JP2011190977A - 恒温槽の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 大型の冷凍サイクルであっても小流量から大流量の全制御領域における冷媒流量(温度)を安定かつ高精度に制御するとともに、様々な制御モード(制御パターン)、更には各制御モードにおける制御の最適化を容易に実現する。
【解決手段】 少なくとも恒温槽Mを冷却する冷却器2を有する冷凍サイクルCfの冷媒循環回路Ccfに接続した制御弁部3と、この制御弁部3を駆動制御して冷媒Kの流量を制御する制御部4とを備える恒温槽の制御装置1を構成するに際して、冷凍サイクルCfの冷媒循環回路Ccfに接続した制御弁部3を複数の単制御弁3a,3b…を並列に接続して構成するとともに、複数の第一単制御弁3a,3b…を同時に、又は複数の第一単制御弁3a,3b…の一又は二以上を選択して、駆動制御する機能を有する制御部4を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、冷凍サイクルの冷媒循環回路に接続した制御弁部を駆動制御することにより冷媒の流量を制御する恒温槽の制御装置に関する。
一般に、工場生産される電子部品等に対しては、所定の温度負荷を加えた評価試験(ヒートショック試験等)を行っており、通常、このような温度負荷を加える環境には恒温槽が用いられる。
従来、このような恒温槽としては、特許文献1で開示される恒温槽が知られており、同文献1には、供試体が収容される試験室内に少なくとも所定の温度に保つ恒温槽であって、試験室内に供給される供給空気を加熱する加熱器と、当該供給空気を冷却するための冷凍機と、を備え、冷凍機は、冷媒を圧縮する圧縮機、圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器、凝縮された冷媒を減圧する第1膨張器、減圧された冷媒を蒸発させる第1冷却器、及びこれらの機器を互いに接続する冷媒配管を含む主冷媒循環回路と、主冷媒循環回路における第1膨張器と第1冷却器とをバイパスするバイパス回路と、バイパス回路上に配設された第2膨張器と第2冷却器と、を有し、第1冷却器は、供給空気の供給通路内に配設されて供給空気を冷却する一方、第2冷却器は、供給通路以外の所定の位置に配設され、更に、冷凍機は、主冷媒循環回路上に配設され、第1冷却器側へ供給する冷媒流量を調整する開閉弁と、バイパス回路上に配設され、第2冷却器側へ供給する冷媒流量を調整する開閉弁を備える恒温槽が開示されている。
特開2009−216357号公報
しかし、上述した従来の恒温槽は、次のような問題点があった。
第一に、冷凍サイクルの冷媒循環回路に接続して冷媒流量を調整する制御弁を備える場合、比較的大型の冷凍サイクルでは、制御する冷媒流量が大きくなるため、冷媒流量を調整する制御弁も大型化し、特に小流量の制御領域における冷媒流量(温度)の制御が不安定になる。図9は、大型の冷凍サイクルを搭載した恒温槽における常温から設定温度(−40〔℃〕)まで降下させる際の降温特性Qrを示す。この場合、最初は制御弁を全開に制御し、槽内の温度が設定温度に近付くに従って閉側に制御する。したがって、設定温度付近では冷媒流量が絞られるとともに、設定温度に達したなら通常のフィードバック制御による温度制御、即ち、電子膨張弁等を用いた温度制御に移行するが、図9に示すように、制御弁が制御される小流量の制御領域では、制御の振幅(ディファレンシャル)ΔTdが大きくかつ不安定な状態となる。なお、tnは電子膨張弁等による温度制御に移行した時点を示す。
第二に、この種の恒温槽では、例えば、−40〔℃〕の槽内温度を常温まで速やかに戻す必要がある。この場合、通常、加熱ヒータ(電熱ヒータ)に通電して恒温槽内を強制的に加熱しているが、電熱ヒータによる消費電力が無視できない。結局、全体の消費電力の増加を招くことになり、省エネルギ性及び経済性の観点からも難がある。
