JP2018167583A - 加工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】保持部材に保持されている被加工物と、この被加工物に加工を施す加工部との距離を適切な距離に維持して、加工精度の向上を図る。
【解決手段】被加工物を加工する加工装置において、被加工物を保持する板状の保持部材は、ローラにより挟持された状態において、第1方向と直交する第2方向の両端部となる部位に設けられ、第1方向および第2方向に直交する第3方向に突出し、且つ、第1方向に延びる肉厚部と、第1面に着脱可能に取り付けられ、第1面と対向する対向面とは反対側の保持面で被加工物を保持する板状のスペーサと、を有し、肉厚部は、第1面にスペーサが取り付けられた状態で、スペーサの第2方向の両端部の少なくとも一部に対向する位置に設けられ、肉厚部が第1面から第3方向に突出する突出量は、第1面に取り付けられたスペーサの第3方向の厚さよりも大きい。
【選択図】図3
【解決手段】被加工物を加工する加工装置において、被加工物を保持する板状の保持部材は、ローラにより挟持された状態において、第1方向と直交する第2方向の両端部となる部位に設けられ、第1方向および第2方向に直交する第3方向に突出し、且つ、第1方向に延びる肉厚部と、第1面に着脱可能に取り付けられ、第1面と対向する対向面とは反対側の保持面で被加工物を保持する板状のスペーサと、を有し、肉厚部は、第1面にスペーサが取り付けられた状態で、スペーサの第2方向の両端部の少なくとも一部に対向する位置に設けられ、肉厚部が第1面から第3方向に突出する突出量は、第1面に取り付けられたスペーサの第3方向の厚さよりも大きい。
【選択図】図3
Description
本開示は、被加工物を加工する加工装置に関する。
従来より、保持部材に保持された被加工物に、例えば切断加工を施す加工装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この種の加工装置において、被加工物を保持する保持部材は、搬送機構を構成する搬送ローラとピンチローラにより上下方向から挟持されて搬送される。この構成において、保持部材に保持されている被加工物と、この被加工物に加工を施す加工部との距離を適切な距離に維持することにより、加工精度の向上を図ることができる。
本開示は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、被加工物を保持する保持部材を搬送機構のローラに挟持して搬送する加工装置について、保持部材に保持されている被加工物と、この被加工物に加工を施す加工部との距離を適切な距離に維持することができ、加工精度の向上を図ることができる加工装置を提供することである。
本開示の一側面に係る加工装置は、被加工物を加工する加工装置であって、前記被加工物を保持する板状の保持部材と、駆動源により回転駆動される第1ローラと、前記第1ローラに対し接離する方向に移動可能であり、且つ、前記第1ローラに接する向きに付勢される第2ローラと、を有し、前記第1ローラおよび前記第2ローラにより前記保持部材を挟持して第1方向に搬送する搬送機構と、前記被加工物を加工する加工部と、を備え、前記保持部材は、第1面と、前記第1ローラおよび前記第2ローラにより挟持された状態において、前記第1方向と直交する前記第1ローラの軸線方向に沿った第2方向の両端部となる部位に設けられ、前記第1方向および前記第2方向に直交する第3方向に突出し、且つ、前記第1方向に延びる肉厚部と、前記第1面に着脱可能に取り付けられ、前記第1面と対向する対向面とは反対側の保持面で前記被加工物を保持する板状のスペーサと、を有し、前記肉厚部は、前記第1面に前記スペーサが取り付けられた状態で、前記スペーサの前記第2方向の両端部の少なくとも一部に対向する位置に設けられ、前記肉厚部が前記第1面から前記第3方向に突出する突出量は、前記第1面に取り付けられた前記スペーサの前記第3方向の厚さよりも大きいことを特徴とする。
本開示の他の側面に係る加工装置は、被加工物を加工する加工装置であって、前記被加工物を読み取る読取面を有する読み取り部と、前記被加工物を加工する加工部と、を備え、前記加工部として、前記被加工物に画像を形成する画像形成加工を施す画像形成加工部と、前記被加工物に前記画像形成加工以外の加工を施す非画像形成加工部と、を備え、前記非画像形成加工部、前記読み取り部、前記画像形成加工部は、被加工物の搬送方向である第1方向に沿って配列されていることを特徴とする。
本開示の一側面に係る加工装置によれば、保持部材の第1面にスペーサが取り付けられた状態において、第3方向に突出し、且つ、第1方向に延びる肉厚部は、被加工物が保持されるスペーサの保持面よりも突出する。この構成によれば、搬送機構は、肉厚部を挟持しながら保持部材を搬送することができ、搬送時において、保持部材にスペーサを介して保持されている被加工物と、この被加工物に加工を施す加工部との距離を適切な距離に安定的に維持することができる。よって、加工部による被加工物の加工精度の向上を図ることができる。
本開示の他の側面に係る加工装置によれば、被加工物に画像を形成する画像形成加工を施す画像形成加工部、被加工物に画像形成加工以外の加工を施す非画像形成加工部、及び、被加工物を読み取る読取面を有する読み取り部を単体の装置に備える構成において、非画像形成加工部、読み取り部、画像形成加工部は、被加工物の搬送方向である第1方向に沿って配列されている。これにより、被加工物に対し、非画像形成加工処理、読み取り処理、画像形成処理を精度良く行うことができる。また、さらに、読み取り部を搬送経路に対し移動可能に設けた構成とすることにより、読み取り部を搬送経路に対し移動させて、搬送経路に残っている異物を容易に取り除くことができる。
以下、本開示に係る加工装置の複数の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
本実施形態において、図4に例示するX方向を加工装置1の左右方向、図1に例示するY方向を加工装置1の前後方向、Z方向を加工装置1の上下方向と定義する。Y方向は、第1方向の一例であり、本実施形態では、被加工物を保持する保持部材が搬送される搬送方向に対応する。X方向は、第1方向と直交する第2方向の一例であり、本実施形態では、被加工物を加工する加工部の移動方向に対応する。Z方向は、第1方向および第2方向と直交する第3方向の一例である。
本実施形態において、図4に例示するX方向を加工装置1の左右方向、図1に例示するY方向を加工装置1の前後方向、Z方向を加工装置1の上下方向と定義する。Y方向は、第1方向の一例であり、本実施形態では、被加工物を保持する保持部材が搬送される搬送方向に対応する。X方向は、第1方向と直交する第2方向の一例であり、本実施形態では、被加工物を加工する加工部の移動方向に対応する。Z方向は、第1方向および第2方向と直交する第3方向の一例である。
図1に例示する加工装置1は、その外郭を構成する本体カバー2の内部に、加工ユニット3を備えている。本体カバー2は、加工装置1の前後方向に沿って延びる長尺な矩形箱状をなしており、その前面部には、加工装置1の左右方向に沿って長尺に開口する開口部2aを備えている。
図2,図3に例示するように、例えば紙、フィルム、布などであるシート状の被加工物Wは、保持部材の一例であるトレイ4にスペーサSを介して保持される。そして、スペーサSを介して被加工物Wを保持するトレイ4は、開口部2aから差し込まれて加工ユニット3にセットされる。
トレイ4は、薄い長尺な矩形板状をなしており、その長手方向を加工装置1の前後方向に対応させて加工装置1にセットされる。具体的には、トレイ4は、その長手方向の一方側の端部から開口部2aに差し込まれて加工ユニット3にセットされる。以下、トレイ4の長手方向の両端部のうち、開口部2aに差し込まれる一方側の端部を先端部、この先端部と反対側の端部を後端部と称する。
また、トレイ4は、薄い矩形板状のトレイ本体部5と、このトレイ本体部5の短手方向の両端部においてトレイ本体部5の長手方向に沿って延びる肉厚部6と、を備えている。肉厚部6は、トレイ本体部5の上方および下方に突出しており、その上下方向の厚さがトレイ本体部5の上下方向の厚さよりも大きくなっている。ここで、トレイ本体部5の上面は、第1面の一例である。また、トレイ本体部5の下面は、第2面の一例である。
トレイ本体部5の上面には、薄い矩形板状のスペーサSが着脱可能に取り付けられる。ここで、スペーサSの下面Saは、トレイ本体部5の上面に対向する対向面の一例である。また、スペーサSの上面Sbは、保持面の一例であり、スペーサSは、その上面Sbにより被加工物Wを保持する。なお、スペーサSの上面には、粘着剤が塗布された粘着層を形成してもよい。この構成によれば、この粘着層部分に被加工物Wが貼り付けられて保持される。この場合、粘着層の粘着力は、ユーザが被加工物Wを簡単に剥がせるように比較的小さく設定するとよい。
トレイ本体部5の上面のうち短手方向の一方側には、ピン5aが設けられている。また、トレイ本体部5の上面の隅部には、それぞれ磁性体5bが設けられている。これに対し、スペーサSの短手方向の一方側には、孔Scが設けられている。また、スペーサSの隅部には、それぞれ磁石Sdが設けられている。トレイ本体部5の上面にスペーサSが取り付けられる際に、スペーサSの複数の孔Scおよび複数の磁石Sdは、それぞれ、トレイ本体部5の複数のピン5aおよび複数の磁性体5bに対向する。そのため、トレイ本体部5の上面にスペーサSが取り付けられる際には、スペーサSの孔Scにトレイ本体部5のピン5aが嵌り込む。これにより、トレイ本体部5の上面におけるスペーサSの位置決めが精度良く行われる。また、トレイ本体部5の上面にスペーサSが取り付けられる際には、トレイ本体部5の磁性体5bとスペーサSの磁石Sdとが磁気的に結合する。これにより、トレイ本体部5の上面にスペーサSが強固に固定される。なお、磁石Sdの磁力は、ユーザがスペーサSを簡単に取り外せるような大きさで設定するとよい。
