JP2018168116A - 皮膚外用剤 - Google Patents
皮膚外用剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018168116A JP2018168116A JP2017067897A JP2017067897A JP2018168116A JP 2018168116 A JP2018168116 A JP 2018168116A JP 2017067897 A JP2017067897 A JP 2017067897A JP 2017067897 A JP2017067897 A JP 2017067897A JP 2018168116 A JP2018168116 A JP 2018168116A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- ascorbic acid
- ether
- poe
- maltosyl
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
- Cosmetics (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
【課題】皮膚美白効果に優れた皮膚外用剤を提供する。【解決手段】2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸又はその塩と、エチニルエストラジオール、コウジ酸、胎盤抽出物からなる群より選ばれる少なくとも1種と、を少なくとも混合させた皮膚外用剤。【選択図】なし
Description
本発明は、皮膚美白効果に優れた皮膚外用剤に関する。
ビタミンCの誘導体は栄養強化効果、酸化防止効果、皮膚美白効果やその他の種々の薬効から、医薬品や医薬部外品を含め、各種の皮膚外用剤に配合されている。
皮膚美白効果を有するビタミンCの誘導体としては、α−グルコシル−L−アスコルビン酸が知られているが、単独では皮膚美白効果が不十分であるため、他の化合物と混合させて皮膚美白効果を向上させる手段が取られている。
特許文献1には、2−O−α−グルコシル−L−アスコルビン酸と、エチニルエストラジオール、コウジ酸、胎盤抽出物から選ばれる一種又は二種以上とを含有する皮膚外用剤は、皮膚美白効果が相乗的に発揮すると開示されている。
しかしながら、上記皮膚外用剤は皮膚美白効果にある程度優れているものの、まだ十分な皮膚美白効果が得られておらず、より優れた皮膚美白効果を有する皮膚外用剤が求められていた。
しかしながら、上記皮膚外用剤は皮膚美白効果にある程度優れているものの、まだ十分な皮膚美白効果が得られておらず、より優れた皮膚美白効果を有する皮膚外用剤が求められていた。
皮膚美白効果に優れた皮膚外用剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意研究の結果、2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸又はその塩と、エチニルエストラジオール、コウジ酸、胎盤抽出物からなる群より選ばれる少なくとも1種と、を少なくとも混合させた皮膚外用剤が、特に優れた皮膚美白効果を有することを見出し、本発明を完成させるに至った。
以下本発明の構成について説明する。
第一の発明は、2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸又はその塩と、エチニルエストラジオール、コウジ酸、胎盤抽出物からなる群より選ばれる少なくとも1種と、を少なくとも含有することを特徴とする皮膚外用剤である。
第二の発明は、皮膚外用剤全量における2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸又はその塩の含有量が、0.0005〜10.0質量%であることを特徴とする第一の発明に記載の皮膚外用剤である。
本発明によれば、皮膚美白効果に優れた皮膚外用剤を提供することができる。
<2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸>
本発明に用いる2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸は、下記化合物(1)で表されるものである。
本発明に用いる2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸は、下記化合物(1)で表されるものである。
2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸の製造方法を以下に説明する。
2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸は、2−O−α−D−グリコシル−L−アスコルビン酸にβ−アミラ−ゼを作用させることで得ることができる。
本発明に用いる2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸は例えば以下のような工程によって得ることができる。
(1)L−アスコルビン酸とα−グルコピラノシル糖化合物とを含有する溶液に、糖転移酵素を作用させ、2−O−α−D−グリコシル−L−アスコルビン酸(1〜7糖類)の混合溶液を得、次いで当該混合溶液にβ−アミラーゼを作用させることによって4糖類以上となる糖鎖を切断し、2−O−α−D−グリコシル−L−アスコルビン酸(1〜3糖類)含有溶液を作製する。
(2)当該2−O−α−D−グリコシル−L−アスコルビン酸(1〜3糖類)含有溶液を、イオン交換樹脂等を用いて、未反応のL−アスコルビン酸と2−O−α−D−グリコシル−L−アスコルビン酸(1糖類、3糖類)を除去し精製する。
(3)溶媒を除去して粉末の2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸(2糖類)を得る。
(1)L−アスコルビン酸とα−グルコピラノシル糖化合物とを含有する溶液に、糖転移酵素を作用させ、2−O−α−D−グリコシル−L−アスコルビン酸(1〜7糖類)の混合溶液を得、次いで当該混合溶液にβ−アミラーゼを作用させることによって4糖類以上となる糖鎖を切断し、2−O−α−D−グリコシル−L−アスコルビン酸(1〜3糖類)含有溶液を作製する。
(2)当該2−O−α−D−グリコシル−L−アスコルビン酸(1〜3糖類)含有溶液を、イオン交換樹脂等を用いて、未反応のL−アスコルビン酸と2−O−α−D−グリコシル−L−アスコルビン酸(1糖類、3糖類)を除去し精製する。
(3)溶媒を除去して粉末の2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸(2糖類)を得る。
<2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸塩>
