熱器
40 熱媒体回路
47 第2三方弁(流量調節機構、流量制御弁)
50 制御部
Claims (5)
- 熱媒体が循環する熱媒体回路(40)に接続されて該熱媒体回路(40)を流れる熱媒体と空気とを熱交換させる熱交換器(31)と、
室内と上記熱交換器(31)との間で空気を循環させるファン(33)と、
上記熱交換器(31)への上記熱媒体の供給量を調節する流量調節機構(47)と、
上記ファン(33)によって上記室内に吹き出された吹出空気の温度が所定の目標温度になるように、上記流量調節機構(47)の動作を制御する制御部(50)とを備えた空調システムであって、
上記流量調節機構(47)は、上記流量調節機構(47)の動作状態を示す動作状態値が小さくなる程、上記熱交換器(31)への上記熱媒体の供給量が少なくなる一方、上記動作状態値が大きくなる程、上記熱交換器(31)への上記熱媒体の供給量が多くなるように構成され、
上記制御部(50)は、上記吹出空気の温度と上記目標温度との偏差が所定の温度差より小さいときに、上記動作状態値が、上記流量調節機構(47)の動作範囲において中程の所定の有効範囲から外れると、上記動作状態値が上記有効範囲内の値になるように、上記熱交換器に供給される上記熱媒体の温度である供給温度を変更する補正制御を実行するように構成されている
ことを特徴とする空調システム。 - 請求項1において、
上記熱交換器(31)は、上記熱媒体で空気を冷却する冷却コイル(31)であり、
上記ファン(33)によって形成される空気流れの上記冷却コイル(31)の下流側には、該冷却コイル(31)で冷却された空気を加熱する加熱器(32)が設けられ、
上記制御部(50)は、上記補正制御において、
上記動作状態値が、上記有効範囲内の値より小さくなると、上記動作状態値が上記有効範囲内の値になるように、上記供給温度を上昇させる一方、
上記動作状態値が、上記有効範囲内の値より大きくなると、上記動作状態値が上記有効範囲内の値になるように、上記供給温度を低下させるように構成されている
ことを特徴とする空調システム。 - 請求項1又は2において、
上記制御部(50)は、上記補正制御において上記供給温度を変更する際に、上記供給温度の目標値を、所定時間の間に複数回、所定温度ずつ段階的に上昇又は低下させるように構成されている
ことを特徴とする空調システム。 - 請求項3において、
上記制御部(50)は、上記補正制御の実行中に、上記吹出空気の温度と上記目標温度との偏差が上記所定の温度差以上になると、上記供給温度の目標値を上記補正制御の開始前の目標値に戻して該補正制御を終了するように構成されている
ことを特徴とする空調システム。 - 請求項1乃至4のいずれか1つにおいて、
上記流量調節機構(47)は、流量制御弁(47)であり、
上記動作状態値は、上記流量制御弁(47)の開度である
ことを特徴とする空調システム。
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