また、トレイ本体部5の下面には、第1係合部9が設けられている。トレイ4が加工ユニット3にセットされた状態において、第1係合部9は、トレイ本体部5の下面から加工装置1の上下方向の一方側、この場合、下方側に突出する。また、第1係合部9は、加工装置1の左右方向において中央部を挟んで複数、この場合、左右両側に2つ設けられている。また、第1係合部9は、加工装置1の前後方向に沿って直線状に延びている。また、第1係合部9は、加工装置1の上下方向に延びる基端部と、この基端部の下端から屈曲する先端部と、を有しており、加工装置1の前後方向に直交する断面がL字状をなしている。
なお、第1係合部9の先端部は、同じ方向に屈曲するのではなく、それぞれ反対の方向に屈曲した形状となっている。この場合、第1係合部9の先端部は、加工装置1の左右方向において外側に屈曲した形状となっている。つまり、トレイ4が加工ユニット3にセットされた状態において、加工装置1の前側から見て中央部よりも左側に位置する第1係合部9の先端部は左側、中央部よりも右側に位置する第1係合部9の先端部は右側に屈曲した形状となっている。
また、トレイ本体部5の下面には、長手方向に沿って延びる複数のリブ10が設けられている。トレイ4が加工ユニット3にセットされた状態において、リブ10は、トレイ本体部5の下面から加工装置1の上下方向の一方側、この場合、下方側に延び、且つ、加工装置1の前後方向に沿って延びている。また、リブ10は、加工装置1の左右方向において第1係合部9を挟んで複数、この場合、左右両側に2つずつ設けられている。また、リブ10は、加工装置1の前後方向に直交する断面がI字状をなしている。なお、トレイ本体部5の下面に設けられる突出部、この場合、第1係合部9、リブ10は、トレイ本体部5の長手方向の端から端まで設けてもよいし、トレイ本体部5の長手方向の長さよりも短く構成してもよい。また、これらの突出部は、トレイ本体部5の長手方向に沿って連続的に設けてもよいし、断続的に設けてもよい。
図1に例示するように、加工ユニット3には、ユニット本体部20、搬送機構21、切断部22、印刷部23などが備えられている。ユニット本体部20は、加工装置1の前後方向に沿って延びる一対の筐体フレーム24の間にコア部材25を備えている。また、ユニット本体部20は、筐体フレーム24の間であって、且つ、コア部材25の前部の上方となる位置にプラテン26を備えている。コア部材25は、全体としてほぼ矩形状をなしており、その左右の両端部に複数の切欠き部27を有している。また、図4に例示するように、コア部材25の中央部には、ほぼ矩形状に窪む凹部28が設けられており、その凹部28内は、加工装置1の前後方向に延びる仕切り壁29により左右方向に仕切られている。
プラテン26は、支持部の一例であり、加工装置1の左右方向に沿って延びる長尺な板状をなし、一対の筐体フレーム24に挟まれるようにして取り付けられている。ユニット本体部20は、その上部を、トレイ4が搬送される搬送経路30として構成しており、プラテン26は、その搬送経路30の前部を構成している。プラテン26の上面には、支持面部31が設けられており、この支持面部31の前部には、当該支持面部31よりも一段低い導入面部32が設けられている。支持面部31は、加工ユニット3にセットされたトレイ4を下方から支持する。
また、図4に例示するように、支持面部31には、加工装置1の前後方向に沿って延びる溝部33が設けられている。搬送経路30においてトレイ4が加工装置1の前後方向に沿って搬送される際に、トレイ4の下面に設けられている第1係合部9、リブ10は、それぞれ溝部33を通過する。
搬送機構21は、スペーサSを介して被加工物Wを保持するトレイ4を、搬送経路30において加工装置1の前後方向に沿って搬送するものである。図1に例示するように、ユニット本体部20の上部において、搬送機構21は、プラテン26よりも後方に設けられており、この場合、加工ユニット3の前後方向のほぼ中央部に設けられている。搬送機構21は、一対のピンチローラ40と、1つの搬送ローラ41と、を備え、これらピンチローラ40および搬送ローラ41を加工装置1の上下方向に沿って対向させた構成となっている。
ピンチローラ40は、第2ローラの一例であり、コア部材25の左右の両端部に設けられている切欠き部27内に設けられている。ピンチローラ40は、切欠き部27内において、搬送ローラ41に対し接離する方向、この場合、加工装置1の上下方向に沿って移動可能となるように筐体フレーム24の内面に支持されている。また、ピンチローラ40は、切欠き部27内において、例えばばねなどで構成される図示しない付勢部材により上方、つまり、搬送ローラ41に接する向きに付勢された状態で設けられている。
搬送ローラ41は、第1ローラの一例であり、ピンチローラ40の上方において、加工装置1の左右方向に沿って直線状に延びている。つまり、搬送ローラ41は、搬送ローラ41の軸線方向に延びている。搬送ローラ41は、図7に例示するY軸モータ41aにより回転駆動される。Y軸モータ41aは、駆動源の一例である。ここで、ピンチローラ40は、搬送経路30よりも下側に位置し、搬送ローラ41は、搬送経路30よりも上方に位置している。即ち、搬送経路30は、ピンチローラ40と搬送ローラ41との間に設けられている。搬送機構21は、加工ユニット3にセットされたトレイ4がピンチローラ40と搬送ローラ41との間に挟まれた状態において、Y軸モータ41aにより搬送ローラ41を回転させることにより、搬送経路30においてトレイ4を加工装置1の前後方向に沿って搬送する。
スペーサSを介して被加工物Wを保持するトレイ4が搬送機構21のピンチローラ40および搬送ローラ41により挟持された状態において、肉厚部6は、トレイ4の左右方向の両端部となる部位に位置しており、そして、この位置において、加工装置1の上下方向に沿って突出し、且つ、加工装置1の前後方向つまり搬送方向に沿って直線状に延びる。搬送機構21は、ピンチローラ40および搬送ローラ41によりトレイ4の肉厚部6を上下方向から挟持しながら、搬送ローラ41を回転駆動することにより、トレイ4を加工装置1の前後方向に沿って搬送する。
肉厚部6の前後方向の寸法は、スペーサSの前後方向の寸法よりも長くなっている。即ち、トレイ本体部5の上面にスペーサSが取り付けられた状態において、肉厚部6は、そのスペーサSの左右方向の両端部の全体に対向する位置に設けられている。なお、トレイ本体部5の上面にスペーサSが取り付けられた状態において、肉厚部6は、そのスペーサSの左右方向の両端部の少なくとも一部に対向する位置に設けた構成としてもよい。また、肉厚部6は、スペーサSの左右方向の両端部に沿って連続的に設けられていてもよいし、断続的に設けられていてもよい。
図3に例示するように、トレイ本体部5の上面にスペーサSが取り付けられた状態において、肉厚部6がトレイ本体部5の上面から加工装置1の上下方向の他方側、この場合、上方側に突出する突出量A1は、トレイ本体部5の上面に取り付けられたスペーサSの上下方向の厚さA2よりも大きくなっている。
また、肉厚部6の上面は、トレイ4の搬送時において搬送ローラ41が接する面となる。そして、肉厚部6の上面は、上面部材6aにより構成されている。上面部材6aは、トレイ本体部5とは異なる素材により構成されている。即ち、本実施形態では、トレイ本体部5は、例えばポリスチレン、ABS樹脂などの非結晶性の樹脂により構成されている。一方、上面部材6aは、例えばポリエチレンテレフタレート、塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリアセタールなどの結晶性の樹脂により構成されている。結晶性の樹脂により構成される上面部材6aの硬度は、非結晶性の樹脂により構成されるトレイ本体部5の硬度よりも低くなっている。即ち、上面部材6aは、トレイ本体部5よりも軟らかくなっている。また、上面部材6aの摩擦係数は、トレイ本体部5の摩擦係数よりも高くなっている。
トレイ4の搬送時において、搬送ローラ41の回転力は、硬度が比較的軟らかく、且つ、摩擦係数が比較的高い上面部材6aを介してトレイ4に伝達される。そのため、搬送ローラ41の回転力がトレイ4に伝達されやすく、トレイ4を精度良く搬送することができる。なお、搬送ローラ41は、少なくとも上面部材6aに接触する部分に、高摩擦係数部を設ける構成とするとよい。高摩擦係数部は、例えば、搬送ローラ41の表面に多数の凸部や凹部からなるやすり状の部分を設けることにより構成することができる。また、高摩擦係数部は、搬送ローラ41の表面に一体的に設けてもよいし、搬送ローラ41とは別体の部品を取り付けることにより構成してもよい。
切断部22は、加工部の一例であり、トレイ4の上面にスペーサSを介して保持されている被加工物Wに切断加工を施す。切断部22は、切断ヘッド51、切断ヘッド移動機構52を備えている。切断ヘッド移動機構52は、ガイド軸52a、キャリッジ52bを備えている。ガイド軸52aは、加工装置1の左右方向に沿って直線状に延びている。キャリッジ52bは、ガイド軸52aに沿って左右方向に移動可能に取り付けられている。切断ヘッド移動機構52の左右の両端部には、図示しない駆動プーリおよび従動プーリが設けられており、これら駆動プーリおよび従動プーリには、図示しないベルトが架け渡されている。キャリッジ52bは、このベルトに連結されている。図7に例示する切断部用X軸モータ52cにより駆動プーリが回転駆動されると、駆動プーリと従動プーリとの間でベルトが回り、これに伴い、キャリッジ52bがガイド軸52aに沿って左右方向に移動する。
切断ヘッド51は、キャリッジ52bに着脱可能に取り付けられる。そのため、切断ヘッド51は、キャリッジ52bとともに左右方向に移動する。また、キャリッジ52bには、切断ヘッド51を上下方向に移動させる上下方向移動機構51aが設けられている。詳しい図示は省略するが、上下方向移動機構51aは、切断ヘッド51のホルダに上下方向に設けられている噛合ラック部、この噛合ラック部に噛合する噛合ギア、この噛合ギアを回転駆動する図7に例示する切断部用Z軸モータ51bなどを備えて構成されている。切断ヘッド51が上下方向に移動することにより、切断ヘッド51の先端部に設けられているカッタが上下方向に移動する。これにより、切断ヘッド51は、スペーサSを介してトレイ4に保持されている被加工物Wに切断加工を施す。