本発明の2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸は、塩であってもよく、好ましくは金属塩であってもよい。
2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸の塩にすることで、粉末状及び溶液中でそのもの自体が安定であり、かつ、他の成分を分解することがなくなるため、2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸の塩を含有させた組成物は安定な状態となる。
本発明の2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸は、塩であってもよく、好ましくは金属塩であってもよい。
2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸の塩にすることで、粉末状及び溶液中でそのもの自体が安定であり、かつ、他の成分を分解することがなくなるため、2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸の塩を含有させた組成物は安定な状態となる。
2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸と、金属塩と、を反応させることで2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸の金属塩を製造することができる。
2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸の金属塩の金属イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオンのようなアルカリ金属;マグネシウムイオン、カルシウムイオンのような第2族元素の金属イオン;鉄イオン、銅イオンのような遷移金属イオン;及び亜鉛イオン、アルミニウムイオン等のその他の金属イオンからなる群より選ばれる金属イオンが好ましく挙げられる。
2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸の金属塩の金属イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオンのようなアルカリ金属;マグネシウムイオン、カルシウムイオンのような第2族元素の金属イオン;鉄イオン、銅イオンのような遷移金属イオン;及び亜鉛イオン、アルミニウムイオン等のその他の金属イオンからなる群より選ばれる金属イオンが好ましく挙げられる。
2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸と反応させる金属塩としては、水酸化マグネシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硝酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム等が挙げられる。水酸化マグネシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の水酸化金属塩は、反応による副生成物が水であるため、特に好ましく挙げられる。
本発明で用いるエチニルエストラジオールは、プロセキソールともいい、ステロイドホルモンの一種でエストロンをエチニル化して合成される無色針状晶の化合物である。エチニルエストラジオールは、卵胞ホルモン(エストロゲン)剤の1つであり、エストロゲンには男性ホルモンの働きを抑える作用があり、主にアンドロゲンによって増殖が促進される前立腺がんに用いられるものである。
本発明に用いるコウジ酸は、5−オキシ−2−オキシメチル−γ−ピロンという化合物であり、一般にはAspergilus属や、Penicillium属等の子ノウ菌より各種炭水化合物より生成されるが、合成によって製造されたものも用いることができる。
本発明に用いる胎盤抽出物は、動物や人胎盤の乾燥粉末、炭化物、水解物や加温抽出物あるいは動物胎盤抽出液や人胎盤抽出液等のプラセンタエキスが好ましく挙げられる。
2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸は、2−O−α−D−グルコピラノシル(グルコシル)−L−アスコルビン酸と比較すると、そのもの自体の皮膚美白効果には劣るが、エチニルエストラジオール、コウジ酸、胎盤抽出物からなる群より選ばれる少なくとも1種と、を少なくとも混合させて用いることで、相乗効果により特に優れた皮膚美白効果を得られることがわかった。
すなわち、本発明の皮膚外用剤は、2−O−α−D−グルピラノコシル(グルコシル)−L−アスコルビン酸と、エチニルエストラジオール、コウジ酸、胎盤抽出物からなる群より選ばれる少なくとも1種と混合させた皮膚外用剤よりも、格段に皮膚美白効果に優れている特徴がある。
すなわち、本発明の皮膚外用剤は、2−O−α−D−グルピラノコシル(グルコシル)−L−アスコルビン酸と、エチニルエストラジオール、コウジ酸、胎盤抽出物からなる群より選ばれる少なくとも1種と混合させた皮膚外用剤よりも、格段に皮膚美白効果に優れている特徴がある。
皮膚外用剤全量における2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸又はその塩の含有量は、0.0005〜10.0質量%が好ましく、0.001〜5.0質量%がさらに好ましく挙げられる。前記含有量にすることで、特に優れた皮膚美白効果が得られ、かつ、保存安定性に優れた皮膚外用剤を製造することができる。
皮膚外用剤全量におけるコウジ酸又は胎盤抽出物の含有量は、0.0005〜20.0質量%が好ましく、0.001〜10.0質量%がさらに好ましく挙げられる。
皮膚外用剤全量におけるエチニルエストラジオールの含有量は、0.00001〜0.002質量%が好ましく挙げられる。
本発明の皮膚外用剤には上記した成分の他に下記の成分を、効果を損なわない範囲で含有させて用いることができる。
他の成分としては、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、半極性界面活性剤、親油性非イオン界面活性剤、親水性非イオン界面活性剤、アミノ酸、シリコーン、パール光沢付与剤、高級アルコール、高級脂肪酸、金属イオン封鎖剤、天然の水溶性高分子、水溶性高分子、合成エステル、合成樹脂エマルジョン、低級アルコール、多価アルコール、増粘剤、油分、有機アミン、無機粉末、無機顔料、多糖、紫外線吸収剤、粘土鉱物等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、カルボン酸基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基を分子内に一種または二種以上有するアニオン性界面活性剤が挙げられる。カルボン酸基を有するものとしては脂肪酸セッケン、エーテルカルボン酸及びその塩、アミノ酸と脂肪酸の縮合物等のカルボン酸塩等を、又、スルホン酸塩を有するものとしては、アルキルスルホン酸塩、スルホコハク酸、エステルスルホン酸塩、アルキルアリル及びアルキルナフタレンスルホン酸塩、N−アシルスルホン酸塩、ホルマリン縮合系スルホン酸塩等を、硫酸エステル基を有するものとしては、硫酸化油、エステル硫酸塩、アルキル硫酸塩、エーテル硫酸塩、アルキルアリルエーテル硫酸塩、アミド硫酸塩等を、リン酸エステル基を有するものとしては、アルキルリン酸塩、アミドリン酸塩、エーテルリン酸塩、アルキルアリルエーテルリン酸塩等を挙げることができる。