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決した恒温槽の制御装置の提供を目的とするものである。
本発明は、上述した課題を解決するため、少なくとも恒温槽Mを冷却する冷却器2を有する冷凍サイクルCfの冷媒循環回路Ccfに接続した制御弁部3と、この制御弁部3を駆動制御して冷媒Kの流量を制御する制御部4とを備える恒温槽の制御装置1を構成するに際して、冷凍サイクルCf(第一冷凍サイクルCf)の冷媒循環回路(第一冷媒循環回路)Ccfに接続した制御弁部(第一制御弁部)3を複数の単制御弁(第一単制御弁)3a,3b…を並列に接続して構成するとともに、複数の第一単制御弁3a,3b…を同時に、又は複数の第一単制御弁3a,3b…の一又は二以上を選択して、駆動制御する機能を有する制御部4を備えてなることを特徴とする。
この場合、発明の好適な態様により、複数の第一単制御弁3a,3b…は、同一の大きさ又は異なる大きさの単制御弁3a,3b…を組合わせることができる。一方、第一冷媒循環回路Ccfに接続した圧縮機5を用いることにより構成した第二冷媒循環回路Ccsを有する第二冷凍サイクルCsを設けることにより、第一冷凍サイクルCf及び第二冷凍サイクルCsを含む冷凍サイクルシステムCを構成するとともに、この第二冷媒循環回路Ccsに接続した凝縮器6を用いることにより恒温槽Mを加熱する再熱器7を設けることができる。この際、第二冷媒循環回路Ccsに接続した第二制御弁部8を設け、当該第二制御弁部8を複数の第二単制御弁8a,8b…を並列に接続して構成するとともに、制御部4には、複数の第二単制御弁8a,8b…を同時に、又は複数の第二単制御弁8a,8b…の一又は二以上を選択して、駆動制御する機能を設けることができる。また、複数の第二単制御弁8a,8b…は、同一の大きさ又は異なる大きさの単制御弁8a,8b…を組合わせることができる。
このような構成を有する本発明に係る恒温槽の制御装置1によれば、次のような顕著な効果を奏する。
(1) 冷凍サイクルCfの冷媒循環回路Ccfに接続した制御弁部3を、複数の単制御弁3a…を並列に接続して構成するとともに、複数の単制御弁3a…を駆動制御する機能を有する制御部4を備えるため、大型の冷凍サイクルCfであっても制御弁部3に要求される大流量(最大能力)を十分に確保できるとともに、小流量の制御領域における冷媒流量(温度)を制御する場合であっても、小流量に適した単制御弁3a…により安定に制御することができ、もって、小流量から大流量の全制御領域における冷媒流量(温度)を安定かつ高精度に制御することができる。
(2) 制御弁部3を、複数の単制御弁3a…を並列に接続して構成するとともに、複数の単制御弁3a…を同時に、又は複数の単制御弁3a…の一又は二以上を選択して、駆動制御可能なため、様々な制御モード(制御パターン)を容易に実現できるとともに、各制御モードにおける制御の最適化も容易に実現できる。
(3) 好適な態様により、複数の第一単制御弁3a…(又は第二単制御弁8a…)を、同一の大きさの単制御弁3a…(又は単制御弁8a…)を組合わせて構成すれば、特に、小流量領域と大流量領域の制御を確実かつ安定に制御できるとともに、他方、異なる大きさの単制御弁3a…(又は第二単制御弁8a…)を組合わせて構成すれば、制御モードのバリエーションをより広げることができる。
(4) 好適な態様により、第一冷媒循環回路Ccfに接続した圧縮機5を用いることにより構成した第二冷媒循環回路Ccsを有する第二冷凍サイクルCsを設けることにより、第一冷凍サイクルCf及び第二冷凍サイクルCsを含む冷凍サイクルシステムCを構成するとともに、この第二冷媒循環回路Ccsに接続した凝縮器6を用いることにより恒温槽Mを加熱する再熱器7を設ければ、第二冷凍サイクルCsによる再熱利用により電熱ヒータ等を不要にできるため、省エネルギ性及び経済性をより高めることができる。