印刷部23は、加工部の一例であり、トレイ4の上面にスペーサSを介して保持されている被加工物Wに印刷加工を施す。印刷部23は、印刷ヘッド61、印刷ヘッド移動機構62を備えている。印刷ヘッド移動機構62は、ガイドレール62a、キャリッジ62bを備えている。ガイドレール62aは、加工装置1の左右方向に沿って直線状に延びている。キャリッジ62bは、ガイドレール62aに沿って左右方向に移動可能に取り付けられている。印刷ヘッド移動機構62の左右の両端部には、図示しない駆動プーリおよび従動プーリが設けられており、これら駆動プーリおよび従動プーリには図示しないベルトが架け渡されている。キャリッジ62bは、このベルトに連結されている。図7に例示する印刷部用X軸モータ62fにより駆動プーリが回転駆動されると、駆動プーリと従動プーリとの間でベルトが回り、これに伴い、キャリッジ62bがガイドレール62aに沿って左右方向に移動する。
印刷ヘッド61は、キャリッジ62bに着脱可能に取り付けられる。そのため、印刷ヘッド61は、キャリッジ62bとともに左右方向に移動する。印刷ヘッド61は、スペーサSを介してトレイ4に保持されている被加工物Wにインクを噴射することにより、被加工物Wに印刷加工を施す。
また、加工装置1は、複数の規制部材70を備えている。規制部材70は、加工装置1の上下方向に延びる図示しないベース部と、このベース部の上下の両端部から加工装置1の左右方向に沿って延びる規制片部71と、を備えており、加工装置1の前後方向に直交する断面がコ字状をなしている。規制部材70は、トレイ4の搬送時において、肉厚部6の上下方向の両端部を上下方向から挟持する。これにより、規制部材70は、トレイ4の上下方向に沿う移動を規制する。
規制部材70は、搬送ローラ41よりも前側および後側にそれぞれ設けられている。また、切断部22は、搬送ローラ41よりも前側に設けられており、印刷部23は、搬送ローラ41よりも後側に設けられている。即ち、加工装置1は、切断部22および前側の規制部材70が、何れも、搬送ローラ41に対し加工装置1の前後方向の一方側、この場合、前方側に設けられた構成となっている。また、加工装置1は、切断部23および後側の規制部材70が、何れも、搬送ローラ41に対し加工装置1の前後方向の他方側、この場合、後方側に設けられた構成となっている。
また、加工装置1は、さらにスキャン部80を備えている。スキャン部80は、読み取り部の一例であり、例えば密着型イメージセンサ、いわゆる「CIS(Contact Image Sensor)」である。スキャン部80は、加工装置1の左右方向に沿って延びており、左右方向に並設された複数の撮像素子を備えている。図4に例示するように、スキャン部80は、搬送経路30の上方において、加工装置1の上下方向に沿って延びる支持部81に移動可能に支持されており、加工装置1の上下方向に沿って移動可能に設けられている。また、スキャン部80は、例えば圧縮コイルばねなどで構成される付勢部材82により下方に付勢された状態となっている。スキャン部80は、搬送経路30内においてスペーサSを介してトレイ4に保持されている被加工物Wをスキャンし、被加工物Wの画像を取得する。
スキャン部80は、その下面を、肉厚部6の上下方向の他方側の面、この場合、上面に当接する当接面80aとして備えている。当接面80aは、加工装置1の前後方向および左右方向に沿う平坦な面となっている。そして、スキャン部80は、付勢部材82により下方に付勢されているので、トレイ4の搬送時において、スキャン部80の当接面80aは、肉厚部6の上面、つまり、上面部材6aの上面に当接する。従って、搬送機構21は、肉厚部6の上面にスキャン部80の当接面80aが当接した状態でトレイ4を搬送する。
ユニット本体部20の上部において、スキャン部80は、搬送機構21よりも前方に位置している。そして、切断部22は、スキャン部80よりも前方においてプラテン26の支持面部31の上方に位置している。また、ユニット本体部20の上部において、印刷部23は、搬送機構21よりも後側に設けられている。即ち、ユニット本体部20の上方において、搬送機構21およびスキャン部80は、切断部22と印刷部23との間に位置している。また、ユニット本体部20の上方において、切断部22、スキャン部80、搬送機構21、印刷部23は、前方から順に加工装置1の前後方向に沿って配列されている。
図7に例示する制御回路90は、マイクロコンピュータを主体として構成されており、加工装置1の動作全般を制御する。制御回路90には、ROM91、RAM92、外部メモリ93が接続されている。ROM91には、被加工物Wに対する加工動作を制御するための加工制御プログラムなどが記憶されている。RAM92には、各種の処理に必要なデータやプログラムが一時的に記憶される。外部メモリ93には、被加工物Wに印刷加工および切断加工を施すための加工データが記憶されている。
また、制御回路90には、例えばフルカラー液晶ディスプレイにより構成されるディスプレイ94が接続されている。ディスプレイ94は、例えば、本体カバー2の前面に設けられている。また、制御回路90には、各種の操作部95が接続されている。操作部95には、ユーザにより操作される各種の操作スイッチが設けられている。
また、制御回路90には、Y軸モータ41a、切断部用X軸モータ52c、切断部用Z軸モータ51b、印刷部用X軸モータ62fをそれぞれ駆動する駆動回路90a,90b,90c,90dが接続されている。制御回路90は、加工制御プログラムや入力データなどに従って、Y軸モータ41a、切断部用X軸モータ52c、切断部用Z軸モータ51b、印刷部用X軸モータ62fなどの駆動源を制御することにより、トレイ4上の被加工物Wに対する印刷動作および切断動作を自動的に実行する。
トレイ4は、その撓み、傾き、反り、浮きなどを抑制して、搬送経路30内において極力平坦な状態で搬送することが好ましい。そこで、本実施形態に係る加工装置1は、搬送経路30においてトレイ4が加工装置1の前後方向に沿って搬送される状態において、トレイ4を極力平坦な状態で維持するための付勢機構100を備えた構成となっている。
付勢機構100は、トレイ4を加工装置1の上下方向の一方側、この場合、下方側に付勢することにより、トレイ4を極力平坦な状態で維持するものであり、図4に例示するように、複数の第2係合部101と、複数の第1付勢部102を備えている。なお、図4では、第2係合部101のうちプラテン26の後方に位置する部位を破線により示している。第2係合部101は、コア部材25の凹部28内において、仕切り壁29を挟んで左右に2つ設けられている。トレイ4の搬送時において、仕切り壁29の上方には、トレイ4の左右方向の中央部が対向する。そのため、第2係合部101は、トレイ4の中央部の左右の両側つまり第1係合部9が設けられている位置において、第1係合部9と上下方向に対向する。
また、第2係合部101は、加工装置1の上下方向の他方側、この場合、上方側に突出する。また、第2係合部101は、加工装置1の前後方向に沿って直線状に延びている。また、第2係合部101は、加工装置1の上下方向に延びる基端部と、この基端部の上端から屈曲する先端部と、を有しており、加工装置1の前後方向に直交する断面がL字状をなしている。第2係合部101の基端部は、上下方向に延びる図示しない長孔を備えている。一方、加工装置1の左右方向において、第2係合部101の仕切り壁29とは反対側には、図示しない支持壁が設けられており、この支持壁部と仕切り壁29との間には左右方向に延びる図示しないピンが設けられている。第2係合部101は、仕切り壁29と支持壁との間において、長孔にピンが挿通された状態となっている。これにより、第2係合部101は、上下方向に移動可能となっている。
なお、第2係合部101の先端部は、同じ方向に屈曲するのではなく、それぞれ反対の方向に屈曲した形状となっている。この場合、第2係合部101の先端部は、加工装置1の左右方向において内側に屈曲した形状となっている。つまり、加工装置1の前側から見て仕切り壁29の左側に位置する第2係合部101の先端部は右側、仕切り壁29の右側に位置する第2係合部101の先端部は左側に屈曲した形状となっている。
また、第1付勢部102は、この場合、引っ張りコイル型のばねにより構成されている。第1付勢部102は、第2係合部101の下端部に設けられているフック部101bと、コア部材25の凹部28の底部に設けられている図示しないフック部との間に架け渡されており、第2係合部101を、加工装置1の上下方向の一方側、この場合、下方側に付勢する。
搬送経路30においてトレイ4が加工装置1の前後方向に沿って搬送される状態において、第2係合部101の先端部の下面には、第1係合部9の先端部の上面が下方から係合し、且つ、トレイ4が前後方向に搬送されることに伴い、第2係合部101の先端部の下面に、第1係合部9の先端部の上面が前後方向に摺動する。そして、第2係合部101が、第1付勢部102の付勢力によって第1係合部9を下方側に引っ張ることにより、トレイ4が下方側に付勢される。
付勢機構100は、搬送機構21の下方に位置して設けられており、従って、付勢機構100および搬送機構21のピンチローラ40は、加工装置1の左右方向に沿って直線状に配列されている。付勢機構100がトレイ4を下方側に付勢する付勢力、つまり、第1付勢部102の付勢力は、ピンチローラ40を搬送ローラ41に接する向きに付勢する付勢力よりも弱くなっている。
上述した通り、加工装置1の内部において、切断部22および印刷部23は、加工装置1の前後方向に沿って配列されている。そして、付勢機構100は、加工装置1の前後方向において、これら切断部22と印刷部23との間に位置している。また、加工装置1の内部において、付勢機構100は、切断部22および印刷部23のうち前側に設けられている切断部22よりも前後方向の他方側、この場合、後方側に設けられている。
また、図5に例示するように、加工装置1は、検出部200を備えている。検出部200は、搬送経路30の下方に設けられている。図6に例示するように、検出部200は、フレーム201、検出ピン202、検出スイッチ203を備えている。フレーム201は、上面および左右の両端面が開放した断面コ字状の形状をなしている。検出ピン202は、回転軸202a、第1アーム202b、第2アーム202cを有する。検出ピン202は、回転軸202aを加工装置1の左右方向に沿わせた状態で加工装置1の前後方向に沿って回転可能に設けられている。第1アーム202bおよび第2アーム202cは、回転軸202aの周面からそれぞれ異なる方向に延びている。検出スイッチ203は、フレーム201内において検出ピン202の前方に設けられている。検出スイッチ203は、センサ203aを有しており、このセンサ203aを検出ピン202側に向けた状態となっている。