両性界面活性剤としては、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、アルキルイミダゾリニウムベタイン等が挙げられる。
半極性界面活性剤としては、ジメチルラウリルアミンアキシド、ジメチルミリスチルアミンオキシド、ジメチルセチルアミンオキシド、ジメチルステアリルアミンオキシド、ジメチルオレイルアミンオキシド、ジメチルベヘニルアミンオキシド、メチルジラウリルアミンオキシド等が、カチオン性界面活性剤としては、脂肪酸アミン塩、アルキル四級アンモニウム塩、芳香族四級アンモニウム塩、ピリジウム塩、イミダゾリウム塩等が挙げられる。
親油性非イオン界面活性剤としては、ソルビタンモノオレート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレート、ソルビタントリオレート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α’−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等のグリセリンポリグリセリン脂肪酸類、モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル類、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
親水性非イオン界面活性剤としては、POEソルビタンモノオレート、POEソルビタンモノステアレート、POEソルビタンモノオレート、POEソルビタンテトラオレート等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類、POEソルビットモノラウレート、POEソルビットモノオレート、POEソルビットペンタオレート、POEソルビットモノステアレート等のPOEソルビット脂肪酸エステル類、POEグリセリンモノステアレート、POEグリセリンモノイソステアレート、POEグリセリントリイソステアレート等のPOEグリセリン脂肪酸エステル類、POEモノオレート、POE−ジステアレート、POEモノジオレート、ジステアリン酸エチレングリコール等のPOE脂肪酸エステル類、POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POE2−オクチルドデシルエーテル、POEコレスタノールエーテル等のPOEアルキルエーテル類、POEオクチルフェニルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、POEジノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル類、プルロニック等のプルロニック型類、POE・POPセチルエーテル、POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル、POE・POPモノブチルエーテル、POE・POP水添ラノリン、POE・POPグリセリン−エーテル等のPOE・POPアルキルエーテル類、テトロニック等のテトラPOE・テトラPOPエチレンジアミン縮合物類、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POE硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE硬化ヒマシ油トワイソステアレート、POE硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE硬化ヒマシ油マレイン酸等のPOEヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体、POE−ソルビットミツロウ等のPOEミツロウ・ラノリン誘導体、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等のアルカノールアミド、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POEアルキルアミン、POE脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、POEノニルフェニルホルムアルデヒド縮合物、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド、トリオレイルリン酸等が挙げられる。
アミノ酸として、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、シスチン、システイン、メチオニン、プロリン、ヒドロキシプロリン等の中性アミノ酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン等の酸性アミノ酸、及びアラギニン、ヒスチジン、リジン等の塩基性アミノ酸が挙げられる。
シリコーンとしては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、デカメチルポリシロキサン、ドデカメチルポリシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンポリシロキサン等の環状ポリシロキサン、3次元網目構造を形成し得るシリコーン樹脂及びシリコーンゴム等が挙げられる。
パール光沢付与剤としては、天然魚鱗箔、雲母−酸化チタン系複合材、オキシ塩化ビスマス等が挙げられる。また、これらを親水化または親油化処理した処理粉末もパール光沢付与剤として用いられる。
高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等の直鎖アルコール、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の分枝アルコール等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン(ベヘニル)酸、オレイン酸、1,2−ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、トール酸、ラノリン脂肪酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸等が挙げられる。