(5) 好適な態様により、第二冷媒循環回路Ccsに接続した第二制御弁部8を設け、当該第二制御弁部8を複数の第二単制御弁8a,8b…を並列に接続して構成するとともに、制御部4に、複数の第二単制御弁8a,8b…を同時に、又は複数の第二単制御弁8a,8b…の一又は二以上を選択して、駆動制御する機能を設ければ、第二冷凍サイクルCs側(再熱側)においても、小流量から大流量の全制御領域における冷媒流量(温度)を安定かつ高精度に制御できるとともに、様々な制御モード(制御パターン)、更には各制御モードにおける制御の最適化を容易に実現できる。
本発明の好適実施形態に係る制御装置を備える恒温槽に用いる冷凍サイクルシステムの回路図、 同冷凍サイクルシステムの原理説明図、 同恒温槽の模式図を含む同制御装置の主要部の系統図、 同制御装置を用いた際の時間に対する槽吹出温度の変化特性図、 本発明の変更実施形態に係る制御弁部の回路図、 制御弁部を用いた際の時間に対する槽吹出温度の変化特性図、 本発明の他の変更実施形態に係る制御弁部の回路図、 本発明の他の変更実施形態に係る制御弁部の回路図、 背景技術を説明するための時間に対する槽吹出温度の変化特性図、
次に、本発明に係る好適実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
まず、本実施形態に係る制御装置1を備える恒温槽Mの概略構成について、図3を参照して説明する。
例示の恒温槽Mは、ターテーブル型恒温槽であり、断熱性を有するハウジング11の内部に試験室12を備える。試験室12の内部には二段のターテーブル13u,13dを配し、このターテーブル13u,13dは中心のシャフト14により支持されるとともに、このシャフト14は上端が軸受部15により回動自在に支持されるとともに、下端が回転駆動部16により回転駆動可能に支持される。試験室12の前面にはスライドドア17が付設されるとともに、試験室12の後側は仕切壁17により仕切られる。そして、仕切壁17の後側の上部には、シロッコファン18を配設するとともに、このシロッコファン18の下方に、再熱器(凝縮器)7と冷却器(蒸発器)2を配設する。また、試験室12の上面及び下面には、それぞれ送風入口19u及び19dを設け、送風入口19uは上方に形成した送風通路20uを介してシロッコファン18の送風口18eに連通させるとともに、送風入口19dは下方に形成した送風通路20dを介してシロッコファン18の送風口18eに連通させる。さらに、シロッコファン18の吸気口18iは再熱器7の上方に連通させるとともに、冷却器2の下方は図示を省略した送風通路を介して試験室12の側面に連通させる。シロッコファン18の送風口18eの前方は槽吹出口19eとなり、この槽吹出口19eには、槽吹出温度センサ21を配設する。なお、図中、矢印Fwは送風経路を示す。
次に、本実施形態に係る恒温槽の制御装置1の構成について、図1〜図3を参照して説明する。
本実施形態に係る制御装置1は、第一冷凍サイクルCf及び第二冷凍サイクルCsが含まれる冷凍サイクルシステムCを備える。図2に、冷凍サイクルシステムCの原理的構成を示す。5は一台の圧縮機であり、第一冷凍サイクルCfと第二冷凍サイクルCsに共用する。そして、圧縮機5の吐出口5eは、第一制御弁部3及び第二制御弁部8を備える分流部31の共通流入口31iに接続する。また、分流部31の一方の分岐流出口となる第一制御弁部3の流出口3eには、第一凝縮器32、第一膨張弁33、冷却器(蒸発器)2を順次接続し、この冷却器2の流出口2eは、圧縮機5の吸入口5iに接続する。これにより、冷媒Kが、圧縮機5→第一制御弁部3→第一凝縮器32→第一膨張弁33→冷却器(蒸発器)2→圧縮機5の経路で循環する第一冷媒循環回路Ccf(第一冷凍サイクルCf)を構成する。
一方、分流部31の他方の分岐流出口となる第二制御弁部8の流出口8eには、凝縮器6を用いた再熱器7、第二膨張弁34、第二蒸発器35を順次接続し、この第二蒸発器35の流出口35eは、圧縮機5の吸入口5iに接続する。これにより、冷媒Kが、圧縮機5→第二制御弁部8→再熱器7→第二膨張弁34→第二蒸発器35→圧縮機5の経路で循環する第二冷媒循環回路Ccs(第二冷凍サイクルCs)を構成する。なお、第一凝縮器32では放熱が行われるとともに、第二蒸発器35では吸熱が行われる。