検出ピン202は、常時は、第1アーム202bを上方に向けた状態で静止している。このとき、第2アーム202cは、検出スイッチ203のセンサ203aに挿通された状態となっている。この状態では、検出スイッチ203は、オフ状態となる。
一方、トレイ4のリブ10、この場合、左右方向のほぼ中央部に位置するリブ10は、検出部200を作動させる被検出部の一例として機能する。即ち、トレイ4の搬送に伴いリブ10が第1アーム202bに当接して検出ピン202を回転させると、第2アーム202cが検出スイッチ203のセンサ203aから外れる。これにより、検出スイッチ203がオン状態となり、制御回路90は、トレイ4が搬送経路30内において所定位置まで搬送されたことを認識する。なお、検出スイッチ203は、センサ203aに第2アーム202cが挿通された状態でオン状態、センサ203cから第2アーム202cが外れた状態でオフ状態に切り換わる構成とし、制御回路90は、検出スイッチ203がオフ状態に切り換わることに基づいて、トレイ4が所定位置まで搬送されたことを認識する構成としてもよい。
本実施形態に係る加工装置1によれば、トレイ4の上面にスペーサSが取り付けられた状態において、上下方向に突出し、且つ、搬送方向に延びる肉厚部6は、被加工物Wが保持されるスペーサSの保持面Sbよりも上方に突出する。この構成によれば、搬送機構21は、ピンチローラ40および搬送ローラ41により肉厚部6を挟持しながらトレイ4を搬送することができ、その搬送時において、トレイ4にスペーサSを介して保持されている被加工物Wと、この被加工物Wに加工を施す切断部22および印刷部23との距離を適切な距離に安定的に維持することができる。よって、切断部22および印刷部23による被加工物Wの加工精度の向上を図ることができる。
また、肉厚部6は、トレイ4の上面にスペーサSが取り付けられた状態において、そのスペーサSの左右方向の両端部の全体に対向する位置に設けられている。そのため、搬送経路30内におけるトレイ4の搬送位置にかかわらず、搬送機構21は、常時、肉厚部6をピンチローラ40および搬送ローラ41により挟持することができ、これにより、トレイ4の搬送位置にかかわらず、被加工物Wと、切断部22および印刷部23との距離を適切な距離に安定的に維持することができる。
また、トレイ本体部5の上面にスペーサSを取り付ける際に、スペーサSの孔Scにトレイ本体部5のピン5aが嵌り込むことにより、トレイ本体部5の上面におけるスペーサSの位置決めを精度良く行うことができ、また、トレイ本体部5の磁性体5bとスペーサSの磁石Sdとが磁気的に結合することにより、トレイ本体部5の上面にスペーサSを強固に固定することができる。従って、トレイ本体部5上でスペーサS、ひいては、被加工物Wがずれてしまうことを防止することができ、加工精度の一層の向上を図ることができる。
また、トレイ4は、その下面から上下方向の一方側、この場合、下方側に突出する第1係合部9を有し、付勢機構100は、第1係合部9が搬送方向に摺動可能に係合する第2係合部101と、この第2係合部101を下方側に付勢する第1付勢部102と、を有する。この構成によれば、トレイ4の搬送時において、当該トレイ4を下方側に引っ張ることができ、これにより、搬送時におけるトレイ4の撓み、傾き、反り、浮きなどを抑制して、搬送経路30内において極力平坦な状態で搬送することができる。
また、付勢機構100がトレイ4を下方側に付勢する付勢力は、ピンチローラ40を搬送ローラ41に接する向きに付勢する付勢力よりも弱くなっている。この構成によれば、トレイ4が必要以上に下方に付勢されて変形してしまうことを回避することができ、トレイ4を極力平坦な状態で維持することができる。
また、肉厚部6が搬送ローラ41と接する面は、トレイ本体部5とは異なる素材により構成されている。この構成によれば、肉厚部6が搬送ローラ41と接する面を、素材の選択により最適な物性を有する状態とすることができ、トレイ4の搬送を一層最適に行うことができる。
また、加工装置1によれば、規制部材70により、搬送時におけるトレイ4の上下方向への移動を規制することができる。これにより、トレイ4を一層安定した状態で搬送することができ、加工精度の一層の向上を図ることができる。さらに、搬送機構21の前部において、切断部22と規制部材70が対をなしているので、切断部22による切断作用によりトレイ4が上下方向に移動することを規制部材70により確実に回避することができる。また、搬送機構21の後部において、印刷部23と規制部材70が対をなしているので、印刷部23による印刷作用によりトレイ4が上下方向に移動することを規制部材70により確実に回避することができる。
また、搬送機構21は、肉厚部6の上面にスキャン部80の当接面80aが当接した状態でトレイ4を搬送するので、スペーサSを介してトレイ4上に保持されている被加工物Wとスキャン部80との距離を一定に維持することができ、被加工物Wの画像を精度良く取得することができる。
また、加工装置1によれば、検出部200により、搬送経路30においてトレイ4が所定位置に搬送されていることを検出することができ、この検知結果に基づいて、トレイ4の搬送を一層精度良く制御することができる。
なお、第1実施形態は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な拡張、変更が可能である。
例えば、トレイ4を下方に付勢する付勢機構100は、トレイ4を下方側に引っ張る構成ではなく、トレイ4を下方側に向かって押圧する構成としてもよい。また、付勢機構100は、トレイ4を下方側に引っ張る構成と押圧する構成の双方を備える構成としてもよい。
例えば、トレイ4を下方に付勢する付勢機構100は、トレイ4を下方側に引っ張る構成ではなく、トレイ4を下方側に向かって押圧する構成としてもよい。また、付勢機構100は、トレイ4を下方側に引っ張る構成と押圧する構成の双方を備える構成としてもよい。
(第2実施形態)
本実施形態において、図面中に例示するX方向を加工装置301の左右方向、Y方向を加工装置301の前後方向、Z方向を加工装置301の上下方向と定義する。Y方向は、第1方向の一例であり、本実施形態では、被加工物を保持する保持部材が搬送される搬送方向に対応する。X方向は、第1方向と直交する第2方向の一例であり、本実施形態では、被加工物を加工する加工部の移動方向に対応する。Z方向は、第1方向および第2方向と直交する第3方向の一例である。
本実施形態において、図面中に例示するX方向を加工装置301の左右方向、Y方向を加工装置301の前後方向、Z方向を加工装置301の上下方向と定義する。Y方向は、第1方向の一例であり、本実施形態では、被加工物を保持する保持部材が搬送される搬送方向に対応する。X方向は、第1方向と直交する第2方向の一例であり、本実施形態では、被加工物を加工する加工部の移動方向に対応する。Z方向は、第1方向および第2方向と直交する第3方向の一例である。
図8に例示する加工装置301は、その外郭を構成する本体カバー302の内部に、加工ユニット303を備えている。本体カバー302は、加工装置301の前後方向に沿う寸法が左右方向に沿う寸法よりも若干長いほぼ矩形箱状をなしており、その前面部には、加工装置301の左右方向に沿って長尺に開口する前面開口部302aを備えている。例えば紙、フィルム、布、皮などであるシート状の被加工物Wは、保持部材の一例であるトレイ4に保持される。そして、被加工物Wを保持するトレイ4は、前面開口部302aから差し込まれて加工ユニット303にセットされる。
トレイ4は、薄い長尺な矩形板状をなしており、その長手方向を加工装置301の前後方向に対応させて加工装置301にセットされる。具体的には、トレイ4は、その長手方向の一方側の端部から前面開口部302aに差し込まれて加工ユニット303にセットされる。また、トレイ4は、薄い矩形板状のトレイ本体部5と、このトレイ本体部5の短手方向の両端部においてトレイ本体部5の長手方向に沿って延びる肉厚部6と、を備えている。肉厚部6は、トレイ本体部5の上方および下方に突出しており、その上下方向の厚さがトレイ本体部5の上下方向の厚さよりも大きくなっている。
図9に例示するように、加工ユニット303には、ユニット本体部320、搬送機構321、切断部322、印刷部323などが備えられている。図12に例示するように、ユニット本体部320は、加工装置301の前後方向に沿って延びる一対の筐体フレーム324の間にコア部材325を備えている。コア部材325は、全体としてほぼ矩形状をなしており、その左右の両端部に複数の切欠き部327を有している。ユニット本体部320は、その上部を、トレイ4が搬送される搬送経路330として構成している。即ち、ユニット本体部320の上面は、搬送経路330の底面を形成している。ユニット本体部320の上面、換言すれば、搬送経路330の底面は、加工ユニット303にセットされたトレイ4の下面に下方から対向する。
搬送機構321は、搬送部の一例であり、被加工物Wを保持するトレイ4を、加工装置301の前後方向に沿う搬送経路330において搬送するものである。図8に例示するように、ユニット本体部320の上部において、搬送機構321は、加工ユニット303の前後方向のほぼ中央部に設けられている。搬送機構321は、一対のピンチローラ340と、1つの搬送ローラ341と、を備え、これらピンチローラ340および搬送ローラ341を加工装置301の上下方向に沿って対向させた構成となっている。
ピンチローラ340は、第2ローラの一例であり、コア部材325の左右の両端部に設けられている切欠き部327内に設けられている。ピンチローラ340は、切欠き部327内において、搬送ローラ341に対し接離する方向、この場合、加工装置301の上下方向に沿って移動可能となるように筐体フレーム324の内面に支持されている。また、ピンチローラ340は、切欠き部327内において、例えばばねなどで構成される図示しない付勢部材により上方、つまり、搬送ローラ341に接する向きに付勢された状態で設けられている。