金属イオン封鎖剤としては、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸等が挙げられる。
天然の水溶性高分子としては、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン、グリチルリチン酸等の植物系高分子、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子が挙げられる。
水溶性高分子としては、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子や、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー(カーボポール)等のビニル系高分子、ポリエチレングリコール等のポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体共重合系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー等や、ベントナイト、ケイ酸AlMg、ラポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等が挙げられる。
合成エステルとしては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、1,2−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ペンタンエリスリトール、トリ−2−エチルヘキシル酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエ−ト、2−エチルヘキシルパルミテ−ト、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、セトステアリルアルコール、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバチン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
合成樹脂エマルジョンとしては、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン等が挙げられる。
低級アルコールとしては、エタノール、イソプロパノール等が挙げられる。
多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2−ブチレングルコール、1,3−ブチレングルコール、テトラメチレングルコール、2,3−ブチレングルコール、ペンタメチレングルコール、2−ブテン−1,4−ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等の2価のアルコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール等の3価のアルコール、ペンタエリスリトール等の4価のアルコール、キシリトール等の5価のアルコール、ソルビトール、マンニトール等の6価のアルコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングルコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等の多価アルコール重合体、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等の2価のアルコールアルキルエーテル類、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等の2価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテ−ト、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテ−ト等の2価アルコールエーテルエステル、キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等のグリセリンモノアルキルエーテル、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオ−ス、マンニトール、ショ糖、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリト−ス、デンプン分解糖還元アルコール等の糖アルコール、グリソリッド、テトラハイドロフルフリルアルコール、POEテトラハイドロフルフリルアルコール、POPブチルエーテル、POEブチルエーテル、トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル、POPグリセリンエーテル、POPグリセリンエーテルリン酸、POPペンタンエリスリトールエーテル等が挙げられる。
増粘剤としては、アラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、CMC、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、PVA、PVM、PVP、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ローカストビーンガム、グアーガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸AlMg、ベントナイト、ヘクトライト等が挙げられる。
油分としては、例えばアボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、バーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン等の液体油脂、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等の固体油脂、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等のロウ類、流動パラフィン、オゾケライト、スクワレン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワラン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素が挙げられる。
有機アミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等が挙げられる。