そして、冷却器2は、恒温槽M内の送風通路、即ち、上述した仕切壁17の後側に配設するとともに、再熱器7も、恒温槽M内の送風通路、即ち、上述した仕切壁17の後側に配設する。この場合、再熱器7は加熱器として利用するため、従来、加熱手段としての配設していた電熱ヒータ等は不要となる。したがって、このような冷凍サイクルシステムCを構成することにより、省エネルギ性及び経済性をより高めることができる。
図1は、図2に示した冷凍サイクルシステムCをより具体化して示す。第一冷凍サイクルCfは、圧縮機5→分岐部31f→第一制御弁部3→第一凝縮器32→ドライヤ(除湿器)41→電磁開閉弁42→第一膨張弁(電子膨張弁)33→冷却器2→合流部31j→アキュムレータ(蓄圧器)43→圧縮機5により、冷媒Kが循環する第一冷媒循環回路Ccfを構成する。一方、第二冷凍サイクルCsは、圧縮機5→分岐部31f→第二制御弁部8→再熱器7→ドライヤ44→電磁開閉弁45→第二膨張弁(電子膨張弁)34→第二蒸発器35→合流部31j→アキュムレータ43→圧縮機5により、冷媒Kが循環する第二冷媒循環回路Ccsを構成する。したがって、アキュムレータ43も第一冷凍サイクルCf及び第二冷凍サイクルCsに共用する。また、第二冷媒循環回路Ccsにおけるドライヤ44の下流側と第二蒸発器35の下流側間には、膨張弁(電子膨張弁)46と電磁開閉弁47の直列回路(バイパス回路)を接続する。なお、48はアキュムレータ43の上流側に接続した低圧圧力計を示すとともに、49は圧縮機5の下流側に接続した高圧圧力計を示す。
さらに、第一凝縮器32には、放熱器(熱交換器)50を付設し、冷却水Wとの熱交換により放熱を行うとともに、第二蒸発器35には、吸熱器(熱交換器)51を付設し、放熱器50から流出する温められた水(温水)Wとの熱交換により吸熱を行う。したがって、冷凍サイクルシステムCには、水冷装置61を備えており、この水冷装置61に備えるクーリングタワー61cの冷却水Wが第一凝縮器32に供給されるとともに、この第一凝縮器32から流出する熱交換により加温された冷却水(温水)Wは、制水弁62を介して第二蒸発器35に供給される。また、第二蒸発器35から流出する熱交換により冷却された冷却水Wは、クーリングタワー61cに戻される。なお、制水弁62には、手動弁63を並列に接続するとともに、第一凝縮器32の上流側と第二蒸発器35の上流側間には手動弁64を接続する。65は第一凝縮器32の下流側に接続した水圧計を示す。
ところで、このような冷凍サイクルシステムCの場合、例えば、常温から試験温度(設定温度)となる−40〔℃〕まで急速に冷却する際には、第一制御弁部3をほぼ全開に駆動制御し、冷却器2を最大出力に近い状態にするとともに、−40〔℃〕に近付くに従って第一制御弁部3を徐々に閉側へ駆動制御する。したがって、冷凍サイクルシステムCが大型化(大出力化)することにより、第一制御弁部3に大型(大容量)の単一制御弁を用いた場合、冷媒Kの流量、更には温度に対する制御が不安定になる。
そこで、本実施形態に係る制御装置1では、第一制御弁部3を、複数の単制御弁(第一単制御弁)3a,3bを並列に接続して構成した。例示の場合、二つの電動制御弁Vc,Vcを並列に接続して構成するとともに、各電動制御弁Vc,Vcは同一の大きさを用いた。したがって、各電動制御弁Vc…の最大制御流量は、第一制御弁部3を単一制御弁により構成する場合に比べて、概ね1/2で足り、大きさも概ね1/2となる。同様に、第二制御弁部8も複数の単制御弁(第一単制御弁)8a,8bを並列に接続して構成した。例示の場合、二つの電動制御弁Vc,Vcを並列に接続して構成するとともに、各電動制御弁Vc,Vcは同一の大きさを用いた。したがって、各電動制御弁Vc…の最大制御流量は、第二制御弁部8を単一制御弁により構成する場合に比べて、概ね1/2で足り、大きさも概ね1/2となる。このように、各電動制御弁Vc,Vcとして同一の大きさを用いれば、特に、小流量領域と大流量領域の制御を確実かつ安定に制御できる。なお、電動制御弁Vcは、付与される制御信号により内蔵するモータが制御され、弁角度(弁位置)が連続して可変制御される。これにより、制御信号に対応した冷媒流量が設定される。