搬送ローラ341は、第1ローラの一例であり、ピンチローラ340の上方において、加工装置301の左右方向、つまり、搬送経路330に直交する方向に沿って直線状に延びている。搬送ローラ341は、搬送ローラ341の軸線方向に延びている。搬送ローラ341は、図19に例示するY軸モータ341aにより回転駆動される。Y軸モータ341aは、駆動源の一例である。ここで、ピンチローラ340は、搬送経路330よりも下側に位置し、搬送ローラ341は、搬送経路330よりも上方に位置している。即ち、搬送経路330は、ピンチローラ340と搬送ローラ341との間に設けられている。搬送機構321は、加工ユニット303にセットされたトレイ4がピンチローラ340と搬送ローラ341との間に挟まれた状態において、Y軸モータ341aにより搬送ローラ341を回転させることにより、搬送経路330においてトレイ4を加工装置301の前後方向に沿って搬送する。
被加工物Wを保持するトレイ4が搬送機構321のピンチローラ340および搬送ローラ341により挟持された状態において、肉厚部6は、トレイ4の左右方向の両端部となる部位に位置しており、そして、この位置において、加工装置301の上下方向に沿って突出し、且つ、加工装置301の前後方向つまり被加工物Wの搬送方向に沿って直線状に延びる。搬送機構321は、ピンチローラ340および搬送ローラ341によりトレイ4の肉厚部6を上下方向から挟持しながら、搬送ローラ341を回転駆動することにより、トレイ4を加工装置301の前後方向に沿って搬送する。トレイ4の搬送時において、搬送ローラ341の回転力は、肉厚部6を介してトレイ4に伝達される。
切断部322は、加工部、この場合、非画像形成加工部の一例であり、トレイ4の上面に保持されて搬送機構321により搬送経路330に沿って搬送される被加工物Wに、画像形成加工以外の加工の一例である切断加工を施す。切断加工は、被加工物Wを切断する加工である。切断部322は、切断ヘッド351、切断ヘッド移動機構352を備えている。切断ヘッド移動機構352は、加工装置301の左右方向、つまり、搬送経路330に直交する方向に延びる切断部用フレーム352aにガイド軸352b及びキャリッジ352cを備えて構成されている。
ガイド軸352bは、加工装置301の左右方向、つまり、被加工物Wの搬送方向に直交する方向に沿って直線状に延びている。キャリッジ352cは、ガイド軸352bに沿って左右方向に移動可能に取り付けられている。切断ヘッド移動機構352の左右の両端部には、図示しない駆動プーリおよび従動プーリが設けられており、これら駆動プーリおよび従動プーリには、図示しないベルトが架け渡されている。キャリッジ352cは、このベルトに連結されている。図19に例示する切断部用X軸モータ352mにより駆動プーリが回転駆動されると、駆動プーリと従動プーリとの間でベルトが回り、これに伴い、キャリッジ352cがガイド軸352bに沿って左右方向に移動する。
切断ヘッド351は、キャリッジ352cに着脱可能に取り付けられる。そのため、切断ヘッド351は、キャリッジ352cとともに左右方向に移動する。また、キャリッジ352cには、切断ヘッド351を上下方向に移動させる図示しない上下方向移動機構が設けられている。詳しい図示は省略するが、上下方向移動機構は、切断ヘッド351のホルダに上下方向に設けられている噛合ラック部、この噛合ラック部に噛合する噛合ギア、この噛合ギアを回転駆動する図19に例示する切断部用Z軸モータ351bなどを備えて構成されている。切断ヘッド351が上下方向に移動することにより、切断ヘッド351の先端部に設けられている図示しないカッタが上下方向に移動する。これにより、切断ヘッド351は、トレイ4に保持されている被加工物Wに切断加工を施す。
印刷部323は、加工部、この場合、画像形成加工部の一例であり、トレイ4の上面に保持されて搬送機構321により搬送経路330に沿って搬送される被加工物Wに、画像形成加工の一例である印刷加工を施す。印刷加工は、印刷により被加工物Wに画像を形成する加工である。印刷加工には、印画のほか、印字なども含まれる。印刷部323は、印刷ヘッド361、印刷ヘッド移動機構362を備えている。印刷ヘッド移動機構362は、ガイドレール362a、キャリッジ362bを備えている。
ガイドレール362aは、加工装置301の左右方向、つまり、被加工物Wの搬送方向に直交する方向に沿って直線状に延びている。キャリッジ362bは、ガイドレール362aに沿って左右方向に移動可能に取り付けられている。印刷ヘッド移動機構362の左右の両端部には、図示しない駆動プーリおよび従動プーリが設けられており、これら駆動プーリおよび従動プーリには図示しないベルトが架け渡されている。キャリッジ362bは、このベルトに連結されている。図19に例示する印刷部用X軸モータ362fにより駆動プーリが回転駆動されると、駆動プーリと従動プーリとの間でベルトが回り、これに伴い、キャリッジ362bがガイドレール362aに沿って左右方向に移動する。
印刷ヘッド361は、キャリッジ362bに着脱可能に取り付けられる。そのため、印刷ヘッド361は、キャリッジ362bとともに左右方向に移動する。印刷ヘッド361は、トレイ4に保持されている被加工物Wに上方からインクを噴射することにより、被加工物Wに印刷加工を施す。以上の通り、本実施形態の印刷部323は、印刷ヘッド361を左右方向に移動させることにより被加工物Wに画像を形成する印刷部、いわゆるシリアルヘッド型の印刷部となっている。
また、加工装置301は、さらにスキャナ部380を備えている。スキャナ部380は、読み取り部の一例であり、例えば密着型イメージセンサ、いわゆる「CIS(Contact Image Sensor)」である。スキャナ部380は、加工装置301の左右方向、つまり、被加工物Wの搬送方向に直交する方向に沿って直線状に配列された複数の読取素子を備えるセンサ、いわゆるラインセンサとなっている。
ユニット本体部320の上部において、スキャナ部380の一部、特に、後述する読取面部382は、搬送機構321よりも前方に設けられている。そして、切断部322は、スキャナ部380よりも前方に設けられている。また、ユニット本体部320の上部において、印刷部323は、搬送機構321よりも後側に設けられている。即ち、ユニット本体部320の上方において、搬送機構321およびスキャナ部380の読取面部382は、加工装置301の前後方向つまり被加工物Wの搬送方向において、切断部322と印刷部323との間に位置している。また、ユニット本体部320の上方において、切断部322、スキャナ部380の読取面部382、搬送機構321、印刷部323は、前方から順に加工装置301の前後方向つまり被加工物Wの搬送方向に沿って配列されている。
図13に例示するように、スキャナ部380は、矩形板状の本体部381と、この本体部381の一端部、この場合、前端部から下方に延出する読取面部382と、を一体的に備えている。本体部381は、第1蓋の一例であり、ほぼ矩形板状をなしている。また、本体部381は、読取面部382とは反対側の端部に大切欠部381aを備えている。大切欠部381aは、左右方向に長い矩形状に切り欠かれている。また、本体部381は、読取面部382とは反対側の端部に、さらに小切欠部381bを備えている。小切欠部381bは、大切欠部381aの側方、この場合、右方において矩形状に切り欠かれている。小切欠部381bは、大切欠部381aよりも小さい切欠きとなっている。また、図9及び図14に例示するように、本体部381は、左右の両側面に回動軸381cを備えている。回動軸381cは、加工装置301の左右方向に沿って直線状に突出している。
図9に例示するように、スキャナ部380は、搬送経路330の上方において、加工装置301の前後方向に沿って延びる一対の支持部385に回動可能に支持されている。即ち、スキャナ部380は、本体部381の回動軸381cが支持部385の支持孔385aに回動可能、且つ、移動可能に支持されており、これにより、搬送経路330の底面に対し、回動軸381cを中心に回動可能に設けられている。また、支持部385の支持孔385aは、加工装置301の前後方向に沿って直線状に延びている。そのため、スキャナ部380は、搬送経路330の底面に対し、被加工物Wの搬送方向である前後方向に沿った方向に移動可能に設けられている。
また、支持部385は、印刷部323、特に、印刷ヘッド361の鉛直方向上方側に設けられている。そのため、後述する閉位置にスキャナ部380が回動された状態において、当該スキャナ部380の一部、少なくとも回動軸381cを有する本体部381は、印刷部323の上方に位置し、当該印刷部323を上方から覆う蓋として機能する。そして、このように印刷部323の蓋としても機能する本体部381は、スキャナ部380に一体に設けられている。
そして、加工装置301は、後述する閉位置に回動されたスキャナ部380の本体部381の上方に、さらに本体蓋400を備えている。本体蓋400は、第2蓋の一例であり、本体カバー302の上面に設けられているほぼ矩形状の上面開口部302bの後端に回動可能に支持されている。本体蓋400は、上面開口部302bの開口形状に対応するほぼ矩形状をなしている。そして、この本体蓋400は、加工装置301の前方から後方に向かって開き、且つ、加工装置301の後方から前方に向かって閉じる方向に回動するようになっている。一方、スキャナ部380も、加工装置301の前方から後方に向かって開き、且つ、加工装置301の後方から前方に向かって閉じる方向に回動するようになっている。即ち、本体蓋400の回動方向は、スキャナ部380の回動方向と同じとなっている。
図14に例示するように、スキャナ部380の読取面部382は、その先端部に読取面382aを備えている。スキャナ部380は、トレイ4の上面に保持されて搬送機構321により搬送経路330に沿って搬送される被加工物Wを読取面382aにより読み取り、被加工物Wの画像を取得する。