無機粉末としては、タルク、酸化チタン、カオリン、無水ケイ酸、ケイ酸塩、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ベンガラ、黄酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青、雲母、セリサイト、ナイロンパウダー、ポリエチレン末、セルロースパウダー、アクリル系樹脂、二酸化チタン、酸化鉄等が挙げられる。
無機顔料としては、タルク、カオリン、炭酸カルシウム、亜鉛華、二酸化チタン、赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、群青、チタンコ−ティッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、ベンガラ、粘結顔料、グンジョウピンク、水酸化クロム、雲母チタン、黄酸化鉄、酸化クロム、酸化アルミニウムコバルト、紺青、黒酸化鉄、カーボンブラック、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、ベントナイト、マイカ、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸マグネシウム、重質炭酸マグネシウム、カラミン等が挙げられる。
多糖としては、セルロース、クインスシード、デンプン、ガラクタン、グリコーゲン、アラビアガム、トラガントガム、コンドロイチン、キサンタンガム、グアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビンガム、サクシノグルカン、カロニン酸等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、パラアミノ安息香酸(以下PABAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N−ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N−ジエトキシPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAメチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAブチルエステル等の安息香酸系紫外線吸収剤、ホモメンチル−N−アセチルアントラニレート等のアントラニル酸系紫外線吸収剤、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p−イソプロパノールフェニルサリシレート等のサリチル酸系紫外線吸収剤、オクチルシンナメート、エチル−4−イソプロピルシンナメート、メチル−2,5−ジイソプロピルシンナメート、エチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、メチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、プロピル−p−メトキシシンナメート、イソプロピル−p−メトキシシンナメート、イソアミル−p−メトキシシンナメート、オクチル−p−メトキシシンナメート(2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート)、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート、シクロヘキシル−p−メトキシシンナメート、エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、2−エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、グリセリルモノ−2−エチルヘキサノイル−ジパラメトキシシンナメート等の桂皮酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メートキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、4−フェニルベンゾフェノン、2−エチルヘキシル−4’−フェニル−ベンゾフェノン−2−カルボキシレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシ−3−カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、3−(4’−メチルベンジリデン)−d,l−カンファ−、3−ベンジリデン−d,l−カンファ−、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチルエステル、2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール、2,2’−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニルベンゾトリアゾール、ジベンザラジン、ジアニソイルメタン、4−メートキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン、5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタン−2−オン等が挙げられる。
粘土鉱物としては、モンモリロナイト、ザコウナイト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクルトライト、バーミキュライト、ビーガム、ベントナイト、シリケイト、フルオロシリケイト、マグネシウム、アルミニウム、合成ヘクトライト(ラポナイト)等の天然及び合成水膨潤性の粘土鉱物等が挙げられる。
本発明の皮膚外用剤にはその他、香料、防腐剤、殺菌剤、水、酸化防止剤等も含有させて用いることができる。
次に実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明する。本発明はこれにより限定されるものではない。
<2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸の合成>
水1000gに液化澱粉125gとL−アスコルビン酸50gを加えて溶解させ、pHを5に調整した。これに、シクロマルトデキストリングルカノトランスフェラ−ゼ酵素製剤(Toruzyme3.0L、Novozymes社製)を20g加えて、50℃にて48時間反応させることで、2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸、2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸、2−O−α−D−マルトトリオシル−L−アスコルビン酸、2−O−α−D−マルトテトラオシル−L−アスコルビン酸等の2−O−α−D−グリコシル−L−アスコルビン酸を含有する反応液を得た。