図3は、第一制御弁部3及び第二制御弁部8を制御する制御部4を抽出して示す。したがって、この制御部4と冷凍サイクルシステムCが本実施形態に係る制御装置1を構成する。図3中、71はコントローラであり、各種制御処理及び演算処理等を行うコンピューティング機能を有する。コントローラ71には設定部72を接続し、この設定部72を用いて設定温度等の温度設定や試験時間等の時間設定をはじめ、各種設定を行うことができる。また、コントローラ71には制御基板73を接続する。この制御基板73にはコントローラ71から各種指令が付与される。これにより、制御基板73は各種指令に従って制御信号を出力し、この制御信号は各電動制御弁Vc…に付与される。この制御基板73は、温度の制御基板であり、第一膨張弁(電子膨張弁)33と第二膨張弁(電子膨張弁)34にもこの制御基板73から制御信号が付与される。さらに、前述した槽吹出口19eに配設した槽吹出温度センサ21はコントローラ71に接続する。これにより、槽吹出温度センサ21により検出される槽吹出温度Tdは、コントローラ71から制御基板73にも付与される。一方、各電動制御弁Vc…には、電磁開閉弁Vx…をそれぞれ直列に接続した。これにより、コントローラ71から各電磁開閉弁Vx…には切換信号が付与される。
次に、本実施形態に係る制御装置1の全体の動作(機能)について、図1〜図4を参照して説明する。
図4は、温度の制御パターン(制御モード)の一例を示し、Qiは、時間〔H〕に対する槽吹出温度〔℃〕の変化特性を示す。今、恒温槽Mは停止状態にあり、図4に示す制御パターンに従って温度制御を行う場合を想定する。なお、設定時の制御パターンの図示は省略した。
まず、閉側に切換わっている電磁開閉弁Vx…は全て開側に切換えられる。そして、最初の設定温度は−40〔℃〕のため、予め設定された出力条件により、第一冷凍サイクルCf(冷却側)における各第一単制御弁3a,3bの開度が概ね70〜80〔%〕にセットされるとともに、第二冷凍サイクルCs(再熱側)における各第二単制御弁8a,8bの開度が概ね20〜30〔%〕にセットされる。この場合、第一単制御弁3a,3bの開度と第二単制御弁8a,8bの開度は、両者を合わせて100〔%〕になるようにセットされる。また、制御基板73では、槽吹出温度センサ21により検出される槽吹出温度Tdが設定温度(−40〔℃〕)になるようにフィードバック制御が行われる。この場合、温度に対する通常のフィードバックバック制御も行われるため、他の制御対象(第一膨張弁33等)も同時に制御される。
これにより、槽吹出温度Tdが低下し、−40〔℃〕に近付けば、各第一単制御弁3a,3bの開度は徐々に絞られるとともに、各第二単制御弁8a,8bの開度は徐々に開かれる。そして、−40〔℃〕に到達し、槽吹出温度Tdが安定すれば、通常のフィードバック制御に移行する。即ち、第一膨張弁33等を制御する温度のフィードバック制御が行われる。
この場合、本実施形態に係る制御装置1では、第一冷凍サイクルCf(冷却側)の第一冷媒循環回路Ccfに接続した第一制御弁部3を、二つの第一単制御弁3a,3bを並列に接続して構成するため、第一冷凍サイクルCfが大型であっても、第一制御弁部3に要求される大流量(最大能力)を十分に確保できるとともに、小流量の制御領域における冷媒流量(温度)を制御する場合であっても、小流量に適した第一単制御弁3a…により安定に制御することができ、もって、小流量から大流量の全制御領域における冷媒流量(温度)を安定かつ高精度に制御することができる。特に、図9に示した背景技術による場合、即ち、単一制御弁を用いた場合には、制御の振幅(ディファレンシャル)ΔTdが大きくかつ不安定な状態になるが、図4に示すように、本実施形態に係る制御装置1を用いた場合には、制御の振幅が極めて小さくなり、安定かつ高精度の制御を実現できる。