図9,図10,図11に例示するように、スキャナ部380は、閉位置と開位置との間で回動可能に構成されている。図9に例示する閉位置は、第1位置の一例であり、この閉位置に回動された状態では、スキャナ部380の読取面382aは、搬送経路330の底面に最も近接するとともに、搬送経路330に対しほぼ或いは完全に平行な状態となる。
一方、図11に例示する開位置は、第2位置の一例であり、この開位置に回動された状態では、スキャナ部380の読取面382aは、搬送経路330の底面から最も離間するとともに、搬送経路330の底面に対し少なくとも90度以上の角度を有した状態となる。なお、加工装置301は、スキャナ部380を開位置で保持する保持部302cを備えている。この場合、保持部302cは、本体カバー302の上面開口部302bの内部において、当該本体カバー302と一体的に設けられているほぼ水平な面部となっている。
スキャナ部380が開位置に回動すると、当該スキャナ部380の一部、この場合、取手部380tの先端部が保持部302cに前方斜め上方から当接する。これにより、開位置に回動したスキャナ部380が当該開位置にて保持される。なお、図13に例示するように、取手部380tは、スキャナ部380が閉位置に回動された状態においてほぼ或いは完全に水平になる本体部381の上面の左右の両端部に設けられている。取手部380tは、スキャナ部380が閉位置に回動された状態において本体部381の上面から上方に突出し、その先端部が左右方向の外方に向かって折り曲げられている。
また、図10に例示する途中位置においては、スキャナ部380は、被加工物Wの搬送方向である前後方向に沿って移動可能であり、且つ、回動軸381cを回動中心として回動可能である。そのため、ユーザは、被加工物Wの搬送方向におけるスキャナ部380の移動と、スキャナ部380の回動とを並行して行うことができる。
また、スキャナ部380が閉位置に回動された状態において、読取面部382の先端部、つまり、読取面382aは、切断部322よりも搬送経路330の一端側である後端側に位置する。即ち、閉位置における読取面382aの移動位置は、切断部322よりも搬送経路330の後端側に設けられている。また、スキャナ部380が開位置に回動された状態において、読取面部382の先端部、つまり、読取面382aは、閉位置における読取面382aの移動位置よりもさらに搬送経路330の一端側である後端側に位置する。即ち、開位置における読取面382aの移動位置は、閉位置における読取面382aの移動位置よりもさらに搬送経路330の後端側に設けられている。
そして、加工装置301は、スキャナ部380が開位置から閉位置に回動する過程において、読取面部382の先端部、つまり、読取面382aと切断部用フレーム352aとが相互に重畳しないように設計されている。即ち、スキャナ部380の回動軌跡は、当該スキャナ部380が開位置から閉位置に回動する過程において読取面382aが切断部用フレーム352aに当接しない回動軌跡となっている。
加工装置301は、このような回動軌跡が実現されるよう、切断部用フレーム352a及びスキャナ部380の大きさ、形状、位置関係、スキャナ部380を支持する支持部381の大きさ、形状、位置関係、スキャナ部380の移動及び回動をガイドする図示しないガイド溝の大きさ、形状、位置関係などが設計されている。なお、ガイド溝は、例えば本体カバー302の左右の内側面に設けられており、スキャナ部380の側部に設けられている図示しないガイド突起が移動可能に嵌め込まれている。このガイド溝に沿ってガイド突起の移動が案内されることにより、スキャナ部380の移動軌跡及び回動軌跡を所定の軌跡、つまり、読取面382aが切断部用フレーム352aに当接しない回動軌跡となるように規制することができる。
また、切断部用フレーム352aの上部には、搬送経路330の一端側である後端側に突出する突出部352dが設けられている。この突出部352dの内部には、切断部322を制御するためのセンサ系統や電源系統などの各種の構成要素が収容されている。そして、閉位置に回動したスキャナ部380の一部、この場合、読取面382aを有する読取面部382は、鉛直方向において突出部352dの下方に位置する。換言すれば、加工装置301を上方から見た平面視において、閉位置に回動したスキャナ部380の一部である少なくとも読取面部382は、突出部352dの下方に重畳して隠れた状態となる。
図14に例示するように、スキャナ部380は、閉位置に回動した状態において読取面部382の下側となる面を、トレイ4の肉厚部6の上面に当接する当接面380sとして備えている。当接面380sは、スキャナ部380が閉位置に回動した状態において、加工装置301の前後方向および左右方向に沿う平坦な面となっている。即ち、スキャナ部380が閉位置に回動した状態において、当接面380sは、被加工物Wの搬送方向に直交する水平な面となる。そして、スキャナ部380は、この当接面380sに読取面382aを備えている。そして、スキャナ部380は、当接面380sのうち被加工物Wの搬送方向に直交する水平方向、この場合、左右方向における読取面382aの外側、この場合、左右の両外側に、上下方向位置決め用リブ500を備えている。
上下方向位置決め用リブ500は、第1方向位置決め部の一例であり、スキャナ部380が閉位置に回動された状態において、被加工物Wの搬送方向に沿って直線状に延びる長尺なリブとなっている。図15に例示するように、このように長尺に形成されている上下方向位置決め用リブ500は、被加工物Wの搬送方向に沿ってトレイ4の肉厚部6の上面に、いわゆる面接触状態で当接する。そして、上下方向位置決め用リブ500がトレイ4の肉厚部6の上面に当接することにより、スキャナ部380のさらなる下方への移動が規制され、これにより、スキャナ部380の鉛直方向の位置決めが行われる。搬送機構321は、肉厚部6の上面にスキャナ部380の上下方向位置決め用リブ500が当接した状態でトレイ4を搬送する。
なお、第1方向位置決め部は、被加工物Wの搬送方向における読取面382aの中心を挟む少なくとも2点において、トレイ4の肉厚部6の上面に当接するものであればよい。従って、上述したような長尺な上下方向位置決め用リブ500に代えて、当接面380sの読取面382aの外側に、例えば、被加工物Wの搬送方向における読取面382aの中心を挟んで複数の突起を設けた構成としてもよい。
また、図12に例示するように、スキャナ部380は、左右の両側部に付勢部510を備えている。付勢部510は、閉位置に回動されたスキャナ部380の読取面部382の左右の両側部において、読取面382aよりも鉛直方向上側に設けられている。付勢部510は、付勢ピン511、付勢ばね512を備えている。付勢ピン511は、左右方向に延びる長尺なピンであり、その先端部は滑らかに丸まっている。付勢ピン511は、その先端部を左右方向の外側に向けた状態で備えられている。付勢ばね512は、読取面部382の内部において上下方向に延びる奥壁513と付勢ピン511の基端部との間に備えられており、付勢ピン511を左右方向の外側に付勢している。
図16に例示するように、スキャナ部380が閉位置に回動された状態において、付勢部510の付勢ピン511は、付勢ばね512の付勢力によって左右方向の外側に付勢され、その先端部が、筐体フレーム324に設けられている鉛直方向位置決め用孔324aに嵌め込まれる。ここで、筐体フレーム324の鉛直方向位置決め用孔324aは、閉位置に回動されたスキャナ部380における付勢ピン511の位置よりも若干低い位置に設けられている。そのため、付勢ピン511の先端部は、鉛直方向位置決め用孔324aの上方側の内周面に当接するようになっている。
一方、鉛直方向位置決め用孔324aの内周面は、左右方向の外側に向かって徐々に開口面積が縮小するテーパ状となっている。そのため、この鉛直方向位置決め用孔324aの上方側の内周面に付勢ピン511の先端部が当接してさらに左右方向の外側に付勢されることにより、スキャナ部380、特に読取面部382をさらに下方側に付勢する付勢力が発生する。これにより、上下方向位置決め用リブ500がトレイ4の肉厚部6の上面に一層圧接されるようになり、スキャナ部380の鉛直方向の位置決めが一層確実に行われる。
また、図13に例示するように、スキャナ部380は、前後方向位置決め用突起600を備えている。前後方向位置決め用突起600は、第2方向位置決め部の一例であり、閉位置に回動されたスキャナ部380の前後方向、つまり、被加工物Wの搬送方向に沿った方向の位置決めをするものである。即ち、前後方向位置決め用突起600は、この場合、読取面部382の左側面の下部の後部側において左方に突出するほぼ矩形状の突起である。また、図17に例示するように、前後方向位置決め用突起600は、前後の両側面の少なくとも何れか一方、この場合、後面に板ばね600aを備えている。なお、前後方向位置決め用突起600は、板ばね600aを備えない構成としてもよい。
スキャナ部380が閉位置に閉じられた状態において、前後方向位置決め用突起600は、筐体フレーム324に設けられている矩形状の前後方向位置決め用切欠324bに上方から嵌め込まれる。前後方向位置決め用切欠324bに前後方向位置決め用突起600が嵌め込まれた状態において、前後方向位置決め用突起600は、板ばね600aの付勢力によって前方側に付勢され、これにより、前後方向位置決め用切欠324bの前端に当接する。これにより、スキャナ部380の前後方向の位置決めが行われる。なお、本実施形態では、前後方向位置決め用突起600は、前後方向位置決め用切欠324bの下端に当接しないようになっている。しかし、前後方向位置決め用突起600を前後方向位置決め用切欠324bの下端に当接させることにより、スキャナ部380の上下方向の位置決めも行うようにしてもよい。
また、図13に例示するように、スキャナ部380は、左右方向位置決め用突起700を備えている。左右方向位置決め用突起700は、第3方向位置決め部の一例であり、閉位置に回動されたスキャナ部380の左右方向、つまり、被加工物Wの搬送方向に直交する水平方向に沿った方向の位置決めをするものである。即ち、左右方向位置決め用突起700は、この場合、読取面部382の前面の下部の左側部分において前方に突出するほぼ矩形状の突起である。また、図18に例示するように、左右方向位置決め用突起700は、左右の両側面の少なくとも何れか一方、この場合、左面に板ばね700aを備えている。なお、左右方向位置決め用突起700は、板ばね700aを備えない構成としてもよい。