水1000gに液化澱粉125gとL−アスコルビン酸50gを加えて溶解させ、pHを5に調整した。これに、シクロマルトデキストリングルカノトランスフェラ−ゼ酵素製剤(Toruzyme3.0L、Novozymes社製)を20g加えて、50℃にて48時間反応させることで、2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸、2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸、2−O−α−D−マルトトリオシル−L−アスコルビン酸、2−O−α−D−マルトテトラオシル−L−アスコルビン酸等の2−O−α−D−グリコシル−L−アスコルビン酸を含有する反応液を得た。
得られた反応液を加熱することで酵素失活させて反応を停止させた後、β−アミラーゼ酵素製剤(β−アミラ−ゼ F「アマノ」、天野エンザイム(株)製)を0.7g加えて、50℃にて2時間反応させることで、2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸、2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸、2−O−α−D−マルトトリオシル−L−アスコルビン酸を含む反応液を得た。反応後、加熱することで酵素を失活させて反応を停止させた。
(2)2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸の精製
得られた反応液に活性炭を加えて脱色、ろ過した。ろ液を、H型カチオン交換樹脂を充填したカラムに通液して金属イオンを取り除いた後、OH型アニオン交換樹脂を充填したカラムに通液して2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸、2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸、2−O−α−D−マルトトリオシル−L−アスコルビン酸を吸着させた。吸着したアニオン交換樹脂を水洗して未反応の糖類を除去した後、0.1Nの水酸化ナトリウムを通液することで、2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸、2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸、2−O−α−D−マルトトリオシル−L−アスコルビン酸、それぞれを分離させて溶出させた。
さらに、2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸を含有する精製液を、H型カチオン交換樹脂を充填したカラムに通液することで、金属イオンを除去した2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸を含有する組成物の精製液を得た。
得られた反応液に活性炭を加えて脱色、ろ過した。ろ液を、H型カチオン交換樹脂を充填したカラムに通液して金属イオンを取り除いた後、OH型アニオン交換樹脂を充填したカラムに通液して2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸、2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸、2−O−α−D−マルトトリオシル−L−アスコルビン酸を吸着させた。吸着したアニオン交換樹脂を水洗して未反応の糖類を除去した後、0.1Nの水酸化ナトリウムを通液することで、2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸、2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸、2−O−α−D−マルトトリオシル−L−アスコルビン酸、それぞれを分離させて溶出させた。
さらに、2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸を含有する精製液を、H型カチオン交換樹脂を充填したカラムに通液することで、金属イオンを除去した2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸を含有する組成物の精製液を得た。
(3)2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸の噴霧乾燥
2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸を含有した水溶液を固形分15%程度まで加熱減圧濃縮した後、活性炭を加えて脱色精製を行い、ろ過した。ろ液をスプレードライヤー(日本ビュッヒ社製、B−290)にて入口温度160℃、出口温度75℃で噴霧乾燥を行うことで、2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸の粉末を13.2部得た。
2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸を含有した水溶液を固形分15%程度まで加熱減圧濃縮した後、活性炭を加えて脱色精製を行い、ろ過した。ろ液をスプレードライヤー(日本ビュッヒ社製、B−290)にて入口温度160℃、出口温度75℃で噴霧乾燥を行うことで、2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸の粉末を13.2部得た。
<2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸の合成>
水1000gに液化澱粉125gとL−アスコルビン酸50gを加えて溶解させ、pHを5に調整した。これに、シクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼ酵素製剤(Toruzyme3.0L、Novozymes社製)を20g加えて、50℃にて48時間反応させることで、2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸、2−O−α−ジグルコピラノシル−L−アスコルビン酸、2−O−α−トリグルコピラノシル−L−アスコルビン酸、2−O−α−テトラグルコピラノシル−L−アスコルビン酸等の2−O−α−D−グリコシル−L−アスコルビン酸の含有する反応液を得た。
得られた反応液を加熱することで酵素失活させて反応を停止させた後、グルコアミラ−ゼ酵素製剤(グルクザイムAF6、天野エンザイム(株)製)を1.5g加えて、50℃にて16時間反応させることで、2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸を含む反応液を得た。反応後、加熱することで酵素を失活させて反応を停止させた。