このことは、第二冷凍サイクルCs(再熱側)でも同様である。即ち、第二冷凍サイクルCsの第二冷媒循環回路Ccsに接続した第二制御弁部8を、二つの第二単制御弁8a,8bを並列に接続して構成するため、第二冷凍サイクルCsが大型であっても、第二制御弁部8に要求される大流量(最大能力)を十分に確保できるとともに、小流量の制御領域における冷媒流量(温度)を制御する場合であっても、小流量に適した第二単制御弁8a…により安定に制御することができ、もって、小流量から大流量の全制御領域における冷媒流量(温度)を安定かつ高精度に制御することができる。
他方、図4において、t1時点に達すれば、設定温度が−30〔℃〕となるため、予め設定された出力条件に基づいて第一冷凍サイクルCfの各第一単制御弁3a,3bの開度が概ね60〜70〔%〕にセットされるとともに、第二冷凍サイクルCsの各第二単制御弁8a,8bの開度が概ね30〜40〔%〕にセットされ、上述した制御と同様の制御が行われる。さらに、図4に示すt2時点に達すれば、設定温度が−25〔℃〕となり、t3時点に達すれば、設定温度が−20〔℃〕となるため、これらの場合にも同様の制御が行われる。
これに対して、低温域の状態から常温まで戻したい場合には、設定温度として、例えば、20〔℃〕が設定され、この場合、予め設定された出力条件に従って、第二冷凍サイクルCs(再熱側)の各第二単制御弁8a,8bの開度が概ね70〜80〔%〕にセットされるとともに、第一冷凍サイクルシCf(冷却側)の各第一単制御弁3a,3bの開度が概ね20〜30〔%〕にセットされる。なお、第一単制御弁3a,3bの開度と第二単制御弁8a,8bの開度が合わせて100〔%〕にセットされる点は前述したとおりである。これにより、再熱側の出力が相対的に大きくなり、槽内が加熱されることにより速やかに常温に復帰させることができる。この場合も槽吹出温度Tdが上昇し、常温付近に近付けば、各第二単制御弁8a,8bの開度は徐々に絞られるとともに、各第一単制御弁3a,3bの開度は徐々に開かれて常温に達するが、制御の振幅は極めて小さくなり、安定かつ高精度の制御を実現できる。
次に、本発明の変更実施形態に係る制御装置1について、図5〜図8を参照して説明する。
図5及び図6は、第一制御弁部3を構成する第一単制御弁3a…(第二制御弁部8側も同じ)の変更例を示す。前述した図1の第一制御弁部3は、二つの第一単制御弁3a,3bを、同一の大きさの電動制御弁Vc,Vcにより構成したが、図5に示す第一制御弁部3は、異なる大きさの電動制御弁、即ち、比較的大型の電動制御弁Vcmと比較的小型の電動制御弁Vcsを並列に接続して構成したものである。これにより、制御モードのバリエーションを広げることができ、様々な制御モード(制御パターン)、更には各制御モードにおける制御の最適化を容易に実現できる。
例示の場合、槽吹出温度Tdsを、常温から−40〔℃〕の設定温度まで低下させる際に、最初に、両方の電動制御弁Vcm,Vcsを駆動制御して冷却を行い、図6に示す設定温度付近まで低下したなら、大型の電動制御弁Vcmの開度を固定し、小型の電動制御弁Vcsのみの制御に切換えることができる。これにより、設定温度までの降下時間がより短くなる降下特性とすることができる。図6に仮想線で示すTdrは、同一の大きさの電動制御弁Vc,Vcを並列に接続した場合の降下特性を比較可能に示す。その他、図5において、図1と同一部分には同一符号を付してその構成を明確にするとともに、その詳細な説明を省略する。