スキャナ部380が閉位置に閉じられた状態において、左右方向位置決め用突起700は、切断部用フレーム352aに設けられている上下方向に長い溝状の左右方向位置決め用溝352eに上方から嵌め込まれる。左右方向位置決め用溝352eに左右方向位置決め用突起700が嵌め込まれた状態において、左右方向位置決め用突起700は、板ばね700aの付勢力によって右方側に付勢され、これにより、左右方向位置決め用溝352eの右端に当接する。これにより、スキャナ部380の左右方向の位置決めが行われる。なお、本実施形態では、左右方向位置決め用突起700は、左右方向位置決め用溝352eの下端に当接しないようになっている。しかし、左右方向位置決め用突起700を左右方向位置決め用溝352eの下端に当接させることにより、スキャナ部380の上下方向の位置決めも行うようにしてもよい。
また、図9に例示するように、加工装置301の内部には、制御回路390が設けられている。この場合、制御回路390は、印刷部323の後部の上方に位置して備えられている。図19に例示する制御回路390は、マイクロコンピュータを主体として構成されており、加工装置301の動作全般を制御する。制御回路390には、ROM391、RAM392、外部メモリ393が接続されている。ROM391には、被加工物Wに対する加工動作を制御するための加工制御プログラムなどが記憶されている。RAM392には、各種の処理に必要なデータやプログラムが一時的に記憶される。外部メモリ393には、被加工物Wに印刷加工および切断加工を施すための加工データが記憶されている。
また、制御回路390には、例えばフルカラー液晶ディスプレイにより構成されるディスプレイ394が接続されている。ディスプレイ394は、例えば、本体カバー302の前面に設けられている。また、制御回路390には、各種の操作部395が接続されている。操作部395には、ユーザにより操作される各種の操作スイッチが設けられている。
また、制御回路390には、Y軸モータ341a、切断部用X軸モータ352m、切断部用Z軸モータ351b、印刷部用X軸モータ362fをそれぞれ駆動する駆動回路390a,390b,390c,390dが接続されている。制御回路390は、加工制御プログラムや入力データなどに従って、Y軸モータ341a、切断部用X軸モータ352m、切断部用Z軸モータ351b、印刷部用X軸モータ362fなどの駆動源を制御することにより、トレイ4上の被加工物Wに対する加工動作、この場合、印刷動作および切断動作を自動的に実行する。
本実施形態に係る加工装置301によれば、被加工物Wに切断加工を施す切断部322、被加工物Wに印刷加工を施す印刷部323、及び、被加工物W1を読み取るスキャナ部380を単体の装置に備える構成において、スキャナ部380は、搬送経路330の底面に対し移動可能に設けられている。この構成によれば、スキャナ部380を搬送経路330の底面に対し移動させることにより、搬送経路330に残っている異物を容易に取り除くことができる。
また、加工装置301によれば、スキャナ部380は、搬送経路330の底面に対し回動可能に設けられている。この構成によれば、例えばスキャナ部380をスライド移動可能に設ける構成に比べ、スキャナ部380を移動可能に支持するための構成をコンパクトに収めることができ、装置全体の大型化を抑制することができる。
また、加工装置301によれば、スキャナ部380は、搬送経路330の底面に近接する閉位置と、閉位置よりも搬送経路330の底面から離間する開位置と、の間で移動可能に構成されている。この構成によれば、スキャナ部380を閉位置に回動させた状態では、当該スキャナ部380を搬送経路330上の被加工物Wに近接させることができ、被加工物Wの読み取りを精度良く行うことができる。一方、スキャナ部380を開位置に回動させた状態では、当該スキャナ部380を搬送経路330の底面から十分に離間させることができ、搬送経路330に残っている異物を一層容易に取り除くことができる。
また、加工装置301によれば、開位置に回動されたスキャナ部380は、搬送経路330の底面に対し、少なくとも90度以上の角度を有する状態となる。このようにスキャナ部380が大きく開くことにより、搬送経路330に残っている異物を一層容易に取り除くことができる。
また、加工装置301によれば、スキャナ部380を開位置で保持する保持部302cを備えている。この構成によれば、ユーザは、スキャナ部380を保持し続けなくとも、当該スキャナ部380が開いた状態を維持することができ、搬送経路330に残っている異物を一層容易に取り除くことができる。なお、スキャナ部380を開位置で保持するための構成は、例えば、スキャナ部380を開位置にてロックするロック機構、スキャナ部380を開位置にて支持する支持棒など、種々の構成を採用することができる。
また、加工装置301によれば、スキャナ部380が開位置から閉位置に回動する過程において、読取面382aと切断部用フレーム352aとが相互に重畳しないように構成されている。この構成によれば、スキャナ部380を開位置から閉位置に回動する過程において、切断部用フレーム352aにより読取面382aに傷が付いてしまうことを回避することができる。
また、加工装置301によれば、閉位置に回動されたスキャナ部380の少なくとも一部、この場合、読取面部382は、鉛直方向において切断部用フレーム352aの突出部352dの下方に位置する。この構成によれば、切断部322とスキャナ部380との間をコンパクトにまとめることができ、装置全体の大型化を抑制することができる。特に、突出部352dは、切断部322を制御するためのセンサ系統や電源系統などの構成要素が収容される必須の構成要素である。しかし、このような突出部352dを切断部用フレーム352aの前側に設けると、切断部322のスペースを十分に確保できなくなり、切断ヘッド351の交換やメンテナンスの妨げとなるおそれがある。そのため、このような突出部352dは、切断部用フレーム352aの後側に設けることが好ましい。加工装置301によれば、突出部352dを切断部用フレーム352aの後側に設けながらも、スキャナ部380との位置関係に創意工夫を施すことにより、装置全体の大型化を抑制したものとなっている。
また、加工装置301によれば、被加工物Wの搬送方向に直交する水平方向、この場合、左右方向における読取面382aの外側に、上下方向位置決め用リブ500を備えている。これにより、閉位置に回動されたスキャナ部380の上下方向の位置決めを行うことができ、スキャナ部380による被加工物Wの読み取りを精度良く行うことができる。
また、加工装置301によれば、閉位置に回動されたスキャナ部380を上下方向下方側に付勢する付勢部510を備えている。この構成によれば、閉位置に回動されたスキャナ部380の上下方向の位置決めを一層確実に行うことができ、スキャナ部380による被加工物Wの読み取りを一層精度良く行うことができる。さらに、この付勢部510は、閉位置に回動されたスキャナ部380において読取面382aよりも鉛直方向上方側に設けられている。この構成によれば、読取面382aよりも上側からスキャナ部380を下方に付勢する付勢力を発生させることができ、読取面382a及びその周辺部分を下方に押し付けるようにして、当該部分の上下方向の位置決めを一層確実に行うことができる。
また、加工装置301によれば、前後方向位置決め用突起600を備えている。これにより、閉位置に回動されたスキャナ部380の前後方向、つまり、被加工物Wの搬送方向に沿った方向の位置決めを行うことができ、スキャナ部380による被加工物Wの読み取りを一層精度良く行うことができる。
また、加工装置301によれば、左右方向位置決め用突起700を備えている。これにより、閉位置に回動されたスキャナ部380の左右方向、つまり、被加工物Wの搬送方向に直交する水平方向の位置決めを行うことができ、スキャナ部380による被加工物Wの読み取りを一層精度良く行うことができる。
また、加工装置301によれば、スキャナ部380の回動軸381cを支持する支持部385は、印刷部323の鉛直方向上方側に設けられている。この構成によれば、回動軸381cを回動中心としてスキャナ部380を開位置に回動させることにより、印刷部323の鉛直方向上方側も開放した状態になるから、搬送経路330に残っている異物の除去だけでなく、印刷部323に残っている異物の除去も行うことができる。特に、印刷部323においては、噴射されたインクの雫、いわゆるインクミストが残りやすい。そのため、このようなインクミストを除去することにより、印刷部323による印刷性能、つまり、画像形成性能を良好に維持することができる。
また、加工装置301によれば、支持部385は、スキャナ部380の回動軸381cを被加工物Wの搬送方向に沿った方向に移動可能に支持する。この構成によれば、単にスキャナ部380を回動させるだけでなく、当該スキャナ部380を被加工物Wの搬送方向に沿って移動させることにより、搬送経路330の底面を一層広く開放させることができ、異物の除去を一層容易に行うことができる。
また、加工装置301によれば、印刷部323の上方に、当該印刷部323の蓋として機能するスキャナ部380の本体部381が設けられている。この構成によれば、スキャナ部380の本体部381によって印刷部323を保護することができる。
また、加工装置301によれば、印刷部323の蓋として機能するスキャナ部380の本体部381は、スキャナ部380に一体に設けられている。即ち、スキャナ部380の一部を印刷部323の蓋として兼用する構成とした。これにより、印刷部323の蓋を別途設ける必要が無く、従って、部品点数の増加、装置全体の大型化や複雑化などを抑制することができる。
また、加工装置301によれば、印刷部323の蓋として機能するスキャナ部380の本体部381の鉛直方向上方側に、さらに本体蓋400を備えている。この構成によれば、印刷部323を二重の蓋によって保護することができ、印刷部323を一層良好な状態で維持することができる。