水1000gに液化澱粉125gとL−アスコルビン酸50gを加えて溶解させ、pHを5に調整した。これに、シクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼ酵素製剤(Toruzyme3.0L、Novozymes社製)を20g加えて、50℃にて48時間反応させることで、2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸、2−O−α−ジグルコピラノシル−L−アスコルビン酸、2−O−α−トリグルコピラノシル−L−アスコルビン酸、2−O−α−テトラグルコピラノシル−L−アスコルビン酸等の2−O−α−D−グリコシル−L−アスコルビン酸の含有する反応液を得た。
得られた反応液を加熱することで酵素失活させて反応を停止させた後、グルコアミラ−ゼ酵素製剤(グルクザイムAF6、天野エンザイム(株)製)を1.5g加えて、50℃にて16時間反応させることで、2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸を含む反応液を得た。反応後、加熱することで酵素を失活させて反応を停止させた。
得られた反応液を加熱して酵素を失活させて反応を停止させた後、活性炭を加えて脱色、ろ過した。ろ液を、H型カチオン交換樹脂を充填したカラムに通液して金属イオンを取り除いた後、OH型アニオン交換樹脂を充填したカラムに通液して2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸を吸着させた。2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸が吸着したアニオン交換樹脂を水洗して未反応の糖類を除去した後、0.1Nの水酸化ナトリウムを通液することで、2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸を溶出させた。さらに、この溶出液を、H型カチオン交換樹脂を充填したカラムに通液することで、金属イオンを除去した2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸の精製液を得た。
得られた精製液を50℃にて加熱減圧濃縮を行い、固形分濃度60%程度まで濃縮した後、水溶液を10℃に冷却することで結晶を析出させた。析出物をろ過にて回収、少量の水にて洗浄した後、析出物を減圧乾燥させることで、2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸の粉末21gを得た。
(皮膚美白効果試験方法)
皮膚美白効果は、累積塗布による皮膚に対する色白効果、シミ、ソバカスの解消等の使用テストから判定した。被験者10名を1グループとして皮膚美白効果試験を実施した。被験者にひとつの試料ローションを朝夕、2ヶ月間、毎日顔面に塗布し、2ヶ月目にその皮膚美白効果を調べた。
(判定基準)
著効:色素沈着がほとんど目立たなくなった
有効:色素沈着が非常に薄くなった
やや有効:色素沈着がやや薄くなった
無効:変化なし
(判定)
○:被験者のうち著効、有効の示す割合(有効率)が80%以上の場合
△:被験者のうち著効、有効の示す割合(有効率)が60%以上、80%未満の場合
×:被験者のうち著効、有効の示す割合(有効率)が60%未満の場合
皮膚美白効果は、累積塗布による皮膚に対する色白効果、シミ、ソバカスの解消等の使用テストから判定した。被験者10名を1グループとして皮膚美白効果試験を実施した。被験者にひとつの試料ローションを朝夕、2ヶ月間、毎日顔面に塗布し、2ヶ月目にその皮膚美白効果を調べた。
(判定基準)
著効:色素沈着がほとんど目立たなくなった
有効:色素沈着が非常に薄くなった
やや有効:色素沈着がやや薄くなった
無効:変化なし
(判定)
○:被験者のうち著効、有効の示す割合(有効率)が80%以上の場合
△:被験者のうち著効、有効の示す割合(有効率)が60%以上、80%未満の場合
×:被験者のうち著効、有効の示す割合(有効率)が60%未満の場合
(乳液1、2)
乳液1、2を次の処方に従い、常法により製造した。なお、各成分の総和をそれぞれ100質量%となるように調製した。乳液1、2の成分を表1に示す。
乳液1、2を次の処方に従い、常法により製造した。なお、各成分の総和をそれぞれ100質量%となるように調製した。乳液1、2の成分を表1に示す。
(乳液3)
乳液1に用いた2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸の代わりに、2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸を用いた以外は、乳液1と同様の成分で乳液3を作製した。
乳液1に用いた2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸の代わりに、2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸を用いた以外は、乳液1と同様の成分で乳液3を作製した。
(クリーム1、2)
クリ−ム1、2を次の処方に従い、常法により製造した。なお、各成分の総和をそれぞれ100質量%となるように調製した。クリーム1、2の成分を表2に示す。
クリ−ム1、2を次の処方に従い、常法により製造した。なお、各成分の総和をそれぞれ100質量%となるように調製した。クリーム1、2の成分を表2に示す。
(クリ−ム3)
クリ−ム1に用いた2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸の代わりに、2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸を用いた以外は、クリ−ム1と同様の成分でクリ−ム3を作製した。
クリ−ム1に用いた2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸の代わりに、2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸を用いた以外は、クリ−ム1と同様の成分でクリ−ム3を作製した。
(化粧水1、2)
化粧水1、2を次の処方に従い、常法により製造した。なお、各成分の総和をそれぞれ100質量%となるように調製した。化粧水1、2の成分を表3に示す。
化粧水1、2を次の処方に従い、常法により製造した。なお、各成分の総和をそれぞれ100質量%となるように調製した。化粧水1、2の成分を表3に示す。
(化粧水3)
化粧水1に用いた2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸の代わりに、2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸を用いた以外は、化粧水1と同様の成分で化粧水3を作製した。
化粧水1に用いた2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸の代わりに、2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸を用いた以外は、化粧水1と同様の成分で化粧水3を作製した。