図7及び図8は、第一制御弁部3を構成する第一単制御弁3a…(第二制御弁部8側も同じ)の他の変更例をそれぞれ示す。図1及び図5は、二つの第一単制御弁3a,3bを用いた例を示したが、図7及び図8は、三つの第一単制御弁3a,3b,3cを用いたものであり、図7は、同一の大きさの電動制御弁Vc…を三つ並列に接続して構成した場合を示すとともに、図8は、異なる大きさの電動制御弁、即ち、比較的小型の電動制御弁Vcsと、比較的大型の電動制御弁Vcmと、各電動制御弁VcsとVcmの中間の大きさの電動制御弁Vciとを並列に接続して構成した場合を示す。このように、第一制御弁部3を構成するに際して、使用する第一単制御弁3a…の数量及び大きさは任意に組合わせることができる。その他、図7及び図8において、図1及び図5と同一部分には同一符号を付してその構成を明確にするとともに、その詳細な説明を省略する。
以上、好適実施形態(変更実施形態)について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,素材,数量,数値等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。
例えば、恒温槽Mは、例示のタイプに限定されるものではなく、各種タイプの恒温槽に適用できるとともに、基本的には、冷凍サイクルCfに制御弁部3を備える各種冷熱機器に対して恒温槽Mと同様に適用することができる。また、第一冷凍サイクルCf及び第二冷凍サイクルCsを含む冷凍サイクルシステムCを例示したが、第一冷凍サイクルCfのみの場合或いは第二冷凍サイクルCsのみの場合であっても同様に適用できる。さらに、各第一単制御弁3a,3b…(各第二単制御弁8a,8b…)は、同時に駆動制御してもよいし、一又は二以上を選択して駆動制御してもよい。
本発明に係る制御装置は、恒温槽をはじめ、冷凍サイクルの冷媒循環回路に接続し、冷媒の流量を制御する制御弁部を備える各種冷熱機器にも同様に利用できる。
1:制御装置,2:冷却器,3:制御弁部(第一制御弁部),3a,3b…:単制御弁(第一単制御弁),4:制御部,5:圧縮機,6:凝縮器,7:再熱器,8:第二制御弁部,8a,8b…:第二単制御弁,K:冷媒,M:恒温槽,C:冷凍サイクルシステム,Cf:冷凍サイクル(第一冷凍サイクル),Ccf:冷媒循環回路(第一冷媒循環回路),Cc:第二冷凍サイクル,Ccs:第二冷媒循環回路

Claims (5)

  1. 少なくとも恒温槽を冷却する冷却器を有する冷凍サイクルの冷媒循環回路に接続した制御弁部と、この制御弁部を駆動制御して冷媒の流量を制御する制御部とを備える恒温槽の制御装置において、前記冷凍サイクル(第一冷凍サイクル)の冷媒循環回路(第一冷媒循環回路)に接続した前記制御弁部(第一制御弁部)を複数の単制御弁(第一単制御弁)を並列に接続して構成するとともに、前記複数の第一単制御弁を同時に、又は前記複数の第一単制御弁の一又は二以上を選択して、駆動制御する機能を有する制御部を備えてなることを特徴とする恒温槽の制御装置。
  2. 前記複数の第一単制御弁は、同一の大きさ又は異なる大きさの単制御弁を組合わせることを特徴とする請求項1記載の恒温槽の制御装置。
  3. 前記第一冷媒循環回路に接続した圧縮機を用いることにより構成した第二冷媒循環回路を有する第二冷凍サイクルを設けることにより、前記第一冷凍サイクル及び前記第二冷凍サイクルを含む冷凍サイクルシステムを構成するとともに、前記第二冷媒循環回路に接続した凝縮器を用いることにより恒温槽を加熱する再熱器を備えることを特徴とする請求項1記載の恒温槽の制御装置。
  4. 前記第二冷媒循環回路に接続した第二制御弁部を備え、当該第二制御弁部を複数の第二単制御弁を並列に接続して構成するとともに、前記制御部は、前記複数の第二単制御弁を同時に、又は前記複数の第二単制御弁の一又は二以上を選択して、駆動制御する機能を備えることを特徴とする請求項3記載の恒温槽の制御装置。
  5. 前記複数の第二単制御弁は、同一の大きさ又は異なる大きさの単制御弁を組合わせることを特徴とする請求項4記載の恒温槽の制御装置。
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