また、加工装置301によれば、本体蓋400の移動方向、この場合、回動方向は、スキャナ部380の移動方向、この場合、回動方向と同じである。この構成によれば、ユーザは、加工装置301の一面側、この場合、前面側に位置したままの状態で、本体蓋400及びスキャナ部380の双方の移動、この場合、回動を行うことができ、作業性の向上を図ることができる。また、開位置に回動された本体蓋400及びスキャナ部380のうち一方が他方の開放部を塞いでしまうことが無く、従って、ユーザは、加工装置301の一面側、この場合、前面側に位置したままの状態で装置内部の清掃などのメンテナンスを行うことができる。
また、加工装置301によれば、スキャナ部380は、読取素子が直線状に配列されたセンサ、いわゆるラインセンサである。このようなラインセンサからなるスキャナ部380によれば、被加工物Wの読み取りを高精度で行うことができる。
なお、第2実施形態は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な拡張、変更が可能である。
即ち、本実施形態では、スキャナ部380は、前後方向に沿う移動と回転軸381cを回動中心とする回動とを並行して行うことができる構成を開示した。しかし、スキャナ部380の移動態様は、これに限られるものではなく、例えば、前後方向に沿って移動した後に回動、或いは、回動した後に前後方向に移動するといった態様であってもよい。
即ち、本実施形態では、スキャナ部380は、前後方向に沿う移動と回転軸381cを回動中心とする回動とを並行して行うことができる構成を開示した。しかし、スキャナ部380の移動態様は、これに限られるものではなく、例えば、前後方向に沿って移動した後に回動、或いは、回動した後に前後方向に移動するといった態様であってもよい。
また、スキャナ部380を移動可能に支持する支持部は、例えば、複数のリンクを含むリンク機構により構成してもよい。
また、読み取り部は、例えばCISなどの密着型イメージセンサに限られるものではなく、読取素子が直線状に配列されたセンサ、いわゆるラインセンサと称されるものであれば、種々のセンサを採用することができる。
また、読み取り部は、例えばCISなどの密着型イメージセンサに限られるものではなく、読取素子が直線状に配列されたセンサ、いわゆるラインセンサと称されるものであれば、種々のセンサを採用することができる。
また、非画像形成加工部は、被加工物Wに切断加工を施す切断部322に限られるものではなく、例えば、被加工物Wを押圧することにより模様などを形成するエンボス加工、被加工物Wにのりなどの粘着剤を塗布する粘着剤塗付加工、被加工物Wに孔を形成するパンチ加工、被加工物Wにレーザー光線を照射するレーザー加工、被加工物Wに温風を供給して乾燥させるドライヤー加工、被加工物Wにペンにより描画するドロー加工など、被加工物Wに画像を形成する画像形成加工以外の加工であれば、種々の加工を施すものを採用することができる。
また、画像形成加工部は、いわゆるシリアルヘッド型の印刷部に限られるものではなく、複数の画像形成素子が直線状に配列された印刷部、いわゆるライン型の印刷部であってもよい。また、画像形成加工部は、被加工物Wにインクを噴射するものに限られるものではなく、被加工物Wに画像を形成することができるものであれば、種々の加工部を採用することができる。
また、スキャナ部380は、大切欠部381a及び小切欠部381bを備えているので、ユーザは、スキャナ部380を開位置に移動させなくても、これら大切欠部381a及び小切欠部381bを通して、印刷部323の状態を目視により確認することができる。そのため、ユーザは、この目視による確認の結果に応じてスキャナ部380を移動させて印刷部323のメンテナンスを行うか否かを判断することができ、印刷部323が特に汚れていないのにも関わらず、ユーザが無用にスキャナ部380を移動してしまうことを防止することができる。
なお、スキャナ部380は、大切欠部381a及び小切欠部381bを塞ぐための塞ぎ部材を当該大切欠部381a及び小切欠部381bに着脱可能に設けた構成としてもよい。この構成によれば、ユーザが印刷部323の状態を目視により確認する場合に大切欠部381a及び小切欠部381bを開放させることができ、常時は大切欠部381a及び小切欠部381bを閉塞した状態にすることができるから、開放したままの大切欠部381a及び小切欠部381bから印刷部323に異物が進入してしまうことを防止することができる。また、スキャナ部380は、本体部381に切欠部を備えない構成としてもよい。
1:加工装置、4:トレイ(保持部材)、5a:ピン、5b:磁性体、6:肉厚部、9:第1係合部、10:リブ(被検出部)、21:搬送機構、22:切断部(加工部)、23:印刷部(加工部)、40:ピンチローラ(第2ローラ)、41:搬送ローラ(第1ローラ)、70:規制部材、80:スキャン部(読み取り部)、80a:当接面、100:付勢機構、101:第2係合部、102:第1付勢部、200:検出部、W:被加工物、S:スペーサ、Sc:孔、Sd:磁石、301:加工装置、302c:保持部、321:搬送機構(搬送部)、322:切断部(非画像形成加工部)、323:印刷部(画像形成加工部)、330:搬送経路、352a:切断部用フレーム(フレーム)、352b:突出部、380:スキャナ部(読み取り部)、381c:回動軸、382a:読取面、381:読み取り部の本体部(第1蓋)、385:支持部、400:本体蓋(第2蓋)、500:上下方向位置決め用リブ(第1方向位置決め部)、510:付勢部、600:前後方向位置決め用突起(第2方向位置決め部)、700:左右方向位置決め用突起(第3方向位置決め部)、W:被加工物
Claims (12)
- 被加工物を加工する加工装置であって、
前記被加工物を保持する板状の保持部材と、
駆動源により回転駆動される第1ローラと、前記第1ローラに対し接離する方向に移動可能であり、且つ、前記第1ローラに接する向きに付勢される第2ローラと、を有し、前記第1ローラおよび前記第2ローラにより前記保持部材を挟持して第1方向に搬送する搬送機構と、
前記被加工物を加工する加工部と、
を備え、
前記保持部材は、
第1面と、
前記第1ローラおよび前記第2ローラにより挟持された状態において、前記第1方向と直交する前記第1ローラの軸線方向に沿った第2方向の両端部となる部位に設けられ、前記第1方向および前記第2方向に直交する第3方向に突出し、且つ、前記第1方向に延びる肉厚部と、
前記第1面に着脱可能に取り付けられ、前記第1面と対向する対向面とは反対側の保持面で前記被加工物を保持する板状のスペーサと、
を有し、
前記肉厚部は、前記第1面に前記スペーサが取り付けられた状態で、前記スペーサの前記第2方向の両端部の少なくとも一部に対向する位置に設けられ、
前記肉厚部が前記第1面から前記第3方向に突出する突出量は、前記第1面に取り付けられた前記スペーサの前記第3方向の厚さよりも大きいことを特徴とする加工装置。 - 前記肉厚部は、前記第1面に前記スペーサが取り付けられた状態で、前記スペーサの前記第2方向の両端部の全体に対向する位置に設けられている請求項1に記載の加工装置。
- 前記保持部材は、前記第1面に、複数のピンおよび複数の磁性体を有し、
前記スペーサは、
前記複数のピンに対応する位置に複数の孔を有し、
前記複数の磁性体に対応する位置に複数の磁石を有することを特徴とする請求項1または2に記載の加工装置。 - 前記保持部材に設けられ、前記第1面とは反対側の第2面から前記第3方向の一方側に突出する第1係合部と、
前記第1係合部が係合する第2係合部と、前記第2係合部を前記第3方向の一方側に付勢する第1付勢部と、を有し、前記保持部材を、前記第3方向の一方側に付勢する付勢機構と、
を備え、
前記第2ローラおよび前記付勢機構は、前記第2方向に沿って配列されていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の加工装置。 - 前記付勢機構が前記保持部材を前記第3方向の一方側に付勢する付勢力は、前記第2ローラを前記第1ローラに接する向きに付勢する付勢力よりも弱いことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の加工装置。
- 前記肉厚部の前記第1ローラと接する面は、前記第1面とは異なる素材により構成されている請求項1から5の何れか1項に記載の加工装置。
- 前記肉厚部を前記第3方向の両端部から挟持し、前記保持部材の前記第3方向に沿う移動を規制する規制部材を備え、
前記加工部および前記規制部材は、何れも、前記第1ローラに対し前記第1方向の一方側または他方側に設けられていることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の加工装置。 - 前記第2方向に延び、且つ、前記第3方向に移動可能であって、前記被加工物を読み取る読み取り部を備え、
前記読み取り部は、前記肉厚部の前記第3方向の他方側の面に当接する当接面を有し、
前記搬送機構は、前記肉厚部の前記第3方向の他方側の面に前記読み取り部の前記当接面が当接した状態で前記保持部材を搬送することを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の加工装置。 - 前記保持部材に設けられる被検出部と、
前記被検出部を検出する検出部と、
を備えることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の加工装置。 - 前記加工部は、
前記被加工物に画像を形成する画像形成加工を施す画像形成加工部と、
前記被加工物に前記画像形成加工以外の加工を施す非画像形成加工部と、
を備え、
前記非画像形成加工部、前記読み取り部、前記画像形成加工部は、前記第1方向に沿って配列されていることを特徴とする請求項8または9に記載の加工装置。 - 前記読み取り部は、前記第1方向において、前記非画像形成加工部と前記画像形成加工部との間に配置されていることを特徴とする請求項10に記載の加工装置。
- 前記読み取り部は、前記第1方向に延びる前記保持部材の搬送経路に対し回動可能に設けられていることを特徴とする請求項10または11に記載の加工装置。
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