乳液1〜3、クリ−ム1〜3、化粧水1〜3において累積塗布による皮膚美白効果試験を行なった。その結果を表4に示す。
表4から明らかなように、比較例1〜6よりも実施例1〜3の方が、皮膚美白効果に優れていることがわかる。
本願発明の皮膚外用剤は、特に皮膚美白効果に優れているため、化粧品等の各種用途として利用することができる。
Claims (2)
- 2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸又はその塩と、
エチニルエストラジオール、コウジ酸、胎盤抽出物からなる群より選ばれる少なくとも1種と、
を少なくとも含有することを特徴とする皮膚外用剤。 - 皮膚外用剤全量における2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸又はその塩の含有量が、0.0005〜10.0質量%であることを特徴とする請求項1に記載の皮膚外用剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017067897A JP2018168116A (ja) | 2017-03-30 | 2017-03-30 | 皮膚外用剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017067897A JP2018168116A (ja) | 2017-03-30 | 2017-03-30 | 皮膚外用剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018168116A true JP2018168116A (ja) | 2018-11-01 |
Family
ID=64017677
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017067897A Pending JP2018168116A (ja) | 2017-03-30 | 2017-03-30 | 皮膚外用剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018168116A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03139288A (ja) * | 1989-05-19 | 1991-06-13 | Hayashibara Biochem Lab Inc | α―グリコシル―L―アスコルビン酸とその製造方法並びに用途 |
JPH04182412A (ja) * | 1990-11-19 | 1992-06-30 | Hayashibara Biochem Lab Inc | 皮膚外用剤 |
JP2002145759A (ja) * | 2000-08-28 | 2002-05-22 | Shiseido Co Ltd | 皮膚外用剤 |
-
2017
- 2017-03-30 JP JP2017067897A patent/JP2018168116A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03139288A (ja) * | 1989-05-19 | 1991-06-13 | Hayashibara Biochem Lab Inc | α―グリコシル―L―アスコルビン酸とその製造方法並びに用途 |
JPH04182412A (ja) * | 1990-11-19 | 1992-06-30 | Hayashibara Biochem Lab Inc | 皮膚外用剤 |
JP2002145759A (ja) * | 2000-08-28 | 2002-05-22 | Shiseido Co Ltd | 皮膚外用剤 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
DE69113745T2 (de) | Dermatologisches Externa. | |
JP5461010B2 (ja) | 皮膚外用剤 | |
JP5613546B2 (ja) | 外用組成物及びその製造方法 | |
EP3409264B1 (en) | Alpha-gel formation composition, external skin care composition using alpha-gel formation composition, and alpha-gel composition using alpha-gel formation composition | |
JP5305574B2 (ja) | 皮膚外用剤 | |
JP2002145759A (ja) | 皮膚外用剤 | |
JP2981523B2 (ja) | 皮膚外用剤 | |
JP2010024159A (ja) | 微細エマルション組成物、およびその製造方法 | |
WO2023199995A1 (ja) | タウリンの微細針状又は柱状結晶を配合した皮膚外用剤組成物 | |
WO2017130655A1 (ja) | αゲル形成用組成物及びαゲル組成物 | |
JP2005281133A (ja) | 皮膚外用剤 | |
JP2010024161A (ja) | 微細エマルション組成物、およびその製造方法 | |
JPH1149628A (ja) | しわ改善用化粧料 | |
JP2009013086A (ja) | 肌新陳代謝促進剤 | |
JP4515109B2 (ja) | 脂質分解促進効果を有する皮膚外用剤および繊維 | |
JPH1149630A (ja) | 美白用化粧料 | |
JP2018168116A (ja) | 皮膚外用剤 | |
JP2002104919A (ja) | 皮膚外用剤 | |
JPH1149629A (ja) | 美白用化粧料 | |
JPH04182414A (ja) | 頭髪化粧料 | |
JP2001019618A (ja) | 美白剤及びこれを配合した皮膚外用剤 | |
JP2009227646A (ja) | 皮膚外用剤 | |
WO2023127882A1 (ja) | スキンケア用皮膚適用組成物 | |
JP2018168117A (ja) | 皮膚外用剤 | |
JP2009143816A (ja) | 皮膚外用剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200306 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20201203 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210119 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20210802 |